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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164674
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 9/00 20060101AFI20241120BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
B65H9/00 A
G03G15/00 450
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080333
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】兼古 志郎
【テーマコード(参考)】
2H072
3F102
【Fターム(参考)】
2H072AA03
2H072AA07
2H072AA16
2H072AA23
2H072CA01
2H072CB06
2H072JA02
2H072JA04
3F102AA11
3F102AB01
3F102BA02
3F102BB04
3F102BB05
3F102CB02
3F102EA03
3F102FA03
(57)【要約】
【課題】シートの種類にかかわらず、シートの搬送方向に対する傾斜を適正に補正することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置1は、整合機構81と、制御部7とを備える。整合機構81は、引込ローラー811と、整合板812とを有する。制御部7は、整合板812を基準位置P0で静止させた状態で、引込ローラー811によってシートSの側端縁を整合板812に接触させてシートSの傾斜を補正する第1整合モードと、整合板812を基準位置P0からシート幅方向Dwの中央部Dwcに向かって移動させ、且つ引込ローラー811によってシートSを整合板812に向けて移動させ、シートSの側端縁を整合板812に接触させてシートSの傾斜を補正する第2整合モードと、を選択的に実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート搬送路上を搬送されるシートのシート搬送方向に対する傾斜を補正する整合機構と、
前記整合機構の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記整合機構は、
前記シート搬送方向に延び、基準位置から前記シート搬送方向と直交するシート幅方向の中央部に向かって移動して前記シートの側端縁に接触する整合板と、
前記シートを前記シート幅方向に前記整合板に向けて移動させる引込ローラーと、
を有し、
前記制御部は、
前記整合板を前記基準位置で静止させた状態で、前記引込ローラーによって前記シートの側端縁を前記整合板に接触させて前記シートの前記傾斜を補正する第1整合モードと、
前記整合板を前記基準位置から前記シート幅方向の中央部に向かって移動させ、且つ前記引込ローラーによって前記シートを前記整合板に向けて移動させ、前記シートの側端縁を前記整合板に接触させて前記シートの前記傾斜を補正する第2整合モードと、
を選択的に実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記整合機構は、前記整合板と前記引込ローラーとのそれぞれを駆動させる少なくとも1つの駆動部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記整合機構は、前記整合板を移動させる1つの前記駆動部を有し、
前記制御部は、前記第2整合モードの実行時に、前記駆動部を用いて前記整合板を前記シート搬送方向と平行な状態で移動させて前記シートの側端縁に接触させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記整合機構は、前記整合板の前記シート搬送方向上流部及び下流部を移動させる2つの前記駆動部を備え、
前記制御部は、前記第2整合モードの実行時に、前記駆動部を用いて前記整合板を前記シートと平行になるように傾斜させた状態で移動させて前記シートの側端縁に接触させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記シートのサイズまたは坪量に係る情報を検知するシート検知部を備え、
前記制御部は、前記シート検知部により検知された前記情報に基づいて前記シートのサイズまたは坪量を取得し、当該サイズまたは坪量に基づいて前記第1整合モードと前記第2整合モードとを選択的に実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記シート検知部は、前記シートの傾斜状態を検知し、
