(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165750
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】グリッパー
(51)【国際特許分類】
B25J 15/08 20060101AFI20241121BHJP
F16H 25/20 20060101ALI20241121BHJP
F16H 25/22 20060101ALI20241121BHJP
F16H 25/24 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
B25J15/08 C
F16H25/20 A
F16H25/20 E
F16H25/22 A
F16H25/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082231
(22)【出願日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】391008515
【氏名又は名称】株式会社アイエイアイ
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】須藤 尚志
(72)【発明者】
【氏名】國▲崎▼ 高志
(72)【発明者】
【氏名】井上 拓真
(72)【発明者】
【氏名】成井 麟太郎
(72)【発明者】
【氏名】吉田 由里恵
(72)【発明者】
【氏名】澤 真之輔
【テーマコード(参考)】
3C707
3J062
【Fターム(参考)】
3C707CY29
3C707CY36
3C707ES03
3C707ET08
3C707EU01
3C707EU11
3C707EU19
3C707HS27
3J062AA21
3J062AB22
3J062AC07
3J062BA12
3J062CD04
3J062CD22
3J062CD45
(57)【要約】
【課題】 小型化できるとともに組み立てを容易にできるグリッパーを提供すること。
【解決手段】 第1ねじ軸と第1ねじ軸に螺合される第1ナットと第1ナットに嵌合される第1移動部材とからなる第1把持部と、第1ねじ軸のねじと逆向きの第2ねじ軸と第2ねじ軸に螺合される第2ナットと第2ナットに嵌合される第2移動部材とからなる第2把持部と、第1ねじ軸と第2ねじ軸の向かい合う軸端を接続させるカップリングと、を具備し、ハウジングの把持部収容部には第1移動部材によって貫通されハウジングの一端側に開口される第1スリットが設けられているとともに第2移動部材によって貫通されハウジングの他端側に開口される第2スリットが設けられていて、第1把持部は上記ハウジングの一端側から把持部収容部に挿入されて設置されるとともに第2把持部はハウジングの他端側から把持部収容部に挿入されて設置されるもの。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
第1ねじ軸と上記第1ねじ軸に螺合される第1ナットと上記第1ナットに嵌合される第1移動部材とからなる第1把持部と、
上記第1ねじ軸のねじと逆向きの第2ねじ軸と上記第2ねじ軸に螺合される第2ナットと上記第2ナットに嵌合される第2移動部材とからなる第2把持部と、
上記第1ねじ軸と上記第2ねじ軸の向かい合う軸端を接続させるカップリングと、を具備し、
上記ハウジングには上記第1把持部と上記第2把持部が収容される把持部収容部が軸方向に配置されて設けられていて、
上記把持部収容部には上記第1移動部材によって貫通され上記ハウジングの一端側に開口される第1スリットが設けられているとともに上記第2移動部材によって貫通され上記ハウジングの他端側に開口される第2スリットが設けられていて、
上記第1把持部は上記ハウジングの一端側から上記把持部収容部に挿入されて設置されるとともに上記第2把持部は上記ハウジングの他端側から上記把持部収容部に挿入されて設置されることを特徴とするグリッパー。
【請求項2】
請求項1記載のグリッパーにおいて、
上記ハウジングの第1スリットと第2スリットが形成されている面と異なる面の中央部に上記カップリングが露出されるカップリング用開口部が形成されていることを特徴とするグリッパー。
【請求項3】
請求項2記載のグリッパーにおいて、
上記カップリング用開口部を閉塞するカップリング用開口部カバーが着脱可能に設置されていることを特徴とするグリッパー。
【請求項4】
請求項1記載のグリッパーにおいて、
上記第1ねじ軸及び上記第2ねじ軸はボールねじ軸であり、
上記第1ナット及び上記第2ナットはボールねじナットであることを特徴とするグリッパー。
【請求項5】
請求項1記載のグリッパーにおいて、
上記第1スリットの開口部及び上記第2スリットの開口部を閉塞する固定カバーが設けられていることを特徴とするグリッパー。
【請求項6】
請求項1記載のグリッパーにおいて、
上記第1移動部材とともに移動され上記第1スリットの一部を閉塞する第1スリット用移動カバーと、
上記第2移動部材とともに移動され上記第2スリットの一部を閉塞する第2スリット用移動カバーが設置されていることを特徴とするグリッパー。
【請求項7】
請求項1記載のグリッパーにおいて、
上記ハウジングには上記第1移動部材及び上記第2移動部材の先端側を収容するとともに上記第1移動部材及び上記第2移動部材をガイドする移動部材収容部が設けられていることを特徴とするグリッパー。
【請求項8】
請求項1記載のグリッパーにおいて、
