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特開2024-165875情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165875
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/383 20190101AFI20241121BHJP
【FI】
G06F16/383
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082437
(22)【出願日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】舛田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄規
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA01
(57)【要約】
【課題】配信コンテンツをより適切に提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、検索部と、提供部とを備える。検索部は、利用者の閲覧対象となる配信コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する。提供部は、検索部によって検索された補完情報を配信コンテンツとともに利用者に提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の閲覧対象となる配信コンテンツの情報に基づいて、前記配信コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する検索部と、
前記検索部によって検索された前記補完情報を前記配信コンテンツとともに前記利用者に提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記検索部は、
前記配信コンテンツの情報に基づいて、前記補完情報の少なくとも一部を検索するキーワードを特定する特定処理部と、
前記特定処理部によって特定された前記キーワードを用いて前記補完情報の少なくとも一部を検索する検索処理部と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定処理部は、
前記キーワードとして前記配信コンテンツの内容に含まれる専門用語を特定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記配信コンテンツには、
各投稿者からの投稿コンテンツが一部に紐付けられており、
前記特定処理部は、
前記配信コンテンツのうち前記投稿コンテンツが投稿された数が予め定められた条件を満たす部分に含まれる用語を前記キーワードとして特定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定処理部は、
前記キーワードとして前記配信コンテンツの内容から前記配信コンテンツに関する位置を示すワードを特定し、
前記検索処理部は、
前記キーワードを用いて前記配信コンテンツに関する位置および当該位置の周囲のうちの少なくとも一方の情報を前記補完情報の少なくとも一部として検索する
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供部は、
前記検索部によって検索された前記補完情報を前記配信コンテンツとともに表示する提供コンテンツを提供する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記補完情報を拡張現実表示によって前記配信コンテンツとともに表示するコンテンツを前記提供コンテンツとして提供する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、
前記補完情報を画像情報として前記配信コンテンツとともに表示するコンテンツを前記提供コンテンツとして提供する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者の閲覧対象となる配信コンテンツの情報に基づいて、前記配信コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する検索工程と、
前記検索工程によって検索された前記補完情報を前記配信コンテンツとともに前記利用者に提供する提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
利用者の閲覧対象となる配信コンテンツの情報に基づいて、前記配信コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する検索手順と、
前記検索手順によって検索された前記補完情報を前記配信コンテンツとともに前記利用者に提供する提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ニュース記事などの配信コンテンツを配信する技術が知られている。例えば、特許文献1には、配信コンテンツと、かかる配信コンテンツに対する各投稿コンテンツとを含む提供コンテンツを提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-197422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術では、配信コンテンツに対して投稿コンテンツを投稿することができることが記載されているが、かかる投稿コンテンツは、閲覧を希望する利用者によって閲覧されることに留まり、投稿コンテンツが紐付けられる配信コンテンツの提供方法の観点で改善の余地がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、配信コンテンツをより適切に提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の情報処理装置は、検索部と、提供部とを備える。検索部は、利用者の閲覧対象となる配信コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する。提供部は、検索部によって検索された補完情報を配信コンテンツとともに利用者に提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、配信コンテンツをより適切に提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る配信コンテンツ記憶部に記憶される配信コンテンツテーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る投稿コンテンツ記憶部に記憶される投稿コンテンツテーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供され端末装置に表示される提供コンテンツの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供され端末装置に表示される提供コンテンツに含まれる投稿コンテンツの一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供され端末装置に表示される提供コンテンツの他の例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図であり、情報処理装置1によって実行される。
