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特開2024-164772端末位置特定装置、端末位置特定システム、端末位置特定方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164772
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】端末位置特定装置、端末位置特定システム、端末位置特定方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20241120BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20241120BHJP
【FI】
H04W64/00 150
G01S5/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080477
(22)【出願日】2023-05-15
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小島 崇
(72)【発明者】
【氏名】矢内 勝
(72)【発明者】
【氏名】大竹 一昭
(72)【発明者】
【氏名】村松 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】山中 規次
(72)【発明者】
【氏名】小林 航生
(72)【発明者】
【氏名】小林 礼明
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 誠
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062CC18
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067HH22
5K067JJ57
(57)【要約】
【課題】端末が位置するエリアの特定精度を向上させることができる、端末位置特定装置、端末、端末位置特定システム、端末位置特定方法、及び、プログラムを提供する。
【解決手段】端末位置特定装置10にて特定部12は、対応関係と、エリア識別情報とに基づいて、端末が位置するエリアを特定する。エリア識別情報は、端末(にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べた情報である。対応関係は、複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた情報である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得する取得部と、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する特定部と、
を具備する端末位置特定装置。
【請求項2】
前記特定部は、前記エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、前記対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較し、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列に対応する、エリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定する、
請求項1記載の端末位置特定装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列が存在しなかった場合、前記Nの値を1つ減らした第1データ列と前記Nの値を1つ減らした第2データ列とを比較し、前記Nの値を1つ減らした第1データ列と一致する前記Nの値を1つ減らした第2データ列に対応する、エリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定する、
請求項2記載の端末位置特定装置。
【請求項4】
前記特定部が前記Nの値を所定数まで減らしても前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列を特定できなかった場合、ユーザへの通知を制御する通知制御部をさらに具備する、
請求項3記載の端末位置特定装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記端末が置かれているゾーンに応じて、前記所定数の値を切り替える、
請求項4記載の端末位置特定装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列が複数存在する場合、前記第1データ列のN個の情報ユニットにそれぞれ対応するN個の受信信号強度を要素とする第1ベクトルの終点と、各第2データ列のN個の情報ユニットにそれぞれ対応するN個の受信信号強度を要素とする第2ベクトルの終点との間の距離に基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する、
請求項2記載の端末位置特定装置。
【請求項7】
前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列が複数存在する場合、該複数の第2データ列にそれぞれ対応する複数のエリア候補をユーザに提示する制御を行うと共に、前記端末が実際に位置するエリアに対応するエリア候補のユーザによる選択を受け付ける、選択制御部を具備する、
請求項2記載の端末位置特定装置。
【請求項8】
端末における複数の受信信号強度、及び、前記複数の受信信号強度にそれぞれ対応する信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを検出する検出部と、
