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特開2024-165129配置出力装置、配置出力装置の出力方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165129
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】配置出力装置、配置出力装置の出力方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/89 20180101AFI20241121BHJP
   F24F 11/30 20180101ALI20241121BHJP
   F24F 11/52 20180101ALI20241121BHJP
【FI】
F24F11/89
F24F11/30
F24F11/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081018
(22)【出願日】2023-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 拓也
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB02
3L260AB15
3L260AB18
3L260BA38
3L260BA75
3L260BA80
3L260CA02
3L260CA19
3L260CA28
3L260CA29
3L260CA40
3L260CB90
3L260DA15
3L260EA01
3L260FA20
3L260FB80
3L260GA17
3L260GA20
3L260GA24
3L260HA02
(57)【要約】
【課題】空気質測定装置を測定影響が少ない場所に配置することができ、空調機器の効率的かつ快適な制御を実現する配置出力装置、配置出力装置の出力方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】本開示における配置出力装置は、室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の室内空間での配置を示す配置情報と、要因が、空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する取得部151と、配置情報及び要因情報に基づき、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補を決定する決定部153と、決定部が決定した配置位置の候補を示す情報を表示するタッチパネル120と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する取得部と、
前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記配置位置の候補を示す情報を出力する出力部と、
を備える、配置出力装置。
【請求項2】
前記要因情報は、前記要因の種類と、前記要因が前記測定結果に影響を及ぼす範囲を示す範囲情報とが含まれ、
前記決定部は、前記配置情報が示す前記要因の種類と、種類に対応する前記要因の範囲情報と、に基づいて前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する、
請求項1記載の配置出力装置。
【請求項3】
前記決定部は、前記配置情報が示す前記要因の種類に対応する前記範囲情報を取得し、
取得した前記範囲情報が示す範囲を除く範囲を、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補として決定する、
請求項2記載の配置出力装置。
【請求項4】
前記要因情報は、前記要因の種類ごとに、前記要因と前記空気質測定装置の配置位置との距離に関する優先度の情報を含み、
前記決定部は、前記配置情報及び前記要因情報に基づいて抽出する前記空気質測定装置の複数の配置位置の候補のうち、前記優先度の高い前記要因との距離に基づいて、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する、請求項2記載の配置出力装置。
【請求項5】
前記範囲情報は、前記空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に応じて変更される、請求項2記載の配置出力装置。
【請求項6】
前記優先度の情報は、前記空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に応じて変更される、請求項4記載の配置出力装置。
【請求項7】
前記要因情報は、前記要因の種類ごとに、前記要因と前記空気質測定装置の配置位置との距離に関する優先度の情報を含み、
前記決定部は、前記配置情報及び前記要因情報に基づいて抽出する前記空気質測定装置の複数の配置位置の候補に、前記優先度の情報に基づいて、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補に優先順位を設定する、請求項1記載の配置出力装置。
【請求項8】
前記配置出力装置は、画像を表示する表示部と、ユーザの操作を受け付ける受付部と、を備え、
前記取得部は、複数のセルが格子状に配置されるユーザインターフェース画像を前記表示部に表示させ、
前記要因を配置するセルを選択する操作を前記受付部により受け付けることで、前記配置情報を取得する、請求項1記載の配置出力装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記ユーザインターフェース画像が前記室内空間の形状に対応するように、前記空気質測定装置を配置可能なセルを前記複数のセルから選択する操作を前記受付部により受け付け、
受け付けた操作に基づいて前記室内空間の間取り情報を生成する、
請求項8記載の配置出力装置。
【請求項10】
前記要因情報は、前記要因の種類ごとに、
前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を示す範囲情報と、
前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす方向を示す方向情報と、
前記要因と前記空気質測定装置を配置する位置との距離に関する優先度の情報と、を含む、
請求項1記載の配置出力装置。
【請求項11】
配置出力装置の備えるプロセッサが、
室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得するステップと、
