(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166055
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20241121BHJP
B41J 29/393 20060101ALI20241121BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
G03G21/00 510
B41J29/393 101
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023223074
(22)【出願日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】P 2023080604
(32)【優先日】2023-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和幸
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 蒔
(72)【発明者】
【氏名】友田 恭太郎
(72)【発明者】
【氏名】澤井 賢司
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ06
2C061KK04
2C061KK13
2C061KK18
2C061KK26
2H270KA59
2H270KA62
2H270LA19
2H270LA22
2H270LD03
2H270MB25
2H270MH16
2H270NC07
2H270NC08
2H270NC10
2H270NC14
2H270NC23
2H270ND13
2H270ND15
2H270ND16
2H270ND17
2H270ND23
2H270ND31
2H270RA02
2H270RA03
2H270RA11
2H270RA12
2H270RB05
2H270RB06
2H270RB09
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB08
5C062AB22
5C062AB33
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにする。
【解決手段】ユーザが、処置の特定を行うと、サーバ装置のCPUが、処置情報を取得する(ステップS105)。その後、CPUは、読み取り画像データおよびこの処置情報に基づき、予想画像を生成する(ステップS106)。次いで、CPUは、生成したこの予想画像の評価を行い、評価情報を生成する(ステップS107)。次いで、CPUは、予想画像および評価情報が含まれる画面を生成する(ステップS108)。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得し、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
ユーザによる処置の特定が行われる前に前記画像形成装置が実際に形成した画像を読み取ることにより得られた読み取り画像を取得し、
前記読み取り画像と前記処置情報とを基に、前記予想画像を生成する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記処置情報に基づき、前記読み取り画像の少なくとも一部の変更を行い、変更を行った後の当該読み取り画像を、前記予想画像として生成する、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記処置情報に基づき、前記読み取り画像を解析することにより得られた情報である解析情報の少なくとも一部の変更を行い、変更を行った後の当該解析情報を基に、前記予想画像を生成する、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
ユーザは、提示された処置の候補の中から処置の選択を行うことで、処置の特定を行い、
前記プロセッサは、
前記画像形成装置が実際に形成した画像を基に、ユーザに提示される処置の候補を特定する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
生成した前記予想画像の評価を行い、当該予想画像についての評価情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記予想画像と前記評価情報とを含む画面を生成する、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置についての情報である処置情報を取得し、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する、
情報処理システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記処置情報として、ユーザが前記画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得し、
ユーザが特定した処置についての情報である前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像を、前記予想画像として生成する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記画像形成装置を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第1作動無し画像と、作動しない当該一以上の装置の数よりも多い数又は少ない数の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第2作動無し画像とに基づき、前記予想画像を生成する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第1作動無し画像と前記第2作動無し画像との違いについての情報である違い情報と、前記画像形成装置の前記複数の装置が作動したうえで当該画像形成装置が形成した画像とに基づき、前記予想画像を形成する、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記画像形成装置の前記複数の装置が作動したうえで当該画像形成装置が形成した前記画像の成分から、前記違い情報により特定される像の成分を減じることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記画像形成装置には、像保持体の帯電を行う帯電装置と、当該帯電装置による帯電が行われた当該像保持体に対する露光を行う露光装置と、当該露光装置による露光が行われた当該像保持体に現像剤を付着させる現像装置とが設けられ、
前記プロセッサは、
前記帯電装置、前記露光装置が作動せず前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した画像と、当該帯電装置、当該露光装置、当該現像装置が作動する状態で当該画像形成装置が形成した画像とに基づき、前記予想画像を生成する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記帯電装置、前記露光装置、前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した前記画像の成分から、当該帯電装置、当該露光装置が作動せず当該現像装置が作動する状態で当該画像形成装置が形成した前記画像の成分を減じることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、
請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記プロセッサは、
ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面あって、前記画像形成装置が形成した画像と、当該画像形成装置が形成した当該画像に生じている画像欠陥の原因についての情報である原因情報とが含まれる受け付け用画面を生成する、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記プロセッサは、
前記画像形成装置を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第1作動無し画像と、作動しない当該一以上の装置の数よりも多い数又は少ない数の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第2作動無し画像とに基づき、前記原因情報を取得する、
請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記画像形成装置には、像保持体の帯電を行う帯電装置と、当該帯電装置による帯電が行われた当該像保持体に対する露光を行う露光装置と、当該露光装置による露光が行われた当該像保持体に現像剤を付着させる現像装置とが設けられ、
前記プロセッサは、
前記帯電装置、前記露光装置が作動せず前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した画像に基づき、前記原因情報を取得する、
請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記画像形成装置には、画像を形成する複数の画像形成ユニットであって複数の装置により構成された複数の画像形成ユニットが設けられ、
前記プロセッサは、
前記処置情報により特定される処置が、一の前記画像形成ユニットを構成する装置と他の前記画像形成ユニットを構成する装置との交換である場合において、当該一の画像形成ユニットが形成する画像についての前記予想画像を生成する場合、
前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像と、当該交換対象となる装置が作動しない状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像との違いについての情報である第1の違い情報と、
前記他の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態で当該他の画像形成ユニットが形成した画像と、当該交換対象となる装置が作動しない状態で当該他の画像形成ユニットが形成した画像との違いについての情報である第2の違い情報と、
を取得し、
前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像と、前記第1の違い情報と、前記第2の違い情報とに基づき、当該一の画像形成ユニットが形成する画像についての前記予想画像を生成する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記プロセッサは、
前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した前記画像の成分に対して、前記第1の違い情報により特定される像の成分が減じられる処理が行われ前記第2の違い情報により特定される像の成分が加えられる処理が行われることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、
請求項18に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記プロセッサは、
ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面であって、ユーザが入力した条件を満足する処置の候補が含まれる当該受け付け用画面を生成する、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項21】
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得する機能と、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項22】
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置についての情報である処置情報を取得する機能と、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像データを入力する画像入力手段と、画像データを調べて、プリンタのデータ処理情報を収集する手段と、情報の内容に応じて、結果をサーバへ通知する通知手段とを備えるシステムが開示されている。
特許文献2には、評価対象画像を印刷する画像印刷手段と、印刷された評価対象画像を読み取る画像読み取り手段と、画像読み取り手段により読み取った評価対象画像の各点の反射率を画素値に変換する色情報変換手段とを備える画像評価装置が開示されている。
特許文献3には、印刷装置の情報及び印刷物を観察する距離に関連する情報に基づき画像データの補正を行う処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-178170号公報
【特許文献2】特開2007-129652号公報
【特許文献3】特開2010-114673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置にて不具合が生じた場合、この画像形成装置に対する処置を行うことで、この不具合の解消を図ることができる。
画像形成装置に対する処置の影響を把握するにあたっては、通常、画像形成装置に対する処置を実際に行ったうえで画像形成装置を動作させ、この処置の影響を把握する。
本発明の目的は、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得し、前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する、情報処理システムである。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、ユーザによる処置の特定が行われる前に前記画像形成装置が実際に形成した画像を読み取ることにより得られた読み取り画像を取得し、前記読み取り画像と前記処置情報とを基に、前記予想画像を生成する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、前記処置情報に基づき、前記読み取り画像の少なくとも一部の変更を行い、変更を行った後の当該読み取り画像を、前記予想画像として生成する、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載の発明は、前記プロセッサは、前記処置情報に基づき、前記読み取り画像を解析することにより得られた情報である解析情報の少なくとも一部の変更を行い、変更を行った後の当該解析情報を基に、前記予想画像を生成する、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載の発明は、ユーザは、提示された処置の候補の中から処置の選択を行うことで、処置の特定を行い、前記プロセッサは、前記画像形成装置が実際に形成した画像を基に、ユーザに提示される処置の候補を特定する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、生成した前記予想画像の評価を行い、当該予想画像についての評価情報を生成する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載の発明は、前記プロセッサは、前記予想画像と前記評価情報とを含む画面を生成する、請求項6に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置についての情報である処置情報を取得し、前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する、情報処理システムである。
請求項9に記載の発明は、前記プロセッサは、前記処置情報として、ユーザが前記画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得し、ユーザが特定した処置についての情報である前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像を、前記予想画像として生成する、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項10に記載の発明は、前記プロセッサは、前記画像形成装置を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第1作動無し画像と、作動しない当該一以上の装置の数よりも多い数又は少ない数の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第2作動無し画像とに基づき、前記予想画像を生成する、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項11に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第1作動無し画像と前記第2作動無し画像との違いについての情報である違い情報と、前記画像形成装置の前記複数の装置が作動したうえで当該画像形成装置が形成した画像とに基づき、前記予想画像を形成する、請求項10に記載の情報処理システムである。
請求項12に記載の発明は、前記プロセッサは、前記画像形成装置の前記複数の装置が作動したうえで当該画像形成装置が形成した前記画像の成分から、前記違い情報により特定される像の成分を減じることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、請求項11に記載の情報処理システムである。
請求項13に記載の発明は、前記画像形成装置には、像保持体の帯電を行う帯電装置と、当該帯電装置による帯電が行われた当該像保持体に対する露光を行う露光装置と、当該露光装置による露光が行われた当該像保持体に現像剤を付着させる現像装置とが設けられ、前記プロセッサは、前記帯電装置、前記露光装置が作動せず前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した画像と、当該帯電装置、当該露光装置、当該現像装置が作動する状態で当該画像形成装置が形成した画像とに基づき、前記予想画像を生成する、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項14に記載の発明は、前記プロセッサは、前記帯電装置、前記露光装置、前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した前記画像の成分から、当該帯電装置、当該露光装置が作動せず当該現像装置が作動する状態で当該画像形成装置が形成した前記画像の成分を減じることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、請求項13に記載の情報処理システムである。
