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特開2024-165874情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165874
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/25 20110101AFI20241121BHJP
【FI】
H04N21/25
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082436
(22)【出願日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】舛田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄規
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA24
5C164GA05
5C164MA06S
5C164MB01S
5C164SC00P
5C164SD11S
(57)【要約】
【課題】配信コンテンツをより適切に提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、取得部と、提供部とを備える。取得部は、投稿者によって投稿され配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得する。提供部は、取得部によって取得された投稿コンテンツの情報に応じた態様で配信コンテンツを提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投稿者によって投稿され配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記投稿コンテンツの情報に応じた態様で前記配信コンテンツを提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記取得部によって取得された前記投稿コンテンツの情報に基づいて、前記配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの状況を判定する判定処理部と、
前記判定処理部によって判定された前記状況に応じた態様で前記配信コンテンツを提供する提供処理部と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記取得部によって取得された前記投稿コンテンツの情報に基づいて、前記配信コンテンツに紐付けられる投稿コンテンツの状況を予測する予測処理部と、
前記予測処理部によって予測された前記状況に応じた態様で前記配信コンテンツを提供する提供処理部と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供処理部は、
前記状況に応じた効果音が出力される態様で前記配信コンテンツを提供する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供処理部は、
前記状況に応じた背景色が表示される態様で前記配信コンテンツを提供する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供処理部は、
スクロール操作に対するスクロールの応答性を前記状況に応じた応答性とした態様で前記配信コンテンツを提供する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記取得部によって取得された前記投稿コンテンツの投稿者の属性に応じた態様で前記配信コンテンツを提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、
前記投稿コンテンツによる投稿者間の議論の状況に応じた態様で前記配信コンテンツを提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
投稿者によって投稿され配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記投稿コンテンツの情報に応じた態様で前記配信コンテンツを提供する提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
投稿者によって投稿され配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された前記投稿コンテンツの情報に応じた態様で前記配信コンテンツを提供する提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ニュース記事などの配信コンテンツに対して利用者がコメントを投稿コンテンツとして投稿し、かかる投稿コンテンツが配信コンテンツに紐付けられる技術が知られている。特許文献1には、配信コンテンツと、かかる配信コンテンツに紐付けられた各投稿コンテンツとを含む提供コンテンツを提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-197422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術において、配信コンテンツに対して投稿コンテンツを投稿できるが、かかる投稿コンテンツは、閲覧を希望する利用者によって閲覧されることに留まり、投稿コンテンツが紐付けられた配信コンテンツの提供方法の観点で改善がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、配信コンテンツをより適切に提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の情報処理装置は、取得部と、提供部とを備える。取得部は、投稿者によって投稿され配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得する。提供部は、取得部によって取得された投稿コンテンツの情報に応じた態様で配信コンテンツを提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、配信コンテンツをより適切に提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る配信コンテンツ記憶部に記憶される配信コンテンツテーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る投稿コンテンツ記憶部に記憶される投稿コンテンツテーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図であり、情報処理装置1によって実行される。
【0011】
図1に示す情報処理装置1は、複数の利用者Uの端末装置2と連携し、オンラインで各種の情報を各利用者Uに提供する情報処理装置であり、例えば、1以上のサーバまたはクラウドシステムなどにより実現される。なお、図1に示す例では、説明の便宜上、2つの端末装置2を端末装置2A,2Bと記載し、端末装置2Aの利用者Uを利用者UAと記載し、端末装置2Bの利用者Uを利用者UBと記載している。
【0012】
図1に示すように、情報処理装置1は、配信コンテンツの配信要求であって利用者UAの端末装置2Aから送信される配信要求を受け付ける(ステップS1)。配信コンテンツは、例えば、ニュース記事のコンテンツであるが、書籍のコンテンツ、ブログ記事のコンテンツ、SNS(Social Networking Service)に投稿されたコンテンツなどであってもよく、その他のコンテンツであってもよい。
【0013】
利用者UAは、端末装置2Aを操作することによって、配信コンテンツの配信要求を送信する処理を端末装置2Aに実行させることができる。例えば、端末装置2Aは、利用者UAが端末装置2Aを操作することで配信コンテンツの一覧の中から所望する配信コンテンツを選択した場合、利用者UAが選択した配信コンテンツの配信要求を情報処理装置1に送信する。
【0014】
