(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165202
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】リール配置装置、リール配置方法及び部品実装システム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
H05K13/02 A
H05K13/02 Z
H05K13/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081135
(22)【出願日】2023-05-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-17
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】平田 修一
(72)【発明者】
【氏名】松川 茂
(72)【発明者】
【氏名】酒井 希
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353AA02
5E353CC01
5E353CC03
5E353CC04
5E353DD05
5E353DD11
5E353EE34
5E353EE61
5E353GG01
5E353HH25
5E353HH26
5E353HH30
5E353HH40
5E353HH80
5E353JJ21
5E353JJ41
5E353JJ48
5E353JJ52
5E353KK02
5E353KK03
5E353LL04
5E353LL07
5E353MM04
5E353MM08
5E353QQ30
(57)【要約】
【課題】ロボットハンドを用いて部品リールを、他のキャリアテープに干渉しないように所定の位置に配置することができるリール配置装置などを提供する。
【解決手段】リール配置装置は、ロボットハンド210と、キャリアテープ14の幅方向に並ぶ複数のフィーダ7に供給する複数のキャリアテープ14をそれぞれが有する複数の部品リールCを収容可能なリールホルダ15と、ロボットハンド210に、部品リールCを保持させ、保持させた部品リールCをリールホルダ15の第1の位置p1に配置させる制御部213と、を備え、制御部213は、ロボットハンド210に、第1の位置p1から第1の位置p1に対応するフィーダ7までの間のキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを第1経路から遠ざかる方向に移動させ、移動させることで生じた空間を通じて部品リールCを第1の位置p1に配置させる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットハンドと、
キャリアテープの幅方向に並ぶ複数のフィーダに供給する複数のキャリアテープをそれぞれが有する複数の部品リールを収容可能なリールホルダと、
前記ロボットハンドに、部品リールを保持させ、保持させた前記部品リールを前記リールホルダの第1の位置に配置させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記ロボットハンドに、前記第1の位置から前記第1の位置に対応する第1フィーダまでの間のキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを前記第1経路から遠ざかる方向に移動させ、移動させることで生じた空間を通じて前記部品リールを前記第1の位置に配置させる
リール配置装置。
【請求項2】
さらに、
前記第2経路に配置されるキャリアテープの前記幅方向への移動を規制するガイドを備え、
前記制御部は、前記ロボットハンドに、保持された前記部品リールを前記ガイドに押し当てさせて前記ガイドを前記幅方向へ移動させることで、前記第2経路に配置されるキャリアテープを前記第1経路から遠ざかる方向に移動させる
請求項1に記載のリール配置装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ロボットハンドに、保持された前記部品リールを、前記第1の位置に配置されたときの姿勢に対して傾けた状態で前記ガイドに押し当てさせて、前記空間を通じて前記第1の位置へスライドさせる
請求項2に記載のリール配置装置。
【請求項4】
前記複数のフィーダに供給される複数のキャリアテープが配置されるピッチは、前記複数の部品リールのそれぞれの軸方向における幅よりも狭い
請求項2または3に記載のリール配置装置。
【請求項5】
前記複数の部品リールは、前記幅方向に互いに異なる位置に配置される複数の第1部品リールと、前記幅方向に互いに異なる位置に配置され、かつ、前記幅方向に交差する方向に前記複数の第1部品リールとは異なる位置に配置される複数の第2部品リールとを含み、
前記複数の第2部品リールは、前記複数の第1部品リールよりも前記複数のフィーダから遠い位置に配置され、
前記複数の第1部品リールの複数の第1キャリアテープと、前記複数の第2部品リールの複数の第2キャリアテープとは、前記複数のフィーダに対して、1つずつ交互に供給される
請求項4に記載のリール配置装置。
【請求項6】
前記複数の第2キャリアテープのうちの一の第2キャリアテープは、前記第2経路に配置される
請求項5に記載のリール配置装置。
【請求項7】
前記複数の部品リールは、さらに、前記複数の第1部品リール及び前記複数の第2部品リールとは異なる位置に配置される複数の第3部品リールを含み、
前記複数の第3部品リールのうちの一の第3部品リールの一の第3キャリアテープは、前記複数の第2部品リールからの前記複数の第2キャリアテープの供給が終了後に、供給
されるために、前記第2経路に配置され、
前記ガイドは、前記一の第2キャリアテープ及び前記一の第3キャリアテープの前記幅方向への移動を規制する
請求項6に記載のリール配置装置。
【請求項8】
前記ロボットハンドには、前記ロボットハンドへの荷重を検出する力センサが設けられ、
前記制御部は、
前記力センサにより検出された前記荷重が閾値を超えない範囲で、前記ロボットハンドに、保持された前記部品リールを前記ガイドに押し当てさせる
請求項2または3に記載のリール配置装置。
【請求項9】
ロボットハンドの動作を制御して部品リールをリールホルダに配置するリール配置方法であって、
前記ロボットハンドに、部品リールを保持させ、
前記ロボットハンドに、キャリアテープの幅方向に並ぶ複数のフィーダのうち、前記リールホルダの第1の位置から前記第1の位置に対応する第1フィーダまでの間のキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを前記第1経路から遠ざかる方向に移動させ、
前記ロボットハンドに、移動させることで生じた空間を通じて、複数の部品リールを収容可能なリールホルダの第1の位置に、保持させた前記部品リールを配置させる
リール配置方法。
【請求項10】
請求項1から3のいずれか1項に記載のリール配置装置と、
前記複数のフィーダから供給される部品を基板に実装する実装ヘッドと、を備える