上記ハウジングには上記把持部収容部の軸方向に直交する側に配置されたモーター収容部が設けられていて、
上記モーター収容部内には駆動用モーターが設置されていて、
上記駆動用モーターの出力軸の先端側は上記ハウジングの端部から外部に突出されるとともにモーター側プーリーが固着されており、
上記第1ねじ軸又は上記第2ねじ軸の何か一方のプーリー取付部は上記ハウジングの端部から外部に突出されるとともにねじ軸側プーリーが固着されており、
上記モーター側プーリーと上記ねじ軸側プーリーに巻回されるベルトによって上記駆動用モーターの動力を上記第1ねじ軸及び第2ねじ軸に伝達するようにしたことを特徴とするグリッパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリッパーに係り、特に、小型化できるとともに組み立てを容易にできるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のグリッパーを開示するものとして、例えば、特許文献1がある。
特許文献1に記載されたグリッパーには、ハウジング内に駆動モーターと上記駆動モーターによって回転されるねじ軸がある。上記ねじ軸の両端側にはそれぞれ逆向きの雄ねじ部が形成されている。上記雄ねじ部のそれぞれにはナットが螺合されていて、上記ナットにはそれぞれフィンガーベースがねじ止めにより固着されている。上記フィンガーベースにはそれぞれフィンガーアタッチメントがねじ部材によって固定されている。
【0003】
上記フィンガーベースの一部が上記ハウジングに設けられた長孔から外部に突出されていて、上記フィンガーアタッチメントは上記フィンガーベースの上記長孔から突出された部分にねじによって固定されている。また、上記フィンガーベースと上記長孔との間には、上記長孔を閉塞するカバーが設置されている。上記カバーは上記フィンガーベースに付勢されて移動される。
上記ねじ軸が正転又は逆転されることにより上記フィンガーアタッチメントが開閉される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では次のような問題があった。
すなわち、フィンガーベースとナットをねじ止めで一体化しているので、ねじ部材の締めしろが必要になり、グリッパーの小型化への障害となっていた。また、組み立てにおいても、上記フィンガーベースを上記ナットにねじ止めしなければならないことに加え、ハウジング内に先に設置したナットにねじ軸を螺合させるようにしているので、面倒であった。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、小型化できるとともに組み立てを容易にできるグリッパーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1によるグリッパーは、ハウジングと、第1ねじ軸と上記第1ねじ軸に螺合される第1ナットと上記第1ナットに嵌合される第1移動部材とからなる第1把持部と、上記第1ねじ軸のねじと逆向きの第2ねじ軸と上記第2ねじ軸に螺合される第2ナットと上記第2ナットに嵌合される第2移動部材とからなる第2把持部と、上記第1ねじ軸と上記第2ねじ軸の向かい合う軸端を接続させるカップリングと、を具備し、上記ハウジングには上記第1把持部と上記第2把持部が収容される把持部収容部が軸方向に配置されて設けられていて、上記把持部収容部には上記第1移動部材によって貫通され上記ハウジングの一端側に開口される第1スリットが設けられているとともに上記第2移動部材によって貫通され上記ハウジングの他端側に開口される第2スリットが設けられていて、上記第1把持部は上記ハウジングの一端側から上記把持部収容部に挿入されて設置されるとともに上記第2把持部は上記ハウジングの他端側から上記把持部収容部に挿入されて設置されることを特徴とするものである。
又、請求項2によるグリッパーは、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記ハウジングの第1スリットと第2スリットが形成されている面と異なる面の中央部に上記カップリングが露出されるカップリング用開口部が形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項3によるグリッパーは、請求項2記載のグリッパーにおいて、上記カップリング用開口部を閉塞するカップリング用開口部カバーが着脱可能に設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項4によるグリッパーは、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記第1ねじ軸及び上記第2ねじ軸はボールねじ軸であり、上記第1ナット及び上記第2ナットはボールねじナットであることを特徴とするものである。
