(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165216
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 13/22 20060101AFI20241121BHJP
F24F 13/20 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
F24F1/0007 361B
F24F1/0007 401D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081162
(22)【出願日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】合田 憲史
【テーマコード(参考)】
3L050
3L051
【Fターム(参考)】
3L050BD05
3L050BE03
3L050BF04
3L051BH01
3L051BJ10
(57)【要約】
【課題】ドレンホースが曲げて配置される室内機において、ドレン水の排水不良が生じることを抑制できる空気調和機を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る空気調和機は、筐体と、前記筐体の背面に形成された開口部から奥行方向後方側に引き出されるドレンホースと、前記ドレンホースを前記筐体の背面側において前記開口部から前記筐体の幅方向の一方側に沿って配置したときに、前記筐体の高さ方向において前記ドレンホースが前記開口部よりも上側に移動することを規制可能な第1規制部と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の背面に形成された開口部から奥行方向後方側に引き出されるドレンホースと、
前記ドレンホースを前記筐体の背面側において前記開口部から前記筐体の幅方向の一方側に沿って配置したときに、前記筐体の高さ方向において前記ドレンホースが前記開口部よりも上側に移動することを規制可能な第1規制部と、を備える、空気調和機。
【請求項2】
前記第1規制部は、前記筐体の背面側において、前記筐体の幅方向における前記開口部側に設けられる、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記第1規制部は、前記筐体から前記奥行方向の後方に突出している、請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記筐体の背面側において、前記ドレンホースが前記奥行方向後方に移動することを規制可能な第2規制部をさらに備え、
前記第2規制部は、前記第1規制部と前記筐体の幅方向において隣り合う、請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記筐体を壁面に据え付けるための据付板をさらに備え、
前記第2規制部は、前記据付板から前記奥行方向前方に向かって突出する、請求項4に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記筐体の背面側において、前記ドレンホースが下方へ移動することを規制可能な第3規制部をさらに備え、
前記第3規制部は、前記筐体の高さ方向において、前記第1規制部よりも低い位置に設けられる、請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記第3規制部は、前記筐体の幅方向において前記第1規制部よりも前記開口部から離れた位置に設けられる、請求項6に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記第3規制部は、前記幅方向の一方側に向かうにつれて前記ドレンホースを下方に傾斜して支持する、請求項6に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記筐体の幅方向の一方側とは、前記筐体の幅方向における中央側である、請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、建物の壁に設けられ、室内機に接続されたドレン管を外部に引き出すための貫通スリーブ内に、ドレン管を直線状に保持するためのドレン管保持部材が配置された空気調和機のドレン管保持構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような空気調和機では、ドレンホースの室内機との接続部及び壁面の貫通孔(貫通スリーブ)が室内機の奥行方向に略重なるため、ドレンホースを曲げることなく、貫通孔に向けて後方に引き出している。しかしながら、住宅環境によっては、ドレンホースの室内機との接続部及び壁面の貫通孔が奥行方向に重ならず、室内機の幅方向にずれることがあるため、ドレンホースを壁面の貫通孔に向けて、室内機の背面側において幅方向に沿わす必要が生じる。このような場合、ドレンホースを曲げて配置しなければならないため、ドレンホースの曲げ部近傍において撓みが生じやすく、ドレンホースの勾配が逆勾配となったり、排水トラップが生じたりして、ドレン水の逆流、滞留等の排水不良が生じる場合があった。
【0005】