部品実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、リール配置装置、リール配置方法及び部品実装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、キャリアテープを収納する収納体(リール)であって、収納体ストッカに格納されている収納体を交換する交換装置を備える実装基板製造システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ロボットハンドを用いてリールを、他のリールから延びるキャリアテープに干渉しないように所定の位置に配置することができるリール配置装置などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係るリール配置装置は、ロボットハンドと、キャリアテープの幅方向に並ぶ複数のフィーダに供給する複数のキャリアテープをそれぞれが有する複数の部品リールを収容可能なリールホルダと、前記ロボットハンドに、部品リールを保持させ、保持させた前記部品リールを前記リールホルダの第1の位置に配置させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記ロボットハンドに、前記第1の位置から前記第1の位置に対応する第1フィーダまでの間のキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを前記第1経路から遠ざかる方向に移動させ、移動させることで生じた空間を通じて前記部品リールを前記第1の位置に配置させる。
【0006】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。また、記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本開示のリール配置装置などは、ロボットハンドを用いてリールを、他のリールから延びるキャリアテープに干渉しないように所定の位置に配置することができる。
【0008】
なお、本開示の一態様における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/または効果は、いくつかの実施の形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態における部品実装ラインを含む実装基板製造システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、ロボット及び部品実装装置の外観斜視図である。
【
図3】
図3は、部品実装装置M3の内部構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、
図3におけるA-A断面の一例を部分的に示す図である。
【
図5】
図5は、リールホルダに保持される部品リールと、フィーダとの関係を説明するための図である。
【
図6】
図6は、リールホルダの構成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、リールホルダの機能の一例について説明するための図である。
【
図8】
図8は、部品実装装置、ロボット及び情報処理端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、部品リールをリールホルダへ配置する配置動作の一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、キャリアテープを移動させながら部品リールをリールホルダの第1の位置に配置する動作について説明するための図である。
【
図11】
図11は、キャリアテープを移動させながら部品リールをリールホルダの第1の位置に配置する動作について説明するための図である。
【
図12】
図12は、キャリアテープを移動させながら部品リールをリールホルダの第1の位置に配置する動作について説明するための図である。
【
図13】
図13は、キャリアテープを移動させながら部品リールをリールホルダの第1の位置に配置する動作について説明するための図である。
【
図14】
図14は、変形例(1)に係るロボットの機能構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見)
キャリアテープの幅方向に並列に配置される複数のフィーダに複数のキャリアテープを供給するために、複数の部品リールをリールホルダに配置する際、一般的に、コンパクト化のために複数のフィーダが配置されるピッチは、キャリアテープの幅に所定のマージンを加えた値に設定される。所定のマージンは、極力小さく設定され、例えば、キャリアテープの幅の20~30%ほどに設定される。しかしながら、キャリアテープが巻回されている部品リールの幅は、最大のものでキャリアテープの幅の例えば2倍近くになる。このため、複数の部品リールをリールホルダに1列に並べて、複数のフィーダに供給しようとすると、部品リールとフィーダとが対向せずに、フィーダの位置から大きくずれた位置(例えば、テープ幅よりも大きくずれた位置)に部品リールが配置されてしまう場合がある。
【0011】
このように、フィーダの位置から大きくずれた位置に部品リールが配置されてしまうと、キャリアテープの幅方向に対する負荷がキャリアテープにかかるため、フィーダにキャリアテープがスムーズに供給されない恐れがある。これを避けるために、複数の部品リールを、フィーダに近い位置に配置されるグループと、フィーダから遠い位置に配置されるグループとに分けて、これらのグループから交互に1つずつキャリアテープを複数のフィーダに供給することが考えられる。これにより、フィーダが配置されるピッチよりも大きい幅の部品リールが含まれている場合であっても、複数の部品リールから供給される複数のキャリアテープが配置されるピッチを、複数のフィーダのピッチに合わせて小さくすることができる。
【0012】
このように、複数のフィーダに供給される複数のキャリアテープのピッチを小さくした場合に、部品リールをロボットハンドで交換させようとすると、対象の部品リールが取り除かれたとしても隣接するキャリアテープ間の隙間が部品リールの幅よりも狭いため、隣接するキャリアテープに干渉してしまう。このため、ロボットハンドを用いてリールを、他のリールから延びるキャリアテープに干渉しないように所定の位置に配置することは難しい。
【0013】
本発明者らは、ロボットハンドを用いてリールを、他のリールから延びるキャリアテー
プに干渉しないように所定の位置に配置することができるリール配置装置など見出すに至った。
【0014】
第1の態様に係るリール配置装置は、ロボットハンドと、キャリアテープの幅方向に並ぶ複数のフィーダに供給する複数のキャリアテープをそれぞれが有する複数の部品リールを収容可能なリールホルダと、前記ロボットハンドに、部品リールを保持させ、保持させた前記部品リールを前記リールホルダの第1の位置に配置させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記ロボットハンドに、前記第1の位置から前記第1の位置に対応する第1フィーダまでの間のキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを前記第1経路から遠ざかる方向に移動させ、移動させることで生じた空間を通じて前記部品リールを前記第1の位置に配置させる。
【0015】
これによれば、第1フィーダにキャリアテープを供給するためのリールが配置される第1の位置に、ロボットハンドにリールを配置させるときに、第1フィーダに供給するキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させる。そして、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンドにリールを第1の位置に配置させるため、他のリールから延び第2経路に配置されるキャリアテープに干渉しないように第1の位置にリールを配置することができる。
【0016】