請求項15に記載の発明は、前記プロセッサは、ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面あって、前記画像形成装置が形成した画像と、当該画像形成装置が形成した当該画像に生じている画像欠陥の原因についての情報である原因情報とが含まれる受け付け用画面を生成する、請求項9に記載の情報処理システムである。
請求項16に記載の発明は、前記プロセッサは、前記画像形成装置を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第1作動無し画像と、作動しない当該一以上の装置の数よりも多い数又は少ない数の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第2作動無し画像とに基づき、前記原因情報を取得する、請求項15に記載の情報処理システムである。
請求項17に記載の発明は、前記画像形成装置には、像保持体の帯電を行う帯電装置と、当該帯電装置による帯電が行われた当該像保持体に対する露光を行う露光装置と、当該露光装置による露光が行われた当該像保持体に現像剤を付着させる現像装置とが設けられ、前記プロセッサは、前記帯電装置、前記露光装置が作動せず前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した画像に基づき、前記原因情報を取得する、請求項15に記載の情報処理システムである。
請求項18に記載の発明は、前記画像形成装置には、画像を形成する複数の画像形成ユニットであって複数の装置により構成された複数の画像形成ユニットが設けられ、前記プロセッサは、前記処置情報により特定される処置が、一の前記画像形成ユニットを構成する装置と他の前記画像形成ユニットを構成する装置との交換である場合において、当該一の画像形成ユニットが形成する画像についての前記予想画像を生成する場合、前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像と、当該交換対象となる装置が作動しない状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像との違いについての情報である第1の違い情報と、前記他の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態で当該他の画像形成ユニットが形成した画像と、当該交換対象となる装置が作動しない状態で当該他の画像形成ユニットが形成した画像との違いについての情報である第2の違い情報と、を取得し、前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像と、前記第1の違い情報と、前記第2の違い情報とに基づき、当該一の画像形成ユニットが形成する画像についての前記予想画像を生成する、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項19に記載の発明は、前記プロセッサは、前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した前記画像の成分に対して、前記第1の違い情報により特定される像の成分が減じられる処理が行われ前記第2の違い情報により特定される像の成分が加えられる処理が行われることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、請求項18に記載の情報処理システムである。
請求項20に記載の発明は、前記プロセッサは、ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面であって、ユーザが入力した条件を満足する処置の候補が含まれる当該受け付け用画面を生成する、請求項9に記載の情報処理システムである。
請求項21に記載の発明は、記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得する機能と、前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
請求項22に記載の発明は、記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置についての情報である処置情報を取得する機能と、前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
請求項2の発明によれば、ユーザによる処置の特定が行われる前に画像形成装置が実際に形成した画像を読み取ることにより得られた読み取り画像を基にした予想画像を生成することが可能となる。
請求項3の発明によれば、ユーザによる処置の特定が行われる前に画像形成装置が実際に形成した画像を読み取ることにより得られた読み取り画像を基にした予想画像を生成することが可能となる。
請求項4の発明によれば、読み取り画像を解析することにより得られた情報である解析情報を基にして、予想画像を生成することが可能となる。
請求項5の発明によれば、画像形成装置の状態に応じた、処置の候補を、ユーザに提示することが可能となる。
請求項6の発明によれば、予想画像についての評価情報が生成されない場合に比べ、ユーザが、予想画像についての評価を行いやすくなる。
請求項7の発明によれば、予想画像と評価情報とが別々の画面に含まれる場合に比べ、ユーザが、予想画像および評価情報の両者の参照を行いやすくなる。
請求項8の発明によれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
請求項9の発明によれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置であってユーザが特定した処置の影響を把握できるようにすることができる。
請求項10の発明によれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、画像形成装置を構成する一部の装置を新たな装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
請求項11の発明によれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、画像形成装置を構成する一部の装置を新たな装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
請求項12の発明によれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、画像形成装置を構成する一部の装置を新たな装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
請求項13の発明によれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、現像装置を新たな現像装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
請求項14の発明によれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、現像装置を新たな現像装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
請求項15の発明によれば、画像形成装置が形成した画像に生じている画像欠陥の原因についての情報である原因情報をユーザに通知することが可能になる。
請求項16の発明によれば、画像形成装置が形成する画像に基づき、原因情報を取得することが可能になる。
請求項17の発明によれば、画像欠陥の原因が現像装置にあるか否かの特定を行える。
請求項18の発明によれば、一の画像形成ユニットを構成する装置と他の画像形成ユニットを構成する装置とを交換する場合を想定した場合における、一の画像形成ユニットについての予想画像を取得できる。
請求項19の発明によれば、一の画像形成ユニットを構成する装置と他の画像形成ユニットを構成する装置とを交換する場合を想定した場合における、一の画像形成ユニットについての予想画像を取得できる。
請求項20の発明によれば、全ての処置が一律に受け付け用画面に含まれる場合に比べ、ユーザが希望しない処置がユーザに通知されることを抑制できる。
請求項21の発明によれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
請求項22の発明によれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】サーバ装置、画像形成装置に設けられた情報処理部のハードウェアの構成例を示した図である。
【
図4】サーバ装置のCPUが生成する画面の一例を示した図である。
【
図5】サーバ装置のCPUが生成する画面の一例を示した図である。
【
図6】(A)~(D)は、予想画像の生成処理の詳細を説明する図である。
【
図7】(A)~(C)は、ユーザが、処置として、「階調補正」を選択した場合の処理を説明する図である。
【
図8】(A)~(C)は、ユーザが、処置として、「面内ムラ補正」を選択した場合の処理を説明する図である。
【
図10】画像形成部の他の構成例を示した図である。
【
図11】(A)~(C)は、
図10にて示した画像形成部を備える画像形成装置において生成される診断用用紙を示した図である。
【
図12】(A)~(C)は、診断用画像を生成する際の各部の状態を示した図である。
【
図14】サーバ装置のCPUが行う、予想画像の生成処理を説明する図である。
【
図15】(A)~(C)は、サーバ装置のCPUが生成する予想画像を示した図である。
【
図16】(A)~(C)は、ユーザ画面を示した図である。
【
図17】サーバ装置のCPUが生成する受け付け用画面の他の一例を示した図である。
【
図18】(A)、(B)は、ユーザ端末に表示される受け付け用画面の他の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、診断システム1の一例を示した図である。
本実施形態の診断システム1では、複数台の画像形成装置100と、この複数台の画像形成装置100の各々に対して通信回線190を介して接続されるサーバ装置200とが設けられている。本実施形態では、情報処理システムの一例としてのこのサーバ装置200において、画像形成装置100の各々の診断が行われる。
さらに、診断システム1には、サーバ装置200に接続され、ユーザから操作を受け付けるユーザ端末300が設けられている。
なお、
図1では、複数台の画像形成装置100のうちの1台の画像形成装置100を表示している。
【0009】
ユーザ端末300には、表示装置310が設けられている。ユーザ端末300は、コンピュータにより実現される。ユーザ端末300の形態としては、例えば、PC(Personal Computer)や、スマートフォンや、タブレット端末が挙げられる。
画像形成装置100には、記録媒体の一例である用紙への画像の形成を行う画像形成手段の一例としての画像形成部100Aが設けられている。
画像形成装置100には、さらに、情報処理部100Bが設けられている。情報処理部100Bは、画像形成装置100について行われる各種の処理を実行する。
【0010】
図2は、サーバ装置200、画像形成装置100に設けられた情報処理部100Bのハードウェアの構成例を示した図である。サーバ装置200、画像形成装置100に設けられた情報処理部100Bは、コンピュータにより実現される。
サーバ装置200、情報処理部100Bの各々は、プログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部11と、情報を記憶する2次記憶部12とを有する。
2次記憶部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ、磁気テープ等、既存の情報記憶装置により実現される。
【0011】
演算処理部11には、プロセッサの一例としてのCPU11aが設けられている。
また、演算処理部11には、CPU11aの作業用メモリ等として用いられるRAM11b、CPU11aにより実行されるプログラム等が格納されるROM11cが設けられている。
また、演算処理部11には、書き換え可能に構成され電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ11d、演算処理部11に接続される通信部等の各部を制御するインターフェース部11eが設けられている。
【0012】
不揮発性メモリ11dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等で構成される。2次記憶部12には、ファイル等が記憶される他、演算処理部11により実行されるプログラムが記憶される。
本実施形態では、演算処理部11が、ROM11cや2次記憶部12に記憶されたプログラムを読み込むことによって、各処理が実行される。
【0013】
CPU11aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、サーバ装置200、情報処理部100Bへ提供しうる。また、CPU11aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、サーバ装置200、情報処理部100Bへ提供してもよい。
【0014】
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0015】
以下で説明する処理のうち、画像形成装置100が行う処理は、画像形成装置100に設けられたプロセッサの一例としてのCPU11aが行う。また、以下で説明する処理のうち、サーバ装置200が行う処理は、サーバ装置200に設けられたプロセッサの一例としてのCPU11aが行う。
また、以下で説明する処理では、画像形成装置100の診断に関する処理を、情報処理システムの一例としてのサーバ装置200が行う。画像形成装置100についての診断に関する処理を行う情報処理システムは、1台のサーバ装置200などの1台の装置により実現してもよいし、複数の装置により実現してもよい。
本実施形態における「情報処理システム」は、一例として、単一の装置によって構成されているが、複数の装置によって構成されたものであってもよい。
【0016】
図3は、画像形成装置100を説明する図である。
本実施形態では、上記の通り、画像形成装置100に、記録媒体の一例である用紙Pへの画像の形成を行う画像形成部100Aが設けられている。
画像形成部100Aによる用紙Pへの画像の形成は、電子写真方式が用いられて行われる。
画像形成部100Aには、像保持体の一例としての感光体ドラム101が設けられている。感光体ドラム101は、反時計回り方向への回転を行う。
【0017】
さらに、画像形成部100Aには、感光体ドラム101の帯電を行う帯電装置101C、感光体ドラム101に対する露光を行う露光装置102、露光装置102による露光により感光体ドラム101上に形成された静電潜像に対する現像を行う現像装置103が設けられている。
現像装置103には、感光体ドラム101の対向位置に配置された現像ロール103Aが設けられている。本実施形態では、この現像ロール103Aの外周面に付着した現像剤が、感光体ドラム101の表面へ移動することで、現像が行われる。
【0018】
現像が行われると、感光体ドラム101上に、トナーよりなる画像が形成される。その後、この画像は、画像形成部100Aを通過する用紙Pに転写されて、この用紙P上に画像が形成される。
なお、感光体ドラム101から用紙Pへの画像の転写は、中間転写ベルトなどの中間転写体(不図示)を介して行われるようにしてもよい。
また、画像形成部100Aによる用紙Pへの画像の形成は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式など、他の方式を用いて行ってもよい。
【0019】
画像形成装置100には、さらに、記録媒体の一例である用紙に形成された画像を読み取る画像読み取り手段の一例としての画像読み取り装置130が設けられている。
この画像読み取り装置130は、用紙の搬送機能を有するいわゆるスキャナである。画像読み取り装置130には、用紙に照射される光を出射する光源や、この用紙からの反射光を受光するCCDなどの受光部を備える。本実施形態では、この受光部にて受光された反射光に基づき、後述する読み取り画像データが生成される。
画像読み取り装置130には、画像の読み取り位置が予め設定されており、画像読み取り装置130は、順に搬送される用紙のうちのこの読み取り位置に位置する部分の画像の読み取りを行う。
また、画像形成装置100は、サーバ装置200(
図1参照)へ情報を送信する情報送信機能を有する。
【0020】
図3に示す例では、画像形成装置100の上部に、画像読み取り装置130が設けられている。画像読み取り装置130は、ユーザによってセットされた用紙(不図示)の読み取りを順に行う。
なお、画像読み取り装置130の設置態様は、
図3に示す態様に限らず、画像読み取り装置130は、画像形成装置100の内部に且つ用紙Pの搬送経路上に設けてもよい。
この場合は、画像形成部100Aにより画像が形成された用紙Pが、この画像読み取り装置130を順に通過し、この通過の際に、用紙Pの各々の画像が順に読み取られる。
【0021】
また、本実施形態では、画像読み取り装置130に、用紙の反転機構が設けられており、画像の読み取り位置に対し、表裏を反転させた後の用紙の供給を行えるようになっている。
これにより、本実施形態では、一方の面に形成された画像が読み取られた用紙を、反転させて、再度、読み取り位置へ供給可能となっており、これにより、用紙の表面および裏面の画像の読み取りを行える。
また、その他に、用紙の画像の読み取りにあたり、板状のガラスなどにより構成される原稿台(不図示)の上にこの用紙が置かれるようにし、原稿台の上に置かれた用紙の読み取りが行われるようにしてもよい。
【0022】
