(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165084
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】画像形成装置用の感光体ドラムおよびそれを備えた画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20241121BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
G03G21/00 530
G03G15/00 651
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080929
(22)【出願日】2023-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【弁理士】
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 雅己
(74)【代理人】
【識別番号】100189429
【弁理士】
【氏名又は名称】保田 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213849
【弁理士】
【氏名又は名称】澄川 広司
(72)【発明者】
【氏名】乙村 法道
(72)【発明者】
【氏名】木原 彰子
【テーマコード(参考)】
2H035
2H270
【Fターム(参考)】
2H035CB01
2H035CZ03
2H270SA13
2H270SB11
2H270SB13
2H270SB14
2H270SC07
(57)【要約】
【課題】画像不良を抑制する画像形成装置用の感光体ドラムおよびそれを備えた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】感光体ドラムの外周面において、ドラム軸心方向の一端側の非トナー像形成領域に設けられた第1の通気孔と、ドラム軸心方向の他端側の非トナー像形成領域に設けられた第2の通気孔とを備え、第1および第2の通気孔は、感光体ドラムの内部空間と外部空間とを連通させるように感光体ドラムの径方向に貫通して開口している電子写真方式の画像形成装置用の感光体ドラム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムの外周面において、ドラム軸心方向の一端側の非トナー像形成領域に設けられた第1の通気孔と、ドラム軸心方向の他端側の非トナー像形成領域に設けられた第2の通気孔とを備え、第1および第2の通気孔は、感光体ドラムの内部空間と外部空間とを連通させるように感光体ドラムの径方向に貫通して開口している電子写真方式の画像形成装置用の感光体ドラム。
【請求項2】
感光体ドラムは、円筒形のドラム本体と、ドラム本体のドラム軸心方向の両端に接続した円筒形の一対のフランジ部を備え、
第1の通気孔および第2の通気孔の少なくとも一方が、ドラム本体におけるフランジ部以外の位置に設けられている、請求項1に記載の感光体ドラム。
【請求項3】
感光体ドラムは、円筒形のドラム本体と、ドラム本体のドラム軸心方向の両端に接続した円筒形の一対のフランジ部を備え、
第1の通気孔および第2の通気孔の少なくとも一方が、フランジ部に設けられている、請求項1に記載の感光体ドラム。
【請求項4】
感光体ドラムは、円筒形のドラム本体と、ドラム本体のドラム軸心方向の両端側に設けられる円筒形の一対のフランジ部と、ドラム本体の両端と一対のフランジ部とを接続する円筒形の一対の接続部とを備え、
第1の通気孔および第2の通気孔の少なくとも一方が、接続部に設けられている、請求項1に記載の感光体ドラム。
【請求項5】
第1および第2の通気孔のそれぞれは、ドラム軸心を中心とする同一の円周上に並ぶように複数設けられている、請求項1~4のいずれか1つに記載の感光体ドラム。
【請求項6】
第1および第2の通気孔のそれぞれは、ドラム軸心を中心とする周方向に並ぶように複数設けられており、
第1および第2の通気孔のそれぞれにおいて、周方向に隣接する2つの通気孔は、互いにドラム軸心方向にずれた位置に配置されている、請求項1~4のいずれか1つに記載の感光体ドラム。
【請求項7】
第1および第2の通気孔のそれぞれの開口面積が(π/4)mm2以上(25π/4)mm2以下である、請求項1~4のいずれか1つに記載の感光体ドラム。
【請求項8】
ドラム本体は、円筒形の支持体と、支持体の周面に積層された感光層とを有し、
支持体の径方向の肉厚をd(mm)とし、1つの通気孔の開口面積をS(mm2)とすると、1.5<S/d<15に設定されている、請求項1~4のいずれか1つに記載の感光体ドラム。
【請求項9】
請求項1に記載の感光体ドラムを備えた電子写真方式の画像形成装置。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか1つに記載の感光体ドラムと、トナー像が記憶媒体に転写された後の感光体ドラムの周面上の残留トナーを除去し回収するクリーニング装置とを備え、
クリーニング装置は、感光体ドラムの周面に接触して残留トナーを掻き取るクリーニング部材と、クリーニング部材にて掻き取った残留トナーを回収可能なように感光体ドラムの周面と対向する廃トナー回収口とを有し、
第1の通気孔と第2の通気孔との間のドラム軸心方向の距離は、第1の通気孔および第2の通気孔が廃トナー回収口と重なることができる距離に設定されている電子写真方式の画像形成装置。
【請求項11】
第1および第2の通気孔は、クリーニング部材のドラム軸心方向の両端よりも外側に配置されている、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
第1および第2の通気孔のそれぞれにおいて、周方向に隣接する2つの通気孔の中心間の曲線間隔をAとし、廃トナー回収口の周方向の周上の曲線幅をBとすると、B/3≦A≦Bに設定されている、請求項10に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置用の感光体ドラムおよびそれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真プロセスを用いた画像形成装置は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置を備え、感光体ドラムを回転させながら、感光体ドラムの周面(表面)にトナー像を形成し、静電的に転写部材や紙などの記録媒体にトナー像を転写させて画像を形成するように構成されている。感光体ドラムへのトナー像の形成には感光体ドラムの感度が大きな影響を与え、その感度は感光体ドラム周辺の温湿度環境に大きく依存する。
【0003】