第2の態様に係るリール配置装置は、第1の態様に係るリール配置装置であって、さらに、前記第2経路に配置されるキャリアテープの前記幅方向への移動を規制するガイドを備え、前記制御部は、前記ロボットハンドに、保持された前記部品リールを前記ガイドに押し当てさせて前記ガイドを前記幅方向へ移動させることで、前記第2経路に配置されるキャリアテープを前記第1経路から遠ざかる方向に移動させる。
【0017】
これによれば、第2経路に配置されるキャリアテープを、ロボットハンドに保持されたリールをガイドに押し当てることで第1経路から遠ざかる方向に移動させるため、ロボットハンドで第2経路に配置されるキャリアテープに触れることなく当該キャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させることができる。このため、第2経路に配置されるキャリアテープへ負荷を与えないように移動させることができる。また、1つのロボットハンドで第2経路に配置されるキャリアテープを移動させながら、新たなリールを第1の位置に配置することができる。
【0018】
第3の態様に係るリール配置装置は、第2の態様に係るリール配置装置であって、前記制御部は、前記ロボットハンドに、保持された前記部品リールを、前記第1の位置に配置されたときの姿勢に対して傾けた状態で前記ガイドに押し当てさせて、前記空間を通じて前記第1の位置へスライドさせる。
【0019】
このため、1つのロボットハンドで第2経路に配置されるキャリアテープを移動させる動作と、新たなリールを第1の位置に配置する動作を両立させることができる。
【0020】
第4の態様に係るリール配置装置は、第2の態様または第3の態様に係るリール配置装置であって、前記複数のフィーダに供給される複数のキャリアテープが配置されるピッチは、前記複数の部品リールのそれぞれの軸方向における幅よりも狭い。
【0021】
このため、リールが配置されていない第1の位置にリールを配置する場合、つまり、第1経路にキャリアテープが存在しないであっても、第2経路のキャリアテープが第1の位置に干渉している可能性が高い。このような場合であっても、第2経路に配置されるキャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させて、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンドにリールを第1の位置に配置させる。このため、他のリールから延
び第2経路に配置されるキャリアテープに干渉しないように第1の位置にリールを配置することができる。
【0022】
第5の態様に係るリール配置装置は、第4の態様に係るリール配置装置であって、前記複数の部品リールは、前記幅方向に互いに異なる位置に配置される複数の第1部品リールと、前記幅方向に互いに異なる位置に配置され、かつ、前記幅方向に交差する方向に前記複数の第1部品リールとは異なる位置に配置される複数の第2部品リールとを含み、前記複数の第2部品リールは、前記複数の第1部品リールよりも前記複数のフィーダから遠い位置に配置され、前記複数の第1部品リールの複数の第1キャリアテープと、前記複数の第2部品リールの複数の第2キャリアテープとは、前記複数のフィーダに対して、1つずつ交互に供給される。
【0023】
第6の態様に係るリール配置装置は、第5の態様に係るリール配置装置であって、前記複数の第2キャリアテープのうちの一の第2キャリアテープは、前記第2経路に配置される。
【0024】
このため、第1リールが配置されていない第1の位置にリールを配置する場合、つまり、第1経路に第1キャリアテープが存在しないであっても、第2経路の第2キャリアテープが第1の位置に干渉している可能性が高い。このような場合であっても、第2経路に配置される第2キャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させて、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンドにリールを第1の位置に配置させる。このため、第2リールから延び第2経路に配置される第2キャリアテープに干渉しないように第1の位置にリールを配置することができる。
【0025】
第7の態様に係るリール配置装置は、第6の態様に係るリール配置装置であって、前記複数の部品リールは、さらに、前記複数の第1部品リール及び前記複数の第2部品リールとは異なる位置に配置される複数の第3部品リールを含み、前記複数の第3部品リールのうちの一の第3部品リールの一の第3キャリアテープは、前記複数の第2部品リールからの前記複数の第2キャリアテープの供給が終了後に、供給されるために、前記第2経路に配置され、前記ガイドは、前記一の第2キャリアテープ及び前記一の第3キャリアテープの前記幅方向への移動を規制する。
【0026】
このため、第2経路に配置される2つのキャリアテープを、ロボットハンドに保持されたリールをガイドに押し当てることで第1経路から遠ざかる方向に移動させることができる。
【0027】
第8の態様に係るリール配置装置は、第2の態様または第3の態様に係るリール配置装置であって、前記ロボットハンドには、前記ロボットハンドへの荷重を検出する力センサが設けられ、前記制御部は、前記力センサにより検出された前記荷重が閾値を超えない範囲で、前記ロボットハンドに、保持された前記部品リールを前記ガイドに押し当てさせる。
【0028】
例えば、閾値が、ガイドが弾性変形する範囲に収まる値、かつ、ガイドが他のリールのキャリアテープに悪影響を与えない範囲の値に設定されることで、ロボットハンドに保持されたリールをガイドに押し当てる力の大きさを、ガイド及びガイドにより案内されているキャリアテープに悪影響を与えないように制御することができる。
【0029】
第9の態様に係るリール配置方法は、ロボットハンドの動作を制御して部品リールをリールホルダに配置するリール配置方法であって、前記ロボットハンドに、部品リールを保持させ、前記ロボットハンドに、キャリアテープの幅方向に並ぶ複数のフィーダのうち、前記リールホルダの第1の位置から前記第1の位置に対応する第1フィーダまでの間のキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを前記第1経路から遠ざかる方向に移動させ、前記ロボットハンドに、移動させることで生じた空間を通じて、複数の部品リールを収容可能なリールホルダの第1の位置に、保持させた前記部品リールを配置させる。
【0030】
これによれば、第1フィーダにキャリアテープを供給するためのリールが配置される第1の位置に、ロボットハンドにリールを配置させるときに、第1フィーダに供給するキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させる。そして、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンドにリールを第1の位置に配置させるため、他のリールから延び第2経路に配置されるキャリアテープに干渉しないように第1の位置にリールを配置することができる。
【0031】
第10の態様に係る部品実装システムは、第1の態様から第8の態様のいずれか1つの態様に係るリール配置装置と、前記複数のフィーダから供給される部品を基板に実装する実装ヘッドと、を備える。
【0032】
これによれば、第1フィーダにキャリアテープを供給するためのリールが配置される第1の位置に、ロボットハンドにリールを配置させるときに、第1フィーダに供給するキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させる。そして、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンドにリールを第1の位置に配置させるため、他のリールから延び第2経路に配置されるキャリアテープに干渉しないように第1の位置にリールを配置することができる。
