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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164614
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】吊具装置
(51)【国際特許分類】
   B66C 1/42 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
B66C1/42 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080225
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】591156799
【氏名又は名称】ユニパルス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山本 一樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 雄
(72)【発明者】
【氏名】嶋本 篤
【テーマコード(参考)】
3F004
【Fターム(参考)】
3F004AA07
3F004AB14
3F004AG04
3F004AG06
3F004EA21
3F004EA40
(57)【要約】
【課題】作業者の負担を軽減して荷役作業の改善を図った吊具装置の提供。
【解決手段】荷役物40の昇降を行う荷役装置1に係合して、荷役物40を保持する吊具装置20であって、プロセッサ部21aと、センサ部24と、操作部22と、吊具装置送受信部21cと、を有し、プロセッサ部21aは、センサ部24及び操作部22からの信号を受信して、演算して吊具装置送受信部21cを経由して荷役装置1と通信を行い、センサ部24は、保持する荷役物40の荷役物検出手段24aと、荷役物40のリリースを検出する荷役物リリース検出手段24bと、荷役物40の保持状態を検出する荷役物保持状態検出手段24cと、の少なくとも1つ以上を有する、

【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷役物の昇降を行う荷役装置に係合して、前記荷役物を保持する吊具装置であって、
プロセッサ部と、センサ部と、操作部と、送受信部と、を有し、
前記プロセッサ部は、前記センサ部及び前記操作部からの信号を受信して、演算して前記送受信部を経由して前記荷役装置と通信を行い、
前記センサ部は、保持する前記荷役物の荷役物検出手段と、前記荷役物のリリースを検出する荷役物リリース検出手段と、前記荷役物の保持状態を検出する荷役物保持状態検出手段と、の少なくとも1つ以上を有する、吊具装置。
【請求項2】
前記荷役物を保持するための保持部と、
前記保持部の保持間隔を調整する調整部と、
前記センサ部は前記荷役物の被保持間隔を検出する被保持間隔検出手段を有し、
前記プロセッサ部は、前記被保持間隔検出手段が検出した前記被保持間隔をもとに演算して前記保持部の保持間隔を前記調整部へ送信し、
前記調整部は前記保持部の保持間隔を前記プロセッサ部からの信号を基に調整する請求項1に記載の吊具装置。
【請求項3】
前記プロセッサ部は、前記荷役物保持状態検出手段から送信された信号を受信して演算し、前記調整部へ前記保持間隔を送信する請求項2に記載の吊具装置。
【請求項4】
表示部をさらに備え、
前記プロセッサ部は、前記荷役装置、前記操作部及び前記センサ部からの信号を基に演算して、操作の状態、前記荷役物の有無の状態及び前記荷役物の保持状態を前記表示部に表示させる請求項1に記載の吊具装置。
【請求項5】
荷役物の昇降を行う荷役装置及び前記荷役装置と協働して前記荷役物を移動させる移動装置に係合して、前記荷役物を保持する吊具装置であって、
プロセッサ部と、センサ部と、操作部と、送受信部と、を有し、
前記プロセッサ部は、前記センサ部及び前記操作部からの信号を受信して、演算して前記送受信部を経由して前記荷役装置及び前記移動装置と通信を行い、
前記センサ部は、保持する前記荷役物の荷役物検出手段と、前記荷役物のリリースを検出する荷役物リリース検出手段と、前記荷役物の保持状態を検出する荷役物保持状態検出手段と、の少なくとも1つ以上を有する、吊具装置。
【請求項6】
荷役物の昇降を行う荷役装置及び前記荷役装置と協働して前記荷役物を移動させる移動装置に係合して、前記荷役物を保持する吊具装置であって、
プロセッサ部と、センサ部と、操作部と、送受信部と、表示部と、を有し、
前記プロセッサ部は、前記センサ部及び前記操作部からの信号を受信して、演算して前記送受信部を経由して前記荷役装置及び前記移動装置と通信を行い、