そこで、本発明は、例えば、ドレンホースが曲げて配置される室内機において、ドレン水の排水不良が生じることを抑制できる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る空気調和機は、筐体と、前記筐体の背面に形成された開口部から奥行方向後方側に引き出されるドレンホースと、前記ドレンホースを前記筐体の背面側において前記開口部から前記筐体の幅方向の一方側に沿って配置したときに、前記筐体の高さ方向において前記ドレンホースが前記開口部よりも上側に移動することを規制可能な第1規制部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】ドレンパンを示す室内機の側面断面図である。
【
図11】第1変形例に係る室内機を構成する筐体の後方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態について説明する。なお、本明細書及び図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付することにより重複する説明は省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する場合がある。さらに、かかる実施の形態に示す構成要素の形態はあくまでも例示であって、これらの形態に限定されるものではない。
【0009】
本発明の実施形態に係る空気調和機は、セパレート型であり、室内機100と室外機とから構成される。室内機100には、室内側のファン114及び熱交換器115が内装され、室外機には、圧縮機、四方弁、室外側の熱交換器、ファン、絞り装置が内装される。室内機100と室外機とが冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルが形成され、冷房、暖房、除湿などの各種の運転モードが実行されている。
【0010】
図1及び
図2を参照して、本発明の実施形態に係る空気調和機の室内機100の概要について説明する。
図1は、空気調和機の室内機100を示す側面図である。
図2は、空気調和機の室内機100を示す側面断面図である。
図2では、据付板130、ドレンホース200等の図示を省略している。以下では、室内機100が取り付けられる室内の壁面側を後側とし、その反対側を前側とし、室内機100が取り付けられる室内の天井側を上側とし、その反対側を下側と規定して室内機100について説明する。
【0011】
室内機100は、各種の構造物を収容する筐体110を有する。筐体110は、例えば、左右方向を長手方向とする略箱型に形成された部材である。筐体110の上面には、吸込口111が形成されている。筐体110の上面には、前後方向にスライド可能なフィルタユニット120が着脱可能に設けられている。フィルタユニット120は、筐体110の上面に左右方向に二つ並べて配置されている。以下では、筐体110の幅方向とは、左右方向を指し、筐体110の奥行方向とは、前後方向を指し、筐体110の高さ方向とは、上下方向を指すものとする。
【0012】
フィルタユニット120は、一例として、集塵フィルタ121と、集塵フィルタ121を挟んで保持する保持枠122と、を有する。
【0013】
集塵フィルタ121は、通過する空気中の塵埃、具体的には、微細な塵埃や所定粒径(例えば、3μm)よりも小さい粒径のPM2.5等の微小粒子を捕集する。集塵フィルタ121は、一例として、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタである。集塵フィルタ121は、一例として、いわゆるプレフィルタと称される集塵フィルタよりも高性能で厚みが厚く、通風抵抗が大きいフィルタである。
【0014】
保持枠122は、集塵フィルタ121を保持する枠体である。保持枠122は、筐体110の上面に取り付けられる。保持枠122の前端部には、フィルタユニット120全体を前後にスライドさせるための把持部123が設けられている。
【0015】
フィルタユニット120は、筐体110の吸込口111を覆うように、筐体110の上面に外側から取り付けられる。これにより、外気から吸込口111に向けて取り入れられる空気は、保持枠122に保持される集塵フィルタ121を通過することで、浄化された空気となり、吸込口111を介して筐体110の内部に取り入れられる。
【0016】
筐体110の前面には、吹出口112が形成されている。筐体110の前面は、上部から下部に進むにつれて後方に傾斜している。吹出口112には、導風板124が設けられている。
【0017】
導風板124は、吹出口112から吹き出される空気の向きを変更する。導風板124は、例えば、一枚の板状部材である。導風板124は、吹出口112と対向して設けられるとともに、吹出口112に対する傾きを変更可能である。導風板124は、吹出口112を閉じた状態において、吹出口112に沿って湾曲する形状を有する。導風板124は、上側に位置する傾動支点(図示せず)及び下側に位置する傾動支点(図示せず)のそれぞれを中心に傾動することで、吹出口112から吹き出される空気の向きを変更している。
【0018】
筐体110の内部には、吸込口111及び吹出口112を連通する送風路113が形成されている。送風路113は、例えば、吸込口111から吸い込まれた空気を下方に導いたのち、吹出口112に向けて略前方に導くように形成されている。送風路113には、空気の流れる方向における上流側から順に、複数のファン114、熱交換器115が配置されている。
【0019】
