(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164714
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】報知システム、報知システムの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
F24F 7/007 20060101AFI20241120BHJP
F24F 11/77 20180101ALI20241120BHJP
F24F 11/64 20180101ALI20241120BHJP
F24F 11/54 20180101ALI20241120BHJP
F24F 140/00 20180101ALN20241120BHJP
F24F 110/10 20180101ALN20241120BHJP
F24F 110/12 20180101ALN20241120BHJP
F24F 110/70 20180101ALN20241120BHJP
【FI】
F24F7/007 B
F24F11/77
F24F11/64
F24F11/54
F24F140:00
F24F110:10
F24F110:12
F24F110:70
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080396
(22)【出願日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】広本 将基
(72)【発明者】
【氏名】重松 徹紀
(72)【発明者】
【氏名】村田 佑介
(72)【発明者】
【氏名】丸橋 伊織
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
【Fターム(参考)】
3L056BA01
3L056BD01
3L260AA01
3L260AB02
3L260AB15
3L260BA38
3L260CA12
3L260CA17
3L260CA32
3L260CB52
3L260EA07
3L260GA17
3L260GA24
3L260JA22
(57)【要約】
【課題】本開示は、換気に係わる推奨情報を不必要に報知してしまうことを抑制できる報知システム、報知システムの制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】本開示における報知システムは、被換気空間を換気する換気装置と、前記被換気空間の空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサと、前記換気装置の運転状態及び前記空気質センサが検出した前記空気質状態に基づいて、前記換気装置による換気に係わる推奨情報を報知部により報知するか否かを判定する判定部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被換気空間を換気する換気装置と、
前記被換気空間の空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサと、
前記換気装置の運転状態、及び前記空気質センサが検出した前記空気質状態に基づいて、前記換気装置による換気に係わる推奨情報を報知部により報知するか否かを判定する判定部と、を備える、
報知システム。
【請求項2】
前記報知部を備え、
前記判定部は、前記空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、前記換気装置が動作していない場合、前記換気装置を動作させる旨の前記推奨情報である第1推奨情報を報知すると判定し、前記空気質状態が前記所定状態より悪い状態を示し、且つ、前記換気装置が動作している場合、前記第1推奨情報を報知しないと判定し、
前記報知部は、前記判定部が前記第1推奨情報を報知すると判定した場合に前記第1推奨情報を報知する、
請求項1に記載の報知システム。
【請求項3】
前記報知部を備え、
前記判定部は、前記空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が所定風量未満である場合、前記換気装置の風量を強める旨の前記推奨情報である第2推奨情報を報知すると判定し、前記空気質状態が前記所定状態より悪い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が前記所定風量以上である場合、前記第2推奨情報を報知しないと判定し、
前記報知部は、前記判定部が前記第2推奨情報を報知すると判定した場合に前記第2推奨情報を報知する、
請求項1に記載の報知システム。
【請求項4】
前記判定部は、
前記空気質状態が定常的に前記悪い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が前記所定風量未満である場合、前記第2推奨情報を報知すると判定し、
前記空気質状態が定常的に前記悪い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が前記所定風量以上である場合、前記第2推奨情報を報知しないと判定する、
請求項3に記載の報知システム。
【請求項5】
前記報知部は、
前記被換気空間の温度と外気の温度との差が所定値以上である場合、前記第2推奨情報と共に、前記被換気空間の空調負荷が増加する旨の情報を報知する、
請求項3又は4に記載の報知システム。
【請求項6】
前記被換気空間を空調する空気調和装置を備え、
前記報知部は、
前記被換気空間の温度と外気の温度との差が所定値以上である場合、前記第2推奨情報と共に、前記空気調和装置の空調負荷を強める旨の情報を報知する、
請求項3又は4に記載の報知システム。
【請求項7】
前記報知部は、
前記第2推奨情報の報知後、前記換気装置の風量が前記所定風量以上に強められ、且つ、前記空気質状態が改善した場合、前記空気質状態が改善した旨の情報を報知する、
請求項3又は4に記載の報知システム。
【請求項8】
前記報知部を備え、
前記判定部は、前記空気質状態が所定状態より良い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が所定風量以上である場合、前記換気装置の風量を弱める旨の前記推奨情報である第3推奨情報を報知すると判定し、前記空気質状態が前記所定状態より良い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が前記所定風量未満である場合、前記第3推奨情報を報知しないと判定し、
前記報知部は、前記判定部が前記第3推奨情報を報知すると判定した場合に前記第3推奨情報を報知する、
請求項1に記載の報知システム。
【請求項9】
前記判定部は、
前記空気質状態が定常的に前記良い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が前記所定風量以上である場合、前記第3推奨情報を報知すると判定し、
前記空気質状態が定常的に前記良い状態を示し、且つ、前記換気装置の風量が前記所定風量未満である場合、前記第3推奨情報を報知しないと判定する、
請求項8に記載の報知システム。
【請求項10】
前記報知部を備え、
前記報知部は、
前記換気装置が前記空気質状態の改善を優先する第1優先モードである場合、前記第1優先モードである場合に推奨される換気風量を示す前記推奨情報である第4推奨情報を報知し、
前記換気装置が省エネルギーを優先する第2優先モードである場合、前記第2優先モードである場合に推奨される換気風量を示す前記推奨情報である第5推奨情報を報知する、
請求項1に記載の報知システム。
【請求項11】
前記換気装置は、
動作モードとして、前記第1優先モードと前記第2優先モードとを切り替える切替モードを有し、
前記切替モードにおいて、前記第2優先モードを実行中に前記空気質状態が悪化する要因が発生すると、前記第2優先モードから前記第1優先モードに切り替えて、所定時間、前記第1優先モードを実行する、
請求項10に記載の報知システム。
【請求項12】
前記判定部を備え、前記換気装置、及び前記報知部を制御可能な制御装置を備え、
前記制御装置は、前記推奨情報を前記報知部に報知させた後の前記換気装置の運転に係わる設定情報に基づいて、前記換気装置の制御内容を決定する、
請求項1に記載の報知システム。
【請求項13】
被換気空間を換気する換気装置と、前記被換気空間の空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサと、を備える報知システムの制御方法であって、
前記換気装置の運転状態、及び前記空気質センサが検出した前記空気質状態に基づいて、前記換気装置による換気に係わる推奨情報を報知部により報知するか否かを判定する、
報知システムの制御方法。
【請求項14】
1以上のプロセッサを、