【0033】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0034】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0035】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0036】
(実施の形態)
[実装基板製造システム]
図1は、部品実装ラインを含む実装基板製造システムの構成の一例を示す図である。
【0037】
この実装基板製造システム1は、部品実装ラインL1と、ロボット200と、情報処理端末300とを備える。
【0038】
部品実装ラインL1は、実装基板の生産設備の一例であって、上流側から搬入された基板Bに少なくとも1つの部品Pを実装することによって実装基板を生産し、その生産された実装基板を下流側に搬出する。なお、本実施の形態では、基板の搬送方向をX軸方向と称し、そのX軸方向と垂直な方向をY軸方向と称する。なお、X軸方向及びY軸方向は水平面に沿う方向である。さらに、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向を、Z軸方向と称する。X軸方向プラス側及びマイナス側は、それぞれ基板Bの搬送方向における下流側及び上流側であって、Y軸方向プラス側及びマイナス側は、それぞれ前後方向における後側(または奥側)及び前側(または手前側)である。Z軸方向プラス側及びマイナス側は、それぞれ鉛直方向における上側及び下側である。
図1では、部品実装ラインL1の上面が示されている。
【0039】
部品実装ラインL1は、はんだ印刷装置M1と、印刷検査装置M2と、部品実装装置M3~M6と、実装検査装置M7と、リフロー装置M8とを備える。なお、これらの装置は、搬送方向上流側から下流側に向けて、はんだ印刷装置M1、印刷検査装置M2、部品実装装置M3~M6、実装検査装置M7、リフロー装置M8の順に配列され、直列に連結されている。
【0040】
はんだ印刷装置M1、印刷検査装置M2、部品実装装置M3~M6、実装検査装置M7、及びリフロー装置M8は、通信ネットワーク2を介して情報処理端末300に接続されている。はんだ印刷装置M1は、上流側から搬入された基板Bにはんだを印刷する。印刷検査装置M2は、はんだ検査カメラによって基板Bに印刷されたはんだの状態を検査する。
【0041】
部品実装装置M3~M6は、基板Bに部品Pを実装する部品実装作業を実行する。なお、部品実装ラインL1は、4台の部品実装装置M3~M6を備えるが、その台数は4台に限定されることなく、1~3台であってもよく、5台以上であってもよい。
【0042】
実装検査装置M7は、部品検査カメラによって基板Bに搭載された部品Pの状態を検査する。リフロー装置M8は、この装置内に搬入された基板Bを加熱して、基板B上のはんだを硬化させ、基板Bの電極部と部品Pとを接合する。
【0043】
ロボット200は、部品実装装置M3~M6へ部品リールを供給する装置である。ロボット200は、通信ネットワーク2を介して情報処理端末300に接続されており、情報処理端末300から受信した情報に基づいて、部品実装装置M3~M6における部品リールの部品が消費されてなくなった箇所に、当該位置に配置すべき部品リールを供給する。
【0044】
情報処理端末300は、例えば部品実装ラインL1と同じ建屋に配置され、部品実装ラインL1に含まれるはんだ印刷装置M1、印刷検査装置M2、部品実装装置M3~M6、実装検査装置M7、及びリフロー装置M8と通信する。また、情報処理端末300は、ロボット200と通信する。これにより、情報処理端末300は、例えば、部品実装装置M3~M6に配置されている部品リールの部品があるか否かを判定し、部品がなくなった部品リールが配置されている箇所に、ロボット200から当該箇所に対応する部品リールを供給させる。
【0045】
なお、情報処理端末300は、無線または有線を介してそれらの装置と通信してもよい。無線は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、または特定小電力無線であってもよい。また、情報処理端末300は、部品実装ラインL1に含まれる各装置から、その装置の稼働率などを示す情報を取得し、それらの情報に基づいてその各装置を管理してもよい。また、このような情報処理端末300は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、またはスマートフォンなどとして構成されていてもよい。
【0046】
[部品実装装置]
図2は、ロボット及び部品実装装置の外観斜視図である。部品実装装置M4~M6も、部品実装装置M3と同様の外観を有していてもよい。
【0047】
ロボット200は、ロボットハンド210を有する自律走行搬送ロボット(AMR:Autonomous Mobile Robot)である。ロボット200は、さらに、部品リールCを収容するリールラック220を有する。ロボットハンド210は、その先端にエンドエフェクタ211と、エンドエフェクタ211の移動先を検出するためのカメラ212とが設けられているマニピュレータである。ロボット200は、カメラ212により撮影された画像を用いて物体を認識した結果を用いて、エンドエフェクタ211を移動させたり、エンドエフェクタ211に部品リールCを保持させたり、エンドエフェクタ211に保持させた部品リールCを移動させた先で離させたりすることで、部品リールCを部品実装装置M3のリールホルダの所定の位置へ配置させる。
【0048】
部品実装装置M3は、例えば、2つの部品供給部6と、提示部17と、2つの開閉カバー16とを備える。なお、
図2では、2つの部品供給部6のうちの1つが図示され、残り1つは奥側(すなわちY軸方向プラス側)に隠れている。
【0049】
部品供給部6には、複数のフィーダ7がX軸方向に沿って並列に配置されている。フィーダ7は、部品Pを収納したキャリアテープをテープ送り方向にピッチ送りすることによってその部品Pを供給する。
【0050】
提示部17は、部品実装装置M3の操作者への提示を行う。例えば、提示部17は、提示内容を表示することによって提示を行う。具体的な例として、提示部17は、液晶ディスプレイまたは有機EL(electro-luminescence)ディスプレイなどとして構成されている。
【0051】
2つの開閉カバー16のそれぞれは、開閉自在に設けられ、閉止時には後述の実装ヘッドを覆う。つまり、2つの開閉カバー16のそれぞれは、閉止時には、部品実装装置M3の内部を覆い隠す。したがって、2つの開閉カバー16のそれぞれが閉止されているときには、操作者は、部品実装装置M3の内部に手を入れることができず、実装ヘッドに触れることはできない。
【0052】
なお、ロボット200と部品実装装置M3のリールホルダ15及び複数のフィーダ7とは、リール配置装置を構成している。また、ロボット200と部品実装装置M3とは部品実装システムを構成している。
【0053】
図3は、部品実装装置M3の内部構成の一例を示す図である。なお、部品実装装置M4~M6も、部品実装装置M3と同様の内部構成を有していてもよい。また、
図3に示す部品実装装置M3の構成は、部品実装装置M3の内部をZ軸方向プラス側から見た構成であって、2つの開閉カバー16は図示されていない。
【0054】