又、請求項5によるグリッパーは、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記第1スリットの開口部及び上記第2スリットの開口部を閉塞する固定カバーが設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項6によるグリッパーは、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記第1移動部材とともに移動され上記第1スリットの一部を閉塞する第1スリット用移動カバーと、上記第2移動部材とともに移動され上記第2スリットの一部を閉塞する第2スリット用移動カバーが設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項7によるグリッパーは、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記ハウジングには上記第1移動部材及び上記第2移動部材の先端側を収容するとともに上記第1移動部材及び上記第2移動部材をガイドする移動部材収容部が設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項8によるグリッパーは、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記ハウジングには上記把持部収容部の軸方向に直交する側に配置されたモーター収容部が設けられていて、上記モーター収容部内には駆動用モーターが設置されていて、上記駆動用モーターの出力軸の先端側は上記ハウジングの端部から外部に突出されるとともにモーター側プーリーが固着されており、上記第1ねじ軸又は上記第2ねじ軸の何か一方のプーリー取付部は上記ハウジングの端部から外部に突出されるとともにねじ軸側プーリーが固着されており、上記モーター側プーリーと上記ねじ軸側プーリーに巻回されるベルトによって上記駆動用モーターの動力を上記第1ねじ軸及び第2ねじ軸に伝達するようにしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
以上述べたように、本願発明の請求項1記載のグリッパーによると、ハウジングと、第1ねじ軸と上記第1ねじ軸に螺合される第1ナットと上記第1ナットに嵌合される第1移動部材とからなる第1把持部と、上記第1ねじ軸のねじと逆向きの第2ねじ軸と上記第2ねじ軸に螺合される第2ナットと上記第2ナットに嵌合される第2移動部材とからなる第2把持部と、上記第1ねじ軸と上記第2ねじ軸の向かい合う軸端を接続させるカップリングと、を具備し、上記ハウジングには上記第1把持部と上記第2把持部が収容される把持部収容部が軸方向に配置されて設けられていて、上記把持部収容部には上記第1移動部材によって貫通され上記ハウジングの一端側に開口される第1スリットが設けられているとともに上記第2移動部材によって貫通され上記ハウジングの他端側に開口される第2スリットが設けられていて、上記第1把持部は上記ハウジングの一端側から上記把持部収容部に挿入されて設置されるとともに上記第2把持部は上記ハウジングの他端側から上記把持部収容部に挿入されて設置されるので、小型化できるとともに組み立てを容易にできる。
又、請求項2記載のグリッパーによると、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記ハウジングの第1スリットと第2スリットが形成されている面と異なる面の中央部に上記カップリングが露出されるカップリング用開口部が形成されているので、カップリングによる第1ねじ軸と第2ねじ軸の連結作業を容易にできる。
又、請求項3記載のグリッパーによると、請求項2記載のグリッパーにおいて、上記カップリング用開口部を閉塞するカップリング用開口部カバーが着脱可能に設置されているので、上記カップリング用開口部からの異物の侵入を防止できる。
又、請求項4記載のグリッパーによると、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記第1ねじ軸及び上記第2ねじ軸はボールねじ軸であり、上記第1ナット及び上記第2ナットはボールねじナットであるので、把持力を向上させることができるとともに高速化できる。
又、請求項5記載のグリッパーによると、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記第1スリットの開口部及び上記第2スリットの開口部を閉塞する固定カバーが設けられているので、上記第1スリットの開口部及び上記第2スリットの開口部からの異物の侵入を防止できる。
又、請求項6記載のグリッパーによると、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記第1移動部材とともに移動され上記第1スリットの一部を閉塞する第1スリット用移動カバーと、上記第2移動部材とともに移動され上記第2スリットの一部を閉塞する第2スリット用移動カバーが設置されているので、上記第1スリット及び第2スリットからの異物の侵入を防止できる。
又、請求項7記載のグリッパーによると、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記ハウジングには上記第1移動部材及び上記第2移動部材の先端側を収容するとともに上記第1移動部材及び上記第2移動部材をガイドする移動部材収容部が設けられているので、上記第1移動部材及び第2移動部材を円滑に移動させることができる。
又、請求項8記載のグリッパーによると、請求項1記載のグリッパーにおいて、上記ハウジングには上記把持部収容部の軸方向に直交する側に配置されたモーター収容部が設けられていて、上記モーター収容部内には駆動用モーターが設置されていて、上記駆動用モーターの出力軸の先端側は上記ハウジングの端部から外部に突出されるとともにモーター側プーリーが固着されており、上記第1ねじ軸又は上記第2ねじ軸の何か一方のプーリー取付部は上記ハウジングの端部から外部に突出されるとともにねじ軸側プーリーが固着されており、上記モーター側プーリーと上記ねじ軸側プーリーに巻回されるベルトによって上記駆動用モーターの動力を上記第1ねじ軸及び第2ねじ軸に伝達するようにしたので、容易に組み立てできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施の形態を示す図で、グリッパーの斜視図である。