被換気空間を換気する換気装置の運転状態、及び、空気質センサが検出した前記被換気空間の空気質の状態である空気質状態に基づいて、前記換気装置による換気に係わる推奨情報を報知するか否かを報知部により判定する判定部として機能させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、報知システム、報知システムの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車両において、CO2濃度が所定値以上である場合、乗員に換気を促す換気促進情報を報知する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、換気に係わる推奨情報を不必要に報知してしまうことを抑制できる報知システム、報知システムの制御方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における報知システムは、被換気空間を換気する換気装置と、前記被換気空間の空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサと、前記換気装置の運転状態及び前記空気質センサが検出した前記空気質状態に基づいて、前記換気装置による換気に係わる推奨情報を報知部により報知するか否かを判定する判定部と、を備える。
【0006】
また、本開示における報知システムの制御方法は、被換気空間を換気する換気装置と、前記被換気空間の空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサと、を備える報知システムの制御方法であって、前記換気装置の運転状態、及び前記空気質センサが検出した前記空気質状態に基づいて、前記換気装置による換気に係わる推奨情報を報知部により報知するか否かを判定する。
【0007】
また、本開示におけるプログラムは、1以上のプロセッサを、被換気空間を換気する換気装置の運転状態、及び、空気質センサが検出した前記被換気空間の空気質の状態である空気質状態に基づいて、前記換気装置による換気に係わる推奨情報を報知するか否かを報知部により判定する判定部として機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示における報知システム、報知システムの制御方法、及びプログラムは、換気装置の運転状態、及び被換気空間の空気質の状態を考慮して、換気に係わる推奨情報を報知できるようになる。よって、換気に係わる推奨情報を不必要に報知してしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る報知システムの構成を示す図
【
図2】実施の形態1に係る報知システムの空調換気制御装置の構成を示す図
【
図3】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図4】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図5】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図6】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図7】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図8】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図9】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図10】実施の形態1に係る報知部が報知する情報の一例を示す図
【
図11】実施の形態1に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図12】実施の形態1に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図13】実施の形態1に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図14】実施の形態1に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図15】実施の形態1に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図16】実施の形態1に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図17】実施の形態2に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図18】実施の形態3に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【
図19】実施の形態4に係る報知システムの動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、CO2(二酸化炭素)などの空気質の状態を考慮して、換気に係わる情報を報知するという技術があった。このような技術には特許文献1記載のような換気に係わる推奨情報を報知する技術があるが、特許文献1を含む従来の技術では、報知において考慮している事項が空気質の状態であって換気装置の運転状況を考慮していない。そのため、従来の技術では、例えば、換気装置が動作中であるにも係わらず、換気装置に係わる推奨情報を報知させてしまうといったように、不必要な情報の報知がなされてしまうと言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、換気に係わる推奨情報を不必要に報知してしまうことを抑制できる報知システム、報知システムの制御方法、及びプログラムを提供する。
【0011】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
(実施の形態1)
[1-1.構成]
図1は、実施の形態1に係わる報知システム1000の構成を示す図である。
報知システム1000は、被空調換気空間Sを利用する使用者Pに対して、各種の情報を報知するシステムである。被空調換気空間Sは、室内機1が空調する被空調空間であり、換気装置2が換気する被換気空間である。被空調換気空間Sは、住居や施設等の建築物Hの内部に設けられる空間であり、例えば、建築物Hの内部に設けられた部屋である。
被空調換気空間Sは、本開示の「被換気空間」に相当する。
【0013】
報知システム1000は、被空調換気空間Sの空調をおこなう空気調和装置4と、被空調換気空間Sを換気する換気装置2と、空気調和装置4と換気装置2を制御する空調換気制御装置15と、情報提示端末20とを備える。
空調換気制御装置15は、本開示の「制御装置」に相当する。
空気調和装置4は、被空調換気空間Sの空調をおこなう室内機1と、室外との熱交換をおこなう室外機3とを有する。
図1では、室内機1Aと室内機1Bとの2台の室内機1と、換気装置2Aと換気装置2Bとの2台の換気装置2が示されているが、それぞれ1台でもよく、3台以上であってもよい。また、空気調和装置4の数、及び室外機3の数も1台に限られない。
【0014】
空調換気制御装置15は、ローカルネットワークであるネットワークNに接続された通信装置5を介して、各種センサや情報提示端末20と情報のやり取りをおこなう。具体的には通信装置5は、被空調換気空間S内部の空気質を検出する空気質センサ10等の複数のセンサ類と無線接続される。通信装置5は、ネットワークNを介して空調換気制御装置15と通信する。通信装置5は、各機器をネットワークNに接続するためのインターフェース装置として機能する。もちろん、通信装置5とセンサ類は有線接続されてもよい。
【0015】
通信装置5は、室外の気温や湿度を検出する室外環境センサ12と通信接続する。また、通信装置5は、被空調換気空間S内に人がいるかどうかを検出する人感センサ14と通信接続する。人感センサ14は、被空調換気空間S内に人がいるか否かを、赤外線検出器によって検出する。また、人感センサ14は、被空調換気空間S内にいる人の体温を検出する。人感センサ14は、検出した対象の値を周期的に空調換気制御装置15に送信する。通信装置5は、使用者Pに情報を提示する情報提示端末20に接続する。情報提示端末20は、報知部27(
図3参照)を有する。本実施の形態において、報知部27は、情報提示端末20の筐体に設けられ、表面にタッチパネルを備える。情報提示端末20は、スマートフォンやタブレットPCであってもよく、またスピーカー等を使用して音声で使用者Pに情報を伝達する機器でもよい。
【0016】
報知システム1000は、空気質センサ10を備える。空気質センサ10は、被空調換気空間Sの空気質の状態(以下、「空気質状態」という)を検出するセンサである。具体的には、空気質センサ10は、空気質状態としてCO2(二酸化炭素)濃度を検出する。本実施の形態の空気質センサ10は、例えば非分散型赤外線吸収法を採用するセンサである。空気質センサ10は、空調換気制御装置15と通信接続し、検出したCO2濃度の値を周期的に空調換気制御装置15に送信する。
また、報知システム1000は、室内環境センサ8、及び室外環境センサ12を備える。室内環境センサ8は、被空調換気空間S内の温度と湿度を検出する。室外環境センサ12は、室外の温度と湿度を検出する。室内環境センサ8と室外環境センサ12は、空調換気制御装置15と通信接続し、検出した温度や湿度の値を周期的に空調換気制御装置15に送信する。
