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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165684
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】車両用照明装置、および車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/19 20180101AFI20241121BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20241121BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20241121BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20241121BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241121BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20241121BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20241121BHJP
   F21W 103/10 20180101ALN20241121BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20241121BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20241121BHJP
   F21W 103/45 20180101ALN20241121BHJP
   F21W 103/40 20180101ALN20241121BHJP
【FI】
F21S43/19
F21S43/14
F21V19/00 530
F21V19/00 212
F21V23/00 160
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:30
F21W103:10
F21W103:20
F21W103:35
F21W103:45
F21W103:40
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082075
(22)【出願日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】上野 岬
【テーマコード(参考)】
3K013
3K014
【Fターム(参考)】
3K013AA03
3K013BA01
3K013EA05
3K014AA01
3K014BA04
(57)【要約】
【課題】保持部を孔の内壁に接着する場合であっても、製造コストの増大を抑制することができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することである。
【解決手段】実施形態に係る車両用照明装置は、ソケットと;前記ソケットの一方の端部側に、第1の接着層を介して設けられた基板と;前記基板に設けられた配線パターンと電気的に接続された発光素子と;前記配線パターンと電気的および機械的に接続された給電端子と;前記ソケットの内部を延びる第1の孔の内部に設けられ、前記給電端子を保持する保持部と;前記第1の孔の内壁、および前記保持部の側面の少なくともいずれかに設けられた凹部の内部に設けられた第2の接着層と;を具備している。前記凹部の、前記基板側の端部は、前記ソケットの前記一方の端部側に開口している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケットと;
前記ソケットの一方の端部側に、第1の接着層を介して設けられた基板と;
前記基板に設けられた配線パターンと電気的に接続された発光素子と;
前記配線パターンと電気的および機械的に接続された給電端子と;
前記ソケットの内部を延びる第1の孔の内部に設けられ、前記給電端子を保持する保持部と;
前記第1の孔の内壁、および前記保持部の側面の少なくともいずれかに設けられた凹部の内部に設けられた第2の接着層と;
を具備し、
前記凹部の、前記基板側の端部は、前記ソケットの前記一方の端部側に開口している車両用照明装置。
【請求項2】
前記保持部の前記側面の、前記基板側の端部には、第2の孔を有する凸部が設けられ、
前記車両用照明装置の中心軸に沿った方向から見た場合に、前記第2の孔と、前記凹部と、が重なっている請求項1記載の車両用照明装置。
【請求項3】
前記凸部は、前記ソケットの、前記凹部が開口する端部に接触し、
前記凹部の、前記基板側とは反対側の端部は、前記ソケットの内部に位置している請求項2記載の車両用照明装置。
【請求項4】
前記第2の接着層の材料は、前記第1の接着層の材料と同じである請求項1または2に記載の車両用照明装置。
【請求項5】
請求項1記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、車両用照明装置、および車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネルギー化や長寿命化などの観点から、フィラメントを有するランプを備えた車両用照明装置に代えて、発光ダイオードなどの発光素子を備えた車両用照明装置の普及が進んでいる。発光素子を備えた車両用照明装置は、発光モジュールと、発光モジュールが設けられるソケットと、ソケットの内部に設けられ、発光モジュールと、車両用照明装置の外部に設けられた点灯回路などと、を電気的に接続する給電部と、を有している。
