IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社JVCケンウッドの特許一覧

特開2024-164617情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164617
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 13/40 20110101AFI20241120BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
G06T13/40
G06F3/01 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080228
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 康生
(72)【発明者】
【氏名】植本 将史
(72)【発明者】
【氏名】豊口 馨
(72)【発明者】
【氏名】岡上 国弘
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050CA07
5B050DA04
5B050DA05
5B050EA06
5B050EA12
5B050FA05
5B050FA10
5E555AA27
5E555AA64
5E555BA02
5E555BA20
5E555BB02
5E555BB20
5E555BC04
5E555BE17
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB64
5E555CB66
5E555CB67
5E555CC01
5E555CC22
5E555DB32
5E555DC19
5E555DC30
5E555DC84
5E555DD06
5E555EA04
5E555EA22
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】仮想空間内のアバターにユーザの状況を容易に反映させる情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、対象の動きを示す動き情報を取得する対象情報取得部と、対象のうち優先度に基づいて特定した部分を撮影した画像を取得する画像取得部と、仮想空間において、対象情報取得部が取得した動き情報と、画像取得部が取得した画像とを、あらかじめ生成された対象のアバターに反映させる画像処理部と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の動きを示す動き情報を取得する対象情報取得部と、
前記対象のうち優先度に基づいて特定した部分を撮影した画像を取得する画像取得部と、
仮想空間において、前記対象情報取得部が取得した前記動き情報と、前記画像取得部が取得した前記画像とを、あらかじめ生成された前記対象のアバターに反映させる画像処理部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記対象情報取得部は、前記対象の骨格情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
特定した前記部分は前記優先度が所定の段階よりも高い部分であって、前記対象の顔を含む、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置と、
前記対象を撮影する少なくとも1台の撮像装置と、を含み、
前記撮像装置は、
撮像部を制御して、前記対象の全体の画像と、前記対象のうち優先度に基づいて特定した部分の画像を撮像させる画像制御部と、
前記対象の全体の画像に基づいて、前記対象の動き情報を生成する動き情報生成部と、
前記対象の動き情報と前記対象のうち特定した前記部分の画像とを前記情報処理装置に送信する通信制御部と、を備える、
情報処理システム。
【請求項5】
対象の動きを示す動き情報を取得するステップと、
前記対象のうち優先度に基づいて特定した部分を撮影した画像を取得するステップと、
仮想空間において、前記動き情報と、前記画像とを、あらかじめ生成された前記対象のアバターに反映させるステップと、
を含む、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザを撮影した画像に基づいて、3次元モデルを生成する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザがキャラクタに変身したように表示されて、モーションキャプチャを実行することのできる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-123941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今、3次元の仮想空間内で複数のユーザがアバターを介してコミュニケーションするケースが増えている。このような場合、複数のユーザがアバターを介して仮想空間でコミュニケーションをする場合、各ユーザのリアルタイムの状況をアバターに反映させるためには、大掛かりな装置が必要になり、かつ膨大な量のデータが必要になる可能性がある。
【0005】
