(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165331
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】演算処理装置、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 15/02 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
G06F15/02 315L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081446
(22)【出願日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(74)【代理人】
【識別番号】100171882
【弁理士】
【氏名又は名称】北庄 麗絵子
(72)【発明者】
【氏名】神谷 佐武郎
【テーマコード(参考)】
5B019
【Fターム(参考)】
5B019HD02
5B019HD10
5B019HE19
(57)【要約】
【課題】複数の変数が含まれる演算式について数値を代入すべき変数とそうでない変数とを識別可能にする。
【解決手段】CPU10は、ユーザにより操作キー12から所定の操作が行われると、変数一覧の画面を、ディスプレイドライバ13を介してディスプレイ14に表示する。変数一覧の画面には、利用可能な変数A、B、C、D、E、F、x、y、zとそれぞれの変数に代入されている数値とが一覧表示される。CPU10は、ユーザにより入力された演算式に含まれ、ユーザによる数値入力を受付可能な変数とその値とを黒で表示し、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数(引数又は求解対象変数など)をライトグレーで表示する。CPU10は、ユーザによる所定の操作に応じてハイライト表示(カーソル位置)を移動し、入力された数値を、ハイライト表示(カーソル位置)の変数に代入して保持する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の変数が含まれる演算式を表示部に表示させ、
ユーザの操作に応じて、前記演算式の表示から変数の一覧表示に切り替え、
前記一覧表示された変数のうち、前記演算式に含まれ、且つ、前記ユーザによる数値入力を受付可能な変数と、前記ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とを識別可能に前記表示部に表示させるよう制御する、
制御部を備えたことを特徴とする演算処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記演算式に含まれ、且つ、前記ユーザによる数値入力を受付可能な変数と、前記演算式に含まれるか否に関らず前記ユーザによる数値の入力を受け付けない変数と、を識別可能に前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の演算処理装置。
【請求項3】
前記数値の入力を受け付けない変数とは、前記演算式に対して引き渡される引数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の演算処理装置。
【請求項4】
前記引数は、所定の数値範囲で、所定のステップ値で変化する値を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の演算処理装置。
【請求項5】
前記引数は、前記演算式をグラフとして描画させたときの前記グラフ上における座標値に対応する、
ことを特徴とする請求項4に記載の演算処理装置。
【請求項6】
前記数値の入力を受け付けない変数とは、前記演算式における求解対象変数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の演算処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記変数の一覧表示の際、前記数値の入力を受け付けない変数を、前記数値入力を受付可能な変数よりも視認が困難な表示形態で前記表示部に表示するよう制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の演算処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記数値入力を受付可能な変数のみが前記ユーザによる数値入力に際して選択可能となるように制御する、
ことを特徴とする請求項7に記載の演算処理装置。
【請求項9】
複数の変数が含まれる演算式を表示部に表示させるステップと、
ユーザの操作に応じて、前記演算式の表示から変数の一覧表示に切り替えるステップと、
前記一覧表示された変数のうち、前記演算式に含まれ、且つ、前記ユーザによる数値入力を受付可能な変数と、前記ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とを識別可能に前記表示部に表示させるステップと、
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項10】
演算式に従って演算を行う電子機器のコンピュータに、
複数の変数が含まれる演算式を表示部に表示させる機能、
