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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164593
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】調理器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
A47J27/00 103P
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080190
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】小林 真輝
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA02
4B055BA31
4B055CA39
4B055CA51
4B055CA90
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、レバー部が本体に設けられる調理器において、本体の側壁部におけるレバー部の配置の自由度を高めることである。
【解決手段】本発明に係る調理器100は、側壁部Aaを有する本体110と、被係止部149を有し、前記本体の上側に配置される蓋体140と、前記被係止部に対して係止可能であり、前記本体に取り付けられる第1軸LFを中心に回動する係止部LDと、前記本体に取り付けられる第2軸LEを中心に回動し、前記係止部を回動させるレバー部LBと、を備え、前記側壁部には、貫通孔Aa1が形成されており、前記レバー部は、前記貫通孔を通じて前記側壁部の外側に突出する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁部を有する本体と、
被係止部を有し、前記本体の上側に配置される蓋体と、
前記被係止部に対して係止可能であり、前記本体に取り付けられる第1軸を中心に回動する係止部と、
前記本体に取り付けられる第2軸を中心に回動し、前記係止部を回動させるレバー部と、を備え、
前記側壁部には、貫通孔が形成されており、
前記レバー部は、前記貫通孔を通じて前記側壁部の外側に突出する
調理器。
【請求項2】
少なくとも一部が前記側壁部の外側に配置され、前記レバー部に連結される操作部をさらに備える
請求項1に記載の調理器。
【請求項3】
前記貫通孔の幅は、前記操作部の幅より小さい
請求項2に記載の調理器。
【請求項4】
前記貫通孔の少なくとも一部は、前記操作部の上面より低い位置にある
請求項2または3に記載の調理器。
【請求項5】
前記第2軸の少なくとも一部は、前記貫通孔の上端と下端との間に位置する
請求項1に記載の調理器。
【請求項6】
前記操作部の外面には、窪みが形成されている
請求項2に記載の調理器。
【請求項7】
前記操作部は、前記レバー部が前記貫通孔を通じて前記側壁部の外側に突出した後において、前記レバー部に連結される
請求項2に記載の調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
過去に「加熱機構を有する本体部と該本体部を閉じる蓋部の何れか一方に設けられる不動の第1係合部品と、前記第1係合部品と係合する揺動可能な第2係合部品と、前記第2係合部品を前記第1係合部品に係合する方向に付勢する第1付勢部品と、前記第2係合部品を揺動させる操作部と、前記操作部と連動して前記第2係合部品に動力を伝達する動力伝達部品と、前記第2係合部品および前記操作部を揺動可能に支持し前記本体部に固定される支持構造体と、を備えた炊飯器用蓋ロック機構であって、前記支持構造体は、直線状に前進・後進移動可能で且つ前進方向に常時付勢された第3係合部品を支持し、前記第3係合部品は、前記第1係合部品によって後進させられる一方、前記操作部によって自動的に前進移動し、前記本体部又は前記蓋部の何れか一方に形成された接合面における前記第2係合部品が飛び出す/引っ込むための開口を塞ぐように構成されていることを特徴とする炊飯器用蓋ロック機構」が提案されている(例えば、実用新案登録第3237869号公報等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3237869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のような炊飯器用蓋ロック機構では、固定ストッパー(第1係合部品)が蓋部に設けられて可動ストッパー(第2係合部品)が本体部に設けられる場合、可動ストッパーを回動させるレバーホルダも本体部に設けられる。しかし、上述のような炊飯器用蓋ロック機構では、レバーホルダの配置位置は本体部の側壁部の上端に限られてしまうため、レバーホルダを本体の側壁部に自由に配置することができない。
【0005】
本発明の課題は、レバー部が本体に設けられる調理器において、本体の側壁部におけるレバー部の配置の自由度を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る調理器は、
側壁部を有する本体と、
被係止部を有し、前記本体の上側に配置される蓋体と、
前記被係止部に対して係止可能であり、前記本体に取り付けられる第1軸を中心に回動する係止部と、
前記本体に取り付けられる第2軸を中心に回動し、前記係止部を回動させるレバー部と、を備え、
前記側壁部には、貫通孔が形成されており、
前記レバー部は、前記貫通孔を通じて前記側壁部の外側に突出する。
【0007】
上記構成によれば、レバー部を本体の側壁部の上端以外の位置に配置することができる。このため、この調理器では、本体の側壁部におけるレバー部の配置の自由度を高めることができる。なお、第1軸および第2軸は、同一の軸であってもよい。
【0008】
本発明では、
少なくとも一部が前記側壁部の外側に配置され、前記レバー部に連結される操作部がさらに備えられると好適である。
【0009】
上記構成によれば、操作部を介してレバー部を回動させることができる。また、上記構成によれば、レバー部が貫通孔を通じて本体の側壁部の外側に突出している状態でレバー部に操作部を連結することができるため、貫通孔を通り抜けることができるような形状に加えて貫通孔を通り抜けることができないような形状で操作部を形成することができる。このため、この調理器では、操作部の形状の自由度を高めることができる。
【0010】
本発明では、
前記貫通孔の幅は、前記操作部の幅より小さいと好適である。
【0011】
上記構成によれば、貫通孔を通じて本体の内部に異物(例えば、水、埃、ご飯粒等)が侵入することをできるだけ防止することができる。
【0012】
本発明では、
前記貫通孔の少なくとも一部は、前記操作部の上面より低い位置にあると好適である。
【0013】
上記構成によれば、貫通孔を通じて本体の内部に異物(例えば、水、埃、ご飯粒等)が侵入することをできるだけ防止することができる。
【0014】
本発明では、
前記第2軸の少なくとも一部は、前記貫通孔の上端と下端との間に位置すると好適である。
【0015】
上記構成によれば、レバー部における本体の側壁部の内側の部分の寸法が大きくなることをできるだけ抑えることができる。
【0016】
本発明では、
前記操作部の外面には、窪みが形成されていると好適である。
【0017】
上記構成によれば、窪みに指を当てることでき、操作部に対する操作を指で行いやすくすることができる。
【0018】
本発明では、
前記操作部は、前記レバー部が前記貫通孔を通じて前記側壁部の外側に突出した後において、前記レバー部に連結されると好適である。
【0019】
上記構成によれば、貫通孔を通り抜けることができるような形状に加えて貫通孔を通り抜けることができないような形状で操作部を形成することができる。このため、この調理器では、操作部の形状の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る炊飯器の斜視図である。なお、本図では、蓋体が閉じられた状態が示されている。
