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特開2024-165447端末装置、情報配信システム、送受信方法及び送受信プログラム
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  • 特開-端末装置、情報配信システム、送受信方法及び送受信プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165447
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】端末装置、情報配信システム、送受信方法及び送受信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20241121BHJP
   G06Q 50/26 20240101ALI20241121BHJP
   H04M 3/487 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H04M1/00 R
G06Q50/26
H04M3/487
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081660
(22)【出願日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】511183892
【氏名又は名称】株式会社エムモビリティ
(74)【代理人】
【識別番号】100148725
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 信彦
(72)【発明者】
【氏名】高尾 浩市
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 康敬
(72)【発明者】
【氏名】福井 裕介
【テーマコード(参考)】
5K127
5K201
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5K127AA36
5K127BA18
5K127BB14
5K127CA04
5K127CA25
5K127CB02
5K127CB30
5K127CB33
5K127GD03
5K127JA04
5K127JA24
5K127KA02
5K201BA05
5K201EC06
5K201EF02
5K201EF03
5K201EF08
5K201EF09
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】 受信者が、より早期かつ確実に、サーバから配信された配信情報を読むことができ、配信情報に対して簡単かつ即座に応答することができる、端末装置を提供する。
【解決手段】 端末装置5は、発光指示部40、表示制御部50及び指示入力部60を有する。発光指示部40は、サーバ2から配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯Lに未開封状態の配信情報があることを示す発光を指示する。表示制御部50は、外部表示装置Diに接続され、配信情報を表示可能に、外部表示装置Diを制御する。指示入力部60は、肯定ボタン61、否定ボタン62及び救助要請ボタン64を有し、前記配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示する発光指示部と、
外部表示装置に接続され、前記配信情報を表示可能に、前記外部表示装置を制御する表示制御部と、
肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを有し、前記配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される指示入力部と、を有する、
端末装置。
【請求項2】
前記配信情報は、通常の前記配信情報である通常配信情報、又は、強制的に表示される前記配信情報である強制表示配信情報のいずれかが配信され、
前記表示制御部は、前記強制表示配信情報の入力があると、前記外部表示装置の電源がOFF状態又は待機状態であればON状態にし、前記強制表示配信情報を前記外部表示装置に表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
電源切替部、バッテリー及び音声出力部を有し、
前記電源切替部は、外部電源が接続されているとき、電力の供給元を前記外部電源に切り替え、前記外部電源が遮断されると、前記電力の供給元を前記バッテリーに切り替え、
前記音声出力部は、前記バッテリーから供給された電力によって前記配信情報の音声出力を行う、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記発光指示部は、前記未開封状態の前記配信情報がある場合、前記配信情報を受信した時点から経過した期間に応じ、発光の輝度及び/又は色が所定の変化をするように発光を指示する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
サーバと前記サーバに接続された端末装置を有する情報配信システムであって、
前記端末装置は、
前記サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示する発光指示部と、
外部表示装置に接続され、前記配信情報を表示可能に、前記外部表示装置を制御する表示制御部と、
肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを有し、前記配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される指示入力部と、を有し、
前記サーバは、配信者の指示によって前記端末装置に前記配信情報を送信した後、所定期間を経過しても前記端末装置から前記配信情報に対する応答がないとき、前記端末装置に対応付けられた無応答情報を前記配信者に送信する、
情報配信システム。
【請求項6】
サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、発光指示部により、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示し、
外部表示装置に接続された表示制御部により、前記配信情報を表示可能に、前記外部表示装置を制御し、
肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを有する指示入力部により、前記配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される、
送受信方法。
【請求項7】
サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示する発光指示部のコードと、
前記配信情報を表示可能に、外部表示装置を制御する表示制御部のコードと、
前記配信情報の受信者によって肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを用いて応答情報が指示入力される指示入力部のコードと、
をコンピュータに実行させる送受信プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、情報配信システム、送受信方法及び送受信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クラウドを介して配信された配信情報をPCやスマホで受信し、配信情報に対して応答可能な双方向型の情報配信システムがある。例えば、特開2004-13360号公報には、複数の受信端末へ配信サーバが同時に特定情報を配信する電子回覧板配信方法において、配信サーバが情報受信完了確認データを配信し、受信端末からの返信を受信してから問い合わせ情報を配信する電子回覧板配信システムが開示される。
【0003】
また、近年、インターネット等のデジタル技術の高度化が進む中、年齢、性別、地理的な制約等にかかわらず、誰でもデジタル技術の恩恵を享受できる「取り残されない」デジタル社会の実現が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-13360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の情報配信システムでは、特に一部の高齢者等、PCやスマホを日常的に使用しない受信者にとって、サーバが配信した配信情報を受信したことに気付き難く、早期に配信情報を読むことができない懸念がある。
【0006】
また、メールやSNSを用いた情報配信システムでは、サーバから配信された配信情報がメールやSNSの多くの情報の中に埋もれ、配信情報の検索や集約が難しく、受信者が確実に信頼性のある配信情報を読むことができない懸念も生じる。
【0007】
また、情報配信システムでは、受信者が、配信情報に対して応答するためには、PCやスマホを起動し、画面を開いた後、カーソルの移動操作をしてラジオボックスをチェックし、送信ボタンを押す等の操作を要し、特に緊急時において、操作に煩わされ、即座に応答できない懸念もある。
【0008】
そこで、本発明は、受信者が、より早期かつ確実に、サーバから配信された配信情報を読むことができ、配信情報に対して簡単かつ即座に応答することができる、端末装置、情報配信システム、送受信方法及び送受信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様の端末装置は、発光指示部、表示制御部及び指示入力部を有する。前記発光指示部は、サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示する。前記表示制御部は、外部表示装置に接続され、前記配信情報を表示可能に、前記外部表示装置を制御する。前記指示入力部は、肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを有し、前記配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される。
【0010】
本発明の一態様の情報配信システムは、サーバと前記サーバに接続された端末装置を有する。前記端末装置は、発光指示部、表示制御部及び指示入力部を有する。前記発光指示部は、前記サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示する。前記表示制御部は、外部表示装置に接続され、前記配信情報を表示可能に、前記外部表示装置を制御する。前記指示入力部は、肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを有し、前記配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される。前記サーバは、配信者の指示によって前記端末装置に前記配信情報を送信した後、所定期間を経過しても前記端末装置から前記配信情報に対する応答がないとき、前記端末装置に対応付けられた無応答情報を前記配信者に送信する。
