(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164699
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】情報処理装置とクラウドプリンタドライバのインストール方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
G06F3/12 325
G06F3/12 387
G06F3/12 331
G06F3/12 304
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080369
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】及川 諒
(57)【要約】
【課題】クラウドプリント用プリンタドライバのインストール時に構成情報を取得できず、手動で設定していた。
【解決手段】クラウドプリントサービスを提供するサーバーに接続される情報処理装置が、サーバーに送信するための印刷ジョブを生成するクラウドプリンタドライバをインストールする際に、情報処理装置にインストール済みの画像形成装置の中から、所定の条件に該当する画像形成装置を特定する。そして特定した画像形成装置のプリンタドライバの構成情報をクラウドプリンタドライバの構成情報として設定する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウドプリントサービスを提供するサーバーに接続される情報処理装置であって、
接続された外部装置と通信する通信手段と、
制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記サーバーに送信するための印刷ジョブを生成するクラウドプリンタドライバをインストールする際に、前記情報処理装置にインストール済みの画像形成装置の中から、所定の条件に該当する画像形成装置を特定し、
特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記所定の条件は、前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つことである
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記情報処理装置にインストール済みの画像形成装置として、前記情報処理装置に接続された画像形成装置を探索し、発見された画像形成装置の中から、プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つ画像形成装置を特定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定することをユーザーに確認するユーザーインタフェース手段を更に有し、
前記制御手段は、前記ユーザーインタフェース手段によりユーザーからの許可を受け付けると、特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記所定の条件に該当する複数の画像形成装置がある場合には、前記複数の画像形成装置のうち最も高い優先度が付与された画像形成装置か、または前記複数の画像形成装置のうちからユーザーにより選択された画像形成装置を、特定した前記画像形成装置としてそのプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置であって、
前記所定の条件は、前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つか、あるいは前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一であるか、少なくともいずれかを満たすことを含む
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項5に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、
前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持ち、かつ前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一である画像形成装置、
前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持ち、かつ前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一でない画像形成装置、
前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持たず、かつ前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一である画像形成装置、
の順で前記優先度を、発見された前記画像形成装置に付与する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記優先度を付与する順が同一の複数の画像形成装置がある場合には、前記情報処理装置にデフォルトプリンタとして設定された画像形成装置の優先度を、前記デフォルトプリンタとして設定されていない画像形成装置の優先度よりも高くする
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
請求項5に記載の情報処理装置であって、
特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定することをユーザーに確認するユーザーインタフェース手段を更に有し、
前記ユーザーインタフェース手段は、前記優先度に関連付けて前記複数の画像形成装置のリストをさらに表示し、