なお、空気質センサ10と、室内環境センサ8と、室外環境センサ12と、人感センサ14の数は、
図1に示す数に限定されず、1つでもよいし、2つ以上でもよい。また、これらセンサの設置位置も、
図1に示す位置に限定されない。
【0017】
報知システム1000は、換気装置2を備える。
換気装置2は、建築物Hに設けられる。換気装置2は、送風ファン21と、送風ファン21を駆動するファンモータ22とが設けられる。換気装置2は、送風ファン21及びファンモータ22によって、被空調換気空間Sへの給気を行う。本実施の形態の換気装置2は、天井埋込型の装置を例示している。なお、換気装置2の形式は、天井埋込形の装置に限定されず、例えば、被空調換気空間Sと建築物Hの外部とを連通するダクト形状でもよい。また、換気装置2は、塵埃や、微粒子、ウイルス飛沫、エアロゾル等を捕集するフィルタを備えてもよい。被空調換気空間Sには、換気装置2の給気に対応して、排気口が設けられている。
【0018】
本実施の形態の換気装置2は、換気風量を、弱風、及び強風に切り替え可能である。強風は、弱風より風量が大きい。
なお、室内機1と室外機3を含む空気調和装置4と、換気装置2とは、空調換気制御装置15に通信接続されて空調換気制御装置15に制御される。
【0019】
図2は、空調換気制御装置15の構成を示す。空調換気制御装置15は、報知システム1000の制御を行うコンピュータである。空調換気制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などのプロセッサ50と、ROMやRAMなどのメモリを含む記憶部37と、通信部39とを備え、プロセッサ50が記憶部37に記憶されているプログラム32を実行することで、
図2に挙げた判定部31と、換気装置制御部33と、空気調和装置制御部34と、報知制御部36と、人感センサ測定部38として機能する。記憶部37は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びSSD(Solid State Device)等の電子デバイスにより実現される。通信部39は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、プロセッサ50の制御に従って、室内機1、換気装置2、通信装置5、及び情報提示端末20と通信する。
【0020】
判定部31は、換気装置2の運転状態、及び空気質センサ10が検出した被空調換気空間Sの空気質状態に基づいて、換気装置2による換気に係わる推奨情報40を、報知部27を通じて報知するか否かを判定する。
【0021】
換気装置制御部33は、通信部39を介して換気装置2と通信し、換気装置2の運転状態を制御する。
【0022】
空気調和装置制御部34は、通信部39を介して室内機1と通信し、空気調和装置4の運転状態を制御する。
【0023】
報知制御部36は、情報提示端末20を制御して、使用者Pに情報を報知する。また、報知制御部36は、通信部39を介して情報提示端末20と通信し、報知部27への入力に対応する情報を、情報提示端末20から受信する。
【0024】
人感センサ測定部38は、人感センサ14が検出した値を用いて、使用者Pの存在の有無判定や、使用者Pの体温を推定する。
【0025】
[1-2.動作]
図3から
図10までの各図は、報知制御部36の制御により報知部27が報知する情報の一例を示す。
図3は、被空調換気空間S内の3つの場所における空気質状態の一例を示す。ここで、空気質状態が良い(GOOD)というのは、CO2濃度が、例えば600ppm未満の場合を示す。空気質状態が悪い(POOR)というのはCO2濃度が、例えば1000ppm以上の場合を示す。また空気質状態が普通である(NORMAL)というのは、CO2濃度が、例えば600ppm以上1000ppm未満の場合を示す。
普通の空気質状態は、本開示の「所定状態」に相当する。
【0026】
図3においては、「フロア1」との名称で模式的に示す被空調換気空間Sの左部分30Aでは空気質状態が悪く、中央部分30Bでは空気質状態が普通であり、右部分30Cでは空気質状態が良いことを示している。また図中の感嘆符35が表示された部分が手指等でタッチされると、報知部27は、換気装置2による換気に係わる推奨情報40を報知する。
図3の感嘆符35に対応するエリアの空気質状態が悪い状態であり、且つ、このエリアに対応する換気装置2が動作していない場合、感嘆符35がタッチされると、報知部27は、
図4に示す推奨情報40を報知する。すなわち、報知部27は、感嘆符35に対応するエリアを換気する換気装置1を動作させる旨を推奨する推奨情報40である第1推奨情報40Aを報知する。報知部27は、第1推奨情報40Aの報知と共に、第1実行ボタン45Aを表示する。報知システム1000では、第1実行ボタン45Aを使用者Pがタッチすると、換気が開始される。具体的には、報知制御部36が、第1実行ボタン45Aに対する操作の情報を情報提示端末20から受信した場合、換気装置制御部33は、換気装置2に動作開始信号を送信することで、換気装置2に換気を開始させる。
【0027】
図3の感嘆符35に対応するエリアの空気質状態が悪い状態であり、且つ、このエリアに対応する換気装置2が弱風で運転している場合、感嘆符35がタッチされると、報知部27は、
図5に示す推奨情報40を報知する。すなわち、報知部27は、感嘆符35に対応するエリアを換気する換気装置2の換気風量を強める旨の推奨情報40である第2推奨情報40Bを報知する。報知部27は、第2推奨情報40Bの報知と共に、第2実行ボタン45Bを表示する。報知システム1000では、第2実行ボタン45Bを使用者Pがタッチすると、換気装置2の換気風量が強風となる。具体的に、報知制御部36が、第2実行ボタン45Bに対する操作の情報を情報提示端末20から受信した場合、換気装置制御部33は、換気装置2の換気風量を強風にする指示信号を換気装置2に送信することで、換気装置2の換気風量を強風にさせる。
【0028】
図3の感嘆符35に対応するエリアの空気質状態が悪い状態であり、且つ、このエリアに対応する換気装置2が弱風で運転していて、且つ、被空調換気空間S内の温度と外気の温度とが所定値以上である場合、感嘆符35がタッチされると、報知部27は、
図5に示す推奨情報40を報知する。すなわち、報知部27は、第2推奨情報40Bと共に、被空調換気空間Sの空調負荷が増加する旨の情報を報知する。
【0029】
なお、
図5の報知の代わりに
図6の報知を行ってもよい。
図3の感嘆符35に対応するエリアの空気質状態が悪い状態であり、且つ、このエリアに対応する換気装置2が弱風で運転していて、且つ、被空調換気空間S内の温度と外気の温度とが所定値以上である場合、感嘆符35がタッチされると、報知部27は、
図6に示す推奨情報40を報知する。すなわち、報知部27は、第2推奨情報40Bを報知する。報知部27は、第2推奨情報40Bの報知と共に、空気調和装置4の空量負荷を強める旨の情報を表示する。報知システム1000では、第3実行ボタン45Cを使用者Pがタッチすると、換気装置2の換気風量が強風となり、且つ、空気調和装置4の空調が強まる。具体的に、報知制御部36が、第3実行ボタン45Cに対する操作の情報を情報提示端末20から受信した場合、換気装置制御部33は、換気装置2の換気風量を強風にする指示信号を換気装置2に送信することで、換気装置2の換気風量を強風にさせる。また、空気調和装置制御部34は、空調を強める指示信号を室内機1に送信することで、空気調和装置4の空調を強める。
【0030】
図7は、被空調換気空間S内の3つの場所における空気質状態を他の例を示す。
図7は、
図3で示された状態から換気装置2で換気をした結果として、空気質状態が悪い状態から普通の状態に改善された場合を示す。この場合、報知部27は、空気質状態が悪い状態から普通の状態に改善された旨の情報51を報知する。情報51はタッチ操作可能であり、使用者Pが情報51を手指などでタッチすると、報知部27は、
図8の画面を報知する。
【0031】
すなわち、報知部27は、情報51と、第4実行ボタン45Dとを報知する。
図8は、空気質状態が普通の状態であって、換気装置2による換気が強風であることを示す。報知システム1000では、第4実行ボタン45Dを使用者Pがタッチすると、換気装置2が弱風で運転する。具体的には、報知制御部36が、第4実行ボタン45Dに対する操作の情報を情報提示端末20から受信した場合、換気装置制御部33は、換気装置2の換気風量を弱風にする指示信号を換気装置2に送信することで、換気装置2の換気風量を弱風にさせる。
【0032】
図9は、被空調換気空間S内の3つの場所における空気質状態の他の例を示す。
図9は、
図3で示された状態から換気装置2で換気をした結果として、空気質状態が3つの箇所すべてで良い状態(GOOD)に改善された場合を示す。
【0033】
図9の感嘆符35に対応するエリアの空気質状態が良い状態であり、且つ、このエリアに対応する換気装置2が強風で運転している場合、感嘆符35がタッチされると、報知部27は、
