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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164818
(43)【公開日】2024-11-27
(54)【発明の名称】端子位置保証部を含むコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
H01R13/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024077014
(22)【出願日】2024-05-10
(31)【優先権主張番号】10-2023-0062511
(32)【優先日】2023-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2024-0052212
(32)【優先日】2024-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】503473149
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス アンプ コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics AMP Korea Co.,Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン キュテク
(72)【発明者】
【氏名】チョ チョルファン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ソンジュン
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA16
5E021FC38
5E021KA06
5E021KA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コネクタは、準備位置、ロック位置、および留付け位置のうちの1つにおいてハウジングに固定されるように保持され得るTPAを用いて、端子を安定的に保護することを提供する。
【解決手段】コネクタ100は、ハウジング本体と、ハウジング本体の内側面から突出するように形成されているハウジングリブ13から突出するように形成され、ハウジング本体の内側面から離隔するように設けられているハウジング突出部14を含むハウジング1と、準備位置、ロック位置および留付け位置のうちの1つにおいてハウジングに固定されるように保持されるようにハウジング内に配置されている端子位置保証部(TPA)2とを含み、TPAは、TPA基部21と、TPA基部に接続され、ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられ、外力によりハウジング本体の内側面に向かう方向に弾性変形可能であるように設けられているTPAガイド23とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング基部、前記ハウジング基部に接続されているハウジング本体、前記ハウジング本体の内側面から突出するように形成されているハウジングリブ、および、前記ハウジングリブから突出するように形成され、前記ハウジング本体の前記内側面から離隔するように設けられているハウジング突出部を備えるハウジングと、
ロック位置および留付け位置のうちの1つにおいて前記ハウジングに固定されるように保持されるように前記ハウジング内に配置されている端子位置保証部(TPA)と
を備えるコネクタであって、
前記TPAは、
TPA基部と、
前記TPA基部に接続され、前記ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられ、外力により前記ハウジング本体の前記内側面に向かう方向に弾性変形可能であるように設けられているTPAガイドと
を備える、
コネクタ。
【請求項2】
前記TPAガイドは、
前記ハウジング本体の前記内側面に沿って移動可能であるように設けられているTPAガイド本体と、
前記TPAガイド本体に接続され、前記ハウジング本体の前記内側面から離隔するように設けられているTPAガイドアームと、
前記TPAガイドアームから突出するように形成され、前記ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられているTPA主突出部と
を備える、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記TPAガイドアームは、前記TPAガイド本体の上端部から前記TPA基部に向かう方向に突出するように形成されている、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記TPAガイドは、前記TPAガイドアームから突出するように形成され、前記TPA主突出部に接続されているTPAリブをさらに備える、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記TPAガイドは、前記ハウジングによりキャッチされるように前記TPA基部から突出するように形成されている複数のTPAヘッドをさらに備える、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記TPAガイドは、
前記ハウジング本体の前記内側面から離れる方向に前記TPAガイド本体から突出するように形成されているTPAガイドリブと、
前記TPAガイドリブから突出するように形成されているTPA副突出部と
をさらに備える、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記TPA副突出部は、前記TPAガイドアームから離れる方向に前記TPAガイドリブから突出するように形成されている、請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記TPAガイドリブは、一対のTPAガイドリブを備え、前記一対のTPAガイドリブは、前記TPAガイドアームを基点として両側に設けられている、請求項6に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記TPAは、前記ロック位置および前記留付け位置とは異なる準備位置においても前記ハウジングに固定されるように保持され、
前記ハウジングは、端子を支持するように構成されている端子支持アームをさらに備え、
前記TPAは、前記TPA基部から下方に突出するように形成され、前記準備位置において前記端子支持アームから離隔し、前記ロック位置および前記留付け位置において前記端子支持アームに接触する複数のTPAアームをさらに備える、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記ハウジング基部から突出するように形成されている複数のリブをさらに備え、