【0011】
図1に示す情報処理装置1は、複数の利用者Uの端末装置2と連携し、オンラインで各種の情報を各利用者Uに提供する情報処理装置であり、例えば、1以上のサーバまたはクラウドシステムなどにより実現される。
【0012】
情報処理装置1は、配信コンテンツの配信要求であって利用者Uの端末装置2から送信される配信要求を受け付ける(ステップS1)。配信コンテンツは、利用者Uの閲覧対象となる配信コンテンツであり、例えば、ニュース記事のコンテンツであるが、書籍のコンテンツ、ブログ記事のコンテンツ、SNS(Social Networking Service)に投稿されたコンテンツなどであってもよく、その他のコンテンツであってもよい。
【0013】
利用者Uは、端末装置2を操作することによって、配信コンテンツの配信要求を送信する処理を端末装置2に実行させることができる。例えば、端末装置2は、利用者Uが端末装置2を操作することで配信コンテンツの一覧の中から所望する配信コンテンツを選択した場合、利用者Uが選択した配信コンテンツの配信要求を情報処理装置1に送信する。以下において、ステップS1で配信要求が情報処理装置1によって受け付けられた配信コンテンツを配信対象コンテンツと記載する場合がある。
【0014】
情報処理装置1は、ステップS1において配信要求を受け付けた場合、配信対象コンテンツの情報に基づいて、配信対象コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する(ステップS2)。
【0015】
補完情報は、配信対象コンテンツの内容の利用者Uによる理解を補完する情報である。例えば、補完情報は、配信対象コンテンツに含まれる用語の意味または説明を示す情報、配信対象コンテンツに含まれる人、動物、植物、家屋、店舗、工場などといった対象物を示す画像または動画の情報、または配信対象コンテンツに関する位置または当該位置を含む領域のライブ動画の情報などである。対象物を示す画像または動画の情報やライブ動画の情報は、画像情報の一例である。
【0016】
情報処理装置1は、例えば、配信対象コンテンツの情報に基づいて、補完情報の少なくとも一部を検索するキーワードである検索キーワードを特定する。配信対象コンテンツの情報は、配信対象コンテンツの内容(例えば、配信対象コンテンツに含まれる文字列または画像などの情報)を示す情報、配信対象コンテンツに対して投稿された部分に関する情報などである。
【0017】
情報処理装置1は、配信対象コンテンツの内容に含まれる専門用語を検索キーワードとして特定する。専門用語は、例えば、配信対象コンテンツが経済関係のコンテンツである場合、デフレーション、インフレーション、財政政策、財務諸表などである。また、専門用語は、配信対象コンテンツが医療関係のコンテンツである場合、処方箋、ワクチン、MRI、CTスキャンなどである。
【0018】
また、情報処理装置1は、配信対象コンテンツの内容(例えば、配信対象コンテンツに含まれる文字列または画像などの情報)から配信対象コンテンツに関する位置を示すワードを検索キーワードとして特定する。配信対象コンテンツに関する位置を示すワードは、例えば、住所を示すワードなどの行政区域を示すワード、地域名や地方名を示すワードなどの範囲を示すワード、駅名や公園名などのランドマークを示すワードなどである。
【0019】
また、配信対象コンテンツには、各投稿者からの投稿コンテンツが一部に紐付けられている。例えば、情報処理装置1は、配信対象コンテンツが文字列を含むコンテンツである場合、文字列のうち段落単位、センテンス単位、分節単位、フレーズ単位、単語単位、または文字単位で指定した投稿者による投稿コンテンツの投稿を受け付ける。情報処理装置1は、受け付けた投稿コンテンツを配信対象コンテンツのうちの投稿者が指定した部分に紐付けることで、配信対象コンテンツの一部に投稿者からの投稿コンテンツを紐付ける。
【0020】
投稿コンテンツは、例えば、配信対象コンテンツに対して投稿者が投稿したコメントや配信対象コンテンツに対するコメントに対して投稿者が投稿したコメントなどである。コメントは、投稿者の意見や感想などであり、文字列、スタンプ、絵文字などが含まれる。なお、投稿コンテンツは、コメントに代えてまたは加えて、他のコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)などであってもよい。
【0021】
配信対象コンテンツに対して投稿者が投稿コンテンツとして投稿するコメントは、配信対象コンテンツの一部に対するコメントであるが、配信対象コンテンツの全体に対するコメントを含んでいてもよい。また、配信対象コンテンツに対するコメントである投稿コンテンツに対して投稿者が投稿したコメントは、投稿コンテンツの全体に対するコメントであるが、投稿コンテンツの一部に対するコメントであってもよい。
【0022】
情報処理装置1は、配信対象コンテンツのうち投稿コンテンツが投稿された数が予め定められた条件を満たす部分に含まれる用語を検索キーワードとして特定することもできる。予め定められた条件は、例えば、投稿コンテンツが投稿された数が閾値以上であるといった条件、または配信対象コンテンツに対して投稿された投稿コンテンツの数に対するその部分に対して投稿コンテンツが投稿された数の割合が閾値以上であるといった条件である。
【0023】
情報処理装置1は、上述のように特定した検索キーワードを用いて補完情報を検索する。例えば、情報処理装置1は、特定した検索キーワードを含む検索クエリをウェブ検索サイトに送信することで、特定した検索キーワードに応じた検索結果をウェブ検索サイトから取得する。
【0024】
