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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164875
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】飲食提供システム及び飲食提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241121BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20241121BHJP
   G06Q 20/18 20120101ALI20241121BHJP
   G07C 9/25 20200101ALI20241121BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20241121BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20241121BHJP
   G16Y 20/40 20200101ALI20241121BHJP
   G16Y 40/10 20200101ALI20241121BHJP
   G16Y 40/30 20200101ALI20241121BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q30/06
G06Q20/18
G07C9/25
G16Y10/45
G16Y20/20
G16Y20/40
G16Y40/10
G16Y40/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080550
(22)【出願日】2023-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】523180045
【氏名又は名称】株式会社リアル・エイト
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】中川 研史
【テーマコード(参考)】
3E138
5L020
5L030
5L049
5L050
5L055
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138JA03
3E138JB16
3E138JC05
3E138JD02
5L020AA38
5L030BB72
5L049BB72
5L049CC24
5L050CC24
5L055AA38
(57)【要約】
【課題】 飲食店の運営を効率化することを目的とする。
【解決手段】 飲食提供システムは、飲食エリアの利用が許可された会員の顔画像の少なくとも一部を格納する会員情報格納部と、前記会員情報格納部に格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとに基づいて、前記飲食エリアへの入場を制御する入場制御装置とを有する。好適には、前記飲食エリアの利用予約を受け付ける予約管理部をさらに有し、前記入場制御装置は、前記会員情報格納部に格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとが一致しており、かつ、この顔画像の人の利用予約が前記予約管理部により正常に受け付けられている場合に、前記飲食エリアへの入場を許可する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食エリアの利用が許可された会員の顔画像の少なくとも一部を格納する会員情報格納部と、
前記会員情報格納部に格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとに基づいて、前記飲食エリアへの入場を制御する入場制御装置と
を有する飲食提供システム。
【請求項2】
前記飲食エリア内に配置された、既定の形状及び重量の代替物と、
前記代替物が配置された領域を撮影するカメラと、
前記代替物が配置された領域で重量の変化を検知する検知装置と、
前記代替物の画像情報の少なくとも一部を、所定の飲食物に関連付けて格納する代替物情報格納部と、
前記代替物情報格納部に格納された画像情報の少なくとも一部と、前記カメラにより撮影された画像と、前記検知装置により検知された重量の変化とに基づいて、代替物に関連付けられた飲食物の注文を受け付ける受注部と
をさらに有する請求項1に記載の飲食提供システム。
【請求項3】
前記受注部は、前記カメラにより撮影された画像に基づいて、飲食物の注文を行った発注者を特定し、
前記受注部により特定された発注者の決済情報を用いて、前記受注部が受け付けた注文に対する決済を行う決済部
をさらに有する請求項2に記載の飲食提供システム。
【請求項4】
前記代替物が配置された領域は、前記飲食エリアの他の領域と区切られた商品購入区画であり、
前記商品購入区画への入場を制限する購入区画入場ゲートと、
購入権限を示す情報が担持された媒体の有無に応じて、前記購入区画入場ゲートを開閉させる開閉制御部と
