(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166060
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】平角線ステータ生産用の線自動挿入装置
(51)【国際特許分類】
H02K 15/085 20060101AFI20241121BHJP
H02K 15/04 20060101ALI20241121BHJP
H01F 41/061 20160101ALI20241121BHJP
H01F 41/082 20160101ALI20241121BHJP
H01F 41/096 20160101ALI20241121BHJP
【FI】
H02K15/085
H02K15/04 F
H01F41/061
H01F41/082
H01F41/096
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024005577
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】202310556845.8
(32)【優先日】2023-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524021419
【氏名又は名称】躍科智能制造(无錫)有限公司
【氏名又は名称原語表記】UPTEC Intelligent Manufacturing (Wuxi) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 4 Antai Machinery Industrial Park, Xishan Economic and Technological Development Zone, Wuxi City, Jiangsu Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】叶 新
(72)【発明者】
【氏名】周 亮亮
(72)【発明者】
【氏名】唐 尚
(72)【発明者】
【氏名】徐 雷
(72)【発明者】
【氏名】徐 建海
【テーマコード(参考)】
5E002
5H615
【Fターム(参考)】
5E002AA06
5E002AA16
5H615AA01
5H615BB01
5H615BB05
5H615BB14
5H615PP13
5H615QQ03
5H615QQ06
5H615QQ12
5H615QQ27
5H615SS04
5H615SS09
5H615SS10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高い線挿入効率を有する平角線ステータ生産用の線自動挿入装置を提供する。
【解決手段】平角線を並べるための線並べツール11と、平角線を1つずつ供給するための供給機構3と、供給機構により供給された平角線を1つずつ挟持し、且つ平角線を線並べツールに1つずつ並べるための移動機構2と、線並べツールにおける平角線を巻線に巻回するための2つの線巻回機構1と、線並べツールを線巻回機構と移動機構との間に循環移動させて、平角線が並べられた線並べツールを線巻回機構まで搬送し、且つ線巻回機構により平角線の巻回操作が完了した線並べツールを移動機構まで移動させるためのラインと、線巻回機構から離脱した巻線を成形し、且つステータに挿入するように、成形された巻線を突き出すための線挿入機構7とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平角線ステータ生産用の線自動挿入装置であって、
平角線を線並べするための線並べツール(11)と、
平角線を1つずつ供給するための供給機構(3)と、
供給機構(3)により供給された平角線を1つずつ挟持し、且つ平角線を線並べツール(11)1つずつに並べるための移動機構(2)と、
線並べツール(11)における平角線を巻線に巻回するための2つの線巻回機構(1)と、
線並べツール(11)を線巻回機構(1)と移動機構(2)との間に循環移動させて、平角線が並べられた線並べツール(11)を線巻回機構(1)まで搬送し、且つ線巻回機構(1)により平角線の巻回操作が完了した線並べツール(11)を移動機構(2)まで移動させるためのラインと、
線巻回機構(1)から離脱した巻線を成形し、且つステータに挿入するように、成形された巻線を突き出すための線挿入機構(7)と、
2つの線巻回機構(1)を線挿入機構(7)まで交互に移動させ、且つ線巻回機構(1)における巻線を線挿入機構(7)内に挿入し、且つ線巻回機構(1)が平角線を繰り返して巻回できるように、巻線が離脱した後に機械アーム(8)が線巻回機構(1)をラインの一方側まで回復させるための2つの機械アーム(8)と
を含む、ことを特徴とする平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項2】
線並べツール(11)は、パレット(1122)と、前記パレット(1122)の上側に設置され且つ複数の平角線を置くための線並べ板(111)とを含み、前記線並べ板(111)の両側には、前記パレット(1122)に摺動して接続される第2バッフル板(1123)が設置され、前記第2バッフル板(1123)の線並べ板(111)と反対する側には第20シリンダ(1143)が設置され、前記第20シリンダ(1143)は、平角線を揃えるために、線並べ板(111)へ移動させるように第2バッフル板(1123)を押すことができる、
ことを特徴とする請求項1に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項3】
前記供給機構(3)は、振動可能な複数の供給部(31)と、複数の移動部(32)とを含み、前記供給部(31)は、上下に傾斜に設置され、且つ移動部(32)は、供給部(31)の傾斜方向に沿って下向きに傾斜する側に位置し、前記移動部(32)には置き枠(35)と2つのクランプアセンブリ(34)が設置され、前記置き枠(35)は、2つのクランプアセンブリ(34)の間の一方側に位置し、平角線は、供給部(31)にかけられ、且つ供給部(31)は、平角線を移動部(32)1つずつまで供給することができ、前記移動部(32)は、平角線を2つのクランプアセンブリ(34)の間まで1つずつ搬送することができ、前記クランプアセンブリ(34)は、平角線をクランプし且つ平角線を回動させることで、平角線を置き枠(35)に水平に置く、
ことを特徴とする請求項2に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項4】
移動機構(2)は、移動枠(21)と、移動枠(21)に摺動して接続される第2摺動板(24)と、第2摺動板(24)に設置される第4モータ(25)と、第2摺動板(24)の下側面に設置される機械スイングアーム(23)と、機械スイングアーム(23)に設置されるシリンダグリッパ(22)とを含み、前記シリンダグリッパ(22)は、ラインの上方に設置され、且つ第2摺動板(24)の摺動方向が線並べツール(11)の線並べ方向と同じであり、前記第2摺動板(24)の一方側には移動枠(21)に位置する第2ラック(26)が設置され、前記第4モータ(25)には第2ラック(26)と噛み合う駆動歯車が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項5】
前記線巻回機構(1)は、巻回機構と平角線搬送機構とを含み、
前記ラインは、線並べツール(11)を巻回機構まで搬送し、
前記平角線搬送機構は、巻回機構まで搬送された線並べツール(11)に並べられた平角線を巻回機構まで搬送して巻回するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項6】
前記ラインは、供給エリアライン(10)と、供給エリアライン(10)に平行に設置される送りエリアライン(6)と、供給エリアライン(10)の左右両端に設置される第1可動ライン(4)と第2可動ライン(9)とを含み、第1可動ライン(4)と第2可動ライン(9)を供給エリアライン(10)と送りエリアライン(6)と揃えるように、前記第1可動ライン(4)と第2可動ライン(9)の底部にはいずれも縦方向に沿って摺動する摺動アセンブリが設置され、
前記供給エリアライン(10)は、移動枠(21)を貫通し且つシリンダグリッパ(22)の下方に位置し、前記線巻回機構(1)は、送りエリアライン(6)の一方側に設置され、
前記線並べツール(11)は、供給エリアライン(10)、送りエリアライン(6)、第1可動ライン(4)と第2可動ライン(9)に設置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項7】
前記線挿入機構(7)は、テーブル(71)と、テーブル(71)において昇降調節可能な可動板(72)と、可動板(72)に設置される押え込みアセンブリ(73)と、テーブル(71)に位置する位置決めアセンブリ(76)と離脱アセンブリ(75)とを含み、前記位置決めアセンブリ(76)と離脱アセンブリ(75)は、いずれも押え込みアセンブリ(73)の下方に位置し、前記離脱アセンブリ(75)と前記位置決めアセンブリ(76)とは、同軸心に設置され、線巻回機構(1)における巻線は、押え込みアセンブリ(73)を貫通し且つ離脱アセンブリ(75)内に挿入され、前記巻線が線巻回機構(1)から離脱した後、押え込みアセンブリ(73)は、巻線を離脱アセンブリ(75)内に押え込み、前記離脱アセンブリ(75)は、位置決めアセンブリ(76)が巻線を位置決めできるように上へ移動し、その後、離脱アセンブリ(75)は、巻線を離脱アセンブリ(75)から離脱させるように下へ移動する、
