(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166069
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】コンタクトレンズの製造方法
(51)【国際特許分類】
G02C 7/04 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
G02C7/04
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024015932
(22)【出願日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】112118124
(32)【優先日】2023-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】516050670
【氏名又は名称】ビジョンフォーカス インク
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】スー,ウェイ ハン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,チュ イ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ヤオ ツン
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006BB01
2H006BB07
2H006BB08
2H006BB10
2H006BC05
2H006BC07
(57)【要約】
【課題】コンタクトレンズの製造方法を提供する。
【解決手段】コンタクトレンズの製造方法が、レンズ本体と、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む有機溶液である水和液を提供する過程と、レンズ本体を少なくとも30分間水和液に浸漬する過程と、レンズ本体を少なくとも15分間水または緩衝塩類および/または界面活性剤を含む水溶液に浸漬する過程と、を含み、前記ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムは、水和液の重量の0.01~10wt%を占める。このコンタクトレンズの製造方法は、優れた親水性と、消費者が長時間装着するのに適しているというコンタクトレンズを製造することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズの製造方法であって、
レンズ本体を提供する過程と、
ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む有機溶液である水和液を提供する過程と、
前記レンズ本体を少なくとも30分間前記水和液に浸漬する過程と、
前記レンズ本体を少なくとも15分間水または緩衝塩類および/または界面活性剤を含む水溶液に浸漬する過程と、を含み、
前記ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムは、前記水和液の重量の0.01~10wt%を占めることを特徴とするコンタクトレンズの製造方法。
【請求項2】
前記ポリアクリル酸および/または前記ポリアクリル酸ナトリウムの分子量が100kDaを超える、請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項3】
前記ポリアクリル酸および/または前記ポリアクリル酸ナトリウムの分子量が200kDaを超える、請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項4】
前記水和液が有機溶媒を含み、前記有機溶媒には、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチレングリコール-n-ブチルエーテル、アセトン(acetone)、メチルエチルケトン(methyl ethyl ketone)、ジエチレングリコール-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコール-n-プロピルエーテル、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸イソプロピル、1-ブタノール(1-butanol)、2-ブタノール(2-butanol)、1-プロパノール(1-propanol)、2-プロパノール(2-pro panol)、メタノール(methanol)、エタノール(ethanol)、シクロヘキサノール(cyclohexanol)、シクロペンタノール(cyclopentanol)、exo-ノルボルネオール(exo-Norborneol)、1-ペンタノール(1-pentanol)、2-ペンタノール(2-pentanol)、3-ペンタノール(3-pentanol)、1-ヘキサノール(1-hexanol)、2-ヘキサノール(2-hexanol)、3-ヘキサノール(3-hexanol)、3-メチル-2-ブタノール(3-methyl-2-butanol)、1-ヘプタノール(1-heptanol)、2-ヘプタノール(2-heptanol)、1-オクタノール(1-octanol)、2-オクタノール(2-octanol)、1-ノナノール(1-nonanol)、2-ノナノール(2-nonanol)、1-デカノール(1-decanol)、2-デカノール(2-decanol)、3-オクタノール(3-octanol)、ノルボルネオール(norborneol)、tert-ブタノール(tert-butanol)、tert-アミルアルコール(tert-amyl alcohol)、2-メチル-2-ペンタノール(2-methyl-2-pentanol)、2,3-ジメチル-2-ブタノール(2,3-dimethyl-2-butanol)、3-メチル-3-ペンタノール(3-methyl-3-pentanol)、1-メチルシクロヘキサノール(1-methylcyclohexanol)、2-メチル-2-ヘキサノール(2-methyl-2-hexanol)、3,7-ジメチル-3-オクタノール(3,7-dimethyl-3-octanol)、1-クロロ-2-メチル-2-プロパノール(1-chloro-2-methyl 2-propanol)、2-メチル-2-ヘプタノール(2-methyl-2-heptanol)、2-メチル-2-オクタノール(2-methyl-2-octanol)、2-メチル-2-ノナノール(2-methyl-2-nonanol)、2-メチル-2-デカノール(2-methyl-2-decanol)、3-メチル-3-ヘキサノール (3-methyl-3-hexanol)、3-メチル-3-ヘプタノール(3-methyl-3-heptanol)、4-メチル-4-ヘプタノール(4-methyl-4-heptanol)、3-メチル-3-オクタノール(3-methyl-3-octanol)、4-メチル-4-オクタノール(4-methyl-4-octanol)、3-メチル-3-ノナノール(3-methyl-3-nonanol)、4-メチル-4-ノナノール(4-methyl-4-nonanol)、3-メチル-3-オクタノール(3-methyl-3-octanol)、3-エチル-3-ヘキサノール(3-ethyl 3-hexanol)、3-メチル-3-ヘプタノール(3-methyl-3-heptanol)、4-エチル-4-ヘプタノール(4-ethyl-4-heptanol)、4-プロピル-4-ヘプタノール(4-propyl-4-heptanol)、4-イソプロピル-4-ヘプタノール(4-isopropyl-4-heptanol)、2,4-ジメチル-2-ペンタノール(2,4-dimethyl-2-pentanol)、1-メチルシクロペンタノール (1-methylcyclopentanol)、1-エチルシクロペンタノール(1-ethylcyclopentanol)、3-ヒドロキシ-3-メチル-1-ブテン(3-hydroxy-3-methyl-1-butene)、4-ヒドロキシ-4-メチル-1-シクロペンタノール(4-hydroxy-4-methyl-1-cyclopentanol)、2-フェニル-2-プロパノール(2-phenyl-2-propanol)、2-メトキシ-2-メチル-2-プロパノール(2-methoxy-2-methyl-2-propanol)、2,3,4-トリメチル-3-ペンタノール(2,3,4-trimethyl-3-pentanol)、3,7-ジメチル-3-オクタノール(3,7-dimethyl-3-octanol)、2-フェニル-2-ブタノール(2-phenyl-2-butanol)、2-メチル-1-フェニル-2-プロパノール(2-methyl-1-phenyl-2-propanol)、3-エチル-3-ペンタノール(3-ethyl-3-pentanol)、1-エトキシ-2-プロパノール(1-ethoxy-2-propanol)、3-エチル-3-ペンタノール(3-ethyl-3-pentanol)、1-エトキシ-2-プロパノール(1-ethoxy-2-propanol)、1-メチル-2-プロパノール(1-methyl-2-propanol)、t-アミルアルコール(t-amyl alcohol)、1-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルプロピオンアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルプロピオンアミド、N-メチルピロリドン、1,2-プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、テトラヒドロフラン、メチレンクロライドおよびそれらの混合物が含まれる。
【請求項5】
前記有機溶媒が前記水和液の重量の1~90wt%を占める、請求項4に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項6】
前記水和液の温度は室温である、請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項7】
前記水または前記水溶液の温度は室温から60℃の間である、請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項8】
前記水または前記水溶液が複数の水槽内に配置され、前記複数の水槽内の前記水または前記水溶液の温度は同じであり、前記レンズ本体を順次前記複数の水槽内の前記水または前記水溶液に少なくとも15分間浸漬するステップを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項9】
前記水または前記水溶液が複数の水槽内に配置され、前記複数の水槽内の前記水または前記水溶液の温度は異なり、前記レンズ本体を順次前記複数の水槽内の前記水または前記水溶液に少なくとも15分間浸漬するステップを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項10】
前記レンズ本体は少なくとも1種のシリコーン含有モノマーを含み、前記少なくとも1種のシリコーン含有モノマーは、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルメタクリレート、(3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメートの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項11】
前記少なくとも1種のシリコーン含有モノマーが、モノメタクリロイルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノメタクリロキシプロピル末端カルバメートポリジメチルシロキサン、モノ-(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端モノ-ブチル末端ポリジメチルシロキサンの少なくとも1つを更に含む、請求項10に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項12】
前記レンズ本体がN-ビニルピロリドンまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミドを含む、請求項10に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項13】
前記レンズ本体が充填剤を更に含み、前記N-ビニルピロリドンまたは前記N-メチル-N-ビニルアセトアミドの含有量が、前記レンズ本体の前記充填剤を除去した重量の30~65%を占める、請求項12に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項14】
前記レンズ本体が2-ヒドロキシエチルメタクリレートを含む、請求項12に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項15】
前記レンズ本体が少なくとも1種のケイ素含有架橋剤を含む、請求項11に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項16】
前記少なくとも1種のケイ素含有架橋剤が、メタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、メタクリロキシプロピル末端カルバメートポリジメチルシロキサン、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、1,3-ビス[4-(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチル]テトラメチルジシロキサン、ビス-3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジメチルシロキサンの少なくとも1つを含む、請求項15に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項17】
前記少なくとも1種のケイ素含有架橋剤の分子量が500から3000の範囲にある、請求項15に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項18】
前記レンズ本体が少なくとも1種の非ケイ素含有架橋剤を更に含む、請求項10に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【請求項19】
前記少なくとも1種の非ケイ素含有架橋剤が、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートの少なくとも1つを含む、請求項18に記載のコンタクトレンズの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は製造方法に関するものであり、特にコンタクトレンズの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ソフトコンタクトレンズ(Soft contact lens)の素材は1960年代から導入され始め、ソフトな素材により、従来のハードコンタクトレンズ(RGP lens)の装着時にしばしば存在した不快感が解消されたため、元々ハードコンタクトレンズに適応していなかった使用者は、ソフトコンタクトレンズの使用に切り替えることが可能となった。したがって、ソフトコンタクトレンズは、現在のコンタクトレンズ使用者の主な選択肢となっている。
【0003】
しかし、ソフトコンタクトレンズに使用されている従来の素材(主成分はHEMA、一般にはハイドロゲル素材として知られている)は、酸素透過量が低く、一般的に、Dk(酸素透過量)は僅か8~20である。その結果、消費者(または使用者、コンタクトレンズの使用者)は、一日のコンタクトレンズの着用の終わり(10時間以上着用後)に酸素が不足するために、目の充血とそれに付随して不快感をよく覚える。したがって、コンタクトレンズの素材の開発主軸は、高酸素透過性材料を求める方向へと進化していった。2000年頃、シリコーンの成分を含むソフトコンタクトレンズ製品が市場に登場し始めた。これはシリコーンハイドロゲル素材から作られたコンタクトレンズ製品で、一般的にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズと呼ばれている。従来のハイドロゲル素材に比べ、シリコーンハイドロゲル素材は高い酸素透過量を有しており、角膜の酸素不足などの問題を解決できる特徴がある。
【0004】
シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズにおける主な技術的ハードルは、レンズ表面に十分な親水性を持たせ、シリコーン成分の疎水性による装着上の不快感を避ける方法である。業界は、一般的に接触角でレンズ表面の親水性を判断する。業界初のプラズマ(Plasma)技術でレンズを表面処理する方法が開発され、特許文献US20030039748やUS5760100に関連する。しかし、この技術は繁雑なプロセス処理を必要とし、レンズの生産コストが高くなる。また、配合中に内部湿潤剤としてポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone,PVP)を添加する方法もあり、特許文献US6367929、US6943203、US7052131、US7249848、US7473738、US7473738、US7691916に関連する。この方法は、プラズマ表面処理の複雑なプロセス処理を回避するが、レンズの配合に多くの制限がある。前記2つの技術に加えて、研究者は、プラズマ表面処理を必要とせず、内部湿潤剤(internal wetting agent)として別途PVPを添加する必要がない配合技術を開発し、特許文献US7750079、US8129442、US8231218、US8476337、EP195584に関連する。しかしこの配合技術は、特定のシリコーン含有モノマー、特定の親水性モノマー、特定の充填剤(diluents)の組み合わせを用いて所望のレンズ特性を達成する必要があり、また、通常、特定の金具材料と組み合わせてコンタクトレンズを製造する必要がある。これらの制約により、製品の生産コスト最適化が限定される。
【0005】
したがって、消費者のニーズを満たし長時間の装着に適した、コンタクトレンズの大量生産が容易で、高品質であり、且つコスト競争力のあるコンタクトレンズを製造できるシステムの設計が必要である。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、消費者が長時間装着するのに適したコンタクトレンズを製造し、コンタクトレンズの大量生産を容易にするコンタクトレンズの製造方法を提供する。
【0007】
本発明が提供するコンタクトレンズの製造方法は、レンズ本体と、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む有機溶液である水和液を提供する過程と、レンズ本体を少なくとも30分間水和液に浸漬する過程と、レンズ本体を少なくとも15分間水または緩衝塩類および/または界面活性剤を含む水溶液に浸漬する過程と、を含み、前記ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムは、水和液の重量の0.01~10wt%を占める。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例において、前記ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムの分子量は100kDaを超え、好ましくは200kDaを超える。
【0009】
