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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165757
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】映像処理装置及びカメラシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20241121BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20241121BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20241121BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N7/18 F
H04N7/18 E
H04N23/60 300
H04N5/77
H04N5/92 010
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082238
(22)【出願日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笠原 隆司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 貴之
(72)【発明者】
【氏名】青木 由香
(72)【発明者】
【氏名】東海林 彩
(72)【発明者】
【氏名】永井 俊明
(72)【発明者】
【氏名】坂田 優
【テーマコード(参考)】
5C054
5C122
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054DA07
5C054DA09
5C054FC12
5C054FC13
5C054FC15
5C054GB02
5C054GD05
5C054HA19
5C122DA11
5C122EA55
5C122FA18
5C122FH11
5C122FH12
5C122GA17
5C122GC14
5C122GC52
5C122HA89
5C122HB01
5C122HB02
5C122HB06
(57)【要約】
【課題】施設内または屋外の被写体の状況に応じて、映像情報の送信量又は記録容量の増大を適切に抑制することができる映像処理装置及びカメラシステムを提供すること。
【解決手段】本実施形態に係る制御部20は、所定の施設内または屋外に設置されたカメラ11が撮影した施設内または屋外の映像情報を取得する映像情報取得部21と、映像情報に基づいて、施設内または屋外における被写体の動きを検出する動作検出部24と、カメラ11の撮影範囲内の被写体の密集度を算出する密集度算出部25と、被写体の動き及び密集度に応じて、映像情報のフレームレートを変更する映像情報制御部26と、フレームレートが変更された映像情報を記録装置12に記録させる記録制御部22及び該映像情報を、通信装置13を介して外部機器に送信させる通信制御部23を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の施設内または屋外に設置されたカメラ装置が撮影した前記施設内または屋外の映像情報を取得する映像情報取得部と、
前記映像情報に基づいて、前記施設内または屋外における被写体の動きを検出する動作検出部と、
前記被写体の密集度を算出する密集度算出部と、
前記被写体の動き及び密集度を含む前記被写体の状況に応じて、前記映像情報のフレームレート及び解像度の少なくとも一方を変更する映像情報制御部と、
変更された変更済映像情報を記録部に記録させる記録制御部及び該変更済映像情報を外部に送信させる通信制御部の少なくとも一方と、
を備える映像処理装置。
【請求項2】
前記映像情報制御部は、前記被写体の密集度が所定値以上で、かつ前記被写体の動きが検出された場合、この検出時点よりも所定時間前から前記映像情報の前記フレームレート及び前記解像度の少なくとも一方を、所定の閾値以上の値に変更し、前記被写体の密集度が所定値未満、又は前記被写体の動きが検出されない場合、前記映像情報の前記フレームレート及び前記解像度の少なくとも一方を、所定の閾値未満の値に変更する、請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記被写体の密集度が所定値以上、かつ前記被写体の動きが検出された場合、この検出時点よりも所定時間前から前記映像情報の画像圧縮率を、所定の閾値よりも低く設定する画像圧縮部を更に備える、請求項1又は2に記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記映像情報制御部は、前記被写体の密集度が前記第1の所定値よりも大きな値に設定された第2の所定値以上の場合、前記被写体の動きの検出の有無に関わらず、前記密集度の算出時点よりも所定時間前から前記映像情報の前記フレームレート及び前記解像度の少なくとも一方を、所定の閾値以上の値に変更する請求項2に記載の映像処理装置。