前記制御手段は、前記複数の画像形成装置のうち最も高い優先度が付与された画像形成装置か、または前記リストに含まれた前記複数の画像形成装置のうちからユーザーにより選択された画像形成装置を、特定した前記画像形成装置としてそのプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記情報処理装置にインストール済みの前記画像形成装置は、前記クラウドプリントサービスから印刷ジョブを取得して印刷する画像形成装置である
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項12】
クラウドプリントサービスを提供するサーバーに接続される情報処理装置によるクラウドプリンタドライバのインストール方法であって、
前記情報処理装置は、接続された外部装置と通信する通信手段と制御手段とを有し、
前記制御手段が、前記サーバーに送信するための印刷ジョブを生成するクラウドプリンタドライバをインストールする際に、前記情報処理装置にインストール済みの画像形成装置の中から、所定の条件に該当する画像形成装置を特定し、
前記制御手段が、特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とするクラウドプリンタドライバのインストール方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置とクラウドプリンタドライバのインストール方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、クラウドプリントサービスを利用した印刷が考えられている。クラウドプリントサービスでは、情報処理装置にクラウドプリントサービス用のプリンタドライバ(クラウドプリンタドライバ)をインストールする。クラウドプリントサービスでは、情報処理装置がクラウドプリンタドライバを使って印刷ジョブを生成してクラウドプリントサービスに送信し、クラウドプリントサービスが画像形成装置に印刷ジョブを送信することで印刷が実行される。
【0003】
また、近年、先述した印刷ジョブをプリンタに送信する機能を提供することが目的のクラウドプリントサービスとは異なり、印刷管理機能の提供を目的としたクラウドプリントサービスも存在する。印刷管理機能とは、印刷結果のレポートの集計や、管理者が設定した印刷設定の、組織のすべてのユーザーへの強制等、印刷に関わる様々な機能を提供する。このようなサービスでは、まず管理者が画像形成装置を、管理者が所属するクラウドプリントサービスのテナントへ登録する。管理者はテナントに所属するどのユーザーに画像形成装置の使用を許可するかを設定する。ここで、テナントとはクラウド上に展開する1つのサービスシステムを意味し、特定のユーザー専用としてアクセスが制限される記憶領域を有する。すなわちユーザーから見ればそのユーザーが属するテナントで提供されるサービスが利用できるクラウドプリントサービスであるので、ユーザー視点ではクラウドプリントサービスのことをテナントと呼ぶことがある。
【0004】
例えば、ある会社Aで利用するクラウドプリントサービスの会社Aテナントには、会社Aに勤務する社員をユーザーとして登録し、会社Aの画像形成装置を登録してサービスを利用する。これにより、会社Aの登録済みのユーザーは、社内端末から印刷を実行すると会社Aの持つどの登録済みの画像形成装置からでも自由に印刷をすることが可能になる。
【0005】
こうしたクラウドプリントサービスを利用した印刷の中には、印刷実行の際、テナントとの通信を行うことによって機能の提供を行うものもある。この時、クラウドプリンタドライバと連携して動作するクライアントアプリケーションによって機能が提供される場合がある。例として、費用負担元選択機能がある。費用負担元とは、生じた費用を負担する負担者のことである。印刷を行う際、クライアント端末にインストールされたクライアントアプリケーションが、テナントに予め設定された「費用負担元一覧」を取得する。取得した情報に基づいて、クライアントアプリケーションがポップアップからユーザーに選択させることで予算管理機能を提供している。これにより、印刷毎にプロジェクトや部門に予算を割り当てて管理することができるようになる。このような機能は、ベンダーが提供するプリンタドライバあるいはそれに付随して機能するアプリケーションによって実現されている。
【0006】
こうしたクラウドプリンタドライバの特徴として、プリンタドライバが特定の画像形成装置に紐づかず、クラウドプリントサービスのテナントに紐づいた画像形成装置ならどのデバイスからでも印刷ジョブの出力が可能であるという点がある。一方で、プリンタドライバが特定のデバイスに紐づかないために、デバイスと直接通信をすることで実現していた機能が利用できなくなる場合がある。その一つの例として、デバイス構成情報の取得がある。デバイス構成情報とは、画像形成装置に接続された、パンチ、ステープルなどを行うためのオプションのうち、どれが装着されているかを示す情報を含むものである。こういったオプション機器による印刷設定をプリンタドライバで行うためには、プリンタドライバがデバイスの構成情報を取得する必要がある。
【0007】
通常のプリンタドライバの場合、プリンタドライバと出力先デバイスは1対1で対応しているため、例えばプリンタドライバの初回インストールの際などに、容易に構成情報を取得できる。しかしクラウドプリンタドライバの場合は、ドライバがデバイスと1対1で紐づくことがないという性質から、デバイスの構成情報を取得することができない。そもため、オプション機器を用いた印刷設定を指定したい場合には、どのオプション機器が接続されているかをユーザーが手動で設定する必要がある。
【0008】