情報処理装置1は、対象コンテンツの配信要求を受け付けた場合、配信要求に対応する配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツの一部または全部を取得する(ステップS2)。例えば、情報処理装置1は、複数の投稿コンテンツが配信コンテンツ毎に紐付けられたデータベースを有しており、かかるデータベースまたは外部のストレージなどから配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツを取得する。投稿コンテンツを投稿した投稿者には、利用者UBが含まれる。
【0015】
情報処理装置1は、利用者UBを含む複数の投稿者の各々が配信コンテンツに関連して投稿したコンテンツである投稿コンテンツを受け付け、受け付けた投稿コンテンツを上述したデータベースに追加することができる。
【0016】
投稿コンテンツは、例えば、配信コンテンツに対して投稿者が投稿したコメントや配信コンテンツに対するコメントに対して投稿者が投稿したコメントなどである。コメントは、投稿者の意見や感想などであり、文字列、スタンプ、絵文字などが含まれる。なお、投稿コンテンツは、コメントに代えてまたは加えて、他のコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)などであってもよい。
【0017】
配信コンテンツに対して投稿者が投稿コンテンツとして投稿するコメントは、配信コンテンツの一部に対するコメントであるが、配信コンテンツの全体に対するコメントであってもよい。また、配信コンテンツに対するコメントである投稿コンテンツに対して投稿者が投稿するコメントは、投稿コンテンツの全体に対するコメントであるが、投稿コンテンツの一部に対するコメントであってもよい。配信コンテンツの一部や投稿コンテンツの一部は、段落単位、センテンス単位、分節単位、またはフレーズ単位の部分である。
【0018】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2で取得した複数の投稿コンテンツと配信要求に対応する配信コンテンツとを含む提供コンテンツを配信要求元の利用者UAに提供する(ステップS3)。配信要求元の利用者UAは、配信要求を送信した端末装置2Aの利用者Uであり、提供コンテンツの閲覧者である。
【0019】
端末装置2Aは、情報処理装置1から提供コンテンツを受信した場合、受信した提供コンテンツを表示する。図1の(a)は、端末装置2Aに表示される提供コンテンツの一例を示す図であり、配信要求に対応する配信コンテンツが含まれる。利用者UAは、端末装置2Aを操作することによって、「コメントを書く」をクリックする等の操作を行うことで、配信要求に対応する配信コンテンツに対するコメントを投稿コンテンツとして投稿することができる。
【0020】
また、利用者UAは、端末装置2Aを操作することによって、提供コンテンツをスクロール操作することで、図1の(b)に示すように、投稿コンテンツを端末装置2Aに表示させることができる。
【0021】
利用者UAは、「返信」の表示領域を選択することで、「返信」に対応する投稿コンテンツとその投稿コンテンツに対して投稿された投稿コンテンツとを含む投稿コンテンツ群を端末装置2Aに表示させることができる。また、利用者UAは、端末装置2Aに投稿コンテンツ群が表示された状態で、端末装置2Aを操作することで、「返信」に対応する投稿コンテンツに対する投稿コンテンツを投稿することができる。
【0022】
利用者UAは、端末装置2Aを操作することによって、投稿コンテンツを投稿する(ステップS4)。利用者UAが端末装置2を操作して投稿コンテンツを入力し所定のボタンを選択することで、利用者UAが入力した投稿コンテンツが端末装置2Aから情報処理装置1に送信されて投稿コンテンツの投稿が行われる。
【0023】
利用者UAによって投稿された投稿コンテンツは、端末装置2Aから情報処理装置1に送信され、情報処理装置1によって受け付けられる。情報処理装置1は、受け付けた投稿コンテンツを配信コンテンツに紐付けて内部の記憶部などに記憶する。
【0024】
情報処理装置1は、投稿コンテンツの情報に応じた態様で配信コンテンツを提供する態様変更モードを有しており、かかる態様変更モードによって、投稿コンテンツの情報に応じた態様で配信コンテンツを提供することができる。以下、態様変更モードについて具体的に説明する。
【0025】
情報処理装置1は、配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツを提供する態様である提供態様を決定する(ステップS5)。
【0026】
情報処理装置1は、ステップS5の処理として、配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツの情報に基づいて、投稿コンテンツの状況を判定し、また、投稿コンテンツの将来の状況を予測する。将来の状況の予測は、例えば、予め定められた期間後(例えば、6時間後、12時間後、1日後など)の状況の予測である。
【0027】
投稿コンテンツの状況は、例えば、投稿コンテンツの投稿状況であり、投稿コンテンツの内容の状況、投稿コンテンツの投稿数の状況、投稿コンテンツの投稿者の状況などである。情報処理装置1は、配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツの情報に基づいて、投稿コンテンツの状況を判定または予測する。
【0028】
投稿コンテンツの内容の状況は、例えば、炎上している状況、炎上しそうな状況などである。情報処理装置1は、例えば、配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツのうち批判的な内容や否定的な内容の投稿コンテンツの割合である批判割合が第1閾値TH1以上である場合に、炎上している状況であると判定する。
【0029】
また、情報処理装置1は、例えば、批判割合が第2閾値TH2以上第1閾値TH1未満であり且つ批判割合の増加率が閾値TH3以上である場合に、投稿コンテンツの内容の状況が炎上しそうな状況であると判定する。
【0030】
また、情報処理装置1は、例えば、批判割合の変化に基づいて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上した状況になるか否かを予測することができる。例えば、情報処理装置1は、批判割合の変化を示す情報を特徴量として入力し、将来炎上した状況になるか否かを示す情報を出力する予測モデルを用いて、投稿コンテンツの内容の状況が将来炎上した状況になるか否かを予測することができる。
【0031】
また、情報処理装置1は、批判割合の変化に基づいて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上しそうな状況になるか否かを予測することができる。例えば、情報処理装置1は、批判割合の変化を示す情報を特徴量として入力し、将来炎上しそうな状況になるか否かを示す情報を出力する予測モデルを用いて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上しそうな状況になるか否かを予測することができる。
【0032】
情報処理装置1は、投稿コンテンツの内容が批判的な内容や否定的な内容であるかの判定を、例えば、感情辞書、判定モデル、または言語モデルを用いて行うことができる。感情辞書は、批判的な単語や否定的な単語のリストを含む。また、判定モデルは、投稿コンテンツに含まれる複数の単語の情報を特徴量として用いて入力し、投稿コンテンツの内容が批判的な内容や否定的な内容であるか否かを示す情報を出力するモデルである。
【0033】
言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、情報処理装置1内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0034】
