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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166125
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】飛行体用持ち運び具
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/68 20060101AFI20241121BHJP
   B64U 10/14 20230101ALI20241121BHJP
   B64U 70/92 20230101ALI20241121BHJP
   B64U 80/70 20230101ALI20241121BHJP
【FI】
B65D85/68 Z
B64U10/14
B64U70/92
B64U80/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024078226
(22)【出願日】2024-05-13
(31)【優先権主張番号】P 2023081136
(32)【優先日】2023-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520177703
【氏名又は名称】株式会社ドローンショー・ジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】山本 雄貴
(72)【発明者】
【氏名】大賀 竜平
【テーマコード(参考)】
3E037
【Fターム(参考)】
3E037AA20
3E037BA07
3E037BB08
3E037BB20
(57)【要約】
【課題】複数の飛行体を運搬可能な飛行体用持ち運び具を提供する。
【解決手段】飛行体用持ち運び具は、本体部と、本体部から突出してプロペラを有する複数の突出部とを含む飛行体を高さ方向に複数積層した積層体を持ち運ぶための飛行体用持ち運び具であって、積層体の下部に配される底面部と、積層体の高さ方向に揃う突出部に隣接して積層体の高さ方向に延び、底面部に固定可能な支持部と、積層体の上部に配され、支持部に固定可能な上面部と、上面部における積層体とは反対側の上面に配されるハンドル部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、前記本体部から突出してプロペラを有する複数の突出部とを含む飛行体を高さ方向に複数積層した積層体を持ち運ぶための飛行体用持ち運び具であって、
前記積層体の下部に配される底面部と、
前記積層体の高さ方向に揃う前記突出部に隣接して前記積層体の高さ方向に延び、前記底面部に固定可能な支持部と、
前記積層体の上部に配され、前記支持部に固定可能な上面部と、
前記上面部における前記積層体とは反対側の上面に配されるハンドル部と、
を備える飛行体用持ち運び具。
【請求項2】
前記支持部は、
複数有り、
前記複数の突出部それぞれに隣接し、前記本体部の側面側の少なくとも3方向から囲むように配置可能である
請求項1に記載の飛行体用持ち運び具。
【請求項3】
前記飛行体は、
前記本体部の底面に配される複数の脚部と、
前記本体部の上面に配され、上方に積層される他の飛行体の前記脚部が挿入される凹部と、を備え、
前記凹部及び前記脚部は、前記積層体における上方の飛行体の本体部に配される前記脚部が下方の飛行体の本体部に配される前記凹部に挿入されることにより、前記積層体を構成する複数の前記飛行体それぞれの前記突出部の突出方向を一定に規制することが可能である
る請求項1又は2に記載の飛行体用持ち運び具。
【請求項4】
前記底面部に備えられ、前記飛行体が通過する開口部と、
前記開口部に備えられ、前記積層体の最下部を下方から支持し、開くことにより前記飛行体の通過が可能となり、ばねの復元力により元の位置に戻るストッパ部と、
前記ストッパ部の開閉の操作を受け付ける操作部と、
前記ストッパ部と前記操作部とを連結し、前記ストッパ部と前記操作部との双方の動作を他方に伝達する連結部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の飛行体用持ち運び具。
【請求項5】
前記ストッパ部は、直線的にスライドすることで前記開口部を開閉することを特徴とする請求項4に記載の飛行体用持ち運び具。
【請求項6】
前記ストッパ部は、回転することで前記開口部を開閉することを特徴とする請求項4に記載の飛行体用持ち運び具。
【請求項7】