この問題は、デバイスと1対1で紐づく通常のプリンタドライバを利用している環境のユーザーが、クラウドプリントサービスを利用する環境に移行した際に特に顕著となる。クラウドプリンタドライバで利用するドライバモジュールは、デバイスと1対1で紐づく通常のドライバのものと同様であることが多い。そのため、ユーザーがクラウドプリントサービス環境に移行すると、ドライバの見た目は同じなのにも関わらず、オプション機器の設定をわざわざ手動で行わなければ、以前は使えていた印刷設定が利用できないといった状況が発生してしまう。
【0009】
特許文献1では、プリンタドライバのデフォルト印刷設定の設定値をDevMode構造体のPrivate領域に保存する形式で格納し、新規にドライバをインストールする際に参照して設定を引き継ぐ。
【0010】
しかし特許文献1の手法では、デバイスのオプション機器の情報を含むデバイス構成情報を取り扱っていないため、クラウドプリンタドライバを利用した構成において、以前利用していた通常のプリンタドライバから構成情報を引き継ぐといったことはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
デバイスと1対1で紐づくような通常のプリンタドライバを利用しているユーザーが、クラウドプリントサービスを利用する環境へ移行するため、クラウドプリンタドライバとクライアントアプリケーションをクライアント端末にインストールする。この際、クラウドプリンタドライバはデバイスに紐づかないため、利用したい画像形成装置にパンチやステープルなどのオプション機器が接続されていたとしても、そのデバイス構成情報を自動的に取得することはできない。したがって、ユーザーは、環境移行の前後で同様のドライバモジュールを持つプリンタドライバを利用していたとしても、移行後には手動でデバイス構成の設定を変更しなければ、環境移行前と同様の印刷設定の利用ができないという課題がある。
【0013】
本願発明は、上述の課題に対し、クラウドプリンタドライバをインストールした際にデバイス構成情報が取得できないことに起因した、印刷設定を利用するためのユーザーの労力を軽減して生産性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を有する。すなわち、
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、クラウドプリンタドライバをインストールした際にデバイス構成情報が取得できないことに起因した、印刷設定を利用するためのユーザーの労力を軽減して生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】CPSのハードウェア構成例を示すブロック図。
【
図3】クライアント端末および画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【
図4】クライアントアプリケーションのソフトウェア構成を示すブロック図。
【
図5】CPSのソフトウェア構成を示すブロック図。
【
図6】実施例1におけるインストール済プリンタから構成情報を取得するフローチャート。
【
図7】実施例1におけるクライアントアプリケーションの画面表示の一例を示す図。
【
図8】実施例2におけるインストール済プリンタから構成情報を取得するフローチャート。
【
図9】実施例2におけるクライアントアプリケーションの画面表示の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0018】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、クライアント端末に既にインストールされているクラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つプリンタドライバの構成情報を、インストールしたクラウドプリンタドライバの構成情報として適用する例を説明する。なおクラウドプリントサービスなどのサービスの提供主体はサーバーと呼ばれる情報処理装置であるが、以下ではサービスとサーバーとを特に区別せず、サービスを提供するサーバーも含めてサービスと称する。またクラウドプリントサービス等のサーバーを介することなく情報処理装置に接続された画像形成装置のためのプリンタドライバを、クラウドプリンタドライバと区別するためにローカルプリンタドライバと呼ぶことがある。
【0019】
ローカルプリンタドライバはアプリケーションから文書データの印刷指示を受けると、印刷指示された文書データから画像形成装置により解釈実行可能な印刷データを生成する。そして、画像形成装置に対応する接続先、例えばIPアドレスを取得してポートモニターへ印刷データを送信して印刷指示を行う。一方クラウドプリンタドライバはアプリケーションから文書データの印刷指示を受けると、印刷指示された文書データからクラウドプリントサービスが提供する形式の印刷データへ変換する。或いは変換が不要な形式の文書データであれば形式を変換しないこともある。そして、クラウドプリントサービスの接続先、例えばURLを取得して、クラウドポートモニターへ印刷データを送信する。ドライバモジュールはプリンタドライバの機能を果たすためのプログラムである。
【0020】
なお画像形成装置やクラウドプリントサービスに印刷データを送信する際には、その印刷を実行させるための印刷設定も併せて送信される。これらをまとめて印刷ジョブと呼ぶ。すなわちクラウドプリンタドライバおよびローカルプリンタドライバは印刷ジョブを生成し、生成した印刷ジョブがクラウドプリントサービス或いは画像形成装置に送信される。
【0021】
●システム構成