なお、投稿コンテンツの内容の状況は、例えば、肯定的な内容の投稿コンテンツが占める割合が閾値以上である状況、中立的な内容の投稿コンテンツが占める割合が閾値以上である状況などであってもよい。この場合も、情報処理装置1は、投稿コンテンツが肯定的な内容であるのか否かの判定、中立的な内容であるかの判定などを、例えば、感情辞書、判定モデル、または言語モデルを用いて行うことができる。
【0035】
投稿コンテンツの投稿数の状況は、例えば、投稿コンテンツの最新の投稿数、投稿コンテンツの最新の投稿増加率、投稿コンテンツの投稿推移などである。投稿コンテンツの投稿推移は、投稿コンテンツの投稿日時の分布ということもできる。
【0036】
投稿コンテンツの投稿者の状況は、例えば、投稿コンテンツの投稿者の属性分布であり、投稿コンテンツの投稿者の属性分布の推移を含む。投稿者の属性は、例えば、年齢、性別、職業、年収、家族構成、性格などの複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定される。
【0037】
情報処理装置1は、判定または予測した投稿コンテンツの状況に応じた態様を提供態様として決定する。提供態様は、例えば、配信コンテンツの表示内容、配信コンテンツのスクロールの応答性、配信コンテンツの出力音、投稿コンテンツの表示内容などの要素を含む。
【0038】
表示内容は、端末装置2に表示される内容であり、例えば、フォントのサイズ、色、強調(例えば、下線、蛍光色、イタリック体)、背景色、背景デザイン、文字列の配列(縦書き、横書き)などであるが、かかる例に限定されない。例えば、表示内容は配信コンテンツの内容に文章を含む場合、文章の表現やレイアウトを含んでいてもよい。
【0039】
出力音は、端末装置2から出力される音であり、例えば、効果音や音楽などが含まれる。配信コンテンツのスクロールの応答性は、例えば、スクロール操作に対するスクロールの応答性を示し、スクロールの応答性が悪いとは、スクロール操作の速度に対するスクロールの速度または反応時間などが遅いことを示す。
【0040】
情報処理装置1は、例えば、判定または予測した投稿コンテンツの状況に応じて、配信コンテンツの表示内容、配信コンテンツのスクロールの応答性、配信コンテンツの出力音、投稿コンテンツの表示内容のうちの少なくとも1以上の要素が異なる態様を提供態様として決定する。
【0041】
例えば、情報処理装置1は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツの出力音を特定の音とする態様を提供態様として決定する。
【0042】
特定の音は、例えば、特定の効果音または特定の音楽などであり、例えば、炎上を抑える効果がある音、または肯定的な投稿コンテンツまたは中立的な投稿コンテンツの投稿に誘導する音などである。特定の音は、例えば、配信コンテンツを閲覧する利用者Uの属性に応じた音であってもよく、利用者Uの属性と閲覧時間帯との組み合わせに応じた音であってもよい。
【0043】
特定の効果音は、例えば、鳥のさえずり、波の音、風の音などの自然の音、白色雑音、ハーブ、ピアノ、フルートなどの音が柔らかい楽器の音などである。特定の音楽は、例えば、テンポがゆっくりの音楽、和音やドローン(持続音)が多用されている音楽、クラシック音楽などであるが、かかる例に限定されない。
【0044】
なお、特定の効果音は、例えば、鎮魂の効果音であるが、アップテンポで明るいメロディ-の音楽(例えば、ダンスミュージック、レゲエなど)などであってもよい。また、特定の音は、例えば、配信コンテンツの表示内容が端末装置2で表示中に出力されるが、情報処理装置1は、判定または予測した投稿コンテンツの状況に応じて、投稿コンテンツを入力するための入力枠が端末装置2に表示された場合に出力される態様を提供態様とすることもできる。
【0045】
また、情報処理装置1は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツの表示内容を、炎上を抑える表示内容とする態様を提供対象として決定する。
【0046】
例えば、情報処理装置1は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツの背景色や文字の明るさをデフォルトの色よりも高めた態様や配信コンテンツに含まれる文章の表現をデフォルトの表現よりも優しい言葉や丁寧な言葉を用いた表現にした態様を提供対象として決定することができる。
【0047】
また、情報処理装置1は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツのスクロールの応答性をデフォルトよりも悪くした態様を提供対象として決定することができる。
【0048】
また、情報処理装置1は、投稿コンテンツの投稿数の増加率に応じた態様を提供態様として決定することもできる。例えば、情報処理装置1は、投稿コンテンツの投稿数の増加率が予め定められた条件を満たす場合(例えば、閾値以下である場合)、そうでない場合に比べて、配信コンテンツの背景色や文字の明るさをデフォルトの色よりも高めた態様や配信コンテンツに含まれる文章の表現をデフォルトの表現よりも優しい言葉や丁寧な言葉を用いた表現にした態様を提供対象として決定することができる。
【0049】
また、情報処理装置1は、投稿コンテンツの投稿数の増加率が予め定められた条件を満たす場合(例えば、閾値以下である場合)、そうでない場合に比べて、デフォルトの音楽よりもアップテンポで明るいメロディ-の音楽(例えば、ダンスミュージック、レゲエなど)などを出力音とする態様を提供態様として決定することもできる。
【0050】
また、情報処理装置1は、投稿コンテンツの投稿者の属性に応じた態様を提供態様として決定することもできる。例えば、情報処理装置1は、投稿コンテンツの投稿者の属性のうち最も多い属性に応じた態様を提供態様として決定したり、投稿コンテンツの投稿者の属性の分布に応じた態様を提供態様として決定したりする。
【0051】
また、投稿コンテンツの状況は、投稿者間の議論の状況であってもよい。投稿者間の議論の状況は、例えば、議論の内容の状況、議論に関わる投稿者の数の状況、議論に関わる投稿者の属性の状況などであるが、かかる例に限定されない。
【0052】
例えば、情報処理装置1は、配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの投稿によって配信コンテンツに関する議論を行った複数の投稿者を含む投稿者群である議論投稿者群を特定する。配信コンテンツに関する議論を行った複数の投稿者とは、投稿コンテンツを通じて議論を行った複数の投稿者であり、議論には一方向の議論と双方向の議論とが含まれる。
【0053】
情報処理装置1は、投稿者間の議論の状況に応じた態様を提供態様として決定することができる。例えば、情報処理装置1は、議論投稿者群に含まれる投稿者の属性のうち最も多い属性に応じた態様を提供態様として決定したり、議論投稿者群に含まれる投稿者の属性の分布に応じた態様を提供態様として決定したりする。
【0054】
また、情報処理装置1は、例えば、議論投稿者群の数、全議論投稿者群に含まれる投稿者の数、または全投稿者に対する議論投稿者群に含まれる投稿者の数の割合である投稿者値に応じた態様を提供態様として決定することができる。
【0055】
例えば、情報処理装置1は、投稿者値が多くなるほど出力音をアップテンポで明るいメロディ-の音楽(例えば、ダンスミュージック、レゲエなど)とした態様を提供態様として決定することができる。また、情報処理装置1は、投稿者値が多くなるほど配信コンテンツの背景色や文字の赤みを赤くした態様を提供態様として決定することができる。
【0056】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS5で決定した提供態様で配信コンテンツを提供する(ステップS6)。例えば、情報処理装置1は、ステップS5で決定した提供態様で配信コンテンツが端末装置2Bで利用者UBに提供されるように、配信コンテンツを利用者UBに提供する。
【0057】
例えば、情報処理装置1は、例えば、ステップS5で提供態様を決定した配信コンテンツの配信要求がある利用者UBの端末装置2Bから送信された場合に、ステップS5で決定した提供態様で配信コンテンツを利用者UBに提供する。
