(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165270
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】支柱装置、管保持部材、及び配管材保持構造
(51)【国際特許分類】
H02G 7/00 20060101AFI20241121BHJP
H02G 3/04 20060101ALI20241121BHJP
E04B 1/58 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H02G7/00
H02G3/04 093
E04B1/58 511Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081315
(22)【出願日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000243803
【氏名又は名称】未来工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121429
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(72)【発明者】
【氏名】山本 茂樹
【テーマコード(参考)】
2E125
5G367
【Fターム(参考)】
2E125AA02
2E125AA45
2E125BD01
5G367AA03
5G367AA06
5G367AD13
(57)【要約】
【課題】機能部材の取付部を備えた中空筒状の支柱内で配管材の端部を保持する管保持部材を支柱内の所定位置に安定して保持する。
【解決手段】支柱装置Pは、露出コンセントが側壁2に取り付けられる取付部5を備え、露出コンセントに接続されるケーブル81が挿通される電線管80が内部に配管される中空筒状の支柱1と、支柱1の内部に配置され、電線管80の端部80aを支柱1の内部の所定位置に保持する管保持部材50と、を備える。管保持部材50には、取付部5に形成された雌ネジ部7に螺入された、露出コンセントを取り付けるための雄ネジ22の、支柱1の内部へと突出する先端に係止して、下方への移動を規制する下方移動規制部58を設けた。これにより、電線管80が下方に引張られたりしても、管保持部材50が下方にずれ移動するのが防止され、管保持部材50は所定位置に安定して保持される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気器具や水栓器具などの機能部材が外側面に取り付けられる取付部を備え、前記機能部材に接続される配線材の配線路を構成する配管材を配管する配管空間が内部に形成された中空筒状の屋外に立設される支柱と、
前記支柱の内部に配置され、前記支柱の下方から上方に向けて配管された前記配管材の端部を前記支柱の内部の所定位置に維持するように保持する管保持部材と、を備え、
前記管保持部材には、前記取付部に形成された雌ネジ部に螺入された、前記機能部材を取り付けるための雄ネジの、前記支柱の内部へと突出する先端に係止して、下方への移動を規制する下方移動規制部が設けられていることを特徴とする支柱装置。
【請求項2】
前記支柱は横断面が四角形状であり、前記取付部は、2つの対向する一対の外面のうち1つの対向する一対の外面にそれぞれ形成され、前記下方移動規制部は、前記取付部に対応して、対向する位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の支柱装置。
【請求項3】
前記支柱の中心軸を回動軸として前記管保持部材を180度回動したいずれの状態でも、前記支柱の内部に前記管保持部材を配置可能であることを特徴とする請求項2に記載の支柱装置。
【請求項4】
前記支柱は、横断面が正方形状であり、
前記雌ネジ部は、前記正方形状の4辺のうちの少なくとも1辺に位置し、
前記管保持部材は、前記支柱の中心軸を回動軸として前記管保持部材を90度ずつ回動したいずれの状態でも、前記支柱の内部に配置可能であるとともに、4つの前記下方移動規制部が90度ずつずれて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の支柱装置。
【請求項5】
前記雄ネジの先端に係止して上方への移動を規制する上方移動規制部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の支柱装置。
【請求項6】
前記雄ネジは、前記支柱の内部への螺入量が相対的に小である場合に、前記下方移動規制部のみに係止し、相対的に大である場合に、前記下方移動規制部と前記上方移動規制部との両方に係止することを特徴とする請求項5に記載の支柱装置。
【請求項7】
前記支柱は、前記取付部を複数備え、
前記管保持部材は、前記配管材の端部が挿入される通孔を備え、