図2】本発明の実施形態に係る炊飯器の平面図である。なお、本図では、蓋体が閉じられた状態が示されている。
図3図2のI-I断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る炊飯器の斜視図である。なお、本図では、蓋体が開かれた状態が示されている。
図5】本発明の実施形態に係る炊飯器の正面図である。なお、本図では、蓋体が閉じられた状態が示されている。
図6】本発明の実施形態に係る炊飯器の正面図である。なお、本図では、蓋体が閉じられた状態が示されると共に、レバー機構が取り外された状態が示されている。
図7】本発明の実施形態に係るレバー機構の上方斜視図である。なお、本図では、第1トーションバネおよび第3トーションバネが示されていない。
図8】本発明の実施形態に係るレバー機構の正面図である。なお、本図では、第1トーションバネおよび第3トーションバネが示されていない。
図9】本発明の実施形態に係るレバー機構および保護枠のフランジ部材の下方斜視図である。なお、本図では、保護枠のフランジ部材の一部が省略されている。
図10】本発明の実施形態に係る炊飯器を図2のI-I線で切った時のレバー機構付近の拡大断面図である。なお、本図では、レバー機構の操作部が操作されていない状態が示されている。また、本図では、内鍋が示されず、蓋体については被係止部だけが示されている。
図11】本発明の実施形態に係る炊飯器を図2のI-I線で切った時のレバー機構付近の拡大断面図である。なお、本図では、圧力炊飯運転がされていない時にレバー機構の操作部が操作されている状態が示されている。また、本図では、内鍋が示されず、蓋体については被係止部だけが示されている。
図12】本発明の実施形態に係る炊飯器を図2のI-I線で切った時のレバー機構付近の拡大断面図である。なお、本図では、圧力炊飯運転がされている時にレバー機構の操作部が操作されている状態が示されている。また、本図では、内鍋が示されず、蓋体については被係止部だけが示されている。
図13】本発明の実施形態に係る炊飯器を図2のI-I線で切った時のレバー機構付近の拡大断面図である。なお、本図では、蓋体が開から閉にされる状態が示されている。また、本図では、内鍋が示されず、蓋体については被係止部だけが示されている。
図14】本発明の実施形態に係る炊飯器の制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<本発明の実施形態に係る炊飯器の構成>
本発明の実施形態に係る炊飯器100は、図1図6に示されるように、主に、本体110、内鍋130、蓋体140およびヒンジ機構150等から構成される。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0022】
(1)本体
本体110は、図1図6図10に示されるように、主に、筐体111、第1パッキンPK1、第2パッキンPK2、鍋載置部112、誘導加熱コイル113、保温ヒータHT、センターセンサ114、スピーカーAL、送風ファン115、ヒートシンク116、制御基板118、自動巻取式電源コードユニット120およびレバー機構119等から構成される。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0023】
(1-1)筐体
筐体111は、図1図6図10に示されるように、主に、収容体111a、肩部材111c、保護枠111dおよびスペーサー(図示せず)等から構成されている。以下、これらの構成要件について詳述する。なお、筐体111は、図3に示されるように、第1パッキンPK1、第2パッキンPK2、誘導加熱コイル113、センターセンサ114、スピーカーAL、送風ファン115、ヒートシンク116、制御基板118および自動巻取式電源コードユニット120等を収容している。
【0024】
(1-1-1)収容体
収容体111aは、図1図6図10に示されるように、主に、側壁Aa、底壁Abおよびカバー部材Ac等から構成されている。
【0025】
側壁Aaは、平面視において略角丸長方形を呈する囲い壁部であって、ABS樹脂等から形成されており、図1図6図10に示されるように、本体110の側面の大部分(後端下部以外の部分)を形成している。なお、図3図6および図10に示されるように、側壁Aaの前壁部分の上部には、レバー機構119のレバー本体LBの前部を挿通させるための開口Aa1が形成されている。また、側壁Aaの上端部に全周に亘って突起部Aa2が形成されている(図3および図10参照)。突起部Aa2は、図3および図10に示されるように、側壁Aaの上端部から内方に延びている。なお、突起部Aa2の上面は、図3および図10に示されるように湾曲面となっている。
【0026】
底壁Abは、図3図5および図6に示されるように、側壁Aaの下側の開口を送風ファン115の直下を除いて覆っている。底壁Abには、筐体111の内部の空気を外部に排出するための排気口(図示せず)が形成されている。また、図3図5および図6に示されるように、底壁Abには、下方に延びる脚部Ab1が4つ形成されている。また、図3に示されるように、底壁Abの前端部の上側にはスピーカーALが配置される。
【0027】
カバー部材Acは、図3に示されるように、主に、下側カバー部Ac1および後側カバー部Ac2等から形成されている。下側カバー部Ac1は、平面視において略方形状を呈しており、図3に示されるように、底壁Abに取り付けられて送風ファン115を下側から覆っている。図3に示されるように、下側カバー部Ac1には、筐体111の外部の空気を内部に吸い込むための吸気口Ac1aが形成されている。送風ファン115が駆動されると、吸気口Ac1aを通って外部の空気が筐体111の内部に吸い込まれ、それによって生じる空気流れにより内部の加熱空気が排気口から系外に排出される。後側カバー部Ac2は、図3に示されるように、下側カバー部Ac1の後端部から上方に延びている。なお、図3に示されるように、後側カバー部Ac2は、本体110の側面の後端下部を形成しており、自動巻取式電源コードユニット120を後側から覆っている。
【0028】
(1-1-2)肩部材
肩部材111cは、ステンレス等の金属で形成される部材であって、図3図4および図10に示されるように、収容体111aの側壁Aaの上側開口を通じて収容体111aの側壁Aaに嵌められて収容体111aの内側に配置される。また、肩部材111cは、図3図4および図10に示されるように、主に、底壁部Ca、湾曲部Cb、フランジ部Ccおよび立壁部Cd等から形成されている。底壁部Caは、平面視において略角丸長方形状を呈している(図4参照)。図3および図10に示されるように、底壁部Caの下面には、保護枠111dのフランジ部材Daが取り付けられている。また、底壁部Caには前端部から後部にかけて内鍋130の挿入口が形成されている(図3図4および図10参照)。また、底壁部Caの前端部(より詳細には、内鍋130の挿入口より前側の部位)の左右部には、レバー機構119のストッパーLDの上延設壁部LD2および爪部LD3を挿通させるための開口が形成されている(図4参照)。また、底壁部Caの後端部(より詳細には、内鍋130の挿入口より後側の部位)には、ヒンジ機構150の固定部153を挿通させるための開口が形成されている(図3参照)。湾曲部Cbは、図3図4および図10に示されるように、底壁部Caの外端から湾曲しながら上方に延びている。また、図3および図10に示されるように、湾曲部Cbの下面にも、底壁部Caの下面と同様に保護枠111dのフランジ部材Daが取り付けられている。フランジ部Ccは、図3および図10に示されるように、湾曲部Cbの上端から外方に延びている。立壁部Cdは、正面視において略方形状を呈しており、図3および図4に示されるように、底壁部Caの後端部の開口(ヒンジ機構150の固定部153を挿通させるための開口)の前縁から上方に延びている。なお、ヒンジ機構150のヒンジカバー154が立壁部Cdに被せられることによって、立壁部Cdの左端部、上端部および右端部がヒンジ機構150のヒンジカバー154で覆われる(図3および図4参照)。また、肩部材111cは、蓋体140が閉状態である場合に、導光部材148によって導かれたLED147の光を上方に反射する役目を担っている。なお、導光部材148によって導かれたLED147の光を効率的に反射させるために、肩部材111cの表面に対して鏡面処理が施されてもよい。
