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特開2024-165043バスバーアッセンブリ及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165043
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】バスバーアッセンブリ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/06 20060101AFI20241121BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20241121BHJP
   H01L 23/06 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H05K7/06 C
H01L23/02 F
H01L23/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080863
(22)【出願日】2023-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】000175722
【氏名又は名称】サンコール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001597
【氏名又は名称】弁理士法人アローレインターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】小谷 哲之
(57)【要約】
【課題】封止樹脂体用の枠体が陽極及び陰極の一方として兼用されることで小型化及び低廉化を図りつつ、構成部材間の密着性を向上させ得るバスバーアッセンブリを提供する。
【解決手段】本発明においては、バスバー、絶縁性樹脂フィルム及び枠体が固着されてなる固着体は、バスバーの下面にバスバー側外部接続部が設けられた状態で、絶縁性樹脂体によって覆われており、絶縁性樹脂フィルムには、バスバーの上面の少なくとも一部と重合する位置に開口が設けられ、絶縁性樹脂体には、絶縁性樹脂フィルムの開口と共働してバスバーの上面に素子搭載部を形成する素子搭載開口と、枠体の内側面に素子接続部を形成する素子接続開口と、枠体に枠体側外部接続部を形成する枠体側外部接続開口とが設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性平板状部材によって形成されたバスバーと、
前記バスバーの上面に接着された絶縁性樹脂フィルムと、
上下に貫通する中央開口を有し、平面視において前記バスバーの周縁領域に重合するように前記絶縁性樹脂フィルムの上面に接着された導電性且つ剛性の枠体と、
前記バスバーの下面の少なくとも一部を露出させてバスバー側外部接続部を形成しつつ、前記バスバー、前記絶縁性樹脂フィルム及び前記枠体が固着されてなる固着体の外表面を覆う絶縁性樹脂体とを備え、
前記絶縁性樹脂フィルムには、前記枠体の中央開口内で且つ平面視において前記バスバーの上面の少なくとも一部と重合する位置に開口が設けられ、
前記絶縁性樹脂体には、前記絶縁性樹脂フィルムの前記開口と共働して前記バスバーの上面の少なくとも一部を露出させて素子搭載部を形成する素子搭載開口と、前記枠体の内側面の少なくとも一部を露出させて素子接続部を形成する素子接続開口と、前記枠体の少なくとも一部を露出させて枠体側外部接続部を形成する枠体側外部接続開口とが設けられていることを特徴とするバスバーアッセンブリ。
【請求項2】
前記絶縁性樹脂体は、前記バスバーの下面全体を露出させた状態で前記固着体の外表面を覆っていることを特徴とする請求項1に記載のバスバーアッセンブリ。
【請求項3】
前記絶縁性樹脂フィルムは、前記バスバーの平面視周縁領域のみを覆う形状とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバスバーアッセンブリ。
【請求項4】
導電性平板状部材によって形成されたバスバーと、前記バスバーの上面に接着された絶縁性樹脂フィルムと、上下に貫通する中央開口を有し、平面視において前記バスバーの周縁領域に重合するように前記絶縁性樹脂フィルムの上面に接着された導電性且つ剛性の枠体と、前記バスバーの下面の少なくとも一部を露出させてバスバー側外部接続部を形成しつつ、前記バスバー、前記絶縁性樹脂フィルム及び前記枠体が固着されてなる固着体の外表面を覆う絶縁性樹脂体とを含むバスバーアッセンブリの製造方法であって、
前記バスバーを形成するバスバー形成領域を有するバスバー用導電性金属平板を用意する工程と、
前記バスバー形成領域の上面に前記絶縁性樹脂フィルムを接着するフィルム接着工程と、
前記バスバー用導電性金属平板を用意する工程及び前記フィルム接着工程の前又は後に、若しくは、並行して、前記枠体を形成する枠体形成領域を有する剛性の枠体用導電性金属平板を用意する工程と、
前記枠体形成領域が前記バスバー形成領域に平面視において重合するように、前記枠体用導電性金属平板を前記フィルム接着工程後の前記バスバー用導電性金属平板に接着させる平板接着工程と、
電着塗装によって、前記バスバー形成領域、前記絶縁性樹脂フィルム及び前記枠体形成領域の固着体の外表面を絶縁性樹脂体で一体的に覆う絶縁性樹脂体被覆工程と、