をさらに有する請求項3に記載の飲食提供システム。
【請求項5】
前記飲食エリアの利用予約を受け付ける予約管理部
をさらに有し、
前記入場制御装置は、前記会員情報格納部に格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとが一致しており、かつ、この顔画像の人の利用予約が前記予約管理部により正常に受け付けられている場合に、前記飲食エリアへの入場を許可する
請求項4に記載の飲食提供システム。
【請求項6】
複数の収納領域それぞれを個別で開閉制御できるワインセラー
をさらに有し、
前記会員情報格納部は、さらに、前記ワインセラーの利用が許可された会員の識別情報と、この会員に割り当てられた収納領域の識別情報とを、この会員の顔画像の少なくとも一部に関連付けて格納し、
前記入場制限装置は、さらに、前記飲食エリアから退場する人を撮影して特定し、
前記ワインセラーは、前記入場制限装置により前記飲食エリアに会員が存在することを条件として、この会員に割り当てられた収納領域の開閉を許可する
請求項5に記載の飲食提供システム。
【請求項7】
飲食エリアの利用が許可された会員の顔画像の少なくとも一部を格納する会員情報データベースと、
前記会員情報データベースに格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとに基づいて、前記飲食エリアへの入場を制御する入場制御装置とを有する飲食提供システムにおいて、
前記入場制御装置が、前記飲食エリアへの入場時に人の顔を撮影して、人の顔画像データを生成するステップと、
前記入場制御装置が、前記会員情報データベースに格納されている顔画像の少なくとも一部と、生成された人の顔画像データとが一致した場合に、前記飲食エリアへの入場を許可するステップと
を有する飲食提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食提供システム及び飲食提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、人が移動して商品を購入する際に利用される情報処理システムにおいて、前記人又は当該人と共に移動する物体を移動物体として、当該移動物体を追跡する移動物体追跡手段と、重量センサー、及びカメラのうち少なくとも一方を用いる所定の手法で、商品及び商品の個数の双方を特定する商品特定手段と、特定された前記商品と、所定の位置関係にある前記移動物体とを紐づける紐づけ手段と、を備える情報処理システムが開示されている。
また、特許文献2には、所定の閉空間への入場を予め許可された人物の顔画像および当該顔画像に対応した絞込み情報を登録した登録データベースを用いた顔画像処理方法であって、前記閉空間に対して出入りする人物に対応する絞込み情報を取得し、登録されている前記絞込み情報および取得される前記絞込み情報を照合し、登録されている前記絞込み情報および取得される前記絞込み情報の照合結果に基づき、前記閉空間内における顔画像の認証処理において検索対象となる前記登録データベースに登録された顔画像の検索範囲を決定する顔画像処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-14207号公報
【特許文献2】再表2018/110012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、飲食店の運営を効率化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る飲食提供システムは、飲食エリアの利用が許可された会員の顔画像の少なくとも一部を格納する会員情報格納部と、前記会員情報格納部に格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとに基づいて、前記飲食エリアへの入場を制御する入場制御装置とを有する。
【0006】
好適には、前記飲食エリア内に配置された、既定の形状及び重量の代替物と、前記代替物が配置された領域を撮影するカメラと、前記代替物が配置された領域で重量の変化を検知する検知装置と、前記代替物の画像情報の少なくとも一部を、所定の飲食物に関連付けて格納する代替物情報格納部と、前記代替物情報格納部に格納された画像情報の少なくとも一部と、前記カメラにより撮影された画像と、前記検知装置により検知された重量の変化とに基づいて、代替物に関連付けられた飲食物の注文を受け付ける受注部とをさらに有する。
【0007】
好適には、前記受注部は、前記カメラにより撮影された画像に基づいて、飲食物の注文を行った発注者を特定し、前記受注部により特定された発注者の決済情報を用いて、前記受注部が受け付けた注文に対する決済を行う決済部をさらに有する。
【0008】
好適には、前記代替物が配置された領域は、前記飲食エリアの他の領域と区切られた商品購入区画であり、前記商品購入区画への入場を制限する購入区画入場ゲートと、購入権限を示す情報が担持された媒体の有無に応じて、前記購入区画入場ゲートを開閉させる開閉制御部とをさらに有する。
【0009】