ファン114は、例えば、シロッコファンである。複数のファン114は、左右方向に間隔をあけて並べて配置されている。各ファン114は、軸方向が左右方向となるように設けられている。各ファン114は、筐体110の内部において後部寄りに配置されている。ファン114の各々は、対応するファンハウジング114aに収容されている。吸込口111を介して取り入れられた空気は、各ファンハウジング114aの側方から内部に導かれている。ファンハウジング114aの前部は、熱交換器115を収容する空間につながっている。
【0020】
熱交換器115は、筐体110の内部において、ファン114の前方に設けられている。具体的には、熱交換器115は、筐体110の内部において、吹出口112を内側から覆うように、吹出口112に沿って設けられている。熱交換器115は、上部から下部に進むにつれて後方に傾斜している。熱交換器115は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。
【0021】
筐体110は、熱交換器115の少なくとも一部を囲うフレーム116を有する。フレーム116は、例えば、熱交換器115の上部、下部、両側部、背面側の一部等を囲っている。フレーム116のうち、熱交換器115の背面側の一部を囲っている部分は各ファンハウジング114aの前部とつながっている。また、フレーム116のうち、熱交換器115の下部を囲っている部分は、ドレンパン116aである。ドレンパン116aには、ドレンホース200(
図4参照)が接続されており、ドレンホース200を介して外部にドレン水を排出可能である。
【0022】
以上の構成において、空気調和機は、ファン114がモータ(図示せず)によって回転されることで、室内の空気がフィルタユニット120を通過した後、吸込口111を介して筐体110の内部に取り入れられ、熱交換器115で熱交換されて、暖められたり、冷やされたりして、吹出口112から吹き出されている。
【0023】
なお、フィルタユニット120は、集塵フィルタ121を備えているが、これに限らず、例えば、通過する空気中の塵埃を捕集するプレフィルタを備えてもよいし、通過する空気中の臭気成分(例えば、アセトアルデヒド、アンモニア、酢酸等)を吸着して空気を脱臭する脱臭フィルタを備えてもよいし、上述のフィルタを複数組み合わせたものを備えてもよい。また、フィルタユニット120は、筐体110の上面に外側から取り付けられているが、これに限らず、例えば、筐体110の内部、より具体的には、吸込口111の内側に設けられてもよい。また、送風路113には、空気の流れる方向における上流側から順に、ファン114、熱交換器115が順に配置されているが、これに限らず、熱交換器115、ファン114の順に配置されていてもよい。
【0024】
図3を用いて、ドレンパン116aについて具体的に説明する。
図3は、ドレンパン116aを示す側面断面図である。
図3では、ドレンホース200の図示を省略している。
【0025】
ドレンパン116aは、例えば、左右方向に延びる樋状に形成された容器である。ドレンパン116aは、前方から後方に進むにつれて下方に傾斜するように形成されている。ドレンパン116a上には、熱交換器115の下端部が載置されている。
【0026】
図3に示すように、ドレンパン116aは、ドレンホース200を接続する接続部116bを有する。接続部116bは、例えば、ドレンパン116aの背面から後方に向けて斜め下方に延びる管状部材である。ドレンホース200は、例えば、可撓性を有する管状部材である。ドレンホース200の断面形状は、例えば、略円筒形状である。ドレンホース200は、その一端が接続部116bに接続される。筐体110には、接続部116bの後方に位置する部分に、ドレンホース200を筐体110の外部に引き出すための開口部110bが設けられる。開口部110bは、筐体110の背面における左右方向における端部に設けられる。
【0027】
本実施形態では、接続部116bは、ドレンパン116aの左右方向における各端部にそれぞれ設けられる。すなわち、ドレンパン116aは、2つの接続部116bを有する。空気調和機の設置者は、ドレンホース200の接続部として、2つの接続部116bのうち、壁面Wの貫通孔H(
図7参照)に対してドレンホース200の引き回しが容易となるいずれかの接続部116bを選択することができるため、空気調和機の設置が容易となる。この際、ドレンホース200が接続されない接続部116bは蓋(図示せず)等によって閉じられているものとする。
【0028】
また、接続部116bの数は、2つに限らず、1つであってもよい。この場合、接続部116bの数に対応するように、開口部110bの数は設けられるものとする。また、接続部116b及びドレンホース200の断面形状は、円筒形状に限らず、多角筒形状、楕円筒形状等の他の形状であってもよい。
【0029】
図4及び
図5を用いて、室内機100の壁面Wへの取付構造について説明する。
図4は、筐体110及び据付板130を示す斜視図である。
図5は、筐体110の後方斜視図である。
図4及び
図5では、筐体110の一部について図示を省略している。
【0030】
図4に示すように、室内機100は、筐体110を壁面W(
図7参照)に据え付けるための据付板130を備える。据付板130は、例えば、1枚の板状部材である。据付板130は、筐体110の背面の少なくとも一部と前後方向に対向する。据付板130は、壁面Wにねじ等の締結具を用いて固定される。据付板130に筐体110を係止することで、室内機100は、壁面Wに取り付けられる。
【0031】