前記検出された複数の受信信号強度に基づく順番に前記複数の情報ユニットを並べることによって、エリア識別情報を形成する形成部と、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記形成されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する特定部と、
を具備する端末位置特定システム。
【請求項9】
端末位置特定装置によって実行される端末位置特定方法であって、
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得することと、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定することと、
を含む端末位置特定方法。
【請求項10】
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得することと、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定することと、
を含む処理を、端末位置特定装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末位置特定装置、端末位置特定システム、端末位置特定方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末の位置を推定する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示されている技術は、端末にて受信された信号の受信信号強度と、該信号の送信元アクセスポイントとに基づいて、端末の位置を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-99859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、受信信号強度そのものは端末の置かれる環境に応じて大きく変動する。このため、特許文献1の技術では、端末の位置を特定する精度が低下する可能性がある。
【0005】
本開示の目的は、端末が位置するエリアの特定精度を向上させることができる、端末位置特定装置、端末位置特定システム、端末位置特定方法、及び、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様では、端末位置特定装置は、
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得する取得部と、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する特定部と、
を具備する。
【0007】
他の態様では、端末位置特定システムは、
端末における複数の受信信号強度、及び、前記複数の受信信号強度にそれぞれ対応する信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを検出する検出部と、
前記検出された複数の受信信号強度に基づく順番に前記複数の情報ユニットを並べることによって、エリア識別情報を形成する形成部と、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記形成されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する特定部と、
を具備する。
【0008】
他の態様では、端末位置特定装置によって実行される端末位置特定方法は、
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得することと、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定することと、
を含む。
【0009】
他の態様では、プログラムは、
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得することと、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定することと、
を含む処理を、端末位置特定装置に実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、端末が位置するエリアの特定精度を向上させることができる、端末位置特定装置、端末位置特定システム、端末位置特定方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の端末位置特定装置の一例を示すブロック図である。
図2】本開示の端末の一例を示すブロック図である。
図3】フロアマップの一例を示す図である。
図4】対応テーブルの一例を示す図である。
図5】本開示の端末位置特定装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図6A】端末位置特定装置の処理動作の説明に供する図である。
図6B】端末位置特定装置の処理動作の説明に供する図である。
図6C】端末位置特定装置の処理動作の説明に供する図である。
図7】本開示の端末の他の一例を示すブロック図である。
図8】本開示の処理システムの一例を示す図である。
図9】端末位置特定装置のハードウェア構成例を示す図である。
図10】端末のハードウェア構成例を示す図である。
図11】サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一又は同等の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0013】
<第1実施形態>
図1は、本開示の端末位置特定装置の一例を示すブロック図である。図1において端末位置特定装置10は、取得部11と、特定部12とを有している。端末位置特定装置10は、例えば、端末(不図示)に配設されてもよい。
【0014】
