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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164695
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20241120BHJP
   B42B 5/00 20060101ALI20241120BHJP
   B42C 9/00 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
G03G15/00 303
B42B5/00
B42C9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080365
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾原 光裕
【テーマコード(参考)】
2H270
【Fターム(参考)】
2H270KA04
2H270KA70
2H270KA72
2H270LA90
2H270LB01
2H270LB18
2H270MA08
2H270MA34
2H270MB04
2H270MB05
2H270ZC06
(57)【要約】
【課題】複数のシートの接着処理を行う場合において画像の濃度ムラを抑える。
【解決手段】画像形成装置は、感光体を光で走査方向に走査することで、画像データに基づく第1潜像を感光体の第1領域に形成し、走査方向において第1領域とは異なる感光体の第2領域にシートに対する接着処理のための第2潜像を形成する走査手段と、第1潜像及び第2潜像をトナーで現像する現像手段と、走査手段の発光輝度を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、第1領域の走査を開始する際に走査手段の発光輝度を第1発光輝度に設定し、第2領域の走査を開始する際に走査手段の発光輝度を第1発光輝度より大きい第2発光輝度に設定し、走査方向において、第2領域が第1領域よりも上流側にある場合、制御手段は、第2領域を走査している間、走査手段の発光輝度を第2発光輝度から低下させる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに画像を形成する画像形成装置であって、
感光体を光で走査方向に走査することで、画像データに基づく第1潜像を前記感光体の第1領域に形成し、前記走査方向において前記第1領域とは異なる前記感光体の第2領域に前記シートに対する接着処理のための第2潜像を形成する走査手段と、
前記第1潜像及び前記第2潜像をトナーで現像する現像手段と、
前記走査手段の発光輝度を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記第1領域の走査を開始する際に前記走査手段の発光輝度を第1発光輝度に設定し、前記第2領域の走査を開始する際に前記走査手段の発光輝度を前記第1発光輝度より大きい第2発光輝度に設定し、
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間に前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から低下させる、画像形成装置。
【請求項2】
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から前記第1発光輝度に向けて連続的又は段階的に低下させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域の走査が完了する前に、前記走査手段の発光輝度を前記第1発光輝度に設定する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域の走査が完了する前に、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から前記第1発光輝度に変更する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記走査方向において、前記第2領域の所定位置から前記第2領域の最下流側の位置までの間、前記走査手段を消灯させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度と0との間で切り替え、かつ、前記第2領域の下流側に向かうにつれて、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度と0との間で切り替える頻度を高くする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも下流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度に設定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記現像手段が前記第1潜像及び前記第2潜像を前記トナーで現像することにより前記感光体に形成された第1画像及び第2画像をシートに転写する転写手段と、
前記シートを加熱及び加圧することで前記シートに転写された前記第1画像及び前記第2画像を前記シートに定着させる定着手段と、