ことを特徴とする請求項1に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項8】
前記押え込みアセンブリ(73)は、可動板(72)に設置される第16シリンダ(732)と第15シリンダ(731)と、可動板(72)に摺設される第1押え板(733)と第2押え板(734)とを含み、対向又は反対して移動するように第1押え板(733)と第2押え板(734)を駆動するように、第1押え板(733)と第2押え板(734)は、それぞれ第16シリンダ(732)と第15シリンダ(731)に接続され、前記可動板(72)は、テーブル(71)に摺設され、且つ可動板(72)にはテーブル(71)に位置する同動昇降機(74)が設置される、ことを特徴とする請求項7に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項9】
前記位置決めアセンブリ(76)は、テーブル(71)に設置される可動枠(761)と、可動枠(761)に位置する固定盤(769)と、固定盤(769)に回動して設置される回動盤(764)と、回動盤(764)の軸心を円心とする円形アレイで回動盤(764)の上側面に配置される挿入歯(766)と、回動盤(764)の上方に設置されるカバー板(768)とを含み、前記固定盤(769)にはテーブル(71)に位置する第18シリンダ(767)が接続され、前記回動盤(764)と、カバー板(768)と、固定盤(769)とは、同軸心に設置され且ついずれも離脱アセンブリ(75)が貫通するためのスルーホールが開けられ、
前記回動盤(764)の円周側面には第3ラック(765)が設置され、前記第3ラック(765)に歯車(763)が噛み合い、前記歯車(763)には固定盤(769)に位置する第2モータ(762)が接続され、前記回動盤(764)の上側面には挿入歯(766)の数と同じ円弧状シュート(760)が開けられ、前記円弧状シュート(760)は、回動盤(764)の軸心を円心とする円形アレイで回動盤(764)に配置され、前記挿入歯(766)は、円弧状シュート(760)内に摺動して接続され、
前記カバー板(768)の下側面には挿入歯(766)に1つずつに嵌合する複数の凹溝が設置され、前記カバー板(768)は、固定盤(769)に固定される、
ことを特徴とする請求項8に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【請求項10】
前記離脱アセンブリ(75)は、可動線挿入盤(751)と、可動線挿入盤(751)の下方に設置される位置決めワーク(754)と、位置決めワーク(754)の下方に位置する第2固定板(752)と、位置決めワーク(754)を摺動して貫通し且つ可動線挿入盤(751)に接続される第2ジャッキアップロッド(755)と、第2固定板(752)を貫通して第2ジャッキアップロッド(755)に接続される第1ジャッキアップロッド(756)と、第1ジャッキアップロッド(756)に接続される第17シリンダ(753)とを含み、前記第17シリンダ(753)は、第2固定板(752)に接続され、前記第2固定板(752)は、位置決めワーク(754)に接続され、前記位置決めワーク(754)は、テーブル(71)に接続される、
ことを特徴とする請求項9に記載の平角線ステータ生産用の線自動挿入装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータの線自動挿入装置の技術分野に属し、具体的に平角線ステータ生産用の線自動挿入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
Hairpin永久磁気同期モータ(ヘアピンモータ)は、中国内の駆動モータ市場で徐々に大規模に応用されており、従来の巻線式モータに比べて、Hairpin平角線がフラットである特徴のため、同じ電力の下で、モータの体積がより小さく、電力効率がより高く、次世代の新エネルギー駆動モータの発展方向である。ヘアピンモータの生産過程で、巻線が通常ステータ溝に挿入される。
【0003】
従来技術では、巻線の線自動挿入の大部分は、線自動挿入装置で線挿入を実現するが、線挿入の前、平角線(断面が長方形に仕上げられた線の一種)を供給し、移動し、巻回した後に巻線を形成する必要がある。しかし、従来の線自動挿入装置は、平角線に対する自動供給、移動と巻回を実現することができないため、線自動挿入装置の線挿入効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来技術の欠陥を克服するために、高い線挿入効率を有する平角線ステータ生産用の線自動挿入装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術案は、以下のとおりである。
【0006】
平角線ステータ生産用の線自動挿入装置であって、
平角線を線並べするための線並べツールと、
平角線を1つずつ供給するための供給機構と、
供給機構により供給された平角線を1つずつ挟持し、且つ平角線を線並べツール1つずつに並べるための移動機構と、
線並べツールにおける平角線を巻線に巻回するための2つの線巻回機構と、
線並べツールを線巻回機構と移動機構との間に循環移動させて、平角線が並べられた線並べツールを線巻回機構まで搬送し、且つ線巻回機構により平角線の巻回操作が完了した線並べツールを移動機構まで移動させるためのラインと、
線巻回機構から離脱した巻線を成形し、且つステータに挿入するように、成形された巻線を突き出すための線挿入機構と、2つの線巻回機構を線挿入機構まで交互に移動させ、且つ線巻回機構における巻線を線挿入機構内に挿入し、且つ線巻回機構が平角線を繰り返して巻回できるように、巻線が離脱した後に機械アームが線巻回機構をラインの一方側まで回復させるための2つの機械アームとを含む。
【0007】
さらに、線並べツールは、パレットと、前記パレットの上側に設置され且つ複数の平角線を置くための線並べ板とを含み、前記線並べ板の両側には、前記パレットに摺動して接続されるバッフル板が設置され、前記バッフル板の線並べ板と反対する側には第2シリンダが設置され、前記第2シリンダは、平角線を揃えるために、線並べ板へ移動させるようにバッフル板を押すことができる。
【0008】
さらに、前記供給機構は、振動可能な複数の供給部と、複数の移動部とを含み、前記供給部は、上下に傾斜に設置され、且つ移動部は、供給部の傾斜方向に沿って下向きに傾斜する側に位置し、前記移動部には置き枠と2つのクランプアセンブリが設置され、前記置き枠は、2つのクランプアセンブリの間の一方側に位置し、平角線は、供給部にかけられ、且つ供給部は、平角線を移動部1つずつまで供給することができ、前記移動部は、平角線を2つのクランプアセンブリの間まで1つずつ搬送することができ、前記クランプアセンブリは、平角線をクランプし且つ平角線を回動させることで、平角線を置き枠に水平に置く。
【0009】
移動機構は、移動枠と、移動枠に摺動して接続される摺動板と、摺動板に設置される第1モータと、摺動板の下側面に設置される機械スイングアームと、機械スイングアームに設置されるシリンダグリッパとを含み、前記シリンダグリッパは、ラインの上方に設置され、且つ摺動板の摺動方向が線並べツールの線並べ方向と同じであり、前記摺動板の一方側には移動枠に位置するラックが設置され、前記第1モータにはラックと噛み合う駆動歯車が設置される。
【0010】
さらに、前記線巻回機構は、巻回機構と平角線搬送機構とを含み、
前記ラインは、線並べツールを巻回機構まで搬送し、
前記平角線搬送機構は、巻回機構まで搬送された線並べツールに並べられた平角線を巻回機構まで搬送して巻回するために用いられる。
【0011】
さらに、前記ラインは、供給エリアラインと、供給エリアラインに平行に設置される送りエリアラインと、供給エリアラインの左右両端に設置される第1可動ラインと第2可動ラインとを含み、第1可動ラインと第2可動ラインを供給エリアラインと送りエリアラインと揃えるように、前記第1可動ラインと第2可動ラインの底部にはいずれも縦方向に沿って摺動する摺動アセンブリが設置され、
前記供給エリアラインは、移動枠を貫通し且つシリンダグリッパの下方に位置し、前記線巻回機構は、送りエリアラインの一方側に設置され、
前記線並べツールは、供給エリアライン、送りエリアライン、第1可動ラインと第2可動ラインに設置される。
【0012】
さらに、前記線挿入機構は、テーブルと、テーブルにおいて昇降調節可能な可動板と、可動板に設置される押え込みアセンブリと、テーブルに位置する位置決めアセンブリと離脱アセンブリとを含み、前記位置決めアセンブリと離脱アセンブリは、いずれも押え込みアセンブリの下方に位置し、前記離脱アセンブリと前記位置決めアセンブリとは、同軸心に設置され、線巻回機構における巻線は、押え込みアセンブリを貫通し且つ離脱アセンブリ内に挿入され、前記巻線が線巻回機構から離脱した後、押え込みアセンブリは、巻線を離脱アセンブリ内に押え込み、前記離脱アセンブリは、位置決めアセンブリが巻線を位置決めできるように上へ移動し、その後、離脱アセンブリは、巻線を離脱アセンブリから離脱させるように下へ移動する。