据付板130は、室内機100の外部に向けてドレンホース200を引き出すための切欠部131が設けられる。切欠部131は、例えば、据付板130の下部中央に設けられる。切欠部131は、据付板130の下端から上方に向けて略矩形状に切り欠いた部分である。
【0032】
据付板130は、切欠部131の両側にスリット132がそれぞれ設けられる。スリット132は、据付板130の下端から上方に向けて縦長状に形成される。据付板130の下端は、スリット132が設けられることで、二股に分岐している。
【0033】
据付板130の上端は、筐体110の上部(後述の溝部110c)を引掛けられるように前側に傾斜している。据付板130には、スリット132よりも外側(左右方向における外側)に位置する部分に、筐体110の下部(後述の爪部322)が係止される開口部133が設けられる。開口部133は、据付板130の下端において、前方に屈曲した部分に形成される。据付板130には、スリット132よりも内側に位置する部分に、筐体110の下部をねじ等の締結具を用いて締結するための開口部134が設けられる。
【0034】
開口部134は、スリット132よりも内側に位置する部分に形成された突部135に設けられる。具体的には、突部135は、上傾斜面135aと、下傾斜面135bと、を有し、前方に向けて突出している。開口部134は、下傾斜面135bに設けられる。下傾斜面135bは、据付板130に筐体110が係止された状態において、筐体110の下部(後述の取付面334)と向き合うように配置される。
【0035】
図5に示すように、筐体110の背面には、据付板130との間において、ドレンホース200の一部を収容する収容部300が設けられる。収容部300は、筐体110の背面において、据付板130との間にドレンホース200を収容可能に内側に凹む部分である。収容部300は、例えば、筐体110の背面下部に設けられる。具体的には、ドレンホース200を筐体110から外部に引き出すための開口部110bと略同一の高さ位置に設けられる。収容部300は、筐体110の背面において左右方向に沿って設けられる。
【0036】
収容部300は、例えば、筐体110の背面下部に位置する背面部310と、背面部310の下端から前方に向けて突出する底部(第1底部320、第2底部330及び第3底部340)と、を有する。
【0037】
背面部310は、例えば、筐体110の背面において内側に凹む部分である。第1底部320、第2底部330及び第3底部340は、背面部310と据付板130との間でドレンホース200を支持するための部材である。第1底部320及び第2底部330及び第3底部340のそれぞれは、例えば、筐体110の左右方向に延びる板状部材である。
【0038】
第1底部320、第2底部330及び第3底部340は、筐体110の背面において、左右方向に間隔をあけて並べて配置される。具体的には、第1底部320は、据付板130のスリット132よりも外側に位置する部分と対向する位置に設けられ、第2底部330は、据付板130のスリット132よりも内側に位置する部分と対向する位置に設けられ、第3底部340は、据付板130の切欠部131と対向する位置に設けられる。
【0039】
第1底部320には、ドレンホース200の下側への移動を規制する第1下側リブ321と、据付板130の開口部133に係止可能な爪部322が設けられる。
【0040】
第2底部330の上方には、ドレンホース200の上側への移動を規制する上側リブ331が設けられる。第2底部330には、据付板130の下傾斜面135bと向き合う規制部材332が設けられる。規制部材332は、据付板130に筐体110が係止された状態において、下傾斜面135bと略同一の傾きを有する取付面334を有する。
【0041】
第3底部340には、ドレンホース200の下側への移動を規制する第2下側リブ341及び第3下側リブ342が設けられる。第2下側リブ341及び第3下側リブ342は、第3底部340から上側に向けて突出するリブである。
【0042】
筐体110の背面上部には、据付板130の上端を挿入可能な溝部110cが設けられる。溝部110cは、後ろ斜め下方に向けて開口する溝である(
図7参照)。溝部110cは、据付板130の上端に沿って左右方向に延びるように形成される。
【0043】
以下では、室内機100の壁面Wへの取付方法を説明する。まず、壁面Wに据付板130を固定する。そして、据付板130の上端に溝部110cを引っ掛けた状態で筐体110の下部を据付板130側に向けて傾動させて据付板130の下端(開口部133)に爪部322を係止させることで、据付板130に対して筐体110が係止される。さらに、据付板130の下傾斜面135b及び筐体110の取付面334をねじ等の締結具によって締結することで、据付板130に対して筐体110が固定される。
【0044】
本実施形態では、第1底部320、第2底部330及び第3底部340は、収容部300の左右方向における各端部にそれぞれ設けられている。すなわち、1つの接続部116bに対して1つの第1底部320、1つの第2底部330及び1つの第3底部340が対応して設けられている。
【0045】
以下では、室内機100を壁面Wに取り付ける際のドレンホース200の引き回しについて説明する。据付板130の上端に溝部110cを引っ掛けた状態では、筐体110の下端は、溝部110cを傾動支点として前後方向に傾動可能である。この状態では、筐体110の下端と据付板130との間には、空気調和機の設置者がドレンホース200を引き回すための隙間が生じている。設置者は、当該隙間を利用して、筐体110の背面に形成された開口部110bからドレンホース200を引き出すとともに、据付板130の切欠部131までドレンホース200を収容部300に沿うように配置したのち、壁面Wの貫通孔H(
