(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165591
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】置き去り判定装置、置き去り判定端末、置き去り判定用ICチップ、置き去り判定用タグ、置き去り判定システム、置き去り判定方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G08B 21/22 20060101AFI20241121BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
G08B21/22
H04M11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081905
(22)【出願日】2023-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】吉川 聡司
【テーマコード(参考)】
5C086
5K201
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086CA25
5C086DA07
5C086EA45
5K201AA07
5K201BA19
5K201CB10
5K201CC05
5K201EC06
5K201ED04
(57)【要約】
【課題】 簡便に管理対象の置き去りを防止できる置き去り判定装置を提供する。
【解決手段】 本開示の置き去り判定装置は、判定部を含み、
前記判定部は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
判定部を含み、
前記判定部は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する、置き去り判定装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記相対距離が、置き去り判定閾値を超えた場合に、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したと判定する、請求項1記載の置き去り判定装置。
【請求項3】
前記判定部は、判定周期ごとに前記置き去りが発生したか否かを判定する、請求項1または2に記載の置き去り判定装置。
【請求項4】
位置情報取得部、および相対距離算出部を含み、
前記位置情報取得部は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報及び前記監督者の位置を示す監督位置情報を取得し、
前記相対距離算出部は、前記対象位置情報及び前記監督位置情報に基づいて、前記管理対象と前記監督者との前記相対距離を算出する、請求項1または2に記載の置き去り判定装置。
【請求項5】
前記位置情報取得部は、前記対象位置情報と紐づけて、対象位置情報取得時刻を取得し、
前記判定部は、前記対象位置情報取得時刻に基づいて、さらに前記管理対象の置き去りの有無を判定する、請求項4記載の置き去り判定装置。
【請求項6】
対象位置情報測定部および情報送信部を含み、
前記対象位置情報測定部は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報を測定し、
前記情報送信部は、請求項4に記載の置き去り判定装置に前記対象位置情報を送信する、置き去り判定用ICチップ。
【請求項7】
請求項6記載の置き去り判定用ICチップを含む置き去り判定用タグ。
【請求項8】
判定工程を含み、
前記判定工程は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する、置き去り判定方法。
【請求項9】
判定手順を含み、
前記判定手順は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
監督位置情報測定手順および情報送信手順を含み、
前記監督位置情報測定手順は、前記監督者の位置を示す監督位置情報を測定し、
前記情報送信手順は、請求項4に記載の置き去り判定装置に前記監督位置情報を送信し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、置き去り判定装置、置き去り判定端末、置き去り判定用ICチップ、置き去り判定用タグ、置き去り判定システム、置き去り判定方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
保育園及び介護施設などにおいて、監督者(保育士、介護士等)が管理対象(園児、被介護者)を連れて外出する場合がある。このような場合において、施設への帰還時には、管理対象を外出先に置き去りにしないために、監督者は、管理対象の点呼を行う。この際、監督者による点呼を支援するためのシステムとして、非特許文献1のようなシステムが知られている。非特許文献1には、保育士が園児の名札のQRコード(登録商標)をスキャンすることにより、保育士による園児の点呼漏れを防止するためのシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】フルティフル合同会社,“バスだけでなくお散歩でも点呼が可能に”,[online],2023年2月8日, [令和5年4月21日検索],インターネット <URL:https://frutiful.net/2023/02/08/%e3%83%90%e3%82%b9%e3%81%a0%e3%81%91%e3%81%a7%e3%81%aa%e3%81%8f%e3%81%8a%e6%95%a3%e6%ad%a9%e3%81%a7%e3%82%82%e7%82%b9%e5%91%bc%e3%81%8c%e5%8f%af%e8%83%bd%e3%81%ab/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1のシステムは、保育士が園児一人一人の名札に付されたQRコード(登録商標)をスキャンする必要があり、置き去りを防止するための点呼に手間がかかるという課題がある。
【0005】
そこで本開示は、簡便に管理対象の置き去りを防止できる置き去り判定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本開示の置き去り判定装置は、