ユーザの操作に応じて、前記演算式の表示から変数の一覧表示に切り替える機能、
前記一覧表示された変数のうち、前記演算式に含まれ、且つ、前記ユーザによる数値入力を受付可能な変数と、前記ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とを識別可能に前記表示部に表示させる機能、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演算処理装置、表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の関数電卓では、複数の変数(引数を含む)を含む演算式の各変数に対して数値を代入設定する場合、一覧表示された各変数のうち、ユーザが数値を代入した変数のみを識別表示することより、ユーザに対し、数値を代入した変数がどれなのかを識別させる技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、演算式に含まれる変数には関数電卓側で数値が設定される引数や演算処理によって解が導かれる対象(求解対象という)となる変数も含まれる。したがって、演算式に用いられる変数の一覧を表示しただけでは、これら一覧表示された全ての変数のうち、ユーザが数値を代入すべき変数なのかそうでないかを識別するのが困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は、複数の変数が含まれる演算式について数値を代入すべき変数とそうでない変数とを識別できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る演算処理装置は、複数の変数が含まれる演算式を表示部に表示させ、ユーザの操作に応じて、前記演算式の表示から変数の一覧表示に切り替え、前記一覧表示された変数のうち、前記演算式に含まれ、且つ、前記ユーザによる数値入力を受付可能な変数と、前記ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とを識別可能に前記表示部に表示させるよう制御する、制御部を備えたことを特徴とする。
【0007】
この発明に係る表示制御方法は、複数の変数が含まれる演算式を表示部に表示させるステップと、ユーザの操作に応じて、前記演算式の表示から変数の一覧表示に切り替えるステップと、前記一覧表示された変数のうち、前記演算式に含まれ、且つ、前記ユーザによる数値入力を受付可能な変数と、前記ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とを識別可能に前記表示部に表示させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
この発明に係るプログラムは、演算式に従って演算を行う電子機器のコンピュータに、複数の変数が含まれる演算式を表示部に表示させる機能、ユーザの操作に応じて、前記演算式の表示から変数の一覧表示に切り替える機能、前記一覧表示された変数のうち、前記演算式に含まれ、且つ、前記ユーザによる数値入力を受付可能な変数と、前記ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とを識別可能に前記表示部に表示させる機能、を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、複数の変数が含まれる演算式について数値を代入すべき変数とそうでない変数とを識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態による演算処理装置1の構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態による演算処理装置1の外観構成を示す正面図である。
【
図3】本実施形態による演算処理装置1の動作(メイン処理)を示すフローチャートである。
【
図4】本実施形態による演算処理装置1の動作(変数一覧表示処理)を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態による演算処理装置1の変数一覧の一画面例を示す模式図である。
【
図6】本実施形態による演算処理装置1の動作(ハイライト表示制御処理)を示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態による演算処理装置1の変数一覧の画面でのハイライト表示(カーソル位置)の移動の一例を示す模式図である。
【
図8】本実施形態による演算処理装置1の一動作例(グラフ作成又はテーブル(数表)作成)を示す模式図である。
【
図9】本実施形態による演算処理装置1の一動作例(ソルブ(ソルバー))を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
A.実施形態の構成
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0012】
図1は、本実施形態による演算処理装置1の構成を示すブロック図である。演算処理装置1は、CPU10と、メモリ11と、操作キー12と、ディスプレイドライバ13と、ディスプレイ14とを有している。なお、演算処理装置1は、複数の変数を含む演算式を処理可能な関数電卓である。また、演算処理装置1は、電卓以外の数値の計算機能を有する各種の電子機器であってもよく、ソフトウェアにより関数電卓をエミュレートするプログラムであってもよい。また、演算処理装置1は、