好適には、前記飲食エリアの利用予約を受け付ける予約管理部をさらに有し、前記入場制御装置は、前記会員情報格納部に格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとが一致しており、かつ、この顔画像の人の利用予約が前記予約管理部により正常に受け付けられている場合に、前記飲食エリアへの入場を許可する。
【0010】
好適には、複数の収納領域それぞれを個別で開閉制御できるワインセラーをさらに有し、前記会員情報格納部は、さらに、前記ワインセラーの利用が許可された会員の識別情報と、この会員に割り当てられた収納領域の識別情報とを、この会員の顔画像の少なくとも一部に関連付けて格納し、前記入場制限装置は、さらに、前記飲食エリアから退場する人を撮影して特定し、前記ワインセラーは、前記入場制限装置により前記飲食エリアに会員が存在することを条件として、この会員に割り当てられた収納領域の開閉を許可する。
【0011】
また、本発明に係る飲食提供方法は、飲食エリアの利用が許可された会員の顔画像の少なくとも一部を格納する会員情報データベースと、前記会員情報データベースに格納されている顔画像の少なくとも一部と、前記飲食エリアへの入場時に撮影された人の顔画像データとに基づいて、前記飲食エリアへの入場を制御する入場制御装置とを有する飲食提供システムにおいて、前記入場制御装置が、前記飲食エリアへの入場時に人の顔を撮影して、人の顔画像データを生成するステップと、前記入場制御装置が、前記会員情報データベースに格納されている顔画像の少なくとも一部と、生成された人の顔画像データとが一致した場合に、前記飲食エリアへの入場を許可するステップとを有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】飲食提供システム1の全体構成を例示する図である。
図2】管理装置2のハードウェア構成を例示する図である。
図3】管理装置2の機能構成を例示する図である。
図4】会員情報データベース390に登録される情報を例示する図である。
図5】飲食提供システム1における飲食エリア900への入店処理(S10)を説明するフローチャートである。
図6】飲食提供システム1における商品の購入処理(S20)を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、飲食提供システム1の全体構成を例示する図である。本例では、飲食エリア900が会員制の飲食スペースである場合を具体例として説明する。
図1に例示するように、飲食提供システム1は、管理装置2と、入場制御装置50と、購入区画入場ゲート52と、代替物テーブル54と、購入エリアカメラ56と、ワインセラー58とを含み、有線LAN又は無線LANを介して互いに接続している。
管理装置2は、コンピュータ端末であり、他の構成(ワインセラー58など)を制御すると共に、会員情報や予約情報の管理を行う。なお、管理装置2は、クラウドサーバ等であってもよい。
入場制御装置50は、飲食エリア900への入場を制御する装置であり、例えば、顔認証の結果に応じて開閉する自動ドアである。本例の入場制御装置50は、飲食エリア900の外側で来場者の顔を撮影して顔認証を行う顔認証装置と、この顔認証装置による顔認証に成功した場合に自動的に開閉する自動ドアとからなる。
【0014】
購入区画入場ゲート52は、商品購入区画902への入場を制限するゲートである。商品購入区画902とは、飲食エリア900内に設けられ、飲食物等の注文を行う区画であり、飲食を行う他のスペースとは区切られている。つまり、商品購入区画902は、顔認証によって飲食エリア900への入場が許可された会員のうち、飲食物の注文を行う権限が付与された者のみが入場できる区画である。本例の購入区画入場ゲート52は、QRコード(登録商標)などのコード画像を読み取るコード読取機と、このコード読取機により購入権限が確認できた場合に入場を許可するゲートとからなる。
【0015】
代替物テーブル54は、商品購入区画902に設置されたテーブルであり、飲食物等の商品に関連付けられた代替物が配置される。各代替物は、既定の形状及び重量を有し、いずれかの代替物が会員により選択されると、この代替物に関連付けられた商品の注文として飲食提供システム1により検知される。本例の代替物テーブル54は、テーブル上面に重量の変化を検知するセンサを有し、代替物に対応する重量の変化を検知する。
【0016】
購入エリアカメラ56は、代替物が配置された領域を撮影するカメラである。本例の購入エリアカメラ56は、代替物テーブル54の上面を撮影し、管理装置2は、代替物テーブル54により検知された重量の変化と、購入エリアカメラ56により撮影された画像とに基づいて、会員が持ち出した代替物を特定し、特定された代替物に関連付けられた商品の注文を受け付ける。なお、代替物は、例えば、チェスの駒や模型等である。
【0017】
ワインセラー58は、複数の収納領域それぞれを個別で開閉制御できるワインセラーであり、管理装置2による制御に従って、各収納領域の扉を開閉できる。本例のワインセラー58は、複数の収納領域それぞれに鍵が設けられており、収納領域が割り当てられた会員が飲食エリア900内に存在すると管理装置2により判定された場合に、その収納領域の鍵による開閉が可能になる。