【0013】
さらに、前記押え込みアセンブリは、可動板に設置される第1シリンダと第2シリンダと、可動板に摺設される第1押え板と第2押え板とを含み、対向又は反対して移動するように第1押え板と第2押え板を駆動するように、第1押え板と第2押え板は、それぞれ第1シリンダと第2シリンダに接続され、前記可動板は、テーブルに摺設され、且つ可動板にはテーブルに位置する同動昇降機が設置される。
【0014】
さらに、前記位置決めアセンブリは、テーブルに設置される可動枠と、可動枠に位置する固定盤と、固定盤に回動して設置される回動盤と、回動盤の軸心を円心とする円形アレイで回動盤の上側面に配置される挿入歯と、回動盤の上方に設置されるカバー板とを含み、前記固定盤にはテーブルに位置する第3シリンダが接続され、前記回動盤と、カバー板と、固定盤とは、同軸心に設置され且ついずれも離脱アセンブリが貫通するためのスルーホールが開けられ、
前記回動盤の円周側面にはラックが設置され、前記ラックに歯車が噛み合い、前記歯車には固定盤に位置する第2モータが接続され、前記回動盤の上側面には挿入歯の数と同じ円弧状シュートが開けられ、前記円弧状シュートは、回動盤の軸心を円心とする円形アレイで回動盤に配置され、前記挿入歯は、円弧状シュート内に摺動して接続され、
前記カバー板の下側面には挿入歯に1つずつに嵌合する複数の凹溝が設置され、前記カバー板は、固定盤に固定される。
【0015】
さらに、前記離脱アセンブリは、可動線挿入盤と、可動線挿入盤の下方に設置される位置決めワークと、位置決めワークの下方に位置する固定板と、位置決めワークを摺動して貫通し且つ可動線挿入盤に接続される第2ジャッキアップロッドと、固定板を貫通して第2ジャッキアップロッドに接続される第1ジャッキアップロッドと、第1ジャッキアップロッドに接続される第4シリンダとを含み、前記第4シリンダは、固定板に接続され、前記固定板は、位置決めワークに接続され、前記位置決めワークは、テーブルに接続される。
【発明の効果】
【0016】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は、以下のとおりである。
【0017】
1、本発明は、供給機構により平角線を1つずつ供給することを実現し、且つ移動機構により供給機構の平角線を線並べツールに1つずつ並べ、且つラインにより線並べツールの搬送を実現し、それによって、平角線の供給、並べと搬送が容易になり、
2、本発明は、2つの線巻回機構により平角線を交互に巻回することを実現し、且つ線挿入機構により、巻回機構における巻線の離脱を実現し、そして外部機構により、漏れた巻線をクランプし、且つ巻線をクランプして全体をステータの内部に挿入し、ステータの線自動挿入の効果を達成し、
3、本発明は、第2モータにより回動盤を回転させ、挿入歯を円弧状シュートに沿って摺動させ、それによって、巻線の下端に対する挟持位置決めを実現し、且つ第4シリンダにより可動線挿入盤を下へ移動させ、それによって、巻線と離脱アセンブリの離脱が容易になり、
4、本発明は、材料不足警報装置、添加警報装置と満タン警報装置により材料不足、添加と満タンの3つの状態の警報を実現し、人員に適時に材料添加と材料添加停止を提示するのが容易であり、
5、本発明は、第1モータと、ラックと、歯車との協働により機械スイングアームの左右移動調節を実現し、平角線を異なる線溝に入れやすい。
【0018】
以上のように、本発明は、線挿入効率を高める利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本発明の
図1の移動機構の構造概略図である。
【
図3】本発明の
図1の線挿入機構の構造概略図である。
【
図4】本発明の
図3の線挿入機構の構造概略図である。
【
図5】本発明の
図4の離脱アセンブリと位置決めアセンブリの構造概略図である。
【
図6】本発明の
図5の離脱アセンブリの構造概略図である。
【
図7】本発明の
図2の離脱アセンブリの構造概略図である。
【
図8】本発明の
図5の回動盤と挿入歯部分の構造概略図である。
【
図9】本発明の
図1の線並べツールの構造概略図である。
【
図10】本発明の
図9のトレイアセンブリ及びジャッキアップアセンブリの構造概略図である。
【
図11】本発明の
図1のトレイアセンブリ及び調節アセンブリの構造概略図である。
【
図12】本発明の
図1の供給機構の構造概略図である。
【
図14】本発明の
図13の第1シリンダ及びジャッキアップ柱の位置の概略図である。
【
図17】本発明の
図12のクランプアセンブリの構造概略図である。
【
図18】本発明の
図13のかけロッド及び押えロッドの構造概略図である。
【
図19】本発明の線巻回機構構造の斜視概略図である。
【
図20】本発明における線通過部と線ガイド部の組み合わせ状態での斜視概略図である。
【
図21】本発明における線並べツールと、線巻回部と、線移動アセンブリと、線ガイドブロックとの組み合わせ状態での斜視概略図である。
【
図22】本発明における線巻回部の斜視概略図である。
【
図23】本発明における線クランプアセンブリの斜視概略図である。
【
図24】本発明における巻回アセンブリとカバー板の組み合わせ状態での斜視概略図である。
【
図25】本発明における傘状部材と挿入シートとブッシュの分離状態での斜視概略図である。
【
図26】本発明におけるロッキングアセンブリの斜視部分の断面概略図である。
【
図27】本発明におけるジャッキアップ部の斜視概略図である。
【
図28】本発明における位置決め部の斜視概略図である。
【
図29】本発明における中空減速機とブッシュとサーボモータの分離構造の斜視概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下は、本発明の実施例における添付図面を結び付けながら、本発明の実施例における技術案を明瞭で完全に記述し、明らかに、記述されている実施例は、ただ本発明の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0021】
図1-29に示すように、平角線ステータ生産用の線自動挿入装置であって、
平角線を線並べするための線並べツール11と、
平角線を1つずつ供給するための供給機構3と、
供給機構3により供給された平角線を1つずつ挟持し、且つ平角線を線並べツール11に1つずつ並べるための移動機構2と、
線並べツール11における平角線を巻線に巻回するための2つの線巻回機構1と、
線並べツール11を線巻回機構1と移動機構2との間に循環移動させて、平角線が並べられた線並べツール11を線巻回機構1まで搬送し、且つ平角線の巻回が完了した線並べツール11を移動機構2まで移動させるためのラインと、
線巻回機構1から離脱した巻線を成形し、且つステータに挿入するように、成形された巻線を突き出するための線挿入機構7と、
2つの線巻回機構1を線挿入機構7まで交互に移動させ、且つ線巻回機構1における巻線を線挿入機構7内に挿入し、且つ線巻回機構1が平角線を繰り返して巻回できるように、巻線が離脱した後に機械アーム8が線巻回機構1をラインの一方側まで回復させるための2つの機械アーム8とを含み、
使用時、平角線を供給機構3にかけ、供給機構3は、平角線を1つずつ水平に置き、その後、移動機構2は、水平に置かれた平角線を1つずつ挟持し且つ線並べツール11に並べ、線並べツール11が平角線を並べた後、ラインは、線並べツール11を線巻回機構1まで移動させ、線巻回機構1は、線並べツール11における平角線を巻線に巻回し、機械アーム8は、巻線により巻回された線巻回機構1を線挿入機構7の上方まで移動させ、且つ線挿入機構7内に挿入し、線挿入機構7は、線巻回機構1における巻線を成形し且つ離脱させ、その後、外部機構により、漏れた巻線をクランプし、挿入歯766が緩め、巻線をクランプして全体ステータの内部に挿入し、巻線が離脱した後の線巻回機構1は、機械アーム8によりラインの一方側まで移動され、他の線巻回機構1は、機械アーム8により線挿入機構7内に挿着され、
平角線が線巻回機構1により巻回された後の線並べツール11は、ラインを介して移動機構2まで搬送され、再供給される。
【0022】
本実施例では、線並べツール11は、複数の平角線を並べるための線並べ板111と、トレイアセンブリ112とを含み、線並べ板111は、トレイアセンブリ112に位置し、トレイアセンブリ112の両側にはいずれも調節アセンブリ114が設置され、調節アセンブリ114は、平角線を揃えるために、線並べ板111における平角線に接触するようにトレイアセンブリ112を押すことができ、
使用時、巻回の要求に応じて、異なる規格の平角線を線並べ板111に並べ、調整アセンブリは、平角線の両端が揃えられるまで、線並べ板111における平角線に接触するようにトレイアセンブリ112を押し、そして調整アセンブリは、リセットし、トレイアセンブリ112は、リセットし、平角線に接触しなくなり、後続の巻回を容易にする。
【0023】