図1で示した以外の構成を有していてもよい。
【0013】
CPU10は、演算処理装置1の各種動作を制御するプロセッサである。CPU10は、ASIC、FPGA等であってよい。また、CPU10は、操作キー12における操作に応じて入力される、複数の変数や、演算子などからなる演算式を自然表示形式でディスプレイ14に表示し、演算式に含まれる変数に対して代入された数値を用いて演算し、演算結果をディスプレイ14に表示するように動作する。
【0014】
メモリ11は、ROM及びRAMを含む。ROMは、不揮発性のメモリであり、各種の機能を実行するための計算プログラム等の各種プログラムを記憶している。RAMは、揮発性のメモリである。RAMは、CPU10における各種のデータを一時記憶する作業メモリや、入力される演算式を自然表示形式でディスプレイ14に表示するためのフレームメモリ等に用いられる。各種データは、例えば、演算式や、演算式に含まれる複数の変数、演算式に引き渡される引数、ユーザにより変数に代入された数値、演算結果などを含む。演算式は、複数の変数、関数、記号、数値、小数点、演算子及び計算結果を含む。なお、演算式に含まれる複数の変数には、引数又は求解対象変数であるのかを示す情報(例えば、フラグ)が付与される。
【0015】
操作キー12は、ユーザが演算処理装置1を操作するための各種のキーを含む。操作キー12を用いた操作が受け付けられたとき、その操作に応じた入力信号がCPU10に供給される。ディスプレイドライバ13は、CPU10の制御の下、ディスプレイ14を駆動する。ディスプレイドライバ13は、ディスプレイ14の駆動に必要な各種の信号をディスプレイ14に送出する。ディスプレイ14は、液晶ディスプレイ、又は有機ELディスプレイ等で構成されたのm×nドットの表示器である。ディスプレイ14は、黒、ダークグレー、ライトグレー、白の4階調で演算処理に係る各種の表示を行う。本実施形態では、黒、ライトグレーの少なくとも2階調で表示可能であればよいが、これに限定されない。例えば、ライトグレーに代えて、ダークグレー、白であってもよい。また、カラー表示であってもよい。
【0016】
本実施形態では、演算式で利用可能な変数として複数の変数A、B、C、D、E、F、x、y、zが用意されている。これら複数の変数A、B、C、D、E、F、x、y、zは、演算式を入力する際に、演算式に数値を引き渡す引数として用いられたり(f(x)におけるxなどで、特に、変数x、y、z)、ユーザによる任意の数値入力を受付可能な変数として用いられたり、ソルバー(ソルブ)機能において演算式が成立するように求められる求解対象変数(y=A×x+Bにおける変数yなど)として用いられたりする。なお、ソルバー(ソルブ)機能とは、演算式が成立するように、演算式に含まれる任意の変数の値を見つける関数である。
【0017】
また、CPU10は、ユーザが演算式に含まれる変数に所望する数値を代入するため、もしくは代入されている数値を確認するための変数一覧の画面を表示する。変数一覧の画面には、利用可能な複数の変数A、B、C、D、E、F、x、y、zとそれぞれに代入されている数値とが一覧表示される。CPU10は、変数一覧の画面を表示する際に、利用可能な複数の変数A、B、C、D、E、F、x、y、zのうち、演算式に含まれ、かつユーザによる数値入力が受付可能な変数を黒で表示し、求解対象変数、及び演算式に用いられていない変数をライトグレーで表示する。
【0018】
通常、引数は、ユーザが定義する必要はないが(変数一覧の画面からは設定できない)、別画面にて引数の開始値、終了値(所定の数値範囲)、ステップ値を予め設定することは可能である。求解対象変数は、ユーザによって数値が代入できない変数である。本実施形態では、黒で表示される変数は、ユーザによる数値入力を受付可能な変数とし、ライトグレーで表示される変数(引数、求解対象変数、演算式に用いられていない変数)は、ユーザが定義する必要はない変数、すなわちユーザによる数値の入力を受け付けない変数とする。
【0019】
また、本実施形態では、CPU10は、変数一覧の画面において、数値を代入する変数を選択する際に、ユーザ操作に応じて、入力される変数を示すハイライト表示を、ライトグレーで表示されている変数をスキップし、黒で表示されている変数のみを移動させるように制御する。
【0020】
このように、変数一覧の画面において、ユーザによる数値入力が受付可能な変数と、それ以外の引数、求解対象変数、及び演算式で用いられていない変数との表示を異ならせることにより、ユーザは、数値入力が受付可能な変数を容易に視認可能としている。また、変数一覧の画面において、ユーザにより数値入力が受付可能な変数のみに対して、ハイライト表示が移動するように制御することにより、数値の入力を受け付けない引数や、求解対象変数、演算式に用いられていない変数をスキップさせることで、操作性を向上させている。
【0021】
図2は、本実施形態による演算処理装置1の外観正面図である。
図2に示すように、演算処理装置1の筐体正面には、操作キー12とディスプレイ14とが設けられている。ディスプレイ14は、m×nのドットマトリクスタイプの表示領域を有し、記号や、アイコン、文字、演算式、演算結果などを表示するように構成されている。
【0022】
