(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165172
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】認知症予防用電子ビンゴゲームシステムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/245 20140101AFI20241121BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20241121BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20241121BHJP
【FI】
A63F13/245
A63F13/80 A
A63F13/53
A63F13/80 E
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081092
(22)【出願日】2023-05-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)刊行物名:情報処理学会第85回全国大会講演論文集 発行者名:一般社団法人情報処理学会 発行日:令和5年2月16日 (2)掲載アドレス:https://www.ipsj.or.jp/event/taikai/85/ipsj_web2023/data/pdf/7N-07.html 掲載日:令和5年2月16日 (3)集会名:情報処理学会 第85回全国大会 開催日:令和5年3月4日
(71)【出願人】
【識別番号】391022614
【氏名又は名称】学校法人幾徳学園
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 浩
(72)【発明者】
【氏名】溝渕 彩久良
(57)【要約】
【課題】複数の認知症予防手段を同時に実施して認知症予防効果を高める認知症予防用電子ビンゴゲームシステムおよび情報処理方法を提供すること。
【解決手段】電子ビンゴゲームのゲーム画面Gを表示する表示ユニット110と、電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニットと、表示ユニット110および入力ユニットと接続して入力ユニットへのゲームプレイヤーの入力に基づいて表示ユニット110に表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニット130とを備えた認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100であって、電子ビンゴカードGCの表示後に第1の数値と第2の数値と特定の演算記号との組み合わせで算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードGCの数値配置マスに配された生成目標数GCnの値と一致した場合に、表示ユニット110が電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードGCを含むゲーム画面Gを表示する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ビンゴゲームのゲーム画面を表示する表示ユニットと、前記電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニットと、前記表示ユニットおよび前記入力ユニットと接続して前記入力ユニットへの前記ゲームプレイヤーの入力に基づいて前記表示ユニットに表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニットとを備えた認知症予防用電子ビンゴゲームシステムであって、
前記入力ユニットが、各面毎に異なる数字を付した第1の数字付き直方体と、各面毎に異なる数字を付した第2の数字付き直方体と、少なくとも4面に異なる演算記号を付した演算記号付き直方体と、前記第1の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第1の数値を読み取る第1の読取装置と、前記第2の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第2の数値を読み取る第2の読取装置と、前記演算記号付き直方体の所定面に付された特定の演算記号を読み取る第3の読取装置とを有し、
前記表示ユニットに表示するゲーム画面が、前記第1の読取装置が読み取った前記第1の数値を表示する第1の数値の表示部分と、前記第2の読取装置が読み取った前記第2の数値を表示する第2の数値の表示部分と、前記第3の読取装置が読み取った前記特定の演算記号を表示する特定の演算記号の表示部分と、前記第1の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記第2の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記演算記号付き直方体の各面に付された演算記号との組み合わせで算出される生成目標数を縦横同数の行列状に配列された各数値配置マスに配した電子ビンゴカードとで少なくとも構成され、
前記電子ビンゴカードの表示後に前記第1の数値と前記第2の数値と前記特定の演算記号との組み合わせで算出されたプレイヤー生成値が前記電子ビンゴカードの数値配置マスに配された前記生成目標数の値と一致した場合に、前記表示ユニットが前記電子ビンゴカードの前記プレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示することを特徴とする認知症予防用電子ビンゴゲームシステム。
【請求項2】
前記入力ユニットが、複数設けられ、
前記入力ユニットごとに算出された前記プレイヤー生成値が前記電子ビンゴカードの数値配置マスに配された前記生成目標数の値と一致した場合に、前記表示ユニットが前記電子ビンゴカードの前記プレイヤー生成値を含むマスに前記入力ユニットに対応する所定の合致表示を表示することを特徴とする請求項1に記載の認知症予防用電子ビンゴゲームシステム。
【請求項3】
前記入力ユニットが、前記表示ユニットに前記プレイヤー生成値を表示させる生成信号を送信する決定ボタンを有し、
前記表示ユニットが、前記決定ボタンから送信された生成信号に基づいて前記プレイヤー生成値を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認知症予防用電子ビンゴゲームシステム。
【請求項4】
前記第1の読取装置が、前記第1の数字付き直方体を嵌め込むことで前記第1の数値を読み取り、
前記第2の読取装置が、前記第2の数字付き直方体を嵌め込むことで前記第2の数値を読み取り、
前記第3の読取装置が、前記演算記号付き直方体を嵌め込むことで前記特定の演算記号を読み取ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認知症予防用電子ビンゴゲームシステム。
【請求項5】
前記第1の読取装置が、前記第1の数字付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて前記第1の数値を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを前記第1の数字付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有し、
前記第2の読取装置が、前記第2の数字付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて前記第2の数値を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを前記第2の数字付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有し、
前記第3の読取装置が、前記演算記号付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて前記特定の演算記号を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを前記演算記号付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有していることを特徴とする請求項4に記載の認知症予防用電子ビンゴゲームシステム。
【請求項6】
前記入力ユニットが、前記ゲーム画面を表示する前記表示ユニットの表示面と異なる側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認知症予防用電子ビンゴゲームシステム。
【請求項7】
