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▶ 日本圧着端子製造株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165076
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/42 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
H01R13/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080917
(22)【出願日】2023-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】390033318
【氏名又は名称】日本圧着端子製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128912
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 徹
(72)【発明者】
【氏名】津田 大介
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 悟
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087EE14
5E087FF08
5E087FF13
5E087GG15
5E087GG25
5E087GG31
5E087GG32
5E087GG34
5E087HH01
5E087MM05
5E087RR04
5E087RR06
5E087RR25
(57)【要約】
【課題】コネクタの高さを低くして低背化を図れるとともに、コンタクトをリテーナによって容易に且つより確実に安定して係止することができるコネクタを提供する。
【解決手段】コンタクト11は、心線101とその周囲の被覆102を有する電線100の端部100aに圧着される。ハウジング12は、コンタクト11が挿入されてコンタクト11を保持する。リテーナ13は、ハウジング12に取り付けられ、ハウジング12に挿入されたコンタクト11と係止する。コンタクト11には、心線圧着部15と、心線圧着部15と一体に設けられる被覆圧着部16と、被覆圧着部16の端部から突出して延びる突出部17と、が設けられる。突出部17は、電線100の径方向外側に向かって出っ張るように形成された部分を有し、リテーナ13は、ハウジング12に取り付けられた状態で、コンタクト11の突出部17と当接してコンタクト11と係止する。
【選択図】 図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心線と心線の周囲を覆う被覆とを有する電線の端部に対して圧着されるコンタクトと、
前記コンタクトが挿入され、挿入された前記コンタクトを保持するハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングに挿入された前記コンタクトと係止するリテーナと、を備え、
前記コンタクトには、前記電線の端部における前記心線に圧着される心線圧着部と、前記心線圧着部と一体に設けられて前記電線の端部における前記被覆に圧着される被覆圧着部と、前記被覆圧着部の端部から突出して延びる突出部と、が設けられ、
前記突出部は、前記電線の径方向外側に向かって出っ張るように形成された部分を有し、
前記リテーナは、前記ハウジングに取り付けられた状態で、前記コンタクトの前記突出部と当接して前記コンタクトと係止することを特徴とする、コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタであって、
前記突出部は、前記被覆圧着部から片持ち状に延びるように設けられているとともに、前記被覆圧着部が圧着される前記電線の前記被覆の外側に向かって広がって延びるように設けられていることを特徴とする、コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のコネクタであって、
前記突出部は、前記被覆圧着部から段差状に延びるように設けられているとともに、前記被覆圧着部が圧着される前記電線の前記被覆の外側に向かって広がって延びるように設けられていることを特徴とする、コネクタ。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のコネクタであって、
前記リテーナには、前記コンタクトの前記突出部と当接する当接部と、前記当接部から突出する凸部とが設けられ、
前記凸部は、前記ハウジングにおいて前記コンタクトが挿入されるコンタクト挿入孔の縁部に嵌り込むように設けられていることを特徴とする、コネクタ。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のコネクタであって、
前記コンタクトは複数設けられ、
複数の前記コンタクトは、前記ハウジングの高さ方向に2列に並ぶとともに前記ハウジングの幅方向に沿って並んだ状態で前記ハウジングに保持され、
前記突出部は、前記コンタクトが前記ハウジングに保持された状態で前記ハウジングの高さ方向の両側におけるいずれか一方側で前記被覆圧着部から突出するように設けられ、
前記リテーナは、1つ設けられ、
1つの前記リテーナは、前記ハウジングの高さ方向に2列に並んで前記ハウジングに保持された複数の前記コンタクトの前記突出部と当接することを特徴とする、コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線の端部に対して圧着されるコンタクトと、コンタクトが挿入されるとともに挿入されたコンタクトを保持するハウジングと、ハウジングに取り付けられてハウジングに挿入されたコンタクトと係止するリテーナと、を備えたコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、心線と心線の周囲を覆う被覆とを有する電線の端部に対して圧着されるコンタクトと、コンタクトが挿入されるとともに挿入されたコンタクトを保持するハウジングと、ハウジングに取り付けられてハウジングに挿入されたコンタクトと係止するリテーナと、を備えたコネクタが用いられている。ハウジングに取り付けられたリテーナがハウジングに挿入されたコンタクトと係止することで、コンタクトがハウジングから脱落してしまうことが防止される。このようなコネクタとして、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
【0003】
特許文献1においては、第1の絶縁ハウジング1と、第1の絶縁ハウジング1に挿入されて保持されるコンタクトとして設けられる端子3と、リテーナとして設けられる端子固定部5とを備えたコネクタが開示されている。
【0004】
特許文献1に開示されたコネクタにおいて、端子3は、心線とその心線の周囲を覆う被覆とを有する電線であるワイヤ7の端部に対して圧着される。端子3には、ワイヤ7の端部における被覆に圧着されるワイヤ接続部分36と、ワイヤ7の端部における心線に圧着される心線圧着部とが設けられている。さらに、端子3には、心線圧着部を介してワイヤ圧着部36の反対側である先端側において、接続相手となる端子4に対して嵌合によって接続される嵌合部分32が設けられている。端子3は、第1の絶縁ハウジング1における端子3が挿入される挿入孔の奥側にまで嵌合部分32が挿入された状態で、第1の絶縁ハウジング1に保持される。
【0005】
