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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164620
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】荷物管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20241120BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080232
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】300059692
【氏名又は名称】ダイヤトレンド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】宮下 清哉
(72)【発明者】
【氏名】正守 聡
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】受注者において又は発注者において、梱包後に梱包過程を映像により確認及び検証可能なシステムを提供する。
【解決手段】荷物管理システムであって、梱包された物品及びその物品の梱包方法を撮影可能に配置された1つ以上の撮影装置と、1つ以上のパッケージに割り当てられる一意の識別情報を含む情報コードから識別情報を読み取り可能なコード読取装置と、前記撮影装置及び前記コード読取装置と電気通信可能に接続された梱包作業記録装置であって、前記撮影装置を制御して梱包作業を撮影させて映像データを取得する撮像部と、前記コード読取装置から識別情報を受信する識別情報受信部と、その受信された時刻であるコード読取日時と前記識別情報とを紐付けてリストを作成するリスト管理部と、前記リスト及び前記映像データをストレージに記録する記憶部と、を備える前記梱包作業記録装置と、を有する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物管理システムであって、
梱包作業におけるパッケージに梱包する物品及びその物品の梱包方法を撮影可能に配置された1つ以上の撮影装置と、
パッケージに割り当てられる一意の識別情報を含む情報コードから識別情報を読み取り可能なコード読取装置と、
前記撮影装置及び前記コード読取装置と電気通信可能に接続された梱包作業記録装置であって、前記撮影装置を制御して梱包作業を撮影させて映像データを取得する撮像部と、前記コード読取装置から識別情報を受信する識別情報受信部と、前記映像データをストレージに記録する記憶部と、前記識別情報と前記識別情報を受信した時刻であるコード読取日時と前記コード読取日時に対応する前記ストレージ内の映像データの記録位置とを紐付けてリストを作成するリスト管理部と、を備える前記梱包作業記録装置と、を有し、
前記荷物管理システムの起動後から常時、前記映像データが記録されること、及び、
前記梱包作業記録装置に対する識別情報又はコード読取日時を用いたアクセスに対して、識別情報又はコード読取日時に紐付けられた記録位置を基点に映像データの検索が可能であること、を特徴とするシステム。
【請求項2】
梱包作業開始前及び梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた識別情報を前記コード読取装置において読み取ること、及び、
前記梱包作業記録装置に対する識別情報を用いたアクセスに対して、梱包作業開始前のコード読取日時と梱包作業終了後のコード読取日時との間の映像データの再生が可能であること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
梱包作業開始前、梱包作業再開前、及び梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた識別情報を前記コード読取装置において読み取ること、
第1のパッケージの梱包作業途中における、第2のパッケージに係る前記識別情報のコード読取日時を、前記第1のパッケージに対する梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時とすること、
梱包作業開始前及び梱包作業再開前におけるコード読取日時をコード読取始点日時とし、梱包作業終了後及び前記梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時をコード読取終点日時として、それぞれが識別情報と紐付けられたリストが前記リスト管理部により作成されること、
前記梱包作業記録装置に対する識別情報を用いたアクセスに対して、識別情報に関係する梱包作業に係る映像データの部分のみに対する検索も可能であること、を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ストレージがネットワークに接続され、ネットワークを介して、情報処理端末により前記映像データの検索又は再生が可能であることを特徴とする請求項1~3に記載のシステム。
【請求項5】
前記撮影装置が、パッケージに梱包される物品ごとに印刷又は印字されたシリアルナンバーを撮影可能な解像度又は距離で設置されていることを特徴とする請求項1~3に記載のシステム。
【請求項6】
前記荷物管理システムが、
特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージを封印するための梱包用テープ、
又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージの開放用の蓋に貼付される封印シール、
のいずれか一方又は両方をさらに有し、
前記梱包用テープ又は前記封印シールが、前記情報コードの替わりに、又は前記情報コードと併用して、パッケージに割り当てられる一意の識別情報を構成すること、及び、
前記撮影装置が、前記特定の記号、図形、又はそれらの組み合わせを撮影可能に配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記荷物管理システムが、
特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージを封印するための梱包用テープ、
又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージの開放用の蓋に貼付される封印シール、
のいずれか一方又は両方をさらに有し、
前記梱包用テープ又は前記封印シールが、前記情報コードの替わりに、又は前記情報コードと併用して、パッケージに割り当てられる一意の識別情報を構成すること、及び、
前記撮影装置が、前記特定の記号、図形、又はそれらの組み合わせを撮影可能に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記梱包作業記録装置が、
梱包作業者の動きが一定時間以上止まったことを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得の中断を指示し、梱包作業者の動きを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得を指示する動体検知部と、
識別情報に関係する映像データの部分のみが再生されるWebページを示すURLを生成するURL生成部と、をさらに備え、
前記ストレージが、ネットワークに接続され、ネットワークを介して、情報処理端末により前記映像データの検索又は再生が可能であること、及び、
前記URL生成部によって生成されたURLを用いて情報処理端末から前記Webページにアクセス可能又は前記URLを情報として含む情報コードを情報処理端末で読み取ることで前記Webページにアクセス可能であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包作業を事後に映像で確認するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
受注した物品をパッケージに梱包する際に、梱包した物品の一覧を納品書として同封することで、発注者は、それと発注内容が一致し、さらにそれが梱包されているかを確認することにより発送された荷物が発注通りであるか否かの確認を行う。
受注者の立場からすると、梱包後は発注通りの梱包がなされたかの確認をすることができない。何らかの懸念がある場合でも、パッケージを開けることでしか、梱包状態を確認するすべはない。
受注者の立場からすると、仮に適切な梱包内容でない又は適切な梱包方法でない場合に、それが、梱包段階でなされた不手際なのか、輸送中に生じたものなのかなどを事後で確認することは困難である。それは、不適切な梱包に対する責任の所在が不明確になるということでもある。
【0003】
一般的な物流においては、荷物の管理をパッケージに貼付された送付状によって行い、発注者の下への荷物の到着についても、それにより管理する。その管理は実質的にパッケージに梱包された中身に対するものではなく、パッケージに対する管理といえる。
また梱包作業を監視カメラで撮影することで梱包過程を管理することもあるが、作業場全体の防犯や梱包作業者の作業態様の撮影を目的としていることが一般的であり、個々のパッケージへの梱包作業が適切に行われたかという観点からの管理を目的とするものではない。そのため例えば特定のパッケージに対して適切な梱包がなされたかにつき、事後的に映像で確認することを目的とするものではない。
【0004】
特許文献1では、荷物の搬出時に各荷物をカメラで撮影し、各荷物に貼られたラベルに記載された情報コードの画像から、荷物の識別情報を読み取り、荷物の画像と識別情報とが対応付けられてサーバに記憶される。これにより、引越元から搬出された荷物の情報(荷物の画像,荷物の識別情報、荷物の状態(傷や汚れなど)を管理することが可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-257681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1などの既存の荷物管理システムは、パッケージに梱包される物品が、要求される数量、種類、梱包方法、梱包状態となっているか、梱包後に確認する手立てを有しない。梱包過程を事後に確認できなければ、物品の発注者から発注通りではないとのクレームがあった場合でも、受注者において梱包過程のミスの有無などを事後的に特定ないし確認することはできず、反対に適正な梱包が行われたことを証明する手立てもない。