【0018】
上記構成によって、本例の飲食提供システム1は、極力、非接触で会員制の飲食サービスを提供し、かつ、そのサービス提供の省人化を実現する。すなわち、コロナ禍で満足に営業できず、さらにはスタッフの採用が厳しくなった社交飲食業において、希望の光となる新業態の会員制飲食サービスを提供する。
【0019】
図2は、管理装置2のハードウェア構成を例示する図である。
図2に例示するように、管理装置2は、CPU200、メモリ202、HDD204、ネットワークインタフェース206(ネットワークIF206)、表示装置208、及び入力装置210を有し、これらの構成はバス212を介して互いに接続している。
CPU200は、例えば、中央演算装置である。
メモリ202は、例えば、揮発性メモリであり、主記憶装置として機能する。
HDD204は、例えば、ハードディスクドライブ装置であり、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラムやその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF206は、有線又は無線で通信するためのインタフェースである。
表示装置208は、例えば、液晶ディスプレイである。
入力装置210は、例えば、キーボード及びマウスである。
【0020】
図3は、管理装置2の機能構成を例示する図である。
図3に例示するように、本例の管理装置2には、サーバプログラム3がインストールされ、会員情報データベース390(会員情報DB390)及び予約情報データベース392(予約情報DB392)が構成されている。
サーバプログラム3は、会員情報管理部300、予約管理部310、受注部320、決済部330、入場制御部340、購入権限管理部350、購入区画開閉制御部360、及びワインセラー制御部370を有する。
なお、サーバプログラム3の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよい。また、サーバプログラム3は、例えば、CD-ROMなどの記録媒体に格納されており、この記録媒体を介して管理装置2にインストールされる。
【0021】
サーバプログラム3において、会員情報管理部300は、会員情報DB390に登録される情報の管理(登録、変更又は削除)を行う。本例の会員情報管理部300は、図4に例示するように、会員の決済情報(クレジットカード等の情報)、この会員の顔画像のデータ(特徴量)、この会員に割り当てられたワインセラーの識別情報を、この会員の識別情報(会員ID)に関連付けて会員情報DB390に登録する。
【0022】
予約管理部310は、予約情報DB392に登録される情報の管理(登録、変更又は削除)を行う。本例では、サブスクリプション型の会員制飲食店であるため、予約さえ取れれば、飲食エリア900の利用が可能になる。本例の予約管理部310は、予約情報DB392を参照して、各時間帯の予約人数を計算し、会員の携帯電話等からの要求に応じて、各時間帯の利用状況や予約の可否を返信する。
【0023】
受注部320は、代替物情報格納テーブルを含み、この代替物情報格納テーブルに格納された画像情報の少なくとも一部と、購入エリアカメラ56により撮影された画像と、代替物テーブル54により検知された重量の変化とに基づいて、代替物に関連付けられた飲食物の注文を受け付ける。代替物情報格納テーブルは、例えば、代替物の画像情報の少なくとも一部と、代替物の重量に関する情報とを、所定の飲食物に関連付けるテーブルである。
また、受注部320は、購入エリアカメラ56により撮影された画像、又は、購入区画入場ゲート52により読み取られたコード画像に基づいて、飲食物の注文を行った発注者を特定する。
【0024】
決済部330は、受注部320により特定された発注者の決済情報を用いて、受注部320が受け付けた注文に対する決済を行う。本例の決済部330は、受注部320により特定された発注者の決済情報を用いて、受注部320が受け付けた注文に対するキャッシュレス決済を行う。
【0025】
入場制御部340は、会員情報DB390に格納されている顔画像の少なくとも一部と、飲食エリア900への入場時に撮影された人の顔画像データとに基づいて、入場制御装置50の動作を制御する。本例の入場制御部340は、会員情報DB390に格納されている顔画像の特徴情報と、飲食エリア900への入場時に撮影された人の顔画像データの特徴情報とが一致している場合に、入場制御装置50に飲食エリア入口の自動ドアを開閉させる。
【0026】
購入権限管理部350は、商品購入区画902における商品購入の権限を管理する。本例の購入権限管理部350は、会員の携帯端末からの要求に応じて、商品購入区画902における商品購入の権限を付与し、購入権限を示すコード画像を会員の携帯端末等に返信する。また、購入権限管理部350は、会員の携帯端末からの要求に応じて、商品購入区画902における商品購入の権限を付与し、購入権限を示すコード画像を台紙に印字させてもよい。商品購入権限は、例えば、使用可能期間が制限されている。