【請求項5】
所定の施設内または屋外に設置されたカメラ装置と、前記カメラ装置が撮影した映像情報を処理する映像処理装置とを備えたカメラシステムであって、
前記映像処理装置は、前記カメラ装置が撮影した前記施設内または屋外の映像情報を取得する映像情報取得部と、
前記映像情報に基づいて、前記施設内または屋外における被写体の動きを検出する動作検出部と、
前記被写体の密集度を算出する密集度算出部と、
前記被写体の動き及び密集度を含む前記被写体の状況に応じて、前記映像情報のフレームレート及び解像度の少なくとも一方を変更する映像情報制御部と、
変更された変更済映像情報を記録部に記録させる記録制御部及び該変更済映像情報を外部に送信させる通信制御部の少なくとも一方と、
を備えるカメラシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理装置及びカメラシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、所定の施設内または屋外に設置されたカメラ装置を備え、この施設等の監視や防犯などのセキュリティに用いられるカメラシステムが知られている。特許文献1には、カメラ装置が被写体の動きを検知するとイベントを通知し、このイベントの通知の有無によって、カメラ装置が撮影した映像情報(映像データ)のフレームレートを変更し、その映像情報の記録又は送信を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-279464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、被写体の動きが検知されない時間帯のフレームレートを低くして記録又は送信し、被写体の動きが検知されると、この検知タイミングの前後の一定の時間帯におけるフレームレートを高くして記録又は送信している。このように、人(被写体)の動きの検知の有無で映像情報のフレームレートを変更する構成では、例えば、常に人(被写体)の出入りがある施設では、少人数(一人)の動きでも撮影された映像情報が高フレームレートで記録又は送信される。このため、施設内の被写体の状況に応じて、映像情報の送信量又は記録容量の増大を抑制する点で改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、施設内または屋外の被写体の状況に応じて、映像情報の送信量又は記録容量の増大を適切に抑制することができる映像処理装置及びカメラシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る映像処理装置は、所定の施設内または屋外に設置されたカメラ装置が撮影した施設内または屋外の映像情報を取得する映像情報取得部と、映像情報に基づいて、施設内または屋外における被写体の動きを検出する動作検出部と、被写体の密集度を算出する密集度算出部と、被写体の動き及び密集度を含む被写体の状況に応じて、映像情報のフレームレート及び解像度の少なくとも一方を変更する映像情報制御部と、変更された変更済映像情報を記録部に記録させる記録制御部及び該変更済映像情報を外部に送信させる通信制御部の少なくとも一方と、を備える。
【0007】
また、本発明に係るカメラシステムは、所定の施設内または屋外に設置されたカメラ装置と、カメラ装置が撮影した映像情報を処理する映像処理装置とを備え、映像処理装置は、カメラ装置が撮影した施設内または屋外の映像情報を取得する映像情報取得部と、映像情報に基づいて、施設内または屋外における被写体の動きを検出する動作検出部と、被写体の密集度を算出する密集度算出部と、被写体の動き及び密集度を含む被写体の状況に応じて、映像情報のフレームレート及び解像度の少なくとも一方を変更する映像情報制御部と、変更された変更済映像情報を記録部に記録させる記録制御部及び該変更済映像情報を外部に送信させる通信制御部の少なくとも一方と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、施設内または屋外の被写体の状況に応じて、映像情報の送信量又は記録容量の増大を適切に抑制することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第一実施形態に係るカメラシステムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、第一実施形態に係る映像処理装置の動作の手順を示すフローチャートである。
図3図3は、被写体が通路を移動する際における密集度及びフレームレートと移動時間との関係を示す図である。
図4図4は、複数の被写体が通路を移動する際における被写体全体の密集度及びフレームレートと移動時間との関係を示す図である。
図5図5は、図4における被写体全体の密集度と移動時間の関係の別の例を示す図である。
図6図6は、第二実施形態に係るカメラシステムの構成例を示すブロック図である。
図7図7は、被写体が通路を移動する際における各カメラの撮影範囲の密集度及びフレームレートと移動時間との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0011】