部品実装装置M3は、上述の2つの部品供給部6の他にも、基台4と、基板搬送機構5と、2つのX軸ビーム9と、Y軸ビーム8と、2つの実装ヘッド10と、2つのカメラ12と、ステージ11とを備える。
【0055】
2つの部品供給部6は、基板搬送機構5をY軸方向に挟むように配置されている。
【0056】
基板搬送機構5は、X軸方向に沿う2つのレールを備え、基台4の中央に配設される。基板搬送機構5は、上流側から搬入された基板Bを搬送し、部品実装作業を実行するための位置にその基板Bを位置決めして保持する。
【0057】
Y軸ビーム8は、基台4上面におけるX軸方向の一方側(
図3に示す例では右側)の端に、Y軸方向に沿うように配設されている。
【0058】
2つのX軸ビーム9は、X軸方向に沿った状態で、Y軸方向に移動自在にY軸ビーム8
に結合されている。
【0059】
実装ヘッド10は、2つのX軸ビーム9のそれぞれに、X軸方向に移動自在に装着されている。実装ヘッド10は、部品Pを吸着して保持し昇降可能な複数の吸着ユニット10aを備える。吸着ユニット10aのそれぞれの先端には、ノズル10bが着脱自在に装着されている(
図4参照)。
【0060】
2つの実装ヘッド10のそれぞれは、Y軸ビーム8及びX軸ビーム9を含む駆動機構によって、X軸方向及びY軸方向に移動する。これにより、2つの実装ヘッド10のそれぞれは、その実装ヘッド10に対応する部品供給部6に配置されたフィーダ7の部品取出し位置から部品Pをノズル10bによって吸着して取り出し、基板搬送機構5に位置決めされた基板Bの実装点に実装する。
【0061】
2つのカメラ12のそれぞれは、そのカメラ12に対応する実装ヘッド10のノズル10bを含む範囲が視野に含まれるように下方から上方を撮像する。2つのカメラ12は、例えば、部品実装装置M3の基台4または部品実装装置M3の下方に固定されている。これにより、部品実装装置M3は、このカメラ12による撮像によって、基台4の基準位置に対するノズル10bの位置を検出する。このため、部品実装装置M3は、部品Pが吸着されたときにノズル10bが停止した吸着位置を検出できる。また、このカメラ12は、基板搬送機構5に位置決めされている基板Bの位置及び種別などを認識するために、その基板Bを撮像する。さらに、カメラ12は、ノズル10bから情報を読み取るために、そのノズル10bを撮像する。
【0062】
ステージ11は、ノズルチェンジャとも呼ばれ、そのステージ11には少なくとも1つのノズル10bが載置されている。このステージ11に載置されている少なくとも1つのノズル10bは、実装ヘッド10の吸着ユニット10aに装着されているノズル10bとの交換に用いられる。例えば、ステージ11に載置されている少なくとも1つのノズル10bのそれぞれは、実装ヘッド10の吸着ユニット10aに装着されているノズル10bとは異なる属性を有する。また、ステージ11に載置されている少なくとも1つのノズル10bのそれぞれも、互いに異なる属性を有する。したがって、実装基板の生産には、基板Bに実装される部品Pに適した属性を有するノズル10bが選択されて実装ヘッド10の吸着ユニット10aに装着される。
【0063】
図4は、
図3におけるA-A断面の一例を部分的に示す図である。
【0064】
部品供給部6は、
図4に示すように、フィーダベース13aと、そのフィーダベース13aに装着された複数のフィーダ7と、フィーダベース13aを支持する台車13とを備える。
【0065】
台車13は、基台4に対して着脱自在に構成され、さらに、リールホルダ15を備えている。リールホルダ15は、部品リールCを複数(本実施の形態では4つ)収容可能に構成されている。部品リールCは、キャリアテープ14を巻回状態で収納する。複数の部品リールCのそれぞれは、リールホルダ15の前方保持位置Hf及び後方保持位置Hrのそれぞれで、上方保持位置Huまたは下方保持位置Hdに保持される。リールホルダ15が保持する部品リールCから引き出されたキャリアテープ14は、フィーダ7に装着される。
【0066】
カメラ12は、ノズル10bの側面を含む範囲が視野に含まれるように斜めから撮像する。これにより、カメラ12は、そのカメラ12に対応する実装ヘッド10に装着されているノズル10bだけでなく、例えば、そのノズル10bに吸着される部品Pと、基板搬
送機構5によって位置決めされている基板Bの基板マークとを撮像することができる。部品実装装置M3は、このカメラ12による撮像によって、ノズル10bが部品Pを吸着した時のノズル10bに対する部品Pの相対位置を検出する。
【0067】
図5は、リールホルダに保持される部品リールと、フィーダとの関係を説明するための図である。
図5は、リールホルダ及びフィーダを含む部分を上方からみた平面図である。
【0068】
複数のフィーダ7は、Y軸方向マイナス側からキャリアテープが供給される姿勢で、X軸方向に並んで配置される。キャリアテープは、その幅方向がX軸方向に、長さ方向がY軸方向にそれぞれ沿った状態でフィーダ7に供給される。複数のフィーダ7は、例えば、ピッチP1間隔で配置されている。このため、複数のフィーダ7に供給されるキャリアテープ14も、例えば、ピッチP1間隔で配置される。複数のフィーダ7のY軸方向マイナス側には、複数のリールホルダ15がX軸方向に並んで配置される。複数のリールホルダ15は、例えば、ピッチP2間隔で配置されている。ピッチP2は、隣接する2つのフィーダ7を合わせたX軸方向における幅と同程度に設定される。また、リールホルダ15に配置される複数の部品リールCは、ピッチP1よりも大きい幅D2を有する部品リールを含む。
【0069】
ここで、1つのリールホルダ15は、2つのフィーダ7にY軸方向において対向している。このため、1つのリールホルダ15に配置される複数のリールホルダ15の数は、例えば、複数のフィーダ7の半分の数である。なお、1つのリールホルダ15に対して3つ以上のフィーダが対向して配置されてもよい。
【0070】
図6は、リールホルダの構成の一例を示す図である。
図7は、リールホルダの機能の一例について説明するための図である。
【0071】
複数のリールホルダ15のそれぞれには、上述したように前後方向において異なる2つの位置のそれぞれにおいて、上下方向において異なる2つの位置に4つの部品リールC11、C12、C21、C22が配置される。4つの部品リールC11、C12、C21、C22のうち、Z軸方向プラス側に配置される2つの部品リールC11、C21は、それぞれ、保持部材111、121によって保持される。Z軸方向マイナス側に配置される2つの部品リールC12、C22のうち部品リールC12は、底部112及びストッパ131によりY軸方向で挟まれ、かつ、Z軸方向下側から底部112により支持されることで保持される。Z軸方向マイナス側に配置される2つの部品リールC12、C22のうち部品リールC22は、底部122及びストッパ132によりY軸方向で挟まれ、かつ、Z軸方向下側から底部122により支持されることで保持される。なお、C11、C12、C21、C22は、部品リールCと称する場合もある。
【0072】
複数のリールホルダ15は、それぞれが4つずつ部品リールC11、C12、C21、C22を保持している。このため、複数のリールホルダ15は、上側及び前側に配置される複数の部品リールC11と、下側及び前側に配置される複数の部品リールC12と、上側及び後側に配置される複数の部品リールC21と、下側及び後側に配置される複数の部品リールC22とを収容する。複数の部品リールC12は、複数の第1リールの一例である。複数の部品リールC22は、複数の第2リールの一例である。複数の部品リールC21は、複数の第3リールの一例である。
【0073】
保持部材111及びストッパ131は、操作用バー141に接続されている。