本発明の目的は、受注者において又は発注者において、梱包後に梱包過程を映像により確認及び検証可能なシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1)本発明の態様として、
荷物管理システムであって、
梱包作業におけるパッケージに梱包する物品及びその物品の梱包方法を撮影可能に配置された1つ以上の撮影装置と、
パッケージに割り当てられる一意の識別情報を含む情報コードから識別情報を読み取り可能なコード読取装置と、
前記撮影装置及び前記コード読取装置と電気通信可能に接続された梱包作業記録装置であって、前記撮影装置を制御して梱包作業を撮影させて映像データを取得する撮像部と、前記コード読取装置から識別情報を受信する識別情報受信部と、前記映像データをストレージに記録する記憶部と、前記識別情報と前記識別情報を受信した時刻であるコード読取日時と前記コード読取日時に対応する前記ストレージ内の映像データの記録位置とを紐付けてリストを作成するリスト管理部と、を備える前記梱包作業記録装置と、を有し、
前記荷物管理システムの起動後から常時、前記映像データが記録されること、及び、
前記梱包作業記録装置に対する識別情報又はコード読取日時を用いたアクセスに対して、識別情報又はコード読取日時に紐付けられた記録位置を基点に映像データの検索が可能であること、を特徴とする。
2)本発明の別の態様として、
梱包作業開始前及び梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた識別情報を前記コード読取装置において読み取ること、及び、
前記梱包作業記録装置に対する識別情報を用いたアクセスに対して、梱包作業開始前のコード読取日時と梱包作業終了後のコード読取日時との間の映像データの再生が可能であること、を特徴とする。
3)本発明の別の態様として、
梱包作業開始前、梱包作業再開前、及び梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた識別情報を前記コード読取装置において読み取ること、
第1のパッケージの梱包作業途中における、第2のパッケージに係る前記識別情報のコード読取日時を、前記第1のパッケージに対する梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時とすること、
梱包作業開始前及び梱包作業再開前におけるコード読取日時をコード読取始点日時とし、梱包作業終了後及び前記梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時をコード読取終点日時として、それぞれが識別情報と紐付けられたリストが前記リスト管理部により作成されること、
前記梱包作業記録装置に対する識別情報を用いたアクセスに対して、識別情報に関係する梱包作業に係る映像データの部分のみに対する検索も可能であること、を特徴とする。
4)本発明の別の態様として、
前記ストレージがネットワークに接続され、ネットワークを介して、情報処理端末により前記映像データの検索又は再生が可能であることを特徴とする。
5)本発明の別の態様として、
前記撮影装置が、パッケージに梱包される物品ごとに印刷又は印字されたシリアルナンバーを撮影可能な解像度又は距離で設置されていることを特徴とする。
6)本発明の別の態様として、
前記荷物管理システムが、
特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージを封印するための梱包用テープ、
又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージの開放用の蓋に貼付される封印シール、
のいずれか一方又は両方をさらに有し、
前記梱包用テープ又は前記封印シールが、前記情報コードの替わりに、又は前記情報コードと併用して、パッケージに割り当てられる一意の識別情報を構成すること、及び、
前記撮影装置が、前記特定の記号、図形、又はそれらの組み合わせを撮影可能に配置されていることを特徴とする。
7)本発明の別の態様として、
前記梱包作業記録装置が、
梱包作業者の動きが一定時間以上止まったことを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得の中断を指示し、梱包作業者の動きを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得を指示する動体検知部と、
識別情報に関係する映像データの部分のみが再生されるWebページを示すURLを生成するURL生成部と、をさらに備え、
前記ストレージが、ネットワークに接続され、ネットワークを介して、情報処理端末により前記映像データの検索又は再生が可能であること、及び、
前記URL生成部によって生成されたURLを用いて情報処理端末から前記Webページにアクセス可能又は前記URLを情報として含む情報コードを情報処理端末で読み取ることで前記Webページにアクセス可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るシステムによれば、発注ごとに要求される数量及び種類であったか、決められた梱包材でのかつ決められた仕様での梱包方法であったか、並びに最終的な梱包状態が適切であったかなどについて、梱包後においても事後的に映像を用いて確認及び検証することができるようになる。
発注者のクレームに対して、確実な証拠の下に適切な対応をとることができる。ひいては、紛争時の証拠とすることもできる。常時録画であることから、編集過程を経ていないことで証拠価値も高くなる。
本発明に係るシステムは主に常時録画を想定するため、作業場に備わる監視カメラが、梱包作業過程を記録可能に配置されているときには、それを利用して本システムを適用することができる。
パッケージの識別情報からそれと紐付けられたコード読取日時を基点に記録された映像データを読み出し、そのコード読取日時を基点として、そのパッケージの梱包作業に係る映像を検索し閲覧することができ梱包作業を事後的に確認及び検証することができる。
パッケージに関連する映像の範囲が特定できるように当該装置に記録されている場合には、その範囲の映像データを再生し、映像を閲覧することができ、梱包作業を事後的に確認及び検証することができる。
梱包作業の記録を残すことによって、受注者の梱包作業に対する信頼を高めることが副次的に期待される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の荷物管理システムの全体構成の一例を概略的に示した構成図である。
図2図2は、想定される一連の梱包作業を例示的に示した図である。
図3図3は、本発明の荷物管理システムのハードウェア構成に関する概略図である。
図4図4は、本発明の荷物管理システムのソフトウェア構成に関する概略図である。
図5図5は、本発明の荷物管理システムの例示的実施形態におけるフローチャートである。
図6図6は、本発明の荷物管理システムの例示的実施形態において作成されるリストの例である。
図7図7は、本発明の荷物管理システムの例示的実施形態において生じるイベントのタイミングチャートの例である。
図8図8は、本発明の荷物管理システムの別の例示的実施形態において作成されるリストの例である。
図9図9は、本発明の荷物管理システムの別の例示的実施形態におけるフローチャートである。
図10図10は、本発明の荷物管理システムの別の例示的実施形態において作成されるリストの例である。
図11図11は、本発明の荷物管理システムの例示的実施形態における映像の確認及び検証の際の検索から閲覧までのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本明細書において、「物品」とは、発注者ないし注文者によって要求される商品等を含む物一般を指す。
本明細書において、「パッケージ」とは、物流において運搬される際の外装ないし外枠であって、物品を適切に運搬するために物品を入れる又は包み込む、箱、ケース、段ボール、(気泡)緩衝材などの物品をパッキングする物全般を含む。
物品を気泡緩衝材で包み段ボールに入れる場合、パッケージは気泡緩衝材ではなく、段ボールである。
本明細書にておいて、「荷物」とは、配送、配達、又は輸送等される対象を一般的に指し示す意味にて用いる。
以下にて、「映像」とは、動画のみならず静止画をも含む。静止画は、撮影装置の映像から一定間隔でキャプチャしたもの、又は撮影装置により常時録画された映像データから一定間隔でキャプチャしたものである。
なお、システムの基本構成が全実施形態で共通するため、以下では共通する符号を用いる。
【0011】
(1)第1の実施形態
図1図7図11を用いて第1の実施形態を説明する。
図1は本実施形態におけるシステムの全体構成の一例を示しており、作業者WMにより作業台4上で物品BUがパッケージPKに梱包される、一般的な梱包作業の様子を示す。梱包作業の最も基本的な流れは図2を用いて説明すると、まず図2(a)のように作業者がパッケージPKを開き、続いて図2(b)のように物品BUを緩衝材とともにパッケージPKに梱包し、図2(c)のように梱包した後にパッケージPKを梱包用テープで封印し、パッケージPKの識別情報を含む情報コード5を情報として含むバーコード、QRコード(登録商標)、RFタグ等をパッケージPKに貼付し、又はパッケージPKに貼付される送り状に貼付し、図2(d)のようにコード読取装置2でその情報コード5を読み取る。これが原則的な流れであるが、コード読取装置2による読み取りは後述の通り様々なタイミングで行うことができる。作業過程においてあるパッケージPKに係る梱包作業の途中で別のパッケージPKに係る梱包作業が介在することもある。
【0012】
識別情報は、原則としてパッケージPK毎に対して与えられ、パッケージ同士を識別するための一意の情報である。その識別情報は、例えば数字、文字、符号を含む複数桁の記号を含む。識別情報として、例えば、一意の連続番号、送り状番号、梱包した製品の管理ID、JANコード、納品書等に付与する番号、URL等を用いてもよい。大量のパッケージPKを識別可能にする情報であることが好ましい。