図1は、本実施形態に係るシステムの全体構成図である。クラウドプリントサービス(以下、CPS)103は、クライアント端末101から印刷ジョブを受信し保存する。また、CPS103は、画像形成装置102から印刷ジョブ要求を受信すると、画像形成装置102へ印刷ジョブを送信する。画像形成装置102は、CPS103から印刷ジョブを受信すると印刷を実行する。通信プロトコルAは、クライアント端末101と画像形成装置102との間の通信を行うためのプロトコルである。通信プロトコルBは、クライアント端末101とCPS103との間及び、画像形成装置102とCPS103との間のネットワーク通信を行うためのプロトコルである。本実施形態ではこれらの通信プロトコルは上位レイヤ(アプリケーションレイヤ)のプロトコルを指しており、下位のレイヤについては同種のプロトコル(例えばTCP/IP)であってもよい。通信メディアは例えばLANや無線ネットワーク、広域ネットワークなどであってよい。
【0022】
図1の構成では、クライアント端末101が通信プロトコルAを介して画像形成装置102で印刷する場合にはローカルプリンタドライバを用いる。またクライアント端末101が通信プロトコルBを介してクラウドプリントサービス103経由で画像形成装置102により印刷する場合にはクラウドプリンタドライバを用いる。本実施形態では、クライアント端末101がローカルプリンタドライバを用いて画像形成装置102で印刷するシステム構成から、CPS103を経由して印刷を行うシステム構成へと構成変更される。そのため、過渡的には
図1のような構成となるが、構成変更後には、通信プロトコルAを介したクライアント端末101と画像形成装置102との接続は解除されてもよい。
【0023】
図2は、
図1に示したCPS103として用いられる情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。また、本実施形態のクライアント端末や画像形成装置にも同様の、一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用できる。
【0024】
CPU201は、ROM202に記憶された制御プログラムを読み出して実行することで、各種処理を実行して全体の動作を制御する。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD204は、画像データや各種プログラムを記憶する大容量記憶部である。ネットワークI/F205は、CPS103をインターネットに接続するインターフェースである。CPS103はネットワークI/F205を介してクライアント端末や画像形成装置、他のCPS103からの処理リスエストを受け各種処理を行い、情報を送受信する。
【0025】
図3は、
図1に示したクライアント端末101と、画像形成装置102のハードウェア構成例を示すブロック図である。本実施形態のクライアント端末101や画像形成装置102には一般的なクライアント端末のハードウェア構成を適用できる。ただしクライアント端末にはスキャナー部やプリンタ部は含まれない。
【0026】
CPU301は、プログラムを実行して各ハードウェアの全体を統括的に制御し、バス300に接続された各部を制御して、例えば印刷やスキャン等の各機能を実行する。
【0027】
ROM302は、データ読出専用のメモリであり、例えば画像形成装置の基本制御プログラムを記憶する。
【0028】
RAM303は、データの読出/書込が可能なメモリであり、例えばCPU301のワーキングメモリとして用いられる。
【0029】
記憶部304は、各プログラムを実行中の一時データや、永続的なデータの記憶領域として用いられる。例えば、記憶部304としては、HDDが用いられることが多いが、SSDや、CD、DVD、メモリカードといった、外部メディアを装填してデータの読出/書込が可能な装置であっても良い。
【0030】
通信部305は、クライアント端末101、画像形成装置102、CPS103をLANやインターネットに接続し、装置間でTCP/IPによるデータ通信を可能とする。
【0031】
入力部306は、ユーザーによる文字やデータの入力操作を受け付けるための操作部である。例えば、キーボード、マウス、ハードキー、タッチパネルである。
【0032】
表示部307は、各種画面を表示するための装置であり、例えば液晶ディスプレイやタッチパネルである。ユーザーは、表示部307に表示されたユーザーインタフェース画面上で、入力部306を介して指示を行い、ジョブ実行指示を行う。
【0033】
画像形成装置102には、その他に、スキャナー部308、プリンタ部309が、バス300に接続されている。
【0034】
●クライアントアプリケーション
図4は、本実施形態におけるクライアント端末102にインストールされるクライアントアプリケーションのソフトウェア構成の例を示すブロック図である。
図4に記載のソフトウェア構成は、CPU301が例えばROM302や記憶部304に記憶されているプログラムをRAM303にロードして実行することにより実現される。
【0035】
アカウント管理部401は、CPS103のアカウントのログイン状況の管理を行う。登録されたアカウントの情報はデータ保存部405のアカウントデータ保存部4051に保存する。
【0036】
設定情報管理部402は、CPS103において設定された設定値の取得や更新といった管理を行う。設定情報管理部402が管理する情報はデータ保存部405の設定値保存部4052に保存する。
【0037】
印刷ジョブ管理部403は、印刷ジョブの送受信を行う。設定値保存部4052に保存された設定に応じて、印刷ジョブの送受信を行う際は、印刷ジョブのページ数や印刷設定などを含む書誌情報を、印刷ジョブ情報保存部4053に保存したり、CPS103のテナント及び画像形成装置に送信したりする。
【0038】
ログ管理部404は、クライアントアプリケーションが行う通信や処理のログを生成し、ログ保存部4054に保存する。また、ユーザーの操作により操作ログを外部ストレージに保存することも可能である。
【0039】
