(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001653
(43)【公開日】2024-01-10
(54)【発明の名称】モバイルルータ、通信システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/30 20180101AFI20231227BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20231227BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
H04W76/30
H04W88/04
H04M11/00 302
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100452
(22)【出願日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】大橋 誠之
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA44
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
5K067HH22
5K201CC07
5K201EA07
5K201EB07
5K201EC08
5K201ED04
(57)【要約】
【課題】子機を使用者がモバイルルータの電源をOFFにする操作をしなくとも自動でアクセスポイント側に接続を切り替えられるモバイルルータ、通信システム及びプログラムを提供すること。
【解決手段】モバイルルータ100は、外部ネットワーク10及びアクセスポイント11と通信可能な第1無線通信部101と、子機12と通信可能な第2無線通信部102と、第1無線通信部101及び第2無線通信部102を制御する制御部103を、備え、第2無線通信部102がアクセスポイント11の送信フレームを検出したとき、制御部103は、スキャン要求を子機12に送信することを、第2無線通信部102に指示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部ネットワークと通信可能な第1無線通信部と、
子機及びアクセスポイントと通信可能な第2無線通信部と、
前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部を制御する制御部を、備え、
前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを検出したとき、前記制御部は、スキャン要求を前記子機に送信することを、前記第2無線通信部に指示する、モバイルルータ。
【請求項2】
前記モバイルルータに電力を供給する電源部を備え、
前記第2無線通信部が子機からのスキャン応答にアクセスポイントの情報が存在することを確認したとき、前記制御部は、前記モバイルルータへの電力供給を停止することを、前記電源部に指示する、請求項1に記載のモバイルルータ。
【請求項3】
使用者により設定される連携対象端末の無線MAC(Media Access Control address)アドレスであるBSSID(Basic Service Set Identifier)情報を管理する連携端末管理部を備え、
前記連携端末管理部は、BSSID情報を制御部に通知し、
前記制御部は、前記第2無線通信部で受信される無線フレームに当該BSSIDを持つフレームがないか監視し、
前記制御部が、前記第2無線通信部で受信される無線フレームに当該BSSIDを持つフレームを検出したとき、前記制御部は、スキャン要求を前記子機に送信することを、前記第2無線通信部に指示する、請求項1に記載のモバイルルータ。
【請求項4】
前記連携端末管理部は、連携端末No.(Number)とBSSIDとを対応づけて管理する、請求項3に記載のモバイルルータ。
【請求項5】
前記第2無線通信部は前記子機にスキャン要求としてBeacon Requestを送信し、子機からのBeacon Reportを受信する、請求項3に記載のモバイルルータ。
【請求項6】
モバイルルータと子機とを備え、
前記モバイルルータは、
外部ネットワークと通信可能な第1無線通信部と、
前記子機及びアクセスポイントと通信可能な第2無線通信部と、
前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部を制御する制御部を、備え、
前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを検出したとき、前記制御部は、スキャン要求を前記子機に送信することを、前記第2無線通信部に指示し、
前記子機は、当該スキャン要求を受信した場合、アクセスポイントを探す、
通信システム。
【請求項7】
外部ネットワークと通信可能な第1無線通信部と、子機及びアクセスポイントと通信可能な第2無線通信部と、を備えるモバイルルータにおいて、
前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを受信するか否か監視するステップと、
前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを検出したとき、スキャン要求を前記子機に送信することを、前記第2無線通信部に指示するステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