前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定するステップと、
決定された前記配置位置の候補を示す情報を出力するステップと、
を実行する、配置出力装置の出力方法。
【請求項12】
コンピュータに、
室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する手順と、
前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する手順と、
決定された前記配置位置の候補を示す情報を出力する手順と、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配置出力装置、配置出力装置の出力方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、一定空間内での環境を計測する環境計測装置を開示する。
この環境計測装置は、環境計測センサと、走行部と、移動制御部と、中央制御部と、を備える。環境計測センサは、室内環境を表す環境要素の値を計測する。走行部は、環境計測センサを積載して走行する。移動制御部は、記走行部を駆動させて、予め定められた計測点に自装置を移動させる。中央制御部は、移動制御部が計測点に自装置を移動させると、環境計測センサが計測する環境要素の値を取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-222657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、空調機器の効率的かつ快適な制御を実現することができる配置出力装置、配置出力装置の出力方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の配置出力装置は、室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する取得部と、前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する決定部と、前記決定部が決定した前記配置位置の候補を示す情報を出力する出力部と、を備える配置出力装置である。
【0006】
本開示の配置出力装置の出力方法は、配置出力装置の備えるプロセッサが、室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得するステップと、前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定するステップと、決定された前記配置位置の候補を示す情報を出力するステップと、を実行する配置出力装置の出力方法である。
【0007】
本開示のプログラムは、コンピュータに、室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する手順と、前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する手順と、決定された前記配置位置の候補を示す情報を出力する手順と、を実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本開示における配置出力装置、配置出力装置の出力方法及びプログラムは、配置情報及び要因情報に基づき、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補が決定され、決定された配置位置の候補が出力される。このため、空気質測定装置を測定影響が少ない場所に配置することができ、空調機器の効率的かつ快適な制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態のシステム構成を示すブロック図
図2】要因情報テーブルの構成の一例を示す図
図3】APP画面の一例を示す図
図4】タッチ操作により選択されたセルを示す図
図5】選択されていないセルをレイアウト画像から消去したAPP画面を示す図
図6】レイアウト画像にアイコンを配置した状態を示す図
図7】タッチパネルに表示されるAPP画面の一例を示す図
図8】タッチパネルに表示されるAPP画面の一例を示す図
図9】情報処理装置の動作を示すフローチャート
図10】サーバ装置の動作を示すフローチャート
図11】レイアウト画像の他の例を示す図
図12】APP画面の他の例を示す図
図13】要因情報テーブルの他の構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、空気質測定装置により測定される室内空間の空気質に基づき、空調機器を制御する技術が知られていた。このような状況下において、空気質測定装置により測定される室内空間の空気質と、人の空気質の感じ方とが異なっていると、取得された計測値によって制御された空調は非効率かつ不快な空気を提供してしまう。このため、空気質測定装置の設置条件を網羅しつつ、取得した値がもっとも人の感じる空気質と近い位置に空気質測定装置を設置し、空気質測定装置の測定値に基づき空調機器を制御するという着想を得た。
そして、発明者らは、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
【0011】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
以下、実施の形態を説明する。
[1-1.実施の形態1の構成]
図1は、実施の形態1のシステム構成を示すブロック図である。
図1に示す本実施の形態1のシステム1は、情報処理装置100と、サーバ装置200とが、ネットワーク10を介して接続されるシステムである。
図1には、情報処理装置100が無線によりネットワーク10に接続され、サーバ装置200が有線によりネットワーク10に接続される接続形態を示す。情報処理装置100とネットワーク10との接続形態は有線であってもよい。
【0013】
ネットワーク10には、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、電話回線、公衆回線、専用回線等が含まれる。
【0014】
[1-2.情報処理装置の構成]
情報処理装置100には、例えば、ノート型やデスクトップ型、タブレット型等のパーソナルコンピューターや、スマートフォン等が用いられる。情報処理装置100は、配置出力装置に相当する。情報処理装置100は、サーバ装置200に、IDやパスワードが認証情報241として登録されたユーザの所持する装置である。
【0015】
