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特開2024-165680エレベーターの二酸化炭素回収装置、エレベーター、及びエレベーターの二酸化炭素回収システム
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  • 特開-エレベーターの二酸化炭素回収装置、エレベーター、及びエレベーターの二酸化炭素回収システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165680
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】エレベーターの二酸化炭素回収装置、エレベーター、及びエレベーターの二酸化炭素回収システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 11/02 20060101AFI20241121BHJP
   B66B 5/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
B66B11/02 Z
B66B5/00 G
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082066
(22)【出願日】2023-05-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003568
【氏名又は名称】弁理士法人加藤国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福岡 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】谷島 誠
(72)【発明者】
【氏名】藤野 潤
(72)【発明者】
【氏名】弓野 空良
【テーマコード(参考)】
3F304
3F306
【Fターム(参考)】
3F304EA02
3F304ED18
3F306CB06
3F306CB60
(57)【要約】
【課題】昇降路内の二酸化炭素を効率良く回収することができるエレベーターの二酸化炭素回収装置、エレベーター、及びエレベーターの二酸化炭素回収システムを得ることを目的とする。
【解決手段】二酸化炭素回収システムは、監視装置30を有している。監視装置30は、交換判定部31と、通信部32とを有している。交換判定部31は、二酸化炭素吸着体26の交換の要否を判定する。通信部32は、通信ネットワーク40を介して、情報センター50と通信可能である。また、通信部32は、交換判定部31によって二酸化炭素吸着体26の交換が必要であると判定された場合に、交換要求信号を情報センター50に送信する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路内を上下方向へ移動する移動体に設けられ、二酸化炭素吸着剤を含む二酸化炭素吸着体が収容される容器
を備え、
前記容器の上部及び下部のいずれか一方には、第1通気口が設けられており、
前記容器の上部及び下部の他方には、第2通気口が設けられており、
前記容器に前記二酸化炭素吸着体が収容された状態で前記移動体が移動することにより、前記二酸化炭素吸着体に前記昇降路内の空気が通されるエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項2】
前記容器に設けられ、前記容器内に塵埃が入り込むことを抑制するフィルター
をさらに備えている請求項1記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項3】
前記第1通気口に対向する第1位置と前記第2通気口に対向する第2位置との間で、前記容器の外周において前記フィルターを移動させるフィルター移動機構
をさらに備えている請求項2記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項4】
前記第1通気口は、前記移動体に対向しており、
前記第2通気口は、前記容器における前記移動体とは反対側に位置しており、
前記フィルター移動機構では、前記フィルターを移動させる2つフィルター駆動装置が用いられており、
前記2つのフィルター駆動装置は、前記容器に対して前記移動体とは反対側に位置しており、
前記容器を鉛直方向に沿って見たとき、前記2つのフィルター駆動装置の間に前記第2通気口が位置している請求項3記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項5】
前記第1通気口と前記第2通気口との間に空気の流れを発生させるファン
をさらに備えている請求項1記載のエレベータの二酸化炭素回収装置。
【請求項6】
前記ファンの回転方向は、第1回転方向と、前記第1回転方向とは逆の回転方向である第2回転方向との間で切替可能である請求項5記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項7】
