(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165232
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 5/02 20060101AFI20241121BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20241121BHJP
B64U 20/87 20230101ALI20241121BHJP
G06Q 10/08 20240101ALI20241121BHJP
B64U 101/61 20230101ALN20241121BHJP
【FI】
G08G5/02 A
B64U10/13
B64U20/87
G06Q10/08
B64U101:61
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081201
(22)【出願日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】安達 英夫
(72)【発明者】
【氏名】大場 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】荒井 貴成
(72)【発明者】
【氏名】板倉 州優
(72)【発明者】
【氏名】八幡 正典
(72)【発明者】
【氏名】田中 優美
(72)【発明者】
【氏名】石川 和広
(72)【発明者】
【氏名】浅川 義博
【テーマコード(参考)】
5H181
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB13
5H181CC04
5H181CC27
5H181EE02
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF27
5H181FF32
5H181MA48
5H181MB06
5H181MB12
5H181MC27
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
【課題】 飛翔体の目的地までの飛行の継続が適切ではない事象が発生した場合に、飛翔体の飛行の適切性を向上できる管理装置等を提供する。
【解決手段】 本開示の一態様に係る管理装置10は、生じた事象の情報を取得する情報取得部110と、前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する変更部120と、前記変更先目的地の情報を出力する出力部130と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生じた事象の情報を取得する情報取得手段と、
前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する変更手段と、
前記変更先目的地の情報を出力する出力手段と、
を備える管理装置。
【請求項2】
前記変更手段は、前記事象の種類に関連付けられている前記着陸場所から、前記変更先目的地を選択する
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記事象が前記飛翔体の異常及び前記飛翔体の乗客の異常の少なくともいずれかである場合、前記事象への対応が可能な前記着陸場所から、前記変更先目的地を選択する
請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記飛翔体は、撮像装置を搭載し、
前記情報取得手段は、前記飛翔体の位置と方向とを表す飛翔体位置情報を取得し、
前記撮像装置から、撮像された撮像画像を取得する画像取得手段と、
前記飛翔体位置情報を使用して、前記撮像画像の前記変更先目的地の位置に、前記変更先目的地の情報が合成された合成画像を生成する生成手段と、
を備え、
前記出力手段は、前記合成画像を出力する
請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項5】
前記情報取得手段は、前記着陸場所の状態を表す場所情報を取得し、
前記生成手段は、前記撮像画像の前記着陸場所の位置に、前記着陸場所の情報がさらに合成された前記合成画像を生成する
請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記情報取得手段は、前記着陸場所に新たに着陸可能な飛翔体の量を示す許容量の情報を取得し、
前記生成手段は、前記着陸場所の前記許容量を示す色で前記着陸場所の情報が合成された、前記合成画像を生成する
請求項5に記載の管理装置。
【請求項7】
前記情報取得手段は、前記事象の範囲である事象範囲を示す情報である事象範囲情報を受け取り、
前記生成手段は、前記撮像画像の、前記事象範囲を表す領域に、前記事象範囲を示す情報がさらに合成された前記合成画像を生成する
請求項5に記載の管理装置。
【請求項8】
前記情報取得手段は、前記事象範囲情報の時系列を取得し、
前記管理装置は、前記時系列から前記事象範囲の変動を予測する予測手段を備え、
前記生成手段は、前記飛翔体の飛行の性能と予測された前記事象範囲の変動とから、前記飛翔体の飛行が予測される時刻に前記事象範囲になっていることが予測される領域である予測事象範囲の情報がさらに合成された前記合成画像を生成する
請求項7に記載の管理装置。
【請求項9】
生じた事象の情報を取得し、
前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更し、
前記変更先目的地の情報を出力する、
管理方法。
【請求項10】
生じた事象の情報を取得する情報取得処理と、
前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する変更処理と、
前記変更先目的地の情報を出力する出力処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理装置、管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ドローン及び空飛ぶ車などの飛翔体が空域に設定されたコリドーと呼ばれる経路を飛行する際に、出発地から目的地までの間のルートを飛翔している間に、飛翔体の飛行に支障をきたす事象が発生する可能性がある。
【0003】
特許文献1には、危険度と混雑度とに基づいて、ドローンの飛行ルートを決定する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術は、出発地から目的地までの間のルートに危険度を高める事象又は混雑等の事象が生じている場合に、生じている事象を避ける飛行ルートを決定する。それにより、ドローンは、出発地から目的地まで安全に飛翔できる。しかし、特許文献1の技術では、飛翔体の目的地までの飛行の継続が適切ではない事象が発生した場合に、飛翔体の飛行の適切性を向上できない。
【0006】
本開示の目的の1つは、飛翔体の目的地までの飛行の継続が適切ではない事象が発生した場合に、飛翔体の飛行の適切性を向上できる管理装置、管理方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る管理装置は、生じた事象の情報を取得する情報取得手段と、前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する変更手段と、前記変更先目的地の情報を出力する出力手段と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る管理方法は、生じた事象の情報を取得し、前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更し、前記変更先目的地の情報を出力する。
【0009】
本開示の一態様に係るプログラムは、生じた事象の情報を取得する情報取得処理と、前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する変更処理と、前記変更先目的地の情報を出力する出力処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示には、飛翔体の目的地までの飛行の継続が適切ではない事象が発生した場合に、飛翔体の飛行の適切性を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の第1の実施形態に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示の第1の実施形態に係る管理装置の動作の例を表すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置の動作の例を表すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置の目的地変更処理の動作の例を表すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置の目的地変更処理の動作の例を表すフローチャートである。
【
図7】
図7は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置のルート変更処理の動作の例を表すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本開示の第2の実施形態の第1の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図9】
図9は、本開示の第2の実施形態の第4の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図10】
図10は、本開示の第2の実施形態の第5の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図11】
図11は、本開示の第2の実施形態の第8の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図12】
図12は、本開示の第11の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図13】
図13は、本開示の実施形態に係る管理装置及び変形例に係る管理装置を実現することができる、コンピュータのハードウェア構成の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0013】
<第1の実施形態>
まず、本開示の第1の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本開示の第1の実施形態に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
図1に示す例では、本実施形態の管理装置10は、情報取得部110と、変更部120と、出力部130と、を備える。
【0015】
情報取得部110は、生じた事象の情報を取得する。
【0016】
変更部120は、前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する。
【0017】
出力部130は、前記変更先目的地の情報を出力する。
【0018】
飛翔体は、例えば、操縦者及び乗客が搭乗しないドローンである。飛翔体は、例えば、搭乗者(例えば、操縦者及び乗客の少なくとも一方)が搭乗できる、空飛ぶクルマと呼ばれる垂直離発着型航空機であってもよい。
【0019】
事象は、例えば、飛翔体の機体の異常である。この場合、飛翔体は、例えば、飛翔体の機体の異常を検出する検出器と、機体の異常が検出された場合に管理装置10に機体の異常の情報を事象の情報として送信する送信機とを搭載する。機体の異常は、例えば、機体の機能がまだ失われていないが何らかの測定値が異常な値を示す状態を含んでいてもよい。機体の異常は、例えば、機体の機能の少なくとも一部が喪失した状態になる故障を含んでいてもよい。機体の異常は、バッテリの充電量の所定量以下への低下を含んでいてもよい。
【0020】
事象は、例えば、搭乗者の急病などの異常である。この場合、例えば、搭乗者が搭乗者の異常を入力するための入力装置が、飛翔体に搭載される。搭乗者が入力装置を使用して搭乗者の異常を入力した場合、飛翔体(具体的には、例えば上述の送信機)は、搭乗者の異常を示す情報を、事象の情報として管理装置10に送信する。この入力装置は、例えば、ボタン、レバー、スイッチ、又は、キー等として実装されていてもよい。そして、入力装置が操作された場合に、飛翔体は、搭乗者の異常を示す情報を、事象の情報として管理装置10に送信する。入力装置は、例えば、タッチパネル等として実装されていてもよい。飛翔体には、搭乗者の異常を検出するセンサが搭載されていてもよい。そのセンサが搭乗者の異常を検出した場合に、飛翔体は、搭乗者の異常を示す情報を、事象の情報として管理装置10に送信してもよい。
【0021】
事象は、これらの例に限られない。また、事象の情報は、必ずしも飛翔体から管理装置10に送信される必要は無い。事象の情報は、飛翔体ではない他の装置から管理装置10に送信されてもよい。事象の他の例については、後で説明する。
【0022】
事象の情報は、まず、飛翔体の操縦者に通知されてもよい。この場合、飛翔体は、例えば、操縦者が飛翔体の操縦に使用する操縦装置に送信する。操縦装置は、事象の情報を受け取った場合、事象の情報を飛翔体の操縦者に通知する。飛翔体の操縦者は、例えば事象の情報が通知されると、目的地の変更の指示を、例えば操縦装置に入力する。操縦装置は、目的地の変更の指示が入力された場合、事象の情報を、管理装置10に送信する。
【0023】
事象に応じた着陸場所は、例えば、生じた事象の種類ごとに定められた、事象が生じた場合の着陸場所として指定されている着陸場所である。事象に応じた着陸場所は、例えば、生じた事象に対処し得る着陸場所として定められている着陸場所であってもよい。
【0024】
