(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165309
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】化粧材の保持構造及びフェンス
(51)【国際特許分類】
E04H 17/14 20060101AFI20241121BHJP
E04F 11/18 20060101ALI20241121BHJP
E04B 1/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
E04H17/14 102B
E04F11/18
E04B1/00 501J
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081409
(22)【出願日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】相澤 雅也
(72)【発明者】
【氏名】永田 幸自
(72)【発明者】
【氏名】桑本 護
【テーマコード(参考)】
2E142
2E301
【Fターム(参考)】
2E142AA01
2E142DD06
2E142DD10
2E142DD15
2E142DD25
2E142DD32
2E142HH05
2E301FF09
2E301JJ07
2E301JJ12
2E301LL02
2E301LL15
2E301NN05
2E301NN32
(57)【要約】
【課題】コストを抑えた化粧材の保持構造等を提供する。
【解決手段】押し出し形材でなる複数の化粧材と、前記化粧材の長手方向と交差する交差方向に並ぶ前記複数の化粧材の、見込み方向における一方側にて前記交差方向に沿って配置される交差部材と、前記交差部材に固定され前記化粧材の小口を覆うカバー材と、を有し、各々の前記化粧材は、前記交差部材に螺合されて固定されたねじが挿通されており、前記カバー材は、前記化粧材の前記他方側への移動を規制する規制部を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押し出し形材でなる複数の化粧材と、
前記化粧材の長手方向と交差する交差方向に並ぶ前記複数の化粧材の、見込み方向における一方側にて前記交差方向に沿って配置される交差部材と、
前記交差部材に固定され前記化粧材の小口を覆うカバー材と、
を有し、
各々の前記化粧材は、前記交差部材に螺合されて固定されたねじが挿通されており、
前記カバー材は、前記化粧材の前記他方側への移動を規制する規制部を有することを特徴とする化粧材の保持構造。
【請求項2】
請求項1に記載の化粧材の保持構造であって、
前記ねじは、ドリルねじであることを特徴とする化粧材の保持構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の化粧材の保持構造であって、
前記交差部材は、前記他方側がねじ螺合部を有して前記化粧材に当接される交差部材固定部を有し、
前記カバー材は、前記交差部材固定部の前記一方側にて前記交差部材を覆う交差部材カバー部を有していることを特徴とする化粧材の保持構造。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の化粧材の保持構造により保持された前記複数の化粧材を有するパネル体と、
前記パネル体を支持する支柱と、
を有し、
前記複数の化粧材を切断してサイズを変更可能であることを特徴とするフェンス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向と交差する方向に並ぶ複数の化粧材を保持する化粧材の保持構造及びフェンスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、横格子が支柱の外側面に固着して取付けられた格子体は知られている(例えば特許文献1参照)。この横格子は、中空部を有するアルミ押出形材の本体が装飾体を備えており、本体において中空部を形成する内側縦板が支柱の外側面にねじで固着して取付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記横格子(化粧材)は、中空部を形成する内側縦板が支柱の外側面にねじで固着されるので、支柱側から進入するねじにより支柱に固着する場合には、横格子の内側縦板が、ビスを螺合可能な厚みを備えている必要がある。横格子は、長尺の押し出し形材なので、横格子にねじを螺合する場合には、横格子全体がねじを螺合可能な肉厚とする、或いは、押し出し方向に沿ってねじを螺合可能な厚みを有する部位を、各横格子のそれぞれに形成しなければならず、横格子をねじにより固定するだけで材料費が高騰するという課題があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コストを抑えた化粧材の保持構造及びフェンスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するための主たる発明は、押し出し形材でなる複数の化粧材と、前記化粧材の長手方向と交差する交差方向に並ぶ前記複数の化粧材の、見込み方向における一方側にて前記交差方向に沿って配置される交差部材と、前記交差部材に固定され前記化粧材の小口を覆うカバー材と、を有し、各々の前記化粧材は、前記交差部材に螺合されて固定されたねじが挿通されており、前記カバー材は、前記化粧材の前記他方側への移動を規制する規制部を有することを特徴とする化粧材の保持構造である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、コストを抑えた化粧材の保持構造及びフェンスを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明に係る化粧材の保持構造にて化粧材が保持されているフェンスの一例を示す外観姿図である。