図10に示す推奨情報40を報知する。すなわち、報知部27は、感嘆符35に対応するエリアを換気する換気装置2の換気風量を弱める旨の推奨情報40である第3推奨情報40Cを報知する。報知部27は、第3推奨情報40Cの報知と共に、第5実行ボタン45Eを表示する。報知システム1000では、第5実行ボタン45Eを使用者Pがタッチすると、換気装置2の換気風量が強風となる。具体的に、報知制御部36が、第5実行ボタン45Eに対する操作の情報を情報提示端末20から受信した場合、換気装置制御部33は、換気装置2の換気風量を弱風にする指示信号を換気装置2に送信することで、換気装置2の換気風量を弱風にさせる。
【0034】
[1-3.フローチャート]
次に、報知システム1000の動作について説明する。
図11から
図16は、報知システム1000の動作を示すフローチャートである。
【0035】
図11は、被空調換気空間Sの空気質の状態に基づいて、報知制御部36が報知の制御をする動作を説明する。まず、判定部31は、換気装置2が停止しているかどうかを判定する(ステップSA1)。ステップSA1について詳述する。空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。ステータス情報には、換気装置2が運転中であるか換気装置2が停止しているかや、換気装置2の換気風量などが記述されている。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を参照し、参照したステータス情報に換気装置2が停止していることが記述されているか否かに基づいて、換気装置2が停止しているかどうかを判定する。
【0036】
換気装置2が停止していると判定した場合(ステップSA1:YES)、判定部31は、被空調換気空間SのCO2濃度が1000ppm以上か否かを判定する(ステップSA2)。ステップSA2について詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した最新の値が示すCO2濃度が1000ppm以上であるか否かを判定する。
【0037】
判定部31が、CO2濃度は1000ppm以上であると判定した場合(ステップSA2:YES)、報知制御部36は、情報提示端末20に第1推奨情報40Aを報知させる(ステップSA3)。
具体的に、報知制御部36は、前述した
図4で示した第1推奨情報40Aを報知部27が報知するように、情報提示端末20を制御する。例えば、報知制御部36は、第1推奨情報40Aの報知を指示する指示信号を情報提示端末20に送信する。
【0038】
ステップSA1の説明に戻り、換気装置2が停止していないと判定部31が判定した場合(ステップSA1:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0039】
ステップSA2の説明に戻り、CO2濃度は1000ppm未満であると判定部31が判定した場合(ステップSA2:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0040】
図12は、被空調換気空間Sの空気質状態に基づいて、報知制御部36が報知の制御をする他の動作を説明する。まず、判定部31は、換気装置2の風量が所定風量未満か否かを判定する(ステップSB1)。ステップSB1について詳述する。空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を参照し、参照したステータス情報に記述された換気風量が所定風量未満か否かを判定する。
【0041】
換気装置2の風量が所定風量未満である場合(ステップSB1:YES)、判定部31は、CO2濃度が1000ppm以上か否かを判定する(ステップSB2)。ステップSB2について詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した最新の値が示すCO2濃度が1000ppm以上であるか否かを判定する。
【0042】
判定部31が、CO2濃度は1000ppm以上であると判定した場合(ステップSB2:YES)、報知制御部36は、情報提示端末20に第2推奨情報40Bを報知させる(ステップSB3)。
具体的に、報知制御部36は、
図5で示した第2推奨情報40Bを報知部27が報知するように、情報提示端末20を制御する。例えば、報知制御部36は、第2推奨情報40Bの報知を指示する指示信号を情報提示端末20に送信する。
【0043】
ステップSB1の説明に戻り、換気装置2の風量が所定風量以上であると判定部31が判定した場合(ステップSB1:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0044】
ステップSB2の説明に戻り、CO2濃度は1000ppm未満であると判定部31が判定した場合(ステップSB2:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0045】
図13は、被空調換気空間Sの空気質状態に基づいて、報知制御部36が報知の制御をする他の動作を説明する。まず、判定部31は、換気装置2の風量が所定風量未満か否かを判定する(ステップSC1)。ステップSC1について詳述する。空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を参照し、参照したステータス情報に記述された換気風量が所定風量未満か否かを判定する。
【0046】
換気装置2の風量が所定風量未満である場合(ステップSC1:YES)、判定部31は、CO2濃度が1000ppm以上か否かを判定する(ステップSC2)。ステップSC2について詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した最新の値が示すCO2濃度が1000ppm以上であるか否かを判定する。判定部31が、CO2濃度は1000ppm以上であると判定した場合(ステップSC2:YES)、報知制御部36は、情報提示端末20に対して、換気装置2の風量を強めることを推奨する情報の報知をおこなうように制御する(ステップSC3)。
【0047】
次に、室外環境センサ12で測定される最新の室外の気温と、室内環境センサ8で検出される最新の被空調換気空間S内の気温に基づいて、室外の気温と被空調換気空間S内の気温との差が所定値以上か否かを判定部31が判定する(ステップSC4)。ここで室外の気温は、本開示における「外気の温度」に相当する。また、被空調換気空間S内の気温は、「被換気空間の温度」に相当する。外気の温度と、被換気空間の温度との差が所定値以上である場合(ステップSC4:YES)、報知制御部36は、情報提示端末20に対して、空調負荷が増大する旨の情報の報知をおこなうように制御する(ステップSC5)。具体的には、例えば、空調換気制御装置15は、前述した
図5の内容を、情報提示端末20が報知するように制御する。
【0048】
ステップSC1の説明に戻り、換気装置2の風量が所定風量以上であると判定部31が判定した場合(ステップSC1:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0049】
ステップSC2の説明に戻り、CO2濃度は1000ppm未満であると判定部31が判定した場合(ステップSC2:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0050】
ステップSC4の説明に戻り、外気温と室内温度の差が所定値未満である場合(ステップSC4:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0051】
図14は、被空調換気空間Sの空気質の状態に基づいて、報知制御部36が報知の制御をする他の動作を説明する。まず、判定部31は、換気装置2の風量が所定風量未満か否かを判定する(ステップSD1)。ステップSD1について詳述する。空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を参照し、参照したステータス情報に記述された換気風量が所定風量未満か否かを判定する。
【0052】
換気装置2の風量が所定風量未満である場合(ステップSD1:YES)、判定部31は、被空調換気空間SのCO2濃度が1000ppm以上か否かを判定する(ステップSD2)。ステップSD2について詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した最新の値が示すCO2濃度が1000ppm以上であるか否かを判定する。
【0053】
判定部31が、CO2濃度は1000ppm以上であると判定した場合(ステップSD2:YES)、報知制御部36は、情報提示端末20に対して、換気装置2の風量を強めることを推奨する情報の報知をおこなうように制御をおこなう(ステップSD3)。
【0054】
