IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 現代自動車株式会社の特許一覧 ▶ 起亞自動車株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-自律走行制御装置及びその方法 図1
  • 特開-自律走行制御装置及びその方法 図2
  • 特開-自律走行制御装置及びその方法 図3
  • 特開-自律走行制御装置及びその方法 図4
  • 特開-自律走行制御装置及びその方法 図5
  • 特開-自律走行制御装置及びその方法 図6
  • 特開-自律走行制御装置及びその方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164787
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】自律走行制御装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/43 20240101AFI20241120BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241120BHJP
【FI】
G05D1/02 H
G06T7/00 650Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023186241
(22)【出願日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】10-2023-0062639
(32)【優先日】2023-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 昇 勇
(72)【発明者】
【氏名】金 潤 燮
(72)【発明者】
【氏名】金 佳 熙
(72)【発明者】
【氏名】李 歡 喜
【テーマコード(参考)】
5H301
5L096
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB14
5H301CC10
5H301DD01
5H301DD06
5H301DD07
5H301DD15
5H301GG08
5H301GG09
5H301HH01
5L096AA09
5L096EA14
5L096FA69
(57)【要約】
【課題】効率的で正確な位置情報が獲得できる自律走行制御装置を提供する。
【解決手段】自律走行制御装置は、センサ部、インストラクションを貯蔵するメモリ、及び制御部を含み、第1センサを用いて、走行経路に関する第1センシングデータを獲得し、第1指定された客体を識別し、第1ポイントクラウドデータに適用する第1サンプリングレートを識別し、第2センサを用いて、走行経路に関する第2センシングデータを獲得し、第2指定された客体を識別し、第1指定された客体と第2指定された客体間の比較結果に基づいて第2ポイントクラウドデータに適用する第2サンプリングレートを識別し、第1サンプリングレート及び第2サンプリングレートを用いて第1センシングデータ及び第2センシングデータをサンプリングするように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律走行制御装置において、
少なくとも1つのセンサを含むセンサ部、
少なくとも1つのインストラクション(instructions)を貯蔵するメモリ、及び
前記センサ部及び前記メモリと電気的に連結される制御部、を含み、
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
前記少なくとも1つのセンサのうち第1センサを用いて、走行装置の走行経路に関する第1センシングデータを獲得し、
前記第1センシングデータに含まれ、指定された条件を満たす第1指定された客体を識別し、前記第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウド(point cloud)データに適用する第1サンプリングレートを識別し、
前記少なくとも1つのセンサのうち第2センサを用いて、前記走行経路に関する第2センシングデータを獲得し、
前記第2センシングデータに含まれた第2指定された客体を識別し、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体間の比較結果に基づいて前記第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータに適用する第2サンプリングレートを識別し、
前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングするように構成されることを特徴とする自律走行制御装置。
【請求項2】
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
前記第1サンプリングレートを用いて、前記第1センシングデータ内の前記第1指定された客体に対応する前記第1ポイントクラウドデータをサンプリングし、
前記第2サンプリングレートを用いて、前記第2センシングデータ内の前記第2指定された客体に対応する前記第2ポイントクラウドデータをサンプリングするように構成されることを特徴とする請求項1に記載の自律走行制御装置。
【請求項3】
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一なものとして識別された場合、前記第2サンプリングレートを前記第1サンプリングレートと同一であるか前記第1サンプリングレートより大きい値として識別するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の自律走行制御装置。
【請求項4】
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一ではないか、前記第2センシングデータに第2指定された客体が含まれない場合、既定義されたサンプリングレートを用いて前記第2センシングデータの少なくとも一部をサンプリングするように構成されることを特徴とする請求項1に記載の自律走行制御装置。
【請求項5】
前記既定義されたサンプリングレートは、前記第1サンプリングレートより小さいことを特徴とすることを特徴とする請求項4に記載の自律走行制御装置。
【請求項6】
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
サンプリングされた前記第1センシングデータ、サンプリングされた前記第2センシングデータ、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つに基づいて、前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つの位置情報が含まれた第1ボクセルデータを生成し、
前記第1ボクセルデータを含むマップ(map)データを前記メモリに貯蔵するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の自律走行制御装置。
【請求項7】
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
前記第2センサを用いて獲得した第3センシングデータに基づいて第2ボクセルデータを生成し、
前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間のマッチング(matching)結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別するように構成されることを特徴とする請求項6に記載の自律走行制御装置。
【請求項8】
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
前記第1ボクセルデータ及び前記第2ボクセルデータのうち前記指定された条件を満たさない部分に対する加重値を第1値で設定してマッチングし、