【0029】
(1-1-3)保護枠
保護枠111dは、内鍋130を収容する役目等を担っており、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等から形成されている。また、保護枠111dは、図3図9および図10に示されるように、主に、フランジ部材Da、中間部材Dbおよび底部材Dcの3つの部材から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0030】
フランジ部材Daは、平面視において略角丸長方形状を呈しており、図3図9および図10に示されるように、保護枠111dの上側部分を構成し、中間部材Dbと連結される。また、フランジ部材Daの中央部には、内鍋130の挿入口が形成されている(図3図9および図10参照)。また、フランジ部材Daには、肩部材111cの底壁部Caにおけるレバー機構119のストッパーLDの上延設壁部LD2および爪部LD3を挿通させるための開口と平面視で重なる部分にレバー機構119のストッパーLDの上延設壁部LD2および爪部LD3を挿通させるための開口が形成されている(図4参照)。また、図9に示されるように、フランジ部材Daの前端部の下側部分の左右部には、レバー機構119の第1回動軸LEを取り付けるための第1軸受部Da1が形成されている。また、図9に示されるように、フランジ部材Daの前部の下側部分の左右部(より詳細には、フランジ部材Daの下側部分において、左側の第1軸受部Da1より後側且つ左側の部分、および、右側の第1軸受部Da1より後側且つ右側の部分)には、レバー機構119の第2回動軸LFを取り付けるための第2軸受部Da2が形成される。また、図3に示されるように、フランジ部材Daの後端部には、肩部材111cの底壁部Caの後端部の開口を通るヒンジ機構150の固定部153が取り付けられる。
【0031】
中間部材Dbは、略円筒状の部材であって、図3および図10に示されるように、保護枠111dの中間部分を構成し、フランジ部材Daおよび底部材Dcと連結される。図3に示されるように、中間部材Dbの内側には保温ヒータHTが配置されている。
【0032】
底部材Dcは、上方に開口する椀状部材であり、図3に示されるように、保護枠111dの下側部分を構成し、中間部材Dbと連結される。また、また、底部材Dcの底壁の中央部には、センターセンサ114を通すための開口が形成されている(図3参照)。
【0033】
(1-1-4)スペーサー
スペーサーは、下側から上側に延びる形状を呈しており、収容体111aの側壁Aaと保護枠111dの中間部材Db,底部材Dcとの間に4つ配置されている。より詳細には、スペーサーは、収容体111aの側壁Aaの右壁部分の前部の内側、収容体111aの側壁Aaの右壁部分の前後方向中間部の内側、収容体111aの側壁Aaの左壁部分の前部の内側、収容体111aの側壁Aaの左壁部分の前後方向中間部の内側にそれぞれ配置されている。そして、スペーサーの下端は収容体111aの底壁Abに固定され、スペーサーの上端は保護枠111dのフランジ部材Daに固定される。
【0034】
(1-2)第1パッキン
第1パッキンPK1は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から形成されており、略円環状を呈している(図3および図10参照)。また、第1パッキンPK1は、図3および図10に示されるように、フランジ部材Daと中間部材Dbとの間に配置され、フランジ部材Daと中間部材Dbとの間の隙間を全周に亘って塞ぐ役目を担っている。
【0035】
(1-3)第2パッキン
第2パッキンPK2は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から形成されており、略円環状を呈している(図3参照)。また、第2パッキンPK2は、中間部材Dbと底部材Dcとの間の隙間を全周に亘って塞ぐ役目を担っている(図3参照)。
【0036】
(1-4)鍋載置部
鍋載置部112は、樹脂等から形成される略円環形状の部材であって、図3および図10に示されるように、肩部材111cの底壁部Caにおける内鍋130の挿入口および保護枠111dのフランジ部材Daにおける内鍋130の挿入口に嵌められている。また、鍋載置部112には、図3および図10に示されるように、高段部112aおよび低段部(図示せず)が形成されている。高段部112aは、低段部より一段高く、図3および図10に示されるように、鍋載置部112の前部および後部に形成されると共に、肩部材111cの底壁部Caの上側に配置される。図3に示されるように、内鍋130が保護枠111dに収容された時、内鍋130のフランジ部133は、高段部112aに載置される。このため、内鍋130が金属製の肩部材111cに接触しないようにすることができる。低段部は、鍋載置部112の左右部に形成されると共に、肩部材111cの底壁部Caの上側に配置される。内鍋130が保護枠111dに収容された時、内鍋130のフランジ部133は、低段部に載置されない。このため、低段部と内鍋130のフランジ部133との間には隙間が形成され、この隙間に指を入れることで保護枠111dに収容された内鍋130を容易に取り出すことができる。
【0037】
(1-5)誘導加熱コイル
誘導加熱コイル113は、内鍋130を誘導加熱する誘導加熱源であって、図3に示されるように保護枠111dの底部材Dcの底壁および湾曲壁部の外側に配設されている。
【0038】
(1-6)保温ヒータ
保温ヒータHTは、保温運転時に使用される円環状のヒータであって、上述の通り保護枠111dの中間部材Dbの内側に配置されると共に、図3に示されるように内鍋130が保護枠111dに収容された状態において内鍋130の筒壁部132の外側に配置される。なお、保温ヒータHTは、保温運転時だけではなく炊飯運転時に使用されてもよい。
【0039】
(1-7)センターセンサ
センターセンサ114は、内鍋130の温度を検知すると共に内鍋130の有無を検知するためのセンサであって、図3に示されるように、保護枠111dの底部材Dcの開口を通って、上方に向かって突出している。なお、このセンターセンサ114は、コイルバネ等の付勢部材によって上方に付勢されている。すなわち、このセンターセンサ114は、上下方向に沿って出没自在な状態とされている。そして、センターセンサ114は、内鍋130が保護枠111dに収容された状態では内鍋130の底壁部131に接触して内鍋130の温度を測定する。
【0040】
(1-8)スピーカー
スピーカーALは、炊飯開始時や炊飯終了時等において人に対して音で報知する役目を担っており、マイコン基板CBのマイクロコンピュータMCからの指令に基づいて音を出力する。また、スピーカーALは、上述の通り、収容体111aの底壁Abの前端部の上側に配置される。
【0041】
(1-9)送風ファン
送風ファン115は、収容体111aのカバー部材Acの下側カバー部Ac1の吸気口Ac1aの直上において、回転軸が略上下方向に沿うように配設されている(図3参照)。この送風ファン115が駆動されると、外部の空気が収容体111aのカバー部材Acの下側カバー部Ac1の吸気口Ac1aから吸い込まれて筐体111内に流入し、そのまま上方に向かって送られる。上方に向かって送られた外部の空気は、ヒートシンク116を通って制御基板118等に供給され、それらを冷却する。
【0042】
(1-10)ヒートシンク
ヒートシンク116は、外部の空気と効率よく熱交換を行わせるための部品であって、図3に示されるように、送風ファン115の上側に配置されている。