固着状態の前記バスバー形成領域及び前記枠体形成領域を前記バスバー用導電性金属平板及び前記枠体用導電性金属平板から切断する切断工程と、
前記絶縁性樹脂体被覆工程の後で且つ前記切断工程の前、又は、前記切断工程の後に実行される露出工程とを備え、
前記露出工程は、前記バスバー形成領域の上面の少なくとも一部を露出させて素子搭載部を形成する処理と、前記バスバー形成領域の下面の少なくとも一部を露出させて前記バスバー側外部接続部を形成する下面露出処理と、前記枠体形成領域の内側面の少なくとも一部を露出させて素子接続部を形成する処理と、前記枠体形成領域の少なくとも一部を露出させて枠体側外部接続部を形成する処理とを含むことを特徴とするバスバーアッセンブリの製造方法。
【請求項5】
前記フィルム接着工程において接着される前記絶縁性樹脂フィルムは、前記バスバー形成領域の上面の周縁領域のみを覆うように構成されており、
前記素子搭載部を形成する処理は、前記バスバー形成領域の上面を覆う前記絶縁性樹脂体の所定部位をレーザー光照射によって除去することを特徴とする請求項4に記載のバスバーアッセンブリの製造方法。
【請求項6】
前記フィルム接着工程において接着される前記絶縁性樹脂フィルムは、前記バスバー形成領域の上面の全面を覆うように構成されており、
前記素子搭載部を形成する処理は、前記バスバー形成領域の上面側の前記絶縁性樹脂体及び前記絶縁性樹脂フィルムの所定部位をレーザー光照射によって除去することを特徴とする請求項4に記載のバスバーアッセンブリの製造方法。
【請求項7】
前記下面露出処理は、前記バスバー形成領域の下面を覆う前記絶縁性樹脂体をレーザー光照射によって除去することを特徴とする請求項4から6の何れかに記載のバスバーアッセンブリの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子等の電気素子が装着可能なバスバーアッセンブリ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子等の電気素子が装着されるケーシングとして利用可能な種々のバスバーアッセンブリが提案されている。
【0003】
例えば、本願出願人は、同一平面内において間隙を存しつつ並列配置された導電性の複数のバスバーと、前記間隙を跨ぐように前記複数のバスバーの上面に接着されて、前記間隙が存する状態で前記複数のバスバーを連結する絶縁性樹脂フィルムであって、前記複数のバスバーの上面の少なくとも一部を露出させる一又は複数の開口が設けられた絶縁性樹脂フィルムと、上下方向に貫通する中央開口を有する剛性の枠体であって、前記複数のバスバーが前記絶縁性樹脂フィルムによって連結されてなるバスバー連結体の平面視における周縁領域に沿うように前記絶縁性樹脂フィルムの上面に接着された剛性の枠体とを備えた平面型バスバーアッセンブリに関する出願を行い、特許を受けている(下記特許文献1参照)。
【0004】
前記特許文献1に記載のバスバーアッセンブリにおいては、一のバスバー(以下、第1バスバーという)が陽極及び陰極の一方(例えば、陽極)として作用し、他のバスバー(以下、第2バスバーという)が陽極及び陰極の他方(例えば、陰極)として作用する状態で、使用される。
【0005】
前記特許文献1に記載のバスバーアッセンブリを、素子本体と前記素子本体の厚み方向一方側及び他方側にそれぞれ配設された上側電極層及び下側電極層とを備えたLEDが装着された場合を例に説明する。
【0006】
この例においては、前記LEDは、前記下面電極層が前記第1バスバーの上面に電気的に接続された状態で装着され、且つ、前記上面電極層がワイヤ等の電気接続部材を介して前記第2バスバーの上面に電気的に接続される。
【0007】
前記枠体は、前記LED及び前記電気接続部材を保護する為にこれらを囲繞するように設けられる封止樹脂体を保持する部材として作用する。
【0008】
即ち、前記封止樹脂体は、前記LED及び前記電気接続部材を囲繞するように絶縁性樹脂材料を前記枠体の中央開口内に充填させ、硬化することによって設けられる。
前記枠体は、絶縁性樹脂材料が硬化前に流出することを防止し、且つ、硬化後の前記封止樹脂体が脱離することを防止する。
【0009】
前記特許文献1に記載のバスバーアッセンブリにおいては、前記第1及び第2バスバーの下面が外方に露出されており、前記第1及び第2バスバーの下面がそれぞれ陽極側外部接続部及び陰極側外部接続部として作用する。
【0010】
前記特許文献1に記載の平面型バスバーアッセンブリは、複数のバスバーが互いに対して絶縁状態で積層されてなる積層型バスバーアッセンブリに比して、複数のバスバー間の絶縁性に関する信頼性を向上し得る点において有効である。
【0011】
しかしながら、前記特許文献1に記載のバスバーアッセンブリにおいては、構成部材間の密着性、即ち、前記バスバーと前記絶縁性樹脂フィルムとの間の密着性、及び、前記絶縁性樹脂フィルムと前記枠体との間の密着性において改善の余地がある。
【0012】
また、前記特許文献1に記載のバスバーアッセンブリにおいては、複数のバスバーが並列配置されており、平面方向に関する小型化を実現し難いという不都合もある。
【0013】
