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特開2024-165182ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165182
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20241121BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20241121BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241121BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20241121BHJP
【FI】
A63F13/80 E
A63F13/55
A63F13/69
A63F13/53
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081107
(22)【出願日】2023-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】長岡 靖仁
(57)【要約】
【課題】 オブジェクトの消滅を伴うゲームにおける興趣を向上させる。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10は、通信ネットワーク20を介して通信可能に接続されているプレイヤ端末30を操作するユーザに対してゲームを提供する。当該サーバ10は、ゲームフィールド内に配置されたオブジェクトの位置の決定に応じて、属性値決定条件を充足する複数の要素を特定し、これらの複数の要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、各要素の確定属性値を決定して表示し、属性値決定条件を充足した複数の要素を消滅させるから、単に複数の要素が消滅するゲームと比較して、特典の付与の判定、並びに、確定属性値の決定及び表示に関する楽しみをプレイヤに対して与えることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲームを提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、
各々に複数の属性値が関連付けられた複数の要素から成る第1オブジェクトをゲームフィールド内に配置するステップと、
配置された前記第1オブジェクトを移動させ、前記第1オブジェクトの位置を決定するステップと、
前記第1オブジェクトの位置の決定に応じて、前記第1オブジェクトを構成する複数の要素を含む前記ゲームフィールド内の複数の要素のうち、第1条件を充足する複数の第1条件充足要素を特定するステップと、
前記複数の第1条件充足要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、前記複数の第1条件充足要素の各々について、関連付けられた複数の属性値の中から確定属性値を決定して表示するステップと、
前記特典の付与の有無にかかわらず、前記複数の第1条件充足要素を消滅させるステップと、を実行する、
システム。
【請求項2】
前記第1条件は、前記ゲームフィールドにおいて第1方向に連続して並ぶ前記複数の第1条件充足要素が充足する、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記確定属性値を決定して表示するステップは、抽選を介して前記特典の付与を判定すると共に、前記抽選の結果に基づいて、前記複数の第1条件充足要素の各々についての前記確定属性値を決定する、
請求項1のシステム。
【請求項4】
前記第1オブジェクトを配置するステップは、複数の配置可能オブジェクトの中から前記プレイヤによって選択された前記第1オブジェクトを前記ゲームフィールド内に配置する、
請求項1のシステム。
【請求項5】
前記第1オブジェクトを配置するステップは、第1領域に表示されている前記複数の配置可能オブジェクトの中から前記プレイヤによって選択されて前記ゲームフィールド内に移された前記第1オブジェクトを、前記プレイヤによる第1操作に応じて前記ゲームフィールド内に配置する一方、前記第1オブジェクトの前記ゲームフィールド内への配置前の前記プレイヤによる第2操作に応じて、前記第1領域に戻すことを含む、
請求項4のシステム。
【請求項6】
前記第1オブジェクトを配置するステップは、前記プレイヤによって指定された前記ゲームフィールド内の位置に前記第1オブジェクトを配置する、
請求項1のシステム。
【請求項7】
前記確定属性値を決定して表示するステップは、前記複数の第1条件充足要素の各々についての前記確定属性値を、所定の時間間隔で順に表示することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項8】
前記確定属性値を決定して表示するステップは、前記特典として、前記プレイヤにとって有利な所定期間の効果を発生させることを含む、
請求項1のシステム。
【請求項9】
前記第1オブジェクトを配置するステップは、複数の配置可能オブジェクトの中から前記プレイヤによって選択された前記第1オブジェクトを前記ゲームフィールド内に配置し、
前記確定属性値を決定して表示するステップは、前記所定期間の効果の発生に応じて、前記複数の配置可能オブジェクトを初期化する、
請求項8のシステム。
【請求項10】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記第1オブジェクトの位置の決定に応じて、前記ゲームフィールド内の複数の要素のうち、前記第1条件とは異なる第2条件を充足する第2条件充足要素を消滅させるステップを実行する、
請求項1のシステム。
【請求項11】