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係るカメラシステムの構成例を示すブロック図である。カメラシステム10は、例えば駅構内などの所定の施設に設けられ、この施設内における人(被写体)の流れを撮影する監視又は防犯用のカメラシステムである。本実施形態では、撮影対象となる被写体は、施設内を通行する人(歩行者)を例示して説明するが、施設内を移動可能な被写体であれば、駐車場に出入りする自動車などであってもよい。また、本実施形態では、カメラシステムが遊園地や動物園などの屋外施設を含む所定の施設内に設けられたものを例示して説明するが、観光地や繁華街などの屋外にカメラシステムを設けたものであってもよい。
【0012】
カメラシステム10は、図1に示すように、カメラ(カメラ装置)11と、記録装置(記録部)12と、通信装置(通信部)13と、制御部(映像処理装置)20とを備える。
【0013】
カメラ11は、上記した施設内の映像を撮影する。本実施形態では、カメラ11は、上記した施設内の通路における天井や壁などに固定設置された定点カメラであり、この通路を常時撮影する。これにより、カメラ11は、上記通路を通行する人がいる場合に、この通行する人を通路とともに撮影する。撮影される映像は、撮影時のフレームレートが例えば30フレーム/秒の画像から構成される動画像である。カメラ11は、撮影した映像情報を制御部20の映像情報取得部21へ出力する。
【0014】
記録装置12は、制御部20の制御の下、カメラ11が撮影した映像情報に所定の変更処理を施した映像情報(以下、変更済映像情報という)を記録する。具体的には、変更済映像情報は、制御部20の映像情報制御部26によって、撮影時よりもフレームレートが低く変更された映像情報、及び制御部20の画像圧縮部27によって、撮影時よりも情報量が圧縮された映像情報の少なくとも一方を含む。記録装置12は、HDD(Hard Disk Drive)などの記録媒体であり、例えば、ネットワークを介してクラウド上に配置されてもよい。
【0015】
通信装置13は、制御部20の制御の下、インターネット網又は携帯電話回線等を介して、例えば、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末などの外部機器との通信を実行する。通信装置13は、上記した変更済映像情報、すなわち、制御部20の映像情報制御部26によって、撮影時よりもフレームレートが低く変更された映像情報、及び制御部20の画像圧縮部27によって、撮影時よりも情報量が圧縮された映像情報の少なくとも一方を外部機器に送信する。また、通信装置13は、記録装置12に記録された変更済映像情報を外部機器に送信してもよい。
【0016】
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置である。制御部20は、映像情報取得部21と、記録制御部22と、通信制御部23と、動作検出部24と、密集度算出部25と、映像情報制御部26と、画像圧縮部27とを備え、バス30を介してそれぞれ接続されている。制御部20は、不図示の記憶部に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、これらの構成を実現して、これらの処理を実行する。制御部20は、1つのCPUによってこれらの処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、複数のCPUで、これらの処理を並列に実行してもよい。
【0017】
映像情報取得部21は、カメラ11が撮影した施設内の映像情報を取得する。映像情報取得部21は、撮影時のフレームレートで撮影された映像情報を取得する。映像情報取得部21は、取得した映像情報を映像情報制御部26及び画像圧縮部27に出力する。
【0018】
記録制御部22は、変更済映像情報を記録装置12に記録させる。記録制御部22は、変更済映像情報として、映像情報制御部26でフレームレートが低下された映像情報及び画像圧縮部27で圧縮された映像情報の少なくとも一方を記録装置12に記録させる。
【0019】
通信制御部23は、通信装置13の動作を制御する。具体的には、通信制御部23は、通信装置13を介して、上記した変更済映像情報を外部機器に送信させる。また、通信制御部23は、通信装置13を介して、記録装置12に記録された変更済映像情報を外部機器に送信させる。
【0020】
動作検出部24は、映像情報取得部21が取得した映像情報に基づいて、被写体の動きを検出する。動作検出部24は、取得した映像情報の解析を行い、例えばカメラ11の撮影範囲内における被写体に動きが有るか否かを判定する。具体的には、動作検出部24は、映像情報の画像の変化を解析し、被写体の位置に変化があるとイベントを発行する。そして、動作検出部24は、単位時間に発生するイベント数が所定の閾値以上の場合、被写体に動きが有ると判定し、所定の閾値未満の場合には、被写体の動きが無いと判定する。
【0021】
