(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164602
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】電力供給ユニット及び移動体
(51)【国際特許分類】
H02J 1/00 20060101AFI20241120BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241120BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20241120BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20241120BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
H02J1/00 304E
H02J7/00 P
H02J7/00 302D
H02J1/00 306L
B60L50/60
B60L53/14
B60R16/02 645Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080207
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】中村 和伸
【テーマコード(参考)】
5G165
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G165AA01
5G165BB10
5G165CA01
5G165DA02
5G165EA02
5G165GA09
5G165HA01
5G165HA09
5G165HA16
5G165JA04
5G165JA07
5G165LA01
5G165LA03
5G503AA01
5G503AA04
5G503BA01
5G503BB02
5G503CA11
5G503GB03
5G503GD03
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC06
5H125BC21
5H125BC24
5H125DD02
5H125EE49
(57)【要約】
【課題】 バッテリ上がりの可能性を従来の車載用USBチャージャーと同等以下に抑えつつ、より大きな給電能力を持つ電力供給ユニットを提供すること。
【解決手段】 電力供給ユニット10は、主制御信号が入力される第1入力端101と、バッテリに接続される電源入力端103と、電源出力端105と、制御ユニット12とを有する。制御ユニット12は、電源入力端103に電圧を印加され、最大値の制御された出力電力を電源出力端105から外部に対して供給するものである。制御ユニット12は、第1上限電力モードと、第2上限電力モードとを少なくとも有している。制御ユニット12は、主制御信号がオン状態のとき第1上限電力モードで動作し、主制御信号がオフ状態のとき第2上限電力モードで動作する。第2上限電力モードのときの出力電力の最大値は、第1上限電力モードのときの出力電力の前記最大値より小さい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部と、前記駆動部を起動する際に操作する起動スイッチであって少なくとも主制御信号の状態を切り替える起動スイッチと、前記主制御信号がオン状態であり前記駆動部が稼働しているときに充電されるバッテリとを有する移動体に搭載される電力供給ユニットであって、
前記電力供給ユニットは、前記主制御信号が入力される第1入力端と、前記バッテリに接続される電源入力端と、電源出力端と、制御ユニットとを有しており、
前記制御ユニットは、前記電源入力端に電圧を印加され、最大値の制御された出力電力を前記電源出力端から外部に対して供給するものであり、
前記制御ユニットは、第1上限電力モードと、第2上限電力モードとを少なくとも有しており、
前記制御ユニットは、前記主制御信号がオン状態のとき前記第1上限電力モードで動作し、前記主制御信号がオフ状態のとき第2上限電力モードで動作するものであり、
前記第2上限電力モードのときの前記出力電力の前記最大値は、前記第1上限電力モードのときの前記出力電力の前記最大値より小さい
電力供給ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の電力供給ユニットであって、
前記起動スイッチは、更に、副制御信号の状態を切り替えるものであり、
前記電力供給ユニットは、前記副制御信号が入力される第2入力端を更に有しており、
