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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024164983
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】柱梁接合部
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/30 20060101AFI20241121BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
E04B1/30 K
E04B1/58 505P
E04B1/58 508P
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080758
(22)【出願日】2023-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】000166432
【氏名又は名称】戸田建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中原 理揮
(72)【発明者】
【氏名】三好 雅人
【テーマコード(参考)】
2E125
【Fターム(参考)】
2E125AA04
2E125AA14
2E125AB01
2E125AB12
2E125AC02
2E125AC04
2E125AC15
2E125AG03
2E125AG28
2E125AG41
2E125AG43
2E125AG60
2E125BA02
2E125BB27
2E125BD01
2E125BE07
2E125BE08
2E125BF01
2E125CA03
(57)【要約】
【課題】柱梁接合部の強度を十分に向上する。
【解決手段】主鉄筋部材13は、略鉛直方向に延び、一部がコンクリート部材12のなかに埋設され、端部が鉄筋コンクリート柱の主筋に連結される。鉄骨部材14は、略水平方向に延び、主鉄筋部材13の間に配置され、一部がコンクリート部材12のなかに埋設される。補強鉄筋部材15は、コンクリート部材12のなかに埋設され、少なくとも一部が略鉛直方向に延び主鉄筋部材13よりも外側に配置される。帯鉄筋部材16及び17は、略水平方向に延び、補強鉄筋部材15の外側を取り囲み、コンクリート部材12のなかに埋設される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート部材と、
略鉛直方向に延び、一部が前記コンクリート部材のなかに埋設され、端部が鉄筋コンクリート柱の複数の主筋にそれぞれ連結される複数の主鉄筋部材と、
略水平方向に延び、前記複数の主鉄筋部材のうち少なくとも二つの間に配置され、一部が前記コンクリート部材のなかに埋設された鉄骨部材と、
前記コンクリート部材のなかに埋設され、少なくとも一部が略鉛直方向に延び前記主鉄筋部材よりも外側に配置された複数の補強鉄筋部材と、
略水平方向に延び、前記複数の補強鉄筋部材のうち少なくともいくつかの外側を取り囲み、前記コンクリート部材のなかに埋設された帯鉄筋部材と
を備える、
柱梁接合部。
【請求項2】
前記コンクリート部材の水平断面は、前記鉄筋コンクリート柱の水平断面を包含する、
請求項1の柱梁接合部。
【請求項3】
前記コンクリート部材の上面は、前記鉄骨部材の上面よりも高い位置にあり、
前記コンクリート部材の側面は、前記鉄筋コンクリート柱の側面よりも外側にあり、
前記コンクリート部材の側面と前記鉄筋コンクリート柱の側面との間の水平方向における距離は、前記コンクリート部材の上面と前記鉄骨部材の上面との間の鉛直方向における距離の0.4倍以上0.5倍以下である、
請求項1又は2の柱梁接合部。
【請求項4】
前記コンクリート部材の下面は、前記鉄骨部材の下面よりも低い位置にあり、
前記コンクリート部材の下面と前記鉄骨部材の下面との間の鉛直方向における距離は、前記コンクリート部材の上面と前記鉄骨部材の上面との間の鉛直方向における距離の0.9倍以上1.1倍以下である、
請求項3の柱梁接合部。
【請求項5】
前記補強鉄筋部材の上端部分及び下端部分は、略水平方向に延び、前記主鉄筋部材よりも内側まで達している、
請求項1又は2の柱梁接合部。
【請求項6】
前記補強鉄筋部材のうち少なくともいずれかの前記上端部分は、前記鉄骨部材の上面の上方に重なる位置まで達し、前記下端部分は、前記鉄骨部材の下面の下方に重なる位置まで達している、
請求項5の柱梁接合部。
【請求項7】
前記コンクリート部材の側面に隣接した支圧板を更に備える、
請求項1又は2の柱梁接合部。
【請求項8】
前記柱梁接合部は、プレキャストコンクリート部材であり、