【0011】
本発明の一態様の送受信方法は、サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、発光指示部により、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示する。外部表示装置に接続された表示制御部により、前記配信情報を表示可能に、前記外部表示装置を制御する。肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを有する指示入力部により、前記配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される。
【0012】
本発明の一態様の送受信プログラムは、発光指示部のコード、表示制御部のコード及び指示入力部のコードをコンピュータに実行させる。前記発光指示部のコードは、サーバから配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯に前記未開封状態の前記配信情報があることを示す発光を指示する。前記表示制御部のコードは、前記配信情報を表示可能に、外部表示装置を制御する。前記指示入力部のコードは、前記配信情報の受信者によって肯定ボタン、否定ボタン及び救助要請ボタンを用いて応答情報が指示入力される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、受信者が、より早期かつ確実に、サーバから配信された配信情報を読むことができ、配信情報に対して簡単かつ即座に応答することができる、端末装置、情報配信システム、送受信方法及び送受信プログラムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る、情報配信システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る、情報配信システムにおける端末装置、外部発光灯及び外部表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る、情報配信システムにおいて、(A)が外部発光灯の外観構成の一例を示す図であり、(B)が端末装置の指示入力部の外観構成の一例を示す図である。
図4】実施形態に係る、情報配信システムにおける端末装置の送受信処理の一例を示すフローチャートである。
図5】実施形態に係る、情報配信システムにおける外部表示装置の画面表示例を示す図であり、(A)が通常配信情報であり、(B)が強制表示配信情報である。
図6】実施形態に係る、情報配信システムにおいて、サーバが端末装置から受信した応答情報の集約結果を説明するための図である。
図7】実施形態の変形例1に係る、情報配信システムにおける外部表示装置の画面表示例を示す図であり、(A)がイベント情報画面であり、(B)が健康状態確認画面である。
図8】実施形態の変形例2に係る、情報配信システムにおける外部表示装置の画面表示例を示す図であり、(A)がデマンドバス予約画面であり、(B)がデマンドバスと自宅の位置関係を示すマップである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(構成)
以下、図面を参照しながら情報配信システム1の構成を説明する。
【0016】
図1は、情報配信システム1の構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように、情報配信システム1は、サーバ2と、サーバ2に接続されたPC等の情報処理装置である配信装置3、4と、サーバ2に接続されたセットトップボックスである端末装置5とを有する。端末装置5は、外部発光灯Lと外部表示装置Diに接続される。外部発光灯Lは、例えばパトランプである。外部表示装置Diは、例えばテレビジョン受像機である。
【0018】
配信装置3、4及び端末装置5の各々は、複数設けることが可能である。配信装置3、4の各々は、サーバ2に記憶された対応付け情報によって対応付けられた端末装置5の各々に、通常の配信情報である通常配信情報、又は、強制的に表示される配信情報である強制表示配信情報のいずれかを配信可能である。以下、単に「配信情報」というとき、通常配信情報と強制表示配信情報の両方又はいずれか一方を示す。
【0019】
例えば、自治体が管理する配信装置3を、自治体に属する住民が保有する端末装置5の各々に対応付け、自治体が配信装置3を用いて配信情報を配信し、自治体に属する住民の各々が端末装置5の各々を用いて配信情報を受信可能である。また、自治会や老人会、青年会等の団体が管理する配信装置4を、団体に属する会員が保有する端末装置5の各々に対応付け、団体が配信装置4を用いて配信情報を配信し、団体に属する会員の各々が端末装置5の各々を用いて配信情報を受信可能である。
【0020】
図2は、情報配信システム1における端末装置5、外部発光灯L及び外部表示装置Diの構成を示すブロック図である。図3(A)は、外部発光灯Lの外観構成を示す図であり、図3(B)は、端末装置5の指示入力部60の外観構成を示す図である。
【0021】
図2に示すように、端末装置5は、送受信部10、制御部20、記憶部30、発光指示部40、表示制御部50、指示入力部60、バッテリー70、電源切替部80、音声出力部90及び音声入力部91を有する。
