(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166103
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】振動可能な高周波出力装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
A61N1/36
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024074784
(22)【出願日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】10-2023-0064051
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】510327194
【氏名又は名称】ウォンテック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WONTECH Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】64 Techno 8-ro,Yuseong-gu,Daejeon 34028 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ソ ヨンソク
(72)【発明者】
【氏名】ジョ ソンチョル
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ02
4C053JJ11
4C053JJ13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】振動可能な高周波出力装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】振動可能な高周波出力装置は、本体と、本体の電力を受けて作動するハンドピースと、ハンドピースの一側面に結着されるチップを含み、本体は第1電源部、第1制御部、第1ディスプレイ部、第1制御部で動作制御に必要なデータを含む保存部、高周波エネルギーを発生するエネルギー発生部及び皮膚に冷却ガスを照射する冷却部を含み、ハンドピースは第2電源部、第2制御部、第2ディスプレイ部、エネルギー伝達部、冷却ガスを伝達するガス伝達部及びケースを含み、ハンドピースと結合される結合装置を含むハウジング、使用者の皮膚に高周波エネルギーを照射する電極部、患者詳細情報を測定するデータ収集部及びハウジングの内部に形成されており皮膚を冷却するガスが注入されるチャンバーを含み、チップは電極部の一側に備えられ、患者の皮膚に振動を伝達する振動部をさらに含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動可能な高周波出力装置であって、
全般的な動作制御を行う本体と、
前記本体と連結されており、本体の電力を受けて作動するハンドピースと、
前記ハンドピースの一側面に結着され、使用者の皮膚に密着するチップを含めて構成しており、
前記本体は、本体内部に結合されており、電源が作動し作動に必要な電源を供給する第1電源部、前記本体内部に結合されており、前記第1電源部の電力を受けて動作制御を実行する第1制御部、前記本体の上端部の一側に結合されており、前記第1制御部で動作制御をするために施術者と使用者に提供される第1ディスプレイ部、前記本体内部の第1制御部に付着されており、前記第1制御部で動作制御に必要なデータを含んでいる保存部、前記本体内部に付着されており、前記第1電源部の電力を受けて高周波エネルギーを発生するエネルギー発生部及び前記第1電源部の電力を受けて皮膚に冷却ガスを照射できるようにガス缶を結着できる冷却部を含んで構成しており、
前記ハンドピースは、ハンドピースの内側面上部に結合され、前記本体の第1電源部で電力を有線で受けてハンドピースの動作を可能にする第2電源部、ハンドピースの内側面に固定されており、一部はハンドピースの外側面に多数のボタン形状に突出されており、前記第2電源部の電力を受けて動作し、前記本体の第1制御部と連動されているため、使用者の直接的な制御が可能な第2制御部、ハンドピースの内側面に結合されており、一部が外側面に露出されており、前記第2電源部の電力を受けて動作し、前記第2制御部の詳細内容を使用者に提供する第2ディスプレイ部、前記本体のエネルギー発生部から生成されたエネルギーを受けてチップに伝達するエネルギー伝達部、前記本体の冷却部のガス缶から冷却ガスを伝達するためのガス伝達部、および前記構成品を全て含んでおり、外部の衝撃から内部構成品を保護するケースを含んで構成しており、