前記荷役装置、前記移動装置、前記操作部及び前記センサ部からの信号を基に演算して、操作の状態、前記荷役物の有無の状態及び前記荷役物の保持状態を前記表示部に表示させる吊具装置。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造分野の製造組立てや搬送などに用いて、荷役物を昇降させる際にモータによるアシストで重量バランスさせ僅かな操作力で上下移動させる荷役装置に係止されて当該荷役装置と協働する吊下装置である。
【背景技術】
【0002】
従来から工業製品の組立てを行う工場では、大きな重量を有する工具、作業用機器、製品、半完成品などを移動させる荷役装置を使用している。その荷役装置の中でも、大きな重量の荷役物に対してバランス状態を作り出し、使用者が軽い操作力で任意の高さに昇降移動できるように助力(アシスト力)を発生させる荷役装置が一部で使用されている。このように助力を発生させる荷役装置は、電動モータによって助力を行い、バランス状態を作り出し、荷役物に小さな操作力を加えることでスムーズに移動させている。したがって単に上下動作を電動モータで行うものとは異なり、荷役物の荷重やこれに加わる操作力を例えば荷重検出器で検出して、回転角検出器と繋がったACサーボモータ等で外力の印加による重量変化を元に加速度を調整して細かいバランス制御を行うように構成されている場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-018953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、操作部からの指令によって制御部がバランスを保つ技術が開示されている。このような荷役装置によって吊具装置を介して係止した荷役物を扱う際に、作業者は操作スイッチを押して操作指令を行うことが必要である。しかしながら作業者が行う操作負担が多く、改善の余地があった。
【0005】
このような問題に鑑みて、本発明は作業者の負担を軽減して荷役作業の改善を図った吊具装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る吊具装置は、上記の目的を達成するために、
荷役物の昇降を行う荷役装置に係合して、荷役物を保持する吊具装置であって、
プロセッサ部と、センサ部と、操作部と、送受信部と、を有し、
プロセッサ部は、センサ部及び操作部からの信号を受信して、演算して送受信部を経由して荷役装置と通信を行い、
センサ部は、保持する荷役物の荷役物検出手段と、荷役物のリリースを検出する荷役物リリース検出手段と、荷役物の保持状態を検出する荷役物保持状態検出手段と、の少なくとも1つ以上を有するように構成されている。
【0007】
また、荷役物を保持するための保持部と、
保持部の保持間隔を調整する調整部と、
センサ部は荷役物の被保持間隔を検出する被保持間隔検出手段を有し、
プロセッサ部は、被保持間隔検出手段が検出した被保持間隔をもとに演算して保持部の保持間隔を調整部へ送信し、
調整部は保持部の保持間隔をプロセッサ部からの信号を基に調整するように構成されている。
【0008】
また、プロセッサ部は、荷役物保持状態検出手段から送信された信号を受信して演算し、調整部へ保持間隔を送信するように構成されている。
【0009】
また、表示部をさらに備え、
プロセッサ部は、荷役装置、操作部及びセンサ部からの信号を基に演算して、操作の状態、荷役物の有無の状態及び荷役物の保持状態を表示部に表示させるように構成されている。
【0010】
また、荷役物の昇降を行う荷役装置及び荷役装置と協働して荷役物を移動させる移動装置に係合して、荷役物を保持する吊具装置であって、
プロセッサ部と、センサ部と、操作部と、送受信部と、を有し、
プロセッサ部は、センサ部及び操作部からの信号を受信して、演算して送受信部を経由して荷役装置及び移動装置と通信を行い、
センサ部は、保持する荷役物の荷役物検出手段と、荷役物のリリースを検出する荷役物リリース検出手段と、荷役物の保持状態を検出する荷役物保持状態検出手段と、の少なくとも1つ以上を有するように構成されている。
【0011】
また、荷役物の昇降を行う荷役装置及び荷役装置と協働して荷役物を移動させる移動装置に係合して、荷役物を保持する吊具装置であって、
プロセッサ部と、センサ部と、操作部と、送受信部と、表示部と、を有し、
プロセッサ部は、センサ部及び操作部からの信号を受信して、演算して送受信部を経由して荷役装置及び移動装置と通信を行い、
荷役装置、移動装置、操作部及びセンサ部からの信号を基に演算して、操作の状態、荷役物の有無の状態及び荷役物の保持状態を表示部に表示させるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る吊具装置と、これを係止する荷役装置との構成図である。
図2】本発明の実施形態に係る吊具装置に繋がる荷役装置の内部構成図である。
図3】本発明の実施形態に係る吊具装置と、これを係止する荷役装置との電子回路のブロック構成図である。