さらに、画像形成装置100の各々には、ユーザから操作を受け付ける操作受付部132が設けられている。この操作受付部132は、いわゆるタッチパネルにより構成されている。操作受付部132では、ユーザへの情報の表示が行われるとともに、ユーザが行う操作を受け付ける。
なお、ユーザへの情報の表示と、ユーザの操作の受け付けを、本実施形態のように、1つの操作受付部132で行うのに限らず、操作受付部と情報表示部とを個別に設けてもよい。
【0023】
本実施形態では、画像形成装置100(
図1参照)の診断が行われる際には、まず、画像形成部100Aを動作させて、用紙Pへの診断用画像61の形成を行う。これにより、符号1Aに示すように、診断用画像61が形成された用紙Pである診断用用紙CPが生成される。
診断用画像61は、画像形成装置100の診断に用いられる画像であり、本実施形態では、この診断に用いられる診断用画像61が形成された用紙Pである診断用用紙CPが生成される。
【0024】
診断用用紙CPが生成されると、
図1の符号1Bで示すように、この診断用用紙CPが、画像読み取り装置130に設置される。そして、画像読み取り装置130が用いられて、診断用画像61が形成されたこの診断用用紙CPの読み取りが行われる。
これにより、診断用用紙CPを読み取ることにより得られた読み取り画像データが生成される。
【0025】
そして、本実施形態では、この読み取り画像データが、サーバ装置200へ送信されて、サーバ装置200に格納される。サーバ装置200は、この読み取り画像データを基に、画像形成装置100の診断を行う。
そして、本実施形態では、画像形成装置100の保守を行う保守者など、本実施形態の診断システム1を使用するユーザが、サーバ装置200にアクセスし、このサーバ装置200による診断の結果を参照する。
【0026】
画像形成装置100の各々では、このように、診断用用紙CPの生成が行われ、また、診断用用紙CPの読み取りが行われて、読み取り画像データが生成される。
そして、この読み取り画像データが、サーバ装置200へ送信される。そして、上記の通り、本実施形態では、サーバ装置200によって、画像形成装置100についての診断が行われる。
【0027】
サーバ装置200による診断処理について説明する。
本実施形態では、サーバ装置200に設けられたプロセッサの一例としてのCPU11a(
図2参照)が、画像形成装置100から送信されてきた上記の読み取り画像データを基に、画像形成装置100についての診断を行って、診断の結果である診断結果を取得する。
より具体的には、CPU11aは、上記の診断用用紙CPに形成された画像である診断用画像61についての診断の結果である診断結果であって、複数の診断項目の各々についての診断結果を取得する。
【0028】
本実施形態では、複数の診断項目が予め定められており、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像データに含まれる診断用画像61の解析を行い、この複数の診断項目の各々について、診断結果を取得する。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、例えば、複数の診断項目の各々に関して予め定められている基準値と、診断用画像61の解析により得られた値との差を基に、複数の診断項目の各々について、診断結果を取得する。
【0029】
さらに、本実施形態では、サーバ装置200のCPU11aは、ユーザに提示される処置の候補を特定する処理を行う。
サーバ装置200のCPU11aは、画像形成装置100が実際に形成した画像の一例である上記の診断用画像61を基に、ユーザに提示される処置の候補を特定する。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、上記の複数の診断項目の各々についての診断結果を基に、ユーザに提示される処置の候補を特定する。
【0030】
本実施形態では、診断結果と処置の候補とが、互いに対応付けられた状態で、サーバ装置200の2次記憶部12に格納されている。
サーバ装置200のCPU11aは、この2次記憶部12から、診断結果に対応した処置を読み出し、読み出した処置を、ユーザに提示される処置の候補として特定する。
【0031】
その後、サーバ装置200のCPU11aは、ユーザに提示される画面の生成を行う。
サーバ装置200のCPU11aは、生成するこの画面に、診断の基となった上記の診断用画像61、上記の複数の診断項目についての診断結果、および、特定した、処置の候補が含まれるようにする。
本実施形態では、生成する画面に、処置の候補として、交換の候補となる部品である交換部品についての情報や、行った方が良い補正処理についての情報が含まれるようになる。
【0032】
図4は、サーバ装置200のCPU11aが生成する画面201の一例を示した図である。
サーバ装置200のCPU11aが生成するこの画面201には、上記の通り、診断用画像61、診断結果63、処置の候補が含まれる。
本実施形態では、
図4に示すこの画面201に、複数の診断項目についての診断結果63が含まれる。診断結果63の各々は、数値により表示される。本実施形態では、良い診断の結果ほど、数値が大きくなる設定となっている。
【0033】
図4に示す例では、処置の候補として、感光体ドラム、現像剤、現像ロール、階調補正、面内ムラ補正の5つの処置の候補が表示されている。
これらの処置の候補は、何れも、画像形成装置100(
図1参照)に対して行うことが可能な処置となっている。また、感光体ドラム、現像剤、現像ロールの各々についての表示は、感光体ドラム101の交換、現像剤の交換、現像ロール103Aの交換を行うことを指している。
本実施形態では、
図4に示すこの画面201が、サーバ装置200からユーザ端末300(
図1参照)へ送信され、この画面201が、ユーザ端末300の表示装置310に表示される。これにより、ユーザに対して、画像形成装置100に対して行う処置の候補が提示される。
【0034】
ユーザは、自身に対して提示されたこの処置の候補の中から処置の選択を行うことで、自身が希望する処置の特定を行う。
ユーザにより処置の特定が行われると、特定されたこの処置についての情報が、サーバ装置200へ送信され、サーバ装置200は、この特定されたこの処置についての情報を取得する。
この場合、サーバ装置200のCPU11aが、画像形成装置100に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得することになる。
【0035】
なお、本実施形態では、ユーザが、提示された処置の候補の中から、処置を選択して処置を特定する場合を一例に説明するが、ユーザによる処置の特定はこれに限られない。
例えば、ユーザが、自ら、希望する処置についての情報を入力するようにし、ユーザが入力したこの情報を基に、ユーザが希望する処置を特定してもよい。
【0036】
サーバ装置200のCPU11aは、ユーザにより特定された処置についての情報であるこの処置情報を取得すると、処置情報により特定される処置が行われた後に画像形成装置100が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する。
この予想画像は、画像形成装置100が形成する画像ではなく、情報処理システムの一例としてのサーバ装置200が生成する画像である。
【0037】
また、サーバ装置200のCPU11aは、予想画像を生成すると、生成したこの予想画像の評価を行って、この予想画像についての評価情報を生成する。
サーバ装置200のCPU11aは、予想画像の評価にあたっては、上記の診断用画像61の評価と同様、予め定められた複数の診断項目の各々について、この予想画像の評価を行う。
次いで、サーバ装置200のCPU11aは、生成した予想画像と評価情報とを含む画面205を生成する。
【0038】
図5は、サーバ装置200のCPU11aが生成する画面205の一例を示した図である。
この画面205では、図中左側に、予想画像301が表示され、また、図中右側に、この予想画像301についての評価情報302が表示されている。
本実施形態は、サーバ装置200のCPU11aによりこの画面205が生成されると、この画面205についての情報が、ユーザ端末300(
図1参照)へ送信され、ユーザ端末300の表示装置310に、
図5に示すこの画面205が表示される。
【0039】
これにより、ユーザは、自身が特定した処置を行った場合に画像形成装置100により得られると予想される予想画像301の確認を行える。
また、この場合、ユーザは、処置を行った場合に得られるこの予想画像301の評価情報302の確認を行える。言い換えると、この場合、ユーザは、複数の診断項目の各々について、予想画像301を基にした診断の結果の確認を行える。
これにより、ユーザは、画像形成装置100に対する処置を実際には行わないでも、画像形成装置100に対する処置の影響の確認を行える。
【0040】
予想画像301の生成処理について、詳細に説明する。
サーバ装置200のCPU11aは、予想画像301の生成にあたっては、まず、画像読み取り装置130(
図1参照)が上記の診断用用紙CPを読み取ることにより得られた上記の読み取り画像データを取得する。
この画像読み取りデータは、ユーザによる上記の処置の特定が行われる前に画像形成装置100が実際に形成した画像である診断用画像61を読み取ることにより得られた読み取り画像データである。
【0041】
本実施形態では、予想画像301の生成にあたり、このように、サーバ装置200のCPU11aが、まず、読み取り画像の一例としてのこの読み取り画像データを取得する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、この読み取り画像データと、ユーザが特定した処置についての情報である上記の処置情報とを基に、予想画像301を生成する。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、まず、この処置情報に基づき、読み取り画像データを解析することにより得られる情報である解析情報の少なくとも一部の変更を行う。
【0042】
そして、サーバ装置200のCPU11aは、変更を行った後の解析情報を基に、予想画像301を生成する。なお、解析情報の詳細については後述する。
本実施形態では、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像データを取得すると、この読み取り画像データの解析を行い、この読み取り画像データを解析することにより得られる解析情報を取得する。そして、サーバ装置200のCPU11aは、処置情報に基づき、この解析情報の少なくとも一部の変更を行う。
その後、サーバ装置200のCPU11aは、変更を行った後の解析情報を基に、予想画像301を生成する。
【0043】
図6(A)~(D)は、予想画像301の生成処理の詳細を説明する図である。
図6(A)は、画像形成装置100からサーバ装置200へ送信されてきた読み取り画像データを示している。
この読み取り画像データでは、周期的な濃度ムラが発生している。
予想画像301の生成にあたっては、まず、サーバ装置200のCPU11aが、
図6(A)に示すこの読み取り画像データの解析を行って、
図6(B)に示すように、この読み取り画像を解析することにより得られた情報である解析情報401を取得する。
【0044】
この例では、サーバ装置200のCPU11aは、
図6(A)に示す読み取り画像データについて、フーリエ変換を行って、
図6(B)に示す解析情報401を取得する。
なお、ここでは、サーバ装置200のCPU11aが、読み取り画像データの解析を行う場合を説明したが、サーバ装置200とは異なる他の装置が、読み取り画像データの解析を行って解析情報401を取得してもよい。そして、サーバ装置200のCPU11aは、この他の装置により得られた解析情報401を取得してもよい。
【0045】
その後、サーバ装置200のCPU11aは、
図6(B)に示す解析情報401により特定される波形のうち、処置情報により特定される交換部品の固有周波数に対応する箇所に存在する波形を、この交換部品に合わせて補正する。
サーバ装置200のCPU11aは、処置情報により特定される処置が、交換部品の交換である場合、解析情報401により特定される波形のうち、この交換部品の固有周波数に対応する箇所に存在する波形を、この交換部品に合わせて補正する。
本実施形態では、サーバ装置200のCPU11aは、交換部品の固有周波数に対応する箇所に存在する波形を、この交換部品が初期状態にあると想定した場合におけるこの交換部品に合わせて補正する。
【0046】
図6に示す例では、処置情報により特定される処置が、交換部品の一例である感光体ドラム101の交換である場合を例示している。
この場合、サーバ装置200のCPU11aは、
図6(B)に示す解析情報401により特定される波形のうち、感光体ドラム101の固有周波数に対応する箇所に存在する波形を、初期状態にあると想定した場合における感光体ドラム101に合わせて補正する。
【0047】
より具体的には、
図6(B)では、感光体ドラム101の固有周波数に対応する箇所に存在する波形は、符号6Xで示す波形であり、サーバ装置200のCPU11aは、符号6Xで示すこの波形を、初期状態にあると想定した場合における感光体ドラム101に合わせて補正する。
具体的には、この場合、サーバ装置200のCPU11aは、符号6Xで示す波形を、
図6(C)に示すように、平坦な状態の波形とする。言い換えると、この場合、サーバ装置200のCPU11aは、符号6Xで示す、ピークを有する波形を、
図6(C)に示すように、ピークを有さない波形とする。
【0048】
画像形成装置100を構成する部品は、それぞれ固有周波数を持っており、部品の不具合が発生した場合には、この部品の固有周波数に応じた波形が、
図6(B)に示す解析情報401に現れる。
この例では、サーバ装置200のCPU11aは、
図6(B)に示す解析情報401により特定される波形のうち、感光体ドラム101の固有周波数に対応する箇所に存在する、符号6Xで示す波形を、初期状態にあると想定した場合における感光体ドラム101に合わせて補正する。
これにより、この例では、
図6(C)に示すように、ピークを有する波形が、ピークを有しない波形となった状態にある、補正を行った後の解析情報401が得られる。
【0049】
その後、サーバ装置200のCPU11aは、補正を行った後の解析情報401について、逆フーリエ変換を行う。具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、
図6(C)にて示す解析情報401について、逆フーリエ変換を行う。
これにより、
図6(D)に示すように、周期的な濃度ムラが低減した状態の画像データが得られる。
本実施形態では、サーバ装置200のCPU11aは、周期的な濃度ムラが低減した状態のこの画像データにより特定される画像を、予想画像301として生成する。
【0050】
この例では、診断用画像61(
図1参照)を読み取ることにより得られた読み取り画像の状態は、
図6(A)に示す状態であった。本実施形態では、この読み取り画像の変更が行われる形となり、
図6(D)に示す、変更が行われた後の読み取り画像が、予想画像301として生成される。
なお、この例では、処置情報が、感光体ドラム101の交換である場合を一例に説明したが、処置情報が、例えば、現像ロール103Aの交換である場合には、この現像ロール103Aの固有周波数を基に解析情報401の補正が行われ、補正後の解析情報401を基に、予想画像301が生成される。
【0051】
上記では、ユーザが、一の処置を選択した場合を一例に説明した。
その他に、
図4にて示した画面201にて表示された、複数の処置の候補の中から、ユーザが、処置を複数選択する場合もある。
ユーザにより、複数の処置が選択された場合、サーバ装置200のCPU11aは、ユーザが選択した処置の各々に対応した補正を上記の解析情報401に対して行って、この補正を行った後の解析情報401を基に、予想画像301を生成する。
【0052】
具体的には、ユーザにより、例えば、感光体ドラム101の交換、現像ロール103Aの交換の両者が選択された場合は、サーバ装置200のCPU11aは、感光体ドラム101の固有周波数、現像ロール103Aの固有周波数を基に、解析情報401の補正を行う。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、補正後の解析情報401を基に、予想画像301を生成する。
【0053】
本実施形態では、
図6(A)、(D)に示すように、読み取り画像の一例である読み取り画像データの変更が行われる。
本実施形態では、サーバ装置200のCPU11aが、処置情報に基づき、読み取り画像の少なくとも一部の変更を行う。そして、サーバ装置200のCPU11aは、変更を行った後の読み取り画像を、予想画像301として生成する。
読み取り画像のうち、処置情報に基づき変更が行われる箇所は、処置情報に基づき決まり、処置情報の内容に応じて、読み取り画像の全体が変更されたり、読み取り画像の一部が変更されたりする。
【0054】
他の具体例を説明する。
図7(A)~(C)は、ユーザが、処置として、「階調補正」を選択した場合の処理を説明する図である。
ユーザが、
図4にて示した処置の候補の中から、「階調補正」を選択した場合、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像データにより特定される読み取り画像の階調が、基準の階調に近づくようにするためのLUT(Lookup Table)を用い、この読み取り画像データの補正を行う。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像データにより特定される読み取り画像のうちの基準の階調となっていない箇所を、基準の階調に近づくようにするためのLUTを用いて補正する。
【0055】
図7を参照して説明すると、
図7(A)では、読み取り画像データを解析することにより得られた、読み取り画像の階調を示している。
図7(C)は、基準の階調を示している。
サーバ装置200のCPU11aは、
図7(A)にて示す読み取り画像の階調が、基準の階調に近づくようにするための、
図7(B)にて示すLUTを用い、
図7(A)にて示す読み取り画像データの補正を行う。
これにより、読み取り画像の階調が、
図7(C)に示す、基準の階調に近づくようになる。
そして、この場合、基準の階調に近づいた後の読み取り画像を、予想画像301(
図7では不図示)とする。
【0056】