前記第1条件は、前記ゲームフィールドにおいて第1方向に連続して並ぶ前記複数の第1条件充足要素が充足し、
前記第2条件は、前記ゲームフィールドにおいて前記第1方向に非連続で並ぶ前記複数の第2条件充足要素が充足する、
請求項10のシステム。
【請求項12】
前記第2条件充足要素を消滅させるステップは、前記ゲームフィールド内の複数の要素の少なくとも一部が、前記ゲームフィールドの第2方向の一方側の第2領域に位置する場合に、前記第2方向の他方側に位置する前記複数の第2条件充足要素を消滅させる、
請求項11のシステム。
【請求項13】
1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲームを提供するための方法であって、
各々に複数の属性値が関連付けられた複数の要素から成る第1オブジェクトをゲームフィールド内に配置するステップと、
配置された前記第1オブジェクトを移動させ、前記第1オブジェクトの位置を決定するステップと、
前記第1オブジェクトの位置の決定に応じて、前記第1オブジェクトを構成する複数の要素を含む前記ゲームフィールド内の複数の要素のうち、第1条件を充足する複数の第1条件充足要素を特定するステップと、
前記複数の第1条件充足要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、前記複数の第1条件充足要素の各々について、関連付けられた複数の属性値の中から確定属性値を決定して表示するステップと、
前記特典の付与の有無にかかわらず、前記複数の第1条件充足要素を消滅させるステップと、を備える、
方法。
【請求項14】
ゲームを提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、
各々に複数の属性値が関連付けられた複数の要素から成る第1オブジェクトをゲームフィールド内に配置するステップと、
配置された前記第1オブジェクトを移動させ、前記第1オブジェクトの位置を決定するステップと、
前記第1オブジェクトの位置の決定に応じて、前記第1オブジェクトを構成する複数の要素を含む前記ゲームフィールド内の複数の要素のうち、第1条件を充足する複数の第1条件充足要素を特定するステップと、
前記複数の第1条件充足要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、前記複数の第1条件充足要素の各々について、関連付けられた複数の属性値の中から確定属性値を決定して表示するステップと、
前記特典の付与の有無にかかわらず、前記複数の第1条件充足要素を消滅させるステップと、を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、「落ちゲー」又は「落ち物パズル」等と呼ばれるジャンルのゲームが提供されている(例えば、下記特許文献1を参照)。こうしたゲームは、典型的には、ゲームフィールドの上方からブロック等のオブジェクトが順に落下し、当該オブジェクトは、プレイヤによる操作に応じて回転又は移動し、位置が固定された複数のオブジェクトが所定条件を充足する(例えば、一行がオブジェクトで埋まる、又は、同じ種類の所定数のオブジェクトが並ぶ等)と、これらのオブジェクトが消滅するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-334356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来のゲームにおいて、プレイヤは、落下するオブジェクトの消滅を楽しむことが可能であるものの、こうしたオブジェクトの消滅以外の楽しみが十分であるとは言えず、この結果、ゲームの進行が単調になってしまう場合もあった。
【0005】
本発明の実施形態は、オブジェクトの消滅を伴うゲームにおける興趣を向上させることを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲームを提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、各々に複数の属性値が関連付けられた複数の要素から成る第1オブジェクトをゲームフィールド内に配置するステップと、配置された前記第1オブジェクトを移動させ、前記第1オブジェクトの位置を決定するステップと、前記第1オブジェクトの位置の決定に応じて、前記第1オブジェクトを構成する複数の要素を含む前記ゲームフィールド内の複数の要素のうち、第1条件を充足する複数の第1条件充足要素を特定するステップと、前記複数の第1条件充足要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、前記複数の第1条件充足要素の各々について、関連付けられた複数の属性値の中から確定属性値を決定して表示するステップと、前記特典の付与の有無にかかわらず、前記複数の第1条件充足要素を消滅させるステップと、を実行する。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲームを提供するための方法であって、各々に複数の属性値が関連付けられた複数の要素から成る第1オブジェクトをゲームフィールド内に配置するステップと、配置された前記第1オブジェクトを移動させ、前記第1オブジェクトの位置を決定するステップと、前記第1オブジェクトの位置の決定に応じて、前記第1オブジェクトを構成する複数の要素を含む前記ゲームフィールド内の複数の要素のうち、第1条件を充足する複数の第1条件充足要素を特定するステップと、前記複数の第1条件充足要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、前記複数の第1条件充足要素の各々について、関連付けられた複数の属性値の中から確定属性値を決定して表示するステップと、前記特典の付与の有無にかかわらず、前記複数の第1条件充足要素を消滅させるステップと、を備える。
