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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165677
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】冷蔵庫ストッカー
(51)【国際特許分類】
   F25D 25/00 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
F25D25/00 P
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082061
(22)【出願日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】391043310
【氏名又は名称】株式会社伊勢藤
(74)【代理人】
【識別番号】100194467
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 健文
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 剛
(57)【要約】
【課題】冷蔵庫内のスペースを効率よく使用することができる冷蔵庫ストッカーを提供する。
【解決手段】冷蔵庫ストッカー100は、下部トレイ部1と、上部トレイ部4とを備える。下部トレイ部1は、下トレイ2、及び下トレイ2から上方に延びる支持部材3を有する。上部トレイ部4は、下トレイ2の上方に間隔をおいて配置された上トレイ5、及び上トレイ5に接続され、前記支持部材3に対して取外し可能に取り付けられた取付部材6を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下トレイ、及び前記下トレイから上方に延びる支持部材を有する下部トレイ部と、
前記下トレイの上方に間隔をおいて配置された上トレイ、及び前記上トレイに接続され、前記支持部材に対して取外し可能に取り付けられた取付部材を有する上部トレイ部と、
を備える、
冷蔵庫ストッカー。
【請求項2】
前記取付部材は、前記上トレイから下方に突き出る脚部を有し、
前記脚部が、前記支持部材に対して、取外し可能に取り付けられる、
請求項1に記載の冷蔵庫ストッカー。
【請求項3】
前記取付部材は、前記上トレイの端部に接続され鉛直面に沿った上側鉛直板を含み、
前記支持部材は、前記下トレイの端部に接続され鉛直面に沿った下側鉛直板を含み、
前記下側鉛直板の上端面が前記上側鉛直板の下端面に載置されることで、前記取付部材が前記支持部材に対して取外し可能に取り付けられる、
請求項2に記載の冷蔵庫ストッカー。
【請求項4】
前記上側鉛直板は、前記上トレイの高さ位置を調整可能に構成されている、
請求項3に記載の冷蔵庫ストッカー。
【請求項5】
前記下側鉛直板は、前記下トレイの高さ位置を調整可能に構成されている、
請求項3に記載の冷蔵庫ストッカー。
【請求項6】
前記脚部は、複数の突片を含み、
前記支持部材は、前記突片を差込可能な複数の保持穴を有する、
請求項2に記載の冷蔵庫ストッカー。
【請求項7】
前記下トレイは、前記支持部材に対して取外し可能に取り付けられ、
前記上トレイは、前記取付部材に対して取外し可能に取り付けられている、
請求項1に記載の冷蔵庫ストッカー。
【請求項8】
前記下トレイと前記上トレイとの少なくとも一方は、1つの卵を載置可能な凹部を複数有する卵トレイである、
請求項1に記載の冷蔵庫ストッカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷蔵庫ストッカーに関し、より詳細には、冷蔵庫内の収納物を収納可能なストッカーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、冷蔵庫ストッカーの一態様が開示されている。特許文献1の冷蔵庫ストッカーは、卵収納ケースである。特許文献1の卵収納ケースは、ケース部内に卵収納プレートが設置されており、卵収納プレートに対して卵を収納した状態で、冷蔵庫内に収納しておくことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-254966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の卵収納ケースは、冷蔵庫内に配置されることで、冷蔵庫内に卵を収納することができる。