【0003】
発光モジュールは、配線パターンが設けられた基板と、配線パターンに電気的に接続された発光素子と、を有している。給電部は、複数の給電端子と、複数の給電端子を保持する保持部と、を有している。複数の給電端子の一方の端部は、基板に設けられた配線パターンと半田付けされている。
【0004】
ここで、給電部の保持部が、ソケットに設けられた孔の内部に圧入される場合がある。しかしながら、車両用照明装置には走行などに伴う振動が加わるので、単に、保持部をソケットに設けられた孔の内部に圧入すると、車両用照明装置の中心軸に沿った方向における保持部の位置が変化する場合がある。保持部の位置が変化すると、複数の給電端子を介して、複数の給電端子と配線パターンとが半田付けされた部分に力が加わることになる。そのため、複数の給電端子と配線パターンとの電気的な接続に関する信頼性が低下するおそれがある。
【0005】
この場合、保持部をソケットに設けられた孔の内部に圧入すると共に、保持部を孔の内壁に接着することもできる。保持部が孔の内壁に接着されていれば、保持部の位置が変化するのを抑制することができ、ひいては、複数の給電端子と配線パターンとの電気的な接続に関する信頼性を向上させることができる。
【0006】
ところが、単に、保持部を孔の内壁に接着すると、保持部を接着する接着剤を孔の内部に供給する工程が別途必要となる。そのため、車両用照明装置の製造コストが増大するおそれがある。
そこで、保持部を孔の内壁に接着する場合であっても、製造コストの増大を抑制することができる技術の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2016-103316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、保持部を孔の内壁に接着する場合であっても、製造コストの増大を抑制することができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係る車両用照明装置は、ソケットと;前記ソケットの一方の端部側に、第1の接着層を介して設けられた基板と;前記基板に設けられた配線パターンと電気的に接続された発光素子と;前記配線パターンと電気的および機械的に接続された給電端子と;前記ソケットの内部を延びる第1の孔の内部に設けられ、前記給電端子を保持する保持部と;前記第1の孔の内壁、および前記保持部の側面の少なくともいずれかに設けられた凹部の内部に設けられた第2の接着層と;を具備している。前記凹部の、前記基板側の端部は、前記ソケットの前記一方の端部側に開口している。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、保持部を孔の内壁に接着する場合であっても、製造コストの増大を抑制することができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施の形態に係る車両用照明装置を例示するための模式斜視図である。
図2図1における車両用照明装置のA-A線断面図である。
図3】比較例に係る保持部を例示するための模式断面図である。
図4】比較例に係る保持部の圧入状態を例示するための模式断面図である。
図5】本実施の形態に係る保持部を例示するための模式斜視図である。
図6】車両用灯具を例示するための模式部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0013】
(車両用照明装置)
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
【0014】
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、図1における車両用照明装置1のA-A線断面図である。
図1、および図2に示すように、車両用照明装置1には、例えば、ソケット10、発光モジュール20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
【0015】
ソケット10は、例えば、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15を有する。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側の面に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状である。装着部11は、例えば、フランジ13側とは反対側の端部に開口する凹部11aを有する。
【0016】
バヨネット12は、例えば、装着部11の側面に設けられる。バヨネット12は、車両用照明装置1の外側に向けて突出している。バヨネット12は、フランジ13と対向している。バヨネット12は、複数設けることができる。バヨネット12は、車両用照明装置1を、例えば、後述する車両用灯具100の筐体101に装着する際に用いられる。バヨネット12は、ツイストロックに用いることができる。
【0017】
フランジ13は、板状を呈している。フランジ13は、例えば、略円板状を呈している。フランジ13の側面は、バヨネット12の側面よりも車両用照明装置1の外方に位置している。
【0018】
放熱フィン14は、フランジ13の、装着部11側とは反対側に設けられる。放熱フィン14は、少なくとも1つ設けることができる。例えば、図1に示すように、ソケット10には複数の放熱フィン14を設けることができる。複数の放熱フィン14は、所定の方向に並べて設けることができる。放熱フィン14は、例えば、板状、または筒状を呈している。