前記チップは、外部の衝撃から保護し、ハンドピースと結合される結合装置を含んでいるハウジング、前記ハウジングの内部に結合され、ハンドピースの第2電源部と電気的連結を通じて電源を伝達し、エネルギー伝達部と電気的連結を通じて電気信号を伝達し、本体のエネルギー発生部から発生した高周波エネルギーが最終的に使用者の皮膚に高周波エネルギーを照射する電極部、前記電極部から電源を受けて動作し、患者の詳細情報を測定するデータ収集部、および前記ハウジングの内部に形成されており、冷却ガスが最終的に使用者の皮膚を冷却させる冷却ガスが注入されるチャンバーを含んで構成しており、
前記チップは電極部の一側に備えられており、本体の第1電源部で生成された電源をハンドピースの第2電源部から印加されて動作し、患者の皮膚に振動を伝達する振動部をさらに含んで構成することを特徴とする振動可能な高周波照射装置。
【請求項2】
前記電極部は、本体の第1電源部で生成された電力がハンドピースの第2電源部を通じて伝達され、第2電源部の一側と連結されて電力を供給される第3電源部と、
本体のエネルギー発生部で生成されたエネルギーがエネルギー伝達部を通じて伝達され、エネルギー伝達部からエネルギーを伝達される第1電極板及び第2電極板と
第1電極板及び第2電極板からエネルギーを受けて最終的に使用者の皮膚に触れて高周波エネルギーを照射する第3電極板とをさらに含んで構成することを特徴とする、請求項1に記載の振動可能な高周波照射装置。
【請求項3】
前記本体は、エネルギー発生部で生成された高周波エネルギーを患者の皮膚に照射した後、患者の体に伝達された電流を再び体外に排出させる回帰電極部をさらに含んで構成していることを特徴とする、請求項1に記載の振動可能な高周波照射装置。
【請求項4】
本体の第1電源部から電源が供給されると、ハンドピースの第2電源部に電源を供給する段階と、
ハンドピースの第2電源部に電源が供給されると、本体の冷却部にガス缶を結合し、ハンドピースにチップを結合する段階と、
本体の第1制御部とハンドピースの第2制御部でエネルギー出力信号が入力される段階と、
チップの電極部を患者の皮膚に密着させた後、チップの電極部に微細電流を出力する段階と、
チップのデータ収集部で微細電流出力後に測定される患者のインピーダンス値を収集する段階と、
前記患者から収集されたインピーダンス値が75Ω≦インピーダンス値≦400Ωであるか、第1制御部で判断する段階と、
患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属すると、チップの振動部で振動出力を開始する段階と、
前記患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属すると、チップの振動部で振動出力を開始し、本体の冷却部で生成された冷却ガスをハンドピースのガス伝達部を通じてチップのチャンバーに出力する段階と、
冷却ガスをチップのチャンバーに出力すると、本体のエネルギー発生部で高周波エネルギーを生成してハンドピースのエネルギー伝達部に伝達する段階と、
ハンドピースのエネルギー伝達部に伝達された高周波エネルギーはチップの第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達する段階と、
本体の第1制御部とハンドピースの第2制御部でエネルギー出力信号が入力されているかを判断する段階と、第1制御部と第2制御部でエネルギー出力信号が入力されたかを判断する段階において、エネルギー出力信号が入力されたと判断される場合、チップの電極部を患者の皮膚に密着した後、電極部に微細電流を出力する段階から再び動作する段階と、
第1制御部と第2制御部でエネルギー出力信号が入力されたかを判断する段階において、エネルギー出力信号が入力されていないと判断される場合、施術を終了する段階とを含むことを特徴とする、振動可能な高周波照射制御方法。
【請求項5】
患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属すると、チップの振動部で振動出力を開始する段階において、
振動出力維持時間は2秒ないし60秒であることを特徴とする、請求項4に記載の振動可能な高周波照射制御方法。
【請求項6】
前記患者から収集されたインピーダンス値が75Ω≦インピーダンス値≦400Ωであるかを判断する段階において、
患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属さない場合は、チップが患者の皮膚に密着しているかどうかを判断する段階と、
チップが患者の皮膚に密着しているかどうかを判断する段階において、チップが皮膚に密着していると判断した場合、リターンパッドが付着しているかどうかを判断する段階と、
前記リターンパッドが付着しているかどうかを判断する段階において、リターンパッドが付着したと判断される場合、チップの電極部を患者の皮膚に密着した後、電極部に微細電流を出力する段階から再び動作する段階と、
前記チップが患者の皮膚と密着しているかどうかを判断する段階において、チップが患者の皮膚と密着していないと判断される場合、チップの電極部を患者の皮膚に密着した後、電極部に微細電流を出力する段階から再び動作する段階と、