画像形成装置では、感光体ドラムの周面上に残留する印字後の残留トナーを廃トナーとしてクリーニング装置によって除去する。クリーニング装置のクリーニングブレードによって感光体ドラムから除去された廃トナーは、クリーニング装置の廃トナー回収口から内部の廃トナー回収室へ回収される。廃トナーの飛散による画像不良を防止するため、クリーニング装置の内部は密閉空間とされており、この内部密閉空間に感光体ドラムの周面の一部が重なっている。そのため、印字終了後に感光体ドラム周辺の温湿度環境が変化した場合、クリーニング装置の内部密閉空間の温湿度と、クリーニング装置の外側の温湿度との間に差が生じる場合がある。この場合、感光体ドラムの周面において、クリーニング装置の内部密閉空間に重なる部分の感度が、内部密閉空間に重なる部分以外の部分の感度と異なってしまい(感度ムラが発生し)、この結果、画像形成を再開するとスジ状の画像不良が発生しやすくなる。さらに、例えば、帯電部材に接触式の帯電ローラを使用する場合は、帯電ローラとクリーニングブレードとの間も密閉空間となり得ることがあり、この場合もクリーニング装置内の密閉空間と同様の問題が生じる可能性がある。
【0004】
このような画像不良を抑制するために、特許文献1では、印字終了後に感光体ドラムの回転履歴や停止履歴に応じて、間欠駆動を行う方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、印字動作中以外の駆動(間欠駆動)が増えることで、感光体ドラムの寿命が短くなる。さらに、画像形成装置を利用しない際に電源が切られた場合には間欠駆動を行うことができないため、画像不良の抑制が難しくなる。
【0007】
本発明は、以上のような事情を考慮してなされた画像形成装置用の感光体ドラムおよびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、感光体ドラムの外周面において、ドラム軸心方向の一端側の非トナー像形成領域に設けられた第1の通気孔と、ドラム軸心方向の他端側の非トナー像形成領域に設けられた第2の通気孔とを備え、第1および第2の通気孔は、感光体ドラムの内部空間と外部空間とを連通させるように感光体ドラムの径方向に貫通して開口している電子写真方式の画像形成装置用の感光体ドラムを提供する。
【0009】
また、本発明は、前記感光体ドラムを備えた画像形成装置を提供する。
また、本発明は、前記感光体ドラムと、トナー像が記憶媒体に転写された後の感光体ドラムの周面上の残留トナーを除去し回収するクリーニング装置とを備え、
クリーニング装置は、感光体ドラムの周面に接触して残留トナーを掻き取るクリーニング部材と、クリーニング部材にて掻き取った残留トナーを回収可能なように感光体ドラムの周面と対向する廃トナー回収口とを有し、
第1の通気孔と第2の通気孔との間のドラム軸心方向の距離は、第1の通気孔および第2の通気孔が廃トナー回収口と重なることができる距離に設定されている電子写真方式の画像形成装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、感光体ドラムの周面の部分的な感度の差異によって生じる画像不良を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係る電子写真方式の画像形成装置における画像形成部の基本構成を示す説明図である。
【
図2】第1実施形態の感光体ドラムの正面図である。
【
図3】第1実施形態の感光体ドラムおよびクリーニング装置を示す概略的な横断面図である。
【
図4】第1実施形態の感光体ドラムの一端側の概略的な一部拡大断面図である。
【
図5】第1実施形態の感光体ドラムの変形例の正面図である。
【
図6】第2実施形態の感光体ドラムの正面図である。
【
図7】第2実施形態の感光体ドラムの一端側の概略的な一部拡大断面図である。
【
図8】第3実施形態の感光体ドラムの正面図である。
【
図9】第3実施形態の感光体ドラムの一端側の概略的な一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、電子写真方式の画像形成装置における画像形成部1の基本構成を示す説明図である。
図1に示す画像形成部1では、円筒形の感光体ドラム2の周囲に、帯電装置3、露光装置4、現像装置5、転写ローラ6、除電ランプ7、およびクリーニング装置8が、感光体ドラム2の回転方向(図中の矢印9方向)に沿って配置されている。
【0014】
帯電装置3には、帯電バイアス電源11からの出力電圧(帯電バイアス)が印加される。露光装置4は、均一に帯電された感光体ドラム2の周面(表面)に、図示しない画像処理部から出力された画像データに対応する光を照射して露光する。これによって、感光体ドラム2の周面に画像データに対応した静電潜像が形成される。
【0015】
現像装置5は、感光体ドラム2の周面上に形成された静電潜像をトナーで可視像化するものであり、感光体ドラム2に対向配置される現像ローラ12を含む。すなわち、現像装置5では、現像装置5の内部から現像ローラ12の周面に現像剤が供給されて、感光体ドラム2上に形成された静電潜像がトナーによって可視像化される(感光体ドラム2上にトナー像が形成される)。このとき、現像ローラ12には、現像バイアス電源13からの出力電圧(現像バイアス)が印加される。なお、現像装置5で使用される現像剤には、キャリアとトナーとが混合された二成分現像剤と、トナーのみからなる一成分現像剤とがある。本実施形態に係る現像装置5は、二成分現像剤を使用するものであってもよく、一成分現像剤を使用するものであってもよい。
【0016】
転写ローラ6は、感光体ドラム2との間に記録用紙の搬送路(
図1では図示省略)を有しており、搬送されてくる記録用紙を感光体ドラム2に押圧しながら搬送することができる。また、転写ローラ6には、転写バイアス電源14からの出力電圧(転写バイアス)が印加され、感光体ドラム2上のトナー像を記録用紙に転写する。トナー像が転写された記録用紙は、図示しない定着ユニットに搬送され、転写されたトナー像の定着が行われる。除電ランプ7は、感光体ドラム2の表面に均一な光を照射し、感光体ドラム2の残留電荷を除去する。
【0017】
クリーニング装置8は、その一端が感光体ドラム2の周面に接触して配置されるクリーニングブレード15を含むものであり、クリーニングブレード15によって、感光体ドラム2の周面の残留トナーを除去する。帯電バイアス電源11、現像バイアス電源13および転写バイアス電源14は、制御部16に接続されている。すなわち、制御部16は、帯電バイアス、現像バイアスおよび転写バイアスの電圧制御を行う。
【0018】
図2は第1実施形態の感光体ドラムの正面図である。
図2に示すように、感光体ドラム2は、ドラム軸心方向(感光体ドラム2の軸心25の方向)の両端側において周面に設けられた一対の非トナー像形成領域21と、一対の非トナー像形成領域21の間において周面に設けられたトナー像形成領域22と、一対の非トナー像形成領域21に設けられた第1および第2の通気孔23a、23bとを有する。トナー像形成領域22は帯電領域であり、非トナー像形成領域21は非帯電領域である。
【0019】
本実施形態の場合、感光体ドラム2は、円筒形のドラム本体24と、ドラム本体24の軸心25の方向の一端に設けられた円筒形の第1のフランジ部26と、ドラム本体24の軸心25の方向の他端に設けられた円筒形の第2のフランジ部27とを有する。ドラム本体24と第1および第2のフランジ部26、27とは互いに空回りしないよう接続されている。さらに、ドラム本体24の一端側の非トナー像形成領域21における第1のフランジ部26以外の位置(第1のフランジ部26と重ならない位置)に複数の円形の第1の通気孔23aが設けられ、ドラム本体24の他端側の非トナー像形成領域21における第2のフランジ部27以外の位置(第2のフランジ部27と重ならない位置)に複数の円形の第2の通気孔23bが設けられている。第1および第2の通気孔23a、23bは、感光体ドラム2の径方向に貫通し開口して感光体ドラム2の内部空間と外部空間とを連通させる。