検索キーワードが専門用語である場合、検索キーワードに応じた検索結果には、例えば、専用用語の意味または説明を示す情報が含まれており、情報処理装置1は、検索結果のうち専用用語の意味または説明を示す情報を補完情報として選択する。
【0025】
また、検索キーワードが配信対象コンテンツに関する位置を示すワードである場合、検索キーワードに応じた検索結果には、例えば、配信対象コンテンツに関する位置およびこの位置の周囲のうちの少なくとも一方の情報である位置関連情報が含まれる。位置関連情報は、配信対象コンテンツに関する位置およびこの位置の周囲のうちの少なくとも一方に設置されたライブカメラで撮像されるライブ動画の情報などである。
【0026】
配信対象コンテンツに関する位置の情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置に設置されたライブカメラで撮像されたライブ動画の情報である。例えば、配信対象コンテンツに関する位置の情報は、配信対象コンテンツに関する位置が住所またはランドマークなどである場合、かかる住所またはランドマークのライブ動画の情報などである。
【0027】
また、位置関連情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置の混雑具合や天候などの情報などであってもよい。混在具合の情報は、例えば、道路の渋滞の情報、店舗、移動手段(電車やバス)、施設などの空間の人の混雑の情報などを含む。天候の情報は、例えば、温度、気圧、湿度、風、雨、雪、霧および日照のうち1以上の情報を含む。
【0028】
また、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置の周囲のライブ動画の情報であり、配信対象コンテンツに関する位置またはその位置の周囲に設置されたライブカメラで撮像された動画である。例えば、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の情報は、配信対象コンテンツに関する位置が住所またはランドマークなどである場合、かかる住所またはランドマークの周囲のライブ動画の情報などである。また、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の混雑具合や天候などの情報などであってもよい。
【0029】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2における検索結果から得られる補完情報を配信対象コンテンツとともに含む提供コンテンツを利用者Uに提供する(ステップS3)。情報処理装置1は、配信対象コンテンツを利用者Uの端末装置2に送信することによって、提供コンテンツを利用者Uに提供する。
【0030】
提供コンテンツは、例えば、配信対象コンテンツと補完情報とを含む情報を端末装置2の表示部に表示するコンテンツである。補完情報は、上述したように、例えば、配信対象コンテンツの内容に含まれる用語の意味または説明を示す文字列または画像の情報、配信対象コンテンツに含まれる人、動物、植物、家屋、店舗、工場などといった対象物を示す画像または動画の情報、または配信対象コンテンツに関する位置または当該位置を含む領域のライブ動画の情報などである。
【0031】
情報処理装置1から送信される提供コンテンツを受信した端末装置2は、配信対象コンテンツと補完情報とを含む情報を不図示の表示部に表示する。これにより、端末装置2の利用者Uは、配信対象コンテンツを閲覧する際に補完情報も閲覧することができ、補完情報によって配信対象コンテンツの内容の理解を深めることができる。
【0032】
また、提供コンテンツは、補完情報を拡張現実表示によって配信対象コンテンツとともに表示するコンテンツであってもよい。この場合、情報処理装置1から送信される提供コンテンツを受信した端末装置2は、配信対象コンテンツを不図示の表示部に表示するとともに、有線または無線で接続されたAR(Augmented Reality)デバイスに補完情報を出力し、ARデバイスによって利用者Uに補完情報を提供する。
【0033】
ARデバイスは、例えば、補完情報に含まれる文字、画像、またはライブ動画などを外界に重畳して表示することができる。ライブ動画は、2次元動画に限定されず3次元動画であってもよい。
【0034】
また、ARデバイスは、VR(Virtual Reality)技術やハプティック技術などにより視覚以外の感覚(例えば、触覚、嗅覚など)であって補完情報に応じた感覚(例えば、温度、湿度、風など)を利用者Uに与えることができる。なお、ARデバイスは、端末装置2に内蔵されてもよい。
【0035】
なお、情報処理装置1は、例えば、API(Application Programming Interface)などのインターフェイスを介して端末装置2から入力された情報に基づき、複数の情報を端末装置2に提供することもできる。また、情報処理装置1は、ステップS1の処理の前にステップS2,S3の処理を行うこともでき、ステップS2,S3の処理を周期的に行うこともできる。
【0036】
このように、情報処理装置1は、利用者Uの閲覧対象となる配信コンテンツである配信対象コンテンツの情報に基づいて、配信対象コンテンツの内容を補完する補完情報を検索し、検索した補完情報を配信対象コンテンツとともに利用者Uに提供する。これにより、情報処理装置1は、配信対象コンテンツをより適切に提供することができる。
【0037】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0038】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0039】
複数の端末装置2は、互いに異なる利用者Uによって用いられる。端末装置2は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。利用者Uは、情報処理装置1などから提供されるサービスを利用する利用者である。
【0040】
情報処理装置1および端末装置2の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0041】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0042】
端末装置2は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0043】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0044】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、通信モジュールやNIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0045】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、利用者情報記憶部20と、配信コンテンツ記憶部21と、投稿コンテンツ記憶部22とを有する。