事象に応じた着陸場所は、事象が飛翔体の異常である場合、例えば、飛翔体の異常に対して点検及び修理等を行う設備及び人員が配置されている着陸場所である。事象に応じた着陸場所は、事象が飛翔体の異常である場合、例えば、飛翔体の異常に対して点検及び修理等を行う人員の派遣が可能な着陸場所として登録されている着陸場所であってもよい。
【0025】
事象に応じた着陸場所は、事象が搭乗者の異常である場合、例えば、医師、看護師及び救命救急士の少なくともいずれかが配置されている着陸場所である。事象に応じた着陸場所は、事象が搭乗者の異常である場合、例えば、医師、看護師及び救命救急士の少なくともいずれかの派遣(例えば、迅速な派遣)が可能な着陸場所として登録されている着陸場所であってもよい。事象に応じた着陸場所は、事象が搭乗者の異常である場合、例えば、医師、看護師及び救命救急士の少なくともいずれか配置されている場所への患者の搬送(例えば、迅速な搬送)が可能な着陸場所として登録されている着陸場所であってもよい。事象に応じた着陸場所は、事象が搭乗者の異常である場合、例えば、緊急車両の派遣(例えば、迅速な派遣)が可能な着陸場所として登録されている着陸場所であってもよい。
【0026】
事象に応じた着陸場所は、これらの例に限られない。事象に応じた着陸場所の他の例については、後で説明する。
【0027】
出力部130は、例えば、飛翔体の操縦者が飛翔体の操縦に使用する操縦装置に、変更先目的地の情報を出力する。この場合、操縦装置は、管理装置10の出力部130から、変更先目的地の情報を受け取る。操縦装置は、例えば操縦装置と数審可能に接続されている表示装置に、受け取った変更先目的地の情報を表示する。変更先目的地の情報の例については、後で説明する。
【0028】
<動作>
次に、本開示の第1の実施形態に係る管理装置10の動作について、図面を使用して詳細に説明する。
【0029】
図2は、本開示の第1の実施形態に係る管理装置10の動作の例を表すフローチャートである。
図2に示す例では、まず、情報取得部110が、生じた事象の情報を取得する(ステップS11)。事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合(ステップS12においてNO)、変更部120は、飛翔体の目的地を、着陸場所のうち、事象に応じた着陸場所である変更先目的地に変更する(ステップS13)。変更部120は、例えば、事象に応じた着陸場所から、1つの着陸場所を選択し、選択した着陸場所を変更先目的地とする。そして、出力部130が、変更先目的地の情報を出力する(ステップS14)。
【0030】
<効果>
本実施形態には、飛翔体の目的地までの飛行の継続が適切ではない事象が発生した場合に、飛翔体の飛行の適切性を向上できるという効果がある。その理由は、変更部120が、事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、飛翔体の目的地を、飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、事象に応じた着陸場所である変更先目的地に変更するからである。
【0031】
<第2の実施形態>
次に、本開示の第2の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0032】
図3は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
図3に示す例では、本実施形態に係る管理装置100は、情報取得部110と、変更部120と、出力部130と、情報記憶部140とを含む。本実施形態の情報取得部110、変更部120及び出力部130は、それぞれ、第1の実施形態の情報取得部110、変更部120及び出力部130の機能と同じ機能を備える。管理装置100は、通信ネットワークと通信可能に接続されている。管理装置100は、飛翔体に搭載されていてもよい。管理装置100は、通信ネットワークを介して、飛翔体と無線通信を含む通信によって通信可能に接続されていてもよい。
【0033】
管理装置100は、事象の情報を収集し、収集した事象の情報を提供する情報提供装置と、通信ネットワークを介して通信可能に接続されている。管理装置100は、さらに、通信ネットワークを介して、他の飛翔体と通信可能に接続されていてもよい。
【0034】
<情報取得部110>
情報取得部110は、生じた事象の情報を取得する。情報取得部110は、発生した事象の情報を収集するサーバ等の情報処理装置から、通信ネットワークを介して、生じた事象の情報を取得する。情報取得部110は、さらに、飛翔体から、生じた事象の情報を取得する。情報取得部110は、さらに、他の飛翔体から、生じた事象の情報を取得してもよい。事象の情報は、事象の種類の情報と、事象が生じた位置(以下、事象の位置とも表記)の情報とを含む。事象の位置は、例えば、三次元空間内の座標(例えば、緯度と経度との組み合わせ、又は、緯度と経度と高さとの組み合わせなど)によって表されていてよい。この高さは、標高であってもよい。この高さは、地表面からの高さであってもよい。
【0035】
事象が三次元空間内の領域において生じる事象(例えば後述の悪天候など)である場合、事象の情報(例えば、事象の位置の情報)は、事象が生じた領域(以下、事象が生じた範囲、事象の範囲、事象範囲等とも表記)の情報を含んでいてもよい。事象の範囲は、三次元空間内の範囲を表す。この場合、事象の位置は、例えば、事象の範囲の代表点(例えば重心等)の位置であってもよい。例えば事象が降雨である場合のように、事象が発生している高さの範囲が必ずしも明確ではない場合、事象の位置は、緯度と経度との組み合わせによって表されていてよい。
【0036】
また、情報取得部110は、飛翔体から、飛翔体の位置の情報と、目的地の情報と、目的地への飛行ルートの情報とを取得する。飛翔体の位置の情報は、飛翔体の三次元位置を示す情報(位置情報とも表記)を含む。飛翔体の位置の情報は、飛翔体が向いている方向を示す情報(方向情報とも表記)を含んでいてもよい。目的地の情報は、目的地の位置の情報を含む。目的地への飛行ルートの情報は、三次元空間内において、飛翔体が目的地へ向けて飛行する予定の飛行ルートを特定する情報である。具体的には、目的地への飛行ルートの情報は、三次元空間内における、飛翔体が目的地へ向けて飛行する予定の飛行ルートの形状を特定する情報である。さらに具体的には、目的地への飛行ルートの情報は、例えば、1つ以上の線分及び1つ以上の曲線の少なくともいずれかの組み合わせによって表されていてよい。目的地への飛行ルートの情報の形式は、この例に限られない。情報取得部110は、飛翔体から、バッテリの残量の情報を取得する。バッテリの残量の情報は、例えば、所定の単位であらわされたバッテリの残量(残っている電力の量)と、バッテリの単位容量当たりの飛翔体が飛行できる距離(以下、飛行可能距離とも表記)と、の組み合わせを含んでいてもよい。バッテリの残量の情報は、バッテリの残量がゼロになるまでに飛翔体が飛行できる距離によって表されていてもよい。バッテリの残量の情報は、定の単位であらわされたバッテリの残量(残っている電力の量)であってもよい。この場合、例えば後述の変更部120が、バッテリの単位容量当たりの飛翔体が飛行できる距離の情報を予め保持する。
【0037】
情報取得部110は、さらに、着陸できる着陸場所の情報を、例えば、着陸場所の情報を提供するサーバから取得する。着陸できる着陸場所は、飛翔体が着陸できることが予め判明している着陸場所である。着陸できる着陸場所は、例えば、飛翔体が着陸できるスペースが存在する着陸場所である。着陸できる着陸場所は、例えば、飛翔体のメーカごとに定められている着陸場所のうち、飛翔体が着陸できるスペースが存在する着陸場所であってもよい。着陸できる着陸場所は、例えば、飛翔体の種類ごとに定められている着陸場所のうち、飛翔体が着陸できるスペースが存在する着陸場所であってもよい。本実施形態では、着陸できる着陸場所の情報は、予め得られている。
【0038】
<<事象の例>>
事象は、例えば、第1の実施形態の説明において例示した事象である。事象の情報は、事象が発生した場所の情報を含んでいてもよい。事象が、飛翔体に発生した異常、及び、飛翔体の搭乗者に発生した異常である場合、事象の情報は、事象の位置の情報として、飛翔体の位置を示す情報を含んでいてよい。
【0039】
事象は、例えば以下に示すような、飛行ルート上に発生した現象であってもよい。事象は、飛行ルートを含む領域に発生した現象であってもよい。事象は、例えば以下に示すような、飛行の目的地及び飛行ルートの変更につながりうる現象、又は、飛行ルートの変更につながりうる現象であってもよい。飛行ルートは、飛翔体が飛行するルートを表す。
【0040】
事象は、例えば、飛翔体の目的地までの飛行ルートにおける、悪天候である。事象は、例えば、飛翔体の目的地までの飛行ルートを含む地域における、悪天候であってもよい。この場合、事象の情報は、事象の位置の情報として、例えば、悪天候が生じている範囲の情報を含む。そして、事象の情報は、悪天候の情報を取得した情報処理装置等から、管理装置10に送信される。悪天候は、例えば、強風及び大雨などの、飛翔体の飛行に適していない天候として定められている天候である。
【0041】
事象は、例えば、飛翔体の混雑であってもよい。空間内における飛翔体の密度が高まると、飛翔体が通信に使用する。電波による通信網が輻輳することがある。電波による通信網が輻輳している場合、飛翔体が通信を行えない可能性がある。飛翔体が通信を行えない場合、飛翔体は、飛行するための情報のやり取りをできなくなる。このような場合、飛翔体が安全に飛行することは容易ではない。事象が飛翔体の混雑である場合、事象の情報は、事象の位置の情報として、例えば、飛翔体の混雑が生じている範囲の情報を含む。そして、事象の情報は、上述の情報収集装置等から、管理装置10に送信される。
【0042】
事象は、飛翔体の通信の障害となる電波(以下、ジャミング電波と表記)であってもよい。このような事象が発生している領域では、飛翔体が通信を行えない可能性がある。飛翔体が通信を行えない場合、飛翔体は、飛行するための情報のやり取りをできなくなる。このような場合、飛翔体が安全に飛行することは容易ではない。この場合、事象の情報は、事象の位置の情報として、ジャミング電波が存在し得る範囲として決定された範囲、例えば、ジャミング電波が検出された地点から所定範囲の領域の情報を含む。例えば飛行中の飛翔体が、ジャミング電波を検出してもよい。この場合。ジャミング電波を検出した飛翔体は、ジャミング電波が検出された地点の情報を、上述の情報収集装置に送信する。ジャミング電波を検出した飛翔体は、ジャミング電波が検出された地点の情報を、管理装置100に送信してもよい。地上に設置された検出装置が、ジャミング電波を検出してもよい。この場合、ジャミング電波を検出した検出装置は、ジャミング電波が検出された地点の情報を、上述の情報収集装置に送信する。ジャミング電波を検出した検出装置は、ジャミング電波が検出された地点の情報を、管理装置100に送信してもよい。ジャミング電波が検出された地点の情報は、例えば、そして、事象の情報は、飛翔体の混雑の情報を取得した情報処理装置等から、管理装置10に送信される。
【0043】
事象は、GNSS(Global Navigation Satellite System)のための人工衛星からの電波の異常であってもよい。この場合、事象の情報は、事象の位置の情報として、例えば三次元空間の全体を示す情報を含む。
【0044】
事象は、地上において発生した火災であってもよい。この場合、事象の情報は、事象の位置の情報として、火災が発生した場所を含む領域の情報を含む。火災が発生した場所を含む領域は、例えば、火災が発生した地点を中心とした所定サイズの所定形状(例えば、円等)の領域である。火災が発生した場所を含む領域は、例えば、地形等を利用して決定された領域であってもよい。
【0045】
なお、上述のように、事象の情報は、事象の種類の情報を含む。事象の種類は、例えば、乗客の異常、機体の異常、機体の故障、バッテリ不足、その他の緊急事態、及び、緊急ではない事態などである。その他の緊急事態は、例えば、飛翔体が飛行している場所から所定距離以内の場所における悪天候、及び、飛翔体が飛行している場所から所定距離以内の場所における電波の異常などである。この電波の異常は、例えば、飛翔体の混雑、及び、ジャミング電波である。緊急ではない事態は、例えば、飛翔体の飛行ルート上の飛翔体が飛行している場所から所定距離以上離れた場所における悪天候、及び、飛翔体の飛行ルート上の飛翔体が飛行している場所から所定距離以上離れた場所における電波の異常などである。事象の種類は、これらの例に限られない。なお、事象の情報は、事象の種類の情報を含んでいなくてもよい。この場合、後述の変更部120が、あらかじめ定められているルールに従って、事象の情報から事象の種類の情報を決定する。
【0046】
また、事象は、例えば、緊急の事象と、緊急ではない事象(すなわち、緊急の事象ではない事象)とに分類されている。緊急の事象は、例えば、発生した場合に、飛翔体が着陸する場所が目的地以外の場所であっても、飛翔体の着陸が推奨される事象として定められている事象である。上述の例では、緊急の事象は、例えば、乗客の異常、機体の異常、機体の故障、バッテリ不足、上述のその他の緊急事態である。緊急の事象ではない事象は、例えば、上述の緊急ではない事態である。
【0047】
<情報記憶部140>
情報記憶部140は、事象に応じた着陸場所の情報を記憶する。上述のように、事象に応じた着陸場所は、例えば、生じた事象の種類ごとに定められた、事象が生じた場合の着陸場所として指定されている着陸場所である。情報記憶部140は、複数の着陸場所の情報を記憶していてよい。着陸場所の情報は、例えば、着陸場所において対処が可能な事象の種類の情報と、着陸場所の位置の情報とを含む。
【0048】