データ保存部405は、CPS103のRAM303、記憶装置304等の各記憶装置を使用し、アカウント情報やデバイス情報などを保存する。データ保存部405はアカウントデータ保存部4051、設定値保存部4052、印刷ジョブ情報保存部4053、ログ保存部4054を含む。アカウントデータ保存部4051はアカウントに関連する情報を保存する。アカウント情報とは、CPS103に登録しているユーザーの情報であり、CPS103から取得した、ユーザーを識別する情報や、所属する部門、アカウント権限などもこの情報に含まれる。設定値保存部4052は、CPS103のテナントURLに加えて、CPS103にて設定された印刷に関する機能などの設定値を保存する。印刷ジョブ管理部403における処理において、印刷ジョブの書誌情報をクライアントアプリケーションで保存するかどうかや、機能やサービスが有効化されているかどうかなどを定める設定値が含まれる。印刷ジョブ情報保存部4053は、CPS103で印刷を行う印刷ジョブの書誌情報を保存する。ログ保存部4054は、クライアントアプリケーションを実行する際のログを保存する。
【0040】
画面表示管理部406は、クライアントアプリケーションの操作を行うため、ユーザーに表示する画面を制御する。
【0041】
プリンタ探索部407は、クライアント端末101に接続された画像形成装置を探索する。
【0042】
●CPSのソフトウェア
図5は、第1の実施形態におけるCPS103のソフトウェア構成の例を示すブロック図である。
図5に記載のソフトウェア構成は、CPU201が例えばROM202やHDD204に記憶されているプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
【0043】
アカウント管理部501は、アカウントの登録および削除、さらにアカウントのログイン状況の管理を行う。登録されたアカウントの情報はデータ保存部505のアカウントデータ保存部5051に保存する。
【0044】
デバイス管理部502は、デバイスの登録および削除、さらにデバイスの利用状況の管理を行う。登録されたデバイスの情報はデータ保存部505のデバイスデータ保存部5052に保存する。
【0045】
印刷ジョブ管理部503は、印刷ジョブの受信または印刷ジョブ送信を行う。受信した印刷ジョブはデータ保存部505の印刷ジョブ保存部5053に保存し、画像形成装置102からの要求に応じて、指定されたデバイスに送信する。
【0046】
印刷ログ管理部504は、画像形成装置102から印刷ログの取得を行う。取得した印刷ログはデータ保存部505の印刷ログ保存部5054に保存する。印刷ログとは、印刷した用紙サイズや、カラーかモノクロか、また両面印刷か片面印刷か等、ユーザーが設定して出力した内容のことを指す。
【0047】
データ保存部505は、CPS103のRAM203、HDD204等の各記憶装置を使用し、アカウント情報やデバイス情報などを保存する。データ保存部505はアカウントデータ保存部5051、デバイスデータ保存部5052、印刷ジョブ保存部5053、印刷ログ保存部5054から構成される。アカウントデータ保存部5051はアカウントに関連する情報を保存する。アカウント情報とは、CPS103に登録しているユーザーの情報であり、ユーザーを識別する情報や、所属する部門、アカウント権限などもこの情報に含まれる。デバイスデータ保存部5052は、CPS103に登録しているデバイスの情報であり、デバイスのモデル名やデバイスを識別する情報、デバイスの位置情報などが含まれる。印刷ジョブ保存部5053は、CPS103に保存する印刷ジョブならびに印刷ジョブの書誌情報を保存する。印刷ログ保存部5054は、印刷ジョブを出力したデバイスから取得した印刷結果を保存する。
【0048】
●クライアントアプリケーションおよびクラウドプリンタドライバのインストール
図6は、本実施形態におけるクライアントアプリケーションおよびクラウドプリンタドライバをインストールするインストール方法を示すフローチャートである。本処理は、クライアント端末101においてユーザーがインストーラを実行し、クライアントアプリケーションおよびクラウドプリンタドライバのインストールを行った際に、クラウドプリンタドライバに適合する構成情報を適用する処理である。
図6の処理はCPU301により実行される。適用するとは、当該構成情報をレジストリに保存してプリンタドライバの構成情報として設定することである。
【0049】
S601において、クラウドプリンタドライバをインストールする。クラウドプリンタドライバは、たとえば通信部305を介してダウンロードされていたり、あるいは記憶部304にファイルとして保存されていたりしてよい。これはクライアントアプリケーションについても同様である。
【0050】
S602において、クライアントアプリケーションのインストールが実行される。ここでインストーラによる処理を終了して、クライアントアプリケーションを実行する。 S603において、クライアントアプリケーション、特にそのプリンタ探索部407は、同一ネットワーク内に存在するプリンタの探索を実行する。プリンタ探索は、クライアント端末のオペレーションシステムが提供する標準的な方法を用いてもよい。プリンタ探索で発見したプリンタについて、IPアドレスを取得する。
【0051】
S604において、S603でプリンタを発見することができたかを判定する。1台でもプリンタを発見できた場合はS605へ、発見できなかった場合は、構成情報を取得できるプリンタが存在しないため処理を終了する。
【0052】