【0020】
一対の非トナー像形成領域21において、第1および第2の通気孔23a、23bはそれぞれ、感光体ドラム2の軸心25を中心とする周方向に並ぶように複数設けられている。周方向に並んだ全ての第1および第2の通気孔23a、23bは、感光体ドラム2の軸心25を中心とする同一の円周25a上に配置されている。
【0021】
第1(
図2の右側)のフランジ部26は、ドラム本体24の一端開口部に嵌まり込む円筒形の小径部26aと、小径部26aに連設された円筒形の大径部26bと、大径部26bに側壁部(不図示)を介して連結された軸部26cとを有し、大径部26bはドラム本体24の外径と略等しい外径を有している。本実施形態の場合、側壁部によって第1のフランジ部26の内部空間は外部から閉鎖されている、すなわち、側壁部における軸部26cの周囲部には、外部から大径部26bの内部空間へ向かって軸心25の方向に貫通する貫通孔が設けられていない。しかしながら、貫通孔が設けられてもよい。側壁部に関しては、
図7を用いて再び説明する。第1のフランジ部26には、ドラム本体24に電気的導通をとるために金属板(不図示)が取り付けられている。
【0022】
第2のフランジ部27は、ドラム本体24の他端開口部に嵌まり込む円筒形の小径部27aと、小径部27aに連設された円筒形の大径部27bと、大径部27bに連設された円筒形のギア部27cと、ギア部27cに側壁部(不図示)を介して連結された軸部27dとを有し、大径部27bはドラム本体24の外径と略等しい外径を有し、ギア部27cは大径部27bの外径よりも大きい外径を有する。本実施形態の場合、側壁部によって第2のフランジ部27の内部空間は外部から閉鎖されている、すなわち、側壁部における軸部27dの周囲部には、外部からギア部27cの内部空間へ向かって(軸心方向に)貫通する貫通孔が設けられていない。しかしながら、貫通孔が設けられてもよい。
【0023】
第1および第2のフランジ部26、27に用いられる樹脂としてはポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。第1のフランジ部26の大径部26bの周面は一方の非トナー像形成領域21の一部を形成しており、第2のフランジ部27の大径部27bの周面は他方の非トナー像形成領域21の一部を形成している。
【0024】
図3は第1実施形態の感光体ドラムおよびクリーニング装置を示す概略的な横断面図である。
図3に示すように、クリーニング装置8は、ドラム軸心方向(感光体ドラム2の軸心25の方向)に沿って延びる筐体31と、筐体31における感光体ドラム2と対向する部分に設けられた廃トナー回収口32と、廃トナー回収口32のドラム軸心方向に延びる一辺32aに沿って設けられたクリーニングブレード15と、筐体31と連設された図示しない廃トナー回収室と、廃トナー回収口32と廃トナー回収室とを接続する図示しない廃トナー搬送部とを備える。
【0025】
クリーニング装置8において、廃トナー回収口32の長手方向(軸心25の方向)の長さ28(
図2参照)は、感光体ドラム2の一端側の第1の通気孔23aと他端側の第2の通気孔23bとの間隔(軸心25の方向と直交する方向から見た間隔)よりも長い距離である。すなわち、廃トナー回収口32は、第1の通気孔23aおよび第2の通気孔23bと廃トナー回収口32とが対向できる(重なることができる)位置に設けられている。クリーニングブレード15の長手方向(軸心25の方向)の長さ29(
図2参照)は、第1の通気孔23aと第2の通気孔23bとの直線間隔Lよりも短く、第1の通気孔23aと第2の通気孔23bとの間にクリーニングブレード15が配置されている。すなわち、第1および第2の通気孔23a、23bは、クリーニングブレード15の軸心25の方向の両端よりも外側に配置されている。
【0026】
図3に示すように、廃トナー回収口32の一辺32aおよび一辺32aと平行に対向する他辺32bは、感光体ドラム2の軸心25の方向に延びる辺である。また、一辺32aは、他辺32bに対して感光体ドラム2の回転方向(矢印9の方向)の下流側に位置している。クリーニングブレード15はゴム状の弾性素材からなる。さらに、廃トナー回収口32の縁部(他辺32bを含む縁部分)もゴム状の弾性素材からなる。これらの弾性素材が感光体ドラム2の周面(表面)33と接触しているため、クリーニング装置8の内部は外部空間と遮断された密閉状の空間34(以下、内部空間34という場合がある)となっている。転写工程後に感光体ドラム2の周面33上に残った残留トナーをクリーニングブレード15にて除去し、除去された残留トナーである廃トナーが内部空間34から外部に漏出しない程度に、内部空間34は密閉性を有していればよい。
【0027】
同一円周上で周方向に並んだ複数の第1および第2の通気孔23a、23bにおいて、少なくとも1つの通気孔の少なくとも一部が、クリーニング装置8の廃トナー回収口32と対向する(重なる)ように、通気孔が配置されてもよい。
図3の場合、周方向に隣接する2つの通気孔の中心間の曲線間隔をAとし、廃トナー回収口32の周方向の周上の曲線幅をBとすると、A<Bに設定されており、周方向に隣接する2つの通気孔のうちの少なくとも1つは必ず内部空間34に現れる(開口する)。曲線幅Bは、クリーニングブレード15のドラム本体24との接触箇所から廃トナー回収口32の他辺32bのドラム本体24との接触箇所までの曲線距離である。
【0028】
クリーニング装置8の内部空間34に、複数の第1の通気孔23aのうちの少なくとも1つおよび複数の第2の通気孔23bのうちの少なくとも1つが現れることにより、内部空間34と感光体ドラム2の内部空間35とが連通する。このとき、例えば、感光体ドラム2の内部空間35の空気が第1の通気孔23aを通ってクリーニング装置8の内部空間34に流入し、内部空間34内の空気は第2の通気孔23bを通って内部空間35へ流出することができる。感光体ドラム2の内部空間35はその他の複数の第1および第2の通気孔23a、23bを介して感光体ドラム2の周辺空間と連通しており、この周辺空間は画像形成装置の筐体に設けられた排気口を介して外部空間(室内空間)と連通している。したがって、この感光体ドラム2によれば、感光体ドラム2の停止時であっても、クリーニング装置8の内部空間34と室内空間とが連通しているため、クリーニング装置8の内部空間34の温湿度と室内空間の温湿度との間の差(環境ムラ)によって自然対流が生じ、この結果、環境ムラを小さく抑えることができる。この結果、感光体ドラム2の周面33において、クリーニング装置8の内部空間34と重なる部分の感度が、内部空間34と重なる部分以外の部分の感度と概ね同様に維持され(感度ムラが抑制され)、特に長時間待機した後の画像形成再開時にスジ状の画像不良が発生するという従来の課題を解決することができる。
【0029】