【0019】
コネクタホルダ15は、フランジ13の、装着部11側とは反対側に設けられている。コネクタホルダ15は、放熱フィン14と並べて設けることができる。コネクタホルダ15は、筒状を呈し、内部にシール部材105aを有するコネクタ105が挿入される。
【0020】
ソケット10は、発光モジュール20、および給電部30を保持する機能と、発光モジュール20において発生した熱を外部に伝える機能を有する。そのため、ソケット10は、熱伝導率の高い材料から形成するのが好ましい。ソケット10は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属から形成することができる。金属を含むソケット10は、例えば、ダイカスト法(ダイキャスト法)などを用いて形成することができる。
【0021】
また、近年においては、ソケット10は、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量であることが望まれている。そのため、ソケット10は、例えば、高熱伝導性樹脂から形成することもできる。高熱伝導性樹脂は、例えば、樹脂と、無機材料を用いたフィラーと、を含む。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン(Nylon)などの樹脂に、炭素や酸化アルミニウムなどを用いたフィラーを混合させたものである。
【0022】
高熱伝導性樹脂を含み、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15が一体に成形されたソケット10とすれば、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができる。また、ソケット10の重量を軽くすることができる。この場合、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15は、射出成形法などを用いて、一体成形することができる。また、インサート成形法を用いて、ソケット10、および給電部30、あるいは、ソケット10、給電部30、および伝熱部40を一体成形することもできる。
【0023】
発光モジュール20は、ソケット10の一方の端部側に接着されている。
発光モジュール20は、例えば、基板21、発光素子22、枠部23、封止部24、および回路素子25を有する。
【0024】
基板21は、例えば、伝熱部40の上に接着することができる。この場合、接着剤は、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。接着剤の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下である。例えば、接着剤は、導電性材料や無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。接着剤が硬化することで、発光モジュール20(基板21)と、伝熱部40との間に接着層20a(第1の接着層の一例に相当する)が形成される。
すなわち、基板21は、ソケット10の一方の端部側に、接着層20aを介して設けられている。
【0025】
基板21は、板状を呈している。基板21の平面形状(車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向から見た場合の形状)は、例えば、略四角形である。基板21は、例えば、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウム)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したメタルコア基板であってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、メタルコア基板などを例示することができる。また、基板21は、単層構造を有するものであってもよいし、多層構造を有するものであってもよい。
【0026】
また、基板21の表面には、配線パターン21aが設けられている。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料や、銅を主成分とする材料などから形成される。また、配線パターン21aや、後述する膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、ガラス材料を含むことができる。
【0027】
発光素子22は、基板21の上(基板21のソケット10側とは反対側の面)に設けられている。発光素子22は、配線パターン21aと電気的に接続される。発光素子22は、少なくとも1つ設けることができる。図2に例示をした車両用照明装置1(発光モジュール20)には、複数の発光素子22が設けられている。複数の発光素子22を設ける場合には、複数の発光素子22を直列接続することができる。
【0028】
発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。
発光素子22は、チップ状の発光素子とすることもできるし、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)型などの表面実装型の発光素子とすることもできるし、砲弾型などのリード線を有する発光素子とすることもできる。図2に例示をした発光素子22は、チップ状の発光素子である。この場合、発光モジュール20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を考慮すると、チップ状の発光素子とすることが好ましい。以下においては、一例として、発光素子22がチップ状の発光素子である場合を説明する。