【0008】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、ゲームを提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、各々に複数の属性値が関連付けられた複数の要素から成る第1オブジェクトをゲームフィールド内に配置するステップと、配置された前記第1オブジェクトを移動させ、前記第1オブジェクトの位置を決定するステップと、前記第1オブジェクトの位置の決定に応じて、前記第1オブジェクトを構成する複数の要素を含む前記ゲームフィールド内の複数の要素のうち、第1条件を充足する複数の第1条件充足要素を特定するステップと、前記複数の第1条件充足要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、前記複数の第1条件充足要素の各々について、関連付けられた複数の属性値の中から確定属性値を決定して表示するステップと、前記特典の付与の有無にかかわらず、前記複数の第1条件充足要素を消滅させるステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、オブジェクトの消滅を伴うゲームにおける興趣を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】プレイヤ情報テーブル151が管理する情報を例示する図。
図3】ゲーム進行管理テーブル153が管理する情報を例示する図。
図4】ゲーム画面50を例示する図。
図5】パズルゲームのプレイ中にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
図6】ピースアイコン542がゲームフィールド56内にドラッグされている途中のゲーム画面50を例示する図。
図7】ピース564の位置が固定された状態のゲーム画面50を例示する図。
図8】予め設定されている複数の役(当たりの図柄の組合せ)を説明するための図。
図9】ゲームフィールド56において一番下の段が4つのブロック5641で埋まっている状態のゲーム画面50を例示する図。
図10】一番下の段の4つのブロック5641の各々について決定された図柄が表示されている状態のゲーム画面50を例示する図。
図11】一番下の段の4つのブロック5641が消滅した後のゲーム画面50を例示する図。
図12】ゲームフィールド56においてブロックの高さが5段になっている状態のゲーム画面50を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介してプレイヤ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのプレイヤ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のプレイヤ端末30と通信可能に接続され得る。サーバ10は、プレイヤ端末30を操作するユーザに対してゲームを提供する。ゲーム提供サーバ10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
【0013】
まず、ゲーム提供サーバ10のハードウェア構成について説明する。ゲーム提供サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0014】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0015】
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0016】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0017】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ15は、図1に示すように、ゲームのプレイヤに関する情報を管理するプレイヤ情報テーブル151と、ゲームの進行を管理するゲーム進行管理テーブル153とを有する。これらのテーブルは、その一部が1つのテーブルに統合されてもよいし、複数のテーブルに分割されてもよい。
【0018】
また、例えば、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るサーバ側プログラム40を記憶する。当該プログラム40は、ゲーム提供サーバ10を、ゲームを提供するためのシステムの全部又は一部として機能させるためのプログラムである。サーバ側プログラム40の少なくとも一部は、後述する端末側プログラム42を介してプレイヤ端末30側において実行されるように構成され得る。
【0019】
本実施形態において、ゲーム提供サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0020】
このように構成されたゲーム提供サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、プレイヤ端末30にインストールされている端末側プログラム42からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。プレイヤ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が出力される。
【0021】
次に、プレイヤ端末30のハードウェア構成について説明する。プレイヤ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