前記モバイルルータは、前記モバイルルータに電力を供給する電源部を備え、
前記第2無線通信部が子機からのスキャン応答にアクセスポイントの情報が存在することを確認したとき、前記モバイルルータへの電力供給を停止することを、前記電源部に指示するステップをコンピュータに実行させる、請求項7に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はモバイルルータ、通信システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のスマートフォン利用形態として、契約したデータ通信量の範囲内に抑え通信費を増やさないために、屋外ではモバイルルータに接続、屋内では宅内のアクセスポイントに接続といった別ネットワークを経由して通信をおこなうケースが増えている。(例えば特許文献1)
【0003】
例えば、屋外において、契約するデータ通信量が多く通信費も安いモバイルルータを使用することにより、スマートフォン単独での通信費よりも安く済ませられることが多い。
【0004】
ただし、契約条件によりデータ通信量により通信制限や想定していたよりも高い通信費になってしまう場合では、モバイルルータ使用のメリットがなくなってしまうこともある。
【0005】
一方で屋内において、光通信などでインタネット回線を引き込み無線ルータのアクセスポイントを使用する場合には、データ通信量に制限がない契約が一般的であり、モバイルルータのように通信量を気にする必要がない。
【0006】
したがって、外出先から帰宅し宅内のアクセスポイントが利用できる状況になった場合に、利用者は、少しでも早く子機の接続先をモバイルルータからアクセスポイントに切り替えたい。
【0007】
しかし接続中の子機は帰宅しても接続を維持したままのため、接続先を切り替えるためには使用者のモバイルルータ電源OFF操作が必要となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし接続中の子機は帰宅しても接続を維持したままのため、接続先を切り替えるためには使用者のモバイルルータ電源をOFFにする等の操作が必要であるという問題があった。
【0010】
本開示の目的は、自宅でインタネット回線により通信をおこない、外出先ではモバイルルータ経由で通信をおこなうユーザを対象とし、子機を使用者がモバイルルータの電源をOFFにする操作をしなくとも自動でアクセスポイント側に接続を切り替えられるモバイルルータ、通信システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態のモバイルルータは、外部ネットワークと通信可能な第1無線通信部と、子機及びアクセスポイントと通信可能な第2無線通信部と、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部を制御する制御部を、備え、前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを検出したとき、前記制御部は、スキャン要求を前記子機に送信することを、前記第2無線通信部に指示するようにした。
【0012】
一実施形態の通信システムは、モバイルルータと子機とを備え、前記モバイルルータは、外部ネットワークと通信可能な第1無線通信部と、前記子機及びアクセスポイントと通信可能な第2無線通信部と、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部を制御する制御部を、備え、前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを検出したとき、前記制御部は、スキャン要求を前記子機に送信することを、前記第2無線通信部に指示するようにした。
【0013】
一実施形態のプログラムは、外部ネットワークと通信可能な第1無線通信部と、子機及びアクセスポイントと通信可能な第2無線通信部と、を備えるモバイルルータにおいて、前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを受信するか否か監視するステップと、前記第2無線通信部が前記アクセスポイントの送信フレームを検出したとき、スキャン要求を前記子機に送信することを、前記第2無線通信部に指示するステップをコンピュータに実行させるようにした。
【発明の効果】
【0014】
本開示のモバイルルータ、通信システム及びプログラムによれば、子機の使用者がモバイルルータの電源をOFFにする操作をしなくとも子機の接続をアクセスポイント側に自動で切り替えられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施の形態1にかかるモバイルルータの一例を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態2に係る通信システムの一例を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態2に係るモバイルルータの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】実施の形態2に係るモバイルルータの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態3に係るモバイルルータの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施の形態1