電子ビンゴゲームのゲーム画面を表示する表示ユニットと、前記電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニットと、前記表示ユニットおよび前記入力ユニットと接続して前記入力ユニットへの前記ゲームプレイヤーの入力に基づいて前記表示ユニットに表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニットとを備えた認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによる情報処理方法であって、
前記入力ユニットが、各面毎に異なる数字を付した第1の数字付き直方体と、各面毎に異なる数字を付した第2の数字付き直方体と、少なくとも4面に異なる演算記号を付した演算記号付き直方体と、前記第1の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第1の数値を読み取る第1の読取装置と、前記第2の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第2の数値を読み取る第2の読取装置と、前記演算記号付き直方体の所定面に付された特定の演算記号を読み取る第3の読取装置とを有し、
前記表示ユニットに、前記第1の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記第2の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記演算記号付き直方体の各面に付された演算記号との組み合わせで算出される生成目標数を縦横同数の行列状に配列された各数値配置マスに配した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示する電子ビンゴカード表示ステップと、
前記表示ユニットに表示するゲーム画面に、前記第1の読取装置が読み取った前記第1の数値と、前記第2の読取装置が読み取った前記第2の数値と、前記第3の読取装置が読み取った前記特定の演算記号とを少なくとも表示する入力表示ステップと、
前記電子ビンゴカードの表示後に前記第1の数値と前記第2の数値と前記特定の演算記号とで算出されたプレイヤー生成値が前記電子ビンゴカードの数値配置マスに配された前記生成目標数の値と一致した場合に、前記表示ユニットが前記電子ビンゴカードの前記プレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示する合致表示ステップとを備えていることを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子ビンゴゲームシステムおよび情報処理方法に関するものであって、特に、認知症予防用の電子ビンゴゲームシステムおよび情報処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
日本における65歳以上の認知症の患者数は約600万人(2020年現在)と推計され、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されており(例えば、非特許文献1参照)、認知症の予防は重要な社会問題となっている。
【0003】
従来、認知症を防ぐために、文章を早く読む・簡単な計算問題を早く解く・数を早く数えるといった情報処理速度を上げる学習療法が提案されていたり(例えば、非特許文献2参照)、運動により心肺機能を向上させて脳血流を増加させる運動療法が提案されていたり(例えば、非特許文献3)、2つのものごとを同時に行うデュアルタスクが提案されていたり(例えば、非特許文献4)、会話が提案されていたりする(例えば、非特許文献5)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】厚生労働省、「認知症」、<URL:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_recog.html>
【非特許文献2】「脳の強化法「脳トレ」が、多くの認知症患者を救っている」、京都総研 SPECIAL INTERVIEW、2019年5月、<URL:https://www.kyotobank.co.jp/houjin/report/pdf/special201905.pdf>
【非特許文献3】佐藤正之、「認知症に対する運動療法の効果とそのメカニズム」、The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine、2018年55巻8号、p.658-663
【非特許文献4】朝田隆、「認知症予防における運動療法」、ファルマシア、2019年55巻9号、p.838-842
【非特許文献5】阿部和穂著、「認知症 いま本当に知りたいこと101」武蔵野大学出版会、2017年6月2日、p.218-219
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した認知症予防に対する手段はそれぞれに効果があるものの、さらに認知症予防を強化するには更なる改善の余地があった。
【0006】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、複数の認知症予防手段を同時に実施して認知症予防効果を高める認知症予防用電子ビンゴゲームシステムおよび情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、電子ビンゴゲームのゲーム画面を表示する表示ユニットと、前記電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニットと、前記表示ユニットおよび前記入力ユニットと接続して前記入力ユニットへの前記ゲームプレイヤーの入力に基づいて前記表示ユニットに表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニットとを備えた認知症予防用電子ビンゴゲームシステムであって、前記入力ユニットが、各面毎に異なる数字を付した第1の数字付き直方体と、各面毎に異なる数字を付した第2の数字付き直方体と、少なくとも4面に異なる演算記号を付した演算記号付き直方体と、前記第1の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第1の数値を読み取る第1の読取装置と、前記第2の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第2の数値を読み取る第2の読取装置と、前記演算記号付き直方体の所定面に付された特定の演算記号を読み取る第3の読取装置とを有し、前記表示ユニットに表示するゲーム画面が、前記第1の読取装置が読み取った前記第1の数値を表示する第1の数値の表示部分と、前記第2の読取装置が読み取った前記第2の数値を表示する第2の数値の表示部分と、前記第3の読取装置が読み取った前記特定の演算記号を表示する特定の演算記号の表示部分と、前記第1の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記第2の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記演算記号付き直方体の各面に付された演算記号との組み合わせで算出される生成目標数を縦横同数の行列状に配列された各数値配置マスに配した電子ビンゴカードとで少なくとも構成され、前記電子ビンゴカードの表示後に前記第1の数値と前記第2の数値と前記特定の演算記号との組み合わせで算出されたプレイヤー生成値が前記電子ビンゴカードの数値配置マスに配された前記生成目標数の値と一致した場合に、前記表示ユニットが前記電子ビンゴカードの前記プレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示することにより、前述した課題を解決するものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの構成に加えて、前記入力ユニットが、複数設けられ、前記入力ユニットごとに算出された前記プレイヤー生成値が前記電子ビンゴカードの数値配置マスに配された前記生成目標数の値と一致した場合に、前記表示ユニットが前記電子ビンゴカードの前記プレイヤー生成値を含むマスに前記入力ユニットに対応する所定の合致表示を表示することにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの構成に加えて、前記入力ユニットが、前記表示ユニットに前記プレイヤー生成値を表示させる生成信号を送信する決定ボタンを有し、前記表示ユニットが、前記決定ボタンから送信された生成信号に基づいて前記プレイヤー生成値を表示することにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの構成に加えて、前記第1の読取装置が、前記第1の数字付き直方体を嵌め込むことで前記第1の数値を読み取り、前記第2の読取装置が、前記第2の数字付き直方体を嵌め込むことで前記第2の数値を読み取り、前記第3の読取装置が、前記演算記号付き直方体を嵌め込むことで前記特定の演算記号を読み取ることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載された認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの構成に加えて、前記第1の読取装置が、前記第1の数字付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて前記第1の数値を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを前記第1の数字付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有し、前記第2の読取装置が、前記第2の数字付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて前記第2の数値を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを前記第2の数字付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有し、前記第3の読取装置が、前記演算記号付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて前記特定の演算記号を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを前記演算記号付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの構成に加えて、前記入力ユニットが、前記ゲーム画面を表示する前記表示ユニットの表示面と異なる側に配置されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0013】
請求項7に係る発明は、電子ビンゴゲームのゲーム画面を表示する表示ユニットと、前記電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニットと、前記表示ユニットおよび前記入力ユニットと接続して前記入力ユニットへの前記ゲームプレイヤーの入力に基づいて前記表示ユニットに表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニットとを備えた認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによる情報処理方法であって、前記入力ユニットが、各面毎に異なる数字を付した第1の数字付き直方体と、各面毎に異なる数字を付した第2の数字付き直方体と、少なくとも4面に異なる演算記号を付した演算記号付き直方体と、前記第1の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第1の数値を読み取る第1の読取装置と、前記第2の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第2の数値を読み取る第2の読取装置と、前記演算記号付き直方体の所定面に付された特定の演算記号を読み取る第3の読取装置とを有し、前記表示ユニットに、前記第1の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記第2の数字付き直方体の各面に付された数字の値と前記演算記号付き直方体の各面に付された演算記号との組み合わせで算出される生成目標数を縦横同数の行列状に配列された各数値配置マスに配した電子ビンゴカードで少なくとも構成されたゲーム画面を表示する電子ビンゴカード表示ステップと、前記表示ユニットに表示するゲーム画面に、前記第1の読取装置が読み取った前記第1の数値と、前記第2の読取装置が読み取った前記第2の数値と、前記第3の読取装置が読み取った前記特定の演算記号とを少なくとも表示する入力表示ステップと、前記電子ビンゴカードの表示後に前記第1の数値と前記第2の数値と前記特定の演算記号とで算出されたプレイヤー生成値が前記電子ビンゴカードの数値配置マスに配された前記生成目標数の値と一致した場合に、前記表示ユニットが前記電子ビンゴカードの前記プレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示する合致表示ステップとを備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによれば、電子ビンゴカードの表示後に第1の数値と第2の数値と特定の演算記号との組み合わせで算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードの数値配置マスに配された生成目標数の値と一致した場合に、表示ユニットが電子ビンゴカードのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示することにより、ゲームプレイヤーは第1の数字付き直方体と第2の数字付き直方体と演算記号付き直方体とを組み合わせて電子ビンゴカード上に表示された生成目標数を作ってビンゴゲームを行えるため、第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とから算出するプレイヤー生成値を計算するような簡単な計算問題を解く学習療法と、第1の数字付き直方体と第2の数字付き直方体と演算記号付き直方体とを動かす運動療法とを同時に実施して、認知症予防効果を高めることができる。
【0015】
請求項2に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによれば、請求項1に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムが奏する効果に加えて、入力ユニットが、複数設けられ、入力ユニットごとに算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードの数値配置マスに配された生成目標数の値と一致した場合に、表示ユニットが電子ビンゴカードのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに入力ユニットに対応する所定の合致表示を表示することにより、認知症予防用電子ビンゴゲームが対戦型ゲームとなり、ゲームプレイヤー間での会話や相手プレイヤーの戦略を考慮して自身の戦略を立案する必要が生じるため、より複数の認知症予防手段を同時に実施したり、学習療法の強度を向上させたりしてより認知症予防の効果を高めることができる。
【0016】
請求項3に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによれば、請求項1または請求項2に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムが奏する効果に加えて、表示ユニットが、決定ボタンから送信された生成信号に基づいてプレイヤー生成値を表示することにより、ゲームプレイヤーが第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とに基づいて暗算を行って、電子ビンゴカードの数値配置マスに配された生成目標数の値との比較を行った上でプレイヤー生成値が決定される可能性が高まるため、プレイヤー生成値と電子ビンゴカードの数値配置マスに配された生成目標数の値とが偶然一致しにくくなり、より確実にゲームプレイヤーに学習療法を実施することができる。
【0017】
請求項4に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによれば、請求項1または請求項2に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムが奏する効果に加えて、第1の読取装置が、第1の数字付き直方体を嵌め込むことで第1の数値を読み取り、第2の読取装置が、第2の数字付き直方体を嵌め込むことで第2の数値を読み取り、第3の読取装置が、演算記号付き直方体を嵌め込むことで特定の演算記号を読み取ることにより、第1の数値、第2の数値、特定の演算記号のそれぞれが読み取られるタイミングが明確になるため、第1の数値、第2の数値、特定の演算記号のそれぞれが読み取られるタイミングをゲームプレイヤーが容易に知覚することができる。
【0018】