【
図2】フェンスが有するパネル体の端部を示す斜視図である。
【
図3】フェンスが有するパネル体の端部の構成を示す分解斜視図である。
【
図4】フェンスが有するパネル体の端部を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る化粧材の保持構造及びこの保持構造により保持された化粧材を備えたフェンスの一実施形態について図を参照して説明する。
【0009】
本実施形態では、
図1に示すような、例えば、横方向に沿って設けられる複数の化粧材を備えて空間を仕切るパネル体2が、横方向に並べて配置され、支柱3に支持されたフェンス1を例に挙げて説明する。
【0010】
以下の説明においては、フェンス1が設置されている状態で、上下となる方向を上下方向、パネル体2が並べられている方向を横方向又は左右方向、パネル体2の面外方向を見込み方向として示す。フェンス1の各部位であっても、また、フェンス1を構成する各部材については単体の状態であっても、フェンス1が設置されている状態にて上下方向、横方向または左右方向、見込み方向にて方向を特定して説明する。また、フェンス1において、パネル体2に対して支柱3が取り付けられている側、
図1において紙面の奥側を内側、反対側となる
図1において紙面の手前側を外側として示す。
【0011】
パネル体2は、
図1~
図3に示すように、左右方向に沿い中空部20a、21aを有する上胴縁20及び下胴縁21と、上胴縁20と下胴縁21との端部間を繋ぐ縦骨22と、上胴縁20及び下胴縁21の間に設けられる複数の化粧材23と、各縦骨22にそれぞれ固定され化粧材23の小口23aを覆うカバー材24と、を有している。上胴縁20、下胴縁21、縦骨22、化粧材23及びカバー材24は、いずれも押し出し形材である。ここで、化粧材23の長手方向が横方向に相当し、横方向と直交する上下方向が長手方向と交差する交差方向に相当し、縦骨22が交差部材に相当する。以下の説明では、見込み方向における内側から見た状態にて、左右の方向を特定する。
【0012】
上胴縁20及び下胴縁21は、上下方向に間隔を空けて配置され、長手方向における両端部にて、上胴縁20及び下胴縁21の互いに対向する対向面部20b、21bの間に縦骨22がそれぞれ設けられて接合されている。
【0013】
縦骨22は、
図4に示すように、見込み方向における外側に臨む外側壁部22aと、外側壁部22aの左右の縁からそれぞれ内側に延出された左延出壁部22b及び右延出壁部22cと、左延出壁部22b及び右延出壁部22cの内側の縁からそれぞれ互いに対向する側に延出された左対向延出部22d及び右対向延出部22eと、を有している。左対向延出部22dの先端と右対向延出部22eの先端とは、左右方向に間隔が空いており、上下方向に沿ってスリット22fが設けられている。
【0014】
外側壁部22aにおける左右方向の中央には、化粧材23を保持するためのドリルねじ4が螺合されて固定することが可能な肉厚t1を有する肉厚部22gが設けられている。
【0015】
スリット22fの左右方向の幅は、ドリルねじ4の頭部の直径よりも広く設けられており、ドリルねじ4は、見込み方向の内側からスリット22fを通って厚肉部22gに螺合可能である。ここで、外側壁部22aが、ねじ螺合部を有して化粧材に当接される交差部材固定部に相当する。
【0016】
縦骨22は、
図3,
図4に示すように、上端部及び下端部にそれぞれ固定された固定金具5、及び、上胴縁20の対向面部20bまたは下胴縁21の対向面部21bに挿通されたねじ6が、中空部20a、21aに設けられた固定板7に螺合されて上胴縁20及び下胴縁21と接合されている。
【0017】
化粧材23は、見込み方向における外側(他方側)に臨み化粧面をなす化粧板部23bと、化粧板部23bの上縁及び下縁からそれぞれ、見込み方向における内側(一方側)に延出された上延出板部23c及び下延出板部23dと、上延出板部23cと下延出板部23dとのほぼ中央から内側に延出された中央延出板部23eとを有している。化粧材23は、全体にほぼ均一な肉厚に形成されており、その肉厚t2は、ドリルねじ4が螺合可能な厚みを有していない。なお、化粧板部23bの見込み方向における外側に臨む面は、必ずしも化粧が施されていなくとも構わない。
【0018】
上延出板部23cと中央延出板部23eの内側の縁には、下方に延出された下方延出板部23fが設けられており、下方延出板部23fに縦骨22に螺合されて固定されたドリルねじ4が挿通される。
【0019】