取得部11は、端末(不図示)にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置(不図示)をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べた「エリア識別情報」を取得する。受信信号強度は、例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator)である。また、複数の通信装置は、3GPPの基地局(例えば、NB(NodeB), eNB(eNodeB), gNB(next Generation NodeB)、及び、無線LANのアクセスポイントの少なくとも一方を含んでいてもよい。情報ユニットは、対応する通信装置が3GPPの基地局である場合には、例えばセルIDであってもよい。また、情報ユニットは、対応する通信装置が無線LANのアクセスポイントである場合には、例えばBSSID(Basic Service Set Identifier)又はESSID(Extended Service Set Identifier)であってもよい。すなわち、エリア識別情報は、データ列又は文字列である。以下では、説明を簡単にするために、複数の通信装置はいずれも無線LANのアクセスポイントであり、情報ユニットはBSSIDであることを前提に説明する。
【0015】
特定部12は、「対応関係」と、上記のエリア識別情報とに基づいて、端末(不図示)が位置するエリアを特定する。「対応関係」は、複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた情報である。例えば、対応関係は、予め各エリア候補にて検出装置(不図示)を用いて受信信号強度及びBSSIDを検出し、検出した複数のBSSIDを受信信号強度の順番に並べたエリア識別情報とエリア候補とを対応づけることによって、形成されてもよい。
【0016】
以上のように第1実施形態によれば、端末位置特定装置10にて特定部12は、「対応関係」と、エリア識別情報とに基づいて、端末(不図示)が位置するエリアを特定する。「エリア識別情報」は、端末(不図示)にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べた情報である。「対応関係」は、複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた情報である。
【0017】
この端末位置特定装置10の構成により、端末位置特定装置10は、端末が位置するエリアの特定精度を向上させることができる。すなわち、受信信号強度そのものは、端末の置かれる環境(例えば、端末がユーザによって手に持たれている、又は、端末がユーザのポケットに入れられている等)に応じて大きく変動する。一方で、複数の通信装置のそれぞれに対応する複数の受信信号強度の相対的な大きさの順序は、端末の置かれる環境が変化しても変動しない傾向がある。すなわち、複数の通信装置のそれぞれに対応する複数の受信信号強度の相対的な大きさの順序は、端末の置かれる環境の変化に耐性がある。このため、端末位置特定装置10は、端末の置かれる環境の変化に耐性があるエリア識別情報を用いて端末が位置するエリアを特定するので、端末が位置するエリアの特定精度を向上させることができる。
【0018】
<第2実施形態>
第2実施形態は、より具体的な実施形態に関する。
【0019】
<端末の構成例>
図2は、本開示の端末の一例を示すブロック図である。図2において端末20は、検出部21と、形成部22と、通知部23と、端末位置特定装置30とを有している。すなわち、図2では、端末20が端末位置特定装置30を含む例が示されている。しかしながら、端末位置特定装置30が端末20に含まれるケースに限定されるものではなく、端末位置特定装置30は、端末20と別体の装置であってもよい。端末位置特定装置30は、取得部31と、特定部32と、通知制御部33と、記憶部34とを有している。
【0020】
検出部21は、通信装置(不図示)から送信された信号の受信信号強度を検出(測定)する。また、検出部21は、通信装置(不図示)から送信された信号の送信元の通信装置(不図示)を示す情報ユニットを検出する。ここで、通信装置(不図示)から送信された信号は、例えば、ビーコン信号である。また、ここでは、上記の通り、通信装置(不図示)は、無線LANのアクセスポイントである。受信信号強度は、RSSIである。また、情報ユニットは、BSSIDである。検出部21は、複数の通信装置(不図示)からのビーコン信号を検出しているものとする。すなわち、検出部21は、複数の情報ユニットと、複数の情報ユニットにそれぞれ対応する複数の受信信号強度とを検出している。なお、検出部21は、例えば、ユーザが端末20に対してエリア特定処理を開始させる操作を行ったときに、受信信号強度及び情報ユニットを検出する処理を行ってもよい。また、検出部21は、例えば、周期的に受信信号強度及び情報ユニットを検出する処理を行ってもよい。
【0021】
形成部22は、検出部21にて検出された複数の受信信号強度に基づく順番に複数の情報ユニットを並べることによって、エリア識別情報を形成する。
【0022】
取得部31は、形成部22にて形成されたエリア識別情報を取得する。
【0023】
特定部32は、第1実施形態の特定部12と同様に、「対応関係」と、取得部31にて取得されたエリア識別情報とに基づいて、端末(不図示)が位置するエリアを特定する。「対応関係」は、例えば、対応テーブルであってもよい。そして、記憶部34が、この対応テーブルを保持していてもよい。
【0024】
例えば、特定部32は、エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較する。そして、特定部32は、N個の情報ユニットの第1データ列と一致するN個の情報ユニットの第2データ列に対応する、エリア候補を、端末が位置するエリアとして特定する。
【0025】
しかしながら、N個の情報ユニットの第1データ列と一致するN個の情報ユニットの第2データ列が特定されないケースがある。