密集度算出部25は、カメラ11の撮影範囲内の被写体の密集度を算出する。ここで、被写体の密集度とは、カメラ11の撮影範囲の面積に対する被写体の面積の割合をいう。密集度算出部25は、取得した映像情報の解析を行い、撮影範囲内の被写体の総面積を算出するとともに、この撮影範囲の面積に対する被写体の面積の割合(密集度)を算出する。密集度算出部25は、算出された密集度を映像情報制御部26及び画像圧縮部27に出力する。
【0022】
映像情報制御部26は、被写体の状況、すなわち被写体の動き及び密集度に応じて、映像情報のフレームレートを変更する。具体的には、映像情報制御部26は、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)以上で、かつ被写体の動きが検出された場合、この検出時点よりも所定時間(例えば3秒)前から撮影時の映像情報のフレームレートを、所定の閾値以上の値に変更する。この所定の閾値は、変更後の変更済映像情報の情報量を低減しつつも、管理者が変更済映像情報を後から見ても、密集度がある程度高い被写体の動きを判別できる値に設定される。本実施形態では、所定の閾値は、撮影時のフレームレートよりも低い値、例えば15フレーム/秒に設定される。これにより、撮影した映像の証拠性能を十分に確保しつつ、映像情報の情報量を適切に抑制することができる。
【0023】
一方、映像情報制御部26は、被写体の密集度が第1の所定値未満、又は被写体の動きが検出されない場合、撮影時の映像情報のフレームレートを、所定の閾値未満の値に変更する。この場合、変更後の変更済映像情報は低フレームレートとなるが、変更済映像情報における被写体の密集度が低いため、例えば、構内で動いている人が少ない場合に転倒等の事故が発生したとしても、映像に映っている人が少ないので、原因追及は十分に可能である。なお、映像情報制御部26は、被写体の動きが検出されない場合と、被写体の密集度が所定値未満の場合とで、変更済映像情報のフレームレートを変更する値を異ならせてもよい。
【0024】
さらに、本実施形態では、映像情報制御部26は、被写体の密集度が第2の所定値(例えば80%)以上の場合、被写体の動きの検出の有無に関わらず、上記した密集度の算出時点よりも所定時間(例えば3秒)前から撮影時の映像情報のフレームレートを、上記した所定の閾値以上の値に変更する。この第2の所定値は、上記した第1の所定値よりも大きな値に設定されている。この構成によれば、映像情報制御部26は、被写体の密集度の大きさを二段階の閾値を用いて判定するため、例えば、被写体としての人が密集し過ぎて動けない状態にある場合であっても、適切なフレームレートに変更することができ、撮影した映像の証拠性能を十分に確保しつつ、映像情報の情報量を適切に抑制することができる。
【0025】
画像圧縮部27は、被写体の状況、すなわち被写体の動き及び密集度に応じて、撮影時の映像情報を圧縮する。画像圧縮部27は、映像情報のサイズや色を低減することにより情報量を圧縮して低減する。画像圧縮部27は、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)以上、かつ被写体の動きが検出された場合、この検出時点よりも所定時間(例えば3秒)前から撮影時の映像情報の画像圧縮率を、所定の閾値よりも低く設定する。この所定の閾値は、変更後の変更済映像情報の情報量を低減しつつも、管理者が変更済映像情報を後から見ても、密集度がある程度高い被写体の動きを判別できる値に設定され、本実施形態では、例えば30%に設定されている。画像圧縮率は、高いほど元の情報が圧縮されて情報量が低減化する。このため、本実施形態では、画像圧縮部27は、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)以上、かつ被写体の動きが検出された場合、すなわち、たくさんの人が動いている場合には、画像圧縮率を小さく抑えて、撮影した映像の証拠性能を十分に確保しつつ、映像情報の情報量を適切に抑制している。
【0026】
一方、画像圧縮部27は、被写体の密集度が第1の所定値未満、又は被写体の動きが検出されない場合、撮影時の映像情報の画像圧縮率を、所定の閾値以上の値に変更する。この場合においても、変更後の変更済映像情報は高圧縮率となるが、変更済映像情報における被写体の密集度が低いため、例えば、構内で動いている人が少ない場合に転倒等の事故が発生したとしても、映像に映っている人が少ないので、原因追及は十分に可能である。なお、画像圧縮部27においても、被写体の動きが検出されない場合と、被写体の密集度が所定値未満の場合とで、変更済映像情報の画像圧縮率を変更する値を異ならせてもよい。
【0027】
さらに、本実施形態では、画像圧縮部27は、被写体の密集度が第2の所定値(例えば80%)以上の場合、被写体の動きの検出の有無に関わらず、上記した密集度の算出時点よりも所定時間(例えば3秒)前から撮影時の映像情報の画像圧縮率を、上記した所定の閾値以上の値に変更する。この構成によれば、画像圧縮部27は、被写体の密集度が第2の所定値以上の場合、すなわち、人が過剰に密集している場合には、人の動きの有無に関わらず、画像圧縮率を小さく抑えて、撮影した映像の証拠性能を十分に確保しつつ、映像情報の情報量を適切に抑制している。