【0058】
図1の(c)に示す例では、ステップS5で決定した提供態様がデフォルト(例えば、図1の(a)参照)の文字サイズよりも大きくデフォルトの背景色より明るく特定の音が出力音として出力される態様で配信コンテンツが提供されている。
【0059】
なお、情報処理装置1は、例えば、API(Application Programming Interface)などのインターフェイスを介して端末装置2から入力された情報に基づき、複数の情報を端末装置2に提供することもできる。
【0060】
このように、情報処理装置1は、投稿者によって投稿され配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得し、取得した投稿コンテンツの情報に応じた態様で配信コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0061】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0062】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0063】
複数の端末装置2は、互いに異なる利用者Uによって用いられる。端末装置2は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。利用者Uは、情報処理装置1などから提供されるサービスを利用する利用者である。
【0064】
情報処理装置1および端末装置2の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0065】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0066】
端末装置2は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0067】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0068】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、通信モジュールやNIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0069】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、利用者情報記憶部20と、配信コンテンツ記憶部21と、投稿コンテンツ記憶部22とを有する。
【0070】
〔3.2.1.利用者情報記憶部20〕
利用者情報記憶部20は、利用者Uに関する各種の情報を記憶する。図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【0071】
図4に示す例では、利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報テーブルは、「利用者ID」、「属性情報」および「履歴情報」といった項目の情報を含む。「利用者ID」は、利用者Uを識別する識別子であり、利用者U毎に付される情報である。
【0072】
「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの属性を示す属性情報である。利用者Uの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0073】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといった利用者Uの興味関心を有する対象である。
【0074】
「履歴情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの行動履歴の情報を含む。利用者Uの行動履歴は、例えば、利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報を含む。利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報は、例えば、利用者Uのオンラインサービスにおける検索履歴情報、閲覧履歴情報、配信履歴情報、および取引履歴情報などを含む。
【0075】
利用者Uの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおける利用者Uによる検索履歴の情報などを含む。利用者Uの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおける利用者Uによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。配信履歴情報は、利用者Uの端末装置2に配信された配信コンテンツの配信履歴の情報などを含む。
【0076】
取引履歴情報は、オンラインサービスにおける利用者Uによる商品の取引履歴の情報などを含む。なお、「履歴情報」には、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの端末装置2で表示された投稿コンテンツなどの情報が含まれてもよい。
【0077】
〔3.2.2.配信コンテンツ記憶部21〕
配信コンテンツ記憶部21は、配信コンテンツに関する各種の情報を記憶する。図5は、実施形態に係る配信コンテンツ記憶部21に記憶される配信コンテンツテーブルの一例を示す図である。
【0078】
図5に示す例では、配信コンテンツ記憶部21に記憶される配信コンテンツテーブルは、「配信コンテンツID」、「コンテンツ種別」、「コンテンツ」、および「リンク」といった項目の情報を含む。「配信コンテンツID」は、配信コンテンツを識別する識別子であり、配信コンテンツ毎に付される情報である。
【0079】
「コンテンツ種別」は、「配信コンテンツID」に対応付けられた配信コンテンツの種類を示す情報である。配信コンテンツの種類は、例えば、配信コンテンツの内容のカテゴリであり、配信コンテンツがニュース記事のコンテンツである場合、事件、経済、芸能、グルメなどであるが、かかる例に限定されない。
【0080】
「コンテンツ」は、「配信コンテンツID」に対応付けられた配信コンテンツである。「リンク」は、「配信コンテンツID」に対応付けられた配信コンテンツのリンク情報である。
【0081】
〔3.2.3.投稿コンテンツ記憶部22〕
投稿コンテンツ記憶部22は、配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツに関する各種の情報を記憶する。図6は、実施形態に係る投稿コンテンツ記憶部22に記憶される投稿コンテンツテーブルの一例を示す図である。
【0082】
図6に示す例では、投稿コンテンツ記憶部22に記憶される投稿コンテンツテーブルは、「投稿ID」、「利用者ID」、「投稿対象ID」、「投稿箇所」、および「投稿コンテンツ」といった項目の情報を含む。「投稿ID」は、投稿コンテンツを識別する識別子であり、投稿コンテンツ毎に付される情報である。
【0083】
「利用者ID」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツを投稿した投稿者である利用者Uの利用者IDである。「投稿対象ID」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツの投稿対象となるコンテンツのコンテンツIDであり、例えば、投稿対象が配信コンテンツである場合、配信コンテンツIDであり、投稿対象が投稿コンテンツである場合、投稿IDである。
【0084】
「投稿箇所」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツが投稿されたコンテンツ箇所を示す情報であり、例えば、投稿対象が配信コンテンツである場合、配信コンテンツのうちの一部または全部であり、投稿対象が投稿コンテンツである場合、投稿コンテンツの一部または全部である。
【0085】