前記容器を前記フィルターとともに上下反転させる反転装置
をさらに備えている請求項2記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の二酸化炭素回収装置
を備えているエレベーター。
【請求項9】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の二酸化炭素回収装置、及び
前記二酸化炭素吸着体の交換の要否を判定する交換判定部と、前記交換判定部によって前記二酸化炭素吸着体の交換が必要であると判定された場合に、交換要求信号を情報センターに送信する通信部とを有している監視装置
を備えているエレベーターの二酸化炭素回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エレベーターの二酸化炭素回収装置、エレベーター、及びエレベーターの二酸化炭素回収システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の二酸化炭素除去装置は、密閉空間内に設置されている。また、二酸化炭素除去装置内には、カートリッジと吸引装置とが設けられている。カートリッジには、二酸化炭素吸着剤が充填されている。吸引装置は、密閉空間内の空気を二酸化炭素吸着剤に接触させるように気流を発生させる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-065945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来の二酸化炭素除去装置では、カートリッジに隣接する吸引装置によって気流を発生させている。このため、カートリッジの周辺の空気しかカートリッジ内に取り込むことができず、密閉空間が大きい場合には、二酸化炭素の回収効率が低くなる。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、昇降路内の二酸化炭素を効率良く回収することができるエレベーターの二酸化炭素回収装置、エレベーター、及びエレベーターの二酸化炭素回収システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るエレベーターの二酸化炭素回収装置は、昇降路内を上下方向へ移動する移動体に設けられ、二酸化炭素吸着剤を含む二酸化炭素吸着体が収容される容器を備え、容器の上部及び下部のいずれか一方には、第1通気口が設けられており、容器の上部及び下部の他方には、第2通気口が設けられており、容器に二酸化炭素吸着体が収容された状態で移動体が移動することにより、二酸化炭素吸着体に昇降路内の空気が通される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、昇降路内の二酸化炭素を効率良く回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1によるエレベーターを示す概略の構成図である。
図2図1のかご、釣合おもり、及び二酸化炭素回収装置を示す側面図である。
図3図2のフィルターが第1位置に移動した状態を示す側面図である。
図4】実施の形態1によるエレベーターの二酸化炭素回収システムを示すブロック図である。
図5図4の監視装置による交換判定処理を示すフローチャートである。
図6】実施の形態2によるエレベーターの二酸化炭素回収装置を示す構成図である。
図7】実施の形態3によるエレベーターのかご、釣合おもり、及び二酸化炭素回収装置を示す側面図である。
図8】実施の形態4によるエレベーターの二酸化炭素回収装置を示す構成図である。
図9】実施の形態1~4のエレベーター制御装置、監視装置、及び情報センターの各機能を実現する処理回路の第1例を示す構成図である。
図10】実施の形態1~4のエレベーター制御装置、監視装置、及び情報センターの各機能を実現する処理回路の第2例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるエレベーターを示す概略の構成図である。図において、昇降路1の上には、機械室2が設けられている。機械室2には、巻上機3、そらせ車4、及びエレベーター制御装置5が設置されている。
【0010】
巻上機3は、駆動シーブ6、図示しない巻上機モーター、及び図示しない巻上機ブレーキを有している。巻上機モーターは、駆動シーブ6を回転させる。巻上機ブレーキは、駆動シーブ6の静止状態を保持する。また、巻上機ブレーキは、駆動シーブ6の回転を制動する。
【0011】
駆動シーブ6及びそらせ車4には、懸架体7が巻き掛けられている。懸架体7としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。懸架体7の第1端部には、移動体としてのかご8が接続されている。懸架体7の第2端部には、釣合おもり9が接続されている。