判定部を含み、
前記判定部は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する。
【0007】
本開示の置き去り判定用IC(Integrated Circuit)チップは、
対象位置情報測定部および情報送信部を含み、
前記対象位置情報測定部は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報を測定し、
前記情報送信部は、前記本開示の置き去り判定装置に前記対象位置情報を送信する。
【0008】
本開示の置き去り判定用タグは、前記本開示の置き去り判定用ICチップを含む。
【0009】
本開示の置き去り判定方法は、
判定工程を含み、
前記判定工程は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する。
【0010】
本開示の第1のプログラムは、
判定手順を含み、
前記判定手順は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0011】
本開示の第2のプログラムは、
監督位置情報測定手順および情報送信手順を含み、
前記監督位置情報測定手順は、前記監督者の位置を示す監督位置情報を測定し、
前記情報送信手順は、前記本開示の置き去り判定装置に前記監督位置情報を送信し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、簡便に管理対象の置き去りを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本開示の置き去り判定装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示の置き去り判定装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本開示の置き去り判定装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本開示の置き去り判定システムの一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、本開示の置き去り判定システムが含む置き去り判定用端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、本開示の置き去り判定システムが含む置き去り判定装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本開示は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0015】
本開示において、「管理対象」は、例えば、後述する監督者により管理下におかれている対象であれば特に制限されない。前記管理対象は、例えば、動物である。前記管理対象の具体例としては、例えば、保育園児、幼稚園児等の乳児および幼児;児童;生徒;学生;旅行者;受刑者;ペット(愛玩動物)、各種使役動物等の動物;等があげられる。
【0016】
本開示において、「監督者」は、例えば、前記管理対象を管理監督する者であれば特に制限されない。前記監督者の具体例としては、例えば、親;保育士;先生等の学校関係者;旅行関係者(旅行の引率者、添乗員、運転手等);刑務官;ペットの飼育者;ペットホテルの従業員;等があげられる。
【0017】
[実施形態1]
本実施形態の置き去り判定装置について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態の置き去り判定装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、置き去り判定装置10(以下、「本装置10」ともいう)は、判定部11を含む。また、図示していないが、本装置10は、例えば、取得部、記憶部、入力部、及び出力部を含んでもよい。
【0018】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本開示のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10は、対象物を撮像可能な撮像端末(例えば、カメラ付きのスマートフォン、タブレット端末等)であってもよいし、前記撮像端末と通信可能な装置であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0019】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0020】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本開示のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、判定部11として機能する。また、本装置10が前記取得部、前記出力部を含む場合、中央処理装置101は、前記取得部、前記出力部として機能してもよい。本装置10は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0021】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、後述する置き去り判定端末、置き去り判定用ICチップ、置き去り判定用タグ、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、スピーカ等の音声出力装置、カメラ等の外部撮像装置、ならびに加速度センサ、地磁気センサ、方向センサ、赤外線センサ、動体センサ、および位置センサ等の各種センサ等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、ユーザの端末等の他の装置と接続することもできる。
【0022】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本開示のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0023】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本開示のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が、例えば、前記記憶部を含む場合、記憶装置104が前記記憶部として機能する。記憶装置104は、例えば、後述する監督位置情報、対象位置情報、相対距離、判定周期、対象位置情報取得時刻等の少なくとも一つを記憶していてもよい。