図4】本発明の実施形態に係る吊具装置の構成図である。
図5】本発明の実施形態に係る吊具装置の構成図である。
図6】本発明の実施形態に係る吊具装置の構成図である。
図7】本発明の実施形態に係る吊具装置と、これを係止する荷役装置と、吊具装置を移動可能にする移動装置の構成図である。
図8】本発明の実施形態に係る吊具装置と、これを係止する荷役装置と、吊具装置を移動可能にする移動装置との電子回路のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る吊具装置について、図面を基に詳細な説明を行う。図1は本発明の実施形態の一例である吊具装置20とこれを係止する荷役装置1との構成図である。なお本実施形態は例示であってこれに限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変形が可能である。
【0014】
吊具装置20は、主要な部材として、支柱30と、アーム31と、ベース板28a、28bと、モータ部(調整部)26と、保持部29a、29bと、各種センサと、操作部22と、表示部23と、吊具装置制御部21と、を含んで構成されている。
【0015】
支柱30は、荷役装置1の吊り具用フック5に係止される。支柱30は、アーム31が制限された角度範囲で回転できるように、アーム31を支持している。そしてアーム31は、ベース板28a、28bと連結されている。アーム31は、支柱30を支点として制限された角度範囲で回転した時、任意の角度でベース板28aとベース板28bのz方向の位置を揃える機構のアームである。なおアーム31には、支柱30を支点とした回転を固定する不図示のロック機構を有している。
【0016】
ベース板28a、28bは、複数のアーム31を制限された角度範囲で回転自在に支持している。 ベース板28a、28bは、吊具装置制御部21、操作部22、表示部23、モータ部(調整部)26、センサ部24を固定している。
【0017】
モータ部(調整部)26は、荷役物40を保持する保持部29a、29bの間隔をx方向に調整する機構である。モータ部(調整部)26は、モータ26aと、ネジ26bと、ナット26cと、ボールスプラインなどこれらを支持する部材を含んでいる。モータ26aは、例えばステッピングモータであって、モータ26aがネジ26bを回転させることで、ナット26cがプラスx方向若しくはマイナスx方向に移動できる。したがってナット26cに固定されている保持部29a、29bのx方向の間隔は、ナット26cの移動範囲に応じて変更することができる。またモータ26aをサーボモータ、ネジ26bをボールネジとして、保持部29a、29bのx方向の動きを連続的に円滑に調整制御する構成であっても良い。なお保持部29a、29bのx方向の現位置を得るためにモータ部(調整部)26は、ロータリーエンコーダ若しくはリニアエンコーダなどのスケールを有していても良い。
【0018】
保持部29a、29bは、荷役物40をx方向で挟み込み、荷役物40がz方向に滑りにくい部材を荷役物40に接触する部分に設けている。保持部29a、29bは、断面がおおよそL字型の金属部材で、ナット26cに固定されている。
【0019】
センサ部24について説明する。各種センサを含むセンサ部24は、例えば測距センサ(荷役物検出手段)24a、光電センサ(荷役物リリース検出手段)24b、歪みセンサ(荷役物保持状態検出手段)24c、せん断摩擦センサ(荷役物保持状態検出手段)24d、などである。センサ部24は、これに限らず、吊具装置20の機構及び構成部材に応じて設けられて良い。
【0020】
荷役物検出手段としての測距センサ24aは、例えば測距センサ24aの鉛直下側にある物品との距離を非接触で検出して、距離値を送信する。測距センサ24aは、レーザ方式、超音波方式、光電方式など、扱う荷役物40の種類、形状に応じたものが好ましい。したがって測距センサ24aは、荷役物40と吊具装置20との位置関係を検出することができる。
【0021】
荷役物リリース検出手段としての光電センサ24b、例えばアーム31の位置を検出する。本実施形態では、光電センサ24bは、ベース板28a上に配置され、断面が略コの字型の両突部を有する透過型光電センサである。光電センサ24bは、アーム31が光電センサ24bの各突部に配置された発光素子、受光素子間の遮蔽の有無でアーム31の位置を検出する。図1の状態は、保持部29a、29bがx方向で最大に開いた状態であって、この時、アーム31は光電センサ24bの略コの字の間に食い込んで遮蔽していて、保持部29a、29bが開いた状態であることを光電センサ24bからの出力信号で検出することができる。また前にも述べたように、保持部29a、29bがx方向で最大に開いた状態でその位置が保持されるように、不図示のロック機構がアーム31に設けられている。
【0022】