【0012】
かご8及び釣合おもり9は、懸架体7により吊り下げられており、駆動シーブ6を回転させることにより昇降路1内を上下方向へ移動する。エレベーター制御装置5は、巻上機3を制御することにより、かご8の運行を制御する。
【0013】
昇降路1内には、図示しない一対のかごガイドレールと、図示しない一対の釣合おもりガイドレールとが設置されている。一対のかごガイドレールは、かご8の昇降を案内する。一対の釣合おもりガイドレールは、釣合おもり9の昇降を案内する。
【0014】
かご8は、かご枠10及びかご室11を有している。かご枠10には、懸架体7が接続されている。かご室11は、かご枠10に支持されている。かご室11の前面には、かごドア12が設けられている。
【0015】
複数階の乗場のそれぞれには、乗場ドア13が設けられている。各乗場ドア13は、かご8の着床時にかごドア12に連動して開閉動作する。
【0016】
かご8の下部には、二酸化炭素回収装置20が取り付けられている。二酸化炭素回収装置20は、かご室11の下方に配置されている。即ち、二酸化炭素回収装置20は、かご室11の外側に配置されている。
【0017】
図2は、図1のかご8、釣合おもり9、及び二酸化炭素回収装置20を示す側面図である。実施の形態1では、釣合おもり9は、かご8と同じ高さに位置するときに、かご室11の背面に対向する。即ち、釣合おもり9の昇降領域は、乗場から見て、かご8の昇降領域の後方に位置している。
【0018】
かご枠10は、上梁10aと、一対の縦柱10bと、下梁10cとを有している。上梁10aは、一対の縦柱10bの上端部間に水平に固定されている。懸架体7の第1端部は、上梁10aに接続されている。
【0019】
下梁10cは、上梁10aの下方において、一対の縦柱10b間に水平に固定されている。かご室11は、上梁10aの下方において、下梁10c上に支持されている。また、かご室11は、一対の縦柱10bの間に位置している。
【0020】
図1では省略したが、かご室11には、かご敷居14及びエプロン15が設けられている。かご敷居14は、かご室11の前面下部に設けられている。また、かご敷居14は、かごドア12の開閉動作時に、かごドア12の下端を案内する。
【0021】
エプロン15は、かご敷居14に固定されている。また、エプロン15は、かご敷居14から下方へ突出している。
【0022】
二酸化炭素回収装置20は、一対の支持腕16を介して、かご枠10に支持されている。図2では、一対の支持腕16のうちの一方のみが示されている。
【0023】
また、二酸化炭素回収装置20は、下梁10cとの間に間隔をおいて、下梁10cの下方に配置されている。これにより、かご室11の下部と二酸化炭素回収装置20との間に、通風路が確保されている。図2の矢印は、かご8が下方向へ移動する際のかご8に対する空気の流れを示している。
【0024】
二酸化炭素回収装置20は、容器21、フィルター移動機構22、及びフィルター23を有している。
【0025】
容器21は、一対の支持腕16に支持されている。容器21内には、二酸化炭素吸着体26が収容されている。二酸化炭素吸着体26は、複数の二酸化炭素吸着剤を含んでいる。二酸化炭素吸着体26は、通気性を有している。
【0026】
容器21の上部及び下部のいずれか一方には、第1通気口21aが設けられている。容器21の上部及び下部の他方には、第2通気口21bが設けられている。
【0027】
実施の形態1では、第1通気口21aは、容器21の上部に設けられている。また、第1通気口21aは、かご8に対向している。第2通気口21bは、容器21の下部に設けられている。また、第2通気口21bは、容器21におけるかご8とは反対側に位置している。
【0028】
かご8の移動により、二酸化炭素吸着体26には、昇降路1内の空気が通される。即ち、かご8が下方向へ移動することにより、第2通気口21bから容器21内に空気が入る。容器21内に入った空気は、二酸化炭素吸着体26内を通過して、第1通気口21aから容器21外へ排出される。空気中の二酸化炭素は、容器21を通過する際に、二酸化炭素吸着体26に吸着される。
【0029】
フィルター移動機構22は、フィルター保持体24と、図示しない複数の保持体ガイドと、フィルター駆動装置25とを有している。
【0030】
フィルター保持体24は、可撓性を有している。また、フィルター保持体24は、容器21の外周に巻かれている。また、フィルター保持体24は、複数の保持体ガイドに案内されて、容器21の外側を周回可能である。フィルター保持体24の材料としては、空気の流通を妨げない材料、例えば網状の材料が用いられている。
【0031】
フィルター駆動装置25は、容器21とフィルター保持体24との間に設けられている。また、フィルター駆動装置25は、容器21に対してフィルター保持体24を周回させる。フィルター駆動装置25としては、例えばフィルター用モーターが用いられている。
【0032】