しかし、冷蔵庫の棚内の高さは、冷蔵庫内に収納される収納物を収納できる高さにするために所定以上の高さにする必要があるが、当該棚に対して特許文献1の卵収納ケースを置くと、卵収納ケースの上方の空間が無駄なスペースになる場合がある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされ、冷蔵庫内のスペースを効率よく使用することができる冷蔵庫ストッカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る一態様の冷蔵庫ストッカーは、下トレイ、及び前記下トレイから上方に延びる支持部材を有する下部トレイ部と、前記下トレイの上方に間隔をおいて配置された上トレイ、及び前記上トレイに接続され、前記支持部材に対して取外し可能に取り付けられた取付部材を有する上部トレイ部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示に係る上記態様の冷蔵庫ストッカーは、上下方向に複数のトレイを有するため、冷蔵庫内のスペースを効率よく使用することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本開示の実施形態に係る冷蔵庫ストッカーが冷蔵庫の棚に載置された状態の斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る冷蔵庫ストッカーにおいて、下部トレイ部と上部トレイ部とが離れた状態の斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る冷蔵庫ストッカーの斜視図である。
図4図4は、実施形態に係る冷蔵庫ストッカーの上部トレイ部において、前後方向に直交する断面での断面図である。
図5図5Aは、実施形態に係る上部トレイ部において、上トレイに対して取付部材を取り付ける際の取付方法を説明する斜視図である。図5Aは、実施形態に係る上部トレイ部において、上トレイに対して取付部材を取り付ける際の取付方法を説明するための、上下方向に直交する断面での断面図である。
図6図6は、変形例に係る冷蔵庫ストッカーの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態>
以下、本実施形態に係る冷蔵庫ストッカー100について、添付図面を参照にして詳細に説明する。
【0009】
冷蔵庫ストッカー100は、冷蔵庫内の収納に用いられる器具である。冷蔵庫ストッカー100は、図1に示すように、下トレイ2を有する下部トレイ部1と、上トレイ5を有する上部トレイ部4とを備える。下部トレイ部1は、下トレイ2に接続された支持部材3を有する。支持部材3は、下トレイ2から上方に延びている。上部トレイ部4は、支持部材3に対して取外し可能に取り付けられた取付部材6を有する。
【0010】
冷蔵庫ストッカー100は、下トレイ2と、下トレイ2の上方に配置された上トレイ5とを備えることで、冷蔵庫内の収納スペースを有効活用できる。冷蔵庫ストッカー100は、下トレイ2と上トレイ5とを備えることで、1つのトレイのみを有するストッカーよりも大きくなるが、下部トレイ部1を冷蔵庫内に残したまま、上部トレイ部4だけを冷蔵庫の外に移動させることができる。したがって、使い勝手が損なわれることなく、冷蔵庫内の収納スペースを有効活用できる。
【0011】
本明細書でいう「平行」とは、2つの直線、面、辺等(以下、直線等という)が、延長しても交差しないことのみを意味するのではなく、直線等を延長した場合に10°以内で交差する場合も含むこととする。「直交」とは、2つの直線等が、90°±10°の範囲で交差する場合を含み、2つの直線等が実際は離れているが、延長した場合に交差する場合も「直交」に含む。
【0012】
説明の便宜上、トレイの長さ方向を「前後方向」とし、トレイの幅方向を「左右方向」とし、前後方向及び左右方向に直交する方向を「上下方向」として定義する。ただし、これら方向の定義は、説明の便宜上特定したに過ぎず、使用態様を特定する意図はない。
(冷蔵庫ストッカー100)
【0013】