図7に示す処理を行うと、診断用画像61(
図1参照)にて生じている階調のずれの程度が小さくなり、階調がより基準に近い状態にある画像が、予想画像301として生成される。
図7に示す処理を行う場合、診断用画像61を読み取ることにより得られた読み取り画像に対する画像処理が行われた形となり、画像処理が行われた後のこの読み取り画像が、予想画像301として生成される。
【0057】
図8(A)~(C)は、ユーザが、処置として、「面内ムラ補正」を選択した場合の処理を説明する図である。
ユーザが、
図4にて示した処置の候補の中から、「面内ムラ補正」を選択した場合、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像データにより特定される読み取り画像のうちの、濃度のムラが生じている箇所を、この濃度のムラが生じている箇所の位相とは逆の位相のLUTを用いて補正する。
ここで、「面内ムラ」とは、画像に、濃度のムラが生じている状態を指す。
【0058】
図8を参照して具体的に説明すると、
図8(A)では、読み取り画像データにより特定される読み取り画像、および、読み取り画像データにより特定される読み取り画像の濃度を示している。
この例では、読み取り画像データにより特定される読み取り画像のうちの左側に位置する部分の濃度が大きく、また、この読み取り画像のうちの右側に位置する部分の濃度が小さくなっている。
【0059】
この場合、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像の濃度が、基準の濃度に近づくようにするための、
図8(B)に示すLUTを用い、読み取り画像データの補正を行う。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像データにより特定される読み取り画像のうちの、濃度のムラが生じている箇所を、この濃度のムラが生じている箇所の位相とは逆の位相のLUTを用いて補正する。
言い換えると、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像の全体に亘って、読み取り画像の濃度が基準の濃度に近づくようにするための、
図8(B)に示すLUTを用い、読み取り画像データの補正を行う。
これにより、
図8(C)に示すように、読み取り画像の全体に亘って、読み取り画像の濃度が基準の濃度に近づく。
【0060】
図8に示す処理を行うことにより、読み取り画像の濃度にムラが発生している場合には、この濃度のムラの程度が小さくなる。そして、本実施形態では、濃度のムラの程度が小さくなった状態にある、
図8(C)にて示す読み取り画像が、予想画像301として生成される。
図8における処理においても、診断用画像61(
図1参照)を読み取ることにより得られた読み取り画像に対する画像処理が行われた形となり、画像処理が行われた後のこの読み取り画像が、予想画像301として生成される。
【0061】
予想画像301が生成された後、サーバ装置200のCPU11aは、上記の通り、この予想画像301を基に、この予想画像301の評価情報302を生成する。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、この予想画像301について、予め定められた複数の診断項目の各々についての診断を行い、診断結果を得る。サーバ装置200のCPU11aは、この診断結果を評価情報302として取得する。
【0062】
次いで、サーバ装置200のCPU11aは、
図5にて示したように、予想画像301および評価情報302を含む画面205を生成する。生成されたこの画面205は、サーバ装置200からユーザ端末300(
図1参照)へ送信され、ユーザ端末300の表示装置310に表示される。
なお、ユーザ端末300の表示装置310に表示される画面205には、予想画像301および評価情報302の両者が含まれるのに限らず、この画面205には、予想画像301および評価情報302の一方のみが含まれるようにしてもよい。
また、例えば、予想画像301および評価情報302の各々が含まれる個別の画面を生成し、ユーザによる画面の切り替えの指示に応じて、予想画像301および評価情報302の一方が表示されるようにしてもよい。
【0063】
図9は、上記にて説明した処理の流れを示したフローチャートである。なお、この
図9では、サーバ装置200のCPU11aが実行する処理の流れを示している。
本実施形態では、まず、サーバ装置200のCPU11aが、読み取り画像データを取得する(ステップS101)。次いで、CPU11aは、この読み取り画像データに含まれる診断用画像61の診断を行い、診断用画像61についての診断結果63を取得する(ステップS102)。さらに、CPU11aは、この診断結果63を基に、ユーザに提示される処置の候補を特定する(ステップS103)。
【0064】
その後、CPU11aは、診断用画像61、診断結果63、および、処置の候補が含まれる、
図4にて示した画面201を生成する(ステップS104)。この画面201は、ユーザ端末300に表示され、これに応じ、ユーザが、処置の特定を行う。
ユーザが、処置の特定を行うと、CPU11aが、処置情報を取得する(ステップS105)。
その後、CPU11aは、読み取り画像データおよびこの処置情報に基づき、予想画像301を生成する(ステップS106)。
次いで、CPU11aは、生成したこの予想画像301の評価を行い、評価情報302を生成する(ステップS107)。次いで、CPU11aは、予想画像301および評価情報302が含まれる画面205を生成する(ステップS108)。
【0065】
(その他)
上記では、読み取り画像データを基に、予想画像301を生成したが、予想画像301の生成の方法は、これに限られない。
例えば、複数の画像を、予め、情報記憶部の一例である、サーバ装置200の2次記憶部12に格納しておく。そして、この2次記憶部12に格納されたこの複数の画像から、処置情報に対応する画像を読み出して取得し、取得したこの画像を、予想画像301としてもよい。
【0066】
具体的には、例えば、感光体ドラム101の交換、現像剤の交換、現像ロール103Aの交換の各々に応対した画像を、サーバ装置200の2次記憶部12に予め格納しておく。
そして、例えば、処置情報により特定される処置が、感光体ドラム101の交換である場合には、この感光体ドラム101の交換に対応する画像を、この2次記憶部12から読み出して取得し、この読み出した画像を、予想画像301とする。
また、例えば、処置情報により特定される処置が、現像剤の交換である場合には、この現像剤の交換に対応する画像を、この2次記憶部12から読み出して取得し、この読み出した画像を、予想画像301とする。
また、例えば、処置情報により特定される処置が、現像ロール103Aの交換である場合には、この現像ロール103Aの交換に対応する画像を、この2次記憶部12から読み出して取得し、この読み出した画像を、予想画像301とする。
【0067】
〔他の構成例および他の処理例〕
図10は、画像形成部100Aの他の構成例を示した図である。
図10に示すこの構成例では、画像形成部100Aに、感光体ドラム101、帯電装置101C、露光装置102、現像装置103が、複数組設けられている。
以下、本明細書では、各組の感光体ドラム101、帯電装置101C、露光装置102、現像装置103を、画像形成ユニット98と称する。
図10に示すこの構成例では、複数の画像形成ユニット98が設けられている。
【0068】
画像形成ユニット98の各々では、帯電装置101Cによって、像保持体の一例としての感光体ドラム101の帯電が行われる。次いで、露光装置102によって、帯電装置101Cによる帯電が行われた感光体ドラム101に対する光の照射が行われて、感光体ドラム101に対する露光が行われる。
その後、現像装置103によって、露光装置102による露光が行われた感光体ドラム101に対する現像剤の付着が行われる。これにより、感光体ドラム101に画像が形成される。
【0069】
画像形成ユニット98の各々は、色毎に設けられている。画像形成ユニット98の各々は、トナーよりなる画像を形成する。
図10において、符号10Yで示す画像形成ユニット98は、イエローの画像を形成し、符号10Mで示す画像形成ユニット98は、マゼンタの画像を形成する。また、符号10Cで示す画像形成ユニット98は、シアンの画像を形成し、符号10Kで示す画像形成ユニット98は、黒の画像を形成する。
さらに、この構成例では、画像形成部100Aに、画像形成ユニット98の各々が形成する画像が転写される転写体の一例としての中間転写ベルト109が設けられている。
中間転写ベルト109は、図中反時計回り方向へ回転して、循環移動を行う。
【0070】
この構成例では、画像形成ユニット98の各々が形成する画像は、中間転写ベルト109に転写される。その後、中間転写ベルト109上のこの画像は、二次転写部110において、この二次転写部110へ搬送されてくる用紙Pに転写される。これにより、用紙P上に画像が形成される。
なお、画像形成部100Aは、中間転写ベルト109が設けられない構成としてもよい。具体的には、画像形成部100Aは、例えば、画像形成ユニット98の各々から用紙Pに対して直接画像が転写される構成としてもよい。
【0071】
図11(A)~(C)は、
図10にて示した画像形成部100Aを備える画像形成装置100において生成される診断用用紙CPを示した図である。
画像形成装置100では、
図11(A)~(C)に示す複数枚の診断用用紙CPが生成される。より具体的には、画像形成装置100では、画像形成ユニット98(
図10参照)毎に、この複数枚の診断用用紙CPが生成される。
より具体的には、画像形成装置100では、画像形成ユニット98毎に、
図11(A)~(C)に示す3枚の診断用用紙CPが生成される。言い換えると、画像形成装置100では、色毎に、3枚の診断用用紙CPが生成される。
【0072】
1つの画像形成ユニット98が用いられて、この3枚の診断用用紙CPが生成される際には、他の3つの画像形成ユニット98による画像の形成は行われない。
図10にて示した画像形成部100Aを備える画像形成装置100では、4つの画像形成ユニット98が設けられている。このため、この画像形成装置100では、合計で12枚の診断用用紙CPが生成される。
画像形成ユニット98毎に、3枚の診断用用紙CPを生成すると、画像形成ユニット98毎に、画像欠陥の原因となる装置の特定を行える。
【0073】
以下、1つの画像形成ユニット98に着目し、1つの画像形成ユニット98について生成する3枚の診断用用紙CPについての処理について説明する。
他の残りの3つの画像形成ユニット98について処理は、この1つの画像形成ユニット98についての処理と同様である。
1つの画像形成ユニット98についての3枚の診断用用紙CPを生成にあたっては、1枚の診断用用紙CPの生成毎に、画像形成ユニット98における画像の形成条件を変更する。
具体的には、画像形成ユニット98に設けられた帯電装置101C、露光装置102、現像装置103の各々について、作動又は非作動の何れかの状態として、この画像形成ユニット98における画像の形成条件を変更する。
【0074】
図11(A)に示す診断用用紙CPは、画像形成ユニット98に設けられた帯電装置101C、露光装置102、現像装置103を全て作動させた場合に得られた診断用用紙CPを示している。この診断用用紙CPには、上記と同様、診断用画像61が形成されている。
以下、
図11(A)に示す診断用用紙CPを、「基準診断用用紙CP1」と称し、この基準診断用用紙CP1に形成されている診断用画像61を、「基準診断用画像61A」と称する。
【0075】
図11(B)に示す診断用用紙CPは、画像形成ユニット98に設けられた帯電装置101C、現像装置103が作動し、露光装置102が作動しない条件下において得られた診断用用紙CPを示している。
この診断用用紙CPにも、診断用画像61が形成されている。以下、この診断用画像61を、「露光無し診断用画像61B」と称する。
【0076】
図11(C)に示した診断用用紙CPは、画像形成ユニット98に設けられた現像装置103のみが作動し、帯電装置101C、露光装置102が作動しない条件下において得られた診断用用紙CPを示している。
この診断用用紙CPにも、診断用画像61が形成されている。以下、この診断用画像61を、「現像のみ診断用画像61C」と称する。
なお、
図11(A)~(C)では、診断用用紙CPに診断用画像61が形成される際の、画像形成装置100における診断用用紙CPの搬送方向は、図中、矢印11Xで示すように、図中、上下方向となっている。
【0077】
診断用画像61を生成する際の各部の状態を説明する。
図12(A)~(C)は、診断用画像61を生成する際の各部の状態を示した図である。
図12(A)は、基準診断用画像61A(
図11(A)参照)を形成する際の各部の状態を示した図である。
基準診断用画像61Aを形成する際には、画像形成ユニット98に設けられた帯電装置101C、露光装置102、現像装置103を全て作動させる。
具体的には、基準診断用画像61Aを形成する際には、帯電装置101Cを用いて感光体ドラム101の帯電を行って、感光体ドラム101の表面の電位をVHとする。
【0078】
そして、露光装置102を用い、感光体ドラム101への光の照射を行い、画像を形成する部分については、感光体ドラム101の電位を、現像装置103側の電位よりも小さい電位VLとする。
その後、現像装置103による現像が行われる。
感光体ドラム101のうちの小さい電位VLの部分には、現像装置103からのトナーが付着し、この小さい電位VLの部分には、トナーよりなる画像が形成される。
その後、感光体ドラム101上の画像は、中間転写ベルト109(
図10参照)を介して用紙Pに転写され、用紙Pにこの画像が形成される。これにより、基準診断用画像61Aが形成される。
【0079】
図12(B)は、露光無し診断用画像61Bを形成する際の各部の状態を示した図である。
露光無し診断用画像61Bを形成する際には、帯電装置101C、現像装置103が作動し、露光装置102が作動しないようにしたうえで、画像形成ユニット98による画像の形成を行う。
より具体的には、露光無し診断用画像61Bを形成する際には、例えば、感光体ドラム101の帯電電位VHよりも、現像装置103側の電位を高くする。また、露光無し診断用画像61Bを形成する際には、感光体ドラム101に対する露光は行わない。
【0080】
この場合も、現像装置103からのトナーが、感光体ドラム101の外周面に付着し、感光体ドラム101の表面には、トナーよりなる画像が形成される。
その後、感光体ドラム101上のこの画像は、中間転写ベルト109を介して用紙Pに転写され、用紙Pに画像が形成される。これにより、露光無し診断用画像61Bが形成される。
【0081】
図12(C)は、現像のみ診断用画像61Cを形成する際の各部の状態を示した図である。
現像のみ診断用画像61Cを形成する際には、画像形成ユニット98に設けられた現像装置103のみを作動させ、帯電装置101C、露光装置102が作動しないようにしたうえで、画像形成ユニット98による画像の形成を行う。
より具体的には、現像のみ診断用画像61Cを形成する際には、例えば、感光体ドラム101の電位を零とする。また、感光体ドラム101の電位よりも、現像装置103側の電位を高くする。
【0082】
これにより、この場合も、現像装置103からのトナーが、感光体ドラム101の外周面に付着し、感光体ドラム101の表面には、トナーよりなる画像が形成される。
その後、感光体ドラム101上のこの画像は、中間転写ベルト109を介して用紙Pに転写され、用紙Pにこの画像が形成される。これにより、現像のみ診断用画像61Cが形成される。
【0083】
画像形成装置100にて、上記の3枚の診断用用紙CPが得られると、この3枚の診断用用紙CPの各々について、画像読み取り装置130(
図1参照)による読み取りが行われる。
これにより、この3枚の診断用用紙CPの各々について、対応する読み取り画像データが生成される。
生成されたこの読み取り画像データは、サーバ装置200(
図1参照)へ送信される。そして、サーバ装置200のCPU11aが、この読み取り画像データを取得する。
読み取り画像データには、画像形成装置100が実際に形成した基準診断用画像61A等の読み取り画像が含まれている。この場合、サーバ装置200のCPU11aは、画像形成装置100が実際に形成した画像を読み取ることにより得られたこの読み取り画像を取得することになる。
【0084】
なお、上記の3枚の診断用用紙CPの各々には、診断用用紙CPの各々を特定するための情報(不図示)が付される。
具体的には、画像形成装置100において、用紙Pに対して診断用画像61が形成される際に、この用紙Pに対して、この診断用画像61とともに、診断用用紙CPの各々を特定するための情報を示す画像である用紙特定用画像(不図示)が形成される。
用紙特定用画像は、例えば、バーコードなどのコード画像や、文字画像などにより構成される。
【0085】
診断用用紙CPについて、画像読み取り装置130(
図1参照)による読み取りが行われて、読み取り画像データが生成されると、この読み取り画像データに、用紙特定用画像が含まれるようになる。
サーバ装置200のCPU11aは、画像形成装置100から送信されてきた読み取り画像データを取得すると、この読み取り画像データに含まれる用紙特定用画像を解析して、診断用用紙CPを特定するための情報を取得する。
これにより、サーバ装置200のCPU11aは、読み取り画像データの各々が、何れの診断用用紙CPに対応する読み取りデータであるかを特定する。
【0086】
〔受け付け用画面の説明〕
図13は、受け付け用画面を示した図である。
サーバ装置200のCPU11aは、画像形成装置100から送信されてきた読み取り画像データを取得した後、この読み取り画像データに含まれる上記の基準診断用画像61Aを基に、
図13に示す、受け付け用画面231を生成する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、生成したこの受け付け用画面231を、ユーザ端末300(
図1参照)へ送信する。これにより、ユーザ端末300の表示装置310に、この受け付け用画面231が表示される。
【0087】
サーバ装置200のCPU11aが生成するこの受け付け用画面231には、基準診断用画像61Aと、処置の候補とが含まれる。
受け付け用画面231に含まれるこの基準診断用画像61Aは、上記の通り、帯電装置101C、露光装置102、現像装置103の全てが作動する条件下において得られた診断用画像61となっている。