前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む前記指定された条件を満たす部分に対する加重値を前記第1値より大きい第2値で設定してマッチングするように構成されることを特徴とする請求項7に記載の自律走行制御装置。
【請求項9】
前記第2ボクセルデータは、
前記指定された条件を満たす少なくとも1つの客体に対応するブロブ(blob)のボクセル座標を含むことを特徴とする請求項7に記載の自律走行制御装置。
【請求項10】
前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、
前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータに対してポイントクラウドレジストレーション(point cloud registration)アルゴリズムを適用して前記マッチング結果を生成するように構成されることを特徴とする請求項7に記載の自律走行制御装置。
【請求項11】
自律走行制御方法において、
制御部が、第1センサを用いて走行装置の走行経路に関する第1センシングデータを獲得する段階、
前記制御部が、第1センシングデータに含まれて指定された条件を満たす第1指定された客体を識別し、前記第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウド(point cloud)データに適用する第1サンプリングレートを識別する段階、
前記制御部が、第2センサを用いて前記走行経路に関する第2センシングデータを獲得する段階、
前記制御部が、前記第2センシングデータに含まれた第2指定された客体を識別し、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体間の比較結果に基づいて前記第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータに適用する第2サンプリングレートを識別する段階、及び
前記制御部が、前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングする段階、を含むことを特徴とする自律走行制御方法。
【請求項12】
前記制御部が、前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングする段階は、
前記制御部が、前記第1サンプリングレートを用いて前記第1センシングデータ内の前記第1指定された客体に対応する前記第1ポイントクラウドデータをサンプリングする段階、及び
前記制御部が、前記第2サンプリングレートを用いて前記第2センシングデータ内の前記第2指定された客体に対応する前記第2ポイントクラウドデータをサンプリングする段階、を含むことを特徴とする請求項11に記載の自律走行制御方法。
【請求項13】
前記制御部が、前記第2サンプリングレートを識別する段階は、
前記制御部が、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一なものとして識別された場合、前記第2サンプリングレートを前記第1サンプリングレートと同一であるか前記第1サンプリングレートより大きい値として識別する段階、を含むことを特徴とする請求項11に記載の自律走行制御方法。
【請求項14】
前記制御部が、前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングする段階は、
前記制御部が、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一ではないか、前記第2センシングデータに第2指定された客体が含まれない場合、既定義されたサンプリングレートを用いて前記第2センシングデータの少なくとも一部をサンプリングする段階、を含むことを特徴とする請求項11に記載の自律走行制御方法。
【請求項15】
前記既定義されたサンプリングレートは、前記第1サンプリングレートより小さいことを特徴とする請求項14に記載の自律走行制御方法。
【請求項16】
前記自律走行制御方法は、
前記制御部が、サンプリングされた前記第1センシングデータ、サンプリングされた前記第2センシングデータ、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つに基づいて、前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つの位置情報が含まれた第1ボクセルデータを生成する段階、及び
前記制御部が、前記第1ボクセルデータを含むマップ(map)データをメモリに貯蔵する段階、を含むことを特徴とする請求項11に記載の自律走行制御方法。
【請求項17】
前記自律走行制御方法は、
前記制御部が、前記第2センサを用いて獲得した第3センシングデータに基づいて第2ボクセルデータを生成する段階、及び
前記制御部が、前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間のマッチング(matching)結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別する段階、を含むことを特徴とする請求項16に記載の自律走行制御方法。
【請求項18】
前記制御部が、前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間の前記マッチング結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別する段階は、
前記制御部が、前記第1ボクセルデータ及び前記第2ボクセルデータのうち前記指定された条件を満たさない部分に対する加重値を第1値で設定してマッチングする段階、及び
前記制御部が、前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む前記指定された条件を満たす部分に対する加重値を前記第1値より大きい第2値で設定してマッチングする段階、を含むことを特徴とする請求項17に記載の自律走行制御方法。
【請求項19】
前記第2ボクセルデータは、
前記指定された条件を満たす少なくとも1つの客体に対応するブロブ(blob)のボクセル座標を含むことを特徴とする請求項17に記載の自律走行制御方法。
【請求項20】
前記制御部が、前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間の前記マッチング結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別する段階は、
前記制御部が、前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータに対してポイントクラウドレジストレーション(point cloud registration)アルゴリズムを適用して前記マッチング結果を生成する段階、を含むことを特徴とする請求項17に記載の自律走行制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律走行制御装置及びその方法に関し、より詳細には、走行装置(例:移動ロボット)の走行のために多様なデータを獲得する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展に応じて、走行装置に関する多様な技術が開発されている。例えば、目的地まで走行装置の走行を制御するためにより多くのデータが用いられることにより、データ処理のための多様な方法が開発されている。走行装置は、多様な種類で具現されてよい。例えば、自律走行車、移動ロボット、無人飛行装置など運転手が直接走行を制御せずに遠隔で走行制御を遂行可能となるように具現される多様な走行装置が具現されてよい。
【0003】