前記複数のリブの各々は、前記リブの各々によりキャッチされるためのアーム突出部を備える、
請求項9に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記複数のリブの各々は、前記複数のTPAアームの各々の前記アーム突出部に接触することが可能なリブヘッドを備える、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記複数のリブは、互いに離隔した位置に設けられている第1のリブおよび第2のリブを備え、
前記複数のTPAアームは、
前記準備位置において前記第1のリブのリブヘッドの上側に配置されているアーム突出部を備える第1のTPAアームと、
前記準備位置において前記第2のリブのリブヘッドの下側に配置されているアーム突出部を備える第2のTPAアームと
を備える、
請求項11に記載のコネクタ。
【請求項13】
前記準備位置において、前記第1のTPAアームの前記アーム突出部は、前記第1のリブの前記リブヘッドと接触するように設けられ、前記第2のTPAアームの前記アーム突出部は、前記第2のリブの前記リブヘッドと接触するように設けられている、請求項12に記載のコネクタ。
【請求項14】
前記ロック位置において、前記第1のTPAアームの前記アーム突出部は、前記第1のリブの前記リブヘッドの下側に配置され、前記TPAガイドは、前記ハウジング突出部に着座するように設けられている、請求項12に記載のコネクタ。
【請求項15】
前記ロック位置において、前記第1のTPAアームの前記アーム突出部は、前記第1のリブの前記リブヘッドと接触するように設けられている、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項16】
ハウジング基部、前記ハウジング基部に接続されているハウジング本体、前記ハウジング本体の内側面から突出するように形成されているハウジングリブ、および、前記ハウジングリブから突出するように形成され、前記ハウジング本体の前記内側面から離隔するように設けられているハウジング突出部を備えるハウジングと、
ロック位置および留付け位置のうちの1つにおいて前記ハウジングに固定されるように保持されるように前記ハウジング内に配置されている端子位置保証部(TPA)と、
前記TPAに挿入されるように設けられている相手部品本体、および、前記相手部品本体から突出するように形成され、前記TPAに接触するように設けられている複数の相手部品突出部を備える相手部品と
を備えるコネクタであって、
前記TPAは、
TPA基部と、
前記TPA基部に接続され、前記ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられ、外力により前記ハウジング本体の前記内側面に向かう方向に弾性変形可能であるように設けられているTPAガイドと
を備える、
コネクタ。
【請求項17】
前記TPAガイドは、
前記ハウジング本体の前記内側面に沿って移動可能であるように設けられているTPAガイド本体と、
前記TPAガイド本体に接続され、前記ハウジング本体の前記内側面から離隔するように設けられているTPAガイドアームと、
前記TPAガイドアームから突出するように形成され、前記ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられているTPA主突出部と、
前記ハウジング本体の前記内側面から離れる方向に前記TPAガイド本体から突出するように形成されているTPAガイドリブと、
前記TPAガイドリブから突出するように形成されているTPA副突出部と
を備える、
請求項16に記載のコネクタ。
【請求項18】
前記複数の相手部品突出部は、前記TPA主突出部に接触するように設けられている相手部品主突出部と、前記TPA副突出部に接触するように設けられている相手部品副突出部とを備える、請求項17に記載のコネクタ。
【請求項19】
前記TPA主突出部が前記相手部品主突出部と接触している状態において、前記TPA副突出部は、前記相手部品副突出部の下に設けられている、請求項18に記載のコネクタ。
【請求項20】
前記TPAが前記ロック位置から前記留付け位置へと移動する間、前記TPA副突出部は、前記相手部品副突出部を通過する、請求項18に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、韓国特許庁における、2023年5月15日に出願された韓国特許出願第10-2023-0062511号および2024年4月18日に出願された韓国特許出願第10-2024-0052212号の利益を主張し、その全開示が、あらゆる目的で本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本開示は、端子位置保証部(TPA)を含むコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
コネクタは、電気的接続を選択的に有効化または無効化する部品の一種である。例えば、自動車には、電子部品またはセンサなどの多数の電気部品が設けられ、これらの電気部品は、コネクタを介して他の電気部品または電源に電気的に接続される。
【0004】
上記の説明は、本発明者が本開示に想到する過程で得た、または当時既に有していた知見であり、必ずしも本出願が出願される前に公知であった技術ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1つまたは複数の実施形態は、端子位置保証部(TPA)を含むコネクタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によれば、ハウジング基部、ハウジング基部に接続されているハウジング本体、ハウジング本体の内側面から突出するように形成されているハウジングリブ、ハウジングリブから突出するように形成され、ハウジング本体の内側面から離隔するように設けられているハウジング突出部、および端子を支持するように構成されている端子支持アームを含むハウジングと、準備位置、ロック位置および留付け位置のうちの1つにおいてハウジングに固定されるように保持されるようにハウジング内に配置されている端子位置保証部(TPA)とを含むコネクタが提供され、TPAは、TPA基部(TPA base)と、TPA基部に接続され、ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられ、外力によりハウジング本体の内側面に向かう方向に弾性変形可能であるように設けられているTPAガイド(TPA guide)とを含む。
【0007】
TPAガイドは、ハウジング本体の内側面に沿って移動可能であるように設けられているTPAガイド本体と、TPAガイド本体に接続され、ハウジング本体の内側面から離隔するように設けられているTPAガイドアーム(TPA guide arm)と、TPAガイドアームから突出するように形成され、ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられているTPA主突出部(TPA main protrusion)とを含んでよい。