請求項5に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによれば、請求項1に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムが奏する効果に加えて、第1の読取装置が、第1の数字付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて第1の数値を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを第1の数字付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有し、第2の読取装置が、第2の数字付き直方体の前記所定面の反対側である読取面に設けられて第2の数値を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを第2の数字付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有し、第3の読取装置が、演算記号付き直方体の所定面の反対側である読取面に設けられて特定の演算記号を記憶したRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを演算記号付き直方体の読取面と対向する直方体対向面に有していることにより、第1の数字付き直方体、第2の数字付き直方体および演算記号付き直方体のそれぞれにRFIDを付すだけで、第1の数値、第2の数値、特定の演算記号のそれぞれが読み取られるため、簡単な構造で第1の数値、第2の数値、特定の演算記号のそれぞれをデータ処理ユニットに出力することができる。
【0019】
請求項6に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによれば、請求項1または請求項2に係る発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムが奏する効果に加えて、
入力ユニットが、ゲーム画面を表示する表示ユニットの表示面と異なる側に配置されていることにより、ゲームプレイヤーは電子ビンゴカードの各数値配置マスに配された生成目標数を覚える必要があるだけでなく、ゲームプレイヤーは表示ユニットの表示面が見える位置から入力ユニットまで移動する必要があるため、学習療法および運動療法の強度を増して、より認知症予防の効果を大きくすることができる。
【0020】
請求項7に係る発明の情報処理方法によれば、電子ビンゴカードの表示後に第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とで算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードの数値配置マスに配された生成目標数の値と一致した場合に、表示ユニットが電子ビンゴカードのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示する合致表示ステップを備えていることにより、ゲームプレイヤーは第1の数字付き直方体と第2の数字付き直方体と演算記号付き直方体とを組み合わせて電子ビンゴカード上に表示された数字を作ってビンゴゲームを行えるため、第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とから算出するプレイヤー生成値を計算するような簡単な計算問題を解く学習療法と、第1の数字付き直方体と第2の数字付き直方体と演算記号付き直方体とを動かす運動療法とを同時に実施して、認知症予防効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステムのシステム構成図。
【
図2】
図1に示す認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの一例を示す斜視図。
【
図3】
図2に示す認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの一例の平面図。
【
図5】第1の読取装置、第2の読取装置または第3の読取装置の斜視図。
【
図6】認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによる電子ビンゴゲームを説明する模式図。
【
図7A】本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによる電子ビンゴゲームの手順を説明するフローチャート。
【
図7B】
図7Aに示す電子ビンゴゲーム処理の手順を説明するフローチャート。
【
図8】
図7Bに示す入力処理の手順を説明するフローチャート。
【
図9】
図7Bに示す判定処理の手順を説明するフローチャート。
【
図10】
図7Aに示すゲーム終了処理の手順を説明するフローチャート。
【
図11A】本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの変形例を示す平面図。
【
図11B】本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの変形例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、電子ビンゴゲームのゲーム画面を表示する表示ユニットと、電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニットと、表示ユニットおよび入力ユニットと接続して入力ユニットへのゲームプレイヤーの入力に基づいて表示ユニットに表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニットとを備えた認知症予防用電子ビンゴゲームシステムであって、入力ユニットが、各面毎に異なる数字を付した第1の数字付き直方体と、各面毎に異なる数字を付した第2の数字付き直方体と、少なくとも4面に異なる演算記号を付した演算記号付き直方体と、第1の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第1の数値を読み取る第1の読取装置と、第2の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第2の数値を読み取る第2の読取装置と、演算記号付き直方体の所定面に付された特定の演算記号を読み取る第3の読取装置とを有し、表示ユニットに表示するゲーム画面が、第1の読取装置が読み取った第1の数値を表示する第1の数値の表示部分と、第2の読取装置が読み取った第2の数値を表示する第2の数値の表示部分と、第3の読取装置が読み取った特定の演算記号を表示する特定の演算記号の表示部分と、第1の数字付き直方体の各面に付された数字の値と第2の数字付き直方体の各面に付された数字の値と演算記号付き直方体の各面に付された演算記号との組み合わせで算出される生成目標数を縦横同数の行列状に配列された各数値配置マスに配した電子ビンゴカードとで少なくとも構成され、電子ビンゴカードの表示後に前記第1の数値と第2の数値と特定の演算記号との組み合わせで算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードの数値配置マスに配された生成目標数の値と一致した場合に、表示ユニットが電子ビンゴカードのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示し、複数の認知症予防手段を同時に実施して認知症予防効果を高めるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0023】
また、本発明は、電子ビンゴゲームのゲーム画面を表示する表示ユニットと、電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニットと、表示ユニットおよび入力ユニットと接続して入力ユニットへのゲームプレイヤーの入力に基づいて表示ユニットに表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニットとを備えた認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによる情報処理方法であって、入力ユニットが、各面毎に異なる数字を付した第1の数字付き直方体と、各面毎に異なる数字を付した第2の数字付き直方体と、少なくとも4面に異なる演算記号を付した演算記号付き直方体と、第1の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第1の数値を読み取る第1の読取装置と、第2の数字付き直方体の所定面に付された数字の値である第2の数値を読み取る第2の読取装置と、演算記号付き直方体の所定面に付された特定の演算記号を読み取る第3の読取装置とを有し、表示ユニットに、第1の数字付き直方体の各面に付された数字の値と第2の数字付き直方体の各面に付された数字の値と演算記号付き直方体の各面に付された演算記号との組み合わせで算出される生成目標数を縦横同数の行列状に配列された各数値配置マスに配した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示する電子ビンゴカード表示ステップと、表示ユニットに表示するゲーム画面に、第1の読取装置が読み取った第1の数値と、第2の読取装置が読み取った第2の数値と、第3の読取装置が読み取った特定の演算記号とを少なくとも表示する入力表示ステップと、電子ビンゴカードの表示後に第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とで算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードの数値配置マスに配された生成目標数の値と一致した場合に、表示ユニットが電子ビンゴカードのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面を表示する合致表示ステップとを備え、複数の認知症予防手段を同時に実施して認知症予防効果を高めるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0024】