本願出願人は、導電性のバスバーと、前記バスバーの上面に接着された絶縁性樹脂フィルムであって、前記バスバーの上面の少なくとも一部を露出させて素子搭載部を形成する開口が設けられた絶縁性樹脂フィルムと、上下方向に貫通する中央開口を有する導電性且つ剛性の枠体であって、前記バスバーの平面視における周縁領域に沿うように前記絶縁性樹脂フィルムの上面に接着された枠体とを備え、前記バスバーの下面が外部に露出されて外部と接続可能なバスバー側外部接続部を形成し、前記枠体には、前記素子搭載部に搭載される電気素子に対してワイヤ等の電気接続部材を介して電気的に接続可能な素子接続部及び外部と電気的に接続可能な枠体側外部接続部が設けられているバスバーアッセンブリに関する出願も行っている(下記特許文献2参照)。
【0014】
前記特許文献2に記載のバスバーアッセンブリは、前記枠体を陽極及び陰極の一方として兼用することで、前記バスバーの枚数の削減を図ることができる為、前記特許文献1に記載のバスバーアッセンブリに比して、平面方向に関する小型化及びコスト低減を図り得る点で有用である。
【0015】
しかしながら、特許文献2に記載のバスバーアッセンブリにおいても、構成部材間の密着性、即ち、前記バスバーと前記絶縁性樹脂フィルムとの間の密着性、及び、前記絶縁性樹脂フィルムと前記枠体との間の密着性において改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特許第6788767号公報
【特許文献2】特開2022-061249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、装着される半導体素子等の電気素子を保護する封止樹脂体用の枠体が前記電気素子に電気的に接続される陽極又は陰極の一方として兼用されるバスバーアッセンブリであって、構成部材間の密着性を向上させ得るバスバーアッセンブリ、及び、その製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記目的を達成するために、本発明は、導電性平板状部材によって形成されたバスバーと、前記バスバーの上面に接着された絶縁性樹脂フィルムと、上下に貫通する中央開口を有し、平面視において前記バスバーの周縁領域に重合するように前記絶縁性樹脂フィルムの上面に接着された導電性且つ剛性の枠体と、前記バスバーの下面の少なくとも一部を露出させてバスバー側外部接続部を形成しつつ、前記バスバー、前記絶縁性樹脂フィルム及び前記枠体が固着されてなる固着体の外表面を覆う絶縁性樹脂体とを備え、前記絶縁性樹脂フィルムには、前記枠体の中央開口内で且つ平面視において前記バスバーの上面の少なくとも一部と重合する位置に開口が設けられ、前記絶縁性樹脂体には、前記絶縁性樹脂フィルムの前記開口と共働して前記バスバーの上面の少なくとも一部を露出させて素子搭載部を形成する素子搭載開口と、前記枠体の内側面の少なくとも一部を露出させて素子接続部を形成する素子接続開口と、前記枠体の少なくとも一部を露出させて枠体側外部接続部を形成する枠体側外部接続開口とが設けられているバスバーアッセンブリを提供する。
【0019】
好ましくは、前記絶縁性樹脂体は、前記バスバーの下面全体を露出させた状態で前記固着体の外表面を覆うように構成される。
【0020】
好ましくは、前記絶縁性樹脂フィルムは、前記バスバーの平面視周縁領域のみを覆う形状とされる。
【0021】
また、本発明は、導電性平板状部材によって形成されたバスバーと、前記バスバーの上面に接着された絶縁性樹脂フィルムと、上下に貫通する中央開口を有し、平面視において前記バスバーの周縁領域に重合するように前記絶縁性樹脂フィルムの上面に接着された導電性且つ剛性の枠体と、前記バスバーの下面の少なくとも一部を露出させてバスバー側外部接続部を形成しつつ、前記バスバー、前記絶縁性樹脂フィルム及び前記枠体が固着されてなる固着体の外表面を覆う絶縁性樹脂体とを含むバスバーアッセンブリの製造方法であって、前記バスバーを形成するバスバー形成領域を有するバスバー用導電性金属平板を用意する工程と、前記バスバー形成領域の上面に前記絶縁性樹脂フィルムを接着するフィルム接着工程と、前記バスバー用導電性金属平板を用意する工程及び前記フィルム接着工程の前又は後に、若しくは、並行して、前記枠体を形成する枠体形成領域を有する剛性の枠体用導電性金属平板を用意する工程と、前記枠体形成領域が前記バスバー形成領域に平面視において重合するように、前記枠体用導電性金属平板を前記フィルム接着工程後の前記バスバー用導電性金属平板に接着させる平板接着工程と、電着塗装によって、前記バスバー形成領域、前記絶縁性樹脂フィルム及び前記枠体形成領域の固着体の外表面を絶縁性樹脂体で一体的に覆う絶縁性樹脂体被覆工程と、固着状態の前記バスバー形成領域及び前記枠体形成領域を前記バスバー用導電性金属平板及び前記枠体用導電性金属平板から切断する切断工程と、前記絶縁性樹脂体被覆工程の後で且つ前記切断工程の前、又は、前記切断工程の後に実行される露出工程とを備え、前記露出工程は、前記バスバー形成領域の上面の少なくとも一部を露出させて素子搭載部を形成する処理と、前記バスバー形成領域の下面の少なくとも一部を露出させて前記バスバー側外部接続部を形成する下面露出処理と、前記枠体形成領域の内側面の少なくとも一部を露出させて素子接続部を形成する処理と、前記枠体形成領域の少なくとも一部を露出させて枠体側外部接続部を形成する処理とを含むバスバーアッセンブリの製造方法を提供する。