【0008】
TPAガイドアームは、TPAガイド本体の上端部からTPA基部に向かう方向に突出するように形成されてよい。
【0009】
TPAガイドアームは、TPAガイド本体内に収容されるように設けられてよい。
【0010】
ハウジングリブは、TPAガイド本体とTPAガイドアームとの間の空間において移動可能であるように設けられてよい。
【0011】
TPAガイドは、ハウジング本体の内側面から離れる方向にTPAガイド本体から突出するように形成されているTPAガイドリブと、TPAガイドリブから突出するように形成されているTPA副突出部(TPA sub-protrusion)とをさらに含んでよい。
【0012】
TPA副突出部は、TPAガイドアームから離れる方向にTPAガイドリブから突出するように形成されてよい。
【0013】
TPAガイドリブは、一対のTPAガイドリブを含んでよく、一対のTPAガイドリブは、TPAガイドアームを基点として(based on)両側に設けられてよい。
【0014】
TPAは、TPA基部から下方に突出するように形成され、準備位置において端子支持アームから離隔し、ロック位置および留付け位置において端子支持アームに接触する複数のTPAアーム(TPA arm)をさらに含んでよい。
【0015】
ハウジングは、ハウジング基部から突出するように形成されている複数のリブをさらに含んでよく、複数のリブの各々は、リブの各々によりキャッチされるためのアーム突出部を含んでよい。
【0016】
複数のリブの各々は、複数のTPAアームの各々のアーム突出部に接触することが可能なリブヘッドを含んでよい。
【0017】
複数のリブは、互いに離隔した位置に設けられている第1のリブおよび第2のリブを含んでよい。複数のTPAアームは、準備位置において第1のリブのリブヘッドの上側に配置されているアーム突出部を含む第1のTPAアームと、準備位置において第2のリブのリブヘッドの下側に配置されているアーム突出部を含む第2のTPAアームとを含んでよい。
【0018】
準備位置において、第1のTPAアームのアーム突出部は、第1のリブのリブヘッドと接触するように設けられてよく、第2のTPAアームのアーム突出部は、第2のリブのリブヘッドと接触するように設けられてよい。
【0019】
ロック位置において、第1のTPAアームのアーム突出部は、第1のリブのリブヘッドの下側に配置されてよく、TPAガイドは、ハウジング突出部に着座するように設けられてよい。
【0020】
ロック位置において、第1のTPAアームのアーム突出部は、第1のリブのリブヘッドと接触するように設けられてよい。
【0021】
別の態様によれば、ハウジング基部、ハウジング基部に接続されているハウジング本体、ハウジング本体の内側面から突出するように形成されているハウジングリブ、ハウジングリブから突出するように形成され、ハウジング本体の内側面から離隔するように設けられているハウジング突出部、および端子を支持するように構成されている端子支持アームを含むハウジングと、準備位置、ロック位置および留付け位置のうちの1つにおいてハウジングに固定されるように保持されるようにハウジング内に配置されているTPAと、TPAに挿入されるように設けられている相手部品本体、および、相手部品本体から突出するように形成され、TPAに接触するように設けられている複数の相手部品突出部を含む相手部品とを含むコネクタが提供され、TPAは、TPA基部と、TPA基部に接続され、ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられ、外力によりハウジング本体の内側面に向かう方向に弾性変形可能であるように設けられているTPAガイドとを含む。
【0022】
TPAガイドは、ハウジング本体の内側面に沿って移動可能であるように設けられているTPAガイド本体と、TPAガイド本体に接続され、ハウジング本体の内側面から離隔するように設けられているTPAガイドアームと、TPAガイドアームから突出するように形成され、ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられているTPA主突出部と、ハウジング本体の内側面から離れる方向にTPAガイド本体から突出するように形成されているTPAガイドリブと、TPAガイドリブから突出するように形成されているTPA副突出部とを含んでよい。
【0023】
複数の相手部品突出部は、TPA主突出部に接触するように設けられている相手部品主突出部と、TPA副突出部に接触するように設けられている相手部品副突出部とを含んでよい。
【0024】
TPA主突出部が相手部品主突出部と接触している状態において、TPA副突出部は、相手部品副突出部の下に設けられてよい。
【0025】
TPAがロック位置から留付け位置へと移動する間、TPA副突出部は、相手部品副突出部を通過してよい。
【0026】
実施形態のさらなる態様が、一部は以下の説明に記載され、一部は説明から明らかとなるか、または本開示の実施により習得され得る。
【0027】
実施形態によれば、コネクタは、準備位置、ロック位置、および留付け位置のうちの1つにおいてハウジングに固定されるように保持され得るTPAを用いて、端子を安定的に保護することができる。
【0028】
本発明のこれらのおよび/または他の態様、特徴、および利点が、添付の図面と併せた実施形態の以下の説明から明らかとなり、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】一実施形態に係るコネクタの断面斜視図である。
図2】一実施形態に係るコネクタの平面図である。
図3】一実施形態に係る端子位置保証部(TPA)の斜視図である。
図4】一実施形態に係るハウジングの断面斜視図である。
図5】TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るコネクタの断面図である。
図6】一実施形態に係る第1のリブを模式的に示す平面図である。
図7】一実施形態に係る第1のリブの断面図である。
図8】TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るコネクタの断面図である。
図9】TPAがロック位置にあるときの、一実施形態に係るコネクタの断面図である。
図10】TPA主突出部および相手部品主突出部を示す、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
図11】TPA副突出部および相手部品副突出部を示す、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
図12】TPAガイドアームが変形したときの、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
図13】TPA副突出部および相手部品副突出部を示す、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