次に、室外環境センサ12で測定される最新の室外の気温と、室内環境センサ8で検出される最新の被空調換気空間S内の気温に基づいて、室外の気温と被空調換気空間S内の気温との差が所定値以上か否かを判定部31が判定する(ステップSD4)。ここで室外の気温は、本開示における「外気の温度」に相当する。また、被空調換気空間S内の気温は、「被換気空間の温度」に相当する。外気の温度と、被換気空間の温度との差が所定値以上である場合(ステップSD4:YES)、報知制御部36は、空調を強める旨の報知をおこなうように制御をおこなう(ステップSD5)。具体的には、例えば、空調換気制御装置15は、前述した
図6の内容を情報提示端末20が報知するように制御する。この場合、所定値は例えば10℃である。
【0055】
ステップSD1の説明に戻り、換気装置2の風量が所定風量以上であると判定部31が判定した場合(ステップSC1:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0056】
ステップSD2の説明に戻り、CO2濃度は1000ppm未満であると判定部31が判定した場合(ステップSC2:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0057】
ステップSD4の説明に戻り、室外の温度と被空調換気空間Sの温度との差が所定値未満である場合(ステップSD4:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0058】
図15は、被空調換気空間Sの空気質の状態に基づいて、報知制御部36が報知の制御をする他の動作を説明する。まず、判定部31は、換気装置2の風量が所定風量未満か否かを判定する(ステップSE1)。ステップSE1について詳述する。空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を参照し、参照したステータス情報に記述された換気風量が所定風量未満か否かを判定する。
【0059】
換気装置2の風量が所定風量未満である場合(ステップSE1:YES)、判定部31は、被空調換気空間SのCO2濃度が1000ppm以上か否かを判定する(ステップSD2)。ステップSD2について詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した最新の値が示すCO2濃度が1000ppm以上であるか否かを判定する。
【0060】
判定部31が、CO2濃度は1000ppm以上であると判定した場合(ステップSE2:YES)、報知制御部36は、情報提示端末20に対して、換気装置2の風量を強めることを推奨する情報の報知をおこなうように制御をおこなう(ステップSE3)。
【0061】
次に、判定部31は、換気装置2の風量を強める操作が使用者Pによって行われたか否かを判定する(ステップSE4)。ステップSE4について詳述する。空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を含む複数のステータス情報を参照し、情報提示端末20を通じて所定時間内に換気装置2の換気風量が強められたかどうかを判定する。所定時間は、例えば3分間である。
【0062】
換気装置2の風量を強める操作が使用者Pによって行われたと判定部31が判定した場合(ステップSE4:YES)、判定部31は、風量を強める操作が行われた時から起算して所定時間経過後、CO2濃度が改善されたか否かを判定する(ステップSE5)。なお所定時間は、例えば30分である。ステップSE5について詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した、風量を強める操作が行われた時点でのCO2濃度と、所定時間経過後の最新の値が示すCO2濃度とを比較して、CO2濃度が改善されたか否かを判定する。
【0063】
判定部31が、所定時間経過後、CO2濃度が改善されたと判定した場合(ステップSE5:YES)、報知制御部36は、使用者PにCO2濃度が改善されたことを報知するように報知部27を制御する(ステップSE6)。具体的には、例えば
図7で示したように、空調換気制御装置15が、情報提示端末20にCO2濃度が改善されて空気質の状態が改善された旨を表示させる。
【0064】
ステップSE1の説明に戻り、換気装置2の風量が所定風量以上であると判定部31が判定した場合(ステップSE1:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0065】
ステップSE2の説明に戻り、CO2濃度は1000ppm未満であると判定部31が判定した場合(ステップSE2:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0066】
ステップSE4の説明に戻り、換気装置2の風量が強められていなかったと判定部31が判定した場合(ステップSE4:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0067】
ステップSE5の説明に戻り、換気装置の風量を強める操作が行われてから所定時間経過後、CO2濃度が改善されなかった場合(ステップSE5:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0068】
図16は、被空調換気空間Sの空気質状態に基づいて、報知制御部36が報知を制御する他の動作を説明する。まず、判定部31は、換気装置2の風量が所定風量以上であるか否かを判定する(ステップSF1)。ステップSF1について詳述する。空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を参照し、参照したステータス情報に記述された換気風量が所定風量以上か否かを判定する。
【0069】
換気装置2の風量が所定風量以上であると、判定部31が判定した場合(ステップSF1:YES)、判定部31は、CO2濃度が600ppm未満であるか否かを判定する(ステップSF2)。ステップSF2を詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した最新の値が示すCO2濃度が600ppm未満であるか否かを判定する。
【0070】
判定部31が、CO2濃度は600ppm未満であると判定した場合(ステップSF2:YES)、報知制御部36は、情報提示端末20に対して換気装置2の風量を弱めるよう推奨する情報の報知をおこなうように制御する(ステップSF3)。具体的には、例えば、空調換気制御装置15は、前述した
図10で示した第3推奨情報40Cが、情報提示端末20に表示されるように制御する。
【0071】
ステップSF1の説明に戻り、換気装置2の風量が所定風量以上であると判定部31が判定した場合(ステップSF1:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0072】
ステップSF2の説明に戻り、CO2濃度は600ppm以上であると判定部31が判定した場合(ステップSF2:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0073】
[1-4.効果等]
以上、説明したように、報知システム1000は、被空調換気空間Sを換気する換気装置2と、被空調換気空間Sの空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサ10と、換気装置2の運転状態、及び空気質センサ10が検出した空気質状態に基づいて、換気装置2による換気に係わる推奨情報を報知部27により報知するか否かを判定する判定部31と、を備える。
【0074】
この構成によれば、空気質状態と機器運転状態に基づき、適切なタイミングで推奨運転内容を報知することで不要な報知がなされることを抑制できる報知システムが実現できる。
【0075】
本実施の形態に係る報知システム1000は、報知部27を備え、判定部31は、空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置2が動作していない場合、換気装置2を動作させる旨の推奨情報である第1推奨情報を報知すると判定し、空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置2が動作している場合、第1推奨情報を報知しないと判定し、報知部27は、判定部31が第1推奨情報40Aを報知すると判定した場合に第1推奨情報40Aを報知する。
【0076】
この構成によれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置2の推奨情報40を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置2の運転内容を報知できる。
【0077】
また本実施の形態に掛かる報知システム1000は、報知部27を備え、判定部31は、空気質状態が普通の状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量未満である場合、換気装置2の風量を強める旨の推奨情報40である第2推奨情報40Bを報知すると判定し、空気質状態が普通の状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量以上である場合、第2推奨情報40Bを報知しないと判定し、報知部27は、判定部31が第2推奨情報40Bを報知すると判定した場合に第2推奨情報40Bを報知する。