本発明は、仮想空間内のアバターにユーザの状況を容易に反映させることのできる情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、対象の動きを示す動き情報を取得する対象情報取得部と、前記対象のうち優先度に基づいて特定した部分を撮影した画像を取得する画像取得部と、仮想空間において、前記対象情報取得部が取得した前記動き情報と、前記画像取得部が取得した前記画像とを、あらかじめ生成された前記対象のアバターに反映させる画像処理部と、を備える。
【0007】
本発明の情報処理システムは、本発明の情報処理装置と、前記対象を撮影する少なくとも1台の撮像装置と、を含み、前記撮像装置は、撮像部を制御して、前記対象の全体の画像と、前記対象のうち優先度に基づいて特定した部分の画像を撮像させる画像制御部と、前記対象の全体の画像に基づいて、前記対象の動き情報を生成する動き情報生成部と、前記対象の動き情報と前記対象のうち特定した前記部分の画像とを前記情報処理装置に送信する通信制御部と、を備える。
【0008】
本発明の情報処理方法は、対象の動きを示す動き情報を取得するステップと、前記対象のうち優先度に基づいて特定した部分を撮影した画像を取得するステップと、仮想空間において、前記動き情報と、前記画像とを、あらかじめ生成された前記対象のアバターに反映させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、仮想空間内のアバターにユーザの状況を容易に反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、第1実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、第1実施形態に係る対象を撮像する方法を説明するための図である。
図4図4は、第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図5図5は、第1実施形態に係る撮像装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図6図6は、第1実施形態に係る情報処理装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0012】
[第1実施形態]
(情報処理システム)
図1を用いて、第1実施形態に係る情報処理システムの構成例について説明する。図1は、第1実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、情報処理システム1は、少なくとも1台の撮像装置10と、情報処理装置12と、を含む。撮像装置10と、情報処理装置12とは、ネットワークNを介して、通信可能に接続されている。
【0014】
情報処理システム1は、仮想空間を提供する。情報処理システム1は、例えば、仮想空間において対象のアバターを生成する。情報処理システム1は、例えば、対象のリアルタイムの状況を、仮想空間においてあらかじめ生成された対象のアバターに反映させる。具体的には、撮像装置10は、対象を撮像し、対象の動き情報、骨格情報、および優先度の高い部分の画像を生成し、情報処理装置12に送信する。情報処理装置12は、撮像装置10から取得した対象の動き情報、骨格情報、および優先度の高い部分の画像に基づいて、あらかじめ生成された対象のアバターを更新する。
【0015】
(撮像装置)
図2を用いて、第1実施形態に係る撮像装置の構成例について説明する。図2は、第1実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【0016】
図2に示すように、撮像装置10は、撮像部20と、入力部22と、表示部24と、記憶部26と、通信部28と、制御部30と、を備える。
【0017】
撮像部20は、対象を撮像する。撮像部20は、例えば、対象を撮像して静止画像または動画像を生成する。撮像部20は、例えば、光学素子と、撮像素子とを含むカメラである。撮像部20は、例えば、可視光カメラ、または赤外線カメラである。本実施形態において、撮像部20は、例えば、広角モードで対象の全体を広角に撮像する。撮像部20は、例えば、望遠モードで対象の優先度の高い部分をズームして撮像する。撮像部20は、例えば、対象の全体と、優先度の高い部分とを同時に撮像する。
【0018】
入力部22は、撮像装置10に対する各種の操作を受け付ける。入力部22は、マイク、スイッチ、ボタン、タッチパネルなどで実現される。
【0019】
表示部24は、各種の映像を表示する。表示部24は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどである。
【0020】
記憶部26は、各種の情報を記憶している。記憶部26は、制御部30の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部26は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0021】
通信部28は、撮像装置10と外部装置との間の通信を実行する通信インタフェースである。通信部28は、例えば、撮像装置10と、情報処理装置12との間の通信を実行する。
【0022】