操作キー12は、数値キー121と、演算キー122と、関数・記号・機能キー123とを有している。数値キー121は、数値を入力するためのキーであって、例えば0から9のそれぞれの数値などに対応したテンキーを含む。なお、テンキーは、演算式を入力する際に、SHIFTキーを併用することで、変数A、B、C、D、E、F、x、y、zなどを入力するためのキーとしても機能する。演算キー122は、+(加算)、-(減算)、×(乗算)、÷(除算)のそれぞれの演算子に対応した演算子キーと、EXE(演算実行)キーとを含む。関数・記号・機能キー123は、計算式や関数式を入力する際に操作される「log」「ln」「sin」「cos」「tan」などの関数記号キーや、演算処理装置1の各種機能を実施するための機能キー、カーソルキーなどを含む。
【0023】
特に、本実施形態で使用されるキーとしては、ホーム画面に戻るホームキー20、1つ前の操作画面に戻る戻りキー21、演算式を入力するためのファンクションキー22、複数の変数を一覧表示させるための変数一覧キー23、上下左右にカーソルを移動させるカーソルキー24、決定(OK)キー25、PAGE_UP/PAGE_DOWNキー26、ツールキー27、EXEキー28などがある。
【0024】
B.実施形態の動作
図3は、本実施形態による演算処理装置1の動作(メイン処理)を示すフローチャートである。まず、ユーザがホームキー20を押下すると、CPU10は、ディスプレイドライバ13を介してディスプレイ14にホーム画面を表示させる。ホーム画面には、各種演算機能(基本計算、統計計算、分布計算、表計算、グラフ作成、テーブル(数表)作成、関数計算、ソルブ(ソルバー)など)を示すメニュー(アイコン)が表示される。ユーザが、ホーム画面のメニュー(アイコン)から所望する演算機能、例えば、関数計算を選択すると、CPU10はこれを検出し(ステップS10のYES)、ユーザにより選択された関数計算処理に移行する(ステップS12)。関数計算の選択が検出されなかった場合は(ステップS10のNО)、他の処理へ移行する(ステップS24)
【0025】
ユーザは関数計算を選択し、さらに、操作キー12のファンクションキー22を押下した後、数値キー121や、演算キー122、関数・記号・機能キー123などを操作して複数の変数が含まれる演算式を入力する。CPU10は、ユーザによる数値キー121や、演算キー122、関数・記号・機能キー123などの操作に応じて入力される演算式を受け入れ、ディスプレイドライバ13を介してディスプレイ14に自然表示形式で表示する(ステップS12)。
【0026】
なお、この時点で、ユーザは、演算式に引数(f(x)におけるxなど)がある場合には、引数の開始値、終了値、ステップ値などを、所定の画面で予め設定する。ユーザが設定しない場合には、演算処理装置1側で自動的に設定するか、デフォルト値が用いられる。また、ホーム画面のメニュー(アイコン)からソルブ(ソルバー)が選択されている場合には、ユーザは、演算式に含まれる複数の変数のうち、どれを求解対象変数とするかを指定する。
【0027】
次に、CPU10は、ユーザにより変数一覧キー23が押下されたか否かを判断する(ステップS14)。そして、変数一覧キー23が押下されていないと判断された場合には(ステップS14のNO)、CPU10は、演算の実行を指示するための決定キー25が押下されたか否かを判断する(ステップS20)。そして、決定キー25が押下されていないと判断された場合には(ステップS20のNO)、CPU10は、ステップS12に戻り、入力された演算式をディスプレイ14に表示した状態で待機する。この状態で、ユーザは、演算式を編集することができる。一方、ユーザは、演算式に含まれる変数に数値を代入するために、変数一覧キー23を押下する。
【0028】
ユーザにより変数一覧キー23が押下されたと判断された場合には(ステップS14のYES)、CPU10は、変数一覧の画面に切り替え表示し(変数一覧表示機能)、ユーザに演算式に含まれる変数に対して数値を入力させる(ステップS16)。
【0029】
変数一覧の画面には、演算処理装置1で利用可能な変数A、B、C、D、E、F、x、y、zとそれぞれの変数に代入されている数値とが一覧表示される。CPU10は、ユーザによるPAGE_UP/PAGE_DOWNキー26の操作に応じてハイライト表示を移動し、ユーザによる数値キー121の操作に応じて、ハイライト表示の変数に対する数値を代入して保持する。
【0030】
次に、CPU10は、変数一覧の画面において、ユーザにより戻りキー21が押下されたか否かを判断する(ステップS18)。そして、戻りキー21が押下されていないと判断された場合には(ステップS18のNO)、ステップS16に戻り、変数への数値代入処理を継続する。一方、ユーザにより戻りキー21が押下されたと判断されると(ステップS18のYES)、CPU10は、ステップS20に進み、演算式の入力画面に戻る。
【0031】
一方、演算式の入力、及び変数に対する数値の入力が終了し、ユーザによって決定キー25(又はEXEキー28)が押下されたと判断した場合には(ステップS20のNO)、CPU10は、変数や、引数などに代入された数値を用いて、演算式に従って演算し、ディスプレイドライバ13を介してディスプレイ14に演算結果を表示する(ステップS22)。その後、当該処理を終了する。あるいは電源がオフにされない場合には、ステップS10に戻り、ホームキー20が押下されるまで、上述した処理を繰り返してもよい。