S605において、S603で発見したプリンタのうちの1つを選択し、所定の条件に該当するか判定する。具体的には、選択したプリンタのドライバモジュール名が、インストールしたクラウドプリンタドライバのドライバモジュール名と一致するかどうかを判定する。選択したプリンタのドライバモジュール名は、例えば探索によって得られたプリンタの、インストール済みのプリンタドライバのドライバモジュール名であってよい。このドライバモジュール名はプリンタドライバが保持する、あるいはプリンタドライバに関連付けられてレジストリに保存された構成情報から取得できる。いずれの場合であっても構成情報はプリンタドライバと関連付けられ(あるいは紐づけられ)ている。S605の判定で双方のドライバモジュール名が一致した場合はS608へ、一致しない場合はS606へ遷移する。なお探索で発見したプリンタのプリンタドライバがクライアント端末101にインストールされていない場合には、ドライバモジュール名が一致しないものとしてS606に分岐してよい。なおプリンタドライバがインストールされた画像形成装置を、インストール済みの画像形成装置と呼ぶことがある。
【0053】
S606において、S603のプリンタ探索から一定時間が経過したかどうかの判定を行う。一定時間以上経過していた場合、クライアント端末101のプリンタドライバから構成情報を取得する処理がタイムアウトしたとして処理を終了する。一定時間経過していない場合は処理を継続するため、S607に遷移する。
【0054】
S607において、S603のプリンタ探索で発見できたプリンタすべてに対し、S605のドライバモジュール名のチェックを行ったかどうかを判定する。すべてのプリンタをチェックしていた場合、クライアント端末内にはクラウドプリンタドライバに適用する構成情報を取得できるプリンタが存在しないと判定し、処理を終了する。ドライバモジュール名の判定を行っていないプリンタが存在する場合はチェックを継続するため、S605に遷移する。
【0055】
S608において、クラウドプリンタドライバとドライバモジュール名が同一のプリンタドライバに紐づけられた構成情報をクラウドプリンタドライバに適用するかどうかをユーザーに尋ねる(確認する)ダイアログをクライアントアプリケーションに表示する。その画面の一例を
図7に示す。ダイアログ画面700では、テキストボックス701のようにして、ユーザーへの確認メッセージと、構成情報を取得する先であるクライアント端末101にインストールされているプリンタ名を表示する。
【0056】
S609において、ユーザーはS608で表示されたダイアログ画面700に対し、例えば
図7に示す許可ボタン702をユーザーがクリックし、構成情報の適用を許可した場合はS610へ遷移する。不許可ボタン703をユーザーがクリックし、構成情報の適用を許可しない場合は、クライアント端末101にある他のプリンタからの構成情報の取得を試みるためS606へ遷移する。
【0057】
S610において、クラウドプリンタドライバとドライバモジュール名が一致したプリンタドライバの構成情報を取得し、プリンタドライバのレジストリ値として記憶装置304に保存し、クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する。
【0058】
以上の構成及び処理により、インストール済みのプリンタドライバの構成情報を、新たにインストールしたクラウドプリンタドライバの構成情報として設定できる。このときドライバモジュールの同一性を確認しているので、クライアント端末にインストールされていた画像形成装置をCPS経由で利用する構成に構成を変更する場合、画像形成装置の構成を設定する労力を軽減できる。さらに、設定した構成情報も正確である。
【0059】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態の構成に加え、クライアント端末に既にインストールされているプリンタから、クラウドプリンタドライバの構成情報として利用できるものを抽出し、クラウドプリンタドライバの構成情報として適用する例を説明する。
【0060】
第2の実施形態におけるシステム全体構成、ハードウェア構成及びソフトウェア構成は、第1の実施形態における
図1、
図2、
図3、
図4、
図5と同様である。
【0061】
図8は、本実施形態におけるクライアントアプリケーションおよびクラウドプリンタドライバをインストールする際のフローチャートである。本処理は、クライアント端末101においてユーザーがインストーラを実行し、クライアントアプリケーションおよびクラウドプリンタドライバのインストールを行い、クラウドプリンタドライバに適合する構成情報を適用する処理である。
【0062】
S801からS804は、第1の実施形態におけるS601からS604と同様である。
【0063】
S805において、S803で発見したプリンタのうちの1つを選択して、所定の条件に該当するか判定する。具体的には、プリンタのドライバモジュール名が、インストールしたクラウドプリンタドライバのドライバモジュール名と一致するかどうかを判定する。一致しない場合、プリンタのドライバモジュールのメーカーが、クラウドプリンタドライバのドライバモジュールのメーカーと一致するかどうかを判定する。どちらかの条件に合致した場合はS808へ、いずれも一致しない場合はS806へ遷移する。
【0064】
S806において、S803のプリンタ探索から一定時間が経過したかどうかの判定を行う。一定時間以上経過していた場合、クライアント端末101のプリンタドライバから構成情報を取得する処理がタイムアウトしたとしてS809に遷移する。一定時間経過していない場合は処理を継続するため、S807に遷移する。
【0065】
S807において、S803のプリンタ探索で発見できたプリンタすべてに対し、S805のドライバモジュール名のチェックを行ったかどうかを判定する。すべてのプリンタをチェックしていた場合、S809に遷移する。ドライバモジュール名の判定を行っていないプリンタが存在する場合はチェックを継続するため、S805に遷移する。
【0066】