特に、移動ロボットは、多様な環境において多様な目的に用いられてよい。例えば、移動ロボットは、指定された建物(例:ホテル、食堂など)の内部に自律走行技術に基づいて移動することができる。例えば、移動ロボットは、少なくとも1つのセンサを用いて実時間で現在位置や周辺状況に対する情報を識別し、識別された情報の少なくとも一部に基づいて自律走行することができる。しかし、移動ロボットに対する自律走行を遂行するとき、位置情報を識別するために多くの量のデータを演算するか、走行のために必要なデータ(例:マップ(map)データ)を貯蔵しなければならないので、処理過程で負荷が発生するか貯蔵容量が不足で正常な作動が困難なことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3-192407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施形態は、互いに異なる類型のセンサ(例:カメラ及びライダー(Lidar))を用いて獲得したセンシングデータに対して、指定された客体の識別可否により互いに異なるサンプリングレート(sampling rate)を識別する自律走行制御装置及びその方法を提供するものである。
【0006】
本発明の一実施形態は、センサを用いて獲得したデータ(例:ポイントクラウドデータ)で指定された条件を満たす客体が識別されると、識別された客体に対応するポイントクラウドデータに適用するサンプリングレートを既定義された条件に基づいて識別した後、センシングデータに対するサンプリングを遂行する自律走行制御装置及びその方法を提供するものである。
【0007】
本発明の一実施形態は、サンプリングされたセンシングデータのうち少なくとも一部に基づいて、指定された客体の位置情報が含まれたボクセル(voxel)データを生成し、ボクセルデータを含むマップデータをメモリに貯蔵するように構成される自律走行制御装置及びその方法を提供するものである。
【0008】
本発明の一実施形態は、ボクセルデータにおいて、指定された条件を満たさない部分(又は、指定された客体が含まれない部分)に対する加重値と指定された条件を満たす部分(又は、指定された客体が含まれた部分)に対する加重値を互いに異なるように設定し、設定された加重値に基づいてボクセルデータを比較するように構成される自律走行制御装置及びその方法を提供するものである。
【0009】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されなかったまた他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態による自律走行制御装置は、少なくとも1つのセンサを含むセンサ部、少なくとも1つのインストラクション(instructions)を貯蔵するメモリ、及び前記センサ部及び前記メモリと電気的に連結される制御部を含み、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記少なくとも1つのセンサのうち第1センサを用いて、走行装置の走行経路に関する第1センシングデータを獲得し、前記第1センシングデータに含まれ、指定された条件を満たす第1指定された客体を識別し、前記第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウド(point cloud)データに適用する第1サンプリングレートを識別し、前記少なくとも1つのセンサのうち第2センサを用いて、前記走行経路に関する第2センシングデータを獲得し、前記第2センシングデータに含まれた第2指定された客体を識別し、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体間の比較結果に基づいて前記第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータに適用する第2サンプリングレートを識別し、前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングするように構成されることを特徴とする。
【0011】
一実施形態によると、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記第1サンプリングレートを用いて、前記第1センシングデータ内の前記第1指定された客体に対応する前記第1ポイントクラウドデータをサンプリングし、前記第2サンプリングレートを用いて、前記第2センシングデータ内の前記第2指定された客体に対応する前記第2ポイントクラウドデータをサンプリングするように構成されてよい。
【0012】
一実施形態によると、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一なものとして識別された場合、前記第2サンプリングレートを前記第1サンプリングレートと同一であるか前記第1サンプリングより大きい値として識別するように構成されてよい。
【0013】
一実施形態によると、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一ではないか、前記第2センシングデータに第2指定された客体が含まれない場合、既定義されたサンプリングレートを用いて前記第2センシングデータの少なくとも一部をサンプリングするように構成されてよい。
【0014】
一実施形態によると、前記既定義されたサンプリングレートは、前記第1サンプリングレートより小さいことを特徴とすることができる。
【0015】
一実施形態によると、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記サンプリングされた第1センシングデータ、前記サンプリングされた第2センシングデータ、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つに基づいて、前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つの位置情報が含まれた第1ボクセルデータを生成し、前記第1ボクセルデータを含むマップ(map)データを前記メモリに貯蔵するように構成されてよい。
【0016】
一実施形態によると、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記第2センサを用いて獲得した第3センシングデータに基づいて第2ボクセルデータを生成し、前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間のマッチング(matching)結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別するように構成されてよい。
【0017】
一実施形態によると、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記第1ボクセルデータ及び前記第2ボクセルデータのうち前記指定された条件を満たさない部分に対する加重値を第1値で設定してマッチングし、前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む前記指定された条件を満たす部分に対する加重値を前記第1値より大きい第2値で設定してマッチングするように構成されてよい。
【0018】
一実施形態によると、前記第2ボクセルデータは、前記指定された条件を満たす少なくとも1つの客体に対応するブロブ(blob)のボクセル座標を含むことができる。
【0019】
一実施形態によると、前記インストラクションは、前記制御部により実行するとき、前記自律走行制御装置が、前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータに対してポイントクラウドレジストレーション(point cloud registration)アルゴリズムを適用して前記マッチング結果を生成するように構成されてよい。
【0020】