上述のように、事象の種類は、例えば、乗客の異常、機体の異常、機体の故障、バッテリ不足、その他の緊急事態、及び、緊急ではない事態などである。事象の種類は、これらの例に限られない。その他の緊急事態は、例えば、飛翔体が飛行している場所から所定距離以内の場所における悪天候、及び、飛翔体が飛行している場所から所定距離以内の場所における電波の異常などである。この電波の異常は、例えば、飛翔体の混雑、及び、ジャミング電波である。緊急ではない事態は、例えば、飛翔体の飛行ルート上の飛翔体が飛行している場所から所定距離以上離れた場所における悪天候、及び、飛翔体の飛行ルート上の飛翔体が飛行している場所から所定距離以上離れた場所における電波の異常などである。
【0049】
<変更部120>
変更部120は、事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、飛翔体の目的地を、飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、事象に応じた着陸場所である変更先目的地に変更する。
【0050】
具体的には、変更部120は、情報取得部110が受け取った情報が表す、生じた事象が、飛翔体の目的地への飛行に影響するか否かを判定する。変更部120は、例えば、事象が、飛翔体に生じた事象、飛翔体の搭乗者に生じた事象、飛翔体の位置から所定距離以内の場所において生じた事象、又は、飛翔体の飛行ルートから所定距離以内の場所において生じた事象である場合、生じた事象が飛翔体の目的地への飛行に影響すると判定する。
【0051】
次に、変更部120は、発生した事象の情報をもとに、目的地を変更するか否かを判定する。変更部120は、目的地を変更すると判定した場合、変更後の目的地である変更先目的地を決定する。そして、変更部120は、飛翔体の目的地を変更先目的地に変更する。さらに、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、飛翔体の位置から変更先目的地までのルートに変更する。変更部120は、目的地を変更しないと判定した場合、変更部120は、発生した事象の情報を使用して、飛翔体の飛行ルートを変更する。
【0052】
具体的には、変更部120は、事象が、緊急の事象であるか否かを判定する。変更部120は、発生した事象が、緊急の事象である場合に、目的地を変更すると判定する。変更部120は、例えば、事象が、緊急の事象として定められている種類の事象のいずれかである場合、事象が緊急の事象であると判定する。変更部120は、事象が、緊急の事象として定められている種類の事象ではない場合、事象が緊急の事象ではないと判定する。緊急の事象は、例えば、発生した場合に、飛翔体が着陸する場所が目的地以外の場所であっても、飛翔体の着陸が推奨される事象として定められている事象である。例えば、変更部120は、事象が、飛翔体に生じた事象、飛翔体の搭乗者に生じた事象、又は、飛翔体の位置から所定距離以内の場所において生じた事象である場合、事象が緊急の事象であると判定する。変更部120は、事象が、これらの事象ではない場合(例えば、飛翔体の飛行ルートから所定距離以内であり、飛翔体の位置から所定距離以上離れた場所において生じた事象)である場合に、事象が緊急の事象ではないと判定する。なお、変更部120が緊急の事象であると判定する事象の例は、以上の例に限られない。変更部120が緊急の事象ではないと判定する事象の例は、以上の例に限られない。
【0053】
変更部120は、生じた事象が緊急の事象ではないと判定した場合、生じた事象を避けて目的地へ飛行する飛行ルートを導出する。言い換えると、変更部120は、生じた事象が緊急の事象ではないと判定した場合、生じた事象の影響を受けずに目的地へ飛行する飛行ルートを導出する。なお、以下の説明において、飛翔体が飛行できる飛行ルートは、例えば、飛翔体が事象の影響を受けずに飛行する飛行ルートである。
【0054】
具体的には、変更部120は、例えば、事象の位置からの距離が所定距離以下を回避領域に設定する。回避領域は、飛翔体が飛行しない領域であるとして設定される領域である。
【0055】
事象が三次元空間内の領域において生じる事象である場合、変更部120は、事象の範囲からの距離が所定距離以下である領域を、回避領域に設定する。この所定距離がゼロである場合、回避領域は、事象の位置(事象が三次元空間内の領域において生じる事象である場合は、事象の範囲)と一致する。この場合、以下の説明における、飛翔体が飛行できる飛行ルートは、回避領域を通らずに飛行する飛行ルートである。すなわち、この例では、飛翔体が飛行できる飛行ルートは、事象の位置(事象が三次元空間内の領域において生じる事象である場合は、事象の範囲)からの距離が、所定距離以下にならない飛行ルートである。
【0056】
なお、回避領域は、あらかじめ定められている回避領域(例えば、恒常的に飛翔体の飛行に適していない領域)を含んでいてもよい。この場合、変更部120は、あらかじめ定められている回避領域の情報(例えば、回避領域の範囲を表す情報)を、予め保持していてよい。
【0057】
そして、変更部120は、回避領域を通らずに、飛翔体の位置から目的地に向かう、飛翔体が飛行できる飛行ルートを、あらかじめ定められた方法に従って導出する。変更部120は、例えば、事象の回避領域を通らずに飛翔体の位置から目的地に向かう飛行ルート(すなわち、飛翔体が飛行できる飛行ルート)の中で、飛行の距離が最も短い飛行ルートを導出してもよい。変更部120は、例えば、事象の回避領域を通らずに、着陸場所から所定距離以内の領域の上空を通過する、飛翔体の位置から目的地に向かう飛行ルートの中で、飛行の距離が最も短い飛行ルートを導出してもよい。
【0058】
事象の回避領域を通らずに飛翔体の位置から目的地に向かう最も短い飛行ルートの距離が、飛翔体が飛行できる距離よりも長い場合、変更部120は、バッテリ不足の事象が新たに発生したとみなしてよい。この場合、変更部120は、目的地を変更すると判定する。そして、変更部120は、生じた事象がバッテリ不足である場合の動作を行う。すなわち、変更部120は、生じた事象がバッテリ不足である場合の変更先目的地を選択する。変更部120は、さらに、飛翔体の目的地を変更先目的地に変更する。そして、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、飛翔体の位置から変更先目的地へ飛行する飛行ルートに変更する。
【0059】
飛翔体の位置から目的地までの、飛翔体が飛行できる飛行ルートが存在しない場合、変更部120は、目的地を変更すると判定する。そして、変更部120は、あらかじめ定められた選択方法に従って、着陸場所から変更先目的地を選択する。変更部120は、さらに、飛翔体の目的地を変更先目的地に変更する。そして、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、飛翔体の位置から変更先目的地へ飛行する飛行ルートに変更する。この場合、変更部120は、例えば、飛翔体の位置からの飛行の距離が最も短い、飛翔体が着陸できる着陸場所を、変更先目的地として選択してもよい。変更部120は、例えば、飛翔体の位置から飛行できる着陸場所の中で、目的地へ飛行する飛行ルートの距離が最も短い着陸場所を、変更先目的地として選択してもよい。なお、飛翔体の位置から飛行できる着陸場所は、飛翔体の場所から着陸場所までの、飛行できる飛行ルートが存在する、飛翔体が着陸できる着陸場所である。変更部120は、例えば、飛翔体の位置から飛行できる、バッテリの充電が可能な着陸場所の中で、目的地へ飛行する飛行ルートの距離が最も短い着陸場所を、変更先目的地として選択してもよい。変更部120は、他の方法に従って、変更先目的地を選択してもよい。飛翔体の位置から目的地までの、飛翔体が飛行できる飛行ルートが存在しない場合、変更部120は、目的地への到達不能という事象が発生したとみなしてよい。変更部120は、目的地への到達不能という事象に応じた変更先目的地として、上述のあらかじめ定められた選択方法に従って、着陸場所から変更先目的地を選択する。
【0060】
<<変更先目的地の選択の例>>
以下では、生じた事象が緊急の事象であると判定された場合の、変更先目的地の選択について説明する。
【0061】
変更部120は、生じた事象が緊急の事象であると判定した場合、飛翔体が飛行できる範囲の、生じた事象に対処できる着陸場所から、変更先目的地として、着陸場所を選択する。変更部120は、生じた事象が緊急の事象であると判定した場合、飛翔体が飛行できる範囲の、生じた事象に対処できる着陸場所から、変更先目的地として、最も近い着陸場所を選択する。最も近い着陸場所は、飛翔体の位置から着陸場所への、飛翔体が飛行できる最も飛行の距離が短いルートが、飛翔体が飛行できる範囲の、生じた事象に対処できる着陸場所の中で、最も短い着陸場所である。飛翔体が飛行できる範囲は、飛翔体が飛行できる飛行ルートに沿った距離が、飛翔体の飛行可能距離以下である範囲である。
【0062】
具体的には、変更部120は、飛翔体のバッテリの残量の情報から、飛翔体が飛行できる距離(上述の、飛行可能距離)を推定する。飛翔体が飛行できる距離(すなわち、飛行可能距離)は、飛翔体のバッテリの残量が、取得したバッテリの残量である場合に、飛翔体が飛行できる最長の距離である。変更部120は、バッテリの単位容量当たりの飛翔体が飛行できる距離と、バッテリの残量とから、飛翔体が飛行できる距離を算出してよい。バッテリの残量の情報が、飛翔体が飛行できる距離によって表されている場合、変更部120は、バッテリの残量の情報が表す距離を、飛翔体が飛行できる距離とする。変更部120は、飛翔体が飛行できる距離に、0よりも大きく1よりも小さい所定の値の係数を掛けた値を、飛翔体が飛行できる距離として推定してもよい。
【0063】
変更部120は、生じた事象に対処できる着陸場所の各々について、飛翔体の位置から着陸場所への飛翔体が飛行できる飛行ルートの中で、飛行の距離が最も短い飛行ルートを導出する。空間内の飛翔体が飛行する飛行ルート(コリドーとも呼ばれる)は、予め定められている。変更部120は、コリドーの中の事象が生じている領域からの距離が所定距離以下にならない部分を飛行する、飛翔体の位置から着陸場所へのルートの中で、飛行の距離が最も短いルートを導出する。
【0064】
変更部120は、例えば、まず、飛翔体の位置から直線距離が、飛翔体が飛行できる距離以下である、生じた事象に対処できる着陸場所を抽出してもよい。そして、変更部120は、抽出された着陸場所の各々について、飛翔体の位置から着陸場所への、飛翔体が飛行できる飛行ルートの中で、飛行の距離が最も短いルートを導出してもよい。変更部120は、例えば、目的地までの最短ルートを算出する既存の様々な方法の1つを使用して、飛翔体の位置からコリドーを通って着陸場所まで飛行する最短の飛行ルートを導出し、その最短の飛行ルートを飛行する場合の飛行距離を算出する。飛行距離は、飛行ルートに沿って飛行する場合に飛行する距離である。
【0065】
変更部120は、生じた事象に対処できる着陸場所の中で、算出した飛行距離が最も短い着陸場所を特定する。変更部120は、特定した着陸場所への最も短い飛行距離が、飛翔体が飛行できる距離以下である場合、特定した着陸場所を、変更先目的地として選択する。そして、変更部120は、飛翔体の飛行の目的地を、変更先目的地(すなわち、変更先目的地として選択した着陸場所)に変更する。変更先目的地は、飛翔体の飛行の変更後の目的地を指す。
【0066】
変更部120は、飛翔体の位置から、生じた事象に対処できる全ての着陸場所への飛行ルートの飛行距離が、飛翔体が飛行できる距離よりも大きい場合、変更部120は、生じた事象に対処できる着陸場所以外の着陸場所から、変更先目的地を選択してもよい。この場合、変更部120は、例えば、着陸できる着陸場所の中で、飛翔体の位置からの飛行距離が最も短い着陸場所を特定する。
【0067】
この場合、変更部120は、着陸できる着陸場所の各々について、飛翔体の位置から着陸場所への飛翔体が飛行できる飛行ルートの中で、飛行の距離が最も短いルートを導出する。上述のように、空間内の飛翔体が飛行する飛行ルート(すなわち、コリドー)が、予め定められている。変更部120は、コリドーの中の事象が生じている領域からの距離が所定距離以下にならない部分を飛行する、飛翔体の位置から着陸場所へのルートの中で、飛行の距離が最も短いルートを導出する。
【0068】
その際、変更部120は、例えば、まず、飛翔体の位置からの直線距離が、飛翔体が飛行できる距離以下である、着陸できる着陸場所を抽出してもよい。そして、変更部120は、抽出された着陸場所の各々について、飛翔体の位置から着陸場所への、飛翔体が飛行できる飛行ルートのうち、飛行の距離が最も短いルートを導出してもよい。変更部120は、例えば、目的地までの最短ルートを算出する既存の様々な方法の1つを使用して、飛翔体の位置からコリドーを通って着陸場所まで飛行する最短の飛行ルートを導出し、その最短の飛行ルートを飛行する場合の飛行距離を算出する。
【0069】
変更部120は、着陸できる着陸場所の中で、算出した飛行距離が最も短い着陸場所を特定する。変更部120は、特定した着陸場所への最も短い飛行距離が、飛翔体が飛行できる距離以下である場合、特定した着陸場所を、変更先目的地として選択する。そして、変更部120は、飛翔体の飛行の目的地を、変更先目的地(すなわち、変更先目的地として選択した着陸場所)に変更する。
【0070】
変更部120は、着陸できる着陸場所の中に、算出した最も短い飛行距離が、飛翔体が飛行できる距離以下である着陸場所が存在しない場合、変更部120は、目的地を変更しない。
【0071】
<出力部130>
出力部130は、飛翔体の目的地が変更先目的地に変更された場合、変更先目的地の情報を出力する。出力部130は、飛翔体の目的地が変更先目的地に変更された場合、変更先目的地の情報と、変更先目的地に向かって飛翔する最も距離の短い飛行ルートの情報とを出力してよい。
【0072】
算出した最も短い飛行距離が、飛翔体が飛行できる距離以下である着陸場所が、着陸できる着陸場所の中に存在しない場合、出力部130は、変更先目的地を特定できなかったことを示す情報を出力する。算出した最も短い飛行距離が、飛翔体が飛行できる距離以下である着陸場所が、着陸できる着陸場所の中に存在しない場合、出力部130は、変更先目的地を特定できなかったことを示す情報と、緊急着陸指示とを出力してもよい。