制御部30は、撮像装置10の各部を制御する。制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの情報処理装置と、RAM又はROMなどの記憶装置とを有する。制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部30は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0023】
制御部30は、撮像制御部40と、動き情報生成部42と、骨格情報生成部44と、優先度判定部46と、通信制御部48と、を備える。
【0024】
撮像制御部40は、撮像部20を制御して、対象を撮像させて対象の画像を取得する。図3は、第1実施形態に係る対象を撮像する方法を説明するための図である。図3に示すように、撮像制御部40は、例えば、撮像部20を制御して、対象であるユーザUの画像を撮像させる。撮像制御部40は、撮像部20が撮像したユーザUの画像を取得する。
【0025】
撮像制御部40は、例えば、撮像部20を広角モードに制御して、ユーザUの全体の画像を撮像させる。撮像制御部40は、例えば、撮像部20を広角モードに制御して、ユーザUの全体を含むユーザUの周囲の建物および物体などを撮像する。
【0026】
撮像制御部40は、例えば、撮像部20を望遠モードに制御してズーム倍率を上げ、ユーザUの特定の部分にフォーカスを合わせて撮像(ズームで撮像)させる。撮像制御部40は、例えば、撮像部20を望遠モードに制御して、ユーザUの優先度の高い部分をズームで撮像させる。撮像制御部40は、例えば、撮像部20を望遠モードに制御して、顔領域R1をズームで撮像させる。
【0027】
動き情報生成部42は、撮像制御部40が取得した対象の画像に基づいて、対象の動きを示す動き情報を生成する。動き情報生成部42は、例えば、撮像制御部40が取得したユーザUの全体の画像を用いて、ユーザUの動きベクトルを検出して、検出した動きベクトルに基づいて、ユーザUの動き情報を生成する。動き情報生成部42は、例えば、ユーザUの画像の現フレームと、1つ前のフレームとを用いて、動きベクトルを検出してよい。
【0028】
骨格情報生成部44は、撮像制御部40が取得した対象の画像に基づいて、対象の骨格を示す骨格情報(骨格データ)を生成する。骨格情報生成部44は、例えば、ユーザUの全体画像に基づいて、骨格推定の技術を用いて、ユーザUの骨格情報を生成する。
【0029】
優先度判定部46は、撮像制御部40が取得した対象の画像に基づいて、対象の各部のうち、優先度の高い部分を判定する。優先度判定部46は、例えば、図3に示す例では、ユーザUの顔領域R1を優先度の高い部分であると判定する。優先度が高い部分は、あらかじめ決められていてよい。優先度の高い部分は、1つであってもよいし、複数であってもよい。優先度の高い部分は、例えば、仮想空間のユーザUのアバターにおいて、ユーザUの状況をより詳細に表現したい部分である。優先度の高い部分は、情報処理システム1の使用者が任意に設定してよい。
【0030】
通信制御部48は、通信部28を制御して、情報処理装置12との間で各種の情報の送受信を行う。通信制御部48は、通信部28を制御して、対象の動き情報と、骨格情報と、優先度の高い部分の画像とを情報処理装置12に送信する。通信制御部48は、例えば、ユーザUの動き情報と、骨格情報と、顔領域R1の画像とを情報処理装置12に送信する。
【0031】
(情報処理装置)
図4を用いて、第1実施形態に係る情報処理装置の構成例について説明する。図4は、第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【0032】
図4に示すように、情報処理装置12は、記憶部50と、通信部52と、制御部54と、を備える。
【0033】
記憶部50は、各種の情報を記憶している。記憶部50は、制御部54の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部50は、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置、HDD等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0034】
記憶部50は、仮想空間を生成するために必要な各種の情報を記憶している。記憶部50は、例えば、あらかじめ生成された対象のアバターと、各種の仮想オブジェクトに関する情報を記憶している。すなわち、記憶部50は、仮想空間を生成するためのアセットデータを記憶している。対象のアバターや、仮想オブジェクトについては、あらかじめ周知の方法を用いて、生成されていてよい。具体的には、対象のアバターおよび仮想オブジェクトは、それぞれ、対象の画像および実オブジェクトの画像に基づいて、周知の方法を用いて、生成されてよい。
【0035】
通信部52は、情報処理装置12と外部装置との間の通信を実行する通信インタフェースである。通信部52は、例えば、情報処理装置12と、撮像装置10との間の通信を実行する。
【0036】
制御部54は、情報処理装置12の各部を制御する。制御部54は、例えば、CPUやMPUなどの情報処理装置と、RAM又はROMなどの記憶装置とを有する。制御部54は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。制御部54は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0037】