前記第1画像及び前記第2画像が定着された複数の前記シートを積載し、複数の前記シートの前記第2領域を加熱及び加圧することで前記接着処理を行う処理手段と、
をさらに備えている、請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第2領域は、所定の領域であり、
前記第1領域は、前記走査手段により前記感光体に潜像を形成できる領域の内の前記第2領域を除く領域である、請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第2領域は、所定の領域であり、
前記制御手段は、前記画像データに基づき前記第1領域を判定し、
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にあり、かつ、前記第2領域と前記第1領域との間の前記走査方向における長さが所定値より小さい場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間に前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から低下させる、請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記第2領域と前記第1領域との間の前記走査方向における前記長さが前記所定値より小さくない場合、
前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度に設定する、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記制御手段は、前記第1領域を走査線毎に判定する、或いは、前記第1領域を前記走査方向とは直交する方向において連続する複数の走査線のグループ毎に判定する、請求項10に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに画像を形成し、画像を形成した複数のシートに対して接着処理を行う画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、走査装置が射出する光により感光体を走査・露光することで感光体に潜像を形成し、当該潜像をトナーで現像することで感光体に画像を形成する。そして、画像形成装置は、感光体の画像を、直接、或いは、中間転写体を介してシートに転写することで、シートに画像を形成する。画像を形成した複数のシートに対して綴じ処理等を行う後処理装置を有する画像形成装置が使用されている。一般的に、綴じ処理は、電動ステープラにより金属製の針を用いて行われる。金属製の針により綴じ処理が行われた複数のシートをリサイクルするには、金属製の針を除去する必要がある。このため、複数のシートに接着剤を付着させて接着処理を行う画像形成装置が提案されている。
【0003】
特許文献1は、トナーを接着剤として使用する構成を開示している。具体的には、ユーザからの印刷ジョブで受信した画像データに基づく画像用の潜像(以下、ユーザ潜像)と、接着用の潜像(以下、接着潜像)と、を感光体に形成し、ユーザ潜像については画像データに基づき現像し、接着潜像については残量の多いトナーで現像することを特許文献1は開示している。接着潜像に付着したトナーにより、複数のシートは接着される。また、特許文献2は、接着力を確保するために、接着潜像に付着させるトナーの載り量を増加させることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-209858号公報
【特許文献2】特開2005-162352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トナーの載り量を増加させるには、感光体の露光量、つまり、走査装置の発光輝度(発光強度)を増加させる必要がある。一方、ユーザ潜像を形成するための走査装置の発光輝度については画像形成条件により決定される。したがって、接着力を高めるには、ユーザ潜像を形成する画像領域においては走査装置の発光輝度を画像形成条件で決定される第1発光輝度に設定し、接着潜像を形成する接着領域においては走査装置の発光輝度を第1発光輝度より大きい第2発光輝度に設定する必要がある。
【0006】
しかしながら、走査装置で光源として使用される半導体レーザは、一般的に、素子の温度上昇に伴い発光効率が低下する。接着力を確保するために接着領域での走査装置の発光輝度を大きくすると、光源の発光効率が低下し得る。その状態で、画像領域の走査のために走査装置の発光輝度を第1発光輝度に切り替えると、発光効率の低下により、走査装置の発光輝度が本来必要な第1発光輝度より低い第3発光輝度になり得る。第1発光輝度より低い第3発光輝度で形成された画像の濃度は目標濃度より低くなる。この濃度の低下は、光源の温度が低下して発光効率が戻るまで継続する。したがって、この様な場合、画像領域に形成される画像に濃度ムラが生じる。
【0007】