本実施例では、線並べ板111は、1つの底側板と複数の立板とを含み、複数の立板は、底側板に固定接続され、立板は、底側板に前後に並べられ且つ側面が平行し、隣接する立板の間には線巻回機構1が線を巻回するためのスペーサが残され、立板の上側面には平角線を並べるための複数の線溝が開けられ、線溝の形状と数は、生産需要に応じて加工することができる。
【0024】
本実施例では、トレイアセンブリ112は、パレット1122と、2つの第2バッフル板1123と、2つの第2バッフル板1123の対向する側面にボルトを介して固定される複数の第2ジャッキアップ柱1121とを含み、第2ジャッキアップ柱1121は、具体的に弾性伸縮ロッドであり、第2バッフル板1123とパレット1122との間の摺動接続は、第2バッフル板1123が線並べ板111へ移動できれば、ガイドレールと摺動溝で実現されてもよく、他の摺動接続方式で実現されてもよく、線並べ板111は、パレット1122に位置し、第2バッフル板1123は、線並べ板111の両側に位置し、
使用時、第2ジャッキアップ柱1121は、線並べ板111に接触し、平角線の両端を揃える必要がある時、調節アセンブリ114は、線並べ板111へ移動するように第2バッフル板1123を押し、この時、第2ジャッキアップ柱1121は、押圧され、第2バッフル板1123が平角線の両端に接触する時、第2バッフル板1123は、平角線の両端が揃えられるまで移動を継続し、その後、調節アセンブリ114は、リセットし、第2ジャッキアップ柱1121は、リセットするように第2バッフル板1123を押す。
【0025】
本実施例では、パレット1122の上側面には複数の突起1124がボルトを介して固定され、線並べ板111には突起1124を挿着するための孔が開けられ、突起1124と線並べ板111における孔との嵌合により、パレット1122と線並べ板111に対する規制を実現し、
本実施例では、調節アセンブリ114は、2つの支持枠1144と、支持枠1144にボルトを介して固定される第20シリンダ1143と第19シリンダ1142とを含み、パレット1122の下方には第3台座115が設置され、2つの支持枠1144が第3台座115にボルトを介して固定され、
第20シリンダ1143には第2バッフル板1123の線並べ板111から離れる側に位置する当接ブロック1145が固定接続され、第20シリンダ1143は、当接ブロック1145によって、線並べ板111へ移動するように第2バッフル板1123を押し、
第19シリンダ1142にはパレット1122の上方に位置する押えブロック1141が固定接続され、
ラインの下方にはジャッキアップアセンブリ116が設置され、ジャッキアップアセンブリ116は、第3台座115に3つの支持柱を介して固定される第2取り付け座1162と、第2取り付け座1162にボルトを介して固定される第21シリンダ1161と、第2取り付け座1162の上方に位置する横板1163と、横板1163の上側面に位置する位置決め柱1165とジャッキアップ板1164とを含み、第2取り付け座1162には孔が開けられ、第21シリンダ1161の出力軸は、スルーホールを貫通して横板1163に接続され、位置決め柱1165は、横板1163にボルトを介して固定され、ジャッキアップ板1164は、横板1163に接続ロッドを介して固定され、第21シリンダ1161は、上へ移動してラインを貫通してパレット1122に接触するようにジャッキアップ板1164を押すことができ、パレット1122にはスルーホールが開けられ、ジャッキアップ板1164がパレット1122に接触する時、位置決め柱1165は、スルーホール内に挿入される。
【0026】
使用時、ラインは、パレット1122と線並べ板111を支持枠1144の間まで移動させ、第21シリンダ1161は、上へ移動するように横板1163を押すことで、ジャッキアップ板1164は、上へ移動してラインから離脱するようにパレット1122を押すことができ、また、横板1163に設置される位置決め柱1165は、パレット1122に対応する位置でのスルーホール内に挿入され、パレット1122に対する位置決めを実現し、同時に調節アセンブリ114における第19シリンダ1142は、パレット1122に圧着するように押えブロック1141を駆動することで、パレット1122を上下に規制し、その後、外部マニピュレータは、平角線を1つずつ線並べ板111に並べ、
線を並べた後、第20シリンダ1143は、第2バッフル板1123に近づくように当接ブロック1145を押すことで、第2バッフル板1123を線並べ板111に近づく方向へ摺動させ、第2バッフル板1123が平角線をきちんとまとめる目的を実現し、きちんとまとめた後、第20シリンダ1143と第19シリンダ1142は、それぞれ当接ブロック1145と押えブロック1141に対する作用力をキャンセルし、ジャッキアップアセンブリ116は、下がることで、パレット1122をラインに戻すことができ、並べられた平角線をラインの作用下で搬送し、平角線の巻回を実現し、
本実施例では、ラインは、供給エリアライン10と、供給エリアライン10に平行に設置される送りエリアライン6と、供給エリアライン10の左右両端に設置される第1可動ライン4と第2可動ライン9とを含み、第1可動ライン4と第2可動ライン9の底部にはいずれも縦方向に沿って設置される2つの電動摺動レールが設置され、電動摺動レールには第1可動ライン4と第2可動ライン9における電動スライダが摺動して接続されることで、第1可動ライン4と第2可動ライン9を供給エリアライン10と送りエリアライン6と揃え、
供給エリアライン10は、移動枠21を貫通し且つシリンダグリッパ22の下方に位置し、線巻回機構1は、送りエリアライン6の一方側に設置され、
線並べツール11は、供給エリアライン10、送りエリアライン6、第1可動ライン4と第2可動ライン9に設置され、前記供給エリアライン10、送りエリアライン6、第1可動ライン4と第2可動ライン9には、いずれも、線並べツール11を搬送するための摺動ベルト101が設置され、
使用時、電動摺動レールと電動スライダによって、第1可動ライン4と第2可動ライン9の縦方向調節を実現し、供給エリアライン10における線並べツール11を送りエリアライン6まで移動させる必要がある時、第1可動ライン4によって供給エリアライン10の線並べツール11を受け、そして縦方向に沿って移動するように第1可動ライン4を制御することで、第1可動ライン4を送りエリアライン6と揃え、そして第1可動ライン4が線並べツール11を送りエリアライン6まで搬送し、送りエリアライン6における線並べツール11を送りエリアライン10まで移動させる必要がある時、第2可動ライン9によって、第1可動ライン4の作動過程に従って搬送すればよい。
【0027】
本実施例では、前記供給機構3は、第2台座33と、振動可能な複数の供給部31と、複数の移動部32とを含み、供給部31と移動部32は、第2台座33に設置され、供給部31は、上下に傾斜に設置され、且つ移動部32は、供給部31の低い端に位置し、移動部32には置き枠35と2つのクランプアセンブリ34が設置され、置き枠35は、2つのクランプアセンブリ34の間の一方側に位置し、平角線は、供給部31にかけられ、且つ供給部31は、平角線を1つずつ移動部32まで供給することができ、移動部32は、平角線を2つのクランプアセンブリ34の間まで1つずつ搬送することができ、クランプアセンブリ34は、平角線をクランプし且つ平角線を回動させることで、平角線を置き枠35に水平に置き、
使用時、平角線をかけロッド314の開放端からかけ、供給部31は、振動することで、平角線を移動部32に近づく方向へ摺動させるが、平角線が供給部31から離脱することがなく、供給完了後、供給部31は、平角線を1つずつ供給して上へ移動させ且つ移動部32へ摺動させることで、平角線を1つずつ移動部32まで搬送し、移動部32は、平角線を2つのクランプアセンブリ34の間まで上へ移動させ、クランプアセンブリ34は、平角線をクランプし、この時、移動部32は、リセットして供給部31により搬送された平角線を再び受け、クランプアセンブリ34は、平角線を間欠的に回動させることで、クランプアセンブリ34によりクランプされ平角線を置き枠35に水平に置くことができるように反転させ、供給工程を実現し、そして水平に置かれた平角線を取って後続の線挿入作動を行えばよく、
平角線を置き枠35に水平に置いた後、クランプアセンブリ34は、平角線をクランプしなくなり、且つ回動してリセットし、そして上記過程に従って他の平角線のクランプを継続する。
【0028】
本実施例では、供給部31は、第2台座33にボルトを介して固定される底板317と、底板317に設置されるベース315と、ベース315に支持ロッドを介して固定されるかけロッド314と、かけロッド314の上方に設置される押えロッド312と、かけロッド314の端部にボルトを介して固定されるバッフルブロック3111と、ベース315に設置される材料押しアセンブリとを含み、ベース315の底部の両端がいずれも底板317にヒンジ連結され、且つベース315の両端がヒンジ連結された後の高さが異なることで、ベース315が上下に傾斜する。かけロッド314は、高さが同じ支持ロッドでベース315に固定されてもよく、高さが異なる支持ロッドでベース315に固定されてもよいが、支持ロッドでベース315に固定されるかけロッド314は、常に上下に傾斜し、且つバッフルブロック3111は、常にかけロッド314の下向きに傾斜する端部に位置し、移動部32は、常にバッフルブロック3111のかけロッド314から離れる側に位置し、かけロッド314には少なくとも1つの振動器311がボルトを介して固定され、