【
図2】本発明の一実施の形態を示す図で、
図1のII-II断面図である。
【
図3】本発明の一実施の形態を示す図で、端部カバーを除去してプーリーが露出した状態としたグリッパーをプーリー側から視た図である。
【
図4】本発明の一実施の形態を示す図で、
図4(a)はフィンガーベース部を除去したグリッパーの平面図、
図4(b)はフィンガーベース部と移動カバーを除去したグリッパーの平面図である。
【
図5】本発明の一実施の形態を示す図で、ハウジングから第1把持部及び第2把持部を取り外した状態を示す分解斜視図である。
【
図6】本発明の一実施の形態を示す図で、第1把持部の分解斜視図である。
【
図7】本発明の一実施の形態を示す図で、第1ねじ軸と第2ねじ軸のカップリングによる接続を示す分解斜視図である。
【
図8】本発明の一実施の形態を示す図で、グリッパーのカップリング用開口部カバーを取り外した状態の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、
図1乃至
図8を参照しながら、本発明の一実施の形態について説明する。
この一実施の形態によるグリッパー1には、
図1から
図3に示すようにハウジング3がある。上記ハウジング3は中空形状であり、幅方向(
図5中左下から右上に向かう方向)の一端側(
図5中左下側)には把持部収容部5が設けられている。上記把持部収容部5は上記グリッパー1の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)の両端側に開口された空間である。
上記把持部収容部5の幅方向(
図5中左下から右上に向かう方向)の一端側(
図5中左下側)にはカップリング用開口部7が形成されている。上記カップリング用開口部7によって上記把持部収容部5内部と上記ハウジング3の外部が連絡される。
図1に示すように、上記カップリング用開口部7にはカップリング用開口部カバー9が着脱可能に設置され、上記カップリング用開口部7が閉塞される。
【0011】
上記ハウジング3の上記把持部収容部5の
図5中上側には第1スリット11と第2スリット13が設けられている。上記第1スリット11は上記グリッパー1の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)の一端側(
図5中右下側)に開口されている。上記第2スリット13は上記グリッパー1の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)の他端側(
図5中左上側)に開口されている。
【0012】
上記ハウジング3の上記第1スリット11及び第2スリット13の
図5中上側には移動部材収容部15が設けられている。上記移動部材収容部15は上記ハウジング3の上面(
図5中上側の面)に設けられた凹部であるとともに、上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)両端側に開口されている。上記移動部材収容部15の両内側面にはガイドレール17、17が設置されている。上記ガイドレール17にはガイド用凹部19が設けられている。
上記移動部材収容部15の内部の上記ガイドレール17、17の下側には、固定カバー用溝21、21が設けられている。
また、
図4(b)に示すように、上記第1スリット11及び第2スリット13の上側(
図4(b)中紙面方向手前側)には、固定カバー27、27が設置されている。上記固定カバー27は、移動部材収容部15のガイドレールの下側に形成された固定カバー用溝21に嵌め込まれている。
図5に示すように、上記第1スリット11及び第2スリット13は略コ字型を成している。第1スリット11側(
図4(b)中右側)の上記固定カバー27は、上記第1スリット11の
図4(b)中上端側、下端側、及び、右端側を閉塞している。また、第2スリット13側(
図4(b)中左側)の上記固定カバー27は、上記第2スリット13の
図4(b)中上端側、下端側、及び、左端側を閉塞している。また、上記固定カバー27、27の先端(
図4(b)中左側の固定カバー27の右端側、
図4(b)中右側の固定カバー27の左端側)同士は当接されている。
【0013】
また、上記ハウジング3の幅方向(
図5中左下から右上に向かう方向)の他端側(
図5中右上側)にはモーター収容部23が設けられている。上記モーター収容部23は上記グリッパー1の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)の両端側に開口された空間である。
【0014】
上記ハウジング3の把持部収容部5内には、第1把持部31と第2把持部33が収容される。
上記第1把持部31には、例えば
図6に示すように、第1ねじ軸としてのボールねじ軸35Aがある。上記ボールねじ軸35Aの軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)の一端側(
図6中右下側)は縮径されており軸受取付部37Aが設けられている。上記ボールねじ軸35Aの軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)の他端側(
