(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165578
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】インソール、インソールの配置方法およびインソール用部材
(51)【国際特許分類】
A43B 17/00 20060101AFI20241121BHJP
A43B 17/14 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
A43B17/00 A
A43B17/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081871
(22)【出願日】2023-05-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年1月15日の自社ウェブサイトで公開 https://www.refrexinsole.com/
(71)【出願人】
【識別番号】508232563
【氏名又は名称】株式会社イディ・プリュス
(74)【代理人】
【識別番号】100159499
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 義典
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 一規
(74)【代理人】
【識別番号】100159581
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 勝誠
(74)【代理人】
【識別番号】100106264
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 耕治
(74)【代理人】
【識別番号】100139354
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 昌子
(74)【代理人】
【識別番号】100208708
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 健志
(74)【代理人】
【識別番号】100215371
【弁理士】
【氏名又は名称】古茂田 道夫
(74)【代理人】
【識別番号】100187997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 厳輝
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 慎二郎
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050EA11
4F050HA21
4F050HA58
(57)【要約】
【課題】本開示は、着用者の足および靴内の形状に適合することで、靴の履き心地と、着用者の姿勢の安定性および運動性とを向上することができるインソールを提供することを目的とする。
【解決手段】本開示の一態様に係るインソールは、靴内に配置されるインソールであって、表面が靴の着用者の足裏に当接し、弾性を有する第一部材と、上記第一部材の裏面に配置され、樹脂で形成されている第二部材とを備え、上記第二部材が加熱によって可塑性を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴内に配置されるインソールであって、
表面が靴の着用者の足裏に当接し、弾性を有する第一部材と、
上記第一部材の裏面に配置され、樹脂で形成されている第二部材と
を備え、
上記第二部材が熱可塑性を有するインソール。
【請求項2】
上記樹脂が合成トランス-1,4-ポリイソプレンを含む請求項1に記載のインソール。
【請求項3】
上記第一部材の少なくとも一部がエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂で形成されている請求項1または請求項2に記載のインソール。
【請求項4】
上記第二部材が少なくとも着用者の足根骨および中足骨に対応する位置に配置されている請求項1または請求項2に記載のインソール。
【請求項5】
上記第一部材の平均厚さが1.5mm以上6.0mm以下であり、
上記第二部材の平均厚さが1.2mm以下2.8mm以下である請求項1または請求項2に記載のインソール。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載のインソールを靴内に配置する方法であって、
上記第二部材を加熱する工程と、
上記第二部材の加熱後にインソールを靴内に配置する工程と、
上記インソールを配置した靴を着座して着用する工程と、
上記着用した後に上記第二部材が放熱するまで着座して待機する工程と
を備えるインソールの配置方法。
【請求項7】
靴内に配置されるインソール用の部材であって、
熱可塑性を有する樹脂で形成されているインソール用部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、インソール、インソールの配置方法およびインソール用部材に関する。
【背景技術】
【0002】