周方向に並んだ複数の第1および第2の通気孔23a、23bにおいて、内部空間34と内部空間35とを連通させる通気孔の数は多いほど、クリーニング装置8の内部空間34の通気性が高まって画像不良を抑制するには好ましくなるが、その反面、ドラム本体24の強度(特に回転方向の強度)が不足してしまう。したがって、曲線間隔Aは、B/3≦A≦Bに設定されることが好ましく、B/2≦A≦Bに設定されることがより好ましい。なお、複数の第1の通気孔32aと複数の第2の通気孔32bとが、感光体ドラム2の周面33上でドラム軸心方向に延びる同一直線上に1対1で並んでいると、A>Bのとき、複数の第1の通気孔23aおよび複数の第2の通気孔23bのいずれも廃トナー回収口32と対向しない(重ならない)場合がある。このような状況では画像不良を抑えることが難しくなる。しかしながら、A>Bであっても、複数の第1の通気孔32aと複数の第2の通気孔32bとが、感光体ドラム2の周面33上でドラム軸心方向に延びる同一直線上に並んでいない(周方向に位置ずれしている)場合は、複数の第1および第2の通気孔23a、23bにおける少なくとも1つの通気孔の一部のみが内部空間34に現れていることがあり、この場合は本実施形態に含まれる。
【0030】
別の観点から、
図3の場合、ドラム本体24の軸心25を中心とする中心角度θ1を40°として周方向に9個の第2の通気孔23bが設けられており、廃トナー回収口32の曲線幅Bは約44°の中心角度θ2に設定されているが、θ2/3≦θ1≦θ2に設定することができる。第1の通気孔(
図3では不図示)についても同様である。なお、複数の第1の通気孔32aと複数の第2の通気孔32bとが、感光体ドラム2の周面33上でドラム軸心方向に延びる同一直線上に1対1で並んでいると、θ1>θ2のとき、複数の第1の通気孔32aと複数の第2の通気孔23bのいずれも廃トナー回収口32と重ならない場合があり、そうすると画像不良を抑えることが難しくなるため、好ましくない。しかしながら、θ1>θ2であっても、複数の第1の通気孔32aと複数の第2の通気孔32bとが、感光体ドラム2の周面33上でドラム軸心方向に延びる同一直線上に並んでいない(周方向に位置ずれしている)場合は、複数の第1の通気孔23aおよび複数の第2の通気孔23bにおける少なくとも1つの通気孔の一部のみが内部空間34に現れていることがあり、この場合は本実施形態に含まれる。
【0031】
さらに、本実施形態によれば、印字動作中以外の駆動(間欠駆動)をする必要がないため、間欠駆動が増えて感光体ドラム2の寿命が短くなる、および、画像形成装置を利用しない際に電源が切られた場合に間欠駆動を行うことができないため画像不良の抑制が難しくなる、といった特許文献1の問題も生じない。さらに、クリーニングブレード15の長さ29は軸心25の方向の両側の第1および第2の通気孔23a、23bの間に収まり、クリーニングブレード15は第1および第2の通気孔23a、23bの周縁と接触しない。そのため、クリーニングブレード15が第1および第2の通気孔23a、23bの周縁と接触することによるダメージを回避することができる。
【0032】
図4は第1実施形態の感光体ドラムの一端側の概略的な一部拡大断面図である。感光体ドラムのドラム本体24は、導電性を有する円筒形の支持体41と、支持体41の周面に積層された感光層42とから構成される。感光層42は1層以上で構成され、感光層42の表面層がバインダ樹脂、シリカおよび電荷輸送物質を含有する。
【0033】
本実施形態のドラム本体24は、支持体41上に下引き層が積層され、その上に電荷発生層および電荷輸送層がこの順序で積層されてなる積層構造の感光層42(「積層型感光層」、「機能分離型感光層」ともいう)が設けられた積層型感光体(「機能分離型感光体」ともいう)である。ドラム本体24は、電荷輸送層の上にさらに表面保護層が設けられたタイプの積層型感光体であってもよい。
【0034】
支持体41は、感光体ドラムの電極としての機能と支持部材としての機能を有し、その構成材料は、当該技術分野で用いられる材料であれば特に限定されない。具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス鋼、チタン等の金属材料;高分子材料(ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリスチレン等)、ガラス、硬質紙等の表面に金属箔をラミネートしたもの;これらの表面に金属材料を蒸着したもの;これらの表面に導電性高分子、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性化合物の層を蒸着又は塗布したものが挙げられる。これらの中でも、加工の容易性の点からアルミニウムが好ましく、JIS3003系、JIS5000系、JIS6000系等のアルミニウム合金がより好ましい。
【0035】
下引き層は、一般に、支持体41の表面の凸凹を被覆し均一にして、感光層42の電荷発生層の成膜性を高め、感光層42の支持体41からの剥離を抑え、支持体41と感光層42との接着性を向上させる。具体的には、支持体41から感光層42への電荷の注入が防止され、感光層42の帯電性の低下を防ぎ、画像のかぶり(いわゆる黒ポチ)を防止することができる。
【0036】
感光層42の電荷発生層は、画像形成装置等において半導体レーザ光等の照射された光を吸収することによって電荷を発生する機能を有し、電荷発生物質を主成分とし、必要に応じてバインダ樹脂や添加剤を含有する。
【0037】
感光層42の電荷輸送層は、電荷発生物質で発生した電荷を受け入れ、感光層42の表面まで輸送する機能を有し、電荷輸送物質、バインダ樹脂を含有し、必要に応じて添加剤を含有する。
【0038】
ドラム本体24に設けられた複数の第1および第2の通気孔23a、23bは、支持体41および感光層42を貫通している。各通気孔の形成は、通気孔を予め開けた支持体41を準備し、その支持体41上に感光層42を積層してもよく、あるいは、支持体41に感光層42を積層した後に、工作機械等を用いて通気孔を開ける加工を行ってもよい。なお、通気孔を有する支持体41上に感光層42を積層する場合、通気孔が感光層の膜で塞がったときは工具を用いて感光層の膜を除去すればよい。
【0039】
上述の材料からなる支持体41のサイズ(例えば、外径18mm~150mm程度)に対して、第1および第2の通気孔23a、23bのサイズ(開口面積)は、大き過ぎるとドラム本体24の強度(特に回転方向の強度)が不足し、小さすぎると通気孔の通気性が低下して画像不良の抑制が難しくなる。そのため、本実施形態においては、1つの通気孔の開口面積が(π/4)mm2以上(25π/4)mm2以下に設定されてもよい。この場合、(5π/4)mm2以上(20π/4)mm2以下が好ましく、(10π/4)mm2以上(15π/4)mm2以下がより好ましい。
【0040】
別の観点によれば、上述の材料からなる支持体41の径方向の肉厚(例えば、肉厚0.5mm~3.0mm)に対して、第1および第2の通気孔23a、23bのサイズ(開口面積)は、大き過ぎるとドラム本体24の強度(特に回転方向の強度)が不足し、小さすぎると通気孔の通気性が低下して画像不良の抑制が難しくなる。そのため、本実施形態においては、支持体41の肉厚をd(mm)とし、1つの通気孔の開口面積をS(mm2)とすると、1.5<S/d<15に設定してもよい。この場合、4.5<S/d<12が好ましく、7.5<S/d<9がより好ましい。