また、特許文献1のコネクタにおいて、リテーナとしての端子固定部5は、第1の絶縁ハウジング1に取り付けられ、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔に挿入された端子3と係止するように構成されている。そして、端子3には、相手側の端子4に嵌合により接続される嵌合部分32と、ワイヤ7の端部における心線に圧着される心線圧着部との間において、端子固定部5と係止する部分として、止め部分34が設けられている。端子3が第1の絶縁ハウジング1の挿入孔に挿入される際には、止め部分34は、嵌合部分32とともに、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔の奥側まで挿入される。また、端子固定部5には、端子固定部5が第1の絶縁ハウジング1に取り付けられた際に第1の絶縁ハウジング1における端子3の挿入孔に対して挿入されて第1の絶縁ハウジング1の挿入孔の内側で延びる固定シート体52が設けられている。固定端子部5が第1の絶縁ハウジング1に取り付けられた状態では、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔に挿入された端子3の止め部分34が、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔の内側で延びる端子固定部5の固定シート体52の前端と係止する。端子固定部5の固定シート体52が第1の絶縁ハウジング1の挿入孔の内側で端子3の止め部分34と係止することにより、端子3が第1の絶縁ハウジング1から脱落してしまうことが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第7123095号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されたコネクタにおいては、リテーナとしての端子固定部5の固定シート体52が、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔の内側で延びて、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔に挿入された端子3の止め部分34と係止する。このため、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔の内側には、端子3の止め部分34を設けるスペースと、端子固定部5の固定シート体52が延びて端子3の止め部分34と当接するスペースとが必要となる。これにより、第1の絶縁ハウジング1の高さ方向の寸法が大きくなってしまい、特許文献1のコネクタの高さを低くして低背化を図ることが難しいという問題がある。
【0008】
上記の問題を解決してコネクタの低背化を図るためには、端子3において止め部分34を設けず、更に、端子3と係止するリテーナとしての端子固定部5に第1の絶縁ハウジング1の挿入孔の内側で延びる固定シート体52を設けない構造によって、端子3を端子固定部5で係止できる構造を実現することが求められる。このような構造として、端子3に対して、リテーナとしての端子固定部5が、ワイヤ7の端部における被覆に圧着される端子3のワイヤ圧着部分36の端部において係止する構造が考えられる。
【0009】
しかし、リテーナとしての端子固定部5が、端子3に対して、ワイヤ7の端部の被覆に圧着されるワイヤ圧着部分36の端部において係止する構造となると、端子固定部5とワイヤ圧着部分36とが係止する面積が小さくなってしまうという問題がある。このため、コンタクトとしての端子3とリテーナとしての端子固定部5とが係止し難くなり、安定して係止させることが難しいという問題がある。また、端子3のワイヤ圧着部分36とワイヤ7の端部の被覆との圧着状態に影響されて、或いは、第1の絶縁ハウジング1の挿入孔内での端子3のガタつきによって、コンタクトとしての端子3とリテーナとしての端子固定部5とを安定して係止させることが難しいという問題もある。また、ワイヤ7の被覆の厚みサイズによっては、ワイヤ圧着部分36がワイヤ7の被覆にめり込み、端子固定部5とワイヤ圧着部分36とが係止できなくなってしまうという問題がある。したがって、コネクタの高さを低くして低背化を図る構造を実現するにあたっては、コンタクトをリテーナによって容易に且つより確実に安定して係止することができることが求められる。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みることにより、コネクタの高さを低くして低背化を図ることができるとともに、コンタクトをリテーナによって容易に且つより確実に安定して係止することができる、コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)上記目的を達成するための本発明のある局面に係るコネクタは、心線と心線の周囲を覆う被覆とを有する電線の端部に対して圧着されるコンタクトと、前記コンタクトが挿入され、挿入された前記コンタクトを保持するハウジングと、前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングに挿入された前記コンタクトと係止するリテーナと、を備え、前記コンタクトには、前記電線の端部における前記心線に圧着される心線圧着部と、前記心線圧着部と一体に設けられて前記電線の端部における前記被覆に圧着される被覆圧着部と、前記被覆圧着部の端部から突出して延びる突出部と、が設けられ、前記突出部は、前記電線の径方向外側に向かって出っ張るように形成された部分を有し、前記リテーナは、前記ハウジングに取り付けられた状態で、前記コンタクトの前記突出部と当接して前記コンタクトと係止することを特徴とする。
【0012】
この構成によると、ハウジングに挿入されるコンタクトにおいて、ハウジングに取り付けられるリテーナによって係止される部分が、電線の端部の被覆に圧着される被覆圧着部の端部から突出して延びる突出部として設けられる。このため、コンタクトにおけるリテーナによって係止される部分である突出部は、ハウジングにおけるコンタクトが挿入される領域の奥側に配置されることはなく、コンタクトの端部に設けられる。したがって、この構成によると、コンタクトにおけるリテーナによって係止される部分がハウジング内部の奥側の領域に配置される構造とはならず、ハウジング内部の奥側において、コンタクトにおけるリテーナによって係止される部分が配置されるスペースが不要となる。さらに、コンタクトにおけるリテーナによって係止される部分がハウジング内部の奥側に配置されないため、リテーナにおいても、ハウジングにおけるコンタクトが挿入されるコンタクト挿入孔の内側で延びてコンタクトと係止するような構造も不要となる。そのため、ハウジング内において、コンタクトに係止するためにリテーナの一部が延びるためのスペースも不要となる。したがって、ハウジングにおいて、コンタクトとリテーナとをハウジング内部の奥側の領域で係止させるためのスペースが不要となるため、ハウジングの高さ方向の寸法が大きくなってしまうことを抑制できる。これにより、コネクタの高さを低くして低背化を図ることができる。
【0013】
また、上記の構成によると、コンタクトにおいてリテーナと係止する突出部は、被覆圧着部の端部から突出するように設けられ、コンタクトが圧着される電線の径方向外側に向かって出っ張るように形成された部分を有して、リテーナと当接して係止するように構成されている。このため、突出部は、電線の被覆に対する被覆圧着部の圧着形状に係わらず、リテーナと容易に且つより確実に安定して係止することができる。そして、被覆圧着部と電線の端部の被覆との圧着状態の影響をほぼ受けることなくリテーナと容易に且つより確実に安定して係止することができる。また、ハウジングにおけるコンタクト挿入孔内でのコンタクトのガタつきがある場合であっても、被覆圧着部の端部から電線の径方向外側に出っ張るように突出する突出部によって、ガタつきを吸収して、リテーナに対して容易に且つより確実に安定して係止することができる。さらに、電線の被覆の厚みサイズによって、被覆圧着部が電線の被覆にめり込むような場合であっても、被覆圧着部の端部から電線の径方向外側に出っ張るように突出する突出部によって、リテーナに対して容易に且つより確実に安定して係止することができる。