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態1にかかるモバイルルータの一例を示すブロック図である。
図1において、モバイルルータ100は、第1無線通信部101と、第2無線通信部102と、制御部103とを備える。
【0017】
第1無線通信部101は、外部ネットワーク10と無線通信可能な構成である。
【0018】
第2無線通信部102は、子機12と無線通信可能な構成である。また、第2無線通信部102はアクセスポイント11の送信フレームを検出した場合、第2無線通信部102は検出内容を制御部103に出力する。また、第2無線通信部102は、制御部103の指示に従い、スキャン要求を子機12に送信する。
【0019】
制御部103は、第1無線通信部101及び第2無線通信部102を制御する。第2無線通信部102がアクセスポイント11の送信フレームを検出した場合、制御部103は、スキャン要求を子機12に送信することを、第2無線通信部102に指示する。
【0020】
このように実施の形態1のモバイルルータによれば、子機の使用者がモバイルルータの電源OFF操作をしなくとも子機の接続をアクセスポイント側に自動で切り替えられる。
【0021】
実施の形態2
実施の形態2では、モバイルルータを含む通信システムについて説明する。
図2は、実施の形態2に係る通信システムの一例を示すブロック図である。
図2において、通信システム20は、モバイルルータ200と、外部ネットワーク10と、アクセスポイント11と、子機12を備える。
【0022】
モバイルルータ200は、第1無線通信部101と、第2無線通信部102と、制御部203と、連携端末管理部204と、電源部205を備える。
図2において、
図1と同一の構成は、同じ番号を付し、説明を省略する。
【0023】
モバイルルータ200は、例えば、LTE/5G(Long Term Evolution/5th Generation Mobile Communication System)などの通信方式で、通信事業者のネットワークに接続しており、屋外で外部のネットワークと通信できる。外部のネットワークへの接続方式は特に限定されない。モバイルルータ200は、同時にアクセスポイントとして動作し、子機12と無線で接続する。そして、子機12が屋外に存在する場合でもモバイルルータ200を介してネットワークに接続できる。実施の形態2では、モバイルルータ200はアクセスポイントとして動作する。
【0024】
第2無線通信部102は、無線フレームの送受信や各チャネルのスキャンをおこなう。
【0025】
制御部203は、連携端末管理部204から通知されるBSSID(Basic Service Set Identifier)情報により、第2無線通信部102で受信されるフレームに連携端末として登録されたBSSIDを持つフレームがあるか確認する。
【0026】
そして、制御部203は、検出した場合に第2無線通信部102に対し接続している子機12へBeacon Requestといった周辺端末のBSSIDを取得するスキャン要求の送信を指示する。
【0027】
モバイルルータ200は、子機12から応答として受信したBeacon Reportの情報に連携端末のBSSIDがあるか確認する。そして、BSSIDが存在していた場合、モバイルルータ200の電源部205をOFFにする。
【0028】
連携端末管理部204は、使用者により設定される連携対象端末の無線MAC(Media Access Control address)アドレスであるBSSID情報を管理し、制御部203に情報を通知する。
【0029】
電源部205は、モバイルルータ200の各構成に電力を供給する電源である。
【0030】
子機12は、屋外ではモバイルルータ200に接続し通信をおこなう。また、子機12は屋内では宅内のアクセスポイント11に接続し通信をおこなう。子機12にはそれぞれに接続可能な接続プロファイルが保持されており、未接続時に存在を検出すると自動で無線接続がおこなわれる。
【0031】
アクセスポイント11は、宅内での通信利用のため子機12を接続して使用される。モバイルルータ200の連携端末として、使用者がモバイルルータ200にアクセスポイント11のBSSID情報を登録する。BSSID情報は使用者がWebGUI (World Wide Web Graphical User Interface)などの設定画面により登録、削除するものとしているが、他の方法で実施してもかまわない。また、登録するBSSIDの数は一つとは限らず複数エントリの登録が可能である。
【0032】
次に子機12の接続切り替えについて説明する。
図2において、モバイルルータ200には使用者によりWebGUIなどの設定画面から連携端末としてアクセスポイント11の無線MACアドレスであるBSSIDが登録され、連携端末管理部204により情報が管理される。
【0033】
制御部203は連携端末管理部204から通知される連携端末のBSSID情報により第2無線通信部102で受信される無線フレームに該当のBSSIDを持つフレームがないか確認する。
【0034】
屋外で子機12をモバイルルータ200に接続し通信をおこなっていた使用者が帰宅すると、第2無線通信部102がアクセスポイント11の送信するBeaconなどの送信フレームを受信する。そして、制御部203が、受信した送信フレームの中から連携端末のBSSIDを検出する。
