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特開2024-164631医用画像処理装置、医用画像処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164631
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】医用画像処理装置、医用画像処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/46 20240101AFI20241120BHJP
【FI】
A61B6/03 360Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080254
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】養田 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 庸次郎
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA22
4C093AA26
4C093CA06
4C093EB17
4C093FC17
4C093FD07
4C093FF03
(57)【要約】
【課題】検出結果を使用可能な検出素子を多くすること。
【解決手段】医用画像処理装置は、取得部と、生成部と、補間部と、を備える。前記取得部は、X線を検出する検出素子を複数有するX線検出器において不良な検出素子の配置を示す不良マップを記憶する記憶部から、それぞれ異なるタイミングの前記不良マップを複数取得する。前記生成部は、前記取得部により取得された複数の前記不良マップの何れかに含まれる一部の前記検出素子の位置に関する補間対象マップを生成する。前記補間部は、前記生成部により生成された前記補間対象マップに基づいて、前記X線検出器による検出結果が補間された補間済みデータを生成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を検出する検出素子を複数有するX線検出器において不良な検出素子の配置を示す不良マップを記憶する記憶部から、それぞれ異なるタイミングの前記不良マップを複数取得する取得部と、
前記取得部により取得された複数の前記不良マップの何れかに含まれる一部の前記検出素子の位置に関する補間対象マップを生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記補間対象マップに基づいて、前記X線検出器による検出結果が補間された補間済みデータを生成する補間部と、
を備える医用画像処理装置。
【請求項2】
前記取得部により取得された複数の前記不良マップのうち、前記補間対象マップの基になる前記不良マップを選択する操作を受け付ける選択部を更に備え、
前記生成部は、前記選択部により選択された前記不良マップに基づいて、前記補間対象マップを生成する、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記補間部により補間された前記補間済みデータを表示する表示制御部を更に備える、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記補間部により補間された前記補間済みデータと、前記補間対象マップの基になる前記不良マップを選択する操作を受け付ける画像とを表示する、
請求項3に記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部により表示された前記補間済みデータの基になった前記補間対象マップを使用することを登録する登録部を更に備える、
請求項3に記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
前記X線検出器による前記検出結果に基づいた画像データを表示する表示制御部と、
前記表示制御部により表示された前記画像データに含まれるノイズが存在する第1領域を指定する操作を受け付ける指定部と、を更に備え、
前記生成部は、前記取得部により取得された複数の前記不良マップと、前記第1領域とに基づいて、前記補間対象マップを生成する、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項7】
前記第1領域に対応する前記不良マップ上の第2領域を特定する特定部を更に備え、
前記生成部は、前記取得部により取得された複数の前記不良マップの何れかの前記第2領域に含まれる不良な前記検出素子であって、検出結果を補間する前記検出素子の配置を示す前記補間対象マップを生成する、
請求項6に記載の医用画像処理装置。
【請求項8】
前記補間部により生成された前記補間済みデータを評価する評価部と、
前記評価部による評価結果に基づいて、前記評価部により評価された前記補間済みデータの基になった前記補間対象マップを使用することを登録する登録部と、を更に備える、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項9】
前記生成部は、前記取得部により取得された複数の前記不良マップの組み合わせごとに前記補間対象マップを生成し、
前記補間部は、前記補間対象マップと、前記X線検出器による検出結果とに基づいて、前記不良マップの組み合わせごとに、不良な前記検出素子の前記検出結果が補間された前記補間済みデータを生成し、
前記評価部は、前記不良マップの組み合わせごとに生成された前記補間済みデータを評価し、
前記登録部は、前記評価部による評価結果に基づいて、前記補間済みデータの基になった前記補間対象マップを使用することを登録する、
請求項8に記載の医用画像処理装置。
【請求項10】
リセット条件が満たされた場合に、不良マップをリセットするリセット部を更に備え、
前記取得部は、前記リセット部によりリセットされた後に生成された前記不良マップを取得する、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項11】
X線を検出する検出素子を複数有するX線検出器において不良な検出素子の配置を示す不良マップを記憶する記憶部から、それぞれ異なるタイミングの前記不良マップを複数取得し、
複数の前記不良マップの何れかに含まれる一部の前記検出素子であって、検出結果を補間する前記検出素子の配置を示す補間対象マップを生成し、
前記補間対象マップと、前記X線検出器による検出結果とに基づいて、検出結果が補間された補間済みデータを生成する、
ことを含む医用画像処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
X線を検出する検出素子を複数有するX線検出器において不良な検出素子の配置を示す不良マップを記憶する記憶部から、それぞれ異なるタイミングの前記不良マップを複数取得し、
複数の前記不良マップの何れかに含まれる一部の前記検出素子であって、検出結果を補間する前記検出素子の配置を示す補間対象マップを生成し、
前記補間対象マップと、前記X線検出器による検出結果とに基づいて、検出結果が補間された補間済みデータを生成する、
ことを実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像処理方法、及びプログラムに関する。
【0002】
従来、光子計数(Photon Counting)型のX線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography)を行うPCCT装置などの医用画像処理装置は、定期的にキャリブレーションを実行し、X線検出器の不良な検出素子の検出結果をマスクする機能を有する。このような機能により検出結果をマスクした場合、医用画像処理装置は、マスクした検出結果は使用せずに、マスクした検出素子の周囲の検出結果などにより補間したデータを生成する。