前記制御ユニットは、前記副制御信号がオン状態のときに動作し、前記副制御信号がオフ状態のときに動作を停止する
電力供給ユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の電力供給ユニットであって、
前記制御ユニットは、USB PD規格に準拠している
電力供給ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の電力供給ユニットであって、
前記電力供給ユニットは、USB規格のコネクタを有しており、
前記電源出力端は、前記コネクタ内に配置されている
電力供給ユニット。
【請求項5】
駆動部と、バッテリと、起動スイッチと、請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載された電力供給ユニットとを備える移動体であって、
前記起動スイッチは、前記駆動部を起動する際に操作するものであり、かつ少なくとも前記主制御信号の状態を切り替えるものであり、
前記バッテリは、前記主制御信号がオン状態であり前記駆動部が稼働しているときに充電される
移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給ユニット及びそれを備える移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリを搭載する自動車等の車両には、様々な電気電子機器が搭載されている。そのような車両における消費電力の削減に関する技術として、特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
特許文献1に記載されているように、一般に車両の電源モードには、(1)電源を遮断するオフモード、(2)アクセサリ電源のみをオンにするアクセサリモード、及び(3)すべての電源をオンにするオンモード、の三つのモードがある。
【0004】
ユーザの利便性向上のため、アクセサリモードにおいて使用できる電気電子機器(アクセサリ)の車両への搭載が増えている。USBチャージャーも車両に搭載されるアクセサリの一つである。
【0005】
バッテリ上がりを避けるため、アクセサリモードにおける消費電力はできるだけ小さいことが望まれる。そのため、従来の車載用USBチャージャーの供給可能電力は、所定の電力以下に制限されている。この制限は、電源モードに依存しない。つまり、従来の車載用USBチャージャーの給電能力は、アクセサリモードのときとオンモードのときとで同じである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
USB PD規格によれば、給電器は、比較的大きな給電能力を持つことができる。このような給電器を車載用USBチャージャーとして利用すれば、ユーザ機器への急速充電が可能になるなど、ユーザの利便性向上につながる。しかしながら、従来の車載用USBチャージャーを単純にUSB PD規格に準拠した給電器に置き換えたのでは、バッテリ上がりを招く可能性が高まる。
【0008】
そこで、本発明は、バッテリ上がりの可能性を従来の車載用USBチャージャーと同等以下に抑えつつ、より大きな給電能力を持つ電力供給ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するため、バッテリ上がりが懸念されるアクセサリモードの場合とバッテリ上がりの心配のないオンモードの場合とを識別する。そして、アクセサリモードの場合には、比較的小さな給電能力で給電を行い、オンモードの場合には、比較的大きな給電能力で給電を行うようにすることで、ユーザの利便性の向上を図ることとした。
【0010】
詳しくは、本発明は、第1の電力供給ユニットとして、駆動部と、前記駆動部を起動する際に操作する起動スイッチであって少なくとも主制御信号の状態を切り替える起動スイッチと、前記主制御信号がオン状態であり前記駆動部が稼働しているときに充電されるバッテリとを有する移動体に搭載される電力供給ユニットであって、
前記電力供給ユニットは、前記主制御信号が入力される第1入力端と、前記バッテリに接続される電源入力端と、電源出力端と、制御ユニットとを有しており、
前記制御ユニットは、前記電源入力端に電圧を印加され、最大値の制御された出力電力を前記電源出力端から外部に対して供給するものであり、
前記制御ユニットは、第1上限電力モードと、第2上限電力モードとを少なくとも有しており、
前記制御ユニットは、前記主制御信号がオン状態のとき前記第1上限電力モードで動作し、前記主制御信号がオフ状態のとき第2上限電力モードで動作するものであり、