荷役物保持状態検出手段としての歪みセンサ24cは、例えば歪みゲージであって、保持部29a、29bの曲げ部付近に添着されている。歪みセンサ24cは、保持部29a、29bが荷役物40を保持した際に弾性変形して歪みを出力する。したがって、歪みセンサ24cは、荷役物40の保持の有無及び保持状態を検出することができる。歪みセンサ24cは、歪みを電気信号に変換するホイートストーンブリッジ回路を含んでいる。
【0023】
荷役物保持状態検出手段としてのせん断摩擦センサ24dは、例えばシート状の圧力センサである。圧力センサを用いることによって力の強さ、分布、範囲、移動の速度などを測定できることから、保持した荷役物40が保持部29a、29bから滑り落ちて移動する挙動を演算によって検出して、荷役物40の保持状態を検出することができる。
【0024】
操作部22は、荷役装置1及び吊具装置20の操作の指令をするスイッチ群である。また表示部23は、荷役装置1及び吊具装置20の状態を表示するディスプレイである。本実施形態では、操作部22と表示部23とは一体となった液晶タッチパネルであるが、これに限るものではない。作業者が手袋を装着して操作を行う場合などで、操作部22を比較的大型の釦とする場合がある。
【0025】
荷役物40の被保持間隔に対して、保持部29a、29bのx方向の幅すなわち保持間隔を設定するための被保持間隔検出手段としての画像センサ部27は、吊具装置20の鉛直下方の物体の形状を得るためのカメラである。画像センサ部27は、測距センサ24aと一体となっていても良い。
【0026】
吊具装置制御部21は、操作部22、表示部23、モータ部(調整部)26、センサ部24、画像センサ部27と電気的に繋がって、吊具装置20の制御を行う。吊具装置制御部21は、荷役装置1の荷役装置本体部2と通信を行い、荷役装置1と連携して荷役物の荷役作業をアシストする。吊具装置制御部21は、モータ部(調整部)26と電気的に繋がって、保持部29a、29bのx方向の移動を制御することができる。また吊具装置制御部21は、モータ26aを駆動するモータ駆動部25を含んでいる場合がある。もちろんモータ26aがモータ駆動部と一体型となったものである場合はこの限りでない。
【0027】
なお本実施形態では不図示であるが、吊具装置20には、吊具装置制御部21、操作部22、表示部23、モータ部(調整部)26、センサ部24へ給電する電源が搭載されていて、例えば電源は充電可能な二次電池である。
【0028】
次に荷役装置1について説明する。荷役装置1は、荷役装置本体部2と、吊下げフック3と、リンクチェーン4と、吊り具用フック5と、グリップ6と、を含んで構成されている。荷役装置本体部2は、リンクチェーン4を介して、吊具装置20に荷役物40を保持させて、荷役物40の昇降を行う。吊り具用フック5は、この荷役装置本体部2から鉛直下方向へ伸びたリンクチェーン4の下方端部に設けられている。荷役装置本体部2の天面部には吊下げフック3が設けられている。したがって荷役装置本体部2は建物の梁や、水平移動用のレールに沿って水平方向に移動自在な移動ブロックなどに吊して使用することができる。
【0029】
吊り具用フック5は、リンクチェーン4の一端に設けられた荷役物用のフックであって、本実施形態では吊具装置20を吊下げる部材で、汎用性のある形状である。
【0030】
グリップ6は、吊り具用フック5とリンクチェーン4との接続部を覆って設けられた中空円筒状の部材である。作業者はグリップ6を握って、吊り具用フック5及び吊具装置20を目的の場所に移動させて荷役作業を行うことができる。
【0031】
図2は本発明の実施形態の荷役装置1の荷役装置本体部2の一部を省略した斜視構成図である。荷役装置本体部2はカバーを備えていて、その内部には荷役装置制御部10、モータ部11、昇降作動部16、重量検出部12、位置検出部13等が収納されている。
【0032】
荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、その他の記憶装置及び入出力装置を備えて、リンクチェーン4及び昇降作動部16を介して吊り具用フック5の上下移動の制御等を行う。また荷役装置制御部10は、荷役装置本体部2を構成する電気電子部品等に電気を供給する回路を含んでいる。
【0033】
モータ部11は、吊り具用フック5及び吊具装置20を上下移動させるための駆動源である。モータ部11のモータの負荷側には減速機が取り付けられている。このモータは例えば交流サーボモータである。
【0034】