入出力I/F33は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。また、ストレージ35は、上述した端末側プログラム42を記憶する。当該プログラム42は、ウェブブラウザ、又は、その他のアプリケーション(例えば、ゲーム用のアプリケーション等)として構成され、上述したように、サーバ側プログラム40の少なくとも一部を実行するように構成され得る。
【0026】
本実施形態において、プレイヤ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたプレイヤ端末30のユーザ(ゲームのプレイヤ)は、ストレージ35等にインストールされている端末側プログラム42を介したサーバ10との通信を実行することによって、サーバ10が提供するゲームをプレイすることができる。
【0028】
次に、このように構成されたゲーム提供サーバ10が有する機能について説明する。サーバ10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム40の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部111、及び、ゲーム進行制御部113として機能するように構成されている。
【0029】
管理機能制御部111は、ゲームの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部111は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信し、プレイヤ端末30において出力される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。管理機能制御部111によって制御される管理機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、プレイヤアカウントの管理等を含む。
【0030】
ゲーム進行制御部113は、ゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部113は、ゲームを進行させるための様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信し、プレイヤ端末30において出力される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。
【0031】
本実施形態において、ゲーム進行制御部113は、複数の要素から成るオブジェクトをゲームフィールド内に配置し、当該オブジェクトを移動させ、当該オブジェクトの位置を決定するように構成されている。各要素は、複数の属性値が関連付けられている。ゲームフィールドは、プレイヤ端末30において出力される画面の一部又は全部の領域として構成され得る。
【0032】
また、ゲーム進行制御部113は、オブジェクトの位置の決定に応じて、当該オブジェクトを構成する複数の要素を含むゲームフィールド内の複数の要素(例えば、過去に配置されて位置が決定されたオブジェクトを構成していた要素を含む。)のうち、属性値決定条件を充足する複数の要素を特定するように構成されている。
【0033】
また、ゲーム進行制御部113は、属性値決定条件を充足する複数の要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、これらの複数の要素の各々について、関連付けられた複数の属性値の中から確定属性値を決定して表示するように構成されている。プレイヤに対して付与される特典に関する情報は、例えば、プレイヤ情報テーブル151、又は、ゲーム進行管理テーブル153において管理される。
【0034】
また、ゲーム進行制御部113は、特典の付与の有無にかかわらず、属性値決定条件を充足する複数の要素を消滅させるように構成されている。
【0035】
このように、本実施形態におけるゲーム提供サーバ10は、ゲームフィールド内に配置されたオブジェクトの位置の決定に応じて、属性値決定条件を充足する複数の要素を特定し、これらの複数の要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、各要素の確定属性値を決定して表示し、属性値決定条件を充足した複数の要素を消滅させるから、単に複数の要素が消滅するゲームと比較して、特典の付与の判定、並びに、確定属性値の決定及び表示に関する楽しみをプレイヤに対して与えることができる。つまり、サーバ10は、オブジェクトの消滅を伴うゲームにおける興趣を向上させる。
【0036】
本実施形態において、オブジェクトの配置及び移動は、プレイヤによる操作に応じて行われてもよいし、プレイヤによる操作なしで自動的に行われてもよい。また、プレイヤによる操作は、様々な手段を介して行われ得る。例えば、プレイヤによる操作は、プレイヤ端末30が有するタッチパネルを介して行われ、この場合、オブジェクトを配置又は移動させる操作は、タッチパネル上に表示されるオブジェクトに対する操作(直接のタッチ操作等)、又は、タッチパネル上に表示される仮想的な方向キー等に対する操作を介して行われる。また、例えば、プレイヤによる操作は、プレイヤ端末30に通信可能に接続された物理的なコントローラを介して行われる。
【0037】
本実施形態において、ゲーム進行制御部113は、ゲームフィールド内に配置されたオブジェクトを、時間の経過に従って、所定方向(例えば、上下方向、左右方向、斜め方向、又は、3D表示における奥行き方向等)に(例えば、所定速度で)移動させるように構成され得る。この場合、当該オブジェクトは、プレイヤによる操作に従って、所定方向に移動しながら、当該所定方向とは異なる方向にも移動し得る。
【0038】
また、ゲーム進行制御部113は、移動するオブジェクトが、他のオブジェクト又はゲームフィールドの一部(例えば、底辺等の端部)に接触することに応じて、当該オブジェクトの位置を決定するように構成され得る。例えば、オブジェクトは、他のオブジェクト又はゲームフィールドの一部に接触すると直ちに、又は、所定時間経過した後に、その位置が決定される。