情報処理装置100は、無線通信インターフェース110、タッチパネル120及び第1制御部130を備える。以下、インターフェースをI/Fと略記する。
【0016】
無線通信I/F110は、アンテナ及びインターフェース回路を含む通信モジュールを備え、ネットワーク10を介してサーバ装置200と相互にデータ通信を行う。無線通信I/F110の通信方式には、例えば、4G(Generation)、5G、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信方式が採用される。
【0017】
タッチパネル120は、液晶や有機EL(Electronic Luminescent)等の表示パネルと、表示パネルに対するユーザの操作を検出するタッチセンサを備える。タッチパネル120は、表示部、受付部及び出力部に相当する。
【0018】
第1制御部130は、第1記憶部140と、第1プロセッサ150と、を備えるコンピュータ装置である。
【0019】
第1記憶部140は、揮発性の記憶装置と、不揮発性の記憶装置と、を備える。
揮発性の記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。不揮発性の記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリー、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等により構成される。
【0020】
揮発性の記憶装置は、第1プロセッサ150の演算領域として使用される。
不揮発性の記憶装置は、第1プロセッサ150が実行するOS141や、アプリケーションプログラム143を記憶する。アプリケーションプログラム143を、以下では、APP143と表記する。
【0021】
第1プロセッサ150は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)等のプロセッサを備える演算処理装置である。第1プロセッサ150は、単一のプロセッサにより構成してもよいし、複数のプロセッサにより構成することも可能である。また、第1プロセッサ150は、第1記憶部140の一部又は全部や、その他の回路と統合されたSoC(System-on-a-chip)により構成してもよい。また、第1プロセッサ150は、プログラムを実行するCPUと、所定の演算処理を実行するDSP(Digital Signal Processor)との組合せにより構成してもよい。さらに、第1プロセッサ150は、第1プロセッサ150の機能の全てをハードウェアに実装した構成としてもよく、プログラマブルデバイスを用いて構成してもよい。
【0022】
第1制御部130は、取得部151と、決定部153と、を機能ブロックとして備える。これらの機能ブロックは、第1プロセッサ150が不揮発性の記憶装置に記憶され、揮発性の記憶装置にロードされたプログラムを実行することで実現される機能である。
【0023】
取得部151は、空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の室内空間での配置を示す配置情報と、要因が、空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する。配置情報は、室内空間の間取りを示す情報や、室内空間に配置される什器や室内機の配置を示す情報である。配置情報は、ユーザがタッチパネル120を操作して入力する情報であり、取得部151は、タッチパネル120から配置情報を取得する。
要因情報には、後述する図2で説明する要因情報テーブル243に登録される範囲情報2432、方向情報2433及び優先度情報2434が含まれる。取得部151は、無線通信I/F110を介してサーバ装置200とデータ通信を行い、サーバ装置200から要因情報を取得する。
【0024】
室内空間には、この室内空間の空気質を測定する空気質測定装置や、室内空間の空気質を調整する室内機等の空調機器が配置される。空気質測定装置や空調機器の図示は省略する。
【0025】
決定部153は、取得部151が取得した配置情報及び要因情報に基づき、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補を決定する。
取得部151及び決定部153として機能する第1制御部130の動作の詳細については、図3図8を参照しながら説明する。
【0026】
[1-3.サーバ装置の構成]
サーバ装置200は、ネットワーク通信I/F210と、第2制御部230と、を備える。
【0027】
ネットワーク通信I/F210は、NIC(Network Interface Card)等のネットワークアダプタを備え、ネットワーク10を介して情報処理装置100と相互にデータ通信を行う。
【0028】
第2制御部230は、第2記憶部240と、第2プロセッサ250と、を備えるコンピュータ装置である。
【0029】
第2記憶部240は、揮発性の記憶装置と、不揮発性の記憶装置と、を備える。
揮発性の記憶装置は、例えば、RAM等によって構成される。不揮発性の記憶装置は、例えば、ROMやフラッシュメモリー、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等により構成される。また、不揮発性の記憶装置は、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置により構成してもよい。
【0030】
揮発性の記憶装置は、第2プロセッサ250の演算領域として使用される。
不揮発性の記憶装置は、第2プロセッサ250が実行する制御プログラムを記憶する。また、不揮発性の記憶装置は、利用者登録されたユーザの認証情報241として、ID及びパスワードを記憶する。また、不揮発性の記憶装置は、要因情報テーブル243を記憶する。
【0031】
図2は、第2記憶部240が記憶する要因情報テーブル243の構成の一例を示す図である。
要因情報テーブル243の1レコードには、要因名称2431と、範囲情報2432と、方向情報2433と、優先度情報2434と、が含まれる。
【0032】
要因名称2431は、空気質測定装置の測定値に影響を及ぼす要因を示す情報であり、本実施形態では、要因を示す情報として要因の名称が使用される。要因名称2431には、例えば、人、室内機、換気扇、机、扉、窓等が含まれる。
【0033】
範囲情報2432は、同一レコードに登録される要因名称2431の要因が、空気質測定装置の測定値に影響を及ぼす範囲を示す情報である。