靴底には、靴外に配置され、底部が地面、床などに接地するアウトソールと、靴内に配置され、着用者の足裏に当接するインソールとがある。インソールは、着用者の足裏に当接するため、靴の履き心地、着用者の姿勢の安定性、運動性などに影響を与えることがある。このような安定性、運動性を向上するためのインソールが知られている(再表WO2020/021622号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】再表WO2020/021622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記公報所載のインソールは、足の踵骨前部に当接する踵骨前部支持凸部と、足の母趾球と小趾球とを支持する趾球支持部とを備え、前記趾球支持部の前方に、当該趾球支持部よりも肉薄のインソール前部を備えることで足の内側縦アーチ、外側縦アーチ及び横アーチを維持して安定性を向上しつつ足の爪先側への負荷を低減して運動性を向上している。しかしながら、足裏の形状や足の骨格は個人差が大きいため、上記支持凸部および上記支持部が全ての着用者に対して適合することができないおそれがある。また、インソールは、履き心地、着用者の姿勢の安定性、運動性などを向上するために、配置されるアウトソールの上面(アウトソールにおける靴の内面側の表面)の形状にも適合することが求められるが、上記公報では、インソールのアウトソール上面に対する形状の適合性については触れられていない。
【0005】
上述のような事情に鑑みて、本開示は、着用者の足および靴内の形状に適合することで、靴の履き心地と、着用者の姿勢の安定性および運動性とを向上することができるインソールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本開示の一態様に係るインソールは、靴内に配置されるインソールであって、表面が靴の着用者の足裏に当接し、弾性を有する第一部材と、上記第一部材の裏面に配置され、樹脂で形成されている第二部材とを備え、上記第二部材が熱可塑性を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示のインソールは、着用者の足および靴内の形状に適合することができ、靴の履き心地と、着用者の姿勢の安定性および運動性とを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係るインソールの左足用の模式的平面図である。
【
図3】
図3は、人(着用者)の右足の骨格における三つのアーチを模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
(1)本開示の一態様は、靴内に配置されるインソールであって、表面が靴の着用者の足裏に当接し、弾性を有する第一部材と、上記第一部材の裏面に配置され、樹脂で形成されている第二部材とを備え、上記第二部材が熱可塑性を有する。
【0011】
当該インソールの第一部材は、弾性を有する素材で形成され、着用者の足裏に当接するため、履き心地の向上に寄与することができる。また、上記第一部材の裏面に配置され、樹脂で形成されている第二部材は、着用者の足における骨格のアーチを支持することができるため、着用者の姿勢の安定性および歩行などの運動性に寄与することができる。上記第二部材は、熱可塑性を有するため、加熱して靴内に配置し、この靴を着用者が着用することで、靴のアウトソールの上面および着用者の足の骨格に適合した形状に成形することができる。
【0012】
(2)上記(1)において、上記樹脂が合成トランス-1,4-ポリイソプレンを含んでいてもよい。上記樹脂が合成トランス-1,4-ポリイソプレンを含むことで、上記第二部材が好適な熱可塑性を有することができる。
【0013】
(3)上記(1)または上記(2)において、上記第一部材の少なくとも一部がエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂で形成されていてもよい。このようにすることで、上記第一部材が着用者の足裏に適合した形状に成形され、履き心地をより向上することができる。
【0014】
(4)上記(1)、上記(2)または上記(3)において、上記第二部材が少なくとも着用者の足根骨および中足骨に対応する位置に配置されていてもよい。上記第二部材が着用者の足根骨および中足骨に対応する位置に配置されていることで、上記アーチを支持する確実性が向上できる。
【0015】
(5)上記(1)から上記(4)のいずれかにおいて、上記第一部材の平均厚さが1.5mm以上6.0mm以下であり、上記第二部材の平均厚さが1.2mm以下2.8mm以下であってもよい。各部材の平均厚さを上記範囲とすることで、当該インソールによる履き心地、姿勢の安定性および運動性の向上の確実性が向上できる。
【0016】
(6)本開示の一態様は、当該インソールを靴内に配置する方法であって、上記第二部材を加熱する工程と、上記第二部材の加熱後にインソールを靴内に配置する工程と、上記インソールを配置した靴を着座して着用する工程と、上記着用した後に上記第二部材が放熱するまで着座して待機する工程とを備える。
【0017】
当該インソールの第二部材は、熱可塑性を有するため、加熱することで柔軟性を得る。第二部材を加熱して靴内に配置し、この靴を着用者が着座して着用することで当該インソールの第二部材は靴のアウトソールの上面および着用者の足の骨格に適合した形状に成形される。上記第二部材は、放熱する、すなわち冷却されることで硬化する。着用者は、上記第二部材が放熱するまで着座を維持して待機することで、上記第二部材が上記アウトソールの上面および上記骨格の形状に成形された状態で硬化する。所定の形状に硬化した上記第二部材は、上記アーチを支持し、着用者の履き心地、姿勢の安定性および運動性を向上することができる。
【0018】
(6)本開示の一態様のインソール用―部材は、靴内に配置されるインソール用の部材であって、熱可塑性を有する樹脂で形成されている。
【0019】
当該インソール用部材は、加熱することで靴のアウトソールの上面および着用者の足の骨格に適合した形状に成形することができるため、履き心地、姿勢の安定性および運動性を向上するインソールの部材として好適である。