S808において、ここまでの処理で発見した、所定の条件に合致したプリンタの優先度付けを行う。優先度付けには、表1に記載の優先度を基にして、プリンタの優先度を決定する。そしてプリンタに関連付けてその優先度を記憶する。なお優先度を決定する際に参照されるドライバモジュール名とメーカー名は構成情報から取得できるので、ここで構成情報を取得しておいてもよい。またデフォルトプリンタに指定されていることは、例えばクライアント端末101の持つレジストリの情報を参照して判定できる。
【0067】
表1の例では、クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュール名を持ち、メーカーも同一のプリンタに最高優先度が付与される。次の優先度は、クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュール名を持つが、メーカーは同一ではないプリンタである。その次はクラウドプリンタドライバと同一ではないドライバモジュール名を持つが、メーカーは同一で、デフォルトプリンタに指定されたプリンタである。その次がクラウドプリンタドライバと同一ではないドライバモジュール名を持つが、メーカーは同一のプリンタであり、デフォルトプリンタに指定されていないプリンタである。このように、プリンタドライバがクラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つか、プリンタドライバのメーカーがクラウドプリンタドライバのメーカーと同一であるか、少なくともいずれかを満たすプリンタが候補とされる。そして候補とされたプリンタには優先度が付与される。なお、表1の上位2つの条件については、デフォルト指定の有無を参照してもよい。その場合にはデフォルト指定されているプリンタがあれば、そちらの方に、デフォルト指定されていないプリンタよりも高い優先度が付与される。
【0068】
このほかのプリンタにも優先度を付してもよい。たとえば次点の優先度として、クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュール名を持ち、メーカーも同一かつデフォルト指定されていないプリンタとしてもよい。また、クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュール名を持ち、メーカーは同一ではなくかつデフォルト指定されたプリンタの次の優先度を、名称とメーカーは同条件でデフォルト指定されていないプリンタとしてもよい。このように表1は一例であって他の基準で優先度を付してもよい。なお、本例では表1のような優先度を付与する条件に該当しないプリンタには優先度を付与しないものとしてもよい。
【0069】
【0070】
S809において、S805のドライバモジュール名の判定において、1つでも条件に合致していたものがあったかどうかを判定する。条件に合致していたプリンタが存在していればS810へ遷移し、ひとつも存在しなかった場合は処理を終了する。S809の判定は、プリンタに付与された優先度が記憶されているか否かを判定することで行ってもよい。
【0071】
S810において、例えば
図9に示す候補画面900のように、これまでの処理で発見できたプリンタから、構成情報を取得するプリンタを決定するための画面を表示する。S808で決定した優先度付けに従って、最も優先度の高いプリンタ名を優先取得先901に表示する。それ以外のプリンタ名は、候補リスト902に表示する。優先度が付与されていないプリンタは候補ではなく、表示の対象としなくてよい。
【0072】
S811において、ユーザーによる、構成情報を取得するためのプリンタの選択を受け付ける。優先取得先901に表示されているプリンタから構成情報を取得する場合、ユーザーは決定ボタン903をクリックする。優先取得先901に表示されているものとは異なるプリンタからの構成情報を取得したい場合、ユーザーは候補リスト902から任意のプリンタ名をクリックした後に決定ボタン903をクリックする。プリンタからの構成情報の取得を行わない場合は、ユーザーはキャンセルボタン904をクリックする。
【0073】
S812において、ユーザーがS811で決定ボタン903をクリックしていた場合はS813へ遷移し、キャンセルボタン904をクリックしていた場合は処理を終了する。
【0074】
S813は第1の実施形態におけるS610と同様である。ただし取得対象は、
図9のUIでプリンタが選択されていない場合には優先取得先901に表示された、最も優先度の高いプリンタのプリンタドライバの構成情報である。また
図9のUIでプリンタが選択されている場合には選択されたプリンタのプリンタドライバの構成情報を取得する。
【0075】
以上の構成及び処理により、インストール済みのプリンタドライバの構成情報を、新たにインストールしたクラウドプリンタドライバの構成情報として設定できる。このときドライバモジュールの同一性を確認しているので、クライアント端末にインストールされていた画像形成装置をCPS経由で利用する構成に構成を変更する場合、画像形成装置の構成を設定する労力を軽減できる。さらに、設定した構成情報も正確である。
【0076】
また本実施形態では、適用可能な構成情報を持つプリンタの候補をユーザーに提示しており、ユーザーはそこからクラウドプリンタドライバに適用する構成情報のプリンタを選択することができる。そのため、本実施形態では、用いたい画像形成装置の構成をユーザー自身が選択する余地がある。 [その他の実施例]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0077】
●実施形態のまとめ
上記実施形態をまとめると以下のような発明が含まれる。
(項目1)
クラウドプリントサービスを提供するサーバーに接続される情報処理装置であって、
接続された外部装置と通信する通信手段と、