【0022】
一形態においては、前記フィルム接着工程において接着される前記絶縁性樹脂フィルムは、前記バスバー形成領域の上面の周縁領域のみを覆うように構成される。
この場合、前記素子搭載部を形成する処理は、前記バスバー形成領域の上面を覆う前記絶縁性樹脂体の所定部位をレーザー光照射によって除去するように構成される。
【0023】
他形態においては、前記フィルム接着工程において接着される前記絶縁性樹脂フィルムは、前記バスバー形成領域の上面の全面を覆うように構成される。
この場合、前記素子搭載部を形成する処理は、前記バスバー形成領域の上面側の前記絶縁性樹脂体及び前記絶縁性樹脂フィルムの所定部位をレーザー光照射によって除去するように構成される。
【0024】
種々の構成において、前記下面露出処理は、前記バスバー形成領域の下面を覆う前記絶縁性樹脂体をレーザー光照射によって除去するように構成される。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係るバスバーアッセンブリによれば、装着される半導体素子等の電気素子を保護する封止樹脂体用の枠体が前記電気素子に電気的に接続される陽極又は陰極の一方として兼用されることによる小型化及び低廉化を得つつ、さらに、構成部材間の密着性を向上させることができる。
また、本発明に係るバスバーアッセンブリの製造方法によれば、前記バスバーアッセンブリを再現性良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1(a)は、本発明の一実施の形態に係るバスバーアッセンブリの平面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるI(b)-I(b)線に沿った断面図である。
図2図2(a)は、前記バスバーアッセンブリにおける絶縁性樹脂フィルムの平面図であり、図2(b)に、図2(a)におけるII(b)-II(b)線に沿った断面図である。
図3図3(a)は、前記バスバーアッセンブリにおける枠体の平面図であり、図3(b)は、図3(a)におけるIII(b)-III(b)線に沿った断面図である。
図4図4(a)及び(b)は、それぞれ、図1(b)におけるIV(a)-IV(a)線に沿った断面図及びIV(b)-IV(b)線に沿った端面図である。
図5図5は、前記バスバーアッセンブリにLED等の半導体素子が装着されてなる半導体モジュールの縦断面図である。
図6図6は、前記アッセンブリアッセンブリの一製造方法において用いられるバスバー用導電性金属平板の平面図である。
図7図7は、前記製造方法におけるフィルム接着工程後の前記バスバー用導電性金属平板の平面図である。
図8図8(a)は、図7におけるVIII(a)部拡大図であり、図8(b)は、図8(a)におけるVIII(b)-VIII(b)線に沿った断面図である。
図9図9は、前記製造方法において用いられる枠体用導電性金属平板の平面図である。
図10図10(a)は、図9におけるX(a)部拡大図であり、図10(b)は、図10(a)におけるX(b)-X(b)線に沿った断面図である。
図11図11は、前記製造方法における平板接着工程後の前記バスバー用導電性金属平板及び前記枠体用導電性金属平板の平面図である。
図12図12は、図11におけるXII-XII線に沿った断面図である。
図13図13は、前記製造方法における絶縁性樹脂体被覆工程後の前記バスバー用導電性金属平板及び前記枠体用導電性金属平板の平面図である。
図14図14は、図13におけるXIV-XIV線に沿った断面図である。
図15図15(a)は、前記製造方法における露出工程のバスバー側外部接続部形成処理の縦断面図であり、図15(b)は、前記露出工程の素子搭載部形成処理、素子接続部形成処理及び枠体側外部接続部形成処理の縦断面図である。図15(c)は、本発明に係るバスバーアッセンブリの他の製造方法におけるバスバー露出工程の素子搭載部形成処理、素子接続部形成処理及び枠体側外部接続部形成処理の縦断面図である。
図16図16は、前記製造方法における切断工程を説明する為の前記バスバー用導電性金属平板及び前記枠体用導電性金属平板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係るバスバーアッセンブリの一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1(a)に、本実施の形態に係るバスバーアッセンブリ1の平面図を示す。
また、図1(b)に、図1(a)におけるI(b)-I(b)線に沿った断面図を示す。
【0028】
図1(a)及び図1(b)に示すように、前記バスバーアッセンブリ1は、導電性平板状部材によって形成されたバスバー10と、前記バスバー10の上面11に接着された絶縁性樹脂フィルム20と、前記絶縁性樹脂フィルム20の上面(前記バスバー10に接着される下面とは反対側の面)に接着された導電性且つ剛性の枠体30と、前記バスバー10、前記絶縁性樹脂フィルム20及び前記枠体30が固着されてなる固着体の外表面を覆う絶縁性樹脂体40とを有している。
【0029】
図1(a)及び図1(b)に示すように、前記バスバー10は、上面11と、上面11とは反対側の下面12と、上面11及び下面12の周縁を連結する側面13とを有している。