【0014】
したがって、上記の構成によると、コネクタの高さを低くして低背化を図ることができるとともに、コンタクトをリテーナによって容易に且つより確実に安定して係止することができる、コネクタを提供することができる。
【0015】
(2)前記突出部は、前記被覆圧着部から片持ち状に延びるように設けられているとともに、前記被覆圧着部が圧着される前記電線の前記被覆の外側に向かって広がって延びるように設けられていてもよい。
【0016】
この構成によると、突出部は、被覆圧着部の端部から片持ち状に延びて電線の被覆の外側に向かって広がるように設けられる。このため、外側に広がって延びる突出部の形状を製作し易く、容易に突出部を加工することができる。また、被覆圧着部の端部から片持ち状に外側に広がった簡素な構造で、リテーナと安定してより確実に係止する突出部を実現することができる。
【0017】
(3)前記突出部は、前記被覆圧着部から段差状に延びるように設けられているとともに、前記被覆圧着部が圧着される前記電線の前記被覆の外側に向かって広がって延びるように設けられていてもよい。
【0018】
この構成によると、突出部は、被覆圧着部の端部から段差状に延びて電線の被覆の外側に向かって広がるように設けられる。このため、電線の被覆の外側で、コンタクトがハウジングに挿入される方向と平行な方向に沿って突出して延びるように突出部を形成することができる。これにより、リテーナをコンタクトの突出部に対して、コンタクトがハウジングに挿入される方向に沿って、当接させることができる。このため、リテーナと係止するコンタクトがハウジング内においてガタによって傾いてしまうことを抑制することができる。
【0019】
(4)前記リテーナには、前記コンタクトの前記突出部と当接する当接部と、前記当接部から突出する凸部とが設けられ、前記凸部は、前記ハウジングにおいて前記コンタクトが挿入されるコンタクト挿入孔の縁部に嵌り込むように設けられていてもよい。
【0020】
この構成によると、コンタクトの突出部は、リテーナの当接部と当接してリテーナによって係止されるため、さらに確実にコンタクトとリテーナとを係止させることができる。そして、リテーナには、当接部から突出してコンタクト挿入孔の縁部に嵌り込む凸部が設けられているため、リテーナをさらに安定してハウジングに支持させることができる。
【0021】
(5)前記コンタクトは複数設けられ、複数の前記コンタクトは、前記ハウジングの高さ方向に2列に並ぶとともに前記ハウジングの幅方向に沿って並んだ状態で前記ハウジングに保持され、前記突出部は、前記コンタクトが前記ハウジングに保持された状態で前記ハウジングの高さ方向の両側におけるいずれか一方側で前記被覆圧着部から突出するように設けられ、前記リテーナは、1つ設けられ、1つの前記リテーナは、前記ハウジングの高さ方向に2列に並んで前記ハウジングに保持された複数の前記コンタクトの前記突出部と当接してもよい。
【0022】
この構成によると、複数のコンタクトがハウジングに対して高さ方向に2列に並ぶとともに幅方向に沿って並んだ状態で保持されるコネクタにおいて、1つのリテーナによって、高さ方向に2列に並んだ複数のコンタクトの突出部を係止することができる。このため、リテーナをハウジングの高さ方向に並んだ各列のコンタクトに応じて2つ設ける必要がなく、リテーナを1つにすることができるため、部品点数の削減を図ることができる。さらに、1つのリテーナによって、ハウジングの高さ方向に2列に並んだ複数のコンタクトを係止できるため、ハウジングの高さ方向に2列に並んで取り付けられる2つのリテーナを用いる場合に比して、コネクタの高さを低くして低背化を図ることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、コネクタの高さを低くして低背化を図ることができるとともに、コンタクトをリテーナによって容易に且つより確実に安定して係止することができる、コネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施の形態に係るコネクタの斜視図であって、コネクタが複数の電線に接続された状態を示す図である。
図2】コネクタの斜視図であって、コネクタが複数の電線に接続された状態を示す図である。
図3】コネクタの分解斜視図である。
図4】コネクタにおけるコンタクトの斜視図であって、コンタクトが電線に接続された状態を示す図である。
図5】コンタクトの斜視図であって、コンタクトが電線に接続された状態を示す図である。
図6】コンタクトの断面図である。
図7】コネクタの斜視図であって、断面を含んだ状態で示す斜視図である。
図8】コネクタの幅方向と垂直な断面での断面図である。
図9】コネクタにおけるリテーナの斜視図である。
図10図7の一部を拡大して示す図である。
図11図8の一部を拡大して示す図である。
図12】変形例に係るコンタクトを説明する図であって、図12(A)は、第1の変形例に係るコンタクトの斜視図であり、図12(B)は、第2の変形例に係るコンタクトの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明は、電線の端部に対して圧着されるコンタクトと、コンタクトが挿入されるとともに挿入されたコンタクトを保持するハウジングと、ハウジングに取り付けられてハウジングに挿入されたコンタクトと係止するリテーナと、を備えたコネクタとして、種々の用途に広く適用することができるものである。
【0026】
[コネクタの概略構成]
図1及び図2は、本発明の一実施の形態に係るコネクタ1の斜視図であって、コネクタ1が複数の電線100に接続された状態を示す図である。図3は、コネクタ1の分解斜視図である。図4は、コネクタ1におけるコンタクト11の斜視図であって、コンタクト11が電線100に接続された状態を示す図である。なお、図1及び図2は、互いに異なる方向から見た状態のコネクタ1の斜視図である。また、図3においては、コネクタ1における複数のコンタクト11のそれぞれに電線100が接続されている状態を示している。また、図4については、コネクタ1における複数のコンタクト11のうちの1つのコンタクト11を拡大して示している。なお、図1乃至図4において、電線100については、コネクタ1及びコンタクト11に接続される部分を模式的に示している。
【0027】
図1乃至図4を参照して、コネクタ1は、複数のコンタクト11と、ハウジング12と、リテーナ13とを、備えて構成されている。複数のコンタクト11は、複数の電線100に対して、それぞれ圧着されて接続される。なお、各コンタクト11は、電線100の端部100aに対して圧着されて接続される。複数のコンタクト11のそれぞれは、ハウジング12に挿入される。そして、ハウジング12は、挿入されたコンタクト11を保持する。なお、ハウジング12に挿入されて保持される複数のコンタクト11は、長手方向が互いに平行に延びるとともに2列に並んだ状態で、ハウジング12において保持される。リテーナ13は、ハウジング12に取り付けられる。そして、リテーナ13は、ハウジング12に取り付けられた状態で、ハウジング12に挿入された複数のコンタクト11と係止するように構成されている。
【0028】