【0029】
チップ状の発光素子22は、COB(Chip On Board)により配線パターン21aに実装することができる。チップ状の発光素子22は、上部電極型の発光素子、上下電極型の発光素子、フリップチップ型の発光素子のいずれであってもよい。
【0030】
枠部23は、基板21の上に設けられている。枠部23は、基板21に接着されている。枠部23は、枠状を呈し、発光素子22を囲んでいる。車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向から見た場合の枠部23の輪郭は、例えば、図1に示すように略四角形とすることができる。なお、枠部23の輪郭は、要求される輝度分布などに応じて適宜変更することができる。例えば、枠部23の輪郭は、円や楕円などであってもよい。
【0031】
枠部23は、例えば、樹脂から形成される。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。
【0032】
枠部23は、封止部24の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能とを有する。そのため、枠部23は、反射率を向上させるために、白色の樹脂、および光散乱性粒子(例えば、酸化チタンの粒子)の少なくともいずれかを含むことができる。
【0033】
なお、枠部23は、省くこともできる。枠部23が省かれる場合には、例えば、ドーム状の封止部24が基板21の上に設けられる。ただし、枠部23が設けられていれば、発光素子22から出射した光の利用効率を向上させることができる。また、封止部24が形成される範囲を小さくすることができるので、発光モジュール20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
【0034】
封止部24は、枠部23の内側に設けられる。封止部24は、枠部23により囲まれた領域を覆うように設けられる。封止部24は、発光素子22を覆うように設けられる。封止部24は、透光性を有する樹脂を含んでいる。封止部24は、例えば、枠部23の内側に樹脂を充填することで形成される。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどを用いて行うことができる。充填する樹脂は、例えば、シリコーン樹脂などである。
【0035】
また、封止部24には蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)などとすることができる。ただし、蛍光体の種類は、車両用照明装置1の用途などに応じて所定の発光色が得られるように適宜変更することができる。
【0036】
回路素子25は、発光素子22を有する発光回路を構成するために用いられる受動素子または能動素子とすることができる。回路素子25は、例えば、枠部23の周辺に設けられ、配線パターン21aと電気的に接続される。回路素子25は、配線パターン21aを介して、発光素子22と電気的に接続されている。なお、回路素子25は、例えば、車両用照明装置1の外部に設けられた点灯回路などに設けてもよい。この様にすれば、発光モジュール20の構成の簡易化を図ることができるので、車両用照明装置1の製造コストの低減を図ることができる。ただし、回路素子25が発光モジュール20に設けられていれば、発光モジュール20の保護を図ったり、発光モジュール20の多機能化を図ったりするのが容易となる。
【0037】
回路素子25は、例えば、抵抗25a、保護素子25b、および制御素子25cなどとすることができる。
ただし、回路素子25の種類は例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22を有する発光回路の構成に応じて適宜変更することができる。例えば、回路素子25は、前述したものの他に、コンデンサ、正特性サーミスタ、負特性サーミスタ、インダクタ、サージアブソーバ、バリスタ、トランジスタ、集積回路、演算素子などであってもよい。
【0038】
抵抗25aは、基板21の上に設けられている。抵抗25aは、配線パターン21aと電気的に接続される。抵抗25aは、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図1に例示をした抵抗25aは、表面実装型の抵抗器である。
【0039】
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から照射される光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から照射される光の明るさが所定の範囲内に収まるように、発光素子22に直列接続された抵抗25aにより、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗25aの抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。
【0040】
抵抗25aが表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する抵抗25aを選択する。抵抗25aが膜状の抵抗器の場合には、抵抗25aの一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、膜状の抵抗器にレーザ光を照射すれば、膜状の抵抗器の一部を容易に除去することができる。なお、抵抗25aの数、配置、大きさなどは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