本実施形態のフェンス1には、化粧材23の長手方向が横方向に沿わされ、上胴縁20と下胴縁21との間に、長手方向と交差する交差方向としての上下方向に並べて4枚の化粧材23が設けられている。各化粧材23は、縦骨22と見込み方向に対向する上延出板部23c及び中央延出板部23eの下方延出板部23fにてドリルねじ4が挿通される。
【0020】
左右の端部に設けられるカバー材24は、同一の部材であり、左右が反転するように配置して用いられる。ここでは、左側のカバー材24を例に挙げて説明する。
【0021】
カバー材24は、縦骨22とほぼ同一の長さを有し、左側の縦骨22の左延出壁部22bと対面してねじ8により固定される縦骨固定部24aと、縦骨固定部24aから見込み方向における外側に延出されて化粧材23の小口23aを覆う小口カバー部24bと、小口カバー部24bの外側の縁から右方向に延出されて化粧材23の外側への移動を規制する規制部24cと、縦骨固定部24aの見込み方向における内側の縁から右方向に延出されて縦骨22の内側を覆う縦骨カバー部24dとを有している。ここで、縦骨カバー部24dが、交差部材固定部の一方側にて交差部材を覆う交差部材カバー部に相当する。
【0022】
縦骨固定部24aは、縦骨22に固定された状態で、縦骨22よりも内側に延出しており、縦骨固定部24aの右側の面、すなわち縦骨22側の面に、縦骨カバー部24dと見込み方向に間隔を空けて設けられ右方向に突出する突出部24eが設けられている。突出部24eは、カバー材24を取り付ける際に、縦骨22の左対向延出部22dに当接させて位置決めする位置決め部をなしている。
【0023】
縦骨カバー部24dの右側の端には、外側に延出されて右対向延出部22eと係合する係合部24fが設けられている。カバー材24が、突出部24eにより位置決めされて係合部24fが右対向延出部22eと係合した状態では、縦骨カバー部24dは、縦骨固定部24aとほぼ平行になる。このとき、縦骨22にカバー材24がねじ止めされることによりホロー形状となるので、縦骨22及びカバー材24が互いに補強されて剛性が高められる。
【0024】
また、カバー材24が縦骨22に位置決めされて固定された状態では、縦骨22に固定された化粧材23の外側に規制部24cが、見込み方向に僅かに間隔を空けて化粧板部23bと対向する位置に配置されるように構成されている。
【0025】
次に、化粧材23を取り付ける手順について説明する。
化粧材23は、上胴縁20及び下胴縁21と縦骨22とが接合された後に、縦骨22の外側壁部22aに、見込み方向における外側から化粧材23の下方延出板部23fを当接した状態で、ドリルねじ4により取り付ける。このとき、ドリルねじ4は、スリット22f側から進入し、縦骨22の肉厚部22gに螺合され、さらに下方延出板部23fに進入する。ドリルねじ4は、締め込むことにより螺合可能な厚みを有する肉厚22gに固定され、螺合可能な厚みを有していない下方延出板部23fには挿通されている。すなわち、化粧材23は、縦骨22に固定されておらず、ドリルねじ4が挿通されている状態であり、内側から外側に向かって外力が作用すると外れ落ちる虞がある仮保持状態である。
【0026】
各化粧材23を仮保持状態にした後に、カバー材24を、突出部24eにより位置決めし、係合部24fに右対向延出部22eを係合させた状態で、ねじ8により縦骨22に固定する。カバー材24を縦骨22に固定することにより、カバー材24の規制部24cが化粧材23の化粧板部23bと、見込み方向における外側で対向し、化粧材23の外側への移動を規制することにより化粧材23が保持される。
このように組み立てられたパネル体2は、横方向に間隔を空けて立設された複数の支柱3に支持されてフェンス1を構成する。
【0027】
本実施形態の化粧材23の保持構造によれば、化粧材23は、縦骨22に螺合されて固定されているドリルねじ4が挿通されているので、ドリルねじ4が固定された縦骨22により上下方向に移動が規制され、縦骨22に固定されているカバー材24の規制部24cと縦骨22とにより見込み方向の移動が規制される。このため、各化粧材23を縦骨22に保持することが可能となる。
【0028】
このとき、化粧材23を保持するドリルねじ4は、縦骨22に螺合されて化粧材23には挿通されているだけなので、化粧材23はドリルねじ4が螺合される程の肉厚を必要としない。このため、化粧材23全体の肉厚を、ねじ螺合部を有する場合よりも薄くできるので、コストを低減することが可能となる。このため、コストを抑えた化粧材23の保持構造を提供することが可能となる。
【0029】
また、化粧材23の見込み方向における外側への移動を規制する規制部24cは、化粧材23の小口23aを覆うカバー材24に設けられているので、カバー材24を取り付けるだけで、化粧材23の見込み方向における外側への移動を規制することが可能である。このため、部材点数を減らすことによってもコストを低減することが可能となる。
【0030】
また、カバー材24は、縦骨22に固定されているので、縦骨22に固定されたドリルねじ4が挿通されている化粧材23に対して規制部24cが適切な位置に配置されるようにカバー材24を容易に取り付けることが可能となる。
【0031】
また、縦骨22に螺合されて固定され、化粧材23に挿通されているねじがドリルねじ4なので、縦骨22及び化粧材23に、ねじが螺合する孔または挿通される孔を予め設けておく必要がない。このため、縦骨22及び化粧材23の製造が容易であり、また、作業性にも優れている。