図14】TPAガイドアームが復元したときの、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
図15】相手部品副突出部がTPA副突出部を通過するときの、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
図16】一実施形態に係るハウジングロッドおよび相手部品ガイド突出部を示す断面図である。
図17】一実施形態に係るハウジングロッドおよび相手部品ガイド突出部を示す断面図である。
図18】一実施形態に係るTPAの斜視図である。
図19】一実施形態に係るTPAの平面図である。
図20】TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第1のハウジング突出部を示す断面図である。
図21】TPAがロック位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第1のハウジング突出部を示す断面図である。
図22】TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第2のハウジング突出部を示す断面図である。
図23】TPAがロック位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第2のハウジング突出部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。以下の説明は、実施形態のいくつかの態様のうちの1つを説明し、また以下の説明は、実施形態の詳細な説明の一部をなす。一実施形態の説明において、本開示の趣旨を明確に伝達するために、周知の機能または構成のいかなる詳細な説明も含まれない。
【0031】
ただし、様々な改変および修正が実施形態に対して行われてよい。よって、実施形態は、本開示の説明により限定されることを意図したものではない。実施形態は、本開示の概念および技術的範囲内におけるあらゆる変更、均等物、および置換を含むものとして理解されるべきである。
【0032】
加えて、本開示および請求項を説明するために用いられる用語または単語は、慣例的または辞書的な意味で解釈されるべきではなく、発明者がその発明を最も良好に説明するために用語の概念を適切に定義し得るという原則に基づいて、用語または単語は、一実施形態に係る本開示の技術的思想と整合する意味および概念を有するものとして解釈されるべきである。
【0033】
単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が別段に明確に指示しない限り、複数形も含むことが意図されている。さらに、本明細書において用いられる場合の「備える(comprises/comprising)」および/または「含む(includes/including)」という用語は、記載されている特徴、完全体、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を示すが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素および/またはその群の存在または追加を除外するものではないことが理解されよう。
【0034】
別段の定義のない限り、本明細書において用いられる技術用語および科学用語を含むあらゆる用語は、実施形態が属する当技術分野における当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般に用いられる辞書で定義されている用語は、関連技術における文脈上の意味に合致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書において別段の定義のない限り、理想的なまたは過度に形式的な意味を有するものとして解釈されるべきではない。
【0035】
添付の図面を参照して実施形態を説明する場合、同様の参照番号は同様の構成要素を指し、それに関する繰り返しの説明は省略する。例示的実施形態の説明において、周知の関連する構造または機能の詳細な説明は、そのような説明が本開示の解釈を不明瞭にするとみなされる場合には省略する。
【0036】
また、構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)などのような用語が、本開示の構成要素を説明する際に本明細書で用いられる場合がある。これらの用語は、1つの構成要素を別の構成要素と区別することのみを目的として用いられており、構成要素の性質、配列、または順序は、それらの用語によって限定されない。1つの構成要素が別の構成要素に「接続され」、「結合され」、または「取り付けられ」ていると説明される場合、1つの構成要素を別の構成要素に直接接続するか、または取り付けることができ、介在する構成要素も、それらの構成要素に「接続され」、「結合され」、または「取り付けられ」ることができることを理解されたい。
【0037】
任意の1つの実施形態に含まれる構成要素と同じ共通の機能を有する構成要素は、他の実施形態においても同じ名称を用いて説明される。別段の開示のない限り、任意の1つの実施形態において開示される構成が他の実施形態に適用されてもよく、繰り返される構成の具体的な説明は省略する。
【0038】
図1は、一実施形態に係るコネクタの断面斜視図である。図2は、一実施形態に係るコネクタの平面図である。図3は、一実施形態に係る端子位置保証部(TPA)の斜視図である。図4は、一実施形態に係るハウジングの断面斜視図である。図5は、TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るコネクタの断面図である。
【0039】
図1図5を参照すると、コネクタ100は、ハウジング1、およびTPA2を含んでよい。ハウジング1は、複数の端子(不図示)を支持してよい。ハウジング1は、複数の端子を支持するように構成されている複数の端子支持アーム19を含んでよい。複数の端子支持アーム19は、それぞれ端子(不図示)を支持してよい。TPA2は、ハウジング1に留め付けられてよい。TPA2は、複数の端子の位置が安定的に固定されるように保持することを補助してよい。
【0040】
TPA2は、ハウジング1内に配置されてよい。TPA2は、準備位置、ロック位置、および留付け位置のうちの1つにおいてハウジング1に固定されるように保持されてよい。準備位置において、TPA2は、端子から離隔してよい。ロック位置および留付け位置において、TPA2は、外部の物理的衝撃から端子を保護し、振動下においても端子が揺動することを防止するように、端子を収容してよい。TPA2の位置は、相手部品との係合および係脱に応じて変化してよい。準備位置において、端子が支持されている状態が解除されてよい。例えば、作業者が、ジグ(不図示)を挿入し、ハウジング1に外力を印加することにより、端子9をハウジング1から分離してよい。ロック位置および留付け位置において、端子9が支持されている状態がTPA2により保持されてよい。