【0073】
出力部130は、変更先目的地の情報と、変更先目的地に向かって飛翔する最も距離の短い飛行ルートの情報とを、例えば、飛翔体の操縦者(具体的には、操縦者が飛翔体の操縦に使用する操縦装置)に出力する。この場合、操縦装置は、操縦装置の表示装置に、変更先目的地の情報と、変更先目的地に向かって飛翔する最も距離の短い飛行ルートの情報とを表示する。操縦者は、情報が表示された変更先目的地に向かって、情報が表示された飛行ルートを通って、飛翔体を飛行させる。そして、操縦者は、飛翔体を、変更先目的地に着陸させる。なお、操縦装置は、飛行ルートの情報と目的地の情報と受け取ると、飛翔体がその飛行ルートをその変更先目的地に向かって飛行するように、飛翔体を制御するように構成されていてもよい。操縦装置は、さらに、変更先目的地に着陸するように構成されていてもよい。
【0074】
出力部130は、変更先目的地を特定できなかったことを示す情報と、緊急着陸指示とを、同様に、飛翔体の操縦者(具体的には、操縦者が飛翔体の操縦に使用する操縦装置)に出力する。この場合、操縦装置は、操縦装置の表示装置に、変更先目的地を特定できなかったことを示す情報と、緊急着陸指示とを表示する。操縦者は、目視で、又は、飛翔体に搭載されている撮像装置によって撮像された画像から、飛翔体が着陸できる場所を見つける。そして、操縦者は、見つけた着陸できる場所に、飛翔体を着陸させる。なお、操縦装置は、目的地の情報と受け取ると、飛翔体がその飛行ルートを目的地に向かって飛行するように、飛翔体を制御するように構成されていてもよい。操縦装置は、さらに、目的地に着陸するように構成されていてもよい。
【0075】
出力部130が出力する目的地の情報は、例えば、文字、図形、画像、及び、地図等の少なくともいずれかの組み合わせによって表されていてもよい。出力部130が出力する飛行ルートの情報は、例えば、文字、図形、画像、及び、地図等の少なくともいずれかの組み合わせによって表されていてもよい。
【0076】
<<事象の解消>>
なお、情報取得部110は、生じた事象が解消したことを示す情報を取得してもよい。情報取得部110は、生じた事象が解消したことを示す情報と共に、飛翔体の位置の情報を取得する。
【0077】
生じた事象が解消したことを示す情報が取得された場合、飛翔体の目的地が変更先目的地に変更されていなければ、変更部120は、飛翔体の位置から飛翔体の目的地までの、飛行の距離が最も短いルートを抽出する。そして、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、抽出された、飛翔体の位置から飛翔体の目的地までの、飛行の距離が最も短いルートに変更する。
【0078】
生じた事象が解消したことを示す情報が取得された場合、飛翔体の目的地が変更先目的地に変更されていれば、変更部120は、飛翔体の目的地を、飛翔体の当初の目的地である当初目的地に変更する。変更部120は、飛翔体の位置から飛翔体の当初目的地までの、飛行の距離が最も短いルートを抽出する。そして、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、抽出された、飛翔体の位置から飛翔体の当初目的地までの、飛行の距離が最も短いルートに変更する。
【0079】
そして、出力部130は、飛翔体の目的地を示す情報と、飛翔体の目的地までの飛行ルートを示す情報とを出力する。
【0080】
<動作>
次に、本開示の第2の実施形態に係る管理装置100の動作について、図面を使用して詳細に説明する。
【0081】
図4は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置100の動作の例を表すフローチャートである。
図4に示す例では、情報取得部110が、生じた事象の情報と、飛翔体の位置の情報と、飛翔体のバッテリの残量の情報とを取得する(ステップS101)。
【0082】
次に、変更部120が、事象の情報から、事象が飛翔体の目的地への飛行に影響するか否かを判定する(ステップS102)。事象が飛翔体の目的地への飛行に影響しない場合(ステップS102においてNO)、管理装置100は、
図4に示す動作を終了する。
【0083】
事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合(ステップS102においてYES)、変更部120は、バッテリ残量から、飛翔体が飛行できる飛行可能距離を推定する(ステップS103)。そして、変更部120は、目的地を変更するか否かを判定する(ステップS104)。目的地を変更する場合(ステップS105においてYES)、管理装置100は、目的地変更処理を実行する(ステップS106)。目的地変更処理については、後で詳細に説明する。
【0084】
目的地を変更しない場合(ステップS105においてNO)、管理装置100は、ルート変更処理を実行する(ステップS107)。ルート変更処理については、後で詳細に説明する。そして、管理装置100は、
図4に示す動作を終了する。
【0085】
図5及び
図6は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置100の目的地変更処理の動作の例を表すフローチャートである。
【0086】
図5に示す例では、変更部120は、飛行距離が飛行可能距離以下である、事象に対応できる着陸場所を抽出する(ステップS111)。この飛行距離が飛行可能距離以下である着陸場所は、飛翔体の位置から着陸場所まで、飛翔体が飛行できる飛行ルートを通って飛行した場合の飛行の距離が所定距離以内である着陸場所である。
【0087】
飛行距離が飛行可能距離以下である、事象に対応し得る着陸場所が抽出された場合(ステップS112においてYES)、変更部120は、抽出された着陸場所を変更先目的地のする(ステップS113)。複数の着陸場所が抽出された場合、変更部120は、抽出された複数の着陸場所から1つの着陸場所を選択する。変更部120は、例えば、飛翔体の位置から飛行距離が最も短い着陸場所を線選択する。変更部120は、選択した着陸場所を変更先目的地にする。そして、管理装置100は、次に、
図6のステップS117の動作を行う。
【0088】
飛行距離が飛行可能距離以下である、事象に対応し得る着陸場所が抽出されなかった場合(ステップS112においてNO)、変更部120は、飛行距離が飛行可能距離以下である着陸場所を抽出する(ステップS114)。ステップS114において、変更部120は、事象に対応し得る着陸場所以外の着陸場所を選択する。そして、管理装置100は、次に、
図6のステップS115の動作を行う。
【0089】
飛行距離が飛行可能距離以下である着陸場所が抽出されなかった場合(ステップS115においてNO)、出力部130は、変更先目的地を特定できなかったことを示す情報を出力する(ステップS120)。そして、管理装置100は、
図5及び
図6に示す動作を終了する。
【0090】
飛行距離が飛行可能距離以下である着陸場所が抽出された場合(ステップS115においてYES)、変更部120は、抽出された着陸場所を変更先目的地にする(ステップS116)。複数の着陸場所が抽出された場合、変更部120は、抽出された複数の着陸場所から1つの着陸場所を選択する。変更部120は、例えば、飛翔体の位置から飛行距離が最も短い着陸場所を線選択する。変更部120は、選択した着陸場所を変更先目的地にする。
【0091】
そして、変更部120は、飛翔体の目的地を、変更先目的地に変更する(ステップS117)。次に、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、飛翔体の位置から変更先も区低地への飛行ルートに変更する(ステップS118)。
【0092】
次に、出力部130は、変更先目的地の情報と、飛行ルートの情報とを出力する(ステップS119)。そして、管理装置100は、
図5及び
図6に示す動作を終了する。
【0093】
図7は、本開示の第2の実施形態に係る管理装置100のルート変更処理の動作の例を表すフローチャートである。
図7に示す例では、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、飛翔体の位置から目的地までの飛翔体が飛行できる飛行ルートに変更する(ステップS121)。そして、出力部130が、飛行ルートの情報を出力する。
【0094】
<効果>
以上で説明した本実施形態には、第1の実施形態の効果と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同じである。
【0095】
<第2の実施形態の第1の変形例>
以下では、本開示の第2の実施形態の第1の変形例に係る管理装置について、図面を使用して詳細に説明する。本実施形態に係る管理装置は、飛翔体の目的地の情報(変更先目的地の情報を含む)を、飛翔体に搭載された撮像装置によって撮像された画像に合成し、飛翔体の目的地の情報が合成された画像を出力する。本実施形態に係る管理装置は、飛翔体の目的地(変更先目的地を含む)への飛行ルートの情報を、飛翔体に搭載された撮像装置によって撮像された画像に合成し、飛翔体の飛行ルートの情報が合成された画像を出力する。
【0096】
図8は、本開示の第2の実施形態の第1の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
図8に示す例では、本変形例の管理装置101は、情報取得部110と、変更部120と、出力部130と、情報記憶部140と、画像取得部150と、生成部160とを含む。本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140は、それぞれ、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140の機能と同じ機能を備える。本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140は、それぞれ、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140の動作と同じ動作を行う。以下では、本変形例と第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0097】
<画像取得部150>
画像取得部150は、飛翔体から、飛翔体に搭載された撮像装置によって撮像された画像(以下、撮像画像とも表記)を取得する。撮像画像は、例えば、動画像である。撮像画像は、例えば、静止画像の時系列であってもよい。
【0098】
<生成部160>
生成部160は、情報取得部110から、飛翔体の位置の情報を取得する。本変形例では、飛翔体の位置の情報は、飛翔体の三次元位置の情報(すなわち、上述の位置情報)と、飛翔体が向いている方向の情報(すなわち、上述の方向情報)とを含む。
【0099】
生成部160は、さらに、目的地の情報を、情報取得部110から取得する。上述の用の、目的地の情報は、三次元空間内における目的地の位置の情報を含む。生成部160は、さらに、目的地への飛行ルートの情報を、情報取得部110から取得してもよい。飛行ルートの情報は、上述のように、三次元空間内における飛行ルートの形状を特定する情報である。
【0100】
生成部160は、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、飛翔体に取り付けられている撮像装置のカメラパラメータを予め保持する。また、生成部160は、飛翔体の位置を、撮像装置の位置とみなす。
【0101】
生成部160は、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における目的地の位置とから、撮像画像における目的地の位置を算出する。生成部160は、撮像画像における目的地を示す表示を、撮像画像に合成する。目的地を示す表示は、例えば、撮像画像における目的地の位置を示す、文字及び図形の少なくともいずれか1つ以上の組み合わせによって表される。
【0102】
目的地の情報は、目的地の形状(具体的には、目的地において飛翔体が着陸できる領域)の情報を含んでいてもよい。生成部160は、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における目的地の位置及び形状とから、撮像画像における目的地の領域を算出してもよい。生成部160は、撮像画像における目的地の領域を示す図形を含む、上述の目的地を示す表示を、撮像画像に合成してもよい。
【0103】
この場合、出力部130は、目的地の位置を示す表示(言い換えると、撮像画像における目的地の位置を示す表示)が合成された撮像画像を、目的地の情報として出力する。
【0104】
生成部160は、さらに、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における飛行ルートの情報とから、撮像画像における目的地への飛行ルートの形状を算出する。撮像画像における目的地への飛行ルートの形状は、三次元空間内の飛行ルートそのものを目視できると仮定し、飛翔体の位置から飛翔体に搭載された撮像装置によって飛行ルートを撮像した場合の、撮像画像内の飛行ルートの形状を表す。飛行ルートの形状は、例えば線などの図形によって表されていてよい。飛行ルートの形状は、飛翔体に近いほど太い線によって表されていてもよい。
【0105】
生成部160は、飛行ルートの形状を表す表示が合成された撮像画像を生成する。飛行ルートの形状を表す表示は、上述の飛行ルートの形状を表す線などの図形を含む。飛行ルートの形状を表す表示は、飛行ルートを表す文字及び図形の少なくともいずれかを1つ以上含む組み合わせを含んでいてもよい。
【0106】
この場合、出力部130は、飛行ルートの形状を示す表示(言い換えると、撮像画像における飛行ルートの形状を示す表示)が合成された撮像画像を、目的地の情報として出力する。
【0107】