【0024】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0025】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0026】
つぎに、本実施形態の置き去り判定方法の一例を、
図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の置き去り判定方法は、例えば、
図1から
図2に示す置き去り判定装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の置き去り判定方法は、
図1から
図2の置き去り判定装置10の使用には限定されない。以下の説明においては、前記監督者が保育士であり、前記管理対象が園児である場合を例に挙げて説明するが、本開示は以下の例示にはなんら制限されない。
【0027】
判定部11は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する(S1、判定工程)。前記管理対象と前記監督者との相対距離は、例えば、本装置10が算出してもよいし、本装置10外において算出してもよい。後者の場合、本装置10は、例えば、前記相対距離を、前記通信回線網を介して取得できる。本装置10は、例えば、前記相対距離を記録している外部サーバ装置、または、前記監督者が所有する端末(例えば、後述する本開示の置き去り判定端末)から前記相対距離を取得できる。この場合、本装置10は、例えば、前記相対距離に対応する前記監督者を識別する監督者識別情報と、前記管理対象を識別する管理対象識別情報とを前記相対距離に紐づけて取得することが好ましい。前記識別情報(監督者識別情報、管理対象識別情報)は、例えば、前記監督者または前記管理対象を他の監督者又は管理対象と区別可能な情報であれば特に制限されない。前記識別情報は、例えば、ID(identification)、氏名、電話番号、メールアドレス、保護者、ニックネーム、ID、パスワード、IPアドレス、MACアドレス、端末の機器固有情報(端末のシリアルナンバー、国際移動体装置識別番号(International Mobile Equipment Identifier)等)があげられる。なお、本装置10が前記相対距離を算出する処理については、実施形態2で後述する。判定部11は、例えば、前記相対距離が、置き去り判定閾値を超えた場合に、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したと判定できる。前記置き去り判定閾値は、例えば、本装置10が設定した閾値であってもよいし、後述する置き去り判定端末により設定された閾値でもよい。前記置き去り判定閾値は、例えば、任意の距離が設定できる。判定部11は、判定周期ごとに前記置き去りが発生したか否かを判定してもよい。前記判定周期は、特に制限されず、任意の周期が設定できる。前記判定周期については、実施形態2で後述する。
【0028】
本装置10は、例えば、前記出力部により、前記判定結果を出力してもよい。前記出力部は、例えば、実施形態2で後述する本開示の置き去り判定端末に前記判定結果を出力できる。前記出力部による出力先は、これには限定されず、任意の出力先が適宜選択できる。
【0029】
本装置10は、判定部11により、管理対象と監督者との相対距離に基づいて前記監督者により前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定できる。このため、本実施形態の置き去り判定装置10によれば、例えば、監督者により管理対象の名札を読み取り点呼するなどの手間をかけずに、より簡便に管理対象の置き去りの発生を判定できる。したがって、本装置10によれば、簡便に管理対象の置き去りを防止できる。
【0030】
[実施形態2]
実施形態2は、本開示の置き去り判定装置を含む置き去り判定システムの例である。
【0031】
本実施形態の置き去り判定システムについて、
図4を用いて説明する。
図4は、置き去り判定装置10A(以下、「本装置10A」ともいう)と置き去り判定端末20と、置き去り判定用ICチップ30を含む置き去り判定用タグ300とを含む置き去り判定システム100の構成の一例を示す。なお、
図4の置き去り判定システム100において、例えば、置き去り判定用ICチップ30(置き去り判定用タグ300)を複数(3つ)含み、置き去り判定端末20を1つ含む形態を例示しているが、本開示は
図4にはなんら限定されない。置き去り判定システム100において、置き去り判定用ICチップ30(置き去り判定用タグ300)および置き去り判定端末20は、例えば、それぞれ、1つでもよいし、2以上の複数でもよい。
図4(A)に示すように、置き去り判定装置10Aと、置き去り判定端末20とは、通信回線網50を介して接続可能である。また、置き去り判定装置10Aと、置き去り判定用ICチップ30とは、通信回線網50を介して接続可能である。通信回線網50は、例えば、前述の通信回線網があげられる。置き去り判定装置10Aと、置き去り判定端末20または置き去り判定用ICチップ30との接続は、例えば、有線でも無線でもよい。
図4(A)に示すように、置き去り判定装置10Aは、判定部11に加えて、位置情報取得部12および相対距離算出部13を含む。なお、図示していないが、置き去り判定装置10Aは、例えば、任意の構成要素として、通知部を含んでもよい。また、
図4(A)に示すように、置き去り判定端末20は、監督位置情報測定部21、情報送信部22、および設定部23を含む。なお、置き去り判定端末20において、設定部23は、例えば、任意の構成であり、あってもよいし、なくてもよい。置き去り判定用ICチップ30は、例えば、
図4(B)に示すように、対象位置情報測定部31と、情報送信部32とを含む。置き去り判定システム100において、置き去り判定装置10Aは、例えば、サーバ装置であってもよい。置き去り判定端末20は、例えば、特に制限されず、例えば、前記監督者が所有する端末(スマートフォン、タブレット端末等)があげられる。