本発明は、複数のシートの接着処理を行う場合において画像の濃度ムラを抑える技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によると、シートに画像を形成する画像形成装置は、感光体を光で走査方向に走査することで、画像データに基づく第1潜像を前記感光体の第1領域に形成し、前記走査方向において前記第1領域とは異なる前記感光体の第2領域に前記シートに対する接着処理のための第2潜像を形成する走査手段と、前記第1潜像及び前記第2潜像をトナーで現像する現像手段と、前記走査手段の発光輝度を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1領域の走査を開始する際に前記走査手段の発光輝度を第1発光輝度に設定し、前記第2領域の走査を開始する際に前記走査手段の発光輝度を前記第1発光輝度より大きい第2発光輝度に設定し、前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から低下させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、複数のシートの接着処理を行う場合において画像の濃度ムラを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】幾つかの実施形態による、画像形成装置の概略的な構成図。
図2】幾つかの実施形態による、処理装置の概略的な構成図。
図3】幾つかの実施形態による、走査装置の断面図。
図4】幾つかの実施形態による、走査装置の斜視図。
図5】幾つかの実施形態による、走査方向とシートの各領域を示す図。
図6】画像の濃度ムラが発生する理由の説明図。
図7】幾つかの実施形態による、走査装置の発光輝度の時間パターンを示す図。
図8】幾つかの実施形態による、走査方向とシートの各領域を示す図。
図9】幾つかの実施形態による、走査装置の発光輝度の時間パターンを示す図。
図10】幾つかの実施形態による、走査方向とシートの各領域を示す図。
図11】幾つかの実施形態による、走査装置の発光輝度の時間パターンを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
以下の各実施形態で説明する画像形成装置は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーを使用してシートに画像を形成する。シートは、普通紙及び厚紙等の紙や、プラスチックフィルムや、布や、コート紙の様な表面処理が施されたシート材等を含み得る。画像形成装置は、画像形成に使用する複数の色のトナーの内の少なくとも1つの色のトナーを接着剤として使用する。接着剤として使用するトナーの色は、固定的であり得る。或いは、接着剤として使用するトナーの色は、トナーの残量等に基づき動的に選択され得る。なお、接着剤として使用するトナーの色が固定的である場合、当該色のトナーとしては接着機能があるものを使用する必要があるが、接着剤として使用しない色のトナーについては接着機能がないものを使用することができる。また、接着剤として使用するトナーの色を動的に選択する場合、接着機能があるトナーを総ての色に対して使用する。以下の説明において、画像形成装置は、ブラックのトナーを固定的に接着剤として使用するものとする。したがって、少なくともブラックのトナーは、接着機能を有する。
【0013】
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による画像形成装置1Sの概略的な構成図である。以下の図において、参照符号の末尾の文字y、m、c及びkは、参照符号により示される部材が形成に係るトナーの色が、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックであることを示している。なお、色を区別する必要がない場合には、末尾の文字を省略した参照符号を使用する。
【0014】
画像形成装置1Sは、本体装置1と、後処理装置6と、を含む。本体装置1は、画像形成装置1Sの全体を制御する制御部80を有する。制御部80は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のメモリデバイスと、を有する。1つ以上のメモリデバイスは、揮発性のメモリと、不揮発性のメモリと、を含む。1つ以上のプロセッサは、1つ以上のメモリデバイスに格納されているコンピュータプログラムを実行することで、画像形成装置1Sを制御する。制御部80は、さらに、画像形成装置1Sが行う処理の一部を実行するASIC等のハードウェアを有し得る。制御部80は、また、図示しない外部装置とネットワークを介して通信する様に構成される。制御部80は、ユーザが外部装置を介して画像形成装置1Sに投入した印刷ジョブで受信した画像データに基づきシートSに画像を形成する。
【0015】
以下の説明において、印刷ジョブで受信した画像データに基づきシートSに形成する画像を"ユーザ画像"と表記する。また、本体装置1は、シートSの接着処理を行う場合、接着剤として使用するブラックのトナーにより接着用の画像をシートSに形成する。以下の説明において、この接着用の画像を"接着画像"と表記する。なお、ユーザ画像と接着画像を区別する必要が無い場合には、単に、画像と表記する。後処理装置6は、印刷ジョブに基づき本体装置1が画像を形成した複数のシートSに対する接着処理を行う。
【0016】