出力部130は、目的地の位置を示す表示と、飛行ルートの形状を示す表示とが合成された撮像画像を、目的地の情報として出力してもよい。
【0108】
目的地の位置を示す表示の色は、あらかじめ定められていてよい。出力部130は、あらかじめ定められている色の、目的地の位置を示す表示を撮像画像に合成する。飛行ルートの形状を示す表示の色も、あらかじめ定められていてよい。出力部130は、あらかじめ定められている色の、飛行ルートの形状を示す表示を撮像画像に合成する。目的地の位置を示す表示の色は、飛行ルートの形状を示す表示の色と同じであってもよい。目的地の位置を示す表示の色は、飛行ルートの形状を示す表示の色と異なっていてもよい。
【0109】
本開示の第2の実施形態の各変形例において、表示の撮像画像への合成は、撮像画像の画素のうち、表示の領域に含まれる画素の画素値を、あらかじめ定められている方法に従って変化させることであってもよい。例えば、表示の撮像画像への合成は、撮像画像の画素のうち、表示の領域に含まれる画素の画素値を、特定の色を表す画素値に置き換えることであってもよい。画素値が複数の要素の値の組み合わせによって表される場合、合成は、表示の撮像画像への合成は、撮像画像の画素のうち、表示の領域に含まれる画素の、特定の要素の値を、所定の値に置き換えることであってもよい。この場合、表示の撮像画像への合成は、撮像画像の画素のうち、表示の領域に含まれる画素の、特定の要素の値に、所定の値を足すことであってもよい。この場合、表示の撮像画像への合成は、撮像画像の画素のうち、表示の領域に含まれる画素の、特定の要素の値に、所定の値を引くことであってもよい。この場合、表示の撮像画像への合成は、撮像画像の画素のうち、表示の領域に含まれる画素の、特定の要素の値に、所定の値を掛けることであってもよい。特定の要素は、1つ以上のあらかじめ定められている要素である。合成後の要素の値が、その要素の値の最大値よりも大きい場合、変更部120は、その要素の最大値よりも大きい値を、その要素の最大値に置き換える。合成後の要素の値が、その要素の値の最小値よりも小さい場合、変更部120は、その要素の最小値よりも小さい値を、その要素の最小値に置き換える。画素値の要素は、赤、青、緑であってもよい。画素値は、他の表色系によって表されていてもよい。
【0110】
なお、第2の実施形態の本変形例及び他の変形例において、表示が表す対象(例えば、目的地及び飛行ルートなど)が、撮像装置が撮像する範囲に含まれない場合、生成部160は、表示を撮像画像に合成しない。
【0111】
第2の実施形態の本変形例及び他の変形例では、表示が合成された撮像画像は、合成画像とも表記される。
【0112】
本変形例は、第2の実施形態の他の変形例、及び、第2の実施形態の他の変形例の組み合わせにも適用できる。
【0113】
<第2の実施形態の第2の変形例>
次に、本開示の第2の実施形態の第2の変形例について説明する。本変形例に係る管理装置の構成は、本開示の第2の実施形態の第1の変形例の管理装置101の構成と同じである。本変形例の管理装置101の構成要素である各部は、以下で説明する相違点を除いて、第1の変形例の管理装置101の、同じ名称と同じ符号とが付与されている部の機能と同じ機能を備える。そして、本変形例の管理装置101の構成要素である各部は、以下で説明する相違点を除いて、第1の変形例の管理装置101の、同じ名称と同じ符号とが付与されている部の動作と同様の動作を行う。
【0114】
本変形例の生成部160は、情報取得部110から、さらに、生じた事象の情報を取得する。上述のように、事象の情報は、事象が生じた位置の情報(事象の位置の情報とも表記)を含む。事象が生じた位置の情報は、事象が生じた位置を表す座標(例えば、緯度と経度との組み合わせ、又は、緯度と経度と標高との組み合わせ)によって表されていてもよい。事象が生じた位置の情報は、三次元空間内における、生じた事象の影響を受ける範囲(以下、事象の範囲とも表記)を表す情報を含んでいてよい。この場合、事象が生じた位置の情報は、例えば、事象の範囲の代表点(例えば重心等)の座標であってもよい。例えば、事象が悪天候である場合、事象が生じた位置の情報は、悪天候である事象が生じている範囲を表す情報を含んでいてよい。例えば、事象が飛翔体の混雑である場合、事象が生じた位置の情報は、飛翔体の密度が所定密度以上である範囲を表す情報を含んでいてよい。例えば、事象がジャミング電波の検出である場合、事象が生じた位置の情報は、ジャミング電波が検出された位置から所定距離以内の範囲を表す情報を含んでいてよい。
【0115】
事象の範囲は、三次元空間内における、三角錐、四角推、直方体、他の多面体、円錐、球、回転楕円体、又は、他の立体図形によって表されていてもよい。事象の範囲は、三次元空間内における、複数の立体図形の組み合わせによって表されていてもよい。事象の範囲は、三次元空間内における、水平方向の範囲を表していてもよい。その場合、生成部160は、三次元空間内における事象の範囲を、地上における水平方向の範囲の鉛直上方の範囲とする。
【0116】
生成部160は、さらに、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における事象が生じた位置とから、撮像画像における事象が生じた位置を算出する。
【0117】
そして、生成部160は、事象が生じた位置を示す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を生成する。事象が生じた位置を示す表示は、例えば、撮像画像における事象が生じた位置を示す、文字及び図形の少なくともいずれか1つ以上の組み合わせによって表される。
【0118】
事象が生じた位置の情報が、事象の範囲を表す情報を含む場合、生成部160は、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における事象の範囲とから、撮像画像における事象の範囲を算出する。撮像画像における事象の範囲は、三次元空間内の事象の範囲を目視できると仮定し、飛翔体の位置から飛翔体に搭載された撮像装置によって事象の範囲を撮像した場合の、撮像画像内の事象の範囲を表す。
【0119】
そして、生成部160は、事象の範囲を表す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を生成する。この場合の事象の範囲を表す表示は、撮像画像内の事象の範囲を表す図形を含む。事象の範囲を表す表示は、撮像画像内の事象の範囲を表す図形と、事象の範囲を表す文字及び他の図形の少なくともいずれかを1つ以上含む組み合わせと、を含んでいてもよい。
【0120】
出力部130は、撮像画像内の事象の範囲を表す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を出力してもよい。
【0121】
また、事象が生じた位置が飛翔体の位置である場合、例えば、事象が飛翔体の異常及び搭乗者の以上の少なくともいずれかである場合、事象が生じた位置を表す表示は、撮像画像全体を示す表示であってよい。この場合、変更部120は、撮像画像全体を示す表示が合成された撮像画像(すなわち合成画像)として、例えば、撮像画像の全ての画素の色をあらかじめ定められている方法に従って変化させた画像を生成してもよい。
【0122】
事象が生じた位置が飛翔体の位置である場合、変更部120は、撮像画像における発生した事象の位置を、撮像画像においてあらかじめ定められている位置としてもよい。撮像画像においてあらかじめ定められている位置は、例えば、撮像画像の中央であってもよい。撮像画像においてあらかじめ定められている位置は、例えば、撮像画像の中央ではない位置であってもよい。この場合、生じた事象を表す表示は、例えば、多角形、円、楕円、他の図形、又は、複数の図形の組み合わせなどの、所定の形状の図形であってもよい。生じた事象を表す表示は、生じた事象を表す文字、文字列、及び、所定形状の図形の少なくともいずれかの組み合わせであってもよい。
【0123】
本変形例は、第2の実施形態の他の変形例、及び、第2の実施形態の他の変形例の組み合わせにも適用できる。
【0124】
<第2の実施形態の第3の変形例>
次に、本開示の第2の実施形態の第3の変形例について説明する。本変形例に係る管理装置の構成は、本開示の第2の実施形態の第2の変形例の管理装置101の構成と同じである。本変形例の管理装置101の構成要素である各部は、第2の変形例の管理装置101の、以下で説明する相違点を除いて、同じ名称と同じ符号とが付与されている部の機能と同じ機能を備える。そして、本変形例の管理装置101の構成要素である各部は、第2の変形例の管理装置101の、以下で説明する相違点を除いて、同じ名称と同じ符号とが付与されている部の動作と同様の動作を行う。
【0125】
情報取得部110は、さらに、事象が生じた領域以外の飛行不適領域の情報を取得してもよい。なお、飛行不適領域は、例えば、飛翔体の飛翔に適していない領域として定められている領域である。飛行不適領域は、継続的に事象が存在し続けている範囲と言い換えることもできる。飛行不適領域は、例えば、事象が生じた領域と、事象が生じた領域以外の飛行不適領域(例えば、あらかじめ飛行不適領域として定められている領域)とを含む。事象が生じた領域以外の飛行不適領域は、例えば、事象が生じた領域以外の、飛翔体の飛翔に適していない領域である。事象が生じた領域以外の飛行不適領域は、例えば、高層ビルの陰などの、通信のための電波が飛行中の飛翔体に届きにくい領域を含んでいてもよい。事象が生じた領域以外の飛行不適領域は、例えば、高層ビルの近辺などの、強風が吹いている可能性が高い領域、及び、気流が複雑な領域を含んでいてもよい。事象が生じた領域以外の飛行不適領域は、例えば、高圧線等の電線及び鉄塔、又は、大型の吊り橋等の、飛翔体の飛行の障害になりうる建造物を含む範囲を含んでいてもよい。事象が生じた領域以外の飛行不適領域は、例えば、高い岩又は急峻な崖等を含む領域等の、飛翔体の飛行に適していない自然物を含む領域であってもよい。事象が生じた領域以外の飛行不適領域を表す情報は、事象が生じた領域を表す情報と同様の形式の情報であってよい。
【0126】
変更部120は、飛行不適領域からの距離が所定距離以内である領域を、上述の回避領域としてよい。
【0127】
生成部160は、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における飛行不適領域とから、撮像画像における飛行不適領域を算出する。具体的には、生成部160は、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における飛行不適領域の範囲とから、撮像画像における飛行不適領域の範囲を算出する。撮像画像における飛行不適領域の範囲は、三次元空間内の飛行不適領域の範囲を目視できると仮定し、飛翔体の位置から飛翔体に搭載された撮像装置によって飛行不適領域の範囲を撮像した場合の、撮像画像内の飛行不適領域の範囲を表す。
【0128】
生成部160は、事象の範囲を表す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を生成する。事象が生じた領域の範囲を表す表示の色は、事象が生じた領域以外の飛行不適領域の範囲を表す表示の色と異なっていてもよい。
【0129】
生成部160は、飛行不適領域の範囲を表す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を生成する。この場合の飛行不適領域の範囲を表す表示は、撮像画像内の飛行不適領域の範囲を表す図形を含む。飛行不適領域の範囲を表す表示は、撮像画像内の飛行不適領域の範囲を表す図形と、飛行不適領域の範囲を表す文字及び他の図形の少なくともいずれかを1つ以上含む組み合わせと、を含んでいてもよい。
【0130】
出力部130は、撮像画像内の飛行不適領域の範囲を表す表示が合成された撮像画像を出力してもよい。
【0131】
本変形例は、第2の実施形態の他の変形例、及び、第2の実施形態の他の変形例の組み合わせにも適用できる。
【0132】
<第2の実施形態の第4の変形例>
次に、本開示の第2の実施形態の第4の変形例について、図面を使用して詳細に説明する。
【0133】
図9は、本開示の第2の実施形態の第4の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
図9に示す例では、本変形例に係る管理装置102は、情報取得部110と、変更部120と、出力部130と、情報記憶部140と、予測部170とを含む。本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140は、以下で説明する相違点を除いて、それぞれ、第2の実施形態の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140の機能と同様の機能を備える。本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140は、以下で説明する相違点を除いて、それぞれ、第2の実施形態の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140の動作と同様の動作を行う。
【0134】
<情報取得部110>
本変形例の情報取得部110は、さらに、事象の情報の時系列を取得する。事象の情報は、事象の位置の情報を含む。従って、事象の情報の時系列は、事象の位置の時系列を含む。事象の情報は、事象の範囲の情報(事象範囲情報とも表記)を含んでいてもよい。事象の情報の時系列は、事象の位置の時系列を含んでいてもよい。この事象の情報の時系列は、例えば、悪天候、ジャミング電波の検出、飛翔体の混雑などの、時間の経過に従って変化し得る事象の情報の時系列である。
【0135】
情報取得部110は、さらに、予測される天候の情報(例えば、風向きの予報、気圧配置の予報、及び、天気の予報等のいずれか)を、予測される天候の情報を提供するサーバ等の情報処理装置から取得してもよい。
【0136】
<予測部170>