【0020】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示のインソールの一実施形態を、適宜図面を参照しつつ詳説する。なお、本書において「上下左右前後」とは、着用者を基準とした方向である。各図は、参照用の図であって、実際の構成(部材)と形状、縮尺などが異なることがある。
【0021】
[インソール]
当該インソール1は、
図1および
図2に示すように、表面11(上面)が靴の着用者の足裏に当接し、弾性を有する第一部材10と、上記第一部材10の裏面12(下面)に配置され、樹脂で形成されている第二部材20とを備える。上記第二部材20は加熱によって可塑性を有する。当該インソール1は靴内に配置される。すなわち、当該インソール1は、靴のアウトソールの上面に配置される。またはアウトソール上面にミッドソールが配置されている靴においては、当該インソール1は靴のミッドソールの上面に配置される。なお、
図1および
図2は、左足用のインソールを模式的に示す図であり、右足用のインソールは、左足用のインソールの鏡像対称に形成される。
【0022】
<第一部材>
第一部材10は、着用者の足裏に当接し、弾性を有する。平面視における第一部材10の形状としては、例えば、運動靴、スニーカ、男性用の革靴などでは、着用者の足裏の全面に当接するように形成されていてもよく、女性用のパンプス、ハイヒールなどでは、着用者の足根骨および中足骨に対応する位置に配置されるように形成されていてもよい。
【0023】
第一部材10は、少なくとも一部がエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂で形成されていることが好ましい。第一部材10は、全部がエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂で形成されていてもよい。本実施形態の第一部材10は、全部がエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂で形成されている。第一部材10は、少なくとも一部がエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂で形成されていることにより、衝撃緩和性を有することができ、靴の履き心地を向上することができる。
【0024】
エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂で形成されている第一部材10は、着用されるにつれて、着用者の足裏形状に適合した形状に変形(成形)されていく。このため、着用され続けることで着用者の履き心地をより向上することができる。
【0025】
第一部材10の平均厚さの下限値としては、1.5mmが好ましく、1.7mmがより好ましく、1.9mmがさらに好ましく、2.1mmが特に好ましい。第一部材10の平均厚さの上限値としては、6.0mmが好ましく、5.0mmがより好ましく、5.6mmがさらに好ましく、3.0mmが特に好ましい。第一部材10の平均厚さを上記範囲とすることで、靴の履き心地を好適にする確実性が向上できる。なお、平均厚さとは、任意の十点における厚さの平均値を意味する。
【0026】
第一部材10が着用者の足根骨および中足骨に対応する位置に配置されるように形成されている場合、第一部材10の前方縁部における平均厚さは、漸減していることが好ましい。
【0027】
第一部材10は、滑り止めなどのために、その表面11の全部または一部にポリエステルなどの樹脂で形成されたマイクロファイバー、合成皮革、皮革などで形成されている表層(不図示)を有していてもよい。
【0028】
<第二部材>
第二部材20は、第一部材10の裏面12に配置され、熱可塑性を有する樹脂で形成されている。すなわち、第二部材20は、インソール用の部材であって、熱可塑性を有する樹脂で形成されている。加熱された第二部材20は、放熱して常温になることで硬化し、再加熱すると再び可塑性を有する。第二部材20が可塑性を発揮する温度の下限値としては、60℃が好ましく、65℃であってもよく、70℃または75℃であってもよい。第二部材20が上記温度以上で可塑性を発揮することで、常温において安定して硬化した状態を維持することができ、かつ容易に可塑性を発揮させることができる。ここで、常温とは、概ね40℃以下であることを意味する。
【0029】
第二部材20は、接着など公知の手段によって第一部材10の裏面12に固定されている。
【0030】
第二部材20は、靴内で少なくとも着用者の足根骨および中足骨に対応する位置に配置されていることが好ましい。このようにすることで、第二部材20は、着用者の踵、
図3で示すような着用者の足の骨格における内側縦アーチ31、外側縦アーチ32および横アーチ33の三つのアーチを支持することができ、着用者の姿勢および運動性を向上することができる。第二部材20の前端は、中足趾節関節(中足指間間接、MTP間接などともいわれる)を含まないように形成されていてもよく、含むように形成されていてもよい。
【0031】
上記樹脂が合成トランス-1,4-ポリイソプレンを含んでいることが好ましい。上記樹脂が合成トランス-1,4-ポリイソプレンを含んでいることで、常温において安定して硬化した状態を維持することができ、かつ熱可塑性を容易に発揮することができる。
【0032】
第二部材20の平均厚さの下限値としては、1.2mmが好ましく、1.4mmがより好ましい。第二部材20の平均厚さの上限値としては、2.8mmが好ましく、2.4mmがより好ましく、2.0mmがさらに好ましく、1.8mmが特に好ましい。第二部材20の平均厚さを上記範囲とすることで、着用者の履き心地、姿勢の安定性および運動性を向上することができる。
【0033】
[インソールを靴内に配置する方法]