なお、特定の発注に対して1つの識別情報を付与することも許容し、その場合はその発注に係る複数のパッケージPKに対して1つの識別情報が付与される。
【0013】
情報コード5は識別情報を含めて作成され、識別情報以外の情報を含めて作成されてもよい。情報コード5は、紙等の媒体に印刷又は印字されていてもよいし、RFタグやICカード等が具備するICチップに記憶されていてもよい。
紙等の媒体に印刷又は印字される場合には、情報コード5は例えばバーコードである1次元の情報コード5や、例えばQRコード(登録商標)である2次元の情報コード5の形態となり得る。
識別情報の取り得る形式ないし情報量、ひいては情報コード5に含ませることのできる形式ないし情報量は、情報コード5を情報として含ませるバーコード、QRコード(登録商標)、RFタグ等の規格や容量によって制限を受ける。
コード読取装置2は、情報コード5に含まれる情報を読み取ることができる装置であるが、その読み取りに特化した装置であっても、情報コード5の読み取り機能を備えた汎用端末であってもよい。読み取りは情報コード5そのものを読み取る形態でもよいが、送り状全体を読み取ることでそこに記載された情報コード5を認識し、そこに含まれる識別情報を読み取る形態でもよい。この点はコード読取装置2の機能に依存する。
バーコード又はQRコード(登録商標)からは、光学的な手法により情報コード5が読み取られ、RCタグやICカードなどからは、電磁波による通信で情報コード5が読み取られるため、コード読取装置2は情報コード5の形態によって、その読み取りに適したものが選択される。
【0014】
本実施形態に係るシステムでは、一連の梱包作業における梱包する物品BU及びその物品BUの梱包方法を撮影可能に、撮影装置3が配置されている。例えば作業机4に対して略真上から撮影すると、図2に示す視点で梱包作業が撮影可能である。ただこれに限定するものではなく、発注ごとに要求される数量及び種類であったか、決められた梱包材でのかつ決められた仕様での梱包方法であったか、並びに最終的な梱包状態が適切であったかなどについて、梱包後において事後的に映像を用いて確認及び検証できる位置に撮影装置3が配置されるのであれば、その範囲で自由に撮影装置を配置できる。1台によりそのような撮影が不可能な事情がある場合には、複数台の撮影装置3を用いてもよい。
撮影装置3は主に光学カメラを想定する。
別の形態として、撮影装置3が、パッケージPKに梱包される物品BUごとに印刷又は印字されたシリアルナンバーを撮影可能な解像度又は距離で設置されていてもよい。解像度又は距離とは、両者によってシリアルナンバーを撮影可能に撮影装置が設置される場合をも含む。
【0015】
本システムは、撮影装置3及びコード読取装置2と電気通信可能に接続された梱包作業記録装置1を有する。後述の通り梱包作業記録装置1によって、コード読取装置2によって読み取られた識別情報や撮影装置3によって撮影された映像データが記録され、さらに撮影装置3を制御して撮影の開始や中断を行うため、こうした記録や指示が可能なように、無線又は有線、アナログ又はデジタルによって電気通信可能に、梱包作業記録装置1とコード読取装置2及び撮影装置3とが接続されていればよい。電気通信がアナログであるかデジタルであるかは、使用する撮影装置3やコード読取装置2に依存し、梱包作業記録装置1においてそれに対応したインターフェースが電気通信可能に備わる必要がある。
【0016】
図3を用いて、本システムのハードウェア構成を説明する。梱包作業記録装置1は、CPU、RAM、ROM、ストレージ、インターフェース、クロックを備え、それらがバス11により接続され、基本的には通常のコンピュータシステムを構成する。ここでのクロックはハードウェアクロックを意味する。梱包作業記録装置1に撮影装置3やコード読取装置2がインターフェースを介して梱包作業記録装置1に接続される。例えばローカルネットワーク上の撮影装置3に通信インターフェースを介して無線通信可能なようにシステムを構成されていてもよく、本システムの機能が提供できる限り図3の構成に限定するものではない。
また、インターフェースを介してマウスやキーボードなどの入力器とディスプレイを接続し、ストレージに記録された映像データ等を、入力器を操作してディスプレイに表示させることで、梱包作業記録装置1を独立した装置として機能させることもできる。
【0017】
梱包作業記録装置1は、図1及び図3に示すように第1ネットワーク7に接続することもでき、第1ネットワーク7を介して情報処理端末6により、映像データの検索又は再生を可能とするように構成できる。第1ネットワーク7を社内LANのような内部ネットワークとして構築し、限定されたアクセスのみを許容するようにしてもよい。図3において第1ネットワーク7を内部ネットワーク、第2ネットワーク8をインターネットとして、本システムを構築してもよい。
【0018】
図4を用いて梱包作業記録装置1のソフトウェア構成を説明する。
梱包作業記録装置1は、撮影装置3を能動的に制御できるように撮像部31を備える。撮像部31は、撮影装置3を制御して梱包作業を撮影させて映像データを取得する。取得された映像データは、記憶部35に受け渡され、記憶部35によりストレージに記録される。ここで映像データとして静止画が一定間隔で記録されるようシステムを構築する場合には、ストレージには静止画が記録される。常時録画された動画による映像データから静止画をも生成できるようにする場合には梱包作業記録装置1に画像生成部を備えさせてもよい。
【0019】
作業者WMによってコード読取装置2を用いて情報コード5が読み取られると、その読取結果が梱包作業記録装置1へと入力される。梱包作業記録装置1は、その入力信号を受信するための識別情報受信部30を備える。識別情報受信部30は、読取結果を受信した時にクロック部38へ時刻を要求し、クロック部38から時刻を受け取る。この受け取った時刻をコード読取日時とする。
【0020】
梱包作業記録装置1の備えるクロック部38は、システムクロックを利用し、各処理からの要求に応じて時刻を返す手段を備える。梱包作業記録装置1がネットワークに接続されている場合には、クロック部38は、NTP(Network Time Protocol)を利用して得られた時刻を利用してもよい。
【0021】
コード読取装置2が情報コード5から識別情報を読み取り、その読取結果である識別情報を送信するか、コード読取装置2による読取結果を梱包作業記録装置1の識別情報受信部30で識別情報とするかは、コード読取装置2の提供する機能に依存する。いずれにしても、読取結果としての識別情報とコード読取日時とをリスト管理部36へと受け渡す。
コード読取日時は、リスト管理部36がクロック部38に時刻を要求し受け取ってもよい。
【0022】
梱包作業記録装置1が備えるこのリスト管理部36は、識別情報受信部30から受け取ったコード読取日時と識別情報とを紐付けてリストを作成する。
【0023】
作成されたリストは、記憶部35へと受け渡され、ストレージに記録される。ストレージには少なくとも、リスト及び映像データが記録される。映像データは一定間隔で記録された静止画であってもよいが、本システムは常時録画された動画による映像データを主に想定する。常時録画とは、撮影装置3によって取得された映像データを常時記録することを意味し、原則として途切れることなく記録し続ける。
【0024】
変形形態として、梱包作業記録装置1が動体検知機能を提供するための動体検知部34を備えていてもよい。動体検知は、動画に写り込む対象(作業者等)に一定速度以上及び/又は一定量以上の動きがあるか否かを判断することで行う。この動きの有無の判断は、例えば、予め定めた所定フレーム数(例えば、動画が30fpsで撮影される場合、所定フレーム数は例えば15フレーム)毎のフレーム間の画素値差分を演算して決めればよい。差分値が閾値以上である場合に、その画素は撮影対象の移動を示していると見做す。
撮影装置3に写り込む範囲が広すぎる場合には、梱包作業に関わる範囲に限定して動体検知を行ってもよい。
【0025】
図4に示す制御部32は、本システムにおける処理全体を制御する。その制御された個々の処理のフローを決定づけるプログラムは、ROM又はストレージに記録されている。制御部32に後述の各フラグを管理するフラグ判定部33が備わる。
図4のソフトウェア構成図は、一例としての概略図であるため、本システムの機能が実現される限り、ソフトウェア構成を限定するものではない。
【0026】
図5を用いて、動体検知機能を備えた本実施形態におけるシステムのプロセスフローを説明する。
まず梱包作業記録装置1を起動させることでシステムを起動する(ステップS1)。梱包作業記録装置1に接続された撮影装置3も起動される。梱包作業記録装置1の撮像部31による撮影装置に対する映像データ取得の指示が、既に済んだ指示済みの状態か、未だされていない未指示の状態か、を判別するための指示フラグF1の値は、初期設定として、未指示を表す1を代入する。
【0027】
次にステップS2で動体の検知がされたか否かを判断し、検知されると指示フラグF1の値を参照し(ステップS3)、未指示を示す1であれば、制御部32は撮像部31に映像データ取得を指示する(ステップS4)。これによって映像データ取得及びその記録が開始され、映像データ取得の中断の指示があるか、システムの終了があるまで、常時録画が継続する。
映像データ取得の指示が終わると、指示フラグF1に、映像データの取得指示が既に済んでいることを表す0が代入される(ステップS5)。
ステップS3で指示フラグF1が0である場合には、重ねて映像データの取得の指示をする必要が無いため、ステップS4及びステップS5を飛ばしてステップS6へと進む。本システムでは作業者WMが作業を継続する限り、1つのパッケージPKに対する梱包作業が終わろうとも、続けて映像データが記録されていく。そのため動体の検知がされない状態が無い限り、一度、ステップS4で映像データ取得指示がされ、記録が開始されると、指示フラグF1の値は継続して0である。この間ステップS3の判断は常にNとなり、ステップS4とステップS5は飛ばされる。
【0028】
ステップS2で動体の検知がされない場合には、ステップS9で指示フラグF1の値を参照し、未指示を表す1であれば、例えば、動体の検知がされない状態が継続しており、映像データ取得指示が未だされていない状態である。その場合には動体の検知があるまで待機状態となる(フローD)。