【0041】
ハウジング1は、ハウジング基部11、ハウジング本体12、ハウジングリブ13、ハウジング突出部14、複数のリブ15および16、ハウジングロッド18ならびに端子支持アーム19を含んでよい。
【0042】
ハウジング基部11は、複数の端子(不図示)を収容してよい。ハウジング基部11は、複数の端子を収容するための孔を含んでよい。孔の各々が、端子を収容してよい。端子を収容するための孔は、z軸に沿って長手方向を有するように形成されてよい。端子の上端部は、ハウジング基部11の上側に配置されてよく、端子の下端部は、ハウジング基部11の下側に配置されてよい。
【0043】
ハウジング本体12は、ハウジング基部11に接続されてよい。ハウジング本体12は、ハウジング1の外装を形成してよい。ハウジング本体12は、TPA2を内部に収容するための収容空間を含んでよい。ハウジング本体12は、ピラー形状を有してよい。ハウジング本体12は、ハウジング基部11からz軸方向に突出するように形成されてよい。
【0044】
ハウジングリブ13は、ハウジング本体12から突出するように形成されてよい。ハウジングリブ13は、ハウジング本体12の内側面から突出するように形成されてよい。ハウジングリブ13は、z軸に沿って長手方向を有するように形成されてよい。単一のハウジングリブ13が、ハウジング本体12の内側面に設けられてよい。一対のハウジングリブ13が設けられてもよい。一対のハウジングリブ13は、それぞれ互いに異なるハウジング本体12の内側面に設けられてよい。
【0045】
ハウジング突出部14は、ハウジングリブ13から突出するように形成されてよい。ハウジング突出部14は、ハウジング本体12の内側面から離隔するように設けられてよい。後述するTPAガイドアーム223が、ハウジング突出部14とハウジング本体12との間の空間を通過してよい。ハウジング突出部14は、ハウジング基部11から離隔した位置に設けられてよい。ハウジング突出部14は、TPA2を支持してよい。ロック位置において、TPA2は、ハウジング突出部14に着座してよい。ロック位置から留付け位置への移動中、TPA2は、ハウジング突出部14を通過してよい。
【0046】
複数のリブ15および16は、ハウジング基部11から上方に突出するように形成されてよい。複数のリブ15および16は、第1のリブ15、および第2のリブ16を含んでよい。第1のリブ15および第2のリブ16は、互いに離隔した位置に設けられてよい。図面では4つの第1のリブ15および3つの第2のリブ16が示されているが、第1のリブ15の数および第2のリブ16の数はこれに限定されない。複数のリブ15および16は、TPA2に接触してよい。第1のリブ15は、第1のTPAアーム25に接触してよく、第2のリブ16は、第2のTPAアーム26に接触してよい。TPA2の位置に応じて、第1のTPAアーム25および第2のTPAアーム26が複数のリブ15および16に接触する位置が変動してよい。例えば、第1のTPAアーム25は、準備位置において第1のリブ15の上側に接触してよく、ロック位置において第1のリブ15の下側に接触してよい。
【0047】
ハウジングロッド18は、TPA2の側面を支持してよい。ハウジングロッド18は、ハウジング本体12の内側面から突出するように形成されてよい。
【0048】
端子支持アーム19は、複数の端子(不図示)を支持してよい。端子支持アーム19は、ハウジング基部11に接続されてよい。端子支持アーム19に外力が印加されると、端子支持アーム19は弾性変形してよい。端子支持アーム19が弾性変形すると、端子支持アーム19は端子から離隔してよく、端子は端子支持アーム19から固定解除されてよい。例えば、作業者が、ジグ(不図示)を介して端子支持アーム19に外力を印加してよい。
【0049】
TPA2は、TPA基部21、TPA本体22、TPAガイド23、TPAスライダ24、複数のTPAアーム25および26、ならびに中心ガイド27を含んでよい。複数のTPAアーム25および26は、準備位置において端子支持アーム19から離隔してよく、ロック位置および留付け位置において端子支持アーム19と接触してよい。
【0050】
TPA基部21は、ハウジング基部11に対向してよい。
【0051】
TPA本体22は、TPA基部21から延びるように形成されてよい。例えば、TPA本体22は、TPA基部21の縁部から下方に延びるように形成されてよい。TPA本体22は、ハウジング本体12の内側面と面接触した状態で移動可能であってよい。
【0052】
TPAガイド23は、ハウジング突出部14によりキャッチされるように設けられてよい。TPAガイド23は、TPA基部21に接続されてよい。TPAガイド23は、ハウジング突出部14によりキャッチされるように設けられてよい。TPAガイド23は、外力により弾性変形してよい。TPAガイド23は、ハウジング本体12の内側面に向かって弾性変形可能であるように設けられてよい。TPAガイド23が外力によりハウジング本体12の内側面に向かって弾性変形すると、TPAガイド23はハウジング突出部14から分離してよい。
【0053】
TPAガイド23は、ハウジング本体12の内側面に沿って移動可能であるように設けられているTPAガイド本体231と、TPAガイド本体231に接続され、ハウジング本体12の内側面から離隔するように設けられているTPAガイドアーム232と、TPAガイドアーム232から突出するように形成され、ハウジング突出部14によりキャッチされるように設けられているTPA主突出部233と、ハウジング本体12の内側面から離れる方向にTPAガイド本体231から突出するように形成されているTPAガイドリブ234と、TPAガイドリブ234から突出するように形成されているTPA副突出部235とを含んでよい。
【0054】
TPAガイド本体231は、TPA基部21およびTPA本体22に接続されてよい。TPAガイド本体231は、TPA本体22よりもさらに上方に突出するように形成されてよい。TPAガイド本体231は、内部に収容空間を含んでよい。例えば、TPAガイド本体231は、リング形状を有してよい。
【0055】
TPAガイドアーム232は、TPAガイド本体231の上端部からTPA基部21に向かう方向に突出するように形成されてよい。TPAガイドアーム232は、TPAガイド本体231の内側に収容されるように設けられてよい。換言すると、TPAガイドアーム232は、TPAガイド本体231により囲まれるように設けられてよい。TPAガイドアーム232は、TPAガイド本体231の両側から離隔するように設けられてよい。ハウジングリブ13は、TPAガイド本体231とTPAガイドアーム232との間の空間において移動可能であるように設けられてよい。
【0056】
TPA主突出部233は、準備位置においてハウジング突出部14から離隔した位置に設けられてよく、ロック位置においてハウジング突出部14に着座してよく、ロック位置から留付け位置に移行する間にハウジング突出部14を通過してよい。TPA主突出部233は、傾斜面を含んでよい。相手部品(不図示)がTPA2の内側に入る間、TPA主突出部233は、相手部品により印加される外力を受け入れてよい。相手部品は、外力を印加して、TPA主突出部233をy軸方向に移動させてよい。