【0032】
図4は、上記ステップS16の動作を示すフローチャートである。また、
図5は、本実施形態による演算処理装置1の変数一覧の一画面例を示す模式図である。
図4及び
図5を参照して、上述したステップS16での処理の詳細を説明する。
【0033】
まず、CPU10は、入力された演算式を評価して、演算式に用いられている変数の一覧からなる変数リストを作成する(ステップS30)。例えば、演算式がf(x)=A×sin(B×x)+Eであるとすると、当該演算式に用いられている変数リストは、A、B、x、Eの4つとなる。また、上記演算式では、変数xが関数f()に引き渡される引数となる。
【0034】
次に、CPU10は、変数A、B、C、D、E、F、x、y、zをカウントするための変数iを0とし(ステップS32)、i番目の変数が上記変数リストに存在するか否かを判断する(ステップS34)。i=1のとき変数A、i=2のとき変数B、i=3のとき変数C、i=4のとき変数D、i=5のとき変数E、i=6のとき変数F、i=7のとき変数x、i=8のとき変数y、i=9のとき変数zである。そして、i番目の変数が変数リストに存在すると判断された場合には(ステップS34のYES)、当該変数が除外条件を満たすか否かを判断する(ステップS36)。除外条件とは、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数(引数又は求解対象変数)の場合である。演算式に含まれる変数のうち、どの変数が引数であるのか、どの変数が求解対象変数であるのかは、
図3のステップS12で決定されている。
【0035】
そして、i番目の変数が除外条件を満たさない場合には(ステップS36のNO)、すなわち、ユーザによる数値入力が受付可能な変数である場合には、CPU10は、変数一覧の画面30におけるi番目の変数及びその値を黒で表示する(ステップS38;識別表示機能)。
【0036】
一方、i番目の変数が入力された演算式に存在しない場合(ステップS34のNO)、すなわち、演算式で用いられていない変数である場合、あるいは、i番目の変数が除外条件を満たす場合(ステップS36のYES)、すなわち、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数(引数、求解対象変数)である場合には、CPU10は、変数一覧の画面30におけるi番目の変数及びその値をライトグレーで表示する(ステップS40;識別表示機能)。
【0037】
i番目の変数に対して、黒又はグレーでの表示が終了すると、CPU10は、全ての変数に対する表示処理が終了したか否かを判断する(ステップS46)。そして、全ての変数に対する表示処理が終了していない場合には(ステップS42のNO)、CPU10は、変数iを1つインクリメントし(ステップS44)、ステップS34に戻る。以降、変数zに対する表示処理が終了するまで、上述したステップS34~S42を繰り返し、利用可能な変数A、B、C、D、E、F、x、y、zに対する表示処理を実行する。
【0038】
例えば、上述したように、演算式がf(x)=A×sin(B×x)+Eである場合、当該演算式に用いられている変数リストは、A、B、x、Eの4つであり、ユーザによる数値入力が受付可能な変数は、変数A、B、Eの3つであり、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数(引数)は、変数xの1つである。
図5に示すように、変数一覧の画面30には、変数A、B、C、D、E、F、x、y、zとその変数に代入されている数値とが一覧表示される。したがって、この場合、変数A、B、Eとその値が黒で表示され、それ以外の変数C、D、E、F、x、y、zとその値がライトグレーで表示される。
【0039】
CPU10は、変数一覧の画面30における黒/ライトグレー表示が完了すると、入力可能な最初の変数とその値とを白黒反転表示することによるハイライト表示にする。なお、ハイライト表示された箇所の数値はカーソル位置に対応し、数値の入力・編集が可能となる(ステップS46)。
【0040】
次に、CPU10は、ユーザによるPAGE_UP/PAGE_DOWNキー26の操作に応じて、変数一覧の画面30のハイライト表示を移動させつつ(ステップS48)、ユーザにより数値キー121から数値が入力された否かを判断する(ステップS50)。そして、数値が入力されていないと判断された場合には(ステップS50のNO)、CPU10は、ステップS48に戻り、ユーザによるPAGE_UP/PAGE_DOWNキー26の操作に応じて、変数一覧の画面30のハイライト表示を移動させつつ、数値が入力されたか否かを判断する処理を繰り返す。
【0041】
一方、PAGE_UP/PAGE_DOWNキー26の操作に応じて移動させたハイライト表示とされた変数に対して、ユーザにより数値キー121から数値が入力されたと判断された場合には(ステップS50のYES)、CPU10は、変数一覧の画面30のハイライト表示とした変数に対して、入力された数値を代入して保持する(ステップS52)。
図5には、変数Aに20が、変数Bに10が、変数Eに0が代入されている状態が示されている。その後、
図3のステップS18に戻る。
【0042】
図6は、本実施形態による演算処理装置1の動作(ハイライト表示制御処理)を示すフローチャートである。また、