【0003】
医用画像処理装置は、アーチファクトなどが無い画像データを生成するためには、各キャリブレーションにより検出された全ての不良な検出素子の検出結果をマスクすることが好ましい。
【0004】
しかしながら、不良な検出素子は、キャリブレーションを実行する毎に、正常な検出結果を出力したり、異常な検出結果を出力したり変動することがある。そして、医用画像処理装置は、不良な検出素子の検出結果を恒久的にマスクすると、マスクされていない検出素子が足りなくなってしまう。すなわち、医用画像処理装置は、検出結果を使用可能な検出素子が足りなくなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-246714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、検出結果を使用可能な検出素子を多くすることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る医用画像処理装置は、取得部と、生成部と、補間部と、を備える。前記取得部は、X線を検出する検出素子を複数有するX線検出器において不良な検出素子の配置を示す不良マップを記憶する記憶部から、それぞれ異なるタイミングの前記不良マップを複数取得する。前記生成部は、前記取得部により取得された複数の前記不良マップの何れかに含まれる一部の前記検出素子の位置に関する補間対象マップを生成する。前記補間部は、前記生成部により生成された前記補間対象マップに基づいて、前記X線検出器による検出結果が補間された補間済みデータを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係るPCCT装置の構成の一例を示す図である。
図2図2は、マスクされていない検出素子を多くする処理の概要の一例を示す図である。
図3図3は、不良マップ選択画像の一例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態に係るPCCT装置が実行する登録処理の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、変形例1に係るPCCT装置の構成の一例を示す図である。
図6図6は、変形例1に係るPCCT装置が実行する登録処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、第2の実施形態に係るPCCT装置の一例を示す図である。
図8図8は、第2の実施形態に係るPCCT装置が実行する処理の概要の一例を示す図である。
図9図9は、第2の実施形態に係るPCCT装置が実行する登録処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、第3の実施形態に係るPCCT装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本実施形態に関する医用画像処理装置、医用画像処理方法、及びプログラムについて説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。
【0010】
また、実施形態に係る医用画像処理装置は、説明を具体的にするために、X線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:CT)装置であるものとする。より詳細には、実施形態に係る医用画像処理装置は、光子計数(Photon Counting)型のX線CT装置(以下、PCCT装置と呼ぶ)として説明する。PCCT装置は、例えば、直接変換型のX線検出器を用いて被検体を透過したX線を計数することで、SN比の高いX線CT画像データを再構成可能な装置である。なお、実施形態に係る医用画像処理装置は、光子計数型X線検出器に代わりに、積分型のX線検出器を有するX線CT装置であってもよい。また、医用画像処理装置は、X線平面検出器(Flat Panel Detector)を有する一般撮影用医用画像処理装置、循環器用医用画像処理装置(血管撮影装置(Angiography))、マンモグラフィ装置であってもよい。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るPCCT装置1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、PCCT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とそれぞれ定義するものとする。図1では、説明の都合上、架台装置10を複数描画しているが、実際のPCCT装置1の構成としては、架台装置10は、一つである。
【0012】
架台装置10及び寝台装置30は、コンソール装置40を介したユーザからの操作、或いは架台装置10、または寝台装置30に設けられた操作部を介したユーザからの操作に基づいて動作する。架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とは互いに通信可能に有線または無線で接続されている。
【0013】
架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線の検出データを収集する撮影系を有する装置である。より具体的には、架台装置10は、X線管11(X線発生部)と、ウェッジ16と、コリメータ17と、X線検出器12と、X線高電圧装置14と、DAS(Data Acquisition System)18と、回転フレーム13と、制御装置15とを有する。
【0014】
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。X線管11における管球焦点で発生したX線は、例えばコリメータ17を介してコーンビーム形に成形され、被検体Pに照射される。例えば、X線管11には回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。
【0015】
図1に示すように、コーンビーム形に照射されたX線は、X軸方向に扇(ファン)型に広がる形状となる。このため、コーンビーム形に照射されたX線のX軸方向の広がりを示す角度をファン角という。また、コーンビーム形に照射されたX線のZ軸方向の奥行きを示す角度をコーン角という。このため、X軸方向をファン角方向、Z軸方向をコーン角方向ともいう。
【0016】
X線検出器12は、X線管11により発生したX線の光子を検出する。具体的には、X線検出器12は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を光子単位で検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってファン角方向(チャンネル方向ともいう)に複数の検出素子(X線検出素子ともいう)が配列された複数の検出素子列を有する。X線検出器12において、複数の検出素子列は、Z軸方向に沿って平坦に配列される。すなわち、X線検出器12は、例えば、当該検出素子列がコーン角方向(列方向、row方向、スライス方向ともいう)に沿って平坦に複数配列された構造を有する。
【0017】
すなわち、X線検出器12は、2次元方向に配列された複数の検出素子を有する。X線検出器12は、フォトンカウンティング方式によるX線の検出器である。X線検出器12は、例えば、入射したX線を直接的に電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型のX線検出器を有する。なお、X線検出器12は、直接変換型のX線検出器の代わりに、間接変換型のX線検出器を有していてもよい。