ベース315にはブラケット316がボルトを介して固定され、ブラケット316には押えロッド312の一端がボルトを介して接続され、ブラケット316の上側面には横ロッドが取り付けブロックを介して取り付けられ、横ロッドの他端が接続部材を介して押えロッド312の他端に接続され、押えロッド312の下側面がかけロッド314の上側面に平行し、押えロッド312の下側面とかけロッド314の上側面との間にはスペーサが残され且つスペーサが1つの平角線の直径よりも大きく且つ2つの平角線の直径よりも小さく、
材料押しアセンブリは、バッフルブロック3111の上方まで上へ移動し且つバッフルブロック3111を通って移動部32まで摺動して落下するようにバッフルブロック3111に接触する平角線を押すことができ、バッフルブロック3111の上側面は、かけロッド314に近い端から、かけロッド314から離れる端へ下向きに傾斜し、押えロッド312は、材料押しアセンブリの上方に位置せず、
使用時、平角線をかけロッド314のバッフルブロック3111から離れる端からかけ、振動器311がかけロッド314を連続的に振動させることで、平角線をバッフルブロック3111に近づく方向へ摺動させ、平角線の移動中に、押えロッド312とかけロッド314との間のスペーサにより、平角線が摺動時に上下に重なることがないようにし、平角線がバッフルブロック3111に接触する時、材料押しアセンブリは、バッフルブロック3111の上方まで上へ移動し且つバッフルブロック3111まで落下するようにバッフルブロック3111に接触する平角線を押し、平角線は、バッフルブロック3111を通って移動部32まで摺動して落下する。
【0029】
本実施例では、かけロッド314の上側面が逆のV字状であり、押えロッド312の下側面にはV字状溝が開けられ、V字状溝とバッフルロッドの逆のV字状側面との間にはスペーサが残され且つスペーサが1つの平角線の直径よりも大きく且つ2つの平角線の直径よりも小さく、
使用時、かけロッド314が振動している間に平角線が大きく揺れることができないように、上側面が逆のV字状のかけロッド314、及び、下側面にV字状溝が開けられる押えロッド312により平角線を規制する。
【0030】
本実施例では、材料押しアセンブリは、ベース315にボルトを介して固定される第12シリンダ318と、浮動継手を介して第12シリンダ318に接続される第1ジャッキアップ柱3112とを含み、第1ジャッキアップ柱3112と第12シリンダ318は、いずれもかけロッド314に垂直であり、かけロッド314には第1ジャッキアップ柱3112が貫通するためのスルーホールが開けられ、押えロッド312は、第1ジャッキアップ柱3112の上端の上方に位置せず、第12シリンダ318が元の状態にある時、第1ジャッキアップ柱3112は、かけロッド314の上側面から突出せず、第12シリンダ318が供給状態にある時、第1ジャッキアップ柱3112の上端は、バッフルブロック3111の上側面の上方に位置し、
平角線がバッフルブロック3111に接触する時、第12シリンダ318は、作動することで、上へ移動するように第1ジャッキアップ柱3112を押し、第1ジャッキアップ柱3112は、上へ移動することで、バッフルブロック3111の上方まで上へ移動するように1つの平角線を押し、平角線は、振動に伴ってバッフルブロック3111まで落下し、平角線が摺動ブロックまで落下した後、第12シリンダ318は、リセットすることで第1ジャッキアップ柱3112をリセットさせ、この時、第1ジャッキアップ柱3112は、バッフルロッドの上側面から突出しないことで、この後に平角線がバッフルブロック3111に接触を継続することができる。
【0031】
本実施例では、押えロッド312の上向きに傾斜する端には満タン警報装置313がボルトを介して固定され、満タン警報装置313は、かけロッド314の上端の両側に位置し、かけロッド314のバッフルブロック3111に接続される端の両側には材料不足警報装置3110と添加警報装置319が設置され、ブラケット316の側面には上下に並べられる横板が設置され、横板にはシュートが横方向に開けられ、シュートは、かけロッド314の傾斜方向に沿って設置され、2つのシュート内にはいずれもフォロワが設置され、フォロワは、材料不足警報装置3110と添加警報装置319に接続され、
使用時、バッフルブロック3111に接触する平角線の位置が材料不足警報装置3110の位置に対応するように、材料不足警報装置3110をシュートとフォロワにより調節し、そして添加警報装置319をバッフルブロック3111に近い側まで調節し、満タン警報装置313、材料不足警報装置3110と添加警報装置319は、いずれも対射型ファイバセンサであり、
供給時、まず、かけロッド314に平角線をいっぱいかけ、満タン警報装置313が対射して平角線を検出すると、かけロッド314にかけることを停止し、その後、平角線が移動部32までゆっくりと移動され、かけロッド314における平角線がゆっくりと少なくなると、添加警報装置319が対射して平角線を検出しないと、かけロッド314に補充できることが示され、後続の供給作動への影響を回避し、
材料不足警報装置3110が対射して平角線を検出しないと、かけロッド314に供給できる平角線がないことが示される。
【0032】
本実施例では、移動部32は、バッフルブロック3111のかけロッド314から離れる側に位置する支持座321と、支持座321にボルトを介して固定される第13シリンダ324と、第13シリンダ324の出力軸に浮動継手を介して接続されるスライダ323と、スライダ323にボルトを介して固定されるかけブロック322とを含み、スライダ323は、シュートと摺動レールを介して支持座321に接続され、バッフルブロック3111から摺動して落下した平角線がかけブロック322まで落下するように、かけブロック322は、バッフルブロック3111の下方に位置し、クランプアセンブリ34と置き枠35は、いずれも支持座321に設置され、クランプアセンブリ34が平角線をクランプできるように、かけブロック322は、2つのクランプアセンブリ34の間まで上へ移動することができ、
バッフルブロック3111における平角線がかけブロック322に摺動して落下する時、第13シリンダ324は、上へ摺動するようにスライダ323を押し、スライダ323は、かけブロックを動かして平角線を上へ移動させ、所定の高さまで上へ移動させる時、クランプアセンブリ34は、平角線を挟持し、かけブロックは、元の位置まで下へ移動し、次の材料受けのために準備し、クランプアセンブリ34は、挟持した平角線を置き枠35に水平に置き、平角線を移して後続の線挿入作動を容易にし、上記内容における所定の高さとは、平角線の2つの直線セクションがクランプアセンブリ34内に位置し、且つクランプアセンブリ34が直線セクションをクランプする高さである。
【0033】
本実施例では、クランプアセンブリ34は、支持座321にボルトを介して固定される第5モータ342と、第5モータ342の出力軸にフランジを介して接続される接続板341と、接続板341にボルトを介して固定される第14シリンダ343と、第14シリンダ343に設置される2つの線挟持ブロック344とを含み、第14シリンダ343は、2つの線挟持ブロック344を対向移動させて、平角線をクランプさせることができる、
使用時、平角線が2つの線挟持ブロック344の間まで移動し、第14シリンダ343の作用下で、2つの線挟持ブロック344は、平角線を挟持し、第5モータ342は、第14シリンダ343と線挟持ブロック344を反転させるように接続板341を駆動し、平角線を反転させた後に置き枠35に水平に置き、そして第14シリンダ343は、平角線を緩めるように線挟持ブロック344を動かし、且つ第5モータ342によって、第14シリンダ343と線挟持ブロック344をリセット駆動する。
【0034】
本実施例では、2つの線挟持ブロック344は、第14シリンダ343に接続される接続セクションと、接続セクションに位置するクランプセクションとを含み、2つの線挟持ブロック344のクランプセクションの対向する側面にはいずれもV字状クランプ溝が鉛直に開けられ、そのうち一方のクランプセクションの、V字状クランプ溝が開けられる側面にはクランプセクションの前後側面に連通する凹溝が開けられ、他方のクランプセクションは、凹溝内に挿着することができ、そのうち一方のクランプセクションが凹溝内に挿着され且つ凹溝の底部に接触する時、平角線をクランプするように、2つのV字状クランプ溝の側面が平角線に接触し、
使用時、平角線が2つのクランプセクションの間に位置し、第14シリンダ343は、接続セクションによって、2つのクランプセクションを対向移動させ、そのうち一方のクランプセクションは、他方のクランプセクションの凹溝内に挿着され、この時、平角線の直線セクションは、2つのV字状溝が嵌合して形成された多角形孔内に位置し、その後、そのうち一方のクランプセクションは、凹溝の底部に接触するまで凹溝内に連続的に移動し、クランプセクションの移動中に、多角形孔の面積が順に小さくなり、クランプセクションが凹溝の底部に接触する時、2つのクランプセクションのV字状溝の溝面が平角線の側面に接触することで、平角線をクランプする時、平角線が折れ曲がるのを回避し、緩める必要がある時、緩めるように2つのクランプセクションを制御すればよい。