前記リターンパッドが取り付けられているかどうかを判断する段階において、リターンパッドが取り付けられていないと判断される場合、動作を中止する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載の振動可能な高周波照射制御方法。
【請求項7】
ハンドピースのエネルギー伝達部に伝達された高周波エネルギーは、チップの第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達する段階において、
高周波エネルギー照射回数は2回ないし8回を連続で照射することを特徴とする、請求項4に記載の振動可能な高周波照射制御方法。
【請求項8】
前記本体の冷却部から冷却ガスをハンドピースのガス伝達部を通じてチップのチャンバーに出力する段階から
エネルギー伝達部で高周波エネルギーを第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達される段階を繰り返すことを特徴とする、請求項4に記載の振動可能な高周波照射制御方法。
【請求項9】
前記本体の冷却部で冷却ガスをハンドピースのガス伝達部を通じてチップのチャンバーに出力する段階からエネルギー伝達部で高周波エネルギーを第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達される段階を繰り返す時、
冷却ガス1回出力し、高周波エネルギーを少なくとも4回連続照射し、冷却ガス1回出力と高周波エネルギー4回出力を少なくとも4回以上繰り返すことを特徴とする、請求項8に記載の振動可能な高周波照射制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波照射装置に関するもので、より詳しくは患者の皮膚に高周波エネルギーを照射すると同時に振動を皮膚に伝達する振動可能な高周波照射装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、多様なエネルギー源を利用して皮膚にエネルギーを提供することによって、皮膚の組織状態を変形させたり組織特性を改善して皮膚を治療する技術が広く適用されている。レーザービーム、フラッシュランプ、超音波など多様なエネルギー源を利用した皮膚治療装置が開発されており、最近ではRF高周波エネルギーを利用した皮膚治療装置に対する研究が活発に行われている。
【0003】
皮膚表面に高周波エネルギーが提供されると、高周波の電流方向が変わる度に皮膚組織を構成する分子が振動しながら互いに摩擦するようになり、回転運動、ねじれまたは衝突運動によって深部熱が発生する。このような深部熱は皮膚組織の温度を上昇させてコラーゲン層を再組織することによって、シワを改善して皮膚の弾力を強化することができる。また、皮膚組織の血液循環を増進、促進させ、皮膚老化防止をはじめとする皮膚の全般的な状態を改善させる効果を持つ。
【0004】
前記のような効果を出すために高周波エネルギーを皮膚の下で照射する技術がある。ところが、高周波エネルギーを皮膚に照射する場合、痛みと深部熱の上昇による熱さが発生する可能性があり、これは施術を受ける人によって不便さの程度が全て異なる。このような不便さを解消するために、既存の高周波出力装置はハンドピースハウジングの内部に結合されて皮膚に振動を伝達する振動部を備えており、その振動部の動作によってハンドピースの内部で発生する振動をハンドピースと結合されたチップを通じて皮膚の下に伝達する技術がある。
【0005】
しかし、ハンドピース内部で振動を生成して皮膚に伝達する時、使用者がハンドピースを握る力とチップが皮膚に密着する程度によってチップ末端に伝達される振動の効率が落ちる問題点が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のような問題点を解決するための本発明の目的は、皮膚と接する電極板に配線を両側に置いて適正温度に到達する時間を短くし、それによって高周波エネルギー照射維持時間を短く数回照射させ、チップの電極板に振動部を具備して振動が皮膚の下に直接的な伝達が可能な高周波照射装置及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明の振動可能な高周波照射装置及びその制御方法は、全般的な動作制御を行う本体;前記本体と連結されており、本体の電力を受けて作動するハンドピースと、前記ハンドピースの一側面に結着され、使用者の皮膚に密着するチップ;を含んで構成するが、
【0008】
前記本体は本体内部に結合されており、電源が作動し作動に必要な電源を供給する第1電源部、前記本体内部に結合されており、前記第1電源部の電力を受けて動作制御を実行する第1制御部、前記本体の上端部の一側に結合されており、前記第1制御部で動作制御をするために施術者と使用者に提供される第1ディスプレイ部、前記本体内部の第1制御部に付着されており、前記第1制御部で動作制御に必要なデータを含んでいる保存装置、前記本体内部に付着されており、前記第1電源部の電力を受けて高周波エネルギーを発生するエネルギー発生部及び前記第1電源部の電力を受けて皮膚に冷却ガスを照射できるようにガス缶を結着できる冷却部を含んで構成しており、