前記制御部は、前記シート検知部により検知された前記シートの前記傾斜状態に基づいて前記第1整合モードと前記第2整合モードとを選択的に実行することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記シート検知部は、前記シート搬送方向に沿って離間した少なくとも2箇所に配置された、前記整合板への前記シートの接触圧力を検出する圧力センサー、または前記整合板と前記シートとの距離を検出する距離センサーを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記シートのサイズまたは坪量が所定の閾値以上である場合に、前記第2整合モードを選択することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第2整合モードの実行後、前記シートの側端縁を前記整合板に接触させた状態を維持して前記引込ローラーと前記整合板とを駆動させ、前記シートとともに前記整合板を前記基準位置に戻す搬送位置整合動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート搬送路上を搬送されるシートのシート搬送方向に対する傾斜を補正する、いわゆるスキュー補正を行う画像形成装置が知られている。このような画像形成装置の一例が、特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1で開示された従来の画像形成装置は、シートを搬送方向に対して斜め方向へ搬送する斜送ローラーと、斜送ローラーによって搬送されるシートが突き当てられる斜送突き当て板と、を有する。当該画像形成装置は、斜送ローラーによって搬送されるシートを斜送突き当て部材に突き当てることによりシートの斜行を補正する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-37246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、比較的大きなサイズまたは坪量のシートの場合、斜行を補正する領域に到達したシートは、その重心位置が、小さいサイズまたは坪量のシートよりもシート搬送方向の上流側に位置する。この場合、シートをローラーによって移動させて板状部材に突き当てるときに、シートを板状部材に突き当てて斜行を補正するローラーの回転力によりも、板状部材とシートとの接触点における動摩擦力のほうが大きくなることがある。これにより、シートの移動時に、ローラーに滑りが発生することがあり、シートの傾斜を補正できないことに課題があった。そして、シートの搬送に不具合が発生することが懸念された。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、シートの種類にかかわらず、シートの搬送方向に対する傾斜を適正に補正することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、整合機構と、制御部と、を備える。前記整合機構は、シート搬送路上を搬送されるシートのシート搬送方向に対する傾斜を補正する。前記制御部は、前記整合機構の動作を制御する。前記整合機構は、整合板と、引込ローラーと、を有する。前記整合板は、前記シート搬送方向に延び、基準位置から前記シート搬送方向と直交するシート幅方向の中央部に向かって移動して前記シートの側端縁に接触する。前記引込ローラーは、前記シートを前記シート幅方向に前記整合板に向けて移動させる。前記制御部は、前記整合板を前記基準位置で静止させた状態で、前記引込ローラーによって前記シートの側端縁を前記整合板に接触させて前記シートの前記傾斜を補正する第1整合モードと、前記整合板を前記基準位置から前記シート幅方向の中央部に向かって移動させ、且つ前記引込ローラーによって前記シートを前記整合板に向けて移動させ、前記シートの側端縁を前記整合板に接触させて前記シートの前記傾斜を補正する第2整合モードと、を選択的に実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の構成によれば、第2整合モードにおいて、引込ローラーと整合板との両方を移動させ、シートの側端縁を整合板に接触させてシートの傾斜を補正する。整合板をシートに向かって移動させてシートの傾斜を補正することにより、シートをローラーで移動させるときのような滑りが発生しない。したがって、シートの種類にかかわらず、シートの搬送方向に対する傾斜を適正に補正することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態のインクジェット記録装置の概略断面正面図である。
図2図1のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
図3図1のインクジェット記録装置のシート搬送装置の整合部の上面図である。
図4図3のシート搬送装置の整合部の上面図であって、整合前のシートの状態を示す図である。
図5図3のシート搬送装置の整合部の上面図であって、傾斜したシートを整合板に向けて移動している状態を示す図である。