図6中左上側)は縮径されておりカップリング係合部39が設けられている。上記ボールねじ軸35Aの軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)の中央部分には螺旋溝41が形成されている。
【0015】
上記第1把持部31には、例えば
図6に示すように、第1ナットとしてのボールねじナット43Aがある。上記ボールねじナット43Aには、例えば
図2に示すように、ボールねじナット本体45と、上記ボールねじナット本体45の軸方向(
図2中左右方向)両端にそれぞれ設置されたエンドキャップ47、48がある。上記ボールねじナット本体45は上記ボールねじ軸35Aによって貫通され、内側には螺旋溝49が形成されている。また、上記ボールねじナット本体45には無負荷循環路51が設けられている。上記エンドキャップ47、48も上記ボールねじ軸35Aによって貫通されており、上記無負荷循環路51と上記螺旋溝49を連絡するリターン路53が設けられている。
【0016】
上記ボールねじ軸35Aの螺旋溝41と上記ボールねじナット本体45の螺旋溝49の間の空間、上記エンドキャップ47のリターン路53、上記無負荷循環路51、及び、上記エンドキャップ48のリターン路53には複数の鋼球55が転動して循環される。
また、上記ボールねじナット本体45には移動部材固定用フランジ部56が設けられている。
【0017】
上記第1把持部31には、例えば
図6に示すように、第1移動部材61がある。上記第1移動部材61は、上記ボールねじナット43Aに嵌合される貫通孔63が形成された嵌合部65と
図1に示すように上記ハウジング3の移動部材収容部15に配置されるフィンガーベース部67が一体に構成されたものである。
上記フィンガーベース部67の幅方向(
図6中左下から右上に向かう方向)両側には、ガイドレール69、69が設置されている。上記ガイドレール69にはガイド用凹部71が設けられている。上記フィンガーベース部67の軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)両端側には端部プレート73、73が固定用ねじ75によって固定されている。
【0018】
上記第1移動部材61は、上記嵌合部65の貫通孔63に上記ボールねじナット本体45を軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)一端側(
図6中左上側)から貫通させて上記ボールねじナット本体45の移動部材固定用フランジ部56に当接させ、上記ボールねじナット43Aの軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)一端側(
図6中右下側)から固定部材77を上記ボールねじナット本体45の移動部材固定用フランジ部56に当接させ、固定用ねじ79を上記フィンガーベース部67の雌ねじ部81に螺合させ、上記固定用ねじ79の頭部によって上記固定部材77と上記フィンガーベース部67の間に上記ボールねじナット本体45の移動部材固定用フランジ部56を挟み込んで、上記ボールねじナット43Aに固定される。
【0019】
上記ボールねじ軸35Aは上記軸受取付部37Aを介して軸受83、83によって回転可能に支持される。上記軸受83には内輪85と外輪87がある。上記ボールねじ軸35Aは、上記内輪85、85に上記ボールねじ軸35Aの軸受取付部37Aを挿入し、上記軸受取付部37Aの先端側(
図6中右下側)の図示しない雄ねじ部に固定用ナット89を螺合させることで上記軸受83、83に固定される。上記第1把持部31には、例えば
図6に示すように、軸受ホルダー93がある。上記軸受ホルダー93には上記軸受83、83が収容される凹部95があり、上記軸受83の外輪87は固定用ボルト91の頭部によって上記軸受ホルダー93の凹部95内に固定される。
【0020】
上記第2把持部33は上記第1把持部31とは
図2中左右方向に略対象な構成である。上記第2把持部33には、上記第1把持部31のボールねじ軸35Aと螺旋溝41の向きが互いに逆になっているボールねじ軸35Bがある。上記ボールねじ軸35Bに螺合された第2ナットとしてのボールねじナット43Bには、第2移動部材97が固定される。また、上記ボールねじ軸35Bの軸方向(
図7中左上から右下に向かう方向)一端側(
図7中左上側)は縮径されており、その縮径された部分の基端側(
図7中右下側)には軸受取付部37Bが設けられ、先端側(
図7中左上側)にはプーリー取付部38が設けられている。上記第2把持部33のボールねじ軸35Bの軸受取付部37Bは軸受96の内輪99に挿入されるとともにプーリー取付部38はタイミングプーリー127に挿入され、上記タイミングプーリー127は上記ボールねじ軸35Bの放射方向(
図2中上側)から螺合される固定用ねじ128の先端を上記プーリー取付部38に当設させることで固定されている。また、上記軸受96は上記内輪99が上記タイミングプーリー127と上記ボールねじ軸35Bの軸受取付部37Bの
図2中右側の段部との間に介挿されて固定されている。また、上記軸受96の外輪100は軸受ホルダー98に固定されている。
上記第2移動部材97も、上記第1把持部31の第1移動部材61と同様に、嵌合部65とフィンガーベース部67から構成される。
【0021】