言い換えると、受け付け用画面231に含まれるこの基準診断用画像61Aは、
図11(A)に示した基準診断用用紙CP1に形成されていた基準診断用画像61Aとなっている。
【0088】
サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用用紙CP1の読み取り画像データから基準診断用画像61Aを取得する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、取得したこの基準診断用画像61Aが受け付け用画面231に含まれるようにして、基準診断用画像61Aが含まれる受け付け用画面231を生成する。
また、サーバ装置200のCPU11aは、処置の候補も受け付け用画面231に含まれようにして、処置の候補も含まれる受け付け用画面231を生成する。
【0089】
この処理例では、受け付け用画面231に、処置の候補として、露光装置、感光体ドラム、現像装置が含まれる。受け付け用画面231には、画像形成装置100に対して行うことが可能な処置についての情報が含まれる。
この処理例では、予め、露光装置、感光体ドラム、現像装置が、処置の候補として決められている。
図13に示す受け付け用画面231には、処置の候補として、予め決められた、露光装置、感光体ドラム、現像装置が含まれる。
図4にて示した処理例では、複数の診断項目の各々についての診断結果を基に、処置の候補を特定したが、
図13に示すこの処理例では、処置の候補が予め決まっている。
【0090】
処置の候補のうちの「露光装置」とは、露光装置102を、新たな露光装置102へ交換する処置を示す。
また、処置の候補のうちの「感光体ドラム」とは、感光体ドラム101および帯電装置101Cを、新たな感光体ドラム101および帯電装置101Cへ交換する処置を示す。
本実施形態では、感光体ドラム101と帯電装置101Cとがユニット化されており、処置の候補のうちの「感光体ドラム」とは、感光体ドラム101に加えて帯電装置101Cも、新たなものに交換する処置を指す。「感光体ドラム」とは、帯電装置101Cを、新たな帯電装置101Cへ交換する処置とも言える。
また、処置の候補のうちの「現像装置」とは、現像装置103を、新たな現像装置103へ交換する処置を示す。
【0091】
この処理例では、ユーザが、ユーザ端末300の表示装置310に表示されるこの受け付け用画面231を参照する。
そして、ユーザは、この受け付け用画面231に含まれる処置の候補の中から、処置の選択を行って、処置を特定する。ユーザは、自身に対して提示された処置の候補の中から、処置の選択を行って処置を特定する。
ユーザが処置を特定すると、ユーザにより特定された処置についての情報である処置情報が、サーバ装置200へ送信される。これに応じて、サーバ装置200のCPU11aが、この処置情報を取得する。
【0092】
この場合、サーバ装置200のCPU11aは、画像形成装置100に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得する。
その後、サーバ装置200のCPU11aは、取得したこの処置情報と、読み取り画像の一例としての基準診断用画像61A(
図11(A)参照)と、露光無し診断用画像61B(
図11(B)参照)と、現像のみ診断用画像61C(
図11(C))とに基づき、後述する予想画像301を生成する。
【0093】
予想画像301とは、処置情報により特定される処置が行われた後に画像形成装置100が画像を形成した場合に得られると予想される画像である。
言い換えると、予想画像301とは、処置情報により特定される処置が行われた場合を想定し且つこの処置の後に画像形成装置100が画像を形成した場合を想定した場合にこの画像形成装置100により得られると予想される画像を指す。
【0094】
〔予想画像301の生成処理〕
予想画像301の生成処理について説明する。
図14は、サーバ装置200のCPU11aが行う、予想画像301の生成処理を説明する図である。
なお、
図14(A)~(C)にて示す読み取り画像データは、
図11(A)~(C)にて示した読み取り画像データと同じとなっている。
サーバ装置200のCPU11aは、ユーザ端末300から送信されてきた処置情報を取得すると、予想画像301の生成を開始する。
【0095】
サーバ装置200のCPU11aは、予想画像301の生成にあたり、まず、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)の補正に用いる補正用画像を生成する。
サーバ装置200のCPU11aは、補正用画像として、露光対応補正用画像501、帯電対応補正用画像502、現像対応補正用画像503を生成する。
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、例えば、まず、
図14(A)に示した基準診断用画像61Aと、
図14(B)に示した露光無し診断用画像61Bとを基に、露光対応補正用画像501を生成する。
【0096】
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、まず、基準診断用画像61Aと露光無し診断用画像61Bとの間の差分を基に、露光対応差分画像701を生成する。
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、例えば、基準診断用画像61Aの各々を構成する画素の濃度値や明度値などの値と、露光無し診断用画像61Bの各々を構成する画素の濃度値や明度値などの値との差を取得することで、基準診断用画像61Aと露光無し診断用画像61Bとの間の差分を抽出する。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61Aの各々を構成する画素および露光無し診断用画像61Bの各々を構成する画素のうち、同じ座標に位置する2つの画素について、上記のように差を取得して、基準診断用画像61Aと露光無し診断用画像61Bとの間の差分を抽出する。
【0097】
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61Aを構成する複数の画素および露光無し診断用画像61Bを構成する複数の画素について、同じ座標に位置する2つの画素毎に、上記のように差を取得して、基準診断用画像61Aと露光無し診断用画像61Bとの間の差分を抽出する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、抽出したこの差分を基に、
図14に示すように、この差分を表す画像である露光対応差分画像701を取得する。
次いで、CPU11aは、取得したこの露光対応差分画像701を構成する画素の各々について、白黒反転などの色についての反転処理や、濃度値についての反転処理を行って、露光対応補正用画像501を生成する。
【0098】
露光対応差分画像701のうちの図中左側に位置する部分には、露光装置102に起因する縦筋状の画像欠陥(以下、「左側画像欠陥96A」と称する)が存在する。
ここで、
図14(A)にて示す基準診断用画像61Aが得られた際には、露光装置102が作動していたのに対して、
図14(B)にて示した露光無し診断用画像61Bが得られた際には、露光装置102は作動していない。
【0099】
この場合、露光対応差分画像701に含まれる左側画像欠陥96Aは、露光装置102に起因して生じたことになる。
左側画像欠陥96Aを含む露光対応差分画像701を基に、露光対応補正用画像501を生成すると、左側画像欠陥96Aの消去を可能にする露光対応補正用画像501が生成される。
本実施形態では、この露光対応補正用画像501を用いることで、後述するように、基準診断用画像61Aに含まれる左側画像欠陥96Aが無くなった状態の予想画像301が生成される。
【0100】
また、サーバ装置200のCPU11aは、
図14(B)に示した露光無し診断用画像61Bと、
図14(C)に示した現像のみ診断用画像61Cとを基に、帯電対応補正用画像502を生成する。
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、まず、露光無し診断用画像61Bと、現像のみ診断用画像61Cとの間の差分を抽出する。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、上記と同様、露光無し診断用画像61Bの各々を構成する画素の値と現像のみ診断用画像61Cの各々を構成する画素の値との差を取得して、露光無し診断用画像61Bと現像のみ診断用画像61Cとの間の差分を取得する。
【0101】
そして、サーバ装置200のCPU11aは、取得したこの差分を基に、
図14に示すように、この差分を表す画像である帯電対応差分画像702を取得する。
次いで、CPU11aは、取得したこの帯電対応差分画像702について、上記と同様、反転処理を行って、帯電対応補正用画像502を生成する。
【0102】
帯電対応差分画像702には、帯電装置101Cに起因する濃度ムラの画像欠陥(以下、「濃度ムラ画像欠陥96B」と称する)が含まれる。
ここで、
図14(B)にて示す露光無し診断用画像61Bが得られた際には、帯電装置101Cが作動していたのに対して、
図14(C)にて示した現像のみ診断用画像61Cが得られた際には、帯電装置101Cが作動していない。
この場合、濃度ムラ画像欠陥96Bは、帯電装置101Cに起因して生じたことになる。
【0103】
濃度ムラ画像欠陥96Bを含む帯電対応差分画像702を基に、帯電対応補正用画像502を生成すると、濃度ムラ画像欠陥96Bの消去を可能にする帯電対応補正用画像502が生成される。
本実施形態では、帯電対応補正用画像502を用いることで、後述するように、基準診断用画像61Aに含まれる濃度ムラ画像欠陥96Bが無くなった状態の予想画像301が生成される。
【0104】
さらに、この処理例では、補正用画像として、
図14(C)に示した現像のみ診断用画像61Cを基にした現像対応補正用画像503を生成する。
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、
図14(C)に示した現像のみ診断用画像61Cについて、上記と同様、反転処理を行って、現像対応補正用画像503を形成する。
【0105】
現像のみ診断用画像61Cには、現像装置103に起因する縦筋状の画像欠陥(以下、「右側画像欠陥96C」と称する)が存在する。
ここで、
図14(C)にて示した現像のみ診断用画像61Cが得られた際には、現像装置103しか作動していない。
この場合、右側画像欠陥96Cは、現像装置103に起因して生じたことになる。
【0106】
現像対応補正用画像503は、現像装置103に起因して基準診断用画像61Aに生じている、右側画像欠陥96Cの消去に用いられる。
右側画像欠陥96Cを含む現像のみ診断用画像61Cを基に、現像対応補正用画像503を生成すると、右側画像欠陥96Cの消去を可能にする現像対応補正用画像503が生成される。
現像対応補正用画像503を用いることで、後述するように、基準診断用画像61Aに含まれる右側画像欠陥96Cが無くなった状態の予想画像301が生成される。
【0107】
このように、サーバ装置200のCPU11aは、3つの補正用画像を生成する。
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、補正用画像として、露光対応補正用画像501、帯電対応補正用画像502、現像対応補正用画像503を生成する。
その後、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61Aと、これらの補正用画像とを用いて予想画像301を生成する。
【0108】
図15(A)~(C)は、サーバ装置200のCPU11aが生成する予想画像301を示した図である。
サーバ装置200のCPU11aは、予想画像301の生成にあたり、ユーザ端末300から送信されてきた処置情報が、例えば、感光体ドラム101である場合、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)と帯電対応補正用画像502(
図14参照)とを用いて、
図15(A)に示す予想画像301を生成する。
【0109】
サーバ装置200のCPU11aは、処置情報が感光体ドラムである場合、感光体ドラム101とともに交換される帯電装置101Cに対応する帯電対応補正用画像502(
図14参照)を、予想画像301の生成に用いる補正用画像とする。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)とこの帯電対応補正用画像502とを用いて、
図15(A)に示す予想画像301を生成する。
【0110】
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61Aと帯電対応補正用画像502とを重ね合わせることで、
図15(A)に示す予想画像301を生成する。
より具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、画素毎に、基準診断用画像61Aを構成する画素の画素値と帯電対応補正用画像502を構成する画素の画素値とを加算することで、
図15(A)に示す予想画像301を生成する。
この場合、
図15(A)に示すように、帯電装置101Cに起因する濃度ムラ画像欠陥96Bが無い状態の予想画像301が生成される。
【0111】
この処理例においても、サーバ装置200のCPU11aは、処置情報に基づき、読み取り画像の一例である基準診断用画像61Aの変更を行い、変更を行った後の基準診断用画像61Aを、予想画像301とする。
本実施形態では、処置情報が、感光体ドラムである場合、この処置情報により特定される処置は、感光体ドラム101および帯電装置101Cが交換される処置となる。
このため、サーバ装置200のCPU11aは、処置情報が感光体ドラムである場合において、予想画像301を生成する場合、基準診断用画像61Aと帯電対応補正用画像502とを用いて、予想画像301を生成する。
【0112】
次に、処置情報が、感光体ドラム、現像装置である場合の予想画像301の生成処理について説明する。
サーバ装置200のCPU11aは、処置情報が、感光体ドラム、現像装置である場合、感光体ドラムに対応する帯電対応補正用画像502(
図14参照)、現像装置に対応する現像対応補正用画像503を、予想画像301の生成に用いる補正用画像として特定する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)と、帯電対応補正用画像502と、現像対応補正用画像503とを用いて、予想画像301を生成する。
これにより、
図15(B)に示す予想画像301が生成される。
【0113】
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、処置情報が、感光体ドラム、現像装置である場合、基準診断用画像61Aと、帯電対応補正用画像502と、現像対応補正用画像503とを重ね合わせることで、
図15(B)に示す予想画像301を生成する。
この場合、帯電装置101Cに起因する濃度ムラ画像欠陥96B、現像装置103に起因する右側画像欠陥96Cが無くなった状態の予想画像301が生成される。
【0114】
次に、処置情報が、露光装置、現像装置である場合の予想画像301の生成処理について説明する。
サーバ装置200のCPU11aは、例えば、処置情報が、露光装置、現像装置である場合、露光装置に対応する露光対応補正用画像501(
図14参照)、現像装置103に対応する現像対応補正用画像503を、予想画像301の生成に用いる補正用画像として特定する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)と、露光対応補正用画像501と、現像対応補正用画像503とを用いて、
図15(C)に示す予想画像301を生成する。
【0115】
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、処置情報が、露光装置、現像装置である場合、基準診断用画像61Aと、露光対応補正用画像501と、現像対応補正用画像503とを重ね合わせることで、
図15(C)に示す予想画像301を生成する。
この場合、露光装置102に起因する左側画像欠陥96A、現像装置103に起因する右側画像欠陥96Cが無くなった状態の予想画像301が生成される。
【0116】
〔ユーザ画面の生成〕
図16(A)~(C)は、ユーザ画面を示した図である。
サーバ装置200のCPU11aは、予想画像301を生成した後、生成したこの予想画像301と、予想画像301の生成に用いた処置情報とを基に、例えば、
図16(A)~(C)に示すユーザ画面801を生成する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、生成したこのユーザ画面801を、ユーザ端末300(
図1参照)へ送信する。これにより、ユーザ端末300の表示装置310では、このユーザ画面801が表示される。
この結果、ユーザ端末300の表示装置310では、ユーザが選択した処置についての処置情報、および、ユーザが選択した処置が反映された予想画像301が表示される。
【0117】
図16(A)~(C)に示すユーザ画面801では、ユーザが特定した処置に対応する形で、特定された処置を示す画像802が表示される。
図16(A)~(C)に示すユーザ画面801では、この画像802が表示されることによって、ユーザが特定した処置についての処置情報の表示が行われている。
さらに、
図16(A)~(C)に示すユーザ画面801では、予想画像301が表示されている。
【0118】
図16(A)に示すユーザ画面801は、ユーザが特定した処置が感光体ドラムである場合のユーザ画面801となっている。
図16(A)に示すこのユーザ画面801では、処置情報として感光体ドラムが表示され、また、予想画像301として、濃度ムラ画像欠陥96Bが無くなった状態の予想画像301が表示されている。
【0119】
図16(B)に示すユーザ画面801は、ユーザが選択した処置が感光体ドラム、現像装置である場合のユーザ画面801となっている。
図16(B)に示すこのユーザ画面801では、処置情報として、感光体ドラム、現像装置が表示され、また、予想画像301として、濃度ムラ画像欠陥96B、右側画像欠陥96Cが無くなった状態の予想画像301が表示されている。
【0120】