本実施形態では、範囲情報2432は、セルの数によって表現される。情報処理装置100のタッチパネル120には、後述するAPP画面300が表示される。このAPP画面300には、複数のセルをマトリクス状に配置したレイアウト画像330が表示される。範囲情報2432は、レイアウト画像330におけるセルの数で示される。
【0034】
方向情報2433は、同一レコードに登録される要因名称2431の要因を室内空間に配置したときに、この要因が空気質測定装置の測定値に影響を及ぼす方向を示す情報である。
【0035】
範囲情報2432及び方向情報2433は、人や室内機、換気扇等の要因の物性等の情報に基づき空気質の気流影響による攪拌の試算結果から算出される情報である。また、範囲情報2432及び方向情報2433は、室内空間の空気中の動きを数理モデルで表し、計算機によってCO濃度等の影響範囲や方向をシュミレーションした結果から求めてもよい。
【0036】
優先度情報2434は、要因名称2431が示す要因ごとに設定される情報であり、要因と空気質測定装置の配置位置との距離に関する優先度の情報である。優先度情報2434は、優先度の情報に相当する。
APP143を実行する第1制御部130は、範囲情報2432や方向情報2433に基づき、空気質測定装置を配置する配置位置の候補を複数抽出する。APP143を実行する第1制御部130は、これら複数の配置位置の候補と、優先度の高い要因との距離に基づいて、複数抽出された配置位置の候補に優先順位を設定する。
【0037】
図2に示す要因情報テーブル243には、空気質測定装置が室内空間のCO濃度を測定する場合の優先度を登録した例を示す。空気質測定装置が室内空間のCO濃度を測定する場合、人の優先度が1位に設定され、窓の優先度が2位に設定され、室内機の優先度が3位に設定される。また、換気扇の優先度が4位に設定され、扉の優先度が5位に設定され、机の優先度が6位に設定される。
優先度情報2434が示す優先度は、空気質測定装置の測定対象によって変更される。
【0038】
第2プロセッサ250は、CPUやMPU等のプロセッサを備える演算処理装置である。第2プロセッサ250は、単一のプロセッサにより構成してもよいし、複数のプロセッサにより構成することも可能である。また、第2プロセッサ250は、第2記憶部240の一部又は全部や、その他の回路と統合されたSoCにより構成してもよい。また、第2プロセッサ250は、プログラムを実行するCPUと、所定の演算処理を実行するDSPとの組合せにより構成してもよい。さらに、第2プロセッサ250は、第2プロセッサ250の機能の全てをハードウェアに実装した構成としてもよく、プログラマブルデバイスを用いて構成してもよい。
【0039】
[1-4.情報処理装置の動作]
図3は、第1制御部130がAPP143を実行することで、タッチパネル120に表示されるAPP画面300の一例を示す図である。例えば、タッチパネル120には、APP143に対応するアイコンが表示される。第1制御部130は、このアイコンがタッチ操作により選択されると、選択されたアイコンに対応するAPP143を実行する。第1制御部130がAPP143を実行することで、図3に示すAPP画面300が表示される。
【0040】
APP画面300には、アイコン表示欄310と、レイアウト画像330と、決定ボタン350と、が表示される。決定ボタン350は、操作を確定させるときに、ユーザが押下するボタンである。
【0041】
アイコン表示欄310には、要因名称2431に対応する複数のアイコン320が表示される。図3には、図示を簡略化するために、第1アイコン320A、第2アイコン320B、第3アイコン320C及び第4アイコン320Dの4つのアイコン320を示すが、5つ以上のアイコンをアイコン表示欄310に表示することも可能である。
【0042】
第1アイコン320Aは、要因である人に対応するアイコンである。第2アイコン320Bは、要因である扉に対応するアイコンである。第3アイコン320Cは、要因である室内機に対応するアイコンである。第4アイコン320Dは、要因である机に対応するアイコンである。
【0043】
レイアウト画像330は、ユーザインターフェース画像の一例に相当する。レイアウト画像330は、空気質測定装置が空気質を測定する対象となる室内空間を模式的に示す画像である。レイアウト画像330には、矩形であって同一形状の複数のセル340が含まれる。レイアウト画像330は、複数のセル340を格子状に配置した画像である。
レイアウト画像330に表示される複数のセル340は、予め設定されたサイズで表示される。セル340のサイズは、要因が空気質測定装置の測定値に影響を与える範囲を基準として設定される。例えば、図2に示す要因情報テーブル243には、要因である人や換気扇、机、扉が、空気質測定装置の測定値に影響を与える範囲が1マスとして登録される。
レイアウト画像330に含めるセル340の数は、ユーザの操作により増減が可能である。また、レイアウト画像330に含めるセル340の大きさも、ユーザの操作により変更が可能である。
【0044】
図4には、タッチ操作により選択されたセル340を示す図である。
まず、ユーザは、配置情報の1つである間取りを示す情報を入力する。ユーザは、レイアウト画像330が、空気質測定装置を配置する実際の室内空間の間取りに対応するように、レイアウト画像330を変更する。
ユーザは、レイアウト画像330の形状が、実際の室内空間の間取りに対応するように、レイアウト画像330に表示される複数のセル340のなかからセル340を選択する。第1制御部130は、タッチ操作によりセル340が選択されると、選択されたセル340を、選択されていない他のセル340の表示態様とは異なる態様で表示する。例えば、第1制御部130は、選択されたセル340の表示色を、選択されていないセル340の表示色と変更してもよいし、選択されたセル340を点滅させてもよい。図4において、斜め線が付されたセル340が、ユーザのタッチ操作により選択されたセル340を示す。
【0045】
図5は、選択されていないセル340をレイアウト画像330から消去したAPP画面300を示す図である。
第1制御部130は、ユーザにより決定ボタン350が押下されると、タッチ操作により選択されていないセル340をレイアウト画像330から消去する。これにより、室内空間の間取りを示す間取り情報が生成される。
【0046】
図6は、レイアウト画像330にアイコン320を配置した状態を示す図である。
次に、ユーザは、配置情報の1つである配置を示す情報を入力する。ユーザはレイアウト画像330におけるアイコン320の配置が、実際の室内空間における人や什器等の配置に対応するように、レイアウト画像330上にアイコン320を配置する。ユーザは、アイコン表示欄310に表示されるアイコン320をドラッグ操作により選択し、選択したアイコンをドロップ操作によりレイアウト画像330のセル340上に配置する。