【0078】
この構成によれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置2の推奨情報40を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置2の運転内容を報知できる。また、換気が必要な状態で換気装置2が弱風で動作している場合において、換気装置2を強風で動作させることを推奨する推奨情報40を使用者Pに報知することができるので、使用者Pは、空気質状態を良くする操作を選択できる。
【0079】
本実施の形態に係る報知システム1000は、報知部27が、被空調換気空間Sの温度と外気の温度との差が所定値以上である場合、第2推奨情報40Bと共に、被空調換気空間Sの空調負荷が増加する旨の情報を報知する。
【0080】
この構成によれば、推奨情報40の報知と合わせて、空調負荷が増加する旨を報知する。よって、推奨情報40の内容を行った場合に被空調換気空間Sの空調負荷がどうなるかを使用者Pに提供できる。
【0081】
本実施の形態に係る報知システム1000は、被空調換気空間Sを空調する空気調和装置4を備え、報知部27は、被空調換気空間Sの温度と外気の温度との差が所定値以上である場合、第2推奨情報40Bと共に、空気調和装置4の空調負荷を強める旨の情報を報知する。
【0082】
この構成によれば、換気の推奨情報40と空調に係わる操作の情報とを使用者Pに提供できる。よって、より快適な被空調換気空間Sを使用者Pに提供可能となる。
【0083】
本実施の形態に係る報知システム1000は、報知部27が、第2推奨情報の報知後、換気装置2の風量が所定風量以上に強められ、且つ、空気質状態が改善した場合、空気質状態が改善した旨の情報を報知する。
【0084】
この構成によれば、報知に対する操作の効果を報知することで、報知に対する信頼度を上げることができる。
【0085】
本実施の形態に係る報知システム1000は、報知部27を備え、判定部31が、空気質状態が普通の状態より良い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量以上である場合、換気装置2の風量を弱める旨の推奨情報である第3推奨情報40Cを報知すると判定し、空気質状態が普通の状態より良い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量未満である場合、第3推奨情報40Cを報知しないと判定し、報知部27は、判定部31が第3推奨情報40Cを報知すると判定した場合に第3推奨情報40Cを報知する。
【0086】
この構成によれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置2の推奨情報40を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置2の運転内容を報知できる。
【0087】
(実施の形態2)
図17は、本実施の形態2を説明するフローチャートである。本実施の形態において、空調換気制御装置15は、換気装置2の風量制御を自動でおこなう自動制御モードと、換気装置2の風量制御を自動でおこなわない手動制御モードを備える。自動制御モードと手動制御モードの切替は、空調換気制御装置15に対する情報提示端末20からの入力によって行われる。空調換気制御装置15の記憶部37は、空気質センサ10によって測定された空気質状態や、換気装置2になされた使用者Pによる操作についての操作実績の情報を記憶する。空調換気制御装置15は、自動制御モードにおいて、空気質状態と、換気装置2についての操作実績の情報に基づいて、換気装置2を自動制御する。
【0088】
まず、判定部31は、被空調換気空間SにおけるCO2濃度が1000ppm以上、且つ換気装置2の風量が所定値未満であるか否かを判定する(ステップSG1)。ステップSG1について詳述する。判定部31は、空気質センサ10から受信した最新の値が示すCO2濃度が1000ppm以上であるか否かを判定する。また、空調換気制御装置15は、換気装置2から周期的に、換気装置2の運転状態を示すステータス情報を受信している。判定部31は、換気装置2から受信した最新のステータス情報を参照し、参照したステータス情報に記述された換気風量が所定風量未満か否かを判定する。ここで記憶部37は、判定時におけるCO2濃度の情報と、換気装置2のステータス情報と、を判定時条件として記憶する。
【0089】
判定部31が、被空調換気空間SにおけるCO2濃度は1000ppm以上の条件と、換気装置2の風量は所定値未満であるという条件を、同時に満たしていないと判定したならば(ステップSG1:NO)、報知システム1000は処理を終了する。
【0090】
判定部31が、被空調換気空間SにおけるCO2濃度が1000ppm以上、且つ換気装置2の風量が所定値未満、という条件が満たされていると判定した場合(ステップSG1:YES)、判定部31は、空調換気制御装置15の運転モードが自動制御モードであるか否かを判定する(ステップSG2)。空調換気制御装置15の運転モードが自動制御モードではない場合(ステップSG2:NO)、報知部27は、換気装置2の風量を強めるよう推奨する報知をおこなう(ステップSG3)。具体的には、空調換気制御装置15は、報知制御部36が情報提示端末20に対して換気装置2の風量を強めるよう推奨する情報を報知するように制御する。
【0091】
判定部31は、上述の換気装置2の風量を強めるよう推奨する報知をおこなった時間を起点として所定時間内に推奨された操作が実施されたか否かを判定する(ステップSG4)。ステップSG4において、判定部31は、所定時間内に換気装置2から受信するステータス情報を参照して、推奨された操作が実施されたか否かを判定する。なお、所定時間は、例えば5分間である。所定時間内に推奨された操作が実施された場合(ステップSG4:YES)、空調換気制御装置15は、判定時条件において使用者Pは空気質を優先する者であると記憶部37に記憶する(ステップSG5)。
【0092】
ステップSG4の説明に戻り、所定時間内に推奨された操作が実施されなかったと判定部31が判定した場合(ステップSG4:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0093】
さて、判定部31が、空調換気制御装置15の運転モードは自動制御モードであると判定した場合(ステップSG2:YES)、判定部31は、判定時条件と似た条件下において使用者Pの操作実績があるか否かを判定する(ステップSG6)。具体的に、判定時条件と似た条件というのは、判定時におけるCO2濃度と±20%以内であり、判定時の換気風量と同じ条件をいう。
【0094】
判定時条件と似た条件下で使用者Pの操作実績が無い場合(ステップSG6:NO)、ステップSG3に進む。
【0095】
判定時条件と似た条件下で使用者Pの操作実績がある場合(ステップSG6:YES)、判定部31は、判定時条件と似た条件下において、使用者Pは空気質を優先させる者であるか否かを判定する(ステップSG7)。判定部31が、判定時条件と似た条件下において、使用者Pは空気質を優先させる者であると判定した場合、空調換気制御装置15は、換気装置2の風量を強める制御を自動的におこなう(ステップSG8)。
【0096】
ステップSG7の説明に戻り、判定部31が、判定時条件と似た条件下において、使用者Pは空気質を優先させる者ではないと判定部31が判定した場合(ステップSG7:NO)、報知システム1000は、処理を終了する。
【0097】
(実施の形態3)
[3-1.フローチャート]
図18は、本実施の形態3を説明するフローチャートである。本実施の形態において、空調換気制御装置15は運転モードとして、2つのモードを有する。一つのモードは、空気質状態の改善を優先する第1優先モードである。他方は、換気装置2が省エネルギーを優先する第2優先モードである。2つのモードの切替えは、空調換気制御装置15に対する、情報提示端末20を通じた入力によって行われる。
まず、判定部31は、運転モードとして第1優先モードが選択されているか否かを判定する(ステップSH1)。第1優先モードが選択されていた場合(ステップSH1:YES)、報知制御部36は、使用者Pに対して、情報提示端末20の画面を通じて、第1優先モードである場合に推奨される換気風量を示す推奨情報である第4推奨情報を報知するように制御する(ステップSH2)。
【0098】
ステップSH1の説明に戻り、判定部31が、運転モードとして第1優先モードが選択されていないと判定した場合(ステップSH1:NO)、判定部31は、運転モードとして第2優先モードが選択されているか否かを判定する(ステップSH3)。第2優先モードが選択されていた場合(ステップSH3:YES)、報知制御部36は、使用者Pに対して、情報提示端末20の画面を通じて、第2優先モードである場合に推奨される換気風量を示す推奨情報である第5推奨情報を報知するように制御する(ステップSH4)。
【0099】