図6図3のシート搬送装置の整合部の上面図であって、整合板を傾斜したシートに向けて移動している状態を示す図である。
図7図3のシート搬送装置の整合部の上面図であって、シートと整合板とを基準位置に向けて移動している状態を示す図である。
図8図3のシート搬送装置の整合部の上面図であって、整合完了後のシートの状態を示す図である。
図9図3のシート搬送装置の整合部の上面図であって、図5と異なる傾斜状態にあるシートを示す図である。
図10】シートの傾斜状態とセンサー出力との関係を示すグラフである。
図11図1のインクジェット記録装置のシート搬送装置によるシートの整合処理を示すフローチャートである。
図12】変形例のシート搬送装置の整合部の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。なお、本発明は以下の内容に限定されるものではない。
【0011】
図1は、実施形態のインクジェット記録装置1の概略断面正面図である。図2は、図1のインクジェット記録装置1の構成を示すブロック図である。なお、本書では、画像形成装置の一例として、インクジェット記録装置1を掲げて説明する。インクジェット記録装置(画像形成装置)1は、例えばインクジェット記録式のプリンターである。インクジェット記録装置1は、図1及び図2に示すように、その本体2に設けられた、シート供給部3と、シート搬送装置4と、記録部(画像形成部)5と、乾燥部6と、制御部7と、を備える。
【0012】
シート供給部3は、本体2の底部に配置される。シート供給部3は、記録前の複数枚のシートSを収容し、記録時にシートSを1枚ずつ分離して送り出す。シート搬送装置4は、シート供給部3から送り出されたシートSを記録部5及び乾燥部6へと搬送し、さらに記録、乾燥後のシートSをシート排出部21に排出する。両面記録が行われる場合、シート搬送装置4は、第1面の記録、乾燥後のシートSを分岐部43によって反転搬送部44に振り分け、さらに搬送方向を切り替えて表裏を反転させたシートSを再度、記録部5及び乾燥部6へと搬送する。
【0013】
シート搬送装置4は、第1ベルト搬送部41及び第2ベルト搬送部42を含む。第1ベルト搬送部41は、無端状に形成された第1搬送ベルト411を有する。第2ベルト搬送部42は、無端状に形成された第2搬送ベルト421を有する。第1ベルト搬送部41及び第2ベルト搬送部42は、第1搬送ベルト411及び第2搬送ベルト421それぞれの上側の外面(上面)にシートSを吸着保持して搬送する。第1ベルト搬送部41は、記録部5の下方に配置されてシートSを搬送する。第2ベルト搬送部42は、第1ベルト搬送部41に対してシート搬送方向の下流側に位置し、乾燥部6に配置されてシートSを搬送する。
【0014】
記録部5は、第1搬送ベルト411の上面に吸着保持されて搬送されるシートSに対向し、所定の間隔を設けて第1搬送ベルト411の上方に配置される。記録部5は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色それぞれに対応したライン型インクジェット方式の記録ヘッドを有する。記録部5は、第1搬送ベルト411によって搬送されるシートSに向かって4色の記録ヘッドそれぞれから順次インクを吐出し、フルカラー画像またはモノクロ画像をシートSに記録する。
【0015】
乾燥部6は、記録部5に対してシート搬送方向の下流側に配置され、第2ベルト搬送部42が設けられる。記録部5でインク画像が記録されたシートSは、乾燥部6において第2搬送ベルト421に吸着保持されて搬送される間に、インクが乾燥される。
【0016】
制御部7は、CPU、画像処理部、記憶部、並びにその他の電子回路及び電子部品を含む(いずれも不図示)。CPUは、記憶部に記憶された制御用のプログラムやデータに基づき、インクジェット記録装置1に設けられた各構成要素の動作を制御してインクジェット記録装置1の機能に係る処理を行う。シート供給部3、シート搬送装置4、記録部5及び乾燥部6それぞれは、制御部7から個別に指令を受け、連動してシートSへの記録を行う。記憶部は、例えばプログラムROM(Read Only Memory)、データROMなどといった不揮発性の記憶装置と、RAM(Random Access Memory)のような揮発性の記憶装置との組み合わせで構成される。
【0017】
また、シート搬送装置4は、整合部8を備える。整合部8は、シート供給部3から記録部5に至るシート搬送方向に対して、記録部5の上流側のシート搬送路45上に配置される。整合部8は、シート搬送路45上を搬送されるシートSのシート搬送方向に対する傾斜を補正する整合機構81を備える。
【0018】
続いて、シート搬送装置4の整合部8の構成について、図1及び図2に加えて図3及び図4を用いて説明する。図3は、図1のインクジェット記録装置1のシート搬送装置4の整合部8の上面図である。図4は、図3のシート搬送装置4の整合部8の上面図であって、整合前のシートSの状態を示す図である。
【0019】