【0009】
前記ハンドピースはハンドピース外側面上部に結合され、前記本体の第1電源部で電力を有線で受けてハンドピースの動作を可能とする第2電源部、ハンドピース外側面に固定されており、一部はハンドピース外側面に多数のボタンの形状に突き出しており、前記第2電源部の電力を受けて動作し、前記本体の第1制御部と連動しており、使用者の直接的な制御が可能な第2制御部、ハンドピース内側面に結合されており、一部が外側面に露出されており、前記第2電源部の電力を受けて動作し、前記第2制御部の詳細内容を使用者に提供する第2ディスプレイ部、前記本体のエネルギー発生部で生成されたエネルギーを受けてチップとして伝達するエネルギー伝達部及び前記本体の冷却部のガス缶から冷却ガスを伝達するためのガス伝達部および前記構成品をすべて含めており、外部の衝撃から内部の構成品を保護するケースを含めて構成しており、
【0010】
前記チップは外部の衝撃から保護し、ハンドピースと結合される結合装置を含んでいるハウジング、前記ハウジングの内部に結合され、ハンドピースの第2電源部と電気的連結を通じて電源を伝達し、エネルギー伝達部と電気的連結を通じて電気信号を伝達し、本体のエネルギー発生部から発生した高周波エネルギーが最終的に使用者の皮膚に高周波エネルギーを照射する電極部、前記電極部から電源を受けて動作し、患者の詳細情報を測定するデータ収集部、および前記ハウジングの内部に形成されており、冷却ガスが最終的に使用者の皮膚を冷却させるガスが注入されるチャンバーを含めて構成しており、
【0011】
前記チップは電極部の一側に備えられており、本体の第1電源部で生成された電源をハンドピースの第2電源部で印加されて動作し、患者の皮膚に振動を伝達する振動部をさらに含んで構成することができる。
【0012】
前記電極部は、本体の第1電源部で生成された電力がハンドピースの第2電源部を通じて伝達され、第2電源部の一側と連結されて電力を供給される第3電源部、本体のエネルギー発生部で生成されたエネルギーがエネルギー伝達部を通じて伝達され、エネルギー伝達部からエネルギーを伝達される第1電極板と第2電極板、および第2電極板でエネルギーを受けて最終的に使用者の皮膚に触れて高周波エネルギーを照射する第3電極板をさらに含んで構成することができる。
【0013】
前記本体は、エネルギー発生部で生成された高周波エネルギーを患者の皮膚に照射した後、患者の体に伝達された電流を再び体外に排出させる回帰電極部をさらに含んで構成することができる。
【0014】
本体の第1電源部から電源が供給されれば、ハンドピースの第2電源部に電源を供給する段階;ハンドピースの第2電源部に電源が供給されれば、本体の冷却部にガス缶を結合し、ハンドピースにチップを結合する段階;本体の第1制御部とハンドピースの第2制御部からエネルギー出力信号が入力される段階;チップの電極部を患者の皮膚に密着させた後、チップの電極部に微細電流を出力する段階;チップのデータ収集部で微細電流出力後に測定される患者のインピーダンス値を収集する段階;前記患者から収集されたインピーダンス値が75Ω≦インピーダンス値≦400Ωであるか第1制御部で判断する段階;患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属するとチップの振動出力を始める段階;前記患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属するとチップの振動部で振動出力を始める段階;前記患者のインピーダンス値が75Ω~400Ω範囲に属すとして振動部で出力を開始し、本体の冷却部で生成された冷却ガスをハンドピースのガス伝達部を通じてチップのチャンバーに出力する段階;冷却ガスをチップのチャンバーに出力すると、本体のエネルギー発生部で高周波エネルギーを生成してハンドピースのエネルギー伝達部に伝達する段階;ハンドピースのエネルギー伝達部に伝達された高周波エネルギーはチップの第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達する段階;本体の第1制御部とハンドピースの第2制御部でエネルギー出力信号が入力されたかどうかを判断する段階;第1制御部と第2制御部でエネルギー出力信号が入力されているかを判断する段階において、エネルギー出力信号が入力されたと判断される場合、チップの電極部を患者の皮膚に密着した後、電極部に微細電流を出力する段階から再び動作する段階;及び第1制御部と第2制御部でエネルギー出力信号が入力されたか判断する段階において、エネルギー出力信号が入力されていないと判断される場合、施術を終了する段階;を含むことができる。