前記通孔は、前記取付部の数より多いことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の支柱装置。
【請求項8】
前記管保持部材は、前記配管材の端部が挿入される通孔を複数備え、少なくとも1の前記通孔は、除去可能な閉塞部で内部の少なくとも一部が閉塞されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の支柱装置。
【請求項9】
電気器具や水栓器具などの機能部材が外側面に取り付けられる取付部を備え、前記機能部材に接続される配線材の配線路を構成する配管材を配管する配管空間が内部に形成された中空筒状の屋外に立設される支柱の内部に配置され、前記支柱の下方から上方に向けて配管された前記配管材の端部を前記支柱の内部の所定位置に維持するように保持する管保持部材であって、
前記取付部に形成された雌ネジ部に螺入された、前記機能部材を取り付けるための雄ネジの、前記支柱の内部へと突出する先端に係止して、前記支柱の軸方向の少なくとも一方への移動を規制する移動規制部が設けられていることを特徴とする管保持部材。
【請求項10】
中空筒状の支柱の内部に下方から上方に向けて配管材が配管され、
前記配管材の端部が挿入される通孔を備えた管保持部材が、前記支柱の内部に配置され、前記通孔内に挿入された前記配管材の端部を支持しており、
前記支柱の側壁を貫通した雄ネジの先端が前記管保持部材が有する下方移動規制部に係止して、前記管保持部材の下方への移動が規制されていることを特徴とする配管材保持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に屋外に立設され、電気器具や水栓器具などの機能部材が設置される支柱装置、管保持部材、及び電線管保持部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
防水コンセントやインターホンなどの電気器具に接続されるケーブルが内挿された電線管を屋外に立設された中空筒状の支柱内に挿通し、電線管内のケーブルを電気器具に接続するとき、電線管の端部は管保持部材によって支柱内の高さ方向所定位置に保持される。これは、支柱への配線、配管時に、支柱内で電線管が垂れ下がってしまったり、支柱内での電線管の端部を手や工具で把持しながらの接続作業が面倒であるため、電線管の端部を管保持部材で保持した状態で接続作業を行うためである。
【0003】
支柱内に設置される管保持部材として、例えば特許文献1に記載の配管装置に備えられた管材支持部材が提案されている。特許文献1の配管装置において、中空筒体の内部の管材を支持する管材支持部材は、両側部に板バネからなる維持部が設けられており、板バネの弾性押圧力による中空筒体の側壁内面との摩擦によって管材支持部材は中空筒体内の所定高さに保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の管材支持部材は、その下方に配線ボックスが配設されており、管材はそこから上方へと延びて管材支持部材に接続されているので、管材支持部材は上下方向に移動しにくい。しかし、配線ボックスが配設されていない場合は、管材支持部材は、板バネの摩擦により中空筒体の軸方向への移動が規制されているのであるから、管材が下方に引張られると、簡単に下方にずれてしまう。一旦、管材支持部材が下方にずれると、中空筒体の内部は管材が配管されて狭く下方から手を入れて管材支持部材を元の高さまで押し戻すことは困難であり、また、管材を把持しこれを介して押し上げようとしても管材は撓み易いことからその作業は容易ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、中空筒状の支柱内で配管材の端部を所定位置に安定して保持できる支柱装置、管保持部材、及び配管材保持構造の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の支柱装置は、電気器具や水栓器具などの機能部材が外側面に取り付けられる取付部を備え、前記機能部材に接続される配線材の配線路を構成する配管材を配管する配管空間が内部に形成された中空筒状の屋外に立設される支柱と、
前記支柱の内部に配置され、前記支柱の下方から上方に向けて配管された前記配管材の端部を前記支柱の内部の所定位置に維持するように保持する管保持部材と、を備え、
前記管保持部材には、前記取付部に形成された雌ネジ部に螺入された、前記機能部材を取り付けるための雄ネジの、前記支柱の内部へと突出する先端に係止して、下方への移動を規制する下方移動規制部が設けられている。
【0008】
請求項2の支柱装置は、特に、支柱の横断面が四角形状であり、取付部は、2つの対向する一対の外面のうち1つの対向する一対の外面にそれぞれ形成され、下方移動規制部は、前記取付部に対応して対向する位置に形成されている。ここで、2つの対向する一対の外面とは、対向する一対の外面が2組ある、計4つの外面をいう。