図7に示すように、操作用バー141が引き上げられると、保持部材111は右回転方向に回転し、ストッパ131は操作用バー141が引き上げられる方向に引き上げられる。これにより、ストッパ131による部品リールC12への規制が解除されて、部品リールC12は下方に移動する。そして、保持部材111による部品リールC11への規制が解除されて、部品リールC11は部品リールC12が位置していた場所に移動する。例えば、部品リールC12のキャリアテープがなくなった場合、操作用バー141が引き上げられることで、部品リールC12がリールホルダ15から排除されて、部品リールC11への交換がなされる。
【0074】
同様に、保持部材121及びストッパ132は、操作用バー142に接続されている。操作用バー141と同様に、操作用バー142が引き上げられると、保持部材121は右回転方向に回転し、ストッパ132は操作用バー142が引き上げられる方向に引き上げられる。これにより、ストッパ132による部品リールC22への規制が解除されて、部品リールC22は下方に移動する。そして、保持部材121による部品リールC21への規制が解除されて、部品リールC21は部品リールC22が位置していた場所に移動する。例えば、部品リールC22のキャリアテープがなくなった場合、操作用バー142が引き上げられることで、部品リールC22がリールホルダ15から排除されて、部品リールC21への交換がなされる。このように、フィーダ7へは下方に配置されている部品リールC12、C22から優先的にキャリアテープが供給され、上方に配置されている部品リールC11、C21は、部品リールC12、C22のキャリアテープがなくなった後に、上述したような交換が行われて、そのキャリアテープが使用されることになる。
【0075】
なお、
図5では、上下方向における上側の位置に配置される2つの部品リールC11、C21が図示されている。これらの2つの部品リールC11、C21のうちの後側の第2の位置p2に配置される部品リールC21は、2つの部品リールC11、C21が収容されているリールホルダ15に対向する2つのフィーダ7のうちX軸方向マイナス側(左側)のフィーダ7にキャリアテープ14aを供給する。また、2つの部品リールC11、C21のうちの前側の第1の位置p1に配置される部品リールC11は、2つの部品リールC11、C21が収容されているリールホルダ15に対向する2つのフィーダ7のうちX軸方向プラス側(右側)のフィーダ7にキャリアテープ14bを供給する。このように、複数の部品リールC11、C12の複数のキャリアテープ14c、14dと、複数の部品リールC21、C22の複数のキャリアテープ14a、14bとは、複数のフィーダ7に対して、1つずつに交互に供給される。
【0076】
リールホルダ15は、操作用バー141と、ガイド150とを有する。操作用バー141は、リールホルダ15の第2の位置p2よりもY軸方向プラス側の位置、かつ、X軸方向マイナス側の端部に配置される矩形板状部材である。ガイド150は、操作用バー141のX軸方向プラス側に操作用バー141に対向して配置される矩形板状部材である。操作用バー141及びガイド150は、長手方向がZ軸方向に沿うように配置されている。ガイド150のZ軸方向マイナス側の端部は、操作用バー141に所定の間隔を空けて固定されている。所定の間隔は、キャリアテープ14aの幅D1よりも大きく、リールホルダ15のX軸方向の幅よりも小さい。2つの部品リールC11、C21のうちの後側に配置される部品リールC21により供給されるキャリアテープ14aは、操作用バー141及びガイド150の間の経路を通過する。本実施の形態では、操作用バー141がリールホルダ15のX軸方向マイナス側の端部に配置され、ガイド150が操作用バー141に所定の間隔を空けて固定されているため、キャリアテープ14aは、リールホルダ15のうちX軸方向プラス側の端部よりもX軸方向マイナス側の端部に近い経路(第2経路)を通過するように配置される。このように、ガイド150は、第2経路に配置されるキャリアテープ14aの幅方向への移動を規制する。
【0077】
2つの部品リールC11、C21のうちの前側に配置される部品リールC11から供給されるキャリアテープ14bの幅方向の位置は規制されないが、部品リールC11はフィーダ7に近い位置に配置されるため、キャリアテープ14bは、X軸方向マイナス側の端
部よりもX軸方向プラス側の端部に近い経路(第1経路)を通過するように配置される。なお、第1経路に配置されるキャリアテープ14を、キャリアテープ14c、14dと称する場合がある。
【0078】
図8は、部品実装装置、ロボット及び情報処理端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0079】
部品実装装置M3は、上述の実装ヘッド10、カメラ12、Y軸ビーム8、X軸ビーム9、基板搬送機構5、ステージ11、及び部品供給部6の他にも、制御部100を備える。
【0080】
制御部100は、部品実装装置M3の動作を制御する処理部である。制御部100は、部品実装動作処理部101と、画面表示I/F処理部102と、主記憶部103とを備える。
【0081】
部品実装動作処理部101は、実装ヘッド10、カメラ12、Y軸ビーム8、X軸ビーム9、基板搬送機構5、ステージ11、及び部品供給部6の各構成要素の動作を制御する処理部である。部品実装動作処理部101は、主記憶部103に記憶されているプログラムを実行し、部品実装装置M3の各構成要素の動作状態を取得し、動作状態に応じて部品実装装置M3の各構成要素の動作を制御する。例えば、部品実装動作処理部101は、フィーダ7から実装ヘッド10が部品Pを吸着する毎に、次の部品Pを供給させるためにフィーダ7へ搬送指示を出力する。つまり、部品実装動作処理部101は、異なる複数のタイミングで搬送指示を出力する。
【0082】
画面表示I/F処理部102は、部品実装動作処理部101による制御の状態を表示する。また、画面表示I/F処理部102は、部品実装装置M3の制御の種類を変更したり、当該制御の設定(例えば、制御パラメータの設定)を変更するための入力をオペレータから受け付ける。
【0083】
主記憶部103は、部品実装装置M3の制御のためのプログラムや制御パラメータ、部品実装装置M3の稼働情報などを記憶する。
【0084】
制御部100が備える処理部は、例えば、DSP等のプロセッサによって実現されるが、マイクロコンピュータまたは専用回路によって実現されてもよいし、プロセッサ、マイクロコンピュータ、及び専用回路のうちの2つ以上の組み合わせによって実現されてもよい。また、主記憶部103は、不揮発性のメモリ、ストレージにより実現されてもよい。
【0085】
ロボット200は、上述のロボットハンド210の他にも、制御部213を備える。
【0086】
制御部213は、ロボット200の動作を制御する処理部である。制御部213は、カメラ212により撮影された画像に対して画像認識処理を実行することで、ロボットハンド210におけるエンドエフェクタ211の位置を検出する。例えば、制御部213は、画像認識により、ロボット200のリールラック220の位置、リールラック220に配置されている部品リールCの位置、及び、部品実装装置M3のリールホルダ15の位置を検出する。制御部213は、部品実装装置M3または情報処理端末300から部品実装装置M3のリールホルダ15にキャリアテープがなくなったことを検出した検出結果を取得すると、検出結果に基づいてキャリアテープがなくなったリールホルダ15の位置を特定し、特定したリールホルダ15の位置に新たな部品リールCを供給するように、ロボットハンド210を制御する。つまり、制御部213は、ロボットハンド210に、部品リールCを保持させ、保持させた部品リールCをリールホルダ15の第1の位置p1に配置さ