図16(C)に示すユーザ画面801は、ユーザが選択した処置が露光装置、現像装置である場合のユーザ画面801となっている。
図16(C)に示すこのユーザ画面801では、処置情報として、露光装置、現像装置が表示され、また、予想画像301として、左側画像欠陥96A、右側画像欠陥96Cが無くなった状態の予想画像301が表示されている。
【0121】
なお、上記では、帯電装置101C、露光装置102、現像装置103の各々を、作動又は非作動の何れかの状態とすることで、画像欠陥の原因となる装置を特定したが、画像欠陥の原因となる装置の特定の態様は、これに限られない。
例えば、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)に現れている画像欠陥の特徴を基に、画像欠陥の原因となる装置の特定を行ってもよい。
例えば、基準診断用画像61Aに、特定の形態の画像欠陥が存在している場合には、この特定の形態を基に、画像欠陥の原因となる装置の特定を行ってもよい。
【0122】
具体的には、例えば、基準診断用画像61Aに現れている画像欠陥が、帯電装置101Cに起因すると認められる、予め定められた特定の形態を有する場合に、この画像欠陥の原因が、帯電装置101Cにあると特定してもよい。
この場合は、1枚の基準診断用用紙CP1のみを基に、画像欠陥の原因となる装置の特定を行える。
【0123】
この特定の形態の画像欠陥が生じている場合も、サーバ装置200のCPU11aは、この画像欠陥が消去されるようにする補正用画像を生成する。
具体的には、この場合、サーバ装置200のCPU11aは、例えば、基準診断用画像61Aの反転処理を行って、基準診断用画像61Aを基に、補正用画像を生成する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、基準診断用画像61Aと、生成したこの補正用画像とを重ね合わせることで、上記の特定の形態の画像欠陥が無くなった状態の予想画像301を生成する。
【0124】
より具体的には、この場合、サーバ装置200のCPU11aは、ユーザが、受け付け用画面231(
図13参照)に表示されている処置の候補の中から、感光体ドラムを選択した場合に、基準診断用画像61Aと補正用画像との重ね合わせを行って、上記の特定の形態の画像欠陥が無くなった状態の予想画像301を生成する。
その後、サーバ装置200のCPU11aは、上記と同様に、処置情報、生成したこの予想画像301を含むユーザ画面801を生成する。そして、サーバ装置200のCPU11aは、ユーザ端末300へのこのユーザ画面801を送信する。
これにより、この場合も、ユーザ端末300の表示装置310に、このユーザ画面801が表示される。
【0125】
なお、上記では、画像の重ね合わせを行って、予想画像301を生成する場合を一例に説明したが、予想画像301の生成は、画像の重ね合わせによるものに限られない。
例えば、画像欠陥となっている部分の画素の画素値を、この画像欠陥の周辺に存在する他の画素の画素値とすることで、画像欠陥が無いあるいは画像欠陥の程度が小さい状態にある予想画像301を生成してもよい。
【0126】
〔受け付け用画面の他の一例〕
図17は、サーバ装置200のCPU11aが生成する受け付け用画面231の他の一例を示した図である。
図17に示す受け付け用画面231には、上記と同様、基準診断用画像61Aと、処置の候補とが表示されている。
さらに、
図17に示すこの受け付け用画面231には、基準診断用画像61Aに生じている画像欠陥の原因についての情報である原因情報805が表示されている。
【0127】
具体的には、この例では、原因情報805として、画像欠陥の原因となっている装置についての情報が表示されている。
より具体的には、この例では、原因情報805として、画像欠陥の原因となっている装置が、露光装置、帯電装置、現像装置であることを示す情報が表示されている。
図13にて示した例では、受け付け用画面231として、基準診断用画像61Aと処置の候補とが含まれる画面を示したが、これに限らず、受け付け用画面231には、原因情報805が含まれるようにしてもよい。
【0128】
受け付け用画面231に、原因情報805が表示されるようにする場合、サーバ装置200のCPU11aは、受け付け用画面231の生成の前に、
図14にて示した露光対応差分画像701、帯電対応差分画像702、現像のみ診断用画像61Cを生成する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、生成したこれらの画像を基に、原因情報805を取得する。
受け付け用画面231に、原因情報805が表示されるようにするにあたっては、基準診断用画像61Aに現れている画像欠陥の原因についての情報を取得する。
サーバ装置200のCPU11aは、受け付け用画面231の生成前に、
図14にて示した露光対応差分画像701、帯電対応差分画像702、現像のみ診断用画像61Cを生成する。そして、サーバ装置200のCPU11aは、生成したこれらの画像を基に、原因情報805を取得する。
【0129】
サーバ装置200のCPU11aは、露光対応差分画像701、帯電対応差分画像702、現像のみ診断用画像61Cを解析して、原因情報805を取得する。
CPU11aは、露光対応差分画像701を解析し、露光対応差分画像701が予め定められた状態にある場合、画像欠陥の原因となっている装置が、露光装置102であると特定する。
具体的には、サーバ装置200のCPU11aは、露光対応差分画像701に、左側画像欠陥96Aなど、予め定められた形態の画像欠陥が存在する場合、画像欠陥の原因となっている装置が、露光装置102であると特定する。
【0130】
また、CPU11aは、帯電対応差分画像702を解析し、帯電対応差分画像702が予め定められた状態にある場合、画像欠陥の原因となっている装置が、帯電装置101Cであると特定する。
具体的には、CPU11aは、帯電対応差分画像702に、濃度ムラ画像欠陥96Bなど、予め定められた形態の画像欠陥が存在する場合、画像欠陥の原因となっている装置が、帯電装置101Cであると特定する。
【0131】
また、CPU11aは、現像のみ診断用画像61Cを解析し、現像のみ診断用画像61Cが予め定められた状態にある場合、画像欠陥の原因となっている装置が、現像装置103であると特定する。
具体的には、CPU11aは、現像のみ診断用画像61Cに、右側画像欠陥96Cなど、予め定められた形態の画像欠陥が存在する場合、画像欠陥の原因となっている装置が、現像装置103であると特定する。
【0132】
そして、サーバ装置200のCPU11aは、受け付け用画面231の生成にあたっては、生成するこの受け付け用画面231に、取得した原因情報805を含めるようにする。
言い換えると、この場合、サーバ装置200のCPU11aは、受け付け用画面231に、原因情報805として、画像欠陥の原因となっている装置についての情報を含めるようにする。
これにより、
図17に示した画面が生成される。
【0133】
なお、
図17では、画像欠陥の原因となっている装置についての情報が、列挙される形で表示されているが、画像欠陥の原因となっている装置についての情報の表示形態は、これに限られない。
例えば、基準診断用画像61Aに生じている画像欠陥と、画像欠陥の原因となっている装置についての情報とが対応付けられた形となるように、この装置についての情報が表示されるようにしてもよい。
【0134】
画像欠陥と、画像欠陥の原因となっている装置についての情報とが対応付けられた形となるようにする場合は、例えば、画像欠陥が存在する箇所に、装置についての情報が表示されるようにする。
あるいは、例えば、画像欠陥と、装置についての情報とを結ぶ線が表示されるようにするなど、画像欠陥と、装置についての情報とが対応付いていることを示す画像が表示されるようにしてもよい。
【0135】
〔受け付け用画面の他の一例〕
図18(A)、(B)は、ユーザ端末300に表示される受け付け用画面231の他の一例を示した図である。
受け付け用画面231における原因情報805の表示の形態は、当初からこの原因情報805が受け付け用画面231に表示される形態に限られない。
ユーザが、受け付け用画面231に表示されている基準診断用画像61Aの一部を選択した場合に、この一部に対応する原因情報805が表示されるようにしてもよい。
【0136】
図18に示す例では、
図18(A)の符号18Aで示すように、ユーザが、基準診断用画像61Aに存在する右側画像欠陥96Cを選択した場合を例示している。
この場合、処理例では、この選択に応じて、
図18(B)に示すように、受け付け用画面231に、原因情報805が表示される。
具体的には、この処理例では、画像欠陥の原因となっている装置が現像装置であることを示す原因情報805が表示される。
【0137】
この処理例では、ユーザが、ユーザ端末300に対する操作を行って、受け付け用画面231に表示されている基準診断用画像61Aに存在する画像欠陥を選択すると、選択されたこの画像欠陥を特定するための情報が、サーバ装置200へ送信される。
サーバ装置200のCPU11aは、これに応じて、ユーザが選択した画像欠陥を特定する。
【0138】
次いで、サーバ装置200のCPU11aは、この画像欠陥の原因となっている装置についての情報が含まれる新たな受け付け用画面231を生成する。
次いで、サーバ装置200のCPU11aは、生成したこの新たな受け付け用画面231を、ユーザ端末300へ送信する。
これにより、
図18(B)に示すように、受け付け用画面231に、画像欠陥に対応する原因情報805が表示される。
【0139】
なお、図示は省略するが、ユーザが、ユーザ端末300に対する操作を行って、基準診断用画像61A(
図18(A)参照)の存在する左側画像欠陥96Aを選択した場合には、受け付け用画面231に、画像欠陥の原因となっている装置が露光装置102であることを示す原因情報805が表示される。
また、ユーザが、ユーザ端末300に対する操作を行って、基準診断用画像61Aの中央部を指すなど、基準診断用画像61Aの存在する濃度ムラ画像欠陥96Bを選択した場合には、受け付け用画面231に、画像欠陥の原因となっている装置が帯電装置101Cであることを示す原因情報805が表示される。
【0140】
なお、受け付け用画面231に表示される原因情報805は、対応差分画像や現像のみ診断用画像61Cを基に取得された原因情報805に限られない。
基準診断用画像61Aに存在する、特定の形態の画像欠陥を基に、原因情報805を取得し、この原因情報805が受け付け用画面231に表示されるようにしてもよい。
具体的には、例えば、上記の通り、基準診断用画像61Aに現れている画像欠陥が、帯電装置101Cに起因すると認められる、特定の形態を有する画像欠陥である場合に、画像欠陥の原因となっている装置が帯電装置101Cであることを示す原因情報805が、受け付け用画面231に表示されるようにしてもよい。
【0141】
〔処置情報に基づかない予想画像の生成処理〕
上記に説明した処理例では、ユーザによる処置の特定が行われた後に、予想画像301が生成される場合の処理を一例に説明した。
言い換えると、上記に説明した処理例では、ユーザによる処置の特定が行われた後、特定されたこの処置についての情報である処置情報に基づき、基準診断用画像61Aに重ね合わされる補正用画像を特定した。
そして、特定したこの補正用画像と基準診断用画像61Aとを重ね合わせることで、予想画像301を生成した。
【0142】
予想画像301の生成の態様は、これに限らず、処置情報を用いずに予想画像301を生成してもよい。より具体的には、例えば、ユーザが取り得る全ての処置の各々に対応する形で、予想画像301を生成してもよい。
なお、
図3~
図9において説明した処理例においても、処置情報を用いずに予想画像301を生成してもよい。
図3~
図9において説明した処理例では、処置情報に基づき、予想画像301を生成したが、
図3~
図9において説明した処理例においても、ユーザが取り得る全ての処置の各々に対応する形で、予想画像301を生成してもよい。
【0143】
ここで、
図10以降において説明した処理例においては、ユーザが取り得る処置として、以下の8通りの処置が存在する。この8通りの処置の全ての処置に対応する形で、8つの予想画像301を生成してもよい。
8通りの処置:
・処置を行わない。
・露光装置102のみ交換する。
・感光体ドラム101および帯電装置101Cのみ交換する。
・現像装置103のみ交換する。
・露光装置102と、感光体ドラム101と帯電装置101Cとを交換する。
・露光装置102と、現像装置103とを交換する。
・感光体ドラム101と帯電装置101Cと、現像装置103とを交換する。
・露光装置102と、感光体ドラム101と帯電装置101Cと、現像装置103とを交換する。
【0144】
8つの予想画像301を生成する場合は、生成するこの8つの予想画像301を、サーバ装置200の2次記憶部12(
図2参照)に格納しておく。
そして、サーバ装置200は、ユーザが選択した処置についての情報である処置情報が、ユーザ端末300から送信されてくると、上記の8つの予想画像301の中から、この処置情報に対応する予想画像301を特定して取得する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、上記と同様、処置の候補についての情報と、取得したこの予想画像301とが含まれるユーザ画面801(
図16参照)を生成する。
【0145】
上記では、受け付け用画面231の生成が行われた後に、予想画像301が生成される場合の処理を一例に説明したが、予想画像301の生成のタイミングはこれに限らない。
予想画像301は、受け付け用画面231の生成が行われる前に生成してもよい。
ユーザ端末300からサーバ装置200へ読み取り画像データが送信されてきた場合、サーバ装置200のCPU11aは、まず、予想画像301を生成し、次いで、受け付け用画面231を生成してもよい。
予想画像301を、受け付け用画面231の生成が行われる前に生成する場合は、処置情報が未だ取得されていない状態で、予想画像301を生成することになる。
この場合は、例えば、上記の通り、8通りの処置の全ての処置の各々に対応する形で予想画像301を生成し、8つの予想画像301を生成する。
【0146】
ここで、露光無し診断用画像61B(
図14(B)参照)は、画像形成装置100を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第1作動無し画像として捉えることができる。
また、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)は、作動しないこの一以上の装置の数よりも少ない数の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第2作動無し画像として捉えることができる。
【0147】
より具体的には、露光無し診断用画像61Bは、画像形成装置100を構成する複数の装置のうちの一つの装置の一例である露光装置102が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第1作動無し画像として捉えることができる。
また、基準診断用画像61Aは、作動しないこの一つの装置である露光装置102の数よりも少ない数の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第2作動無し画像として捉えることができる。
【0148】
ここで、上記の「少ない数」には、零も含む。
基準診断用画像61Aは、作動しない上記の1つの装置である露光装置102の数よりも少ない数である零の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第2作動無し画像として捉えることができる。
本実施形態では、この第1作動無し画像と第2画像作動無し画像とに基づき、予想画像301を生成する。
【0149】
より具体的には、本実施形態では、この第1作動無し画像と第2作動無し画像との違いについての情報である違い情報を取得する。
具体的には、本実施形態では、この違い情報の一例として、上記の露光対応差分画像701を取得する。この露光対応差分画像701には、第1作動無し画像と第2作動無し画像との違いについての情報が含まれる。
【0150】
次いで、本実施形態では、違い情報の一例としてのこの露光対応差分画像701と、画像形成装置100の複数の装置が作動したうえで画像形成装置100が形成した画像の一例である基準診断用画像61A(
図14(A)参照)とに基づき、予想画像301(
図14では不図示)を生成する。
言い換えると、本実施形態では、この露光対応差分画像701と、帯電装置101C、露光装置102、現像装置103の全てが作動したうえで画像形成装置100が形成した画像の一例である基準診断用画像61Aとに基づき、予想画像301を生成する。
【0151】
より具体的には、本実施形態では、基準診断用画像61Aの成分から、違い情報の一例である露光対応差分画像701により特定される像の成分を減じることにより得られる成分に基づき、予想画像301を生成する。
本実施形態では、上記の通り、基準診断用画像61Aに対して、露光対応差分画像701を基に得られた露光対応補正用画像501を重ね合わせる処理を行う。
この重ね合わせる処理は、基準診断用画像61Aの成分から、露光対応差分画像701により特定される像の成分を減じる処理を行っていると言える。
【0152】
また、本実施形態では、現像のみ診断用画像61C(
図14(C)参照)を、作動しない一以上の装置の数よりも多い数の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第2作動無し画像として捉えることができる。
本実施形態では、露光無し診断用画像61B(
図14(B)参照)を、一以上の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第1作動無し画像として捉えることができる。
さらに、本実施形態では、現像のみ診断用画像61Cを、この一以上の装置の数よりも多い数の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した第2作動無し画像として捉えることができる。
【0153】
本実施形態では、露光無し診断用画像61Bは、画像形成装置100を構成する複数の装置のうちの一つの装置である露光装置102が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第1作動無し画像として捉えることができる。