【0015】
患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属すると、チップの振動部で振動出力を始める段階において、振動出力の維持時間は2秒ないし60秒でありうる。
【0016】
前記患者から収集されたインピーダンス値が75Ω≦インピーダンス値≦400Ωか判断する段階において、患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属しなければ、チップが患者の皮膚に密着したかどうかを判断する段階と、チップが患者の皮膚と密着したかどうかを判断する段階において、チップが皮膚に密着したと判断される場合、リターンパッドが付着されたかどうかを判断する段階と、前記リターンパッドが付着されたかどうかを判断する段階において、リターンパッドが付着したと判断される場合、チップの電極部を患者の皮膚に密着した後、電極部へとやや電流を出力する段階から再び動作する段階と、前記チップが患者の皮膚に密着したかどうかを判断する段階でチップが患者の皮膚に密着していないと判断される場合、チップの電極部を患者の皮膚に密着した後、電極部へ微細電流を出力する段階から再び動作する段階と、前記リターンパッドが付着されたかどうかを判断する段階において、リターンパッドが付着されていないと判断される場合、動作を中止する段階をさらに含むことができる。
【0017】
ハンドピースのエネルギー伝達部に伝達された高周波エネルギーは、チップの第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達する段階において、高周波エネルギー照射回数は2回ないし8回を連続で照射できる。
【0018】
前記本体の冷却部で冷却ガスをハンドピースのガス伝達部を通じてチップのチャンバーに出力する段階からエネルギー伝達部で高周波エネルギーを第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達される段階を繰り返すことができる。
【0019】
前記本体の冷却部で冷却ガスをハンドピースのガス伝達部を通じてチップのチャンバーに出力する段階からエネルギー伝達部で高周波エネルギーを第1電極板と第2電極板を通じて伝達され、最終的に第3電極板を通じて患者の皮膚に伝達される段階を繰り返す時、冷却ガス1回出力し、高周波エネルギーを少なくとも4回連続照射し、冷却ガス1回出力と高周波エネルギー4回出力を少なくとも4回以上繰り返すことができる。
【発明の効果】
【0020】
このような特徴によれば、本発明は電極の適正温度到達時間を減らすことができる効果があり、1回の照射時間を短縮することによって長い照射時間に比べて火傷を防止する効果がある。
【0021】
また、チップの電極板に振動部を備えることで、皮膚に直接的な振動伝達をして痛みを緩和させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施例による振動可能な高周波照射装置の構成図である。
【
図2】本発明の一実施例による振動可能な高周波照射装置の電極部の模式図である。
【
図3】本発明の一実施例による振動可能な高周波照射装置の高周波照射時間、冷却照射時間および振動出力時間を示したグラフである。
【
図4】本発明の一実施例による振動可能な高周波照射制御方法に関する手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、添付した図面を参考にして、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者が簡単に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で具現することができ、ここで説明する実施例に限定されない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分に対しては類似の図面符号を付けた。
【0024】
明細書全体で、ある部分が他の部分と「接続(接続、接触、結合)」されているとするとき、これは「直接的に接続」されている場合のみならず、その間に他の部材を挟んで「間接的に接続」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに備えることができるということを意味する。
【0025】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「持つ」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴又は数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されなければならない。
【0026】
それでは添付した図面を参考にして本発明の一実施例による振動可能な高周波出力装置及びその制御方法について説明する。