予測部170は、事象の情報の時系列から、例えば所定時間ごとの、事象の位置を予測する。この場合、予測部170は、例えば、事象の情報の時系列から、事象の位置の移動速度と、移動速度の単位時間当たりの変化の大きさとを算出する。そして、予測部170は、事象の位置の移動速度及と、移動速度の単位時間当たりの変化の大きさとを使用して、所定時間ごとの事象の位置(言い換えると、事象の位置の推移)を予測する。
【0137】
事象の情報が事象の範囲の情報を含む場合、予測部170は、さらに、事象の情報の時系列から、事象の範囲の変動を予測してもよい。事象の範囲の変動は、例えば、所定時間ごとの事象の範囲(言い換えると、事象の範囲の推移)である。この場合、予測部170は、例えば、事象の範囲の時系列から、事象の範囲の大きさの変化量の推移と、事象の範囲の大きさの変化量の単位時間当たりの変化の大きさとを算出する。そして、予測部170は、事象の範囲の大きさの変化量の推移と、事象の範囲の大きさの変化量の単位時間当たりの変化の大きさとを使用して、所定時間ごとの事象の範囲の大きさ(言い換えると、事象の大きさの推移)を予測する。そして、予測部170は、事象の位置の推移と、事象の範囲の大きさの推移とから、事象の範囲の推移(所定時間ごとの事象の範囲)を予測する。
【0138】
予測部170は、予測される天候の情報と取得した事象の範囲とから、予めトレーニングされた事象予測モデルを使用して、事象の範囲の変動を予測してもよい。この事象予測モデルは、過去の天候の情報と事象の範囲との関係とを使用して、天候の情報と事象の範囲とから、事象の範囲の変動を予測するように、既存の機械学習アルゴリズムを用いて予めトレーニングされた予測器である。
【0139】
また、上述の事象が生じた領域以外の飛行不適領域は、例えば飛行不適領域が強風のために飛翔体の飛行に適さない領域等である場合、天候によって変化し得る。予測部170は、所定時間ごとの予測された天候の情報(例えば、風速の予報又は気圧配置の予報)から、予めトレーニングされた予測モデルを使用して、その所定時間ごとの飛行不適領域を予測してもよい。この予測モデルは、予測された天候の情報から、ある飛行不適領域の範囲を予測するようにトレーニングされた予測器である。
【0140】
<変更部120>
変更部120は、飛翔体の飛行ルート上の地点ごとに、飛翔体がその地点を飛行する時刻を予測する。そして、いずれかの地点が、飛翔体がその地点を飛行する時刻において、予測される事象の範囲からの距離が所定距離以下の範囲に含まれる場合、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを変更する。
【0141】
この場合、具体的には、変更部120は、飛行ルートを飛行する飛翔体が、飛翔体が到達することが予測される時刻において、予測される事象の範囲からの距離が所定距離以下の範囲に含まれる地点を通らないように、飛行ルートを変更する。これは、変更部120が、予測される事象の範囲からの距離が所定距離以下である範囲を、回避領域とすることに相当する。予測される事象の範囲からの距離が所定距離以下である範囲を、特に、予測回避領域と表記する。
【0142】
例えば、まず、変更部120は、予測回避領域が存在しないと仮定した場合に、飛翔体の位置から予測回避領域ではない回避領域を通らずに目的地まで飛行する飛行ルートを、飛行ルート候補とする。そして、変更部120は、飛行ルート候補の各々について、飛翔体の飛行ルート候補上の地点ごとに、飛翔体がその地点を飛行する時刻を予測する。飛翔体の飛行ルート候補上の地点は、例えば、飛行ルート候補に沿った所定距離ごとの地点である。変更部120は、飛行ルート候補上のいずれかの地点が、その地点を飛翔体が飛行することが予測される時刻において、予測回避領域に含まれる場合、その飛行ルート候補を飛行ルートから除外してよい。変更部120は、残った飛行ルート候補から、飛行ルートを選択する。そして、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、選択した飛行ルートに変更する。予測部170が飛行不適領域の範囲を予測した場合、変更部120は、さらに、予測された飛行不適領域からの距離が所定距離以下である範囲を予測回避範囲としてよい。
【0143】
本変形例は、第2の実施形態の他の変形例、及び、第2の実施形態の他の変形例の組み合わせにも適用できる。
【0144】
<第2の実施形態の第5の変形例>
次に、本開示の第2の実施形態の第5の変形例について、図面を使用して詳細に説明する。
【0145】
図10は、本開示の第2の実施形態の第5の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。本変形例の管理装置103は、情報取得部110と、変更部120と、出力部130と、情報記憶部140と、画像取得部150と、生成部160と、予測部170とを含む。
【0146】
本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130、情報記憶部140及び予測部170は、以下で説明する相違点を除いて、それぞれ、第2の実施形態の第4の変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130、情報記憶部140及び予測部170の機能と同様の機能を備える。本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130、情報記憶部140及び予測部170は、以下で説明する相違点を除いて、それぞれ、第2の実施形態の第4の変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130、情報記憶部140及び予測部170の動作と同様の動作を行う。本変形例の画像取得部150は、第1の変形例の画像取得部150の機能と同じ機能を備える。そして、本変形例の画像取得部150は、第1の変形例の画像取得部150の動作と同じ動作を行う。
【0147】
<生成部160>
生成部160は、情報取得部110から、飛翔体の位置の情報を取得する。本変形例では、飛翔体の位置の情報は、飛翔体の三次元位置の情報(すなわち、上述の位置情報)と、飛翔体が向いている方向の情報(すなわち、上述の方向情報)とを含む。
【0148】
本変形例の生成部160は、情報取得部110から、予測回避領域の情報を取得する。予測回避領域の情報は、例えば、時刻と、その時刻において予測される予測回避領域の範囲の情報とを含む。予測回避領域の範囲の情報は、三次元空間内の座標(例えば、緯度と経度との組み合わせ、又は、緯度と経度と標高との組み合わせ)を使用して表されていてもよい。
【0149】
予測回避領域の範囲は、三次元空間内における、三角錐、四角推、直方体、他の多面体、円錐、球、回転楕円体、又は、他の立体図形によって表されていてもよい。予測回避領域の範囲は、三次元空間内における、複数の立体図形の組み合わせによって表されていてもよい。予測回避領域の範囲は、三次元空間内における、水平方向の範囲を表していてもよい。その場合、生成部160は、三次元空間内における予測回避領域の範囲を、地上における水平方向の範囲の鉛直上方の範囲とする。
【0150】
生成部160は、さらに、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における事象が生じた位置とから、撮像画像における予測回避領域の範囲を算出する。撮像画像における予測回避領域の範囲は、三次元空間内の予測回避領域の範囲を目視できると仮定し、飛翔体の位置から飛翔体に搭載された撮像装置によって事象の範囲を撮像した場合の、撮像画像内の予測回避領域の範囲を表す。
【0151】
そして、生成部160は、撮像画像における予測回避領域の範囲を示す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を生成する。予測回避領域の範囲を示す表示は、例えば、撮像画像における予測回避領域の範囲を示す、文字及び図形の少なくともいずれか1つ以上の組み合わせによって表される。
【0152】
そして、生成部160は、予測回避領域の範囲を表す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を生成する。この場合の事象の範囲を表す表示は、撮像画像内の予測回避領域の範囲を表す図形を含む。予測回避領域の範囲を表す表示は、撮像画像内の予測回避領域の範囲を表す図形と、予測回避領域の範囲を表す文字及び他の図形の少なくともいずれかを1つ以上含む組み合わせと、を含んでいてもよい。
【0153】
出力部130は、撮像画像内の予測回避領域の範囲を表す表示が合成された撮像画像(すなわち、合成画像)を出力してもよい。
【0154】
本変形例は、第2の実施形態の他の変形例、及び、第2の実施形態の他の変形例の組み合わせにも適用できる。
【0155】
本変形例を、第2の実施形態の第1の変形例から第3の変形例のいずれかを含む組み合わせに適用する場合、予測回避領域の範囲を表す表示の色は、他の表示の色と異なっていてもよい。これらの表示の色は、種類ごとに定められていてもよい。
【0156】
生成部160は、予測回避領域の範囲を表す表示を、他の表示のパターンとは異なるパターンで、撮像画像に合成してもよい。この場合のパターンは、例えば、点滅のパターンである。例えば、生成部160は、予測回避領域の範囲を表す表示が点滅するように撮像画像に合成してよい。そして、生成部160は、他の表示が点滅しないように、撮像画像に合成してもよい。これらの表示のパターンは、表示の種類ごとに定められていてもよい。
【0157】
<第2の実施形態の第6の変形例>
以下では、本開示の第2の実施形態の第6の変形例に係る管理装置について、図面を使用して詳細に説明する。
【0158】
本変形例に係る管理装置の構成は、本開示の第2の実施形態の第1の変形例に係る管理装置101の構成と同じである。本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140は、それぞれ、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140の機能と同じ機能を備える。本変形例の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140は、それぞれ、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の情報取得部110、変更部120、出力部130及び情報記憶部140の動作と同じ動作を行う。本変形例の画像取得部150は、本開示の第2の実施形態の第1の変形例の画像取得部150の機能と同様の機能を備える。本変形例の画像取得部150は、本開示の第2の実施形態の第1の変形例の画像取得部150の動作と同様の動作を行う。
【0159】
<生成部160>
生成部160は、情報取得部110から、飛翔体の位置の情報を取得する。本変形例では、飛翔体の位置の情報は、飛翔体の三次元位置の情報(すなわち、上述の位置情報)と、飛翔体が向いている方向の情報(すなわち、上述の方向情報)とを含む。
【0160】
生成部160は、さらに、着陸場所の情報を、情報取得部110から取得する。上述の用の、着陸場所の情報は、三次元空間内における着陸場所の位置の情報を含む。
【0161】
生成部160は、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、飛翔体に取り付けられている撮像装置のカメラパラメータを予め保持する。また、生成部160は、飛翔体の位置を、撮像装置の位置とみなす。
【0162】
生成部160は、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における着陸場所の位置とから、撮像画像における着陸場所の位置を算出する。生成部160は、撮像画像における着陸場所を示す表示を、撮像画像に合成する。着陸場所を示す表示は、例えば、撮像画像における着陸場所の位置を示す、文字及び図形の少なくともいずれか1つ以上の組み合わせによって表される。
【0163】
着陸場所の情報は、着陸場所の形状(具体的には、着陸場所において飛翔体が着陸できる領域)の情報を含んでいてもよい。生成部160は、飛翔体の位置と、飛翔体の方向と飛翔体に取り付けられている撮像装置の方向との関係と、撮像装置のカメラパラメータと、三次元空間内における目的地の位置及び形状とから、撮像画像における着陸場所の領域を算出してもよい。生成部160は、撮像画像における着陸場所の領域を示す図形を含む、上述の着陸場所を示す表示を、撮像画像に合成してもよい。
【0164】
この場合、出力部130は、着陸場所の位置を示す表示(言い換えると、撮像画像における着陸場所の位置を示す表示)が合成された撮像画像を出力する。
【0165】
生成部160は、飛翔体が着陸できる着陸場所の表示と、飛翔体が着陸できない着陸場所の表示とを、異なる色で、撮像画像に合成してもよい。
【0166】
着陸場所の情報は、その着陸場所の空きを表す情報(許容量とも表記)を含んでいてもよい。着陸場所の空きを表す情報は、例えば、その着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の台数の情報である。着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の台数は、例えば、あらかじめ定められたサイズの飛翔体が新たに着陸できる台数として、その着陸場所の管理者等によって入力された台数であってもよい。着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の台数は、例えば、特定の種類の飛翔体が新たに着陸できる台数として、その着陸場所の管理者等によって入力された台数であってもよい。
【0167】