例えば、本発明における表示ユニットとデータ処理ユニットとは別々の装置としてもよいし、一体の装置であってもよい。
【0025】
例えば、本発明における第1の読取装置による第1の数字付き直方体の所定面に付された数字の読み取りは、撮像素子による文字認識であってもよいが、簡単な構造とするために第1の数字付き直方体にRFIDタグを付し、このRFIDタグを読み取るRFIDリーダーを第1の読取装置に設けることが好ましい。
これは、第2の読取装置と第2の数字付き直方体、第3の読取装置と演算記号付き直方体についても同様である。
【0026】
例えば、本発明における第1の数字付き直方体の各面に付される数字は、自然数であることが好ましいが、整数(すなわち、0や負の数)であってもよい。
これは第2の数字付き直方体についても同様である。
【0027】
例えば、本発明における演算記号付き直方体に付される演算記号は、四則演算記号(+-×÷)としてもよいし、四則演算記号に「^(べき乗)」や、「mod(剰余)」等の演算記号を加えてもよい。
また、演算記号付き直方体の5面または6面全てに演算記号を付してもよい。
【0028】
例えば、本発明における電子ビンゴカードは、縦横同数の行列状に配列されたマスを有していたが、縦横異数の行列状に配列されたマスを有していてもよい。
【実施例0029】
以下、
図1乃至
図10に基づいて、本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100を説明する。
【0030】
<1.認知症予防用電子ビンゴゲームシステムのシステム概要>
まず、
図1乃至
図3に基づいて、本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100の概要を説明する。
図1は本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステムのシステム構成図であり、
図2は
図1に示す認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの一例を示す斜視図であり、
図3は
図2に示す認知症予防用電子ビンゴゲームシステムの一例の平面図である。
なお、
図2ではゲームプレイヤーを省略している。
【0031】
認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100は、
図1に示すように、電子ビンゴゲームのゲーム画面を表示する表示ユニット110と、電子ビンゴゲームのゲームプレイヤーが操作する入力ユニット(本実施例においては、第1のゲームプレイヤーP1が操作する第1の入力ユニット120Aおよび第2のゲームプレイヤーP2が操作する第2の入力ユニット120Bの2つの入力ユニット)と、表示ユニット110および入力ユニットと接続して入力ユニットへのゲームプレイヤーの入力に基づいて表示ユニット110に表示させるゲーム画面データを生成するデータ処理ユニット130とを備えている。
【0032】
表示ユニット110は、
図2に示すように、床Fに設置された机Tに載置されている。
そして、この表示ユニット110においてゲーム画面Gを表示する表示面111は、
図3に示すように、ゲームプレイヤー(第1のゲームプレイヤーP1および第2のゲームプレイヤーP2)と正対している。
【0033】
データ処理ユニット130は、
図1に示すように処理装置(CPU)131および記憶装置132を有し、
図2に示すように本実施例においては机Tに載置されている。
【0034】
<2.入力ユニット>
次に、
図1乃至
図6に基づいて、本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100における入力ユニットについて説明する。
図4Aは第1の数字付き直方体の展開図であり、
図4Bは第2の数字付き直方体の展開図であり、
図4Cは演算記号付き直方体の展開図であり、
図5は第1の読取装置、第2の読取装置または第3の読取装置の斜視図であり、
図6は認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによる電子ビンゴゲームを説明する模式図である。
なお、第1の入力ユニット120Aと第2の入力ユニット120Bとは、装置構成が同様であるため、以下、第1の入力ユニット120Aのみを説明する。
【0035】
第1の入力ユニット120Aは、
図1乃至
図3等に示すように、各面毎に異なる数字を付した第1の数字付き直方体121Aと、この第1の数字付き直方体121Aの天面(所定面)121Aaに付された数字の値である第1の数値を読み取る第1の読取装置122Aと、各面毎に異なる数字を付した第2の数字付き直方体123Aと、この第2の数字付き直方体123Aの天面(所定面)123Aaに付された数字の値である第2の数値を読み取る第2の読取装置124Aと、4面に異なる演算記号を付した演算記号付き直方体125Aと、この演算記号付き直方体125Aの天面(所定面)125Aaに付された特定の演算記号を読み取る第3の読取装置126Aと、表示ユニット110に後述のプレイヤー生成値を表示させる生成信号をデータ処理ユニット130に送信する決定ボタン127Aとを有している。
なお、本実施例においては、
図3等に示すように、第1のゲームプレイヤーP1から見て、左側から「第1の読取装置122A、第3の読取装置126A、第2の読取装置124A、決定ボタン127A」の順で配置されている。
したがって、第1の数字付き直方体121A、第2の数字付き直方体123A、演算記号付き直方体125Aについても、第1のゲームプレイヤーP1から見て、左側から「第1の数字付き直方体121A、演算記号付き直方体125A、第2の数字付き直方体123A」の順で配置されることになる。
【0036】
<2.1.第1の数字付き直方体、第2の数字付き直方体、演算記号付き直方体>
第1の数字付き直方体121Aは、本実施例ではMDFボードを組み合わせて作製される中空の立方体であり、
図4Aに示すように、対向する一対の面に付された数の和が19になるように各面毎に数字が付されている。
【0037】
第1の数字付き直方体121Aの各面の裏面(すなわち、第1の数字付き直方体121Aの内側を形成する面)には、RFIDタグ121A1~121A6が設けられている。
RFIDタグ121A1は、「12」が付された面の裏面に設けられ、「12」が付された面の反対側の「7」が付された面に付された数の値(7)が記憶されている。
RFIDタグ121A2は、「11」が付された面の裏面に設けられ、「11」が付された面の反対側の「8」が付された面に付された数の値(8)が記憶されている。
RFIDタグ121A3は、「10」が付された面の裏面に設けられ、「10」が付された面の反対側の「9」が付された面に付された数の値(9)が記憶されている。
RFIDタグ121A4は、「9」が付された面の裏面に設けられ、「9」が付された面の反対側の「10」が付された面に付された数の値(10)が記憶されている。
RFIDタグ121A5は、「8」が付された面の裏面に設けられ、「8」が付された面の反対側の「11」が付された面に付された数の値(11)が記憶されている。
RFIDタグ121A6は、「7」が付された面の裏面に設けられ、「7」が付された面の反対側の「12」が付された面に付された数の値(12)が記憶されている。
【0038】
第2の数字付き直方体123Aは、本実施例ではMDFボードを組み合わせて作製される中空の立方体であり、
図4Bに示すように、対向する一対の面に付された数の和が7になるように各面毎に数字が付されている。
【0039】
第2の数字付き直方体123Aの各面の裏面(すなわち、第2の数字付き直方体123Aの内側を形成する面)には、RFIDタグ123A1~123A6が設けられている。
RFIDタグ121A3は、「6」が付された面の裏面に設けられ、「6」が付された面の反対側の「1」が付された面に付された数の値(1)が記憶されている。