この減速機はモータの回転速度を所定の速度に減速している。減速機は例えば波動歯車減速機である。波動歯車減速機は、ウェーブジェネレータと、フレクスプラインと、サーキュラスプラインとを有している。ウェーブジェネレータは、楕円状のカムの外周に薄肉のボールベアリングが嵌め込まれ、全体が楕円形状をしている。ベアリングの内輪は楕円カムに固定されていて、外輪はボールを介して弾性変形する。フレクスプラインは、外周に多数の外歯が形成され、ウェーブジェネレータに外嵌されて、ウェーブジェネレータの回転により円周方向へ撓まされる位置が変化するようにした弾性変形可能なものである。サーキュラスプラインは、フレクスプラインの外周側にあってフレクスプラインの外歯と嵌合する内歯を備えている。そして動力は、モータと連結したウェーブジェネレータからフレクスプラインに回転出力として繋げた出力軸15へ取り出されて伝達される。このモータ部11の減速機に例えば波動歯車減速機のようなバックラッシが微小なものを使用することで、モータの正逆回転切り換えを頻繁に行って上下移動を行う時に、切り換え時の制御不能な領域をなくし、スムーズな操作感を実現できる。なお減速機は波動歯車減速機に限るものではない。
【0035】
出力軸15は、減速機にて回転速度を減速し、増大させたトルクを出力する回転軸であり、昇降作動部16と連結し、昇降作動部16を連続的に正逆に回転させるものである。
【0036】
リンクチェーン4は吊索であって、半円弧部とこれに繋がる直線部からなる長円形の環が交差して交互に連接されたものである。リンクチェーン4の一端は吊り具用フック5に繋がっていて、他端(無負荷側)はチェーン収納部17に収納されている。
【0037】
昇降作動部16は、駆動源のモータ部11からの動力の伝達によって回転する回転部材を含んで構成される。本実施形態では昇降作動部16の回転部材は中空円柱の形状であって、中空部で出力軸15と繋がっていて、リンクチェーン4を巻回し、リンクチェーン4の巻き上げ及び繰り出しを行う。リンクチェーン4が巻回される位置は、おおよそ吊下げフック3の鉛直下付近であって、荷役装置本体部2の重心位置に近いところに設けられる。リンクチェーン4は昇降作動部16の外側円柱面に設けられたポケット溝に嵌入されておおよそ180度ほど巻回される。本実施形態では吊索は、吊り具用フック5に繋がって昇降作動部16に巻回されるものにリンクチェーン4を用いたが、これに限らずワイヤーロープであっても良い。ワイヤーロープを使用した時は、昇降作動部16はドラム形状で、ワイヤーロープはその一端が固定されて回転部材に巻回される。
【0038】
位置検出部13はモータ部11の反負荷側に連結されている。位置検出部13はモータの回転角位置を検出する。位置検出部13は例えばアブソリュートエンコーダであって、光学式にてモータの回転角位置を検出して位置値を荷役装置本体部2の荷役装置制御部10へ送信する。したがってこの位置検出部13は、吊り具用フック5の荷役装置本体部2からの繰出し値すなわち吊具装置20の昇降位置を検出することができる。
【0039】
重量検出部12は、起歪体と起歪体に貼られた歪みゲージを備えている。起歪体は昇降作動部16に巻きつけられているリンクチェーン4から伝達される力を検出できるように弾性変形する形状を有している。歪みゲージは重量に応じて起歪体に生ずる歪みを電気信号に変換するホイートストーンブリッジ回路に組み込まれ、重量検出部12は昇降作動部16に加わる重量を検出して、重量値を荷役装置本体部2の荷役装置制御部10へ送信する。
【0040】
そして荷役装置本体部2の荷役装置制御部10が荷役装置本体部2内の昇降作動部16の近傍に配置されている。荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は、位置検出部13から位置値(繰出し値)を、重量検出部12から重量値をそれぞれ受信し、これらを基に演算を行い、モータ部11を制御する。荷役装置本体部2の荷役装置制御部10を含む電装部は、荷役装置本体部2を粉粒や水滴のかかる場所での使用も可能にするためにカバー内に配置されている。
【0041】
本実施形態では、位置検出部13はモータ部11の反負荷側に配置したがこれに限らず、減速機の出力である出力軸15や昇降作動部16に設けられても良く、また両方に設けられても良い。さらに光学式に限らず磁気式や静電容量式等であっても良い。
【0042】
また重量検出部12は昇降作動部16に加わる重量を検出できれば良く、減速機と昇降作動部16との間に設けた回転軸の捻れからトルクを検出するような回転型の構造や、モータ部11が受ける反力を検出するフランジ型や鼓型の構造のものであっても良い。さらに歪みゲージ式に限らず磁歪式や静電容量式等であっても良い。
【0043】
荷役装置送受信部14が、荷役装置本体部2の荷役装置制御部10の回路基板の一部に配置されている。荷役装置送受信部14は、吊具装置20と無線にて通信するための電子回路を有している。
【0044】