ステップS9で、指示フラグF1の値が、指示済みを表す0である場合、例えば一度は動体の検知があって映像データ取得の指示、及び映像データの記録が開始されたものの梱包作業の経過において作業者WMが作業台4を離れるなどして動体の検知がされなくなった状態である。
【0029】
ステップS9で、指示フラグF1が0である場合に、その動体の検知がされなくなってから所定時間Tdを経過したか否かを判断する(ステップS10)。動体の検知がされなくなってから所定時間Tdが経過していないならば再度、ステップS2の動体検知を試みる処理へと戻る(フローC)。動体検知に係る判定を所定時間Tdが経過されるまで繰り返し、所定時間Tdを超えたときに、制御部32が撮像部31に映像データ取得の中断を指示する(ステップS11)。これによって映像データの記録が中断する。本システムは常時録画が原則であるが例外の1つとして映像データ取得の中断の指示があった場合がある。
この中断指示があると、指示フラグF1に1が代入され(ステップS11)、映像データ取得が未指示状態にあって、映像データ取得指示があるまで記録がされないことを明確にする(フローB)。
【0030】
ステップS2で動体の検知がなされ、ステップS4で映像データの取得指示もなされると、ステップS6で、作業者WMによりコード読取装置2を用いた情報コード5の読み取りがあったか否かが判断される。情報コード5の読み取りが無い場合には、ステップS2へと戻り、その読み取りが検出されるまで、上述したプロセスフローを繰り返す。
ステップS6にて情報コード5の読み取りがあると、読み取りによって得られたパッケージPKの識別情報とコード読取日時とを紐付けて、リスト管理部36がリストを作成する。リストは記憶部35によりストレージに記録される。
ステップS8のシステムの終了は、作業者WMによって、例えば図3における入力器を用いた指示によって、梱包作業記録装置1を停止することで行われる。作業者WMによる指示がない限り、上記のシステムフローが繰り返される(フローA)。
システムが終了すると撮影装置の稼働も終了する。
【0031】
図5のプロセスフローに則して、図7を用いて、本実施形態において生じるイベントのタイミングチャートを説明する。
時刻t1においてシステムが起動すると、指示フラグF1は初期設定として1にセットされる(ステップS1)。撮影装置も起動するため本システムが図3のようにディスプレイを備える場合などには、ディスプレイに映像が表示される。ステップS2において動体の検知がなされると、ステップS4で映像データの取得が指示され、時刻t2に映像データの取得及びその記録が開始される。ステップS5で指示フラグF1に0が代入され、t2で指示フラグF1=0になる。時刻t3でコード読取がなされ、時刻t4で読取が完了すると(ステップS6)、時刻t4からリストが作成される(ステップS7)。
時刻t5で、ステップS2における動体の検知がされなくなると、所定時間Tdが経過するまでの時刻t6までは、映像データの取得及びその記録が継続されるが、時刻t6で所定時間Tdを経過すると、ステップS11で映像データ取得の中断の指示がなされ、次に動体の検知がされる時刻t7まで映像データの取得及びその記録が中断する。
映像データ取得の中断の指示がなされると(ステップS11)、指示フラグF1の値は、次に動体の検知がされて、ステップS5でF1=0になるまで(時刻t7)、F1=1となる。
【0032】
図6を用いてリスト管理部36により作成されるリストを説明する。
コード読取日時、識別情報、映像データの記録位置を項目とするリストが基本形態である。コード読取日時は、作業者WMがコード読取装置2によって情報コード5を読み取った時刻である。図6の表において識別情報は5桁の数字の識別番号として表現する。記録位置は、コード読取日時に紐付いたもので、コード読取日時おける映像データの記録位置である。例えば図6のようにメモリアドレスの番地によって表現されていてもよい。これが映像によって梱包作業を確認又は検証する際の、再生開始位置となる。この再生開始位置を基点に目的の映像を検索することが可能になる。図6では識別情報を連続番号としているが、ランダムであってもよく、一意であればよい。
【0033】
パッケージPKに割り当てられた識別情報のコード読取装置2による読み取りは、梱包作業開始前又は梱包作業終了後のいずれにおいてなされてもよい。
【0034】
以上とは別に図6における表では、Seq.No、作業開始日時の項目を設ける。
Seq.Noは、リスト管理のための便宜のために設けられた項目である。作業開始日時はシステムが図5のステップS1にて起動したときの時刻である。図6では日時をリストとして記録するが、作業開始日として日付だけを記録してもよい。作業開始日時ないし作業開始日の項目により、例えば作業開始日に行った梱包作業に係る全ての映像データの再生開始位置の一覧を検索したい場合などに用いることができる。
図6においてシステムが起動してからシステムを停止することなく、識別情報12345~12348に対応する梱包作業が行われた例が示されており、そのため作業開始日時は全ての行において共通する。
【0035】
上述のリストとしての機能が果たせる限りリスト構成に制約はなく、行列の入れ替え、項目の順番、追記する行、別の項目の追加、データベースの種類など、自由に設計してよい。
例えば複数地点で情報コード5の読み取りを行う場合には、1つの梱包作業に関係する行を読み取りごとに追加されるように設計することもでき、また1つの梱包作業に関係する行が1つになるように、関係するコード読取日時を読み取りごとに列を追加することで追記するよう設計してもよい。
【0036】
識別情報、コード読取日時、映像データの記録位置が紐付けられてリストに記録されていることから、梱包作業記録装置1に対する識別情報を用いたアクセスに対して、識別情報に紐付けられたコード読取日時を基点とした梱包作業に係る映像データの検索が可能になる。
別の形態として、梱包作業記録装置1がネットワークに接続され、又は梱包作業記録装置1のストレージがネットワークに接続されることで、ネットワークを介して、情報処理端末6から映像データの検索又は再生が可能である。このネットワークとは、社内LANなどの内部ネットワークであってもインターネットであってもよい。またこの検索においても、識別情報に紐付けられたコード読取日時を基点とした梱包作業に係る映像データの検索が可能である。
【0037】
本実施形態及び当該別の形態においても共通する、映像データを検索する際のプロセスフローについて、図11を用いて、説明する。
以上の梱包作業記録装置1又はストレージに対するアクセスは、発注者が適切な梱包がなされたのかについての確認及び検証を希望する場合に、又は受注者が梱包後に何らかの懸念により、若しくは発注者からのクレームにより、梱包作業の確認及び検証を希望する場合などになされる。その梱包作業記録装置1又はストレージへのアクセスは図3のように梱包作業記録装置1に接続された入力器とディスプレイを用いて行ってもよいし、ネットワーク介して情報処理端末6から特定のソフトウェアないしアプリケーションを用いて行ってもよい。
【0038】
以下では、一例として、ユーザが情報処理端末の画面上でインタラクティブな操作を行うケースを想定する。情報処理端末6の画面上に、梱包作業の映像による確認及び検証を行うことを希望するか否かの選択画面を表示させる(ステップS21)。ユーザがこれを希望しない場合、処理を終了する。
ユーザが希望する場合には、ステップS22~ステップS24で何をもって検索するかを選択する。ユーザがいずれも希望しない場合、処理を終了する。選択は、作業開始日時か、コード読取日時か、識別情報か、のいずれかをもって行う。
日時で記録された項目は、日にちのみで検索可能にしてもよい。
別の形態として、作業開始日時、コード読取日時、識別情報の複数を選択可能とするシステムであってもよい。それによって映像データの再生開始位置の候補の幅を広げたり、逆により候補を特定したりすることができるようになる。
【0039】
いずれかの選択がステップS22~ステップS24でなされると、梱包作業記録装置1の動画検索部37は、梱包作業記録装置1に接続する入力器を用いたアクセスを受け付け、又はネットワークを介した情報端末機6を用いたアクセスを受信する。
そして梱包作業記録装置1の動画検索部37が、ステップS26でリストを参照し、その選択と紐付けられた映像データの記録位置の候補が複数ある場合にはそれを提示し、ユーザにおいてそれを選択させることで再生開始位置が決定される(ステップS27)。候補が一つの場合には選択画面を設けずに、再生開始位置の決定を行ってもよい。
映像データをコード読取日時からの検索をする場合、そのコード読取日時と紐付けられた映像データの記録位置を、再生開始位置としてもよい。作業開始日時から検索する場合、作業開始日時の同じ梱包作業が複数候補として挙がる場合もあるため、その中からコード読取日時の最も早い日時を再生開始地点としてもよいし、複数の候補からユーザに選択させる構成としてもよい。
【0040】
別の形態として、ステップS24において識別情報による検索を選択した場合に、情報処理端末の情報コード読み取り機能を用いて情報コード5を読み取り、読み取られた識別情報を用いてステップS25以降へと進むようにプロセスフローを構築してもよい。
また別の形態として、例えば作業開始日時のみで検索された場合、それに紐付けられた記録位置は複数あることが通常想定され、リストのうち、一番若いメモリ番地を再生開始位置として決定してもよい。
さらに別の形態として、梱包作業後に識別情報を読み取る場合に、コード読取日時は梱包作業後になるため、リストのSeq.Noの1つ小さい行において記録される記録位置を、再生開始位置としてもよい。
本実施形態において、再生開始位置は、候補を増やしてユーザに決定させることも、ユーザに決定させずに、再生開始位置を適宜システム側で決定することも、システムの設計として制限はない。ユーザは映像の先送り、巻き戻し等を行いながら検索することになる。
パッケージPKに対する梱包作業全体ではなく、最終的な梱包状態や、パッケージPKに最後に梱包された物品BUの梱包作業のみを目的とする場合には、梱包作業終了後のコード読取日時に係る記録位置を再生開始位置とすることが、検索に便利である。
【0041】