【0046】
〔3.2.1.利用者情報記憶部20〕
利用者情報記憶部20は、利用者Uに関する各種の情報を記憶する。図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【0047】
図4に示す例では、利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報テーブルは、「利用者ID」、「属性情報」および「履歴情報」といった項目の情報を含む。「利用者ID」は、利用者Uを識別する識別子であり、利用者U毎に付される情報である。
【0048】
「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの属性を示す属性情報である。利用者Uの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0049】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといった利用者Uの興味関心を有する対象である。
【0050】
「履歴情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの行動履歴の情報を含む。利用者Uの行動履歴は、例えば、利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報を含む。利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報は、例えば、利用者Uのオンラインサービスにおける検索履歴情報、閲覧履歴情報、配信履歴情報、および取引履歴情報などを含む。
【0051】
利用者Uの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおける利用者Uによる検索履歴の情報などを含む。利用者Uの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおける利用者Uによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。配信履歴情報は、利用者Uの端末装置2に配信された配信コンテンツの配信履歴の情報などを含む。
【0052】
取引履歴情報は、オンラインサービスにおける利用者Uによる商品の取引履歴の情報などを含む。なお、「履歴情報」には、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの端末装置2で表示された投稿コンテンツなどの情報が含まれてもよい。
【0053】
〔3.2.2.配信コンテンツ記憶部21〕
配信コンテンツ記憶部21は、配信コンテンツに関する各種の情報を記憶する。図5は、実施形態に係る配信コンテンツ記憶部21に記憶される配信コンテンツテーブルの一例を示す図である。
【0054】
図5に示す例では、配信コンテンツ記憶部21に記憶される配信コンテンツテーブルは、「配信コンテンツID」、「コンテンツ種別」、「コンテンツ」、および「リンク」といった項目の情報を含む。「配信コンテンツID」は、配信コンテンツを識別する識別子であり、配信コンテンツ毎に付される情報である。
【0055】
「コンテンツ種別」は、「配信コンテンツID」に対応付けられた配信コンテンツの種類を示す情報である。配信コンテンツの種類は、例えば、配信コンテンツの内容のカテゴリであり、配信コンテンツがニュース記事のコンテンツである場合、事件、経済、芸能、グルメなどであるが、かかる例に限定されない。
【0056】
「コンテンツ」は、「配信コンテンツID」に対応付けられた配信コンテンツである。「リンク」は、「配信コンテンツID」に対応付けられた配信コンテンツのリンク情報である。
【0057】
〔3.2.3.投稿コンテンツ記憶部22〕
投稿コンテンツ記憶部22は、配信コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツに関する各種の情報を記憶する。図6は、実施形態に係る投稿コンテンツ記憶部22に記憶される投稿コンテンツテーブルの一例を示す図である。
【0058】
図6に示す例では、投稿コンテンツ記憶部22に記憶される投稿コンテンツテーブルは、「投稿ID」、「利用者ID」、「投稿対象ID」、「投稿箇所」、および「投稿コンテンツ」といった項目の情報を含む。「投稿ID」は、投稿コンテンツを識別する識別子であり、投稿コンテンツ毎に付される情報である。
【0059】
「利用者ID」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツを投稿した投稿者である利用者Uの利用者IDである。「投稿対象ID」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツの投稿対象となるコンテンツのコンテンツIDであり、例えば、投稿対象が配信コンテンツである場合、配信コンテンツIDであり、投稿対象が投稿コンテンツである場合、投稿IDである。
【0060】
「投稿箇所」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツが投稿されたコンテンツ箇所を示す情報であり、例えば、投稿対象が配信コンテンツである場合、配信コンテンツのうちの一部または全部であり、投稿対象が投稿コンテンツである場合、投稿コンテンツの一部または全部である。
【0061】
「投稿コンテンツ」は、「投稿ID」に対応付けられた投稿コンテンツである。投稿コンテンツは、例えば、配信コンテンツに対して投稿者が投稿したコメントや配信コンテンツに対するコメントに対して投稿者が投稿したコメントなどである。コメントは、投稿者の意見や感想などであり、文字列、スタンプ、絵文字などが含まれる。なお、投稿コンテンツは、コメントに代えて、または加えて、他のコンテンツのURLなどであってもよい。
【0062】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0063】