図3は本発明の実施形態に係る吊具装置20と荷役装置1の電子回路のブロック構成図である。荷役装置1は、荷役装置本体部2を含んで構成されている。吊具装置20は、吊具装置制御部21と、操作部22と、表示部23と、センサ部24と、モータ部(調整部)26と、画像センサ部27と、を含んで構成されている。吊具装置制御部21は、少なくともプロセッサ部21aと、記憶部21bと、吊具装置送受信部21cと、を有している。そして、吊具装置20の構成によっては選択的に、画像処理部21dやモータ駆動部25を有する。画像処理部21dは、画像センサ部27から出力された画像の情報を、プロセッサ部21aで利用できる信号に変換して出力する。またモータ駆動部25は、モータ部26のモータ26aを駆動する電流を発生させる。吊具装置送受信部21cは、荷役装置本体部2の荷役装置送受信部14と相互通信を行う。
【0045】
荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は荷役装置本体部2全体の制御を行っている。荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は、モータ部11を駆動する駆動回路を含んでいる。そして荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は、重量検出部12から昇降作動部16に加わる重量値を受信し、位置検出部13からモータ部11の回転角の位置値を受信し、荷役装置送受信部14と信号の送受信を行う。荷役装置送受信部14と荷役装置本体部2の荷役装置制御部10とは有線で繋がっていて、極めて短い時間間隔で高速に信号の送受信を行う。なお荷役装置制御部10内には、記憶部10aと、演算部10bとが含まれていて、演算部10bは、保持手段10cと、バランス手段10dとを含んでいる。また記憶部10aは、荷役装置制御部10内にあってもよいが、荷役装置制御部10外であっても良い。
【0046】
荷役装置送受信部14は、吊具装置20の吊具装置送受信部21cと無線にて通信を行う。荷役装置送受信部14及び吊具装置送受信部21cは無線通信を行う電子回路で構成され、電波による送信器と受信器を有する他、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有する場合がある。
【0047】
吊具装置制御部21は吊具装置20全体の制御を行っている。吊具装置制御部21内のプロセッサ部21aはCPU(Central Processing Unit)であって、操作部22による操作指令を受けて、操作の指令信号を吊具装置送受信部21cへ送信する。そして吊具装置送受信部21cはプロセッサ部21aから受信した操作の指令を、荷役装置送受信部14へ無線にて送信する。この指令を含んだ信号には、吊具装置20と荷役装置本体部2とのペアリングを行う識別情報が付与されている。またプロセッサ部21aは、画像処理部21d及び測距センサ24aからの信号をもとに、保持部29a、29bのx方向の設定位置を演算し、モータ駆動部25へ指令の信号を送信することができる。モータ駆動部25は、プロセッサ部21aからの信号を基に、モータ部(調整部)26を駆動する。
【0048】
次いで操作部22に設けられている操作手段である各操作釦の役割について説明する。作業者が表示部23に表示されているバランス釦を押すと操作部22からバランス指令が送信され、荷役装置本体部2の荷役装置制御部10はこれを受信してバランス制御へ移行する。すなわち荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は、バランス釦が押された時、重量検出部12が昇降作動部16に加わる重量値を検出して出力した重量値を記憶部10aにより登録重量として記憶し、その後バランス手段10dによって登録重量と昇降作動部16に加わる重量との差をゼロにする制御値を演算して、モータ部11を制御する。この制御を本発明ではバランス制御と言い、このバランス制御中の吊具装置20及び荷役物40の状態をバランス状態と言う。換言すると、荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は、登録した重量で生じるリンクチェーン4のテンションと、昇降作動部16検出した重量で生じるリンクチェーン4のテンションとが同じになるように制御値を演算してモータ部11を制御することがバランス制御である。そして作業者がこのバランス制御中に吊具装置20や荷役物40に鉛直下向きの外力を加えると、昇降作動部16に加わる重量が大きくなることから、荷役装置本体部2の荷役装置制御部10はこれを登録重量へ近づけるように制御値を演算し、リンクチェーン4を繰り出す方向にモータ部11を制御し、吊具装置20及び荷役物40は下降する。一方、作業者がこのバランス制御中に吊具装置20や荷役物40に鉛直上向きの外力を加えると、昇降作動部16に加わる重量が小さくなることから、荷役装置本体部2の荷役装置制御部10はこれを登録重量へ近づけるように制御値を演算し、リンクチェーン4を巻き上げる方向にモータ部11を制御し、吊具装置20及び荷役物40は上昇する。そして作業者が外力の印加をやめると、重量検出部12が検出する重量が登録重量と等しくなるので吊具装置20及び荷役物40は静止した状態となる。