【0032】
本装置10Aのハードウェア構成は、
図2の置き去り判定装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、
図1の置き去り判定装置10の構成に代えて、
図4の置き去り判定装置10Aの構成を備える以外は同様である。なお、置き去り判定装置10Aが前記通知部を含む場合、例えば、中央処理装置101は、例えば、前記通知部としても機能する。
【0033】
以下、置き去り判定システム装置100が含む置き去り判定端末20について説明する。
図4に示すように、置き去り判定端末20(以下、「本端末20」ともいう)は、監督位置情報測定部21、情報送信部22、および設定部23を含む。図示していないが、本端末20は、例えば、入力部、出力部、表示部及び/又は記憶部を含んでもよい。
【0034】
本端末20は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本端末20は、通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。通信回線網は、例えば、前述の通りである。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本端末20は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本端末20は、例えば、本開示のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本端末20は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0035】
図5に、本端末20のハードウェア構成のブロック図を例示する。本端末20は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)201、メモリ202、バス203、記憶装置204、入力装置205、出力装置206、通信デバイス207等を含む。本端末20の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス203を介して相互に接続されている。
【0036】
中央処理装置201は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本端末20の全体の制御を担う。本端末20において、中央処理装置201により、例えば、本開示のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置201が、監督位置情報測定部21、情報送信部22、および設定部23として機能する。本端末20は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0037】
バス203は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、置き去り判定装置10(10A)、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本端末20は、例えば、バス203に接続された通信デバイス(通信部)207により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0038】
メモリ202は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置201が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置204に記憶されている本開示のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ202が読み込み、中央処理装置201は、メモリ202からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ202は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0039】
記憶装置204は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置204には、本開示のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置204は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置204は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本端末20が前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置204は、前記記憶部として機能する。
【0040】
本端末20において、メモリ202及び記憶装置204は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本端末20によって生成した情報、本端末20が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ202及び記憶装置204は、例えば、前述の本装置のユーザの情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ202及び記憶装置204以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0041】
本端末20は、例えば、さらに、入力装置205、出力装置206を備える。入力装置205は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置206は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態において、入力装置205と出力装置206とは、別個に構成されているが、入力装置205と出力装置206とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0042】