これにより、機能部材を対向状態で取り付けできて見た目のバランスが良い。
更に、雄ネジは対向位置で下方移動規制部に係止するため、安定して係止できる。
【0009】
請求項3の支柱装置は、支柱の中心軸を回動軸として管保持部材を180度回動したいずれの状態でも、前記支柱の内部に前記管保持部材を配置可能である。
これにより、管保持部材を支柱内で方向性なく配置できるので、作業性が良い。
【0010】
請求項4の支柱装置は、支柱の横断面が正方形状であり、雌ネジ部は正方形状の4辺のうちの少なくとも1辺に位置し、管保持部材は、前記支柱の中心軸を回動軸として前記管保持部材を90度ずつ回動したいずれの状態でも、前記支柱の内部に配置可能であるとともに、4つの前記下方移動規制部が90度ずつずれて形成されている。
【0011】
請求項5の支柱装置は、雄ネジの先端に係止して上方への移動を規制する上方移動規制部を更に備えている。
【0012】
請求項6の支柱装置は、雄ネジが、支柱の内部への螺入量が相対的に小である場合に、下方移動規制部のみに係止し、相対的に大である場合に、下方移動規制部と上方移動規制部との両方に係止する。
これにより、雄ネジの螺入量が相対的に小である場合に、雄ネジを支柱から外方に全部抜かなくても管保持部材を上方に移動させることが可能であり、支柱上端を開口させてここから管保持部材を上方に取り出すこともできる。
【0013】
請求項7の支柱装置は、支柱が、取付部を複数備え、管保持部材は、前記電線管の端部が挿入される通孔を備え、通孔は、前記取付部の数より多い。
これにより、管保持部材の複数のうちの配管しやすい通孔を選択できるため、配管材を管保持部材に接続するときの作業性が良い。
【0014】
請求項8の支柱装置は、管保持部材が、配管材の端部が挿入される通孔を複数備え、少なくとも1の通孔は、除去可能な閉塞部で内部の少なくとも一部が閉塞されている。
これにより、支柱内の湿気や塵埃等が管保持部材の通孔を通って電気器具等の機能部材のあたりまで上昇しにくくなり、機能部材が湿気等により損傷するのを防止できる。
【0015】
請求項9の管保持部材は、電気器具や水栓器具などの機能部材が外側面に取り付けられる取付部を備え、前記機能部材に接続される配線材の配線路を構成する配管材を配管する配管空間が内部に形成された中空筒状の屋外に立設される支柱の内部に配置され、前記支柱の下方から上方に向けて配管された前記配管材の端部を前記支柱の内部の所定位置に維持するように保持するものであって、
前記取付部に形成された雌ネジ部に螺入された、前記機能部材を取り付けるための雄ネジの、前記支柱の内部へと突出する先端に係止して、前記支柱の軸方向の少なくとも一方への移動を規制する移動規制部が設けられている。
【0016】
請求項10の配管材保持構造は、中空筒状の支柱の内部に下方から上方に向けて配管材が配管され、
前記配管材の端部が挿入される通孔を備えた管保持部材が、前記支柱の内部に配置され、前記通孔内に挿入された前記配管材の端部を支持しており、
前記支柱の側壁を貫通した雄ネジの先端が、前記管保持部材が有する下方移動規制部に係止して、前記管保持部材の下方への移動が規制されている。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、管保持部材に、取付部の雌ネジ部に螺入された雄ネジの先端に係止する下方移動規制部が設けられているので、管保持部材を中空筒状の支柱内の所定位置に安定して保持することができる。その結果、配管材が下方に引張られたりしても、管保持部材が下方にずれ移動するのを防止できる。また、それにより、一旦管材支持部材が下方にずれたときに元の高さまで押し戻したりする必要がなく、その手間を省ける。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態の支柱装置を示す斜視図である。
【
図3】(a)は
図1の支柱内に取り付けられる管保持部材を斜め上方から見た斜視図、(b)は斜め下方から見た斜視図、(c)は管保持部材に電線管の端部を取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図4】
図1の支柱内に電線管を配管した状態を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のA-A切断線による断面図である。
【
図5】
図4(a)のB-B切断線による断面図である。
【
図6】(a)は
図4の支柱装置に露出コンセントを取り付ける前の状態を示す斜視図、(b)は露出コンセントを取り付けた後の状態を示す斜視図である。
【
図7】(a)、(c)は上方移動規制部を備えていない管保持部材の斜視図、(b)、(d)は上方移動規制部をも備えた管保持部材の斜視図である。