シート搬送装置4に係る以下の説明では、図3から図9までにおける図中の左右方向の右から左に向かう方向を「シート搬送方向」と呼び、図3以下において矢線Dcとして示した。また、シート搬送方向と直交する「シート幅方向」は、図3から図9までにおける図中の上下方向であって、図3以下において矢線Dwとして示した。なお、シート幅方向Dwは、インクジェット記録装置1の前後方向と同方向である。図3から図9までにおける図中の下側がインクジェット記録装置1の正面側であり、上側がインクジェット記録装置1の背面側である。
【0020】
シート搬送装置4は、シート搬送路45上に、記録部5のシート搬送方向Dcの上流側に配置された搬送ローラー対4rを含む複数の搬送ローラー対を有する。搬送ローラー対4rは、シート搬送路45におけるシートSの搬送面に対向して垂直方向(図3の紙面奥行き方向)の一方側及び他方側のそれぞれに配置された2つの搬送ローラー4aによって構成される。搬送ローラー対4rは、シート搬送路45において、2つ搬送ローラー4aが互いに接触して形成される搬送ニップ部にシートSを保持し、シートSを搬送する。
【0021】
整合部8は、整合機構81と、接離機構82と、を有する。整合機構81は、引込ローラー811と、整合板812と、整合駆動部(駆動部)813と、を有する。
【0022】
引込ローラー811は、シート搬送路45におけるシートSの搬送面に対向し、垂直方向の上側に配置される。引込ローラー811は、その回転軸線がシート搬送方向Dcと平行になるように配置される。引込ローラー811は、シート搬送路45のシート幅方向Dwに対し、中央部Dwcよりも整合板812が配置された一端側に近い位置に配置される。引込ローラー811は、接離機構82によって回転可能に支持され、整合駆動部813によって駆動されて回転する。
【0023】
接離機構82は、引込ローラー811の軸部811xと、整合部8の近傍の搬送ローラー4aの軸部4xとを個別に回転可能に支持する。接離機構82は、例えば、付勢部材と、カムと、駆動モーターと、を備える(いずれも不図示)。
【0024】
付勢部材は、例えば圧縮ばねで構成され、引込ローラー811の軸部811xと本体2のフレーム部材との間、及び搬送ローラー4aの軸部4xと本体2のフレーム部材との間のそれぞれに配置される。付勢部材は、引込ローラー811がシート搬送路45上のシートSに接近する方向に、すなわち上側から下側に向かって軸部811xを付勢している。また、付勢部材は、搬送ローラー対4rが搬送ニップ部を形成する方向に、すなわち上下方向に搬送ローラー4aの軸部4xを付勢している。
【0025】
カムは、例えば引込ローラー811の軸部811x及び搬送ローラー4aの軸部4xに接触する。カムは、駆動モーターによって付勢部材の付勢力に抗して回転する。これにより、カムは、引込ローラー811がシート搬送路45上のシートSに対して離間する方向に、軸部811xを移動させることができる。また、カムは、搬送ローラー対4rの搬送ニップ部を解除する方向に、搬送ローラー4aの軸部4xを移動させることができる。このようにして、接離機構82は、引込ローラー811及び搬送ローラー4aをシート搬送路45上のシートSに対して接近、離間させる。また、このようにして、接離機構82は、搬送ローラー対4rを構成する2つの搬送ローラー4aを接近、離間させる。接離機構82は、制御部7によって制御される。
【0026】
整合板812は、シート搬送路45に対してシート幅方向Dwの一端側(例えばインクジェット記録装置1の背面側)に配置される。整合板812は、シート搬送方向Dcに延びる板状部材である。整合板812は、シート搬送路45上のシートSの側端縁に対してシート幅方向Dwに対向する。整合板812は、シートSが整合部8に搬送される前の初期段階において、図3に示す基準位置P0に配置される。基準位置P0は、シート搬送方向Dcの上流側から整合部8に搬送されるシートSの搬送領域よりもシート幅方向Dwの外側に位置する。整合板812は、整合駆動部813によってシート幅方向Dwに移動され、シート搬送路45上のシートSの側端縁に接触する。
【0027】
整合板812は、シート検知部814を備える。シート検知部814は、接触片8141と、第1センサー8142と、第2センサー8143とを含む。
【0028】
接触片8141は、整合板812の、シート幅方向Dwにおいてシート搬送路45上のシートSと対向する一面に配置される。言い換えれば、整合板812は、接触片8141を介してシート搬送路45上のシートSの側端縁に接触する。接触片8141は、整合板812に設けられたシート幅方向Dwに延びるガイド部(不図示)に支持され、整合板812に対して相対的にシート幅方向Dwに変位可能である。接触片8141は、シートSとの接触によりシート幅方向Dwに変位する。
【0029】