置き去り判定用ICチップ30(以下、「ICチップ30」ともいう)は、例えば、置き去り判定装置10Aと通信可能であり、且つ、前記管理対象の位置を示す対象位置情報を測定でき、測定した対象位置情報を本装置10(10A)に送信可能であれば特に制限されない。ICチップ30は、例えば、位置情報取得モジュールと通信モジュールを備えた集積回路があげられる。前記位置情報取得モジュールは、例えば、GPS(Global Positioning System)レシーバー等があげられるが、これには制限されない。前記位置情報取得モジュールは、例えば、GPS情報取得機能を備えた付近のデバイス(例えば、スマートフォン等)と通信(例えば、Bluetooth(登録商標)通信)し、付近の端末の位置情報を前記対象位置情報として取得するモジュールであってもよい。前記通信モジュールは、例えば、ICチップ30と置き去り判定装置10Aとの通信を可能にするためのモジュールである。ICチップ30と置き去り判定装置10Aとの通信は、例えば、直接的な通信でもよいし、間接的な通信でもよい。前者の場合、例えば、ICチップ30は、例えば、前記通信回線網を介して置き去り判定装置10Aと通信できる。後者の場合、例えば、ICチップ30は、前記通信回線網と接続された他の端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等)と通信し、前記対象位置情報を前記他の端末に送信する。そして、前記他の端末は、受信した前記対象位置情報を、前記通信回線網を介して置き去り判定装置10Aに送信する。ICチップ30と前記他の端末との通信方式は、特に制限されず、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、NFC(near field communication)等の近距離無線通信技術があげられる。また、ICチップ30は、前述のような機能を備えていれば特に制限されず、公知のICチップを利用してもよい。置き去り判定用ICタグ300(以下、「ICタグ300」ともいう)は、例えば、ICチップ30を備えていればその形態は特に制限されない。ICタグ300の形態は、例えば、名札(ネームタグ)、筆記具、アクセサリー、衣類、首輪、ハーネス等があげられる。ICタグ300は、例えば、名札(ネームタグ)の形態であることが好ましい。ICタグ300は、例えば、必要に応じて、電源(電池)等の駆動に必要な部材を有していてもよい。ICタグ300は、例えば、市販のスマートタグ、スマートトラッカーのような物であってもよい。
【0043】
つぎに、本実施形態の置き去り判定方法の一例を、
図6のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の置き去り判定方法は、例えば、
図4に示す置き去り判定システム100を用いて、次のように実施できる。なお、本実施形態の置き去り判定方法は、
図4の置き去り判定システム装置100の使用には限定されない。なお、以下の説明においては、前記監督者が置き去り判定端末20を所有する保育士であり、前記管理対象が、置き去り判定用タグ300(名札)を身に着けた園児である場合を例にあげて説明するが、本開示は以下の例示にはなんら制限されない。
【0044】
まず、本装置10Aの処理に先立って、保育士(監督者)は、自身のスマートフォン(置き去り判定端末20)の設定部23により、例えば、置き去り判定閾値および判定周期の少なくとも一方を設定する(設定工程)。前記置き去り判定閾値は、特に制限されず、園児(管理対象)を連れていった外出先の広さ、園児の性質、保育士の能力等に応じて適宜設定できる。前記監督者が管理する管理対象が複数いる場合、例えば、前記置き去り判定閾値は、前記管理対象ごとに設定が可能であってもよい。前記判定周期は、特に制限されず、任意の周期が設定できる。具体例として、前記判定周期は、例えば、30秒毎、1分毎、2分毎、3分毎、4分毎、5分毎、10分毎、15分毎、30分毎、60分毎等があげられる。また、園児(管理対象)が複数いる場合、置き去り判定端末20は、例えば、設定部23により、置き去り判定対象となる園児(管理対象)を指定可能であってもよい。また、設定部23は、例えば、判定条件が設定可能であってもよい。前記判定条件は、例えば、管理対象である園児の置き去り判定を行う条件であり、例えば、時間条件でもよいし、位置条件でもよいし、その他の任意の条件でもよい。具体例として、例えば、置き去り判定端末20の位置情報が、保育士が園児を連れていく外出先(例えば、公園)の周囲の位置である場合等があげられる。
【0045】
置き去り判定端末20は、例えば、前記設定工程で設定した前記判定周期に従って、端末20の位置情報を測定し(監督位置情報測定工程)、前記位置情報(監督位置情報)を本装置10Aに送信する(情報送信工程)。前記監督位置情報は、例えば、前記監督者(保育士)の位置を示す情報であり、置き去り判定端末20により測定した端末の位置情報(例えば、GPS座標)が利用できる。
【0046】
本装置10Aの位置情報取得部12は、例えば、前記管理対象の位置を示す対象位置情報及び前記監督者の位置を示す監督位置情報を取得する(S11、位置情報取得工程)。位置情報取得部12は、例えば、前記判定周期ごとに置き去り判定端末20から前記監督位置情報を取得する。また、位置情報取得部12は、例えば、前記判定周期ごとに置き去り判定用ICチップ30から対象位置情報を取得できる。
【0047】
位置情報取得部12は、例えば、前記監督位置情報と併せて、監督者識別情報(例えば、ID、氏名等)、監督位置情報取得時刻(最新位置情報アップロード時刻)、通知対象となる管理対象の識別情報(例えば、ID、氏名等、通知対象園児IDともいう)を取得し、これらを紐づけて記憶してもよい。記憶された情報は、例えば、監督者マスタデータ(先生マスタ)ともいう。表1に、監督者マスタデータの具体例を示すが、本開示は以下の例示には何ら制限されない。監督者マスタデータは、例えば、本装置10Aのメモリ102または記憶装置104に記憶されてもよいし、本装置10A外部の記録媒体またはサーバ装置等に記憶されてもよい。
【表1】
【0048】