【
図8】
図7(b)、(d)の上方移動規制部と雄ネジとの係止状態を説明する要部拡大断面図である。
【
図9】(a)は
図4の支柱装置に2つの露出コンセントを取り付ける前の状態を示す側面図、(b)は2つの露出コンセントを取り付けた後の状態を示す斜視図である。
【
図10】本発明の別の実施形態の支柱装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態の支柱装置を図に基づいて説明する。
本実施形態の支柱装置は、一般に屋外に立設される支柱と、支柱の内部に配置され、配管材の端部を支柱の内部の所定位置に保持する管保持部材と、を備え、管保持部材にはこれが下方に移動するのを規制する下方移動規制部が設けられたものである。支柱は、電気器具や水栓器具などの機能部材が外側面に取り付けられる取付部を備え、機能部材に接続される配線材の配線路を構成する配管材を配管する配管空間が内部に形成されている。支柱は、下端が地中に埋設されるものや、全体が地表に露出した状態で設置されるものがある。本実施形態では、後者の支柱を例に説明する。また、本実施形態では、支柱は給電用支柱として用いられるものを例示し、配線材としてケーブルを、配管材として内部にケーブルが配線される電線管を例示する。以下、各構成部材について説明する。
【0020】
支柱1は、
図1及び
図2に示すように、横断面が正方形状をなす中空筒体で形成され、設置面90に設置された台座30によって下端側が支持されている。支柱1は、外周面が軸方向に連続する側壁2を備え、側壁2は4つの平面部2aを有している。支柱1は、上下両端が開口する中空の四角筒体の上端開口3に複数の蓋部材取付孔4が形成され、蓋部材取付孔4にビス14が取着されることによって蓋部材10が着脱可能に取り付けられている。蓋部材10は、正方形状の平面板からなる蓋部材本体11の周囲3辺に垂直下方に屈曲したフランジ12にビス14が挿通される挿通孔13が形成されている。蓋部材10は、支柱1と分離したものであって、上下方向に垂直移動させて支柱1の上端開口3に着脱可能に取り付けるものであるが、支柱1と一体であって取り外しできないものであってもよい。
【0021】
支柱1の上端側において側壁2の4つの平面部2aのうちの1つには機能部材である露出コンセント70を取り付けるための取付部5が設けられている。取付部5は、ケーブル81が挿通可能な矩形状の取付窓6が形成され、その外面に器具取付枠20が雄ネジ22を介して着脱可能に固定されて成る。取付窓6の上辺縁部及び下辺縁部のそれぞれの幅方向中間位置には、雄ネジ22が取着可能な雌ネジ部7が形成されている。
【0022】
器具取付枠20は、外形全体が取付窓6より僅かに大きい矩形板からなり、中央には取付窓6と同程度の大きさの矩形状の取付口21が形成されている。取付口21の上方及び下方の幅方向中間位置には、取付窓6の外側に固定するための雄ネジ22が挿通される長孔からなる固定孔23が形成されている。そして、上側の固定孔23の真上及び下側の固定孔23の真下にはナット24が取り付けられている。ナット24は、外方に所定高さで膨出する台形板状の取付座25が取り付けられ、各取付座25の中央に露出コンセント70を取り付けるためのねじ孔26が設けられて成る。
【0023】
側壁2の各平面部2aの下端部には台座30に組み付けて連結固定するための連結ボルト44が貫通する連結孔8が形成されている。また、支柱1の下端側には、軸方向に開放する下端開口からなる通過口9が形成されており、通過口9は電線管80が下方から支柱1内に挿入され通過可能となっている。
【0024】
台座30は、
図2に示すように、設置面90に載置される載置部31と、支柱1を設置面90に立設させる立設部32と、側方に向けて開放し、支柱1の通過口9を介して支柱1の内部と外部とを連通させて電線管80を通過可能な1つの連通口33と、を備えている。載置部31は、中央部に正方形状の底部開口35が形成された固定板34で形成されており、4隅部に長孔からなりアンカーボルトが挿通される固定部36が形成されている。載置部31の中央の底部開口35の3辺の周縁からは立設部32が垂直に立設されている。立設部32の下半部は、略環状の周壁37からなり、周方向の1の側方に連通口33が形成され、電線管80の配設経路を内側に構成した枠状部38を備えている。
【0025】
立設部32の上端からは段部平面39が形成されており、その内部には開口40が形成されている。段部平面39には支柱1の下端が載置される。段部平面39の開口40の周縁4箇所は垂直に切起こされ、支柱1の下端の通過口9から内部へと挿入される内挿部41が形成されている。内挿部41は、側壁2と重合する重合板部42からなり、各重合板部42の中央には支柱1の側壁2の連結孔8を貫通する連結ボルト44が挿通されるボルト通孔43が形成されている。台座30は、支柱1の下端を段部平面39上に載置し、連結ボルト44を支柱1の側壁2の連結孔8及びボルト通孔43に挿通しナット45を取り付けることにより、支柱1と連結されて組付けられ、支柱1を設置面90上に立設させている。