コネクタ1は、複数のコンタクト11のそれぞれにおいて電線100に圧着されて接続されることで、複数の電線100に対して接続される。そして、コネクタ1は、複数の電線100が接続された状態で、図示を省略した相手側コネクタに嵌合によって接続されるように構成されている。なお、図示を省略した相手側コネクタにおいても複数の電線(図示省略)に接続される複数の相手側コンタクト(図示省略)が備えられている。そして、コネクタ1と相手側コネクタとが接続されることで、コネクタ1のコンタクト11と相手側コネクタの相手側コンタクトとが電気的に接続され、コネクタ1に接続された電線100と相手側コネクタに接続された電線とが電気的に接続される。なお、コネクタ1が接続される相手側コネクタは、電線ではなく基板に対して接続されるように構成されていてもよい。この場合、相手側コネクタの相手側コンタクトは、基板に対して半田付けによって電気的に接続される。そして、コネクタ1と相手側コネクタとが嵌合によって接続されることで、コネクタ1のコンタクト11と相手側コネクタの相手側コンタクトとが電気的に接続され、コネクタ1に接続された電線100と相手側コネクタに接続された基板とが電気的に接続される。
【0029】
以下、本実施形態のコネクタ1のさらに詳細な構成について説明する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1乃至図4および後述の図面において両端矢印X1~X3で示すように、コネクタ1における前後方向X1、幅方向X2、および高さ方向X3を定義する。前後方向X1は、コネクタ1においてコンタクト11がハウジング12に挿入される方向と平行な方向として構成される。また、前後方向X1は、コネクタ1と図示を省略した相手側コネクタとが嵌合して接続する方向に平行な方向も構成している。幅方向X2は、前後方向X1に垂直な方向であって、ハウジング12において複数のコンタクト11が2列の状態で並ぶ方向として構成される。高さ方向X3は、前後方向X1及び幅方向X2の両方に垂直な方向として構成される。また、高さ方向X3は、幅方向X2に沿って並ぶ複数のコンタクト11が2列に並ぶ方向として構成される。なお、コネクタ1の前後方向X1、幅方向X2、及び高さ方向X3は、コネクタ1のハウジング12の前後方向X1、幅方向X2、及び高さ方向X3も構成している。また、コネクタ1の前後方向X1、幅方向X2、及び高さ方向X3は、ハウジング12に保持されるコンタクト11の前後方向X1、幅方向X2、及び高さ方向X3も構成している。さらに、コネクタ1の前後方向X1、幅方向X2、及び高さ方向X3は、ハウジング12に取り付けられるリテーナ13の前後方向X1、幅方向X2、及び高さ方向X3も構成している。
【0030】
[コンタクト]
図5は、コンタクト11の斜視図であって、コンタクト11が電線100に接続された状態を示す図である。図6は、コンタクト11の断面図である。なお、図4及び図5は、互いに異なる方向から見た状態のコンタクト11の斜視図である。また、図6は、コンタクト11に電線100が接続されている状態の断面図を示している。なお、図5及び図6においては、図1乃至図4と同様に、電線100については、コンタクト11に接続される部分を模式的に示している。
【0031】
図1乃至図6を参照して、コンタクト11は、コネクタ1においては、複数設けられている。複数のコンタクト11のそれぞれは、導電性を有する金属材料で形成され、電線100に対して圧着により接続されるとともに、ハウジング12に挿入されてハウジング12に保持されるように構成されている。
【0032】
図3乃至図6を参照して、各コンタクト11は、各電線100の端部100aに対して、圧着により接続される。電線100は、心線101と心線101の周囲を覆う被覆102とを有している。心線101は、導電材料である金属材料で構成されている。心線101は、例えば、1本の金属線として構成され、或いは、複数の金属線が撚り合わされることで構成されている。被覆102は、絶縁材料である樹脂材料或いはゴム材料で構成されている。電線100におけるコンタクト11に圧着によって接続される端部100aにおいては、被覆102が一部除去され、心線101が外部に露出している。コンタクト11は、後述のように、電線100の端部100aにおける心線101が露出した部分と被覆102の部分とのそれぞれに対してかしめられることで圧着されて接続される。
【0033】
また、図1乃至図3を参照して、コンタクト11は、ハウジング12に対して、前後方向X1に沿って挿入されて保持される。また、複数のコンタクト11は、それぞれ長手方向を有し、それらの長手方向がハウジング12の前後方向X1に沿って互いに平行に延びた状態で、ハウジング12に保持される。そして、複数のコンタクト11は、ハウジング12の前後方向X1に沿って互いに平行に延びた状態で、且つ、ハウジング12の幅方向X2に沿って並んだ状態で、ハウジング12に保持される。また、複数のコンタクト12は、ハウジング12の高さ方向X3に2列に並ぶとともにハウジング12の幅方向X2に沿って並んだ状態でハウジング12に保持される。より具体的には、ハウジング12において高さ方向X3に2列に並んだ複数のコンタクト11は、ハウジング12の高さ方向X3における一方側でハウジング12の幅方向X2に沿った一方の列と、ハウジング12の高さ方向X3における他方側でハウジング12の幅方向X2に沿った他方の列とのそれぞれに沿って並んだ状態で、ハウジング12に保持される。
【0034】
また、図3乃至図6を参照して、複数のコンタクト11のそれぞれには、コンタクト接続部14、心線圧着部15、被覆圧着部16、及び突出部17が設けられている。コンタクト11のコンタクト接続部14、心線圧着部15、被覆圧着部16、及び突出部17は、一体に設けられている。なお、コンタクト接続部14と心線圧着部15と被覆圧着部16とは、この順番で、コンタクト11の長手方向である前後方向X1に沿って直列に並んで一体に設けられている。また、突出部17は、被覆圧着部16の端部から突出して延びるように設けられている。
【0035】
コンタクト接続部14は、コンタクト11の長手方向である前後方向X1における一方の端部側の部分として設けられている。コンタクト接続部14は、コンタクト11がハウジング12に挿入される際の先端の端部側の部分として設けられている。そして、コンタクト接続部14は、コネクタ1が接続される相手側コネクタ(図示省略)における相手側コンタクト(図示省略)に対して接触して電気的に接続される部分として設けられている。
【0036】
コンタクト接続部14は、略筒状の基本形状を形成するように屈曲形成された部分として設けられている。そして、コンタクト接続部14は、略筒状の部分の内側に相手側コネクタ(図示省略)の相手側コンタクト(図示省略)が嵌合することで、相手側コンタクトと接続されるように構成されている。また、コンタクト接続部14には、筒状の部分の内側に向かって湾曲して片持ち状に延びる板バネ状に形成されたバネ接点部14aが設けられている。コンタクト接続部14は、接続された相手側コンタクトに対してバネ接点部14aで常時接触した状態となることで、相手側コンタクトに対して電気的に接続される。
【0037】
また、コンタクト接続部14には、ハウジング12に挿入される先端側の端部側において、前後方向X1に沿って板状に延びる圧入突起14bが設けられている。圧入突起14bは、コンタクト11がハウジング12における後述のコンタクト挿入孔20に挿入された際に、コンタクト挿入孔20の内壁に設けられた圧入溝に圧入されるように構成されている。
【0038】
図3乃至図6を参照して、心線圧着部15は、電線100の端部100aにおける心線101に圧着される部分として設けられている。電線100の端部100aには、被覆102が除去されて心線101が露出した部分が設けられており、心線圧着部15は、電線100の端部100aにおける心線101が露出した部分に対してかしめられて圧着されるように構成されている。心線圧着部15は、電線100の端部100aにおける心線101が露出した部分に対して、板状の部分が食い込むように湾曲して折り返されることで、かしめられて圧着されるように構成されている。心線圧着部15が電線100の心線101に圧着されることで、コンタクト11が電線100に対して電気的に接続される。