【0026】
この場合、特定部32は、Nの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第1データ列とNの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第2データ列とを比較する。そして、特定部32は、Nの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第1データ列と一致するNの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第2データ列に対応する、エリア候補を、端末が位置するエリアとして特定する。なお、Nの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第1データ列と一致するNの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第2データ列が特定されない場合、特定部32は、Nの値を更に1つ減らしてもよい。ここで、Nの値が減らされることによって第1データ列から除かれる情報ユニット(BSSID)は、例えば、値が最も小さいRSSIに対応する情報ユニット(BSSID)である。
【0027】
しかしながら、Nの値を「所定数」まで減らしてもN個の情報ユニットの第1データ列と一致するN個の情報ユニットの第2データ列が特定されない場合がある。この場合、通知制御部33は、通知部23に対してユーザに通知する通知処理を実行させる制御を行ってもよい。この通知処理は、例えば、音声によってユーザに移動を促す通知処理であってもよいし、端末の表示部(不図示)にユーザに移動を促す表示を行う通知処理であってもよい。
【0028】
<端末の動作例>
以上の構成を有する端末20の処理動作の一例について説明する。ここでは、特に、端末位置特定装置30の処理動作の一例について説明する。
【0029】
ここで、図3に示すフロアマップに示されるフロアのいずれのエリアに端末20が存在するかを端末位置特定装置30が特定するものとする。そして、記憶部34には、図4に示す対応テーブルが記憶されているものとする。
【0030】
図3は、フロアマップの一例を示す図である。図3に示すフロアマップに示されるフロアは、エリア1-1からエリア3-5までの15個のエリアに便宜的に分割されている。そして、図3に示すフロアマップに示されるフロアには、6個のアクセスポイントAP#1~AP#6が配設されている。
【0031】
図4は、対応テーブルの一例を示す図である。図4に示す対応テーブルにて各エントリには、項目「エリア候補」の値、項目「エリア識別情報」の値、項目「RSSI列」の値が含まれている。例えば、1番目のエントリは、項目「エリア候補」の値として、「エリア1-1」を含む。また、1番目のエントリは、項目「エリア候補識別情報」の値として、「AP#1, AP#4, AP#2, AP#5, AP#3, AP#6」を含む。「AP#1」は、アクセスポイントAP♯1のBSSIDを示している。また、1番目のエントリは、項目「RSSI列」の値として、「-40, -60, -63, -70, -73, -75」を含んでいる。例えば、対応テーブルは、次のように用意されてもよい。すなわち、ユーザが測定装置に対して測定位置に関する情報として、エリア1-1を指定する。そして、測定装置が、エリア1-1にてアクセスポイントから送信されたビーコン信号の受信信号強度と、送信元のアクセスポイントのBSSIDとを測定する。そして、測定装置が、エリア1-1にて測定された複数の信号受信強度を大きい順番で並べることにより、エリア1-1のRSSI値列を形成する。また、測定装置が、エリア1-1にて測定された複数のBSSIDを信号受信強度の大きい順番で並べることにより、エリア1-1のエリア候補識別情報を形成する。そして、測定装置は、測定位置に関する情報である「エリア1-1」と、エリア候補識別情報と、RSSI値列とを対応付けることによって、対応テーブル(1つのエントリ)を形成する。なお、この測定装置は、端末20であってもよい。そして、端末20は、「測定モード」において「対応テーブル」を形成してもよい。また、第2実施形態では、端末が位置するエリアの特定のために、RSSI列は用いられない。このため、第2実施形態では、対応テーブルは、項目「RSSI列」を含まなくてもよい。
【0032】
図5は、本開示の端末位置特定装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。また、図6A,6B,6Cは、端末位置特定装置の処理動作の説明に供する図である。
【0033】
取得部31は、形成部22にて形成されたエリア識別情報を取得する(ステップS11)。ここでは、エリア識別情報「AP#3, AP#6, AP#2, AP#5, AP#1, AP#4」が取得されたものとする。
【0034】
特定部32は、比較に用いるデータ列に含まれる情報ユニットの数Nの値を初期値に設定する(ステップS12)。例えば、Nの初期値Kは、対応テーブルにおけるエリア候補識別情報に含まれる情報ユニット(BSSID)の数であってもよい。すなわち、図4に示す対応テーブルの例では、Nの初期値=6である。この場合、第1データ列として、「AP#3, AP#6, AP#2, AP#5, AP#1, AP#4」がステップS13の探索に用いられる。また、図6Aの破線枠に囲まれている、6個の情報ユニットを含む第2データ列がステップS13の探索に用いられる。
【0035】
特定部32は、エリア識別情報におけるN個の情報ユニットの第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報を、対応テーブルにて探索する(ステップS13)。
【0036】
特定部32は、エリア識別情報におけるN個の情報ユニットの第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報が見つかったか否かを判定する(ステップS14)。