【0039】
本実施形態において、属性値決定条件は、様々な条件として設定され得る。例えば、属性値決定条件は、ゲームフィールドにおいて所定方向に連続して並ぶ要素が充足する条件として構成される。例えば、所定方向に所定数の要素が連続して並ぶと、属性値決定条件を充足し、特典の付与が判定されると共に、これらの要素の各々について、確定属性値の決定及び表示が行われる。こうした構成は、所定方向に連続して要素を並べる楽しみをプレイヤに対して与える。
【0040】
また、ゲーム進行制御部113は、抽選を介して特典の付与を判定すると共に、当該抽選の結果に基づいて、属性値決定条件を充足した複数の要素の各々についての確定属性値を決定するように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部113は、特典の付与の有無を抽選によって決定し、特典を付与すると決定された場合に、付与される特典の種類を抽選によって決定し(例えば、特典の種類ごとに設定されている当選確率に従って決定し)、決定された特典の種類に対応する確定属性値の組合せとなるように、属性値決定条件を充足した複数の要素の各々についての確定属性値を決定する。こうした構成は、特典の付与を判定するための抽選の結果に基づく確定属性値の決定及び表示を可能とする。
【0041】
また、ゲーム進行制御部113は、複数の配置可能オブジェクトの中からプレイヤによって選択されたオブジェクトをゲームフィールド内に配置するように構成され得る。こうした構成は、ゲームフィールド内に配置するオブジェクトの選択に関する楽しみをプレイヤに対して与える。
【0042】
この場合、ゲーム進行制御部113は、所定領域に表示されている複数の配置可能オブジェクトの中からプレイヤによって選択されてゲームフィールド内に移されたオブジェクトを、当該プレイヤによる第1操作に応じて、当該ゲームフィールド内に配置する一方、当該オブジェクトのゲームフィールド内への配置前の当該プレイヤによる第2操作に応じて、所定領域に戻すように構成され得る。配置可能オブジェクトを表示する所定領域は、プレイヤ端末30において出力される画面の一部の領域として構成され、ゲームフィールドの外部に位置し、又は、その少なくとも一部がゲームフィールドに重なる。こうした構成は、オブジェクトのゲームフィールドへの配置を確定する操作、及び、所定領域へと戻す操作に関する楽しみをプレイヤに対して与える。
【0043】
また、ゲーム進行制御部113は、プレイヤによって指定されたゲームフィールド内の位置にオブジェクトを配置するように構成され得る。こうした構成は、オブジェクトを配置する位置の指定に関する楽しみをプレイヤに対して与える。
【0044】
また、ゲーム進行制御部113は、属性値決定条件を充足する複数の要素の各々についての確定属性値を、所定の時間間隔で順に表示するように構成され得る。例えば、これらの複数の要素の各々の確定属性値は、予め定められた順序に従って、所定の時間間隔で表示される。この場合、確定属性値の決定は、確定属性値を表示するタイミングとは異なるタイミングで行われてもよく、例えば、複数の要素の各々の確定属性値は、(表示するタイミングにかかわらず)同時に決定されるようにしてもよい。こうした構成は、確定属性値の表示に関する楽しみをプレイヤに対して与える。
【0045】
本実施形態において、プレイヤに対して付与される特典は、様々な種類の特典を含み、例えば、ポイント、スコア、及び、アイテム等を含む。また、ゲーム進行制御部113は、当該特典として、プレイヤにとって有利な所定期間の効果を発生させるように構成され得る。こうした効果の発生は、有効期間を有する所定モードの開始と言うこともできる。この場合、当該効果の発生に応じて、複数の配置可能オブジェクトが初期化されるようにしてもよい(その後、プレイヤにとって有利な配置可能オブジェクトが表示され得る)。こうした構成は、プレイヤにとって有利な効果の発生に関する楽しみをプレイヤに対して与える。
【0046】
また、ゲーム進行制御部113は、オブジェクトの位置の決定に応じて、ゲームフィールド内の複数の要素のうち、属性値決定条件とは異なる消滅条件を充足する要素を消滅させるように構成され得る。つまり、この場合、ゲームフィールド内の要素は、属性値決定条件を充足しない場合であっても、消滅条件を充足することに応じて消滅する。こうした構成は、ゲームフィールド内の要素の数が過剰になることを抑制する。
【0047】
また、この場合、属性値決定条件は、ゲームフィールドにおいて第1方向(例えば、水平方向)に連続して並ぶ複数の要素が充足する条件として構成されると共に、消滅条件は、ゲームフィールドにおいて当該第1方向に非連続で並ぶ複数の要素が充足する条件として構成され得る。さらにこの場合、ゲームフィールド内の複数の要素の少なくとも一部が、ゲームフィールドの第2方向(例えば、上下方向)の一方側(例えば、上側)の所定領域に位置する場合に、当該第2方向の他方側(例えば、下側)に位置する複数の要素が、消滅条件を充足して消滅するようにしてもよい。こうした構成は、所定方向に非連続で並ぶ複数の要素を強制的に消滅させることを可能とする。
【0048】
次に、このような機能を有する本実施形態のゲーム提供サーバ10の一態様としての具体例について説明する。この例において、サーバ10は、複数のブロック(要素)から成るピース(オブジェクト)が落下し、所定条件を充足するブロックが消滅するパズルゲームを提供する。
【0049】
まず、この例において、各テーブルが管理する情報について説明する。図2は、この例において、プレイヤ情報テーブル151が管理する情報を例示する。この例におけるプレイヤ情報テーブル151は、ゲームのプレイヤに関する情報を管理し、図示するように、個別のプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」に対応付けて、アカウント名、及び、生年月日等を含む「基本情報」等の情報を管理する。