本体装置1の感光体3は、画像形成時、図の時計回り方向に回転駆動され、帯電ローラにより所定電位に帯電される。走査装置4は、各感光体3を光で走査・露光することで感光体3に潜像を形成する。以下の説明において、ユーザ画像のために感光体3に形成される潜像を"ユーザ潜像"と表記し、接着画像のために感光体3に形成される潜像を"接着潜像"と表記する。また、ユーザ潜像と接着潜像を区別する必要が無い場合には、単に、潜像と表記する。接着処理を行わない場合には、各感光体3にユーザ潜像のみが形成される。一方、接着処理を行う場合、感光体3kには、さらに、接着潜像が形成される。各現像部2は、対応する色のトナーを有し、対応する感光体3の潜像をトナーで現像することで感光体3に画像を形成する。感光体3に形成された画像は、一次転写ローラ7により、中間転写体8に転写される。なお、各感光体3に形成された画像を重ねて中間転写体8に転写することで、画像形成に使用するトナーの色とは異なる色を表現することができる。画像形成時、中間転写体8は、図の反時計回り方向に回転駆動される。これにより、中間転写体8に転写された画像は、二次転写ローラ11の対向位置に搬送される。
【0017】
二次転写ローラ11は、カセット13から主搬送路15に給送され、主搬送路15に沿って搬送路されてきたシートSに中間転写体8の画像を転写する。主搬送路15を含む画像形成装置1Sの各搬送路には、シートSを搬送するためのローラが設けられる。定着装置18は、シートSを加熱・加圧することで、画像をシートに定着させる。シートの片面のみに画像を形成する場合、画像の定着後、シートSは、中継搬送ユニット22を介して後処理装置6に搬送される。この際、フラッパ19は、シートSを中継搬送路20に誘導する向きに設定される。一方、シートの両面に画像を形成する場合、一方の面に転写した画像の定着後、シートSは、フラッパ19によって、両面搬送路16に誘導される。両面搬送路16への誘導後、シートSの搬送方向は反転される。これにより、シートSは、再度、主搬送路15に搬送されて他方の面への画像形成が行われる。両面に画像が形成されたシートSは、中継搬送ユニット22を介して後処理装置6に搬送される。
【0018】
後処理装置6に搬送されたシートSは、第1搬送路41に沿って搬送される。シートSの接着処理(綴じ処理)を行わない場合、シートSは、排出ローラ42によって排出トレイ43に排出される。接着処理を行う場合、シートSは、排出ローラ42をそれまでとは逆方向に回転させることによって、第2搬送路46に送られる。この際、フラッパ44は、シートSを第2搬送路46に誘導する向きに設定される。第2搬送路46に送られたシートSは、搬送ローラ47によって処理装置25に送られる。処理装置25は、第2搬送路46から送られてきたシーSを積載し、その後、積載された複数のシートSに対する接着処理を行う。接着処理が行われた複数のシートS(シート束)は、排出ローラ対48によって排出トレイ49に排出される。
【0019】
図2は、処理装置25の構成図である。接着処理を行う場合に、シートSの両面には、ブラックのトナーによる接着画像114が形成される。本実施形態において、接着画像114は、シートの搬送方向を長辺とする長方形状の画像であり、搬送方向に平行なシートSの1つの辺の近傍に形成される。言い換えると、接着画像114は、シートの搬送方向とは直交する幅方向の一方の端部付近に設けられる。処理装置25に搬送されてきたシートSは、順に、積載トレイ104の積載面に積載されてゆく。積載トレイ104の積載面には加圧部材110が設けられる。加圧部材110が設けられる領域は、シートSにおいて接着画像114が形成される領域を含む。
【0020】
シートSを、積載トレイ104に積載されているシートSの上に搬送すると、整合板107は、積載トレイ104に積載されているシートSの整合処理を行う。なお、この際、ヒータを内蔵した加熱加圧部材109は、積載トレイ104に積載されているシートSの法線方向において、シートSから離れた位置で待機している。加熱加圧部材109は、接着画像114と同じ、或いは、接着画像114を包含するサイズを有し、シートSの法線方向に移動することで、接着画像114に接する様に構成される。なお、図2に示す様に、加熱加圧部材109の幅方向の長さはWbである。整合処理が完了すると、処理装置25は、加熱加圧部材109をシートSの法線方向に沿って移動させて、加熱加圧部材109と加圧部材110によりシートSを挟持しながら複数のシートSを加熱・加圧する。結果、新たに積載された第1シートSの裏面及びその直下にある第2シートSの表面それぞれの接着画像114を形成するブラックのトナーが溶融し、さらに、加圧される。これにより、第1シートS及び第2シートSが接着される。シートSが積載トレイ104に搬送されてくる度に上記の動作を行うことで、複数のシートSが接着されてシート束になる。
【0021】
図3及び図4は、走査装置4の構成図である。なお、図3は、感光体3の回転軸方向から見た断面図である。また、図4は、図3に示すカバー411を外した状態において、図3の斜め下方から見た斜視図である。図4に示す様に、走査装置4は、半導体レーザである光源401y、401m、401c及び401kを有する。光源401y、401m、401c及び401kは、それぞれ、光Ly、Lm、Lc及びLkを射出する。回転多面鏡403ymは、光Ly及びLmを折り返しミラー405y及び折り返しミラー405mに向けて反射する。折り返しミラー405yで反射した光Lyは、ガラス407y(図3)を介して感光体3yに光のスポットを形成する。同様に、折り返しミラー405mで反射した光Lmは、ガラス407m(図3)を介して感光体3mに光のスポットを形成する。