本発明の一実施形態による自律走行制御方法は、制御部が、第1センサを用いて走行装置の走行経路に関する第1センシングデータを獲得する段階、前記制御部が、第1センシングデータに含まれて指定された条件を満たす第1指定された客体を識別し、前記第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウド(point cloud)データに適用する第1サンプリングレートを識別する段階、前記制御部が、第2センサを用いて前記走行経路に関する第2センシングデータを獲得する段階、前記制御部が、前記第2センシングデータに含まれた第2指定された客体を識別し、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体間の比較結果に基づいて前記第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータに適用する第2サンプリングレートを識別する段階、及び前記制御部が、前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングする段階を含むことを特徴とする。
【0021】
一実施形態によると、前記制御部が、前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングする段階は、前記制御部が、前記第1サンプリングレートを用いて前記第1センシングデータ内の前記第1指定された客体に対応する前記第1ポイントクラウドデータをサンプリングする段階及び前記制御部が、前記第2サンプリングレートを用いて前記第2センシングデータ内の前記第2指定された客体に対応する前記第2ポイントクラウドデータをサンプリングする段階を含むことができる。
【0022】
一実施形態によると、前記制御部が、前記第2サンプリングレートを識別する段階は、前記制御部が、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一なものとして識別された場合、前記第2サンプリングレートを前記第1サンプリングレートと同一であるか前記第1サンプリングより大きい値として識別する段階、を含むことができる。
【0023】
一実施形態によると、前記制御部が、前記第1サンプリングレート及び前記第2サンプリングレートをそれぞれ用いて前記第1センシングデータ及び前記第2センシングデータをサンプリングする段階は、前記制御部が、前記第1指定された客体と前記第2指定された客体が同一ではないか、前記第2センシングデータに第2指定された客体が含まれない場合、既定義されたサンプリングレートを用いて前記第2センシングデータの少なくとも一部をサンプリングする段階を含むことができる。
【0024】
一実施形態によると、前記既定義されたサンプリングレートは、前記第1サンプリングレートより小さいことを特徴とすることができる。
【0025】
一実施形態によると、前記自律走行制御方法は、前記制御部が、前記サンプリングされた第1センシングデータ、前記サンプリングされた第2センシングデータ、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つに基づいて、前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つの位置情報が含まれた第1ボクセルデータを生成する段階及び前記制御部が、前記第1ボクセルデータを含むマップ(map)データをメモリに貯蔵する段階を含むことができる。
【0026】
一実施形態によると、前記自律走行制御方法は、前記制御部が、前記第2センサを用いて獲得した第3センシングデータに基づいて第2ボクセルデータを生成する段階及び前記制御部が、前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間のマッチング(matching)結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別する段階を含むことができる。
【0027】
一実施形態によると、前記制御部が、前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間の前記マッチング結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別する段階は、前記制御部が、前記第1ボクセルデータ及び前記第2ボクセルデータのうち前記指定された条件を満たさない部分に対する加重値を第1値で設定してマッチングする段階及び前記制御部が、前記第1指定された客体、前記第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む前記指定された条件を満たす部分に対する加重値を前記第1値より大きい第2値で設定してマッチングする段階を含むことができる。
【0028】
一実施形態によると、前記第2ボクセルデータは、前記指定された条件を満たす少なくとも1つの客体に対応するブロブ(blob)のボクセル座標を含むことができる。
【0029】
一実施形態によると、前記制御部が、前記マップデータに含まれた前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータ間の前記マッチング結果に基づいて、前記走行装置の現在位置を識別する段階は、前記制御部が、前記第1ボクセルデータと前記第2ボクセルデータに対してポイントクラウドレジストレーション(point cloud registration)アルゴリズムを適用して前記マッチング結果を生成する段階を含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明による自律走行制御装置及びその方法の効果に対して説明すると、次のとおりである。本発明の実施形態のうち少なくとも1つによると、走行装置(又は、移動ロボット)の自律走行のためにデータを処理する過程で、指定された条件を満たす客体の存在可否による加重値を設定し、ポイントクラウドデータを少なくとも一部用いてマップデータを生成するのでより効率的で正確な位置情報を獲得する。また、本発明の実施形態のうち少なくとも1つによると、センサを用いて獲得したデータのうちで、ポイントクラウドデータを指定された数値のサンプリングレートに基づいてサンプリングして貯蔵することにより、貯蔵容量を減少させつつ位置情報を獲得する。また、本発明の実施形態のうち少なくとも1つによると、走行装置に関する測位機能を遂行するとき、相対的により正確な情報を提供する指定された客体を識別すると、識別された指定された客体に対応するデータ(例:ポイントクラウドデータ)に対するサンプリングレートを減少させることにより、サンプリングを介して発生し得る正確度の下落問題を防止する。この他に、本文書を介して直接的又は間接的に把握される多様な効果が提供されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施形態による自律走行制御装置の構成要素を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作概念図である。
図3】本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作概念図である。
図4】本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作フロー図である。
図5】本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作フロー図である。
図6】本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作フロー図である。
図7】本発明の一実施形態による自律走行制御方法に関するコンピュータシステムを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一部実施形態を例示的な図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素に対しては同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施形態を説明することにおいて、関連された公知構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の実施形態に対する理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0034】
