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特開2024-166051美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器
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  • 特開-美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器 図1
  • 特開-美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器 図2
  • 特開-美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器 図3
  • 特開-美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器 図4
  • 特開-美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166051
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/08 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
A61N1/08
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023212108
(22)【出願日】2023-12-15
(31)【優先権主張番号】202310568109.4
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.iPad
2.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】517384589
【氏名又は名称】深▲せん▼市宗匠科技有限公司
【住所又は居所原語表記】26th Floor, Gaoxin Community United Headquarters Building, No.63, Gaoxin South10th Road, Binhai Community, Yuehai Street, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲リ▼ ▲ケ▼
(72)【発明者】
【氏名】王 念欧
(72)【発明者】
【氏名】万 進
(72)【発明者】
【氏名】董 明志
(72)【発明者】
【氏名】安 云霖
(57)【要約】
【課題】本願は、美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器を提供する。
【解決手段】美容器作用位置検出方法は、目標画像を取得するステップと、前記目標画像に基づいて前記目標画像中のシーンパラメータを取得するステップと、前記目標画像中のシーンパラメータを一つのデータベースとマッチングさせて、前記美容器が作用する位置を決定するステップとを含む。美容器エネルギー出力方法は、現在使用シーンでの美容器作用位置を受信するステップと、前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定するステップと、前記美容器の動作状態がエネルギー出力状態である時に、決定された前記エネルギー出力レベルによりエネルギー出力を行うステップとを含む。これにより、美容器はその現在作用位置に合わせてその動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを対応的に調節することができ、更にユーザの使用体験を向上させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標画像を取得するステップと、
前記目標画像に基づいて、美容器の有無、環境パラメータ、美容器が遮蔽される程度、美容器の傾斜角度、ユーザが美容器を把持する姿勢、美容器とユーザ美容領域との間の距離のうちの少なくとも一項を含む、前記目標画像中のシーンパラメータを取得するステップと、
前記目標画像中のシーンパラメータを、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係を記憶した一つのデータベースとマッチングさせて、前記美容器が作用する位置を決定するステップとを含むことを特徴とする、美容器作用位置検出方法。
【請求項2】
目標画像を取得する前記ステップは、
ビデオデータストリームに基づいて前記目標画像を取得するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の美容器作用位置検出方法。
【請求項3】
ビデオデータストリームに基づいて前記目標画像を取得する前記ステップは、
前記ビデオデータストリームに基づいて1フレームの画像を取得し、且つ現在画像が要件を満たすか否かを判断するステップと、
要件を満たすと、前記目標画像とすると決定するステップと、
要件を満たさないと、再度別の1フレームの画像を取得し、且つ要件を満たすか否かを判断するステップとを含むことを特徴とする、請求項2に記載の美容器作用位置検出方法。
【請求項4】
目標画像を取得する前記ステップは、
前記目標画像を周期的に取得するステップ、又は、