上記グリッパー1には、上記第1把持部31のボールねじ軸35Aのカップリング係合部39と上記第2把持部33のボールねじ軸35Bのカップリング係合部39を連結するカップリング101がある。上記カップリング101は筒状の部材で、軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)の一端側には雌ねじ部103、103が上記カップリング101の内部まで貫通して設けられている。上記雌ねじ部103、103の一方は上記雌ねじ部103、103の他方に対して上記カップリング101の周方向に所定の角度(例えば90°)で指向させた方向に向けて設けられている。また、上記カップリング101の軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)の他端側にも雌ねじ部105、105が上記カップリング101の内部まで貫通して設けられている。上記雌ねじ部105の一方は上記雌ねじ部105の他方に対して上記カップリング101の周方向に所定の角度(例えば90°)で指向させた方向に向けて設けられている。また、上記雌ねじ部103、103の一方と上記雌ねじ部105、105の一方は上記ボールねじ軸35A、35Bの軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)に並んでいる。また、上記雌ねじ部103、103の他方と上記雌ねじ部105、105の他方は上記ボールねじ軸35A、35Bの軸方向(
図6中左上から右下に向かう方向)に並んでいる。
【0022】
上記第2把持部33は
図5に示すように、上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)一端側(
図5中左上側)から上記ハウジング3の把持部収容部5内の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)一端側(
図5中左上側)に挿入され、上記第1把持部31は
図5に示すように、上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)他端側(
図5中右下側)から上記ハウジング3の把持部収容部5内の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)他端側(
図5中右下側)に挿入されるようになっている。なお、
図5の上記第2保持部33はボールねじ軸35B及びボールねじナット43Bが省略されている。
上記第1把持部31は上記軸受ホルダー93に図示しない固定用ねじを貫通させ上記ハウジング3に螺合させて固定されるようになっている。上記第2把持部33も同様に上記軸受ホルダー98に固定用ねじ104を貫通させ上記ハウジング3に螺合させて固定されるようになっている。なお、上記軸受ホルダー93や上記軸受83は上記ハウジング3の端部(
図2の左右方向右側)から突出している。
【0023】
また、上記第1把持部31と第2把持部33を上記ハウジング3内に挿入する際、上記フィンガーベース部67のガイドレール69、69のガイド用凹部71、71と上記ハウジング3の移動部材収容部15のガイドレール17、17のガイド用凹部19、19の間には複数の鋼球107が挿入される。上記フィンガーベース部67の端部プレート73、73によって、上記鋼球107が上記フィンガーベース部67の側面側に追従して移動されるようになっている。
また、上記第1把持部31と第2把持部33を上記ハウジング3内に挿入する際、上記第1移動部材61及び第2移動部材97の上記嵌合部65と上記フィンガーベース部67の間に上記移動カバー109、109が設置される。上記第1移動部材61及び第2移動部材97の上記嵌合部65と上記フィンガーベース部67の接続部分は上記固定カバー27、27の開口部を貫通し、上記移動カバー109、109は上記固定カバー27、27の
図2中上側を上記第1移動部材61及び第2移動部材97に追従して移動可能になっている。上記移動カバー109、109によって上記固定カバー27、27の開口部を閉塞するようになっている。
図2や
図3に示すように、上記ハウジング3の移動部材収容部15の
図2中左端側の開口部及び
図2中右端側の開口部はエンドプレート108、108によって閉塞されている。
図3に示すように、上記エンドプレート108は固定用ねじ110を上記エンドプレート108に貫通させ上記ハウジング3の固定カバー用溝21に螺合させて固定されている。上記固定カバー27、27は上記エンドプレート108、108の間に挟まれて固定されている。
【0024】
図7に示すように、上記第1把持部31のボールねじ軸35Aと上記カップリング101は、固定用ねじ111、111を上記雌ねじ部105、105に螺合させて上記カップリング101を貫通させ、上記第1把持部31のボールねじ軸35Aのカップリング係合部39に当接させて固定される。また、上記第2把持部33のボールねじ軸35Bと上記カップリング101は、固定用ねじ113、113を上記雌ねじ部103、103に螺合させて上記カップリング101を貫通させ、上記第2把持部33のボールねじ軸35Bのカップリング係合部39に当接させて固定される。このようにして、上記第1把持部31のボールねじ軸35Aと上記第2把持部33のボールねじ軸35Bが連結される。
上記カップリング101への固定用ねじ111、113の締結作業は、
図8に示すように、上記カップリング用開口部カバー9を取り外して、上記ハウジング3のカップリング用開口部7を通して行われるようになっている。