【0022】
回転多面鏡403ymを図の矢印CCWの方向に回転させることで、光Ly及び光Lmのスポットは、感光体3y及び感光体3mの回転軸方向に沿って移動し、これにより感光体3y及び感光体3mが走査される。感光体3y及び感光体3mにおける光Ly及び光Lmのスポットの軌跡は走査線と呼ばれる。また、感光体3y及び感光体3mにおける光Ly及び光Lmのスポットの移動方向は、走査方向と呼ばれる。なお、シートSの搬送方向と直交する幅方向は、走査方向に対応する。感光体3y及び感光体3mを回転させながら、光Ly及び光Lmのスポットによる走査を繰り返すことで、感光体3y及び感光体3mには潜像が形成される。なお、光Ly及びLmの光路上には、1つ以上のレンズが設けられる。また、図4の位置関係から明らかな様に、光Lyのスポットが感光体3yを移動する方向と、光Lmのスポットが感光体3mを移動する方向、つまり、光Lyによる走査方向と光Lmによる走査方向は互いに逆方向となる。光Lc及び光Lkについても同様であり、その説明ついては省略する。
【0023】
図5は、シートSに形成される画像と、光Lkの走査方向と、を示している。なお、図5においては、感光体3kにおける光Lkの走査方向を、シートSでの対応する方向で表示している。図5によると、光Lkが感光体3kを走査する方向は、シートSにおいては図5の左側から右側に向かう方向に対応する。つまり、光Lkは、1回の走査において、図5の領域116を走査し、その後、領域115を走査する。なお、図5には示してないが、光Lmの走査方向は光Lkと同じであり、光Ly及び光Lcの走査方向は、光Lkとは逆方向である。走査装置4によって画像が形成可能なシートSの領域(形成可能領域)は、領域116と領域115に分割される。領域116は、走査方向におけるシートSの一方の端部に設定される。領域116は、接着画像114を形成するための領域であり、その走査方向の長さは、加熱加圧部材109の幅方向(走査方向に対応)の長さと同じWbである。領域115は、ユーザ画像を形成するための領域である。以下の説明では、領域116を接着領域116と表記し、領域115を画像領域115と表記する。
【0024】
図6は、感光体3kを光Lkで走査する際の、光源401kの発光輝度(発光強度)の時間パターン(発光パターン)を示している。図6において、発光輝度Piは、画像領域115を走査する際の発光輝度であり、画像形成条件により決定される。また、図6において、発光輝度Pbは、接着領域116を走査する際の発光輝度である。発光輝度Pbを発光輝度Piより大きくして接着画像114のトナー載り量を多くすることで、接着力を確保することができる。なお、接着力を確保するため、接着画像114は、例えば、接着領域116と同じサイズのベタ画像とする。
【0025】
まず、制御部80は、接着領域116の1つの走査線の走査を開始する前に、自動電力制御(APC:Automatic Power Control)を行って光源401kの発光輝度をPiに調整する。APCにより、光源401kの発光輝度をPiとするために光源401kに流す駆動電流の基準電流値が判定される。接着領域116の走査の開始タイミングにおいて、制御部80は、光源401kの発光輝度をPbに変更するため、光源401kに流す駆動電流の電流値を基準電流値より大きい増加電流値に設定する。続いて、制御部80は、画像領域115の走査を開始するタイミングにおいて、光源401kの発光輝度をPiに変更するため、光源401kに流す駆動電流の電流値を基準電流値に設定する。
【0026】
接着画像114の形成のため、制御部80は、接着領域116を走査している間、発光輝度Piよりも高い発光輝度Pbで発光する様に走査装置4を制御する。よって、接着領域116を走査している間に光源401kが昇温し、光源401kの発光効率が低下し得る。画像領域115の走査を開始する際に光源401kの発光効率が低下していると、光源401kに基準電流値の駆動電流を流しても、光源401kの発光輝度は目標とするPiより小さくなる。この発光輝度の低下は、光源401kの温度低下により発光効率が元に戻るまで継続する。この発光輝度が低下している間に形成された潜像に基づく画像の濃度は、発光輝度がPiで形成された場合より低下する。したがって、画像領域115の内の接着領域116に接する側のある部分のユーザ画像の濃度が低下し、ユーザ画像に濃度ムラが生じ得る。ユーザ画像の濃度ムラを抑えるために接着領域116においても発光輝度Piで走査すると、所望の接着力を確保できなくなり得る。
【0027】