【0037】
エリア識別情報におけるN個の情報ユニットの第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報が見つからなかった場合(ステップS14NO)、特定部32は、現在のNの値が所定数Lであるか否かを判定する(ステップS16)。Lは、1以上K以下の整数である。Kは、Nの値の初期値である。例えば、Lの値は、3であってもよい。
【0038】
現在のNの値がLより大きい場合(ステップS16NO)、特定部32は、Nの値を1つデクリメントする(ステップS17)。そして、処理フローは、ステップS13に戻る。すなわち、現在のNの値が6である場合、5(=6-1)個の情報ユニットの第1データ列「AP#3, AP#6, AP#2, AP#5, AP#1」が次のステップS13の探索に用いられる。また、図6Bの破線枠に囲まれている、5(=6-1)個の情報ユニットを含む第2データ列が次のステップS13の探索に用いられる。そして、N=5のときにも、第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報が見つからなかった場合、4(=5-1)個の情報ユニットの第1データ列「AP#3, AP#6, AP#2, AP#5」が次のステップS13の探索に用いられる。また、図6Cの破線枠に囲まれている、4(=5-1)個の情報ユニットを含む第2データ列が次のステップS13の探索に用いられる。
【0039】
エリア識別情報におけるN個の情報ユニットの第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報が見つかった場合(ステップS14YES)、特定部32は、そのエリア候補識別情報に対応するエリア候補を、端末が位置するエリアとして特定する(ステップS15)。図6Cには、第1データ列「AP#3, AP#6, AP#2, AP#5」に一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報が存在している。このため、特定部32は、そのエリア候補識別情報に対応するエリア候補1-1を、端末が位置するエリアとして特定する。
【0040】
現在のNの値がLである場合(ステップS16YES)、通知制御部33は、通知部23に対してユーザに通知する通知処理を実行させる制御を行う(ステップS18)。
【0041】
以上のように第2実施形態によれば、端末位置特定装置30にて特定部32は、エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較する。そして、特定部32は、N個の情報ユニットの第1データ列と一致するN個の情報ユニットの第2データ列に対応する、エリア候補を、端末が位置するエリアとして特定する。
【0042】
この端末位置特定装置30の構成により、端末位置特定装置30は、端末の置かれる環境の変化に耐性があるエリア識別情報の第1データ列を用いて端末が位置するエリアを特定する。これにより、端末位置特定装置30は、端末が位置するエリアの特定精度を向上させることができる。
【0043】
また、端末位置特定装置30にて特定部32は、N個の情報ユニットの第1データ列と一致するN個の情報ユニットの第2データ列が特定されない場合、Nの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第1データ列とNの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第2データ列とを比較する。そして、特定部32は、Nの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第1データ列と一致するNの値を1つ減らした数の情報ユニットを含む第2データ列に対応する、エリア候補を、端末が位置するエリアとして特定する。
【0044】
この端末位置特定装置30の構成により、端末位置特定装置30は、端末が位置している確率ができるだけ高いエリアを特定することができる。
【0045】
また、端末位置特定装置30にて通知制御部33は、Nの値を「所定数」まで減らしてもN個の情報ユニットの第1データ列と一致するN個の情報ユニットの第2データ列が特定されない場合、通知部23に対してユーザに通知する通知処理を実行させる制御を行う。
【0046】
この端末位置特定装置30の構成により、端末位置特定装置30は、端末の位置の特定精度が高くない状況において端末の位置を特定することを回避できる。また、この端末位置特定装置30の構成により、端末位置特定装置30は、例えば、ユーザに移動を促す通知を制御することができる。これにより、よりエリアを特定し易い位置にユーザが動く可能性を高めることができる。
【0047】
<第2実施形態の変形例>
特定部32は、端末20が置かれているゾーンに応じて、所定数Lの値を切り替えてもよい。例えば、ユーザがより高い第1レベルのエリア特定精度を要求する第1ゾーン(例えば、第1フロア)に入るときには、特定部32は、所定数Lを第1値に設定してもよい。そして、ユーザが第1レベルより低い第2レベルのエリア特定精度を要求する第2ゾーン(例えば、第2フロア)に入るときには、特定部32は、所定数Lを第1値よりも小さい第2値に設定してもよい。
【0048】
<第3実施形態>
第3実施形態は、第1データ列と一致する第2データ列が複数存在するケースの1つの実施形態に関する。第3実施形態の端末位置特定装置の基本構成は、第2実施形態の端末位置特定装置30と同じなので、図2を参照して説明する
【0049】
第3実施形態の端末位置特定装置30にて特定部32は、第2実施形態と同様に、エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較する。そして、第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報に対応するエリア候補が対応テーブルに複数存在していたとする。