【0025】
図3に示すように、上記ハウジング3のモーター収容部23には、モーター121が設置される。
上記モーター121の出力軸123にはタイミングプーリー125が固着されていて、上記第2把持部33のボールねじ軸35Bの軸方向の一端側(
図3中紙面方向手前側)にはタイミングプーリー127が固着されている。上記タイミングプーリー125、127にはタイミングベルト129が巻回されている。これにより、上記モーター121によって上記第1把持部31のボールねじ軸35A及び上記第2把持部33のボールねじ軸35Bが回転され、上記第1把持部31の第1移動部材61と上記第2把持部33の第2移動部材97が接近又は離間する向きに移動されるようになっている。なお、上記出力軸123及び上記ボールねじ軸35Bのプーリー取付部38は、上記ハウジング3の
図3中紙面方向手前側の端部から突出されている。
【0026】
また、
図1に示すように、上記ハウジング3の両端には、端部カバー131、133が設置されている。上記端部カバー131によって、上記モーター121の出力軸123、タイミングプーリー125、上記第2把持部33のボールねじ軸35Bの軸方向の一端側(
図3中紙面方向手前側)、タイミングプーリー127、及び、タイミングベルト129が覆われている。また、上記端部カバー133によって、上記第1把持部31の軸受ホルダー93や上記軸受ホルダー93に保持されている軸受83等が覆われている。
【0027】
次に、この一実施の形態による作用について説明する。
モーター121によって第1把持部31のボールねじ軸35A及び第2把持部33のボールねじ軸35Bが回転されると、上記第1把持部31の第1移動部材61と上記第2把持部33の第2移動部材97が接近又は離間する向きに移動される。第1移動部材61と第2移動部材97は第1スリット11及び第2スリット13の
図2中上側に設置された固定カバー27、27の開口部を貫通して配置されていて、移動カバー109、109は上記第1移動部材61と第2移動部材97に追従して移動され、上記移動カバー109、109によって上記固定カバー27、27の開口部が閉塞される。
また、ハウジング3のカップリング用開口部7は給油口等のメンテナンス用の開口部として利用される。
【0028】
グリッパー1を組み立てる際は、まず、上記第1把持部31及び第2把持部33を組み立てておき、上記第1把持部31のボールねじ軸35A又は上記第2把持部33のボールねじ軸35Bの何れか一方のカップリング係合部39にカップリング101を仮止めしておく。
次に、上記第2把持部33を
図5に示すように、上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)一端側(
図5中左上側)から上記ハウジング3の把持部収容部5内の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)一端側(
図5中左上側)に挿入し、上記第1把持部31を上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)他端側(
図5中右下側)から上記ハウジング3の把持部収容部5内の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)他端側(
図5中右下側)に挿入する。
【0029】
上記第1把持部31と第2把持部33を上記ハウジング3内に挿入する際、第1移動部材61と第2移動部材97の嵌合部65とフィンガーベース部67の間に移動カバー109を設置する。
また、上記第1把持部31と第2把持部33を上記ハウジング3内に挿入する際、上記フィンガーベース部67のガイドレール69、69のガイド用凹部71、71と上記ハウジング3の移動部材収容部15のガイドレール17、17のガイド用凹部19、19の間に複数の鋼球107を挿入する。
次に、上記第1把持部31を上記軸受ホルダー93に図示しない固定用ねじを貫通させ上記ハウジング3に螺合させて固定する。また、上記第2把持部33は、軸受ホルダー98に固定された軸受96の内輪99にボールねじ軸35Bの軸受取付部37Bを貫通させ、上記軸受ホルダー98に固定用ねじ104を貫通させ上記ハウジング3に螺合させて固定する。
【0030】
次に、
図8に示すように、カップリング用開口部7を通して上記カップリング101への固定用ねじ111、113の締結作業を行う。
次に、固定カバー27、27を移動部材収容部15の軸方向(
図5の左上から右下方向)の両端側から移動部材収容部15のガイドレール17、17の
図5中下側に形成された固定カバー用溝21に挿入する。そして、エンドプレート108、108を上記移動部材収容部15の開口部に固定用ねじ110により固定する。
次に、
図2に示すように、上記第2把持部33のボールねじ軸35Bのプーリー取付部38にタイミングプーリー127を固定用ねじ128により固定する。
次に、モーター収容部23にモーター121を設置するとともに、モーター121の出力軸123にタイミングプーリー125を固定する。
次に、上記タイミングプーリー125、127にタイミングベルト129を巻回させる。
最後に、上記ハウジング3の両端に端部カバー131、133を取り付け、上記カップリング用開口部7にカップリング用開口部カバー9を取り付ける。
【0031】
次に、この一実施の形態による効果について説明する。