【0049】
一方で、作業者が表示部23に表示されている保持釦を押すと、荷役装置本体部2の荷役装置制御部10は保持指令を受信し、昇降作動部16を現在位置にて保持、すなわち吊り具用フック5及び操作部22の昇降位置を保つようにモータ部11を制御する。
【0050】
作業者が表示部23に表示されている上昇釦若しくは下降釦を押すと、荷役装置本体部2の荷役装置制御部10はこれを受けてモータ部11を制御して、吊り具用フック5を上昇若しくは下降させる。作業者は表示部23に表示されている上昇釦若しくは下降釦を連続的に押すことで、モータ部11により吊り具用フック5及び吊具装置20を連続的に昇降させることができる。また荷役装置本体部2が保持状態及びバランス状態いずれにあっても、作業者が上昇釦若しくは下降釦を押すと、上昇若しくは下降を行い、押した上昇釦若しくは下降釦から手を離すと保持状態に戻る。
【0051】
図4から図6は、作業者が本発明の実施形態に係る吊具装置20を用い、荷役物40を扱う際の図である。なお図4から図6では、荷役装置1の部分は省略している。
【0052】
図4において、吊具装置20の鉛直下方向には、荷役物40が床41に置かれている。荷役物40は、直方体形状の段ボールなどの箱である。 吊具装置20の保持部29a、29bは開いた状態で、アーム31は鉛直方向に圧縮された状態である。ベース板28aに取り付けられた測距センサ(荷役物検出手段)24aが比較的遠距離を計測できるセンサである場合は、荷役物40との距離を測距して距離の信号を出力して、吊具装置制御部21はこれを受信して、表示部23に表示することができる。またベース板28aに取り付けられた画像センサ部27が荷役物40の画像を読み取り、画像処理部21dにて抽出した形状と、測距センサ24aからの距離の信号と合わせて、プロセッサ部21aは荷役物40のx方向の被保持間隔の寸法aを割り出すことができる。そしてプロセッサ部21aは、保持部29a、29bのx方向の保持間隔において、荷役物40を保持するのに過不足がある場合、モータ部(調整部)26を駆動させて、荷役物40の幅寸法aに適した間隔に設定することができる。なお画像センサ部27が省略されている場合には、作業者は操作部22にて荷役物40の寸法を入力することで、プロセッサ部21aは、モータ部(調整部)26を駆動させて、荷役物40の幅寸法aに適した保持部29a、29bのx方向の間隔Aを設定することができる。
【0053】
図5(a)は、荷役物40を保持する直前の吊具装置20と荷役物40を表している。そして図5(b)は荷役物40を保持して、床41から荷役物40を持ち上げた際の吊具装置20と荷役物40を表している。図5(a)では、吊具装置20の保持部29a、29bのx方向の間隔が、幅Aの荷役物40を保持するのに適合した寸法Aに設定されている。この時、アーム31は光電センサ(荷役物リリース検出手段)24bを遮っている状態である。次いで作業者が、アーム31の不図示のロック機構を解除して、操作部22の上昇釦を押して吊具装置20を持ち上げると、次第にアーム31は鉛直方向に伸びて、保持部29a、29bの間隔が狭くなり、保持部29a、29bが荷役物40に当接する。そして荷役物40が床41から離れ、荷役物40は吊具装置20に保持される。この時、アーム31は光電センサ(荷役物リリース検出手段)24bを遮らず、吊具装置20が荷役物40を保持した状態になっているとプロセッサ部21aは判断する。
【0054】
図6は、x方向の幅寸法がbである荷役物40を保持する直前の吊具装置20と荷役物40を表している。画像センサ部27と、測距センサ24aからの距離の信号と合わせて、プロセッサ部21aは荷役物40のx方向の寸法bを割り出すことができる。また画像センサ部27が省略されている場合には、作業者は操作部22にて荷役物40の寸法bを入力することで、プロセッサ部21aは、モータ部(調整部)26を駆動させて、荷役物40の幅寸法bに適した保持部29a、29bのx方向の間隔Bを設定することができる。そして、荷役物保持状態検出手段としての歪みセンサ24cや荷役物保持状態検出手段としてのせん断摩擦センサ24dを保持部29a、29bに配置することで、この保持部29a、29bのx方向の間隔が適切であるかを知ることができるため、荷役物40の保持の安定化を図ることができる。
【0055】
以上説明したように、本発明の吊具装置によれば、吊具装置にプロセッサを設置して吊具装置に配置されたセンサの情報を処理して、荷役装置との通信を行うことができるため、作業者の負担を軽減して荷役作業の改善を図ることができる。
【0056】
図7は本発明の実施形態に係る吊具装置20と、これを係止する荷役装置1と、吊具装置20を移動可能にする移動装置50の構成図である。
【0057】