図7は、本実施形態による演算処理装置1の変数一覧の画面でのハイライト表示の移動の一例を示す模式図である。
図6及び
図7を参照して、上述したステップS46で説明した変数一覧の画面でのハイライト表示の移動処理を詳細に説明する。
【0043】
まず、変数一覧の画面30を表示した初期状態では、
図7の上段に示すように、ハイライト表示40は、入力可能な最初の変数(例えば、変数A)の位置にある(
図4のステップS46を参照)。CPU10は、変数一覧の画面30を表示した状態で、まず、変数をカウントするための変数jを、現在、ハイライト表示されている変数の順番とする(ステップS60)。例えば、上述したように、変数Aがハイライト表示40である場合、変数iは1となる。
【0044】
次に、CPU10は、ユーザによりPAGE_DOWNキー26が押下されたか否かを判断する(ステップS62)。そして、PAGE_DOWNキー26が押下された場合には(ステップS62のYES)、変数jを1つインクリメントして処理対象の変数を1つ進める(ステップS64)。すなわち、最初変数j=1で変数Aであれば、この時点で、変数jは2となるので、変数Bが処理対象となる。なお、該変数jは、利用可能な変数の数Max(本実施形態では、Max=9)を最大値とし、1、2、…、9、1、2、…、9…と巡回する。すなわち、変数jがMaxに達した時点で、再度、j=1となる。
【0045】
次に、CPU10は、j番目の変数が上述した変数リストに存在するか否か、すなわち、演算式に用いられている変数であるか否かを判断する(ステップS66)。そして、j番目の変数が変数リストに存在すると判断された場合には(ステップS66のYES)、当該j番目の変数が除外条件を満たすか否かを判断する(ステップS68)。除外条件とは、ユーザによる数値の入力を受け付けない引数又は求解対象変数の場合である。
【0046】
そして、j番目の変数が除外条件を満たさない場合には(ステップS68のNO)、すなわち、ユーザにより数値入力が受付可能な変数である場合には、CPU10は、変数一覧の画面30におけるj番目の変数とその値をハイライト表示とする(ステップS78)。
【0047】
一方、j番目の変数が変数リストに存在しない場合(ステップS66のNO)、すなわち、演算式で用いられていない変数である場合、あるいは、j番目の変数が除外条件を満たす場合(ステップS36のYES)、すなわち、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数(引数又は求解対象変数)である場合には、CPU10は、ステップS64に戻り、変数jを1つインクリメントして処理対象の変数を1つ進め(スキップし)、上述した処理を繰り返す。
【0048】
例えば、
図7に示す変数一覧の画面30のように、現在のハイライト表示が変数Aの位置にある場合には、次の変数は変数Bであり、該変数Bは変数リストに存在し(ステップS66のYES)、かつ除外条件を満たさないので(ステップS68のNO)、
図7に示す変数一覧の画面31のように、その変数Bとその値をハイライト表示41とする(ステップS68)。その後、
図4のステップS50(数値入力)に戻る。
【0049】
一方、
図7に示す変数一覧の画面31のように、現在のハイライト表示が変数Bの位置にある場合には、j(=3)番目の変数は変数Cであり、該変数Cは変数リストに存在しないので(ステップS66のNO)、当該変数Cをスキップし、変数jを1つインクリメントして(j=4)、変数Cの次の変数Dに処理を進める。次の変数Dも同様に変数リストに存在しないので(ステップS66のNO)、当該変数Dをスキップし、変数jを1つインクリメントして(j=5)、変数Dの次の変数Eに処理を進める。変数Eは、変数リストに存在するので(ステップS66のNO)、すなわち、変数Eは演算式に用いられているので、
図7に示す変数一覧の画面32のように、その変数Eとその値をハイライト表示42とする(ステップS78)。その後、
図4のステップS50(数値入力)に戻る。
【0050】
さらに、変数Eがハイライト表示42である状態で、PAGE_DOWNキー26が押下されると、その度に、変数jが1つずつインクリメントされ(j=6、7、8、9)、変数F、x、y、zと処理を進める。変数F、y、zは変数リストに存在しておらず(ステップS66のNO)、変数xは引数であり、除外条件を満たすので(ステップS68のYES)、変数F、x、y、zは順次スキップされ、一巡すると、最初の変数Aに戻る。変数Aは上述したように変数リストに存在し(ステップS66のYES)、かつ除外条件を満たさないので(ステップS68のNO)、変数一覧の画面30に示すように、変数Aとその値をハイライト表示とする(ステップS78)。その後、
図4のステップS50(数値入力)に戻る。
【0051】
一方、ユーザによりPAGE_DOWNキー26が押下されなかった場合には(ステップS62のNO)、CPU10は、ユーザによりPAGE_UPキー26が押下されたか否かを判断する(ステップS70)。そして、PAGE_UPキー26が押下された場合には(ステップS70のYES)、変数jを1つデクリメントして、処理対象の変数を1つ戻す(ステップS72)。なお、該変数jは、利用可能な変数の数Max(本実施形態では、Max=9)を最大値とし、1、9、8、7、…、1、9、…と巡回する。すなわち、変数jが0に達した時点で、再度、j=9となる。
【0052】