前記第2上限電力モードのときの前記出力電力の前記最大値は、前記第1上限電力モードのときの前記出力電力の前記最大値より小さい
電力供給ユニットを提供する。
【0011】
また、本発明は、第2の電力供給ユニットとして、第1の電力供給ユニットであって、
前記起動スイッチは、更に、副制御信号の状態を切り替えるものであり、
前記電力供給ユニットは、前記副制御信号が入力される第2入力端を更に有しており、
前記制御ユニットは、前記副制御信号がオン状態のときに動作し、前記副制御信号がオフ状態のときに動作を停止する
電力供給ユニットを提供する。
【0012】
また、本発明は、第3の電力供給ユニットとして、第2の電力供給ユニットであって、
前記制御ユニットは、USB PD規格に準拠している
電力供給ユニットを提供する。
【0013】
また、本発明は、第4の電力供給ユニットとして、第3の電力供給ユニットであって、
前記電力供給ユニットは、USB規格のコネクタを有しており、
前記電源出力端は、前記コネクタ内に配置されている
電力供給ユニットを提供する。
【0014】
さらに、本発明は、第1の移動体として、駆動部と、バッテリと、起動スイッチと、上記第1から第4の電力供給ユニットのいずれか一つとを備える移動体であって、
前記起動スイッチは、前記駆動部を起動する際に操作するものであり、かつ少なくとも前記主制御信号の状態を切り替えるものであり、
前記バッテリは、前記主制御信号がオン状態であり前記駆動部が稼働しているときに充電される
移動体を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一側面による電力供給ユニットにおいて、制御ユニットは、主制御信号がオン状態のとき第1上限電力モードで動作し、主制御信号がオフ状態のとき第2上限電力モードで動作する。ここで、第2上限電力モードのときの出力電力の最大値は、第1上限電力モードのときの出力電力の最大値より小さい。これにより、電力供給ユニットは、バッテリ上がりが懸念される場合には比較的小さな電力での給電を行い、バッテリ上がりの心配がない場合には比較的大きな電力での給電を行うことができる。こうして、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施の形態による電力供給ユニットを示すブロック図である。
【
図2】
図1の電力供給ユニットを含む移動体における給電動作を説明するためのブロック図である。主制御信号はオフ状態であり、副制御信号はオン状態である。
【
図3】
図1の電力供給ユニットを含む移動体における給電動作を説明するための別のブロック図である。主制御信号及び副制御信号は、ともにオン状態である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1の実施の形態)
図1を参照すると、本発明の一実施の形態による電力供給ユニット10は、第1入力端101と、電源入力端103と、電源出力端105と、制御ユニット12とを有している。本実施の形態において、電力供給ユニット10は、さらに第2入力端107を有している。ただし、第2入力端107は、本発明において必須ではない。
【0018】
図2に示されるように、電力供給ユニット10は、移動体20に搭載される。本実施の形態において、移動体20はエンジン自動車である。ただし、本発明は、これに限られない。移動体20は電気自動車、燃料電池自動車、オートバイ、電動バイクなどであってもよい。
【0019】
図2に示されるように、移動体20は、駆動部22と、起動スイッチ24と、バッテリ26とを有している。本実施の形態において、移動体20は、さらにエネルギー源28、電気電子機器30を有している。本実施の形態において、電力供給ユニット10は、電気電子機器30とともにアクセサリ40に分類される。電気電子機器30には、様々な電気機器及び電子機器が含まれる。電力供給ユニット10は、ユーザが使用する電気電子機器(ユーザ機器)50への給電に用いられる。
【0020】
図2を参照して、エネルギー源28は、例えばガソリン、軽油、水素などの燃料である。移動体20が電気自動車の場合、エネルギー源28は駆動用バッテリである。本実施の形態において、駆動部22はエンジンである。移動体20が電気自動車の場合、駆動部22はモーターである。本実施の形態において、バッテリ26は、鉛電池である。ただし、本発明はこれに限られない。バッテリ26は、リチウムイオン電池等、他の種類の電池であってもよい。
【0021】