【0027】
購入区画開閉制御部360は、購入区画入場ゲート52の動作を制御する。本例の購入区画開閉制御部360は、購入権限管理部350により付与された商品購入の権限をコード画像で確認し、権限が確認された場合に、購入区画入場ゲート52のゲートを開閉して、商品購入区画902への入場を許可する。
【0028】
ワインセラー制御部370は、ワインセラー58の動作を制御する。本例のワインセラー制御部370は、いずれかの会員が飲食エリア900内に存在することを条件として、この会員に割り当てられたワインセラー58の収納領域を、鍵で開閉可能にする。
【0029】
図5は、飲食提供システム1における飲食エリア900への入店処理(S10)を説明するフローチャートである。
図5に示すように、ステップ100(S100)において、入場制御装置50は、所定の領域に人が来たことを検知すると、内蔵のカメラで来店者の顔を撮影し、撮影された顔の画像データを管理装置2に送信する。
ステップ105(S105)において、管理装置2の入場制御部340は、入場制御装置50から受信した画像データの特徴量と、会員情報DB390に登録されている顔画像の特徴量とを比較し、いずれかと一致するか否かを判定する。
入場制御部340は、いずれかと一致した場合に、S110の処理に移行し、いずれも一致しなかった場合に、S100の処理に戻る。
【0030】
ステップ110(S110)において、入場制御部340は、予約情報DB392を参照して、顔の特徴量が一致した会員の予約の有無を判定する。
入場制御部340は、予約があった場合に、S115の処理に移行し、予約が無かった場合に、予約が必要である旨を入場制御装置50のモニタに表示させて、S100の処理に戻る。
【0031】
ステップ115(S115)において、管理装置2の入場制御部340は、入場制御装置50に自動ドアを開けさせる。
ステップ120(S120)において、入場制御装置50は、自動ドアを開けた後、既定期間経過後に、自動ドアの近傍に物体が存在しないことを検知すると、自動ドアを閉めさせる。
ステップ125(S125)において、ワインセラー制御部370は、会員が飲食エリア900に入場したことを入場制御部340から通知されると、この会員に割り当てられたワインセラー58の収納領域を、鍵で開閉可能にする。
【0032】
図6は、飲食提供システム1における商品の購入処理(S20)を説明するフローチャートである。
図6に示すように、ステップ200(S200)において、商品購入区画902の入り口に設置された購入区画入場ゲート52は、購入者が提示したコード画像(QRコード(登録商標)等)を読み取り、読み取られたコード情報を管理装置2に送信する。
【0033】
ステップ205(S205)において、管理装置2の購入区画制御部360は、購入区画入場ゲート52から受信したコード情報と、購入権限管理部350により付与された有効な購入権限の情報とを比較して、購入権限の有無を判定し、購入権限があった場合に、S210の処理に移行し、購入権限が無かった場合に、S200の処理に戻る。
ステップ210(S210)において、購入区画制御部360は、購入区画入場ゲート52にゲートを開閉させて、購入者が商品購入区画902に入場することを許可する。
【0034】
ステップ215(S215)において、受注部320は、購入エリアカメラ56により撮影された画像と、代替物テーブル54により検知された重量の変化とに基づいて、購入者による代替物のピックアップを検知する。
サーバプログラム3は、購入者が商品購入区画902から退出するまでの間に、代替物テーブル54から代替物が購入者によりピックアップされた場合に、S220の処理に移行し、購入者が商品購入区画902から退出するまでの間に、代替物テーブル54からいずれの代替物も購入者によりピックアップされなかった場合に、購入処理(S20)を終了する。
【0035】
ステップ220(S220)において、受注部320は、購入エリアカメラ56により撮影された画像に基づいて、購入者によりピックアップされた代替物を特定し、特定された代替物に関連付けられた飲食物の注文を受け付ける。管理装置2は、注文された飲食物の情報を表示装置208に表示して、スタッフに飲食物の提供を指示する。
【0036】
ステップ225(S225)において、決済部330は、受注部320により特定された発注者の決済情報を用いて、受注部320が受け付けた注文に対するキャッシュレス決済を行う。
【0037】
以上説明したように、本実施形態における飲食提供システム1によれば、来店した会員と店舗スタッフとの接触を極力抑制しながら、会員制の飲食サービスを提供することができる。また同時に、飲食サービスの省人化も期待できる。
【符号の説明】
【0038】
1 飲食提供システム
2 管理装置
50 入場制御装置
52 購入区画入場ゲート
54 代替物テーブル
56 購入エリアカメラ
58 ワインセラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6