【0043】
(1-11)制御基板
制御基板118は、電源回路を構成する基板であって、いくつかの発熱部品を実装している。また、制御基板118は、図3に示されるように筐体111の後側空間に収容され、マイコン基板CBに通信接続される。
【0044】
(1-12)自動巻取式電源コードユニット
自動巻取式電源コードユニット120は、電源コード(図示せず)および自動巻取機構(図示せず)等から構成されており、図3に示されるように筐体111の後側空間に収容されている。電源コードは、差込プラグおよび電気線等から構成されている。差込プラグは、電気線の先端に配設されている。電気線は、伸展自在に自動巻取機構に巻回されている。
【0045】
(1-13)レバー機構
レバー機構119は、蓋体140を閉状態から開状態にするためのものであって、図1図5図7図10に示されるように、主に、操作部LA、レバー本体LB、伝達部材LC、ストッパーLD、第1回動軸LE、第2回動軸LF、第1トーションバネLG、第2トーションバネLHおよび第3トーションバネLI等から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0046】
操作部LAは、人によって操作される部材であって、図1図2図4図5図7図10に示されるように、主に、基体部LA1、延壁部LA2および仕切り壁部LA3等から形成されている。図1図2図4図7および図10に示されるように、基体部LA1の上面には後端から前後方向中間部にかけて平面視で略半円形状の窪みLA1aが形成されている。また、図1図4図5図7図9に示されるように、基体部LA1の下面の左右部には窪みLA1bが形成されている。また、図10に示されるように、基体部LA1には、延壁部LA2よりも下側において後端から前側に窪む第1挿入部LA1cが形成されている。この第1挿入部LA1cには、図10に示されるように、レバー本体LBの基体部LB1の前部が挿入される。また、図9および図10に示されるように、基体部LA1には、下端から上側に窪む第2挿入部LA1dが形成されている。この第2挿入部LA1dには、図10に示されるように、ビスSCが挿入される。なお、図10に示されるように、第1挿入部LA1cと第2挿入部LA1dとは、仕切り壁部LA3によって仕切られている。ただし、仕切り壁部LA3にはビス孔が形成されているため、このビス孔を介して第1挿入部LA1cと第2挿入部LA1dとは連通することになる(図10参照)。そして、レバー本体LBの基体部LB1の前部が、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通じて収容体111aの側壁Aaの外側に突出している状態において、第1挿入部LA1cに挿入される。そして、仕切り壁部LA3のビス孔およびレバー本体LBの基体部LB1のビス孔が1つの連通孔を形成している状態において、ビスSCが、第2挿入部LA1dに挿入されると共にこの連通孔に通される(図10参照)。このようにして、操作部LAをレバー本体LBに連結することができる(図10参照)。操作部LAがレバー本体LBに連結されている時、基体部LA1は、図1図2図4および図5に示されるように収容体111aの側壁Aaの前壁部分の外側に配置され、人は、操作部LAを操作することで、操作部LAを介してレバー本体LBを操作することができる。また、操作部LAが、レバー本体LBに連結されると共に操作されていない(押し下げられていない)時、前面視において、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1は、基体部LA1によって覆い隠される(図5および図6参照)。なお、図示しないが、操作部LAが、レバー本体LBに連結されると共に操作されている(押し下げられている)時、前面視において、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の上端部は、基体部LA1によって覆い隠されずに露出し、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の上端部以外の部分は、基体部LA1によって覆い隠される。延壁部LA2は、図7および図10に示されるように、基体部LA1の後端の中央部から後方に延びている。図10に示されるように、操作部LAがレバー本体LBに連結されている時、延壁部LA2は、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通じて収容体111aの側壁Aaの内側に進入している。
【0047】
レバー本体LBは、金属から形成される部材であって、図7図10に示されるように、主に、基体部LB1、後壁部LB2、軸受け部LB3、第1トーションバネ取付部LB4および当接部LB5等から形成されている。基体部LB1は、図7図9および図10に示されるように、前後方向に延びる平板部位である。また、図10に示されるように、基体部LB1の前部は、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通じて収容体111aの側壁Aaの外側に突出し、基体部LB1の後部は、収容体111aの側壁Aaの内側に配置されている。また、基体部LB1の前端部には、ビスSCを通すためのビス孔が形成されている(図10参照)。後壁部LB2は、図7図10に示されるように、基体部LB1の後端から下方に延びている。なお、図8図10に示されるように、後壁部LB2の下端の左右方向中央部は、後壁部LB2の下端の左部および右部よりも上側に位置している。軸受け部LB3は、図7図10に示されるように、後壁部LB2の左端および右端から前方に延びており、保護枠111dのフランジ部材Daの第1軸受部Da1の間に配置される。また、軸受け部LB3には、第1回動軸LEを通すための軸受け孔が形成されている(図7図10参照)。この軸受け孔に第1回動軸LEが通されることで、レバー本体LBは、第1回動軸LEを中心に回動可能となる。第1トーションバネ取付部LB4は、図8図10に示されるように、左側の軸受け部LB3の前端から右方に延びている。図8および図9に示されるように、第1トーションバネ取付部LB4の下端には切り欠きLB4aが形成されており、この切り欠きLB4aに第1トーションバネLGの一端が取り付けられる。なお、レバー本体LBは、第1トーションバネLGによって右側面視において第1回動軸LEを中心とした時計回り方向に向かって付勢される。当接部LB5は、図9および図10に示されるように、後壁部LB2の下端の左右方向中央部から後方に延びた後で斜め後下方向に延びている。また、当接部LB5は、図10に示されるように、伝達部材LCの受け部LC2と当接している。このため、レバー本体LBが、第1回動軸LEを中心として第1トーションバネLGの付勢力に逆らって回動したときに、当接部LB5は、伝達部材LCの受け部LC2に力を加える。これにより、伝達部材LCが、右側面視において第2回動軸LFを中心として第2トーションバネLHの付勢力に逆らって時計回り方向に回動する。
【0048】
伝達部材LCは、樹脂から形成される部材であって、図7図10に示されるように、主に、基体部LC1、受け部LC2および第2トーションバネ取付部LC3等から形成されている。基体部LC1には、第2回動軸LFを通すための軸受け孔が形成されている(図7および図10参照)。この軸受け孔に第2回動軸LFが通されることで、伝達部材LCは、第2回動軸LFを中心に回動可能となる。受け部LC2は、図10に示されるように、基体部LC1の上端部の前端から斜め前下方向に延びている。受け部LC2は、上述の通り、レバー本体LBの当接部LB5と当接している。第2トーションバネ取付部LC3は、図8図10に示されるように、略鉤形状を呈しており、基体部LC1の下端部の左側および右側に形成されている。図8図10に示されるように、第2トーションバネLHの一方のコイル部分およびもう一方のコイル部分を連結する部分が、第2トーションバネ取付部LC3に取り付けられる。なお、伝達部材LCは、第2トーションバネLHによって右側面視において第2回動軸LFを中心とした反時計回り方向に向かって付勢される。また、伝達部材LCは、右側面視において第2回動軸LFを中心として第2トーションバネLHの付勢力に逆らって時計回り方向に回動すると、ストッパーLDに力(右側面視において第2回動軸LFを中心として時計回り方向にストッパーLDを回動させようとする力)を加える。