実施の形態1では、フィルター駆動装置25は、かご8の幅方向に平行な軸を中心としてフィルター23を周回させる。かご8の幅方向は、かごドア12の開閉動作方向に平行方向であり、図2の紙面に直角の方向である。
【0033】
フィルター23は、フィルター保持体24に保持されている。即ち、フィルター23は、フィルター移動機構22を介して、容器21に設けられている。フィルター23は、空気中の塵埃を捕捉することにより、容器21内に塵埃が入り込むことを抑制する。
【0034】
フィルター23は、容器21に対してフィルター保持体24を周回させることにより、第1位置と第2位置との間で移動可能である。第1位置は、図3に示すように、フィルター23が第1通気口21aに対向する位置である。第2位置は、図2に示すように、フィルター23が第2通気口21bに対向する位置である。
【0035】
フィルター23が第1位置に位置するとき、第1通気口21aは、フィルター23により覆われている。フィルター23が第2位置に位置するとき、第2通気口21bは、フィルター23により覆われている。
【0036】
図3に示すように、フィルター23が第1位置に位置するとき、かご8が下方向へ移動すると、フィルター23に対して、第2位置に位置するときとは反対向きに空気が流れる。これにより、フィルター23に捕捉された塵埃がフィルター23から剥がされ、フィルター23が清浄な状態に戻される。
【0037】
フィルター駆動装置25は、エレベーター制御装置5によって制御される。エレベーター制御装置5には、清浄化周期と、清浄化時間とが設定されている。そして、エレベーター制御装置5は、清浄化周期毎に、フィルター23を第1位置に移動させる。また、エレベーター制御装置5は、フィルター23を第1位置に移動させた後、清浄化時間が経過すると、フィルター23を第2位置に戻す。
【0038】
なお、エレベーター制御装置5は、かご8の運行情報に基づいて、フィルター23を第1位置に移動させてもよい。かご8の運行情報としては、例えば、移動時間情報、又は移動距離情報が挙げられる。移動時間情報は、かご8の合計の移動時間の情報である。移動距離情報は、かご8の合計の移動距離の情報である。
【0039】
この場合、エレベーター制御装置5には、第1移動時間閾値又は第1移動距離閾値が設定されている。そして、エレベーター制御装置5は、かご8の合計の移動時間が第1移動時間閾値に達したとき、又はかご8の合計の移動距離が第1移動距離閾値に達したとき、フィルター23を第1位置に移動させる。
【0040】
また、エレベーター制御装置5は、フィルター23における通風抵抗に基づいて、フィルター23を第1位置に移動させてもよい。通風抵抗は、二酸化炭素回収装置20に通風抵抗センサを設けることにより検出することができる。
【0041】
この場合、エレベーター制御装置5には、抵抗閾値が設定されている。そして、エレベーター制御装置5は、通風抵抗が抵抗閾値に達したとき、フィルター23を第1位置に移動させる。
【0042】
図4は、実施の形態1によるエレベーターの二酸化炭素回収システムを示すブロック図である。二酸化炭素回収システムは、エレベーター制御装置5と、二酸化炭素回収装置20と、監視装置30とを有している。
【0043】
監視装置30は、機能ブロックとして、交換判定部31と、通信部32とを有している。交換判定部31は、エレベーター制御装置5から、かご8の運行情報を取得する。また、交換判定部31は、運行情報に基づいて、二酸化炭素吸着体26の交換の要否を判定する。
【0044】
この場合、交換判定部31には、第2移動時間閾値又は第2移動距離閾値が設定されている。そして、交換判定部31は、かご8の合計の移動時間が第2移動時間閾値に達したとき、又はかご8の合計の移動距離が第2移動距離閾値に達したとき、二酸化炭素吸着体26の交換が必要であると判定する。
【0045】
なお、交換判定部31は、二酸化炭素吸着体26の前回の交換からの経過時間に基づいて、二酸化炭素吸着体26の交換の要否を判定してもよい。
【0046】
この場合、監視装置30には、経過時間閾値が設定されている。そして、交換判定部31は、前回の交換からの経過時間が経過時間閾値に達すると、二酸化炭素吸着体26の交換が必要であると判定する。
【0047】
また、交換判定部31は、二酸化炭素回収装置20を通過した空気における二酸化炭素濃度に基づいて、二酸化炭素吸着体26の交換の要否を判定してもよい。
【0048】
この場合、二酸化炭素回収装置20に、二酸化炭素の濃度を検出する濃度センサが設けられている。また、交換判定部31には、濃度閾値が設定されている。そして、交換判定部31は、二酸化炭素回収装置20を通過した空気における二酸化炭素濃度が、濃度閾値以上になったときに、二酸化炭素吸着体26の交換が必要であると判定する。
【0049】
通信部32は、通信ネットワーク40を介して、情報センター50と通信可能である。また、通信部32は、交換判定部31によって二酸化炭素吸着体26の交換が必要であると判定された場合に、交換要求信号を情報センター50に送信する。