本発明の実施形態の構成要素を説明することにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためだけのものであり、その用語により当該構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。また、別に定義されない限り、技術的や科学的な用語を含め、ここで用いられる全ての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に用いられる辞書に定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有したものと解釈されなければならず、本出願において明白に定義しない限り、理想的であるか過度に形式的な意味に解釈されない。
【0035】
以下、図1から図7を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0036】
図1は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置の構成要素を示すブロック図である。一実施形態によると、自律走行制御装置100は、センサ部110、メモリ120、制御部130、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む。図1の自律走行制御装置100の構成は、例示的なものであって、本発明の実施形態がこれに制限されるものではない。例えば、自律走行制御装置100は、図1に図示されない構成要素(例:インターフェース部、ディスプレイ部、音響出力部、通信部など)をさらに含む。一実施形態によると、自律走行制御装置100は、前述した構成要素のうち少なくとも一部を用いて、走行装置(例:移動ロボット)を制御する。一実施形態によると、センサ部110は、移動装置の走行に関して用いられる多様な情報を獲得(又は、感知)する。例えば、センサ部110は、カメラ、レーダー(radar)、ライダー(LiDAR)、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む少なくとも1つのセンサを含む。
【0037】
例えば、センサ部110は、少なくとも1つのセンサを用いて外部客体(例:人、他車両、建物、構造物、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つ)に関する情報を獲得する。
【0038】
一例として、センサ部110は、多様な類型のカメラを含む第1センサを含む。例えば、第1センサは、RGB(red-green-blue)カメラを含むことができる。センサ部110は、RGBカメラを用いて、RGB映像を含む第1センシングデータを獲得する。第1センシングデータは、例えば、走行装置の走行経路に関する映像データを含む。一例として、センサ部110は、多様な類型のライダーを含む第2センサを含む。例えば、第2センサは、3Dライダーを含むことができる。センサ部110は、3Dライダーを用いて第2センシングデータを獲得する。第2センシングデータは、例えば、走行装置の走行経路に関するライダーデータを含む。
【0039】
一実施形態によると、メモリ120は、命令又はデータを貯蔵する。例えば、メモリ120は、制御部130により実行されたとき、自律走行制御装置100が多様な動作を遂行するようにする1つ以上のインストラクション(instructions)を貯蔵する。例えば、メモリ120は、制御部130と1つのチップセットに具現されてよい。制御部130は、コミュニケーションプロセッサ又はモデムのうち少なくとも1つを含む。
【0040】
例えば、メモリ120は、自律走行制御装置100と連関された多様な情報を貯蔵する。一例として、メモリ120は、制御部130の動作ヒストリに関する情報を貯蔵することができる。一例として、メモリ120は、自律走行制御装置100が制御する移動装置(例:移動ロボット)の構成要素(例:駆動部(又は、モーター))及び/又は自律走行制御装置100の構成要素(例:センサ部110、制御部130、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つ)の状態及び/又は作動に連関された情報を貯蔵する。
【0041】
一実施形態によると、制御部130は、センサ部110、メモリ120、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つと作動的に(operatively)連結されてよい。例えば、制御部130は、センサ部110、メモリ120、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つの動作を制御する。例えば、制御部130は、走行装置の自律走行を制御することができる。制御部130は、例えば、センサ部110を用いて走行装置の走行経路に関する多様なセンシングデータを獲得する。
【0042】
一例として、制御部130は、センサ部110に含まれた第1センサ(例:RGBカメラ)を用いて走行装置の走行経路に関する第1センシングデータを獲得する。一例として、制御部130は、センサ部110に含まれた第2センサ(例:3Dライダー)を用いて走行装置の走行経路に関する第2センシングデータを獲得する。
【0043】
例えば、制御部130は、センシングデータに含まれた客体を識別し、識別された客体のうち指定された条件を満たす指定された客体が存在するか否かを判断する。一例として、制御部130は、第1センシングデータに含まれ、指定された条件を満たす第1指定された客体を識別し、第1センシングデータのうち第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウド(point cloud)データに適用する第1サンプリングレートを識別する。
【0044】
一例として、指定された条件は、客体の大きさ、姿、色相、体積、重さ、外形、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つに連関された条件を含む。一例として、指定された客体(例:第1指定された客体及び/又は、第2指定された客体)は、例えば、特定空間内で走行する走行装置の自律走行制御のための測位に相対的に役立つ固定された客体であってよい。指定された条件を満たす指定された客体は、例えば、建物内に含まれた(又は、配置された)柱、机、消火器、ソファ-、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む。
【0045】
例えば、制御部130は、第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウドデータに適用する第1サンプリングレートを識別する。一例として、制御部130は、第1センシングデータのうち、第1ポイントクラウドデータのサンプリングのために要求される第1サンプリングレートを識別する。制御部130は、例えば、メモリ120に貯蔵されたサンプリングレート情報(例:テーブル(table))及び識別された第1指定された客体の情報を用いて、第1サンプリングレートを識別する。
【0046】
例えば、制御部130は、第2センシングデータに含まれた第2指定された客体を識別する。例えば、制御部130は、第1センシングデータに含まれた第1指定された客体と、第2センシングデータに含まれた第2指定された客体を比較する。一例として、制御部130は、比較結果に基づいて第1指定された客体が第2指定された客体と実質的に同一であるか否かを判断する。例えば、制御部130は、比較結果に基づいて第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータに適用する第2サンプリングレートを識別する。
【0047】
一例として、制御部130は、第1指定された客体と第2指定された客体が同一なものとして識別された場合、第2サンプリングレートを第1サンプリングレートと同一の値であるか、第1サンプリングより大きい値として識別する。言い換えると、第1指定された客体及び第2指定された客体が同一なものとして識別されると、制御部130は、第1サンプリングレート以上の値で第2サンプリングレートを識別することができる。