【0018】
なお、PCCT装置1には、X線管11とX線検出器12とが一体として被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、リング状にアレイされた多数の検出素子が固定され、X線管11のみが被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。
【0019】
X線検出器12は、入射したX線を電荷に変換する半導体素子を有する直接変換型のX線検出器である。本実施形態のX線検出器12は、例えば、少なくとも1つの高電圧電極と、少なくとも1つの半導体結晶と、複数の読出電極とを備える。半導体素子は、X線変換素子ともいう。半導体結晶は、例えば、CdTe(テルル化カドミウム:cadmium telluride)やCdZnTe(テルル化カドミウム亜鉛:cadmium Zinc telluride:CZT)などにより実現される。X線検出器12において、半導体結晶を挟んで対向し、Y方向に直交する2つの面には、電極が設けられる。すなわち、X線検出器12には、複数のアノード電極(読出電極、または画素電極ともいう)とカソード電極(共通電極ともいう)とが、半導体結晶を挟んで設けられる。以下、カソード電極により形成される面をカソード面と呼ぶ。
【0020】
読出電極と共通電極との間には、バイアス電圧が印加される。X線検出器12では、X線が半導体結晶に吸収されると電子正孔対が生成されて、電子が陽極側(アノード電極(読出電極)側)へと移動し、正孔が陰極側(カソード電極側)に移動することで、X線の検出に関する信号が、X線検出器12からDAS18へ出力される。
【0021】
X線検出器12は、フォトンカウンティング方式によるX線の検出器に限定されず、積分型(電流モード計測方式またはエネルギー積分型ともいう)のX線検出器であってもよい。このとき、積分型のX線検出器は、直接変換型または間接変換型のX線検出器を有する。例えば、X線検出器12は、積分型のX線検出器として、一般X線撮影に用いられるX線平面検出器(フラットパネルディテクター:Flat Panel Detector(FPD))を有していてもよい。
【0022】
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを回転軸回りに回転可能に支持する。具体的には、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向して支持する。回転フレーム13は、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。回転フレーム13は、アルミニウム等の金属により形成された固定フレームに回転可能に支持される。回転フレーム13は、制御装置15の駆動機構からの動力を受けて回転軸回りに一定の角速度で回転する。
【0023】
なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とに加えて、X線高電圧装置14やDAS18を更に支持する。このような回転フレーム13は、撮影空間をなす開口(ボア)が形成された略円筒形状の筐体に収容されている。開口の中心軸は、回転フレーム13の回転軸に一致する。
【0024】
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧およびX線管11に供給するフィラメント電流を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(図示しない)側に設けられても構わない。なお、固定フレームは回転フレーム13を回転可能に支持するフレームである。
【0025】
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。処理回路は、ハードウェア資源として、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。また、制御装置15は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等のプロセッサにより実現されてもよい。
【0026】
プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサはメモリに保存されたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。一方、プロセッサがASICである場合、メモリにプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
【0027】
また、制御装置15は、コンソール装置40もしくは架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。例えば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御、及び寝台装置30及び天板33を動作させる制御を行う。なお、架台装置10をチルトさせる制御は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43によって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現されてもよい。また、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられても構わない。
【0028】
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線のX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。ウェッジ16は、例えばウェッジフィルタ(wedge filter)またはボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
【0029】
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線をX線照射範囲に絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。
【0030】
DAS(Data Acquisition System)18は、複数の計数回路を有する。複数の計数回路各々は、X線検出器12の各検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、増幅された電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、X線検出器12の検出信号を用いた計数処理の結果である検出データを生成する。計数処理の結果は、エネルギービン(Energy BIN)ごとのX線の光子数を割り当てたデータである。エネルギービンは、所定の幅のエネルギー域に相当する。例えば、DAS18は、X線管11から照射されて被検体Pを透過したX線に由来する光子(X線光子)を計数し、当該計数した光子のエネルギーを弁別した計数処理の結果を、検出データとして生成する。DAS18はデータ収集部の一例である。
【0031】