【0041】
(第1実施形態の変形例1)
図5は第1実施形態の感光体ドラムの変形例の正面図である。
図5に示すように、第1実施形態の変形例としての感光体ドラム51は、実施形態1の感光体ドラム2(
図2参照)のドラム本体24の両端側にそれぞれ設けられた第1および第2の通気孔23a、23bの周方向の並び方とは異なる以外は、第1実施形態と同様に構成されている。
【0042】
変形例の感光体ドラム51の場合、複数の第1の通気孔52aおよび複数の第2の通気孔52bにおいて、周方向に並んだ複数の通気孔のうちの隣接する2つの通気孔は、ドラム本体53の軸心25の方向にずれた位置に配置されている。
図5の場合、例えば、ドラム本体24の一端側において、第1の円周54上に複数の第1の通気孔52aが略等間隔で配置され、第1の円周54よりも軸心25の内側方向に少しずれた位置の第2の円周55上に複数の第1の通気孔52aが略等間隔で配置されている。第1の円周54上の複数の第1の通気孔52aと第2の円周55上の複数の第1の通気孔52aとは軸心25の方向に横並びしないように円周方向に位置ずれしている。ドラム本体24の他端側においても、第1の円周54上に複数の第2の通気孔52bが略等間隔で配置され、第1の円周54よりも軸心25の内側方向に少しずれた位置の第2の円周55上に複数の第2の通気孔52bが略等間隔で配置されている。第1の円周54上の複数の第2の通気孔52bと第2の円周55上の複数の第2の通気孔52bとは軸心25の方向に横並びしないように円周方向に位置ずれしている。この構成により、第1実施形態と比べてドラム本体53の強度(特に回転方向の強度)を高めることができる。
【0043】
(第1実施形態の変形例2)
第1実施形態では、第1および第2のフランジ部26、27が大径部26b、27bと小径部26a、27aを有する形状のものを例示したが、大径部26b、27bの内外径は小径部26a、27aの内外径と同等であってもよい。つまり、第1および第2のフランジ部26、27は一定の内外径を有する円筒形であってもよい。
【0044】
(第2実施形態)
図6は第2実施形態の感光体ドラムの正面図である。
図7は第2実施形態の感光体ドラムの一端側の概略的な一部拡大断面図である。
図6と
図7において、
図2と
図4中の要素と同様の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。第2実施形態の感光体ドラム61は、第1フランジ部63に複数の第1の通気孔65aが設けられ、第2フランジ部64に複数の第2の通気孔65bが設けられている。第1および第2の通気孔65a、65bは、感光体ドラム61の径方向に貫通し開口して感光体ドラム61の内部空間と外部空間とを連通させる。第2実施形態において、その他の構成は第1実施形態と同様である。以下、第2実施形態における第1実施形態と異なる点について主に説明する。
【0045】
図6に示すように、第1のフランジ部63において、ドラム本体62の開口端部に嵌合した円筒形の小径部63aはドラム本体62と重なっており、円筒形の大径部63bはドラム本体62と重なっておらず、大径部63bの同一の円周上に複数の第1の通気孔65aが略等間隔で設けられている。
図7では、第1のフランジ部63の側壁部71が図示されており、側壁部71に軸部26c(
図6参照)が連結されている。側壁部71によって第2のフランジ部63の内部が閉鎖されているが、第1実施形態において説明したように側壁部71における軸部26cの周囲部に軸心25の方向に貫通する貫通孔を設けてもよい。
【0046】
図6に示すように、第2のフランジ部64において、ドラム本体62の開口端部に嵌合した円筒形の小径部64aはドラム本体62と重なっており、円筒形の大径部64bはドラム本体62と重なっておらず、大径部64bの同一の円周上に複数の通気孔65が略等間隔で設けられている。第2のフランジ部64のギア部27cと軸部27dとの間には側壁部(不図示)が設けられており、この側壁部における軸部27dの周囲部には軸心25の方向に貫通する貫通孔が設けられていないが、貫通孔が設けられてもよい。
【0047】
本実施形態の場合、第1および第2のフランジ部63、64の樹脂形成時に通気孔65a、65bを形成してもよく、あるいは、形成後の第1および第2のフランジ部63、64に工作機械等を用いて通気孔65a、65bを開ける加工を行ってもよい。この構成によれば、感光体ドラム61における画像形成に直接寄与しない第1および第2のフランジ部63、64に第1および第2の通気孔65a、65bを設けるため、画像形成に直接寄与するドラム本体62は一般的な製法によって製造することができる。さらに、第1および第2のフランジ部63、64はドラム本体62よりも強度的に有利な構成(例えば、部材の厚みによる高強度化)とすることが容易であるため、第1実施形態の変形例1のような強度的な配慮は必ずしも要しないが、第1実施形態の変形例1と同様に互いに位置ずれした複数の円周上にそれぞれ複数の通気孔を設けるようにしてもよい。
【0048】
(第2実施形態の変形例1)
第1実施形態の変形例2と同様に、第2実施形態の第1および第2のフランジ部63、64は一定の内外径を有する円筒形であってもよい。
【0049】
(第3実施形態)
図8は第3実施形態の感光体ドラムの正面図である。
図9は第3実施形態の感光体ドラムの一端側の概略的な一部拡大断面図である。
図8と
図9において、
図2と
図4と
図6中の要素と同様の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。第3実施形態の感光体ドラム81は、ドラム本体62の一端と第1のフランジ部82の一端(内端)とを接続する円筒形の第1の接続部84Aと、ドラム本体62の他端と第2のフランジ部83の一端(内端)とを接続する円筒形の第2の接続部84Bとを有し、第1の接続部84Aに複数の第1の通気孔85aが設けられ、第2の接続部84Bに複数の第2の通気孔85bが設けられている点が、第1および第2実施形態とは異なる。以下、第3実施形態における第1および第2実施形態とは異なる点を主に説明する。
【0050】
図8に示すように、第3実施形態の感光体ドラム81において、第1および第2の接続部84A、84Bは同一の構成を備えている。第1の接続部84Aは、ドラム本体62と略等しい外径を有する大径部84aと、大径部84aの軸心25の方向の両端に連設された一対の小径部84bとを備え、大径部84aの周面に複数の第1の通気孔85aが略等間隔で設けられている(
図9参照)。複数の第1の通気孔85aは大径部84aを径方向に貫通し、ドラム本体62の内部空間と外部空間とを連通する。第1の接続部84Aの小径部84bはドラム本体62の一方の開口端部に嵌合する。ドラム本体62と第1の接続部84Aとは互いに空回りしないよう接続されている。
【0051】
第1のフランジ部82は、第1の接続部84Aの大径部84aと略等しい外径を有し小径部84bと嵌合する円筒形の嵌合部82aと、嵌合部82aと側壁部91(