【0026】
支柱1の内部における立設部32の上方であって取付部5の僅か下方には、台座30の連通口33から支柱1内を上方に向けて配管された電線管80の端部80aを支柱1内の所定位置に維持するように保持する管保持部材50が取り付けられる。管保持部材50を
図3に示す。管保持部材50は、支柱1の内部に水平方向に配置される平面視正方形状の基板51の周縁から周壁52が垂直上方に立設され、各周壁52の中間部は上方に開放するコ字状に切欠かれた開口53が形成されている。この開口53は電線管80を管保持部材50に取り付ける作業を行う際の手指の挿入空間ともなる。基板51の対辺間の間隔は支柱1の周壁52の対向する内面間の間隔と略同一に形成されている。
【0027】
基板51の下面の周縁各辺の両端部には垂直下方に突出する短冊状の弾性突片54が設けられており、その先端に鈎状突起54aが形成されている。弾性突片54は管保持部材50が支柱1内に配置されたとき、鈎状突起54aが側壁2の内面に弾性的に当接し、管保持部材50はがたつくことなく安定して配置される。
【0028】
基板51には電線管80の端部80aが下方から貫通状態に差し込まれる通孔55が複数、本実施形態では4つ設けられている。通孔55は、所定高さの円形筒体で形成され、内径は電線管80の外径より僅かに小さい大きさに形成されており、電線管80を強制的に押し込むことにより電線管80は通孔55の内壁に押し付けられ保持される。電線管80は本実施形態では2本配設され、電線管80の端部80aは4つの通孔55のうちの対角方向の2つに挿入される。4つのうち残り2つの対角方向の通孔55は、その上端開口がノックの打ち抜きにより除去可能な平板状の閉塞部56で閉塞されており、閉塞部56は連結部57によって通孔55に連結されている。閉塞部56は、使用されない通孔55における全部あるいは一部を閉塞してその下方空間とを遮断し、管保持部材50より下方の空間内の湿気や塵埃等の異物が露出コンセント70の付近まで上昇するのを防止する。電線管80を増設して通孔55に接続するときは、連結部57を打ち抜いて切断することにより閉塞部56を除去して使用することができる。なお、通孔55は、筒体が長く貫通してないものであってもよい。
【0029】
図3(c)は電線管80の端部80aを管保持部材50で保持した状態を示す。なお、閉塞部56は必ずしも設けることを要するものではない。更に、通孔55は、電線管80が内壁に押し付けられた状態で電線管80との相対的な自由移動が阻止されれば、電線管80の外径と同一かこれより僅かに大きくてもよい。また、電線管80は、強制的な相対移動を許容するように通孔55に保持されてもよい。加えて、電線管80は通孔55に単に差し込むだけでなく、接続部を形成して電線管80の端部80aを接続し保持するようにしてもよい。
【0030】
更に、各周壁52の下端の幅方向中央には断面略逆U字形で少し細長の半筒孔からなる下方移動規制部58が設けられている。下方移動規制部58は、
図5及び
図7(a)、(c)に示すように、周壁52に略逆U字状で少し細長の切欠開口58aが形成され、切欠開口58aに連続してこの開口面と直交する奥行方向に向けて基板51に沿って断面略逆U字形状の半筒体部58bが所定長さ延びており、その真下の基板51には下方空間に繋がる貫通孔58cが形成されて成る。なお、
図7(a)は管保持部材50を斜め上方から見た斜視図、同(c)は斜め下方から見た斜視図である。貫通孔58cは、奥行長さL1に形成されている。下方移動規制部58の半筒体部58b内の挿入空間58dは、取付部5に形成された雌ネジ部7に螺入された雄ネジ22の軸部が挿入可能な大きさに形成され、半筒体部58bの内壁面が、雌ネジ部7に螺入された雄ネジ部22の支柱1内へと突出する軸部の先端部に当接し係止することにより、管保持部材50は雄ネジ22で支持されて下方への移動が規制される。
【0031】
上記のように構成された支柱1と管保持部材50とは、
図4、5等に示すように、支柱装置Pを構成する。
【0032】
次に、上記のように構成された本実施形態の支柱装置Pを設置し、支柱1内に電線管80及びケーブル81を配設し、露出コンセント70を取り付け、ケーブル81を接続する方法を説明する。
【0033】
最初に、アンカーボルトを台座30の固定板34の固定部36に挿通し設置面90にねじ込んで台座30を設置する。そして、台座30の連通口33から2本の電線管80を挿入し、