前記操作部は、前記ハンドル部に備えられていることを特徴とする請求項4に記載に飛行体用持ち運び具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飛行体用持ち運び具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドローンを搬送するための搬送ボックスがある。搬送ボックスは、ドローンを収容可能であり、折り畳み可能な箱型となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-113075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、複数のドローンを用いた演出が行われる場合がある。その演出に用いるドローンの数がより多くなると、特許文献1に記載の搬送ボックスでは多数のドローンを収容することができず、また箱型のために搬送の際のスペースがより多く必要になるという課題が想定される。
【0005】
本開示は、複数の飛行体を運搬可能な飛行体用持ち運び具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の飛行体用持ち運び具は、本体部と、本体部から突出してプロペラを有する複数の突出部とを含む飛行体を高さ方向に複数積層した積層体を持ち運ぶための飛行体用持ち運び具であって、積層体の下部に配される底面部と、積層体の高さ方向に揃う突出部に隣接して積層体の高さ方向に延び、底面部に固定可能な支持部と、積層体の上部に配され、支持部に固定可能な上面部と、上面部における積層体とは反対側の上面に配されるハンドル部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
一態様によれば、複数の飛行体を一度に運搬可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】飛行体の一例について説明するための図である。(A)は飛行体の平面図であり、(B)は飛行体の側面図である。
図2】飛行体用持ち運び具の一例について説明するための第1の図である。
図3】飛行体用持ち運び具の一例について説明するための第2の図である。
図4】飛行体用持ち運び具の一例について説明するための第3の図である。
図5】一実施形態に係る飛行体用持ち運び具の使用方法について説明するためのフローチャートである。
図6】第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具の構成を説明するための正面図である。
図7】第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具の構成を説明するための底面図である。
図8】第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具の構成を説明するための正面図である。
図9】第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具の構成を説明するための底面図である。
図10】第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具の構成を説明するための部分拡大図である。
図11】第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具の動作を説明するための正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態について説明する。
【0010】
飛行体用持ち運び具200は、複数の飛行体100を積層した積層体を持ち運ぶための用具である(図2参照)。すなわち、飛行体用持ち運び具200は、本体部110と、本体部110から突出してプロペラ121を有する複数の突出部120とを含む飛行体100(図1参照)を高さ方向に複数積層した積層体を持ち運ぶための用具である。
【0011】
(飛行体100について)
図1は、飛行体100の一例について説明するための図である。図1(A)は飛行体100の平面図であり、図1(B)は飛行体100の側面図である。
【0012】
飛行体100は、例えば、遠隔制御により又は自律的に飛行するドローン等であってもよい。
【0013】
飛行体100は、本体部110及び突出部120を備える。
本体部110は、飛行体100を制御するための制御機能等が収容される。
本体部110の外面(例えば、ケーシング等)には、脚部112及び凹部111が配される。
【0014】
脚部112は、本体部110の下面側(例えば、底面側等)に複数配されてもよい。脚部112は、本体部110を安定して置くことができるように、少なくとも3つ配されてもよい。図1では、脚部112が4つ有る場合を例示する。
凹部111は、本体部110の上面に配される。凹部111の数は、脚部112の数と同数であってもよく、又は、同数でなくともよい。図1では、凹部111が4つ有る場合を例示する。
複数の飛行体100を積層した場合、下側に配される飛行体100(第1飛行体)の凹部111に、その第1飛行体の上方に積層される他の飛行体100(第2飛行体)の脚部112が挿入されるように、凹部111の位置と脚部112の位置とが対応して凹部111及び脚部112が配される(図2参照)。
【0015】