【0050】
情報センター50は、交換要求信号を受けると、交換要求信号の送信元であるエレベーターの保守担当者に対して、二酸化炭素吸着体26の交換を行うよう連絡する。
【0051】
図5は、図4の監視装置30による交換判定処理を示すフローチャートである。監視装置30は、図4に示す交換判定処理を設定周期で繰り返し実行する。
【0052】
交換判定処理が開始されると、監視装置30は、ステップS101において、二酸化炭素吸着体26の交換が必要であるかどうかを判定する。二酸化炭素吸着体26の交換が必要でなければ、監視装置30は、その回の処理を終了する。
【0053】
二酸化炭素吸着体26の交換が必要な場合、監視装置30は、ステップS102において、交換要求信号を情報センター50に送信し、その回の処理を終了する。
【0054】
このようなエレベーター及びその二酸化炭素回収装置20では、容器21がかご8に設けられている。容器21には、二酸化炭素吸着体26が収容されている。容器21には、第1通気口21aと第2通気口21bとが設けられている。容器21に二酸化炭素吸着体26が収容された状態でかご8が移動することにより、二酸化炭素吸着体26に昇降路1内の空気が通され、空気中の二酸化炭素が二酸化炭素吸着体26に吸着される。
【0055】
このため、昇降路1の上下方向長さによらず、巻上機3の駆動力を利用して、昇降路1内の二酸化炭素を効率良く回収することができる。
【0056】
また、容器21には、フィルター23が設けられている。このため、容器21内に塵埃が入り込むことによる吸着性能の低下を抑制することができ、より長期にわたって二酸化炭素を効率良く回収することができる。
【0057】
また、フィルター移動機構22は、容器21の外周においてフィルター23を第1位置と第2位置との間で移動させる。このため、かご8が移動する際に二酸化炭素回収装置20が受ける風圧を利用して、フィルター23に付着した塵埃を除去することができる。これにより、フィルター23の目詰まりによる二酸化炭素の回収効率の低下を抑制することができる。また、保守作業の手間を軽減することができる。
【0058】
また、実施の形態1による二酸化炭素回収システムの監視装置30では、二酸化炭素吸着体26の交換の要否が交換判定部31によって判定される。そして、交換判定部31によって二酸化炭素吸着体26の交換が必要であると判定された場合に、交換要求信号が情報センターに送信される。
【0059】
このため、より適切なタイミングで二酸化炭素吸着体26が交換されることにより、二酸化炭素吸着体26の吸着性能が維持され、より長期にわたって二酸化炭素を効率良く回収することができる。
【0060】
なお、フィルター23は、第1通気口21aに対向する位置と、第2通気口21bに対向する位置とにそれぞれ設けられていてもよい。
【0061】
また、フィルター23は、フィルター保持体24の全周に連続して設けられていてもよい。
【0062】
また、フィルター移動機構22は、かご8の前後方向に平行な軸を中心としてフィルター23を周回させてもよい。かご8の前後方向は、かご8の幅方向に直角、かつ鉛直方向に直角の方向である。
【0063】
実施の形態2.
次に、図6は、実施の形態2によるエレベーターの二酸化炭素回収装置を示す構成図である。実施の形態2のフィルター移動機構22では、2つのフィルター駆動装置25が用いられている。各フィルター駆動装置25の回転部には、ブラシ27が設けられている。
【0064】
フィルター23は、フィルター保持体24の全周に連続して設けられていている。各ブラシ27は、フィルター23の外面に接している。各フィルター駆動装置25は、ブラシ27を回転させることにより、フィルター保持体24をフィルター23とともに周回させる。
【0065】
2つのフィルター駆動装置25は、容器21に対して、かご8とは反対側に位置している。容器21を鉛直方向に沿って見たとき、2つのフィルター駆動装置25の間に第2通気口21bが位置している。
【0066】
実施の形態2における他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0067】
このような構成によっても、昇降路1内の二酸化炭素を効率良く回収することができ、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0068】
また、2つのフィルター駆動装置25が、第2通気口21bの両側に振り分けられているため、図6に矢印で示すように、かご8の下方向への移動時に、第2通気口21bに空気の流れを導くことができる。これにより、昇降路1内の二酸化炭素をより効率良く回収することができる。
【0069】
また、各フィルター駆動装置25にブラシ27が設けられているため、フィルター23の外面に付着した塵埃を各ブラシ27により除去することができる。これにより、より長期にわたって二酸化炭素を効率良く回収することができる。
【0070】
実施の形態3.