【0027】
図1は本発明の一実施例による振動可能な高周波照射装置の構成図であり、
図2は本発明の一実施例による振動可能な高周波照射装置の電極部の模式図であり、
図3は本発明の一実施例による振動可能な高周波照射装置の高周波照射時間、冷却照射時間及び振動出力時間を示したグラフである。
【0028】
図1ないし
図3を参照すれば、高周波出力装置は全般的な動作制御をする本体10、前記本体10と連結されており、本体の電力を受けて作動するハンドピース20及び前記ハンドピース20の一側面に結着され、使用者の皮膚に密着するチップ30を構成している。
【0029】
前記本体10は本体10の内部に結合されており、電源が作動させ、作動に必要な電源を供給する第1電源部11、前記本体10の内部に結合されており、前記第1電源部11の電力を受けて、動作制御を実行する第1制御部12、前記本体10の上端部の一側に結合されており、前記第1制御部12で動作制御をするため、施術者と使用者に提供される第1ディスプレイ部13、前記本体10内部第1制御部12に付着しており、前記第1制御部12で動作制御に必要なデータを包含している保存部14、前記本体10の内部に付着されており、前記第1電源部11の電力を受けて高周波エネルギーを発生するエネルギー発生部15及び前記第1電源部11の電力を受けて、皮膚に冷却ガスを照射できるようにガス缶(未図示)を結着できる冷却部16を含めて構成している。
【0030】
前記ハンドピース20は、ハンドピース20の内側面上部に結合され、前記本体10の第1電源部11から電力を有線で受けてハンドピース20の動作を可能にする第2電源部21、ハンドピース20の内側面に固定されており、一部はハンドピース20の外側面に多数のボタン形状に突出しており、前記第2電源部の電力を受けて動作し、前記本体10の第1制御部12と連動しており、使用者の直接的な制御が可能な第2制御部22、ハンドピース20内側面に結合されており、一部が外側面に露出されており、前記第2電源部21の電力を受けて動作し、前記第2制御部22の詳細内容を使用者に提供する第2ディスプレイ部23、前記本体10のエネルギー発生部15から生成されたエネルギーを受けてチップ30に伝達するエネルギー伝達部24および前記本体の10の冷却部16のガス缶から冷却ガスを伝達するためのガス伝達部25および上記構成品をすべて含み、外部の衝撃から内部構成品を保護するケース(未図示)を含めて構成している。
【0031】
前記チップ30は、チップ30の構成を含んでおり、外部の衝撃から保護し、ハンドピース20と結合される結合装置(未図示)を含んでいるハウジング(未図示)、前記ハウジング内部に結合され、ハンドピース20の第2電源部21と電気的連結を通じて電源を伝達し、エネルギー伝達部24と電気的連結を通じて電気信号を伝達し、本体10のエネルギー発生部15から発生した高周波エネルギーが、前記ハンドピース20の第1エネルギー印加部26にエネルギーが伝達され、最終的に使用者の皮膚に高周波エネルギーを照射する電極部31、前記電極部31から電源を受けて動作し、患者の詳細情報を測定するデータ収集部32および前記ハウジング36の内部に形成されており、冷却ガスが本体10の冷却部16から出力されると、ハンドピース20のガス伝達部25を通じて最終的に使用者の皮膚を冷却させるガスが注入されるチャンバー33を含んで構成している。
【0032】
前記第1ディスプレイ部23は施術者に制御UIを提供し、施術者の細部制御によって第1制御部12が作動するようになる。
【0033】
前記保存部14は、第1制御部12で動作に必要な詳細設定に対するデータを含んでいる。
【0034】
前記保存部14に保存されているデータは、高周波エネルギー照射時間、冷却ガス照射時間、高周波エネルギー出力量、冷却ガス出力量のデータを含んでおり、これに限定しない。
【0035】
前記冷却部16は、冷却ガス缶(未図示)が結着されるケース(未図示)、前記ケースの末端にガス放出のためのガス出力部(未図示)、前記ガス出力部の一側に連結されており、ガス出力部でガスが照射されればハンドピース20のガス伝達部25の末端と連結されて冷却ガスを伝達する連結管(未図示)をさらに含んで構成している。
【0036】
前記ハンドピース20の第2制御部22は、ハンドピース20ケースに穴あけされているホール(未図示)に挿入されて突出する形態であるか、タッチ形態であることを特徴とする。
【0037】
前記ハンドピース20の第2ディスプレイ部23は、前記本体10の第1制御部12の入力値とハンドピース20の第2制御部22の入力値による動作状態を使用者と患者に表出する。
【0038】
前記ハンドピース20のガス伝達部25は本体10の冷却部16連結管の一側と連結されており、冷却部16からガスが放出されればチップ30のチャンバー33に冷却ガスを伝達する。
【0039】