本発明の一実施例において、前記水和液は有機溶媒を含み、前記有機溶媒には、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチレングリコール-n-ブチルエーテル、アセトン(acetone)、メチルエチルケトン(methyl ethyl ketone)、ジエチレングリコール-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコール-n-プロピルエーテル、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸イソプロピル、1-ブタノール(1-butanol)、2-ブタノール(2-butanol)、1-プロパノール(1-propanol)、2-プロパノール(2-pro panol)、メタノール(methanol)、エタノール(ethanol)、シクロヘキサノール(cyclohexanol)、シクロペンタノール(cyclopentanol)、exo-ノルボルネオール(exo-Norborneol)、1-ペンタノール(1-pentanol)、2-ペンタノール(2-pentanol)、3-ペンタノール(3-pentanol)、1-ヘキサノール(1-hexanol)、2-ヘキサノール(2-hexanol)、3-ヘキサノール(3-hexanol)、3-メチル-2-ブタノール(3-methyl-2-butanol)、1-ヘプタノール(1-heptanol)、2-ヘプタノール(2-heptanol)、1-オクタノール(1-octanol)、2-オクタノール(2-octanol)、1-ノナノール(1-nonanol)、2-ノナノール(2-nonanol)、1-デカノール(1-decanol)、2-デカノール(2-decanol)、3-オクタノール(3-octanol)、ノルボルネオール(norborneol)、tert-ブタノール(tert-butanol)、tert-アミルアルコール(tert-amyl alcohol)、2-メチル-2-ペンタノール(2-methyl-2-pentanol)、2,3-ジメチル-2-ブタノール(2,3-dimethyl-2-butanol)、3-メチル-3-ペンタノール(3-methyl-3-pentanol)、1-メチルシクロヘキサノール(1-methylcyclohexanol)、2-メチル-2-ヘキサノール(2-methyl-2-hexanol)、3,7-ジメチル-3-オクタノール(3,7-dimethyl-3-octanol)、1-クロロ-2-メチル-2-プロパノール(1-chloro-2-methyl 2-propanol)、2-メチル-2-ヘプタノール(2-methyl-2-heptanol)、2-メチル-2-オクタノール(2-methyl-2-octanol)、2-メチル-2-ノナノール(2-methyl-2-nonanol)、2-メチル-2-デカノール(2-methyl-2-decanol)、3-メチル-3-ヘキサノール (3-methyl-3-hexanol)、3-メチル-3-ヘプタノール(3-methyl-3-heptanol)、4-メチル-4-ヘプタノール(4-methyl-4-heptanol)、3-メチル-3-オクタノール(3-methyl-3-octanol)、4-メチル-4-オクタノール(4-methyl-4-octanol)、3-メチル-3-ノナノール(3-methyl-3-nonanol)、4-メチル-4-ノナノール(4-methyl-4-nonanol)、3-メチル-3-オクタノール(3-methyl-3-octanol)、3-エチル-3-ヘキサノール(3-ethyl 3-hexanol)、3-メチル-3-ヘプタノール(3-methyl-3-heptanol)、4-エチル-4-ヘプタノール(4-ethyl-4-heptanol)、4-プロピル-4-ヘプタノール(4-propyl-4-heptanol)、4-イソプロピル-4-ヘプタノール(4-isopropyl-4-heptanol)、2,4-ジメチル-2-ペンタノール(2,4-dimethyl-2-pentanol)、1-メチルシクロペンタノール (1-methylcyclopentanol)、1-エチルシクロペンタノール(1-ethylcyclopentanol)、3-ヒドロキシ-3-メチル-1-ブテン(3-hydroxy-3-methyl-1-butene)、4-ヒドロキシ-4-メチル-1-シクロペンタノール(4-hydroxy-4-methyl-1-cyclopentanol)、2-フェニル-2-プロパノール(2-phenyl-2-propanol)、2-メトキシ-2-メチル-2-プロパノール(2-methoxy-2-methyl-2-propanol)、2,3,4-トリメチル-3-ペンタノール(2,3,4-trimethyl-3-pentanol)、3,7-ジメチル-3-オクタノール(3,7-dimethyl-3-octanol)、2-フェニル-2-ブタノール(2-phenyl-2-butanol)、2-メチル-1-フェニル-2-プロパノール(2-methyl-1-phenyl-2-propanol)、3-エチル-3-ペンタノール(3-ethyl-3-pentanol)、1-エトキシ-2-プロパノール(1-ethoxy-2-propanol)、3-エチル-3-ペンタノール(3-ethyl-3-pentanol)、1-エトキシ-2-プロパノール(1-ethoxy-2-propanol)、1-メチル-2-プロパノール(1-methyl-2-propanol)、t-アミルアルコール(t-amyl alcohol)、1-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルプロピオンアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルプロピオンアミド、N-メチルピロリドン、1,2-プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、テトラヒドロフラン、メチレンクロライドおよびそれらの混合物が含まれる。
【0010】
本発明の一実施例において、前記有機溶媒は水和液の重量の1~90wt%を占める。
【0011】
本発明の一実施例において、前記水和液の温度は室温である。
【0012】
本発明の一実施例において、前記水または前記水溶液の温度は室温から60℃の間である。
【0013】
本発明の一実施例において、前記水または前記水溶液が複数の水槽内に配置され、複数の水槽内の水または水溶液の温度は同じであり、レンズ本体を順次複数の水槽内の水または水溶液に少なくとも15分間浸漬するステップを含む。
【0014】
本発明の一実施例において、前記水または前記水溶液が複数の水槽内に配置され、複数の水槽内の水または水溶液の温度は異なり、レンズ本体を順次複数の水槽内の水または水溶液に少なくとも15分間浸漬するステップを含む。
【0015】
本発明の一実施例において、前記レンズ本体は少なくとも1種のシリコーン含有モノマーを含み、少なくとも1種のシリコーン含有モノマーが、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルメタクリレート、(3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメートの少なくとも1つを含む。
【0016】
本発明の一実施例において、前記少なくとも1種のシリコーン含有モノマーが、モノメタクリロイルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノメタクリロキシプロピル末端カルバメートポリジメチルシロキサン、モノ-(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端モノ-ブチル末端ポリジメチルシロキサンの少なくとも1つを更に含む。
【0017】
本発明の一実施例において、前記レンズ本体がN-ビニルピロリドンまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミドを含む。
【0018】
本発明の一実施例において、前記レンズ本体が充填剤を更に含み、N-ビニルピロリドンまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミドの含有量が、レンズ本体の充填剤を除去した重量の30~65%を占める。
【0019】
本発明の一実施例において、前記レンズ本体が2-ヒドロキシエチルメタクリレートを含む。
【0020】
本発明の一実施例において、前記レンズ本体が少なくとも1種のケイ素含有架橋剤を含む。
【0021】
本発明の一実施例において、前記少なくとも1種のケイ素含有架橋剤が、メタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、メタクリロキシプロピル末端カルバメートポリジメチルシロキサン、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、1,3-ビス[4-(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチル]テトラメチルジシロキサン、ビス-3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジメチルシロキサンの少なくとも1つを含む。
【0022】
本発明の一実施例において、前記少なくとも1種のケイ素含有架橋剤の分子量が500から3000の範囲にある。
【0023】
本発明の一実施例において、前記レンズ本体が少なくとも1種の非ケイ素含有架橋剤を更に含む。
【0024】
本発明の一実施例において、前記少なくとも1種の非ケイ素含有架橋剤が、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートの少なくとも1つを含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施例におけるコンタクトレンズの製造方法は、レンズ本体をポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む水和液に浸漬するため、調製されるコンタクトレンズとシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、優れた親水性と、消費者が長時間装着するのに適しているという利点を有する。
【0026】
本発明の上記及びその他の目的、特徴及び利点をより明確で理解しやすくするために、以下、特に実施例を挙げ、添付の図面と併せて、以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例のコンタクトレンズの断面図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例のコンタクトレンズの製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の一実施例は、コンタクトレンズ100を提供し、前記コンタクトレンズ100は、少なくとも1種のシリコーン含有モノマーを含むレンズ本体110から組成され、コンタクトレンズ100の表面にはポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウム120が含まれる。
図1は本発明の一実施例のコンタクトレンズの断面図である。
図1を参照すると、具体的には、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウム120はレンズ本体110を覆うフィルムであり、このフィルムはコンタクトレンズ100の表面である。前記コンタクトレンズ100の表面は、凸面、凹面またはそれらの組み合わせを含んでいてもよく、ポリアクリル酸とポリアクリル酸ナトリウム120は親水性であるため、コンタクトレンズ100の表面として用いることで、コンタクトレンズ100の親水性を向上させることができる。このほか、コンタクトレンズ100の表面には、ポリアクリル酸またはポリアクリル酸ナトリウム120以外の、ポリアクリル酸またはポリアクリル酸ナトリウムとは反対の電荷を有するポリマーは含まれない。つまり、本実施例のコンタクトレンズ100は、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウム120によって形成されるレンズ本体110を覆うフィルムのみを有する。ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウム120の分子量は、100kDaを超えることが好ましく、200kDaを超えることがより好ましく、450kDaを超えることが最も好ましい。具体的に、前記コンタクトレンズ100はシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズであり、コンタクトレンズ100のレンズ本体110は、第1のシリコーン含有モノマーと、第2のシリコーン含有モノマーと、第1の親水性モノマーと、第2の親水性モノマーと、ケイ素含有架橋剤と、を含む。
【0029】
第1のシリコーン含有モノマーは以下の構造を有する:
【0030】
【0031】
その内Aは以下の構造:
【0032】
【0033】
または以下の構造である:
【0034】
【0035】
R1はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、R2はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、L1は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0036】
【0037】
n1は1~5、m1は1~4、m2は0~1、m3は1~4、m4は0~1、m5は1~4、m6は1~4である。
【0038】
第2のシリコーン含有モノマーは第1の構造または第2の構造を含む。
第1の構造:
【0039】
【0040】
aは0~20である。R3はHまたはCH3またはC2H5であり、R4はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、R5はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、L2は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0041】
【0042】
n6は1~5、n7は1~5、m7は1~4、m8は0~1、m9は1~4、m10は0~1、m11は1~4、m12は1~4、m13は0~1、m14は1~4、m15は1~4である。
第2の構造:
【0043】
【0044】
cは0~20である。R10はHまたはCH3またはC2H5であり、R11はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、R12はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、L5は以下の構造またはそれらの組み合わせである:OまたはNH;L6は、以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0045】
【0046】
n20は1~5、m34は1~4、m35は0~1、m36は1~4、m37は0~1、m38は1~4、m39は1~4である。
【0047】
前記第1の親水性モノマーは、N-ビニル基を含む。前記第2の親水性モノマーは、第1の親水性モノマーとは異なる。前記第2の親水性モノマーが、優れた効果の2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を含む。
【0048】
前記コンタクトレンズの接触角(Contact Angle)が60°以下、破水時間(WBUT)が20秒以上、装着後約8時間から10時間を経て、涙膜破壊時間も約15秒を超える。
【0049】
本明細書において、コンタクトレンズとは、水和が完了したコンタクトレンズを指す場合もあれば、水和が完了し滅菌処理を受けたコンタクトレンズを指す場合もある。本明細書では、文脈によっては、レンズはコンタクトレンズと交換可能であり、一方で、レンズはレンズ本体を指すことも、水和処理を受けていない乾燥レンズを指すこともある。このほか、本明細書におけるレンズ配合 (以下、配合と略称する)とは、モノマー、架橋剤、開始剤からなる配合を意味し、必要に応じて、配合には充填剤も含まれる場合がある。「モノマー(monomer)」とは、硬化プロセス中にフリーラジカル重合(free radical polymerization)によって重合を行い、更にポリマーを形成できるレンズ配合を指すために用いられ、モノマーは、一般的に、化学構造上許容可能なフリーラジカル(free radical)の二重結合(double bond)を有する。
【0050】
「シリコーン含有モノマー(silicone monomer)」とは、モノマーの範囲に属しており、少なくとも1つのケイ素酸素結合を有する化学構造(-Si-O-)を意味し、本実施例のシリコーン含有モノマーとしては、例えば、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルメタクリレート(3-[Tris(trimethylsiloxy)silyl]propyl methacrylate、略称TRIS)、モノメタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(monomethacryloxypropyl terminated polydimethylsiloxane、MPDMSと略称)であり、一般的に用いられるモノメタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンのCAS Noは146632-07-7である。他に本実施例に用いられるシリコーン含有モノマーには、2-(トリメチルシリルオキシ)エチルメタクリレート(2-(Trimethylsilyloxy)ethyl methacrylate)、(3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン(3-(3-Methacryloxy-2-hydroxypropoxy)propylbis(trimethylsiloxy)methylsilane、略称SiGMA)、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン((Methacryloxymethyl)bis(trimethylsiloxy)methylsilane)、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(Methacryloxymethylphenethyltris(trimethylsiloxy)silane)、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート(O-(methacryloxyethyl)-3-[bis(trimethylsiloxy)methylsilyl]propylcarbamate)、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート(3-[Tris(trimethylsiloxy)silyl]propyl vinyl carbamate)が含まれるが、これらに限定されない。前記シリコーン含有モノマーは、例えば、シグマ アルドリッチ、Gelest(ゲレスト)、JNC、信越、Pharnocia、Bimax(バイマックス)などの化学物質製造業者から市販品を購入することができる。本実施例に用いられるシリコーン含有モノマーの他の例としては、モノ-(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端モノ-ブチル末端ポリジメチルシロキサン((mono-(3-methacryloxy-2-hydroxypropyloxy)propyl terminated, mono-butyl terminated polydimethylsiloxane))が挙げられ、米国特許US20030162862A1における方法を参考にすれば合成して得ることができる。本実施例に用いられるシリコーン含有モノマーの他の例としては、モノカルビノール末端ポリジメチルシロキサン(monoCarbinol terminated polydimethylsiloxane;CAS No: 207308-30-3,略称MOHPMDS)と2-イソシアナトエチルメタクリレート(2-Isocyanatoethyl methacrylate、略称IEM)のウレタンエステル(urethane ester)であり、前記ウレタンエステルの合成反応には、ジアザビシクロウンデセン(1,8-Diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene、略称DBU)を触媒として用いることができる。
【0051】
第1のシリコーン含有モノマーは以下の構造を含むことができる:
【0052】
【0053】
その内Aは以下の構造:
【0054】
【0055】
または以下の構造である:
【0056】
【0057】
R1はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、R2はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、L1は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0058】
【0059】
n1は1~5、m1は1~4、m2は0~1、m3は1~4、m4は0~1、m5は1~4、m6は1~4である。
【0060】
本実施例において、前記第1のシリコーン含有モノマーが、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルメタクリレート、(3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメートの少なくとも1つを含む。
【0061】
前記第2のシリコーン含有モノマーが、モノメタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノメタクリロキシプロピル末端カルバメートポリジメチルシロキサン、モノ-(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端モノ-ブチル末端ポリジメチルシロキサンの少なくとも1つを含む。このほか、前記第2のシリコーン含有モノマーの分子量は350~2500であり、好ましくは500~1500である。