前記鉄骨部材は、前記コンクリート部材から突出した端部が鉄骨梁に連結される、
請求項1又は2の柱梁接合部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを接合する柱梁接合部に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを接合する接合構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-059408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の接合構造は、柱梁接合部の柱せいを拡幅することにより、強度を高めている。しかし、拡幅した部分の側面から帯筋までの距離が、拡幅した分大きくなるので、強度の増加は限定的です。
この発明は、例えばこのような課題を解決し、柱梁接合部の強度を十分に向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
柱RC(鉄筋コンクリート)梁S(鉄骨)造の柱梁接合部は、コンクリート部材と、複数の主鉄筋部材と、鉄骨部材と、複数の補強鉄筋部材と、帯鉄筋部材とを有する。前記複数の主鉄筋部材は、略鉛直方向に延び、一部が前記コンクリート部材のなかに埋設され、端部が鉄筋コンクリート柱の複数の主筋にそれぞれ連結される。前記鉄骨部材は、略水平方向に延び、前記複数の主鉄筋部材のうち少なくとも二つの間に配置され、一部が前記コンクリート部材のなかに埋設される。前記複数の補強鉄筋部材は、前記コンクリート部材のなかに埋設され、少なくとも一部が略鉛直方向に延び前記主鉄筋部材よりも外側に配置される。前記帯鉄筋部材は、略水平方向に延び、前記複数の補強鉄筋部材のうち少なくともいくつかの外側を取り囲み、前記コンクリート部材のなかに埋設される。
【発明の効果】
【0006】
帯鉄筋部材を、鉄筋コンクリート柱の主筋に連結される主鉄筋部材ではなく、その外側に配置された補強鉄筋部材に巻き付けるので、コンクリート部材の水平断面を大きくしても、コンクリート部材の側面から帯鉄筋部材までの距離を小さくすることができ、コンクリート部材の強度が落ちるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】柱梁接合部の一例を示す平面図。
図2】前記柱梁接合部を示す側面図。
図3】コンクリート部材を透明に描いた前記柱梁接合部を示す平面図。
図4】コンクリート部材を透明に描いた前記柱梁接合部を示す側面図。
図5】コンクリート部材を透明に描いた前記柱梁接合部を示すV-V線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~5を参照して、柱梁接合部10について説明する。
柱梁接合部10は、柱RC(鉄筋コンクリート)梁S(鉄骨)造建物の鉄筋コンクリート柱83と鉄骨梁84とを接合する接合部である。
柱梁接合部10は、例えば、コンクリート部材12と、主鉄筋部材13と、鉄骨部材14と、補強鉄筋部材15と、帯鉄筋部材16及び17と、支圧板18とを有する。
【0009】
コンクリート部材12は、例えば略四角柱状のコンクリートである。
【0010】
鉄骨部材14は、例えばウェブと上側フランジと下側フランジとを有するH形鋼であり、例えば鉄骨梁84が延びる水平方向(±X方向又は±Y方向)と略平行な方向に延び、コンクリート部材12のなかに一部が埋設されている。
例えば、二本の鉄骨部材14がコンクリート部材12のなかで交差するように配列される。
鉄骨部材14の端部は、コンクリート部材12の側面から水平方向に突出し、鉄骨梁84の端部に、例えばボルトなどを使用して連結される。
【0011】
主鉄筋部材13は、例えば真っ直ぐな棒状の鋼材であり、例えば鉄筋コンクリート柱83が延びる鉛直方向(±Z方向)と略平行な方向に延び、コンクリート部材12のなかに一部が埋設されている。
例えば、十二本の主鉄筋部材13が設けられ、鉄骨部材14によって分けられた四つの領域それぞれに三本ずつ配列される。すなわち、主鉄筋部材13の間を通り抜ける位置に鉄骨部材14が配置されている。
主鉄筋部材13の上側(+Z側)の端部は、コンクリート部材12の上面から上(+Z方向)に突出し、柱梁接合部10の上に接合される鉄筋コンクリート柱83の主筋の下側の端部に連結される。
主鉄筋部材13の下側(-Z側)の端部は、コンクリート部材12の下面から下に突出していないが、コンクリート部材12の下面には、柱梁接合部10の下に接合される鉄筋コンクリート柱83の主筋を差し込むための凹部(不図示)が設けられ、主鉄筋部材13の下側の端部は、その凹部のなかに露出し、凹部に差し込まれた鉄筋コンクリート柱83の主筋の上側の端部に連結される。