制御部54は、仮想空間生成部60と、対象情報取得部62と、画像取得部64と、画像処理部66と、を備える。
【0038】
仮想空間生成部60は、対象のアバターと、各種の仮想オブジェクトとを含む、仮想空間を生成する。すなわち、仮想空間生成部60は、記憶部50に記憶されているアセットデータを用いて、仮想空間を生成する。
【0039】
対象情報取得部62は、対象のリアルタイムの状況を示す対象情報を取得する。対象情報取得部62は、通信部52を介して、撮像装置10から対象の動き情報を取得する。対象情報取得部62は、通信部52を介して、撮像装置10から対象の骨格情報を取得する。対象情報取得部62は、例えば、ユーザUの動き情報と、骨格情報とを取得する。対象情報取得部62は、動き情報と骨格情報とのうち、いずれか一方のみを取得してもよいし、両方を取得してもよい。
【0040】
画像取得部64は、対象の画像を取得する。画像取得部64は、例えば、対象のうち優先度に基づいて特定した部分を撮影した画像を取得する。画像取得部64は、例えば、対象の優先度の高い部分の画像を取得する。画像取得部64は、例えば、通信部52を介して、撮像装置10からユーザUの顔領域R1の画像を取得する。
【0041】
画像処理部66は、仮想空間において、アバターと、仮想オブジェクトとに対して各種の画像処理を実行する。画像処理部66は、対象情報取得部62が取得した対象の動き情報を対象のアバターに反映させる。画像処理部66は、対象情報取得部62が取得した対象の骨格情報を対象のアバターに反映させる。画像処理部66は、画像取得部64が取得した対象の画像を対象のアバターに反映させる。画像処理部66は、例えば、対象情報取得部62が取得したユーザUの動き情報と骨格情報とをユーザUのアバターに反映させる。画像処理部66は、例えば、画像取得部64が取得したユーザUの顔領域R1の画像をユーザUのアバターに反映させる。すなわち、仮想空間内において、ユーザUのアバターの動きは、ユーザUの動きなどに基づいて反映される。アバターの顔などの優先度の高い部分は、ユーザUの顔画像などに基づいて、反映される。画像処理部66は、優先度に基づいて対象の部位ごとに異なる情報を仮想空間におけるアバターに反映させる。
【0042】
(撮像装置の処理)
図5を用いて、第1実施形態に係る撮像装置の処理について説明する。図5は、第1実施形態に係る撮像装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【0043】
図5に示す処理は、仮想空間に生成された対象のアバターに、対象のリアルタイムの様子を反映させるために、撮像装置が実行する処理を示す。
【0044】
制御部30は、撮像の対象が人を含む動物であるか否かを判定する(ステップS10)。ここでは、撮像の対象は図3に示すユーザUであるものとする。対象が動物であると判定された場合(ステップS10;Yes)、ステップS12に進む。対象が動物であると判定されない場合(ステップS10;No)、図5の処理を終了する。
【0045】
ステップS10でYesと判定された場合、優先度判定部46は、対象の優先度の高い部分を判定する(ステップS12)。具体的には、優先度判定部46は、例えば、顔領域R1を優先度の高い部分と判定する。そして、ステップS14に進む。
【0046】
撮像制御部40は、撮像部20を制御して、対象の全体を撮像させる(ステップS14)。具体的には、撮像制御部40は、撮像部20を広角モードに制御して、ユーザUの全体を撮像させる。そして、ステップS16に進む。
【0047】
撮像制御部40は、撮像部20を制御して、対象の優先度の高い部分を撮像させる(ステップS16)。具体的には、撮像制御部40は、撮像部20を望遠モードに制御して、ユーザUの顔領域R1をズームで撮像する。そして、ステップS18に進む。
【0048】
動き情報生成部42は、対象の全体の画像に基づいて、対象の動き情報を生成する(ステップS18)。具体的には、動き情報生成部42は、ユーザUの全体の画像に基づいて、ユーザUの動きベクトルを検出することで、ユーザUの動き情報を生成する。そして、ステップS20に進む。
【0049】
骨格情報生成部44は、対象の全体の画像に基づいて、対象の骨格情報を生成する(ステップS20)。具体的には、骨格情報生成部44は、ユーザUの全体の画像に基づいて、ユーザUの骨格を推定し骨格情報を生成する。そして、ステップS22に進む。
【0050】
通信制御部48は、通信部28を介して、動き情報生成部42が生成した動き情報、骨格情報生成部44が生成した骨格情報、対象の優先度の高い部分の画像を情報処理装置12に送信する(ステップS22)。具体的には、通信制御部48は、例えば、ユーザUの動き情報と、骨格情報と、顔領域R1の画像とを、情報処理装置12に送信する。そして、図5の処理を終了する。
【0051】
(情報処理装置の処理)
図6を用いて、第1実施形態に係る情報処理装置の処理について説明する。図6は、第1実施形態に係る情報処理装置の処理を示すフローチャートである。
【0052】