「投稿コンテンツ」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツである。投稿コンテンツは、例えば、配信コンテンツに対して投稿者が投稿したコメントや配信コンテンツに対するコメントに対して投稿者が投稿したコメントなどである。コメントは、投稿者の意見や感想などであり、文字列、スタンプ、絵文字などが含まれる。なお、投稿コンテンツは、コメントに代えてまたは加えて、他のコンテンツのURLなどであってもよい。
【0086】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0087】
処理部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0088】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、特定部32と、提供部33とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0089】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置や端末装置2などから通信部10を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部11に記憶させる。
【0090】
例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介して利用者Uの情報である利用者情報を取得し、取得した利用者情報を利用者情報記憶部20の利用者情報テーブルに追加する。
【0091】
また、取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、利用者Uの情報である利用者情報を利用者情報記憶部20などから取得する。取得部30によって取得される利用者情報は、例えば、上述した属性情報および履歴情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0092】
また、取得部30は、配信コンテンツを配信コンテンツ記憶部21などから取得し、投稿コンテンツを投稿コンテンツ記憶部22などから取得する。例えば、取得部30は、配信コンテンツの配信要求が受付部31によって受け付けられた場合、配信要求に対応する配信コンテンツを配信コンテンツ記憶部21などから取得し、各投稿者が投稿し配信要求に対応する配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツを投稿コンテンツ記憶部22などから取得する。
【0093】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、通信部10を介して端末装置2から各種の要求や情報などを受け付ける。例えば、受付部31によって受け付けられる要求は、複数の配信コンテンツを一覧表示する一覧コンテンツの配信要求、配信コンテンツの配信要求、投稿コンテンツの配信要求などの利用者Uからの各種の配信要求であるが、かかる例に限定されない。
【0094】
配信コンテンツの配信要求には、例えば、配信コンテンツのリンク情報などといった配信コンテンツを特定するための情報が含まれ、投稿コンテンツの配信要求には、例えば、投稿コンテンツのリンク情報などといった配信コンテンツを特定するための情報が含まれる。
【0095】
また、受付部31は、配信業者などから情報処理装置1に送信される配信コンテンツを受け付け、受け付けた配信コンテンツを配信コンテンツ記憶部21の配信コンテンツテーブルに追加する。
【0096】
また、受付部31は、配信コンテンツに対するコメントまたは投稿コンテンツに対するコメントを投稿コンテンツとして受け付ける。例えば、受付部31は、配信コンテンツや投稿コンテンツの一部または全部に対して投稿された投稿コンテンツを受け付ける。受付部31は、受け付けた投稿コンテンツを投稿コンテンツ記憶部22の投稿コンテンツテーブルに追加する。
【0097】
〔3.3.3.特定部32〕
特定部32は、配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの投稿によって配信コンテンツに関する議論を行った投稿者群である議論投稿者群を特定することもできる。
【0098】
配信コンテンツに関する議論を行った複数の投稿者とは、投稿コンテンツを通じて議論を行った複数の投稿者であり、議論には一方向の議論と双方向の議論とが含まれる。例えば、第1の投稿者の投稿コンテンツに対して第2の投稿者の投稿コンテンツが投稿され、第2の投稿者の投稿コンテンツに対して第1の投稿者の投稿コンテンツが投稿されていないとする。この場合の議論は、第2の投稿者の第1の投稿者に対する一方向の議論であり、第1の投稿者と第2の投稿者とは議論を行った複数の投稿者に含まれる。
【0099】
また、第1の投稿者の投稿コンテンツに対して第2の投稿者の投稿コンテンツが投稿され、第2の投稿者の投稿コンテンツに対して第1の投稿者の投稿コンテンツが投稿されたとする。この場合の議論は、第1の投稿者と第2の投稿者との互いの議論である双方向の議論であり、第1の投稿者と第2の投稿者とは議論を行った複数の投稿者に含まれる。
【0100】
また、第1の投稿者の投稿コンテンツまたは第2の投稿者の投稿コンテンツに対して第3の投稿者の投稿コンテンツが投稿された場合、第1の投稿者と第2の投稿者と第3の投稿者とは議論を行った複数の投稿者に含まれる。
【0101】
このように、議論には、一方向の議論と双方向の議論とが含まれるが、一方向の議論を含まなくてもよい。また、投稿コンテンツに対して投稿された投稿コンテンツは、例えば、返信によるものに代えて、グループチャット形式での投稿コンテンツであってもよい。
【0102】
グループチャットは、複数人が参加してリアルタイムでテキストなどによってコミュニケーションを取ることができるチャットであり、例えば、一つの投稿コンテンツを主題として設定されるが、複数のコンテンツを主題としてまとめて一つ設定されてもよい。
【0103】
〔3.3.4.提供部33〕
提供部33は、受付部31によって配信コンテンツの配信要求が受け付けられた場合に、かかる配信要求に対応する配信コンテンツを提供する。
【0104】
提供部33は、提供態様が固定である態様固定モードと提供態様が可変である態様変更モードとを含む複数のモードを有し、例えば、配信コンテンツの配信者による設定、利用者Uの属性、または利用者Uの要求などに応じたモードで提供コンテンツを提供する。以下、態様変更モードについて説明する。
【0105】
提供部33は、態様変更モードにおいて、取得部30によって取得された投稿コンテンツの情報に応じた態様である提供態様で配信コンテンツを提供する。配信コンテンツには、例えば、表示情報と、音声情報とが含まれている。
【0106】
端末装置2には、汎用のブラウザなどの汎用アプリケーションプログラムまたは専用のアプリケーションプログラムなどのアプリケーションプログラムがインストールされており、かかるアプリケーションプログラムによって配信コンテンツが利用者Uに提供される。専用のアプリケーションプログラムは、例えば、情報処理装置1のAPIを通じて情報処理装置1から配信コンテンツの情報を取得する。
【0107】
表示情報は、端末装置2の表示領域に配信コンテンツの内容を表示するための情報である。例えば、表示情報は、端末装置2にインストールされているアプリケーションプログラムが汎用のブラウザである場合、例えば、HTML(HyperText Markup Language)、CSS(Cascading Style Sheets)、スプリクト(例えば、Java(登録商標)スプリクトなど)などによって規定される情報であるが、かかる例に限定されない。
【0108】
また、例えば、表示情報は、端末装置2にインストールされているアプリケーションプログラムが専用のアプリケーションプログラムである場合、JSON(JavaSprict Object Notation)またはXML(eXtensible Markup Language)などによって規定される情報であるが、かかる例に限定されない。
【0109】