図9参照)を介して連結された軸部26cとを有する。第1のフランジ部82と第1の接続部84Aとは互いに空回りしないよう接続されている。側壁部91における軸部26cの周囲部には、外部から嵌合部82aの内部空間へ向かって軸心25の方向に貫通する貫通孔が設けられていないが、貫通孔が設けられてもよい。第2のフランジ部83は、第2の接続部84Bの大径部84aと略等しい外径を有し小径部84bと嵌合する円筒形の嵌合部83aと、嵌合部83aと連結されたギア部27cと、ギア部27cに側壁部(不図示)を介して連結された軸部27dとを有する。第2のフランジ部83と第2の接続部84Bとは互いに空回りしないよう接続されている。側壁部(不図示)における軸部27dの周囲部には、外部から嵌合部83aの内部空間へ向かって軸心25の方向に貫通する貫通孔が設けられていないが、貫通孔が設けられてもよい。
【0052】
本実施形態の場合、第1および第2の接続部84A、84Bの樹脂形成時に通気孔85a、85bを形成してもよく、あるいは、形成後の第1および第2の接続部84A、84Bに工作機械等を用いて通気孔85a、85bを開ける加工を行ってもよい。この構成によれば、感光体ドラム81における画像形成に直接寄与しない第1および第2の接続部84A、84Bに通気孔を設けるため、画像形成に直接寄与するドラム本体62は一般的な製法によって製造することができる。さらに、第1および第2の接続部84A、84Bはドラム本体62よりも強度的に有利な構成(例えば、部材の厚みによる高強度化)とすることが容易であるため、第1実施形態の変形例のような強度的な配慮は必ずしも要しないが、第1実施形態の変形例と同様に互いに軸心方向に位置ずれした複数の円周上にそれぞれ複数の通気孔を設けるようにしてもよい。
【0053】
(第3実施形態の変形例1)
第1実施形態の変形例2と同様に、第3実施形態の第1および第2の接続部84A、84Bは一定の内外径を有する円筒形であってもよい。
【0054】
(第4実施形態)
上述の各実施形態(変形例を含む)では、クリーニング装置8(
図1参照)の内部空間34と外部空間との通気性を高めて画像不良を抑制する場合について説明したが、画像形成装置の機種によっては、帯電装置3の帯電ローラとクリーニング装置8とがユニット化される場合がある。
図1に示すように、帯電装置3とクリーニング装置8とが2点鎖線で示す連結部材17で連結され、帯電装置3とクリーニング装置8との間に区画された空間18が形成され、この区画された空間18内の温湿度が、感光体ドラム2の周囲空間の温湿度と異なる場合がある。この場合、クリーニング装置8の内部空間34に面する感光体ドラム2の周面33の部分の感度と同様に、帯電装置3とクリーニング装置8との間の区画された空間18に面する感光体ドラム2の周面33の部分の感度も、感光体ドラム2の周囲空間に面する感光体ドラム2の周面33の部分の感度と異なることによって画像不良が生じる可能性がある。
【0055】
このような場合も、感光体ドラムが上述の各実施形態(変形例を含む)のように構成されることで、区画された空間18および内部空間34の外部空間との通気性が高まり、画像不良を抑えることが可能となる。第4実施形態の場合、帯電装置3における帯電ローラの回転軸心方向の両端よりも外側に、区画された空間18が延びており、空間18に対して、感光体ドラム2に設けた第1および第2の通気孔23a、23bが対向する(重なる)ようになっている。
【0056】
(他の実施形態)
1.第1および第2実施形態(変形例を含む)では、ドラム本体とフランジ部とが重ならない位置のドラム本体またはフランジ部に通気孔を設けた場合を例示したが、ドラム本体とフランジ部とが重なる位置のドラム本体およびフランジ部を貫通する通気孔を設けてもよい。しかしながら、製造時の孔の位置合わせ等の手間が必要となるため、ドラム本体とフランジ部の重ならない位置に、ドラム本体かフランジ部のどちらかに通気孔を設けることがより好ましい。第3実施形態(変形例を含む)についても同様である。
2.第1~第3実施形態(変形例を含む)において、例えば、第1の通気孔と第2の通気孔のうちの一方がドラム本体に設けられ他方がフランジ部または接続部に設けられてもよい。あるいは、第1の通気孔と第2の通気孔のうちの一方がフランジ部に設けられ他方が接続部に設けられてもよい。
3.上述の各実施形態(変形例を含む)では、感光体ドラムの軸心方向の一端側と他端側のそれぞれに設けた第1および第2の通気孔の開口形状が円形の場合を例示したが、楕円形または矩形であってもよい。
4.上述の各実施形態(変形例を含む)では、感光体ドラムの軸心方向の一端側と他端側のそれぞれに複数の通気孔を設けた場合を例示したが、一端側と他端側のそれぞれに1つの通気孔を設けてもよい。この場合、クリーニング装置の内部空間と外部空間(感光体ドラムの周囲空間)との通気性が得られやすくなるように、一端側の通気孔の位置と他端側の通気孔の位置を軸心を中心として180°反対となるように配置してもよい。これにより、一端側の通気孔の位置と他端側の通気孔のいずれか一方がクリーニング装置の内部空間と通じる可能性が高くなる。この場合、一端側の1つの通気孔と他端側の1つの通気孔のどちらもクリーニング装置の内部空間と通じない状況が想定されるため、好ましくは、一端側または他端側の通気孔を複数とし、他端側または一端側の他端側を1つにする。あるいは、第2または第3実施形態においては、フランジ部または接続部に設ける通気孔を軸心方向と直交する方向から見て細長い形状(軸心方向から見て例えば円弧形)とすることにより、一端側と他端側のそれぞれに1つの通気孔を互いに周方向に位置ずれさせて設ければ、いずれか一方の通気孔が必ずクリーニング装置の内部空間と通じるようにすることもできる。
【0057】
あるいは、第1実施形態であっても、次のように構成することができる。ドラム本体の両端側に軸心方向から見て円弧形(例えば半円形またはC字形)の細長い通気孔を1つずつ互いに周方向に位置ずれさせて設ける。さらに、ドラム本体の補強のために、ドラム本体の両端の開口端部に嵌合する一対のフランジ部の小径部を通気孔に重なる長さに設定し、かつ各小径部にドラム軸心方向のスリットを周方向に複数設ける。このように構成すれば、いずれか一方の通気孔を介してクリーニング装置の内部空間と感光体ドラムの内部空間とを通じさせるようにすることができる。これらの構成は第4実施形態にも適用可能である。
【0058】
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、特許請求の範囲と均等のものおよび範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【実施例0059】
(実施例1)
<感光体ドラムの作製>
[下引き層の形成]
酸化チタン(石原産業株式会社製、製品名:タイペーク(登録商標)TTO-D-1)3質量部および共重合ポリアミド(ナイロン)(東レ株式会社製、製品名:アミラン(登録商標)グレード:CM8000)2質量部を、メチルアルコール25質量部に加え、ペイントシェーカにて8時間、分散処理して下引き層用塗布液3リットルを調製した。得られた下引き層用塗布液を塗布槽に満たし、導電性支持体として外径30mm、内径28.4±0.03mm、長さ354mmのアルミニウム製の円筒形支持体を下引き層用塗布液に浸漬した後に引き上げ、得られた塗膜を自然乾燥させて、導電性支持体上に膜厚1μmの下引き層を形成した。