処理部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0064】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、検索部32と、提供部33とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0065】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置や端末装置2などから通信部10を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部11に記憶させる。
【0066】
例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介して利用者Uの情報である利用者情報を取得し、取得した利用者情報を利用者情報記憶部20の利用者情報テーブルに追加する。
【0067】
また、取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、利用者Uの情報である利用者情報を利用者情報記憶部20などから取得する。取得部30によって取得される利用者情報は、例えば、上述した属性情報および履歴情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0068】
また、取得部30は、配信コンテンツを配信コンテンツ記憶部21などから取得し、投稿コンテンツを投稿コンテンツ記憶部22などから取得する。例えば、取得部30は、配信コンテンツの配信要求が受付部31によって受け付けられた場合、配信要求に対応する配信コンテンツを配信コンテンツ記憶部21などから取得し、各投稿者が投稿し配信要求に対応する配信コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツを投稿コンテンツ記憶部22などから取得する。
【0069】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、通信部10を介して端末装置2から各種の要求や情報などを受け付ける。例えば、受付部31によって受け付けられる要求は、複数の配信コンテンツを一覧表示する一覧コンテンツの配信要求、配信コンテンツの配信要求、投稿コンテンツの配信要求などの利用者Uからの各種の配信要求であるが、かかる例に限定されない。
【0070】
配信コンテンツの配信要求には、例えば、配信コンテンツのリンク情報などといった配信コンテンツを特定するための情報が含まれ、投稿コンテンツの配信要求には、例えば、投稿コンテンツのリンク情報などといった配信コンテンツを特定するための情報が含まれる。
【0071】
また、受付部31は、配信業者などから情報処理装置1に送信される配信コンテンツを受け付け、受け付けた配信コンテンツを配信コンテンツ記憶部21の配信コンテンツテーブルに追加する。
【0072】
また、受付部31は、配信コンテンツに対するコメントまたは投稿コンテンツに対するコメントを投稿コンテンツとして受け付ける。例えば、受付部31は、配信コンテンツや投稿コンテンツの一部または全部に対して投稿された投稿コンテンツを受け付ける。受付部31は、受け付けた投稿コンテンツを投稿コンテンツ記憶部22の投稿コンテンツテーブルに追加する。
【0073】
受付部31は、配信コンテンツが文字列を含むコンテンツである場合、文字列のうち段落単位、センテンス単位、分節単位、フレーズ単位、単語単位、または文字単位で指定した投稿者による投稿コンテンツの投稿を受け付ける。受付部31は、受け付けた投稿コンテンツを配信コンテンツのうちの投稿者が指定した部分に紐付けることで、配信コンテンツの一部に投稿者からの投稿コンテンツを紐付ける。
【0074】
投稿コンテンツは、例えば、配信コンテンツに対して投稿者が投稿したコメントや配信コンテンツに対するコメントに対して投稿者が投稿したコメントなどである。コメントは、投稿者の意見や感想などであり、文字列、スタンプ、絵文字などが含まれる。なお、投稿コンテンツは、コメントに代えてまたは加えて、他のコンテンツのURLなどであってもよい。
【0075】
〔3.3.3.検索部32〕
検索部32は、利用者の閲覧対象となる配信コンテンツである配信対象コンテンツの情報に基づいて、配信対象コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する。
【0076】
補完情報は、配信対象コンテンツの内容の利用者Uによる理解を補完する情報である。例えば、補完情報は、配信対象コンテンツに含まれる用語の意味または説明を示す情報、配信対象コンテンツに含まれる人、動物、植物、家屋、店舗、工場などといった対象物を示す画像または動画の情報、または配信対象コンテンツに関する位置または当該位置を含む領域のライブ動画の情報などである。対象物を示す画像または動画の情報やライブ動画の情報は、画像情報の一例である。
【0077】
検索部32は、例えば、受付部31によって配信対象コンテンツの配信要求が受け付けられた場合、予め定められた周期が到来した場合、または配信対象コンテンツに新たに紐付けられた投稿コンテンツの数が閾値上になった場合などに、補完情報を検索する。
【0078】
補完情報の検索は、例えば,ウェブ検索サイトを用いた検索、記憶部11に記憶されたデータベースを用いた検索などがある。例えば、検索部32は、通信部10を介して検索クエリをウェブ検索サイトに送信し、検索クエリに応じてウェブ検索サイトから送信される検索結果を通信部10経由で取得する。そして、検索部32は、ウェブ検索サイトから送信される検索結果から補完情報を取得することができる。
【0079】
検索部32は、例えば、配信対象コンテンツの情報に基づいて、補完情報の少なくとも一部を検索するキーワードである検索キーワードを特定する特定処理部40と、特定処理部40によって特定された検索キーワードを用いて補完情報の少なくとも一部を検索する検索処理部41とを備える。
【0080】
特定処理部40は、配信対象コンテンツの情報に基づいて、補完情報の少なくとも一部を検索するキーワードである検索キーワードを特定する。配信対象コンテンツの情報は、配信対象コンテンツの内容(例えば、配信対象コンテンツに含まれる文字列または画像などの情報)を示す情報、配信対象コンテンツに対して投稿された部分に関する情報などである。
【0081】
特定処理部40は、配信対象コンテンツの内容に含まれる専門用語を検索キーワードとして特定する。専門用語は、例えば、配信対象コンテンツが経済関係のコンテンツである場合、デフレーション、インフレーション、財政政策、財務諸表などである。また、専門用語は、配信対象コンテンツが医療関係のコンテンツである場合、処方箋、ワクチン、MRI、CTスキャンなどである。
【0082】