【0047】
ユーザは、配置を示す情報の入力が終了すると、決定ボタン350を押下する。
第1制御部130は、決定ボタン350が押下されると、要因名称を含む要因情報の取得要求をサーバ装置200に送信する。
第1制御部130は、配置を示す情報に含まれるアイコン320に対応する要因の要因情報の取得要求をサーバ装置200に送信する。例えば、図6に示すAPP画面300に第1アイコン320Aが配置された場合、第1制御部130は、要因名称である「人」と、この要因名称に対応する要因情報との取得要求をサーバ装置200に送信する。また、APP画面300に第3アイコン320Cが配置された場合、第1制御部130は、要因名称である「室内機」と、この要因名称に対応する要因情報との取得要求をサーバ装置200に送信する。
【0048】
サーバ装置200の第2制御部230は、情報処理装置100から要因情報の取得要求を受信すると、受信した取得要求に含まれる要因名称に対応する要因情報を取得する。要因情報には、範囲情報2432、方向情報2433及び優先度情報2434が含まれる。
第2制御部230は、要因情報を取得すると、取得した要因情報を、情報処理装置100に送信する。
【0049】
第1制御部130は、サーバ装置200から要因情報を受信すると、受信した要因情報に基づいて図6に示すAPP画面300の表示を更新する。
第1制御部130は、要因情報に含まれる範囲情報2432及び方向情報2433と、ユーザにより入力された配置情報とに基づき、非推奨位置を決定する。
例えば、要因名称が人である場合、範囲情報2432が1マス、方向情報2433が中央のみであるため、人を示す第1アイコン320Aが表示されるセル340が非推奨位置に設定される。
また、要因が室内機である場合、範囲情報2432が5マス、方向情報2433が上下左右及び中央であるため、室内機を示す第3アイコン320Cが表示されるセル340と、このセル340に上下左右で接するセル340とが非推奨位置に設定される。
また、要因が机である場合、範囲情報2432が1マス、方向情報2433が中央のみであるため、机を示す第4アイコン320Dが表示されるセル340が非推奨位置に設定される。
【0050】
図7は、タッチパネル120に表示されるAPP画面300の一例を示す図である。
特に、図7には、サーバ装置200から受信した要因情報に基づいて更新されたAPP画面300を示す。図7に示すAPP画面300には、空気質測定装置の設置が推奨される推奨位置と、空気質測定装置の設置が推奨されない非推奨位置とが表示される。
図7に示すAPP画面300では、斜め線が付されたセル340が非推奨位置を示し、斜め線が付されていないセル340が推奨位置を示す。
【0051】
図8は、タッチパネル120に表示されるAPP画面300の一例を示す図である。
図8に示すAPP画面300には、推奨位置及び非推奨位置の他に、優先位置が表示される。
第1制御部130は、サーバ装置200から受信した要因情報に含まれる優先度情報2434に基づき、複数の推奨位置のなかから優先度の高い位置を優先位置として決定する。図8には、優先位置として第1優先、第2優先、第3優先の3つの位置を決定した例を示す。
【0052】
図2に示す要因情報テーブル243に登録される優先度情報2434では、人の優先度が最も高く設定され、室内機の優先度が3位に設定されている。このため、人及び室内機との距離が近いセル340Aが第1優先に設定される。以下、第1制御部130は、レイアウト画像330に表示される人、室内機及び机の優先度に基づき、セル340Bを第2優先に設定し、セル340Cを第3優先に設定する。
【0053】
図9は、情報処理装置100の動作を示すフローチャートである。
図9に示すフローチャートを参照しながら情報処理装置100の動作について説明する。
まず、第1制御部130は、タッチ操作によりAPP143のアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1)。第1制御部130は、APP143のアイコンが選択されていない場合(ステップS1/NO)、APP143のアイコンが選択されるまで処理の開始を待機する。
【0054】
第1制御部130は、APP143のアイコンが選択されると(ステップS1/YES)、APP143を実行してAPP画面300をタッチパネル120に表示させる(ステップS2)。
【0055】
次に、第1制御部130は、配置情報の1つである間取りを示す情報の入力を受け付ける。具体的には、第1制御部130は、レイアウト画像330に含まれるセル340が、タッチ操作により選択されたか否かを判定する(ステップS3)。第1制御部130は、セル340が選択されていない場合(ステップS3/NO)、ステップS5の判定に移行する。
【0056】
第1制御部130は、タッチ操作によりセル340が選択されると(ステップS3/YES)、選択されたセル340の表示態様を変更する(ステップS4)。例えば、第1制御部130は、選択されたセル340の色を、選択されていないセル340の色とは異なる色で表示する。
【0057】
次に、第1制御部130は、決定ボタン350が押下されたか否かを判定する(ステップS5)。第1制御部130は、決定ボタン350が押下されていない場合(ステップS5/NO)、ステップS3の判定に戻る。
【0058】
第1制御部130は、決定ボタン350が押下されると(ステップS5/YES)、選択されたセル340以外のセル340を、レイアウト画像330から消去する(ステップS6)。
【0059】
次に、第1制御部130は、配置情報の1つである配置を示す情報の入力を受け付ける。第1制御部130は、アイコン320に対するドラッグ&ドロップの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS7)。第1制御部130は、アイコン320のドラッグ&ドロップの操作を受け付けていない場合(ステップS7/NO)、ステップS9の判定に移行する。
【0060】
第1制御部130は、アイコン320のドラッグ&ドロップの操作を受け付けると(ステップS7/YES)、ドラッグ操作により選択されたアイコン320を、ドロップ操作により選択されたセル340に表示させる(ステップS8)。
【0061】
次に、第1制御部130は、決定ボタン350が押下されたか否かを判定する(ステップS9)。第1制御部130は、決定ボタン350が押下されていない場合(ステップS9/NO)、ステップS7の判定に戻る。
【0062】