【0048】
一例として、制御部130は、第1指定された客体と第2指定された客体が同一ではないか、第2センシングデータに第2指定された客体が含まれない場合には、既定義されたサンプリングレート(例:メモリ120)に貯蔵されたサンプリングレート)を第2サンプリングレートで識別する。制御部130は、既定義されたサンプリングレートを用いて第2指定された客体を含む第2センシングデータをサンプリングできる。例えば、既定義されたサンプリングレートは、第1サンプリングレートより小さいことがある。
【0049】
例えば、制御部130は、第1サンプリングレート及び第2サンプリングレートをそれぞれ用いて第1センシングデータ及び第2センシングデータをサンプリングできる。一例として、制御部130は、第1サンプリングレートを用いて、第1センシングデータ内の第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウドデータをサンプリングできる。
【0050】
一例として、制御部130は、第2サンプリングレートを用いて、第2センシングデータ内の第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータをサンプリングできる。一例として、センシングデータのうち指定された客体に対応するポイントクラウドデータに対するサンプリングレートは、指定された客体に対応しない領域(又は、指定された客体が存在しない領域)に対応するサンプリングレートより大きいことがある。
【0051】
例えば、制御部130は、サンプリング結果のうち少なくとも一部を用いてボクセル(voxel)データを生成する。一例として、制御部130は、サンプリングされた第1センシングデータ、サンプリングされた第2センシングデータ、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つに基づいて、第1指定された客体、第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つの位置情報が含まれた第1ボクセルデータを生成する。制御部130は、第1ボクセルデータを含むマップ(map)データの少なくとも一部をメモリ120に貯蔵する。
【0052】
一例として、制御部130は、第1センシングデータ及び第2センシングデータを獲得した後、センサ部110に含まれた少なくとも1つのセンサのうち第2センサを用いて第3センシングデータを獲得し、指定されたサンプリングレートに基づいてサンプリングされた第3センシングデータを用いて第2ボクセルデータを生成する。第2ボクセルデータは、例えば、指定された条件を満たす少なくとも1つの客体に対応するブロブ(blob)のボクセル座標を含む。
【0053】
一例として、制御部130は、マップデータに含まれた第1ボクセルデータと第2ボクセルデータ間のマッチング(matching)結果に基づいて、走行装置の現在位置を識別することができる。制御部130は、例えば、多様な類型のポイントクラウドレジストレーション(point cloud registration)(例:ICP(iteractive closest point))アルゴリズムを適用し、第1ボクセルデータ及び第2ボクセルデータ間のマッチング結果を生成する。
【0054】
一例として、制御部130は、第1ボクセルデータ及び第2ボクセルデータのうち指定された条件を満たさない部分に対する加重値を第1値として設定してマッチングする。第1値は、例えば、1であってよい。一例として、制御部130は、第1指定された客体、第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む指定された条件を満たす部分に対する加重値を第1値より大きい第2値として設定してマッチングする。第2値は、例えば、第1値(例:1)より大きい数であってよい。例えば、制御部130は、前述した動作を介して生成される多様なデータをメモリ120に貯蔵する。
【0055】
図2は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作概念図である。
一実施形態によると、自律走行制御装置200(例:図1の自律走行制御装置100)は、少なくとも1つのセンサ(212、214)を用いて獲得したセンシングデータに基づいてボクセルデータを生成してメモリ220(例:図1のメモリ120)に貯蔵する。
【0056】
例えば、自律走行制御装置200は、第1センサ212(例:RGBカメラ)を用いて第1センシングデータを獲得する。第1センシングデータは、走行装置の走行経路に関するデータを含む。参照番号S210を参照して、例えば、自律走行制御装置200は、第1センシングデータに含まれた映像に基づいて客体を検出する。一例として、自律走行制御装置200は、第1センシングデータに含まれて指定された条件を満たす第1指定された客体を識別する。一例として、自律走行制御装置200は、第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウドデータを識別する。
【0057】
参照番号S220を参照して、例えば、自律走行制御装置200は、ポイントクラウドデータのサンプリングのためのサンプリングレート(sampling rate)を識別する。一例として、自律走行制御装置200は、第1センシングデータに含まれた第1ポイントクラウドデータにサンプリングのために適用する第1サンプリングレートを識別する。例えば、自律走行制御装置200は、第2センサ214(例:3Dライダー)を用いて第2センシングデータを獲得する。第2センシングデータは、走行装置の走行経路に関するデータを含む。
【0058】
参照番号S230を参照して、例えば、自律走行制御装置200は、ポイントクラウドデータをサンプリングできる。一例として、自律走行制御装置200は、第1ポイントクラウドデータを含む第1センシングデータの少なくとも一部をサンプリングする。自律走行制御装置200は、例えば、第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウドデータに対する第1サンプリングレートを、指定された客体が存在しない領域に対応するセンシングデータに対するサンプリングレートより大きく設定してサンプリングを遂行する。一例として、自律走行制御装置200は、サンプリングされた第1センシングデータの少なくとも一部をメモリ220に貯蔵する。
【0059】
自律走行制御装置200は、例えば、第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータに対する第2サンプリングレートを、指定された客体が存在しない領域に対応するセンシングデータに対するサンプリングレートより大きく設定してサンプリングを遂行する。自律走行制御装置200は、例えば、第1指定された客体及び第2指定された客体間の比較結果に基づいて、第2サンプリングレートを決定する。
【0060】
参照番号S240を参照して、自律走行制御装置200は、サンプリングされた第1センシングデータ及び第2センシングデータの少なくとも一部に基づいてボクセルデータを生成する。一例として、自律走行制御装置200は、サンプリングされた第1センシングデータ及び第2センシングデータの少なくとも一部に対するボクセル(voxelize)作業を介してボクセルデータを生成する。自律走行制御装置200は、サンプリングされた第1センシングデータ、サンプリングされた第2センシングデータ、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つに基づいて、第1指定された客体、第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つの位置情報が含まれた第1ボクセルデータを生成する。一例として、自律走行制御装置200は、第1ボクセルデータの少なくとも一部をメモリ220に貯蔵する。
【0061】
図3は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作概念図である。