【0062】
第2のシリコーン含有モノマーは第1の構造または第2の構造を含む。
第1の構造:
【0063】
【0064】
aは0~20である。R3はHまたはCH3またはC2H5であり、R4はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、R5はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、L2は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0065】
【0066】
n6は1~5、n7は1~5、m7は1~4、m8は0~1、m9は1~4、m10は0~1、m11は1~4、m12は1~4、m13は0~1、m14は1~4、m15は1~4である。
第2の構造:
【0067】
【0068】
cは0~20である。R10はHまたはCH3またはC2H5であり、R11はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、R12はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、L5は以下の構造またはそれらの組み合わせである:OまたはNH;L6は、以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0069】
【0070】
n20は1~5、m34は1~4、m35は0~1、m36は1~4、m37は0~1、m38は1~4、m39は1~4である。
【0071】
第1の親水性モノマーはN-ビニル基を含み、例えばN-ビニルピロリドンまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミドである。
【0072】
前記第1のシリコーン含有モノマーと第2のシリコーン含有モノマーの合計含有量が、充填剤を除去した後のコンタクトレンズの重量の15~60%を占め、好ましく25~45%を占める。
【0073】
「親水性モノマー(hydrophilic monomer)」とは、モノマーの範囲に属しており、化学構造が比較的親水(hydrophilic)であることを意味する。本実施例に用いられる親水性モノマーとしては、N-ビニルピロリドン(N-vinyl pyrrolidone、略称NVP)、N-メチル-N-ビニルアセトアミド(N-Methyl-N-vinylacetamide、略称MVA)、N,N-ジメチルアクリルアミド(N,N-Dimethyl acrylamide、略称DMA)、N,N-ジエチルアクリルアミド(N,N-Diethylacrylamide)、N-(ヒドロキシメチル)アクリルアミド(N-(Hydroxymethyl)acrylamide)、N-ヒドロキシエチルアクリルアミド(N-Hydroxyethyl acrylamide)、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-Hydroxyethyl methacrylate、略称HEMA)、エチレングリコールビニルエーテル(ethylene glycol vinyl ether、略称EGVE)、1,4-ブタンジオールビニルエーテル(1,4-butanediol vinyl ether、略称BVE)、ジ(エチレングリコール)ビニルエーテル(Di(ethylene glycol) vinyl ether)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(Hydroxypropyl methacrylate及び/またはHydroxyisopropyl methacrylate)、ヒドロキシブチルメタクリレート(Hydroxybutyl methacrylate、略称HOBMA)、ポリ(プロピレンエチレングリコール)メタクリレート(Poly(propylene ethylene glycol) methacrylate)、ポリ(エチプロピレングリコール)アクリレート(Poly(ethpropylene glycol) acrylate)、メタクリル酸グリセリル(Glyceryl methacrylate)、メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-Hydroxyethyl acrylate)、ヒドロキシプロピルアクリレート(Hydroxypropyl acrylate及び/またはHydroxyisopropyl acrylate)、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-Hydroxybutyl acrylate)、グリセリルアクリレート(Glyceryl acrylate)、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド(N-[Tris(hydroxymethyl)methyl]acrylamide)、メタクリルアミド(Methacrylamide)、2-ヒドロキシプロピルメタクリルアミド(2-Hydroxypropyl methacrylamide)、N-イソプロピルアクリルアミド(N-Isopropylacrylamide)、N,N-ジエチルアクリルアミド(N,N-Diethylacrylamide)、N-エチルアクリルアミド(N-Ethylacrylamide)、2-エトキシエチルメタクリレート(2-Ethoxyethyl methacrylate、略称EOEMA)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(Polyethylene glycol dimethacrylate、略称PEGDMA)、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(2-Methacryloyloxyethyl phosphorylcholine)などが含まれるが、これらに限定されない。本実施例において、好ましい親水性モノマーの選択は、N-ビニルピロリドンまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミド(MVA)である。より好ましい選択は、N-ビニルピロリドン(NVP)と2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)との組み合わせ、或いはN-メチル-N-ビニルアセトアミド(MVA)と2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)との組み合わせである。前記親水性モノマーは、一般的に、例えば、シグマ アルドリッチ、東京化成工業(TCI)、Alfa Aesar(アルファ・エイサー社)などの化学物質製造業者から市販品を購入することができる。「親水性モノマー(hydrophilic monomer)」以外にも、「疎水性モノマー(hydrophobic monomer)」を配合に選択的に添加することができる。通常、これはレンズの力学特性を調整するために行われ、例えば、本発明の一部実施例では、メチルメタクリレート(Methyl methacrylate、略称MMA)が添加される。
【0074】
本発明の一実施例において、前記第1の親水性モノマーは、N-ビニルピロリドンまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミド(MVA)である。また、前記第1の親水性モノマーの含有量が、充填剤を除去した後のコンタクトレンズの重量の30~65%を占める。
【0075】
本発明の一実施例において、前記第1の親水性モノマーは、N-ビニルピロリドンまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミド(MVA)である。また、前記第1の親水性モノマーの含有量が、充填剤を除去した後のコンタクトレンズの重量の35~55%を占める。
【0076】
本発明の一実施例において、前記第2の親水性モノマーは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、エチレングリコールビニルエーテル、1,4-ブタンジオールビニルエーテルの少なくとも1つを含む。特に、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)が最も優れた効果を有する。現時点では詳細な理論的枠組みの説明はなく、発明者も発明を特定の理論的枠組みに限定したくはないが、本発明の予期しなかった発見とは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)が構造上ヒドロキシ基構造(hydroxyl group)を有している可能性があり、N-ビニル基を含む第1の親水性モノマーと組み合わせてケイ素を含む高分子構造を形成し、これによりポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムと適切な水素結合(hydrogen bond)またはファンデルワールス力(van der Waals force)を形成することができるため、これらのポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムがレンズ表面により安定して吸着し、また、レンズ表面に吸着した後にレンズ表面のポリマー構造と絡み合い(entanglement)を形成するのを促進させることができる。したがって、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムがレンズ表面により安定して吸着し、コンタクトレンズの品質を向上させ、装着により適していることである。
【0077】
「UV遮断剤(UV Blocker)」とは、レンズに添加され、レンズがUV波長光を遮断する性質を有する成分を指し、一般的に、コンタクトレンズに用いられる遮断剤も化学構造上許容可能なフリーラジカル(free radical)の二重結合(double bond)を有するため、モノマーの範囲に属する。本実施例に用いられるUV遮断剤としては、2-[3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシフェニル]エチルメタクリレート(2-[3-(2H-Benzotriazol-2-yl)-4-hydroxyphenyl]ethyl methacrylate、略称HMEPB)、2-(4-ベンゾイル-3-ヒドロキシフェノキシ)エチルアクリレート(2-(4-Benzoyl-3-hydroxyphenoxy)ethyl acrylate)が含まれるが、これらに限定されない。前記UV遮断剤は、一般的に、例えば、シグマ アルドリッチ、東京化成工業(TCI)、Alfa Aesar(アルファ・エイサー社)などの化学物質製造業者から市販品を購入することができる。
【0078】
本実施例において、前記コンタクトレンズは少なくとも1種の非ケイ素含有架橋剤を更に含む。
【0079】
「架橋剤(crosslinking agent)」とは、モノマーが重合反応を行う際に架橋反応を起こさせることができるものを指し、重合反応によって生成されるポリマーが必要な架橋密度(crosslinking density)を有するように提供でき、2つのポリマー鎖を生成・反応させてネットワークポリマーに結合させることができるものである。前記架橋剤は、ケイ素酸素結合の化学構造(-Si-O-)を有するか否かによって、非ケイ素含有架橋剤とケイ素含有架橋剤とに分類することができる。本実施例に用いられる非ケイ素架橋剤としては、エチレングリコールジメタクリレート(Ethylene glycol dimethacrylate、略称EGDMA)、ジ(エチレングリコール)ジメタクリレート(Di(ethylene glycol)dimethacrylate)、トリエチレングリコールジメタクリレート(Triethylene glycol dimethacrylate)、テトラエチレングリコールジメタクリレート(Tetraethylene glycol dimethacrylate、略称TEGDMA)、エチレングリコールジアクリレート(Ethylene glycol diacrylate)、ジ(エチレングリコール)ジアクリレート(Di(ethylene glycol) diacrylate)、トリエチレングリコールジアクリレート(Triethylene glycol diacrylate)、テトラエチレングリコールジアクリレート(Tetraethylene glycol diacrylate)、N,N’-メチレンビス(アクリルアミド)(N,N’-Methylenebis(acrylamide))、N,N’-エチレンビス(アクリルアミド)(N,N’-Ethylenebis(acrylamide))、N,N’-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド(N,N’-(1,2-Dihydroxyethylene)bisacrylamide)、トリメチロールプロパントリメタクリレート(Trimethylolpropanetrimethacrylate,略称TEPTMA)、N,N’-ヘキサメチレンビス(メタクリルアミド)(N,N’-Hexamethylenebis(methacrylamide))、グリセロールトリメタクリレート(Glycerol trimethacrylate)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(Polyethylene glycol dimethacrylate)、ポリエチレングリコールジアクリレート(Polyethylene glycol diacrylate)、モノ(2-(メタクリロイルオキシ)エチル)マレアート(mono-2-(Methacryloyloxy)ethyl maleate)、ジウレタンジメタクリレート(Diurethanedimethacrylate)、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアネート(3-Isopropenyl-α,α-dimethylbenzylisocyanate)、ジエチレングリコールモノビニルエーテル(Diethylene glycol monovinyl ether、略称DEGVE)、トリ(エチレングリコール)ジビニルエーテル(Tri(ethylene glycol)divinyl ether、略称TEGDVE)などが含まれるが、これらに限定されない。上記非ケイ素含有架橋剤は、一般的に、例えば、シグマ アルドリッチ、東京化成工業(TCI)、Alfa Aesar(アルファ・エイサー社)などの化学物質製造業者から市販品を購入することができる。
【0080】
本実施例において、前記少なくとも1種の非ケイ素含有架橋剤が、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートの少なくとも1つを含む。
【0081】
「ケイ素含有架橋剤(silicone crosslinking agent)」とは、架橋剤の範囲に属し、少なくとも1つのケイ素酸素結合を有する化学構造(-Si-O-)を指し、本実施例に用いられるケイ素含有架橋剤としては、以下の例が含まれるが、これらに限定されない。例えば、メタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(methacryloxypropyl terminated polydimethylsiloxane、略称DMPDMS)があり、一般的に用いられるメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンのCAS Noは58130-03-3である。他の例として、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(polyethylene glycol functionalized methacryloxypropyl terminated polydimethylsiloxane)があり、以下の構造である:
【0082】
【0083】
ケイ素含有架橋剤は、他の架橋剤と組み合わせて適切なレンズ特性を形成するために用いられる。本実施例において、前記ケイ素含有架橋剤は、例えば、シグマ アルドリッチ、Gelest(ゲレスト)、JNC、信越、Pharnocia、Bimax(バイマックス)などの化学物質製造業者から市販品を購入することができる。本実施例に用いられるケイ素含有架橋剤としては、例えば、1,3-ビス[4-(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチル]テトラメチルジシロキサン(1,3-bis[4-(vinyloxycarbonyloxy)butyl]tetramethyldisiloxane)が挙げられ、米国特許US5070215Aにおける方法を参考にすれば合成して得ることができる。本実施例に用いられるケイ素含有架橋剤の他の例としては、ビス-3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジメチルシロキサン(bis-3-Methacryloxy-2-hydroxypropyloxypropyl polydimethylsiloxane)が挙げられ、米国特許US20030162862A1における方法を参考にして合成し、モノ-(2,3-エポキシ)プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン(mono-(2,3-Epoxy)propylether terminated polydimethylsiloxane)をエポキシプロポキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(Epoxypropoxypropyl terminated polydimethylsiloxane)に置換すれば得られる。本実施例に用いられるケイ素含有架橋剤の他の例としては、カルビノール(ヒドロキシル)末端ポリジメチルシロキサン(carbinol(hydroxyl) terminated polydimethylsiloxane、略称DOHPDMS;CAS No:156327-07-0)と2-イソシアナトエチルメタクリレート(2-Isocyanatoethyl methacrylate、略称IEM)のウレタンエステル(urethane ester)であり、前記ウレタンエステルの合成反応は、ジアザビシクロウンデセン(1,8-Diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene、略称DBU)を触媒として用いることができる。
【0084】
本発明の一実施例において、前記ケイ素含有架橋剤は、以下の構造を含む:
【0085】
【0086】
bは0~20である。R6はHまたはCH3またはC2H5であり、R7はHまたはCH3またはOSi(CH3)3であり、L3は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0087】
【0088】
n12は1~5、n13は1~5、m16は1~4、m17は0~1、m18は1~4、m19は0~1、m20は1~4、m21は1~4、m22は0~1、m23は1~4、m24は1~4である。R8は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0089】
【0090】
R9はHまたはCH3またはC2H5であり、L4は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0091】
【0092】
n18は1~5、n19は1~5、m25は1~4、m26は0~1、m27は1~4、m28は0~1、m29は1~4、m30は1~4、m31は0~1、m32は1~4、m33は1~4である。
【0093】
本発明の一実施例において、前記ケイ素含有架橋剤は、以下の構造を含む:
【0094】
【0095】
dは0~20である。R13はHまたはCH3またはC2H5であり、R14はHまたはCH3またはC2H5であり、L7は以下の構造またはそれらの組み合わせである:OまたはNH;L8は、以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0096】
【0097】
n25は1~5、m40は1~4、m41は0~1、m42は1~4、m43は0~1、m44は1~4、m45は1~4である。
R15は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0098】
【0099】
R16はHまたはCH3またはC2H5であり、L9は以下の構造またはそれらの組み合わせである:
【0100】
【0101】
n31は1~5、m46は1~4、m47は0~1、m48は1~4、m49は0~1、m50は1~4、m51は1~4である。
【0102】