冷蔵庫ストッカー100は、冷蔵庫内に配置される。冷蔵庫ストッカー100は、例えば、冷蔵庫の棚7の上や、冷蔵庫の扉の収納棚に置かれることが好ましい。冷蔵庫ストッカー100は、上述したように、下部トレイ部1の上に上部トレイ部4が配置されて構成されている。
【0014】
冷蔵庫ストッカー100の材料には、透明な合成樹脂が用いられることが好ましい。これによって、ユーザは、冷蔵庫ストッカー100を移動させることなく、冷蔵庫ストッカー100に収納された小物や物品等(以下、収納物という)を視認することができ、収納物を容易に探すことができる。ここでいう「透明」は、材料を通して収納物が視認できる程度の光透過性を有することを意味し、半透明や有色透明も含まれる。ただし、冷蔵庫ストッカー100の材料としては、特に制限はなく、例えば、パルプ、ガラス、金属等であってもよい。
(上部トレイ部4)
【0015】
上部トレイ部4は、冷蔵庫ストッカー100において、下部トレイ部1の上方に配置される。上部トレイ部4は、図2に示すように、上トレイ5と、一対の取付部材と、を備える。上部トレイ部4は、上トレイ5と一対の取付部材とが、組み立て及び分解が可能に構成されている。したがって、販売・購入の際には分解した状態にすることで、持ち運びを容易にしながら、使用の際に組み立てて使用することができるし、パーツごとの販売・購入も可能である。また、使用しないときには、分解して収納しておくこともできる。
【0016】
上トレイ5は、下トレイ2の上方に間隔をおいて配置される。上トレイ5は、冷蔵庫内に収納される収納物を収納可能な容器である。本実施形態に係る上トレイ5は、複数の凹部54を有する卵トレイである。1つの凹部54には、1つの卵を載置できる。各凹部54は、上トレイ5を貫通する貫通穴である。ただし、凹部54は、非貫通穴からなる窪みであってもよい。上トレイ5としては、卵トレイに限らず、凹部54が形成されていないフラットトレイであってもよいし、複数の区画を形成する仕切りが形成されたトレイであってもよい。
【0017】
複数の凹部54は、縦横に整然と並ぶように形成されていることが好ましい。本実施形態では、複数の凹部54は、左右方向に2つ、前後方向に6つの合計12個の凹部54が、行列状に配置されている。
【0018】
上トレイ5の左右方向の端部は、図3に示すように、下方に延びる垂下片53を有する。垂下片53の上下方向の長さは、取付部材の内側に突き出るリブ62間の距離と同じ長さに形成されている。
【0019】
一対の取付部材6は、上トレイ5の左右方向の端部に接続されている。取付部材6は、下部トレイ部1の支持部材3に対して、取外し可能に取り付けられる。本実施形態に係る取付部材6は、上下方向に幅を有し、かつ前後方向に長さを有する鉛直板(以下、上側鉛直板6という)で構成されている。上側鉛直板6は、矩形状に形成されており、上トレイ5の前後方向の全長にわたって形成されている。上側鉛直板6の主面は、鉛直面に平行であり、また、上トレイ5の主面に直交する。上側鉛直板6の下側の端部は、上トレイ5よりも下方に突き出ている。上側鉛直板6において、下トレイ2よりも下方に突き出る部分を「脚部61」という場合がある。脚部61の下端は、同一平面状に位置している。
【0020】
脚部61は、図3に示すように、上側鉛直板6の下端面の内縁から下方に突き出る内側規制片64を備える。上側鉛直板6の下端面は水平面に平行である。上側鉛直板6が、下部トレイ部1の支持部材3の上端面に載置されると、内側規制片64が支持部材3の上端面の内縁よりも下方に突き出る。このように構成されることで、支持部材3の上端面に上側鉛直板6が載置された状態において、支持部材3と上側鉛直板6とが、左右方向にずれるのを抑制できる。
【0021】
各上側鉛直板6は、図4に示すように、複数のリブ(以下、取付リブ62という)を有する。各取付リブ62は、上側鉛直板6の主面の裏面(内側面という場合がある)から内側に突き出ている。各取付リブ62は、前後方向の全長にわたって形成されている。複数の取付リブ62は、上下方向に一定の間隔をおいて形成されている。上トレイ5の幅方向の端部(すなわち垂下片53)は、上下方向に隣り合う一対の取付リブ62の間に嵌まり込む。
【0022】