また、特定処理部40は、配信対象コンテンツの内容(例えば、配信対象コンテンツに含まれる文字列または画像などの情報)から配信対象コンテンツに関する位置を示すワードを検索キーワードとして特定する。配信対象コンテンツに関する位置を示すワードは、例えば、住所を示すワードなどの行政区域を示すワード、地域名や地方名を示すワードなどの範囲を示すワード、駅名や公園名などのランドマークを示すワードなどである。
【0083】
また、配信対象コンテンツには、上述したように、各投稿者からの投稿コンテンツが一部に紐付けられている。特定処理部40は、配信対象コンテンツのうち投稿コンテンツが投稿された数が予め定められた条件を満たす部分に含まれる用語を検索キーワードとして特定することもできる。
【0084】
予め定められた条件は、例えば、投稿コンテンツが投稿された数が閾値以上であるといった条件、または配信対象コンテンツに対して投稿された投稿コンテンツの数に対するその部分に対して投稿コンテンツが投稿された数の割合が閾値以上であるといった条件である。また、予め定められた条件は、最も多くの投稿コンテンツの投稿が行われた部分であるといった条件であってもよい。
【0085】
なお、特定処理部40は、配信対象コンテンツのうち投稿コンテンツが投稿された数が予め定められた条件を満たす部分であってその部分を含む領域に投稿された投稿コンテンツの内容が予め定められた内容条件を満たす場合に、その部分に含まれる用語をキーワードとして特定することもできる。予め定められた内容条件は、例えば、投稿コンテンツの内容が批判的な内容または否定的な内容である割合が閾値以下であるといった条件である。
【0086】
検索処理部41は、特定処理部40によって特定された検索キーワードを用いて補完情報を検索する。例えば、検索処理部41は、特定処理部40によって特定された検索キーワードを含む検索クエリをウェブ検索サイトに送信することで、特定した検索キーワードに応じた検索結果をウェブ検索サイトから取得する。
【0087】
検索キーワードが専門用語である場合、検索キーワードに応じた検索結果には、例えば、専用用語の意味または説明を示す情報が含まれており、検索処理部41は、検索結果のうち専用用語の意味または説明を示す情報を補完情報として選択する。
【0088】
例えば、検索処理部41は、検索クエリに含める検索キーワードとして、特定処理部40によって特定された検索キーワードに特定の用語を含めることができる。特定の用語は、例えば、「の意味」、「の意義」、または「の内容」などである。
【0089】
また、検索処理部41は、特定処理部40によって特定された検索キーワードに加えて、「意味」、「意義」、または「内容」などの特定の用語を検索クエリに含める検索キーワードとして含めることができる。この場合、特定の用語は、例えば、ウェブ辞書(例えば、インターネット辞書)のサイト名などであってもよい。
【0090】
また、検索処理部41は、検索キーワードが配信対象コンテンツに関する位置を示すワードである場合、かかる検索キーワードを用いて配信コンテンツに関する位置および当該位置の周囲のうちの少なくとも一方の情報を補完情報の少なくとも一部として検索する。
【0091】
この場合、検索キーワードに応じた検索結果には、例えば、配信対象コンテンツに関する位置およびこの位置の周囲のうちの少なくとも一方の情報である位置関連情報が含まれる。位置関連情報は、配信対象コンテンツに関する位置およびこの位置の周囲のうちの少なくとも一方に設置されたライブカメラで撮像されるライブ動画の情報などである。
【0092】
配信対象コンテンツに関する位置の情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置に設置されたライブカメラで撮像されたライブ動画の情報である。例えば、配信対象コンテンツに関する位置の情報は、配信対象コンテンツに関する位置が住所またはランドマークなどである場合、かかる住所またはランドマークのライブ動画の情報などである。
【0093】
また、位置関連情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置の混雑具合や天候などの情報などであってもよい。混在具合の情報は、例えば、道路の渋滞の情報、店舗、移動手段(電車やバス)、施設などの空間の人の混雑の情報などを含む。天候の情報は、例えば、温度、気圧、湿度、風、雨、雪、霧および日照のうち1以上の情報を含む。
【0094】
また、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置の周囲のライブ動画の情報であり、配信対象コンテンツに関する位置またはその位置の周囲に設置されたライブカメラで撮像された動画である。例えば、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の情報は、配信対象コンテンツに関する位置が住所またはランドマークなどである場合、かかる住所またはランドマークの周囲のライブ動画の情報などである。また、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の情報は、例えば、配信対象コンテンツに関する位置の周囲の混雑具合や天候などの情報などであってもよい。
【0095】
また、検索処理部41は、特定処理部40によって特定された検索キーワードを用いて、検索キーワードで示される用語の意味または説明を示す情報を、配信対象コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツの内容から検索することもできる。
【0096】
例えば、検索処理部41は、検索キーワードが「BMI」である場合、「BMIとは、~である」などといった文字列を配信対象コンテンツに紐付けられた複数の投稿コンテンツの内容から正規表現または言語も出るなどを用いて検索することができる。
【0097】
〔3.3.4.提供部33〕
提供部33は、検索部32によって検索された補完情報を配信対象コンテンツとともに利用者Uに提供する。提供部33は、提供コンテンツを利用者Uの端末装置2に通信部10を介して送信することによって、提供コンテンツを利用者Uに提供する。
【0098】
提供コンテンツは、例えば、配信対象コンテンツと補完情報とを含む情報を端末装置2の表示部に表示するコンテンツである。補完情報は、上述したように、例えば、配信対象コンテンツの内容に含まれる用語の意味または説明を示す文字列または画像の情報、配信対象コンテンツに含まれる人、動物、植物、家屋、店舗、工場などといった対象物を示す画像または動画の情報、または配信対象コンテンツに関する位置または当該位置を含む領域のライブ動画の情報などである。
【0099】