第1センサー8142及び第2センサー8143は、整合板812の、シート幅方向Dwにおいて接触片8141と対向する箇所に配置される。第1センサー8142及び第2センサー8143は、シート搬送方向Dcに沿って離間した2箇所であって、整合板812のシート搬送方向Dcの上流部及び下流部に配置される。第1センサー8142及び第2センサー8143はともに、整合板812へのシートSの接触圧力を検出する圧力センサーで構成される。
【0030】
なお、第1センサー8142及び第2センサー8143はともに、整合板812とシートSとの距離を検出する距離センサーで構成されても良い。この場合、接触片8141は不要であり、第1センサー8142及び第2センサー8143が直接、シート幅方向Dwにおいてシート搬送路45上のシートSの側端縁と対向する。また、第1センサー8142及び第2センサー8143は、シート幅方向Dwに延びるラインセンサーをシート搬送路45の搬送面に設置して構成しても良い。
【0031】
整合駆動部813は、整合板812を移動させる1つの駆動部であり、整合板812に隣接して配置される。整合駆動部813は、例えば、ガイド部と、動力伝達部と、駆動モーターと、を備える(いずれも不図示)。
【0032】
ガイド部は、シート幅方向Dwに延び、整合板812を支持する。整合板812は、ガイド部の延伸方向、すなわちシート幅方向Dwに往復移動可能である。動力伝達部は、例えばラックアンドピニオン機構で構成される。すなわち、整合板812に固定されたラックに噛み合うピニオンを駆動モーターによって回転させることで、整合板812はガイド部に沿ってシート幅方向Dwに移動する。このようにして。整合駆動部813は、整合板812をシート幅方向Dwに沿って往復移動可能である。なお、動力伝達部は、一対のプーリーと当該プーリーに巻き掛けられるベルトとにより構成されるベルト機構等の他の機構であっても良い。
【0033】
このようにして、整合機構81は、整合駆動部813により、整合板812を基準位置P0からシート幅方向Dwの中央部Dwcに向かって移動させ、整合板812をシート搬送路45上のシートSの側端縁に接触させて当該シートSの傾斜を補正する。整合駆動部813は、制御部7によって制御される。
【0034】
続いて、整合部8の動作について、図3及び図4に加えて図5図6図7、及び図8を用いて説明する。図5は、図3のシート搬送装置4の整合部8の上面図であって、傾斜したシートSを整合板812に向けて移動している状態を示す図である。図6は、図3のシート搬送装置4の整合部8の上面図であって、整合板812を傾斜したシートSに向けて移動している状態を示す図である。図7は、図3のシート搬送装置4の整合部8の上面図であって、シートSと整合板812とを基準位置P0に向けて移動している状態を示す図である。図8は、図3のシート搬送装置4の整合部8の上面図であって、整合完了後のシートSの状態を示す図である。なお、図5図6図7、及び図8では、接離機構82及び整合駆動部813の描画を省略した。
【0035】
シートSが整合部8に到達する前、図3に示すように、整合板812は、シートSの搬送領域よりもシート幅方向Dwの外側に位置する基準位置P0で待機している。引込ローラー811は、接離機構82により、シート搬送路45上のシートSに対して離間した状態で待機している。搬送ローラー対4rは、接離機構82により、搬送ニップ部を形成している。シートSは、搬送ローラー対4rによって整合部8に搬送される。
【0036】
シートSが整合部8に到達すると、制御部7は、搬送ローラー対4rの回転を停止させ、シートSの搬送を停止させる。そして、制御部7は、接離機構82により、引込ローラー811をシート搬送路45上のシートSに接触させる。さらに、制御部7は、接離機構82により、整合部8の近傍の搬送ローラー対4rを構成する2つの搬送ローラー4aを離間させて搬送ニップ部を解除する。
【0037】
そして、制御部7は、引込ローラー811及び整合板812を用いて、シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜を補正するとともに、シートSを基準位置P0に整合する。このとき、制御部7は、第1整合モードと、第2整合モードと、を選択的に実行する。
【0038】
第1整合モードは、図5に示すように、整合板812を基準位置P0で静止させた状態で、引込ローラー811によってシートSの側端縁を整合板812に接触させてシートSの傾斜を補正する。
【0039】
第2整合モードは、図6に示すように、整合板812を基準位置P0からシート幅方向Dwの中央部に向かって移動させ、且つ引込ローラー811によってシートSを整合板812に向けて移動させ、シートSの側端縁を整合板812に接触させてシートSの傾斜を補正する。
【0040】
上記の構成によれば、第2整合モードにおいて、引込ローラー811と整合板812との両方を移動させ、シートSの側端縁を整合板812に接触させてシートSの傾斜を補正する。整合板812をシートSに向かって移動させてシートSの傾斜を補正することにより、シートSをローラーで移動させるときのような滑りが発生しない。したがって、シートSの種類にかかわらず、シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜を適正に補正することが可能である。