音声情報は、端末装置2のスピーカから配信コンテンツの音声を出力するための情報である。音声情報は、例えば、端末装置2にインストールされているアプリケーションプログラムが汎用のブラウザである場合、エンコードされ且つ圧縮された音声データを含み、端末装置2では、かかる音声データが解凍およびデコードされてスピーカに入力され、スピーカで音声に変換されて出力されるが、かかる例に限定されない。
【0110】
また、端末装置2にインストールされているアプリケーションプログラムが専用のアプリケーションプログラムであり、かかる専用のアプリケーションプログラムは、テキストデータから音声データに変換する音声合成機能を有しているとする。
【0111】
この場合、音声情報は、例えば、テキストデータを含み、端末装置2は、音声合成機能を用いてテキストデータを音声データに変換し、変換した音声データがスピーカに入力され、スピーカで音声に変換されて出力されるが、かかる例に限定されない。例えば、音声情報は、テキストデータに代えて、エンコードされ且つ圧縮された音声データを含んでいてもよい。
【0112】
提供部33は、判定処理部40と、予測処理部41と、提供処理部42とを含む。判定処理部40は、取得部30によって取得された複数の投稿コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの状況を判定する。
【0113】
投稿コンテンツの状況は、例えば、投稿コンテンツの投稿状況であり、投稿コンテンツの内容の状況、投稿コンテンツの投稿数の状況、投稿コンテンツの投稿者の状況などである。判定処理部40は、配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツの情報に基づいて、投稿コンテンツの状況を判定する。
【0114】
投稿コンテンツの内容の状況は、例えば、炎上している状況、炎上しそうな状況などである。判定処理部40は、例えば、配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツのうち批判的な内容や否定的な内容の投稿コンテンツの割合である批判割合が第1閾値TH1以上である場合に、炎上している状況であると判定する。
【0115】
また、判定処理部40は、例えば、批判割合が第2閾値TH2以上第1閾値TH1未満であり且つ批判割合の増加率が閾値TH3以上である場合に、投稿コンテンツの内容の状況が炎上しそうな状況であると判定する。
【0116】
判定処理部40は、投稿コンテンツの内容が批判的な内容や否定的な内容であるかの判定を、例えば、感情辞書、判定モデル、または言語モデルを用いて行うことができる。感情辞書は、批判的な単語や否定的な単語のリストを含む。また、判定モデルは、投稿コンテンツに含まれる複数の単語の情報を特徴量として用いて入力し、投稿コンテンツの内容が批判的な内容や否定的な内容であるか否かを示す情報を出力するモデルである。
【0117】
言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、情報処理装置1内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0118】
なお、投稿コンテンツの内容の状況は、例えば、肯定的な内容の投稿コンテンツが占める割合が閾値以上である状況、中立的な内容の投稿コンテンツが占める割合が閾値以上である状況などであってもよい。この場合も、情報処理装置1は、投稿コンテンツが肯定的な内容であるのか否かの判定、中立的な内容であるかの判定などを、例えば、感情辞書、判定モデル、または言語モデルを用いて行うことができる。
【0119】
投稿コンテンツの投稿数の状況は、例えば、投稿コンテンツの最新の投稿数、投稿コンテンツの最新の投稿増加率、投稿コンテンツの投稿推移などである。投稿コンテンツの投稿推移は、投稿コンテンツの投稿日時の分布ということもできる。
【0120】
投稿コンテンツの投稿者の状況は、例えば、投稿コンテンツの投稿者の属性分布であり、投稿コンテンツの投稿者の属性分布の推移を含む。投稿者の属性は、例えば、年齢、性別、職業、年収、家族構成、性格などの複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定される。
【0121】
予測処理部41は、取得部30によって取得された複数の投稿コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツに紐付けられる投稿コンテンツの状況を予測する。将来の状況の予測は、例えば、予め定められた期間後(例えば、6時間後、12時間後、1日後など)の状況の予測である。
【0122】
例えば、予測処理部41は、上述した批判割合の変化に基づいて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上した状況になるか否かを予測することができる。例えば、予測処理部41は、批判割合の変化を示す情報を特徴量として入力し、将来炎上した状況になるか否かを示す情報を出力する予測モデルを用いて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上した状況になるか否かを予測することができる。
【0123】
また、予測処理部41は、批判割合の変化に基づいて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上しそうな状況になるか否かを予測することができる。例えば、予測処理部41は、批判割合の変化を示す情報を特徴量として入力し、将来炎上しそうな状況になるか否かを示す情報を出力する予測モデルを用いて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上しそうな状況になるか否かを予測することができる。
【0124】
予測処理部41は、判定処理部40と同様に、投稿コンテンツの内容が批判的な内容や否定的な内容であるかの判定を、例えば、感情辞書、判定モデル、または言語モデルを用いて行うことができる。
【0125】
なお、予測処理部41が予測する投稿コンテンツの内容の状況は、例えば、肯定的な内容の投稿コンテンツが占める割合が閾値以上である状況、中立的な内容の投稿コンテンツが占める割合が閾値以上である状況などであってもよい。
【0126】
予測処理部41が予測する投稿コンテンツの状況は、投稿コンテンツの内容の状況に限定されず、例えば、投稿コンテンツの投稿数の状況、投稿コンテンツの投稿者の状況などであってもよい。
【0127】
提供処理部42は、判定処理部40によって判定された投稿コンテンツの状況に応じた態様を提供態様として決定したり、予測処理部41によって予測された投稿コンテンツの状況に応じた態様を提供態様として決定したりする。そして、提供処理部42は、決定した提供態様で配信コンテンツを提供する。
【0128】
提供態様は、例えば、上述したように、配信コンテンツの表示内容、配信コンテンツのスクロールの応答性、配信コンテンツの出力音、投稿コンテンツの表示内容などの要素を含む。
【0129】
表示内容は、端末装置2に表示される内容であり、例えば、フォントのサイズ、色、強調(例えば、下線、蛍光色、イタリック体)、背景色、背景デザイン、文字列の配列(縦書き、横書き)などであるが、かかる例に限定されない。例えば、表示内容は配信コンテンツの内容に文章を含む場合、文章の表現やレイアウトを含んでいてもよい。
【0130】
出力音は、端末装置2から出力される音であり、例えば、効果音や音楽などが含まれる。配信コンテンツのスクロールの応答性は、例えば、スクロール操作に対するスクロールの応答性を示し、スクロールの応答性が悪いとは、スクロール操作の速度に対するスクロールの速度または反応時間などが遅いことを示す。
【0131】
例えば、提供処理部42は、判定または予測した投稿コンテンツの状況に応じて、配信コンテンツの表示内容、配信コンテンツのスクロールの応答性、配信コンテンツの出力音、投稿コンテンツの表示内容のうちの少なくとも1以上の要素が異なる態様を提供態様として決定する。
【0132】
例えば、提供処理部42は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツの出力音を特定の音とする態様を提供態様として決定する。