【0022】
送受信部10は、制御部20の制御の下、有線通信、無線通信及び移動体通信等の通信によってネットワークに接続し、サーバ2と各種情報を送受信可能である。
【0023】
制御部20は、各種処理を実行可能なプロセッサを有し、端末装置5内の各種動作を制御する。制御部20の機能は、プロセッサが記憶部30に記憶された各種プログラムを読み込み、実行することによって実現する。
【0024】
記憶部30は、RAM、ROM、HDD及びSSD等の記憶素子を有する。記憶部30には、発光指示部40のプログラムや、送受信処理を行う送受信処理部Pのプログラム等の各種プログラムの他、制御部20の制御の下に送受信部10を介してサーバ2から受信した配信情報等の各種情報も記憶される。
【0025】
発光指示部40は、制御部20が記憶部30からプログラムを読み込み実行することによって機能が実現される。発光指示部40は、サーバ2から送受信部10によって受信して記憶部30に記憶された配信情報のうち、外部表示装置Diに、本文が未だ表示されていない未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯Lに未開封状態の配信情報があることを示す発光を指示する。一方、発光指示部40は、未開封状態の配信情報がない場合、外部発光灯Lに消灯を指示する。
【0026】
図3(A)に示すように、外部発光灯Lは、外部表示装置Diに取り付けられたクランプLcと、クランプLcから延設され、互いに揺動可能な2つの支持部材を有する支持具Lsによって支持される。
【0027】
表示制御部50は、HDMI(登録商標)等のI/Fによって外部表示装置Diに接続され、送受信部10及び制御部20を介して入力された配信情報を表示可能に、外部表示装置Diを制御する。受信者は、配信情報を開封して外部表示装置Diに表示させることによって本文を読むことが可能である。表示制御部50は、送受信部10及び制御部20を介して通常配信情報の入力があると、通常配信情報を外部表示装置Diに表示させる。また、表示制御部50は、送受信部10及び制御部20を介して強制表示配信情報の入力があると、HDMI規格等のコマンド送信を行い、外部表示装置Diの電源がOFF状態又は待機状態であればON状態にし、強制表示配信情報を外部表示装置Diに表示させる。
【0028】
図3(B)に示すように、指示入力部60は、板状体であり、表面に、肯定の応答情報を指示入力する肯定ボタン61、否定の応答情報を指示入力する否定ボタン62、肯定及び否定のどちらでもない応答情報を指示入力するその他ボタン63及び救助要請を指示入力する救助要請ボタン64を有し、配信情報の受信者によって応答情報が指示入力される。図3(B)の例では、肯定ボタン61が「〇」のマークで表され、否定ボタン62が「×」のマークで表され、その他ボタン63が「△」のマークで表され、救助要請ボタン64が「SOS」のマークで表される。指示入力部60によって指示入力された応答情報は、制御部20及び送受信部10を介してサーバ2に送信される。
【0029】
図2に戻り、バッテリー70は、端末装置5内の各部に電力を供給可能である。
【0030】
電源切替部80は、外部電源Pwが接続されているとき、電力の供給元を外部電源Pwに切り替え、外部電源Pwが遮断されると、電力の供給元をバッテリー70に切り替える。
【0031】
音声出力部90は、制御部20の指示の下、音声を出力可能である。音声出力部90は、電源切替部80が外部電源Pwの遮断によって停電を検知すると、バッテリー70から供給された電力によって配信情報の音声出力可能である。配信者がキーボードによって配信装置3、4にテキストメッセージを入力すると、サーバ2がテキストメッセージを音声メッセージに変換して配信情報を配信し、端末装置5は、音声出力部90によって配信情報を音声出力する。
【0032】
音声入力部91は、音声を指示入力可能である。音声入力部91に音声入力があると、制御部20は、入力された音声を応答情報に変換して指示入力される。例えば、制御部20は、配信情報の受信者による音声「はい」の発声を肯定の応答情報に変換し、また、音声「いいえ」の発声を否定の応答情報に変換し、また、音声「無し」の発声を肯定及び否定のどちらでもない応答情報に変換し、また、音声「助けて」の発生を救助要請の応答情報に変換し、指示入力される。
【0033】
(情報配信システム1の動作例)
続いて、情報配信システム1によって災害情報を配信する動作例について、説明する。
【0034】
図4は、端末装置5の送受信処理を示すフローチャートである。図5(A)は、通常配信情報の画面表示例である。図5(B)は、強制表示配信情報の画面表示例である。
【0035】
制御部20は、送受信部10を介してサーバ2から配信情報を受信するまで待機し(S1:No)、通常配信情報を受信すると(S1とS2:Yes)、発光指示部40に発光指示を出力させ、外部発光灯Lを発光させる(S3)。制御部20は、配信情報の開封指示があるまで待機し(S4:No)、受信者が指示入力部60によって配信情報の開封を指示すると(S4:Yes)、図5(A)に示すように、制御部20は、表示制御部50の制御によって外部表示装置Diに配信情報を表示させる(S5)。
【0036】
一方、図5(B)に示すように、制御部20は、強制表示配信情報を受信すると(S2:No)、外部表示装置Diの電源がOFF状態又は待機状態であればON状態にし(S2a)、表示制御部50を介して外部表示装置Diに強制表示配信情報を表示させる(S5)。