ステップSH3の説明に戻り、判定部31が、運転モードとして第2優先モードが選択されていないと判定した場合(ステップSH3:NO)、報知システム1000は処理を終了する。
【0100】
[3-2.効果等]
本実施の形態において、報知部27を備え、報知部27は、換気装置2が空気質状態の改善を優先する第1優先モードである場合、第1優先モードである場合に推奨される換気風量を示す推奨情報である第4推奨情報を報知し、換気装置2が省エネルギーを優先する第2優先モードである場合、第2優先モードである場合に推奨される換気風量を示す推奨情報である第5推奨情報を報知する、請求項1に記載の報知システム。
【0101】
この構成によれば、使用者Pが空気質と省エネルギーのどちらを重視しているのか、に応じた報知ができる。
(実施の形態4)
[4-1.フローチャート]
図19は、実施の形態4を説明するフローチャートである。本実施の形態において、空調換気制御装置15は運転モードとして、切替モードと維持モードを備える。切替モードにおいて空調換気制御装置15は、実施の形態3で挙げた2つの運転モード、すなわち第1優先モードと第2優先モードとを自動的に切り替える。維持モードにおいては、第1優先モードと第2優先モードとの切り替えは、使用者Pが情報提示端末20を通じて手動でおこなう。
【0102】
まず、判定部31は、運転モードとして切替モードが選択されているか否かを判定する(ステップSJ1)。切替モードが選択されていた場合(ステップSJ1:YES)、判定部31は、報知システム1000が、第2優先モードで運転中であるか否かを判定する(ステップSJ2)。報知システム1000が第2優先モードで運転中である場合(ステップSJ2:YES)、判定部31は、被空調換気空間SのCO2濃度が所定の濃度より高いか否かを判定する。ここで所定の濃度は、1000ppmである。被空調換気空間SのCO2濃度が所定の濃度より高い場合(ステップSJ3:YES)、空調換気制御装置15は、換気装置2を所定時間、第1優先モードで運転する(ステップSJ4)。ここで所定時間は、15分間である。そして所定時間経過後、ステップSJ3に戻る。
【0103】
ステップSJ3の説明に戻り、被空調換気空間SのCO2濃度が所定の濃度以下の場合(ステップSJ3:NO)、空調換気制御装置15は、換気装置2を第2優先モードのまま運転を続けさせる(ステップSJ5)。
【0104】
ステップSJ1の説明に戻り、自動切替モードが選択されていなかった場合(ステップSJ1:NO)、処理を終了する。
【0105】
ステップSJ2の説明に戻り、第2優先モードで運転中ではなかった場合(ステップSJ2:NO)、処理を終了する。
【0106】
[4-2.効果等]
本実施の形態において、換気装置は、動作モードとして、第1優先モードと第2優先モードとを切り替える切替モードを有し、切替モードにおいて、第1優先モードを実行中に空気質状態が悪化する要因が発生すると、第1優先モードから第2優先モードに切り替えて、所定時間、第2優先モードを実行する、請求項10に記載の報知システム。
【0107】
この構成によれば、被空調換気空間Sの状況に応じて推奨情報40を報知できる。
【0108】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する例示として、上記実施の形態1から4を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0109】
上述した実施の形態では、空気質状態が悪い状態である場合に第2推奨情報40Bを報知する構成である。他の実施の形態では、空気質状態が定常的に悪い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量未満である場合に、第2推奨情報40Bを報知する。定常的とは、所定時間の間状態が変わらないことを意味する。所定時間は、例えば1時間である。判定部31は、定常的に該当する所定時間において受信する空気質センサ10の値を参照して、第2推奨情報40Bを報知するか否かを判定する。
以上、説明したように、この他の実施の形態に掛かる報知システム1000は、判定部31が、空気質状態が定常的に悪い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量未満である場合、第2推奨情報40Bを報知すると判定し、空気質状態が定常的に悪い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量以上である場合、第2推奨情報40Bを報知しないと判定する。
この構成によれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置2の推奨情報40を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置2の運転内容を報知できる。
【0110】
上述した実施の形態では、空気質状態が良い状態である場合に第2推奨情報40Bを報知する構成である。他の実施の形態では、空気質状態が定常的に良い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量以上である場合に、第3推奨情報40Cを報知する。判定部31は、定常的に該当する所定時間において受信する空気質センサ10の値を参照して、第3推奨情報40Cを報知するか否かを判定する。
以上、説明したように、本実施の形態に係る報知システム1000は、判定部31が、空気質状態が定常的に良い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量以上である場合、第3推奨情報40Cを報知すると判定し、空気質状態が定常的に良い状態を示し、且つ、換気装置2の風量が所定風量未満である場合、第3推奨情報40Cを報知しないと判定する。
この構成によれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置2の推奨情報40を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置2の運転内容を報知できる。
【0111】
他の実施の形態では、推奨情報40の報知後の換気装置2の運転に基づいて、使用者Pの価値観を換気装置2の運転に反映させる。空調換気制御装置15は、推奨情報40の報知前後に換気装置2から受信したステータス情報を参照し、使用者Pが換気装置2の換気風量を強めたか否かを判定する。なお、この他の実施の形態では、ステータス情報が設定情報に相当する。空調換気制御装置15は、使用者Pが換気装置2の換気風量を強めたと判定した場合、使用者Pが空気質を重視したとして、以後の換気装置2の制御においては換気風量を強くなるように換気装置2の制御内容を決定する。一方、空調換気制御装置15は、使用者Pが換気装置2の換気風量を強めていないと判定した場合、使用者Pが省エネを重視したとして、以後の換気装置2の制御においては換気風量を強めないように換気装置2の制御内容を決定する。
以上、説明したように、空調換気制御装置15は、推奨情報40を報知部27に報知させた後の換気装置2の運転に係わるステータス情報(設定情報)に基づいて、換気装置2の制御内容を決定する。
この構成によれば、使用者Pの価値観を考慮した換気装置2の制御が可能となる。
【0112】
図1では、空調換気制御装置15がローカルネットワークに接続する場合を例示しているが、インターネットなどのワイドエリアネットワークに接続する構成でもよい。この場合、空調換気制御装置15は、サーバ装置として機能し、室内機1、換気装置2、室内環境センサ8、空気質センサ10、室外環境センサ12等をクライアントとして情報処理と制御を行う。
【0113】
プロセッサは、単一のプロセッサにより構成されてもよいし、複数のプロセッサにより構成されていてもよい。これらプロセッサは、対応する機能部を実現するようプログラムされたハードウェアでもよい。すなわち、これらプロセッサは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成されてもよい。
【0114】
図2に示した空調換気制御装置15の構成は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも可能である。また、上述した実施の形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0115】
図11から
図19に示す動作のステップ単位は、動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、動作が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本開示の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0116】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【0117】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0118】