【0050】
図3は、この例において、ゲーム進行管理テーブル153が管理する情報を例示する。この例におけるゲーム進行管理テーブル153は、個別のゲームの進行に関する情報を管理し、図示するように、ゲームの個別のプレイを識別する「プレイID」に対応付けて、ゲームのプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」、「残り時間」、プレイヤが獲得したスコアである「スコア」、フィーバーモードであるか否かを示す「フィーバーモードフラグ」、フィーバーモードにおけるピースの残りの投入回数を示す「残り投入回数」等の情報を管理する。
【0051】
以上、この例において、各テーブルが管理する情報について説明した。次に、この例において、サーバ10が実行する処理、及び、プレイヤ端末30において出力される画面等について説明する。図4は、プレイヤ端末30において出力されるゲーム画面50を例示する。当該画面50は、この例におけるパズルゲームをプレイするための画面であり、図示するように、ゲームの残り時間を表示する残り時間表示領域52と、配置可能ピース表示領域54と、ゲームフィールド56と、プレイヤが獲得したスコアを表示するスコア表示領域58とを有する。
【0052】
配置可能ピース表示領域54は、ゲームフィールド56に配置可能な3つのピースを表示し、具体的には、各ピースに対応するアイコン画像である3つのピースアイコン542を左右方向に並べて表示する。ゲームフィールド56は、略長方形の形状を有しており、上下方向の略中央において、水平方向に延びる中央バー562が配置されている。
【0053】
図4のゲーム画面50は、パズルゲームが開始された直後の状態に対応しており、この場合、ゲームフィールド56の水平バー562の上側において、「START!」というテキストが表示されている。この例において、ゲームの残り時間の初期値(つまり、ゲームの既定のプレイ時間)は180秒であり、ゲームが開始されると、当該残り時間の減少が開始される。残り時間は、ゲーム進行管理テーブル153において管理される。
【0054】
また、ゲームが開始されると、配置可能ピース表示領域54には、所定の複数の種類のピースの中からランダムに選択された3つのピースにそれぞれ対応する3つのピースアイコン542が表示される。所定の複数の種類のピースは、その形状(つまり、略正方形のブロックの配置)が相互に異なる。
【0055】
図5は、パズルゲームのプレイ中にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。サーバ10は、まず、図示するように、プレイヤによってピースが投入されるのを待機する(ステップS100においてNO)。この例では、配置可能ピース表示領域54に表示されている3つのピースアイコン542の何れかをゲームフィールド56内にドラッグ(スライド)することによって、プレイヤは、対応するピースをゲームフィールド56に投入(配置)することができる。
【0056】
図6は、配置可能ピース表示領域54に表示されている3つのピースアイコン542のうちの左側の画像542がゲームフィールド56内にドラッグされている途中のゲーム画面50を例示する。この状態のゲーム画面50は、図示するように、ドラッグされているピースアイコン542に対応するピース564が、ドラッグされている途中の位置(プレイヤの指の位置)に表示される。つまり、この例では、ピースアイコン542が選択されて(タッチされて)ゲームフィールド56内にドラッグされると、当該ピースアイコン542は、配置可能ピース表示領域54から消えると共にピース564へと変化する。
【0057】
この例では、ゲームフィールド56内でのドラッグ操作の完了(つまり、タッチ状態の解消)の前に、ピース564が配置可能ピース表示領域54内に戻されると、当該ピース564がピースアイコン542へと再度変化し、配置可能ピース表示領域54の元の位置において表示される。この状態でドラッグ操作が完了すると、配置可能ピース表示領域54において、他のピースアイコン542の選択が可能になる。
【0058】
また、ピース564は、図示するように、複数の略正方形のブロック5641によって構成され、これらのブロック5641は相互に隣接して配置されている。各ブロック5641においては、所定の複数の図柄が配置されたリールが上下方向に回転する演出表示が行われる。
【0059】
また、ゲームフィールド56の底辺において、固定位置表示ピース566が表示される。固定位置表示ピース566は、ピース564と同じ輪郭を有しており、当該ピース564が落下した場合に固定される位置(ゲームフィールド56の底辺、又は、他のピース564に接触する位置)に表示される。プレイヤが、ピース564の左右方向の位置を変更する(ピース564を左右方向に移動させる)と、当該変更に伴って、固定位置表示ピース566の表示位置も変更される。プレイヤは、固定位置表示ピース566によって、ピース564の投入操作の完了(タッチ状態の解消)後に当該ピース564が落下して固定される位置を知ることができる。なお、固定位置表示ピース566においては、ピース564のブロック5641のような演出表示は行われない。
【0060】
この例において、ゲームフィールド56の左右方向の幅は、ブロック5641の幅の4倍である。つまり、ゲームフィールド56は、4つのブロック5641が左右方向に連続して並ぶ幅を有している。
【0061】
図5のフローチャートに戻り、ピースが投入されると(ステップS100においてYES)、続いて、サーバ10は、投入されたピースを落下させ、当該ピースの位置を固定させる(ステップS110)。具体的には、ピースは、投入された位置から下方向に所定速度で落下し、ゲームフィールド56の底辺、又は、他のピースに接触する位置で固定される(止まる)。