DAS18が生成した検出データは、コンソール装置40へと転送される。検出データは、生成元の検出器画素のチャンネル番号、列番号、収集されたビュー(投影角度ともいう)を示すビュー番号、及び検出されたX線の線量を示す値のデータのセットである。なお、ビュー番号としては、ビューが収集された順番(収集時刻)を用いてもよく、X線管11の回転角度を表す番号(例、1~1000)を用いてもよい。DAS18における複数の計数回路各々は、例えば、検出データを生成可能な回路素子を搭載した回路群により実現される。なお、本実施形態において、単に「検出データ」という場合、X線検出器12により検出され、前処理が施される前の純生データと、純生データに対して前処理が施された生データの両方の意味を包括する。なお、前処理前のデータ(検出データ)および前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。
【0032】
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、天板支持フレーム34とを備えている。基台31は、天板支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を天板33の長軸方向に移動させるモータあるいはアクチュエータである。寝台駆動装置32は、コンソール装置40による制御、または制御装置15による制御に従い、天板33を移動する。天板支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、天板支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
【0033】
コンソール装置40は、架台装置10の制御、および架台装置10によるスキャン結果に基づくCT画像データの生成等を実行する装置である。コンソール装置40は、メモリ41(記憶部)と、ディスプレイ42(表示部)と、入力インターフェース43(入力部)と、処理回路44(処理部)とを有する。メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44との間のデータ通信は、バス(BUS)を介して行われる。
【0034】
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、HDD(Hard disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、光ディスク等により実現される。また、メモリ41は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。メモリ41は、例えば、投影データや再構成画像データを記憶する。また、メモリ41の保存領域は、PCCT装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。また、メモリ41は、本実施形態に係る制御プログラムを記憶する。また、メモリ41は、記憶部の一例である。
【0035】
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイまたは他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
【0036】
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。入力インターフェース43としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。
【0037】
なお、本実施形態において、入力インターフェース43は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。また、入力インターフェース43は、入力部の一例である。また、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
【0038】
処理回路44は、PCCT装置1全体の動作を制御する。処理回路44は、例えば、システム制御機能441、スキャン制御機能442、前処理機能443、再構成機能444、不良検出機能445、取得機能446、選択機能447、補間対象マップ生成機能448、表示制御機能449、及び登録機能450を有する。実施形態では、システム制御機能441、スキャン制御機能442、前処理機能443、再構成機能444、不良検出機能445、取得機能446、選択機能447、補間対象マップ生成機能448、表示制御機能449、及び登録機能450にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41へ記憶されている。処理回路44は、プログラムをメモリ41から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路44は、図1の処理回路44内に示された各機能を有することになる。
【0039】
なお、図1においては単一のプロセッサにて、システム制御機能441、スキャン制御機能442、前処理機能443、再構成機能444、不良検出機能445、取得機能446、選択機能447、補間対象マップ生成機能448、表示制御機能449、及び登録機能450を実現するものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路44を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。また、図1においては、メモリ41等の単一の記憶回路が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路44は、個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
【0040】
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD),及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリ41に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、メモリ41にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
【0041】
ここで、X線検出器12に不良な検出素子が含まれる場合、CT画像データには、アーチファクトなどのノイズが含まれてしまう。そのため、PCCT装置1は、毎日などの一定期間ごとに、不良な検出素子を検出する検出処理を実行する。そして、処理回路44は、不良な検出素子の検出結果をマスクする。すなわち、処理回路44は、不良な検出素子の検出結果を使用せずに、不良な検出素子の周囲の検出素子の検出結果を用いて補間する。
【0042】
アーチファクトなどのノイズを少なくするためには、処理回路44は、不良な検出素子の検出結果をマスクする必要がある。ところが、恒久的にマスクすると、X線検出器12は、マスクされていない検出素子が少なくなってしまう。また、検出処理は、PCCT装置1が設置された部屋の温度などの様々な影響を受ける。すなわち、不良な検出素子であるか否かは、変動してしまうことがある。
【0043】
そこで、処理回路44は、以下処理によりマスクされていない検出素子を多くする。図2は、マスクされていない検出素子を多くする処理の概要の一例を示す図である。取得機能446は、X線検出器12において不良な検出素子の配置を示す不良マップをメモリ41から取得する。図2に示す第1不良マップ、第2不良マップ、第3不良マップ、第4不良マップ、及び第5不良マップは、それぞれ異なるタイミングの不良マップである。
【0044】