本発明の一実施例において、前記ケイ素含有架橋剤が、メタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、メタクリロキシプロピル末端カルバメートポリジメチルシロキサン、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、1,3-ビス[4-(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチル]テトラメチルジシロキサン、ビス-3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジメチルシロキサンの少なくとも1つを含む。
【0103】
本発明の一実施例において、ケイ素含有架橋剤を含む配合組成物を、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む水和液と組み合わせることにより、レンズのくもり(Haze)度合いが低下するのを確認できた。これは、ケイ素含有架橋剤を含むレンズ本体において、シリコーン含有モノマー間(第1のシリコーン含有モノマーと第2のシリコーン含有モノマー)の重合度が高く、非ケイ素含有モノマー間の重合度が低いため、形成されたレンズ全体の構造は、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムがレンズの内部構造に過度に浸透せず、レンズ表面にのみ残ることがあり、それでレンズがくもる現象を低減させることができることに起因する可能性がある。したがって、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムの分子量と、水溶液中のポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムの濃度と、適当なケイ素含有架橋剤と、適当なケイ素含有架橋剤の分子量と、を組み合わせることで、コンタクトレンズは以下の条件、接触角(Contact Angle)が60°以下、破水時間(WBUT)が20秒以上、装着後約8時間から10時間を経て、涙膜破壊時間も約15秒を超え、同時にコンタクトレンズのくもり度合いが許容可能であるという条件を効果的に満たすことができる。
【0104】
前記ケイ素架橋剤の分子量は、500~5000の範囲が好ましく、より好ましい範囲は700~3000であり、更に好ましい範囲は900~2000である。
【0105】
前記ケイ素架橋剤の含有量は、充填剤を除去した後のコンタクトレンズの重量の0.1~6.0%を占め、好ましくは0.1~3.0%を占める
【0106】
「開始剤(initiator)」は、フリーラジカル重合を生成するために必要なフリーラジカルとして用いられ、一般的に、開始されてフリーラジカルを生成することができる様々な方法に応じて、熱開始剤と光開始剤とに分類することができる。熱開始によってフリーラジカルを生成することができる開始剤は熱開始剤であり、光開始によってフリーラジカルを生成することができる開始剤は光開始剤である。本実施例に用いられる光開始剤には、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン(2-Hydroxy-2-methylpropiophenone、略称1173)とフェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(Phenylbis(2,4,6-trimethylbenzoyl)phosphine oxide、略称819)が含まれるが、これらに限定されない。他の実施例では、例えば、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(Diphenyl(2,4,6-trimethylbenzoyl)phosphine oxide)、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン(2,2-Dimethoxy-2-phenylacetophenone)が使用されている。本実施例に用いられる熱開始剤には、アゾビスイソブチロニトリル(Azobisisobutyronitrile)、4,4'-アゾビス(4-シアノ吉草酸)(4,4'-Azobis(4-cyanovaleric acid))、1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(1,1’-Azobis(cyclohexanecarbonitrile))、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)(2,2‘-Azobis(2-methylpropionamidine))、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(2,2’-Azobis(2-methylpropionamidine)dihydrochloride)、2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩(2,2'-Azobis[2-(2-imidazolin-2-yl)propane]dihydrochloride)、2,2'-アゾビス{2-[1-(2-ヒドロキシエチル)-2-イミダゾリン-2-イル]プロパン}二塩酸塩(2,2’-Azobis{2-[1-(2-hydroxyethyl)-2-imidazolin-2-yl]propane}dihydrochloride)、2,2'-アゾビス(1-イミノ-1-ピロリジン-2-エチルプロペン)二塩酸塩(2,2‘-Azobis(1-imino-1-pyrrolidino-2-ethylpropane)dihydrochloride)、2,2'-アゾビス{2-メチル-N-[1,1-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}(2,2’-Azobis{2-methyl-N-[1,1-bis(hydroxymethyl)-2-hydroxyethyl]propionamide})、2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](2,2’-Azobis[2-methyl-N-(2-hydroxyethyl)propionamide])、2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(2,2’-Azobis(4-methoxy-2,4-dimethyl valeronitrile))、過酸化ベンゾイル(Benzoyl peroxide)などが含まれるが、これらに限定されない。前記開始剤は、一般的に、例えば、シグマ アルドリッチ、東京化成工業(TCI)、Alfa Aesar(アルファ・エイサー社)などの化学物質製造業者から市販品を購入することができる。
【0107】
「充填剤(diluent)」とは、フリーラジカル重合(free radical polymerization)を生成するために受容可能なフリーラジカル(free radical)の二重結合(double bond)を持たないレンズ配合に別途添加された成分を指す。したがって、モノマーまたは架橋剤または開始剤と重合して、更にポリマーを形成することができない化学物質である。一部の充填剤は、連鎖移動剤(chain transfer agent)の機能を有し、一部のフリーラジカル重合のプロセスにも及ぶ可能性があるが、その連鎖移動の効果は、一般的にチオール(thiol)などの真の意味の連鎖移動剤よりも遥かに低いため、本実施例では、連鎖移動剤としての充填剤の機能を考慮していない。充填剤は、通常、レンズ配合の成分の相溶性(compatibility)を助けるために用いられ、溶剤類の化合物は、充填剤の選択肢となる可能性がある。本実施例に用いられる充填剤としては、エタノール(ethanol)、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol、略称IPA)、n-ブタノール(n-butanol)、n-ヘキサノール(n-hexanol、又は略称Hexanol)、tert-アミルアルコール(tert-Amyl alcohol)などのアルコール類、酢酸エチル(ethyl acetate)、酢酸ブチル(butyl acetate)、乳酸エチル(ethyl lactate)などのエステル類、オレイン酸(oleic acid)などの有機酸、エチルセロソルブ(ethyl cellosolve)、2-プロポキシエタノール(2-propoxyethanol)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ethylene glycol monobutyl ether)、ヘキシルセロソルブ(hexyl cellosolve)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(ethylene glycol monophenyl ether)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(propylene glycol monomethyl ether)、プロピレングリコールフェニルエーテル(propylene glycol phenyl ether)、2-(2-メトキシエトキシ)エタノール(2-(2-methoxyethoxy)ethanol)、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール(2-(2-ethoxyethoxy)ethanol)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(diethylene glycol monobutyl ether)、ジエチレングリコールヘキシルエーテル(diethylene glycol hexyl ether)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(dipropylene glycol monomethyl ether)、ジプロピレングリコールプロピルエーテル(dipropylene glycol propyl ether)、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル(dipropylene glycol n-butyl ether)などのアルコールエーテル類が含まれるが、これらに限定されない。前記充填剤は、一般的に、例えば、シグマ アルドリッチ、東京化成工業(TCI)、Alfa Aesar(アルファ・エイサー社)などの化学物質製造業者から市販品を購入することができる。
【0108】
コンタクトレンズ表面の親水性を評価する方法には、以下のいくつかの方法がある。先ず、接触角(Contact angle)を測定してコンタクトレンズ表面の親水性を評価する方法が挙げられる。接触角は液滴法(sessile drop method)または気泡法(Captive Bubble method)を用いて測定できる。本発明の実施例においては、接触角は液滴法を用いて測定された。
【0109】
次に、コンタクトレンズを水または緩衝塩類類を含む水溶液または界面活性剤(Poloxamer407またはTween-80など)を含む水溶液または緩衝塩類類と界面活性剤(Poloxamer407またはTween-80など)を同時に含む水溶液から取り出す方法である。その後余分なレンズ表面の水分を軽く振り落とし、レンズ表面の水層がどれくらいの時間で破裂するかを観察し記録する。このテストが始まってからレンズ表面の水層が破裂するまでの時間は破水時間(Water Break-up Time、略称WBUT)と呼ばれる。
【0110】
更に、コンタクトレンズ使用者のニーズに寄り添った評価方法は、滅菌後のコンタクトレンズを被験者に装着させ、専門資格を持った検眼医がスリットランプを用いてコンタクトレンズを装着した被験者の目を観察し、まばたき後に涙液層がどれくらいの時間で破裂するかを観察する方法である。まばたきが始まってから、眼の上にあるレンズ表面の涙液層が破裂するのを観察する時間を「涙膜破壊時間(Tear Break-up Time、略称TBUT)」と呼ぶ。一般的に、コンタクトレンズの接触角が低いほど、より長い破水時間に対応し、同時により長い涙膜破壊時間にも対応し、コンタクトレンズ表面の親水性が向上する。
【0111】
本発明は、コンタクトレンズの調製方法を提供し、レンズ本体(乾燥レンズ)の製造と、レンズ本体を水和液で処理してから、水または緩衝溶液を含む水溶液または少量の界面活性剤を含む水溶液で洗浄する工程を含む。前記水和液は、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む有機溶液であり、これにより、レンズ本体がポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムで被覆されたコンタクトレンズが得られる。コンタクトレンズは滅菌処理(autoclave)によって殺菌・消毒でき、滅菌処理されたコンタクトレンズは装着用に提供可能となる。レンズ本体は、ケイ素含有ユニット、ケイ素非含有ユニット、架橋剤、開始剤で組成され、必要に応じて充填剤を含むこともある。レンズ本体の調製は、ケイ素含有ユニット、ケイ素非含有ユニット、架橋剤、開始剤などを含む組成物を提供し、必要に応じて充填剤を含む組成物を混合・撹拌して均一な配合を形成し、その配合をレンズの形状とサイズを制御するための金型に注入して配合金型複合体を形成し、その後、光硬化または熱硬化の方法により配合内の重合ユニットを重合反応させて架橋し、レンズ本体を硬化させて形成する工程を含む。
【0112】
図2は、本発明の一実施例のコンタクトレンズの製造方法を示すフローチャートである。
図2を参照すると、本発明の一実施例において、コンタクトレンズの製造方法には、以下の工程が含まれる。ステップS100:レンズ本体を提供する。ステップS200:水和液を提供し、水和液は、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む有機溶液であり、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムは水和液の重量の0.01~10wt%を占める。ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも15分間浸漬する。水溶液は、緩衝塩類類および/または界面活性剤を含む。以下に説明するが、本実施例ではステップS100とステップS200の順序は特に制限されず、別の実施例ではステップS100とステップS200は同時に行われることもある。
【0113】
つまり、コンタクトレンズの製造方法は2つの部分で構成されている。第1の部分では、均一に混合されたポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウム、有機溶媒、水を含む水和液を使用し、これはレンズ本体を浸漬するために用いられる。即ちステップS200とステップS300の工程である。浸漬の温度は室温であり、室温は例えば20~30℃である。本発明の実施例では、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムと特定のレンズ配合によって十分な吸着力(水素結合とファンデルワールス力など)を持たせ、更に十分な高分子量のポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを選択することにより、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムがレンズ表面の架橋高分子構造と安定した絡み合い(entanglement)を生成できるようになるため、レンズ表面に十分で安定した量が残存し、後続の生成プロセスで洗い流されないようになる。したがって、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムに化学反応を起こさせてレンズ本体と共有結合を形成する必要がないため、ステップS300では必ずしも加熱を必要としない。他の生成・製造目的のために温度を制御する必要がある場合、水和液の温度を10~80℃に制御することができる。水和液としてポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む水溶液を使用すると、周知のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズのレンズ本体の表面の疎水性を効果的に低下させることができる(接触角を低下させ、破水時間(WBUT)を増加させ、コンタクトレンズ装着時の涙膜破壊時間を増加させる)。更に第1の部分の水和では、レンズ本体が乾燥レンズから湿潤レンズに移行する際に、レンズ表面の疎水性の問題を同時に改善するのを助ける働きがある。浸漬時間は、例えば30分から12時間まで様々で、それぞれ異なる程度でレンズ表面の疎水性の効果を改善し、レンズの装着感を明らかに向上させ、レンズ表面の疎水性の問題を解決することができる。
【0114】
ポリマーは、異なる分子量のポリアクリル酸(Poly(acrylic acid)またはポリアクリル酸ナトリウム(Poly(acrylic acid sodium salt))から選択でき、単独で使用するか、またはそれらの組み合わせから選択できる。一般的に、適切な性能を得るためには、分子量は特定の範囲内であることが好ましい。具体的には、分子量の範囲が100kDa以上であることが好ましく、より好ましい範囲は200kDa以上であり、更に好ましい範囲は450kDa以上である。ポリマーの水和液に占める割合に関しては、0.01~10wt%が好ましい比率の範囲とされ、より好ましい比率範囲は0.05~5wt%であり、更に好ましい比率範囲は0.1~1.5wt%である。ポリマーの水和液中における割合は、レンズ表面の品質要件(接触角、破水時間(WBUT)、コンタクトレンズ装着時の涙膜破壊時間など)、ポリマーの分子量、レンズ本体を組成するユニットから総合的に考慮して決定される。
【0115】
本発明の多くの実施例において、滅菌前または滅菌後のコンタクトレンズにトルイジンブルーO(Toluidine Blue O)染色を行った。これにより、本発明の実施例に基づくコンタクトレンズとその製造方法は、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムなどのポリマーをコンタクトレンズの表面に残存させ、それによってレンズ表面の親水性を向上させられることが証明された。
【0116】
本発明の多くの実施例において、水和液として選択されるポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムの分子量が200kDa以上の場合、被験者がコンタクトレンズを初めて装着してから(コンタクトレンズを目に装着してから)10分以内および8~10時間以上の装着後におけるTBUTがいずれも15秒以上であることが確認された。一部の実施例では、水和液として選択されるポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムの分子量が25kDa以下の場合、コンタクトレンズの表面で測定される接触角が50度未満であるにもかかわらず、一部の被験者はコンタクトレンズを初めて装着した段階でTBUTが15秒未満であることが発見された。また、一部の実施例では、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムの分子量が約100kDaの場合、コンタクトレンズの表面で測定される接触角が20~30度未満であるにもかかわらず、被験者の初めてのコンタクトレンズ装着時のTBUTが15秒を超えたことが判明したが、一部の被験者はコンタクトレンズを8~10時間以上装着した後にTBUTが15秒未満になることがあった。
【0117】