このため、本実施形態では、図7(A)~図7(C)のいずれかに示す様に接着領域116を走査する。なお、以下の説明において、光Lkの走査方向の上流側及び下流側を、単に、"上流側"及び"下流側"と表記する。図7(A)では、接着領域116において、発光輝度を徐々に低下させている。具体的には、接着領域116の走査開始時の発光輝度は、図6と同じPbである。そして、接着領域116の走査終了時における発光輝度が、画像領域115を走査する際の発光輝度Piとなる様に、段階的に発光輝度を低下させている。なお、発光輝度を段階的に低下させるのではなく、連続的に低下させる構成であっても良い。また、発光輝度をPiにする接着領域116内の位置は、画像領域115との境界の位置であっても、当該境界の位置よりも上流側の位置であっても良い。接着領域116を走査している間に、発光輝度をPiに向けて低下させることで、光源401kの昇温を抑えることができる。したがって、画像領域115の走査開始時に発光輝度がPiより低下して濃度ムラが発生することを抑えることができる。
【0028】
図7(B)では、接着領域116において、まず、発光輝度Pbで走査し、その後、画像領域115との境界よりも上流側の位置において、発光輝度をPiに落としている。図7(A)では、接着領域116において、発光輝度Pi及び発光輝度Pbに加えて、発光輝度Piより大きく、かつ、発光輝度Pbより小さい他の発光輝度を使用していた。つまり、図7(A)では、接着領域116において、発光輝度Pb及びPiを含む3つ以上の発光輝度を使用していた。図7(B)は、接着領域116において使用する発光輝度をPbとPiの2つとしたものである。接着領域116を走査している間に発光輝度をPiに低下させることで、光源401kの昇温を抑えることができる。したがって、画像領域115の走査開始時に発光輝度がPiより低下して濃度ムラが発生することを抑えることができる。なお、図7(A)の構成では、接着領域116において3つ以上の発光輝度を使用するため、走査装置4には、3つ以上の電流値を出力できる電流値制御回路が必要となる。一方、図7(B)の構成では、2つの電流値を出力できる電流値制御回路で良く走査装置4の構成を簡略化することができる。
【0029】
なお、図7(A)及び図7(B)の構成において、必要な接着力が確保できるのであれば、接着領域116の内の所定位置から画像領域115に接する位置までの所定範囲において、光源401kの発光輝度を0にすることができる。つまり、走査方向の幅がWbである接着画像114を形成するのではなく、走査方向の幅がWbより小さいWcの接着画像114を形成する構成とすることができる。接着画像114は、接着領域116の最上流側から走査方向に沿って距離Wcの範囲に設けられる。この場合、接着領域116の最下流側の(Wb-Wc)の範囲には潜像が形成されない。なお、制御部80は、電流値制御回路が出力する駆動電流を0に制御することで光源401kの発光輝度を0にできる。或いは、制御部80は、電流値制御回路が出力する駆動電流の電流値を0にするのではなく、スイッチ等により駆動電流の経路を、光源401kから、例えば、ダミーの抵抗に切り替えることで光源401kの発光輝度を0にできる。後者の場合、制御部80は、光源401kの発光輝度を0にするために、電流値制御回路の設定値を変更する必要はない。
【0030】
図7(C)では、接着領域116においては、発光輝度をPbと0との間で切り替えている。例えば、制御部80は、光源401kに流す駆動電流の値を増加電流値としたまま、スイッチ等により光源401kに向けて流れる駆動電流をオンオフすることで、発光輝度をPbと0との間で切り替えることができる。なお、切替頻度は、接着領域116の下流側に向かう程、高くする。つまり、図7(C)においては、接着画像114をベタ画像ではなく、接着領域116の下流側に向かうほど濃度が薄くなるハーフトーン画像としている。接着領域116の下流側に向かう程、発光輝度を0とする頻度が高くなるため、光源401kの昇温を抑えることができる。したがって、画像領域115の走査開始時に発光輝度がPiより低下して濃度ムラが発生することを抑えることができる。
【0031】
なお、図7(A)~図7(C)の構成では、接着領域116の下流側のトナー載り量が上流側より少なくなるため、図6の構成より接着力は低下する。したがって、接着領域116における発光パターンについては、必要な接着力を確保する様に決定する。
【0032】
以上、接着画像114の露光パターン、つまり、接着画像114を形成するための走査装置4の発光パターンを調整することで、ユーザ画像の形成を開始する際の発光輝度の低下を抑えることができる。この構成により、接着力を確保しつつ、ユーザ画像の濃度ムラを抑えることができる。
【0033】
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について、第一実施形態との相違点を中心に説明する。第一実施形態においては、図6に示す様に、走査装置4が画像を形成できる形成可能領域内に接着領域116を設定し、形成可能領域内の残り総ての領域を画像領域115としていた。本実施形態では、形成可能領域の接着領域116を除いた総ての領域を画像領域115とするのではなく、画像データに基づき画像領域115を判定する。
【0034】
図8は、画像データに基づき判定した画像領域115の例を示している。図8では、接着領域116と、画像領域115との間には、画像が形成されないギャップ領域(非画像領域)が存在する。図8によると、ギャップ領域の走査方向の長さはWgである。ギャップ領域においては、光源401kの発光輝度は0、つまり、光源401kは消灯状態に設定される。したがって、接着領域116の走査により光源401kが昇温していたとしても、画像領域115の走査を開始する際には、発光効率が回復する程度まで、光源401kの温度は低下し得る。この場合には、図9に示す様に、接着領域116の全体において発光輝度Pbとしても、画像領域115に形成するユーザ画像の濃度ムラは生じない。