一実施形態によると、自律走行制御装置300(例:図1及び/又は図2の自律走行制御装置100、200)は、少なくとも1つのセンサを用いて獲得したセンシングデータに基づいてボクセルデータを生成してメモリ320(例:図1及び/又は図2のメモリ120、220)に貯蔵する。例えば、自律走行制御装置300は、第2センサ314(例:3Dライダー)を用いて第3センシングデータを獲得する。第3センシングデータは、自律走行制御装置300が図2の説明において前述した第2センシングデータを獲得した後に第2センサ314を用いて獲得したセンシングデータであってよい。例えば、第3センシングデータは、少なくとも1つのポイントクラウドデータを含む。
【0062】
参照番号S310を参照して、例えば、自律走行制御装置300は、第3センシングデータに基づいて第2ボクセルデータを生成する。一例として、自律走行制御装置300は、第3センシングデータの少なくとも一部に対するボクセル作業を介して第2ボクセルデータを生成する。参照番号S320を参照して、例えば、自律走行制御装置300は、走行装置の現在位置情報を識別する。一例として、自律走行制御装置300は、第1ボクセルデータ及び第2ボクセルデータをマッチング(matching)して生成したマッチング結果に基づいて走行装置の現在位置情報を識別する。一例として、自律走行制御装置300は、メモリ320に貯蔵された第1ボクセルデータ及び生成した第2ボクセルデータをマッチングする。
【0063】
例えば、自律走行制御装置300は、多様な類型のポイントクラウドレジストレーション(point cloud registration)(例:ICP(iteractive closest point))アルゴリズムを適用して、第1ボクセルデータ及び第2ボクセルデータ間のマッチング結果を生成する。
【0064】
一例として、自律走行制御装置300は、第1ボクセルデータ及び第2ボクセルデータのうち指定された条件を満たさない部分に対する加重値を第1値で設定してマッチングする。第1値は、例えば、1であってよい。一例として、自律走行制御装置300は、第1指定された客体、第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む指定された条件を満たす部分に対する加重値を第1値より大きい第2値で設定してマッチングする。第2値は、例えば、第1値(例:1)より大きい数であってよい。
【0065】
下記の数式は、自律走行制御装置300が互いに異なる加重値を用いて自律走行制御装置300がICPアルゴリズムの一部を変形して走行装置の現在位置情報を獲得するために用いる数式であってよい。
【0066】
【数1】
【0067】
例えば、sは、自律走行制御装置300が現在獲得したポイントクラウドデータ及び/又はボクセルデータであってよい。例えば、dは、マップデータに含まれたポイントクラウドデータ及び/又はボクセルデータであってよい。例えば、nは、dにおける法線ベクトルであってよい。例えば、wは、加重値であってよい。一例として、自律走行制御装置300は、加重値を指定された客体の関連可否に応じて互いに異なる値で設定する。例えば、自律走行制御装置300は、前述した動作を介して生成される多様なデータをメモリ320に貯蔵する。
【0068】
図4は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作フロー図である。一実施形態によると、自律走行制御装置(例:図1の自律走行制御装置100)は、図4に開示された動作を遂行する。例えば、自律走行制御装置が含む構成要素(例:図1のセンサ部110、メモリ120、制御部130、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つ)のうち少なくとも一部は図4の動作を遂行するように設定されてよい。
【0069】
以下の実施形態において、S410からS480の動作は順次に遂行されてもよいが、必ず順次に遂行されるものではない。例えば、各動作の順序が変更されてもよく、少なくとも2つの動作が並列的に遂行されてもよい。また、図4に関連して前述した内容と対応されるか重複される内容は簡略に説明するか省略する。
【0070】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、映像に基づいて客体検出を遂行する(S410)。例えば、自律走行制御装置は、少なくとも1つのカメラを用いて獲得した映像データに基づいて、客体を検出する。一例として、自律走行制御装置は、客体に対応するバウンディングボックス(Bbox)を識別する。
【0071】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、客体別にサンプリングのために適用するサンプリングレートを決定する(S420)。例えば、自律走行制御装置は、客体が指定された条件を満たす場合、相対的に高い値のサンプリングレートを用いてサンプリングを遂行する。一実施形態によると、自律走行制御装置は、少なくとも1つのライダーを用いて獲得したデータのうちポイントクラウドデータに基づいてブロブ(blob)を検出する(S430)。
【0072】
一実施形態によると、自律走行制御装置はブロブ(blob)及びバウンディングボックス(Bbox)をマッチングする(S440)。例えば、自律走行制御装置は、ブロブ及びバウンディングボックスの一致可否(又は、同一性の程度)を判断する。一実施形態によると、自律走行制御装置は、関心客体ブロブが検出されたのか否かを判断する(S450)。
【0073】
例えば、自律走行制御装置は、指定された条件を満たすバウンディングボックスを少なくとも1つのブロブと比較した後、比較結果、指定された条件を満たすバウンディングボックスと同一のものとして判断された(又は、関心客体であるものとして判断された)ブロブを検出する。例えば、関心客体ブロブが検出された場合(例:段階S450-Yes)、自律走行制御装置は、段階S468を遂行する。例えば、関心客体ブロブが検出されない場合(例:段階S450-No)、自律走行制御装置は、段階S464を遂行する。一実施形態によると、自律走行制御装置は、一般サンプリングレートを適用する(S464)。
【0074】
例えば、自律走行制御装置は、関心客体ブロブがない場合、ライダーを用いて獲得したセンシングデータ全般に対して一般サンプリングレートを用いてサンプリングを遂行する。自律走行制御装置は、メモリに貯蔵されたサンプリングレートに関連したテーブルデータを用いて、一般サンプリングレートを識別する。
【0075】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、関心客体のためのサンプリングレートを関心客体に対応するデータに適用する(S468)。例えば、自律走行制御装置は、関心客体に対応するデータ(例:ポイントクラウドデータ)のサンプリングのためのサンプリングレートを識別する。一例として、関心客体のためのサンプリングレートは、段階S464の一般サンプリングレート以上であってよい。
【0076】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、サンプリング結果の少なくとも一部に対してボクセル(voxelization)を遂行する(S470)。一実施形態によると、自律走行制御装置は、ボクセルの遂行結果の少なくとも一部をメモリに貯蔵する(S480)。例えば、自律走行制御装置は、ボクセルの遂行結果、生成された第1ボクセルデータを含むマップデータを、メモリに貯蔵する。
【0077】
図5は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作フロー図である。一実施形態によると、自律走行制御装置(例:図1の自律走行制御装置100)は、図5に開示された動作を遂行する。例えば、自律走行制御装置が含む構成要素(例:図1のセンサ部110、メモリ120、制御部130、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つ)のうち少なくとも一部は図5の動作を遂行するように設定されてよい。
【0078】