予め設定された時間間隔で前記目標画像を取得するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の美容器作用位置検出方法。
【請求項5】
目標画像を取得する前記ステップの前に、
美容器の多種の使用シーンでの標準化画像を取得するステップと、
前記標準化画像に基づいて前記標準化画像中のシーンパラメータを取得するステップと、
現在シーンパラメータでの美容器作用位置を設定して、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係のデータベースを構築するステップとを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の美容器作用位置検出方法。
【請求項6】
現在使用シーンでの美容器作用位置を受信するステップと、
前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて、待機状態とエネルギー出力状態を含む美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定するステップと、
前記美容器の動作状態がエネルギー出力状態である時に、決定された前記エネルギー出力レベルによりエネルギー出力を行うステップとを含むことを特徴とする、美容器エネルギー出力方法。
【請求項7】
前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する前記ステップは、
美容器作用位置と美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルとの間の関係、及び前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて、美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定するステップを含むことを特徴とする、請求項6に記載の美容器エネルギー出力方法。
【請求項8】
前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する前記ステップは、
前記の現在使用シーンでの美容器作用位置、及び美容器作用位置と肌等級との対応関係により、皮膚抵抗情報、脂肪含有量及び神経組織数のうちのいずれか一項又は複数項の組合せを根拠として区別される現在肌等級を決定するステップと、
肌等級と美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルとの間の関係、及び前記現在肌等級に基づいて、美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項6に記載の美容器エネルギー出力方法。
【請求項9】
目標画像を取得するために用いられる第1取得モジュールと、
前記目標画像に基づいて、美容器の有無、環境パラメータ、美容器が遮蔽される程度、美容器の傾斜角度、ユーザが美容器を把持する姿勢、美容器とユーザ美容領域との間の距離のうちの少なくとも一項を含む、前記目標画像中のシーンパラメータを取得する第2取得モジュールと、
前記目標画像中のシーンパラメータを、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係を記憶した一つのデータベースとマッチングさせて、前記美容器が作用する位置を決定する第1決定モジュールとを備えることを特徴とする、検出装置。
【請求項10】
検出装置の取得した目標画像を受信し且つ前記目標画像により現在使用シーンでの美容器作用位置を決定するか、又は検出装置の送信した現在使用シーンでの美容器作用位置を受信するために用いられる受信モジュールと、
前記の現在使用シーンでの美容器の作用位置に基づいて、待機状態とエネルギー出力状態を含む美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する第2決定モジュールと、
前記美容器の動作状態がエネルギー出力状態である時に、決定された前記エネルギー出力レベルによりエネルギー出力を行うために用いられるエネルギー出力モジュールとを備えることを特徴とする、美容器。
【請求項11】
請求項9に記載の検出装置である検出装置と、請求項10に記載の美容器である美容器とを備えることを特徴とする、美容検出システム。
【請求項12】
コンピュータプログラムを記憶しており、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより呼び出されてから実行されて、請求項1-5のいずれか一項に記載の美容器作用位置検出方法及び/又は請求項6-8のいずれか一項に記載の美容器エネルギー出力方法を実現することを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、検出技術分野に関し、特に、美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器に関する。
【背景技術】
【0002】