前記バスバー10は、例えば、Cu等の導電性金属プレートによって形成される。
【0030】
前記絶縁性樹脂フィルム20は、絶縁性を有する種々の材質によって形成され、例えば、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ等の絶縁性樹脂材料によって形成される。
【0031】
図2(a)に、前記絶縁性樹脂フィルム20の平面図を示す。
また、図2(b)に、図2(a)におけるII(b)-II(b)線に沿った断面図を示す。
図1(a)及び(b)並びに図2(a)及び(b)に示すように、本実施の形態においては、前記絶縁性樹脂フィルム20は、前記バスバー10と平面視同一外形状を有し、且つ、前記バスバー10の平面視周縁部分に沿って延びるように前記バスバー10の上面の中央を露出させる中央開口25を有している。
【0032】
前記枠体30は、導電性及び剛性を有する限り、Cu、ステンレス等の種々の材質によって形成され、好適には、前記バスバー10と同一材質によって形成される。
【0033】
図3(a)に、前記枠体30の平面図を示す。
また、図3(b)に、図3(a)におけるIII(b)-III(b)線に沿った断面図を示す。
図3(a)及び(b)に示すように、前記枠体30は、上下に貫通する中央開口32を有し、平面視において前記バスバー10の周縁領域に重合する形状を有している。
【0034】
前記絶縁樹脂体40は、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ等の耐熱性及び絶縁性を有する絶縁性樹脂材料の被膜によって形成され、好適には、インシュリード(登録商標)を用いて形成される。
【0035】
前記絶縁性樹脂体40は、前記バスバー10の下面の少なくとも一部を露出させてバスバー側外部接続部17を形成しつつ、前記バスバー10、前記絶縁性樹脂フィルム20及び前記枠体30が固着されてなる前記固着体の外表面を覆っている。
【0036】
本実施の形態においては、図1(b)に示すように、前記絶縁性樹脂体40は、前記バスバー10の下面の全体が前記バスバー側外部接続部17を形成するように、前記下面12の全体を露出させている。
【0037】
図4(a)及び(b)に、それぞれ、図1(b)におけるIV(a)-IV(a)線に沿った断面図及びIV(b)-IV(b)線に沿った端面図を示す。
【0038】
図1(a)、図1(b)、図4(a)及び図4(b)に示すように、前記絶縁性樹脂体40には、前記絶縁性樹脂フィルム20の前記開口25と共働して、前記バスバー10の上面11の少なくとも一部を露出させて素子搭載部15を形成する素子搭載開口42と、前記枠体30の内側面の少なくとも一部を露出させて素子接続部35を形成する素子接続開口44と、前記枠体30の少なくとも一部を露出させて枠体側外部接続部37を形成する枠体側外部接続開口46とが設けられている。
【0039】
図5に、前記バスバーアッセンブリ1にLED等の半導体素子110が装着されてなる半導体モジュール101の一例の縦断面図を示す。
【0040】
前記半導体素子110は、厚み方向一方側の上面及び厚み方向他方側の下面にそれぞれ上側電極層及び下側電極層111、112を有し、前記上側電極層及び下側電極層111、112の間に素子本体115を有している。
【0041】
前記半導体モジュール101においては、前記バスバー10が正極側電極及び負極側電極の一方(例えば、正極側電極)である第1電極として作用し、前記枠体30が正極側電極及び負極側電極の他方(例えば、負極側電極)である第2電極として作用する。
【0042】
即ち、前記半導体素子110は、前記下側電極層112が、第1電極として作用する前記バスバー10の上面のうち前記素子搭載開口42によって露出された前記素子搭載部15に電気的に接続状態で固着され、且つ、上側電極層111が、第2電極として作用する前記枠体30の内側面のうち前記素子接続開口44によって露出された前記素子接続部35にワイヤボンディング等の電気接続部材120を介して電気的に接続される。
【0043】
前記半導体モジュール101においては、前記バスバー10の下面に設けられた前記バスバー側外部接続部17が第1電極側接続端子(例えば、陽極側接続端子)となり、前記枠体30に設けられた前記枠体側外部接続部37が第2電極側接続端子(例えば、陰極側接続端子)となる。
【0044】
好ましくは、前記バスバー10の上面及び前記枠体30の内側面にはメッキ層(図示せず)が設けられる。
この場合、前記半導体素子110の下側電極層112は、前記バスバー10の前記素子搭載部15のメッキ層に電気的に接続されるようにダイボンディングされ、且つ、前記半導体素子110の上側電極層111は、前記枠体30の前記素子接続部35のメッキ層(図示せず)に前記電気接続部材120によってワイヤボンディングされる。
また、好ましくは、前記バスバー10の前記バスバー側外部接続部17及び前記枠体30の枠体側外部接続部37にもメッキ層(図示せず)が設けられる。
【0045】
図5に示すように、前記半導体モジュール101は、前記バスバー10の前記素子装着部15に装着された前記半導体素子110及び前記電気接続部材120を覆うように、前記枠体30の中央開口32内に設けられた封止樹脂体130を有している。