主鉄筋部材13と鉄筋コンクリート柱83の主筋とは、例えば、スリーブジョイントなどにより連結される。
【0012】
補強鉄筋部材15は、例えばコ字状に折り曲げられた棒状の鋼材であり、全体がコンクリート部材12のなかに埋設されている。補強鉄筋部材15の中間部分は、鉛直方向と略平行な方向に延び、上端部分及び下端部分は、内側へ向けて屈曲して、コンクリート部材12の中心に近づく方向であって水平方向と略平行な方向(例えば、鉄骨部材14が延びる方向に対して45度をなす方向)に延びている。
例えば、十六本の補強鉄筋部材15が設けられ、鉄骨部材14によって分けられた四つの領域それぞれに四本ずつ配置される。
補強鉄筋部材15の中間部分は、主鉄筋部材13よりも外側(すなわち、コンクリート部材12の中心から遠い)位置に配置されている。
角に配置された補強鉄筋部材15の上端部分及び下端部分は、主鉄筋部材13の間を通り抜けて延び、主鉄筋部材13よりも内側まで達してもよい。そうすれば、補強鉄筋部材15と主鉄筋部材13との結合が強くなり、柱梁接合部10の強度が向上する。
また、鉄骨部材14に近い位置に配置された補強鉄筋部材15の上端部分は、鉄骨部材14の上側フランジの上方に重なる位置まで達し、同様に、下端部分は、鉄骨部材14の下側フランジの下方に重なる位置まで達してもよい。そうすれば、補強鉄筋部材15と鉄骨部材14との結合が強くなり、柱梁接合部10の強度が向上する。
【0013】
帯鉄筋部材16は、例えば略四角環状に折り曲げられた棒状の鋼材であり、全体がコンクリート部材12のなかに埋設されている。
例えば、二本の帯鉄筋部材16が、鉛直方向に離間して、鉄骨部材14の上方と下方に配列される。
帯鉄筋部材16は、例えば十六本の補強鉄筋部材15全体の外側を取り囲み、それぞれの補強鉄筋部材15に接してその周りに巻き付けられた例えば略四角形の環状をなし、コンクリート部材12の側面から所定の距離(例えば50mm)内側の位置に配置されている。
【0014】
帯鉄筋部材17は、例えば略四角環状に折り曲げられた棒状の鋼材であり、全体がコンクリート部材12のなかに埋設されている。
例えば、三本の帯鉄筋部材17が設けられ、鉛直方向に離間して、上下の帯鉄筋部材16の間に配列される。
帯鉄筋部材17は、例えば四本の鋼材71を互いに溶接して環状に形成される。それぞれの鋼材71は、例えばL字状に折り曲げられた棒状であり、例えば鉄骨部材14に設けられた貫通穴41に挿通され、端部同士を上下に十分な長さ重ね合わせて溶接することにより一体化されている。これにより、柱梁接合部10の強度が向上する。
帯鉄筋部材17は、例えば十六本の補強鉄筋部材15全体の外側を取り囲み、それぞれの補強鉄筋部材15に接してその周りに巻き付けられた例えば略四角形の環状をなし、コンクリート部材12の側面から所定の距離(例えば50mm)内側の位置に配置されている。
【0015】
支圧板18は、鉄骨部材14に、例えば溶接などにより固定され、コンクリート部材12の側面に隣接した位置に配置されている。これにより、コンクリート部材12を補強するとともに、コンクリート部材12と鉄骨部材14との間の応力伝達を助ける。
【0016】
コンクリート部材12の側面は、鉄筋コンクリート柱83の同じ側の側面よりも外側にある。したがって、コンクリート部材12の水平断面は、鉄筋コンクリート柱83の水平断面よりも大きく、鉄筋コンクリート柱83の水平断面を完全に包含している。コンクリート部材12の水平断面積が大きいので、その分、柱梁接合部10の耐力を向上することができる。
帯鉄筋部材16を、鉄筋コンクリート柱83の主筋に連結される主鉄筋部材13ではなく、その外側に配置された補強鉄筋部材15に巻き付けるので、コンクリート部材12の水平断面を大きくしても、コンクリート部材12の側面から帯鉄筋部材16までの距離を小さくすることができ、コンクリート部材12の強度が落ちるのを防ぐことができる。
【0017】
コンクリート部材12の上面は、鉄骨部材14の上面(上側フランジの上面)よりも高い位置にある。コンクリート部材12の上面は、鉄骨部材14に連結される鉄骨梁84の上に設けられる床スラブの上面と面一であることが望ましい。床スラブの厚さが例えば200mmである場合、コンクリート部材12の上面と鉄骨部材14の上面との間の鉛直方向における距離94は、200mmとすることが望ましい。コンクリート部材12の上面が床スラブの上面よりも高いと、部屋の隅に出っ張りが生じ、デッドスペースができてしまう。コンクリート部材12の上面を、鉄骨梁84の上に設けられる床スラブの上面と面一にすることにより、部屋の隅まで床を平らにすることができる。コンクリート部材12の上面がスラブの上面よりも低い場合は、コンクリート部材12の上まで床スラブを打てば床を平らにできる。しかし、後述するように、距離94が大きいほうが柱梁接合部10の耐力が高くなるので、コンクリート部材12の上面を、鉄骨部材14に連結される鉄骨梁84の上に設けられるスラブの上面と面一にすることが好ましい。