【0049】
ストッパーLDは、金属から形成される部材であって、図7図10に示されるように、主に、基体部LD1、上延設壁部LD2、爪部LD3、軸受け部LD4、底壁部LD5、第2トーションバネ取付部LD6および第3トーションバネ取付部LD7等から形成されている。基体部LD1は、図8に示されるように、正面視において横長の略長方形状の平板部位である。上延設壁部LD2は、図7図8および図10に示されるように、基体部LD1の左右端部から上方に延びている。爪部LD3は、図7図8および図10に示されるように、上延設壁部LD2の上端から前方に延びている。爪部LD3は、蓋体140が閉じられている状態において、蓋体140の被係止部149に対して係止される。軸受け部LD4は、図7図9に示されるように、基体部LD1の左右端から前方に延びており、保護枠111dのフランジ部材Daの第2軸受部Da2の間に配置される。また、軸受け部LD4には、第2回動軸LFを通すための軸受け孔が形成されている(図7図9参照)。この軸受け孔に第2回動軸LFが通されることで、ストッパーLDは、第2回動軸LFを中心として回動可能になる。底壁部LD5は、図7図10に示されるように、基体部LD1の下端から前方に延びている。また、底壁部LD5は、図10に示されるように、伝達部材LCの基体部LC1の下端部と当接している。第2トーションバネ取付部LD6は、図7図10に示されるように、底壁部LD5の前端の左右部から前方に延びた後で下方に延び、さらに後方に延びている。左側の第2トーションバネ取付部LD6には第2トーションバネLHの一端が取り付けられ、右側の第2トーションバネ取付部LD6には第2トーションバネLHのもう一端が取り付けられる。第3トーションバネ取付部LD7は、図8および図9に示されるように、底壁部LD5の左端部(より詳細には、底壁部LD5における左側の第2トーションバネ取付部LD6より左側の部分)から前方に延びている。第3トーションバネ取付部LD7には第3トーションバネLIの一端が取り付けられる。なお、ストッパーLDは、第3トーションバネLIによって、右側面視において第2回動軸LFを中心とした反時計回り方向に向かって付勢される。
【0050】
第1回動軸LEは、上述の通り、保護枠111dのフランジ部材Daの第1軸受部Da1に取り付けられる。なお、このとき、第1回動軸LEは、図9に示されるように、第1トーションバネLGのコイル部分の内側に挿通されると共に、レバー本体LBの軸受け部LB3の軸受け孔に挿通されている。また、第1回動軸LEは、図9に示されるように、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の上端と下端との間の高さ位置にある。
【0051】
第2回動軸LFは、上述の通り、保護枠111dのフランジ部材Daの第2軸受部Da2に取り付けられる。なお、このとき、第2回動軸LFは、図9に示されるように、第2トーションバネLHのコイル部分の内側および第3トーションバネLIのコイル部分の内側に挿通されると共に、伝達部材LCの基体部LC1の軸受け孔およびストッパーLDの軸受け部LD4の軸受け孔に挿通されている。
【0052】
第1トーションバネLGは、上述の通り、右側面視において第1回動軸LEを中心とした時計回り方向に向かってレバー本体LBを付勢するための部材である。第1トーションバネLGのコイル部分の内側には上述の通り第1回動軸LEが挿通され、第1トーションバネLGの一端はレバー本体LBの第1トーションバネ取付部LB4に取り付けられ、第1トーションバネLGのもう一端は保護枠111dのフランジ部材Daに取り付けられる。
【0053】
第2トーションバネLHは、ダブルトーションバネであって、上述の通り、右側面視において第2回動軸LFを中心とした反時計回り方向に向かって伝達部材LCを付勢するための部材である。第2トーションバネLHの両方のコイル部分の内側には上述の通り第2回動軸LFが挿通され、第2トーションバネLHの一方のコイル部分およびもう一方のコイル部分を連結する部分は伝達部材LCの第2トーションバネ取付部LC3に取り付けられ、第2トーションバネLHの一端はストッパーLDの左側の第2トーションバネ取付部LD6に取り付けられ、第2トーションバネLHのもう一端はストッパーLDの右側の第2トーションバネ取付部LD6に取り付けられる。
【0054】
第3トーションバネLIは、上述の通り、右側面視において第2回動軸LFを中心とした反時計回り方向に向かってストッパーLDを付勢するための部材である。第3トーションバネLIのコイル部分の内側には上述の通り第2回動軸LFが挿通され、第3トーションバネLIの一端は保護枠111dのフランジ部材Daに取り付けられ、第2トーションバネLHのもう一端はストッパーLDの第3トーションバネ取付部LD7に取り付けられる。
【0055】
(2)内鍋
内鍋130は、図3および図4に示されるように、肩部材111cの底壁部Caにおける内鍋130の挿入口および保護枠111dのフランジ部材Daにおける内鍋130の挿通口に挿通され、保護枠111dに所定の隙間をもって収容される。なお、内鍋130は、種々のアルミニウム合金およびステンレス合金の多層体(クラッド材)であって、誘導加熱コイル113によって誘導加熱される。また、内鍋130は、図3および図4に示されるように、底壁部131、筒壁部132およびフランジ部133等から形成されている。底壁部131は、平面視において略円盤形状を呈している(図3参照)。筒壁部132は、図3および図4に示されるように、略円筒形状を呈しており、底壁部131の外端から上方に延びている。フランジ部133は、図3および図4に示されるように、筒壁部132の上端から外方に延びている。上述の通り、内鍋130が保護枠111dに所定の隙間をもって収容された時、フランジ部133は、鍋載置部112の高段部112aに載置される。
【0056】
(3)蓋体
蓋体140は、図1図6に示されるように、本体110の保護枠111dに収容された内鍋130の開口を上側から覆うためのものであって、本体110の上側に配設され、ヒンジ機構150のヒンジ機構側回動軸151(図3参照)を中心として回動自在となるようにヒンジ機構150を介して本体110に取り付けられている。また、蓋体140は、図1図6に示されるように、主に、外装体141、マイコン基板CB、操作ボタン群BT、情報表示パネルDI、圧力調整機構143、補強部材(図示せず)、流路形成部144、内蓋145、蒸気センサSS、LED147、LED基板FP、導光部材148、被係止部149および蓋ヒータCHなどから構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0057】
(3-1)外装体
外装体141は、略直方体状の樹脂製の部材であって、図1図6に示されるように、主に上側外装部材141aおよび下側外装部材141b等から構成される。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0058】