【0041】
保護素子25bは、基板21の上に設けられている。保護素子25bは、配線パターン21aと電気的に接続される。保護素子25bは、例えば、逆方向電圧が発光素子22に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子22に印加されないようにするために設けられる。保護素子25bは、例えば、ダイオードである。図1に例示をした保護素子25bは、表面実装型のダイオードである。
【0042】
制御素子25cは、基板21の上に設けられている。制御素子25cは、配線パターン21aと電気的に接続される。制御素子25cは、例えば、発光素子22に印加する電圧を切り替えるために設けられる。制御素子25cは、例えば、トランジスタや集積回路とすることができる。なお、図1に例示をした制御素子25cは、表面実装型の集積回路である。
【0043】
その他、必要に応じて、光学要素などを設けることもできる。光学要素は、例えば、凸レンズ、凹レンズ、導光体などである。光学要素は、例えば、封止部24の上に設けることができる。光学要素は、例えば、封止部24、および枠部23の少なくともいずれかと接合することができる。光学要素が設けられていれば、例えば、所望の配光特性を得るのが容易となる。
【0044】
伝熱部40は、ソケット10と、発光モジュール20(基板21)との間に設けられている。図2に示すように、伝熱部40は、例えば、凹部11aの底面11a1に開口する凹部11bの内部に接着することができる。接着剤が硬化することで、伝熱部40と、凹部11bの内壁との間に接着層41が形成される。
【0045】
伝熱部40は、発光モジュール20において発生した熱がソケット10に伝わり易くするために設けられる。そのため、伝熱部40は、熱伝導率の高い材料から形成される。例えば、伝熱部40は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などの金属から形成することができる。
【0046】
なお、ソケット10が金属から形成される場合には、伝熱部40を省くことができる。この場合、発光モジュール20(基板21)は、凹部11aの底面11a1に接着したり、凹部11aの底面11a1に設けられた凸状の台座の上に接着したりすることができる。
【0047】
伝熱部40を接着する接着剤は、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、前述した、発光モジュール20(基板21)と伝熱部40とを接着する接着剤と同じとすることができる。
【0048】
図2に示すように、給電部30は、例えば、複数の給電端子31、および保持部32を有する。
複数の給電端子31は、棒状体とすることができる。複数の給電端子31は、例えば、所定の方向に並べて設けられる。複数の給電端子31の一方の端部は、凹部11aの底面11a1から突出している。複数の給電端子31の一方の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。複数の給電端子31の一方の端部は、例えば、配線パターン21aと半田付けされる。複数の給電端子31の他方の端部は、コネクタホルダ15の孔の内部に露出している。コネクタホルダ15の孔の内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。複数の給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成される。なお、複数の給電端子31の形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
【0049】
前述したように、ソケット10は、熱伝導率の高い材料を用いて形成するのが好ましい。ところが、熱伝導率の高い材料は、導電性を有している場合がある。例えば、金属や炭素を用いたフィラーを含む高熱伝導性樹脂は、導電性を有している。そのため、保持部32は、複数の給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、保持部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。保持部32は、例えば、絶縁性を有する樹脂から形成される。保持部32は、例えば、PETやナイロンなどの熱可塑性樹脂から形成することができる。
【0050】
複数の給電端子31は、保持部32に設けられた孔に圧入することができる。また、インサート成形法を用いて、複数の給電端子31と、保持部32とを一体成形することもできる。複数の給電端子31が設けられた保持部32は、例えば、ソケット10の内部を延びる孔10c(第1の孔の一例に相当する)の内部に設けられる。保持部32は、例えば、孔10cの内部に圧入される。保持部32を孔10cの内部に圧入すれば、製造工程の簡略化を図ることができるので、車両用照明装置1の製造コストを低減させることができる。
【0051】
ところが、車両用照明装置1には走行などに伴う振動が加わるので、単に、保持部32を孔10cの内部に圧入すると、車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向における保持部32の位置が変化する場合がある。保持部32の位置が変化すると、保持部32に設けられた複数の給電端子31を介して、複数の給電端子31と配線パターン21aとが電気的に接続された部分に力が加わることになる。そのため、複数の給電端子31と配線パターン21aとの電気的な接続に関する信頼性が低下するおそれがある。
【0052】