第1制御部130は、決定ボタン350が押下されると(ステップS9/YES)、ステップS8で選択されたアイコン320に対応する要因名称を含む要因情報の取得要求をサーバ装置200に送信する(ステップS10)。例えば、第1制御部130は、人に対応するアイコン320である第1アイコン320Aが選択されると、要因名称が人の要因情報の取得要求をサーバ装置200に送信する。ここで、サーバ装置200から認証情報241の取得要求を受信した場合、第1制御部130は、ユーザにより入力されるID及びパスワードをサーバ装置200に送信し、サーバ装置200の認証を受けた後に、要因情報の取得要求を送信する。
【0063】
次に、第1制御部130は、サーバ装置200から要因情報を受信したか否かを判定する(ステップS11)。第1制御部130は、要因情報を受信していない場合(ステップS11/NO)、要因情報を受信するまで待機する。
【0064】
第1制御部130は、要因情報を受信すると(ステップS11/YES)、受信した要因情報に含まれる範囲情報2432及び方向情報2433に基づき、推奨位置及び非推奨位置を決定する(ステップS12)。
【0065】
次に、第1制御部130は、受信した要因情報に含まれる優先度情報2434に基づき、推奨位置のなかから優先位置を決定する(ステップS13)。第1制御部130は、第1優先、第2優先及び第3優先の位置を決定する。
【0066】
次に、第1制御部130は、決定した推奨位置、非推奨位置及び優先位置をレイアウト画像330に表示させる。
例えば、第1制御部130は、非推奨位置に対応するセル340の色を、推奨位置に対応するセル340の色とは異なる色で表示させる。また、第1制御部130は、決定した第1優先、第2優先及び第3優先に対応するセル340に、それぞれ第1優先、第2優先及び第3優先の文字を表示させる。
【0067】
[1-5.サーバ装置の動作]
図10は、サーバ装置200の動作を示すフローチャートである。
図10に示すフローチャートを参照しながらサーバ装置200の動作について説明する。
まず、第2制御部230は、要因情報の取得要求を受信したか否かを判定する(ステップT1)。第2制御部230は、要因情報の取得要求を受信していない場合(ステップT1/NO)、要因情報の取得要求を受信するまで待機する。
【0068】
第2制御部230は、要因情報の取得要求を受信すると(ステップT1/YES)、受信した取得要求に含まれる要因名称を取得する。第2制御部230は、取得した要因名称に対応する要因情報を、要因情報テーブル243を参照して取得する。
【0069】
次に、第2制御部230は、取得要求の送信元である情報処理装置100に、取得した要因情報を送信し(ステップT3)、この処理フローを終了させる。
【0070】
[1-6.変形例]
図11は、APP画面300に表示されるレイアウト画像360の他の例を示す図である。図3図8に示すAPP画面300に表示されるレイアウト画像330は、複数のセル340を2次元平面に格子状に配置した画像であった。
図11に示すレイアウト画像360は、複数のセル340を3次元平面に格子状に配置した画像である。これにより室内機等をより正しいセル340に配置することができ、正しい位置に配置される要因に基づいて、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補を決定することができる。
また、APP画面300に表示されるレイアウト画像360の形状を3次元形状とする場合、要因情報テーブル243に登録される方向情報2433も2次元の情報だけではなく、高さの情報を含むとよい。
【0071】
[2.実施の形態2]
実施の形態2について添付図面を参照しながら説明する。
実施の形態2のシステム構成は、図1に示す実施の形態1と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0072】
図12は、実施の形態2のAPP画面300を示す図である。
図12に示すAPP画面300には、アイコン表示欄310と、レイアウト画像330と、決定ボタン350と、の他に、計測項目設定欄370が表示される。
【0073】
計測項目設定欄370は、空気質測定装置が測定する空気質の種類を選択する選択欄である。実施の形態1では、空気質測定装置が測定する空気質がCO濃度の1種類である場合を示した。実施の形態2では、空気質測定装置が測定する空気質の複数の種類が複数種類である場合の実施の形態である。
【0074】
計測項目設定欄370には、空気質測定装置が測定する空気質の種類を示す項目表示と、チェックボックス372とが表示される。項目表示には、例えば、CO濃度371A、温度371B、湿度371C、PM2.5271D、臭い271E等が含まれる。
【0075】
ユーザは、空気質測定装置が測定する空気質を1つ選択し、選択した項目表示に対応するチェックボックス372にチェックを入れ、決定ボタン350を押下する。
【0076】
実施の形態1では、決定ボタン350が押下されると、第1制御部130は、要因名称を含む要因情報の取得要求をサーバ装置200に送信した。
実施の形態2では、第1制御部130は、要因名称と、計測項目設定欄370で選択された空気質の種類を示す種類情報とを含む要因情報の取得要求をサーバ装置200に送信する。
【0077】
図13は、サーバ装置200の第2記憶部240に記憶される要因情報テーブル245の構成を示す図である。
図13に示す要因情報テーブル245の1レコードには、要因名称2451と、範囲情報2452と、方向情報2453と、に加え、複数の優先度情報2454が登録される。
優先度情報には、CO濃度優先度情報2454A、温度優先度情報2454B、湿度優先度情報2454C、PM2.5優先度情報2454D及び臭い優先度情報2454Eが含まれる。
【0078】
第2制御部230は、情報処理装置100から要因情報の取得要求を受信すると、受信した取得要求に含まれる要因名称及び種類情報を取り出す。第2制御部230は、取り出した要因名称に対応する範囲情報2452及び方向情報2453と、要因名称及び種類情報に対応する優先度情報2454とを取得する。例えば、要因名称が室内機であり、種類情報がPM2.5である場合、PM2.5優先度情報2454Dのカラムであって、室内機に対応するフィールドに登録された優先度を取得する。第2制御部230は、取得した範囲情報2452、方向情報2453及びPM2.5優先度情報2454Dを情報処理装置100に送信する。
【0079】
また、図13に示す要因情報テーブル245には示していないが、範囲情報2452も、空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に対応して複数登録されていてもよい。