前記封止樹脂体130は、例えば、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ等の絶縁性透明樹脂材料によって形成される。
【0046】
前記封止樹脂体130は、当該封止樹脂体130を形成する樹脂材料を、前記半導体素子110及び前記電気接続部材120を囲繞するように前記枠体30の中央開口32内に塗布し、硬化させることによって設けられるが、塗布した後に硬化されるまでの間に前記樹脂材料が流れ出ることを防止する必要がある。
前記枠体30は、未硬化状態の前記樹脂材料の流出を堰き止めると共に、硬化後の前記封止樹脂体130の脱離を防止する。
【0047】
斯かる構成の前記バスバーアッセンブリ1は、平板状の第1バスバーと平板状の第2バスバーとが絶縁性樹脂層を挟んで互いに対して平行状態で上下に積層されてなる積層型のバスバーアッセンブリ(以下、従来構成1という)、並びに、間隙を存しつつ同一平面内に並列配置された複数のバスバーと前記間隙内並びに前記複数のバスバーの上面に設けられた絶縁性樹脂フィルムと前記絶縁性樹脂フィルムによって連結されてなるバスバー連結体の上面に前記絶縁性樹脂フィルムを介して固着された枠体とを備えた平面型バスバーアッセンブリ(以下、従来構成2という)に比して、下記効果を奏する。
【0048】
即ち、前記従来構成1においては、前記第1及び第2バスバーが全面に亘って対向配置される為、前記第1及び第2バスバー間の絶縁性に関する信頼性を十分には確保し難いという問題がある。
【0049】
また、前記従来構成1において枠体を備える場合には、前記第1バスバー、前記第2バスバー及び前記枠体が厚み方向に積層されることになり、厚み方向に関し小型化を図り難いという問題がある。
【0050】
これに対し、本実施の形態に係る前記バスバーアッセンブリ1においては、陽極及び陰極の一方として作用する前記バスバー10の一部(図示の形態においては周縁領域)においてのみ、陽極及び陰極の他方として作用する前記枠体30が対向しており、従って、前記バスバー10及び前記枠体30の間の前記絶縁性樹脂フィルム20を厚くすることなく、前記バスバー10及び前記枠体30間の絶縁性を十分に確保することができる。
【0051】
また、封止樹脂体130用の前記枠体30が陽極及び陰極の他方として兼用されている為、前記バスバーアッセンブリ1の厚み方向の小型化を図ることができる。
【0052】
前記従来構成2は、前記従来構成1に比して、厚み方向の小型化を図りつつ、前記複数のバスバー間の絶縁性に関する信頼性を十分に確保できるものの、陽極及び陰極の一方及び他方として作用する前記複数のバスバーが同一平面内に配置されている為、平面方向に関する小型化を図り難いという問題がある。
【0053】
これに対し、本実施の形態に係る前記バスバーアッセンブリ1においては、封止樹脂体130用の前記枠体30が陽極及び陰極の一方として兼用されている為、前記従来構成2と同様の効果、即ち、厚み方向の小型化を図りつつ、陽極及び陰極として作用する一対のバスバー間の絶縁性に関する信頼性を十分に確保できるという効果を得ることができ、さらに、平面方向に関しても小型化を図ることができる。
【0054】
さらに、本実施の形態に係るバスバーアッセンブリ1においては、前記バスバー10と前記絶縁性樹脂フィルム20との接着面、及び、前記絶縁性樹脂フィルム20と前記枠体30との接着面が前記絶縁性樹脂体40によって覆われている。
【0055】
従って、前記従来構成2に比して、前記バスバー10と前記絶縁性樹脂フィルム20との間、及び/又は、前記絶縁性樹脂フィルム20と前記枠体30との間の密着性を向上させ、且つ、密着性を良好に維持することができる。
【0056】
また、本実施の形態に係るバスバーアッセンブリ1においては、前記バスバー10の下面の全面が露出されている。
従って、前記バスバーアッセンブリ1を半導体モジュール101として使用した場合において、前記バスバー10の下面を介した放熱特性を向上させることができる。
【0057】
以下、前記バスバーアッセンブリ1の製造方法の一例について説明する。
図6に、前記製造方法において用いられるバスバー用導電性金属平板200の平面図を示す。
【0058】
前記製造方法は、前記バスバー10と平面視同一形状で且つ同一厚みのバスバー形成領域210を有するバスバー用平板200を用意する工程を有している。
【0059】
本実施の形態においては、図6に示すように、前記バスバー用平板200は、当該バスバー用平板200が位置するX-Y平面内のY方向に沿って直列配列された複数の前記バスバー形成領域210と、Y方向に隣接するバスバー形成領域210の間を連結する連結領域230とを含むバスバー列205を有しており、前記複数のバスバー形成領域210に対して加工処理を同時に行えるようになっている。
【0060】
本実施においては、前記バスバー用導電性金属平板200は、前記バスバー列205の長手方向(Y方向)一方側及び他方側にそれぞれ連結された一対の把持片207を有しており、前記一対の把持片207には位置合わせ孔208が設けられている。
【0061】
なお、複数の前記バスバー列205をX方向に並列配置させ、X方向に並列配置された複数のバスバー列205を前記一対の把持片207、207によって一体的に保持することも可能である。
かかる変形構成によれば、より多くのバスバーアッセンブリ1を同時に製造することができる。
【0062】