位置情報取得部12は、例えば、前記対象位置情報と併せて、対象識別情報(例えば、ID、氏名等)、対象位置情報取得時刻(最新位置情報アップロード時刻)を取得し、これらを紐づけて記憶してもよい。記憶された情報は、例えば、管理対象マスタデータ(園児マスタ)ともいう。表2に、管理対象マスタデータの具体例を示すが、本開示は以下の例示には何ら制限されない。管理対象マスタデータは、例えば、本装置10Aのメモリ102または記憶装置104に記憶されてもよいし、本装置10A外部の記録媒体またはサーバ装置等に記憶されてもよい。
【表2】
【0049】
つぎに、相対距離算出部13は、例えば、前記対象位置情報及び前記監督位置情報に基づいて、前記管理対象と前記監督者との前記相対距離を算出する(S12、相対距離算出工程)。相対距離算出部13は、例えば、前記監督者の通知対象となる管理対象のそれぞれについて、前記管理対象と前記監督者との相対距離を算出できる。前記相対距離の算出は、例えば、球面三角法等を用いる公知の相対距離の算出方法が利用できる。なお、相対距離の算出手法は、球面三角法を用いる手法には限定されない。相対距離算出部13は、例えば、前記判定周期ごとに前記相対距離を算出することが好ましい。
【0050】
つぎに、判定部11は、例えば、前記相対距離が置き去り判定閾値を超えるか否かを判定し(S1A)、前記相対距離が置き去り判定閾値を超える場合(S1A、Yes)、監督者による管理対象の置き去りが発生したと判定する(S1B)。また、図示していないが、例えば、対象位置情報取得時刻に基づいて、さらに前記管理対象の置き去りの有無を判定してもよい。具体的に、例えば、前記管理対象マスタデータに記録された対象位置情報取得時刻(最新位置情報アップロード時刻)を現在時刻と比較し、現在時刻と前記対象位置情報取得時刻との差が、所定条件を満たした場合に、判定部11は、例えば、当該管理対象について、置き去りが発生した(または、置き去りが発生した可能性がある)と判定してもよい。前記所定条件は、特に制限されず、例えば、任意の期間が設定できる。前記所定条件の具体例として、例えば、前記「現在時刻と前記対象位置情報取得時刻との差」が、前記判定周期のn倍(例えば、1倍、2倍、3倍、4倍、または5倍等)を超える場合があげられる。
【0051】
本装置10Aが、例えば、前記通知部を含む場合、前記通知部は、例えば、判定部11により前記管理対象の置き去りが発生したと判定された場合、前記監督者に通知を行ってもよい(通知工程)。前記通知部は、例えば、さらに置き去りが発生した通知に加えて、前記置き去りが発生したと判定された管理対象の位置情報をさらに通知してもよい。前記位置情報は、例えば、前記管理対象マスタデータにおいて記録された、最新の対象位置情報があげられる。また、通知する位置情報は、例えば、移動履歴を含んでもよい。本装置10Aが通知部を含む場合、置き去りが発生した場合に監督者に通知が可能となる。また、本装置10Aが通知部を含む場合、本装置10Aは、例えば、さらに、置き去りが発生した管理対象の最新位置情報をも監督者に通知することが可能となる。このため、迅速かつ適切に置き去りが発生した管理対象の捜索を支援することができる。
【0052】
本実施形態の置き去り判定システムによれば、例えば、置き去り判定用チップ30を含む置き去り判定タグ300(名札)を管理対象である園児に持たせ、監督者である保育士は、自身のスマートフォン(置き去り判定端末20)により、置き去り判定閾値および判定周期の少なくとも一方を設定するだけで、本装置10Aにより、園児の置き去りを判定できる。このため、本実施形態の置き去り判定装置10Aを含む置き去り判定システムによれば、例えば、より簡便に管理対象の置き去りの発生を判定できる。したがって、本装置10によれば、簡便に管理対象の置き去りを防止できる。
【0053】
[実施形態3]
本実施形態の第1のプログラムは、前述の置き去り判定方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態の第1のプログラムは、コンピュータに、判定手順を実行させるためのプログラムである。
【0054】
前記判定手順は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する。
【0055】
また、本実施形態の第1のプログラムは、コンピュータを、判定手順として機能させるプログラムということもできる。
【0056】
本実施形態の第1のプログラムは、前記本開示の置き去り判定装置および置き去り判定方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態の第1のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリー(例えば、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリー、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本実施形態の第1のプログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本実施形態のプログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。
【0057】
[実施形態4]
本実施形態の第2のプログラムは、前述の置き去り判定システムにおける置き去り判定端末の処理の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、監督位置情報測定手順および情報送信手順を実行させるためのプログラムである。
【0058】
前記監督位置情報測定手順は、前記監督者の位置を示す監督位置情報を測定し、
前記情報送信手順は、前記本開示の置き去り判定装置に前記監督位置情報を送信する。
【0059】
また、本実施形態の第2のプログラムは、コンピュータを、監督位置情報測定手順および情報送信手順として機能させるプログラムということもできる。
【0060】
本実施形態の第2のプログラムは、前記本開示の置き去り判定システムおよび置き去り判定端末における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリー(例えば、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリー、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本実施形態のプログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本実施形態のプログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。