突出部120は、本体部110から側方に向けて突出するように複数配される。すなわち、突出部120は、例えば、本体部110の中心から平面視して4方向に放射するように配される。なお、突出部120の数(突出方向)は4つに限定されることはなく、3つ又は、5つ以上であってもよい。各突出部120の先端部には、飛行体100を飛行させるためのプロペラ121が配される。
【0016】
複数の飛行体100を積層して積層体とした場合、各飛行体100の突出部120は、平面視して同方向に突出するようになっている。
本体部110に配される凹部111及び脚部112を各飛行体100で共通の位置に配することにより、凹部111に脚部112が挿入されるように第1飛行体100の上方に第2飛行体100を配するだけで、積層体を構成する各飛行体100の突出部120の位置(突出方向)は平面視して揃うようになる。すなわち、凹部111及び脚部112は、積層体における上方の飛行体100の本体部110に配される脚部112が下方の飛行体100の本体部110に配される凹部111に挿入されることにより、積層体を構成する複数の飛行体100それぞれの突出部120の突出方向を平面視して一定方向(本実施形態では、平面視して4方向)に規制することが可能である。換言すると、凹部111及び脚部112それぞれが配される位置は、積層体を平面視して各突出部120の突出方向が一定となるように(例えば、4方向に規制されるように)設定される。
【0017】
なお、積層体を構成する飛行体100の数(積層させる飛行体100の数)は、運搬のしやすさ等を考慮して、予め定められた数となる。すなわち、積層体を構成する飛行体100の数は、後述する図2に例示するように3つに限定されることはなく、4つ以上であってもよい。
【0018】
(飛行体用持ち運び具200について)
図2は、飛行体用持ち運び具200の一例について説明するための第1の図である。図2は、積層体(複数の飛行体100)を搭載した飛行体用持ち運び具200の斜視図である。
図3は、飛行体用持ち運び具200の一例について説明するための第2の図である。図3は、飛行体用持ち運び具200の分解図である。
図4は、飛行体用持ち運び具200の一例について説明するための第3の図である。図4は、底面部210に飛行体100を搭載した際の底面部210及び支持部220(上面部230を除いた飛行体用持ち運び具200)の平面図である。
【0019】
図3に例示するように、飛行体用持ち運び具200は、例えば、底面部210、支持部220、上面部230及びハンドル部240等を備える。
飛行体用持ち運び具200(各部)の材質は、樹脂、プラスチック及び金属等を始めとする種々のものであってもよい。
【0020】
底面部210は、積層体(複数の飛行体100)の下部に配される(図2参照)。すなわち、底面部210には、飛行体100が載置される。底面部210は、例えば、板状の部材等であってもよい。底面部210の平面形状は、矩形、多角形、円形及び楕円形等を始めとする種々の形状であってもよい。底面部210の平面サイズは、積層体(飛行体100)の平面サイズよりも大きいサイズであってもよい(図4参照)。底面部210には、例えば、後述する支持部220と係合する係合部211が設けられてよい。係合部211は、支持部220が収容される凹状部等を始めとする種々の形状の部材であってもよい(図3参照)。
【0021】
支持部220は、積層体の高さ方向に揃う突出部120に隣接して積層体の高さ方向に延び、底面部210に固定可能である。支持部220は、例えば、棒状部材等であり、積層体の高さと同じ(若しくは略同じ)(又は積層体の高さよりも長い)長さを有してもよい。すなわち、支持部220は、積層体の高さに対応する長さを有してもよい。
【0022】
支持部220は、積層体(複数の飛行体100)の高さ方向に立設するように配されてもよい。この場合、支持部220の下端部221は、底面部210に着脱可能に固定可能であってもよい。支持部220の下端部を底面部210に固定する機構は種々のものであってもよい。一例として、支持部220が底面部210の凹状部(係合部211)に挿入された場合、支持部220と底面部210(凹状部)とを種々の方法により固定させてもよい。一例として、ねじ止め及びクランプ等を利用して支持部220と底面部210(凹状部)とを固定してもよく、これら以外の種々の固定機構(着脱機構)を利用して支持部220と底面部210(凹状部)とを固定してもよい。
又は、支持部220は、予め底面部210に固定されてもよい。
【0023】
ここで、支持部220は、複数有ってもよい。支持部220は、複数の突出部120それぞれに隣接し、本体部110の側面側の少なくとも3方向から囲むように配置可能である。すなわち、支持部220は、積層体(複数の飛行体100)を平面視して揃う複数の突出部120(平面視して放射状に4方向に延びる突出部120)に対して平面視して隣接するように配されてもよい(図4参照)。支持部220は、平面視して積層体(複数の飛行体100)の側面側(複数の本体部110の側面側)の少なくとも3方向(好ましくは4方向から)から積層体(本体部110)を囲むように、すなわち、積層体(複数の飛行体100)の周囲に配置可能であってもよい。