以下の実施形態において、S510からS530の動作は順次に遂行されてもよいが、必ず順次に遂行されるものではない。例えば、各動作の順序が変更されてもよく、少なくとも2つの動作が並列的に遂行されてもよい。また、図5に関連して前述した内容と対応されるか重複される内容は簡略に説明するか省略する。また、以下の実施形態において、S510からS530の動作は、前述した図4のS480の動作の後となる動作であってよいが、本発明の実施形態がこれに制限されるものではない。
【0079】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、ライダーを用いて獲得したデータをボクセル(voxelize)する(S510)。例えば、自律走行制御装置は、図4で第1ボクセルデータを含むマップデータをメモリに貯蔵した後、ライダーを用いて獲得したセンシングデータに基づいて第2ボクセルデータを生成する。一実施形態によると、自律走行制御装置は、マップデータ及びボクセルされたデータ(例:第2ボクセルデータ)を指定された加重値に基づいたアルゴリズムを用いてマッチングする(S520)。
【0080】
例えば、自律走行制御装置は、多様な類型のポイントクラウドレジストレーション(point cloud registration)(例:ICP(iteractive closest point))アルゴリズムを適用して、第1ボクセルデータ及び第2ボクセルデータ間のマッチング結果を生成する。
【0081】
一例として、自律走行制御装置は、第1ボクセルデータ及び第2ボクセルデータのうち指定された条件を満たさない部分に対する加重値を第1値として設定してマッチングする。第1値は、例えば、1であってよい。一例として、自律走行制御装置は、第1指定された客体、第2指定された客体、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つを含む指定された条件を満たす部分に対する加重値を第1値より大きい第2値として設定してマッチングする。第2値は、例えば、第1値(例:1)より大きい数であってよい。一実施形態によると、自律走行制御装置は、マッチング結果に基づいて走行装置の位置情報を獲得する(S530)。
【0082】
図6は、本発明の一実施形態による自律走行制御装置の動作フロー図である。一実施形態によると、自律走行制御装置(例:図1の自律走行制御装置100)は、図6に開示された動作を遂行する。例えば、自律走行制御装置が含む構成要素(例:図1のセンサ部110、メモリ120、制御部130、又はこれらいずれかの組み合せのうち少なくとも1つ)のうち少なくとも一部は、図6の動作を遂行するように設定されてよい。
【0083】
以下の実施形態において、S610からS650の動作は順次に遂行されてもよいが、必ず順次に遂行されるものではない。例えば、各動作の順序が変更されてもよく、少なくとも2つの動作が並列的に遂行されてもよい。また、図6に関連して前述した内容と対応されるか重複される内容は簡略に説明するか省略する。
【0084】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、第1センサを用いて走行装置の走行経路に関する第1センシングデータを獲得する(S610)。一実施形態によると、第1センシングデータに含まれて指定された条件を満たす第1指定された客体を識別し、第1指定された客体に対応する第1ポイントクラウドデータに適用する第1サンプリングレートを識別する(S620)。例えば、自律走行制御装置は、メモリに貯蔵されたテーブルを用いて、第1サンプリングレートを識別する。一実施形態によると、自律走行制御装置は、第2センサを用いて走行経路に関する第2センシングデータを獲得する(S630)。
【0085】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、第2センシングデータに含まれた第2指定された客体を識別し、第1指定された客体と第2指定された客体間の比較結果に基づいて第2指定された客体に対応する第2ポイントクラウドデータに適用する第2サンプリングレートを識別する(S640)。例えば、自律走行制御装置は、第1指定された客体と第2指定された客体が同一なものとして識別された場合、第2サンプリングレートを第1サンプリングレートと同一の値であるか、第1サンプリングより大きい値として識別する。言い換えると、第1指定された客体及び第2指定された客体が同一なものとして識別されると、自律走行制御装置は、第1サンプリングレート以上の値で第2サンプリングレートを識別する。
【0086】
例えば、自律走行制御装置は、第1指定された客体と第2指定された客体が同一ではないか、第2センシングデータに第2指定された客体が含まれない場合には、既定義されたサンプリングレート(例:メモリ120)に貯蔵されたサンプリングレート)を第2サンプリングレートで識別する。自律走行制御装置は、既定義されたサンプリングレートを用いて第2指定された客体を含む第2センシングデータをサンプリングできる。例えば、既定義されたサンプリングレートは、第1サンプリングレートより小さくてよい。
【0087】
一実施形態によると、自律走行制御装置は、第1サンプリングレート及び第2サンプリングレートをそれぞれ用いて第1センシングデータ及び第2センシングデータをサンプリングする(S650)。
【0088】
図7は、本発明の一実施形態による自律走行制御方法に関するコンピュータシステムを図示する。図7を参照すると、自律走行制御方法に関するコンピュータシステム1000は、バス1200を介して連結される少なくとも1つのプロセッサ1100、メモリ1300、使用者インターフェース入力装置1400、使用者インターフェース出力装置1500、ストレージ1600、及びネットワークインターフェース1700を含む。
【0089】
プロセッサ1100は、中央処理装置(CPU)又はメモリ1300及び/又はストレージ1600に貯蔵された命令語に対する処理を行う半導体装置であってよい。メモリ1300及びストレージ1600は、多様な種類の揮発性又は不揮発性の貯蔵媒体を含む。例えば、メモリ1300は、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)を含む。
【0090】
したがって、本明細書に開示された実施形態と関連して説明された方法又はアルゴリズムの段階は、プロセッサ1100により実行されるハードウェア、ソフトウェアモジュール、又はその2個の結合に直接具現されてよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスター、ハードディスク、着脱型ディスク、CD-ROMのような貯蔵媒体(すなわち、メモリ1300及び/又はストレージ1600)に常駐する。
【0091】
例示的な貯蔵媒体は、プロセッサ1100にカップリングされ、そのプロセッサ1100は、貯蔵媒体から情報を読み取ることもでき、貯蔵媒体に情報を記入する。他の方法として、貯蔵媒体は、プロセッサ1100と一体型であってもよい。プロセッサ及び貯蔵媒体は、注文型集積回路(ASIC)内に常駐することもできる。ASICは、使用者端末機内に常駐することもできる。他の方法として、プロセッサ及び貯蔵媒体は、使用者の端末機内に個別コンポネントとして常駐する。
【0092】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下記の請求範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0093】
100 自律走行制御装置
110 センサ部
120 メモリ
130 制御部
200 自律走行制御装置
220 メモリ
300 自律走行制御装置
314 第2センサ
320 メモリ
1000 コンピュータシステム
1100 プロセッサ
1200 バス
1300 メモリ
1400 使用者インターフェース入力装置
1500 使用者インターフェース出力装置
1600 ストレージ
1700 ネットワークインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7