画面において再生を選択すると、ユーザは梱包作業の映像データを再生ないし閲覧でき、その映像によって、適切な梱包作業が行われたかを確認又は検証する(ステップS28)。
確認又は検証が終わり、ユーザによって画面上で終了が選択されると、プロセスフローは終了する。
【0042】
本実施形態の変形例として、本システムが、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージPKを封印するための梱包用テープ、又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージPKの開放用の蓋に貼付される封印シール、のいずれか一方又は両方をさらに有していてもよい。
その場合、撮影装置1が、その特定の記号、図形、又はそれらの組み合わせを撮影可能に配置されていることを要する。
本システムにおいて、梱包用テープ又は前記封印シールが、情報コード5の替わりに、又は情報コード5と併用して、1つ以上のパッケージPKに割り当てられる一意の識別情報を構成するように、用いられる。
ここでの記号とは、一定の内容を表すために用いられる文字、符号、言語などの総称を意味する。
【0043】
独自の情報が印刷された梱包用テープ又は封印シールは、パッケージPKごとに異なる蓋然性が非常に高く、1つの識別情報として働く。
同じ発注者に送付される複数のパッケージPKに対して1つの識別情報を付与する場合においても、パッケージPKごとに異なる識別情報が実質的に付与されたことと同じ状態になる。情報コード5と梱包用テープ又は封印シールとの併用は、パッケージPK同士を識別する機能が強力になる。
別の形態として、情報コード5、梱包用テープ又は封印シールに含める情報が暗号化されていてもよい。識別情報の暗号化により受注者側だけで把握している識別情報を保有できる。例えば情報コード5に含まれる識別情報は暗号化せずに、梱包用テープ又は封印シールに含まれる識別情報のみを暗号化してもよい。
さらに別の形態として、梱包に使用するガムテープなどの梱包用テープ又は封印シールの表面に、荷物受注者ないしパッケージPKの発送者側でしか判読できない又は判読困難な記号、図形又はそれらの組み合わせが含まれる独自情報を印刷又は作成しておいてもよい。このような独自情報をさらに暗号化してもよい。
【0044】
この別の形態においても、梱包用テープ又は封印シールから読み取れる識別情報について、情報コード5から読み取れる識別情報と同様に、コード読取日時、映像データの記録位置と紐付けて、リストを生成する。
そうすることで、パッケージPKが発注者のもとに届き、開封された後に、情報コード5が記載された送り状が廃棄されていた場合や破られた場合であっても、発注者から梱包用テープ又は封印シールの画像を入手できれば、そこから得られる情報を識別情報として、梱包作業に係る映像データを検索することも可能になる。
【0045】
梱包用テープや封印シールからの識別情報の読み取りは、例えば、画像データの梱包用テープや封印シール部分をクリッピングし、明暗の二値化処理を行い、それをデコードすることで識別情報を読み取るようにしてもよい。
リストに紐付けられる情報は、デコードで得られる識別情報だけでなく、画像データであってもよいし、二値化処理後のデータであってもよい。リストを参照する際の処理速度の観点からは、デコードの結果として読み取られる識別情報のみをリストに含めることが有利である。
梱包用テープや封印シールに含められる識別情報は、情報コード5に含められる識別情報と一致するようにしてもよいが、別の識別情報として付与し、上述のようにパッケージPK同士を識別する機能を強めるために用いてもよい。
【0046】
梱包用テープ又はパッケージPKが開放されると破られる位置に貼付された封印シールを梱包後に撮影装置3で撮影しておくことで、発送後においてパッケージPKの開封の有無が問題となったときでも、発送時の状態との比較が可能になる。梱包用テープや封印シールの同一性が保たれていることも、画像によって検証することができる。
【0047】
本システムによって、梱包後に映像によって梱包状態を確認することで、それが発送前であれば誤発送を防ぐことにつながる。発送後に映像によって梱包状態を確認する意義は、少なくとも発送するまでは発注ごとに要求される数量及び種類であり、決められた梱包材でのかつ決められた仕様での梱包方法であり、並びに最終的な梱包状態も適切であったことなどについて、証明することが可能になる点にある。これにより問い合わせやクレームに対して、従来よりも的確な対応が可能になるとともに、梱包から発送までの工程に対する信頼性をより向上させることができる。
【0048】
(2)第2の実施形態
本実施形態は、第1の実施形態とハードウェア構成、ソフトウェア構成などのシステムの基本構成が共通するため、図1、3、4は本実施形態にも妥当する。以下では共通点についての記載は省略し、相違点のみについて記載する。
第2の実施形態は、コード読取装置2によってパッケージPKに割り当てられた識別情報を読み込むタイミングが、梱包作業開始前及び梱包作業終了後の2つとなる点で、第1の実施形態と異なる。
梱包作業開始前のコード読取日時をコード読取始点日時とし、梱包作業開始後のコード読取日時をコード読取終点日時とする。
【0049】
二つの読み取り時点を設けたときの有利性は主に2つある。
コード読取日時が、梱包作業を映像として確認及び検証する際に、映像データを検索するための基点である再生開始位置となる。そのため再生開始位置として、梱包作業開始前の時点と梱包作業終了後の時点があることで、目的とする映像データの検索を容易にする。
もう一つの有利性は、梱包作業開始から梱包作業終了までのデータに限って映像データの検索及び再生を可能とするようなシステムを構成し得るようになるという点である。
【0050】
図8では、本実施形態において作成されるリストの例を示す。Seq.No、作業開始日時、識別情報、記録位置の項目については、第1の実施形態と同じ説明が妥当する。
本実施形態では上述の通り、コード読取始点日時とコード読取終点日時が項目としてあり、それぞれの時刻において記録位置との紐付けがなされるため、二つの行が1つの梱包作業に関するものとなる。
第1の実施形態と同様にこのリスト構造に限るものではなく、例えばコード読取始点日時とコード読取終点日時を同一行に記録し、それぞれに対応する記録位置の項目を設けてもよい。
【0051】
Seq.No1の行の梱包作業は、コード読取始点日時が記録された行と(Seq.No1)コード読取終点日時が記録された行(Seq.No2)との間に、別の梱包作業に係る行が無いため、梱包作業の途中で別の梱包作業が開始されることなく作業を終了したことがリストから読み取れる。
Seq.No3の行に係る梱包作業は、Seq.No6の行で当該梱包作業のコード読取終点日時がリストに追記されるより前に、Seq.No4の行において別の識別情報に係る梱包作業が開始され、Seq.No5の行においてその別の梱包作業が終了したことをリストから読み取ることができる。
梱包作業開始から梱包作業終了までのデータに限った映像データの検索及び再生は、特定の識別情報に係るコード読取始点日時とコード読取終点日時のそれぞれに紐付いた記録位置に挟まれた映像データの部分を抽出することで可能なる。
【0052】
読み取り時点は、梱包作業開始前又は梱包作業終了後という制約しかないために、作業によっては、梱包作業開始から一定時間さかのぼった時刻に情報コード5が読み込まれる可能性があり、また梱包作業終了から一定時間経過した後に情報コード5の読み取りがなされる可能性がある。
コード読取日時が、再生開始位置として検索の便宜となることを考慮すると、梱包作業開始の直前であるほど又は、梱包作業終了の直後であるほど再生開始位置としての機能を発揮しやすく、より映像データの検索の便宜となる。
【0053】
変形形態として、本実施形態に係る梱包作業記録装置1が、動体検知を機能として提供するための動体検知部34を備えていてもよいことは第1の実施形態と同じである。
別の変形形態として、梱包作業記録装置1をネットワークに接続することもでき、ネットワークを介して情報処理端末6により、映像データの検索又は再生が可能となる点も第1の実施形態と同じである。
また別の変形形態として、撮影装置3が、パッケージPKに梱包される物品BUごとに印刷又は印字されたシリアルナンバーを撮影可能な解像度又は距離で設置されていてもよい点も第1の実施形態と同じである。
さらに別の変形形態として、本システムが、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージPKを封印するための梱包用テープ、又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージPKの開放用の蓋に貼付される封印シール、のいずれか一方又は両方をさらに有していてもよい点も第1の実施形態と同じである。
いずれの変形形態の特徴及び有利点も共通するため記載を省略する。
【0054】
(3)第3の実施形態
本実施形態は、第1の実施形態とハードウェア構成、ソフトウェア構成などのシステムの基本構成が共通するため、図1、3、4は本実施形態にも妥当する。以下では共通点についての記載は省略し、相違点のみについて記載する。
本実施形態は第1の実施形態との主な相違点は、作業者WMが、パッケージPKに割り当てられた識別情報を情報コード5からコード読取装置2によって読み取る時点である。読み取りは、梱包作業開始前、梱包作業再開前、及び梱包作業終了後においてなされる。
本実施形態における梱包作業開始前とは、梱包作業開始直前でなくてもよい。しかしある識別情報を有する1つ以上のパッケージPKに係る情報コード5を読み取った後に、別のパッケージPKに対する梱包作業を、当該別のパッケージPKに係る情報コード5を読み取ることなく、開始することはできない制約がある。
【0055】
その制約の下、例えば第1のパッケージPKに対する梱包作業途中で、第2のパッケージPKに対する梱包作業が開始されると、第1のパッケージPKに対する梱包作業の中断があったものとしてシステムが認識する。その後における第1のパッケージPKに対する梱包作業の開始は、梱包作業再開を意味する。
この梱包作業再開前にも、作業者WMが、パッケージPKに割り当てられた識別情報を情報コード5からコード読取装置2において読み取る。