有機溶媒が水和液に占める比率は1~90wt%であり、好ましい比率は20~60wt%である。一般的に用いられる有機溶媒には、トリプロピレングリコールメチルエーテル(tripropylene glycol methyl ether)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(dipropy lene glycol methyl ether)、エチレングリコール-n-ブチルエーテル(ethylene glycol n-butyl ether)、ケトン類(ketones)(アセトン、メチルエチルケトンなど)、ジエチレングリコール-n-ブチルエーテル(diethylene glycol n-butyl ether)、ジエチレングリコールメチルエーテル(diethylene glycol methyl ether)、エチレングリコールフェニルエーテル(ethylene glycol phenyl ether)、プロピレングリコールメチルエーテル(propylene glycol methylether)、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(propylene glycol methyl ether acetate)、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセタート(dipropylene glycol methyl ether acetate)、プロピレングリコールn-プロピルエーテル(propylene glycol n-propyl ether)、ジプロピレングリコール-n-プロピルエーテル(dipropylene glycol n-propyl ether)、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル(tripropylene glycol n-butyl ether)、プロピレングリコールn-ブチルエーテル(propylene glycol n-butyl ether)、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル(dipropylene glycol n-butyl ether)、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル(tripro pylene glycol n-butyl ether)、プロピレングリコールフェニルエーテル(propylene glycol phenyl ether)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(dipropylene glycol dimethyl ether)、ポリエチレングリコール(polyethylene glycols)、ポリプロピレングリコール(polypropylene glycols)、酢酸エチル(ethyl acetate)、酢酸ブチル(butyl acetate)、酢酸アミル(amyl acetate)、乳酸メチル(methyl lactate)、乳酸エチル(ethyl lactate)、酢酸イソプロピル(isopropyl acetate)、1価アルコール(1-ブタノール(1-butanol)、2-ブタノール(2-butanol)、1-プロパノール(1-propanol)、2-プロパノール(2-pro panol)、メタノール(methanol)、エタノール(ethanol)、シクロヘキサノール(cyclohexanol)、シクロペンタノール(cyclopentanol)、exo-ノルボルネオール(exo-Norborneol)、1-ペンタノール(1-pentanol)、2-ペンタノール(2-pentanol)、3-ペンタノール(3-pentanol)、1-ヘキサノール(1-hexanol)、2-ヘキサノール(2-hexanol)、3-ヘキサノール(3-hexanol)、3-メチル-2-ブタノール(3-methyl-2-butanol)、1-ヘプタノール(1-heptanol)、2-ヘプタノール(2-heptanol)、1-オクタノール(1-octanol)、2-オクタノール(2-octanol)、1-ノナノール(1-nonanol)、2-ノナノール(2-nonanol)、1-デカノール(1-decanol)、2-デカノール(2-decanol)、3-オクタノール(3-octanol)、ノルボルネオール(norborneol)、tert-ブタノール(tert-butanol)、tert-アミルアルコール(tert-amyl alcohol)、2-メチル-2-ペンタノール(2-methyl-2-pentanol)、2,3-ジメチル-2-ブタノール(2,3-dimethyl-2-butanol)、3-メチル-3-ペンタノール(3-methyl-3-pentanol)、1-メチルシクロヘキサノール(1-methylcyclohexanol)、2-メチル-2-ヘキサノール(2-methyl-2-hexanol)、3,7-ジメチル-3-オクタノール(3,7-dimethyl-3-octanol)、1-クロロ-2-メチル-2-プロパノール(1-chloro-2-methyl 2-propano)、2-メチル-2-ヘプタノール(2-methyl-2-heptanol)、2-メチル-2-オクタノール(2-methyl-2-octanol)、2-メチル-2-ノナノール(2-methyl-2-nonanol)、2-メチル-2-デカノール(2-methyl-2-decanol)、3-メチル-3-ヘキサノール (3-methyl-3-hexanol)、3-メチル-3-ヘプタノール(3-methyl-3-heptanol)、4-メチル-4-ヘプタノール(4-methyl-4-heptanol)、3-メチル-3-オクタノール(3-methyl-3-octanol)、4-メチル-4-オクタノール(4-methyl-4-octanol)、3-メチル-3-ノナノール(3-methyl-3-nonanol)、4-メチル-4-ノナノール(4-methyl-4-nonanol)、3-メチル-3-オクタノール(3-methyl-3-octanol)、3-エチル-3-ヘキサノール(3-ethyl 3-hexanol)、3-メチル-3-ヘプタノール(3-methyl-3-heptanol)、4-エチル-4-ヘプタノール(4-ethyl-4-heptanol)、4-プロピル-4-ヘプタノール(4-propyl-4-heptanol)、4-イソプロピル-4-ヘプタノール(4-isopropyl-4-heptanol)、2,4-ジメチル-2-ペンタノール(2,4-dimethyl-2-pentanol)、1-メチルシクロペンタノール (1-methylcyclopentanol)、1-エチルシクロペンタノール(1-ethylcyclopentanol)、3-ヒドロキシ-3-メチル-1-ブテン(3-hydroxy-3-methyl-1-butene)、4-ヒドロキシ-4-メチル-1-シクロペンタノール(4-hydroxy-4-methyl-1-cyclopentanol)、2-フェニル-2-プロパノール(2-phenyl-2-propanol)、2-メトキシ-2-メチル-2-プロパノール(2-methoxy-2-methyl-2-propanol)、2,3,4-トリメチル-3-ペンタノール(2,3,4-trimethyl-3-pentanol)、3,7-ジメチル-3-オクタノール(3,7-dimethyl-3-octanol)、2-フェニル-2-ブタノール(2-phenyl-2-butanol)、2-メチル-1-フェニル-2-プロパノール(2-methyl-1-phenyl-2-propanol)、3-エチル-3-ペンタノール(3-ethyl-3-pentanol)、1-エトキシ-2-プロパノール(1-ethoxy-2-propanol)、3-エチル-3-ペンタノール(3-ethyl-3-pentanol)、1-エトキシ-2-プロパノール(1-ethoxy-2-propanol)、1-メチル-2-プロパノール(1-methyl-2-propanol)、t-アミルアルコール(t-amyl alcohol)、イソプロパノール(isopropanol))、1-メチル-2-ピロリドン(1-methyl-2-pyrrolidone)、N,N-ジメチルプロピオンアミド(N,N-dimethylpropionamide)、ジメチルホルムアミド(dimethyl formamide)、ジメチルアセトアミド(dimethyl acetamide)、ジメチルプロピオンアミド(dimethyl propionamide)、N-メチルピロリドン(N-methylpyrrolidinone)、分子量が200Da以下のポリエチレングリコール(polyethyleneglycol)、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)、メチレンクロライド(methylene chloride)およびそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0118】
コンタクトレンズの製造方法の第2の部分は、第1の部分に続いて行われ、つまりステップS400が行われる。水(RO水または純粋)を使用したり、緩衝塩類類を含む水溶液を使用したり、少量の界面活性剤(例:Poloxamer407またはTween-80)を含む水溶液を使用したり、緩衝塩類類と少量の界面活性剤を同時に含む水溶液を使用したりできる。つまり、レンズ本体を水和液に一定時間浸漬した後、コンタクトレンズの表面と内部に残存する有機溶媒を洗い流すために、水または水溶液に漬けかえる。レンズ本体を水または水溶液に浸漬する時間は、少なくとも15~30分であることが好ましく、洗浄と置換が行われることを確実にする。浸漬の温度は一定であっても、冷たい温度と温かい温度の交互で行ってもよい。例えば、室温から60℃までの温度範囲内で一定の温度の水または水溶液にレンズを浸漬し、或いは冷たい温度と温かい温度の2つの温度の水または水溶液で交互にレンズを浸漬する。その温度範囲はレンズの素材に不適当な影響を与えないようにする。温度変化によってレンズ本体の熱膨脹と冷収縮が促進され、有機溶媒が洗い流される。温度の選択と一定または変動の温度で行うかは、使用される有機溶媒の種類によって決まる。
【0119】
好ましくは、第2の部分(すなわち、ステップS400)で使用される水または緩衝塩類類を含む水溶液は、微量の界面活性剤を含む。界面活性剤の量は、処理されるレンズ本体の数量に比例して調整される。例えば、1個のレンズ本体あたり5~100mLの水を使用して100個のレンズ本体を1回で洗浄する場合、500mLから10Lの水を使用する。使用される水の量が多いほど、洗浄回数が少なくなり、逆に使用される水の量が少ないほど洗浄回数が多くなる。ステップS400の工程が行われている最中または終了後、レンズ本体の有機溶媒の残存状況を周知の如何なる方法を用いても検査することができる。ステップS400の浸漬は、何度か繰り返すことができ、例えば水を交換して再び浸漬することができ、少なくとも1回の水交換と合計で2回の浸漬が好ましい。浸漬回数は、有機溶媒の種類と有機溶媒の残存状況に応じて調整できる。例えば、浸漬後の水または水溶液から測定される有機溶媒の量は、1ppm未満が好ましい。1ppmを超える場合は、更に水または水溶液を交換して浸漬し続けることができる。
【0120】
コンタクトレンズの製造方法の第2の部分は、水または水溶液にレンズ本体を浸漬する工程であり、第1の部分における湿潤レンズの膨張率を更に変更でき、即ち第2の部分の処理後、レンズ本体の直径を再変更して、コンタクトレンズの所定の直径に達することができる。以下に、実施例1から3のレンズ本体の製造方法の条件と結果を示す。以下の実施例に使用される化合物には、以下のものが含まれる。
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
【表4】
実施例中に使用した化合物については、一般的な略称を用いて説明する。
【0125】
実施例1:
【0126】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000)15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0127】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0128】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0129】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0130】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて81.24°であることが得られた。
【0131】
実施例2:
【0132】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0133】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0134】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0135】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0136】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて83.07°であることが得られた。
【0137】
実施例3:
【0138】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0139】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0140】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0141】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0142】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて68.91°であることが得られた。
【0143】
実施例4:
【0144】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0145】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0146】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0147】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0148】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて69.03°であることが得られた。
【0149】
実施例5:
【0150】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0151】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0152】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0153】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0154】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて70.14°であることが得られた。
【0155】
実施例6:
【0156】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0157】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0158】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0159】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0160】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて73.89°であることが得られた。
【0161】
実施例7:
【0162】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0163】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0164】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0165】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0166】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて79.61°であることが得られた。
【0167】
実施例8:
【0168】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0169】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0170】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0171】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0172】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて80.72°であることが得られた。
【0173】
実施例9:
【0174】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0175】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0176】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0177】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0178】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて85.96°であることが得られた。
【0179】
実施例10:
【0180】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0181】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0182】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0183】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0184】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて91.86°であることが得られた。
【0185】
実施例11:
【0186】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000) 15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0187】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0188】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0189】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0190】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて70.94°であることが得られた。
【0191】
実施例12:
【0192】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0193】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0194】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0195】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0196】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて68.49°であることが得られた。
【0197】
実施例13:
【0198】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0199】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0200】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0201】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0202】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて40.12°であることが得られた。
【0203】
実施例14:
【0204】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0205】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0206】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0207】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0208】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて37.59°であることが得られた。
【0209】
実施例15:
【0210】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0211】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0212】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0213】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0214】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて66.52°であることが得られた。
【0215】
実施例16:
【0216】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0217】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0218】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0219】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0220】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて68.07°であることが得られた。
【0221】
実施例17:
【0222】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0223】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0224】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0225】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0226】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて74.84°であることが得られた。
【0227】
実施例18:
【0228】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0229】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0230】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0231】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0232】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて84.21°であることが得られた。
【0233】
実施例19:
【0234】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0235】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0236】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0237】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0238】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて81.98°であることが得られた。
【0239】
実施例20:
【0240】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0241】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3~5KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0242】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0243】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0244】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて87.61°であることが得られた。
【0245】
実施例21:
【0246】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000)15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0247】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0248】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0249】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0250】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて65.14°であることが得られた。
【0251】
実施例22:
【0252】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0253】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0254】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0255】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0256】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて54.09°であることが得られた。
【0257】
実施例23:
【0258】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0259】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0260】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0261】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0262】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて50.18°であることが得られた。
【0263】
実施例24:
【0264】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0265】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0266】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0267】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0268】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて44.98°であることが得られた。
【0269】
実施例25:
【0270】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0271】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0272】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0273】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0274】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて40.17°であることが得られた。
【0275】
実施例26:
【0276】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0277】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0278】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0279】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0280】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて46.49°であることが得られた。
【0281】
実施例27:
【0282】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0283】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0284】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0285】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0286】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて69.66°であることが得られた。
【0287】
実施例28:
【0288】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0289】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0290】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0291】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0292】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて81.07°であることが得られた。
【0293】
実施例29:
【0294】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0295】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0296】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0297】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0298】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて80.93°であることが得られた。
【0299】
実施例30:
【0300】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0301】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量25KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0302】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0303】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0304】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて92.02°であることが得られた。
【0305】
実施例31:
【0306】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000) 15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0307】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0308】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0309】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0310】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて50.21°であることが得られた。
【0311】
実施例32:
【0312】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0313】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0314】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0315】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0316】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて49.89°であることが得られた。
【0317】
実施例33:
【0318】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0319】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが0.5wt%と99.5wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0320】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0321】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0322】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて20.02°であることが得られた。
【0323】
実施例34:
【0324】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0325】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0326】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0327】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0328】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて18.12°であることが得られた。
【0329】
実施例35:
【0330】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0331】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0332】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0333】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0334】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて16.89°であることが得られた。
【0335】
実施例36:
【0336】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0337】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0338】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0339】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0340】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて25.37°であることが得られた。
【0341】
実施例37:
【0342】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0343】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0344】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0345】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0346】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて13.79°であることが得られた。
【0347】
実施例38:
【0348】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0349】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0350】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0351】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0352】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて38.04°であることが得られた。
【0353】
実施例39:
【0354】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0355】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0356】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0357】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0358】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて80.47°であることが得られた。
【0359】
実施例40:
【0360】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0361】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量100KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0362】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0363】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0364】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて32.03°であることが得られた。
【0365】
実施例41:
【0366】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000) 15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0367】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0368】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0369】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0370】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて51.47°であることが得られた。
【0371】
実施例42:
【0372】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0373】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0374】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0375】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0376】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて46.38°であることが得られた。
【0377】
実施例43:
【0378】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0379】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0380】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0381】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0382】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて13.98°であることが得られた。
【0383】
実施例44:
【0384】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0385】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0386】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0387】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0388】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて8.09°であることが得られた。
【0389】
実施例45:
【0390】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0391】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0392】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0393】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0394】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて7.46°であることが得られた。
【0395】
実施例46:
【0396】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0397】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが1wt%と99wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0398】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0399】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0400】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて13.55°であることが得られた。
【0401】
実施例47:
【0402】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0403】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはジプロピレングリコールn-ブチルエーテルなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0404】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0405】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0406】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて16.01°であることが得られた。
【0407】
実施例48:
【0408】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0409】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0410】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0411】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0412】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて42.96°であることが得られた。
【0413】
実施例49:
【0414】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0415】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0416】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0417】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0418】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて69.77°であることが得られた。
【0419】
実施例50:
【0420】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0421】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0422】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0423】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0424】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて41.48°であることが得られた。
【0425】
実施例51:
【0426】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000) 15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0427】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0428】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0429】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0430】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて48.15°であることが得られた。
【0431】
実施例52:
【0432】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0433】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0434】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0435】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0436】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて47.09°であることが得られた。
【0437】
実施例53:
【0438】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0439】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0440】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0441】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0442】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて15.72°であることが得られた。
【0443】
実施例54:
【0444】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0445】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0446】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0447】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0448】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて7.98°であることが得られた。
【0449】
実施例55:
【0450】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0451】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0452】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0453】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0454】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて6.5°であることが得られた。
【0455】
実施例56:
【0456】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0457】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0458】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0459】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0460】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて8.19°であることが得られた。
【0461】
実施例57:
【0462】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0463】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0464】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0465】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0466】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて20.14°であることが得られた。
【0467】
実施例58:
【0468】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0469】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0470】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0471】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0472】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて49.87°であることが得られた。
【0473】
実施例59:
【0474】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0475】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0476】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0477】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0478】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて72.06°であることが得られた。
【0479】
実施例60:
【0480】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0481】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量450KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0482】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0483】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0484】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて36.74°であることが得られた。
【0485】
実施例61:
【0486】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000) 15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0487】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0488】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0489】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0490】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて50.27°であることが得られた。
【0491】
実施例62:
【0492】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0493】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0494】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0495】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0496】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて52.07°であることが得られた。
【0497】
実施例63:
【0498】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0499】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0500】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0501】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0502】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて18.64°であることが得られた。
【0503】
実施例64:
【0504】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0505】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0506】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0507】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0508】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて13.28°であることが得られた。
【0509】
実施例65:
【0510】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0511】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0512】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0513】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0514】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて10.94°であることが得られた。
【0515】
実施例66:
【0516】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0517】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0518】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0519】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0520】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて9.06°であることが得られた。
【0521】
実施例67:
【0522】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0523】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0524】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0525】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0526】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて22.71°であることが得られた。
【0527】
実施例68:
【0528】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0529】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0530】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0531】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0532】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて30.93°であることが得られた。
【0533】
実施例69:
【0534】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0535】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量2KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0536】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0537】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0538】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて69.46°であることが得られた。
【0539】
実施例70:
【0540】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0541】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量1250KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0542】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0543】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0544】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて38.09°であることが得られた。