【0057】
一対のTPAガイドリブ234が設けられてよい。一対のTPAガイドリブ234は、TPAガイドアーム232を基点として両側に設けられてよい。
【0058】
TPA副突出部235は、TPAガイドアーム232から離れる方向にTPAガイドリブ234から突出するように形成されてよい。上記の構造に基づいて、TPA副突出部235は、ハウジングリブ13と干渉しない位置に設けられてよい。TPA主突出部233およびTPA副突出部235の各々が、相手部品に接触してよい。
【0059】
TPAスライダ24は、相手部品(不図示)がコネクタ100から分離する間に、TPA2が相手部品と共に上方に移動することを補助してよい。TPAスライダ24は、スライダ本体241およびスライダアーム242を含んでよい。スライダアーム242は、いくらかの移動範囲においてハウジングロッド18と接触した状態で移動可能であってよい。スライダアーム242がハウジングロッド18と接触している状態において、TPAスライダ24が弾性変形することが防止されてよい。一方、スライダアーム242がハウジングロッド18から分離した状態において、TPAスライダ24は、ハウジング本体12の内側面に向かう方向に弾性変形してよく、相手部品から分離してよい。
【0060】
複数のTPAアーム25および26は、TPA基部21から下方に突出するように形成され、複数のリブ15および16によりキャッチされるように設けられてよい。TPAアーム25および26は、複数のリブ15および16に弾性的に結合するように形成されてよい。複数のTPAアーム25および26は、第1のTPAアーム25、および第2のTPAアーム26を含んでよい。
【0061】
第1のTPAアーム25は、ハウジング1によりキャッチされるように設けられてよい。第1のTPAアーム25は、2つ以上の点においてハウジング1によりキャッチされてよい。準備位置において、第1のTPAアーム25は、ハウジング1の上側によりキャッチされるように設けられてよい。例えば、外力がTPA2に及ばない状態において、第1のTPAアーム25は、TPA2が意図せず下方に移動することを防止してよい。例えば、第1のTPAアーム25は、ハウジング1に接触するように設けられてよい。第1のTPAアーム25は、TPA基部21から下方に突出する形状を有してよい。ロック位置において、第1のTPAアーム25は、ハウジング1の下側によりキャッチされるように設けられてよい。例えば、外力がTPA2に及ばない状態において、第1のTPAアーム25は、TPA2が意図せず上方に移動することを防止してよい。
【0062】
第1のTPAアーム25は、ハウジング1によりキャッチされる機能に加えて、端子支持アーム19を固定する機能を有してよい。例えば、第1のTPAアーム25は、ロック位置および留付け位置において、TPA2が挿入される方向に垂直な方向において端子支持アーム19と重なってよい。例えば、TPA2は、z軸方向に挿入されてよく、第1のTPAアーム25は、y軸方向において端子支持アーム19と重なってよい。第1のTPAアーム25は、ハウジング基部11に挿入されてよい。上記の構造に基づいて、第1のTPAアーム25は、端子9の位置が安定的に固定され得るように構造的安定性を向上させることができる。第1のTPAアーム25は、第1のTPAアーム本体251、および第1のTPAアーム突出部252を含んでよい。
第1のTPAアーム本体251は、TPA基部21から下方に突出するように形成されているロッドの形状を有してよい。第1のTPAアーム突出部252は、第1のTPAアーム本体251から突出するように形成されてよい。第1のTPAアーム本体251は、z軸に沿って長手方向を有するように形成されてよい。第1のTPAアーム突出部252は、第1のTPAアーム本体251からy軸方向に突出するように形成されてよい。準備位置において、第1のTPAアーム突出部252は、ハウジング基部11の頂面と接触した状態で固定されてよい。ロック位置において、第1のTPAアーム突出部252は、ハウジング基部11の底面と接触した状態で固定されてよい。第1のTPAアーム本体251は、端子支持アーム19を固定してよい。
【0063】
ハウジング1によりキャッチされる構造および端子支持アーム19を固定する構造を一体に含むものとして第1のTPAアーム25を上記で説明したが、実施形態はこれに限定されない。ハウジング1によりキャッチされる構造および端子支持アーム19を固定する構造は、第1のTPAアーム25において別個に形成されてもよい。
【0064】
第2のTPAアーム26は、ハウジング1によりキャッチされるように設けられてよい。第2のTPAアーム26は、2つ以上の点においてハウジング1によりキャッチされてよい。準備位置において、第2のTPAアーム26は、ハウジング1の下側によりキャッチされるように設けられてよい。例えば、外力がTPA2に及ばない状態において、第2のTPAアーム26は、TPA2が意図せず上方に移動することを防止してよい。例えば、第1のTPAアーム25は、ハウジング1に接触するように設けられてよい。第1のTPAアーム25は、TPA基部21から下方に突出する形状を有してよい。
【0065】
第2のTPAアーム26は、ハウジング1によりキャッチされる機能に加えて、端子支持アーム19を固定する機能を有してよい。
【0066】
中心ガイド27は、TPA基部21の中央部に設けられてよい。中心ガイド27は、TPA基部21の頂面から上方に突出するように形成されてよい。中心ガイド27は、相手部品(不図示)およびTPA2を正しく位置合わせすることを補助するように、相手部品に挿入されてよい。中心ガイド27は、平面図で見たときに十字形状を有してよい。上記の構造に基づいて、中心ガイド27は、相手部品(不図示)およびTPA2を2つの方向において位置合わせすることを補助してよい。
【0067】
図6は、一実施形態に係る第1のリブを模式的に示す平面図である。図7は、一実施形態に係る第1のリブの断面図である。
【0068】
図6および図7を参照すると、第1のリブ15は、ハウジング基部11に接続されているリブ本体151と、リブ本体151から突出するように形成されているリブガイド152と、リブ本体151に接続されているリブヘッド153とを含んでよい。リブガイド152は、一対のリブガイド152を含んでよく、一対のリブガイド152は、リブヘッド153を基点として両側に設けられてよい。一対のリブガイド152は、TPAアームの移動を案内してよい。リブヘッド153は、TPAに接触するように設けられている頂面153a、および底面153bを有してよい。例えば、頂面153aは、傾斜していてよい。相手部品(不図示)がコネクタ100に挿入される間、相手部品(不図示)により第1のリブ15に印加される力が、リブヘッド153を介して第1のリブ15に伝達されてよい。