上側外装部材141aは、図2に示されるように平面視において略角丸長方形状の部材であって、図3および図4に示されるように下側外装部材141bを上側から覆うように下側外装部材141bに取り付けられる。また、上側外装部材141aは、図1図6に示されるように、主に、側壁Sa1および天壁Sa2等から形成されている。側壁Sa1は、図1図6に示されるように、略角丸四角筒形状を呈しており、上方に向かうに従って内方に傾斜している。また、図3に示されるように、LED147、LED基板FPおよび導光部材148が、側壁Sa1の前壁部分と対向するように側壁Sa1の前壁部分の内側に配置されている。なお、図3および図4に示されるように、上側外装部材141aが下側外装部材141bに取り付けられた状態において、側壁Sa1の前壁部分と下側外装部材141bの外側壁Sb1の前壁部分との間には僅かに隙間が形成される。図3および図4に示されるように、この隙間には、導光部材148の前端部148aが配置される。天壁Sa2は、図1図3図5図6に示されるように、側壁Sa1の上端から内方に延びている。図1図3図5図6に示されるように、天壁Sa2の前部には、操作ボタン群BTの各操作ボタンの上面を露出させるための開口が形成され、図1図3に示されるように、天壁Sa2の後部には、流路形成部144の一部(排気口BOを形成する部分)を嵌めるための開口が形成されている。
【0059】
下側外装部材141bは、底面視において略角丸方形状の部材である(図4参照)。また、下側外装部材141bは、図3および図4に示されるように、主に、外側壁Sb1、第1底壁Sb2、内側壁Sb3および第2底壁Sb4等から形成されている。外側壁Sb1は、図3および図4に示されるように、略角丸四角筒形状を呈しており、下方に向かうに従って内方に傾斜している。第1底壁Sb2は、図3および図4に示されるように、外側壁Sb1の前壁部分の下端を除く外側壁Sb1の下端から内方に延びている。内側壁Sb3は、図3および図4に示されるように、外側壁Sb1の前壁部分の下端および第1底壁Sb2の内端から上方に延びている。第2底壁Sb4は、図3および図4に示されるように、内側壁Sb3の上端から内方に延びている。また、第2底壁Sb4の上面には補強部材が取り付けられ、図3および図4に示されるように第2底壁Sb4の下面には内蓋145が取り付けられる。
【0060】
(3-2)マイコン基板
マイコン基板CBは、図14に示されるように、マイクロコンピュータMC等の電子部品を実装しており、センターセンサ114、蒸気センサSS、誘導加熱コイル113、保温ヒータHT、スピーカーAL、情報表示パネルDI、圧力調整機構143、蓋ヒータCH、および、LED147と電気的に接続されるLED基板FP等に通信接続されている。なお、マイコン基板CBのマイクロコンピュータMCにはメモリが搭載されており、炊飯制御や保温制御などの制御を実行するための各種プログラムや各種データ等がメモリに格納されている。そして、マイコン基板CBのマイクロコンピュータMCは、炊飯器100における各工程を実行したり、誘導加熱コイル113や保温ヒータHTや蓋ヒータCHの出力を制御したり、LED基板FPに対して炊飯器100における各工程の進捗度合いに応じてLED147が発する光の輝度を変更させたり、LED基板FPに対して炊飯器100における各工程の進捗度合いに応じてLED147が発する光の輝度を変更する速度を変えさせたり、LED基板FPに対してLED147が発する光の色を変えさせたり、スピーカーALに音を出力させたり、時間を計測したりする。
【0061】
(3-3)操作ボタン群
操作ボタン群BTは、例えば、炊飯開始ボタンや取り消しボタン等から成るものである。また、操作ボタン群BT中の各操作ボタンの上面は、上述の通り、外装体141の上側外装部材141aの天壁Sa2の開口によって露出している。
【0062】
(3-4)情報表示パネル
情報表示パネルDIは、図1図3に示されるように操作ボタン群BTの後側に配置されている。また、情報表示パネルDIは、マイコン基板CBのマイクロコンピュータMCからの指令に基づいて、炊飯メニュー情報や炊飯経過情報等の各種情報を表示する。
【0063】
(3-5)圧力調整機構
圧力調整機構143は、蓋体140が閉状態とされ圧力炊飯運転されている状態において、内鍋130の内部の圧力を1気圧以上(例えば、1.03~1.3気圧など)に調整する。
【0064】
(3-6)補強部材
補強部材は、外装体141の剛性を高めるためのものであって、例えば、溶融亜鉛メッキ鋼板(SGCC)等の板金や、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等のエンジニアリングプラスチック等から形成されている。
【0065】
(3-7)流路形成部
流路形成部144は、蓋体140内における気体流路の一部を形成するためのものである。また、図3に示されるように、流路形成部144には排気口BOが形成されている。流路形成部144における排気口BOを形成する部分は、上述の通り、外装体141の上側外装部材141aの天壁Sa2の後部の開口に嵌められ、排気口BOは、流路形成部144の内部に流入した気体を蓋体140の外部に排出する。
【0066】
(3-8)内蓋
内蓋145は、図3に示されるように、蓋体140が閉状態である時に内鍋130の上部を覆って内鍋130を密閉するための部材である。なお、内蓋145には流入口が形成されており、この流入口により、気体(例えば、内鍋130内で発生した蒸気や、蓋体140が開状態である場合には外気等)等を蓋体140の内部に流入させることができる。
【0067】
(3-9)蒸気センサ
蒸気センサSSは、蓋体140内部の温度、より詳細には蓋体140内部の気体流路を流れる気体の温度を測定するための温度センサである。
【0068】
(3-10)LED
LED147は、光を発することで、炊飯器100における各工程の進捗度合い等を人に伝える役目を担っている。また、LED147は、図3に示されるように、外装体141の内側に配置されている。より詳細には、LED147は、上述の通り、外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分と対向するように外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分の内側に配置されている。このようにして、LED147は、蓋体140の前側寄りに配置されることになる。また、LED147は、図3に示されるようにLED基板FPに取り付けられ、図14に示されるようにLED基板FPと電気的に接続される。
【0069】
(3-11)LED基板
LED基板FPは、上述の通り、LED147を取り付けるための基板であって、LED147と電気的に接続されると共にマイコン基板CBに通信接続され、マイコン基板CBのマイクロコンピュータMCからの指令を受信してLED147の輝度等を制御している。また、LED基板FPは、上述の通り、外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分と対向するように外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分の内側に配置されている。
【0070】
(3-12)導光部材
導光部材148は、アクリル樹脂製の板部材であって、上述の通り、外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分と対向するように外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分の内側に配置されている。また、導光部材148は、図3に示されるように、前方に向かうに従って下方に傾斜している。また、図3に示されるように、導光部材148の後端(上端)の上側にはLED147が配置されている。また、上述の通り、導光部材148の前端部148aは、外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分と下側外装部材141bの外側壁Sb1の前壁部分との間の隙間に配置される。また、導光部材148には複数の溝部(図示せず)が形成されている。これらの溝部により、LED147が発した光を導光部材148の前端部148aまで十分に導くと共に、外装体141の上側外装部材141aの側壁Sa1の前壁部分と下側外装部材141bの外側壁Sb1の前壁部分との間の隙間を通じて光を外装体141の外側(前側)に導くことができる。これにより、LED147が発した光を人に視認させることができる。