【0041】
なお、第1整合モード及び第2整合モードの選択方法については後に詳述する。
【0042】
第2整合モードの実行時、制御部7は、整合駆動部813を用いて整合板812をシート搬送方向Dcと平行な状態で移動させてシートSの側端縁に接触させる。この構成によれば、単一の整合駆動部813により、整合板812をシート幅方向Dwに移動させることができる。したがって、低コスト化が図られた簡便な構成により、シートSの傾斜を補正することが可能である。
【0043】
第2整合モードの実行後、シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜が補正されると、制御部7は、図7に示すように、シートSとともに整合板812を基準位置P0に戻す搬送位置整合動作を実行する。制御部7は、搬送位置整合動作において、シートSの側端縁を整合板812に接触させた状態を維持し、引込ローラー811と整合板812とを駆動させる。
【0044】
この構成によれば、移動させた整合板812を基準位置P0に戻すとともに、シートSを整合後の搬送位置に移動させることができる。これにより、シートSの傾斜の補正動作と整合動作とを迅速に完了させ、シートSの搬送に係る生産性を向上させることが可能である。
【0045】
そして、制御部7は、図8に示すように、整合部8において傾斜を補正し、基準位置P0に移動させたシートSを、シート搬送方向Dcの下流側へ向けて、すなわち記録部5へ向けて、搬送ローラー対4rにより搬送する。
【0046】
続いて、第1整合モード及び第2整合モードの選択について、図4及び図5に加えて図9及び図10を用いて説明する。図9は、図3のシート搬送装置4の整合部8の上面図であって、図5と異なる傾斜状態にあるシートSを示す図である。
【0047】
整合部8に搬送されるシートSは、例えば、図5に示す搬送例1の傾斜状態と、図9に示す搬送例2の傾斜状態と、図4に示す搬送例3の傾斜状態とに分類される。図5に示す搬送例1では、シートSは、シート搬送方向Dcの下流部が上流部よりもシート幅方向Dwにおいて整合板812に接近した傾斜状態である。図9に示す搬送例2では、シートSは、シート搬送方向Dcの上流部が下流部よりもシート幅方向Dwにおいて整合板812に接近した傾斜状態である。図4に示す搬送例3では、シートSは、シート搬送方向Dcと概ね平行な搬送状態であり、シート幅方向Dwにおける整合板812との距離がシート搬送方向Dcの上流部及び下流部において概ね同じである。
【0048】
図10は、シートSの傾斜状態とセンサー出力との関係を示すグラフである。図10の横軸は、搬送例1、2、及び3それぞれの、第1センサー8142の出力と、第2センサー8143の出力と、これら2つのセンサー出力の差分とであることを示し、図10の縦軸は、当該2つのセンサーの出力レベルを示している。なお、搬送例3のデータは、シートSが整合板812に接触した図8の状態における第1センサー8142及び第2センサー8143のセンサー出力を用いている。
【0049】
搬送例1では、図5及び図10によれば、シートSのシート搬送方向Dcの下流部が整合板812に接触しており、第1センサー8142よりも第2センサー8143のほうがセンサー出力レベルは高い。搬送例1における2つのセンサー出力レベルの差分は、3.5である。
【0050】
搬送例2では、図9及び図10によれば、シートSのシート搬送方向Dcの上流部が整合板812に接触しており、第2センサー8143よりも第1センサー8142のほうがセンサー出力レベルは高い。搬送例2における2つのセンサー出力レベルの差分は、4.0である。
【0051】
搬送例3では、図8及び図10によれば、シートSのシート搬送方向Dcの上流部と下流部との両方が整合板812に接触しており、第1センサー8142及び第2センサー8143のセンサー出力レベルはともに高く、同じである。搬送例3における2つのセンサー出力レベルの差分は、0.0である。
【0052】
上記のようにして、シート検知部814(第1センサー8142、第2センサー8143)は、シートSの傾斜状態を検知する。シートSは、サイズまたは坪量が大きくなるにつれてシート搬送方向Dcに対する傾斜が大きくなる傾向にある。すなわち、制御部7は、シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜が大きくなるにつれて、シートSのサイズまたは坪量が大きくなることを検知する。言い換えれば、制御部7は、シートSの傾斜状態に基づいてシートSのサイズまたは坪量を検知すると言える。
【0053】