生成部160は、飛翔体が着陸できる着陸場所の表示を、着陸場所の空きの程度に応じた色で、撮像画像に合成してもよい。着陸場所の空きの程度は、例えば、あらかじめ定められた複数の空きの範囲のうち、着陸場所の空きが含まれる範囲によって表されていてよい。複数の空きの範囲は、例えば、新たに着陸可能な飛翔体の台数の範囲である。具体的には、例えば、着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の数が第1の閾値以上である場合、生成部160は、その着陸場所の表示を、特定の色(例えば緑)で、撮像画像に合成してもよい。例えば、着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の数が第1の閾値未満であり第2の閾値以上である場合、生成部160は、その着陸場所の表示を、他の特定の色(例えば黄)で、撮像画像に合成してもよい。例えば、着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の数が第2の閾値未満である場合、生成部160は、その着陸場所の表示を、さらに他の特定の色(例えば赤)で、撮像画像に合成してもよい。空きの程度の例は、以上の例に限られない。空きの程度の範囲の数は、以上の例に限られない。色の例は、以上の例に限られない。
【0168】
着陸場所の情報は、その着陸場所の空きを表す情報として、空きの程度を表す情報を含んでいてもよい。空きの程度を表す情報は、例えば、空きの程度を複数の値によって表した情報である。空きの程度を表す複数の値は、例えば、「十分」、「混雑」、「残り僅か」、「無し」をそれぞれ表していてよい。空きの程度を表す複数の値の例は、これらの例に限られない。
【0169】
この場合、生成部160は、飛翔体が着陸できる着陸場所の表示を、着陸場所の情報に含まれる着陸場所の空きの程度に応じた色で、撮像画像に合成してもよい。
【0170】
なお、変更部120は、変更先目的地として選択できる複数の着陸場所が存在する場合、それらの複数の着陸場所の空きを表す情報を使用して、それらの複数の着陸場所から変更先目的地を選択してもよい。変更部120は、例えば、それらの複数の着陸場所から、着陸場所の空きを表す情報によって表される空きの最も大きい着陸場所を、変更先目的地として選択してよい。変更部120は、例えば、飛翔体の位置からそれらの複数の着陸場所の各々への飛行ルートを飛行する場合の飛行の距離を算出してもよい。変更部120は、それらの複数の着陸場所のうち、飛行の距離が最も短い着陸場所と、最も短い飛行の距離との差が所定距離以内である飛行距離の着陸場所とから、空きの最も大きい着陸場所を、変更先目的地として選択してもよい。
【0171】
本変形例は、第2の実施形態の他の変形例、及び、第2の実施形態の他の変形例の組み合わせにも適用できる。
【0172】
<第2の実施形態の第7の変形例>
本開示の第2の実施形態の第7の変形例に係る管理装置100の構成は、第2の実施形態の管理装置100の構成と同じである。本変形例の管理装置100は、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の管理装置100と同じである。
【0173】
本変形例では、着陸場所は、その着陸場所の空きの程度を表す信号を発信する。着陸場所の空きの程度は、例えば、着陸場所の管理者によって入力される。具体的には、例えば着陸場所に設置されている発信装置が、その着陸場所の空きの程度を表す信号を、例えば無線通信によって発信する。
【0174】
本変形例の飛翔体は、着陸場所から発信されるその着陸場所の空きの程度を表す信号を受信する。そして、情報取得部110は、飛翔体から、飛翔体が受信した、着陸場所の空きの程度を表す信号が表す情報を取得する。
<第2の実施形態の第8の変形例>
図11は、本開示の第2の実施形態の第8の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。本変形例に係る管理装置104は、第2の実施形態の管理装置100が含む各部に加えて、さらに、画像取得部150を含む。本変形例の画像取得部150は、第2の実施形態の第1の変形例の画像取得部150と同じである。本変形例の管理装置104は、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の管理装置100と同じである。
【0175】
本変形例では、着陸場所は、その着陸場所の管理者によって設定された、その着陸場所の空きの程度を表す情報を、光のパターンによって発信する。光のパターンは、着陸場所の空きの程度に応じて異なる。この光のパターンは、着陸場所の空きの程度を表す信号に該当する。
【0176】
具体的には、着陸場所に設置された光を発信する装置が、光のパターンを発信してもよい。着陸場所から発信される光は、例えば、着陸場所に存在する物(人間を含む)から放射される光(反射光を含む)であってもよい。
【0177】
光のパターンは、例えば、着陸場所に設置された光を発信する装置によって発信される光の波長のパターンであってもよい。光のパターンは、例えば、着陸場所に設置された光を発信する装置によって発信される光の明滅のパターンであってもよい。この光を発信する装置は、例えば、レーザ、LED(Light-Emitting Diode)、投光器、ディスプレイ、又は、照明装置などである。光のパターンは、例えば、着陸場所の係員が行うジェスチャーのパターンであってもよい。光のパターンは、着陸場所に掲げられた旗の模様のパターンであってもよい。
【0178】
本変形例の情報取得部110は、例えば飛翔体の位置の情報と、飛翔体に搭載されている撮像装置のカメラパラメータと、着陸場所の位置の情報とを使用して、画像取得部150によって取得された撮像画像から、着陸場所の領域を抽出する。情報取得部110は、さらに、領域が抽出された着陸場所を特定する。情報取得部110は、さらに、撮像画像の着陸場所の領域において、その着陸場所の空きの程度を表す光のパターンを検出する。情報取得部110は、検出した光のパターンが表す、着陸場所の空きの程度を判定する。
【0179】
<第2の実施形態の第9の変形例>
第2の実施形態の第9の変形例の管理装置104の構成は、第2の実施形態の第8の変形例の管理装置104の構成と同じである。本変形例の管理装置104は、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の第8の変形例の管理装置104と同じである。
【0180】
本変形例の情報取得部110は、第2の実施形態の第8の変形例の情報取得部110と同様に、画像取得部150によって取得された撮像画像から、着陸場所の領域を抽出する。情報取得部110は、さらに、領域が抽出された着陸場所を特定する。情報取得部110は、さらに、抽出された着陸場所の領域と、飛翔体の位置と、着陸場所の位置と、撮像装置のカメラパラメータとから、着陸可能な領域の三次元空間内における面積を推定する。情報取得部110は、抽出された着陸場所の領域において、画素値の変化が所定値以下の連結領域を、着陸可能な領域と判定してよい。そして、情報取得部110は、画像において画素値の変化が所定値以下の連結領域のうち、三次元空間内における面積が所定値以上の領域を、着陸可能な領域としてよい。情報取得部110は、着陸可能な領域の三次元空間内における面積から、着陸場所の空きの程度を判定する。情報取得部110は、例えば、三次元空間内における着陸可能な領域に含まれる、所定のサイズの飛翔体の着陸に必要な領域として定められている領域の数を、着陸場所の空きの程度としてよい。本変形例では、情報取得部110が画像取得部150から取得した画像が、着陸場所の空きの程度を表す信号を表す情報に対応する。
【0181】
<第2の実施形態の第10の変形例>
本開示の第2の実施形態の第10の変形例では、情報取得部110は、複数の飛翔体から、飛翔体の位置の情報と、目的地の情報と、目的地への飛行ルートの情報とを取得する。
【0182】
本変形例の変更部120は、生じた事象が目的地への飛行に影響を与える飛翔体を判定する。そして、変更部120は、生じた事象が目的地への飛行に影響を与える飛翔体の、飛行ルート、又は、目的地及び飛行ルートを、第2の実施形態の変更部120と同様に変更する。変更部120は、目的地を変更する複数の飛翔体の変更先目的地を同じタイミングで決定する際に、複数の飛翔体の変更先目的地が同一の着陸場所となる場合、それらの複数の飛翔体がその同一の着陸場所に着陸できるか否かを判定する。変更部120は、複数の飛翔体がその同一の着陸場所に着陸できるか否かを、例えばその着陸場所の空きの程度を表す情報を使用して判定する。この場合の着陸場所の空きの程度は、例えば、その着陸場所に新たに着陸できる所定サイズの飛翔体の数によって表されていてよい。変更部120は、例えば、複数の飛翔体の変更先目的地となった着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の数から所定数を引いた数よりも、その着陸場所が変更先目的地となった飛翔体の数が大きい場合、それらの飛翔体がその着陸場所に着陸できないと判定してよい。複数の飛翔体がそれらの飛翔体の変更先目的地になった着陸場所に着陸できると判定した場合、変更部120は、それらの複数の飛翔体の目的地を、その変更先目的地に変更する。
【0183】
複数の飛翔体がそれらの飛翔体の変更先目的地になった着陸場所に着陸できないと判定した場合、変更部120は、例えば、目的地への飛行に影響を与えた事象の深刻度を使用して飛翔体を選択する。上述の深刻度は、事象の種類ごとにあらかじめ定められていてよい。変更部120は、例えば、目的地への飛行に影響を与えた事象の深刻度が高い方から、変更先目的地となった着陸場所に新たに着陸できる飛翔体の数から所定数を引いた数(以下、着陸許容数と表記)の飛翔体を選択する。変更部120は、選択した飛翔体の目的地を、その変更先目的地に変更する。変更部120は、その変更先目的地以外の着陸場所から、選択されなかった飛翔体の新たな変更先目的地を選択する。
【0184】
同一の着陸場所が変更先目的地になった飛翔体の中に、目的地への飛行に影響を与えた事象の深刻度が同じである複数の飛翔体が存在する場合、変更部120は、あらかじめ定められている方法で、それらの複数の飛翔体の中の深刻度の順位を決定してよい。同一の着陸場所を、以下では、競合着陸場所と表記する。変更部120は、例えば、飛翔体の位置から、競合着陸場所である変更先目的地に着陸できない場合にその飛翔体の変更先目的地として選択される着陸場所までの距離が長いほど順位が高くなるように、その競合着陸場所が変更先目的地になった同一の深刻度の飛翔体の順位を決定してよい。変更部120は、例えば、飛翔体の位置から、競合着陸場所である変更先目的地への距離が短いほど順位が高くなるように、その競合着陸場所が変更先目的地になった同一の深刻度の飛翔体の順位を決定してもよい。変更部120は、競合着陸場所が変更先目的地になった同一の深刻度の飛翔体の順位を、ランダムに決定してもよい。変更部120は、競合着陸場所が変更先目的地になった同一の深刻度の飛翔体の順位を、他の方法によって決定してもよい。
【0185】
着陸場所ごとに、着陸の予約を受け付ける予約システムが存在していてもよい。予約システムは、着陸場所の許容数がゼロになるまで、例えば先着順に、飛翔体の予約の要求を受け付ける。
【0186】
管理装置100は、飛翔体の変更先目的地を決定した場合、変更先目的地として決定された着陸場所の予約システムに対して、飛翔体の着陸の予約の要求を送信する。
【0187】
この予約システムは、例えば管理装置100から、飛翔体の着陸の予約の要求を受け取る。予約システムは、飛翔体の着陸の予約の要求を受け取った時点で着陸場所の許容数がゼロでない場合、着陸場所の許容数を1減少させる。そして、予約システムは、飛翔体の着陸の予約の要求を送信した管理装置100に、予約を受け付けたことを通知する。予約システムは、飛翔体の着陸の予約の要求を受け取った時点で着陸場所の許容数がゼロである場合、飛翔体の着陸の予約の要求を送信した管理装置100に、予約を拒否したことを通知する。予約システムは、飛翔体が着陸場所から離陸した場合、許容数を1増加させる。飛翔体が着陸場所から離陸したことを表す情報が、例えば着陸場所の管理者から入力された場合に、予約システムは、飛翔体が着陸場所から離陸したと判定する。
【0188】
管理装置100は、変更先目的地である着陸場所への飛翔体の着陸の予約の要求に対して予約を受け付けたことが通知された場合、飛翔体の目的地を、変更先目的地に変更する。管理装置100は、変更先目的地である着陸場所への飛翔体の着陸の予約の要求に対して予約を拒否したことを通知された場合、その変更先目的地以外の着陸場所から、新たな変更先目的地を選択する。
【0189】
<第2の実施形態の第11の変形例>
図12は、本開示の第11の変形例に係る管理装置の構成の例を表すブロック図である。
図12に示す例では、本変形例の管理装置105は、第2の実施形態の管理装置100の各部に加えて、さらに、生成部160を含む。本変形例の管理装置105は、以下で説明する相違点を除いて、第2の実施形態の管理装置100と同じである。
【0190】
生成部160は、情報取得部110から、飛翔体の位置の情報と、目的地の位置の情報とを取得する。生成部160は、飛翔体の位置と目的地の位置とを含む領域の地図に、目的地の位置を示す表示を合成した合成画像を生成する。目的地の位置を示す表示は、地図における目的地の位置を示す、図形及び文字の少なくともいずれかを含む。生成部160は、地図の情報を予め保持していてよい。生成部160は、地図の情報を、情報取得部110から取得してもよい。この場合、情報取得部110は、例えば地図の情報を提供するサーバから、地図の情報を取得する。生成部160は、地図の情報を、変更部120から取得してもよい。この場合、地図の情報は、例えば情報記憶部140に格納されていてもよい。変更部120は、情報記憶部140から地図の情報を読み出してもよい。
【0191】