【0080】
第1制御部130は、サーバ装置200から要因情報を受信すると、受信した要因情報に基づいてAPP画面300の表示を更新する。
第1制御部130は、要因情報に含まれる範囲情報2452及び方向情報2453と、ユーザにより入力された配置情報とに基づき、非推奨位置及び推奨位置を決定する。
また、第1制御部130は、受信した要因情報に含まれるPM2.5優先度情報2454Dに基づき、推奨位置のなかから優先位置を決定する。第1制御部130は、第1優先、第2優先及び第3優先の位置を決定する。
【0081】
[3.他の実施の形態]
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0082】
(構成1)
室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する取得部と、
前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記配置位置の候補を示す情報を出力する出力部と、
を備える、配置出力装置。
【0083】
この構成によれば、配置情報及び要因情報に基づき、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補が決定され、決定された配置位置の候補が出力される。このため、空気質測定装置を測定誤差影響の少ない場所に配置することができ、空調機器の効率的かつ快適な制御を実現することができる。
【0084】
(構成2)
前記要因情報は、前記要因の種類と、前記要因が前記測定結果に影響を及ぼす範囲を示す範囲情報とが含まれ、
前記決定部は、前記配置情報が示す前記要因の種類と、種類に対応する前記要因の範囲情報と、に基づいて前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する、
構成1記載の配置出力装置。
【0085】
この構成によれば、要因の種類と、種類に対応する範囲情報と、に基づいて室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補が決定される。このため、要因の種類に対応した空気質測定装置の配置位置の候補を決定することができる。
【0086】
(構成3)
前記決定部は、前記配置情報が示す前記要因の種類に対応する前記範囲情報を取得し、
取得した前記範囲情報が示す範囲を除く範囲を、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補として決定する、
構成2記載の配置出力装置。
【0087】
この構成によれば、要因の種類に対応する範囲情報が示す範囲を除く範囲が、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補として決定される。このため、測定する要因の種類に対応した空気質測定装置の配置位置の候補を出力することができる。
【0088】
(構成4)
前記要因情報は、前記要因の種類ごとに、前記要因と前記空気質測定装置の配置位置との距離に関する優先度の情報を含み、
前記決定部は、前記配置情報及び前記要因情報に基づいて抽出する前記空気質測定装置の複数の配置位置の候補のうち、前記優先度の高い前記要因との距離に基づいて、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する、構成2記載の配置出力装置。
【0089】
この構成によれば、空気質測定装置を配置する複数の候補のうち、優先度の高い要因との距離に基づいて、空気質測定装置を配置する候補が決定される。このため、優先度が高く設定された種類の要因との距離が最適な位置が、空気質測定装置を配置する候補として出力することができる。
【0090】
(構成5)
前記範囲情報は、前記空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に応じて変更される、構成2記載の配置出力装置。
【0091】
この構成によれば、範囲情報が、空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に応じて変更される。このため、空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に対応した適切な空気質測定装置の設置位置の候補を提案することができる。
【0092】
(構成6)
前記優先度の情報は、前記空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に応じて変更される、構成4記載の配置出力装置。
【0093】
この構成によれば、優先度の情報が、空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に応じて変更される。このため、空気質測定装置が測定対象とする空気質の種類に応じて、要因と空気質測定装置との距離が最適な距離となるように、空気質測定装置の設置位置の候補を提案することができる。
【0094】
(構成7)
前記要因情報は、前記要因の種類ごとに、前記要因と前記空気質測定装置の配置位置との距離に関する優先度の情報を含み、
前記決定部は、前記配置情報及び前記要因情報に基づいて抽出する前記空気質測定装置の複数の配置位置の候補に、前記優先度の情報に基づいて、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補に優先順位を設定する、請求項1記載の配置出力装置。
【0095】
この構成によれば、複数出力される空気質測定装置の配置位置の候補に、優先度の情報に基づいて優先順位が設定される。このため、空気質測定装置の配置位置を優先順位に基づいて容易に決定することができる。
【0096】
(構成8)
前記配置出力装置は、画像を表示する表示部と、ユーザの操作を受け付ける受付部と、を備え、
前記取得部は、複数のセルが格子状に配置されるユーザインターフェース画像を前記表示部に表示させ、
前記要因を配置するセルを選択する操作を前記受付部により受け付けることで、前記配置情報を取得する、請求項1から7のいずれか一項記載の配置出力装置。
【0097】
この構成によれば、表示部に表示されるユーザインターフェース画像をユーザが操作することで、要因を配置するセルが選択され、選択されたセルの情報に基づいて配置情報を取得することができる。要因を配置するセルを選択する操作を容易に行うことができる。
【0098】
(構成9)
前記取得部は、前記ユーザインターフェース画像が前記室内空間の形状に対応するように、前記空気質測定装置を配置可能なセルを前記複数のセルから選択する操作を前記受付部により受け付け、