【0035】
制御部203は接続した子機12に対し、アクセスポイント11を検出できているかの確認をおこなう。具体的には、連携端末管理部204は、登録された連携端末のBSSID情報を制御部203に通知する。制御部203はその情報により子機12で受信される無線フレームに該当のBSSIDを持つフレームがないか監視動作をおこなう。
【0036】
このため、制御部203は、無線規格802.11kに定義されているBeacon Requestといった周辺に存在するアクセスポイントのBSSID情報を要求できるスキャン命令を送信するよう第2無線通信部102に命令を出す。Beacon Requestは無線測定の一種として使用される手段であるが、子機12からBSSID情報を取得できるものであれば他のフレームを用いてもかまわない。
【0037】
第2無線通信部102は子機12にBeacon Requestを送信する。子機12は自身の持つ情報をBeacon Reportとしてスキャン応答をモバイルルータ200に送信する。
【0038】
モバイルルータ200は、子機12からの応答に連携端末のBSSIDがあることにより、子機12もアクセスポイント11を検出できており、接続切り替えが可能な状態であることを確認できる。登録される連携端末情報は一つとは限らず、複数登録があればいずれかの端末と連携し、子機12の接続を連携端末へ切り替えることが可能である。
【0039】
制御部203はモバイルルータ200の電源部205をOFFにする。そして、モバイルルータ200との接続が切断となった子機12は、保持している接続プロファイルにより宅内のアクセスポイント11へ自動で接続し通信をおこなう。帰宅によりモバイルルータ200の不必要な通信量を抑制しバッテリー消費を削減することができ、子機12も自動で宅内のアクセスポイント11に接続できる。
【0040】
次に、本開示のモバイルルータ200の動作について、表1、
図3及び
図4を用いて説明する。表1は、連携端末管理情報である。
【表1】
表1に示すように、連携端末No.(Number)とBSSIDとが対応づけて管理されている。連携端末管理部204は、表1のように登録された連携端末のBSSID情報を管理する。
【0041】
図3は、実施の形態2に係るモバイルルータの動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS301において、制御部203の監視動作は、まず連携端末の登録があるかを判断する。
【0042】
連携端末のBSSIDが使用者により登録されていない、すなわち連携端末管理部204からBSSID情報が通知されていない場合、制御部203は監視動作をおこなわない。そして処理を終了する。連携端末のBSSID情報が通知されている場合、ステップS302に進む。
【0043】
ステップS302において、モバイルルータ200に子機12が接続されているかを判断する。子機12が接続されていない場合は監視動作をおこなわない。そして処理を終了する。子機12が接続されている場合、ステップS303に進む。
【0044】
ステップS303において、モバイルルータ200からアクセスポイント11へ子機12との接続を切り替え可能な状態であるかを判断するため、第2無線通信部102で受信される無線フレームに連携端末のBSSIDを持つフレームがないか監視を開始する。
【0045】
次に、
図4を用いて、ステップS303の連携端末のフレーム監視の動作について説明する。
図4は、実施の形態2に係るモバイルルータの動作の一例を示すフローチャートである。
【0046】
まずステップS401において、使用者が屋外でモバイルルータ200に子機12を接続して通信をおこない、帰宅すると連携端末のアクセスポイント11の電波が届く範囲に入る。連携端末のBSSIDを持つフレームを監視している。そしてステップS402に進む。
【0047】
ステップS402において、制御部203は、フレームが検出されるか否かを判断する。
定常的に送信しているBeaconフレームなどによりアクセスポイント11のBSSIDを持つフレームが検出された場合、モバイルルータ200とアクセスポイント11は通信可能な範囲にいることがわかる。そしてステップS403に進む。なお、この時点ではモバイルルータ200に接続している子機12がアクセスポイント11を検出できているかは不明である。
【0048】
また、アクセスポイント11のBSSIDを持つフレームが検出されていない場合、ステップS402を繰り返す。
【0049】
ステップS403において、制御部203は子機12がアクセスポイントを検出できているか確認するため、子機12へ周辺に存在するアクセスポイントのBSSIDスキャン情報を取得するためのBeacon Requestを送信するよう第2無線通信部102に対し命令を出す。具体的には、第2無線通信部102は子機12に対しBeacon Request、すなわちスキャン要求を送信する。そしてステップS404に進む。
【0050】
ステップS404において、子機12からの応答であるBeacon Reportの受信をおこなう。そして、制御部203は第2無線通信部102でBeacon Reportの受信があるか否かを確認する。応答が得られなかった場合、ステップS403に戻り、第2無線通信部102に対し再度Beacon Requestの送信要求をおこなう。応答が得られた場合、ステップS405に進む。
【0051】