【0035】
本実施例では、移動機構2は、移動枠21と、移動枠21に摺動して接続される第2摺動板24と、第2摺動板24に設置される第4モータ25と、第2摺動板24の下側面に設置される機械スイングアーム23と、機械スイングアーム23に設置されるシリンダグリッパ22とを含み、シリンダグリッパ22がラインの上方に設置され、且つ第2摺動板24の摺動方向が線並べツール11の線並べ方向と同じであり、第2摺動板24の一方側には移動枠21に位置する第2ラック26が設置され、第4モータ25には第2ラック26と噛み合う駆動歯車が設置され、
使用時、機械スイングアーム23の作用下で、シリンダグリッパ22は、供給機構3での平角線を挟持することができ、シリンダグリッパ22は、挟持した平角線を線並べツール11の線溝内に置き、第4モータ25、第2ラック26と駆動歯車の作用下で、機械スイングアーム23の左右移動を容易にし、平角線を線並べツール11の異なる線溝内に置くことを実現する。
【0036】
本実施例では、前記線巻回機構1は、並べられた平角線を巻回するための巻回機構と、平角線搬送機構と、送りエリアライン6とを含み、
巻回機構は、固定枠110に設置され、送りエリアライン6は、巻回機構の下方に設置され、
平角線搬送機構は、巻回機構まで搬送された線並べツールに並べられた平角線を巻回機構まで搬送して巻回するために用いられ、平角線搬送機構は、固定枠110に設置され、且つ巻回機構の両側に分布する。
【0037】
本実施例では、送りエリアライン6と平角線搬送機構との間の嵌合設置により、並べられた平角線を巻回機構まで搬送して巻回することができる。
【0038】
本実施例では、平角線搬送機構は、左右方向に沿って摺動でき且つ線並べツールにおける平角線を巻回機構まで搬送するための線通過部13と、左右方向に沿って摺動でき且つ巻回機構により巻回された平角線の脱落を防止するための線ガイド部14とを含み、線通過部13と線ガイド部14は、巻回機構の両側での固定枠110に分布し、線通過部13は、線並べツールにおける平角線を巻回機構まで搬送するための線移動アセンブリ133を含み、線移動アセンブリ133は、第1駆動アセンブリにより駆動されて昇降し、
本実施例では、線通過部13は、第1装着座130と、第1シリンダ131と、第1駆動アセンブリと、線移動アセンブリ133とを含み、第1駆動アセンブリは、第2シリンダ132であり、第1装着座130は、縦板と横板とに分けられる直角板であり、横板は、巻回機構の両側での固定枠110に左右方向に沿って摺設され、第1シリンダ131は、線通過部13の一方側に位置する固定枠110に固定接続され、第1シリンダ131の出力端は、横板に固定され、巻回機構に向かう又は反対する側に移動するように横板を押すために用いられ、縦板は、横板の巻回機構に向かう端に設置され、縦板の上端には出力端が下向きの第2シリンダ132が固定接続され、線移動アセンブリ133は、第2シリンダ132の出力端に固定接続され且つ縦板に摺設され、線移動アセンブリ133が移動時により安定することを確保し、第2シリンダ132は、巻回機構の位置に適合するように、線移動アセンブリ133の鉛直方向における高さ位置を調節することができ、巻回機構との正確な嵌合を容易にし、
本実施例では、線ガイド部14は、第2装着座140と、第3シリンダ141と、線ガイドブロック142と、第2駆動アセンブリとを含み、第2装着座140は、第1装着座130の形状と一致する直角板であり、第2駆動アセンブリは、第4シリンダ143であり、第2装着座140、第3シリンダ141と第4シリンダ143の設置形態は、第1装着座130、第1シリンダ131と第2シリンダ132の設置形態と一致するが、線ガイド部14と線通過部13とは、巻回機構に対して鏡対称に分布し、さらに異なるところがあり、線ガイドブロック142は、第2シリンダ132の出力端に固定接続され、線ガイドブロック142は、形状が直角板の第2装着座140の縦板に摺設されることで、線ガイドブロック142の摺動時の安定を確保し、第3シリンダ141と第4シリンダ143との嵌合設置により、線ガイドブロック142は、巻回機構の作動中の最適な作動位置に位置することができ、線ガイドブロック142の作用は、巻回機構が平角線を巻回する時に平角線が脱落するのを防止することであり、線ガイドブロック142の、巻回機構に嵌合する面を巻回機構の回動軌跡弧度と同じ円弧状面とすべきであり、且つ円弧状面の上端を巻回機構軸心の水平面よりも高くすべきであり、それによって、円弧状面を巻回機構により緊密に密着させることができ、
本実施例では、線移動アセンブリ133は、2組設置され、各組の線移動アセンブリ133は、いずれも摺動板134と、2つの第1バッフル板135と、第1モータ136と、コンベアベルト137とを含み、第1バッフル板135の巻回機構に向かう側が同様に円弧状面として設けられ、摺動板134は、形状が直角板の第1装着座130の縦板に摺設され、第1モータ136とコンベアベルト137は、いずれも2つの第1バッフル板135の間に設置され、第1モータ136は、コロの協働によりコンベアベルト137を運動させ、コンベアベルト137全体が傾斜し、コンベアベルト137の摺動板134に向かう端が他端よりも高く、且つコンベアベルト137の上端が第1バッフル板135における円弧状面との平坦な遷移を確保すべきであり、それによって、平角線の搬送をより良く実現する。
【0039】
本実施例では、ステータ巻線装置は、巻回機構を取り付けるための位置決め部17をさらに含み、位置決め部17は、巻回機構の位置を調節するために用いられ、巻回機構は、線巻回部15をさらに含み、線巻回部15は、平角線を巻回するための巻回アセンブリ155を含み、線巻回部15は、マニピュレータに着脱可能に取り付けられ、線を巻回する時、マニピュレータは、線巻回部15を巻回ステーションに置き、線を巻回した後、マニピュレータは、線巻回部15を直接移し、後続の平角線加工過程における対応するステーションまで移し、巻回アセンブリ155は、第3駆動機構により駆動されて回動し、巻回アセンブリ155の内外径の大きさが可変であり、巻回アセンブリ155は、複数の挿入溝153が開けられるブッシュ157を含み、ブッシュ157の両端に接続カバー板が固定接続され、各挿入溝153には挿入溝153の高さ方向に沿って挿入シート158が摺動して接続され、複数の挿入シート158と挿入溝153は、環状のアレイ状で分布し、2つずつの挿入シート158の間には平角線を巻回するためのスペースが形成され、ブッシュ157の軸線方向には挿入シート158を摺動させるための少なくとも2つの傘状部材159が摺設され、傘状部材159は、ブッシュ157の中軸線と重なる回転軸156に固定され、挿入シート158の回転軸156に向かう側には一定角度だけ傾斜するシュート1101が開けられ、傘状部材159の開口が大きい端は、シュート1101に挿着される延在ロッドが固定接続され、回転軸156の両端は、2つの接続カバー板に摺動して接続され、それによって、挿入シート158の挿入溝153内での位置を変え、さらに挿入シート158からなる外径を変え、
本実施例では、線巻回部15は、第1取り付け座150と、第5シリンダ151と、第4駆動機構152と、ロッキングアセンブリ19と、摺動座154とをさらに含み、マニピュレータにより第1取り付け座150を制御し、線巻回部15の脱着を制御し、第4駆動機構152は、サーボモータ1102と中空減速機113とを含み、中空減速機113の入力軸がサーボモータ1102の出力軸に固定接続され、中空減速機113の出力端が巻回アセンブリ155の第5シリンダ151に向かう側の接続カバー板に固定されることで、サーボモータ1102は、中空減速機113によってブッシュ157を回動させることができ、
本実施例では、摺動座154は、第1取り付け座150の下端に前後方向に沿って摺動して接続され、ロッキングアセンブリ19は、摺動座154に設置され、ロッキングアセンブリ19は、第9シリンダ190と、鋼球191と、回転継手192と、摺動スリーブ193とを含み、第5シリンダ151は、第1取り付け座150の後端に固定して取り付けられ、第5シリンダ151の出力端は、摺動座154に固定され、前後に摺動するように摺動座154を駆動するために用いられ、摺動座154の中央部に回転継手192が固定接続され、回転軸156の一端は、接続カバー板を貫通し且つ回転継手192の内側面に回動して接続され、回転軸156の他端は、1つの中空筒に摺動して接続され、中空筒は、ブッシュ157の回転継手192から離れる端の接続カバー板の内側に固定され、回転軸156による巻回アセンブリ155に対する支持をより安定化することができ、第9シリンダ190は、摺動座154に固定接続され、摺動スリーブ193は、回転継手192の外側にカバーされ、摺動スリーブ193の回転継手192から離れる端は、第9シリンダ190の出力端に固定され、回転軸156、摺動スリーブ193と回転継手192の軸心は、いずれも同じ軸線にあり、回転継手192は、摺動座154を貫通して設置され、摺動スリーブ193は、回転継手192の一端にカバーされ、回転軸156は、回転継手192の他端の内部に挿入され、この時、回転軸156が前後方向に沿って往復摺動できる目的の実現を確保できるとともに、回転軸156は、ブッシュ157に従って回動することができ、回転継手192の摺動スリーブ193に向かう側には鋼球191が可動に接続され、回転軸156の摺動スリーブ193に向かう端には鋼球191が転動するための環状凹溝が開けられ、摺動スリーブ193の内側面の後端には鋼球191を押えるための取り付け突起が設置されることで、鋼球191に回転継手192を貫通させて回転軸156の端部の環状凹溝内に係止させ、