【0545】
実施例71:
【0546】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、最初の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 12.70%、MPDMS(分子量約1000) 15.61%、MMA 1.57%、NVP 65.67%、DMPDMS 1.35%、TEGDMA 1.95%、819 0.58%、HMEPB 0.57%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に9.53%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0547】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0548】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0549】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0550】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて51.29°であることが得られた。
【0551】
実施例72:
【0552】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、2番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 15.17%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.25%、IBM 3.37%、NVP 61.65%、TEGDMA 0.34%、819 0.61%、HMEPB 0.61%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.17%のヘキサノールと9.53%の酢酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0553】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0554】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0555】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0556】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて63.69°であることが得られた。
【0557】
実施例73:
【0558】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、3番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 16.11%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 18.23%、HEMA 2.00%、NVP 54.15%、IBM 5.33%、DMPDMS 2.50%、TEGDMA 1.00%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%のヘキサノールと11.33%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0559】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0560】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0561】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0562】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて16.74°であることが得られた。
【0563】
実施例74:
【0564】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、4番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 24.59%、O-(メタクリルオキシエチル)-3-[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピルカルバメート 15.39%、HEMA 4.00%、NVP 53.55%、EGDMA 0.89%、819 0.60%、HMEPB 0.98%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%のTPMEを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0565】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0566】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0567】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0568】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて11.43°であることが得られた。
【0569】
実施例75:
【0570】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、5番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 23.25%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 27.15%、HEMA 8.00%、EOEMA 1.00%、NVP 35.98%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 1.5%、PEGDMA 1.50%、819 0.62%、HMEPB 1.00%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%の酢酸エチルと10.00%の乳酸エチルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0571】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0572】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0573】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0574】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて14.08°であることが得られた。
【0575】
実施例76:
【0576】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、6番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 14.40%、MPDMS 16.32%、HEMA 12.00%、NVP 54.24%、ポリエチレングリコール修飾を含むメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン 0.58%、TEGDMA 1.26%、819 0.60%、HMEPB 0.60%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.00%のヘキサノールと10.00%の酢酸プロピルを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0577】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0578】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0579】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0580】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて12.15°であることが得られた。
【0581】
実施例77:
【0582】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、7番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 17.26%、MPDMS 16.15%、HEMA 16.00%、NVP 49.95%、TEGDMA 0.40%、819 0.24%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に12.10%のヘキサノールと12.10%のtAAを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0583】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0584】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0585】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0586】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて23.07°であることが得られた。
【0587】
実施例78:
【0588】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、8番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 17.25%、メタクリロキシメチルフェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン 13.52%、HEMA 20.00%、NVP 47.18%、EGDMA 1.36%、819 0.69%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.44%のIPAと11.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0589】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0590】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0591】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0592】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて41.98°であることが得られた。
【0593】
実施例79:
【0594】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、9番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。SIGMA 5.70%、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート 11.11%、MPDMS 12.00%、NVP 34.58%、DMA 33.40%、DEGVE 1.38%、TEGDMA 1.15%、819 0.68%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に11.33%の酢酸ブチルと11.33%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0595】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0596】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0597】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0598】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて76.98°であることが得られた。
【0599】
実施例80:
【0600】
ステップS100:レンズ本体を提供する。本実施例のレンズ本体は、実施例内で使用される10種類の異なる配合の中で、10番目の配合の調製中に使用されるものである。異なる配合は、ケイ素含有ユニットの含有量、ケイ素非含有ユニットの含有量、ケイ素含有ユニットの種類、ケイ素非含有ユニットの種類において異なる。本実施例では、以下の比率でレンズ配合を調製する。TRIS 13.15%、(メタクリルオキシメチル)ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 10.25%、HEMA 10.25%、NVP 32.06%、DMA 31.54%、BVE 1.21%、EGDMA 0.80%、TEGDVE 0.10%、819 0.64%、上記の全量は、モノマー、開始剤、架橋剤を含む100%である。レンズ配合は、上記全量を重量%の分母とし、更に10.44%の乳酸エチルと12.44%のヘキサノールを別途添加する。混合配合を、窒素を流しながら4時間以上撹拌し、混合配合が完全に均一に混合されることを確実にする。射出成形から作られた雌型(female mold)に混合配合を注入し、更に射出成形から作られた雄型(male mold)を、この雌型とプレスする。このようにして配合金型複合体を形成して、液体の混合配合は、雄型と雌型との間の空間に存在する。この配合金型複合体を光硬化させることにより、雰囲気温度を33℃~38℃の間に維持し、照射時間を60分とする。配合金型複合体は、硬化プロセスを経てからレンズ配合複合体となり、この時レンズ配合複合体中のレンズは乾燥レンズである(まだ水和していないレンズ)。
【0601】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量3000KDaのPAAが3wt%と97wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用される。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0602】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0603】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では、4つの水槽を準備し、レンズ本体を4つの水槽で順次1時間浸漬して合計で4時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。この工程では、浸漬時間を増減したり、水槽交換回数を増減したりすることもできる。水槽の交換回数が多いほど、総浸漬時間を更に短縮できる。例えば、5つの水槽で順次30分ずつ浸漬するように変更する。浸漬温度は室温である。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0604】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて40.17°であることが得られた。
【0605】
実施例81:
【0606】
ステップS100:実施例80のステップS100ではレンズ本体、つまり乾燥レンズ(まだ水和していないレンズ)が提供されている。
【0607】
ステップS200:水和液を調製する。本実施例の水和液(水和液1)は、分子量200KDaのPAAが1wt%と99wt%の有機水溶液の完全な混合液であり、有機溶媒は水和液の重量の30wt%を占め、有機溶媒としてはIPAなどが使用され、更に前記混合液のpH値を約6.5に調整するために炭酸ナトリウムを添加する。調整された混合液では、一部のポリアクリル酸がポリアクリル酸ナトリウムに変化する。本実施例では、第1の槽と第2の槽の水和液を準備しておく。
【0608】
ステップS300:レンズ本体を水和液に少なくとも30分間浸漬する。本実施例では、レンズ本体を静置し、第1の槽の水和液に1時間、次に第2の槽の水和液に1時間、合計2時間浸漬して第1の部分を処理する。レンズ本体は、槽を変えることなく同じ槽内で十分な時間浸漬することもできる。浸漬温度は室温である。
【0609】
ステップS400:レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。本実施例では4つの水槽を準備し、水槽はどれも0.05%のPoloxamer407を含む緩衝生理食塩溶液であり、レンズ本体を4つの水槽で、順次30分ずつ浸漬して合計で2時間浸漬する。浸漬する時は時折撹拌してもよい。別の実施例では、レンズ本体を水または水溶液に少なくとも60分間浸漬し、コンタクトレンズを形成する。この場合レンズ本体を4つの水槽に順次浸漬し、各水槽で15分間浸漬して合計で60分間浸漬する。
【0610】
観察または測定および計算の結果、本実施例で製造されたコンタクトレンズの接触角の平均値は、実施例における5枚の実験レンズについて48.87°であることが得られた。
【0611】
以下は、対照群1と対照群2の比較である。。
【0612】
対照群1:対照群1で用いられるレンズ本体は実施例3、13、23、33、43、53、63、73と同じであるが、水和液として50wt%のイソプロピルアルコール水溶液を用いて水和した後、水中に浸漬する。先ず、レンズ本体を50wt%のイソプロピルアルコール水溶液の水和液に1時間浸漬し、次に60℃の恒温水槽に1時間浸漬する。水槽の数は合計で6つであり、レンズ本体を6つの水槽にそれぞれ1時間ずつ浸漬する。観察または測定および計算の結果、レンズの接触角の平均値は99.06であった。
【0613】
対照群2:対照組2で用いられるレンズ本体は実施例4、14、24、34、44、54、64、74と同じであるが、直接水を用いて水和を行う。先ず、レンズ本体を室温の水槽に浸漬し、水槽は合計で4つあり、レンズ本体を4つの水槽にそれぞれ1時間ずつ浸漬し、合計で4時間浸漬する。静置することによって十分な時間浸漬する。観察または測定および計算の結果、レンズの接触角の平均は117.23であった。
【0614】
以上をまとめると、 本発明の実施例のコンタクトレンズとシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、少なくとも1種のシリコーン含有モノマーを含み、コンタクトレンズとシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの表面には、分子量が100kDaを超えるポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムが含まれるため、調製されるコンタクトレンズとシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、優れた親水性と、消費者が長時間装着するのに適しているという利点を有する。また、本発明の実施例におけるコンタクトレンズの製造方法は、レンズ本体をポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウムを含む水和液に浸漬するため、調製されるコンタクトレンズとシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、優れた親水性と、消費者が長時間装着するのに適しているという利点を有する。また、本発明の実施例におけるコンタクトレンズの製造方法は、温度制御のための加熱が必要なく、製造プロセスにおいて水和された液体のpH値を制御する必要がないため、エネルギーの消費を削減し、製造プロセスの複雑さを減少させ、安全性のリスクを低減できる。したがって、製造コストを削減し、コンタクトレンズの製造に貢献することができる
【0615】
以上、実施例を用いて本発明を開示したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者は、本発明の精神範囲から逸脱することなく、いくつかの変更修飾を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲により限定されるものとする。
【符号の説明】
【0616】
100:コンタクトレンズ
110:レンズ本体
120:ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸ナトリウム
S100、S200、S300、S400:ステップ