図2に示す不良マップにおいて、バツマークM1は、X線検出器12における不良な検出素子の配置を示している。言い換えると、バツマークM1は、補間の対象となる検出素子の配置を示している。黒マークM2は、X線検出器12において不良な検出素子であるか否かが確定していない検出素子の配置を示している。言い換えると、黒マークM2は、異なるタイミングで取得された不良マップにおいて、何れかのタイミングで不良な検出素子として検出された記録がある検出素子の配置を示している。すなわち、黒マークM2は、少なくとも第1のタイミングと第2のタイミングとで取得された複数の不良マップのうち、第1のタイミングで取得された不良マップに不良な検出素子として検出された検出素子の配置を示している。
【0045】
選択機能447は、ユーザの操作などに基づいて、取得機能446により取得された複数の不良マップから補間対象マップの基になる不良マップを選択する。補間対象マップとは、取得機能446により取得された複数の不良マップの何れかに含まれる一部の検出素子であって、検出結果を使用しない検出素子の配置を示す情報である。そして、検出結果を使用しない検出素子は、補間対象の検出素子となる。すなわち、使用されない検出結果は、使用しない検出素子の周囲の検出素子の検出結果を用いて補間される。
【0046】
図2に示す補間対象マップにおいて、バツマークM1は、不良マップと同様に、不良な検出素子が存在する位置を示している。言い換えると、バツマークM1は、補間の対象となる検出素子の配置を示している。すなわち、バツマークM1に対応する検出素子の検出結果そのものは、被検体Pに対する画像診断に用いられるCT画像データの生成に使用されない。
【0047】
黒マークM2は、不良マップと同様に、不良な検出素子として検出された記録がある検出素子の配置を示している。言い換えると、黒マークM2は、検出結果を使用しない検出素子の配置を示している。すなわち、黒マークM2に対応する検出素子の検出結果は、被検体Pに対する画像診断に用いられるCT画像データの生成に使用される。
【0048】
補間対象マップ生成機能448は、選択機能447により選択された不良マップに基づいて、バツマークM1により示された不良な検出素子の検出結果をマスク対象に設定した補間対象マップを生成する。すなわち、補間対象マップ生成機能448は、バツマークM1により示された不良な検出素子の検出結果を、被検体Pに対する画像診断に用いられるCT画像データの生成に使用せずに、周囲の検出素子の検出結果で補間することを設定した補間対象マップを生成する。
【0049】
図2において、第1補間対象マップは、第1不良マップに基づいて生成される。第2補間対象マップは、第1不良マップ、第2不良マップ、及び第3不良マップに基づいて生成される。第3補間対象マップは、第2不良マップ、第4不良マップ、及び第5不良マップに基づいて生成される。
【0050】
前処理機能443及び再構成機能444は、X線検出器12の検出データと、補間対象マップとに基づいて、検出結果を補間したCT画像データなどの補間済みデータを生成する。第1画像データは、第1補間対象マップと、検出データとに基づいて生成される。第1画像データには、4本のリングアーチファクトR1が含まれている。第2画像データは、第2補間対象マップと、検出データとに基づいて生成される。第2画像データには、2本のリングアーチファクトR1が含まれている。第3画像データは、第3補間対象マップと、検出データとに基づいて生成される。第3画像データには、リングアーチファクトR1が無い。ユーザは、各画像データを見て、何れの不良マップの組み合わせが最適であるのかを判断する。
【0051】
登録機能450は、ユーザにより最適であると判断された不良マップの組み合わせに対応する補間対象マップを、被検体Pの検査に使用する対象として登録する。このように、PCCT装置1は、ユーザに不良マップの組み合わせを選択させる。これにより、PCCT装置1は、不良マップの何れかに示された不良な検出素子の全てをマスクする場合と比較して、マスクされていない検出素子を多くすることができる。
【0052】
以下にて、各機能について詳細に説明する。
【0053】
システム制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各種機能を制御する。
【0054】
スキャン制御機能442は、架台装置10で実行されるCTスキャンを制御する。例えば、スキャン制御機能442は、X線検出器12、X線高電圧装置14、制御装置15、DAS18、及び寝台駆動装置32などの各部の動作を制御することで、ノンヘリカルスキャン(コンベンショナルスキャン)やヘリカルスキャン等の各種のスキャンの実行を制御する。
【0055】
前処理機能443は、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャンネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施した投影データを生成する。
【0056】
また、前処理機能443は、X線検出器12による検出結果と、登録機能450により登録された補間対象マップに基づいて、前処理を実行する。さらに詳しくは、前処理機能443は、例えば、補間対象マップに示された不良な検出素子の検出結果を使用せずに、不良な検出素子の周囲の検出素子の検出結果で補間する処理が含まれる前処理を実行する。これにより、前処理機能443は、不良な検出素子の周囲の検出素子の検出結果で補間した投影データを生成する。すなわち、前処理機能443は、補間対象マップ生成機能448により生成された補間対象マップに基づいて、X線検出器12による検出結果を補間した補間済みデータを生成する。なお、前処理機能443は、不良な検出素子の周囲の検出素子の検出結果で補間する方法に限らず、他の方法により補間してもよい。
【0057】
再構成機能444は、前処理機能443にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法または逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。
【0058】
なお、補間対象マップに設定された補間対象に対する補間は、前処理機能443に限らず、再構成機能444が補間してもよい。例えば、再構成機能444は、再構成処理においてCT画像データを補間してもよい。または、前処理機能443と再構成機能444とが協同して、データの補間を実行してもよい。このように、前処理機能443と再構成機能444との両方、又は何れか一方は、補間部の一例である。また、補間された投影データや補間されたCT画像データは、補間済みデータの一例である。
【0059】
不良検出機能445は、X線検出器12から不良な検出素子を検出する。不良な検出素子とは、入射したX線に対して異常な検出結果を出力する検出素子である。さらに詳しくは、不良検出機能445は、X線検出器12の各検出素子のキャリブレーションのためにスキャンを実行する。例えば、不良検出機能445は、撮影空間をなす開口(ボア)に被検体Pが挿入されていない、空気がある状態でスキャンを実行する。これにより、不良検出機能445は、投影角度ごとの複数の投影データを取得する。不良検出機能445は、複数の投影データにおいて、同一位置の画素の平均値を算出する。また、不良検出機能445は、周囲の画素の平均値と比較して、差分が閾値以上の場合に、不良な検出素子であると判定する。このようにして、不良検出機能445は、不良な検出素子を検出する。なお、不良な検出素子の検出方法は一例であって、不良検出機能445は、他の方法により不良な検出素子を検出してもよい。
【0060】
また、不良検出機能445は、X線検出器12における不良な検出素子の配置を示す不良マップを生成する。そして、不良検出機能445は、生成した不良マップをメモリ41に記憶させる。
【0061】