次に、図7は、実施の形態3によるエレベーターのかご8、釣合おもり9、及び二酸化炭素回収装置20を示す側面図である。実施の形態3の二酸化炭素回収装置20は、ファン28をさらに有している。ファン28は、複数の羽根と、ファンモーターとを有している。ファンモーターは、複数の羽根を回転させる。
【0071】
ファン28は、容器21とかご8との間、即ち第1通気口21aの上方に配置されている。また、ファン28は、第1通気口21aと第2通気口21bとの間、即ち容器21内に空気の流れを発生させる。ファン28の回転方向は、第1回転方向と第2回転方向との間で切替可能である。第2回転方向は、第1回転方向とは逆の回転方向である。
【0072】
ファン28の回転は、エレベーター制御装置5によって制御される。ファン28が第1回転方向に回転することによって、容器21内に上方向への空気の流れが発生する。ファン28が第2回転方向に回転することによって、容器21内に下方向への空気の流れが発生する。
【0073】
実施の形態3における他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0074】
このような構成によっても、昇降路1内の二酸化炭素を効率良く回収することができ、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0075】
また、かご8が下方向へ移動しているときに、ファン28を第1回転方向に回転させることにより、容器21内への空気の取り込み量を増やすことができ、二酸化炭素をさらに効率良く回収することができる。
【0076】
また、かご8が上方向へ移動しているときに、ファン28を第2回転方向に回転させることにより、容器21内に空気の流れを発生させ、二酸化炭素を効率良く回収することができる。
【0077】
また、かご8が停止しているときであっても、ファン28を第1回転方向又は第2回転方向に回転させることにより、容器21内に空気の流れを発生させ、二酸化炭素を回収することができる。
【0078】
また、フィルター23が第1位置に位置するときに、ファン28を第1回転方向に回転させることにより、フィルター23に付着した塵埃を除去することができる。また、フィルター23が第2位置に位置するときに、ファン28を第2回転方向に回転させることによっても、フィルター23に付着した塵埃を除去することができる。従って、より長期にわたって二酸化炭素を効率良く回収することができる。
【0079】
なお、ファン28は、第2通気口21bの下方に配置されてもよい。
【0080】
実施の形態4.
次に、図8は、実施の形態4によるエレベーターの二酸化炭素回収装置を示す構成図である。実施の形態4の二酸化炭素回収装置20は、2つの容器21を有している。各容器21は、実施の形態1の容器21を小型化したものである。
【0081】
また、各容器21は、水平な軸21cを中心として回転可能に、一対の支持腕16に支持されている。各容器21には、フィルター23が設けられている。実施の形態1に示したフィルター移動機構22は、実施の形態4では用いられていない。
【0082】
二酸化炭素回収装置20は、2つの反転装置29をさらに有している。各反転装置29は、支持腕16に支持されている。また、各反転装置29は、軸21cを中心として容器21を回転させることにより、容器21をフィルター23とともに上下反転させる。
【0083】
各反転装置29としては、反転用モーターが用いられている。各反転装置29は、エレベーター制御装置5によって制御される。容器21を回転させるタイミングは、実施の形態1においてフィルター23を移動させるタイミングと同様である。
【0084】
実施の形態4における他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0085】
このような構成によっても、昇降路1内の二酸化炭素を効率良く回収することができ、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0086】
なお、実施の形態4では、容器21を2つに分けたが、3つ以上に分けてもよい。
【0087】
また、かご8と干渉せずに上下反転可能なサイズであれば、容器21は、1つであってもよい。
【0088】
なお、実施の形態1~4において、二酸化炭素回収装置20は、かご8の下部以外の位置、例えばかご8の上部に設けられてもよい。
【0089】
また、実施の形態1~4において、移動体は、釣合おもり9であってもよい。即ち、二酸化炭素回収装置20は、釣合おもり9に設けられてもよい。また、二酸化炭素回収装置20は、かご8及び釣合おもり9の両方に設けられてもよい。
【0090】
また、実施の形態1~4において、監視装置30は、エレベーター制御装置5と一体化されてもよい。また、監視装置30は、情報センター50に設けられてもよい。
【0091】
また、エレベーターのタイプは、図1のタイプに限定されるものではなく、例えば2:1ローピング方式であってもよい。また、釣合おもり9の昇降領域は、乗場から見て、かご8の昇降領域の側方に位置してもよい。
【0092】
また、エレベーターは、機械室レスエレベーター、ダブルデッキエレベーター、ワンシャフトマルチカー方式のエレベーター等であってもよい。ワンシャフトマルチカー方式は、上かごと、上かごの真下に配置された下かごとが、それぞれ独立して共通の昇降路を昇降する方式である。