当該インソールを靴内に配置する方法は、上記第二部材20を加熱する工程と、上記第二部材20の加熱後に当該インソール1を靴内に配置する工程と、当該インソール1を配置した靴を着座して着用する工程と、上記着用した後に上記第二部材20が放熱するまで着座して待機する工程とを備える。
【0034】
既存の靴に当該インソール1を用いる場合は、その靴内に予め配置されているインソールを取り除いて、当該インソール1を用いることが好ましい。また、第一部材10の外縁を靴内の形状に合わせて部分的にトリミングすることが好ましい。当該インソー1ルの足根骨の位置に対応する部分は、幅(左右方向)及び縦(前後方向)共に、平面視における靴の足根骨の位置に対応する部分の形状より大きくしておくことが好ましい。このようにすることで、靴内に配置された当該インソール1が着用者の踵を包むように成形されるため、履き心地、姿勢の安定性および運動性をより向上することができる。
【0035】
<加熱する工程>
加熱する工程では、第二部材20を加熱する。第二部材20を加熱する手段としては、特に限定されるものではなく、例えばヒートガンなどの熱風による間接的な加熱、アイロンなどを当てることによる直接的な加熱など、公知の手段を用いることができる。加熱は、第二部材20が可塑性を発揮するまで行う。
【0036】
<配置する工程>
配置する工程では、第二部材20の加熱後に当該インソール1を靴内に配置する。具体的には、加熱された第二部材20が放熱する前に(可塑性を失う前に)当該インソール1を靴内に配置する。
【0037】
<着用する工程>
着用する工程では、当該インソールを配置した靴を着座して着用する。足の骨格は、上述のように、内側縦アーチ31、外側縦アーチ32および横アーチ33の三つのアーチを有する。着用者が起立していると足に着用者の体重がかかるため、上記三つのアーチが撓む(潰れる)。上記三つのアーチが撓んだ状態で当該インソール1を着用すると、その撓んだアーチ形状に第二部材20が成形されるため、当該インソール1による履き心地、姿勢の安定性および運動性の向上を図ることができないおそれがある。このため、当該インソール1を配置した靴は、着座して着用する。
【0038】
<待機する工程>
待機する工程では、上記着用した後に第二部材20が放熱するまで着座して待機する。着座して靴を着用し、着座を維持して第二部材20が放熱するまで待機することで、第二部材20が負荷のない上記三つのアーチ形状に沿った形に成形される。第二部材20は、放熱しつつ、上面が着用者の足の骨格形状に適合し、下面が靴のアウトソールまたはミッドソールの上面の形状に適合するように成形される。成形された第二部材20は、着用者が起立、あるいは歩行などの運動をする場合でも、上記三つのアーチ形状を負荷のない形状で支持するように成形されているため、着用者の履き心地、姿勢の安定性および運動性を向上することができる。
【0039】
<利点>
当該インソール1は、弾性を有する第一部材10と、熱可塑性を有する樹脂で形成された第二部材20とを備え、第二部材20が着用者の足の骨格形状および靴のアウトソールの上面形状に適合するように成形されるため、着用者の履き心地、姿勢の安定性および運動性を向上することができる。
【0040】
当該インソール1は、各着用者それぞれの足の骨格形状に適合することができる。このため、各着用者それぞれの履き心地、姿勢の安定性および運動性の向上に寄与することができる。
【0041】
放熱して硬化した第二部材20は、再度加熱することで再び可塑性を有する。このため、当該インソール1は、例えば靴の買い替えなどにより、配置される靴が変更される場合であっても、新たな靴の形状に適合することができる。
【0042】
当該インソールの配置方法により当該インソール1は、着用者の負荷のない三つのアーチに適合した形状に成形される。このため、当該インソール1は、着用者が起立した状態における上記三つのアーチを負荷のない三つのアーチに対応した形状で支持することができ、着用者の姿勢の安定性に寄与することができる。また、上記三つのアーチが支持されることで、着用者は前後方向の重心移動(体重移動)によるふらつきを低減して安定性を向上することができるため、運動性、特に歩行運動の容易性を向上することができる。さらに、当該インソール1が上記三つのアーチを負荷のない上記三つのアーチ形状で支持するため、着用者は第一中足骨および第五中足骨の安定性(踏ん張り)を容易に向上することができ、左右方向の体重移動の安定性を向上することができる。このため、例えば、ゴルフ、テニスなど、左右方向の体重移動が比較的大きいスポーツで、姿勢の安定性および運動性の向上効果に優れる。
【0043】
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0044】
上記第一部材は、ポリウレタン、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどの他の基材ポリマーで形成されていてもよい。
【0045】
上記第二部材は、加熱による膨張、および放熱による収縮などを制御するための添加剤などが添加されていてもよい。
【0046】
上記第二部材は着用者の足根骨および中足骨の少なくとも一方、または足根骨および中足骨の一部分対応する位置に配置されるように形成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本開示の一態様であるインソールは、運動靴、革靴、スニーカ、サンダルなどの靴内に用いられることで、靴の履き心地、靴の着用者における姿勢の安定性および運動性を向上することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 インソール
10 第一部材
11 表面
12 裏面
20 第二部材
31 内側縦アーチ
32 外側縦アーチ
33 横アーチ