【0050】
このとき、特定部32は、第1ベクトルの終点と第2ベクトルの終点との距離を算出する。第1ベクトルは、第1データ列のN個の情報ユニットにそれぞれ対応するN個の受信信号強度を要素とするベクトルである。第2ベクトルは、各第2データ列のN個の情報ユニットにそれぞれ対応するN個の受信信号強度を要素とするベクトルである。
【0051】
そして、特定部32は、算出した距離に基づいて、端末が位置するエリアを特定する。例えば、特定部32は、最小の距離を有する第2データ列に対応するエリア候補を、端末が位置するエリアとして特定してもよい。
【0052】
<第4実施形態>
第4実施形態は、第1データ列と一致する第2データ列が複数存在するケースの他の1つの実施形態に関する。
【0053】
図7は、本開示の端末の他の一例を示すブロック図である。図7において端末40は、検出部21と、形成部22と、表示部41と、操作部42と、端末位置特定装置50とを有している。すなわち、図7では、端末40が端末位置特定装置50を含む例が示されている。しかしながら、端末位置特定装置50が端末40に含まれるケースに限定されるものではなく、端末位置特定装置50は、端末40と別体の装置であってもよい。端末位置特定装置50は、取得部31と、特定部32と、選択制御部51と、記憶部34とを有している。なお、端末40は、通知部23を有していてもよい。また、端末位置特定装置50は、通知制御部33を有していてもよい。
【0054】
第4実施形態の端末位置特定装置50にて特定部32は、第2実施形態と同様に、エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較する。そして、第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報に対応するエリア候補が対応テーブルに複数存在していたとする。
【0055】
選択制御部51は、第1データ列と一致する第2データ列を含むエリア候補識別情報に対応する複数のエリア候補を、表示部41に表示させる制御を行う。これにより、複数のエリア候補がユーザに提示される。そして、ユーザは、操作部42を操作することによって、表示部41に表示されている複数のエリア候補のうちから、ユーザが現在居るエリアに対応するエリア候補を選択する。そして、選択制御部51は、操作部42から、ユーザが選択したエリア候補に関する情報を受け取る。これにより、選択制御部51は、端末40が実際に位置するエリアに対応するエリア候補のユーザによる選択を受け付けることができる。
【0056】
<第5実施形態>
第5実施形態は、端末位置特定システムに関する。
【0057】
図8は、本開示の処理システムの一例を示す図である。図8において処理システム1は、端末60と、アクセスポイント70-1~70-6と、サーバ80とを有している。アクセスポイント70-1~70-6は、例えば、図3のアクセスポイントAP#1~AP#6にそれぞれ対応していてもよい。以下では、アクセスポイント70-1~70-6が区別されない場合、アクセスポイント70-1~70-6を総称して単にアクセスポイント70と呼ばれることがある。アクセスポイント70は、所定の送信電力でアクセスポイント70のBSSIDを含むビーコン信号を送信している。
【0058】
図8において端末60は、検出部21と、形成部22と、通信部61とを有している。検出部21は、アクセスポイント70から送信されたビーコン信号の受信信号強度及びアクセスポイント70のBSSIDを検出する。
【0059】
形成部22は、検出部21にて検出された複数の受信信号強度に基づく順番に複数のBSSIDを並べることによって、エリア識別情報を形成する。
【0060】
通信部61は、エリア識別情報を、アクセスポイント70-1~70-6のいずれかを介してサーバ80に送信する。
【0061】
図8にいてサーバ80は、取得部31と、特定部32と、記憶部34とを有している。
【0062】
取得部31は、端末60から送信されたエリア識別情報を取得する。
【0063】
特定部32は、記憶部34に記憶されている「対応関係」と、取得部31にて取得されたエリア識別情報とに基づいて、端末60が位置するエリアを特定する。
【0064】
以上のように第5実施形態では、端末位置特定システム2の、検出部21、形成部22、取得部31、及び特定部32は、端末60及びサーバ80に分散配置されている。なお、図8に示す分散配置の方法は、一例であり、これに限定されるものではない。例えば、形成部22は、端末60にではなく、サーバ80に配設されてもよい。
【0065】
<他の実施形態>
図9は、端末位置特定装置のハードウェア構成例を示す図である。図9において端末位置特定装置100は、プロセッサ101と、メモリ102とを有している。プロセッサ101は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ101は、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ102は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ102は、プロセッサ101から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ101は、図示されていないI(Input)/O(Output)インタフェースを介してメモリ102にアクセスしてもよい。
【0066】