【0093】
また、実施の形態1~4のエレベーター制御装置5、監視装置30、及び情報センター50の各機能は、処理回路によって実現される。図9は、実施の形態1~4のエレベーター制御装置5、監視装置30、及び情報センター50の各機能を実現する処理回路の第1例を示す構成図である。第1例の処理回路100は、専用のハードウェアである。
【0094】
また、処理回路100は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。また、エレベーター制御装置5、監視装置30、及び情報センター50の各機能それぞれを個別の処理回路100で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路100で実現してもよい。
【0095】
また、図10は、実施の形態1~4のエレベーター制御装置5、監視装置30、及び情報センター50の各機能を実現する処理回路の第2例を示す構成図である。第2例の処理回路200は、プロセッサ201及びメモリ202を備えている。
【0096】
処理回路200では、エレベーター制御装置5、監視装置30、及び情報センター50の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ202に格納される。プロセッサ201は、メモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
【0097】
メモリ202に格納されたプログラムは、上述した各部の手順又は方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。ここで、メモリ202とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。また、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等も、メモリ202に該当する。
【0098】
なお、上述した各部の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
【0099】
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述した各部の機能を実現することができる。
【0100】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0101】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0102】
(付記1)
昇降路内を上下方向へ移動する移動体に設けられ、二酸化炭素吸着剤を含む二酸化炭素吸着体が収容される容器
を備え、
前記容器の上部及び下部のいずれか一方には、第1通気口が設けられており、
前記容器の上部及び下部の他方には、第2通気口が設けられており、
前記容器に前記二酸化炭素吸着体が収容された状態で前記移動体が移動することにより、前記二酸化炭素吸着体に前記昇降路内の空気が通されるエレベーターの二酸化炭素回収装置。
(付記2)
前記容器に設けられ、前記容器内に塵埃が入り込むことを抑制するフィルター
をさらに備えている付記1記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
(付記3)
前記第1通気口に対向する第1位置と前記第2通気口に対向する第2位置との間で、前記容器の外周において前記フィルターを移動させるフィルター移動機構
をさらに備えている付記2記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
(付記4)
前記第1通気口は、前記移動体に対向しており、
前記第2通気口は、前記容器における前記移動体とは反対側に位置しており、
前記フィルター移動機構では、前記フィルターを移動させる2つフィルター駆動装置が用いられており、
前記2つのフィルター駆動装置は、前記容器に対して前記移動体とは反対側に位置しており、
前記容器を鉛直方向に沿って見たとき、前記2つのフィルター駆動装置の間に前記第2通気口が位置している付記3記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
(付記5)
前記第1通気口と前記第2通気口との間に空気の流れを発生させるファン
をさらに備えている付記1から付記4までのいずれか1項に記載のエレベータの二酸化炭素回収装置。
(付記6)
前記ファンの回転方向は、第1回転方向と、前記第1回転方向とは逆の回転方向である第2回転方向との間で切替可能である付記5記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
(付記7)
前記容器を前記フィルターとともに上下反転させる反転装置
をさらに備えている付記2記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
(付記8)
付記1から付記7までのいずれか1項に記載の二酸化炭素回収装置
を備えているエレベーター。
(付記9)
付記1から付記7までのいずれか1項に記載の二酸化炭素回収装置、及び
前記二酸化炭素吸着体の交換の要否を判定する交換判定部と、前記交換判定部によって前記二酸化炭素吸着体の交換が必要であると判定された場合に、交換要求信号を情報センターに送信する通信部とを有している監視装置