【0062】
次に、サーバ10は、配置可能ピースを追加する(ステップS120)。具体的には、所定の複数の種類のピースの中からランダムに選択された1つのピースに対応するピースアイコン542が配置可能ピース表示領域54に追加される。
【0063】
図7は、ピース564が落下して、当該ピース564の位置が固定された状態のゲーム画面50を例示する。具体的には、図7の例では、ピース564は、ゲームフィールド56の底辺の右側において静止している。なお、位置が固定されたピース564を構成する各ブロック5641においても、リールが回転する上述した演出表示は継続して行われる。また、配置可能ピース表示領域54において、追加されたピースに対応するピースアイコン542Aが表示されている。
【0064】
図5のフローチャートに戻り、次に、サーバ10は、ゲームフィールド56において、ブロックで埋まった段(行)が発生せず(ステップS130においてNO)、ブロックの高さが5段未満であり(ステップS180においてNO)、且つ、残り時間がある場合(ステップS200においてNO)には、再度、ピースが投入されるのを待機する(ステップS100においてNO)。
【0065】
一方、投入されたピースの位置の固定に応じて、ゲームフィールド56において、ブロックで埋まった段が発生すると(ステップS130においてYES)、サーバ10は、ブロックで埋まった段毎に抽選を実行する(ステップS140)。具体的には、予め定められた当選確率に従って当選の有無を判定し、当選した場合、当選した役を決定する。役は、各段を埋める4つのブロック(左右方向に連続して並ぶ4つのブロック)の各々の図柄の組合せである。なお、同時にブロックで埋まった段の数が多いほど、段毎に実行される個別の抽選の当選確率が高くなる(例えば、2段の場合は2倍となり、3段の場合は3倍となる。)ようにしてもよい。
【0066】
図8は、この例において、予め設定されている複数の役(当たりの図柄の組合せ)を説明するための図である。図示するように、この例では、各役に対して特典が設定されており、例えば、「7」の図柄が4つ揃う役(ビッグボーナス)に対して、1000ポイント、及び、フィーバーモード(大)の特典が設定されており、「7」の図柄が3つ揃う役(残りの1つの図柄は問われない)(レギュラーボーナス)に対して、500ポイント、及び、フィーバーモード(中)の特典が設定されている。また、例えば、「ベル」の図柄が4つ揃う役に対して、500ポイントの特典が設定されており、「ベル」の図柄が3つ揃う役(残りの1つの図柄は問われない)に対して、300ポイントの特典が設定されている。この例では、複数の役の各々に対して当選確率が予め設定されており、当該当選確率に従って、当選した役が決定される。
【0067】
図9は、ゲームフィールド56において、一番下の段が4つのブロック5641で埋まっている状態のゲーム画面50を例示する。この場合、一番下の段についての抽選が実行され、その後、図10に例示するように、実行された抽選の結果に従って、一番下の段の4つのブロック5641の各々について、決定された図柄が表示される。図10の例は、抽選の結果が当選でなかった(ハズレであった)場合に対応しており、一番下の段の4つのブロック5641の各々において、バラバラの図柄が表示されている。なお、抽選の結果が当選である場合、当選した役に対応する組合せの図柄が、4つのブロック5641において表示される。また、この例では、4つのブロック5641のうち、最も左側のブロック5641から右側に向かって、所定の時間間隔で、決定された図柄が順に表示される。
【0068】
図5のフローチャートに戻り、次に、サーバ10は、抽選の結果が当たりである場合には(ステップS150においてYES)、プレイヤに対して特典を付与する(ステップS160)。上述したように、この例では、当選した役の種類に応じた特典が付与され、具体的には、当選した役の種類に応じたポイント数のスコアが付与され(ゲーム進行管理テーブル153におけるスコアの値が更新される。)、さらに、「7」の図柄が4つ揃う役(ビッグボーナス)、及び「7」の図柄が3つ揃う役(レギュラーボーナス)については、フィーバーモードが開始される(ゲーム進行管理テーブル153におけるフィーバーモードフラグの値が更新される。)。
【0069】
フィーバーモードは、以下のような特徴を有するモードであり、プレイヤにとって有利なモードであると言える。

(1)残り時間の減少が停止する。
(2)抽選における当選確率が100%になる。
(3)フィーバーモード用の特別な形状のピース(例えば、4つのブロックが直線状に配置されたピース等)が投入可能となる。

なお、フィーバーモードにおいて、ゲームフィールド56におけるブロック5641の分布(配置状況)に基づいて、フィーバーモード用のピースの形状が動的に設定される(例えば、2段以上がブロックで同時に埋まるような形状のピースが投入可能となる。)ようにしてもよい。
【0070】
フィーバーモードが開始されると、配置可能ピース表示領域54の表示がクリアされ、フィーバーモード用のピースに対応する3つのピースアイコン542が新たに表示される。また、フィーバーモードは、終了条件が成立すると終了し(ゲーム進行管理テーブル153におけるフィーバーモードフラグの値が更新される。)、この例では、当該終了条件は、フィーバーモードの開始後におけるピースの投入回数(投入されて位置が固定されたピースの個数)が所定値(例えば、ビッグボーナスの場合は10回、レギュラーボーナスの場合は5回等)に到達することである。フィーバーモードにおけるピースの残りの投入回数は、ゲーム進行管理テーブル153において管理されている。なお、フィーバーモード中に、ビッグボーナス又はレギュラーボーナスが再度当選した場合に、ピースの残りの投入回数を上書きする(この結果、フィーバーモードが延長される。)ようにしてもよい。