すなわち、別の識別情報を含む情報コード5に係るパッケージPKに対する梱包作業を開始する前には、作業開始前、作業再開前であっても、コード読取装置2による読み取りを行うことになる。これによって常時録画された映像データの中から、特定の識別情報が割り当てられたパッケージPKに関係する梱包作業だけを事後的に検索できるようになる。
【0056】
梱包作業終了後とは、梱包作業が完了した直後でなくてもよい。ただし、梱包作業が事実上終了した後に、別の識別情報を含む情報コード5に係るパッケージPKに対する梱包作業を開始すると、その梱包作業は中断されたものとシステム上認識される。
コード読取装置2による梱包作業終了後の読み取りは、特定の識別情報を割り当てられたパッケージPKに係る梱包作業が完了したことをシステムにおいて把握できるようにするために行われる。
【0057】
図9を用いて、本実施形態のプロセスフローを説明する。
本実施形態に関する図9のステップS51~ステップS56までのプロセスは、第1の実施形態に関する図5のステップS1~ステップS6までのプロセスと共通するため、説明を省略する。また動体の検知がなされない場合の処理に係るステップS61~ステップS64までのプロセスも第1の実施形態に関する図5のステップS9~S12までのプロセスと共通するため説明を省略する。
【0058】
本実施形態のプロセスフローを実現するプログラムにおいて、フラグとして指示フラグF1、中断フラグF2、完了フラグF3が用いられる。
指示フラグF1は、第1の実施形態に係る図5のプロセスフローでのものと共通する。中断フラグは、上述の通り、第1のパッケージPKに対する梱包作業途中で、第2のパッケージPKに対する梱包作業が開始されると、換言すると第1のパッケージPKに対する梱包作業の途中で、第2のパッケージPKに係る情報コード5がコード読取装置2によって読み込まれると、第1のパッケージPKに対する梱包作業の中断とシステムに把握され、中断フラグF2に1が代入される。デフォルトでは0の値が設定される。
【0059】
コード読取装置2による梱包作業終了後の読み取りが行われると、特定の識別情報を割り当てられたパッケージPKに係る梱包作業が完了したものとして、システムに把握され、完了フラグF3に1が代入される。デフォルトでは0の値が設定されている。
【0060】
システムが起動するとその時刻は作業開始日時として保持され(ステップS51)、リストが作成される際に、パッケージPKに対して付与される識別情報と紐付けて記録されてもよい(ステップS71等)。本実施形態に係るリストの例を図10で示し、図10では作業開始日時がリストの項目となっている。
【0061】
梱包作業開始前及び梱包作業再開前におけるコード読取日時をいずれもコード読取始点日時としてリストの項目とする。
梱包作業終了後及び前記梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時をいずれもコード読取終点日時としてリストの項目とする。
コード読取始点日時及びコード読み取り終点日時のそれぞれが識別情報と紐付けられてリストが作成される。
図10では以上をリストの項目とした例を示す。Seq.Noの項目については第1の実施形態に係る図6と同じである。なお図10は、記録位置がコード読取始点日時における映像データの位置を示す例となっている。
記録位置としてコード読取始点日時に係る映像データの記録位置のみがリストに記録される場合に、識別情報に関係する梱包作業に係る映像データの部分のみについて検索及び再生するには、コード読取始点日時から、その梱包作業のコード読取終点日時まで、又は別の梱包作業が介在する場合にはそのコード読取始点日時までのデータを抽出することで可能になる。
【0062】
図9のステップS56でコード読取装置2による情報コード5の読み取りがなされたときに、この段階ではシステムは梱包作業開始前、梱包作業再開前、及び梱包作業終了後のいずれの時点での読み取りなのか把握していない。
そこでまずS57において、梱包作業記録装置1の制御部32はリストを参照することで、そのコード読取装置2によって読み取られた識別情報が、リスト上既存のものかを判断する。リスト上にはない識別情報であると判断された場合には、新しい識別情報が付与されたパッケージPKに対する梱包作業の開始前において、情報コード5の読み取りがなされたものとシステムは把握できる。フローX1は、新しい識別情報が付与されたパッケージPKに対する梱包作業が行われる場合のプロセスフローである。
【0063】
ステップS71では、新しい識別情報に係るパッケージPKの梱包作業について、リストを作成する。ここでは既にステップS51のシステム起動を経ているので作業開始日時は例えば図4のRAM上に、保持されている。
ここで図10に例示したリストにおいて、空の行に、Seq.No、作業開始日時、上記の梱包作業開始前のコード読取日時であるコード読取始点日時、中断フラグF2及び中断フラグF3のデフォルトの値である0、識別情報、コード読取始点日時における映像データの記録位置が、リストとして作成される。
【0064】
フローX1において、ステップS71を経由した後にステップS72において、制御部32のフラグ判定部33が、リストを参照し、完了フラグF3=0となっている行はあるかを判定する。すなわち未完了の梱包作業があるかの判定である。完了フラグF3=0となっている行がある場合は、新しい梱包作業が開始されたことにより、それまでにされていた梱包作業が中断されたものとみなして(フローZ1)、リストにおいて完了フラグF3=0となっている行の中断フラグF2を1にする(ステップS73)。すなわち作業が中断中であることをリスト上に記録する。中断フラグF2に1を代入した後に、中断された梱包作業に係るコード読取終点日時の項目に、梱包作業中断の時刻を追記することでリストに記録する。
【0065】
梱包作業の中断の時刻とは、その新しい梱包作業に係るコード読取開始日時であってもよいし、ステップS74において図4のクロック部38に時刻を問合せして得た時刻を追記してもよい。このステップS74のプロセスが終わると、動体の検知の有無を判定するステップS52へと戻る。ステップS72で未完了の作業がない場合にも、ステップS52へと戻る。
【0066】
ステップS57でコード読取装置2により読み取られた識別情報がリスト上で既存の場合は、制御部32のフラグ判定部33がその識別情報に係る梱包作業が既に完了したものであるかを判定するためにリストを参照して完了フラグF3の値が1であるかを判定する(ステップS58)。
完了フラグF3=1である場合、その識別情報に係る梱包作業は既に完了していることを意味し、その梱包作業に係るパッケージPKに割り当てられた識別情報がコード読取装置2によって新たに読み取られたことになる(フローX3)。このようなケースとして、例えば梱包作業完了後に、何らかの懸念があり、再度梱包作業をやり直す場合などが考えられる。
【0067】
このフローX3において、梱包作業をやり直す場合には、リストの空白の行に、新たにコード読取日時、それに係る映像データの記録位置、及び識別情報を紐付けて、リストを作成する(ステップS75)。この作成においても中断フラグF2と完了フラグF3の値はデフォルト値の0になる。
ここでそのパッケージPKに割り当てられた識別情報に紐付いた全ての行の完了フラグを0にすることもできるし、既に1となっている行はそのままでもよい。後者の場合は梱包作業のやり直しがあった事実をリスト上で確認できるようになる。
フローX3において以上のプロセスが終了すると、再度動体検知を行うステップS52へと戻る。
【0068】
ステップS58において完了フラグF3が0の場合、ステップS59で中断フラグF2が1であるかをフラグ判定部33が判定する。中断フラグF2が0である場合には、既に開始された梱包作業が終了し、梱包作業終了後においてパッケージPKに係る情報コード5がコード読取装置2により読み込まれたことを意味する(フローZ2)。そのためリストにその読み取りに係る時刻をコード読取終点日時に追記する(ステップS76)。これは特定の梱包作業の終了を意味する。その後、ステップS77で作業者WMがシステムの終了を選択すると梱包作業記録装置1が停止しすなわちシステムは終了し、撮影装置の稼働も終了する。
【0069】
ステップS59において中断フラグF2が0である場合、中断されていた梱包作業についての再開に当たって、梱包作業再開前に、パッケージPKに係る情報コード5がコード読取装置2により読み込まれたことを意味する(フローX2)。そのため、ステップS60で、この梱包作業に係るリストの行において中断フラグF2の値を0にする。これによりその梱包作業が中断中ではなくなったことをリスト上で把握できるようになる。
フローX2において以上のプロセスが終了すると、動体検知を行うステップS52へと戻る。
本実施形態におけるシステムが以上のプロセスフローを経るように、梱包作業記録装置1の制御部32をプログラムする。
【0070】
単純にコード読取日時を梱包作業開始前又は梱包作業終了後に設けるだけの場合、例えば第1の物品の梱包作業に係るコード読取始点日時とコード読取終点日時との間に、第2の物品に対する梱包作業が開始されると、第1の物品に対する梱包作業の映像を閲覧するに際して、途中から第2の物品の梱包作業の映像が再生される。
本実施形態において、作業者WMにより、梱包作業開始前に又は梱包作業再開前に情報コード5をコード読取装置2によって、読み取ることで、第1の物品の梱包作業に係る映像データの部分だけを取り出すことが可能になる。よって梱包作業記録装置1に対する識別情報を用いたアクセスに対して、識別情報に関係する梱包作業に係る映像データの部分のみが検索及び再生可能になる。
【0071】
図10は、ある時点のリストの例を示している。
Seq.No4の行の識別情報123453に係る梱包作業は、中断フラグ1が1で、完了フラグF3が0であることから、その識別情報に係る梱包作業が中断中であって、未完了であることがリストから把握できる。
Seq.No72の行の識別番号346729に係る梱包作業は、中断フラグF2、完了フラグF3の値から、梱包作業が未完了であって、中断中であることが分かる。
Seq.No73の行の識別番号446750に係る梱包作業は、中断中でもないが未完了でもあることから、梱包作業中であることが分かる。ただし他の梱包作業が開始されていないだけで、実際に梱包作業が行われているとは限らない。その場合には撮影装置3によって動体が検知されずに、再度動体が検知されるまで映像データの取得は中断される(図9のステップS63)。