図2を参照して、起動スイッチ24は、駆動部22を起動する際にユーザが操作するスイッチである。起動スイッチ24は、少なくとも主制御信号の状態を切り替える。本実施の形態において、起動スイッチ24は、主制御信号のほかに副制御信号の状態も切り替える。本実施の形態において、起動スイッチ24は、イグニッションスイッチである。移動体20が電気自動車の場合、起動スイッチ24は、パワースイッチである。
【0022】
一般に、イグニッションスイッチは、オフモード、アクセサリモード及びオンモードを有する。また、イグニッションスイッチは、駆動部22を起動するスタータースイッチを兼ねる。以下の説明において、起動スイッチ24は、オフモード、アクセサリモード及びオンモードを有するものとする。また、起動スイッチ24がオン状態のとき、駆動部22は起動され、稼働しているものとする。
【0023】
本実施の形態において、起動スイッチ24がオフモードのとき、主制御信号及び副制御信号は、ともにオフ状態である。起動スイッチ24がオフモードからアクセサリモードへ操作されると、主制御信号はオフ状態のままであり、副制御信号はオフ状態からオン状態へと切り替えられる。また、起動スイッチ24がアクセサリモードからオンモードへ操作されると、副制御信号はオン状態のままであり、主制御信号はオフ状態からオン状態へ切り替えられる。
【0024】
図2を参照して、起動スイッチ24がオフモードとき、バッテリ26からアクセサリ40への給電は停止している。起動スイッチ24がオフモードからアクセサリモードへ操作されると、バッテリ26からアクセサリ40へ電力が供給される。このとき、駆動部22は稼働しておらず、駆動部22からバッテリ26の給電は行われていない。したがって、アクセサリモードにおいて、アクセサリ40での消費電力が大きいと、バッテリ26が上がるおそれがある。
【0025】
図3を参照して、起動スイッチ24がアクセサリモードからオンモードへ操作されると、バッテリ26からアクセサリ40へ電力が供給される。また、オンモードにおいて、駆動部22からバッテリ26へ給電が行われる。通常、駆動部22の給電能力は、アクセサリ40の消費電力よりも大きい。したがって、主制御信号がオン状態であり駆動部22が稼働しているときバッテリ26は充電される。よって、通常、オンモードにおいて、バッテリ26が上がるおそれはない。
【0026】
再び
図1を参照すると、電力供給ユニット10の制御ユニット12は、主制御信号状態検出部14と、電力供給部16とを有している。また、電力供給ユニット10は、さらにコネクタ18を有している。本実施の形態において、制御ユニット12は、USB PD規格に準拠している。主制御信号状態検出部14は、第1入力端101と電力供給部16とに接続されている。電力供給部16は、DC-DCコンバータ161と、USB PDコントローラ163とを有している。電力供給部16は、電源入力端103と、第2入力端107と、電源出力端105とに接続されている。コネクタ18は、電源出力端105に取り付けられている。換言すると、電源出力端105は、コネクタ18内に配置されている。本実施の形態において、コネクタ18は、USB規格に準拠するコネクタである。コネクタ18は、例えば、USB Type-Cのコネクタであってよい。ただし、本発明は、これに限られない。コネクタ18は、USB Type-Cのコネクタ以外のコネクタであってもよい。
【0027】
図1及び
図2を参照して、電源入力端103は、バッテリ26に接続されている。第1入力端101及び第2入力端107は起動スイッチ24に接続されている。第1入力端101には、主制御信号が入力され、第2入力端107には、副制御信号が入力される。
【0028】
図1を参照して、電源入力端103にはバッテリ26からの電圧が印加される。制御ユニット12は、電源入力端103に電圧が印加されると、最大値の制御された出力電力を、電源出力端105を介して外部に対して供給する。制御ユニット12は、出力電力の最大値を制御するために、第1上限電力モードと第2上限電力モードとを少なくとも有している。後述するように、制御ユニット12は、主制御信号がオン状態のとき第1上限電力モードで動作し、主制御信号がオフ状態のとき第2上限電力モードで動作する。第1上限電力モードのときの出力電力の最大値(第1最大値)に比べ、第2上限電力モードのときの出力電力の最大値(第2最大値)は小さく設定されている。一例として、第1最大値は60W=20V×3Aであり、第2最大値は27W(9V×3A)である。
【0029】
図1及び
図2を参照して、初期状態において、起動スイッチ24は、オフモードであるこのとき、主制御信号及び副制御信号は、ともにオフ状態である。オフモードにおいて、制御ユニット12は動作を停止した状態にある。
【0030】