【0039】
図3乃至図6を参照して、被覆圧着部16は、心線圧着部15と一体に設けられており、コンタクト11の長手方向である前後方向X1における他方側の端部として設けられている。すなわち、被覆圧着部16は、心線圧着部15と一体に設けられるとともに、コンタクト11の長手方向(前後方向X1)におけるコンタクト接続部14側と反対の端部側の部分として設けられている。被覆圧着部16は、電線100の端部100aにおける被覆102に圧着される部分として設けられている。被覆圧着部16は、電線100の端部100aにおける被覆102が除去されておらず心線101が露出していない部分に対してかしめられて圧着されるように構成されている。被覆圧着部16は、電線100の端部100aにおける被覆102が除去されずに心線101を覆っている部分に対して、板状の部分が食い込むようにして湾曲して折り返されることで、かしめられて圧着されるように構成されている。被覆圧着部16が電線100の被覆102に圧着されることで、コンタクト11が電線100に対して機械的に固定されて接続される。
【0040】
突出部17は、コンタクト11がハウジング12に挿入されるとともに、後述するリテーナ13がハウジング12に取り付けられた状態で、リテーナ13によって当接されて係止される部分として設けられている。図3乃至図6を参照して、突出部17は、心線圧着部15と一体に設けられた被覆圧着部16の端部から突出して延びる部分として設けられている。さらに、突出部17は、被覆圧着部16の前後方向X1における端部であって、被覆圧着部16が心線圧着部15と一体に設けられている側と反対側の端部において、被覆圧着部16から前後方向X1に沿って心線圧着部15側と反対側に向かって突出して延びるように設けられている。
【0041】
また、突出部17は、被覆圧着部16が圧着された状態の電線100の径方向外側に向かって出っ張るように形成された部分を有して構成されている。そして、突出部17は、被覆圧着部16から片持ち状に延びるように設けられているとともに、被覆圧着部16が圧着される電線100の被覆102の外側に向かって広がって延びるように設けられている。なお、本実施形態では、突出部17は、被覆圧着部16が圧着される電線100の被覆102の外側に向かって広がって延びるとともに、幅方向X2にも広がった状態で、被覆圧着部16の端部から心線圧着部15側と反対側に向かって突出して延びるように設けられている。
【0042】
また、本実施形態では、突出部17は、被覆圧着部16から段差状に延びるように設けられているとともに、被覆圧着部16が圧着される電線100の被覆102の外側に向かって広がって延びるように設けられている。より具体的には、突出部17は、被覆圧着部16と一体に設けられている部分と、被覆圧着部16から片持ち状に突出した先端側の部分とが、被覆圧着部16が圧着される電線100の被覆102の径方向において離間した位置に配置されることで、段差状に広がって配置されている。さらに換言すると、突出部17は、被覆圧着部16と一体に設けられている部分から被覆圧着部16が圧着される電線100の被覆102の径方向の外側に向かって広がって延び、被覆圧着部16から片持ち状に突出した先端側の部分が、電線100の被覆102の径方向に離間した位置に配置されることで、段差状に広がって配置されている。
【0043】
また、突出部17は、コンタクト11がハウジング12に保持された状態でハウジング12の高さ方向X3の両側におけるいずれか一方側で被覆圧着部16から突出するように設けられている。複数のコンタクト11がハウジング12の高さ方向X3に2列に並んでハウジング12に保持される状態では、高さ方向X3で対向するコンタクト11同士は、突出部17同士が高さ方向X3において互いに対向する姿勢で、ハウジング12に保持される。このため、複数のコンタクト11がハウジング12の高さ方向X3に2列に並んでハウジング12に保持される状態では、各コンタクト11は、突出部17が、ハウジング12の高さ方向X3における中央位置側に配置された姿勢で、ハウジング12に保持される。
【0044】
[ハウジング]
図7は、コネクタ1の斜視図であって、断面を含んだ状態で示す斜視図である。図8は、コネクタ1の幅方向X2と垂直な断面での断面図である。なお、図8及び図9では、コネクタ1における複数のコンタクト11のそれぞれに電線100が接続されている状態を示している。また、図8及び図9では、電線100については、コンタクト11に接続される部分を模式的に示している。
【0045】
図1乃至図3図7及び図8を参照して、ハウジング12は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されており、複数のコンタクト11が挿入されて複数のコンタクト11を保持するように構成されている。また、ハウジング12は、相手側コネクタ(図示省略)の相手側ハウジング(図示省略)に対して嵌合によって接続されるように構成されている。なお、ハウジング12は、前後方向X1における一端側から複数のコンタクト11がそれぞれ挿入され、前後方向X1における他端側において相手側コネクタ(図示省略)に対して嵌合によって接続される。
【0046】
図1乃至図3図7及び図8を参照して、ハウジング12は、略直方体状の基本外形を有するように設けられている。ハウジング12には、前後方向X1における端部として、挿入端部18と接続端部19とが設けられている。挿入端部18は、ハウジング12における複数のコンタクト11が挿入される端部として構成され、ハウジング12の前後方向X1における一方の端部として設けられている。接続端部19は、ハウジング12において、コネクタ1が接続される相手側コネクタ(図示省略)の相手側ハウジング(図示省略)に対して接続される端部として構成されている。接続端部19は、ハウジング12の前後方向X1における挿入端部18とは反対側の端部として設けられている。
【0047】
また、ハウジング12には、複数のコンタクト挿入孔20が設けられている。複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれは、ハウジング12において、複数のコンタクト11のそれぞれが挿入される孔として設けられている。複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれは、挿入端部18から接続端部19にかけてハウジング12を貫通するように設けられ、ハウジング12の前後方向X1に沿って延びるように設けられている。ハウジング12に設けられた複数のコンタクト挿入孔20は、ハウジング12の高さ方向X3に2列に並ぶとともにハウジング12の幅方向X2に沿って並んで設けられている。
【0048】
また、複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれは、挿入端部18において、コンタクト11が挿入可能な大きさで開口した開口20aで開口している。コンタクト11は、挿入端部18で開口したコンタクト挿入孔20に対して挿入端部18側から前後方向X1に沿ってハウジング12に挿入される。なお、コンタクト11は、電線100に接続された状態で、電線100に接続された端部側と反対の端部側からコンタクト挿入孔20に挿入される。すなわち、コンタクト11は、心線圧着部15及び被覆圧着部16が電線100の端部100aに圧着された状態で、コンタクト接続部14側からコンタクト挿入孔20に対して挿入される。
【0049】