前記データ収集部32で収集される患者詳細情報は、患者のインピーダンス値、皮膚表面温度および皮膚の色相値のいずれか一つであり、これに限定しない。
【0040】
前記チップ30の電極部31は、本体10の第1電源部11から生成された電力がハンドピース20の第2電源部21を通じて伝達され、第2電源部21の一側と連結されて電力を供給される第3電源部31a、31c、本体10のエネルギー発生部15から生成されたエネルギーがエネルギー伝達部24を通じて伝達され、エネルギー伝達部24からエネルギー伝達される第1電極板31bと第2電極板31dおよび第1電極板31bと第2電極板31dでエネルギーを受けて最終的に使用者の皮膚に触れて高周波エネルギーを照射する第3電極板31eを含んで構成する。
【0041】
このようなチップ30の構成で、第3電極板31eに第1電極板31bと第2電極板31dでエネルギーを同時に伝達するので、適正温度に到達する時間が短縮される効果がある。
【0042】
前記本体10は、エネルギー発生部15で生成された高周波エネルギーを患者の皮膚に照射した後、患者の体に伝達された電流を再び体外に排出させる回帰電極部(未図示)をさらに含んで構成している。
【0043】
前記回帰電極部は本体10に有線連結されており、もう少し詳しくは回帰電極部の一端は本体10の第1制御部12に付着されており、残りの一端は本体の外部に突出している。回帰電極板の外部に突出している一側の端部には電流が流れることができる電極を備えている出力ポート(未図示)をさらに含んで構成している。
【0044】
前記出力ポートは、同じ極を持つ電極板を少なくとも二つ以上構成している。
【0045】
また、出力ポートは患者の皮膚に付着して患者の身体に吸収された電流を体外に吸収させるリターンパッド(未図示)をさらに含んで構成している。
【0046】
すなわち、高周波エネルギーは本体10の第1電源部11から電源が供給されれば、エネルギー発生部15から高周波エネルギーを発生させてハンドピース20のエネルギー伝達部24に伝達され、チップ30の電極部31を通じて使用者の皮膚に照射され、照射された高周波エネルギーはリターンパッドとリターンパッドに電気的に連結されている出力ポートを通じて第1制御部12に電流が排出される。
【0047】
前記チップ30の電極部31の一側に備えられており、本体10の第1電源部11で生成された電源をハンドピース20の第2電源部21から印加されて動作し、患者の皮膚に振動を伝達する振動部をさらに含んで構成している。
【0048】
図3のグラフを参照すると、x軸は照射時間t、y軸は照射量pに対する冷却ガス照射80、高周波照射90および振動出力100に対するものである。
【0049】
冷却照射時間は少なくとも高周波照射時間より照射時間が長いことを特徴とし、冷却照射時間は0.1秒ないし6秒であり、高周波照射時間は0.2秒ないし7秒であることを特徴とし、これに限定しない。
【0050】
また、高周波エネルギー照射回数は2回ないし8回を連続で照射することを特徴とし、これに限定しない。
【0051】
冷却ガスの照射回数は、1回ないし4回を連続して照射することを特徴とし、これに限定しない。
【0052】
図3を参照すれば、本発明の一実施例では冷却ガス照射80を1回照射し、続いて高周波照射90を4回照射することが望ましい。
【0053】
前記冷却照射80の時間は少なくとも高周波照射90より照射時間が長いことを特徴とする。さらに詳しくは、冷却照射80の時間は0.1秒ないし6秒であり、高周波照射90の時間は0.2秒ないし7秒であることを特徴とし、これに限定しない。
【0054】
前記振動出力100の維持時間は2秒ないし60秒であり、これに限定しない。
【0055】
次に添付した図面を参考にして、本発明の一実施例による高周波照射方法について詳細に説明する。
【0056】
図4は、本発明の一実施例による高周波照射制御方法に関する手順図である。
【0057】
図4を参照すると、まず本体10の第1電源部11から電源が供給されると、ハンドピース20の第2電源部21に電源を供給する、S10。
【0058】
ハンドピース20の第2電源部21に電源が供給されると、本体10の冷却部16にガス缶を結合し、ハンドピース20にチップ30を結合する、S11。
【0059】
本体10の第1制御部12とハンドピース20の第2制御部22でエネルギー出力信号が入力される、S12。
【0060】
チップ30の電極部31を患者の皮膚に密着させた後、チップ30の電極部31で微細電流を出力する、S13。
【0061】
チップ30のデータ収集部32で微細電流出力後に測定される患者のインピーダンス値を収集する、S14。
【0062】
この時収集される患者詳細情報は、患者のインピーダンス値、皮膚表面温度及び皮膚の色相値のいずれか一つであり、これに限定しない。
【0063】
前記患者から収集されたインピーダンス値が75Ω≦インピーダンス値≦400Ωであるか、本体10の第1制御部12で判断する、S15。
【0064】