第1実施形態から第4実施形態の端末位置特定装置10,30,50は、それぞれ、図9に示したハードウェア構成を有することができる。第1実施形態から第4実施形態の端末位置特定装置10,30,50の取得部11,31と、特定部12,32と、通知制御部33と、選択制御部51とは、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現されてもよい。記憶部34は、メモリ102によって実現されてもよい。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、端末位置特定装置10,30,50に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によって端末位置特定装置10,30,50に供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムを端末位置特定装置10,30,50に供給できる。
【0067】
図10は、端末のハードウェア構成例を示す図である。図10において端末200は、プロセッサ201と、メモリ202と、通信回路203とを有している。プロセッサ201は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ201は、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ202は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ202は、プロセッサ201から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ201は、図示されていないI(Input)/O(Output)インタフェースを介してメモリ202にアクセスしてもよい。
【0068】
第5実施形態の端末60は、図10に示したハードウェア構成を有することができる。第5実施形態の端末60の検出部21と、形成部22とは、プロセッサ201がメモリ202に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現されてもよい。通信部61は、通信回路203によって実現されてもよい。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、端末60に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によって端末60に供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムを端末60に供給できる。
【0069】
図11は、サーバのハードウェア構成例を示す図である。図11においてサーバ300は、プロセッサ301と、メモリ302と、ネットワークインタフェース303とを有している。プロセッサ301は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ301は、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ302は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ302は、プロセッサ301から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ301は、図示されていないI(Input)/O(Output)インタフェースを介してメモリ302にアクセスしてもよい。
【0070】
第5実施形態のサーバ80は、図11に示したハードウェア構成を有することができる。第5実施形態のサーバ80の取得部31と、特定部32とは、プロセッサ301がメモリ302に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現されてもよい。記憶部34は、メモリ303によって実現されてもよい。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、サーバ80に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってサーバ80に供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをサーバ80に供給できる。
【0071】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0072】
以上の複数の実施形態は、任意に組み合わせることができる。
【0073】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得する取得部と、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する特定部と、
を具備する端末位置特定装置。
(付記2)
前記特定部は、前記エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、前記対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較し、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列に対応する、エリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定する、
付記1記載の端末位置特定装置。
(付記3)
前記特定部は、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列が存在しなかった場合、前記Nの値を1つ減らした第1データ列と前記Nの値を1つ減らした第2データ列とを比較し、前記Nの値を1つ減らした第1データ列と一致する前記Nの値を1つ減らした第2データ列に対応する、エリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定する、
付記2記載の端末位置特定装置。
(付記4)
前記特定部が前記Nの値を所定数まで減らしても前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列を特定できなかった場合、ユーザへの通知を制御する通知制御部をさらに具備する、