また、複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれは、接続端部19において、コンタクト11が通過できない大きさで開口した開口20bで開口している。コンタクト11は、挿入端部19側の開口20aからコンタクト挿入孔20に挿入されてコンタクト挿入孔20の奥側まで挿入されると、コンタクト接続部14の先端部において、開口20bの縁部の内側と当接する。コンタクト挿入孔20に挿入されたコンタクト11のコンタクト接続部14の先端部が、開口20bの縁部とコンタクト挿入孔20の内側で当接することで、コンタクト11のコンタクト挿入孔20内における前後方向X1の位置決めが行われる。また、コンタクト挿入孔20の接続端部19側の開口20bは、コネクタ1が相手側コネクタ(図示省略)と嵌合によって接続される際に、相手側コネクタにおける相手側コンタクトが挿入されるように構成されている。コネクタ1と相手側コネクタとが接続される際には、相手側コンタクトが開口20bに挿入され、相手側コンタクトとコンタクト11のコンタクト接続部14のバネ接点14aとが接触する。これにより、コンタクト11と相手側コンタクトとが電気的に接続される。
【0050】
また、ハウジング12には、幅方向X2の両側において、後述のリテーナ13の係合アーム24と係合する係合突起21が設けられている。係合突起21は、一対で設けられ、ハウジング12の幅方向X2の両側のそれぞれにおいて、幅方向X2の外側に向かって突出して設けられている。ハウジング12にリテーナ13が取り付けられる際には、リテーナ13の係合アーム24が係合突起21に係合することで、リテーナ13がハウジング12に対して位置決めされた状態でハウジング12にロックされて固定される。
【0051】
また、ハウジング12には、ハウジング12の高さ方向X3における一方側において、ハウジング12の外側で片持ち状に延びるように形成されたロックアーム22が設けられている。ロックアーム22は、ハウジング12において、ハウジング12が相手側コネクタ(図示省略)の相手側ハウジング(図示省略)に嵌合してコネクタ1が相手側コネクタと接続する際に相手側ハウジングに係合してコネクタ1と相手側コネクタとをロックする部分として設けられている。ロックアーム22には、ロック爪22aが設けられており、ハウジング12が相手側ハウジングと嵌合する際に相手側ハウジングに設けられたロック部と係合するように構成されている。ハウジング12が相手側ハウジングに対してロックアーム22で係合することで、コネクタ1と相手側コネクタとが接続された状態でロックされる。
【0052】
[リテーナ]
図9は、コネクタ1におけるリテーナ13の斜視図である。図10は、コネクタ1の斜視断面図である図7の一部を拡大して示す図である。図11は、コネクタ1の断面図である図8の一部を拡大して示す図である。
【0053】
図1乃至図3図7乃至図11を参照して、リテーナ13は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されており、ハウジング12に取り付けられる部材として設けられている。そして、リテーナ13は、ハウジング12に取り付けられた状態で、ハウジング12に挿入されて保持されたコンタクト11の突出部17と当接してコンタクト11と係止するように構成されている。コネクタ1においては、リテーナ13は、1つ設けられている。そして、1つのリテーナ13が、ハウジング12の高さ方向X3に2列に並んでハウジング12に挿入されて保持された複数のコンタクト11の突出部17と当接して係止するように構成されている。
【0054】
リテーナ13には、幅方向X2に沿って延びる本体部23と、本体部23の幅方向X2における両端部に設けられた一対の係合アーム24と、が設けられている。リテーナ13は、複数のコンタクト11が挿入されたハウジング12に対して、本体部23がハウジング12の接続端部18に押し付けられた状態で、取り付けられる。また、リテーナ13は、本体部23がハウジング12の接続端部18に押し付けられた状態で、一対の係合アーム24がハウジング12の一対の係合突起21とそれぞれ係合することで、ハウジング12に対して固定されて取り付けられる。
【0055】
リテーナ13における一対の係合アーム24は、本体部23の幅方向X2における両端部に設けられ、本体部23の幅方向X2の両端部で前後方向X1に沿って片持ち状に延びるように設けられている。なお、一対の係合アーム24は、本体部23の幅方向X2の両端部で、前後方向X1における同じ向きに向かって片持ち状に延びるように設けられている。そして、一対の係合アーム24は、本体部23がハウジング12の挿入端部18に押し付けられた状態で、ハウジング12の幅方向X2における両端側の外側で、前後方向X1に沿って延びるように設けられている。さらに、一対の係合アーム24は、本体部23が挿入端部18に押し付けられた状態で、ハウジング12の挿入端部18側から接続端部19側に向かって片持ち状に延びるように設けられている。
【0056】
一対の係合アーム24のそれぞれは、枠状の形状で、本体部23から片持ち状に延びるように設けられている。そして、枠状の形状の係合アーム24には、ハウジング12に設けられた係合突起21に対して係合する係合溝24aが設けられている。係合溝24aは、係合アーム24を幅方向X2に貫通する溝として設けられており、係合溝24aの内側の縁部分において係合突起21に対して互いに嵌り合うようにして係合するように構成されている。リテーナ13がハウジング12に取り付けられる際には、本体部23がハウジング12の挿入端部18に押し付けられる操作が行われる。このとき、一対の係合アーム24のそれぞれは、片持ち状に延びる先端側において、ハウジング12の幅方向X2の両側でそれぞれ突出した係合突起21と当接して弾性変形し、幅方向X2の外側に向かって一旦撓む。そして、係合アーム24の先端側の部分が係合突起21を乗り越えると、係合アーム24は弾性回復し、係合突起21が係合アーム24の係合溝24aに嵌り込むようにして係合する。このように、リテーナ13は、本体部23がハウジング12の挿入端部18に押し付けられた状態で、一対の係合アーム24がハウジング12の一対の係合突起21とそれぞれ係合することで、ハウジング12に対して固定されて取り付けられる。
【0057】
ここで、リテーナ13の本体部23の構成について更に詳しく説明する。図2図3図7乃至図11を参照して、本体部23は、リテーナ13がハウジング12に取り付けられる際に、ハウジング12の挿入端部18に押し付けられるとともに、ハウジング12に保持された複数のコンタクト11と当接して複数のコンタクト11を係止するように構成されている。本体部23には、前後方向X1における一方の端部であって、ハウジング12に対して押し付けられる側の端部において、複数の当接部25と、複数の凸部26と、が設けられている。
【0058】
複数の当接部25のそれぞれは、本体部23において、複数のコンタクト11の突出部17のそれぞれに対して当接する部分として設けられている。複数の当接部25は、本体部23において、前後方向X1における一方の端部に設けられ、前後方向X1に垂直な面に沿って並んで配置されている。また、複数の当接部25は、本体部23において、前後方向X1に沿って係合アーム24が本体部23から突出する側の端部に沿って並んで設けられている。即ち、複数の当接部25は、本体部23において、前後方向X1における一方の端部であって、リテーナ13がハウジング12に取り付けられる際にハウジング12の挿入端部18に対向する側の端部に沿って並んで設けられている。また、複数の当接部25のそれぞれは、本体部23において、ハウジング12に挿入される複数のコンタクト11のそれぞれに当接する位置に対応して設けられている。このため、複数の当接部25は、本体部23の前後方向X1における一方の端部において、高さ方向X3に2列に並ぶとともに幅方向X2に沿って並んだ状態で設けられている。