この設置により、巻回アセンブリ155を取り外す必要がある時、第9シリンダ190が収縮し、摺動スリーブ193が回転継手192から縮み、回転軸156を回転継手192から引き出す時、鋼球191の大部分が回転継手192を介して摺動スリーブ193内に押し込まれ、このように巻回アセンブリ155に対する迅速な取り外しを完了させることができる。
【0040】
本実施例では、前記巻回機構は、平角線が巻回された巻回アセンブリ155をクランプするための線クランプアセンブリ18をさらに含み、線クランプアセンブリ18は、第1台座180と、第1取り付け座150の上端面に対称に固定接続される第1取り付けブロックと、第1取り付けブロックにヒンジ連結される第10シリンダ181と、第1台座180の底部の両側に回動して接続される第1スイングアーム183と、第1スイングアーム183の第1台座180から離れる端に回動して接続される第2スイングアーム184と、第2スイングアーム184に固定接続される第2取り付けブロックと、第2取り付けブロックにヒンジ連結される第11シリンダ182と、駆動歯車185と、従動歯車186と、ベルト187とを含み、第1台座180が第1取り付け座150の下端面に設置され、
第10シリンダ181の出力端が第1スイングアーム183に回動して接続され、駆動歯車185が第1スイングアーム183の第1台座180から離れる端に回動して設置され、従動歯車186が第1スイングアーム183と第2スイングアーム184とのヒンジ連結箇所に回動して接続され、且つ従動歯車186の軸心が第1スイングアーム183と第2スイングアーム184とのヒンジ連結箇所と同軸心であり、駆動歯車185が従動歯車186に噛み合って設置され、駆動歯車185の面の、駆動歯車185の円心から径方向に離れる箇所には接続柱が設置され、第11シリンダ182の出力端が接続柱に回動して接続され、ベルト187の端部が第2スイングアーム184の巻回アセンブリ155の中心と反対する側に固定接続され、第10シリンダ181と第11シリンダ182が巻回アセンブリ155をクランプするように第1スイングアーム183と第2スイングアーム184を駆動する時、ベルト187は、巻回アセンブリ155の外側面をちょうど包み、平角線の脱落を防止する。
【0041】
本実施例では、送りエリアライン6は、左右方向に沿って摺動でき且つ線並べツール11をジャッキアップするためのジャッキアップ部16をさらに含み、線並べツール11における平角線を巻回アセンブリ155まで正確に搬送して巻回するために用いられ、ジャッキアップ部16は、底枠と、底枠に対称に固定接続される摺動レール160と、摺動レール160に摺動して接続される第1摺動板161と、第1摺動板161に上下方向に沿って摺設される横置き板162と、横置き板162に固定接続される位置決めロッド163と、底枠に固定接続される第1ラック164と、第1摺動板161に固定接続される第3モータ165と、第3モータ165の出力軸に固定接続される第1歯車166と、第1摺動板161の下端面に固定接続される第6シリンダ167とを含み、第6シリンダ167の出力軸は、第1摺動板161を貫通し、横置き板162を上へ摺動させるために用いられ、第1歯車166は、第1ラック164と噛み合って接続され、第3モータ165は、回動するように第1歯車166を駆動するために用いられ、第1歯車166と第1ラック164の相互噛み合いにより、第1摺動板161を摺動レール160に沿って直線に往復運動させ、線並べツール11が送りエリアラインに沿って線巻回部15に近づく方向へ摺動すると、第6シリンダ167は、横置き板162を突き上げることで、位置決めロッド163は、送りエリアラインから離脱するように線並べツールを突き上げ、横置き板162は、摺動レール160に沿って摺動して線巻回部15に近づき、作動効率を高めるために、他のジャッキアップ部16は、線並べツールの搬送を継続することができ、前のジャッキアップ部16は、新たな線並べツールの受けを継続し、巻回作動の連続性を確保する。
【0042】
本実施例では、巻回アセンブリ155の前端での固定枠110には第1固定板170が固定接続され、第1固定板170の下端には第7シリンダ171が固定接続され、第7シリンダ171の出力端は、第1固定板170を貫通し且つ遷移板が固定接続され、遷移板には第8シリンダ172が固定接続され、それによって、線巻回部15全体の高さ、及び前後位置を調節することで、線巻回部15を平角線搬送機構の中心にすることができ、巻回アセンブリ155を線通過部13と線ガイド部14における円弧状面により良く嵌合することができ、それによって、平角線の脱落を効果的に防止し、第8シリンダ172の出力端は、巻回アセンブリ155に向かい且つ可動ブロック1713が固定接続され、可動ブロック1713の巻回アセンブリ155に向かう端には、ブッシュ157の可動ブロック1713に向かう側の接続カバー板に係着するための位置合わせブロック174が回動して接続され、位置合わせブロック174の巻回アセンブリ155に向かう側には少なくとも2つの溝体が開けられ、ブッシュ157の可動ブロック1713に向かう側の接続カバー板には溝体の分布と一致する少なくとも2つの挿着体が開けられ、線巻回部15を固定枠110に置くと、第7シリンダ171は、第1固定板170をジャッキアップし、第8シリンダ172は、位置合わせブロック174の位置高さを調節し、そして第8シリンダ172は、線巻回部15に近づくように可動ブロック1713を押すことで、溝体を挿着体にカバーし、位置合わせブロック174と接続カバー板とが係止する効果を実現し、それによって、第7シリンダ171と第8シリンダ172の制御により、線巻回部15に対してセンターリング調節を行い、線巻回部15が正確な巻回位置にあることを確保し、後期の巻回の効果を確保する。
【0043】
作動原理は、以下のとおりである。まずマニピュレータによって平角線を線並べツールに並べ、送りエリアラインによって線並べツールを搬送し、所定の位置まで搬送した後、第6シリンダ167は、伸びて線並べツールを持ち上げ、所定の位置まで持ち上げた後、第3モータ165は、起動して第1歯車166を回動させ、第1ラック164の噛み合いにより、第1摺動板161は、ジャッキアップ部16全体を摺動レール160に沿って巻回アセンブリ155の下端まで摺動させ、位置決め部17、線ガイド部14と線通過部13により巻回アセンブリ155の位置を調節することで、巻回アセンブリ155における挿入シート158を円弧状面に密着させることができ、そして線通過部13における第1モータ136が作動し始めると同時に、サーボモータ12も起動することで、コンベアベルト1317は、平角線を巻回アセンブリ155まで搬送させ、巻回アセンブリ155は、平角線を巻回し、円弧状面の設置により、巻回アセンブリ155が一周巻回すると、平角線が2つの挿入シート158の間の隙間から脱落することがなく、同時に線クランプアセンブリ18を起動することで、第10シリンダ181は、伸びて第1スイングアーム183を回動させ、同時に第11シリンダ182は、往復伸縮動作を行うことで、第11シリンダ182は、駆動歯車185を回動させ、さらに駆動歯車185は、従動歯車186を回動させ、第2スイングアーム184を回動させ、同時にベルト187を巻回アセンブリ155の外側に巻回し、さらに平角線の脱落を防止し、クランプ動作の完了後、マニピュレータは、線巻回部15を直接移し、ステータ加工過程における線挿入ステーションまで移す時、線クランプアセンブリ18を緩め、巻回された平角線巻線を対応する線挿入ステーションにおける線挿入線並べツール内に挿入し、そして他のマニピュレータは、次の線巻回部15を交換して作動させ、
次の線巻回部15を交換する時、他のマニピュレータは、線巻回部15を位置決め部17の一方側の挿着体に向かって位置合わせブロック174に挿入するように制御し、線巻回部15の取り付けを完了させ、そして、巻回アセンブリ155と線通過部13、線ガイド部14、ジャッキアップ部16及び線並べツールとの協働が容易になるように、第7シリンダ171と第8シリンダ172により、線巻回部15の高さと前後方向に沿う位置をそれぞれ調節し、2つのマニピュレータが交互に作動することで、線巻回部15を頻繁に交換する必要がなく、
挿入シート158の挿入溝153における位置を調節する時、第5シリンダ151を伸縮制御することで、第1取り付け座150に沿って摺動するように摺動座154を押し、第1取り付け座150は、回転継手192を摺動させ、さらに回転継手192によって回転軸156を摺動させ、回転軸156は、傘状部材159を摺動させ、延在ロッドがシュート1101に突入する長さを調節し、さらに挿入シート158の挿入溝153における位置を調整し、それによって、巻回アセンブリ155の外径の大きさを変える。
【0044】