付記3記載の端末位置特定装置。
(付記5)
前記特定部は、前記端末が置かれているゾーンに応じて、前記所定数の値を切り替える、
付記4記載の端末位置特定装置。
(付記6)
前記特定部は、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列が複数存在する場合、前記第1データ列のN個の情報ユニットにそれぞれ対応するN個の受信信号強度を要素とする第1ベクトルの終点と、各第2データ列のN個の情報ユニットにそれぞれ対応するN個の受信信号強度を要素とする第2ベクトルの終点との間の距離に基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する、
付記2記載の端末位置特定装置。
(付記7)
前記特定部は、最小の前記距離を有する第2データ列に対応するエリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定する、
付記6記載の端末位置特定装置。
(付記8)
前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列が複数存在する場合、該複数の第2データ列にそれぞれ対応する複数のエリア候補をユーザに提示する制御を行うと共に、前記端末が実際に位置するエリアに対応するエリア候補のユーザによる選択を受け付ける、選択制御部を具備する、
付記2記載の端末位置特定装置。
(付記9)
前記受信信号強度は、各通信装置から送信されたビーコン信号に基づいて測定される、
付記1記載の端末位置特定装置。
(付記10)
前記情報ユニットは、前記ビーコン信号に含まれるBSSID(Basic Service Set Identifier)又はESSID(Extended Service Set Identifier)である、
付記9記載の端末位置特定装置。
(付記11)
付記1から10のいずれか1項に記載の端末位置特定装置を具備する端末。
(付記12)
端末における複数の受信信号強度、及び、前記複数の受信信号強度にそれぞれ対応する信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを検出する検出部と、
前記検出された複数の受信信号強度に基づく順番に前記複数の情報ユニットを並べることによって、エリア識別情報を形成する形成部と、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記形成されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定する特定部と、
を具備する端末位置特定システム。
(付記13)
前記特定部は、前記エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、前記対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較し、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列に対応する、エリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定する、
付記12記載の端末位置特定システム。
(付記14)
端末位置特定装置によって実行される端末位置特定方法であって、
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得することと、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定することと、
を含む端末位置特定方法。
(付記15)
前記特定することは、前記エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、前記対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較し、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列に対応する、エリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定することを含む、
付記14記載の端末位置特定方法。
(付記16)
端末にて測定された受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア識別情報を取得することと、
複数のエリア候補と、各エリア候補における受信信号強度に基づく順番に信号送信元の複数の通信装置をそれぞれ示す複数の情報ユニットを並べたエリア候補識別情報とを対応づけた対応関係と、前記取得されたエリア識別情報とに基づいて、前記端末が位置するエリアを特定することと、
を含む処理を、端末位置特定装置に実行させるプログラム。
(付記17)
前記特定することは、前記エリア識別情報における所定のN(Nは2以上の整数)個の情報ユニットの第1データ列と、前記対応関係の各エリア候補のエリア候補識別情報における所定のN個の情報ユニットの第2データ列とを比較し、前記N個の情報ユニットの第1データ列と一致する前記N個の情報ユニットの第2データ列に対応する、エリア候補を、前記端末が位置するエリアとして特定することを含む、
付記16記載のプログラム。
【符号の説明】
【0074】
1 処理システム
2 端末位置特定システム
10 端末位置特定装置
11 取得部
12 特定部
20 端末
21 検出部
22 形成部
23 通知部
30 端末位置特定装置
31 取得部
32 特定部
33 通知制御部
34 記憶部
40 端末
41 表示部
42 操作部
50 端末位置特定装置
51 選択制御部
60 端末
61 通信部
70 アクセスポイント
80 サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10
図11