【0059】
複数の凸部26のそれぞれは、本体部23において、複数の当接部25のそれぞれから前後方向X1に沿って凸状に突出する部分として設けられている。本実施形態では、複数の凸部26のそれぞれは、複数の当接部25のそれぞれから前後方向X1に沿って板状の形状で突出するように設けられている。また、複数の凸部26は、本体部23において、前後方向X1における一方の端部であって、リテーナ13がハウジング12に取り付けられる際にハウジング12の挿入端部18に対向する側の端部に沿って並んで設けられている。また、複数の凸部26のそれぞれは、本体部23において、リテーナ13がハウジング12に取り付けられた状態で、ハウジング12の複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれに対応する位置に設けられている。そして、複数の凸部26のそれぞれは、複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれの縁部に嵌り込むように設けられている。すなわち、各凸部26は、各コンタクト挿入孔20におけるハウジング12の挿入端部18側で開口する開口20aの縁部に嵌り込むように設けられている。
【0060】
また、図2図3図7乃至図11を参照して、本体部23には、複数の電線支持溝27が設けられている。複数の電線支持溝27のそれぞれは、本体部23において、リテーナ13がハウジング12に取り付けられた状態で、ハウジング12から引き出されるようにして延びる複数の電線100のそれぞれの一部を支持する溝として設けられている。複数の電線支持溝27は、本体部23において、高さ方向X3における両側で並んで設けられている。複数の電線支持部27のそれぞれは、前後方向X1に垂直な断面での断面形状が半円弧状の形状で、前後方向X1に沿って延びるように設けられている。各電線100に圧着された各コンタクト11がハウジング12に挿入された状態では、各コンタクト11に圧着された各電線100は、ハウジング12の挿入端部18から前後方向X1に沿って引き出された状態となる。そして、ハウジング12にリテーナ13が取り付けられると、ハウジング12の挿入端部18から引き出されるようにして延びる各電線100の外周面の一部が各電線支持溝27に嵌り込んだ状態となる。これにより、各電線100が各電線支持部27に支持された状態となる。
【0061】
[コネクタと電線との接続動作]
次に、上述したコネクタ1と電線100との接続動作について説明する。図3乃至図6を参照して、コネクタ1と電線100との接続の際には、まず、複数のコンタクト11が複数の電線100の端部100aに対してそれぞれ圧着される。各コンタクト11の心線圧着部15が各電線100の端部100aにおける心線101に対して圧着され、各コンタクト11の被覆圧着部16が各電線100の端部100aにおける被覆102に圧着される。
【0062】
図2図7図8を参照して、電線100の端部100aに圧着されたコンタクト11は、ハウジング12のコンタクト挿入孔20に対して、ハウジング12の挿入端部18で開口した開口20aから挿入される。複数のコンタクト11のそれぞれが、ハウジング12に対して、複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれに挿入される。また、電線100の端部100aに圧着されたコンタクト11は、コンタクト11における電線100の端部100aに圧着された側の端部と反対側の端部に設けられたコンタクト接続部14から、コンタクト挿入孔20に対して挿入される。コンタクト挿入孔20にコンタクト11が挿入されると、コンタクト11のコンタクト接続部14、心線圧着部15、及び被覆圧着部16がコンタクト挿入孔20内に配置され、被覆圧着部16から突出する突出部17が、コンタクト挿入孔20の開口20aからハウジング12の外部に対向するように臨んで配置された状態となる。
【0063】
図1図2図7図8図10図11を参照して、コンタクト挿入孔20にコンタクト11が挿入されると、次いで、リテーナ13がハウジング12に取り付けられる。リテーナ13は、ハウジング12に対して、挿入端部18側において取り付けられる。リテーナ13は、本体部23が挿入端部18に対して押し付けられるとともに、一対の係合アーム24が一対の係合部21にそれぞれ係合する状態で、ハウジング12に取り付けられる。
【0064】
リテーナ13がハウジング12に取り付けられた状態では、リテーナ13における複数の当接部25が、ハウジング12に挿入された複数のコンタクト11の突出部17に対して、それぞれ当接する。複数のコンタクト11の突出部17に対してリテーナ13の複数の当接部25が当接することで、ハウジング12に挿入された複数のコンタクト11が、ハウジング12に取り付けられたリテーナ13によって係止された状態となる。ハウジング12に取り付けられたリテーナ13によってコンタクト11が係止されることで、ハウジング12に挿入されたコンタクト11がハウジング12から脱落してしまうことが防止される。
【0065】
また、リテーナ13がハウジング12に取り付けられた状態では、リテーナ13の各当接部25が各コンタクト11の突出部17に当接して各コンタクト11を係止するとともに、リテーナ13の各凸部26が各コンタクト挿入孔20の縁部に嵌り込んだ状態となる。すなわち、複数の凸部26のそれぞれが、複数のコンタクト挿入孔20のそれぞれの開口20aの縁部に嵌り込んだ状態となる。また、リテーナ13がハウジング12に取り付けられた状態では、ハウジング12の各コンタクト挿入孔20から引き出されるようにして延びる各電線100は、その外周面の一部がリテーナ13における各電線支持溝27に嵌り込んで支持された状態となる。
【0066】
電線100に圧着されたコンタクト11がハウジング12に挿入され、さらに、リテーナ13がハウジング12に取り付けられてコンタクト11がリテーナ13によって係止された状態となることで、コネクタ1と電線100との接続動作が完了する。
【0067】
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態のコネクタ1によると、ハウジング12に挿入されるコンタクト11において、ハウジング12に取り付けられるリテーナ13によって係止される部分が、電線100の端部100aの被覆102に圧着される被覆圧着部16の端部から突出して延びる突出部17として設けられる。このため、コンタクト11におけるリテーナ13によって係止される部分である突出部17は、ハウジング12におけるコンタクト11が挿入される領域の奥側に配置されることはなく、コンタクト11の端部に設けられる。したがって、本実施形態のコネクタ1によると、コンタクト11におけるリテーナ13によって係止される部分がハウジング12の内部の奥側の領域に配置される構造とはならず、ハウジング12の内部の奥側において、コンタクト11におけるリテーナ13によって係止される部分が配置されるスペースが不要となる。さらに、コンタクト11におけるリテーナ13によって係止される部分がハウジング12の内部の奥側に配置されないため、リテーナ13においても、ハウジング12におけるコンタクト11が挿入されるコンタクト挿入孔20の内側で延びてコンタクト11と係止するような構造も不要となる。そのため、ハウジング12内において、コンタクト11に係止するためにリテーナ13の一部が延びるためのスペースも不要となる。したがって、ハウジング12において、コンタクト11とリテーナ13とをハウジング12の奥側の領域で係止させるためのスペースが不要となるため、ハウジング12の高さ方向X3の寸法が大きくなってしまうことを抑制できる。これにより、コネクタ1の高さを低くして低背化を図ることができる。