【0037】
未開封状態の配信情報がある場合、制御部20は、外部発光灯Lの発光状態を継続する(S6:Yes)。一方、未開封状態の配信情報がない場合(S6:No)、制御部20は、発光指示部40に消灯指示を出力させ、外部発光灯Lを消灯させる(S6a)。
【0038】
受信者は、図5(A)及び図5(B)の配信情報の表示画面において、肯定ボタン61「〇」、否定ボタン62「×」、救助要請ボタン64「SOS」のいずれかのボタンによって応答情報の指示入力が可能である。制御部20は、応答情報の指示入力があるまで待機し(S7:No)、受信者が指示入力部60によって配信情報に対する応答情報の指示入力をすると(S7:Yes)、制御部20は、送受信部10を介してサーバ2に応答情報を送信する(S8)。
【0039】
図6は、サーバ2が端末装置5から受信した応答情報の集約結果を説明するための図である。
【0040】
サーバ2は、端末装置5から受信した応答情報を記憶し、配信装置3、4による指示に応じ、応答情報を集約可能である。図6の例では、外部表示装置Diに表示された避難を促す配信情報に対し、受信者「Y1」「Y2」が肯定ボタン61「〇」を押して選択入力項目「避難開始」に対応した肯定の応答情報の指示入力をし、受信者「Y3」「Y5」が否定ボタン62「×」を押して選択入力項目「自宅待機」に対応した否定の応答情報の指示入力をし、受信者「Y4」「Y7」が救助要請ボタン64「SOS」を押して選択入力項目「動けない」に対応した救助要請の応答情報の指示入力をし、受信者「Y6」が未だ応答情報の指示入力をしていないことが示される。
【0041】
配信者は、救助要請の応答情報の指示入力があった受信者「Y4」「Y7」の各々について、支援団体等に救助を依頼することが可能である。配信者は、肯定及び否定の応答情報の指示入力があった受信者「Y1」「Y2」「Y3」「Y5」の各々の家族に、メール等の連絡手段によって避難開始又は自宅待機等の受信者の行動を連絡することが可能である。
【0042】
サーバ2は、配信者の指示によって端末装置5に配信情報を送信した後、所定期間を経過しても端末装置5から配信情報に対する応答がないとき、端末装置5に対応付けられた無応答情報を配信者に送信する。所定期間は、経験的又は実験的に予め定められる。配信者は、未だ応答情報の指示入力のない受信者「Y6」に対し、電話等の連絡手段によって安否確認することが可能である。
【0043】
配信者は、避難所に避難した受信者から避難完了の報告を受け、避難完了情報をサーバ2に記憶させることが可能である。図6では、配信者が、サーバ2に、受信者「Y1」「Y2」「Y4」「Y7」の「避難完了」を記憶させた例が示される。
【0044】
実施形態では、情報配信システム1による災害情報の配信の例を説明したが、情報配信システム1はこれに限定されず、他の情報の配信も可能である。
【0045】
図7は、実施形態の変形例1における外部表示装置Diの画面表示例を示す図である。図7(A)に示すように、情報配信システム1は、敬老の日のイベント等のイベントの情報配信に使用してもよい。また、図7(B)に示すように、情報配信システム1は、医師、介護士からの健康状態確認に使用してもよい。
【0046】
図8は、実施形態の変形例2における外部表示装置Diの画面表示例を示す図である。図8(A)に示すように、情報配信システム1は、デマンドバスの予約に使用してもよい。端末装置5は、位置情報を検知する位置情報センサ100を設けることができる(図2の2点鎖線)。図8(B)に示すように、端末装置5は、位置情報センサ100で検知した位置情報と、サーバ2から受信したデマンドバスの位置情報に基づいて、デマンドバスと自宅の位置関係を示すマップを外部表示装置Diに表示させることが可能である。
【0047】
また、図2の2点鎖線に示すように、端末装置5は、制御部20に接続される外部I/F110が設けられ、居住者確認用のカメラCmや、マイナンバーカードを読み取り可能なカードリーダCrに接続されてもよい。
【0048】
また、発光指示部40は、未開封状態の配信情報がある場合、配信情報を受信した時点から経過した期間に応じ、発光の輝度及び/又は色が所定の変化をするように発光を指示するように構成してもよい。
【0049】
また、実施形態では、救助要請ボタン64が災害時の救助を要請する例を説明したが、これに限定されない。救助要請ボタン64は、端末装置5の使用方法のサポート、家事に関する助け等、軽度な救助を要請するものであってもよい。
【0050】
また、実施形態では、情報配信システム1が配信装置3及び配信装置4を有する例を説明したが(図1)、配信装置3又は配信装置4のいずれか一方のみを有しても構わない。
【0051】
また、実施形態では、端末装置5がセットトップボックスであり、外部発光灯Lがパトランプであり、外部表示装置Diがテレビジョン受像機である例を説明したが、これに限定されない。端末装置5がPCやスマホ、タブレット等の情報処理装置であってもよいし、外部発光灯Lが警告灯や表示灯、回転灯、点滅灯等の発光灯であってもよいし、外部表示装置Diがディスプレイやモニターであってもよい。
【0052】
また、実施形態では、指示入力部60が、肯定ボタン61、否定ボタン62、その他ボタン63及び救助要請ボタン64の4つのボタンを有する例を説明したが、これに限定されない。指示入力部60は、3つ以下のボタンであってもよいし、5つ以上のボタンであってもよい。
【0053】