患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属すると、チップ30の振動部で振動出力を開始する、S16。
【0065】
この時、振動出力の維持時間は2秒ないし60秒であり、これに限定しない。
【0066】
前記患者から収集されたインピーダンス値が75Ω≦インピーダンス値≦400Ωであるか判断する段階S15で、患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属さない場合、チップ30が患者の皮膚と密着しているかを判断する、S21。
【0067】
チップ30が患者の皮膚に密着しているか判断する段階S21で、チップ30が皮膚に密着していると判断される場合、リターンパッドが付着しているかを判断する、S22。
【0068】
前記リターンパッドが付着したか判断する段階S22で、リターンパッドが付着したと判断される場合、チップ30の電極部31を患者の皮膚に密着した後、電極部31に微細電流を出力する段階S13から再び動作する、S24。
【0069】
前記チップ30が患者の皮膚に密着しているかを判断する段階S21で、チップが患者の皮膚に密着していないと判断される場合、チップ30の電極部31を患者の皮膚に密着した後、電極部31に微細電流を出力する段階S13から再び動作する、S23。
【0070】
前記リターンパッドが付着したか判断する段階S22で、リターンパッドが付着されていないと判断される場合、動作を中止することを特徴とする。この時、使用者にリターンパッドが正常に付着していないという通知を送ることができる。
【0071】
前記患者のインピーダンス値が75Ω~400Ωの範囲に属すると、チップ30の振動部で振動出力を開始し、S16、本体10の冷却部16で生成された冷却ガスをハンドピース20のガス伝達部25を通じてチップ30のチャンバー33に出力する、S17。
【0072】
この時、冷却照射時間は少なくとも高周波照射時間より照射時間が長いことを特徴とし、冷却照射時間は0.1秒ないし6秒であり、高周波照射時間は0.2秒ないし7秒であることを特徴とし、これに限定しない。
【0073】
前記のように、冷却ガスをチップ30のチャンバー33に出力すれば、本体10のエネルギー発生部15で高周波エネルギーを生成してハンドピース20のエネルギー伝達部24に伝達する、S18。
【0074】
前記のように、ハンドピース20のエネルギー伝達部24に伝達された高周波エネルギーチップ30の第1電極板31bと第2電極板31dを通じて伝達され、最終的に第3電極板31eを通じて患者の皮膚に伝達する、S19。
【0075】
また、高周波エネルギー照射回数は2回ないし8回を連続で照射することを特徴とし、これに限定しない。
【0076】
前記本体10の冷却部16で冷却ガスをハンドピース20のガス伝達部25を通じてチップ30のチャンバー33に出力する段階S17からエネルギー伝達部24で高周波エネルギーを第1電極板31bと第2電極板31dを通じて伝達され、最終的に第3電極板31eを通じて患者の皮膚に伝達される段階S19を既に設定された回数によって反復する、S26。ここで既に設定された回数は冷却ガスを1回出力し、高周波エネルギーを少なくとも4回連続照射し、冷却ガスを1回出力と高周波エネルギーを4回出力を少なくとも4回以上繰り返すことを特徴とする。また、この時、冷却ガス出力回数と高周波エネルギー出力回数は設定値によって変わることができ、本実施例では冷却ガス1回出力と高周波エネルギー4回出力を少なくとも5回繰り返すことを特徴とする。
【0077】
次に、本体10の第1制御部12とハンドピース20の第2制御部22でエネルギー出力信号が入力されたかを判断する、S20。
【0078】
前記第1制御部12と第2制御部22でエネルギー出力信号が入力されたかを判断する段階S20で、エネルギー出力信号が入力されたと判断される場合、チップ30の電極部31を患者の皮膚に密着した後、電極部31で微細電流を出力する段階S13から再び動作する、S25。
【0079】
前記第1制御部12と第2制御部22でエネルギー出力信号が入力されたかを判断する段階において、エネルギー出力信号が入力されていないと判断される場合、施術を終了する。
【0080】
以上で本発明の実施例について詳しく説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の色々な変形及び改良形態もまた本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0081】
10 本体
11 第1電源部
12 第1制御部
13 第1ディスプレイ部
14 保存部
15 エネルギー発生部
16 冷却部
20 ハンドピース
21 第2電源部
22 第2制御部
23 第2ディスプレイ部
24 エネルギー伝達部
25 ガス伝達部
30 チップ
31 電極部
32 データ収集部
33 チャンバー