そして、制御部7は、シート検知部814により検知されたシートSの傾斜状態に基づき、第1整合モードと第2整合モードとを選択的に実行する。この構成によれば、シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜が大きい場合、すなわちシートSのサイズまたは坪量が大きい場合に、第2整合モードが選択される。すなわち、比較的大きなサイズまたは坪量のシートSの場合でも、整合板812をシートSに向かって移動させることで、シートSの傾斜を補正できる。したがって、シートSの種類にかかわらず、シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜を適正に補正することが可能である。
【0054】
第2整合モードの選択に関し、第1センサー8142及び第2センサー8143のセンサー出力レベルの差分に係る所定の閾値(本実施形態では3.0)が、記憶部等に予め記憶されている。制御部7は、第1センサー8142及び第2センサー8143のセンサー出力レベルの差分が所定の閾値以上である場合に、第2整合モードを選択する。言い換えれば、制御部7は、シートSのサイズまたは坪量が所定の閾値以上である場合に、第2整合モードを選択する。
【0055】
図10によれば、第1センサー8142及び第2センサー8143のセンサー出力レベルの差分が閾値3.0以上である搬送例1、2(図5図9参照)の場合に、制御部7は第2整合モードを選択し、当該差分が閾値3.0未満である搬送例3(図8参照)の場合に、制御部7は第1整合モードを選択する。この構成によれば、シートSのサイズまたは坪量に係る閾値に基づいて第2整合モードが実行されるか否かが判定され、必要以上に第2整合モードが実行されることを抑制できる。すなわち、引込ローラー811のみの動作によって行われる第1整合モードを効果的に実行することができ、短時間でシートSの傾斜を補正することが可能になる。したがって、シートSの傾斜の補正に係る生産性を向上させることが可能である。
【0056】
なお、シート検知部814は、圧力センサー及び距離センサー等のセンサーを用いる方法以外の方法で、シートSのサイズまたは坪量に係る情報を検知することにしても良い。例えば、シート検知部814は、インクジェット記録装置1に入力されたジョブの指令情報から、記録部5による記録に使用されるシートSのサイズまたは坪量に係る情報を検知することにして良い。
【0057】
このようにしてシート検知部814により検知されたシートSに係る情報に基づき、制御部7は、シートSのサイズまたは坪量を取得し、当該サイズまたは坪量に基づいて第1整合モードと第2整合モードとを選択的に実行する。この構成によれば、圧力センサー及び距離センサー等のセンサーを用いた計測を行うことなく、シートSの傾斜状態を予測することができる。したがって、短時間でシートSの傾斜を補正でき、シートSの傾斜の補正に係る生産性を向上させることが可能である。なお、圧力センサー及び距離センサー等のセンサーを用いる場合、シートSの実際の傾斜状態を直接計測でき、当該傾斜状態に合わせた好適な補正を実現することが可能である。
【0058】
続いて、シート搬送装置4によるシートSの整合処理の流れについて説明する。図11は、図1のインクジェット記録装置1のシート搬送装置4によるシートSの整合処理を示すフローチャートである。
【0059】
インクジェット記録装置1がシートSへの記録に係るジョブを受信すると、制御部7は、シート搬送装置4へ指令を送り、整合部8へ向けてシートSの搬送を開始する(図11の開始)。制御部7は、搬送ローラー対4rを回転させ(ステップS101)、シートSを整合部8に向けて搬送させる。
【0060】
次に、制御部7は、シートSが整合部8に到達したか否かを判定する(ステップS102)。シート搬送路45上のシートSの有無は、シート位置センサー(不図示)によって検知される。シートSが整合部8に到達していない場合(ステップS102のNo)、制御部7は、搬送ローラー対4rの回転を継続する(ステップS101)。シートSが整合部8に到達した場合(ステップS102のYes)、制御部7は、搬送ローラー対4rの回転を停止させる(ステップS103)。
【0061】
次に、制御部7は、引込ローラー811を回転させる(ステップS104)。これにより、シート搬送路45上のシートSは、シート幅方向Dwに、整合板812に接近するように移動する。
【0062】
続いて、制御部7は、第1センサー8142がシートSの接触を検知したか否かを判定する(ステップS105)。第1センサー8142にシートSの接触していない場合(ステップS105のNo)、制御部7は、第2センサー8143がシートSの接触を検知したか否かを判定する(ステップS106)。第2センサー8143にシートSの接触していない場合(ステップS106のNo)、制御部7は、引き続き引込ローラー811を回転させる(ステップS104)。
【0063】
第1センサー8142がシートSの接触を検知した場合(ステップS105のYes)、また第2センサー8143がシートSの接触を検知した場合(ステップS106のYes)、制御部7は、引込ローラー811の回転を停止させる(ステップS107)。
【0064】