【0028】
次に、第一実施形態に係る制御部20の動作について説明する。図2は、第一実施形態に係る映像処理装置の動作の手順を示すフローチャートである。図3は、被写体が通路を移動する際における密集度及びフレームレートと移動時間との関係を示す図である。この図3において、カメラ11は、施設内の通路40に設けられている。被写体としての人50は、通路40の一端側に設けられたドア41を通じて、通路40に進入し、この通路40をドア41から離れる方向(一方向)に移動する。図3において、撮影範囲60は、カメラ11の撮影範囲である。また、図2のフローチャートでは、ステップS11~ステップS21の各処理を定期的に繰り返し実行するものとする。
【0029】
制御部20は、映像情報を取得する(ステップS11)。具体的には、制御部20は、映像情報取得部21により、カメラ11が撮影した通路40の映像情報を取得する。この際、映像情報取得部21は、撮影時のフレームレートで撮影された映像情報を取得する。
【0030】
制御部20は、被写体の動きを検出する(ステップS12)。具体的には、制御部20は、動作検出部24により、映像情報取得部21が取得した撮影時の映像情報の解析を行い、被写体の動きの有無を検出する。
【0031】
制御部20は、被写体の密集度を算出する(ステップS13)。具体的には、制御部20は、密集度算出部25により、カメラ11の撮影範囲60内の被写体としての人50の密集度を算出する。この場合、密集度算出部25は、取得した撮影時の映像情報の解析を行い、撮影範囲60内にいる複数の人50の総面積を算出するとともに、この撮影範囲60の面積に対する人50の面積の割合を算出する。
【0032】
次に、制御部20は、被写体の密集度が第1の所定値以上であるか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、制御部20は、密集度算出部25により算出された被写体の密集度が、第1の所定値(例えば30%)以上であるか否を判定する。この判定において、被写体の密集度が第1の所定値以上でない、すなわち第1の所定値未満の場合(ステップS14;No)、制御部20は、処理をステップS19に移行する。
【0033】
一方、この判定において、被写体の密集度が第1の所定値以上である場合(ステップS14;Yes)、制御部20は、被写体の密集度が第2の所定値以上であるか否かを判定する(ステップS15)。具体的には、制御部20は、密集度算出部25により算出された被写体の密集度が、上記した第1の所定値よりも大きい値に設定された第2に所定値(例えば80%)以上であるか否を判定する。この判定において、被写体の密集度が第2の所定値以上である場合(ステップS15;Yes)、制御部20は、処理をステップS17に移行する。
【0034】
一方、この判定において、被写体の密集度が第2の所定値以上でない、すなわち第2の所定値未満の場合(ステップS15;No)、制御部20は、被写体に動きがあるか否かを判定する(ステップS16)。具体的には、制御部20は、動作検出部24により、撮影時の映像情報の画像の変化を解析し、被写体としての人50の位置に変化があるとイベントを発行する。そして、動作検出部24は、単位時間に発生するイベント数が所定の閾値以上の場合、被写体に動きが有ると判定し、所定の閾値未満の場合には、被写体の動きが無いと判定する。この判定において、被写体に動きが無い場合(ステップS16;No)、制御部20は、処理をステップS19に移行する。
【0035】
一方、この判定において、被写体に動きが有る場合(ステップS16;Yes)、制御部20は、映像情報のフレームレートを所定の閾値以上の値に変更する(ステップS17)。具体的には、制御部20は、映像情報制御部26により、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)以上で、かつ被写体の動きが検出された場合、もしくは、被写体の密集度が第2の所定値(例えば80%)以上の場合には、この検出時点もしくは算出時点よりも所定時間(例えば3秒)前から映像情報のフレームレートを、図3に示すように、撮影時のフレームレートよりも低く、かつ所定の閾値以上となる値に変更する。この図3では、記録時のフレームレートは、移動時間(人の密集度)に比例して増加(変更)する例を示しているが、これに限るものではなく、階段状に増加(変更)してもよい。
【0036】
次に、制御部20は、映像情報の画像圧縮率を所定の閾値よりも低く設定する(ステップS18)。具体的には、制御部20は、画像圧縮部27により、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)以上、かつ被写体の動きが検出された場合、もしくは、被写体の密集度が第2の所定値(例えば80%)以上の場合には、この検出時点もしくは算出時点よりも所定時間(例えば3秒)前から映像情報の画像圧縮率を、所定の閾値よりも低く設定する。制御部20は、処理をステップS21に移行する。