取得機能446は、X線を検出する検出素子を複数有するX線検出器12において不良な検出素子の配置を示す不良マップを記憶するメモリ41から、それぞれ異なるタイミングの不良マップを複数取得する。取得機能446は、取得部の一例である。すなわち、取得機能446は、X線検出器12の異なる時期の不良マップを複数取得する。また、取得機能446は、メモリ41に限らず、院内LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続された記憶装置から不良マップを取得してもよい。
【0062】
選択機能447は、取得機能446により取得された不良マップから1以上の不良マップを選択する。例えば、選択機能447は、システム制御機能441により受け付けられた操作に基づいて、不良マップを選択する。
【0063】
さらに詳しくは、選択機能447は、不良マップ選択画像G1の選択画像G11(図3参照)において、システム制御機能441により受け付けられた操作に基づいて、不良マップを選択する。すなわち、選択機能447は、取得機能446により取得された複数の不良マップのうち、補間対象マップの基になる不良マップを選択する操作を受け付ける。選択機能447は、選択部の一例である。
【0064】
補間対象マップ生成機能448は、取得機能446により取得された複数の不良マップの何れかに含まれる一部の検出素子に関する補間対象マップを生成する。補間対象マップ生成機能448は、生成部の一例である。さらに詳しくは、補間対象マップ生成機能448は、選択機能447により選択された不良マップに基づいて、補間対象マップを生成する。すなわち、補間対象マップ生成機能448は、選択機能447により選択された不良マップの何れかに設定された不良な検出素子を、検出結果を使用しない検出素子として設定した補間対象マップを生成する。このように、補間対象マップ生成機能448は、選択機能447により選択された不良マップを使用して補間対象マップを生成することで、取得機能446により取得された全部の不良マップを使用する場合と比べて、検出結果を使用可能な検出素子を多くすることができる。
【0065】
表示制御機能449は、ディスプレイ42に不良マップ選択画像G1を表示する。図3は、不良マップ選択画像G1の一例を示す図である。不良マップ選択画像G1は、取得機能446により取得された不良マップのうち、補間対象マップの基にする不良マップを選択する画像である。不良マップ選択画像G1は、選択画像G11と、確認画像G12と、確認画像表示ボタンG13と、登録ボタンG14とを有する。表示制御機能449は、表示制御部の一例である。
【0066】
選択画像G11は、補間対象マップの基になる不良マップを選択する操作を受け付ける画像である。例えば、選択画像G11は、不良マップごとのチェックボックスである。ユーザは、チェックボックスを指定することで、チェックボックスに対応する不良マップを指定する。
【0067】
確認画像G12は、選択画像G11で選択された不良マップから生成された補間対象マップと、スキャン結果としてDAS18から出力された検出データとに基づいて生成された補間済みデータである。例えば、確認画像G12は、前処理機能443により補間された投影データを使用して、再構成機能444により再構成処理により生成されたCT画像データなどの補間済みデータである。
【0068】
確認画像表示ボタンG13は、確認画像G12を表示させる操作を受けるボタンである。さらに詳しくは、確認画像表示ボタンG13が押下された場合に、選択機能447は、選択画像G11で指定された不良マップを選択する。補間対象マップ生成機能448は、選択機能447により選択された不良マップに基づいて補間対象マップを生成する。前処理機能443は、補間対象マップ生成機能448により生成された補間対象マップと、ボアに被検体Pが挿入されていない状態でスキャンした検出データとに基づいて、前処理を実行する。再構成機能444は、前処理により生成された投影データに基づいてCT画像データなどの補間済みデータを生成する。そして、表示制御機能449は、生成された補間済みデータを確認画像G12として表示する。
【0069】
登録ボタンG14は、被検体Pをスキャンした検出データに対して使用する補間対象マップを登録する操作を受け付けるボタンである。言い換えると、登録ボタンG14は、臨床で使用する補間対象マップを登録する操作を受け付けるボタンである。
【0070】
登録機能450は、被検体Pに対する画像診断に使用する補間対象マップを登録する。例えば、登録機能450は、表示制御機能449により表示された確認画像G12の基になった補間対象マップを使用することを登録する。登録機能450は、登録部の一例である。例えば、登録機能450は、登録ボタンG14が押下された場合に、補間対象マップを登録する。
【0071】
次に、PCCT装置1が実行する処理について説明する。
【0072】
図4は、第1の実施形態に係るPCCT装置1が実行する登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0073】
スキャン制御機能442は、架台装置10のボアに被検体Pが挿入されていない状態でスキャンする(ステップS1)。
【0074】
取得機能446は、メモリ41に記憶された複数の不良マップを取得する(ステップS2)。
【0075】
選択機能447は、選択画像G11において受け付けた操作に対応した不良マップを選択する(ステップS3)。
【0076】
補間対象マップ生成機能448は、選択機能447により選択された不良マップに示された不良な検出素子の検出結果を補間対象に設定した補間対象マップを生成する(ステップS4)。
【0077】
前処理機能443及び再構成機能444は、ステップS1のスキャンにより生成された検出データと、補間対象マップとに基づいて、CT画像データなどの補間済みデータを生成する(ステップS5)。
【0078】
表示制御機能449は、生成した補間済みデータを確認画像G12として表示する(ステップS6)。
【0079】
システム制御機能441は、被検体Pがボアに挿入された状態で使用する補間対象マップとして登録する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS7)。登録する操作を受け付けていない場合に(ステップS7;No)、選択機能447は、ステップS3において不良マップを選択する。
【0080】
登録する操作を受け付けた場合に(ステップS7;Yes)、登録機能450は、被検体Pがボアに挿入された状態で使用する補間対象マップとして登録する(ステップS8)。
【0081】
以上により、PCCT装置1は、登録処理を終了する。
【0082】
以上のように、第1の実施形態に係るPCCT装置1は、メモリ41などに記憶された不良マップを取得する。また、PCCT装置1は、取得した不良マップに含まれる検出素子の一部が設定された補間対象マップを生成する。例えば、PCCT装置1は、不良マップ選択画像G1において、選択された不良マップに基づいて、補間対象マップを生成する。そして、PCCT装置1は、補間対象マップと、X線検出器12による検出結果とに基づいて、補間対象の検出結果を補間したCT画像データなどの補間済みデータを生成する。このように、PCCT装置1は、取得した不良マップに含まれる不良な検出素子の全部ではなく、不良な検出素子の一部を補間対象に設定した補間対象マップを生成するため、不良マップに含まれる不良な検出素子の全部の検出結果を補間する場合と比較して、検出結果を使用可能な検出素子を多くすることができる。
【0083】
(変形例1)