図3(c)に示すように、管保持部材50の閉塞部56が設けられていない対角方向の2つの通孔55に電線管80の端部80aを差し込んで接続し保持する。このとき、電線管80は、取り扱い性などの点からある程度の長さ、好ましくは端部80aが取付窓6に臨む程度の長さで切断しておくのが望ましい。電線管80が長かった場合は、支柱1の上端開口3から手指を入れて端部80aを保持しつつ取付窓6からカッターで切断しておくとよい。
【0034】
なお、電線管80の切断に関し、本発明の支柱装置Pは、支柱1と台座30とが分離しているので、設置面90に固定した台座30に電線管80を配管した状態で、電線管80の立ち上がり長さすなわち支柱1内の長さを目視により簡単に調整できて便利である。したがって、支柱1を台座30に仮組立てした状態で、電線管80が長すぎたら、支柱1を取り外して切断することもできる。
【0035】
次に、支柱1を、内部に電線管80を挿入しつつ管保持部材50の上方からこれを被せるようにして下降させ、下端を台座30の段部平面39上に載置する。そして、側壁2の下端部の連結孔8に連結ボルト44を挿通し、台座30の重合板部42のボルト通孔43に挿通した後、ナット45を締め付けて、
図4及び
図5に示すように、台座30に組付ける。
【0036】
そして、支柱1の取付窓6から操作して、あるいは蓋部材10を取り外して支柱1の上端開口3を開放させた状態とし上端開口3から操作して、支柱1内の管保持部材50を引き上げるなどして、取付窓6の下側の固定孔7より少し上方に位置させる。この状態において、管保持部材50は、弾性突片54が支柱1の内面に弾性的に押圧されて前記位置に保持される。
【0037】
この途中で、器具取付枠20の固定孔23に雄ネジ22を挿通し、支柱1の上下一対の雌ネジ部7,7に螺着して取付窓6の外面に器具取付枠20を固定する。器具取付枠20を取り付けた後は、下側の雄ネジ22の軸部の先端は、管保持部材50の下方移動規制部58より少し下方において支柱1の内部に挿通され、切欠開口58aから挿入空間58d内に突出する。この後、下方移動規制部58の半筒孔の上部内面が雄ネジ22の先端部の上面に当接するまで管保持部材50を下方に少し移動させる。これにより、下方移動規制部58は雄ネジ22と係止するので、下方への移動位置が特定され、押し下げすぎが防止され、管保持部材50は取付窓5の少し下方付近の所定位置に維持される。下方移動規制部58が雄ネジ22に係止した状態を
図5に示す。
【0038】
ここで、管保持部材50の支柱1内への挿入については、次のようにしてもよい。すなわち、建物の壁面に沿って配設された長尺の電線管80に加え、図示しないが、管保持部材50から台座30の外側に突出する程度までの長さの短尺の電線管80を別途に用意し、支柱1内にまだ管保持部材50が収容されていない状態で、この短尺の電線管80を台座30の連通口33から挿入して支柱1の上端開口3付近まで通し、あるいは上端開口3から下降させて連通口33から引き出し、支柱1の内部上方とか上端開口3付近で、短尺の電線管80と管保持部材50とを接続し、接続してから管保持部材50を電線管80とともに支柱1内で押し下げて取付窓6に臨む程度の位置に保持させるとともに、連通口33の外方で長尺の電線管80と接続してもよい。
【0039】
次に、
図6(a)に示すように、電線管80内のケーブル81を取付部5の取付窓6及び器具取付枠20の取付口21を通して側壁2の外方に引き出し、側壁2の外方で露出コンセント70に接続し、その後、ケーブル81を支柱1内に押し戻しつつ露出コンセント70を器具取付枠20の外面にあてがい、図示しないビスを露出コンセント70の取付孔71に挿通し器具取付枠20のナット24のねじ孔26に螺着して、
図6(b)に示すように、露出コンセント70を支柱1の取付部5に取り付け固定する。このとき、管保持部材50は、下方移動規制部58が雄ネジ22に係止して所定高さに保持され、電線管80の端部80aは一定姿勢に保持されるので、ケーブル81の通線作業を行い易い。以上により、支柱装置Pの設置、支柱1内への電線管80及びケーブル81の配設、露出コンセント70の取り付け、ケーブル81の接続が完了する。なお、上記各手順は前後してもよい。例えば、支柱1と台座30とを組付けた状態で台座30を設置面90に固定してもよい。また、組付けた状態で固定した後に、分解して支柱1の取付部5の向きを変更するよう組み替えてもよい。
【0040】
なお、上記態様は、
支柱1の内部に下方から上方に向けて電線管80が配管され、
電線管80の端部80aが挿入される通孔55を備えた管保持部材50が、支柱1の内部に配置され、通孔55内に挿入された電線管80の端部80aを支持しており、
支柱1の側壁2を貫通した雄ネジ22の先端が、管保持部材50の下方移動規制部58に係止して、管保持部材50の下方への移動が規制されている配管材保持構造を構成するものでもある。
【0041】
次に、本実施形態の支柱装置Pの作用を説明する。