【0035】
本実施形態では、ギャップ領域の走査方向における長さWgに基づき、図9の様に露光するか、第一実施形態で説明した様に露光するかを切り替える。制御部80は、画像データに基づき画像領域115を判定し、予め決まっている接着領域116と、判定した画像領域115と、の間の走査方向における長さWgを判定する。そして、制御部80は、判定した長さWgが所定値より大きい場合、図9の様に露光し、それ以外の場合には、第一実施形態で説明した様に露光する。
【0036】
なお、制御部80は、画像領域115を、シートSに形成するユーザ画像の全体により判定することも、シートSを光Lkの走査方向とは直交する方向において複数の区間に分割し、区間毎に画像領域115を判定することもできる。図8は、画像領域115をシートSに形成するユーザ画像の全体により判定した例を示している。この場合、制御部80は、画像データに基づきユーザ画像が形成される最上流側の画像位置を判定し、当該画像位置又は当該画像位置に基づく位置と、接着領域116の最下流側の位置との走査方向における長さをWgとする。区間毎に画像領域115を判定する場合、制御部80は、区間に含まれる複数の走査線の中でユーザ画像が形成される最上流側の画像位置を画像データに基づき判定する。この場合、制御部80は、区間毎に図9の様に露光するか、第一実施形態で説明した様に露光するかを判定する。なお、区間に含まれる走査線の数を1とすることもできる。この場合、制御部80は、走査線毎にギャップ領域の長さWgを判定し、走査線毎に図9の様に露光するか、第一実施形態で説明した様に露光するかを判定する。言い換えると、制御部80は、画像領域115を走査線毎、走査方向とは直交する方向において連続する複数の走査線のグループ毎に判定することができる。グループが複数の場合、各グループは、上記区間に対応する。グループが1つの場合、シートSの全体で画像領域115を判定することに対応する。
【0037】
以上、本実施形態では、ギャップ領域Wgの値によっては、接着領域116を走査している間、発光輝度はPbに維持される。したがって、ユーザ画像の濃度ムラを抑えつつ、ユーザ画像によっては第一実施形態より接着力を高めることができる。
【0038】
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第一実施形態及び第二実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態の画像形成装置1Sは、回転多面鏡403ym及び403ckの回転方向が第一実施形態とは逆方向である。したがって、図10に示す様に、光Lkの走査方向も第一実施形態とは逆方向になる。言い換えると、第一実施形態及び第二実施形態において、接着領域116は、画像領域115より上流側にあったが、本実施形態において、接着領域116は、画像領域115より下流側にある。
【0039】
したがって、本実施形態では、図11に示す様に、まず、画像領域115が走査され、画像領域115の走査完了後、接着領域116の走査が開始される。接着領域116の走査完了後、次に、画像領域115の走査を開始するまでの間、APCにより光源401kの発光輝度調整が行われるが、APCが行われていない間、光源401kは消灯される。したがって、接着領域116の全体において発光輝度をPbに設定し、これにより光源401kが昇温しても、次に画像領域115の走査を開始するまでの間に光源401kの温度は低下し、ユーザ画像に濃度ムラが生じることを防ぐことができる。
【0040】
この様に、接着領域116が画像領域115より下流側にある場合、制御部80は、接着領域116の全体を発光輝度Pbで走査する。この構成により、接着力を確保しつつ、ユーザ画像に濃度ムラが生じることを防ぐことができる。例えば、本実施形態では、ブラックのトナーを固定的に接着剤として使用しているが、トナー残量等に基づき接着剤として使用するトナーを動的に選択する構成とすることもできる。この場合、制御部80は、接着剤として使用するトナーで現像する感光体3の走査方向に基づき、本実施形態の様に露光するか、第一実施形態及び第二実施形態の様に露光するかを決定することができる。
【0041】
なお、複数の色のトナーを使用して画像を形成するカラー画像形成装置に基づき各実施形態の説明を行った。しかしながら、上記各実施形態は、1つの色、例えば、ブラックのトナーのみを使用して画像を形成するモノクロ画像形成装置に対しても適用できる。
【0042】
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0043】
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
シートに画像を形成する画像形成装置であって、
感光体を光で走査方向に走査することで、画像データに基づく第1潜像を前記感光体の第1領域に形成し、前記走査方向において前記第1領域とは異なる前記感光体の第2領域に前記シートに対する接着処理のための第2潜像を形成する走査手段と、