図7参照)に向かってドレンホース200を後方に引き出すことで、ドレンホース200が居室外への引き回しが完了する。すなわち、本実施形態では、ドレンホース200を室内機100の中央部から後方に向けて引き出す中央引きが行われている。設置者は、ドレンホース200の引き回しが完了した後、筐体110の下端を据付板130に固定することで、室内機100は、壁面Wに取り付けられる。
【0046】
なお、ドレンホース200は、筐体110の左端部に位置する開口部110bから筐体110の外部に引き出されているが、これに限らず、例えば、筐体110の右端部に位置する開口部110bから筐体110の外部に引き出されてもよい。この場合、ドレンホース200は、収容部300に沿って左側に引き出された後、切欠部131を介して、室内機100から後方に引き出されることとなる。以上のように、収容部300は、筐体110の背面において、ドレンホース200が引き出された部分から筐体110の幅方向の一方側に向かって形成されていればよい。筐体110の幅方向の一方側とは、筐体110の幅方向における中央側を指す。
【0047】
図5から
図10までを用いて、収容部300の詳細な構成について説明する。
図5は、筐体110の後方斜視図である。
図6は、室内機100の背面図である。
図7は、上側リブ331を通る前後方向に延びる鉛直面で切断したときの室内機100の断面図である。
図8は、規制部材332を通る前後方向に延びる鉛直面で切断したときの室内機100の断面図である。
図9は、第1下側リブ321を通る前後方向に延びる鉛直面で切断したときの室内機100の断面図である。
図10は、爪部322を通る前後方向に延びる鉛直面で切断したときの室内機100の断面図である。
【0048】
図5及び
図6に示すように、収容部300は、ドレンホース200を筐体110の幅方向に沿って配置したときに、ドレンホース200の基端部の上端200aよりも低い位置をドレンホース200が通るように構成される。具体的には、収容部300においてドレンホース200の移動を規制する部分、言い換えれば、ドレンホース200と接触し得る部分は、ドレンホース200の基端部の上端200aよりも低い位置に配置される。ドレンホース200の基端部とは、ドレンホース200の室内機100と接続される側(接続部116b)の端部を指す。本実施形態では、開口部110bの上端は、ドレンホース200の基端部の上端200aよりも低い位置である。
【0049】
図5及び
図7に示すように、室内機100は、収容部300においてドレンホース200が開口部110bよりも上方に移動することを規制可能な第1規制部を有する。本実施形態では、第1規制部として、例えば、上側リブ331が設けられている。
【0050】
上側リブ331は、背面部310から後方に突出する。上側リブ331の下縁部は、筐体110の背面から後方に向けて平坦に延びる平坦部331aと、平坦部331aの後端から後部上方に向けて略円弧状に形成された円弧状部331bを有する。円弧状部331bは、ドレンホース200の周面のうち、上部前側に位置する部分と略同一の形状を有する。
【0051】
上側リブ331は、ドレンホース200の上側前側の周面に接触し得る部分(下縁部)が、開口部110bの上端部よりも下方に位置するように設けられる。これにより、収容部300において、ドレンホース200を筐体110の幅方向に沿って配置したときに、ドレンホース200の一部が上方に撓むような力がドレンホース200に加わったとしても、上側リブ331によってドレンホース200が上方に移動することを規制できるため、ドレン水が、ドレンホース200内を逆流したり、ドレンホース200内に溜まったりすることを抑制できる。
【0052】
また、上側リブ331は、筐体110の背面側において、筐体110の幅方向における開口部110b側に設けられる。筐体110の幅方向における開口部110b側とは、筐体110の幅方向において、ドレンホース200が居室外に引き出される中央寄りではなく、開口部110b寄りであることを指す。これにより、上側リブ331が、ドレンホース200が撓みやすいドレンホース200の曲げ部の終端部においてドレンホース200の上方への移動を規制することができる。
【0053】
また、ドレンホース200の上方への移動を規制する部材である上側リブ331を背面部310から後方に突出させる構成とすることで、例えば、底部(第1底部320、第2底部330又は第3底部340)から上方に向けて延伸したのち、前方又は後方にL字状に屈曲させる構成と比べて、収容部300内のスペースを大きくとらないため、上側リブ331がドレンホース200の引き回しの際の妨げとなりにくい。
【0054】
なお、第1規制部として、上側リブ331が設けられているが、これに限らず、ドレンホース200の上側周面と接触し得る部分が、開口部110bの上端部よりも下方に位置するものであればよく、例えば、平坦部331aのみを有するものであってもよいし、円弧状部331bのみを有するものであってもよい。
【0055】
図5及び
図8に示すように、室内機100は、収容部300においてドレンホース200が後方に移動することを規制可能な第2規制部を有する。本実施形態では、第2規制部として、例えば、規制部材332が設けられている。