図3は、比較例に係る保持部132を例示するための模式断面図である。
図4は、比較例に係る保持部132の圧入状態を例示するための模式断面図である。
図3に示すように、保持部132は、ソケット10に設けられた孔110cの内部に圧入されている。孔110cは、凹部11aの底面11a1に開口し、ソケット10の内部を、車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向に延びている。
【0053】
保持部132は、凸部132a、および凸部132bを有している。凸部132a、および凸部132bは、保持部132の側面から、孔110cが延びる方向(車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向)と交差する方向に突出している。凸部132b、および孔110cの内壁は樹脂を含んでいるので、保持部132を孔110cの内部に圧入する際には、凸部132b、および孔110cの内壁が弾性変形する。そのため、凸部132bが保持部132の側面から突出していても、保持部132を孔110cの内部に圧入することができる。
【0054】
凸部132aは、保持部132の基板21側の端部に設けられている。孔110cが延びる方向において、凸部132bは、凸部132aから離れた位置に設けられている。保持部132が孔110cの内部に圧入された際には、凸部132aは、凹部11aの底面11a1に接触する。凸部132bは、孔110cの内壁に開口する凹部110c1の内部に設けられる。
凸部132a、および凸部132bが設けられていれば、車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向における保持部132の位置が変化するのを抑制することができる。
【0055】
ところが、凸部132a、および凸部132bを有する保持部132を、孔110cの内部に圧入できるようにするためには、図4に示すように、凸部132aの端部と凸部132bの端部との間の距離L1が、凹部11aの底面11a1と凹部110c1の端部との間の距離L2よりも僅かに長くする必要がある。そのため、距離L1と距離L2との差分だけ、保持部132の位置が変化することになる。
【0056】
この場合、孔110cの内部に接着剤を供給した後に、保持部132を、孔110cの内部に圧入すれば、保持部132の側面と孔110cの内壁とを接着することができる。保持部132の側面と孔110cの内壁とが接着されていれば、距離L1と距離L2との差分だけ、保持部132の位置が変化するのを抑制することができる。
【0057】
しかしながら、この様にすると、孔110cの内部に接着剤を供給する工程が別途必要となる。そのため、車両用照明装置1の製造コストが増大するおそれがある。また、接着剤が供給された孔110cの内部に保持部132を圧入すると、接着剤がコネクタホルダ15の内部に押し出される場合がある。接着剤がコネクタホルダ15の内部に押し出されると、接着剤が、コネクタホルダ15の孔の内部に露出する複数の給電端子31に付着して、複数の給電端子31にコネクタ105を嵌め合わせるのが困難となるおそれがある。
【0058】
図5は、本実施の形態に係る保持部32を例示するための模式斜視図である。
図2、および図5に示すように、保持部32は、ソケット10に設けられた孔10cの内部に設けられている。例えば、孔10cは、凹部11aの底面11a1に開口し、ソケット10の内部を、車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向に延びている。
【0059】
保持部32は、凸部32a、および凸部32bを有している。凸部32a、および凸部32bは、保持部32の側面から、孔10cが延びる方向(例えば、車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向)と交差する方向に突出している。凸部32b、および孔10cの内壁は樹脂を含んでいるので、保持部32を孔10cの内部に圧入する際には、凸部32b、および孔10cの内壁が弾性変形する。そのため、凸部32bが保持部32の側面から突出していても、保持部32を孔10cの内部に圧入することができる。
【0060】
凸部32aは、保持部32の側面の、基板21側の端部に設けられている。孔10cが延びる方向において、凸部32bは、凸部32aから離れた位置に設けられている。保持部32が孔10cの内部に圧入された際には、凸部32aは、ソケット10の、後述する凹部10c2が開口する端部(例えば、凹部11aの底面11a1)に接触する。凸部32bは、孔10cの内壁に開口する凹部10c1の内部に設けられる。
凸部32a、および凸部32bが設けられていれば、車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向における保持部32の位置が変化するのを抑制することができる。
【0061】
前述した保持部132と同様に、凸部32aの端部と凸部32bの端部との間の距離と、凹部11aの底面11a1と凹部10c1の端部との間の距離との差分だけ、保持部32の位置が変化する場合がある。
【0062】
そこで、前述した保持部132と同様に、保持部32の側面は孔10cの内壁と接着されている。ただし、図5に示すように、凸部32aには、孔32a1(第2の孔の一例に相当する)が設けられている。孔32a1は、凸部32aの基板21側の端面と、凸部32aのソケット10側の端面との間を貫通している。なお、図5に例示をした孔32a1は、凸部32aの、孔10cが延びる方向と交差する方向の端面にも開口している。ただし、孔32a1は、凸部32aの、孔10cが延びる方向と交差する方向の端面には開口していなくてもよい。