【0061】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0062】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
判定部を含み、
前記判定部は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する、置き去り判定装置。
(付記2)
前記判定部は、前記相対距離が、置き去り判定閾値を超えた場合に、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したと判定する、付記1記載の置き去り判定装置。
(付記3)
前記判定部は、判定周期ごとに前記置き去りが発生したか否かを判定する、付記1または2に記載の置き去り判定装置。
(付記4)
位置情報取得部、および相対距離算出部を含み、
前記位置情報取得部は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報及び前記監督者の位置を示す監督位置情報を取得し、
前記相対距離算出部は、前記対象位置情報及び前記監督位置情報に基づいて、前記管理対象と前記監督者との前記相対距離を算出する、付記1から3のいずれかに記載の置き去り判定装置。
(付記5)
前記位置情報取得部は、判定周期ごとに前記対象位置情報及び前記監督位置情報を取得する、付記4記載の置き去り判定装置。
(付記6)
前記位置情報取得部は、前記対象位置情報と紐づけて、対象位置情報取得時刻を取得し、
前記判定部は、前記対象位置情報取得時刻に基づいて、さらに前記管理対象の置き去りの有無を判定する、付記4または5記載の置き去り判定装置。
(付記7)
通知部を含み、
前記通知部は、前記判定部により前記管理対象の置き去りが発生したと判定された場合、前記監督者に通知を行う、付記1から6のいずれかに記載の置き去り判定装置。
(付記8)
前記通知部は、前記置き去りが発生した管理対象の位置情報をさらに通知する、付記7記載の置き去り判定装置。
(付記9)
前記管理対象が、動物である、付記1から8のいずれかに記載の置き去り判定装置。
(付記10)
監督位置情報測定部および情報送信部を含み、
前記監督位置情報測定部は、前記監督者の位置を示す監督位置情報を測定し、
前記情報送信部は、付記1から9のいずれかに記載の置き去り判定装置に前記監督位置情報を送信する、置き去り判定端末。
(付記11)
設定部を含み、
前記設定部は、置き去り判定閾値を設定可能であり、
前記情報送信部は、前記置き去り判定装置に前記置き去り判定閾値を送信する、付記10記載の置き去り判定端末。
(付記12)
設定部を含み、
前記設定部は、前記判定周期を設定可能であり、
前記監督位置情報測定部は、前記判定周期ごとに前記監督位置情報を測定し、
前記情報送信部は、前記判定周期ごとに前記監督位置情報を送信する、付記10または11記載の置き去り判定端末。
(付記13)
対象位置情報測定部および情報送信部を含み、
前記対象位置情報測定部は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報を測定し、
前記情報送信部は、付記1から9のいずれかに記載の置き去り判定装置に前記対象位置情報を送信する、置き去り判定用ICチップ。
(付記14)
付記13記載の置き去り判定用ICチップを含む置き去り判定用タグ。
(付記15)
付記1から9のいずれかに記載の置き去り判定装置と、付記10から12のいずれかに記載の置き去り判定端末と、付記13記載の置き去り判定用ICチップまたは付記14記載の置き去り判定用タグの少なくとも一つとを含む、置き去り判定システム。
(付記16)
判定工程を含み、
前記判定工程は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定する、置き去り判定方法。
(付記17)
前記判定工程は、前記相対距離が、置き去り判定閾値を超えた場合に、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したと判定する、付記16記載の置き去り判定方法。
(付記18)
前記判定工程は、判定周期ごとに前記置き去りが発生したか否かを判定する、付記16または17に記載の置き去り判定方法。
(付記19)
位置情報取得工程、および相対距離算出工程を含み、
前記位置情報取得工程は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報及び前記監督者の位置を示す監督位置情報を取得し、
前記相対距離算出工程は、前記対象位置情報及び前記監督位置情報に基づいて、前記管理対象と前記監督者との前記相対距離を算出する、付記16から18のいずれかに記載の置き去り判定方法。
(付記20)
前記位置情報取得工程は、判定周期ごとに前記対象位置情報及び前記監督位置情報を取得する、付記19記載の置き去り判定方法。
(付記21)
前記位置情報取得工程は、前記対象位置情報と紐づけて、対象位置情報取得時刻を取得し、
前記判定工程は、前記対象位置情報取得時刻に基づいて、さらに前記管理対象の置き去りの有無を判定する、付記19または20記載の置き去り判定方法。
(付記22)
通知工程を含み、
前記通知工程は、前記判定工程により前記管理対象の置き去りが発生したと判定された場合、前記監督者に通知を行う、付記16から21のいずれかに記載の置き去り判定方法。
(付記23)
前記通知工程は、前記置き去りが発生した管理対象の位置情報をさらに通知する、付記22記載の置き去り判定方法。
(付記24)
前記管理対象が、動物である、付記16から23のいずれかに記載の置き去り判定方法。
(付記25)
判定手順を含み、
前記判定手順は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記26)
前記判定手順は、前記相対距離が、置き去り判定閾値を超えた場合に、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したと判定する、付記25記載のプログラム。