【0072】
Seq.No72の作業は、そのコード読取終点日時と、Seq.No73のコード読取始点日時が一致すること、又はSeq.No73がSeq.No72の次の行であることから、Seq.No73の行に係る梱包作業によって中断されたことがわかる。さらにSeq.No73の行の梱包作業は、作業開始日時がSeq.No72の梱包作業の作業開始日時の1日後であることから、2022年12月6日にシステムが起動されたこと、その前に一度はシステムが停止されたことがわかる。
【0073】
Seq.No2の行に係る梱包作業は、中断フラグF2の値が0であることから中断中でもなく、完了フラグF3の値が1であること、その他の行に当該梱包作業に係る識別情報256371に関する行はないため、図9のフローZ2の流れによって、他の梱包作業に中断されることもなく梱包作業が終了したことがリストから把握できる。そしてこの梱包作業は、Seq.No1の行に係る梱包作業を中断させて開始されたこともリストから把握できる(図9のフローZ1)。
【0074】
Seq.No1の行はそれ以前には梱包作業の記録がないため、リスト上、他の梱包作業を中断させることなく、開始された梱包作業ということになる(図9のフローX1)。
Seq.No1の行の識別情報123452に係る梱包作業は、Seq.No3、Seq.No5の行に記載され、Seq.No3、Seq.No5の行に記載された梱包作業は、それぞれSeq.No2、Seq.No4の行に係る梱包作業に中断された後に、再開された梱包作業となる(図9のフローZ1)。Seq.No1、Seq.No3の行に係る梱包作業は、中断されているときには中断フラグF2の値は1となり、現在それらの作業は中断されていないために中断フラグF2=0となっている。
【0075】
Seq.No5の行に係る梱包作業は、中断されており、未完了であることがリストから把握される。他方でSeq.No3の行において識別情報123452に係る梱包作業は完了フラグF3=1で完了済みであることから、当該梱包作業は、何らかの理由で梱包作業完了後にやりなおしとなったことがわかる(図9のフローX3)。そしてその梱包作業が中断中となっていることが把握される。
【0076】
上述のリストとしての機能が果たせる限りリスト構成に制約はなく、行列の入れ替え、項目の順番、追記する行、別の項目の追加、データベースの種類など、自由に設計してよい。
例えば、コード読取始点日時に係る映像データの記録位置のみならず、コード読取終点日時に係る映像データの記録位置を項目に追加してもよい。この場合、映像データの検索に当たって、検索の基点となる再生開始位置が増えるメリットがある。
【0077】
本実施形態では、前記梱包作業記録装置に対する識別情報を用いたアクセスに対して、識別情報に関係する梱包作業に係る映像データの部分のみに対する検索も可能である。
図10において識別情報123452の梱包作業について検索すると、Seq.No1、3、5の行のデータが検出され、それぞれのコード読取始点日時とコード読取終点日時の範囲の映像データの部分のみを検索結果とすることができる。この映像データの部分には他の識別情報に係る梱包作業の映像データは含まれていない。これにより特定の識別情報のみを知る人間に対して、その識別情報に係る梱包作業の映像データにのみアクセスを許容するシステムを構築することもできる。
【0078】
このような映像データの特定範囲に係る部分を対象とした映像データの検索も可能であるが、識別情報を用いたアクセスに対して、識別情報に紐付けられた記録位置を基点に映像データの検索をも可能である。
本実施形態におけるコード読取始点日時又はコード読取終点日時は、いずれもコード読取日時であって、このコード読取時点から、それに紐付けられた記録位置を基点に映像データの検索が可能であることも第1の実施形態と同じである。
【0079】
本実施形態の変形例として、梱包作業記録装置1が、識別情報に関係する映像データの部分を指定する動画検索部37と、その動画検索部37が指定する映像データの部分のみが再生されるWebページを示すURLを生成するURL生成部と、をさらに備え、梱包作業が常時録画で記録されたストレージをネットワークに接続してもよい。また、映像データの部分だけを別のストレージにコピーし、そのストレージのみをネットワークに接続する構成をとってもよい。
この場合に、URL生成部によって生成されたURLを用いて情報処理端末6からネットワークを介してWebページにアクセス可能になり、その情報処理端末6により映像データの検索又は再生が可能になる。
URLを情報として含む情報コードを情報処理端末6で読み取ることで、Webページにアクセス可能にしてもよい。
【0080】
本実施形態の別の形態として梱包作業記録装置1が、動体検知を機能として備えていなくともよい。
また別の変形形態として、撮影装置3が、パッケージPKに梱包される物品BUごとに印刷又は印字されたシリアルナンバーを撮影可能な解像度又は距離で設置されていてもよい点も第1の実施形態と同じである。
さらに別の変形形態として、本システムが、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージを封印するための梱包用テープ、又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージの開放用の蓋に貼付される封印シール、のいずれか一方又は両方をさらに有していてもよい点も第1の実施形態と同じである。
いずれの変形形態の特徴及び有利点も共通するため記載を省略する。
【0081】
(4)第4の実施形態
本実施形態においても第1の実施形態とシステム構成の多くが共通するため、相違点のみを記載する。共通点においてはその作用効果や有利点においても共通であるため省略する。
【0082】
本実施形態の主要な特徴であって第1の実施形態との相違は、コード読取装置2が実質的に行っていた機能を撮影装置3、又は撮影装置3及び梱包作業記録装置1によって代替させることで、システムがコード読取装置2を有さない点である。
1つの態様として、情報コード5の読み取りを撮影装置3で撮影し、その映像から情報コード5を梱包作業記録装置1によって読み取ることによって実現する。以上の機能を撮影装置3に保有させ、梱包作業記録装置1との間で、情報コード5に係る映像データの受け渡しを行うのではなく、読み取った識別情報をデータとして受け渡す構成をとってもよい。
例えば、情報コード5としてQRコード(登録商標)を用い、撮影装置3として光学カメラを用いる場合、撮影した映像からQRコード(登録商標)のファインダーパターンを検出してそのコード領域を確定し、その内部の明暗モジュールを検出し、その検出値(例えば2値情報)をデコードすることで、識別番号を含むコード情報を得る。他の実施形態と同様に、コード読取日時とそれに係る映像データの記録位置と識別番号と紐付けてリストを作成する。
【0083】
変形形態として、本実施形態に係る梱包作業記録装置1が、動体検知を機能として提供するための動体検知部34を備えていてもよいことは第1の実施形態と同じである。
別の変形形態として、梱包作業記録装置1をネットワークに接続することもでき、ネットワークを介して情報処理端末6により、映像データの検索又は再生が可能とすることもできる点も第1の実施形態と同じである。
また別の変形形態として、撮影装置3が、パッケージPKに梱包される物品BUごとに印刷又は印字されたシリアルナンバーを撮影可能な解像度又は距離で設置されていてもよい点も第1の実施形態と同じである。
さらに別の変形形態として、本システムが、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージPKを封印するための梱包用テープ、又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージPKの開放用の蓋に貼付される封印シール、のいずれか一方又は両方をさらに有していてもよい点も第1の実施形態と同じである。この変形形態においてもコード読取装置が不要であり、本実施形態に係る構成の特徴が維持される。
いずれの変形形態の特徴及び有利点も共通するため記載を省略する。
【0084】
本発明に係るハードウェア構成、ソフトウェア構成、プロセスフローなどのシステム構成は、上述した実施形態及び変形例に係る構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の主旨に沿う範囲において、周知・慣用技術との組合せ、又は変形例の組合せなど、様々な変形形態をとることができる。
【符号の説明】
【0085】
1 梱包作業記録装置
2 コード読取装置
3 撮影装置
4 作業台
5 情報コード
6 情報処理端末
7 第1ネットワーク
8 第2ネットワーク
11 バス

30 識別情報受信部
31 撮像部
32 制御部
33 フラグ判定部
34 動体検知部
35 記憶部
36 リスト管理部
37 動体検索部
38 クロック部

WM 作業者
BU 物品
PK パッケージ
CS 緩衝材
A フロー
B フロー
C フロー
D フロー
X1 フロー
X2 フロー
X3 フロー
Z1 フロー
Z2 フロー
S ステップ
F1 指示フラグ
F2 中断フラグ
F3 完了フラグ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物管理システムであって、
梱包作業におけるパッケージに梱包する物品及びその物品の梱包方法を撮影可能に配置された1つ以上の撮影装置と、
前記パッケージに割り当てられる一意の識別情報を含む情報コードから識別情報を読み取り可能なコード読取装置と、
前記撮影装置及び前記コード読取装置と電気通信可能に接続された梱包作業記録装置であって、前記撮影装置を制御して梱包作業を撮影させて映像データを取得する撮像部と、
前記コード読取装置から前記識別情報を受信する識別情報受信部と、前記映像データをストレージに記録する記憶部と、前記識別情報と前記識別情報を受信した時刻であるコード読取日時と前記コード読取日時に対応する前記ストレージ内の前記映像データの記録位置とを紐付けて、または作業開始した時刻である作業開始日時と前記作業開始日時に対応する前記映像データの記録位置とを紐づけてリストを作成するリスト管理部と、を備える前記梱包作業記録装置と、を有し、