【0071】
(3-13)被係止部
被係止部149は、図3および図4に示されるように、外装体141の下側外装部材141bの外側壁Sb1の前壁部分の内側に配置されている。蓋体140が閉じられている状態において、この被係止部149に対して本体110のレバー機構119のストッパーLDの爪部LD3が係止される。
【0072】
(3-14)蓋ヒータ
蓋ヒータCHは、保温運転時に使用されるヒータであって、内蓋145の上側に配置されている。なお、蓋ヒータCHは、保温運転時だけではなく炊飯運転時に使用されてもよいし、内蓋145の上側以外の箇所に配置されてもよい。
【0073】
(4)ヒンジ機構
ヒンジ機構150は、図3に示されるように、主に、ヒンジ機構側回動軸151、ヒンジ機構側トーションバネ152、固定部153、回動部(図示せず)およびヒンジカバー154等から構成されている。ヒンジ機構側回動軸151は、固定部153の軸受け孔および回動部の軸受け孔に挿通される。ヒンジ機構側トーションバネ152は、蓋体140を開方向に向かって付勢するためのものである。ヒンジ機構側トーションバネ152の一端は固定部153に固定され、ヒンジ機構側トーションバネ152のもう一端は回動部に固定される。固定部153は、上述の通り、本体110の肩部材111cの底壁部Caの後端部の開口を通じて本体110の保護枠111dのフランジ部材Daの後端部に取り付けられる。また、固定部153にはヒンジ機構側回動軸151を挿通するための軸受け孔が形成される。回動部は、蓋体140の補強部材の後端部に取り付けられる。また、回動部にはヒンジ機構側回動軸151を挿通するための軸受け孔が形成される。そして、ヒンジ機構側回動軸151が固定部153の軸受け孔および回動部の軸受け孔に挿通されることによって固定部153および回動部が連結され、回動部がヒンジ機構側回動軸151を中心として回動自在となると共に、蓋体140がヒンジ機構側回動軸151を中心として回動自在となる。ヒンジカバー154は、上述の通り、本体110の肩部材111cの立壁部Cdに被せられる。
【0074】
<本発明の実施の形態に係る炊飯器の蓋体の開閉動作について>
ここでは、本発明の実施の形態に係る炊飯器100の蓋体140の開閉動作について説明する。まず、人が蓋体140を開状態から閉状態にするとき、人はレバー機構119を操作する必要がなく、そのまま蓋体140を本体110に向かって倒し込めばよい。このとき、被係止部149の下端部が、ストッパーLDの爪部LD3に接触しながら下方に移動していく。この間、図13に示されるように、ストッパーLDは、右側面視において第2回動軸LFを中心として第3トーションバネLIの付勢力に逆らって時計回り方向に回動し、伝達部材LCは、右側面視において第2回動軸LFを中心として第2トーションバネLHの付勢力に逆らって時計回り方向に回動する。なお、このとき、図13に示されるように、伝達部材LCの受け部LC2がレバー本体LBの当接部LB5から離れると共に伝達部材LCとレバー本体LBとが接触しないように伝達部材LCが回動するため、レバー本体LBに力が加えられない。このため、図13に示されるように、蓋体140が開状態から閉状態にされるとき、操作部LAおよびレバー本体LBは動かない。そして、被係止部149の下端部が、ストッパーLDの爪部LD3の下側に達すると、第3トーションバネLIの付勢力によりストッパーLDの爪部LD3が被係止部149に対して係止される(図10参照)。このようにして蓋体140が閉状態となる。
【0075】
そして、人は、図11に示されるように、圧力炊飯運転がされていないときに蓋体140を閉状態から開状態とする場合、操作部LAを操作する(押し下げる)。これにより、図11に示されるように、操作部LAと連結するレバー本体LBが、右側面視において第1回動軸LEを中心として第1トーションバネLGの付勢力に逆らって反時計回り方向に回動する。このとき、図11に示されるように、レバー本体LBの当接部LB5は、伝達部材LCの受け部LC2に力を加えるため、伝達部材LCが、右側面視において第2回動軸LFを中心として第2トーションバネLHの付勢力に逆らって時計回り方向に回動する。また、このとき、伝達部材LCがストッパーLDに力を加えるため、ストッパーLDが、図11に示されるように、右側面視において第2回動軸LFを中心として第3トーションバネLIの付勢力に逆らって時計回り方向に回動する。最終的に、図11に示されるように、ストッパーLDの爪部LD3が蓋体140の被係止部149に対して係止されている状態が解除され、蓋体140が開状態となる。
【0076】
なお、圧力炊飯運転がされている時に蓋体140が閉状態から開状態となることは安全上好ましくない。このため、この炊飯器100では、圧力炊飯運転がされていると共に蓋体140が閉状態である場合に、人が操作部LAを操作しても(押し下げても)蓋体140が閉状態から開状態にならない。より詳細には、図12に示されるように、操作部LAが操作されると(押し下げられると)、レバー本体LBが、右側面視において第1回動軸LEを中心として第1トーションバネLGの付勢力に逆らって反時計回り方向に回動する。このとき、図12に示されるように、レバー本体LBの当接部LB5は、伝達部材LCの受け部LC2に力を加えるため、伝達部材LCが、右側面視において第2回動軸LFを中心として第2トーションバネLHの付勢力に逆らって時計回り方向に回動する。また、このとき、伝達部材LCがストッパーLDに力(右側面視において第2回動軸LFを中心として時計回り方向にストッパーLDを回動させようとする力)を加える。しかし、圧力炊飯運転がされている時においては、この力よりも、被係止部149とストッパーLDの爪部LD3との係止力が強くなる。このため、ストッパーLDは、図12に示されるように、伝達部材LCによって力が加えられたとしても、第2回動軸LFを中心として回動しない。このように、圧力炊飯運転がされている時は、操作部LAが操作されたとしても、蓋体140の閉状態、すなわちストッパーLDの爪部LD3が蓋体140の被係止部149に対して係止されている状態が維持される。
【0077】
<本発明の実施形態に係る炊飯器の特徴>
(1)
本発明の実施形態に係る炊飯器100では、収容体111aの側壁Aaに開口Aa1が形成され、レバー本体LBの基体部LB1の前部は、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通じて収容体111aの側壁Aaの外側に突出する。このため、この炊飯器100では、収容体111aの側壁Aaの上端以外の位置にレバー本体LBを配置することができる。したがって、この炊飯器100では、収容体111aの側壁Aaにおけるレバー本体LBの配置の自由度を高めることができる。
【0078】
(2)
本発明の実施形態に係る炊飯器100では、レバー本体LBの基体部LB1の前部が、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通じて収容体111aの側壁Aaの外側に突出している状態において、操作部LAがレバー本体LBに連結される。このため、この炊飯器100では、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通り抜けることができるような形状に加えて収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通り抜けることができないような形状で操作部LAを形成することができる。したがって、この炊飯器100では、操作部LAの形状の自由度を高めることができる。
【0079】
(3)
本発明の実施形態に係る炊飯器100では、操作部LAが、レバー本体LBに連結されると共に操作されていない時、前面視において、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1は、操作部LAの基体部LA1によって覆い隠される。このため、この炊飯器100では、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通じて本体110の内部に異物(例えば、水、埃、ご飯粒等)が侵入することをできるだけ防止することができる。