飛翔体の目的地を変更先目的地に変更した場合、変更部120は、変更先目的地の情報を生成部160に送信する。生成部160は、変更部120から、変更先目的地の情報を取得する。変更先目的地の情報を取得した場合、生成部160は、変更前の目的地の位置を示す表示が合成された合成画像の代わりに、飛翔体の位置と変更先目的地の位置とを含む領域の地図に、変更先目的地の位置を示す表示が合成された合成画像を生成する。
【0192】
生成部160は、例えば情報取得部110から、着陸場所の位置の情報を取得してもよい。生成部160は、飛翔体の位置を含む領域の地図に、着陸場所の位置を示す表示を合成した合成画像を生成してもよい。着陸場所の位置を示す表示は、地図における目的地の位置を示す、図形及び文字の少なくともいずれかを含む。
【0193】
生成部160は、着陸場所の位置の情報に加えて、さらに、着陸場所の許容量の情報を、情報取得部110から取得してもよい。生成部160は、飛翔体の位置を含む領域の地図に、着陸場所の位置を示す表示を、その着陸場所の許容量に応じて定められている色で合成した合成画像を生成してもよい。
【0194】
生成部160は、目的地の位置と飛翔体の位置とを含む地図に、目的地の位置を示す表示と着陸場所の位置を示す表示とが合成された合成画像を生成してもよい。この場合、飛翔体の目的地が変更先目的地に変更された場合に、生成部160は、変更先目的地の位置と飛翔体の位置とを含む地図に、変更先目的地の位置を示す表示と着陸場所の位置を示す表示とが合成された合成画像を生成する。
【0195】
生成部160は、さらに、飛翔体の位置を示す表示が合成された合成画像を生成してもよい。
【0196】
出力部130は、生成部160によって生成された合成画像を出力する。
【0197】
<第2の実施形態の第12の変形例>
第2の実施形態の第12の変形例では、事象は、作業依頼の受信であってもよい。作業依頼は、例えば、指定された作業場所において、指定された作業を行う依頼である。作業場所は、作業依頼において指定されている場所である。指定された作業は、作業依頼において指定されていてもよい。指定された作業は、予め定められていてもよい。指定された作業は、具体的には、撮像装置を使用して撮像された撮像画像の指定された送信先への送信である。送信先は、あらかじめ定められていてもよい。送信先は、作業依頼において定められていてもよい。作業依頼は、例えば、指定された場所(例えば、事故又は事件が発生した場所)において、撮像画像を撮像し撮像画像を指定された送信先に送信する依頼である。
【0198】
生じた事象が作業依頼である場合、変更部120は、飛翔体の飛行ルートを、作業場所を経由する飛行ルートに変更する。変更部120は、さらに、作業依頼を表す情報を、操縦者が飛翔体の操縦に使用する操縦装置に送信する。
【0199】
<第2の実施形態の第13の変形例>
上述の変形例の管理装置101及び管理装置103において、画像取得部150と生成部160と出力部130の合成画像を表示する機能とを含む装置と、他の部分を含む装置とが、互いの通信可能な別の装置として実装されていてもよい。以下では、画像取得部150と生成部160と出力部130の合成画像を表示する機能とを含む装置を、合成装置と表記する。また、管理装置101及び管理装置103において、合成装置以外の部分を含み、合成装置と通信可能な別の装置を、管理装置と表記する。上記記述を言い換えると、上述の変形例の管理装置101及び管理装置103は、それぞれ、互いに通信可能な、上述の合成装置と管理装置とを含むシステムとして実装されていてもよい。この場合、画像取得部150と生成部160と出力部130の合成画像を表示する機能とを含む装置は、飛翔体に搭載されていてもよい。
【0200】
<他の実施形態>
上述の実施形態に係る管理装置及び変形例に係る管理装置は、記憶媒体から読み出されたプログラムがロードされたメモリと、そのプログラムを実行するプロセッサとを含むコンピュータによって実現することができる。これらの管理装置は、専用のハードウェアによって実現することもできる。これらの管理装置は、前述のコンピュータと専用のハードウェアとの組み合わせによって実現することもできる。
【0201】
図13は、本開示の実施形態に係る管理装置及び変形例に係る管理装置を実現することができる、コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を表す図である。
図13に示す例では、コンピュータ1000は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、記憶装置1003と、I/O(Input/Output)インタフェース1004とを含む。また、コンピュータ1000は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。メモリ1002と記憶装置1003は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶装置である。記憶媒体1005は、例えば、RAM、ハードディスクなどの記憶装置、ROM(Read Only Memory)、可搬記憶媒体である。記憶装置1003が記憶媒体1005であってもよい。プロセッサ1001は、メモリ1002と、記憶装置1003に対して、データやプログラムの読み出しと書き込みを行うことができる。プロセッサ1001は、I/Oインタフェース1004を介して、例えば、飛翔体及びサーバ等の他の情報処理装置にアクセスすることができる。プロセッサ1001は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。記憶媒体1005には、コンピュータ1000を、上述の管理装置として動作させるプログラムが格納されている。
【0202】
プロセッサ1001は、記憶媒体1005に格納されている、コンピュータ1000を、上述の管理装置として動作させるプログラムを、メモリ1002にロードする。そして、プロセッサ1001が、メモリ1002にロードされたプログラムを実行することにより、コンピュータ1000は、上述の管理装置として動作する。
【0203】
情報取得部110、変更部120、出力部130、画像取得部150、生成部160、予測部170は、例えば、メモリ1002にロードされたプログラムを実行するプロセッサ1001によって実現できる。また、情報記憶部140は、コンピュータ1000が含むメモリ1002やハードディスク装置等の記憶装置1003によって実現できる。あるいは、情報取得部110、変更部120、出力部130、情報記憶部140、画像取得部150、生成部160、予測部170の一部又は全部は、各部の機能を実現する専用の回路によって実現できる。
【0204】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0205】
(付記1)
生じた事象の情報を取得する情報取得手段と、
前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する変更手段と、
前記変更先目的地の情報を出力する出力手段と、
を備える管理装置。
【0206】
(付記2)
前記変更手段は、前記事象の種類に関連付けられている前記着陸場所から、前記変更先目的地を選択する
付記1に記載の管理装置。
【0207】
(付記3)
前記変更手段は、前記事象が前記飛翔体の異常及び前記飛翔体の乗客の異常の少なくともいずれかである場合、前記事象への対応が可能な前記着陸場所から、前記変更先目的地を選択する
付記2に記載の管理装置。
【0208】
(付記4)
前記飛翔体は、撮像装置を搭載し、
前記情報取得手段は、前記飛翔体の位置と方向とを表す飛翔体位置情報を取得し、
前記撮像装置から、撮像された撮像画像を取得する画像取得手段と、
前記飛翔体位置情報を使用して、前記撮像画像の前記変更先目的地の位置に、前記変更先目的地の情報が合成された合成画像を生成する生成手段と、
を備え、
前記出力手段は、前記合成画像を出力する
付記1又は2に記載の管理装置。
【0209】
(付記5)
前記情報取得手段は、前記着陸場所の状態を表す場所情報を取得し、
前記生成手段は、前記撮像画像の前記着陸場所の位置に、前記着陸場所の情報がさらに合成された前記合成画像を生成する
付記4に記載の管理装置。
【0210】
(付記6)
前記情報取得手段は、前記着陸場所に新たに着陸可能な飛翔体の量を示す許容量の情報を取得し、
前記生成手段は、前記着陸場所の前記許容量を示す色で前記着陸場所の情報が合成された、前記合成画像を生成する
付記5に記載の管理装置。
【0211】
(付記7)
前記生成手段は、前記許容量が示す色が変化した場合、前記許容量が変化したことを示すパターンで前記着陸場所の情報が合成された、前記合成画像を生成する
付記6に記載の管理装置。
【0212】
(付記8)
前記飛翔体は、前記着陸場所から発信された、前記着陸場所の前記許容量を表す信号を受信し、
前記情報取得手段は、前記許容量を表す信号の情報を、前記許容量の情報として取得する
付記6に記載の管理装置。
【0213】
(付記9)
前記許容量を表す信号は、前記許容量を示すパターンの光であり、
前記情報取得手段は、前記着陸場所が撮像された前記撮像画像を前記信号の情報として受け取り、前記撮像画像の前記着陸場所の領域から前記パターンを抽出し、抽出された前記パターンから前記許容量を推定する
付記8に記載の管理装置。
【0214】
(付記10)
前記パターンは、前記光の波長のパターン、前記光の明滅のパターン、前記着陸場所の係員のジェスチャーのパターン、又は、前記着陸場所に掲げられた旗の模様のパターンである
付記9に記載の管理装置。
【0215】
(付記11)
前記情報取得手段は、前記事象の範囲である事象範囲を示す情報である事象範囲情報を受け取り、
前記生成手段は、前記撮像画像の、前記事象範囲を表す領域に、前記事象範囲を示す情報がさらに合成された前記合成画像を生成する
付記5に記載の管理装置。
【0216】
(付記12)
前記変更手段は、前記飛翔体の飛行ルートを、前記変更先目的地へ向かう変更飛行ルートに変更し、
前記生成手段は、前記撮像画像における前記変更飛行ルートの位置に、前記変更飛行ルートを示す情報がさらに合成された前記合成画像を生成する
付記4に記載の管理装置。
【0217】
(付記13)
前記情報取得手段は、前記事象の情報として、前記事象の範囲である事象範囲を示す情報である事象範囲情報を取得し、
前記変更手段は、前記飛行ルートを、前記事象範囲を通過しない前記変更飛行ルートに変更する
付記12に記載の管理装置。
【0218】
(付記14)
前記変更手段は、前記事象範囲を通過しない前記目的地への飛行ルートが存在しない場合、前記事象範囲を通過しないで到達できる前記着陸場所から、前記変更先目的地を選択する
付記13に記載の管理装置。
【0219】
(付記15)
前記情報取得手段は、前記事象範囲情報の時系列を取得し、
前記管理装置は、前記時系列から前記事象範囲の変動を予測する予測手段を備え、
前記変更手段は、前記飛行ルートを、前記飛翔体の飛行の性能と予測された前記事象範囲の変動とから、前記飛翔体の飛行が予測される時刻に前記事象範囲になっていることが予測される領域である予測事象範囲を通過しない前記飛行ルートに変更する
付記13に記載の管理装置。
【0220】
(付記16)
前記情報取得手段は、前記事象範囲情報の時系列を取得し、
前記管理装置は、前記時系列から前記事象範囲の変動を予測する予測手段を備え、
前記生成手段は、前記飛翔体の飛行の性能と予測された前記事象範囲の変動とから、前記飛翔体の飛行が予測される時刻に前記事象範囲になっていることが予測される領域である予測事象範囲の情報がさらに合成された前記合成画像を生成する
付記11に記載の管理装置。
【0221】
(付記17)
前記変更手段は、前記事象がイベントの発生場所における前記イベントの観測の依頼である場合、前記飛翔体が飛行する飛行ルートを、前記発生場所を経由するルートである変更飛行ルートに変更する
付記1に記載の管理装置。
【0222】
(付記18)
前記飛翔体は、乗客の異常を示す乗客異常情報の入力を受け付ける異常受付手段を備え、
前記情報取得手段は、前記異常受付手段によって入力を受け付けた前記乗客異常情報を前記事象の情報として受け取る
付記1又は2に記載の管理装置。
【0223】
(付記19)
前記情報取得手段は、前記飛翔体のバッテリの残量と、前記事象の範囲である事象範囲を示す情報である事象範囲情報の時系列と、を受け取り、
前記時系列から前記事象範囲の変動を予測する予測手段を備え、
前記変更手段は、前記事象範囲と、前記飛翔体の飛行の性能と予測された前記事象範囲の変動とから、前記飛翔体の飛行が予測される時刻に前記事象範囲になっていることが予測される領域である予測事象範囲と、を通過せずに、前記バッテリの残量で飛行できる範囲に存在する前記着陸場所から、前記変更先目的地を選択する
付記1又は2に記載の管理装置。
【0224】
(付記20)
生じた事象の情報を取得し、
前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更し、
前記変更先目的地の情報を出力する、
管理方法。
【0225】
(付記21)
生じた事象の情報を取得する情報取得処理と、
前記事象が飛翔体の目的地への飛行に影響する場合、前記飛翔体の前記目的地を、前記飛翔体が着陸できる場所である着陸場所のうち、前記事象に応じた前記着陸場所である変更先目的地に変更する変更処理と、
前記変更先目的地の情報を出力する出力処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0226】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0227】
10 管理装置
100 管理装置
101 管理装置
102 管理装置
103 管理装置
104 管理装置
105 管理装置
110 情報取得部
120 変更部
130 出力部
140 情報記憶部
150 画像取得部
160 生成部
170 予測部
1000 コンピュータ
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 記憶装置
1004 I/Oインタフェース
1005 記憶媒体