RFIDタグ123A2は、「5」が付された面の裏面に設けられ、「5」が付された面の反対側の「2」が付された面に付された数の値(2)が記憶されている。
RFIDタグ123A3は、「4」が付された面の裏面に設けられ、「4」が付された面の反対側の「3」が付された面に付された数の値(3)が記憶されている。
RFIDタグ123A4は、「3」が付された面の裏面に設けられ、「3」が付された面の反対側の「4」が付された面に付された数の値(4)が記憶されている。
RFIDタグ123A5は、「2」が付された面の裏面に設けられ、「2」が付された面の反対側の「5」が付された面に付された数の値(5)が記憶されている。
RFIDタグ123A6は、「1」が付された面の裏面に設けられ、「1」が付された面の反対側の「6」が付された面に付された数の値(6)が記憶されている。
【0040】
演算記号付き直方体125Aは、本実施例ではMDFボードを組み合わせて作製される中空の立方体であり、
図4Cに示すように、3組の対向面のうち、2組の対向面に四則演算記号(+-×÷)が付されており、残りの1組の対向面には四則演算記号が付されていない。
【0041】
演算記号付き直方体125Aの各面の裏面(すなわち、演算記号付き直方体125Aの内側を形成する面)には、RFIDタグ125A1~125A4が設けられている。
RFIDタグ125A1は、「+」が付された面の裏面に設けられ、「+」が付された面の反対側の「×」が付された面に付された四則演算記号「+」が記憶されている。
RFIDタグ125A2は、「-」が付された面の裏面に設けられ、「-」が付された面の反対側の「×」が付された面に付された四則演算記号「-」が記憶されている。
RFIDタグ125A1は、「×」が付された面の裏面に設けられ、「×」が付された面の反対側の「×」が付された面に付された四則演算記号「×」が記憶されている。
RFIDタグ125A1は、「÷」が付された面の裏面に設けられ、「÷」が付された面の反対側の「×」が付された面に付された四則演算記号「÷」が記憶されている。
【0042】
<3.2.第1の読取装置、第2の読取装置、第3の読取装置>
次に、第1の読取装置122Aと第2の読取装置124Aと第3の読取装置126Aとについて説明する。
なお、第1の読取装置122Aと第2の読取装置124Aと第3の読取装置126Aとは、読取対象が異なるだけで同一の読取装置であるため、以下、第1の読取装置122Aのみを説明する。
【0043】
第1の読取装置122Aは、
図2および
図5に示すように、データ処理ユニット130に接続される信号線122A1を有している。
そして、第1の読取装置122Aは、
図5に示すように、第1の数字付き直方体121Aが嵌め込まれる矩形状の凹部を有している。
したがって、第1の数字付き直方体121Aは、
図6に示すように、第1の読取装置122Aに嵌め込み自在となっている。
また、第1の数字付き直方体121Aを第1の読取装置122Aに嵌め込んだ際、第1の数字付き直方体121Aの底面である読取面121Ab(
図6参照)は、第1の読取装置122Aの凹部の底面である直方体対向面122A2と対向し当接する。
そして、この第1の読取装置122Aの直方体対向面122A2には、第1の数字付き直方体121Aが凹部に嵌め込まれた際に第1の数字付き直方体121Aに設けられたRFIDタグを読み取るRFIDリーダーが設けられている。
【0044】
なお、本実施例において、第1の読取装置122Aが有するRFIDリーダーは第1の数字付き直方体121Aに設けられたRFIDタグのみを読み取り、第2の読取装置124Aが有するRFIDリーダーは第2の数字付き直方体123Aに設けられたRFIDタグのみを読み取り、第3の読取装置126Aが有するRFIDリーダーは演算記号付き直方体125Aに設けられたRFIDタグのみを読み取る。
すなわち、本実施例において、第1の読取装置122Aに第2の数字付き直方体123Aや演算記号付き直方体125Aを嵌め込んでも機能しないし、第2の読取装置124Aに第1の数字付き直方体121Aや演算記号付き直方体125Aを嵌め込んでも機能しないし、第3の読取装置126Aに第1の数字付き直方体121Aや第2の数字付き直方体123Aを嵌め込んでも機能しない。
【0045】
<2.3.決定ボタン>
決定ボタン127Aは、
図2等に示すように押しボタンであり、データ処理ユニット130に接続される信号線127A1を有している。
【0046】
<3.ゲーム画面>
次に、
図6に基づいて、データ処理ユニット130が生成したゲーム画面データに基づいて表示ユニット110が表示するゲーム画面Gを説明する。
ゲーム画面Gは、
図6に示すように、中央に配置される電子ビンゴカードGCと、上方に配置される制限時間表示領域GTと、電子ビンゴカードGCの側方に配置されて第1のゲームプレイヤーP1の入力結果を表示する第1のゲームプレイヤー入力表示領域GP1と、電子ビンゴカードGCの側方に配置されて第2のゲームプレイヤーP2の入力結果を表示する第2のゲームプレイヤー入力表示領域GP2とから構成されている。
【0047】
電子ビンゴカードGCは、本実施例においては、縦5マス×横5マスの正方形状であり、中央を除く各数値配置マスには、生成目標数GCnが配されている。
電子ビンゴカードGCに記載される生成目標数GCnは、第1の数字付き直方体121A、121Bの各面に付された数字の値と、第2の数字付き直方体123A、123Bの各面に付された数字の値と、演算記号付き直方体125A、125Bの各面に付された演算記号とを組み合わせて演算可能な自然数である。
また、中央の数値配置マスには、予め合致表示GCfが付されている。
【0048】
制限時間表示領域GTは、1回の電子ビンゴゲームにおける制限時間(ゲーム終了までの時間)を表示する領域である。
【0049】
第1のゲームプレイヤー入力表示領域GP1は、第1のゲームプレイヤーP1が第1の入力ユニット120Aに入力した内容を表示する領域である。
この第1のゲームプレイヤー入力表示領域GP1は、第1のゲームプレイヤーP1の獲得したスコアが表示される獲得スコア表示部分GP1aと、第1の読取装置122Aが読み取った第1の数値を表示する第1の数値の表示部分GP1bと、第2の読取装置124Aが読み取った第2の数値を表示する第2の数値の表示部分GP1cと、第3の読取装置126Aが読み取った特定の演算記号を表示する特定の演算記号の表示部分GP1dと、第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とにより算出されたプレイヤー生成値を表示するプレイヤー生成値の表示部分GP1eとから構成されている。
【0050】
第2のゲームプレイヤー入力表示領域GP2は、第2のゲームプレイヤーP2が第2の入力ユニット120Bに入力した内容を表示する領域である。
なお、第2のゲームプレイヤー入力表示領域GP2の構成は、第1のゲームプレイヤー入力表示領域GP1の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0051】
<4.認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100による電子ビンゴゲーム>
次に、
図6および
図10に基づいて、上述した認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100による電子ビンゴゲーム(情報処理方法)について説明する。
図7Aは本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステムによる電子ビンゴゲームの手順を説明するフローチャートであり、
図7Bは
図7Aに示す電子ビンゴゲーム処理の手順を説明するフローチャートであり、
図8は
図7Bに示す入力処理の手順を説明するフローチャートであり、
図9は
図7Bに示す判定処理の手順を説明するフローチャートであり、
図10は
図7Aに示すゲーム終了処理の手順を説明するフローチャートである。
【0052】
本実施例における電子ビンゴゲームは、
図7Aに示す手順に沿って行われる。
なお、電子ビンゴゲームの手順は、
図7Aに示す手順に限定されるものではない。
【0053】
(ステップS10)
まず、データ処理ユニット130が、不図示のゲーム開始手段から送信された電子ビンゴゲームのゲーム開始指示を受信する。
【0054】
(ステップS20)
そして、ゲーム開始指示を受信したデータ処理ユニット130は、制限時間(例えば、180秒)の計時を開始する。
【0055】
(ステップS30)
次に、データ処理ユニット130は、ゲーム画面データを生成して表示ユニット110に送信し、表示ユニット110はこのゲーム画面データをゲーム画面Gとして表示する。
具体的には、データ処理ユニット130は、電子ビンゴカードGCの中央を除く各数値配置マスに記載する自然数を決定して、ゲーム画面データを生成する。
なお、電子ビンゴカードGCの中央を除く各数値配置マスに配される自然数は、ランダムであると共に全て異なっている。