前記第1潜像及び前記第2潜像をトナーで現像する現像手段と、
前記走査手段の発光輝度を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記第1領域の走査を開始する際に前記走査手段の発光輝度を第1発光輝度に設定し、前記第2領域の走査を開始する際に前記走査手段の発光輝度を前記第1発光輝度より大きい第2発光輝度に設定し、
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間に前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から低下させる、画像形成装置。
(構成2)
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から前記第1発光輝度に向けて連続的又は段階的に低下させる、構成1に記載の画像形成装置。
(構成3)
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域の走査が完了する前に、前記走査手段の発光輝度を前記第1発光輝度に設定する、構成2に記載の画像形成装置。
(構成4)
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域の走査が完了する前に、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から前記第1発光輝度に変更する、構成1に記載の画像形成装置。
(構成5)
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記走査方向において、前記第2領域の所定位置から前記第2領域の最下流側の位置までの間、前記走査手段を消灯させる、構成1から4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(構成6)
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度と0との間で切り替え、かつ、前記第2領域の下流側に向かうにつれて、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度と0との間で切り替える頻度を高くする、構成1に記載の画像形成装置。
(構成7)
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも下流側にある場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度に設定する、構成1から6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(構成8)
前記現像手段が前記第1潜像及び前記第2潜像を前記トナーで現像することにより前記感光体に形成された第1画像及び第2画像をシートに転写する転写手段と、
前記シートを加熱及び加圧することで前記シートに転写された前記第1画像及び前記第2画像を前記シートに定着させる定着手段と、
前記第1画像及び前記第2画像が定着された複数の前記シートを積載し、複数の前記シートの前記第2領域を加熱及び加圧することで前記接着処理を行う処理手段と、
をさらに備えている、構成1から7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(構成9)
前記第2領域は、所定の領域であり、
前記第1領域は、前記走査手段により前記感光体に潜像を形成できる領域の内の前記第2領域を除く領域である、構成1から8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(構成10)
前記第2領域は、所定の領域であり、
前記制御手段は、前記画像データに基づき前記第1領域を判定し、
前記走査方向において、前記第2領域が前記第1領域よりも上流側にあり、かつ、前記第2領域と前記第1領域との間の前記走査方向における長さが所定値より小さい場合、前記制御手段は、前記第2領域を走査している間に前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度から低下させる、構成1から8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(構成11)
前記制御手段は、前記第2領域と前記第1領域との間の前記走査方向における前記長さが前記所定値より小さくない場合、
前記第2領域を走査している間、前記走査手段の発光輝度を前記第2発光輝度に設定する、構成10に記載の画像形成装置。
(構成12)
前記制御手段は、前記第1領域を走査線毎に判定する、或いは、前記第1領域を前記走査方向とは直交する方向において連続する複数の走査線のグループ毎に判定する、構成10又は11に記載の画像形成装置。
【0044】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0045】
4:走査装置、2y、2m、2c、2k:現像部、80:制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11