本実施例では、線挿入機構7は、テーブル71と、テーブル71において昇降調節可能な可動板72と、可動板72に設置される押え込みアセンブリ73と、テーブル71に位置する位置決めアセンブリ76と離脱アセンブリ75とを含み、位置決めアセンブリ76と離脱アセンブリ75は、いずれも押え込みアセンブリ73の下方に位置し、離脱アセンブリ75と位置決めアセンブリ76とは、同軸心に設置され、線巻回機構1における巻線は、押え込みアセンブリ73を貫通し且つ離脱アセンブリ75内に挿入され、巻線が線巻回機構1から離脱した後、押え込みアセンブリ73は、巻線を離脱アセンブリ75内に押え込み、離脱アセンブリ75は、位置決めアセンブリ76が巻線を位置決めできるように上へ移動し、その後、離脱アセンブリ75は、巻線を離脱アセンブリ75から離脱させるように下へ移動し、
押え込みアセンブリ73は、可動板72に設置される第16シリンダ732と第15シリンダ731と、可動板72に摺設される第1押え板733と第2押え板734とを含み、第1押え板733と第2押え板734が対向移動するように押すように、第1押え板733と第2押え板734は、それぞれ第16シリンダ732と第15シリンダ731に接続され、可動板72は、テーブル71に摺設され、且つ可動板72には、テーブル71に位置する同動昇降機74が設置され、
位置決めアセンブリ76は、テーブル71に設置される可動枠761と、可動枠761に位置する固定盤769と、固定盤769に回動して設置される回動盤764と、回動盤764の軸心を円心とする円形アレイで回動盤764の上側面に配置される挿入歯766と、回動盤764の上方に設置されるカバー板768とを含み、固定盤769にはテーブル71に位置する第18シリンダ767が接続され、回動盤764、カバー板768と固定盤769とは、同軸心に設置され且ついずれも離脱アセンブリ75が貫通するためのスルーホールが開けられ、
回動盤764の円周側面には第3ラック765が設置され、第3ラック765に歯車763が噛み合い、歯車763には固定盤769に位置する第2モータ762が接続され、回動盤764の上側面には挿入歯766の数と同じ円弧状シュート760が開けられ、円弧状シュート760は、回動盤764の軸心を円心とする円形アレイで回動盤764に配置され、挿入歯766は、円弧状シュート760内に摺動して接続され、
カバー板768の下側面には複数の挿入歯766に1つずつに嵌合する凹溝が設置され、カバー板768は、固定盤769に固定され、
離脱アセンブリ75は、可動線挿入盤751と、可動線挿入盤751の下方に設置される位置決めワーク754と、位置決めワーク754の下方に位置する第2固定板752と、位置決めワーク754を摺動して貫通し且つ可動線挿入盤751に接続される第2ジャッキアップロッド755と、第2固定板752を貫通して第2ジャッキアップロッド755に接続される第1ジャッキアップロッド756と、第1ジャッキアップロッド756に接続される第17シリンダ753とを含み、第17シリンダ753は、第2固定板752に接続され、第2固定板752は、位置決めワーク754に接続され、位置決めワーク754は、テーブル71に接続され、
使用では、線を挿入する時、同動昇降機74は、押え込みアセンブリ73を上へ移動させることで、巻線を押え込みアセンブリ73の下方にし、第16シリンダ732と第15シリンダ731の作用下で、第1押え板733と第2押え板734を互いに離れさせ、機械アーム8は、平角線が巻回された線巻回機構1を線挿入機構7の上方に移すことで、巻線を離脱アセンブリ75の線挿入入口に位置合わせ、
その後、位置決めアセンブリ76は、第18シリンダ767の作用下で、挿入歯766を可動線挿入盤751の入口の周りに囲ませ、線巻回機構1の挿入シートが収縮することで、巻回された平角線を可動線挿入盤751内にゆっくりと落下させ、巻回された銅線の下端部を線挿入盤751に挿入した後、第16シリンダ732と第15シリンダ731は、互いに近づくように第1押え板733と第2押え板734を駆動し、同動昇降機74の作用下で押え込みアセンブリ73を下げ、線巻回機構1が緩めた巻線を離脱アセンブリ75内に押え込み、
位置決めアセンブリ76は、第18シリンダ767の作用下で初期位置に戻り、
第17シリンダ753は、上へ移動するように第1ジャッキアップロッド756を押し、第2ジャッキアップロッド755を上へ移動させ、可動線挿入盤751は、巻線を突き上げ、所定の高さまで突き上げる時、第2モータ762は、歯車763を回動させ、回動盤764を回転させ、挿入歯766を回動盤764の円弧状シュート760に沿って摺動させ、挿入歯766と位置決めワークとの協働の作用下で、挿入歯766は、巻線の下端を位置決めして挟持し、そして第17シリンダ753は、下へ移動するように可動線挿入盤751を押し、巻線全体を離脱アセンブリ75から離脱させ、
最後に外部機構により、漏れた巻線をクランプし、挿入歯766が緩め、巻線をクランプして全体をステータの内部に挿入すればよい。
【0045】
本実施例では、前記送りエリアライン6にカメラ検出機構5がさらに設置され、前記カメラ検出機構5は、具体的にカメラであり、使用時、人はカメラが撮影した画像を見て、各線並べツール11における線材の配置が正しいかどうかを確認し、並べが間違っている場合は、手動で調整することができる。
【0046】
前述の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者にとっては、前述の各実施例に記載された技術案を修正することができ、あるいはその一部の技術特徴を同等に置換することができ、本発明の精神と原則の中で、行ったいかなる修正、同等置換、改良などは、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0047】
1 線巻回機構
110 固定枠
1101 シュート
1102 サーボモータ
113 中空減速機
13 線通過部
130 第1装着座
131 第1シリンダ
132 第2シリンダ
133 線移動アセンブリ
134 摺動板
135 第1バッフル板
136 第1モータ
137 コンベアベルト
14 線ガイド部
140 第2装着座
141 第3シリンダ
142 線ガイドブロック
143 第4シリンダ
15 線巻回部
150 第1取り付け座
151 第5シリンダ
152 第4駆動機構
153 挿入溝
154 摺動座
155 巻回アセンブリ
156 回転軸
157 ブッシュ
158 挿入シート
159 傘状部材
16 ジャッキアップ部
160 摺動レール
161 第1摺動板
162 横置き板
163 位置決めロッド
164 第1ラック
165 第3モータ
166 第1歯車
167 第6シリンダ
17 位置決め部
170 第1固定板
171 第7シリンダ
172 第8シリンダ
173 可動ブロック
174 位置合わせブロック
18 線クランプアセンブリ
180 第1台座
181 第10シリンダ
182 第11シリンダ
183 第1スイングアーム
184 第2スイングアーム
185 駆動歯車
186 従動歯車
187 ベルト
19 ロッキングアセンブリ
190 第9シリンダ
191 鋼球
192 回転継手
193 摺動スリーブ
2 移動機構
21 移動枠
22 シリンダグリッパ
23 機械スイングアーム
24 第2摺動板
25 第4モータ
26 第2ラック
3 供給機構
31 供給部
311 振動器
312 押えロッド
313 満タン警報装置
314 かけロッド
315 ベース
316 ブラケット
317 底板
318 第12シリンダ
319 添加警報装置
3110 材料不足警報装置
3111 バッフルブロック
3112 第1ジャッキアップ柱
32 移動部
321 支持座
322 かけブロック
323 スライダ
324 第13シリンダ
33 第2台座
34 クランプアセンブリ
341 接続板
342 第5モータ
343 第14シリンダ
344 線挟持ブロック
35 置き枠
4 第1可動ライン
5 カメラ検出機構
6 送りエリアライン
7 線挿入機構
71 テーブル
72 可動板
73 押え込みアセンブリ
731 第15シリンダ
732 第16シリンダ
733 第1押え板
734 第2押え板
74 同動昇降機
75 離脱アセンブリ
751 可動線挿入盤
752 第2固定板
753 第17シリンダ
754 位置決めワーク
755 第2ジャッキアップロッド
756 第1ジャッキアップロッド
76 位置決めアセンブリ
761 可動枠
762 第2モータ
763 歯車
764 回動盤
765 第3ラック
766 挿入歯
767 第18シリンダ
768 カバー板
769 固定盤
760 円弧状シュート
8 機械アーム
9 第2可動ライン
10 供給エリアライン
101 摺動ベルト
11 線並べツール
111 線並べ板
112 トレイアセンブリ
1121 第2ジャッキアップ柱
1122 パレット
1123 第2バッフル板
1124 突起
114 調節アセンブリ
1141 押えブロック
1142 第19シリンダ
1143 第20シリンダ
1144 支持枠
1145 当接ブロック
115 第3台座
116 ジャッキアップアセンブリ
1161 第21シリンダ
1162 第2取り付け座
1163 横板
1164 ジャッキアップ板
1165 位置決め柱