図5は、変形例1に係るPCCT装置1aの構成の一例を示す図である。第1の実施形態に係るPCCT装置1aは、補間対象マップの基になる不良マップの組み合わせをユーザが選択していた。そして、第1の実施形態に係るPCCT装置1aは、補間対象マップが適用された補間済みデータをユーザが見ることで、補間対象マップの効果をユーザが判定していた。
【0084】
一方、変形例1に係るPCCT装置1aは、これら処理を自動化するものである。すなわち、PCCT装置1aは、不良マップの全ての組み合わせで補間対象マップを生成する。また、PCCT装置1aは、評価基準に基づいて、補間対象マップが適用された補間済みデータを評価する。そして、PCCT装置1aは、評価結果に基づいて、補間対象マップを登録する。
【0085】
コンソール装置40aの処理回路44aは、評価機能451を有する。
【0086】
選択機能447aは、取得機能446により取得された複数の不良マップのうち、1以上の不良マップの組み合わせを選択する。選択機能447aは、全ての組み合わせを選択するまで、繰り返し実行する。
【0087】
補間対象マップ生成機能448は、選択機能447aにより選択された不良マップの何れかに設定された不良な検出素子の検出結果を使用しない検出素子として設定した補間対象マップを生成する。すなわち、補間対象マップ生成機能448は、取得機能446により取得された複数の不良マップの組み合わせごとに補間対象マップを生成する。
【0088】
前処理機能443と再構成機能444との少なくとも一方は、補間対象マップ生成機能448により生成された補間対象マップと、X線検出器12による検出結果とに基づいて、選択機能447aにより選択された不良マップの組み合わせごとに、不良な検出素子の検出結果が補間されたCT画像データなどの補間済みデータを生成する。
【0089】
評価機能451は、前処理機能443及び再構成機能444により生成されたCT画像データなどの補間済みデータを評価する。評価機能451は、評価部の一例である。すなわち、評価機能451は、不良マップの組み合わせごとに生成された補間済みデータを評価する。
【0090】
さらに詳しくは、評価機能451は、評価基準に基づいて、補間対象マップが適用されたCT画像データなどの補間済みデータを評価することで、複数の補間対象マップのそれぞれを評価する。例えば、評価基準とは、補間済みデータのノイズを表すSD(Standard Deviation)値などである。すなわち、評価機能451は、補間対象マップが適用された補間済みデータに含まれるノイズに基づいて、複数の補間対象マップのそれぞれを評価する。
【0091】
登録機能450aは、評価機能451による評価結果に基づいて、評価機能451により評価された補間済みデータの基になった補間対象マップを被検体Pに対する画像診断に使用することを登録する。さらに詳しくは、登録機能450aは、評価機能451による評価結果に基づいて、補間対象マップを選択する。そして、登録機能450aは、選択した補間対象マップを登録する。
【0092】
次に、PCCT装置1aが実行する処理について説明する。
【0093】
図6は、変形例1に係るPCCT装置1aが実行する登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0094】
スキャン制御機能442は、架台装置10のボアに被検体Pが挿入されていない状態でスキャンする(ステップS21)。
【0095】
取得機能446は、メモリ41に記憶された複数の不良マップを取得する(ステップS22)。
【0096】
選択機能447aは、選択画像G11において受け付けた操作に対応した不良マップを選択する(ステップS23)。
【0097】
補間対象マップ生成機能448は、選択機能447aにより選択された不良マップに示された不良な検出素子の検出結果を補間対象に設定した補間対象マップを生成する(ステップS24)。
【0098】
前処理機能443及び再構成機能444は、ステップS21のスキャンにより生成された検出データと、補間対象マップとに基づいて、CT画像データなどの補間済みデータを生成する(ステップS25)。
【0099】
評価機能451は、補間対象マップ生成機能448により生成された補間対象マップが適用された補間済みデータに基づいて、補間対象マップを評価する(ステップS26)。
【0100】
評価機能451は、不良マップの全ての組み合わせにより生成されたそれぞれの補間対象マップに対して評価したか否かを判定する(ステップS27)。
【0101】
全ての補間対象マップに対する評価が終了していない場合に(ステップS27;No)、選択機能447aは、ステップS23に移行して、未だ選択していない組み合わせの不良マップを選択する。
【0102】
全ての補間対象マップに対する評価が終了した場合に(ステップS27;Yes)、登録機能450aは、評価機能451による評価結果に基づいて、補間対象マップを選択する(ステップS28)。登録機能450aは、被検体Pに対する画像診断に使用する補間対象マップとして登録する(ステップS29)。
【0103】
以上により、PCCT装置1aは、登録処理を終了する。
【0104】
以上のように、変形例1に係るPCCT装置1aは、補間対象マップの基になった不良マップの組み合わせごとに、補間対象マップが適用された補間済みデータを評価する。そして、PCCT装置1aは、評価結果に基づいて選択された補間対象マップを、被検体Pに対する画像診断に使用する補間対象マップとして登録する。これにより、PCCT装置1aは、ユーザから操作を受け付けていなくても、検出結果を使用可能な検出素子を多くすることができる。
【0105】
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るPCCT装置1bの一例を示す図である。コンソール装置40bの処理回路44bは、領域指定機能452を有する。
【0106】
図8は、第2の実施形態に係るPCCT装置1bが実行する処理の概要の一例を示す図である。表示制御機能449bは、X線検出器12による検出結果に基づいたCT画像データを表示する。X線検出器12に不良な検出素子が存在する場合に、CT画像データは、リングアーチファクトR1などのノイズが含まれる。
【0107】
領域指定機能452は、表示制御機能449bにより表示されたCT画像データに含まれるリングアーチファクトR1などのノイズが含まれるノイズ領域A1を指定する操作を受け付ける。領域指定機能452は、指定部の一例である。ノイズ領域A1は、第1領域の一例である。さらに詳しくは、領域指定機能452は、システム制御機能441が受け付けた操作に基づいて、ノイズ領域A1を指定する。
【0108】
補間対象マップ生成機能448bは、取得機能446により取得された複数の不良マップと、ノイズ領域A1とに基づいて、補間対象マップを生成する。
【0109】
さらに詳しくは、補間対象マップ生成機能448bは、取得機能446により取得された複数の不良マップのそれぞれについて、ノイズ領域A1に対応する不良マップ上の領域である探索領域A2を特定する。補間対象マップ生成機能448bは、特定部の一例である。探索領域A2は、第2領域の一例である。具体的には、補間対象マップ生成機能448bは、Forward Projection等の処理によりノイズ領域A1の各画素の基になった検出結果を出力した検出素子が配置された不良マップ上の探索領域A2を特定する。
【0110】
補間対象マップ生成機能448bは、取得機能446により取得された複数の不良マップの何れかの探索領域A2に含まれる不良な検出素子であって、検出結果を補間する検出素子の配置を示す補間対象マップを生成する。補間対象マップ生成機能448bは、各不良マップの探索領域A2に含まれる不良な検出素子を探索する。そして、補間対象マップ生成機能448bは、探索領域A2に含まれる不良な検出素子の検出結果を補間対象に設定した補間対象マップを生成する。