すなわち、ステップS30は、縦横同数の行列状(5行×5列)に配列された各数値配置マスに、第1の数字付き直方体121Aの各面に付された数字の値(7~12)と第2の数字付き直方体123Aの各面に付された数字の値(1~6)と、演算記号付き直方体の各面に付された演算記号(+-×÷)との組み合わせで算出される生成目標数GCnを配した電子ビンゴカードを含むゲーム画面Gを表示する電子ビンゴカード表示ステップである。
【0056】
(ステップS40)
次に、データ処理ユニット130は、電子ビンゴゲームを開始してから経過した時間が制限時間に到達したか、すなわち、電子ビンゴゲームを開始して所定の制限時間が経過したか否かを判定する。
電子ビンゴゲームを開始して所定の制限時間が経過していない場合はステップS50に進み、電子ビンゴゲームを開始して所定の制限時間が経過した場合はステップS70に進む。
【0057】
(ステップS50)
電子ビンゴゲームを開始して所定の制限時間が経過していない場合、データ処理ユニット130は、電子ビンゴカードGCにおいて、すべての数値配置マスに有効になっているか否かを判定する。
全ての数値配置マスが有効になっている場合は電子ビンゴゲームが終了したと判断してステップS70に進み、全ての数値配置マスが有効になっていない場合は電子ビンゴゲームが進行中であると判断してステップS60に進む。
【0058】
(ステップS60)
電子ビンゴゲームを開始して所定の制限時間が経過しておらず、かつ、電子ビンゴゲームが進行中であるとデータ処理ユニット130が判断した場合、データ処理ユニット130は、
図7Bに示すような電子ビンゴゲーム処理を実行する。
すなわち、データ処理ユニット130は、電子ビンゴゲーム処理として、各入力ユニットに対する入力処理(ステップS61)および判定処理(ステップS62)を行う。
なお、第1の入力ユニット120Aに対する入力処理および判定処理と第2の入力ユニット120Bに対する入力処理および判定処理とは同様であるため、以下の電子ビンゴゲーム処理の説明においては、第1の入力ユニット120Aに対してのみ説明する。
【0059】
(ステップS61)
入力処理では、データ処理ユニット130は
図8に示すような処理を実行する。
【0060】
(ステップS611a~ステップS611c)
まず、第1の値の表示(ステップS611a)と、第2の値の表示(ステップS611b)と、特定の演算記号の表示(ステップS611c)とを行う。
【0061】
具体的には、第1の読取装置122AのRFIDリーダーは、第1の読取装置122Aに嵌め込まれた第1の数字付き直方体121Aの読取面121Abに設けられたRFIDタグに記憶された第1の数値を読み取る。
そして、第1の読取装置122Aは読み取った第1の数値をデータ処理ユニット130に送信し、データ処理ユニット130はゲーム画面データを生成して表示ユニット110に送信し、表示ユニット110はこのゲーム画面データをゲーム画面Gとして表示する。
このとき、第1の読取装置122Aが読み取った第1の数値は、ゲーム画面Gにおける第1の数値の表示部分GP1bに表示される。
なお、ステップS611bおよびステップS611cは、読取装置と読取対象とが異なるだけであり、ステップS611aと同様の処理を行うため、説明を省略する。
したがって、ステップS611a~ステップS611cは、第1の読取装置122Aが読み取った第1の数値と、第2の読取装置124Aが読み取った第2の数値と、第3の読取装置126Aが読み取った特定の演算記号とを少なくともゲーム画面Gに表示する入力表示ステップである。
【0062】
(ステップS612)
次に、データ処理ユニット130は第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とに基づいて算出したプレイヤー生成値を含むゲーム画面データを生成して表示ユニット110に送信し、表示ユニット110はこのゲーム画面データをゲーム画面Gとして表示する。
このとき、プレイヤー生成値は、ゲーム画面Gにおけるプレイヤー生成値の表示部分GP1eに表示される。
なお、プレイヤー生成値が整数にならなかった場合は、プレイヤー生成値を0とする。
【0063】
(ステップS613)
次に、決定ボタン127Aが押下されたか否かを検出する。
決定ボタン127Aが押下された場合、入力処理を終了する。
決定ボタン127Aが押下されていない場合、ステップS611a~ステップS611cに戻る。
【0064】
(ステップS62)
判定処理では、データ処理ユニット130は
図9に示すような処理を実行する。
【0065】
(ステップS621)
まず、データ処理ユニット130は、プレイヤー生成値が電子ビンゴカードGCの数値配置マスに配された生成目標数GCnの値と一致するか否かを判定する。
プレイヤー生成値が電子ビンゴカードGCのいずれか1つの数値配置マスに配された生成目標数GCnとの値と一致する場合はステップS622に進み、プレイヤー生成値が電子ビンゴカードGCのすべての数値配置マスに配された生成目標数GCnとの値と一致しない場合は判定処理を終了する。
【0066】
(ステップS622)
ステップS622では、データ処理ユニット130は、電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスが有効であるか否かを判定する。
電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスが有効ではない場合はステップS623に進み、電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスが有効である場合は判定処理を終了する。
【0067】
(ステップS623)
ステップS623では、データ処理ユニット130は電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスを有効にすると共に、いずれの入力ユニットに基づく有効化であるかであるかを記憶する。
そして、電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに入力ユニットに対応する所定の合致表示を付したゲーム画面データを生成して表示ユニット110に送信し、表示ユニット110はこのゲーム画面データをゲーム画面Gとして表示する。
このとき、ゲーム画面Gにおける電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスには入力ユニットに(すなわち、ゲームプレイヤー)に対応する合致表示GCfが表示される。
したがって、ステップS623は、電子ビンゴカードGCの表示後に第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とで算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードGCの数値配置マスに配された生成目標数GCnの値と一致した場合に、表示ユニット110が前記電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示を表示した電子ビンゴカードを含むゲーム画面Gを表示する合致表示ステップである。
【0068】
(ステップS624)
次に、データ処理ユニット130は各ゲームプレイヤーの獲得したスコアを算出すると共に算出した各ゲームプレイヤーの獲得したスコアを含むゲーム画面データを生成して表示ユニット110に送信し、表示ユニット110はこのゲーム画面データをゲーム画面Gとして表示する。
このとき、第1のゲームプレイヤーP1が獲得したスコアはゲーム画面Gにおける獲得スコア表示部分GP1a表示され、第2のゲームプレイヤーP2が獲得したスコアはゲーム画面Gにおける獲得スコア表示部分GP2a表示される。
なお、スコアは、電子ビンゴカードGCのいずれかの数値配置マスにプレイヤー生成値が存在した場合は例えば10点、電子ビンゴカードGCにおける合致表示が縦横斜めのいずれか一列揃った場合は例えば100点として、それぞれを加算して算出する。
【0069】
(ステップS70)
電子ビンゴゲームを開始して所定の制限時間が経過した場合、または、電子ビンゴカードGCのすべての数値配置マスが有効になった場合、データ処理ユニット130は
図10に示すようなゲーム終了処理を実行する。
【0070】
(ステップS71)
具体的には、まず、データ処理ユニット130は、すべての入力ユニットから入力されたデータを遮断、すなわち、すべての入力ユニットから入力されたデータに対する処理を何ら行わない状態とする。
【0071】
(ステップS72)
そして、データ処理ユニット130は、第1のゲームプレイヤーP1が獲得したスコアと第2のゲームプレイヤーP2が獲得したスコアとを比較し、獲得したスコアの大きいプレイヤーを勝者、獲得したスコアの小さいプレイヤーを敗者と判定する。
【0072】
(ステップS73)