次に、CPU10は、j番目の変数が上記変数リストに存在するか否か、すなわち、演算式に用いられている変数であるか否かを判断する(ステップS74)。そして、j番目の変数が変数リストに存在すると判断された場合には(ステップS74のYES)、当該j番目の変数が除外条件を満たすか否かを判断する(ステップS76)。
【0053】
そして、j番目の変数が除外条件を満たさない場合には(ステップS76のNO)、すなわち、ユーザにより数値入力が受付可能な変数である場合には、CPU10は、変数一覧の画面30におけるj番目の変数とその値をハイライト表示とする(ステップS78)。その後、
図4のステップS50(数値入力)に戻る。
【0054】
一方、j番目の変数が変数リストに存在しない場合(ステップS74のNO)、すなわち、演算式で用いられていない変数である場合、あるいは、j番目の変数が除外条件を満たす場合(ステップS76のYES)、すなわち、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数(引数又は求解対象変数)である場合には、CPU10は、ステップS72に戻り、変数jを1つデクリメントして処理対象の変数を1つ戻し(スキップし)、上述した処理を繰り返す。
【0055】
図7に示す例を参照すれば、PAGE_DOWNキー26が押下される度に、図示の点線の矢印とは逆方向で、ハイライト表示が最初の変数A→変数E→変数B→変数A→変数E→変数B…と巡回することになる。
【0056】
このように、PAGE_UP/DOWNキー26が押下される度に、ユーザが入力可能な黒で表示されている変数とその値のみが順次、ハイライト表示となるので、ユーザは、全ての変数を順番に移動させるという煩雑な操作を行うことなく、容易に所望する変数を指定して代入すべき数値を入力することができる。
【0057】
図8は、本実施形態による演算処理装置1の一動作例(グラフ作成又はテーブル(数表)作成)を示す模式図である。まず、ユーザは、操作キー12からファンクションキー22を押下した後、画面50に示すように、演算式f(x)=A×sin(B×x)+Eを入力する。次に、ユーザがツールキー27を押下すると、引数xの値を設定する画面51となる。該画面51では、引数xの開始値Start、終了値End、ステップ値Stepを設定することができる。なお、引数として用いられる変数xの値が既に設定されている場合には当該操作は不要である。図示の例では、開始値Startに1、終了値Endに5、ステップ値Stepに1が入力されている。また、画面51で戻りキー21を押下すると、画面50に戻って演算式を編集することができる。
【0058】
次に、ユーザが画面50又は画面51から変数一覧キー23を押下すると、変数一覧の画面52となる。変数一覧の画面52では、演算式に含まれ、かつユーザによる数値入力が受付可能な変数A、B、Eが黒で表示され、ユーザによる数値の入力を受け付けない引数x、及び演算式に用いられていない変数C、D、F、y、zがライトグレーで表示される。また、変数一覧の画面52では、ハイライト表示43は、ライトグレーで表示されている変数をスキップし、黒で表示されている変数A、B、Eのみを巡回して移動する。ユーザは、PAGE_UP/DOWNキー26を操作してハイライト表示43を所望する変数の位置に移動させ、その変数に代入する数値を入力する。図示の例では、変数Aに20が入力され、変数Bに10が入力され、変数Eに0が入力されている。
【0059】
上記変数一覧の画面52において、変数への数値入力が終了し、ユーザが戻りキー21を押下すると、その直前の画面50又は画面51に戻る。ユーザが、画面50でEXEキー28を押下するか、画面51でカーソルキー24を操作して下方向にスクロールして、画面53のExecuteにハイライト表示を移動させて決定(OK)キー25を押下すると、変数A、B、E、引数xを用いて、演算式f(x)=A×sin(B×x)+Eに従って演算が実行され、演算結果がディスプレイ14に表示される。図示の例では、画面54に示すように、引数xを横軸(グラフ上における座標値に対応)、f(x)の演算結果を縦軸としたグラフが表示され(グラフ作成時)、画面55で示すように、引数xに対応するf(x)の演算結果としてテーブルが表示される(テーブル(数表)作成時)。
【0060】
図9は、本実施形態による演算処理装置1の一動作例(ソルブ(ソルバー))を示す模式図である。まず、ユーザは、操作キー12からファンクションキー22を押下した後、画面60に示すように、演算式y=A×x+Bを入力する。この段階では、変数y、A、x、Bの全てがユーザにより数値が入力可能な変数である。ソルブ(ソルバー)では、ユーザが、演算処理によって解を求める求解対象変数を指定する。そこで、ユーザは、決定(OK)キー25を押下し、求解対象変数を指定するための画面61を表示させる。該画面61には、演算式に含まれる全ての変数y、A、x、Bが表示される。ユーザは、カーソルキー24を操作して、求解対象変数をハイライト表示とし、決定(OK)キー25を押下する。画面61では、求解対象変数として変数yが指定されている。求解対象変数が決定されると、画面62となる。
【0061】