提供部33から送信される提供コンテンツを受信した端末装置2は、配信対象コンテンツと補完情報とを含む情報を不図示の表示部に表示する。これにより、端末装置2の利用者Uは、配信対象コンテンツを閲覧する際に補完情報も閲覧することができ、補完情報によって配信対象コンテンツの内容の理解を深めることができる。
【0100】
また、提供コンテンツは、補完情報を拡張現実表示によって配信対象コンテンツとともに表示するコンテンツであってもよい。この場合、提供部33から送信される提供コンテンツを受信した端末装置2は、配信対象コンテンツを不図示の表示部に表示するとともに、有線または無線で接続されたARデバイスに補完情報を出力し、ARデバイスによって利用者Uに補完情報を提供する。
【0101】
ARデバイスは、例えば、補完情報に含まれる文字、画像、またはライブ動画などを外界に重畳して表示することができる。ライブ動画は、2次元動画に限定されず3次元動画であってもよい。また、ARデバイスは、VR技術やハプティック技術などにより視覚以外の感覚(例えば、触覚、嗅覚など)であって補完情報に応じた感覚(例えば、温度、湿度、風など)を利用者Uに与えることができる。これにより、提供部33は、利用者Uに対して臨場感を与えることができる。
【0102】
なお、提供部33は、配信対象コンテンツに投稿コンテンツが紐付けられている場合、配信対象コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツであって取得部30によって取得された投稿コンテンツの一部または全部を利用者Uに提供される提供コンテンツに含める。
【0103】
図7は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部33によって提供され端末装置2に表示される提供コンテンツの一例を示す図である。図8は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部33によって提供され端末装置2に表示される提供コンテンツに含まれる投稿コンテンツの一例を示す図である。
【0104】
図7に示す例では、端末装置2の表示領域50には、配信対象コンテンツ52と、補完情報53と、投稿コンテンツ54を含む提供コンテンツ51とが含まれている。補完情報53は、検索キーワード「A大学」で検索された「A大学」の説明を示す説明情報531と、検索キーワード「BMI」で検索された「BMI」の意味を示す意味情報532とを含む。
【0105】
利用者Uは、端末装置2を操作することによって、提供コンテンツをスクロール操作することで、図8に示すように、投稿コンテンツを端末装置2に表示させることができる。利用者Uは、「返信」の表示領域を選択することで、「返信」に対応する投稿コンテンツとその投稿コンテンツに対して投稿された投稿コンテンツとを含む投稿コンテンツ群を端末装置2に表示させることができる。
【0106】
また、利用者Uは、端末装置2に投稿コンテンツ群が表示された状態で、端末装置2を操作することで、「返信」に対応する投稿コンテンツに対する投稿コンテンツを投稿することができる。
【0107】
図9は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部33によって提供され端末装置2に表示される提供コンテンツの他の例を示す図である。図9に示す例では、端末装置2の表示領域50には、配信対象コンテンツ62と、補完情報63とを含む提供コンテンツ61とが含まれている。
【0108】
補完情報63は、検索キーワード「Yゴルフ場」で検索された「Yゴルフ場」の説明を示す説明情報631と、検索キーワード「Yゴルフ場」で検索された「Yゴルフ場」に設置されたライブカメラで撮像されたライブ動画の情報632とを含む。
【0109】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートであり、態様変更モードの場合の例を示している。
【0110】
図10に示すように、情報処理装置1の処理部12は、配信コンテンツの配信要求があるか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、配信コンテンツの配信要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、配信要求の対象となる配信コンテンツである配信対象コンテンツの情報に基づいて、配信対象コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する(ステップS11)。
【0111】
次に、処理部12は、配信対象コンテンツに紐付けられた投稿コンテンツに対して投稿された投稿コンテンツの情報を取得する(ステップS12)。そして、処理部12は、配信対象コンテンツと補完情報と投稿コンテンツの情報とを含む提供コンテンツを利用者に提供する(ステップS13)。
【0112】
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または配信コンテンツの配信要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、投稿コンテンツを受け付けたか否かを判定する(ステップS14)。処理部12は、投稿コンテンツを受け付けたと判定した場合(ステップS14:Yes)、受け付けた投稿コンテンツを配信コンテンツに紐付けて記憶部11に記憶させる(ステップS15)。
【0113】
処理部12は、ステップS15の処理が終了した場合、または投稿コンテンツを受け付けていないと判定した場合(ステップS14:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS16)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0114】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS16:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS16:Yes)、図10に示す処理を終了する。
【0115】
〔5.変形例〕
上述した例では、補完情報は、配信対象コンテンツに関する位置または当該位置を含む領域のライブ動画の情報を含むが、かかるライブ動画に代えてまたは加えて、衛星に設置され地上を撮像するカメラである地球観測カメラによって撮像された動画または静止画を含んでいてもよい。地球観測カメラによって撮像された動画または静止画は、配信対象コンテンツに関する位置または当該位置を含む領域の動画または静止画である。