【0071】
続いて、サーバ10は、段を埋めたブロック(つまり、図柄が表示されたブロック)を消滅させる(ステップS170)。図11は、図10の状態から、ゲームフィールド56の一番下の段の4つのブロック5641が消滅した後のゲーム画面50を例示する。図示するように、一番下の段のブロック5641が消滅すると、消滅した段の上側に位置するブロック5641がそのまま落下する。この例では、抽選の結果が当たりである場合には、4つのブロック5641が消滅する際に、スコアの獲得に対応する演出表示(例えば、ブロック5641がコインに変化して消える表示)が行われる。
【0072】
図5のフローチャートに戻り、ゲームフィールド56において、ブロックの高さが5段以上になると(ステップS180においてYES)、サーバ10は、ブロックの高さが5段未満となるように、下段のブロックを消滅させる(ステップS190)。
【0073】
図12は、ゲームフィールド56において、ブロックの高さが5段になっている状態のゲーム画面50を例示する。この例では、中央バー562の位置が、5段目の高さに対応しており、図12の例では、中央バー562にブロック5641Aが重なっているから、ブロックの高さが5段になっている。この場合、下から1段目のブロック5641B、C、Dが消滅し、消滅した段の上側に位置するブロック5641がそのまま落下する(この結果、ブロックの高さが4段となる。)。なお、ブロックの高さが6段である場合には、下から1段目及び2段目のブロックが消滅し、ブロックの高さが7段である場合には、下から1~3段目のブロックが消滅する。例えば、これらのブロックは、下方向にスクロールする表示を伴って消える。
【0074】
図5のフローチャートに戻り、残り時間がなくなると(ステップS200においてYES)、サーバ10は、ゲームの終了演出表示を実行する(ステップS210)。終了演出表示では、獲得したスコアの強調表示等が行われる。
【0075】
上述した例では、ブロックで埋まった段毎の抽選結果に応じて、スコアの付与、及び、フィーバーモードの開始が行われるようにしたが、抽選結果に応じてプレイヤに対して付与される特典は、これらに限定されない。例えば、抽選結果に応じて、残り時間が加算される(ゲーム時間が延長される)ようにしてもよいし、配置可能ピース表示領域54を介して選択可能なピースの数、及び/又は、種類が増加するようにしてもよい。また、この例のパズルゲーム、又は、他のゲームで利用可能なアイテム等が特典として付与されるようにしてもよい。
【0076】
上述した例において、パズルゲームが、メインゲームにおけるミニゲームとして提供される(例えば、特定期間に開催されるイベントにおいて提供され、又は、RPGにおけるカジノ等において提供される。)ようにしてもよい。この場合、ブロックで埋まった段毎の抽選結果に応じた特典として、メインゲームにおいて利用可能なアイテムが、プレイヤに対して付与されるようにしてもよい。また、メインゲームにおけるゲームの進行に基づいて、パズルゲームの進行が制御されるようにしてもよく、例えば、メインゲームにおいて獲得したアイテム等に基づいて、パズルゲームにおけるピースが利用可能となるようにしてもよい。
【0077】
上述した例では、ブロックで埋まった段毎に抽選を実行する際に、当選の有無を判定し、当選した場合に、当選した役(4つのブロックの各々の図柄の組合せ)を決定するようにしたが、これとは反対に、4つのブロックの各々について、複数の図柄の中から表示する図柄を抽選によって決定し(例えば、各図柄に設定されている当選確率に従って決定し)、4つのブロックの各々の図柄の組合せに基づいて、当選の有無、及び、当選した役を決定するようにしてもよい。
【0078】
以上説明した本実施形態に係るゲーム提供サーバ10は、ゲームフィールド内に配置されたオブジェクト(例えば、ピース564)の位置の決定に応じて、属性値決定条件を充足する複数の要素(例えば、段を埋める4つのブロック5641)を特定し、これらの複数の要素の特定に応じて、プレイヤに対する特典の付与を判定すると共に、各要素の確定属性値を決定して表示し(例えば、当選の有無を判定し、当選した場合、当選した役を決定すると共に、役に対応する組合せの図柄を表示し)、属性値決定条件を充足した複数の要素を消滅させるから、単に複数の要素が消滅するゲームと比較して、特典の付与の判定、並びに、確定属性値の決定及び表示に関する楽しみをプレイヤに対して与えることができる。つまり、サーバ10は、オブジェクトの消滅を伴うゲームにおける興趣を向上させる。
【0079】
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるゲーム提供サーバ10が有する機能の一部又は全部は、ゲーム提供サーバ10及びプレイヤ端末30が協動することによって実現され、又は、プレイヤ端末30によって実現され得る。
【0080】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0081】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0082】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0083】
10 ゲーム提供サーバ
11 コンピュータプロセッサ
111 管理機能制御部
113 ゲーム進行制御部
15 ストレージ
151 プレイヤ情報テーブル
153 ゲーム進行管理テーブル
30 プレイヤ端末
40 サーバ側プログラム
42 端末側プログラム
50 ゲーム画面
54 配置可能ピース表示領域
542 ピースアイコン
56 ゲームフィールド
564 ピース
5641 ブロック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12