【0068】
また、本実施形態のコネクタによると、コンタクト11においてリテーナ13と係止する突出部17は、被覆圧着部16の端部から突出するように設けられ、コンタクト11が圧着される電線100の径方向外側に向かって出っ張るように形成された部分を有して、リテーナ13と当接して係止するように構成されている。このため、突出部17は、電線100の被覆102に対する被覆圧着部16の圧着形状に係わらず、リテーナ13と容易に且つより確実に安定して係止することができる。そして、被覆圧着部16と電線100の端部100aの被覆102との圧着状態の影響をほぼ受けることなくリテーナ13と容易に且つより確実に安定して係止することができる。また、ハウジング12におけるコンタクト挿入孔20内でのコンタクト11のガタつきがある場合であっても、被覆圧着部16の端部から電線100の径方向外側に出っ張るように突出する突出部17によって、ガタつきを吸収して、リテーナ13に対して容易に且つより確実に安定して係止することができる。さらに、電線100の被覆102の厚みサイズによって、被覆圧着部16が電線100の被覆102にめり込むような場合であっても、被覆圧着部16の端部から電線100の径方向外側に出っ張るように突出する突出部17によって、リテーナ13に対して容易に且つより確実に安定して係止することができる。
【0069】
したがって、本実施形態によると、コネクタ1の高さを低くして低背化を図ることができるとともに、コンタクト11をリテーナ13によって容易に且つより確実に安定して係止することができる、コネクタ1を提供することができる。
【0070】
また、本実施形態のコネクタ1によると、突出部17は、被覆圧着部16の端部から片持ち状に延びて電線100の被覆102の外側に向かって広がるように設けられる。このため、外側に広がって延びる突出部17の形状を製作し易く、容易に突出部17を加工することができる。また、被覆圧着部16の端部から片持ち状に外側に広がった簡素な構造で、リテーナ13と安定してより確実に係止する突出部17を実現することができる。
【0071】
また、本実施形態のコネクタ1によると、突出部17は、被覆圧着部16の端部から段差状に延びて電線100の被覆102の外側に向かって広がるように設けられる。このため、電線100の被覆102の外側で、コンタクト11がハウジング12に挿入される方向と平行な方向に沿って突出して延びるように突出部17を形成することができる。これにより、リテーナ13をコンタクト11の突出部17に対して、コンタクト11がハウジング12に挿入される方向に沿って、当接させることができる。このため、リテーナ13と係止するコンタクト11がハウジング12内においてガタによって傾いてしまうことを抑制することができる。
【0072】
また、本実施形態のコネクタ1によると、コンタクト11の突出部17は、リテーナ13の当接部25と当接してリテーナ13によって係止されるため、さらに確実にコンタクト11とリテーナ13とを係止させることができる。そして、リテーナ13には、当接部25から突出してコンタクト挿入孔20の縁部に嵌り込む凸部26が設けられているため、リテーナ13をさらに安定してハウジング12に支持させることができる。
【0073】
また、本実施形態のコネクタ1によると、複数のコンタクト11がハウジング12に対して高さ方向X3に2列に並ぶとともに幅方向X2に沿って並んだ状態で保持されるコネクタ1において、1つのリテーナ13によって、高さ方向X3に2列に並んだ複数のコンタクト11の突出部17を係止することができる。このため、リテーナ13をハウジング12の高さ方向X3に並んだ各列のコンタクト11に応じて2つ設ける必要がなく、リテーナ13を1つにすることができるため、部品点数の削減を図ることができる。さらに、1つのリテーナ13によって、ハウジング12の高さ方向X3に2列に並んだ複数のコンタクト11を係止できるため、ハウジング12の高さ方向X3に2列に並んで取り付けられる2つのリテーナを用いる場合に比して、コネクタ1の高さを低くして低背化を図ることができる。
【0074】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施してもよい。
【0075】
(1)前述の実施形態では、コネクタ1に複数のコンタクト11が備えられる形態を例示したが、この通りでなくてもよい。コネクタに1つのコンタクト11が備えられる形態が実施されてもよい。また、前述の実施形態では、複数のコンタクト11がハウジング12に対して高さ方向X3に2列に並ぶとともに幅方向X2に沿って並んだ状態で保持されるコネクタ1の形態を例示したが、この通りでなくてもよい。複数のコンタクト11がハウジング12に対して高さ方向X3に1列で幅方向X2に沿って並んだ状態で保持されるコネクタの形態が実施されてもよい。
【0076】
(2)前述の実施形態では、コンタクト11の突出部17が、被覆圧着部16から段差状に延びるように設けられた形態を例示したが、この通りでなくてもよい。コンタクト11の突出部17が、被覆圧着部16が延びる方向に対して直角な方向に沿って被覆圧着部16の端部から突出して延びるように設けられる形態が実施されてもよい。
【0077】
(3)前述の実施形態では、コンタクト11の突出部17が、コンタクト11がハウジング12に保持された状態でハウジング12の高さ方向X3の一方側で被覆圧着部16から突出するように設けられた形態を例示したが、この通りでなくてもよい。コンタクト11の突出部17が、コンタクト11がハウジング12に保持された状態でハウジング12の幅方向X2において被覆圧着部16から突出するように設けられた形態が実施されてもよい。
【0078】
図12は、変形例に係るコンタクト(11a、11b)を説明する図であって、図12(A)は、第1の変形例に係るコンタクト11aの斜視図であり、図12(B)は、第2の変形例に係るコンタクト11bの斜視図である。図12(A)に示す第1の変形例に係るコンタクト11aは、コンタクト11aの突出部17が、コンタクト11aがハウジング12に保持された状態でハウジング12の幅方向X2の両側で被覆圧着部16から突出するように設けられている。図12(B)に示す第2の変形例に係るコンタクト11bは、コンタクト11bの突出部17が、コンタクト11bがハウジング12に保持された状態でハウジング12の幅方向X2における一方側で被覆圧着部16から突出するように設けられている。図12(A)、図12(B)に示すように、コンタクト(11a、11b)の突出部17が、コンタクト(11a、11b)がハウジング12に保持された状態でハウジング12の幅方向X2において被覆圧着部16から突出するように設けられた形態が実施されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、電線の端部に対して圧着されるコンタクトと、コンタクトが挿入されるとともに挿入されたコンタクトを保持するハウジングと、ハウジングに取り付けられてハウジングに挿入されたコンタクトと係止するリテーナと、を備えたコネクタとして、広く適用することができるものである。
【符号の説明】
【0080】
1 コネクタ
11 コンタクト
12 ハウジング
13 リテーナ
14 コンタクト接続部
15 心線圧着部
16 被覆圧着部
17 突出部
20 コンタクト挿入孔
100 電線
101 心線
102 被覆
図1
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図3
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図12