【0111】
前処理機能443及び再構成機能444は、補間対象マップ生成機能448bにより生成された補間対象マップと、X線検出器12による検出結果とに基づいて、CT画像データなどの補間済みデータを生成する。さらに詳しくは、前処理機能443は、補間対象マップ生成機能448bにより生成された補間対象マップと、ボアに被検体Pが挿入されていない状態でスキャンした検出データとに基づいて、前処理を実行する。再構成機能444は、前処理により生成された投影データに基づいてCT画像データなどの補間済みデータを生成する。
【0112】
表示制御機能449bは、補間対象マップ生成機能448bにより生成された補間対象マップが適用された補間済みデータを表示する。すなわち、表示制御機能449bは、適切な補間対象マップが生成されているか否かの確認をユーザに要求する。
【0113】
登録機能450は、補間対象マップ生成機能448bにより生成された補間対象マップを、被検体Pをスキャンした検出データに対して使用する補間対象マップとして登録する。例えば、登録機能450は、システム制御機能441が補間対象マップを登録する操作を受け付けた場合に、補間対象マップを登録する。
【0114】
次に、PCCT装置1bが実行する処理について説明する。
【0115】
図9は、第2の実施形態に係るPCCT装置1bが実行する登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0116】
スキャン制御機能442は、架台装置10のボアに被検体Pが挿入されていない状態でスキャンする(ステップS41)。
【0117】
取得機能446は、メモリ41に記憶された複数の不良マップを取得する(ステップS42)。
【0118】
領域指定機能452は、システム制御機能441が受け付けた操作に基づいて、ノイズ領域A1を指定する(ステップS43)。
【0119】
補間対象マップ生成機能448bは、ノイズ領域A1に対応する探索領域A2を特定する(ステップS44)。
【0120】
補間対象マップ生成機能448bは、取得機能446により取得された各不良マップの探索領域A2に含まれる不良な検出素子を探索する(ステップS45)。
【0121】
補間対象マップ生成機能448bは、探索領域A2に含まれる不良な検出素子の検出結果を補間対象に設定した補間対象マップを生成する(ステップS46)。
【0122】
前処理機能443及び再構成機能444は、ステップS1のスキャンにより生成された検出データと、補間対象マップとに基づいて、CT画像データなどの補間済みデータを生成する(ステップS47)。
【0123】
表示制御機能449bは、生成した補間済みデータを表示する(ステップS48)。
【0124】
システム制御機能441は、補間対象マップを登録する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS49)。補間対象マップを登録する操作を受け付けていない場合に(ステップS49;No)、領域指定機能452は、ステップS43に移行して、再度ノイズ領域A1を指定する。
【0125】
補間対象マップを登録する操作を受け付けた場合に(ステップS49;Yes)、登録機能450は、被検体Pがボアに挿入された状態で使用する補間対象マップとして登録する(ステップS50)。
【0126】
以上により、PCCT装置1bは、登録処理を終了する。
【0127】
以上のように、第2の実施形態に係るPCCT装置1bは、CT画像データが表示された画像において、リングアーチファクトR1などのノイズが含まれるノイズ領域A1を指定する操作を受け付ける。PCCT装置1bは、ノイズ領域A1に含まれる画素の基になった検出結果を出力した検出素子が配置された不良マップ上の探索領域A2を特定する。そして、PCCT装置1bは、探索領域A2に含まれる不良な検出素子の検出結果を補間対象に設定した補間対象マップを生成する。このように、PCCT装置1bは、リングアーチファクトR1などのノイズが含まれるノイズ領域A1に基づいて、補間対象マップを生成する。したがって、PCCT装置1bは、必要以上に検出素子の検出結果を補間しないため、検出結果を使用可能な検出素子を多くすることができる。
【0128】
(第3の実施形態)
図10は、第3の実施形態に係るPCCT装置1cの一例を示す図である。コンソール装置40cの処理回路44cは、メモリ41に記憶された不良マップをリセットするリセット機能453を有する。
【0129】
リセット機能453は、リセット条件が満たされた場合に、不良マップをリセットする。リセット機能453は、リセット部の一例である。例えば、リセット機能453は、PCCT装置1cの定期的なメンテナンスが実行された場合に、取得機能446が取得する不良マップをリセットする。また、リセット機能453は、メモリ41に記憶された不良マップに示された不良な検出素子の合計個数が閾値以上になった場合に、取得対象をリセットしてもよい。
【0130】
また、リセット機能453は、メモリ41に記憶された不良マップの個数が設定個数以上にあった場合に、取得対象をリセットしてもよい。さらに、設定個数は、ユーザにより設定されてもよい。
【0131】
取得機能446は、リセット後に生成された不良マップを取得する。すなわち、取得機能446は、リセット後にメモリ41に記憶された不良マップを取得する。
【0132】
また、リセット機能453は、不良マップの一部をリセットするものであってもよい。例えば、リセット機能453は、不良マップに含まれる不良な検出素子の検出結果のばらつきが閾値以下の場合に、該当する不良な検出素子の不良マップをリセットする。言い換えると、リセット機能453は、不良な検出素子との設定を解除する。
【0133】
以上のように、第3の実施形態に係るPCCT装置1cは、リセット条件が満たされた場合に、不良マップをリセットする。そして、PCCT装置1cは、リセット後の不良マップを使用して、補間対象マップを生成する。したがって、PCCT装置1cは、検出結果を使用可能な検出素子を多くすることができる。
【0134】
以上説明した少なくとも1つの実施形態等によれば、検出結果を使用可能な検出素子を多くすることができる。
【0135】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0136】
1、1a、1b、1c PCCT装置
10 架台装置
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 DAS(Data Acquisition System)
30 寝台装置
31 基台
32 寝台駆動装置
33 天板
34 天板支持フレーム
40、40a、40b、40c コンソール装置
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インターフェース
44、44a、44b、44c 処理回路
441 システム制御機能
442 スキャン制御機能
443 前処理機能
444 再構成機能
445 不良検出機能
446 取得機能
447、447a 選択機能
448、448b 補間対象マップ生成機能
449、449b 表示制御機能
450、450a 登録機能
451 評価機能
452 領域指定機能
453 リセット機能
A1 ノイズ領域
A2 探索領域
M1 バツマーク
M2 黒マーク
R1 リングアーチファクト
G1 不良マップ選択画像
G11 選択画像
G12 確認画像
G13 確認画像表示ボタン
G14 登録ボタン
P 被検体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10