移動装置50は、例えばシリアルリンクのマニピュレータを搭載したアーム型ロボットである。移動装置50は、床41などに固定されて荷役物40を持ち上げて移動する。しかしながら、対象物が移動装置50の可搬重量を超える重量の物品であった場合には、荷役装置1が移動装置50の鉛直方向の重量成分を少なくとも一部負担してアシストを行う。移動装置50は、その先端部にハンドル部54と力検出部53を有していている。ハンドル部54は、移動させる対象物に固定されたり、移動させる対象物を保持したりなど、移動させる物によって定められる。力検出部53は例えば6分力計であって、ハンドル部54に加わる力を検出する。移動装置50のマニピュレータは、モータ部52によってアームを連結したものである。モータ部52はエンコーダを有して、モータ部52の回転位置を検出する。本実施形態では、移動装置50のハンドル部54は、吊具装置20の支柱30を支持して、吊具装置20を水平に保ちつつ移動可能にしたものである。
【0058】
図8は本発明の実施形態に係る吊具装置20と、これを係止する荷役装置1と、吊具装置20を移動可能にする移動装置50との電子回路のブロック構成図である。移動装置50は、移動装置制御部51と、モータ部52と、力検出部53とを含んでいる。移動装置制御部51は、記憶部51aと演算部51bを含んでいる。記憶部51aは、対象物を移動させる空間の座標、モータ部52のエンコーダから受信した位置情報、力検出部53から受信したハンドル部54が受けた力の情報などを記憶している。演算部51bは、モータ部52のエンコーダから位置情報を受信し、力検出部53からハンドル部54が受けた力の情報を受信し、モータ部52の制御のための演算を行って、モータ部52の制御を行う。また移動装置制御部51は、荷役装置1の荷役装置制御部10と有線若しくは無線で通信して、吊具装置20の移動のための制御を協働して行う。
【0059】
この構成で、吊具装置20の表示部23は、荷役装置1の動作状態と共に、移動装置50の情報も表示することができる。もちろん、吊具装置送受信部21cと直接的に移動装置50の通信部と繋がって、移動装置50の情報を表示しても良い。そして吊具装置20の操作部22によって移動装置50の操作を行うことも可能である。この場合、荷役物40の種類、サイズ、移動地点の変更などを吊具装置20によって容易に切り替えることも可能になる。
【0060】
この構成であれば、荷役物40が長尺の大きな重量物で、移動先に嵌合をもって水平方向や斜めに挿入される場合など、移動装置50の自動運転移動では困難な荷役作業も可能となる。
【0061】
本発明を好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば本実施形態では、荷役物は挟持によって保持されるものを用いて説明したが、荷役物をエア吸引によって保持するものであっても良い。その場合、吊具装置には吸引パッドやエア配管が設けられて電磁弁の開閉で荷役物の保持と開放の切換えを行うことができる。調整部は吸引パッドの位置を荷役物の寸法や形状に合わせて調整することができる。そしてエア配管の経路に圧力センサや流量センサを挿入して、荷役物の保持状態を表示部に表示することも可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の活用例として、荷役物の移動を助力して行う荷役機械への適用が可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 :荷役装置
2 :荷役装置本体部
3 :吊下げフック
4 :リンクチェーン
5 :吊り具用フック
6 :グリップ
10 :荷役装置制御部
10a :記憶部
10b :演算部
10c :保持手段
10d :バランス手段
11 :モータ部
12 :重量検出部
13 :位置検出部
14 :荷役装置送受信部
15 :出力軸
16 :昇降作動部
17 :チェーン収納部
20 :吊具装置
21 :吊具装置制御部
21a :プロセッサ部
21b :記憶部
21c :吊具装置送受信部
21d :画像処理部
22 :操作部
23 :表示部
24 :センサ部
24a :測距センサ(荷役物検出手段)
24b :光電センサ(荷役物リリース検出手段)
24c :歪みセンサ(荷役物保持状態検出手段)
24d :せん断摩擦センサ(荷役物保持状態検出手段)
25 :モータ駆動部
26 :モータ部(調整部)
26a :モータ
26b :ネジ
26c :ナット
27 :画像センサ部(被保持間隔検出手段)
28a、28b :ベース板
29a、29b :保持部
30 :支柱
31 :アーム
40 :荷役物
41 :床
50 :移動装置
51 :移動装置制御部
51a :記憶部
51b :演算部
52 :モータ部
53 :力検出部
54 :ハンドル部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8