【0037】
次に、制御部20は、上記した判定において、被写体の密集度が第1の所定値以上でない、すなわち第1の所定値未満の場合(ステップS14;No)、又は被写体に動きが無い場合(ステップS16;No)、映像情報のフレームレートを所定の閾値未満に低くする(ステップS19)。具体的には、制御部20は、映像情報制御部26により、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)未満、又は被写体の動きが検出されない場合、映像情報のフレームレートを、図3に示すように、撮影時のフレームレートよりも低い所定の閾値未満の値に変更する。
【0038】
次に、制御部20は、映像情報の画像圧縮率を所定の閾値よりも高く設定する(ステップS19)。具体的には、制御部20は、画像圧縮部27により、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)未満、又は被写体の動きが検出されない場合、映像情報の画像圧縮率を、所定の閾値以上の値に変更する。制御部20は、処理をステップS21に移行する。
【0039】
次に、制御部20は、変更済映像情報を記録装置12に記録する(ステップS21)。具体的には、制御部20は、フレームレート及び画像圧縮率が変更された変更済映像情報を、記録制御部22により、記録装置12に記録させる。この構成では、施設内における被写体の密集度及び動きの有無に応じて、映像情報のフレームレート及び画像圧縮率を変更するため、記録装置12に記録される変更済映像情報の情報量(記録容量)の増大を適切に抑制することができる。ここで、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)未満、又は被写体の動きが検出されない場合、映像情報のフレームレートを所定の閾値未満の値に変更し、画像圧縮率を所定の閾値以上の値に変更する。この場合、記録装置12に記録される変更済映像情報は、低フレームレート、高圧縮率の映像となるが、この変更済映像情報における被写体の密集度が低いため、例えば、構内で動いている人が少ない場合に転倒等の事故が発生したとしても、映像に映っている人が少ないので、原因追及は十分に可能である。
【0040】
次に、制御部20は、変更済映像情報を外部機器へ送信する(ステップS22)。具体的には、制御部20は、フレームレート及び画像圧縮率が変更された変更済映像情報を、通信制御部23により、通信装置13を介して、外部機器に送信させる。これにより一連の処理を終了する。この構成においても、施設内における被写体の密集度及び動きの有無に応じて、映像情報のフレームレート及び画像圧縮率を変更するため、外部機器へ送信される変更済映像情報の情報量(送信量)の増大を適切に抑制することができる。ここで、被写体の密集度が第1の所定値(例えば30%)未満、又は被写体の動きが検出されない場合、映像情報のフレームレートを所定の閾値未満の値に変更し、画像圧縮率を所定の閾値以上の値に変更する。この場合、送信される変更済映像情報は、低フレームレート、高圧縮率の映像となるが、この変更済映像情報における被写体の密集度が低いため、例えば、構内で動いている人が少ない場合に転倒等の事故が発生したとしても、映像に映っている人が少ないので、原因追及は十分に可能である。
【0041】
次に、本実施形態の変形例について説明する。本実施形態では、被写体が通路40を一方向に移動する場合を説明したが、複数の集団の被写体が通路を対向して移動する場合であってもよい。図4は、複数の被写体が通路を移動する際における被写体全体の密集度及びフレームレートと移動時間との関係を示す図である。図5は、図4における被写体全体の密集度と移動時間の関係の別の例を示す図である。
【0042】
図4において、被写体Aとしての人50Aと、被写体Bとしての人50Bの集団とが2つあり、これらの人50A、50Bの集団がそれぞれ通路の両端からカメラ11の撮影範囲60に向かって、対向して移動するものとする。この場合、カメラ11の撮影範囲60内には、人50A、50Bの2つの集団が存在する。このため、密集度算出部25は、被写体Aとしての人50Aと、被写体Bとしての人50Bの集団の密集度の平均値に基づき、被写体の全体の密集度を算出する。具体的には、密集度算出部25は、被写体Aの集団の密集度と、被写体Bの集団の密集度とを算出し、これら各集団の密集度の平均値に基づき、被写体の全体の密集度を算出する。この構成によれば、撮影範囲60内における被写体の移動方向にかかわらず、被写体の密集度を容易に算出することができ、この算出した密集度に基づいて、映像情報のフレームレート及び画像圧縮率を適切に変更することができる。
【0043】
なお、本構成によれば、図5に示すように、各被写体A、Bの密集度の変化が対称でなくても、被写体全体の密集度を算出することができるため、この算出した密集度に基づいて、映像情報のフレームレート及び画像圧縮率を適切に変更することができる。
【0044】
[第二実施形態]