人体の肌の各領域の脂肪含有量、筋肉含有量及び神経分布等が異なるため、耐えられる電流刺激強度、音波強度等も異なるが、従来技術では、一般的にユーザが自分で使用する肌領域に合わせて美容器のエネルギー出力レベルを調節し、このため、ユーザが肌の各領域で使用するエネルギー出力レベルを知る必要があり、ユーザの使用上の難度を大幅に増加させてしまい、従って、ユーザの使用体験を向上させるために、インテリジェントに使用する肌領域に合わせて美容器のエネルギー出力レベルを調節する方法をどのように提供するかについて、更に研究する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、上記の技術問題を解決するために、本願は、美容器作用位置検出及びエネルギー出力方法、検出装置並びに美容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の第1態様において、
目標画像を取得するステップと、
前記目標画像に基づいて、美容器の有無、環境パラメータ、美容器が遮蔽される程度、美容器の傾斜角度、ユーザが美容器を把持する姿勢、美容器とユーザ美容領域との間の距離のうちの少なくとも一項を含む、前記目標画像中のシーンパラメータを取得するステップと、
前記目標画像中のシーンパラメータを、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係を記憶した一つのデータベースとマッチングさせて、前記美容器が作用する位置を決定するステップとを含む美容器作用位置検出方法を提供する。
【0005】
本願の第2態様において、
現在使用シーンでの美容器作用位置を受信するステップと、
前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて、待機状態とエネルギー出力状態を含む美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定するステップと、
前記美容器の動作状態がエネルギー出力状態である時に、決定された前記エネルギー出力レベルによりエネルギー出力を行うステップとを含む美容器エネルギー出力方法を提供する。
【0006】
本願の第3態様において、
目標画像を取得するために用いられる第1取得モジュールと、
前記目標画像に基づいて、美容器の有無、環境パラメータ、美容器が遮蔽される程度、美容器の傾斜角度、ユーザが美容器を把持する姿勢、美容器とユーザ美容領域との間の距離のうちの少なくとも一項を含む、前記目標画像中のシーンパラメータを取得する第2取得モジュールと、
前記目標画像中のシーンパラメータを、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係を記憶した一つのデータベースとマッチングさせて、前記美容器が作用する位置を決定する決定モジュールとを備える検出装置を提供する。
【0007】
本願の第4態様において、
検出装置の取得した目標画像を受信し且つ前記目標画像により現在使用シーンでの美容器作用位置を決定するか、又は検出装置の送信した現在使用シーンでの美容器作用位置を受信するために用いられる受信モジュールと、
前記の現在使用シーンでの美容器の位置に基づいて、待機状態とエネルギー出力状態を含む美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する決定モジュールと、
前記美容器の動作状態がエネルギー出力状態である時に、決定された前記エネルギー出力レベルによりエネルギー出力を行うために用いられるエネルギー出力モジュールとを備える美容器を提供する。
【0008】
本願の第5態様において、上記検出装置である検出装置と、上記美容器である美容器とを備える美容検出システムを提供する。
【0009】
本願の第6態様において、コンピュータプログラムを記憶しており、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより呼び出されてから実行されて、上述した美容器作用位置検出方法及び/又は上述した美容器エネルギー出力方法を実現するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本願では、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係を記憶したデータベースを構築し、検出装置によって目標画像を取得し、そして検出装置又は美容器によって前記目標画像に基づいて前記目標画像中のシーンパラメータを取得し、前記目標画像中のシーンパラメータと前記データベースに基づいて美容器作用位置を決定し、これにより、美容器はその現在作用位置に合わせてその動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを対応的に調節することができ、これにより、ユーザが各肌領域に対応する最適なエネルギー出力レベルといった知識を把握することが不要になり、ユーザの使用体験を向上させることができる。
【0011】
本願の技術的解決手段をより明らかに説明するために、以下において、実施形態に使用必要な図面を簡単に説明し、当然ながら、以下の説明における図面は本願のいくつかの実施形態であり、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願のいくつかの実施例で提供される美容器作用位置検出方法である。
図2】本願のいくつかの実施例で提供される美容器エネルギー出力方法の模式的なフローチャートである。
図3】本願のいくつかの実施例で提供される検出装置のモジュール構成模式図である。
図4】本願のいくつかの実施例で提供される美容器のモジュール構成模式図である。