制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記サーバーに送信するための印刷ジョブを生成するクラウドプリンタドライバをインストールする際に、前記情報処理装置にインストール済みの画像形成装置の中から、所定の条件に該当する画像形成装置を特定し、
特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目2)
項目1に記載の情報処理装置であって、
前記所定の条件は、前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つことである
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目3)
項目2に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記情報処理装置にインストール済みの画像形成装置として、前記情報処理装置に接続された画像形成装置を探索し、発見された画像形成装置の中から、プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つ画像形成装置を特定する
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目4)
項目1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定することをユーザーに確認するユーザーインタフェース手段を更に有し、
前記制御手段は、前記ユーザーインタフェース手段によりユーザーからの許可を受け付けると、特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目5)
項目1に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記所定の条件に該当する複数の画像形成装置がある場合には、前記複数の画像形成装置のうち最も高い優先度が付与された画像形成装置か、または前記複数の画像形成装置のうちからユーザーにより選択された画像形成装置を、特定した前記画像形成装置としてそのプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目6)
項目5に記載の情報処理装置であって、
前記所定の条件は、前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持つか、あるいは前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一であるか、少なくともいずれかを満たすことを含む
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目7)
項目5または6に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、
前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持ち、かつ前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一である画像形成装置、
前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持ち、かつ前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一でない画像形成装置、
前記プリンタドライバが、前記クラウドプリンタドライバと同一のドライバモジュールを持たず、かつ前記プリンタドライバのメーカーが前記クラウドプリンタドライバのメーカーと同一である画像形成装置、
の順で前記優先度を、発見された前記画像形成装置に付与する
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目8)
項目7に記載の情報処理装置であって、
前記制御手段は、前記優先度を付与する順が同一の複数の画像形成装置がある場合には、前記情報処理装置にデフォルトプリンタとして設定された画像形成装置の優先度を、前記デフォルトプリンタとして設定されていない画像形成装置の優先度よりも高くする
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目9)
項目5乃至8のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
特定した前記画像形成装置のプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定することをユーザーに確認するユーザーインタフェース手段を更に有し、
前記ユーザーインタフェース手段は、前記優先度に関連付けて前記複数の画像形成装置のリストをさらに表示し、
前記制御手段は、前記複数の画像形成装置のうち最も高い優先度が付与された画像形成装置か、または前記リストに含まれた前記複数の画像形成装置のうちからユーザーにより選択された画像形成装置を、特定した前記画像形成装置としてそのプリンタドライバの構成情報を前記クラウドプリンタドライバの構成情報として設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
(項目10)
項目1乃至9のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記情報処理装置にインストール済みの前記画像形成装置は、前記クラウドプリントサービスから印刷ジョブを取得して印刷する画像形成装置である
ことを特徴とする情報処理装置。
【0078】
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0079】
101 クライアント端末、102 画像形成装置、103 クラウドプリントサービス