相手部品(不図示)は、頂面153aと接触してよい。頂面153aが傾斜しているので、第1のリブ15は、相手部品(不図示)により印加される力によりハウジング本体12へと移動してよい。別の例においては、頂面153aは平坦であってもよく、相手部品が傾斜面を有してもよい。第2のリブ16は、第1のリブ15と同じ構成要素を含んでよく、したがって、そのさらなる説明は本明細書では繰り返さない。
【0069】
図8は、TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るコネクタの断面図である。図9は、TPAがロック位置にあるときの、一実施形態に係るコネクタの断面図である。
【0070】
図8および図9を参照すると、ロック位置および留付け位置において、第2のTPAアーム26は、TPA2が挿入される方向に垂直な方向において端子支持アーム19と重なってよい。例えば、TPA2が挿入される方向は、z軸方向であってよく、第2のTPAアーム26は、y軸方向において端子支持アーム19と重なってよい。第1のTPAアーム25および第2のTPAアーム26は、複数の端子支持アーム19のうちの異なる端子支持アーム19を固定するように設けられてよい。第2のTPAアーム26は、ハウジング基部11に挿入されてよい。上記の構造に基づいて、第2のTPAアーム26は、端子9の位置が安定的に固定され得るように構造的安定性を向上させることができる。第2のTPAアーム26は、第2のTPAアーム本体261、および第2のTPAアーム突出部262を含んでよい。
第2のTPAアーム本体261は、TPA基部21から下方に突出するように形成されているロッドの形状を有してよい。第2のTPAアーム本体261および第1のTPAアーム本体251は、互いに平行に設けられてよい。第2のTPAアーム突出部262は、第2のTPAアーム本体261から突出するように形成されてよい。第2のTPAアーム本体261は、z軸に沿って長手方向を有するように形成されてよい。第2のTPAアーム突出部262は、第1のTPAアーム本体251からy軸方向に突出するように形成されてよい。準備位置において、第2のTPAアーム突出部262は、ハウジング基部11の底面と接触した状態で固定されてよい。ロック位置において、第2のTPAアーム突出部262は、ハウジング基部11の底面から離隔してよい。第2のTPAアーム本体261は、端子支持アーム19を固定してよい。
【0071】
図10は、TPA主突出部および相手部品主突出部を示す、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。図11は、TPA副突出部および相手部品副突出部を示す、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。図12は、TPAガイドアームが変形したときの、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。図13は、TPA副突出部および相手部品副突出部を示す、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
【0072】
図10および図11は、相手部品主突出部42がTPA主突出部233と接触している状態を示す。図12および図13は、相手部品主突出部42がTPA主突出部233を押圧し変形させている状態を示す。
【0073】
図10図13を参照すると、TPA2は、TPA基部21、TPA本体22、およびTPAガイド23を含んでよい。TPAガイド23は、TPAガイド本体231、TPAガイドアーム232、TPA主突出部233、TPAガイドリブ234、およびTPA副突出部235を含んでよい。
【0074】
相手部品4が、ハウジング1に挿入されてよい。相手部品4は、相手部品本体41と、相手部品本体41から突出するように形成されている複数の相手部品突出部42および43とを含んでよい。複数の相手部品突出部42および43は、相手部品本体41から第1の方向に突出するように形成されている相手部品主突出部42と、第1の方向と交差する第2の方向に突出するように形成されている相手部品副突出部43とを含んでよい。
【0075】
相手部品主突出部42は、TPA主突出部233と接触してよい。相手部品副突出部43は、TPA副突出部235と接触してよい。相手部品主突出部42がロック位置においてTPA主突出部233と接触している状態において、相手部品副突出部43は、TPA副突出部235から距離d1だけ離隔してよい。加えて、相手部品主突出部42が下方に移動することに伴い、TPA主突出部233が弾性変形すると、相手部品副突出部43は、TPA副突出部235と接触してよい。上記の構造に基づいて、相手部品主突出部42がTPA主突出部233を押圧して、TPA主突出部233を変形させると、TPA2が下方に移動し得るように、相手部品副突出部43はTPA副突出部235を下方に押圧してよい。TPA2および相手部品4は、共に下方に移動してよい。TPA2および相手部品4が下方に移動する間、TPA主突出部233は、ハウジング突出部14を通過してよい。
【0076】
TPA主突出部233がハウジング突出部14を通過することによりハウジング突出部14の下方に配置されると、TPA2の底面は、ハウジング1と接触し、それ以上下方に移動しなくなり得る。TPA2の底面がハウジング1と接触すると、相手部品4とTPA2との間に空間が形成され得る。相手部品4は、TPA2に対して移動してよく、相手部品主突出部42およびTPA主突出部233が互いに接触している状態が解除されてよい。相手部品主突出部42およびTPA主突出部233は、互いに離隔してよく、TPAガイドアーム232は、元の形態に復元してよい。
【0077】
相手部品4は、相手部品本体41に陥凹するように形成されている相手部品溝44を含んでよい。相手部品副突出部43は、TPA副突出部235に配置されてよく、TPA2がハウジング1に接触し固定されるときにTPA副突出部235を通過してよい。相手部品副突出部43がTPA副突出部235を通過する間、相手部品溝44の深さが一時的に低減し、次いで復元され得る。
【0078】
図14は、TPAガイドアームが復元したときの、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。図15は、相手部品副突出部がTPA副突出部を通過するときの、一実施形態に係るコネクタを模式的に示す断面図である。
【0079】
図14および図15は、TPA2が留付け位置にある状態を示す。TPA2は、TPA基部21、TPA本体22、およびTPAガイド23を含んでよい。TPAガイド23は、TPAガイド本体231、TPAガイドアーム232、TPA主突出部233、TPAガイドリブ234、およびTPA副突出部235を含んでよい。ロック位置から留付け位置に移行する間、相手部品副突出部43は、TPA副突出部235を押圧してTPA2を移動させてよい。相手部品副突出部43は、TPA副突出部235を通過してよい。
【0080】