図5】本願のいくつかの実施例で提供される美容検出システムのモジュール構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下において、本願の実施例中の図面を参照しながら、本願の実施例中の技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得た他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0014】
本願のいくつかの実施例で提供される美容器作用位置検出方法である図1を参照されたい。
【0015】
図1に示すように、いくつかの実施例では、前記美容器作用位置検出方法は、下記のステップS101、ステップS102及びステップS103を含む。
【0016】
S101:目標画像を取得する。
【0017】
S102:前記目標画像に基づいて前記目標画像中のシーンパラメータを取得する。
ここで、前記シーンパラメータは、美容器の有無、環境パラメータ、美容器が遮蔽される程度、美容器の傾斜角度、ユーザが美容器を把持する姿勢、美容器とユーザ美容領域との間の距離のうちの少なくとも一項を含む。
【0018】
S103:前記目標画像中のシーンパラメータを一つのデータベースとマッチングさせて、前記美容器が作用する位置を決定する。
ここで、前記データベースはシーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係を記憶している。
【0019】
本願では、目標画像中のシーンパラメータを抽出し、目標画像中のシーンパラメータを一つのデータベースとマッチングさせて美容器作用位置を決定することで、美容器作用位置をインテリジェントに決定する方法を提供し、ユーザが肉眼で美容器作用位置を決定することに比べて、より科学的で、客観的である。
【0020】
ここで、前記環境パラメータは、環境光輝度を含むが、これに限定されない。
【0021】
いくつかの実施例では、目標画像を取得する前記ステップS101は、ビデオデータストリームに基づいて前記目標画像を取得するステップを含む。
【0022】
他のいくつかの実施例では、目標画像を取得する前記ステップS101は、画像を周期的に撮るステップを含む。
【0023】
いくつかの実施例では、ビデオデータストリームに基づいて前記目標画像を取得する前記ステップは、
前記ビデオデータストリームに基づいて、現在取得した1フレームの画像が要件を満たすか否かを判断するステップと、
要件を満たすと、前記目標画像とすると決定するステップと、
要件を満たさないと、再度別の1フレームの画像を取得し、且つ要件を満たすか否かを判断するステップとを含む。
【0024】
ここで、再度取得する別の1フレームの画像は先ほど取得した画像より直前の1フレームの画像又は次の1フレームの画像である。
【0025】
ここで、前記要件は精細度要件を含み、具体的には、画像の解像度、ぼやけた物体の有無及びノイズの有無等によって、現在取得した1フレームの画像が要件を満たすか否かを判断することができる。
【0026】
画像を撮ることで目標画像を取得する方式に比べると、ビデオデータストリームによって目標画像を取得し、ビデオデータストリームから取得したその中の1フレームの画像が要件を満たさない時に、隣接するフレーム画像を選択することができ、ビデオデータストリームにおける2フレームの隣接画像の間の間隔時間が一般に2枚の画像を撮る間隔時間より小さいため、ビデオデータストリームの方式によれば、予め設定された時点に、又は予め設定された時点に近接して目標画像を取得することがより容易である。
【0027】
いくつかの実施例では、目標画像を取得する前記ステップS101は、前記目標画像を周期的に取得するステップを含む。
【0028】
別の実施例では、目標画像を取得する前記ステップS101は、予め設定された時間間隔で前記目標画像を取得するステップを含む。
【0029】
いくつかの実施例では、目標画像を取得する前記ステップの前に、前記美容器作用位置検出方法は、
美容器の多種の使用シーンでの標準化画像を取得するステップと、
前記標準化画像に基づいて前記標準化画像中のシーンパラメータを取得するステップと、
現在シーンパラメータでの美容器作用位置を設定して、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係のデータベースを構築するステップとを更に含む。
【0030】
本願のいくつかの実施例で提供される美容器エネルギー出力方法の模式的なフローチャートである図2を参照されたい。
【0031】
図2に示すように、いくつかの実施例では、前記美容器エネルギー出力方法は、下記のステップS201、ステップS202及びステップS203を含む。
【0032】
S201:現在使用シーンでの美容器作用位置を受信する。
【0033】
S202:前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する。
ここで、前記美容器の動作状態は待機状態とエネルギー出力状態を含む。
【0034】
S203:前記美容器の動作状態がエネルギー出力状態である時に、決定された前記エネルギー出力レベルによりエネルギー出力を行う。
【0035】
本願では、直接受信した現在使用シーンでの美容器作用位置に合わせて美容器動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを調整することができ、これにより、現在使用シーンでの美容器作用位置に合わせて美容器動作状態及び/又はエネルギー出力レベルをインテリジェントに調節する機能を実現し、更に、ユーザが各肌領域に対応する最適なエネルギー出力レベルといった知識を覚えて手動で調節することが不要になり、ユーザの使用体験を向上させることができる。