【0080】
(4)
本発明の実施形態に係る炊飯器100では、第1回動軸LEは、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の上端と下端との間の高さ位置にある。このため、この炊飯器100では、ストッパーLDの軸受け部LD4等の寸法が大きくなることをできるだけ抑えることができる。
【0081】
(5)
本発明の実施形態に係る炊飯器100では、操作部LAの基体部LA1の上面には後端から前後方向中間部にかけて平面視で略半円形状の窪みLA1aが形成され、操作部LAの基体部LA1の下面の左右部には窪みLA1bが形成されている。このため、この炊飯器100では、これらの窪みに指を当てることでき、操作部LAに対する操作を指で行いやすくすることができる。
【0082】
<変形例>
(A)
先の実施形態に係る炊飯器100では、収容体111aの側壁Aaの前壁部分の上部に開口Aa1が形成されていた。しかし、レバー本体LBを通すための開口は、収容体111aの側壁Aaの前壁部分の上部以外の部分(例えば、上下方向中間部等)に形成されてもよい。かかる場合、操作部LAを操作することでレバー本体LBおよび伝達部材LCを回動させると共に、ストッパーLDを回動させようとする力を伝達部材LCがストッパーLDに加えることができるように、レバー本体LB、伝達部材LCまたはストッパーLD等の形状等が適宜設計変更される必要がある。
【0083】
(B)
先の実施形態に係る炊飯器100では、レバー本体LBの基体部LB1の前部が、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通じて収容体111aの側壁Aaの外側に突出している状態において、操作部LAがレバー本体LBに連結されていた。しかし、操作部LAは、レバー本体LBに連結されなくてもよい。すなわち、レバー本体LBが人によって直接操作されてもよい。また、操作部LAがレバー本体LBに連結されている状態において、操作部LAおよびレバー本体LBの基体部LB1の前部が、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通るようにしてもよい。かかる場合、操作部LAが収容体111aの側壁Aaの開口Aa1を通ることができるように操作部LAの形状等が適宜設計変更される必要がある。
【0084】
(C)
先の実施形態に係る炊飯器100では、操作部LAが、レバー本体LBに連結されると共に操作されていない時、前面視において、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1は、操作部LAの基体部LA1によって覆い隠されていた。しかし、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の幅が操作部LAの基体部LA1の幅より大きくてもよく、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1左部または右部等が露出してもよい。また、操作部LAが、レバー本体LBに連結されると共に操作されていない時であっても、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の上部等が、操作部LAの基体部LA1の上面より高い位置にあって露出してもよい。また、操作部LAが、レバー本体LBに連結されると共に操作されていない時であっても、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の下部等が、操作部LAの基体部LA1の下面より低い位置にあって露出してもよい。
【0085】
(D)
先の実施形態に係る炊飯器100では、第1回動軸LEは、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の上端と下端との間の高さ位置にあった。しかし、第1回動軸LEは、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の上端より上側に位置してもよいし、収容体111aの側壁Aaの開口Aa1の下端より下側に位置してもよい。かかる場合、操作部LAを操作することでレバー本体LBおよび伝達部材LCを回動させると共に、ストッパーLDを回動させようとする力を伝達部材LCがストッパーLDに加えることができるように、レバー本体LB、伝達部材LCまたはストッパーLD等の形状等が適宜設計変更される必要がある。
【0086】
(E)
先の実施形態に係る炊飯器100では、操作部LAの基体部LA1の上面には後端から前後方向中間部にかけて平面視で略半円形状の窪みLA1aが形成され、操作部LAの基体部LA1の下面の左右部には窪みLA1bが形成されていた。しかし、このような窪みは形成されなくてもよい。
【0087】
(F)
先の実施形態に係る炊飯器100では、レバー本体LBは金属から形成され、伝達部材LCは樹脂から形成され、ストッパーLDは金属から形成されていた。しかし、レバー本体LBは金属以外の材料(例えば樹脂等)から形成されてもよいし、伝達部材LCは樹脂以外の材料(例えば金属等)から形成されてもよいし、ストッパーLDは金属以外の材料(例えば樹脂等)から形成されてもよい。
【0088】
(G)
先の実施形態に係る炊飯器100では、レバー本体LBが、右側面視において第1回動軸LEを中心として第1トーションバネLGの付勢力に逆らって反時計回り方向に回動したとき、レバー本体LBの当接部LB5は、伝達部材LCの受け部LC2に力を加えていた。そして、伝達部材LCが、右側面視において第2回動軸LFを中心として第2トーションバネLHの付勢力に逆らって時計回り方向に回動し、ストッパーLDに力(右側面視において第2回動軸LFを中心として時計回り方向にストッパーLDを回動させようとする力)を加えていた。しかし、レバー本体LBの当接部LB5に当接する受け部がストッパーLDに形成され、レバー本体LBが、右側面視において第1回動軸LEを中心として第1トーションバネLGの付勢力に逆らって反時計回り方向に回動したとき、伝達部材LCを介さずにストッパーLDに力を直接加えてもよい。
【0089】
(H)
先の実施形態に係る炊飯器100では、レバー機構119は、2つの回動軸、すなわち第1回動軸LEおよび第2回動軸LFを備えていた。しかし、レバー機構119は、1つの回動軸だけを備えてもよい。かかる場合、レバー本体LBの軸受け孔、伝達部材LCの軸受け孔、ストッパーLDの軸受け孔、第1トーションバネLGのコイル部分の内側、第2トーションバネLHのコイル部分の内側および第3トーションバネLIのコイル部分の内側にこの回動軸が通されるとよい。そして、レバー本体LBがこの回動軸を中心に回動した時に、伝達部材LCが、この回動軸を中心に回動させられ、ストッパーLDをこの回動軸を中心に回動させようとする力をストッパーLDに加えてもよい。なお、かかる場合、レバー本体LB、伝達部材LCまたはストッパーLD等の形状や位置関係等が適宜設計変更される必要がある。
【0090】
(I)
先の実施形態では本発明が炊飯器100に適用されたが、本発明は、炊飯器以外の調理器(例えば、保温ジャー、ホームベーカリーなど)に適用されてもよい。
【0091】
なお、上記変形例は各例単独で適用されてもよいし、複数の例が組み合わされて適用されてもよい。
【符号の説明】
【0092】
100 炊飯器(調理器)
110 本体
140 蓋体
149 被係止部
Aa 側壁(側壁部)
Aa1 開口(貫通孔)
LA 操作部
LA1a 窪み
LA1b 窪み
LB レバー本体(レバー部)
LD ストッパー(係止部)
LE 第1回動軸(第2軸)
LF 第2回動軸(第1軸)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14