記梱包作業記録装置に対する前記識別情報又は前記コード読取日時又は前記作業開始日時を用いたアクセスに対して、
前記識別情報又は前記コード読取日時又は前記作業開始日時に紐付けられた記録位置を基点に前記映像データの検索が可能であること、を特徴とするシステム。
【請求項2】
荷物管理システムであって、
梱包作業におけるパッケージに梱包する物品及びその物品の梱包方法を撮影可能に配置された1つ以上の撮影装置と、
前記撮影装置と電気通信可能に接続された梱包作業記録装置であって、前記撮影装置を制御して梱包作業を撮影させて映像データを取得する撮像部と、
前記撮影データからパッケージに割り当てられる一意の識別情報を含む情報コードを認識し、認識された前記情報コードから前記識別情報を取得する識別情報受信部と、前記映像データをストレージに記録する記憶部と、前記情報コードを撮影した時刻であるコード読取日時と前記コード読取日時に対応する前記ストレージ内の前記映像データの記録位置とを紐付け、または作業開始した時刻である作業開始日時と前記作業開始日時に対応する前記映像データの記録位置とを紐づけててリストを作成するリスト管理部と、を備える前記梱包作業記録装置と、を有し、
前記梱包作業記録装置に対する前記識別情報又は前記コード読取日時を用いたアクセス又は前記作業開示日時に対して、
前記識別情報又は前記コード読取日時又は前記作業開始日時に紐付けられた記録位置を基点に前記映像データの検索が可能であること、を特徴とするシステム。
【請求項3】
梱包作業開始前及び梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた識別情報を前記コード読取装置または前記撮影装置において読み取ること、及び、
前記梱包作業記録装置に対する前記識別情報を用いたアクセスに対して、前記梱包作業開始前のコード読取日時と梱包作業終了後のコード読取日時との間の映像データの再生が可能であること、を特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記梱包作業開始前、梱包作業再開前、及び前記梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた前記識別情報を前記コード読取装置または前記撮影装置において読み取ること、
第1のパッケージの梱包作業途中における、第2のパッケージに係る前記識別情報のコード読取日時を、前記第1のパッケージに対する梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時とすること、
前記梱包作業開始前及び前記梱包作業再開前におけるコード読取日時をコード読取始点日時とし、
前記梱包作業終了後及び前記梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時をコード読取終点日時として、それぞれが前記識別情報と紐付けられたリストが前記リスト管理部により作成されること、
前記梱包作業記録装置に対する前記識別情報を用いたアクセスに対して、前記識別情報に関係する梱包作業に係る前記映像データの部分のみに対する検索も可能であること、を特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項5】
前記ストレージがネットワークに接続され、前記ネットワークを介して、情報処理端末により前記映像データの検索又は再生が可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
前記撮影装置が、パッケージに梱包される物品ごとに印刷又は印字されたシリアルナンバーを撮影可能な解像度又は距離で設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項7】
前記荷物管理システムが、
特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージを封印するための梱包用テープ、又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、パッケージの開放用の蓋に貼付される封印シール、のいずれか一方又は両方をさらに有し、
前記梱包用テープ又は前記封印シールが、前記情報コードの替わりに、又は前記情報コードと併用して、前記パッケージに割り当てられる一意の識別情報を構成すること、及び、前記撮影装置が、前記特定の記号、図形、又はそれらの組み合わせを撮影可能に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項8】
前記荷物管理システムが、
特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、前記パッケージを封印するための梱包用テープ、又は、特定の記号、図形、若しくはそれらの組み合わせが印刷された、前記パッケージの開放用の蓋に貼付される封印シール、のいずれか一方又は両方をさらに有し、
前記梱包用テープ又は前記封印シールが、前記情報コードの替わりに、又は前記情報コードと併用して、前記パッケージに割り当てられる一意の識別情報を構成すること、及び、前記撮影装置が、前記特定の記号、図形、又はそれらの組み合わせを撮影可能に配置されていることを特徴とする請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記梱包作業記録装置が、
梱包作業者の動きが一定時間以上止まったことを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得の中断を指示し、梱包作業者の動きを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得を指示する動体検知部と、
前記識別情報に関係する映像データの部分のみが再生されるWebページを示すURLを生成するURL生成部と、をさらに備え、
前記ストレージが、ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して、情報処理端末により前記映像データの検索又は再生が可能であること、及び、前記URL生成部によって生成された前記URLを用いて前記情報処理端末から前記Webページにアクセス可能又は前記URLを情報として含む情報コードを前記情報処理端末で読み取ることで前記Webページにアクセス可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項10】
荷物管理システムであって、前記システムは、
撮影装置を制御して梱包作業におけるパッケージに梱包する物品及びその物品の梱包方法を撮影し映像データを取得することと、
梱包作業記録装置によって、得られた前記映像データからパッケージに割り当てられる一意の識別情報を含む情報コードから識別情報を読み取ること、またはコード読み取り装置によってパッケージに割り当てられる一意の識別情報を含む情報コードから識別情報を読み取ることと、または作業開始する時間を読み取ることと、
前記映像データをストレージに記録することと、
前記識別情報と前記情報コードを取得した時刻であるコード読取日時と前記コード読取日時に対応する前記ストレージ内の前記映像データの記録位置とを紐付け、または前記作業開始日時と前記作業開始日時に対応する前記ストレージ内の前記映像データの記録位置とを紐づけてリストを作成することと、
前記梱包作業記録装置に対する前記識別情報又は前記コード読取日時を用いたアクセスに対して、前記識別情報又はコード読取日時に紐付けられた記録位置を基点に前記映像データの検索を行うことと
を少なくとも実行するように構成されている、システム。
【請求項11】
前記梱包作業記憶装置は、梱包作業開始前及び梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた前記識別情報を前記コード読取装置または前記撮影装置において読み取ることと、
前記識別情報を用いたアクセスに対して、前記梱包作業開始前のコード読取日時と梱包作業終了後のコード読取日時との間の映像データの再生することと
をさらに実行するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項12】
前記梱包作業装置は、前記梱包作業開始前、梱包作業再開前、及び前記梱包作業終了後においてパッケージに割り当てられた前記識別情報を前記コード読取装置または前記撮影装置において読み取ることと、
第1のパッケージの梱包作業途中における、第2のパッケージに係る前記識別情報のコード読取日時を、前記第1のパッケージに対する梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時と設定することと、
前記梱包作業開始前及び前記梱包作業再開前におけるコード読取日時をコード読取始点日時とし、
前記梱包作業終了後及び前記梱包作業中断の時刻におけるコード読取日時をコード読取終点日時として、それぞれが前記識別情報と紐付けられたリストを作成することと、
前記識別情報を用いたアクセスに対して、前記識別情報に関係する梱包作業に係る前記映像データの部分のみに対して検索を可能とすることと
をさらに実行するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記梱包作業記録装置が、梱包作業者の動きが一定時間以上止まったことを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得の中断を指示し、梱包作業者の動きを検知すると前記撮像部に前記映像データの取得を指示することと、
前記識別情報に関係する映像データの部分のみが再生されるWebページを示すURLを生成することと、
前記ストレージが、ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して、情報処理端末により前記映像データの検索又は再生を行うこと、及び、前記URL生成部によって生成された前記URLを用いて前記情報処理端末から前記Webページにアクセス可能又は前記URLを情報として含む情報コードを前記情報処理端末で読み取ることで前記Webページにアクセスすることと
をさらに実行するように構成されている、請求項11に記載のシステム