次に、制御部7は、第1センサー8142及び第2センサー8143のセンサー出力レベルの差分が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS108)。2つのセンサー出力レベルの差分が閾値以上である場合(ステップS108のYes)、ステップS109に移り、第2整合モードを実行する。一方、2つのセンサー出力レベルの差分が閾値未満である場合(ステップS108のNo)、ステップS111に移り、第1整合モードを実行する。
【0065】
2つのセンサー出力レベルの差分が閾値以上である場合(ステップS108のYes)、制御部7は、整合板812の移動量を算出する(ステップS109)。整合板812の移動量は、シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜角度に基づいて算出される。シートSのシート搬送方向Dcに対する傾斜角度は、第1センサー8142及び第2センサー8143のそれぞれのセンサー出力レベルに基づいて算出される。次に、制御部7は、整合駆動部813を制御し、ステップS109で算出した移動量で、整合板812をシートSに向けてシート幅方向Dwに移動させる(ステップS110)。
【0066】
次に、制御部7は、引込ローラー811を回転させる(ステップS111)。これにより、シート搬送路45上のシートSは、シート幅方向Dwに、整合板812に接近するように移動する。
【0067】
次に、制御部7は、シートSの側端縁を整合板812に接触させた状態を維持して引込ローラー811と整合板812とを駆動させ、シートSとともに整合板812を基準位置P0へ移動させる(ステップS112)。なお、第1整合モードが選択された場合、整合板812は基準位置P0から移動しないので、ステップS112はスキップされる。整合板812の基準位置P0への到達とともに、制御部7は、引込ローラー811の回転を停止させる(ステップS113)。
【0068】
次に、制御部7は、搬送ローラー対4rを回転させ(ステップS114)、図11に係る処理を終了する。シートSは、記録部5に向けて、シート搬送方向Dcの下流側へ搬送される。
【0069】
続いて、変形例のシート搬送装置4の整合部8について、図12を用いて説明する。図12は、変形例のシート搬送装置4の整合部8の上面図である。整合部8は、図12に示すように、整合板812を移動させる2つの整合駆動部(駆動部)816を有する。
【0070】
2つの整合駆動部816は、整合板812のシート搬送方向Dcの上流部及び下流部のそれぞれに配置される。2つの整合駆動部816は、先に説明した整合駆動部813と同様に、例えば、ガイド部と、動力伝達部と、駆動モーターと、を備える(いずれも不図示)。
【0071】
制御部7は、2つの整合駆動部816により、整合板812を基準位置P0からシート幅方向Dwの中央部Dwcに向かって移動させ、整合板812をシート搬送路45上のシートSの側端縁に接触させて当該シートSの傾斜を補正する。詳細に言えば、制御部7は、第2整合モードの実行時に、図12に示すように、2つの整合駆動部816を用いて、整合板812をシートSと平行になるように傾斜させた状態で移動させてシートSの側端縁に接触させる。
【0072】
この構成によれば、シート搬送方向Dcの全域にわたって、傾斜したシートSの側端縁を整合板812に接触させることが可能である。これにより、傾斜したシートSの側端縁を整合板812に沿わせるようにしながら、当該傾斜が小さくなるように整合板812とシートSとを移動させることができる。したがって、シートSの傾斜の補正動作が行い易くなる。また、整合板812とシートSとが局所的に接触する場合と比較して、シートSの折れ、曲がり等の発生を抑制することができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【0074】
例えば、本書では、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置1を掲げて説明したが、画像形成装置はこのような装置に限定されるわけではない。本発明の画像形成装置は、シートにトナー像を形成する電子写真方式の画像形成装置であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、画像形成装置において利用可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 インクジェット記録装置(画像形成装置)
2 本体
3 シート供給部
4 シート搬送装置
5 記録部
7 制御部
8 整合部
45 シート搬送路
81 整合機構
82 接離機構
811 引込ローラー
812 整合板
813、816 整合駆動部(駆動部)
814 シート検知部
8141 接触片
8142 第1センサー
8143 第2センサー
Dc シート搬送方向
Dw シート幅方向
P0 基準位置
S シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12