【0036】
例えば、現在使用シーンでの美容器作用位置が未知である(例えば、現在シーンに美容器が存在しない)時に、美容器の動作状態が待機状態であると決定することができ、現在使用シーンでの美容器作用位置が頬である時に、美容器の動作状態がエネルギー出力状態であり、且つエネルギー出力レベルが第1レベルであると決定することができ、現在使用シーンでの美容器作用位置が額である時に、美容器の動作状態がエネルギー出力状態であり、且つエネルギー出力レベルが第2レベルであると決定することができ、現在使用シーンでの美容器作用位置が口周りである時に、美容器の動作状態がエネルギー出力状態であり、且つエネルギー出力レベルが第3レベルであると決定することができ、ここで、エネルギー出力レベルに対応するエネルギー出力強度は、第1レベルのエネルギー出力強度>第2レベルのエネルギー出力強度>第3レベルのエネルギー出力強度であり、例えば、第1レベルのエネルギー出力強度が18.5~25.2J(ジュール)、第2レベルのエネルギー出力強度が9.2~18.4J、第3レベルのエネルギー出力強度が0.1~9.1Jである。
【0037】
いくつかの実施例では、現在使用シーンでの美容器作用位置を受信するたびに、前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを再度決定し、例えば、0.2s毎に現在使用シーンでの美容器作用位置を受信し、このように0.2s毎に美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを再度決定する。
【0038】
いくつかの実施例では、前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する前記ステップは、
美容器作用位置と美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルとの間の関係、及び前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて、美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定するステップを含む。
【0039】
例えば、美容器作用位置と美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルとの間の関係は、美容器作用位置が頬である時に、美容器の動作状態がエネルギー出力状態であり、且つエネルギー出力レベルが第1レベルであることを含む。このようにして、現在使用シーンでの美容器作用位置が頬であると、美容器の動作状態がエネルギー出力状態であり、且つエネルギー出力レベルが第1レベルであると決定することができる。
【0040】
肌位置によっては、耐えられる最適なエネルギー刺激が異なるので、異なる肌位置に合わせて対応するエネルギー出力レベルを設定することで、美容器の使用効果を向上させることができる。
【0041】
別の実施例では、前記の現在使用シーンでの美容器作用位置に基づいて美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する前記ステップは、
前記の現在使用シーンでの美容器作用位置、及び美容器作用位置と肌等級との対応関係により、皮膚抵抗情報、脂肪含有量及び神経組織数のうちのいずれか一項又は複数項の組み合わせを根拠として区別される現在肌等級を決定するステップと、
肌等級と美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルとの間の関係、及び前記現在肌等級に基づいて、美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定するステップとを含む。
【0042】
例えば、脂肪含有量で区別する時に、頬の中下部に対応する脂肪含有量が厚であり、額、こめかみ及び頬上部に対応する脂肪含有量が中等であり、口周りと目周りに対応する脂肪含有量が薄であり、ここで、脂肪含有量が厚である時に、対応するエネルギー出力レベルが第1レベルであり、脂肪含有量が中等である時に、対応するエネルギー出力レベルが第2レベルであり、脂肪含有量が薄である時に、対応するエネルギー出力レベルが第3レベルである。このようにして、現在使用シーンでの美容器作用位置が目周りである時に、美容器作用位置と肌等級との対応関係により現在肌等級が薄であると決定し、肌等級と美容器の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルとの間の関係に基づいて、美容器の動作状態がエネルギー出力状態であり、且つエネルギー出力レベルが第3レベルであると決定することができる。
【0043】
肌の各位置の皮膚抵抗情報、脂肪含有量及び神経組織数が異なるため、いずれか一項又は複数項の組合せを根拠として肌領域を区別すると、エネルギー出力レベルの設置を減少することができる。
【0044】
本願のいくつかの実施例で提供される検出装置のモジュール構成模式図である図3を参照されたい。
【0045】