本発明は、管保持部材50に、取付部5の雌ネジ部7に螺入された雄ネジ22の支柱1内に突出する先端に係止する下方移動規制部58が設けられているので、管保持部材50を支柱1内の高さ方向所定位置に安定して保持できる。これにより、電線管80が下方に引張られたりしても、管保持部材50は下方にずれ移動するのが防止される。
【0042】
また、支柱1は横断面が正方形状であり、管保持部材50は、支柱1の立設方向の中心軸を回動軸として管保持部材50を90度ずつ回動したいずれの状態でも、支柱1の内部に配置可能であるとともに、管保持部材50の4辺の各下方移動規制部58が90度ずつずれて形成されているので、管保持部材50を支柱1内に方向性なく配置でき作業性が良い。
【0043】
加えて、管保持部材50は、通孔55を複数、本実施形態では4つ備えているので、そのうちから電線管80を挿入し易く配管し易い通孔55を選択でき、作業性が良い。
【0044】
ところで、上記実施形態の管保持部材50は、下方移動規制部58が設けられているが、これに加えて、
図7、8に示す上方移動規制部59を更に設けてもよい。上方移動規制部59は、
図7(b)、(d)及び
図8に示すように、管保持部材50の上方移動規制部59周辺の基板51が貫通孔58c内を奥方から外方に向けて開口面に沿って所定長さ張り出し、この張出板部60によって形成されている。したがって、貫通孔58cの切欠開口58aからの奥行長さL2は、張出板部60が設けられていない
図5に示す下方移動規制部58の奥行長さL1から張出板部60の張出長さ分を減じた大きさになっている。なお、
図7(b)は管保持部材50を斜め上方から見た斜視図、(d)は斜め下方から見た斜視図である。
【0045】
この場合の上方移動規制部59と雄ネジ22との係止状態を
図8に示す。
図8は、
図5C部の箇所における拡大図を示す。今、雄ネジ22が、螺入量が相対的に小さいものである場合は、
図8(a)に示すように、雄ネジ22の軸部の先端は、張出板部60の先端面から垂下する垂直線Vより左側に位置する。この場合は、螺入量が相対的に小さい雄ネジ22は、軸部を基板51に沿った姿勢で上下移動させて貫通孔58c内を貫通させることができる。これにより、小さい雄ネジ22を支柱1から抜くことなくそのまま螺着した状態で、管保持部材50を上方に移動させることが可能であり、支柱1の上端開口3から上方に取り出すこともできる。
【0046】
これに対して、雄ネジ22が、螺入量が相対的に大きいものである場合は、
図8(b)に示すように、雄ネジ22の軸部の先端は、垂直線Vより右側に位置する。この場合、螺入量が相対的に大きい雄ネジ22は、先端部が上方移動規制部59と干渉して貫通孔58c内を下方に貫通させることはできない。すなわち、雄ネジ22は下方移動規制部58と上方移動規制部59との両方に係止するので、管保持部材50は上下方向の移動が規制され、支柱1の内部の一定位置に保持される。但し、大きい雄ネジ22であっても、軸部の全部を支柱1から外方に抜かなくても、軸部の先端が垂直線Vより左側に位置するまで左方向に抜き出せば、小さい雄ネジ22の場合と同様に、貫通孔58c内を貫通させることができ、管保持部材50を上方に移動させることが可能であり、支柱1の上端開口3から上方に取り出すこともできる。
【0047】
ところで、上記各実施形態の支柱装置Pは、1つの取付部5を備え、1つの露出コンセント70が取り付けられるが、複数の取付部5を備え、複数の露出コンセント70を取り付けるものとすることもできる。
図9の支柱装置Pは、取付部5が、支柱1の2つの対向する一対の外面のうち1つの対向する一対の外面、すなわち
図9において対向する方向の一対の平面部2aとこれと直交する方向の一対の平面部2aとの計4つの外面のうち、
図9(a)の左右両側の平面部2aである2つの外面に、それぞれ設けられており、2つの露出コンセント70は、その正面が互いに反対側を向くように取り付けられる。
【0048】
この場合、露出コンセント70を対向状態で取り付けできるので、見た目のバランスが良い。
また、雄ネジ22を対向位置で各移動規制部に係止できるため、安定して係止させることができる。
【0049】
なお、上記各実施形態の下方移動規制部58及び上方移動規制部59は、各周壁52の下端の幅方向中央に1つずつ設けられているが、各周壁52の幅方向中央以外の箇所に設けてもよいし、各周壁52において複数設けてもよい。例えば、支柱1の雌ネジ部7が、取付窓6の縁部の幅方向中央でなく、幅方向の左右両端部に一対とか、取付窓6の対角方向の縁部とかに形成される場合は、それに対応して移動規制部も雌ネジ部7と対向する位置にこれと同数形成される。
【0050】
また、下方移動規制部58及び上方移動規制部59は、管保持部材50の4辺の各周壁52に形成されているが、4辺全てに形成しなくてもよく、取付部5に対向する辺の周壁52のみに形成してもよいし、1辺のみに形成してもよい。