また、本実施形態では、現像のみ診断用画像61Cは、作動しないこの一つの装置である露光装置102の数よりも多い数の装置である、帯電装置101C、露光装置102の二つの装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第2作動無し画像として捉えることができる。
本実施形態では、この第1作動無し画像と第2画像作動無し画像とに基づき、予想画像301を生成する。
【0154】
より具体的には、本実施形態では、この第1作動無し画像と第2作動無し画像との違いについての情報である違い情報の一例である帯電対応差分画像702と、画像形成装置100の複数の装置が作動したうえで画像形成装置100が形成した画像である基準診断用画像61Aとに基づき、予想画像301を生成する。
より具体的には、本実施形態では、違い情報の一例であるこの帯電対応差分画像702と、画像形成装置100に設けられた帯電装置101C、露光装置102、現像装置103の全てが作動したうえで画像形成装置100が形成した画像である基準診断用画像61Aとに基づき、予想画像301を生成する。
【0155】
より具体的には、本実施形態では、基準診断用画像61Aの成分から、違い情報の一例であるこの帯電対応差分画像702の成分を減じることにより得られる成分に基づき、予想画像301を生成する。
本実施形態では、上記の通り、基準診断用画像61Aに対して、帯電対応差分画像702を基に得られた帯電対応補正用画像502を重ね合わせる処理を行う。この重ね合わせる処理は、基準診断用画像61Aの成分から、帯電対応差分画像702により特定される像の成分を減じる処理を行っていると言える。
【0156】
本実施形態では、第1作動無し画像が得られる際に作動する装置の数と、第2作動無し画像が得られる際に作動する装置の数との差が、1となっている。
ところで、これに限らず、第1作動無し画像が得られる際に作動する装置の数と、第2作動無し画像が得られる際に作動する装置の数との差は、2以上であってもよい。
差を2以上とすると、差が1である場合に比べて、画像欠陥の原因となる装置を絞りにくくはなるが、差が2以上であっても、本実施形態の処理を全く行わない構成に比べれば、画像欠陥の原因となる装置を特定しやすくなる。
【0157】
さらに、本実施形態では、帯電装置101Cおよび露光装置102が作動せず現像装置103のみが作動する状態で画像形成装置100が形成した画像と、帯電装置101C、露光装置102、現像装置103の全てが作動する状態で画像形成装置100が形成した画像とに基づいても、予想画像301が生成される。
本実施形態では、帯電装置101Cおよび露光装置102が作動せず現像装置103のみが作動する状態で画像形成装置100が形成した画像として、上記の現像のみ診断用画像61Cが得られる。
【0158】
さらに、本実施形態では、帯電装置101C、露光装置102、現像装置103の全てが作動する状態で画像形成装置100が形成した画像として、上記の基準診断用画像61Aが得られる。
そして、本実施形態では、現像のみ診断用画像61Cと基準診断用画像61Aとに基づいても、予想画像301が生成される。
【0159】
この予想画像301の生成にあたっては、基準診断用画像61Aの成分から、現像のみ診断用画像61Cの成分を減じることにより得られる成分に基づき、この予想画像301が生成される。
本実施形態では、上記の通り、基準診断用画像61Aに対して、現像のみ診断用画像61Cを基に得られた現像対応補正用画像503を重ね合わせる処理を行う。
この重ね合わせる処理は、基準診断用画像61Aの成分から、現像のみ診断用画像61Cにより特定される像の成分を減じる処理を行っていると言える。
【0160】
さらに、本実施形態では、受け付け用画面231(
図17、18参照)に含まれる上記の原因情報805についても、作動無し画像に基づき取得されることになる。
本実施形態では、上記の通り、ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面231が生成される。
生成されるこの受け付け用画面231には、
図17、18に示した通り、画像形成装置100が形成した画像の一例としての基準診断用画像61Aと、この基準診断用画像61Aに生じている画像欠陥の原因についての情報である原因情報805とが含まれる。
【0161】
本実施形態では、この原因情報805についても、作動無し画像に基づき取得される。
具体的には、この原因情報805についても、画像形成装置100を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第1作動無し画像と、作動しないこの一以上の装置の数よりも多い数又は少ない数の装置が作動しない状態で画像形成装置100が形成した画像である第2作動無し画像とに基づき、この原因情報805が取得される。
【0162】
ここで、上記の通り、第1作動無し画像としては、露光無し診断用画像61B(
図14(B)参照)が一例に挙げられ、また、第2作動無し画像としては、基準診断用画像61A(
図14(A)参照)が一例に挙げられる。
本実施形態では、第1作動無し画像の一例としてのこの露光無し診断用画像61Bと、第2作動無し画像の一例としてのこの基準診断用画像61Aとを基に得られる上記の露光対応差分画像701を基に、原因情報805が取得される。
【0163】
また、その他に、第1作動無し画像としては、露光無し診断用画像61Bが一例に挙げられ、第2作動無し画像としては、現像のみ診断用画像61C(
図14(C)参照)が一例に挙げられる。
本実施形態では、第1作動無し画像の一例としてのこの露光無し診断用画像61Bと、第2作動無し画像の一例としてのこの現像のみ診断用画像61Cとを基に得られる上記の帯電対応差分画像702を基に、原因情報805が取得される。
【0164】
また、本実施形態では、原因情報805は、上記の通り、現像のみ診断用画像61Cに基づいても取得される。
具体的には、本実施形態では、帯電装置101Cおよび露光装置102が作動せず現像装置103が作動する状態で画像形成装置100が形成した現像のみ診断用画像61Cに基づいても、原因情報805が取得される。
【0165】
〔画像形成ユニット間において装置の一部を交換する場合の予想画像〕
次に、画像形成ユニット98間において装置の一部を交換する場合の予想画像301について説明する。
上記では、装置を、新たな装置に交換する場合における予想画像301を生成する場合を一例に説明した。
予想画像301の生成にあたっては、これに限らず、一の画像形成ユニット98に含まれる装置と、他の画像形成ユニット98に含まれる装置とを交換することを想定した場合の予想画像301を生成してもよい。
【0166】
より具体的には、一の画像形成ユニット98についての予想画像301の生成にあたり、他の画像形成ユニット98に設けられた装置がこの一の画像形成ユニット98に装着された場合の予想画像301を生成してもよい。
また、この他の画像形成ユニット98についての予想画像301の生成にあたり、この一の画像形成ユニット98に設けられた装置がこの他の画像形成ユニット98に装着された場合の予想画像301を生成してもよい。
【0167】
ここでは、一例として、マゼンタに対応する画像形成ユニット98に含まれる装置と、イエローの画像形成ユニット98に含まれる装置とを交換することを想定した場合の予想画像301の生成処理について説明する。
より具体的には、
図10の符号10Mで示した、マゼンタに対応する画像形成ユニット98に含まれる装置と、
図10の符号10Yで示した、イエローの画像形成ユニット98に含まれる装置とを交換することを想定した場合の予想画像301の生成処理について説明する。
【0168】
より具体的には、ここでは、例えば、マゼンタに対応する画像形成ユニット98により形成される画像の質が低い場合を想定する。
さらに、ここでは、マゼンタに対応する画像形成ユニット98に含まれる装置と、イエローの画像形成ユニット98に含まれる装置とを交換して、マゼンタに対応する画像形成ユニット98により形成される画像の質を向上させる場合を想定する。
【0169】
さらに、ここでは、マゼンタの画像形成ユニット98に含まれる帯電装置101Cに起因して、マゼンタの画像形成ユニット98により形成される画像に画像欠陥が生じている場合を想定する。
そして、ここでは、マゼンタの画像形成ユニット98に含まれる帯電装置101Cと、イエローの画像形成ユニット98に含まれる帯電装置101Cとを交換して、マゼンタに対応する画像形成ユニット98により形成される画像の質を向上させる場合を想定する。
なお、帯電装置101Cの交換の際には、上記の通り、感光体ドラム101も併せて交換される。
【0170】
マゼンタの画像形成ユニット98に含まれる帯電装置101Cに起因して、マゼンタに対応するこの画像形成ユニット98により形成される画像の質が低くなっている場合、マゼンタとイエローとの間において帯電装置101Cを交換すると、イエローの画像の質が低下することになる。
ところで、イエローの画像は目立ちにくく、イエローの画像の質が低下しても、画像の質の低下は、目立ちにくい。
マゼンタに対応する画像形成ユニット98に含まれる帯電装置101Cと、イエローに対応する画像形成ユニット98に含まれる帯電装置101Cとを交換すると、用紙P上に形成される画像の全体としては、質が向上したように見えるようになる。
【0171】
以上の状況下において、マゼンタの画像形成ユニット98についての予想画像301を生成する場合は、マゼンタについての基準診断用画像61A(
図14(A)参照)と、マゼンタについての帯電対応補正用画像502と、イエローについての帯電対応差分画像702とに基づき、マゼンタについての予想画像301を生成する。
具体的には、マゼンタについての基準診断用画像61Aと、マゼンタについての帯電対応補正用画像502と、イエローについての帯電対応差分画像702とを重ね合わせて、マゼンタについての予想画像301を生成する。
【0172】
マゼンタについての基準診断用画像61Aと、マゼンタについての帯電対応補正用画像502とを重ね合わせると、マゼンタの帯電装置101Cに起因する上記の濃度ムラ画像欠陥96Bなどの画像欠陥が、マゼンタについての基準診断用画像61Aから消える。
さらに、この処理例では、基準診断用画像61Aに対して、イエローについての帯電対応差分画像702がさらに重ね合わされる。
これにより、この場合、生成される、マゼンタの予想画像301に、イエローの帯電装置101Cの状態が反映される。
【0173】
この場合、マゼンタの画像形成ユニット98に対して、イエローの画像形成ユニット98に設けられている帯電装置101Cが実際には装着されない場合でも、マゼンタの画像形成ユニット98についての予想画像301が得られる。
より具体的には、マゼンタの画像形成ユニット98についての予想画像301であって、このマゼンタの画像形成ユニット98に対して、イエローの画像形成ユニット98に設けられている帯電装置101Cが装着された場合の予想画像301が得られる。
【0174】
また、イエローの画像形成ユニット98についての予想画像301を生成する場合は、イエローについての基準診断用画像61A(
図14(A)参照)と、イエローについての帯電対応補正用画像502と、マゼンタについての帯電対応差分画像702とに基づき、イエローについての予想画像301を生成する。
具体的には、イエローについての基準診断用画像61Aと、イエローについての帯電対応補正用画像502と、マゼンタについての帯電対応差分画像702とを重ね合わせて、イエローについての予想画像301を生成する。
【0175】
なお、その他に、例えば、マゼンタの画像形成ユニット98に含まれる現像装置103と、イエローの画像形成ユニット98に含まれる現像装置103とを交換する場合も想定される。
この場合は、マゼンタについての基準診断用画像61Aと、マゼンタについての現像対応補正用画像503と、イエローについての現像のみ診断用画像61Cとに基づき、マゼンタについての予想画像301の生成を行える。
また、この場合、イエローについての基準診断用画像61Aと、イエローについての現像対応補正用画像503と、マゼンタについての現像のみ診断用画像61Cとに基づき、イエローについての予想画像301の生成を行える。
【0176】
また、その他に、例えば、マゼンタの画像形成ユニット98に含まれる露光装置102と、イエローの画像形成ユニット98に含まれる露光装置102とを交換する場合も想定される。
この場合は、マゼンタについての基準診断用画像61Aと、マゼンタについての露光対応補正用画像501と、イエローについての露光対応差分画像701とに基づき、マゼンタについての予想画像301の生成を行える。
また、この場合、イエローについての基準診断用画像61Aと、イエローについての露光対応補正用画像501と、マゼンタについての露光対応差分画像701とに基づき、イエローについての予想画像301の生成を行える。
【0177】
本実施形態の画像形成装置100には、上記の通り、画像を形成する複数の画像形成ユニット98であって複数の装置により構成された複数の画像形成ユニット98が設けられている。
本実施形態では、上記の通り、処置情報により特定される処置が、一の画像形成ユニット98を構成する装置と他の画像形成ユニット98を構成する装置との交換である場合において、一の画像形成ユニット98が形成する画像についての予想画像301を生成する場合は、第1の違い情報と第2の違い情報とを取得することになる。
【0178】
具体的には、本実施形態では、第1の違い情報として、一の画像形成ユニット98を構成する複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態でこの一の画像形成ユニット98が形成した画像と、この交換対象となる装置が作動しない状態でこの一の画像形成ユニット98が形成した画像との違いについての情報を取得する。
また、本実施形態では、第2の違い情報として、他の画像形成ユニット98を構成する複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態でこの他の画像形成ユニット98が形成した画像と、この交換対象となる装置が作動しない状態でこの他の画像形成ユニット98が形成した画像との違いについての情報を取得する。
【0179】
マゼンタとイエローとの間において帯電装置101Cを交換する上記の例を挙げて具体的に説明する。
本実施形態では、マゼンタの画像形成ユニット98を構成する複数の装置のうちの帯電装置101Cが作動する状態でこのマゼンタの画像形成ユニット98が形成した画像と、この帯電装置101Cが作動しない状態でマゼンタの画像形成ユニット98が形成した画像との違いについての情報を、第1の違い情報として取得する。
より具体的には、本実施形態では、第1の違い情報として、マゼンタについての帯電対応差分画像702(
図14参照)を取得する。
【0180】
また、本実施形態では、イエローの画像形成ユニット98を構成する複数の装置のうちの帯電装置101Cが作動する状態でこのイエローの画像形成ユニット98が形成した画像と、この帯電装置101Cが作動しない状態でイエローの画像形成ユニット98が形成した画像との違いについての情報を、第2の違い情報として取得する。
より具体的には、本実施形態では、第2の違い情報として、イエローについての帯電対応差分画像702を取得する。
【0181】
そして、本実施形態では、マゼンタに対応する一の画像形成ユニット98が形成する画像についての予想画像301を生成するにあたっては、この一の画像形成ユニット98を構成する複数の装置が作動する状態でこの一の画像形成ユニット98が形成した画像と、第1の違い情報と、第2の違い情報とに基づき、予想画像301を生成する。
【0182】
より具体的には、マゼンタについての予想画像301の生成にあたっては、マゼンタの画像形成ユニット98を構成する複数の装置である帯電装置101C、露光装置102、現像装置103が作動する状態でこのマゼンタの画像形成ユニット98が形成した画像である基準診断用画像61Aと、第1の違い情報と、第2の違い情報とに基づき、マゼンタの画像形成ユニット98が形成する画像についての予想画像301を生成する。
【0183】
より具体的には、複数の装置である帯電装置101C、露光装置102、現像装置103が作動する状態でマゼンタの画像形成ユニット98が形成した画像である基準診断用画像61Aの成分に対して、第1の違い情報により特定される像の成分が減じられる処理が行われ第2の違い情報により特定される像の成分が加えられる処理が行われることにより得られる成分に基づき、マゼンタについての予想画像301を生成する。
より具体的には、マゼンタの画像形成ユニット98が形成した基準診断用画像61Aの成分に対して、マゼンタについての帯電対応差分画像702により特定される像の成分が減じられる処理が行われ且つイエローについての帯電対応差分画像702により特定される像の成分が加えられる処理が行われることにより得られる成分に基づき、マゼンタについての予想画像301を生成する。
【0184】
本実施形態の処理では、マゼンタの画像形成ユニット98についての予想画像301であって装置の一部の一例である帯電装置101Cが交換される場合における予想画像301を生成するにあたっては、マゼンタについての基準診断用画像61Aに対して、マゼンタについての帯電対応補正用画像502が重ね合わされる処理が行われる。
この処理は、マゼンタの画像形成ユニット98が形成した基準診断用画像61Aの成分から、第1の違い情報の一例である、マゼンタについての帯電対応差分画像702により特定される像の成分が減じられる処理が行われていると言える。
【0185】
また、本実施形態では、マゼンタの画像形成ユニット98についての予想画像301であって装置の一部の一例である帯電装置101Cが交換される場合における予想画像301を生成するにあたっては、マゼンタについての基準診断用画像61Aに対して、イエローについての帯電対応差分画像702が重ね合わされる処理が行われる。
この処理は、マゼンタの画像形成ユニット98が形成した基準診断用画像61Aの成分に対して、第2の違い情報の一例である、イエローについての帯電対応差分画像702により特定される像の成分が加えられる処理が行われていると言える。
以上の処理によって、一の画像形成ユニット98の一例であるマゼンタの画像形成ユニット98についての予想画像301であって、装置の一部が交換される場合の予想画像301が得られる。
【0186】
〔処置の候補の通知処理〕