まず、ハウジング3に第1スリット11及び第2スリット13が設けられており、グリッパー1の組み立てにおいて、第2把持部33を
図5に示すように、上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)一端側(
図5中左上側)から上記ハウジング3の把持部収容部5内の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)一端側(
図5中左上側)に挿入し、第1把持部31を上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)他端側(
図5中右下側)から上記ハウジング3の把持部収容部5内の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)他端側(
図5中右下側)に挿入できるようにしたので、上記第1把持部31の第1移動部材61及び上記第2把持部33の第2移動部材97をボールねじナット43A、43Bに取り付けるための嵌合部65とフィンガーベース部67を締めしろが不要な一体の部材として構成することができ、上記グリッパー1を小型化できるとともに組み立てを容易にできる。
また、ボールねじ軸35A、35Bとボールねじナット43A、43Bは螺合させると分離や再組立が困難であるが、これらを分離することなく、且つ、特殊な治具等を用いることもなくグリッパー1を組み立てることができる。また、上記ハウジング3の軸方向(
図5中左上から右下に向かう方向)の両端側に上記第1スリット11及び第2スリット13を設けたので、上記ハウジング3の把持部収容部5と移動部材収容部15との間に壁が一部残されており、上記ハウジング3の強度を維持しつつ、上記グリッパー1を小型化することができる。
【0032】
また、上記ハウジング3にカップリング用開口部7が設けられているので、カップリング101による上記第1把持部31のボールねじ軸35Aと上記第2把持部33のボールねじ軸35Bの連結作業を容易にできる。
また、上記カップリング用開口部7を閉塞するカップリング用開口部カバー9が着脱可能に設置されているので、上記カップリング用開口部7からの異物の侵入を防止できる。また、上記カップリング用開口部7を給油口等のメンテナンス用の開口部として利用することができる。
また、上記第1把持部31のボールねじ軸35Aとボールねじナット43A、及び、上記第2把持部33のボールねじ軸35Bとボールねじナット43Bを用いて、第1移動部材61及び第2移動部材97を駆動するので、把持力を向上させることができるとともに高速化できる。
【0033】
また、上記第1スリット11及び第2スリット13の開口部に固定カバー27、27が設置され、上記第1移動部材61及び上記第2移動部材97の上記嵌合部65と上記フィンガーベース部67の間に上記移動カバー109、109が設置されるので、上記第1スリット11及び第2スリット13からの異物の侵入を防止できる。
また、上記ハウジング3の上記第1スリット11及び第2スリット13の
図5中上側には上記第1移動部材61及び上記第2移動部材97を収容するとともにガイドする移動部材収容部15が設けられているので、上記第1移動部材61及び第2移動部材97を円滑に移動させることができる。
上記ハウジング3の軸方向(
図2中左右方向)の一端側(
図2中左側)から上記第2把持部33のボールねじ軸35Bのプーリー取付部38とモーター121の出力軸123が突出されているので、上記プーリー取付部38へのタイミングプーリー127の取付け、上記出力軸123へのタイミングプーリー125の取付け、及び、上記タイミングプーリー125、127にタイミングベルト129を巻回させる作業を容易にできる。
【0034】
なお、本発明は前記一実施の形態に限定されない。
第1ねじ軸及び第2ねじ軸としてボールねじ軸を使用し、第1ナット及び第2ナットとしてボールねじナットを使用したが、滑りねじを使用することも考えられる。
固定カバーの設置方法には、接着、ねじ止め等様々なものが考えられる。
また、固定カバーを端部カバーと一体に成形することも考えられる。
モーターからの動力を第2把持部側から入力されるようにしたが、ボールねじ軸のプーリー取付部を第1ねじ軸の端部に設けることで、第1把持部側から入力するようにすることも考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、グリッパーに係り、特に、小型化できるとともに組み立てを容易にできるように工夫したものに関し、例えば、産業用ロボットに好適である。
【符号の説明】
【0036】
1 グリッパー
3 ハウジング
5 把持部収容部
7 カップリング用開口部
9 カップリング用開口部カバー
11 第1スリット
13 第2スリット
15 移動部材収容部
23 モーター収容部
27 固定カバー
31 第1把持部
33 第2把持部
35A ボールねじ軸(第1ねじ軸)
35B ボールねじ軸(第2ねじ軸)
38 プーリー取付部
43A ボールねじナット(第1ナット)
43B ボールねじナット(第2ナット)
61 第1移動部材
97 第2移動部材
101 カップリング
109 移動カバー(第1スリット用移動カバー又は第2スリット用移動カバー)
121 モーター(駆動用モーター)
123 出力軸
125 タイミングプーリー(モーター側プーリー)
127 タイミングプーリー(ねじ軸側プーリー)
129 タイミングベルト(ベルト)
131 端部カバー
133 端部カバー