【0063】
また、図2に示すように、ソケット10の孔10cの内壁には、凹部10c2が設けられている。なお、凹部10c2は、孔10cの内壁、および保持部32の側面の少なくともいずれかに設けられていればよい。以下においては、一例として、凹部10c2が、孔10cの内壁に設けられる場合を説明する。
【0064】
凹部10c2は、孔10cの内壁と凹部11aの底面11a1とに開口している。凹部10c2は、孔10cが延びる方向に延びている。凹部10c2の、基板21側とは反対側の端部は、コネクタホルダ15の内部には繋がっていない。すなわち、凹部10c2の、基板21側の端部は、ソケット10の一方の端部側に開口し、凹部10c2の、基板21側とは反対側の端部は、ソケット10の内部に位置している。
【0065】
車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向から見た場合に、保持部32の孔32a1と、ソケット10の凹部10c2とは、重なっている。すなわち、保持部32の孔32a1は、ソケット10の凹部10c2と保持部32の側面とで画された空間と繋がっている。
【0066】
この場合、ソケット10の凹部10c2と保持部32の側面とで画された空間には、ソケット10と保持部32とを接着する接着剤が供給される。供給された接着剤が硬化することで、ソケット10の凹部10c2の内部には、ソケット10と保持部32とを接着する接着層10d(第2の接着層の一例に相当する)が設けられる。
【0067】
この場合、孔10cが延びる方向において、凹部10c2の長さをL3(mm)、孔10cの長さをL4(mm)とすると、「L4(mm)×1/3≦L3(mm)≦L4(mm)×2/3」とすることが好ましい。孔10cが延びる方向と直交する方向において、凹部10c2の長さ(深さ)D(mm)は、「0.5mm≦D(mm)≦1mm」とすることが好ましい。この様にすれば、接着層10dによる十分な接着強度を得ることができ、且つ、凹部10c2の内部に、フィラーを含む接着剤を充填するのが容易となる。
【0068】
ソケット10の凹部10c2と保持部32の側面とで画された空間に接着剤を供給する際には、保持部32の孔32a1は、接着剤の供給口となる。そのため、ソケット10の孔10cに、保持部32を圧入した後に、ソケット10の凹部10c2と保持部32の側面とで画された空間に接着剤を供給することができる。
【0069】
前述した様に、車両用照明装置1を製造する際には、発光モジュール20(基板21)をソケット10の一方の端部側に接着する工程が必要となる。また、伝熱部40を設ける場合には、伝熱部40をソケット10の一方の端部側に接着する工程が必要となる。すなわち、車両用照明装置1を製造する際には、少なくとも1つの接着工程が必要となる。
【0070】
この様な接着工程においては、ディスペンサなどの供給装置を用いて、ソケット10の一方の端部側から接着領域に向けて接着剤が供給される。この際、供給ノズルの位置を制御すれば、保持部32の孔32a1を介して、ソケット10の凹部10c2と保持部32の側面とで画された空間に接着剤を供給することができる。すなわち、発光モジュール20(基板21)、または、伝熱部40を接着する際に、保持部32の接着を併せて行うことができる。接着工程の統合を図ることができれば、保持部32を孔10cの内壁に接着する場合であっても、製造コストの増大を抑制することができる。
【0071】
この場合、保持部32を接着する接着剤は、発光モジュール20(基板21)を接着する接着剤、および、伝熱部40を接着する接着剤の少なくともいずれかと同じになる。そのため、接着層10dの材料は、接着層20aの材料、および接着層41の材料の少なくともいずれかと同じになる。
【0072】
またさらに、凹部10c2は、コネクタホルダ15の内部には繋がっていないので、凹部10c2の内部に供給された接着剤が、コネクタホルダ15の内部に漏れるのを抑制することができる。そのため、接着剤が、コネクタホルダ15の孔の内部に露出する複数の給電端子31に付着して、複数の給電端子31にコネクタ105を嵌め合わせるのが困難となるのを抑制することができる。
【0073】
また、凸部32aが、保持部32の側面の、基板21側の端部に設けられていれば、保持部32をソケット10の孔10cに圧入する際の位置決めが容易となる。例えば、凸部32aが、凹部11aの底面11a1に接触するまで、保持部32を孔10cに押し入れれば良い。
【0074】
また、凸部32a、凸部32b、および接着層10dが設けられていれば、保持部32の位置が変化するのをより効果的に抑制することができる。そのため、複数の給電端子31と配線パターン21aとの電気的な接続に関する信頼性をさらに向上させることができる。
【0075】
(車両用灯具)
本発明の1つの実施形態において、車両用照明装置1を具備した車両用灯具100を提供することができる。前述した車両用照明装置1に関する説明、および車両用照明装置1の変形例(例えば、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもので、本発明の特徴を備えているもの)は、いずれも車両用灯具100に適用することができる。
【0076】
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
【0077】
図6は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図6に示すように、車両用灯具100は、例えば、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素103、シール部材104、およびコネクタ105を有する。