【0051】
更に、管保持部材50の各周壁52の下端において、下方移動規制部58は、断面略逆U字形で少し細長の半筒孔で形成し、上方移動規制部59は、貫通孔58cの開口面に沿って所定長さ張り出した張出板部60で形成されているが、下方移動規制部58及び上方移動規制部59は、支柱1内に突出した雄ネジ22と係止して管保持部材50が上下移動するのを規制できるものであればよく、これらの形態、形状に限られるものではない。例えば、下方移動規制部58は、
図7等に示した半筒体部58bを形成せずに切欠開口58aと貫通孔58cのみで形成してもよい。また、下方移動規制部58は、略逆U字形の半筒孔でなく、全周が閉じた円形孔で形成してもよく、この場合、円形孔は、上方移動を規制する上方移動規制部59としても機能する。なお、この形態の場合、雄ネジ22は、管保持部材50が支柱1内の所定位置に配置された後に雌ネジ部7から支柱1内に螺入されることになるから、雄ネジ22を外方から移動規制部内に挿入し易くすべく、移動規制部の挿入開口部はらっぱ状に大きく拡開し奥方に向かうに従って内部空間が先窄まりに狭くなるような形状とするのが望ましい。
【0052】
次に、上記各実施形態の露出コンセント70は、支柱1の取付窓6の雌ネジ部7に雄ネジ22を介して取り付けられた器具取付枠20に取り付けられるが、器具取付枠20を介さずに露出コンセント70の取付孔71に挿入した雄ネジ22を支柱1の取付窓6の雌ネジ部7に螺着して直接取り付けてもよい。この場合、管保持部材50の下方移動規制部58及び上方移動規制部59は、露出コンセント70の取付孔71に螺入される雄ネジ22の、支柱1の内部へと突出する先端に係止して、管保持部材50の移動を規制する。
【0053】
したがって、本発明において支柱1の側壁2を貫通して各移動規制部と係止する雄ネジ22には、支柱1の取付窓6に器具取付枠20を取り付けるための雄ネジ22と、露出コンセント70を直接支柱1の取付窓6に取り付けるための雄ネジ22との両方がある。
【0054】
次に、支柱装置Pは、図示しないが、支柱1の下端側の台座30等を覆う化粧カバーを更に備えてもよい。この場合、支柱1の下端側の見栄えが向上するとともに、台座30の連通口33と電線管80との隙間からの異物の侵入を防止できる。
【0055】
また、上記実施形態では、取付部5は1つあるいは対向して2つなどに設けられ、これに対応して雄ネジ22は取付部5の雌ネジ部7に螺着されるが、側壁2に取付部5が設けられていない平面部2aにも、雄ネジ22が螺着される雌ネジ部7を形成してもよい。この場合、取付部5が設けられていない平面部2aの雌ネジ部7には、単に管保持部材50の各移動規制部に係止する専用の雄ネジを螺着することにより、管保持部材50はその各辺に設けられている4つの下方移動規制部58などの全てが雄ネジ22と係止するので、管保持部材50を同一平面高さに均等に支持してより安定して保持できる。
【0056】
加えて、上記実施形態では、支柱1は、横断面が正方形状に形成されているが、
図10に示すように、長方形状に形成してもよい。
【0057】
また、上記実施形態の支柱1は、台座30を下方に連結したものとして構成されているが、
図10に示すように、台座30を設けず一体に形成してもよい。
図10では、支柱1の側壁2の下端部に電線管80が挿入される通過口9が形成されている。
【0058】
なお、この実施形態においても、管保持部材50は、支柱1の立設方向の軸を回動中心として180度回動したいずれの状態でも、支柱1の内部に配置することができる。したがって、支柱1の横断面が正方形状である場合と同様に、方向性なく管保持部材50を配置できて作業性が良い。
【0059】
更に、支柱1は、横断面が正方形状である筒体でなくてもよく、正五角形状、正六角形状、正八角形状等の正多角筒体、円形状の筒体などで形成してもよい。
【0060】
本実施形態では、支柱1は全体が地表に露出した状態で設置されるものを示しているが、本発明を実施する場合は、支柱は下端が地中に埋設されるものにも適用される。本発明の支柱装置Pが設置される設置面90としては、一般に屋外の地表、ビルの屋上などであるが、他に地下駐車場や自走式の立体駐車場なども含まれる。更に、本実施形態では、配線材としてケーブル81を、配管材として電線管80を例示しているが、配線・配管材は、これらに限られるものではない。加えて、本実施形態の支柱1は、給電用支柱として用いられるものを例示しているが、給水用支柱などとして用いるものもある。
【符号の説明】
【0061】
P:支柱装置、1:支柱、2:側壁、2a:平面部、5:取付部、6:取付窓、7:雌ネジ部、20:器具取付枠、22:雄ネジ、50:管保持部材、55:通孔、56:閉塞部、58:下方移動規制部、59:上方移動規制部、70:露出コンセント(機能部材)、80:電線管(配管材)、80a:端部、81:ケーブル(配線材)。