仮想空間生成部60は、対象のアバターと、仮想オブジェクトとを含む仮想空間を生成する(ステップS30)。アバターは、例えば、ユーザUを模して生成されたキャラクタなどの3次元の仮想物体である。例えば、各ユーザに対応するアバターは、仮想空間内を自由に移動することができる。各ユーザは、仮想空間内において、各ユーザの各々のアバターを介して様々な活動を行うことができる。例えば、仮想空間内では、ユーザ間で、テキストによるチャットや音声によるチャットでコミュニケーションを行うことができる。また、各ユーザは、仮想空間内で開催されるイベントに参加することができる。仮想空間内のイベントには、例えば、ゲーム、コンサートなどが含まれる。仮想空間では、各ユーザの活動を含む仮想現実が進行する。そして、ステップS32に進む。
【0053】
対象情報取得部62は、対象の対象情報を取得する(ステップS32)。具体的には、対象情報取得部62は、例えば、通信部52を介して、撮像装置10からユーザUの動き情報を取得する。対象情報取得部62は、例えば、通信部52を介して、撮像装置10からユーザUの骨格情報を取得する。そして、ステップS34に進む。
【0054】
画像取得部64は、対象の優先度の高い部分の画像を取得する(ステップS34)。具体的には、画像取得部64は、例えば、通信部52を介して、撮像装置10からユーザUの顔領域R1の画像を取得する。そして、ステップS36に進む。
【0055】
画像処理部66は、仮想空間において、対象情報取得部62が取得した対象情報を対象のアバターに反映させる(ステップS36)。具体的には、画像処理部66は、仮想空間において、例えば、対象情報取得部62が取得したユーザUの動き情報をユーザUのアバターに反映させる。画像処理部66は、仮想空間において、例えば、対象情報取得部62が取得したユーザUの骨格情報をユーザUのアバターに反映させる。そして、ステップS38に進む。
【0056】
画像処理部66は、仮想空間において、画像取得部64が取得した優先度の高い部分の画像を対象のアバターに反映させる(ステップS38)。具体的には、画像処理部66は、仮想空間において、例えば、画像取得部64が取得したユーザUの顔領域R1の画像をユーザUのアバターに反映させる。そして、図6の処理を終了する。
【0057】
上述のとおり、第1実施形態は、仮想空間内の対象のアバターに対象のリアルタイムの状況を反映させる際には、対象の全体の画像を送信せずに、対象の動き情報や骨格情報のみを送信する。そして、第1実施形態は、仮想空間内の対象のアバターの動きなどについては、動き情報や骨格情報に基づいて、リアルタイムの状況を反映させる。これにより、第1実施形態は、仮想空間内のアバターにユーザの状況を容易に反映させることができる。
【0058】
また、第1実施形態は、仮想空間内のアバターの動きなどはユーザの動き情報および骨格情報などに基づいて、ユーザの状態をアバターに反映させる。これにより、第1実施形態は、画像に基づくことなく、アバターの動きなどにユーザの動きを反映させることができる。これにより、第1実施形態は、通信データ量を低減することができる。
【0059】
また、第1実施形態は、仮想空間内の対象のアバターに対象のリアルタイムの状況を反映させる際には、対象の優先度が高い部分については、画像を送信する。そして、第1実施形態は、仮想空間内の対象のアバターの顔などの優先度が高い部分については、画像に基づいて、リアルタイムの状況を反映させる。これにより、第1実施形態は、顔などの優先度の高い部分については、画像に基づいた詳細な様子をアバターに反映させることができる。例えば、仮想空間において、アバターの顔などはアバターの元のユーザのよりリアルな表情などを実現することができる。
【0060】
[変形例]
第1実施形態の変形例について説明する。第1実施形態では、1台の撮像装置10で広角モードと望遠モードでユーザUを撮像するものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。
【0061】
例えば、第1実施形態の変形例では、広角モードでユーザUの全体を撮像する撮像装置10と、望遠モードでユーザUの優先度の高い部分を撮像する撮像装置10との複数の撮像装置でユーザUを撮像するようにしてもよい。第1実施形態の変形例では、広角モード専用の撮像装置10および望遠モード専用の撮像装置10を用いることで、各撮像装置10の処理の負荷を低減することができる。
【0062】
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の付加や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。なお、この分散・統合による構成は動的に行われてもよい。
【0063】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0064】
1 情報処理システム
10 撮像装置
12 情報処理装置
20 撮像部
22 入力部
24 表示部
26,50 記憶部
28,52 通信部
30,54 制御部
40 撮像制御部
42 動き情報生成部
44 骨格情報生成部
46 優先度判定部
48 通信制御部
60 仮想空間生成部
62 対象情報取得部
64 画像取得部
66 画像処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6