そして、データ処理ユニット130は、電子ビンゴゲームの勝者情報および電子ビンゴゲームの終了情報を含むゲーム画面データを生成して表示ユニット110に送信し、表示ユニット110はこのゲーム画面データをゲーム画面Gとして表示する。
【0073】
<4.認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100が奏する効果>
以上説明した本実施例の認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100によれば、電子ビンゴカードGCの表示後に第1の数値と第2の数値と特定の演算記号との組み合わせで算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードGCの数値配置マスに配された生成目標数GCnの値と一致した場合に、表示ユニット110が電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに合致表示GCfを表示した電子ビンゴカードGCを含むゲーム画面Gを表示することにより、ゲームプレイヤーは第1の数字付き直方体と第2の数字付き直方体と演算記号付き直方体とを組み合わせて電子ビンゴカードGC上に表示された生成目標数を作ってビンゴゲームを行えるため、第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とから算出するプレイヤー生成値を計算するような簡単な計算問題を解く学習療法と、第1の数字付き直方体と第2の数字付き直方体と演算記号付き直方体とを動かす運動療法とを同時に実施して、認知症予防効果を高めることができる。
【0074】
また、入力ユニットが、複数設けられ(第1の入力ユニット120A、第2の入力ユニット120B)、入力ユニットごとに算出されたプレイヤー生成値が電子ビンゴカードGCの数値配置マスに配された生成目標数GCnの値と一致した場合に、表示ユニット110が電子ビンゴカードGCのプレイヤー生成値を含む数値配置マスに入力ユニットに対応する所定の合致表示GCfを表示することにより、認知症予防用電子ビンゴゲームが対戦型ゲームとなり、ゲームプレイヤー間での会話や相手プレイヤーの戦略を考慮して自身の戦略を立案する必要が生じるため、より複数の認知症予防手段を同時に実施したり、学習療法の強度を向上させたりしてより認知症予防の効果を高めることができる。
【0075】
さらに、表示ユニット110が、決定ボタン127A、127Bから送信された生成信号に基づいてプレイヤー生成値を表示することにより、ゲームプレイヤーが第1の数値と第2の数値と特定の演算記号とに基づいて暗算を行って、電子ビンゴカードGCの数値配置マスに配された生成目標数GCnの値との比較を行った上でプレイヤー生成値が決定される可能性が高まるため、プレイヤー生成値と電子ビンゴカードGCの数値配置マスに配された生成目標数GCnの値とが偶然一致しにくくなり、より確実にゲームプレイヤーに学習療法を実施することができる。
【0076】
また、第1の読取装置122A、122Bが、第1の数字付き直方体121A、121Bを嵌め込むことで第1の数値を読み取ることにより、第1の数値が読み取られるタイミングが明確になるため、第1の数値が読み取られるタイミングをゲームプレイヤーが容易に知覚することができる。
これは、第2の読取装置および第2の数字付き直方体、第3の読取装置および演算記号付き直方体についても同様である。
【0077】
<変形例>
以上、本発明の一実施例である認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100およびこの認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100による情報処理方法について説明したが、本発明の認知症予防用電子ビンゴゲームシステムおよび情報処理方法は、上述した実施例の認知症予防用電子ビンゴゲームシステム100および情報処理方法に限定されるものではない。
【0078】
例えば、上述した実施例では、
図3に示すように、机Tに第1の読取装置122A、122Bと第2の読取装置124A、124Bと第3の読取装置126A、126Bと決定ボタン127A、127Bを設置していたが、
図11Aに示すように、決定ボタンだけを机Tに配置して、第1の読取装置、第2の読取装置および第3の読取装置と決定ボタンとを離してもよい。
このように入力ユニットの各構成を配置することにより、ゲームプレイヤーの運動量を増して、認知症予防効果を高めることができる。
【0079】
さらに、
図3に示すように、上述した実施例では、入力ユニットが表示ユニット110の表示面111と同じ側に配置(すなわち、表示ユニット110の表示面111とゲームプレイヤーとの間に入力ユニットを配置)していたが、
図11Bのように、第1の読取装置、第2の読取装置および第3の読取装置を表示ユニット110の表示面111と異なる側に配置(すなわち、ゲームプレイヤーと第1の読取装置、第2の読取装置および第3の読取装置との間に表示ユニット110に配置)してもよい。
このように入力ユニットの各構成を配置することにより、ゲームプレイヤーは電子ビンゴカードの各数値配置マスに配された生成目標数を覚える必要があるだけでなく、ゲームプレイヤーは表示ユニット110の表示面111が見える位置から入力ユニットまで移動する必要があるため、
図3や
図11Aに示す入力ユニットの各構成の配置よりも学習療法および運動療法の強度が増し、より認知症予防の効果を大きくすることができる。
なお、
図11Bの場合、第1の読取装置、第2の読取装置および第3の読取装置を机TTに設置してもよい。
【0080】
例えば、上述した実施例では、第1の数字付き直方体121AはMDFボードを組み合わせて作製された中空状の立方体であったが、中空状の直方体であってもよい。
さらに、第1の数字付き直方体は、中実の立方体または直方体であってもよい。
また、第1の数字付き直方体の材質は、MDFに限定されるものではない。
以上は、第2の数字付き直方体、演算記号付き直方体についても同様である。
【0081】
例えば、上述した実施例では、第1の数字付き直方体121Aは第1の数字付き直方体121Aの内側を形成する面にRFIDタグが設けられていたが、RFIDタグを埋め込んだNFCカードに数字を印刷して、第1の数字付き直方体の表面の各面に貼り付けても良い。
これは、第2の数字付き直方体、演算記号付き直方体についても同様である。
【0082】
例えば、上述した実施例では、第1の読取装置に第1の数字付き直方体を嵌め込むことで第1の数値を読み取っていたが、第1の読取装置の天面を平坦として第1の数字付き直方体を載置して第1の数値を読み取ってもよい。
これは、第2の読取装置と第2の数字付き直方体、および、第3の読取装置と演算記号付き直方体についても同様である。
【0083】
例えば、上述した実施例では、第1の読取装置が第1の数字付き直方体の天面に付された数字の値を読み取っていたが、第1の読取装置が第1の数字付き直方体の天面以外の数字の値を読み取ってもよい。
これは、第2の読取装置と第2の数字付き直方体、および、第3の読取装置と演算記号付き直方体についても同様である。
【0084】
例えば、上述した実施例では、第1の読取装置122Aとデータ処理ユニット130とは信号線122A1により接続されていたが、第1の読取装置とデータ処理ユニットとを無線で接続してもよい。
これは、第2の読取装置とデータ処理ユニット、および、第3の読取装置とデータ処理ユニットについても同様である。
【0085】
例えば、上述した実施例では、決定ボタン127Aはとデータ処理ユニット130とは信号線127A1により接続されていたが、決定ボタンとデータ処理ユニットとを無線で接続してもよい。
【0086】
例えば、上述した実施例では、電子ビンゴゲームを開始して所定の制限時間が経過した場合、または、電子ビンゴカードGCのすべての数値配置マスが有効になった場合にゲーム終了処理を実行していたが、電子ビンゴカードGC上でひとりのプレイヤーが縦横斜めのいずれか1列すべてを有効とした段階でゲーム終了処理を実行してもよい。
【0087】
例えば、上述した実施例では、第1のゲームプレイヤーP1と第2のゲームプレイヤー
P2との対戦型ゲームとしたが、ゲームプレイヤーの人数は2人に限定されるものではなく、3人以上の対戦ゲームとしてもよいし、ゲームプレイヤーがコンピューター(プログラム)であってもよい。
また、ゲームプレイヤーが1人の場合、タイムアタックであってもよい。
【0088】
例えば、上述した実施例では、第1の数字付き直方体121Aおよび第2の数字付き直方体123Aに数字、演算記号付き直方体125Aに四則演算記号をそれぞれ付していたが、演算記号付き直方体を設けず、第1の数字付き直方体に数字ではなく漢字の部首、第2の数字付き直方体に漢字の旁を設けて、電子ビンゴカードの各数値配置マスには第1の数字付き直方体および第2の数字付き直方体とで作られる漢字を記載してもよい。