【0056】
規制部材332は、第2底部330上に突出して設けられる。規制部材332の上面は、ドレンホース200が後方に移動することを規制する規制面333と、据付板130を取り付けるための取付面334と、を有する。
【0057】
規制面333は、規制部材332の上面における頂部を間に挟んだ前側の面である。規制面333は、左右方向からみたときに、水平方向に対する傾きが、後方から前方にかけて小さくなるように形成される湾曲面である。規制面333は、ドレンホース200を支持し、かつドレンホース200が後方に移動することを規制している。
【0058】
これにより、収容部300において、ドレンホース200を左右方向に沿って配置したときに、規制面333が前方に向けて前斜め下方に湾曲していることから、ドレンホース200が後方に移動することを規制できる。
【0059】
図5に示すように、規制部材332(規制面333)は、筐体110の背面において、上側リブ331の近傍に設けられることが好ましい。本実施形態では、規制部材332及び上側リブ331は、第2底部330上において、隣り合うよう設けられている。これにより、ドレンホース200が後方に移動することによって上側リブ331からドレンホース200が外れることを防止できるため、ドレンホース200が上方へ移動することを効果的に抑制できる。
【0060】
取付面334は、規制部材332の上面における頂部を間に挟んだ後側の面である。取付面334は、規制部材332の上面における頂部から後ろ斜め下方に傾斜する傾斜面である。取付面334には、ねじ等の締結部材によって締結するための開口部334aが形成されている。
【0061】
なお、第2規制部として、規制部材332(規制面333)が設けられているが、これに限らない。本実施形態では、第2規制部として、規制部材332の他に、据付板130の突部135が設けられる。
【0062】
突部135は、上傾斜面135aと、下傾斜面135bと、を有する。下傾斜面135bは、据付板130に筐体110が係止された状態において、筐体110の下部(後述の取付面334)と向き合うように配置される。上傾斜面135aは、据付板130に筐体110が係止された状態において、規制面333の後端部と接触し、かつ後方に向けて斜め上方に延びる傾斜面である。上傾斜面135aは、左右方向からみたときに、規制面333の後端部における傾きと略同一の傾きを有する。
【0063】
これにより、収容部300において、ドレンホース200を左右方向に沿って配置したときに、上傾斜面135aが後方に向けて斜め上方に傾斜していることから、ドレンホース200が後方に移動することを規制できる。
【0064】
また、据付板130に筐体110が係止される際、規制部材332(規制面333)及び突部135(上傾斜面135a)は、連なるように配置されるため、ドレンホース200が収容部300における所望の位置からずれていたとしても、突部135を介して規制面333上にドレンホースを移動させることができる。
【0065】
図5及び
図9に示すように、室内機100は、収容部300において、ドレンホース200が下方に移動することを規制可能な第3規制部を有する。本実施形態では、第3規制部として、例えば、第1下側リブ321が設けられている。
【0066】
第1下側リブ321は、背面部310から第1底部320にかけて形成される。第1下側リブ321の上縁部は、背面部310から後部下方に向けて略円弧状に形成された円弧状部321aと、円弧状部321aの後端から後方に延びる平坦部321bと、を有する。円弧状部321aは、ドレンホース200の周面のうち、下部前側に位置する部分と略同一の形状を有する。第1下側リブ321の上縁部は、上側リブ331よりも低い位置に設けられる。第1下側リブ321は、背面部310から第1底部320にかけて形成されることで、背面部310及び第1底部320を補強するリブとしても機能する。
【0067】
これにより、第1下側リブ321におけるドレンホース200の下側の周面に接触し得る部分(上縁部)によって、ドレンホース200を支持することができるため、ドレンホース200が下方に移動することを抑制できる。ゆえに、ドレンホース200が撓むことを抑制できるため、ドレン水が、ドレンホース200内を逆流したり、ドレンホース200内に溜まったりすることを抑制できる。
【0068】
さらに、第1下側リブ321は、収容部300において、筐体110の開口部110bの近傍に配置されることが好ましい。ドレンホース200が中央引きされる場合、ドレンホース200を開口部110bから幅方向の一方側(本実施形態では、右側)に向けて曲げなければならないため、ドレンホース200の曲げ部の終端部において、ドレンホース200が撓みやすい。また、ドレンホース200は、接続部116bから斜め下方に向けて延びており、曲げ部において、下方に力がかかりやすくなっている。そのため、ドレンホース200の曲げ部の終端部に、第1下側リブ321が設けられることで、ドレンホース200が下方に移動することを効果的に抑制できる。
【0069】
なお、第3規制部として、第1下側リブ321が設けられているが、これに限らない。本実施形態では、第3規制部として、第1下側リブ321の他に、爪部322、規制部材332(規制面333)、第2下側リブ341、及び第3下側リブ342が設けられる。
【0070】