上側鉛直板6は、図5Bに示すように、隣り合う取付リブ62の間において前後方向に開口する係止穴621を有する。係止穴621は、一対の取付リブ62の間の全ての箇所に形成されている。すなわち、複数の係止穴621は、上下方向に一定の間隔をおいて形成されている。また、上トレイ5の左右方向の端部は、係止穴621に通される係止爪622を有する。係止爪622は、上トレイ5の左右方向の各端部において、前後方向に間隔をおいて複数形成されている。上トレイ5の左右方向の一方の端部に形成された複数の係止爪622の先端は、後方向に向いており、他方の端部に形成された複数の係止爪622の先端は、前方向に向いている。なお、上トレイ5に形成された全ての係止爪622の先端が、同じ方向を向いていてもよい。
【0023】
図5Aに示すように、複数の取付リブ62のうちの所望の隣り合う取付リブ62の間に、上トレイ5の左右方向の端部を嵌め込んだ状態で、上トレイ5に対して、上側鉛直板6を前後方向のいずれかに移動させると、係止穴621に係止爪622が入り込む。また、上側鉛直板6の取付リブ62には、係止穴621に係止爪622が入り込んだ状態を保持する保持突起613が形成されている。これによって、上側鉛直板6は、上トレイ5の左右方向の端部に対して取り付けられる。なお、上トレイ5から上側鉛直板6を取り外す場合、上側鉛直板6を取り付け時とは反対側に移動させればよい。
【0024】
このように、上トレイ5は、複数の取付リブ62から所望の取付リブ62を選択することで、上側鉛直板6に対して、所望の高さ位置に取り付けることができる。言い換えると、上側鉛直板6は、上トレイ5の高さ位置を調整可能に構成されている。これによって、ユーザは、収納物に応じて上トレイ5の高さ位置を設定することができ、冷蔵庫内の収納スペースをより有効活用することができる。
【0025】
しかも、上トレイ5の高さ位置を変更することで、脚部61の長さを変更できる。これによって、例えば、上部トレイ部4を下部トレイ部1から外し、キッチンデッキ等の別の場所に置いた場合に、使い勝手のよい高さにすることができる。例えば、脚部61の下端と上トレイ5の下面との間の距離を比較的長く設定しておけば、キッチンデッキに、きゅうりやミニトマト、ソーセージ等が置いてあっても、その上に跨るようにして、上部トレイ部4を置くこともできる。
(下部トレイ部1)
【0026】
下部トレイ部1は、上部トレイ部4の下方に配置される。下部トレイ部1は、図2に示すように、下トレイ2と、一対の支持部材3と、を備える。下部トレイ部1は、上部トレイ部4と同様、下トレイ2と支持部材3とが、組み立て及び分解が可能に構成されている。
【0027】
下トレイ2は、冷蔵庫内に収納される収納物を収納可能な容器である。本実施形態に係る下トレイ2は、穴等の凹凸を有さないフラットトレイである。下トレイ2は、底板21と、底板21の外縁から上方に突き出る外周起立片22とを備える。下トレイ2は、底板21が全面にわたって平板であるが、複数の区画を形成する仕切りが設けられてもよい。また、下トレイ2は、卵トレイであってもよい。
【0028】
支持部材3は、下トレイ2の左右方向の端部に接続されている。支持部材3は、上下方向に幅を有し、かつ前後方向に長さを有する鉛直板(以下、下側鉛直板31という)で構成されている。下側鉛直板31は、矩形状に形成されており、下側鉛直板31の主面は、鉛直面に沿っている。下側鉛直板31は、下トレイ2の前後方向の全長にわたって形成されている。
【0029】
下側鉛直板31は、脚部61、複数の取付リブ62、及び複数の係止穴621を有する。下側鉛直板31の構造は、上側鉛直板6の構造と同じであるため、説明は省略する。下トレイ2は、係止穴621に通される複数の係止爪622を有する。下トレイ2の係止爪622も、上トレイ5の係止爪622と同じ構造であるため、説明は省略する。
(使用方法)
【0030】
まず、ユーザは、下部トレイ部1、及び上部トレイ部4を構成するために、各パーツを組み立てる。具体的には、上部トレイ部4は、上トレイ5の左右方向の端部に対して、一対の取付部材6を取り付ける。図5Aに示すように、上トレイ5の端部を、取付部材6の隣り合う取付リブ62の間に嵌め込み、図5Bに示すように、上トレイ5に対して、取付部材6を前後方向のいずれかに移動させ、上トレイ5に取付部材6を取り付ける。下部トレイ部1についても、同様に、下トレイ2の左右方向の端部に対して、一対の支持部材3を取り付ける。
【0031】
次に、下部トレイ部1に対して、上部トレイ部4を載せる。図3に示すように、下部トレイ部1の支持部材3の上端面に上部トレイ部4の取付部材の下端面を載せることで、下部トレイ部1に上部トレイ部4が取り付けられる。この状態において、左右方向の両側の内側規制片64は、支持部材3の上端面の内縁から下方に突き出るため、上部トレイ部4が、下部トレイ部1に対して、左右方向にずれることを抑制できる。