【0060】
[電荷発生層の形成]
予め、電荷発生物質として使用する、下記構造式(A)で表されるオキソチタニルフタロシアニンを調製した。
【0061】
【0062】
ジイミノイソインドリン29.2gおよびスルホラン200mlを混合し、さらにチタニウムテトライソプロポキシド17.0gを加え、窒素雰囲気下、温度140℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を放冷した後、析出物を濾取し、クロロホルムおよび2%の塩酸水溶液で順次洗浄し、さらに水およびメタノールで順次洗浄し、乾燥させて青紫色の結晶物25.2gを得た。得られた化合物の化学分析の結果、上記構造式(A)で表されるオキソチタニルフタロシアニンであることを確認した(収率88.5%)。
【0063】
得られたチタニルフタロシアニン1質量部およびブチラール樹脂(積水化学株式会社製、製品名:エスレックBM-2)1質量部を、メチルエチルケトン98質量部に加え、ペイントシェーカにて2時間、分散処理して電荷発生層用塗布液3リットルを調製した。得られた電荷発生層用塗布液を、下引き層形成の場合と同様の浸漬法で、下引き層上に塗布し、得られた塗膜を自然乾燥させて、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0064】
[電荷輸送層の形成]
予め、電荷輸送物質として使用する、下記構造式(B)で表されるスチルベン化合物を、特許第3272257号公報に記載の方法に基づいて調製した。
【0065】
【0066】
容量2LのPP容器に、得られたスチルベン化合物250g、ポリカーボネート(帝人化成株式会社製、製品名:パンライト(登録商標)TS2050)375gおよびテトラヒドロフラン2500gを加え、混合し、ボールミル(エイシン株式会社製、型式:卓上ボールミルBM-15)を用いて、15時間撹拌処理して、電荷輸送層用塗布液3121gを調製した。得られた電荷輸送層用塗布液を、下引き層形成の場合と同様の浸漬法で、電荷発生層上に塗布し、得られた塗膜を温度120℃で1時間乾燥させて、膜厚34μmの電荷輸送層を形成し、感光層42を支持体41の周面に積層したドラム本体24を得た(
図4参照)。
【0067】
[フランジ部の圧入]
外径28.5±0.03mmの円筒形ポリカーボネートからなる第1および第2のフランジ部26、27(
図2参照)を、ドラム本体24の両端側の開口端部に圧入して接続した。第1および第2のフランジ部26、27において、ドラム軸心方向の全長は13mm、嵌入長さは5mmである。この実施例1、後述の実施例2-15および比較例1-4では、第1および第2のフランジ部として、小径部と同一の内外径を有する一定径の円筒形ポリカーボネートにて作製したものを使用した。
【0068】
[通気孔の形成]
ドラム本体24(
図2参照)の両端それぞれから14.5mmの位置に卓上ボール盤(RYOBI製、型式TB-1131K)で直径2mmのドリルを用いて穿孔し、第1の通気孔23aおよび第2の通気孔23bを1個ずつ形成した。第1の通気孔23aおよび第2の通気孔23bは互いに横並びするよう同一直線上に配置した。
【0069】
(実施例2)
実施例1のドラム本体24を320mmの長さに切断し、切断後のドラム本体の両端側の開口端部に第1および第2のフランジ部63、64(
図6参照)を圧入して接続した。第1および第2のフランジ部63、64において、ドラム軸心方向の全長は31.5mm、嵌入長さは5mmである。その後、第1および第2のフランジ部63、64の外側の端部からドラム軸心方向内側へ22.5mmずれた位置に、卓上ボール盤(RYOBI製、型式TB-1131K)で直径2mmのドリルを用いて穿孔し、第1および第2の通気孔65a、65bを1個ずつ形成した。第1の通気孔65aおよび第2の通気孔65bは互いにドラム軸心方向に横並びするよう同一直線上に配置した。
【0070】
(比較例1)
穿孔位置をドラム本体24(
図2参照)の両端からドラム軸心方向内側へ20mmずれた位置に変更すること以外は、実施例1と同様に感光体ドラムを作成した。
【0071】
(比較例2)
穿孔をドラム本体24の一端側のみにする(第2の通気孔23bを形成しない)こと以外は、実施例1と同様に感光体ドラムを作成した。
【0072】
(比較例3)
実施例1と同様にドラム本体24の両側の開口端部に第1および第のフランジ部26、27を圧入した後、穿孔を行わない(第1および第2の通気孔23a、23bを形成しない)ドラム本体を作成した。
【0073】
(実施例3)
穿孔位置(
図2に示す第1および第2の通気孔23a、23bの形成位置)をドラム本体24の両端からドラム軸心方向内側へ10.5mmずれた位置に変更すること以外は、実施例1と同様に感光体ドラムを作成した。
【0074】
(実施例4)
穿孔位置をフランジの両端からドラム軸心方向内側へ17.5mmずれた位置に変更すること以外は、実施例2と同様に感光体ドラムを作成した。
【0075】
(実施例5)
複数の第1の通気孔23aにおける周方向の間隔A(
図3参照)および複数の第2の通気孔23bにおける周方向の間隔Aをそれぞれ約10mmとしたこと(第1および第2の通気孔23a、23bの個数を9個ずつとしたこと)以外は、実施例4と同様に感光体ドラムを作製した(
図6参照)。
【0076】
(実施例6)
複数の第1の通気孔52aにおける周方向の間隔A(
図3参照)を10mmとしたこと(第1の通気孔52aの個数を9個ずつとしたこと)、周方向に隣接する2つの第1の通気孔52aが互いにドラム軸心方向に約2mm位置ずれしたこと(
図5に示す右側の第1の円周54と第2の円周55がドラム軸方向に約2mm位置ずれしたこと)、複数の第2の通気孔52bにおける周方向の間隔Aを約10mmとしたこと(第2の通気孔52bの個数を9個ずつとしたこと)、および、周方向に隣接する2つの第2の通気孔52bが互いにドラム軸心方向に約2mm位置ずれしたこと(
図5に示す左側の第1の円周54と第2の円周55がドラム軸方向に約2mm位置ずれしたこと)以外は、実施例4と同様に感光体ドラムを作製した。
【0077】
(実施例7)
複数の第1および第2の通気孔52a、52bにおける周方向の間隔A(
図3参照)をそれぞれ約2.5mmにしたこと(第1および第2の通気孔52a、52bの個数を37個ずつとしたこと)以外は、実施例5と同様に感光体ドラムを作製した。
【0078】
(実施例8)
第1および第2の通気孔52a、52bにおける周方向の間隔A(
図3参照)をそれぞれ約20mmにしたこと(第1および第2の通気孔52a、52bの個数を4個ずつとしたこと)以外は、実施例5と同様に感光体ドラムを作製した。
【0079】
(実施例9)
第1および第2の通気孔52a、52bにおける周方向の間隔A(
図3参照)をそれぞれ5mmにしたこと(第1および第2の通気孔52a、52bの個数を18個ずつとしたこと)以外は、実施例5と同様に感光体ドラムを作製した。
【0080】
(実施例10)