図10に示すように、爪部322は、第1底部320上に設けられる。爪部322は、第1底部320上において筐体110の幅方向に間隔をあけて設けられた一対の側壁322aと、一対の側壁322a間を連結する爪322bと、を有する。一対の側壁322a及び爪322bの上面は、平坦面によって構成され、収容部300における後端部まで延在している。これにより、ドレンホース200を室内機100の外部に引き出すとき等、ドレンホース200に後方に引っ張られる力が加えられ、ドレンホース200が後方に移動した場合であっても、ドレンホース200を支持できるため、ドレンホース200が第3規制部から外れて下方に移動することを規制できる。
【0071】
図8に示すように、規制部材332(規制面333)は、ドレンホース200を支持することで、ドレンホース200が下方に移動することを規制している。
【0072】
図4から
図6までに示すように、第2下側リブ341及び第3下側リブ342のそれぞれは、背面部310から第3底部340にかけて形成される。第2下側リブ341及び第3下側リブ342について、第1下側リブ321と同様の構成について説明は省略する。
【0073】
第2下側リブ341及び第3下側リブ342は、第3底部340上において、左右に間隔をあけて並べて設けられる。第2下側リブ341は、第3下側リブ342よりも筐体110の幅方向において開口部110b側(本実施形態では、左側)に位置する。第2下側リブ341及び第3下側リブ342のそれぞれは、第1下側リブ321よりもドレンホース200を支持する高さが低くなるように設けられる。さらに、第2下側リブ341のドレンホース200を支持する高さは、第3下側リブ342のドレンホース200を支持する高さよりも高くなるように形成される。
【0074】
第2下側リブ341及び第3下側リブ342は、筐体110の幅方向において、第1下側リブ321よりも開口部110bから離れた位置(本実施形態では、右に離れた位置)に設けられる。これにより、ドレンホース200の壁面Wの貫通孔H近傍の部分を第2下側リブ341及び第3下側リブ342にて支持することができるため、壁面Wの貫通孔Hに引き出されるドレンホース200が下方に下がりすぎることを抑制できる。
【0075】
室内機100では、開口部110bから筐体110の幅方向における一方側(中央側)に向かうにつれて、ドレンホースを下方に傾斜して支持する。具体的には、室内機100では、筐体110の背面部310において、幅方向における端部から内側に向けて、第1下側リブ321、爪部322、上側リブ331、規制部材332、第2下側リブ341及び第3下側リブ342が、この順に並べて配置されている。第3規制部として機能する第1下側リブ321、爪部322、規制部材332、第2下側リブ341、及び第3下側リブ342のそれぞれは、ドレンホース200を支持する高さが、この順に低くなるように構成される。これにより、ドレンホース200を1箇所だけでなく、複数箇所で支持することができるため、ドレンホース200を所望の傾斜にて支持することができる。ゆえに、ドレンホース200が撓んだり、曲がったりすることを効果的に抑制できる。ドレンホース200を下方に傾斜させる角度として、例えば、水平面に対する傾斜角度が2~3度であることが好ましい。
【0076】
図11を用いて、第1変形例に係る室内機100aについて説明する。
図11は、室内機100aを構成する筐体110の後方斜視図である。
図11では、据付板130は図示を省略している。室内機100aは、第1の規制部を複数備える点について、室内機100と異なっている。また、室内機100aは、室内機100と同様の構成について説明を省略する。
【0077】
図11に示すように、室内機100aは、複数の上側リブ331を備える。上側リブ331は、筐体110の背面において、左右方向に並べて配置されている。本実施形態では、上側リブ331は、3つ設けられている。複数の上側リブ331は、右側に向かうにつれて、低い位置となるように配置されている。これにより、ドレンホース200が上方に撓むことを効果的に規制できる。
【0078】
図12を用いて、第2変形例に係る室内機100bについて説明する。
図12は、保持リブ335を通る前後方向に延びる鉛直面で切断したときの室内機100bの断面図である。室内機100bは、複数の保持リブ335を備える点において、室内機100と異なっている。また、室内機100bは、室内機100と同様の構成について説明を省略する。
【0079】
保持リブ335は、背面部310から底部(第1底部320又は第2底部330)にかけて形成される。保持リブ335の内縁部は、ドレンホース200の周面の一部を欠いた略円弧状に形成された円弧状部335aを有する。円弧状部335aは、ドレンホース200の周面のうち、上部後側部分を除いた形状を有する。
【0080】
保持リブ335は、ドレンホース200を円弧状部335aに嵌め込むことで、ドレンホース200を保持している。すなわち、保持リブ335は、第1規制部、第2規制部及び第3規制部としての機能を一体として有している。これにより、ドレンホース200を保持できるため、ドレン水が、ドレンホース200内を逆流したり、ドレンホース200内に溜まったりすることを抑制できる。
【0081】
第2変形例では、保持リブ335は、筐体110の幅方向に沿って複数設けられる。複数の保持リブ335は、開口部110bから筐体110の幅方向における一方側(中央側)に向かうにつれて、円弧状部335aが低くなるように配置される。これにより、開口部110bから壁面Wの貫通孔H近傍に向けてドレンホース200を下方に傾斜させて保持できるため、ドレン水が、ドレンホース200内を逆流したり、ドレンホース200内に溜まったりすることを抑制できる。なお、第2変形例では、複数の保持リブ335が設けられているが、これに限らず、1つのみ設けられてもよい。