画面62において、ユーザが変数一覧キー23を押下すると、変数一覧の画面63となる。変数一覧の画面63では、演算式に含まれ、かつユーザによって数値入力が受付可能な変数A、B、xが黒で表示され、ユーザによる数値の入力を受け付けない、それ以外の求解対象変数y、及び演算式に用いられていない変数C、D、E、F、zがライトグレーで表示される。また、変数一覧の画面63では、前述したように、ハイライト表示44は、ユーザによるPAGE_UP/DOWNキー26の操作に応じて、ライトグレーで表示されている変数をスキップし、黒で表示されている変数A、B、xのみを巡回して移動する。ユーザは、PAGE_UP/DOWNキー26を操作してハイライト表示44を所望する変数の位置に移動させ、その変数に代入する数値を入力する。図示の例では、変数Aに20が入力され、変数Bに10が入力され、変数xに5が入力されている。
【0062】
上記変数一覧の画面63において、変数A、B、xへの数値入力が終了し、ユーザが戻りキー21を押下すると、その直前の画面62に戻る。ユーザが、カーソルキー24で下方向にスクロールしてExecuteにハイライト表示を移動させて決定(OK)キー25を押下すると、変数A、B、E、引数xを用いて、演算式y=A×x+B(y=20×5+10)に従って演算が実行され、演算結果がディスプレイ14に表示される。図示の例では、画面65に示すように、演算結果として、求解対象変数yの解が110、L-R(左辺-右辺)=0であることが表示される。
【0063】
なお、上述した実施形態では、変数一覧表示において、数値入力の対象となる変数をハイライト表示する際、PAGE_UP/DOWNキー26の操作で移動するようにしたが、これに加えて、カーソルキー24の上下左右の操作では全ての変数を対象に移動するようにしてもよい。
【0064】
また、上述した実施形態では、数値入力が受付可能な変数と、数値の入力を受け付けない変数とを異なる階調で表示するようにしたが、これに限らず、カラー表示可能なディスプレイの場合、異なる色で表示するようにしてもよい。
【0065】
また、上述した本実施形態では、操作手順を理解し易いように、変数一覧の画面が特定の画面からしか移行しないように説明したが、これに限らず、変数一覧キー23を押下すれば、基本的にどのような画面からでも変数一覧の画面に移行することが可能である。
【0066】
本実施形態によれば、ディスプレイ14に変数の一覧を変数一覧画面で表示させる際に、ユーザにより入力された演算式に含まれ、ユーザによる数値入力が受付可能な変数を黒で、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数(引数又は求解対象変数を含む)をライトグレーで識別可能に表示させるように制御するようにしたので、複数の変数が含まれる演算式についてユーザが数値を代入すべき変数とそうでない変数とを容易に識別できる。また、変数として一覧表示される変数については、ユーザにより入力された演算式に含まれるもの以外の全ての変数が含まれるようになっているため、表示制御する場合において演算式に含まれない変数の表示をしないように設計する手間を省くことができる。
【0067】
上述した本実施形態によれば、所定の数値範囲で、所定のステップ値で変化する値を有する引数を、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とし、変数一覧画面においてライトグレーで識別可能に表示させるようにしたので、複数の変数が含まれる演算式についてユーザが数値を代入すべき変数とそうでない変数とを容易に識別できる。
【0068】
上述した本実施形態によれば、演算式の演算結果をグラフとして描画させたときのグラフ上における座標値として用いる引数を、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とし、変数一覧画面nライトグレーで識別可能に表示させるようにしたので、複数の変数が含まれる演算式についてユーザが数値を代入すべき変数とそうでない変数とを容易に識別できる。
【0069】
上述した本実施形態によれば、演算式における求解対象変数を、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数とし、変数一覧画面においてライトグレーで識別可能に表示させるようにしたので、複数の変数が含まれる演算式についてユーザが数値を代入すべき変数とそうでない変数とを容易に識別できる。
【0070】
上述した本実施形態によれば、変数一覧を表示させる際に、ユーザによる数値の入力を受け付けない変数を、数値入力を受付可能な変数よりも視認が困難なライトグレーで表示するようにしたので、複数の変数が含まれる演算式についてユーザが数値を代入すべき変数とそうでない変数とを容易に識別できる。
【0071】
上述した本実施形態によれば、数値入力を受付可能な変数のみを、ユーザによる数値入力に際して選択可能となるようにハイライト表示の移動を制御するようにしたので、全ての変数を順番に移動させるという煩雑な操作を行うことなく、容易に所望する変数を指定して代入すべき数値を入力することができる。
【符号の説明】
【0072】
1…演算処理装置、10…CPU、11…メモリ、12…操作キー、13…ディスプレイドライバ、14…ディスプレイ、20…ホームキー、21…戻りキー、22…ファンクションキー、23…変数一覧キー、24…カーソルキー、25…決定(OK)キー、26…PAGE_UP/DOWNキー、27…ツールキー、28…EXEキー、30~32、50~55、60~65…画面、121…数値キー、122…演算キー、123…関数・記号・機能キー