図3に示すように、前記検出装置1は、第1取得モジュール10、第2取得モジュール11及び第1決定モジュール12を備える。前記第1取得モジュール10は、目標画像を取得するために用いられる。前記第2取得モジュール11は、前記目標画像に基づいて、美容器の有無、環境パラメータ、美容器が遮蔽される程度、美容器の傾斜角度、ユーザが美容器を把持する姿勢、美容器とユーザ美容領域との間の距離のうちの少なくとも一項を含む、前記目標画像中のシーンパラメータを取得する。前記第1決定モジュール12は、前記目標画像中のシーンパラメータを、シーンパラメータと美容器作用位置との間の対応関係を記憶した一つのデータベースとマッチングさせて、前記美容器が作用する位置を決定する。
【0046】
本願では、前記検出装置1は、目標画像を取得し、前記目標画像中のシーンパラメータを抽出し、前記目標画像中のシーンパラメータをデータベースとマッチングさせて前記美容器が作用する位置を決定することができ、これにより、前記美容器作用位置をインテリジェントに決定することができ、また、このように前記美容器作用位置を決定することはユーザが肉眼で決定することに比べて、より科学的で、客観的である。
【0047】
ここで、前記検出装置1は、メイクアップミラー、スマートフォン、iPad、コンピュータ、カメラ等の機器であってもよいが、これらに限定されない。
【0048】
更に、前記検出装置1は更に通信機能を有し、取得した前記目標画像及び/又は決定した前記美容器作用位置を美容器に送信することができ、ここで、前記検出装置1は高周波アンテナ、Wifi及びブルートゥースのうちのいずれか一つの方式によって通信を行うことができるが、これらに限定されない。
【0049】
本願のいくつかの実施例で提供される美容器のモジュール構成模式図である図4を参照されたい。
【0050】
図4に示すように、いくつかの実施例では、前記美容器2は、受信モジュール20、第2決定モジュール21及びエネルギー出力モジュール22を備える。前記受信モジュール20は、検出装置の取得した目標画像を受信し且つ前記目標画像により現在使用シーンでの美容器2の作用位置を決定するか、又は検出装置の送信した現在使用シーンでの美容器2の作用位置を受信するために用いられる。前記第2決定モジュール21は、前記の現在使用シーンでの美容器の作用位置に基づいて、待機状態とエネルギー出力状態を含む美容器2の動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを決定する。前記エネルギー出力モジュール22は、前記美容器2の動作状態がエネルギー出力状態である時に、決定された前記エネルギー出力レベルによりエネルギー出力を行うために用いられる。
【0051】
本願では、前記美容器2は、直接受信した現在使用シーンでの美容器2の作用位置に合わせて、その動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを調整することができ、これにより、現在使用シーンでの美容器2の作用位置に合わせてその動作状態及び/又はエネルギー出力レベルをインテリジェントに調節する機能を実現し、更に、ユーザが各肌領域に対応する最適なエネルギー出力レベルといった知識を覚えて手動で調節することが不要になり、ユーザの使用体験を向上させることができる。
【0052】
ここで、前記受信モジュール20は高周波アンテナ、Wifi及びブルートゥースのうちのいずれか一つの方式によって前記検出装置の送信した目標画像又は美容器作用位置を受信することができるが、これらに限定されない。
【0053】
別の実施例では、受信した目標画像により更に処理をして現在使用シーンでの美容器2の作用位置を得てから、その動作状態及び/又はエネルギー出力レベルを調整することができ、即ち、前記検出装置1は目標画像を取得し且つ目標画像を美容器2に送信するだけでよく、美容器2は受信した目標画像により更に処理をして現在使用シーンでの美容器2の作用位置を得る。
【0054】
本願のいくつかの実施例で提供される美容検出システムのモジュール構成模式図である図5を参照されたい。
【0055】
図5に示すように、いくつかの実施例では、前記美容検出システム3は上記実施例で提供された前記美容器2と前記検出装置1を備える。
【0056】
本願のいくつかの実施例は、コンピュータプログラムを記憶しており、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより呼び出されてから実行されて、上記実施例で提供された美容器作用位置検出方法及び/又は上記実施例で提供された美容器エネルギー出力方法を実現するコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0057】
当業者に理解されるように、上記実施例の各方法中の全て又は一部のステップは、プログラムが関連するハードウェアに命令することで完成でき、このプログラムはコンピュータ可読メモリに記憶することができ、メモリはフラッシュドライブ、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク又は光ディスク等を含んでも良い。
【0058】
以上は本願の実施例の実施形態であり、指摘すべきことは、当業者であれば、本願の実施例の原理から逸脱しない限り、更に若干の改良や修飾を行うことができ、これらの改良や修飾も本願の保護範囲と見なされる点である。
【符号の説明】
【0059】
1 検出装置
2 美容器
3 美容検出システム
10 第1取得モジュール
11 第2取得モジュール
12 第1決定モジュール
20 受信モジュール
21 第2決定モジュール
22 エネルギー出力モジュール
図1
図2
図3
図4
図5