なお、図4では平面視した図を示すので、複数の飛行体100のうち最上部にある1つのみを記載する。
【0024】
支持部220の上端部222側には、上面部230が配される。上面部230は、積層体(複数の飛行体100)の上部に配され、支持部220に固定可能である。上面部230は、例えば、板状の部材等であってもよい。上面部230の平面形状は、矩形、多角形、円形及び楕円形等を始めとする種々の形状であってもよく、底面部210と同じ形状であってもよい。上面部230の平面サイズは、積層体(飛行体100)の平面サイズよりも大きいサイズであってもよく、底面部210と同じサイズであってもよい。
【0025】
上面部230と支持部220とは、着脱可能であってもよく、固定されてもよい。
すなわち、支持部220と底面部210とが着脱可能に固定可能な場合、支持部220と上面部230とは固定されてもよく、又は、支持部220と上面部230とは着脱可能に固定可能であってもよい。
又は、支持部220と底面部210とが固定される場合、支持部220と上面部230とは着脱可能に固定可能であってもよい。
【0026】
上面部230と支持部220とが着脱可能な場合、上面部230には、例えば、支持部220と係合する係合部231が設けられてよい。係合部231は、支持部220が収容される凹状部等を始めとする種々の形状の部材であってもよい(図3参照)。支持部220の上端部222を上面部230(係合部231)に着脱可能に固定する機構は種々のものであってもよく、例えば、支持部220と底面部210とを着脱可能に固定可能とする種々の機構と同様になっていてもよい。一例として、上面部230に支持部220の上端部222を収容可能とする凹状部を設けて、ねじ止め及びクランプ等を利用して支持部220と上面部230(凹状部)とを固定してもよく、これら以外の種々の固定機構(着脱機構)を利用して支持部220と上面部230(凹状部)とを固定してもよい。
【0027】
ハンドル部240は、上面部230における積層体(複数の飛行体100)とは反対側の上面232に配される。ハンドル部240は、積層体(複数の飛行体100)を運搬する際に、ユーザが持つ取っ手となる部材である。
ハンドル部240は、上面部230に固定されてもよく、上面部230との接続位置において、接続方向(ハンドル部240の長手方向)に延びる軸(回転軸)を中心に回転可能であってもよい。
【0028】
[飛行体用持ち運び具200の使用方法]
次に、一実施形態に係る飛行体用持ち運び具200の使用方法について説明する。
図5は、一実施形態に係る飛行体用持ち運び具200の使用方法について説明するためのフローチャートである。
【0029】
ステップST1において、例えば、底面部210に複数の支持部220に立設される場合、支持部220に飛行体100の突出部120が隣接し、複数の支持部220で囲まれる内側に本体部110が配されるように、その内側に飛行体100を挿入して底面部210に配置する。同様に、他の飛行体100についても複数の支持部220で囲まれる内側に挿入し、複数の飛行体100を積層させる。この場合、下側に飛行体100(第1飛行体)の凹部111に、上側に飛行体100(第2飛行体)の脚部112が挿入されるように、各飛行体100を積層させる。
【0030】
ステップST2において、支持部220の高さと積層体の高さとが同程度になった場合、支持部220の上端部222に上面部230を装着して、種々の機構により支持部220と上面部230とを固定する。
【0031】
これにより、ユーザが、上面部230に配されるハンドル部240を持つことにより、積層体(複数の飛行体100)を容易に移動させることが可能になる。
【0032】
[変形例]
次に、上述した実施形態の変形例について説明する。
【0033】
上述した実施形態では、支持部220の長さが一定である例を説明した。
しかし、支持部220は伸縮可能であってもよく、積層体(複数の飛行体100)の高さに応じて支持部220を伸縮させ、積層体の高さに応じて飛行体用持ち運び具200の高さを変動可能であってもよい。
又は、支持部220は一定の長さではあるが、長手方向に複数の支持部220を連結可能であってもよい。この場合の支持部220であっても、積層体(複数の飛行体100)の高さに応じて長手方向に連結する支持部220の数を変更し、積層体の高さに応じて飛行体用持ち運び具200の高さを変動可能であってもよい。
【0034】
また上述した実施形態では、底面部210に板状の部材を用いる例を説明した。
しかし、底面部210は、支持部220と係合する係合部211(凹状部)が配されるのに加えて、上面に載置される飛行体100の脚部112を挿入可能とする凹部が配されてもよい。すなわち、底面部210に飛行体100が載置される場合、その飛行体100の脚部112が、底面部210の上面に配された凹部に挿入される。これにより、飛行体用持ち運び具200は、飛行体100が水平方向にズレたり移動したりする可能性を抑制することができ、積層体(複数の飛行体100)をより安定して持ち運ぶことができる。