せる。
【0087】
[動作]
次に、ロボット200の制御部213による部品リールCをリールホルダ15へ配置する動作について説明する。
図9は、部品リールをリールホルダへ配置する配置動作の一例を示すフローチャートである。リールホルダへの部品リールの配置動作は、部品実装装置M3の複数のリールホルダ15に配置されている複数の部品リールのうちの少なくとも1つのキャリアテープがなくなったときに、キャリアテープがなくなった部品リールがリールホルダの外部へ排出された後に実行される。
【0088】
制御部213は、ロボットハンド210のエンドエフェクタ211にロボット200のリールラック220に収容されている部品リールCを保持させる(S1)。
【0089】
次に、制御部213は、ロボットハンド210に、リールホルダ15の第1の位置p1から第1の位置p1に対応するフィーダ7までの間のキャリアテープ14c、14dの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを第1経路から遠ざかる方向に移動させる(S2)。
【0090】
次に、制御部213は、ロボットハンド210に、キャリアテープ14a、14bを移動させることで生じた空間を通じて、リールホルダ15の第1の位置に、保持させた部品リールCを配置させる(S3)。
【0091】
ここで、ステップS2の動作の具体例について、
図10~
図13を用いて説明する。
【0092】
図10~
図13は、キャリアテープを移動させながら部品リールをリールホルダの第1の位置に配置する動作について説明するための図である。
【0093】
まず、制御部213は、部品リールCをエンドエフェクタ211に保持させ、部品リールが配置されていないリールホルダ15のガイド150に、保持させた部品リールCをガイド150のX軸方向プラス側から押し当てさせる(
図10)。このとき、制御部213は、ロボットハンド210に、保持させた部品リールCを、第1の位置p1に配置されたときの姿勢に対して傾けた状態でガイド150に押し当てさせる。具体的には、部品リールCの下端のX軸方向マイナス側の面がガイド150のX軸方向プラス側の面に当たるように、部品リールCを傾ける。
【0094】
次に、制御部213は、部品リールCを保持したロボットハンド210をさらにX軸方向マイナス側、及び、Z軸方向マイナス側の斜め方向へ、ガイド150に押し当てながら移動させる(
図11)。これにより、ガイド150は、X軸方向マイナス側へ移動し、第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bは、X軸方向マイナス側へ移動する。つまり、第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bは、第1経路から遠ざかる方向に移動する。
【0095】
次に、制御部213は、部品リールCをZ軸方向に沿った姿勢にしながらZ軸方向マイナス側へスライドさせる(
図12、
図13)。これにより、制御部213は、ロボットハンド210に保持させた部品リールCを、キャリアテープ14a、14bに干渉しないように配置することができる。
【0096】
[効果など]
本実施の形態に係るリール配置装置は、ロボットハンド210と、複数の部品リール(リール)Cを収容可能なリールホルダ15と、複数の部品リールCから複数のキャリアテープ14が供給され、キャリアテープ14の幅方向に並ぶ複数のフィーダ7と、ロボットハンド210に、部品リールCを保持させ、保持させた部品リールCをリールホルダ15の第1の位置p1に配置させる制御部213と、を備える。制御部213は、ロボットハンド210に、第1の位置p1から第1の位置p1に対応するフィーダ7(第1フィーダ)までの間のキャリアテープ14の第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを第1経路から遠ざかる方向に移動させ、移動させることで生じた空間を通じて部品リールCを第1の位置p1に配置させる。
【0097】
これによれば、第1の位置p1に、ロボットハンド210に部品リールCを配置させるときに、第1の位置p1に対応するフィーダ7に供給するキャリアテープの第1経路に隣接する第2経路に配置されるキャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させる。そして、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンド210に部品リールCを第1の位置p1に配置させるため、他の部品リールCから延び第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bに干渉しないように第1の位置pに部品リールCを配置することができる。
【0098】
また、本実施の形態に係るリール配置装置は、さらに、第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bの幅方向への移動を規制するガイド150を備える。制御部213は、ロボットハンド210に、保持された部品リールCをガイド150に押し当てさせてガイド150を幅方向へ移動させることで、第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを第1経路から遠ざかる方向に移動させる。
【0099】
これによれば、第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを、ロボットハンド210に保持された部品リールCをガイド150に押し当てることで第1経路から遠ざかる方向に移動させるため、ロボットハンド210で第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bに触れることなく当該キャリアテープ14a、14bを第1経路から遠ざかる方向に移動させることができる。このため、第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bへ負荷を与えないように移動させることができる。また、1つのロボットハンド210で第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを移動させながら、新たな部品リールCを第1の位置p1に配置することができる。
【0100】
また、本実施の形態に係るリール配置装置において、制御部213は、ロボットハンド210に、保持された部品リールCを、第1の位置p1に配置されたときの姿勢に対して傾けた状態でガイド150に押し当てさせて、空間を通じて第1の位置p1へスライドさせる。
【0101】
このため、1つのロボットハンド210で第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを移動させる動作と、新たな部品リールCを第1の位置p1に配置する動作を両立させることができる。
【0102】
また、本実施の形態に係るリール配置装置において、複数のフィーダ7に供給される複数のキャリアテープ14が配置されるピッチP1は、複数の部品リールCのそれぞれの軸方向における幅D2よりも狭い。
【0103】