前記製造方法は、前記バスバー形成領域210の厚み方向一方側の第1面211(前記半導体素子110が装着される上面)に前記絶縁性樹脂フィルム20を接着するフィルム接着工程を有している。
【0063】
図7に、前記フィルム接着工程後の前記バスバー用導電性金属平板200の平面図を示す。
また、図8(a)に、図7におけるVIII(a)部拡大図を、図8(b)に、図8(a)におけるVIII(b)-VIII(b)線に沿った断面図を、それぞれ示す。
【0064】
本実施の形態においては、前記絶縁性樹脂フィルム20は、前記バスバー形成領域210と平面視同一外形状を有し、且つ、前記バスバー10(この時点では前記バスバー形成領域210)の上面の中央を露出させる前記中央開口25を有している。
【0065】
前記製造方法は、前記バスバー用導電性金属平板200を用意する工程から前記フィルム接着工程までの処理に並行して、若しくは、前記処理の前又は後に、前記枠体30を形成する枠体形成領域310を有する剛性の枠体用導電性金属平板300を用意する工程を備えている。
【0066】
図9に、前記枠体用導電性金属平板300の平面図を示す。
また、図10(a)に、図9におけるX(a)部拡大図を、図10(b)に、図10(a)におけるX(b)-X(b)線に沿った断面図を、それぞれ示す。
【0067】
前記枠体用導電性金属平板300を用意する工程は、例えば、前記枠体30の厚みと同一厚みを有し且つ平面視において前記バスバー形成領域210に対応した外形状を有する中実の枠体対応領域(図示せず)を含む導電性金属平板を用意する処理と、前記枠体30に相当する枠体形成部位320が残るように前記枠体対応領域の中央を打ち抜いて前記枠体形成領域310を形成する処理とを含み得る。
図9は、前記枠体形成領域310を形成した後の状態を示している。
【0068】
前記枠体用導電性金属平板300は、導電性且つ剛性を有する種々の材料によって形成される。
好ましくは、前記枠体用導電性金属平板300は、前記バスバー用導電性金属平板200と同一材料によって形成される。
【0069】
前記枠体用導電性金属平板300は、前記バスバー用導電性金属平板200に重合させた際に、前記枠体形成領域310が前記バスバー形成領域210に位置合わせされるように構成されている。
【0070】
詳しくは、前述の通り、前記バスバー用導電性金属平板200は、Y方向に沿って直列配列された複数の前記バスバー形成領域210と、Y方向に隣接するバスバー形成領域210の間を連結する連結領域230とを含むバスバー列205を有している。
【0071】
従って、前記枠体用導電性金属平板300は、図9に示すように、前記複数のバスバー形成領域210と同一ピッチでY方向に直列配置された複数の前記枠体形成領域310と、Y方向に隣接する枠体形成領域310の間を連結する連結領域330とを含む枠体列305を有している。
【0072】
なお、前述の通り、前記バスバー用導電性金属平板200は、前記バスバー列205の長手方向(Y方向)一方側及び他方側にそれぞれ連結された一対の把持片207を有しており、前記一対の把持片207には位置合わせ孔208が設けられている。
【0073】
これに応じて、図9に示すように、前記枠体用導電性金属平板300にも、前記枠体列305の長手方向(Y方向)一方側及び他方側にそれぞれ連結された一対の把持片307が設けられ、前記一対の把持片307には前記位置合わせ孔208に対応した位置合わせ孔308が設けられている。
【0074】
前記製造方法は、さらに、前記バスバー用導電性金属平板200及び前記枠体用導電性金属平板300を重合させて、前記枠体形成領域310を対応する前記バスバー形成領域210の第1面211に前記絶縁性樹脂フィルム20を介して接着材によって接着させる平板接着工程を有している。
【0075】
図11に、前記平板接着工程後の状態の前記バスバー用導電性金属平板200及び前記枠体用導電性金属平板300の平面図を示す。
また、図12に、図11におけるXII-XII線に沿った断面図を示す。
【0076】
前記製造方法は、さらに、前記平板接着工程後に、電着塗装によって、前記バスバー形成領域210、前記絶縁性樹脂フィルム20及び前記枠体形成領域310が固着されてなる固着体の外表面を前記絶縁性樹脂体40によって一体的に覆う絶縁性樹脂体被覆工程を有している。
【0077】
図13に、前記絶縁性樹脂体被覆工程後の状態の前記バスバー用導電性金属平板200及び前記枠体用導電性金属平板300の平面図を示す。
また、図14に、図13におけるXIV-XIV線に沿った断面図を示す。
【0078】
電着塗装によって前記固着体の外表面に前記絶縁性樹脂体40を設けることにより、前記バスバー形成領域210と前記絶縁性樹脂フィルム20との間、並びに、前記絶縁性樹脂フィルム20と前記枠体形成領域310との間に隙間が生じることを有効に防止乃至は低減できる。
【0079】
前記製造方法は、さらに、前記バスバー形成領域210の少なくとも一部及び前記枠体形成部位320の少なくとも一部を露出させる露出工程を有している。
【0080】