【0032】
また、カバー材24は、縦骨22の内側を覆う縦骨カバー部24dを有しているので、スリット22f側から進入させて縦骨22に螺合したドリルねじ4が露出することを防止することが可能となる。このため、意匠性にも優れている。
【0033】
上記実施形態においては、予め所定の長さに切断された化粧材23を用いてパネル体2及びパネル体2を用いたフェンス1を例に挙げて説明したが、本実施形態のように、ドリルねじ4を使用する場合には、縦骨22及び化粧材23に、ねじが螺合する孔または挿通される孔を予め設けておく必要がないので、施工現場において化粧材23を適宜長さに調節して縦骨22に取り付けることが可能となる。このため、化粧材23を切断してサイズを変更することも可能なので、汎用性に優れたフェンス1を提供することが可能である。
【0034】
上記実施形態においては、ドリルねじ4により化粧材23を仮保持する例について説明したが、縦骨22にねじの螺合孔と、化粧材23にねじの挿通孔を設けておくことにより、ドリル機能を有しないねじにより化粧材23を仮保持する形態であっても構わない。
【0035】
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【0036】
本実施形態には、少なくとも以下の発明が含まれる。
態様1:押し出し形材でなる複数の化粧材と、前記化粧材の長手方向と交差する交差方向に並ぶ前記複数の化粧材の、見込み方向における一方側にて前記交差方向に沿って配置される交差部材と、前記交差部材に固定され前記化粧材の小口を覆うカバー材と、を有し、各々の前記化粧材は、前記交差部材に螺合されて固定されたねじが挿通されており、前記カバー材は、前記化粧材の前記他方側への移動を規制する規制部を有することを特徴とする化粧材の保持構造である。
【0037】
態様1の化粧材の保持構造によれば、各化粧材は、交差部材に螺合されて固定されているねじが挿通されているので、交差部材により交差方向の移動が規制され、交差部材に固定されているカバー材の規制部と交差部材とにより見込み方向の移動が規制されている。このため、各化粧材を交差部材に保持することが可能となる。このとき、化粧材を保持するねじは、交差部材に螺合されて化粧材には挿通されているだけなので、化粧材はねじが螺合される程の肉厚を必要としない。このため、押し出し形材でなる化粧材全体の肉厚を、ねじ螺合部を有する場合よりも薄くできるので、コストを低減することが可能となる。このため、コストを抑えた化粧材の保持構造を提供することが可能となる。
【0038】
また、化粧材の見込み方向における他方側への移動を規制する規制部は、化粧材の小口を覆うカバー材に設けられているので、カバー材を取り付けるだけで、化粧材の見込み方向における他方側への移動を規制することが可能である。このため、部材点数を減らすことによってもコストを低減することが可能となる。
【0039】
また、カバー材は、交差部材に固定されているので、交差部材に固定されたねじが挿通されている化粧材に対して規制部が適切な位置に配置されるようにカバー材を容易に取り付けることが可能となる。
【0040】
態様2:態様1に記載の化粧材の保持構造であって、前記ねじは、ドリルねじであることを特徴とする。
【0041】
態様2の化粧材の保持構造によれば、交差部材に螺合されて固定され、化粧材に挿通されているねじがドリルねじなので、交差部材及び化粧材に、ねじが螺合する孔または挿通される孔を予め設けておく必要がない。このため、交差部材及び化粧材の製造が容易であり、また、作業性にも優れている。また、交差部材及び化粧材に、ねじが螺合する孔または挿通される孔を予め設けておく必要がないので、施工現場において化粧材を適宜長さに調節して交差部材に取り付けることが可能となる。
【0042】
態様3:態様1または態様2に記載の化粧材の保持構造であって、前記交差部材は、前記他方側がねじ螺合部を有して前記化粧材に当接される交差部材固定部を有し、前記カバー材は、前記交差部材固定部の前記一方側にて前記交差部材を覆う交差部材カバー部を有していることを特徴とする。
【0043】
態様3の化粧材の保持構造によれば、カバー材は、交差部材固定部の一方側にて交差部材の一方側を覆う交差部材カバー部を有しているので、交差部材固定部に螺合したねじが露出することを防止することが可能となる。このため、意匠性にも優れている。
態様4:態様1乃至態様3のいずれかに記載の化粧材の保持構造により保持された前記複数の化粧材を有するパネル体と、前記パネル体を支持する支柱と、を有し、前記複数の化粧材を切断してサイズを変更可能であることを特徴とするフェンスである。
【0044】
態様4のフェンスによれば、複数の化粧材を切断してサイズを変更可能なので、汎用性に優れたフェンスを提供することが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 フェンス、2 パネル体、3 支柱、4 ドリルねじ、
22 縦骨、22a 外側壁部、23 化粧材、23a 化粧材の小口、
23b 化粧板部、24 カバー材、24a 縦骨固定部、
24c 規制部、24d 縦骨カバー部、