【0078】
筐体101には、車両用照明装置1が取り付けられる。筐体101は、装着部11を保持する。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈している。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成される。筐体101の底面には、装着部11の、バヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aが設けられる。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部が設けられる。なお、筐体101に取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が筐体101に設けられていてもよい。
【0079】
車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、車両用照明装置1を回転させる。すると、例えば、取付孔101aの周縁に設けられた嵌合部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
【0080】
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐように設けられる。カバー102は、透光性樹脂などから形成される。カバー102は、レンズなどの機能を有することもできる。
【0081】
光学要素103には、車両用照明装置1から出射した光が入射する。光学要素103は、車両用照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行う。例えば、図6に例示をした光学要素103はリフレクタである。この場合、光学要素103は、車両用照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンを形成する。
【0082】
シール部材104は、フランジ13と筐体101の間に設けられる。シール部材104は、環状を呈し、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成される。
【0083】
車両用照明装置1が車両用灯具100に取り付けられた際には、シール部材104は、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。そのため、シール部材104により、筐体101の内部空間を密閉することができる。また、シール部材104の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
【0084】
コネクタ105は、コネクタホルダ15の内部に露出している複数の給電端子31の端部に嵌め合わされる。コネクタ105には、点灯回路などが電気的に接続される。そのため、コネクタ105を複数の給電端子31の端部に嵌め合わせることで、点灯回路などと、発光素子22とを電気的に接続することができる。
【0085】
また、コネクタ105には、シール部材105aが設けられている。シール部材105aを有するコネクタ105が、コネクタホルダ15の内部に挿入された際には、コネクタホルダ15の内部が水密となるように密閉される。
【0086】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【0087】
以下、前述した実施形態に関する付記を示す。
【0088】
(付記1)
ソケットと;
前記ソケットの一方の端部側に、第1の接着層を介して設けられた基板と;
前記基板に設けられた配線パターンと電気的に接続された発光素子と;
前記配線パターンと電気的および機械的に接続された給電端子と;
前記ソケットの内部を延びる第1の孔の内部に設けられ、前記給電端子を保持する保持部と;
前記第1の孔の内壁、および前記保持部の側面の少なくともいずれかに設けられた凹部の内部に設けられた第2の接着層と;
を具備し、
前記凹部の、前記基板側の端部は、前記ソケットの前記一方の端部側に開口している車両用照明装置。
【0089】
(付記2)
前記保持部の前記側面の、前記基板側の端部には、第2の孔を有する凸部が設けられ、
前記車両用照明装置の中心軸に沿った方向から見た場合に、前記第2の孔と、前記凹部と、が重なっている付記1記載の車両用照明装置。
【0090】
(付記3)
前記凸部は、前記ソケットの、前記凹部が開口する端部に接触し、
前記凹部の、前記基板側とは反対側の端部は、前記ソケットの内部に位置している付記2記載の車両用照明装置。
【0091】
(付記4)
前記第2の接着層の材料は、前記第1の接着層の材料と同じである付記1~3のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
【0092】
(付記5)
付記1~4のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
【符号の説明】
【0093】
1 車両用照明装置、1a 中心軸、10 ソケット、10c 孔、10c1 凹部、10c2 凹部、10d 接着層、11 装着部、15 コネクタホルダ、20 発光モジュール、20a 接着層、21 基板、22 発光素子、30 給電部、31 給電端子、32 保持部、32a 凸部、32a1 孔、32b 凸部、40 伝熱部、100 車両用灯具、101 筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6