【0035】
また上述した実施形態では、飛行体100は、凹部111及び脚部112が配される例について説明した。
しかし、飛行体100は、凹部111及び脚部112が配されなくともよい。この場合、飛行体100の上面と飛行体100の底面とのそれぞれに嵌合するアタッチメントを介して、複数の飛行体100をそれぞれ積層させてもよい。すなわち、アタッチメントの底面が飛行体100の上面に嵌合し、そのアタッチメントの上面が他の飛行体100の底面に嵌合するような嵌合部を設けておいてもよい。アタッチメントの底面に配される嵌合部は、飛行体100の上面の形状に倣い、飛行体100の上面部が嵌まる凹部等であってもよい。また、アタッチメントの上面に配される嵌合部は、飛行体100の底面の形状に倣い、飛行体100の底面部が嵌まる凹部等であってもよい。
なおこの場合、底面部210の上面には、飛行体100の底面の形状に倣い、飛行体100の底面部が嵌まる凹部を配してもよい。
アタッチメントを介して複数の飛行体100を積層させる場合であっても、飛行体100に凹部及び脚部を設ける場合と同様に、複数の飛行体100を容易に積層させることができ、積層した飛行体100が崩れる等の不具合の発生を抑制することができる。
【0036】
[本実施形態の態様及び効果]
次に、本実施形態の一態様及び各態様が奏する効果について説明する。なお、以下に記載する各態様は出願時の一例であり、本実施形態は以下に記載する態様に限定されることはない。すなわち、本実施形態は以下に記載する各態様に限定されることはなく、上述した各部を適宜組み合わせて実現されてもよい。また、下位の態様は、それよりも上位の態様のいずれでも引用できる場合がある。
また、以下に記載する効果は一例であり、各態様が奏する効果は以下に記載するものに限定されることはない。また、各態様は、例えば、以下に記載する少なくとも1つの効果を奏してもよい。
【0037】
(態様1)
一態様の飛行体用持ち運び具は、本体部と、本体部から突出してプロペラを有する複数の突出部とを含む飛行体を高さ方向に複数積層した積層体を持ち運ぶための飛行体用持ち運び具であって、積層体の下部に配される底面部と、積層体の高さ方向に揃う突出部に隣接して積層体の高さ方向に延び、底面部に固定可能な支持部と、積層体の上部に配され、支持部に固定可能な上面部と、上面部における積層体とは反対側の上面に配されるハンドル部と、を備える。
これにより、飛行体用持ち運び具は、ユーザによる複数の飛行体の持ち運びを容易にすることができる。
【0038】
(態様2)
一態様の飛行体用持ち運び具では、支持部は、複数有り、複数の突出部それぞれに隣接し、本体部の側面側の少なくとも3方向から囲むように配置可能であることとしてもよい。
これにより、飛行体用持ち運び具は、支持部により積層体が水平方向にズレたり移動したり等を抑制することができ、運搬中に積層体が崩れるのを防ぐことができ、また積層体が崩れて飛行体が落下したり、飛行体が破損したりすることを防ぐことができる。
【0039】
(態様3)
一態様の飛行体用持ち運び具では、飛行体は、本体部の底面に配される複数の脚部と、本体部の上面に配され、上方に積層される他の飛行体の脚部が挿入される凹部と、を備え、凹部及び脚部は、積層体における上方の飛行体の本体部に配される脚部が下方の飛行体の本体部に配される凹部に挿入されることにより、積層体を構成する複数の飛行体それぞれの突出部の突出方向を一定に規制することが可能であることとしてもよい。
これにより、飛行体用持ち運び具は、飛行体を容易に積層させることができ、積層した飛行体が崩れる等の不具合の発生を抑制することができる。
【0040】
(他の実施形態について)
上記した一実施形態に係る飛行体用持ち運び具200の変形例として、以下に第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201、及び第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202について説明する。
【0041】
(第2実施形態について)
先ず、図6及び図7を参照して第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201について説明する。
図6は第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201の構成を説明するための正面図であり、図7は同じく底面図である。図6及び図7は、第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201の構成及び機能を説明するために、実際の構成を単純化して表している。
なお、図6において、支持部220を二点鎖線で表すことによって、積層体290(複数の飛行体100)との重なりによる支持部220の視認のし難さを抑制している。