直径0.5mmのドリルを用いたこと以外は、実施例5と同様に感光体ドラムを作製した。
【0081】
(実施例11)
直径6mmのドリルを用いたこと以外は、実施例5と同様に感光体ドラムを作製した。
【0082】
(実施例12)
直径4mmのドリルを用いたこと以外は、実施例5と同様に感光体ドラムを作製した。
【0083】
(実施例13)
導電性支持体として外径30mm、内径27.4±0.03mm、長さ354mmのアルミ製の円筒形支持体に実施例1の方法で感光層を形成してドラム本体を作製し、そのドラム本体を320mmの長さにカットした後、実施例4(
図6参照)で使用した第1および第2のフランジ部63、64の小径部63a、64aの外周部をTHF(テトラヒドロフラン)を用いて溶解して僅かに細くし、第1および第2のフランジ部63、64の僅かに細くした小径部63a、64aをドラム本体の両端側の開口端部へ5mm嵌め込み、その後、実施例5と同様にして第1および第2のフランジ部63、64に第1および第2の通気孔65a、65bを9個ずつ形成した。
【0084】
(実施例14)
直径6mmのドリルを用いたこと以外は、実施例13と同様に感光体ドラムを作製した。
【0085】
(実施例15)
長さ23.5mmのステンレス鋼製の円筒部材を用いて、第1および第2の接続部84A、84Bを作製した(
図8参照)。第1および第2の接続部84A、84Bのそれぞれには、周方向に10mmの間隔で直径2mmの第1および第2の通気孔85a、85bを9個ずつ形成した。続いて、実施例4の方法で作製したドラム本体の両端側の開口端部に第1および第2の接続部84A、84Bの各一端を5mm嵌め込んで接続し、第1および第2の接続部84A、84Bの各他端に第1および第2のフランジ部82、83(ドラム軸心方向の長さ13mm)を接続して、感光体ドラムを作製した。
【0086】
[黒スジ評価]
作製した実施例1-15および比較例1-3の感光体ドラムを、試験用に改造されたデジタル複写機(シャープ株式会社製、型式:BP30C25)のユニットに装着した。試験用として、帯電領域の幅(
図2のトナー像形成領域22と同等)を324mm、クリーニング幅(
図2のクリーニングブレードの長さ29と同等)を332mm、廃トナー搬送部の幅(
図3の廃トナー回収口の周方向の曲線幅Bと同等)を10mm、廃トナー搬送部の長さ(
図2の廃トナー回収口のドラム軸心方向の廃トナー回収口の長さ28と同等)を340mmとした。この複写機を気温15℃、湿度5%の環境下に一晩放置した後、気温30℃、湿度85%の環境下に変更し、2時間経過後に33%濃度のハーフトーン画像の出力を行い、画像上に黒スジがはっきり表れたものを「×」、少し表われたものを「△」、ほとんど表われていないものを「○」、全く表れていないものを「◎」として評価を行った。
【0087】
[耐久性評価]
作製した実施例1-15および比較例1-3の感光体ドラムを、試験用に改造されたデジタル複写機(シャープ株式会社製、型式:BP30C25)のユニットに装着した。この複写機を気温25℃、湿度5%の環境で使用して、50000枚の画像出力による感光体ドラムの耐久性試験(耐擦試験)を行い、耐久性試験後の33%濃度のハーフトーン画像、白べた画像および黒べた画像の出力を行い、画像上に不具合(ハーフトーン画像、白べた画像および黒べた画像のうちの少なくとも1つの不具合)がはっきり表れたものを「×」、少し表われたものを「△」、ほとんど表われていないものを「○」、全く表れていないものを「◎」として評価を行った。
【0088】
[総合評価]
黒スジ評価および耐久試験のどちらか一方で「×」となったものを「×」、どちらの評価においても「×」ではないものは黒スジの評価結果をそのまま総合評価として評価を行い、その結果を表1~表3に示した。
【0089】
【表1】
備考:実施例6において、周方向に隣接する2つの通気孔はドラム軸心方向に位置ずれ
【0090】
【0091】
【0092】
表1および表2に示した結果内容から次のことが分かった。
(1)実施例1-15は感光体ドラムの周面(表面)の環境へのなじみ具合の違い(感光層の部分的な感度の違い)による画像不具合の抑制に有効であること
(2)実施例1と3の比較から、通気孔をクリーニングブレードのドラム軸心方向の外側位置に設けた実施例3の方が、内側位置に設ける実施例1よりも好ましいこと
(3)実施例1と2の比較から、通気孔をフランジ部に設ける実施例2の方が、ドラム本体に設ける実施例1よりも好ましいこと
(4)実施例4と5の比較から、周方向に隣接する2つの通気孔の間隔Aは、廃トナー回収口の周方向の曲線幅B以下である実施例5の方が、曲線幅Bを超える実施例4よりも好ましいこと
(5)実施例5と6の比較から、周方向に隣接する2つの通気孔は、ドラム軸心方向に位置ずれした異なる円周上に配置される実施例6の方が、同一の円周上に配置される実施例5よりも好ましいこと
(6)実施例5、7、8および9の比較から、周方向に隣接する2つの通気孔の間隔Aは、B/3以上B以下(Bは廃トナー回収口の周方向の幅)である実施例7と9の方がこの範囲外である実施例5と8よりも好ましいこと
(7)実施例5、10、11および12の比較から、通気孔の開口面積は、(π/4)mm2以上(25π/4)mm2以下である実施例5、10、12の方がこの範囲外である実施例11よりも好ましいこと
(8)実施例10-14の比較から、支持体の肉厚をd(mm)、通気孔の開口面積をS(mm2)とすると、1.5<S/d<15である実施例12、14の方がこの範囲外である実施例10、11、13よりも好ましいこと
(9)実施例15から、ドラム本体の両端と第1および第2のフランジ部とを第1および第2の接続部にて接続し、第1および第2の接続部に第1および第2の通気孔をそれぞれ複数個設けた場合は、黒スジ評価、耐久性評価および総合評価が高いこと
1:画像形成部、 2,51,61,81:感光体ドラム、 3:帯電装置、 4:露光装置、 5:現像装置、 6:転写ローラ、 7:除電ランプ、 8:クリーニング装置、 9:矢印、 11:帯電バイアス電源、 12:現像ローラ、 13:現像バイアス電源、 14:転写バイアス電源、 15:クリーニングブレード、 16:制御部、 17:連結部材、 18:区画された空間、 21:非トナー像形成領域、 22:トナー像形成領域、 23a,52a,65a,85a:第1の通気孔、 23b,52b,65b,85b:第2の通気孔、 24,53,62:ドラム本体、 25:軸心、 25a:円周、 26,63,82:第1のフランジ部、 26a,27a,63a,84a,84b:小径部、 26b,27b,63b,64b:大径部、 26c,27d:軸部、 27,64,83:第2のフランジ部、 27c:ギア部、 28:廃トナー回収口の長手方向の長さ、 29:クリーニングブレードの長手方向の長さ、 31:筐体、 32:廃トナー回収口、 32a:一辺、 33:周面(表面)、 34:空間(内部空間)、 35:内部空間、 41:支持体、 42:感光層、 54:第1の円周、 55:第2の円周、 71,91:側壁部、 82a,83a:嵌合部、 84A,84B:接続部、 A:曲線間隔、 B:曲線幅、 d:肉厚、 L:直線間隔、 S:開口面積、 θ1,θ2:中心角度