【0082】
なお、第2変形例では、ドレンホース200を保持する構成として、複数の保持リブ335が設けられているが、これに限らず、例えば、背面部310にドレンホース200を保持する保持溝が設けられてもよい。保持溝は、背面部310において、開口部110bから筐体110の幅方向における一方側(中央側)に向かうにつれて、下方に傾斜する溝である。これにより、開口部110bから壁面Wの貫通孔H近傍に向けてドレンホース200を下方に傾斜させて保持できるため、ドレン水が、ドレンホース200内を逆流したり、ドレンホース200内に溜まったりすることを効果的に抑制できる。
【0083】
以上の構成において、空気調和機は、筐体110と、筐体110の背面に形成された開口部110bから奥行方向後方側に引き出されるドレンホース200と、ドレンホース200を筐体110の背面側において開口部110bから筐体110の幅方向の一方側(中央側)に沿って配置したときに、筐体110の高さ方向においてドレンホース200が開口部110bよりも上側に移動することを規制可能な第1規制部(上側リブ331)と、を備える。
【0084】
これにより、ドレンホース200の一部が上方に撓むような力がドレンホース200に加わったとしても、上側リブ331によってドレンホース200が上方に移動することを規制できるため、ドレン水が、ドレンホース200内を逆流したり、ドレンホース200内に溜まったりすることを抑制できる。
【0085】
第1規制部(上側リブ331)は、筐体110の背面側において、筐体110の幅方向における開口部110b側に設けられる。これにより、第1規制部(上側リブ331)が、ドレンホース200が撓みやすいドレンホース200の曲げ部の終端部においてドレンホース200の上方への移動を規制することができる。
【0086】
第1規制部(上側リブ331)は、筐体110から奥行方向の後方に突出している。これにより、底部(第1底部320、第2底部330又は第3底部340)から上方に向けて延伸したのち、前方又は後方にL字状に屈曲させる構成と比べて、収容部300内のスペースを大きくとらないため、第1規制部(上側リブ331)がドレンホース200の引き回しの際の妨げとなりにくい。ゆえに、ドレンホース200の引き回しを容易とすることができる。
【0087】
空気調和機は、筐体110の背面側において、ドレンホース200が奥行方向後方に移動することを規制可能な第2規制部(規制部材332及び突部135の少なくとも一方)をさらに備える。第2規制部(規制部材332及び突部135の少なくとも一方)は、第1規制部(上側リブ331)と筐体110の幅方向において隣り合う。これにより、ドレンホース200が後方に移動することによって第1規制部(上側リブ331)からドレンホース200が外れることを防止できるため、ドレンホース200が上方へ移動することを効果的に抑制できる。
【0088】
空気調和機は、筐体110を壁面Wに据え付けるための据付板130をさらに備える。第2規制部(突部135)は、据付板130から奥行方向前方に向かって突出する。これにより、ドレンホース200の引き回し時にドレンホース200に後方に引っ張られる力が加わったとしても、第2規制部(突部135)が据付板130まで延在していることから、ドレンホース200が第2規制部(突部135)から外れることを防止できるため、ドレンホース200が後方に移動することを効果的に抑制できる。
【0089】
空気調和機は、筐体110の背面側において、ドレンホース200が下方へ移動することを規制可能な第3規制部(第1下側リブ321、爪部322、規制面333、第2下側リブ341、及び第3下側リブ342の少なくとも一つ)をさらに備える。第3規制部(第1下側リブ321、爪部322、規制面333、第2下側リブ341、及び第3下側リブ342の少なくとも一つ)は、筐体110の高さ方向において、第1規制部(上側リブ331)よりも低い位置に設けられる。これにより、ドレンホース200が上方勾配となることを防止できる。
【0090】
第3規制部(第2下側リブ341、及び第3下側リブ342の少なくとも一方)は、筐体110の幅方向において第1規制部(上側リブ331)よりも開口部110bから離れた位置に設けられる。これにより、ドレンホース200の壁面Wの貫通孔H近傍の部分を第3規制部(第2下側リブ341及び第3下側リブ342の少なくとも一方)にて支持することができるため、壁面Wの貫通孔Hに引き出されるドレンホース200が下方に下がりすぎることを抑制できる。
【0091】
第3規制部は、幅方向の一方側に向かうにつれてドレンホース200を下方に傾斜して支持する。これにより、これにより、ドレンホース200が撓んだり、曲がったりすることを効果的に抑制できる。
【0092】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0093】
100 室内機、100a 室内機、100b 室内機、110 筐体、130 据付板、135 突部、200 ドレンホース、321 第1下側リブ、322 爪部、331 上側リブ、332 規制部材、333 規制面、335 保持リブ、341 第2下側リブ、342 第3下側リブ、W 壁面