(付記27)
前記判定手順は、判定周期ごとに前記置き去りが発生したか否かを判定する、付記25または26に記載のプログラム。
(付記28)
位置情報取得手順、および相対距離算出手順を含み、
前記位置情報取得手順は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報及び前記監督者の位置を示す監督位置情報を取得し、
前記相対距離算出手順は、前記対象位置情報及び前記監督位置情報に基づいて、前記管理対象と前記監督者との前記相対距離を算出する、付記25から27のいずれかに記載のプログラム。
(付記29)
前記位置情報取得手順は、判定周期ごとに前記対象位置情報及び前記監督位置情報を取得する、付記28記載のプログラム。
(付記30)
前記位置情報取得手順は、前記対象位置情報と紐づけて、対象位置情報取得時刻を取得し、
前記判定手順は、前記対象位置情報取得時刻に基づいて、さらに前記管理対象の置き去りの有無を判定する、付記28または29記載のプログラム。
(付記31)
通知手順を含み、
前記通知手順は、前記判定手順により前記管理対象の置き去りが発生したと判定された場合、前記監督者に通知を行う、付記25から30のいずれかに記載のプログラム。
(付記32)
前記通知手順は、前記置き去りが発生した管理対象の位置情報をさらに通知する、付記31記載のプログラム。
(付記33)
前記管理対象が、動物である、付記25から32のいずれかに記載のプログラム。
(付記34)
監督位置情報測定手順および情報送信手順を含み、
前記監督位置情報測定手順は、前記監督者の位置を示す監督位置情報を測定し、
前記情報送信手順は、付記1から9のいずれかに記載の置き去り判定装置に前記監督位置情報を送信し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記35)
設定手順を含み、
前記設定手順は、置き去り判定閾値を設定可能であり、
前記情報送信手順は、前記置き去り判定装置に前記置き去り判定閾値を送信する、付記34記載のプログラム。
(付記36)
設定手順を含み、
前記設定手順は、前記判定周期を設定可能であり、
前記監督位置情報測定手順は、前記判定周期ごとに前記監督位置情報を測定し、
前記情報送信手順は、前記判定周期ごとに前記監督位置情報を送信する、付記34または35記載のプログラム。
(付記37)
判定手順を含み、
前記判定手順は、管理対象と監督者との相対距離に基づいて、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記38)
前記判定手順は、前記相対距離が、置き去り判定閾値を超えた場合に、前記監督者による前記管理対象の置き去りが発生したと判定する、付記37記載の記録媒体。
(付記39)
前記判定手順は、判定周期ごとに前記置き去りが発生したか否かを判定する、付記37または38に記載の記録媒体。
(付記40)
位置情報取得手順、および相対距離算出手順を含み、
前記位置情報取得手順は、前記管理対象の位置を示す対象位置情報及び前記監督者の位置を示す監督位置情報を取得し、
前記相対距離算出手順は、前記対象位置情報及び前記監督位置情報に基づいて、前記管理対象と前記監督者との前記相対距離を算出する、付記37から39のいずれかに記載の記録媒体。
(付記41)
前記位置情報取得手順は、判定周期ごとに前記対象位置情報及び前記監督位置情報を取得する、付記40記載の記録媒体。
(付記42)
前記位置情報取得手順は、前記対象位置情報と紐づけて、対象位置情報取得時刻を取得し、
前記判定手順は、前記対象位置情報取得時刻に基づいて、さらに前記管理対象の置き去りの有無を判定する、付記40または41記載の記録媒体。
(付記43)
通知手順を含み、
前記通知手順は、前記判定手順により前記管理対象の置き去りが発生したと判定された場合、前記監督者に通知を行う、付記37から42のいずれかに記載の記録媒体。
(付記44)
前記通知手順は、前記置き去りが発生した管理対象の位置情報をさらに通知する、付記43記載の記録媒体。
(付記45)
前記管理対象が、動物である、付記37から44のいずれかに記載の記録媒体。
(付記46)
監督位置情報測定手順および情報送信手順を含み、
前記監督位置情報測定手順は、前記監督者の位置を示す監督位置情報を測定し、
前記情報送信手順は、付記1から9のいずれかに記載の置き去り判定装置に前記監督位置情報を送信し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記47)
設定手順を含み、
前記設定手順は、置き去り判定閾値を設定可能であり、
前記情報送信手順は、前記置き去り判定装置に前記置き去り判定閾値を送信する、付記46記載の記録媒体。
(付記48)
設定手順を含み、
前記設定手順は、前記判定周期を設定可能であり、
前記監督位置情報測定手順は、前記判定周期ごとに前記監督位置情報を測定し、
前記情報送信手順は、前記判定周期ごとに前記監督位置情報を送信する、付記46または47記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本開示は、前記判定部により、管理対象と監督者との相対距離に基づいて前記監督者により前記管理対象の置き去りが発生したか否かを判定できる。このため、本開示によれば、例えば、監督者により管理対象の名札を読み取り点呼するなどの手間をかけずに、より簡便に管理対象の置き去りの発生を判定できる。したがって、本開示によれば、簡便に管理対象の置き去りを防止できる。よって、本開示は、例えば、保育業、介護業、観光業、動物取扱業、公務(看守)等の分野において有用である。
【符号の説明】
【0064】
10、10A 置き去り判定装置
11 判定部
12 位置情報取得部
13 相対距離算出部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス
100 置き去り判定システム
20 置き去り判定端末
21 監督位置情報測定部
22 情報送信部
23 設定部
201 中央処理装置
202 メモリ
203 バス
204 記憶装置
205 入力装置
206 出力装置
207 通信デバイス
30 置き去り判定用ICチップ
31 対象位置情報測定部
32 情報送信部
300 置き去り判定用タグ
50 通信回線網