前記露出工程は、前記バスバー形成領域210の下面の少なくとも一部を露出させて前記バスバー側外部接続部17を形成するバスバー側外部接続部形成処理と、前記バスバー形成領域210の上面の少なくとも一部を露出させて前記素子搭載部15を形成する素子搭載部形成処理と、前記枠体形成領域310の内側面の少なくとも一部を露出させて前記素子接続部35を形成する素子接続部形成処理と、前記枠体形成領域310の少なくとも一部を露出させて前記枠体側外部接続部37を形成する枠体側外部接続部形成処理とを含んでいる。
【0081】
本実施の形態においては、前記露出工程は、前記絶縁性樹脂体40における取り除くべき領域にレーザー光を照射することで、所望部位を露出させるように構成されている。
【0082】
図15(a)に、前記バスバー側外部接続部形成処理の縦断面図を示す。
なお、図15(a)中の符号Lがレーザー光である。
【0083】
前記バスバー側外部接続部形成処理は、前記絶縁性樹脂体40のうち、前記バスバー形成領域210の第2面(下面)の所定領域に位置する部分をレーザー光によって除去するように構成されている。
【0084】
前述の通り、前記バスバーアッセンブリ1においては、前記バスバー10の下面全体が露出されて前記バスバー側外部接続部17を形成している。
従って、本実施の形態においては、前記バスバー側外部接続部形成処理は、前記絶縁性樹脂体40のうち、前記バスバー形成領域210の下面を覆う部分の全域にレーザー光Lを照射するように構成されている。
【0085】
図15(b)に、前記素子搭載部形成処理、前記素子接続部形成処理及び前記枠体側外部接続部形成処理の縦断面図を示す。
【0086】
図15(b)に示すように、本実施の形態においては、前記素子搭載部形成処理、前記素子接続部形成処理及び前記枠体側外部接続部形成処理は、前記バスバー形成領域210、前記絶縁性樹脂フィルム20及び前記枠体形成領域310が固着されてなる固着体の外表面を覆う前記絶縁性樹脂体40に対して、第1面(上面)の側からレーザー光Lを照射することで、前記絶縁性樹脂体40のうちの所定部分を除去するように構成されている。
【0087】
詳しくは、前記素子搭載部形成処理は、前記絶縁性樹脂体40のうち前記素子搭載部15を覆っている部分に第1面(上面)の側からレーザー光Lを照射することで前記素子搭載開口42を形成し、前記素子搭載開口42を介して前記素子搭載部15を露出させるように構成されている。
【0088】
前記素子接続部形成処理は、前記絶縁性樹脂体40のうち前記素子接続部35を覆っている部分に第1面(上面)の側からレーザー光Lを照射することで前記素子接続開口44を形成し、前記素子接続開口44を介して前記素子接続部35を露出させるように構成されている。
【0089】
前記枠体側外部接続部形成処理は、前記絶縁性樹脂体40のうち前記枠体側外部接続部37を覆っている部分に第1面(上面)の側からレーザー光Lを照射することで前記枠体側外部接続開口46を形成し、前記枠体側外部接続開口46を介して前記枠体側外部接続部37を露出させるように構成されている。
【0090】
このように、前記素子搭載部形成処理、前記素子接続部形成処理及び前記枠体側外部接続部形成処理の全てを、第1面(上面)の側からのレーザー光照射によって行うことにより、製造効率の向上を図ることができる。
【0091】
なお、本実施の形態においては、前記フィルム接着工程は、前記バスバー形成領域210の上面の周縁領域のみを覆うように構成された前記絶縁性フィルム20を用いている。
従って、前記素子搭載部形成処理は、前記素子搭載部15を覆う前記絶縁性樹脂体40のみを除去するように構成されている。
【0092】
これに代えて、前記フィルム接着工程が、前記バスバー形成領域210の全面を覆う絶縁性フィルム20’を接着するように構成されている場合には、図15(c)に示すように、前記素子搭載部形成処理は、前記絶縁性樹脂体40のうち平面視において前記素子搭載部15と重合する部分を除去して前記素子搭載開口42を形成し、且つ、前記絶縁性樹脂フィルム20’のうち平面視において前記素子搭載部15と重合する部分を除去して素子搭載開口22を形成するように構成される。
【0093】
前記製造方法は、さらに、前記バスバー形成領域210及び前記枠体形成領域310を前記バスバー用導電性金属平板200及び前記枠体用導電性金属平板300から切断する切断工程を有している。
【0094】
前記切断工程は、図16に示すように、前記バスバー形成領域210及び前記枠体形成領域のY方向一方側及び他方側のエッジにそれぞれ沿った切断線C1、C2で切断するように構成される。
【0095】
なお、本実施の形態においては、前記露出工程は、前記絶縁性樹脂体被覆工程の後で且つ前記切断工程の前に行われているが、これに代えて、前記露出工程を、前記切断工程の後に実行することも可能である。
【符号の説明】
【0096】
1 バスバーアッセンブリ
10 バスバー
15 素子搭載部
20 絶縁性樹脂フィルム
25 絶縁性樹脂フィルムの中央開口
30 枠体
32 枠体の中央開口
35 素子接続部
37 枠体側外部接続部
40 絶縁性樹脂体
42 素子搭載開口
44 素子接続開口
46 枠体側外部接続開口
200 バスバー用導電性金属平板
210 バスバー形成領域
300 枠体用導電性金属平板
310 枠体形成領域
L レーザー光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
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図16