図2を参照して、起動スイッチ24が操作され、オフモードからアクセサリモードへ移行すると、副制御信号がオフ状態からオン状態へ切り替えられる。これにより、制御ユニット12は停止状態から動作状態へ移行する。なお、主制御信号は、依然オフ状態である。主制御信号状態検出部14は、主制御信号がオフ状態であることを検出し、それを電力供給部16へ伝える。電力供給部16は、主制御信号状態検出部14からの検出信号に基づいて第2上限電力モードで動作する。詳しくは、電力供給部16のUSB PDコントローラ163は、主制御信号状態検出部14から検出信号に基づいて、DC-DCコンバータ161を制御し、電源出力端105へ供給する電力の最大値を第2最大値(<第1最大値)に制限する。こうして、電力供給ユニット10は、ユーザ機器50への給電を、その最大値が第2最大値に制限された状態で行う。
【0031】
図3を参照して、起動スイッチ24が再び操作され、アクセサリモードからオンモードへ移行すると、主制御信号はオフ状態からオン状態へ切り替わる。主制御信号状態検出部14は、主制御信号がオン状態であることを検出し、それを電力供給部16へ伝える。電力供給部16は、主制御信号状態検出部14からの検出信号に基づいて第1上限電力モードで動作する。詳しくは、電力供給部16のUSB PDコントローラ163は、主制御信号状態検出部14から検出信号に基づいて、DC-DCコンバータ161を制御し、電源出力端105へ供給する電力の最大値を第1最大値(>第2最大値)に制限する。こうして、電力供給ユニット10は、ユーザ機器50への給電を、その最大値が第1最大値に制限された状態で行う。
【0032】
起動スイッチ24が操作され、オンモードからアクセサリモードへ移行すると、主制御信号はオン状態からオフ状態へ切り替わる。主制御信号状態検出部14は、主制御信号がオフ状態であることを検出し、それを電力供給部16へ伝える。電力供給部16は、主制御信号状態検出部14からの検出信号に基づいて第2上限電力モードで動作する。すなわち、電力供給ユニット10からユーザ機器50への給電は、その最大値が第2最大値に制限される。
【0033】
起動スイッチ24がさらに操作され、アクセサリモードからオフモードへ移行すると、副制御信号はオン状態からオフ状態へ切り替わる。これにより、電力供給ユニット10を含むアクセサリ40への給電が停止する。こうして、電力供給ユニット10の制御ユニット12は、副制御信号がオフ状態のときその動作を停止する。これにより、電力供給ユニット10からユーザ機器50への給電は停止する。
【0034】
以上説明したように、本実施の形態において、電力供給ユニット10の供給電力の最大値は、アクセサリモードのときとオンモードとで異なっている。詳しくは、アクセサリモードのときの供給電力の最大値は、オンモードのときの供給電力の最大値よりも小さい。これにより、バッテリ26が上がる可能性を従来の車載用USBチャージャーと同等以下にできる。一方、オンモードのときの供給電力の最大値は、アクセサリモードのときの供給電力の最大値よりも大きい。これは、オンモードのときの供給電力の最大値は、従来の車載用USBチャージャーの供給電力の最大値よりも大きいともいえる。これにより、電力供給ユニット10は、ユーザ機器50へ比較的大きな電力を供給することができる。例えば、電力供給ユニット10は、パーソナルコンピュータ(PC)等に対して急速充電を行うことができる。
【0035】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、副制御信号がオン状態のときに、電力供給ユニット10の制御ユニット12が動作するようにしたが、副制御信号が存在しない場合、制御ユニット12は、常時動作してもよい。その場合も、制御ユニット12は、主制御信号がオン状態のとき第1上限電力モードで動作し、主制御信号がオフ状態のとき第2上限電力モードで動作すればよい。
【0036】
また、上記実施の形態において、バッテリ26の充電は駆動部22によって行われるが、移動体20が電気自動車の場合、エネルギー源28である駆動用バッテリからバッテリ26へ給電を行ってもよい。その場合、駆動部22は、稼働中、駆動用バッテリへの給電を行う。
【符号の説明】
【0037】
10 電力供給ユニット
101 第1入力端
103 電源入力端
105 電源出力端
107 第2入力端
12 制御ユニット
14 主制御信号状態検出部
16 電力供給部
161 DC-DCコンバータ
163 USB PDコントローラ
18 コネクタ
20 移動体
22 駆動部
24 起動スイッチ
26 バッテリ
28 エネルギー源
30 電気電子機器
40 アクセサリ
50 電気電子機器(ユーザ機器)