図16は、一実施形態に係るハウジングロッドおよび相手部品ガイド突出部を示す断面図である。図17は、一実施形態に係るハウジングロッドおよび相手部品ガイド突出部を示す断面図である。
【0081】
図16および図17を参照すると、ハウジングロッド18は、ハウジング本体12の内側面から形成されてよい。ハウジングロッド18は、垂直方向に細長いロッドの形状を有してよい。ハウジングロッド18は、TPAスライダ24を支持してよい。
【0082】
相手部品4は、相手部品本体41と、相手部品本体41から突出するように形成されている相手部品ガイド突出部45とを含んでよい。TPAスライダ24は、相手部品ガイド突出部45により押圧されてよい。相手部品ガイド突出部45は、TPAスライダ24を上方に押圧してよい。TPAスライダ24がハウジングロッド18により支持されている間、ハウジングロッド18が変形することが防止されてよい。TPAが留付け位置からロック位置へと移動する間、TPAスライダ24は、ハウジングロッド18により支持され、変形することが防止されてよい。TPAがロック位置に達すると、TPAスライダ24は、ハウジングロッド18から離隔し、ハウジング本体12の内壁に向かって弾性変形してよい。スライダアーム242は、スライダ本体241の周りに弾性変形してよい。相手部品4は、スライダアーム242を通過し、上方に移動してよい。
【0083】
図18は、一実施形態に係るTPAの斜視図である。図19は、一実施形態に係るTPAの平面図である。図20は、TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第1のハウジング突出部を示す断面図である。図21は、TPAがロック位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第1のハウジング突出部を示す断面図である。図22は、TPAが準備位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第2のハウジング突出部を示す断面図である。図23は、TPAがロック位置にあるときの、一実施形態に係るTPAおよび第2のハウジング突出部を示す断面図である。
【0084】
図18図23を参照すると、TPA3は、TPA基部31、TPA本体32、TPAガイド33、TPAスライダ34、ならびに複数のTPAヘッド38および39を含んでよい。
【0085】
TPAガイド33は、ハウジング本体の内側面に沿って移動可能であるように設けられているTPAガイド本体331と、TPAガイド本体331に接続され、ハウジング本体の内側面から離隔するように設けられているTPAガイドアーム332と、TPAガイドアーム332から突出するように形成されているTPA主突出部333と、ハウジング本体の内側面から離れる方向にTPAガイド本体331から突出するように形成されているTPAガイドリブ334と、TPAガイドリブ334から突出するように形成されているTPA副突出部435と、TPAガイドアーム332から突出するように形成され、ハウジング突出部によりキャッチされるように設けられているTPAリブ336とを含んでよい。TPAリブ336は、TPA主突出部333への距離が増大するにつれて突出高さが徐々に減少する形状を有してよい。複数のTPAリブ336が設けられてよい。TPAリブ336は、第1のリブ3361、および第2のリブ3362を含んでよい。第1のリブ3361および第2のリブ3362は、互いに平行であってよい。
【0086】
TPA主突出部333は、ハウジング突出部171、172によりキャッチされるように設けられてよい。TPAリブ336は、相手部品(不図示)の突出部(例えば図14の相手部品主突出部42)によりキャッチされてよい。TPAリブ336の少なくとも一部分は、TPA主突出部333に配置されてよい。TPAリブ336が相手部品の突出部により押圧されると、TPA主突出部333はハウジング突出部171、172から解放され得る。換言すると、TPA主突出部333は、ハウジング突出部171、172によりキャッチされるように構成されてよく、TPAリブ336は、相手部品と相互作用するように構成されてよい。別の例において、TPAリブ336は、下方に延びるように形成されてよく、TPAリブ336の下端部は、TPA主突出部333に平行に設けられてよく、それにより、TPAリブ336はハウジング突出部171、172によりキャッチされ得る。
【0087】
複数のTPAヘッド38および39は、TPA基部31から突出するように形成されてよい。複数のTPAヘッド38および39は、第1のTPAヘッド38、および第2のTPAヘッド39を含んでよい。
【0088】
第1のTPAヘッド38は、第1のTPAヘッド本体381と、第1のTPAヘッド本体381から突出するように形成されている第1のTPAヘッド突出部382とを含んでよい。第1のTPAヘッド突出部382は、ハウジングによりキャッチされてよい。第1のTPAヘッド突出部382は、第1のハウジング突出部171によりキャッチされてよい。第1のハウジング突出部171は、ハウジング基部(例えば図4のハウジング基部11)から突出するように形成されてよい。準備位置において、第1のハウジング突出部171は、TPAがハウジングから上方に分離することを防止するために、第1のTPAヘッド突出部382に着座するように保持されてよい。ロック位置において、第1のハウジング突出部171は、TPA主突出部333を支持してよい。
【0089】
第2のTPAヘッド39は、第2のTPAヘッド本体391と、第2のTPAヘッド本体391から突出するように形成されている第2のTPAヘッド突出部392とを含んでよい。第2のTPAヘッド突出部392は、ハウジングによりキャッチされてよい。第2のTPAヘッド突出部392は、第2のハウジング突出部172によりキャッチされてよい。第2のハウジング突出部172は、ハウジング基部(例えば図4のハウジング基部11)から突出するように形成されてよい。準備位置において、第2のハウジング突出部172は、第2のTPAヘッド突出部392を支持してよい。ロック位置において、第2のハウジング突出部172は、TPA主突出部333を支持してよい。ロック位置において、第2のハウジング突出部172は、第2のTPAヘッド突出部392に着座するように保持されてよい。
【0090】
具体的な構成要素および限定された実施形態などの具体的事項を参照して、また図面を参照して実施形態を上記で説明したが、これらは全体的な理解を容易にするために提供されている。加えて、本開示は、上記で説明した実施形態に限定されず、これらの説明から、本開示が属する当技術分野における当業者による様々な修正および変形が可能である。したがって、本開示の範囲は、詳細な説明ではなく請求項およびその均等物により定義され、請求項およびその均等物の範囲内におけるあらゆる変形が、本開示に含まれるものとして解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【外国語明細書】