【0133】
特定の音は、例えば、投稿コンテンツの内容の状況が、炎上した状況であると判定された場合と、炎上しそうな状況であると判定された場合と、炎上した状況となると予測された場合と、炎上しそうな状況になると予測された場合とで互いに異なる音である。
【0134】
特定の音は、例えば、特定の効果音または特定の音楽などであり、例えば、炎上を抑える効果がある音、または肯定的な投稿コンテンツまたは中立的な投稿コンテンツの投稿に誘導する音などである。特定の音は、例えば、配信コンテンツを閲覧する利用者Uの属性に応じた音であってもよく、利用者Uの属性と閲覧時間帯との組み合わせに応じた音であってもよい。
【0135】
特定の効果音は、例えば、鳥のさえずり、波の音、風の音などの自然の音、白色雑音、ハーブ、ピアノ、フルートなどの音が柔らかい楽器の音などである。特定の音楽は、例えば、テンポがゆっくりの音楽、和音やドローン(持続音)が多用されている音楽、クラシック音楽などであるが、かかる例に限定されない。
【0136】
なお、特定の効果音は、例えば、鎮魂の効果音であるが、アップテンポで明るいメロディ-の音楽(例えば、ダンスミュージック、レゲエなど)などであってもよい。また、特定の音は、例えば、配信コンテンツの表示内容が端末装置2で表示中に出力されるが、提供処理部42は、判定または予測した投稿コンテンツの状況に応じて、投稿コンテンツを入力するための入力枠が端末装置2に表示された場合に出力される態様を提供態様とすることもできる。
【0137】
また、提供処理部42は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツの表示内容を、炎上を抑える表示内容とする態様を提供対象として決定する。
【0138】
例えば、提供処理部42は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツの背景色や文字の明るさをデフォルトの色よりも高めた態様や配信コンテンツに含まれる文章の表現をデフォルトの表現よりも優しい言葉や丁寧な言葉を用いた表現にした態様を提供対象として決定することができる。
【0139】
例えば、炎上を抑える表示内容は、投稿コンテンツの内容の状況が、炎上した状況であると判定された場合と、炎上しそうな状況であると判定された場合と、炎上した状況となると予測された場合と、炎上しそうな状況になると予測された場合とで互いに異なる表示内容である。
【0140】
また、提供処理部42は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況などである場合、配信コンテンツのスクロールの応答性をデフォルトよりも悪くした態様を提供対象として決定することができる。
【0141】
例えば、スクロールの応答性は、投稿コンテンツの内容の状況が、炎上した状況であると判定された場合と、炎上しそうな状況であると判定された場合と、炎上した状況となると予測された場合と、炎上しそうな状況になると予測された場合とで互いに異なる応答性である。例えば、提供処理部42は、炎上しそうな状況になると予測された場合、炎上した状況となると予測された場合、炎上しそうな状況であると判定された場合、炎上した状況であると判定された場合の順で応答性を悪くすることができる。
【0142】
また、提供処理部42は、投稿コンテンツの投稿数の増加率に応じた態様を提供態様として決定することもできる。例えば、提供処理部42は、投稿コンテンツの投稿数の増加率が予め定められた条件を満たす場合(例えば、閾値以下である場合)、そうでない場合に比べて、配信コンテンツの背景色や文字の明るさをデフォルトの色よりも高めた態様や配信コンテンツに含まれる文章の表現をデフォルトの表現よりも優しい言葉や丁寧な言葉を用いた表現にした態様を提供対象として決定することができる。
【0143】
また、提供処理部42は、投稿コンテンツの投稿数の増加率が予め定められた条件を満たす場合(例えば、閾値以下である場合)、そうでない場合に比べて、デフォルトの音楽よりもアップテンポで明るいメロディ-の音楽(例えば、ダンスミュージック、レゲエなど)などを出力音とする態様を提供態様として決定することもできる。
【0144】
また、提供処理部42は、投稿コンテンツの投稿者の属性に応じた態様を提供態様として決定することもできる。例えば、提供処理部42は、投稿コンテンツの投稿者の属性のうち最も多い属性に応じた態様を提供態様として決定したり、投稿コンテンツの投稿者の属性の分布に応じた態様を提供態様として決定したりする。
【0145】
また、投稿コンテンツの状況は、投稿者間の議論の状況であってもよい。投稿者間の議論の状況は、例えば、議論の内容の状況、議論に関わる投稿者の数の状況、議論に関わる投稿者の属性の状況などであるが、かかる例に限定されない。
【0146】
また、提供処理部42は、投稿者間の議論の状況に応じた態様を提供態様として決定することができる。例えば、提供処理部42は、議論投稿者群に含まれる投稿者の属性のうち最も多い属性に応じた態様を提供態様として決定したり、議論投稿者群に含まれる投稿者の属性の分布に応じた態様を提供態様として決定したりする。
【0147】
また、提供処理部42は、例えば、議論投稿者群の数、全議論投稿者群に含まれる投稿者の数、または全投稿者に対する議論投稿者群に含まれる投稿者の数の割合である投稿者値に応じた態様を提供態様として決定することができる。
【0148】
例えば、提供処理部42は、投稿者値が多くなるほど出力音をアップテンポで明るいメロディ-の音楽(例えば、ダンスミュージック、レゲエなど)とした態様を提供態様として決定することができる。また、提供処理部42は、投稿者値が多くなるほど配信コンテンツの背景色や文字の赤みを赤くした態様を提供態様として決定することができる。
【0149】
提供処理部42は、上述のように決定した提供態様で配信コンテンツを提供する。例えば、提供処理部42は、上述のように決定した提供態様で配信コンテンツが端末装置2で利用者Uに提供されるように、配信コンテンツを利用者Uに提供する。
【0150】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートであり、態様変更モードの場合の例を示している。
【0151】
図7に示すように、情報処理装置1の処理部12は、提供態様決定タイミングになったか否かを判定する(ステップS10)。提供態様タイミングは、例えば、端末装置2からの配信コンテンツの配信要求を受け付けたタイミング、または予め定められた周期が到来したタイミングなどであるが、かかる例に限定されない。
【0152】
処理部12は、提供態様決定タイミングになったと判定した場合(ステップS10:Yes)、配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得する(ステップS11)。処理部12は、ステップS11で取得した投稿コンテンツの情報に基づいて、提供態様を決定する(ステップS12)。
【0153】
処理部12は、ステップS12の処理が終了した場合、または提供態様決定タイミングになっていないと判定した場合(ステップS10:No)、配信コンテンツの提供タイミングになったか否かを判定する(ステップS13)。配信コンテンツの提供タイミングは、例えば、端末装置2からの配信コンテンツの配信要求を受け付けたタイミングであるが、かかる例に限定されない。
【0154】
処理部12は、配信コンテンツの提供タイミングになったと判定した場合(ステップS13:Yes)、ステップS12で決定した提供態様で配信コンテンツを提供する(ステップS14)。
【0155】
処理部12は、ステップS14の処理が終了した場合、または配信コンテンツの提供タイミングになっていないと判定した場合(ステップS13:No)、投稿コンテンツを受け付けたか否かを判定する(ステップS15)。処理部12は、投稿コンテンツを受け付けたと判定した場合(ステップS15:Yes)、受け付けた投稿コンテンツを配信コンテンツに紐付けて記憶部11に記憶させる(ステップS16)。
【0156】