また、その他に、処置の候補についての情報のユーザへの提示にあたっては、全ての処置の候補を提示せずに、ユーザが予め登録した条件に合致した処置の候補のみが提示されるようにしてもよい。
本実施形態では、
図13にて示したように、受け付け用画面231に処置の候補が表示され、この受け付け用画面231を通じて、ユーザに対して、処置の候補が提示される。
この受け付け用画面231に表示される処置の候補は、ユーザが予め登録した条件に基づき決定してもよい。
【0187】
ユーザが予め登録した条件に合致した処置の候補のみが提示されるようにする場合は、ユーザが、予め、例えば、ユーザ端末300を通じて、装置毎に、装置の交換に要するコスト、装置の交換に要する所要時間、装置の交換の難易度等についての情報を登録する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、受け付け用画面231の生成にあたっては、ユーザが登録したこの情報に基づき、複数の処置の候補の中から処置の候補を選択し、選択した処置の候補が、受け付け用画面231に含まれるようにする。
【0188】
具体例を挙げてさらに説明すると、ユーザは、希望する条件として、例えば、処置の時間として許容できる時間である最長許容時間や、処理に要する費用として許容できる費用である最大許容費用についての情報を登録する。
そして、この場合、サーバ装置200のCPU11aは、受け付け用画面231の生成にあたり、処置に要する時間が最長許容時間に収まる装置や、処置に要する費用が最大許容費用に収まるようになる装置を特定する。そして、特定した装置が、処置の候補として、受け付け用画面231に含まれるようにする。
【0189】
この場合、ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面231であって、ユーザが入力した条件を満足する処置の候補が含まれる受け付け用画面231が生成される。
なお、本実施形態では、
図4に示した画面201でも、処置の候補が表示されるが、この画面201の生成にあたっても、ユーザが予め登録した条件に合致した処置の候補のみが含まれるようにしてもよい。
【0190】
また、その他に、上記の
図4にて示した画面201や、上記の
図13にて示した受け付け用画面231など、処置の候補が表示される画面には、処置の候補毎に、処置に必要な時間である所要時間や、処置に要するコスト等についての情報が表示されるようにしてもよい。
言い換えると、処置の候補が表示される画面には、処置の候補の各々に対応する形で、処置に必要な時間である所要時間や、処置に要するコスト等についての情報が表示されるようにしてもよい。
【0191】
また、その他に、
図13にて示した受け付け用画面231には、
図4にて示した表示例と同様、基準診断用画像61Aについての評価情報を含めるようにしてもよい。
この場合は、サーバ装置200のCPU11aが、受け付け用画面231の生成前に、基準診断用画像61Aについての診断を行って、複数の診断項目の各々についての診断結果を取得する。そして、サーバ装置200のCPU11aは、取得したこの診断結果を基に、評価情報を取得する。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、この評価情報が受け付け用画面231に含まれるようにして、評価情報が含まれる受け付け用画面231を生成する。
【0192】
また、その他に、
図16に示した、予想画像301が含まれるユーザ画面801の生成にあたっては、
図5にて示した表示例と同様、この予想画像301の評価情報が、このユーザ画面801に含まれるようにしてもよい。
ユーザ画面801に、予想画像301の評価情報を含める場合、サーバ装置200のCPU11aは、予想画像301についての診断を行って、複数の診断項目の各々についての診断結果を取得する。そして、サーバ装置200のCPU11aは、取得したこの診断結果を基に、予想画像301の評価情報をする。
そして、サーバ装置200のCPU11aは、この評価情報がユーザ画面801に含まれるようにして、予想画像301についての評価情報が含まれるユーザ画面801を生成する。
【0193】
(付記)
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得し、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する、
情報処理システム。
(((2)))
前記プロセッサは、
ユーザによる処置の特定が行われる前に前記画像形成装置が実際に形成した画像を読み取ることにより得られた読み取り画像を取得し、
前記読み取り画像と前記処置情報とを基に、前記予想画像を生成する、
(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
前記プロセッサは、
前記処置情報に基づき、前記読み取り画像の少なくとも一部の変更を行い、変更を行った後の当該読み取り画像を、前記予想画像として生成する、
(((2)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
前記プロセッサは、
前記処置情報に基づき、前記読み取り画像を解析することにより得られた情報である解析情報の少なくとも一部の変更を行い、変更を行った後の当該解析情報を基に、前記予想画像を生成する、
(((2)))に記載の情報処理システム。
(((5)))
ユーザは、提示された処置の候補の中から処置の選択を行うことで、処置の特定を行い、
前記プロセッサは、
前記画像形成装置が実際に形成した画像を基に、ユーザに提示される処置の候補を特定する、
(((1)))に記載の情報処理システム。
(((6)))
前記プロセッサは、
生成した前記予想画像の評価を行い、当該予想画像についての評価情報を生成する、
(((1)))に記載の情報処理システム。
(((7)))
前記プロセッサは、
前記予想画像と前記評価情報とを含む画面を生成する、
(((6)))に記載の情報処理システム。
(((8)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置についての情報である処置情報を取得し、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する、
情報処理システム。
(((9)))
前記プロセッサは、
前記処置情報として、ユーザが前記画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得し、
ユーザが特定した処置についての情報である前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像を、前記予想画像として生成する、
(((8)))に記載の情報処理システム。
(((10)))
前記プロセッサは、
前記画像形成装置を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第1作動無し画像と、作動しない当該一以上の装置の数よりも多い数又は少ない数の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第2作動無し画像とに基づき、前記予想画像を生成する、
(((8)))に記載の情報処理システム。
(((11)))
前記プロセッサは、
前記第1作動無し画像と前記第2作動無し画像との違いについての情報である違い情報と、前記画像形成装置の前記複数の装置が作動したうえで当該画像形成装置が形成した画像とに基づき、前記予想画像を形成する、
(((10)))に記載の情報処理システム。
(((12))
前記プロセッサは、
前記画像形成装置の前記複数の装置が作動したうえで当該画像形成装置が形成した前記画像の成分から、前記違い情報により特定される像の成分を減じることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、
(((11)))に記載の情報処理システム。
(((13)))
前記画像形成装置には、像保持体の帯電を行う帯電装置と、当該帯電装置による帯電が行われた当該像保持体に対する露光を行う露光装置と、当該露光装置による露光が行われた当該像保持体に現像剤を付着させる現像装置とが設けられ、
前記プロセッサは、
前記帯電装置、前記露光装置が作動せず前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した画像と、当該帯電装置、当該露光装置、当該現像装置が作動する状態で当該画像形成装置が形成した画像とに基づき、前記予想画像を生成する、
(((8)))に記載の情報処理システム。
(((14)))
前記プロセッサは、
前記帯電装置、前記露光装置、前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した前記画像の成分から、当該帯電装置、当該露光装置が作動せず当該現像装置が作動する状態で当該画像形成装置が形成した前記画像の成分を減じることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、
(((13)))に記載の情報処理システム。
(((15)))
前記プロセッサは、
ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面あって、前記画像形成装置が形成した画像と、当該画像形成装置が形成した当該画像に生じている画像欠陥の原因についての情報である原因情報とが含まれる受け付け用画面を生成する、
(((9)))に記載の情報処理システム。
(((16)))
前記プロセッサは、
前記画像形成装置を構成する複数の装置のうちの一以上の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第1作動無し画像と、作動しない当該一以上の装置の数よりも多い数又は少ない数の装置が作動しない状態で当該画像形成装置が形成した画像である第2作動無し画像とに基づき、前記原因情報を取得する、
(((15)))に記載の情報処理システム。
(((17)))
前記画像形成装置には、像保持体の帯電を行う帯電装置と、当該帯電装置による帯電が行われた当該像保持体に対する露光を行う露光装置と、当該露光装置による露光が行われた当該像保持体に現像剤を付着させる現像装置とが設けられ、
前記プロセッサは、
前記帯電装置、前記露光装置が作動せず前記現像装置が作動する状態で前記画像形成装置が形成した画像に基づき、前記原因情報を取得する、
(((15)))に記載の情報処理システム。
(((18)))
前記画像形成装置には、画像を形成する複数の画像形成ユニットであって複数の装置により構成された複数の画像形成ユニットが設けられ、
前記プロセッサは、
前記処置情報により特定される処置が、一の前記画像形成ユニットを構成する装置と他の前記画像形成ユニットを構成する装置との交換である場合において、当該一の画像形成ユニットが形成する画像についての前記予想画像を生成する場合、
前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像と、当該交換対象となる装置が作動しない状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像との違いについての情報である第1の違い情報と、
前記他の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置のうちの交換対象となる装置が作動する状態で当該他の画像形成ユニットが形成した画像と、当該交換対象となる装置が作動しない状態で当該他の画像形成ユニットが形成した画像との違いについての情報である第2の違い情報と、
を取得し、
前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した画像と、前記第1の違い情報と、前記第2の違い情報とに基づき、当該一の画像形成ユニットが形成する画像についての前記予想画像を生成する、
(((8)))に記載の情報処理システム。
(((19)))
前記プロセッサは、
前記一の画像形成ユニットを構成する前記複数の装置が作動する状態で当該一の画像形成ユニットが形成した前記画像の成分に対して、前記第1の違い情報により特定される像の成分が減じられる処理が行われ前記第2の違い情報により特定される像の成分が加えられる処理が行われることにより得られる成分に基づき、前記予想画像を生成する、
(((18)))に記載の情報処理システム。
(((20)))
前記プロセッサは、
ユーザによる処置の特定の受け付けに用いられる受け付け用画面であって、ユーザが入力した条件を満足する処置の候補が含まれる当該受け付け用画面を生成する、
(((9)))に記載の情報処理システム。
(((21)))
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置であってユーザが特定した処置についての情報である処置情報を取得する機能と、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
(((22)))
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置に対して行うことが可能な処置についての情報である処置情報を取得する機能と、
前記処置情報により特定される処置が行われた後に前記画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される画像である予想画像を生成する機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【0194】
(((1)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
(((2)))に係る情報処理システムによれば、ユーザによる処置の特定が行われる前に画像形成装置が実際に形成した画像を読み取ることにより得られた読み取り画像を基にした予想画像を生成することが可能となる。
(((3)))に係る情報処理システムによれば、ユーザによる処置の特定が行われる前に画像形成装置が実際に形成した画像を読み取ることにより得られた読み取り画像を基にした予想画像を生成することが可能となる。
(((4)))に係る情報処理システムによれば、読み取り画像を解析することにより得られた情報である解析情報を基にして、予想画像を生成することが可能となる。
(((5)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置の状態に応じた、処置の候補を、ユーザに提示することが可能となる。
(((6)))に係る情報処理システムによれば、予想画像についての評価情報が生成されない場合に比べ、ユーザが、予想画像についての評価を行いやすくなる。
(((7)))に係る情報処理システムによれば、予想画像と評価情報とが別々の画面に含まれる場合に比べ、ユーザが、予想画像および評価情報の両者の参照を行いやすくなる。
(((8)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
(((9)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置であってユーザが特定した処置の影響を把握できるようにすることができる。
(((10)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、画像形成装置を構成する一部の装置を新たな装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
(((11)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、画像形成装置を構成する一部の装置を新たな装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
(((12)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、画像形成装置を構成する一部の装置を新たな装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
(((13)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、現像装置を新たな現像装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
(((14)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置が画像を形成した場合に得られると予想される予想画像であって、現像装置を新たな現像装置に交換した場合を想定した場合の予想画像を取得することが可能になる。
(((15)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置が形成した画像に生じている画像欠陥の原因についての情報である原因情報をユーザに通知することが可能になる。
(((16)))に係る情報処理システムによれば、画像形成装置が形成する画像に基づき、原因情報を取得することが可能になる。
(((17)))に係る情報処理システムによれば、画像欠陥の原因が現像装置にあるか否かの特定を行える。
(((18)))に係る情報処理システムによれば、一の画像形成ユニットを構成する装置と他の画像形成ユニットを構成する装置とを交換する場合を想定した場合における、一の画像形成ユニットについての予想画像を取得できる。
(((19)))に係る情報処理システムによれば、一の画像形成ユニットを構成する装置と他の画像形成ユニットを構成する装置とを交換する場合を想定した場合における、一の画像形成ユニットについての予想画像を取得できる。
(((20)))に係る情報処理システムによれば、全ての処置が一律に受け付け用画面に含まれる場合に比べ、ユーザが希望しない処置がユーザに通知されることを抑制できる。
(((21)))に係るプログラムによれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
(((22)))に係るプログラムによれば、画像形成装置に対する処置を実際に行わないでも、画像形成装置に対して行われる処置の影響を把握できるようにすることができる。
【符号の説明】
【0195】
11a…CPU、61…診断用画像、100…画像形成装置、200…サーバ装置、205…画面、301…予想画像、302…評価情報、401…解析情報、P…用紙