図6は、第二実施形態に係るカメラシステムの構成例を示すブロック図である。図7は、被写体が通路を移動する際における各カメラの撮影範囲の密集度及びフレームレートと移動時間との関係を示す図である。第一実施形態に係るカメラシステム10と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。カメラシステム10Aは、図6に示すように、第1カメラ(カメラ装置)11Aと、第2カメラ(カメラ装置)11Bと、記録装置(記録部)12と、通信装置(通信部)13と、制御部(映像処理装置)20Aとを備える。この第二実施形態では、第1カメラ11A及び第2カメラ11Bは、図7に示すように、通路40の異なる位置に配置されてこの通路40をそれぞれ撮影する。このため、第1カメラ11Aの第1撮影範囲60Aと、第2カメラ11Bの第2撮影範囲60Bとは、相互に重複しないように、異なる位置に設定されている。なお、第1カメラ11A及び第2カメラ11Bは、複数のカメラの例示であるため、3台以上のカメラを配置した構成としてもよい。
【0045】
制御部20Aは、上記した制御部20と同様な構成を有し、映像情報取得部21Aと、記録制御部22と、通信制御部23と、動作検出部24と、密集度算出部25と、映像情報制御部26Aと、画像圧縮部27とを備える。
【0046】
映像情報取得部21Aは、第1カメラ11Aが撮影した第1映像情報と、第2カメラ11Bが撮影した第2映像情報とを取得する。すなわち、映像情報取得部21Aは、通路40を異なる複数の方向からそれぞれ撮影された第1映像情報及び第2映像情報を取得する。映像情報取得部21Aは、第1映像情報及び第2映像情報をそれぞれ並行して取得する構成であってもよいし、物理的に複数に区分けされた構成であってもよい。
【0047】
映像情報制御部26Aは、被写体の状況、すなわち被写体としての人50の動き及び密集度に応じて、第1映像情報及び第2映像情報のフレームレート、すなわち、第1カメラ11A及び第2カメラ11Bがそれぞれ撮影した第1映像情報及び第2映像情報を記録装置13に記録時のフレームレートを変更する。図7の例では、被写体としての人50は、通路40の一端側に設けられたドア41を通じて、通路40に進入し、この通路40をドア41から離れる方向(一方向)に移動する。この場合、被写体としての人50がドア41を通じて通路40に進入すると、第1撮影範囲60Aの密集度が先に高くなり、第1撮影範囲60Aの密集度が低くなった後、第2撮影範囲60Bの密集度が高くなる。
【0048】
このため、映像情報制御部26Aは、図7に示すように、被写体としての人50の動き及び密集度に応じて、まず第1映像情報のフレームレートを高く設定するとともに、第2映像情報のフレームレートを低く設定する。そして、映像情報制御部26Aは、被写体としての人50の移動に伴い、第1映像情報のフレームレートを比例して低く変化させるとともに、第2映像情報のフレームレートを比例して高く変化させる。
【0049】
この構成によれば、変更済映像情報としての第1映像情報及び第2映像情報の合計の記録容量、又は合計の送信量をほぼ一定に保つことができ、記録容量又は送信量の安定化を図ることができる。また、図7の例は、複数の集団の動作の一例であり、複数の集団が継続的に移動する場合に適用することもできる。この場合、映像情報制御部26Aは、各撮影範囲60A、60Bにおける密集度の高い一方の映像情報のフレームレートを高くした場合に、これに連動させて、相対的に密集度の低い他方の映像情報のフレームレートを低くしてもよい。
【0050】
以上、本実施形態に係る制御部20は、所定の施設内に設置されたカメラ11が撮影した施設内の映像情報を取得する映像情報取得部21と、映像情報に基づいて、施設内における被写体の動きを検出する動作検出部24と、カメラ11の撮影範囲60内の被写体の密集度を算出する密集度算出部25と、被写体の動き及び密集度に応じて、映像情報のフレームレートを変更する映像情報制御部26と、フレームレートが変更された変更済映像情報を記録装置12に記録させる記録制御部22及び該変更済映像情報を、通信装置13を介して外部機器に送信させる通信制御部23を備える。この構成によれば、施設内の被写体の状況に応じて、映像情報の送信量又は記録容量の増大を適切に抑制することができる。
【0051】
本実施形態に係る制御部20において、映像情報制御部26は、被写体の密集度が第1の所定値以上で、かつ被写体の動きが検出された場合、この検出時点よりも所定時間前から映像情報のフレームレートを、所定の閾値以上の値に変更する。この構成によれば、撮影した映像の証拠性能を十分に確保しつつ、映像情報の情報量の増加を適切に抑制することができる。さらに、映像情報制御部26は、被写体の密集度が第1の所定値未満、又は被写体の動きが検出されない場合、映像情報のフレームレートを、所定の閾値未満の値に変更する。この構成によれば、変更後の変更済映像情報は低フレームレートとなるが、変更済映像情報における被写体の密集度が低いため、例えば、構内で動いている人が少ない場合に転倒等の事故が発生したとしても、映像に映っている人が少ないので、原因追及は十分に可能となる。
【0052】