また、端末装置5の送受信プログラムは、サーバ2から配信された未開封状態の配信情報がある場合、外部発光灯Lに未開封状態の配信情報があることを示す発光を指示する発光指示部40のコードと、配信情報を表示可能に、外部表示装置Diを制御する表示制御部50のコードと、配信情報の受信者によって肯定ボタン61、否定ボタン62及び救助要請ボタン64を用いて応答情報が指示入力される指示入力部60のコードと、をコンピュータに実行させるものであってもよい。
【0054】
また、端末装置5の送受信方法は、サーバ2から配信された未開封状態の配信情報がある場合、発光指示部40により、外部発光灯Lに未開封状態の配信情報があることを示す発光を指示し、外部表示装置Diに接続された表示制御部50により、配信情報を表示可能に、外部表示装置Diを制御し、肯定ボタン61、否定ボタン62及び救助要請ボタン64を有する指示入力部60により、配信情報の受信者によって応答情報が指示入力されるものであってもよい。
【0055】
(情報配信システム1の作用及び効果)
(a)端末装置5は、テレビジョン受像機等の外部表示装置Diと、パトランプ等の外部発光灯Lに接続される。PCやスマホを日常的に使用しない受信者であっても、外部発光灯Lの発光を目にすることによってサーバ2による配信情報の配信に気付き易く、早期に配信情報を読むことが可能である。
【0056】
(b)端末装置5は、メールやSNSとは切り離されて動作する。端末装置5では、サーバ2から配信された配信情報がメールやSNSの多くの情報の中に埋もれることがなく、サーバ2から配信された配信情報の検索や集約が簡単であり、受信者が確実に信頼性のある配信情報を読むことができる。
【0057】
(c)端末装置5は、肯定ボタン61、否定ボタン62及び救助要請ボタン64を有する。受信者は、サーバ2から受信した配信情報に対して簡単かつ即座に応答することができる。特に救助を要する等の緊急性の高い状況において、受信者は、救助要請ボタン64による応答情報の指示入力によって簡単かつ即座に救助を要請することが可能である。また、配信者は、応答のない受信者に対し、電話等の連絡手段によって連絡し、安否を確かめることが可能である。
【0058】
(d)配信者が配信装置3、4によって緊急性の高い強制表示配信情報を配信すると、端末装置5は、外部表示装置Diの電源がOFF状態又は待機状態であってもON状態にし、強制表示配信情報を外部表示装置Diに表示させる。受信者は、緊急性の高い配信情報について、より早期かつ確実に、外部表示装置Diによって強制表示配信情報を読むことが可能であり、指示入力部60によって簡単かつ即座に応答情報を指示入力可能である。
【0059】
(e)電源切替部80は、外部電源Pwが遮断されると、電力の供給元をバッテリー70に切り替える。受信者は、災害等で停電が発生した場合であっても、より早期かつ確実に、音声出力部90から出力された音声によって未開封状態や開封済み状態の配信情報を把握することが可能であり、また、指示入力部60を探さなくても、音声入力部91に発声することによって簡単かつ即座に応答情報を指示入力可能である。
【0060】
(f)発光指示部40は、未開封状態の配信情報がある場合、配信情報を受信した時点から経過した期間に応じ、発光の輝度及び/又は色が所定の変化をするように発光を指示する。受信者は、外部発光灯Lの発光の輝度及び/又は色の変化の状態に基づいて、未読の配信情報が、受信してからどれくらいの期間が経ったものか、即座に把握可能である。
【0061】
(g)サーバ2は、配信者の指示によって端末装置5に配信情報を送信した後、所定期間を経過しても端末装置5から配信情報に対する応答がないとき、端末装置5に対応付けられた配信装置3、4に無応答情報を送信する。配信装置3、4によって無応答情報を受信した配信者は、無応答情報に対応付けられた端末装置5を所有する受信者に対し、電話等の連絡手段によって連絡し、安否を確かめることが可能である。
【0062】
実施形態によれば、情報配信システム1は、受信者が、より早期かつ確実に、サーバ2から配信された配信情報を読むことができ、配信情報に対して簡単かつ即座に応答することができる。
【0063】
なお、上述のとおり、本発明実施形態を説明したが、実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0064】
また、実施形態における各手順の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。さらに、本実施形態における各手順の各ステップの全てあるいは一部をハードウェアにより実現してもよいし、プログラムによって実現してもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 ・・・情報配信システム
2 ・・・サーバ
3、4・・配信装置
5 ・・・端末装置
10・・・送受信部
20・・・制御部
30・・・記憶部
40・・・発光指示部
50・・・表示制御部
60・・・指示入力部
61・・・肯定ボタン
62・・・否定ボタン
63・・・その他ボタン
64・・・救助要請ボタン
70・・・バッテリー
80・・・電源切替部
90・・・音声出力部
91・・・音声入力部
100・・位置情報センサ
110・・外部I/F
Cm・・・カメラ
Cr・・・カードリーダ
Di・・・外部表示装置
L ・・・外部発光灯
Lc・・・クランプ
Ls・・・支持具
P ・・・送受信処理部
Pw・・・外部電源
図1
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図8