【0018】
コンクリート部材12の側面と鉄筋コンクリート柱83の同じ側の側面との間の水平方向における距離93は、距離94の0.4倍以上0.5倍以下とすることが好ましく、距離94の半分であることが最も望ましい。例えば、距離94が200mmである場合、距離93は、100mmとすることが望ましい。そうすれば、鉄筋コンクリート柱83から柱梁接合部10に伝達される圧縮力を、コンクリート部材12全体に有効に拡散させることができる。このように、距離93は距離94に比例するので、距離94が大きいほうが距離93が大きくなり、柱梁接合部10の耐力が高くなる。
【0019】
コンクリート部材12の下面は、鉄骨部材14の下面(下側フランジの下面)よりも低い位置にある。コンクリート部材12の下面と鉄骨部材14の下面との間の鉛直方向における距離95は、距離94の0.9倍以上1.1倍以下とすることが好ましく、距離94と等しいことが最も望ましい。例えば、距離94が200mmである場合、距離95は、200mmとすることが望ましい。そうすれば、コンクリート部材12のなかの応力分布がほぼ上下対称になり、コンクリート部材12全体に圧縮力が拡散される。
【0020】
なお、コンクリート部材12の鉄骨部材14よりも上の部分及び鉄骨部材14よりも下の部分は、テーパー形状であってもよく、コンクリート部材12の上面及び下面が鉄筋コンクリート柱83の下面及び上面と同じ大きさであってもよい。しかし、テーパー部を設けると、製作の手間がかかるので、テーパー部を設けないほうが好ましい。
【0021】
柱梁接合部10及び鉄筋コンクリート柱83は、例えば、工場で製造されるプレキャストコンクリート部材である。
柱梁接合部10を鉄筋コンクリート柱83とは別の独立した部材とすることにより、それぞれの部材が小さくなるので、運搬や設置にかかるコストを削減できる。
また、鉄筋コンクリート柱83を相対的に細くすることができるので、鉄筋コンクリート柱83の製造や運搬や設置にかかるコストを削減できるとともに、室内空間を大きくすることができる。
【0022】
なお、鉄筋コンクリート柱83は、現場打ちコンクリートによって製造してもよい。
柱梁接合部10も同様に、現場打ちコンクリートによって製造してもよい。その場合、主鉄筋部材13を下側の鉄筋コンクリート柱83の主筋に連結するのではなく、下側の鉄筋コンクリート柱83の上面から突出した主筋を、主鉄筋部材13として利用してもよい。また、鉄骨部材14を鉄骨梁84に連結するのではなく、鉄骨梁を下側の鉄筋コンクリート柱83の上に架け渡して、鉄骨部材14として利用してもよい。
しかし、鉄筋コンクリート柱83の上に鉄筋コンクリート柱83よりも水平断面の大きいコンクリート部材12を現場打ちで形成すると、型枠製造の難易度が高くなるので、柱梁接合部10は、プレキャストコンクリート部材であることが好ましい。
【0023】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例である。本発明は、これに限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく様々に修正し、変更し、追加し、又は除去したものを含む。これは、以上の説明から当業者に容易に理解することができる。
【0024】
柱RC梁S工法の柱梁接合部には、「塞ぎ板+バンドプレート」を用いる形式があるが、非常に高価である。コストを抑えるため、塞ぎ板を設けず、帯鉄筋による接合形式もあるが、強度が低い。
そこで、高価な「塞ぎ板十バンドプレート」を取りやめる代わりに、柱梁接合部範囲の断面寸法を大きくし、一部鋼板ピースや鉄筋補強を施して、「塞ぎ板+バンドプレート」形式と同様の耐力を確保する。
現場でなくPCa工場で製造することで、接合部の断面寸法を、柱寸法に拘束されず大断面化することが可能である。
また大断面化した場合の柱・梁接合部の耐力を確保するため、鋼板ピースや鉄筋補強などの追加補強を行う。
この技術を取り入れて、RCS構造のPCa化をすることで、高強度なRCS柱梁接合部を実現できる。また、接合部のみの大断面化なので、クレーン等の負荷が小さい。柱の小断面化も図れ、室内の有効スペースを大きく取ることができる。
【符号の説明】
【0025】
10 柱梁接合部、12 コンクリート部材、13 主鉄筋部材、14 鉄骨部材、15 補強鉄筋部材、16,17 帯鉄筋部材、18 支圧板、41 貫通穴、71 鋼材、83 鉄筋コンクリート柱、84 鉄骨梁、93,94,95 距離。
図1
図2
図3
図4
図5