本実施形態に係る制御部20において、被写体の密集度が第1の所定値以上、かつ被写体の動きが検出された場合、この検出時点よりも所定時間前から映像情報の画像圧縮率を、所定の閾値よりも低く設定する画像圧縮部27を更に備える。この構成によれば、撮影した映像の証拠性能を十分に確保しつつ、映像情報の情報量の増加を適切に抑制することができる。
【0053】
本実施形態に係る制御部20において、映像情報制御部26は、被写体の密集度が第1の所定値よりも大きな値に設定された第2の所定値以上の場合、被写体の動きの検出の有無に関わらず、密集度の算出時点よりも所定時間前から映像情報のフレームレートを、所定の閾値以上の値に変更する。この構成によれば、映像情報制御部26は、被写体の密集度の大きさを二段階の閾値を用いて判定するため、例えば、被写体としての人が密集し過ぎて動けない状態にある場合であっても、適切なフレームレートに変更することができ、撮影した映像の証拠性能を十分に確保しつつ、映像情報の情報量を適切に抑制することができる。
【0054】
本実施形態に係る制御部20において、カメラ11の撮影範囲60内に集団の被写体が複数存在する場合、密集度算出部25は、各被写体の集団の密集度の平均値に基づき、被写体の全体の密集度を算出する。この構成によれば、撮影範囲60内における被写体の移動方向にかかわらず、被写体の密集度を容易に算出することができ、この算出した密集度に基づいて、映像情報のフレームレート及び画像圧縮率を適切に変更することができる。
【0055】
本実施形態に係る制御部20Aにおいて、映像情報取得部21Aは、施設内を異なる複数の方向からそれぞれ撮影した第1映像情報及び第2映像情報を取得する構成とし、映像情報制御部26Aは、被写体の動き及び密集度に応じて、第1映像情報及び第2映像情報の一方におけるフレームレートを高く変化させ、第1映像情報及び第2映像情報の他方におけるフレームレートを低く変化させる。この構成によれば、第1映像情報及び第2映像情報の合計の記録容量、又は合計の送信量をほぼ一定に保つこができ、記録容量又は送信量の安定化を図ることができる。
【0056】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0057】
本実施形態では、映像情報のフレームレートを変更する構成を説明したが、これに限るものではなく、映像情報の解像度を変更する構成としてもよい。この解像度は、画像を構成するピクセルやドットの密度をいい、解像度が高くなるほど、映像情報の情報量が大きくなる。例えば、カメラ11は、フルHD(High Definition)または4Kなどの高解像度で撮影された映像情報を出力する。映像情報制御部26、26Aは、被写体の動き及び密集度に応じて、映像情報の解像度を変更する。具体的には、被写体の動きがない、または、密集度が所定値未満の場合、映像情報制御部26、26Aは、映像情報の解像度を、撮影時よりも低い値(例えば、SD(Standard Definition))に変更し、変更済映像情報を記録装置13に記録または外部に送信する。また、被写体の動きがある、及び密集度が所定値以上の場合、映像情報制御部26、26Aは、映像情報の解像度を、撮影時の高解像度と同等、もしくは少し下げたもので記録または送信する。この構成によれば、映像情報制御部26、26Aが被写体の動き及び密集度に応じて、映像情報の解像度を変更することにより、映像情報の送信量又は記録容量の増大を適切に抑制することができる。
【0058】
また、本実施形態に係る制御部(映像処理装置)20、20Aの各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部又は一部を任意の単位で機能的又は物理的に分散又は統合してもよい。制御部20、20Aの構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェア又はソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又は、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
【0059】
また、本実施形態では、カメラシステムが設置される所定の施設として、駅構内を例示したが、この施設には、例えば遊園地や動物園などの屋外施設を含んでもよい。また、カメラシステムは、上記した施設内だけでなく、観光地や繁華街などの屋外に設置してもよい。
【符号の説明】
【0060】
10、10A カメラシステム
11 カメラ(カメラ装置)
11A 第1カメラ(カメラ装置)
11B 第2カメラ(カメラ装置)
12 記録装置(記録部)
13 通信装置(通信部)
20、20A 制御部(映像処理装置)
21、21A 映像情報取得部
24、 動作検出部
25 密集度算出部
26、26A 映像情報制御部
27 画像圧縮部
50、50A、50B 人(被写体)
60 撮影範囲
60A 第1撮影範囲(撮影範囲)
60B 第2撮影範囲(撮影範囲)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7