(技術1)被換気空間を換気する換気装置と、被換気空間の空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサと、換気装置の運転状態、及び空気質センサが検出した空気質状態に基づいて、換気装置による換気に係わる推奨情報を報知部により報知するか否かを判定する判定部と、を備える、報知システム。
これによれば、空気質状態と機器運転状態に基づき、適切なタイミングで推奨運転内容を報知することで不要な報知がなされることを抑制できる報知システムが実現できる。
【0119】
(技術2)報知部を備え、判定部は、空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置が動作していない場合、換気装置を動作させる旨の推奨情報である第1推奨情報を報知すると判定し、空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置が動作している場合、第1推奨情報を報知しないと判定し、報知部は、判定部が第1推奨情報を報知すると判定した場合に第1推奨情報を報知する、技術1に記載の報知システム。
これによれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置の推奨情報を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置の運転内容を報知できる。
【0120】
(技術3)報知部を備え、判定部は、空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量未満である場合、換気装置の風量を強める旨の推奨情報である第2推奨情報を報知すると判定し、空気質状態が所定状態より悪い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量以上である場合、第2推奨情報を報知しないと判定し、報知部は、判定部が第2推奨情報を報知すると判定した場合に第2推奨情報を報知する、技術1に記載の報知システム。
これによれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置の推奨情報を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置の運転内容を報知できる。また、換気が必要な状態で換気装置が弱風で動作している場合において、換気装置を強風で動作させることを推奨する推奨情報を使用者に報知することができるので、使用者は、空気質状態を良くする操作を選択できる。
【0121】
(技術4)判定部は、空気質状態が定常的に悪い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量未満である場合、第2推奨情報を報知すると判定し、空気質状態が定常的に悪い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量以上である場合、第2推奨情報を報知しないと判定する、技術3に記載の報知システム。
これによれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置の推奨情報を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置の運転内容を報知できる。
【0122】
(技術5)報知部は、被換気空間の温度と外気の温度との差が所定値以上である場合、第2推奨情報と共に、被換気空間の空調負荷が増加する旨の情報を報知する、技術3又は4に記載の報知システム。
これによれば、推奨情報の報知と合わせて、空調負荷が増加する旨を報知する。よって、推奨情報の内容を行った場合に被空調換気空間の空調負荷がどうなるかを使用者に提供できる。
(技術6)被換気空間を空調する空気調和装置を備え、報知部は、被換気空間の温度と外気の温度との差が所定値以上である場合、第2推奨情報と共に、空気調和装置の空調負荷を強める旨の情報を報知する、技術3又は4に記載の報知システム。
これによれば、推奨情報の報知と合わせて、空調負荷が強める旨を報知する。よって、推奨情報の内容を行った場合に被空調換気空間の空調負荷がどうなるかを使用者に提供できる。
(技術7)報知部は、第2推奨情報の報知後、換気装置の風量が所定風量以上に強められ、且つ、空気質状態が改善した場合、空気質状態が改善した旨の情報を報知する、技術3又は4に記載の報知システム。
これによれば、報知に対する操作の良い結果を通知することで、報知に対する信頼度を上げることが出来る。
【0123】
(技術8)報知部を備え、判定部は、空気質状態が所定状態より良い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量以上である場合、換気装置の風量を弱める旨の推奨情報である第3推奨情報を報知すると判定し、空気質状態が所定状態より良い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量未満である場合、第3推奨情報を報知しないと判定し、報知部は、判定部が第3推奨情報を報知すると判定した場合に第3推奨情報を報知する、技術1に記載の報知システム。
これによれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置の推奨情報を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置の運転内容を報知できる。
【0124】
(技術9)判定部は、空気質状態が定常的に良い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量以上である場合、第3推奨情報を報知すると判定し、空気質状態が定常的に良い状態を示し、且つ、換気装置の風量が所定風量未満である場合、第3推奨情報を報知しないと判定する、技術8に記載の報知システム。
これによれば、空気質状態と換気風量に基づいて換気装置の推奨情報を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な換気装置の運転内容を報知できる。
【0125】
(技術10)報知部を備え、報知部は、換気装置が空気質状態の改善を優先する第1優先モードである場合、第1優先モードである場合に推奨される換気風量を示す推奨情報である第4推奨情報を報知し、換気装置が省エネルギーを優先する第2優先モードである場合、第2優先モードである場合に推奨される換気風量を示す推奨情報である第5推奨情報を報知する、技術1に記載の報知システム。
これによれば、空気質状態と換気風量に基づく換気装置の推奨設定情報を報知することで、空気質状態と省エネ性を考慮した適切な推奨運転内容の報知を行うことができる。
【0126】
(技術11)換気装置は、動作モードとして、第1優先モードと第2優先モードとを切り替える切替モードを有し、切替モードにおいて、第2優先モードを実行中に空気質状態が悪化する要因が発生すると、第2優先モードから第1優先モードに切り替えて、所定時間、第1優先モードを実行する、技術10に記載の報知システム。
これによれば、被空調換気空間の状況に応じて推奨情報を報知できる。
【0127】
(技術12)判定部を備え、換気装置、及び報知部を制御可能な制御装置を備え、制御装置は、推奨情報を報知部に報知させた後の換気装置の運転に係わる設定情報に基づいて、換気装置の制御内容を決定する、技術1に記載の報知システム。
これによれば、報知システムにおいて空調換気制御装置は、換気装置の風量を適切に調整することができる。
【0128】
(技術13)被換気空間を換気する換気装置2と、被換気空間の空気質の状態である空気質状態を検出する空気質センサ、を備える報知システムの制御方法であって、換気装置の運転状態、及び空気質センサが検出した空気質状態に基づいて、換気装置による換気に係わる推奨情報を報知部により報知するか否かを判定する、報知システムの制御方法。
これによれば、換気に係わる推奨情報を不必要に報知してしまうことを抑制できる報知システムが実現できる。
【0129】
(技術14)1以上のプロセッサを、被換気空間を換気する換気装置の運転状態、及び、空気質センサが検出した被換気空間の空気質の状態である空気質状態に基づいて、換気装置による換気に係わる推奨情報を報知するか否かを報知部により判定する判定部31として機能させる、プログラム。
これによれば、換気に係わる推奨情報を不必要に報知してしまうことを抑制できる報知システムが実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0130】
以上のように、本発明に係る報知システム、報知システムの制御方法、及びプログラムは、換気機能と連動可能な空気調和システム用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0131】
1 室内機
2 換気装置
4 空気調和装置
10 空気質センサ
15 空調換気制御装置(制御装置)
27 報知部
31 判定部
50 プロセッサ
1000 報知システム