【0032】
さらに、支持部材3の上端面に、左右方向に延びる溝部311が形成されると共に、取付部材6の下端面に、左右方向に延びる凸部63が形成されている。下部トレイ部1の上に上部トレイ部4が載ると、凸部63は溝部311に嵌まり込む。このように構成されていることで、上部トレイ部4が、下部トレイ部1に対して、前後方向にずれることを抑制できる。なお、凸部63及び溝部311は、前後方向に間隔をおいて複数設けられているが、1つの凸部63及び溝部311が設けられるのみであってもよい。
【0033】
本実施形態に係る冷蔵庫ストッカー100は、図1に示すように、例えば、冷蔵庫の棚7に載置される。図1には、上トレイ5に卵が収納された使用態様が示されている。なお、上トレイ5には、購入した卵パックに収まった複数の卵を、卵パックごと収納してもよい。ユーザは、例えば、卵を調理に使用する際、上部トレイ部4のみを持ち上げると、上部トレイ部4を、下部トレイ部1から容易に切り離すことができる。したがって、ユーザは、下部トレイ部1を冷蔵庫に残したまま、上部トレイ部4のみを移動させることができる。
<変形例>
【0034】
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(第1変形例)
【0035】
上記実施形態に係る下部トレイ部1の各支持部材3は、下トレイ2の前後方向の全長にわたって形成された鉛直板31であったが、例えば、図6に示すように、前後方向に離れた複数の支柱板32で構成されてもよい。本実施形態に係る下部トレイ部1は、複数の支持部材3として、4つの支柱板32を備える。
【0036】
各支柱板32は、上下方向に延びている。各支柱板32は、挿入部321と、保持穴323とを備える。挿入部321は、支柱板32の下端部に形成されている。挿入部321は、下トレイ2の外周起立片22に形成された取付穴221に挿入される。保持穴323は、支柱板32の上面の開口面である。保持穴323は、上方に向いている。
【0037】
取付穴221は、下トレイ2の外周起立片22において、複数箇所に形成されている。取付穴221は、外周起立片22の上面の開口面である。取付穴221に支柱板32の挿入部321が挿し入れられることで、支柱板32は下トレイ2に取り付けられる。これによって、支柱板32は、下トレイ2から上方に延びている。
【0038】
挿入部321と取付穴221との接続状態を維持するために、下部トレイ部1は、下側保持部を有することが好ましい。本実施形態において下側保持部は、挿入部321に形成された下引掛凸部322と、取付穴221の奥部に形成された下引掛凹部222とを備える。下引掛凸部322と下引掛凹部222は、互いに引っ掛けられることで、取付穴221内に挿入部321を保持することができる。
【0039】
上部トレイ部4は、取付部材6として、上トレイ5に接続された突片611を備える。突片611は、上トレイ5の下面よりも下方に突き出ている。すなわち、突片611は、脚部61でもある。突片611は、上トレイ5の左右方向の端部に形成され、かつ前後方向に間隔をおいて形成されている。各突片611は、支柱板32の保持穴323に差し込まれる。これによって、上部トレイ部4は、複数の支柱板32に対して、取外し可能に取り付けられる。
【0040】
突片611と保持穴323との接続状態を維持するために、上部トレイ部4及び下部トレイ部1は、上側保持部を有することが好ましい。本実施形態において上側保持部は、各突片611に形成された上引掛凹部612と、保持穴323の開口周囲に形成された上引掛凸部324とを備える。上引掛凸部324と上引掛凹部612は、互いに引っ掛けられることで、保持穴323内に突片611を保持することができる。
【0041】
下側保持部の接続の強さは、上側保持部の接続の強さよりも強いことが好ましい。ここでいう「接続の強さ」は、接続された2部材同士の離れにくさを意味する。このように構成されることで、ユーザが上部トレイ部4を持ち上げた際に、上側保持部よりも先に下側保持部が外れることを軽減することができる。接続の強さを強くするためには、例えば、凸部63の高さを高くすると共に凹部54の深さを深くしたり、凸部63及び凹部54の数を増やしたりすることが挙げられる。