を備えているエレベーターの二酸化炭素回収システム。
【符号の説明】
【0103】
1 昇降路、8 かご(移動体)、20 二酸化炭素回収装置、21 容器、21a 第1通気口、21b 第2通気口、22 フィルター移動機構、23 フィルター、25 フィルター駆動装置、26 二酸化炭素吸着体、28 ファン、29 反転装置、30 監視装置、31 交換判定部、32 通信部、50 情報センター。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示に係るエレベーターの二酸化炭素回収装置は、昇降路内を上下方向へ移動する移動体に設けられ、二酸化炭素吸着剤を含む二酸化炭素吸着体が収容される容器を備え、容器の上部及び下部のいずれか一方には、第1通気口が設けられており、容器の上部及び下部の他方には、第2通気口が設けられており、第1通気口及び第2通気口は、容器内と昇降路内とを連通させるものであり、容器内と移動体内とを連通させるものではなく、容器に二酸化炭素吸着体が収容された状態で移動体が移動することにより、二酸化炭素吸着体に昇降路内の空気が通される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路内を上下方向へ移動する移動体に設けられ、二酸化炭素吸着剤を含む二酸化炭素吸着体が収容される容器
を備え、
前記容器の上部及び下部のいずれか一方には、第1通気口が設けられており、
前記容器の上部及び下部の他方には、第2通気口が設けられており、
前記第1通気口及び前記第2通気口は、前記容器内と前記昇降路内とを連通させるものであり、前記容器内と前記移動体内とを連通させるものではなく、
前記容器に前記二酸化炭素吸着体が収容された状態で前記移動体が移動することにより、前記二酸化炭素吸着体に前記昇降路内の空気が通されるエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項2】
前記容器に設けられ、前記容器内に塵埃が入り込むことを抑制するフィルター
をさらに備え
前記フィルターが前記容器の上部に位置する前記第1通気口又は前記第2通気口に対向する状態及び前記フィルターが前記容器の下部に位置する前記第1通気口又は前記第2通気口に対向する状態の一方の状態から他方の状態に切り替わる請求項1に記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項3】
前記第1通気口に対向する第1位置と前記第2通気口に対向する第2位置との間で、前記容器の外周において前記フィルターを移動させるフィルター移動機構
をさらに備えている請求項2記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項4】
前記第1通気口は、前記移動体に対向しており、
前記第2通気口は、前記容器における前記移動体とは反対側に位置しており、
前記フィルター移動機構では、前記フィルターを移動させる2つフィルター駆動装置が用いられており、
前記2つのフィルター駆動装置は、前記容器に対して前記移動体とは反対側に位置しており、
前記容器を鉛直方向に沿って見たとき、前記2つのフィルター駆動装置の間に前記第2通気口が位置している請求項3記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項5】
前記第1通気口と前記第2通気口との間に空気の流れを発生させるファン
をさらに備え
前記移動体が上下方向に移動しているときに、前記ファンを回転させることによって、前記容器内に空気の流れを発生せ、
前記移動体が下方向へ移動しているときに、前記容器内に上方向への空気の流れを発生せ、
前記移動体が上方向へ移動しているときに、前記容器内に下方向への空気の流れを発生せる請求項1記載のエレベータの二酸化炭素回収装置。
【請求項6】
前記第1通気口と前記第2通気口との間に空気の流れを発生させるファン
をさらに備え、
前記移動体が停止しているときに、前記ファンを回転させることによって、前記容器内に空気の流れを発生せ、
前記フィルターが前記容器の上部に位置しているときに、前記容器内に上方向への空気の流れを発生せるか、又は前記フィルターが前記容器の下部に位置しているときに、前記容器内に下方向への空気の流れを発生せる請求項2記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項7】
前記容器を前記フィルターとともに上下反転させる反転装置
をさらに備えている請求項2記載のエレベーターの二酸化炭素回収装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の二酸化炭素回収装置
を備えているエレベーター。
【請求項9】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の二酸化炭素回収装置、及び
前記二酸化炭素吸着体の交換の要否を判定する交換判定部と、前記交換判定部によって前記二酸化炭素吸着体の交換が必要であると判定された場合に、交換要求信号を情報センターに送信する通信部とを有している監視装置
を備え
前記交換判定部は、前記移動体の運行情報に基づいて、前記二酸化炭素吸着体の交換の要否を判定するエレベーターの二酸化炭素回収システム。