処理部12は、ステップS14の処理が終了した場合、または投稿コンテンツを受け付けていないと判定した場合(ステップS15:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS17)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0157】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS17:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS17:Yes)、図7に示す処理を終了する。
【0158】
〔5.変形例〕
上述した判定モデルや予測モデルなどは、機械学習によって生成されたモデルであり、例えば、GBDT、ランダムフォレスト、回帰モデル、ニューラルネットワークなどであるが、かかる例に限定されない。
【0159】
上述した例では、提供態様を決定するための要素は、判定または予測された投稿コンテンツの状況であるが、さらに配信コンテンツの提供対象となる利用者Uの属性情報や履歴情報などを含んでいてもよい。
【0160】
また、提供処理部42は、判定または予測した投稿コンテンツの内容の状況が炎上した状況または炎上しそうな状況に対応する箇所(以下、炎上関係箇所と記載する場合がある)を特定する。
【0161】
提供処理部42は、例えば、配信コンテンツの部分毎に、その部分に紐付けられた複数の投稿コンテンツのうち批判的な内容や否定的な内容の投稿コンテンツの割合である批判割合を算出する。投稿コンテンツが紐付けられる配信コンテンツの部分は、例えば、配信コンテンツの一部や投稿コンテンツの一部は、段落単位、センテンス単位、分節単位、またはフレーズ単位の部分であるが、単語単位または文字単位などであってもよい。
【0162】
そして、提供処理部42は、配信コンテンツの部分毎の批判割合のうち閾値以上の批判割合の部分を炎上関係箇所と判定する。提供処理部42は、炎上関係箇所以外の箇所を炎上関係箇所に比べて強調表示したり、炎上関係箇所の表現を変えたり、炎上関係箇所を削除したりすることができる。
【0163】
また、提供部33の判定処理部40や予測処理部41は、炎上している状況や炎上しそうな状況の判定や予測を配信コンテンツの種類毎に異なる判定基準や予測基準を用いて行うことができる。
【0164】
例えば、予測処理部41は、批判割合の変化を示す情報と配信コンテンツの種類とを各々特徴量として入力し、将来炎上しそうな状況になるか否かを示す情報を出力する予測モデルを用いて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上しそうな状況になるか否かを予測することができる。
【0165】
また、予測処理部41は、批判割合の変化を示す情報と配信コンテンツの種類とを各々特徴量として入力し、将来炎上した状況になるか否かを示す情報を出力する予測モデルを用いて、投稿コンテンツの内容の将来の状況が炎上した状況になるか否かを予測することができる。
【0166】
端末装置2の専用のアプリケーションプログラムは、情報処理装置1が行う処理の一部または全部を行う構成であってもよい。
【0167】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。図8は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0168】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0169】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0170】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0171】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0172】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0173】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0174】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0175】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0176】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0177】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部30と、提供部33とを備える。取得部30は、投稿者によって投稿され配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツの情報を取得する。提供部33は、取得部30によって取得された投稿コンテンツの情報に応じた態様で配信コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0178】
また、提供部33は、取得部30によって取得された投稿コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツに紐付けられる投稿コンテンツの状況を判定する判定処理部40と、判定処理部40によって判定された状況に応じた態様で配信コンテンツを提供する提供処理部42とを備える。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0179】
また、提供部33は、取得部30によって取得された投稿コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツに紐付けられる投稿コンテンツの状況を予測する予測処理部41と、予測処理部41によって予測された状況に応じた態様で配信コンテンツを提供する提供処理部42とを備える。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0180】
また、提供処理部42は、状況に応じた効果音が出力される態様で配信コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0181】
また、提供処理部42は、状況に応じた背景色が表示される態様で配信コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0182】
また、提供処理部42は、スクロール操作に対するスクロールの応答性を状況に応じた応答性とした態様で配信コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0183】
また、提供部33は、取得部30によって取得された投稿コンテンツの投稿者の属性に応じた態様で配信コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0184】
また、提供部33は、投稿コンテンツによる投稿者間の議論の状況に応じた態様で配信コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0185】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0186】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0187】
1 情報処理装置
2,2A,2B 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 利用者情報記憶部
21 配信コンテンツ記憶部
22 投稿コンテンツ記憶部
30 取得部
31 受付部
32 特定部
33 提供部
40 判定処理部
41 予測処理部
42 提供処理部
100 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8