なお、本変形例において上トレイ51の周囲には、外周起立片52が形成されているが、実施形態と同様に、外周起立片52はなくてもよい。
(その他の変形例)
上部トレイ部4と下部トレイ部1とを同じ構造とし、適宜、上下入れ替えて使用してもよい。
【0042】
上記実施形態及び第1変形例では、全てのパーツが分解可能に構成されたが、上部トレイ部4において、分解できないように構成し、また、下部トレイ部1において、分解できないように構成してもよい。
上記実施形態及び第1変形例の冷蔵庫ストッカー100は、上下2段のトレイを有したが、3段、4段、・・・と更にトレイを追加してもよい。
<まとめ>
【0043】
以上説明したように、第1の態様に係る冷蔵庫ストッカー100は、下部トレイ部1と、上部トレイ部4とを備える。下部トレイ部1は、下トレイ2、及び下トレイ2から上方に延びる支持部材3を有する。上部トレイ部4は、下トレイ2の上方に間隔をおいて配置された上トレイ5、及び上トレイ5に接続され、支持部材3に対して取外し可能に取り付けられた取付部材6を有する。
【0044】
この態様によれば、下トレイ2と、下トレイ2の上方に配置された上トレイ5とを備えることで、冷蔵庫内の収納スペースを有効活用できる。また、冷蔵庫ストッカー100は、下トレイ2と上トレイ5とを備えることで、1つのトレイのみを有するストッカーよりも大きくなるが、下部トレイ部1を冷蔵庫内に残したまま、上部トレイ部4だけを冷蔵庫の外に移動させることができる。したがって、使い勝手が損なわれることなく、冷蔵庫内の収納スペースを有効活用できる。
【0045】
第2の態様に係る冷蔵庫ストッカー100では、第1の態様において、取付部材6は、上トレイ5から下方に突き出る脚部61を有する。脚部61が、支持部材3に対して、取外し可能に取り付けられる。この態様によれば、上部トレイ部4を下部トレイ部1から外して、別の場所に移動させた際に、安定して載置できる。
【0046】
第3の態様に係る冷蔵庫ストッカー100では、第2の態様において、取付部材6は、上トレイ5の端部に接続され鉛直面に沿った上側鉛直板6を含む。支持部材3は、下トレイ2の端部に接続され鉛直面に沿った下側鉛直板31を含む。下側鉛直板31の上端面が上側鉛直板6の下端面に載置されることで、取付部材が支持部材3に対して取外し可能に取り付けられる、この態様によれば、上部トレイ部4を下部トレイ部1から外す際に、容易に外すことができる。
【0047】
第4の態様に係る冷蔵庫ストッカー100では、第3の態様において、上側鉛直板6は、上トレイ5の高さ位置を調整可能に構成されている。この態様によれば、ユーザは所望の位置に上トレイ5の位置を設定することができる。
【0048】
第5の態様に係る冷蔵庫ストッカー100では、第3又は第4の態様において、下側鉛直板31は、下トレイ2の高さ位置を調整可能に構成されている。この態様によれば、ユーザは所望の位置に下トレイ2の位置を設定することができる。
【0049】
第6の態様に係る冷蔵庫ストッカー100では、第2~5のいずれか1つの態様において、脚部61は、複数の突片611を含む。支持部材3は、突片611を差込可能な複数の保持穴323を有する。この態様によれば、下部トレイ部1に対する上部トレイ部4の接続状態を安定化させることができる。
【0050】
第7の態様に係る冷蔵庫ストッカー100では、第1~6のいずれか1つの態様において、下トレイ2は、前記支持部材3に対して取外し可能に取り付けられ、上トレイ5は、取付部材に対して取外し可能に取り付けられている。この態様によれば、不使用時には分解して収納しておくことができる。
【0051】
第8の態様に係る冷蔵庫ストッカー100では、第1~7のいずれか1つの態様において、下トレイ2と上トレイ5との少なくとも一方は、1つの卵を載置可能な凹部54を複数有する卵トレイである。この態様によれば、卵を収納可能な冷蔵庫ストッカー100とすることができる。
【符号の説明】
【0052】
100 冷蔵庫ストッカー
1 下部トレイ部
2 下トレイ
3 支持部材
31 下側鉛直板
32 支柱板
321 挿入部
323 保持穴
4 上部トレイ部
5 上トレイ
54 凹部
6 上側鉛直板(取付部材)
61 脚部
611 突片(取付部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6