【0116】
また、提供部33は、例えば、配信要求を送信した端末装置2の利用者Uである提供先利用者の属性に応じて、検索部32によって検索された補完情報の一部または全部を提供コンテンツに含まないこともできる。
【0117】
例えば、提供部33は、提供先利用者の属性で示される職業が、配信対象コンテンツのカテゴリの専門家である場合、補完情報のうち基礎的な用語の意味や説明を示す情報を提供コンテンツに含めないことができる。
【0118】
専門家は、例えば、配信対象コンテンツが経済に関するコンテンツである場合、経済学者、エコノミスト、アナリスト、ファイナンシャルプランナーなどであり、配信対象コンテンツが医療に関するコンテンツである場合、医師、看護師、臨床検査技師などである。
【0119】
また、提供部33は、補完情報のうち提供先利用者に過去に予め定められた回数以上提供したことがある情報を提供コンテンツに含めないことができる。予め定められた回数は、例えば、提供先利用者の属性情報または履歴情報に応じて異なる値に設定される。
【0120】
また、提供部33は、配信対象コンテンツうち端末装置2の表示領域50に表示される補完情報の部分を切り替えるスプリクト(例えば、Java(登録商標)スプリクトなど)を含む提供コンテンツを利用者Uに提供することもできる。かかるスプリクトは、例えば、配信対象コンテンツのうち端末装置2の表示領域50に表示されている領域に含まれる用語で検索される情報を補完情報の一部として表示し、補完情報の一部として表示される情報を利用者Uのスクロール操作に応じて切り替える。
【0121】
端末装置2の専用のアプリケーションプログラムは、情報処理装置1が行う処理の一部または全部を行う構成であってもよい。
【0122】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。図11は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0123】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0124】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0125】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0126】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0127】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0128】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0129】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0130】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0131】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0132】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、検索部32と、提供部33とを備える。検索部32は、利用者Uの閲覧対象となる配信コンテンツの情報に基づいて、配信コンテンツの内容を補完する補完情報を検索する。提供部33は、検索部32によって検索された補完情報を配信コンテンツとともに利用者Uに提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0133】
また、検索部32は、配信コンテンツの情報に基づいて、補完情報の少なくとも一部を検索するキーワードを特定する特定処理部40と、特定処理部40によって特定されたキーワードを用いて補完情報の少なくとも一部を検索する検索処理部41とを備える。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0134】
また、特定処理部40は、キーワードとして配信コンテンツの内容に含まれる専門用語を特定する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0135】
また、配信コンテンツには、各投稿者からの投稿コンテンツが一部に紐付けられており、特定処理部40は、配信コンテンツのうち投稿コンテンツが投稿された数が予め定められた条件を満たす部分に含まれる用語をキーワードとして特定する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0136】
また、特定処理部40は、キーワードとして配信コンテンツの内容から配信コンテンツに関する位置を示すワードを特定し、検索処理部41は、キーワードを用いて配信コンテンツに関する位置および当該位置の周囲のうちの少なくとも一方の情報を補完情報の少なくとも一部として検索する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0137】
また、提供部33は、検索部32によって検索された補完情報を配信コンテンツとともに表示する提供コンテンツを提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0138】
また、提供部33は、補完情報を拡張現実表示によって配信コンテンツとともに表示するコンテンツを提供コンテンツとして提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0139】
また、提供部33は、補完情報を画像情報として配信コンテンツとともに表示するコンテンツを提供コンテンツとして提供する。これにより、情報処理装置1は、配信コンテンツをより適切に提供することができる。
【0140】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0141】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0142】
1 情報処理装置
2 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 利用者情報記憶部
21 配信コンテンツ記憶部
22 投稿コンテンツ記憶部
30 取得部
31 受付部
32 検索部
33 提供部
40 特定処理部
41 検索処理部
100 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11