このため、部品リールCが配置されていない第1の位置p1に部品リールCを配置する場合、つまり、第1経路にキャリアテープが存在しないであっても、第2経路のキャリアテープ14a、14bが第1の位置に干渉している可能性が高い。このような場合であっても、第2経路に配置されるキャリアテープ14a、14bを第1経路から遠ざかる方向に移動させて、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンド210に部品リールCを第1の位置p1に配置させる。このため、他の部品リールCから延び第2経路に配
置されるキャリアテープ14a、14bに干渉しないように第1の位置p1に部品リールCを配置することができる。
【0104】
また、本実施の形態に係るリール配置装置において、複数の部品リールCは、幅方向に互いに異なる位置に配置される複数の部品リールC12(複数の第1リール)と、幅方向に互いに異なる位置に配置され、かつ、幅方向に交差する方向に複数の部品リールC12とは異なる位置に配置される複数の部品リールC22(複数の第2リール)とを含む。複数の部品リールC22は、複数の部品リールC12よりも複数のフィーダ7から遠い位置に配置される。複数の部品リールC12の複数のキャリアテープ14dと、複数の部品リールC22の複数のキャリアテープ14bとは、複数のフィーダ7に対して、1つずつ交互に供給される。そして、複数のキャリアテープ14のうちの一のキャリアテープ14bは、第2経路に配置される。
【0105】
このため、部品リールCが配置されていない第1の位置p1にリールを配置する場合、つまり、第1経路にキャリアテープが存在しないであっても、第2経路のキャリアテープ14bが第1の位置p1に干渉している可能性が高い。このような場合であっても、第2経路に配置されるキャリアテープ14bを第1経路から遠ざかる方向に移動させて、移動させることで生じた空間を通じて、ロボットハンド210に部品リールCを第1の位置p1に配置させる。このため、部品リールC22から延び第2経路に配置されるキャリアテープ14bに干渉しないように第1の位置にリールを配置することができる。
【0106】
また、本実施の形態に係るリール配置装置において、複数の部品リールCは、さらに、複数の部品リールC12、C22とは異なる位置に配置される複数の部品リールC21(複数の第3リール)を含む。複数の部品リールC21のうちの一の部品リールC21のキャリアテープ14aは、複数の部品リールC22からのキャリアテープ14bの供給が終了後に、供給されるために、第2経路に配置される。ガイド150は、キャリアテープ14a、14bの幅方向への移動を規制する。
【0107】
このため、第2経路に配置される2つのキャリアテープ14a、14bを、ロボットハンド210に保持された部品リールCをガイド150に押し当てることで第1経路から遠ざかる方向に移動させることができる。
【0108】
[変形例]
(1)
ロボットハンド210は、
図14に示すように、さらに、エンドエフェクタ211への荷重を検出する力センサを有していてもよい。この場合、ステップS2において、制御部213は、力センサにより検出された荷重が閾値を超えない範囲で、ロボットハンド210に、保持された部品リールCをガイド150に押し当てさせる。
【0109】
例えば、閾値が、ガイド150が弾性変形する範囲に収まる値、かつ、ガイド150が他の部品リールのキャリアテープ14a、14bに悪影響を与えない範囲の値に設定されることで、ロボットハンド210に保持された部品リールCをガイド150に押し当てる力の大きさを、ガイド150及びガイド150により案内されているキャリアテープ14a、14bに悪影響を与えないように制御することができる。
【0110】
(2)
複数のキャリアテープがキャリアテープの幅方向に並んで配置されている場合の部品リールCを交換するときであれば、ガイド150が設けられていなくてもよい。例えば、ガイド150を介さずにロボットハンド210を用いて直接に、キャリアテープを第1経路から遠ざかる方向に移動させてもよい。
【0111】
(3)
ガイド150は、リールホルダ15の操作用バー141に固定されているとしたが、キャリアテープ14aの幅方向の一旦の位置を規制できればよく、つまり、キャリアテープ14aの幅方向の一方側への移動を規制できればよく、操作用バー141以外の他の部材に固定されていてもよい。他の部材は、リールホルダ15であってもよいし、リールホルダ15を指示している部材であってもよい。
【0112】
[その他]
なお、上記実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記実施の形態の部品実装装置M3などを実現するソフトウェアは、図に示すフローチャートに含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。
【0113】
なお、以下のような場合も本開示に含まれる。
【0114】
(1)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0115】
(2)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0116】
(3)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0117】
(4)本開示は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0118】
また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、BD(Blu-ray(登録商標
) Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0119】
また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0120】
また、本開示は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
【0121】
また、前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、または前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【0122】
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本開示は、ロボットハンドを用いてリールを、他のリールから延びるキャリアテープに干渉しないように所定の位置に配置することができるリール配置装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0124】
1 実装基板製造システム
2 通信ネットワーク
4 基台
5 基板搬送機構
6 部品供給部
7 フィーダ
8 Y軸ビーム
9 X軸ビーム
B 基板
C 部品リール
P 部品
10 実装ヘッド
10a 吸着ユニット
10b ノズル
11 ステージ
12 カメラ
13 台車
13a フィーダベース
14、14a~14d キャリアテープ
15 リールホルダ
16 開閉カバー
17 提示部
18 カメラ
D1、D2 幅
L1 部品実装ライン
M1 印刷装置
M2 印刷検査装置
M3~M6 部品実装装置
M7 実装検査装置
M8 リフロー装置
P1、P2 ピッチ
p1 第1の位置
p2 第2の位置
100 制御部
101 部品実装動作処理部
102 画面表示I/F処理部
103 主記憶部
111、121 保持部材
112、122 底部
131、132 ストッパ
141、142 操作用バー
150 ガイド
200 ロボット
210 ロボットハンド
211 エンドエフェクタ
212 カメラ
213 制御部
220 リールラック
300 情報処理端末
C11、C12、C21、C22 部品リール