受け付けた操作に基づいて前記室内空間の間取り情報を生成する、
請求項8記載の配置出力装置。
【0099】
この構成によれば、ユーザインターフェース画像が室内空間の形状に対応するように空気質測定装置を配置可能なセルを複数のセルから選択することで、室内空間の間取り情報が生成される。これにより、直感的な操作により室内空間の間取り情報を生成することができ、室内空間の間取りに基づいて、空気質測定装置の配置位置を提案することができる。
【0100】
(構成10)
前記要因情報は、前記要因の種類ごとに、
前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を示す範囲情報と、
前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす方向を示す方向情報と、
前記要因と前記空気質測定装置を配置する位置との距離に関する優先度の情報と、を含む、
構成1から9のいずれか一項記載の配置出力装置。
【0101】
この構成によれば、要因の種類ごとに、範囲情報と、方向情報と、優先度の情報とを含む要因情報を用いて空気質測定装置の配置位置を提案することができる。
【0102】
(構成11)
配置出力装置の備えるプロセッサが、
室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得するステップと、
前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定するステップと、
決定された前記配置位置の候補を示す情報を出力するステップと、
を実行する、配置出力装置の出力方法。
【0103】
この構成によれば、配置情報及び要因情報に基づき、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補が決定され、決定された配置位置の候補が出力される。このため、空気質測定装置を測定誤差影響の少ない場所に配置することができ、空調機器の効率的かつ快適な制御を実現することができる。
【0104】
(構成12)
コンピュータに、
室内空間の空気質を測定する空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす要因の前記室内空間での配置を示す配置情報と、前記要因が、前記空気質測定装置の測定結果に影響を及ぼす範囲を含む要因情報と、を取得する手順と、
前記配置情報及び前記要因情報に基づき、前記室内空間での前記空気質測定装置の配置位置の候補を決定する手順と、
決定された前記配置位置の候補を示す情報を出力する手順と、
を実行させる、プログラム。
【0105】
この構成によれば、配置情報及び要因情報に基づき、室内空間での空気質測定装置の配置位置の候補が決定され、決定された配置位置の候補が出力される。このため、空気質測定装置を測定誤差影響の少ない場所に配置することができ、空調機器の効率的かつ快適な制御を実現することができる。
【0106】
上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上述した実施の形態1及び2は、サーバ装置200の第2記憶部240に、要因情報テーブル243及び245が登録される構成について説明した。これら要因情報テーブル243及び245は、情報処理装置100にAPP143をインストールするときに、第1記憶部140に記憶させる構成であってもよい。この場合、取得部151は、要因情報を、サーバ装置200から取得するのではなく、第1記憶部140から取得することとなる。
【0107】
また、サーバ装置200の第2制御部230を、取得部151及び決定部153として機能させてもよい。第2制御部230は、情報処理装置100から配置情報を取得して、決定した配置位置の候補を示す情報を情報処理装置100に送信する。この場合、ネットワーク通信I/F210は、出力部として機能する。
【0108】
また、図3図8に示すAPP画面300は、コンピュータに接続されたモニターなどの表示装置やMR(複合現実)AR(拡張現実)、VR(仮想現実)レンズなどの頭部取り付け型の表示装置により表示してもよい。これにより、1人称視点で直感的な操作が可能となる。
【0109】
また、図1に示した各部は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施の形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0110】
また、図9のフローチャートに示す動作の単位は、情報処理装置100の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。また、図10に示すサーバ装置200のフローチャートについても同様である。
【0111】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上のように、本発明の配置出力装置、配置出力装置の出力方法及びプログラムは、空気質測定装置の配置に関する情報をユーザに提供する用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0113】
1 システム
10 ネットワーク
100 情報処理装置
110 無線通信I/F
120 タッチパネル
130 第1制御部
140 第1記憶部
141 OS
143 APP
150 第1プロセッサ
151 取得部
153 決定部
200 サーバ装置
210 ネットワーク通信I/F
230 第2制御部
240 第2記憶部
241 認証情報
243、245 要因情報テーブル
250 第2プロセッサ
271E 臭い
300 APP画面
310 アイコン表示欄
320 アイコン
320A 第1アイコン
320B 第2アイコン
320C 第3アイコン
320D 第4アイコン
330 レイアウト画像
340、340A、340B、340C セル
350 決定ボタン
360 レイアウト画像
370 計測項目設定欄
371A CO濃度
371B 温度
371C 湿度
371D PM2.5
371E 臭い
372 チェックボックス
2431 要因名称
2432 範囲情報
2433 方向情報
2434 優先度情報
2451 要因名称
2452 範囲情報
2453 方向情報
2454A CO濃度優先度情報
2454B 温度優先度情報
2454C 湿度優先度情報
2454D PM2.5優先度情報
2454E 臭い優先度情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13