ステップS405において、子機12が取得した周辺端末のBSSID情報が載ったBeacon Reportの中に連携端末として登録されたBSSIDがあるかどうかを確認する。連携端末のBSSID情報がなかった場合、ステップS402に戻る。そして、子機12はアクセスポイント11を検出できておらずアクセスポイント11に接続を切り替えることができないためモバイルルータ200の電源部205をOFFにせず、フレームの監視動作を継続する。
【0052】
連携端末のBSSID情報があった場合、すなわち子機12がアクセスポイント11を検出できている場合、ステップS406に進む。
【0053】
ステップS406において、子機12がアクセスポイント11を検出できており、接続先の切り替えが可能と判断できるので、制御部203はモバイルルータ200の電源部205をOFFにする。子機12はモバイルルータ200との接続が切断され、保持している接続プロファイルによりアクセスポイント11側に自動で接続を切り替えて通信できる。
【0054】
モバイルルータ200はアクセスポイント11検出により自動で電源部205をOFFできることにより、帰宅後に不必要となる通信量を抑制しバッテリー消費の削減といった省電力化を実現できる。そして、使用者がモバイルルータ200の電源部205をOFFに操作しなくとも子機12をアクセスポイント11側に接続を切り替えそのまま通信できる。
【0055】
このように実施の形態2のモバイルルータによれば、子機を使用者により電源をOFFにすることなく自動でアクセスポイント側に接続を切り替えられる。また、実施の形態2のモバイルルータによれば、帰宅後に不必要となるモバイルルータの通信量を抑制し、モバイルルータのバッテリーの消費を削減できる。
【0056】
実施の形態3
実施の形態3では、登録された連携端末のBSSID情報を持つフレーム監視により連携端末の不在を判断することで子機12を自動でモバイルルータ200に接続させる例について説明する。
【0057】
実施の形態2と異なる動作について
図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態3に係るモバイルルータの動作の一例を示すフローチャートである。
【0058】
まず、ステップS501において、子機12から連携端末情報のBSSIDを受信した場合、実施の形態2のように制御部203はモバイルルータ200の電源部205をOFFするのではなく、待機動作に移行させるためにステップS502に進む。
【0059】
ステップS502において、連携端末のBSSID情報を持つフレーム有無の監視のみをおこなう待機動作に移行させる。そして、ステップS503に進む。
【0060】
ステップS503において、監視タイマを初期化する。制御部203は第2無線通信部102により受信される無線フレームの監視を継続し、連携端末のBSSIDが検出できるかの監視タイマを備える。実施の形態3では一例として1分と設定するが自由に設定してよい。そしてステップS504に進む。
【0061】
ステップS504において、連携端末の無線フレームがあるか監視を開始する。そして、ステップS505に進む。
【0062】
ステップS505において、第2無線通信部102から受信される無線フレームの中に連携端末のBSSIDを持つフレームがあるか判断される。第2無線通信部102から受信される無線フレームの中に連携端末のBSSIDを持つフレームがある場合、ステップS503に戻る。第2無線通信部102から受信される無線フレームの中に連携端末のBSSIDを持つフレームがない場合、ステップS506に進む。
【0063】
ステップS506において、制御部203は、監視タイマが満了したか否か判断する。例えば、監視タイマである1分が経過したかを確認する。制御部203は、監視タイマが満了した場合、ステップS507に進む。制御部203は、監視タイマが満了していない場合、ステップS504に戻る。
【0064】
ステップS507において、制御部203はモバイルルータ200の送信動作を開始させる。この動作により、モバイルルータ200は、通常動作に復帰する。連携端末のアクセスポイント11が不在となり接続できなくなった子機12は通常動作に移行したモバイルルータ200に接続を切り替えて通信できる。
【0065】
このように、実施の形態3のモバイルルータは、使用者が外出し宅内連携端末のアクセスポイントが検出できなくなった場合にモバイルルータが自動で通常動作を開始し、子機が接続可能となる。この結果、帰宅し連携端末のアクセスポイントが検出できた場合にモバイルルータは自動で待機動作となり子機はアクセスポイント側に接続を切り替えられる。
【0066】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、第1無線通信部101と第2無線通信部102を一つの通信回路で構成するようにしてもよい。
【0067】
様々な処理をおこなう機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0068】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【符号の説明】
【0069】
10 外部ネットワーク
11 アクセスポイント
12 子機
20 通信システム
100、200 モバイルルータ
101 第1無線通信部
102 第2無線通信部
103、203 制御部
204 連携端末管理部
205 電源部