第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201は、上記した一実施形態に係る飛行体用持ち運び具200の底面部210において、飛行体100が通過することができる大きさの開口部300を備える点で、上述した飛行体用持ち運び具200と異なる。
第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201の説明において、飛行体用持ち運び具200と異なる部分について説明し、飛行体用持ち運び具200と同一部分については、図6及び図7において飛行体用持ち運び具200の説明に用いた符号と同一の符号を付して飛行体用持ち運び具200における説明を援用し、その詳細な説明は省略する。
【0042】
第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201は、開口部300、ストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)、操作部320、及び連結部(第1連結部340、第2連結部341)などを備える。
更に、飛行体用持ち運び具201は、飛行体100を複数積層した積層体290を収納する内部空間とこの内部空間を囲繞する外部空間との境界をなす外壁280を備える。外壁280は、直方体となる飛行体用持ち運び具201の側面を形成し、底面部210と上面部230との間に設けられる。外壁280は、直方体となる飛行体用持ち運び具201の四方の側面の全てに設けられる必要はなく、少なくとも対向する一対の側面に設けられればよい。
【0043】
開口部300は、底面部210に備えられ、飛行体100が通過する。
詳細には、開口部300は、積層体290の下側に設けられ、飛行体100が通過することができる大きさを持つ。即ち、開口部300は、飛行体100を真上からみた平面図における飛行体100の外形寸法(外寸)よりも大きく、飛行体100の外周に交差することなく囲うことができる大きさを持つ。
積層体290は、複数の飛行体100(第2実施形態及び第3実施形態において8台の飛行体100)を鉛直方向(飛行体100の高さ方向)に積み重ねて積層することで形成される。積層体290は、上記の8台の飛行体100によって形成される場合に限らず、複数台の飛行体100であればよく、特定の台数に限定されるものではない。
【0044】
ストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)は、開口部300に備えられ、積層体290の最下部を下方から支持し、開くことにより飛行体100の通過が可能となり、ばね(第1圧縮ばね330、第2圧縮ばね331)の復元力により元の位置に戻る。
図7に示す様に、第1ストッパ部310と第2ストッパ部311とは、底面部210に設けられ、開口部300の上を架け渡されるように両者が対向する位置に配置される。第1ストッパ部310は矢印312の方向に直線的に往復のスライドをし、第2ストッパ部311は矢印313の方向に直線的に往復のスライドをする。
第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311は、長方形の板状体である。第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311の材質は、特に限定されるものではなく、樹脂、プラスチック及び金属等を始めとする種々のものであってもよい。
第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311は、底面部210において外壁280を水平方向に貫通した状態で設けられ、外壁280に摺動自在に支持される。
第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311の先端部は、飛行体100の本体部110の下部側面を挟み込むように当接する。即ち、第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311は、その先端部において積層体290の重さを受け止めて下支えする。積層体290の最下部に位置する飛行体100は、本体部110の下部側面を第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311の先端部に挟まれるように支持される。
【0045】
第1ストッパ部310は、その外側端部(図6及び図7における右端)を第1圧縮ばね330により内側方向(第2ストッパ部311に近づく方向)に付勢される。そして、第1ストッパ部310は、その外側端部において第1連結部340が接続されている。第1連結部340は、操作部320の操作を受けて、第1圧縮ばね330の付勢力に抗しながら第1ストッパ部310をその外側方向(第2ストッパ部311から遠ざかる方向)に引っ張りスライドさせる。
第2ストッパ部311は、その外側端部(図6及び図7における左端)を第2圧縮ばね331により内側方向(第1ストッパ部310に近づく方向)に付勢される。そして、第2ストッパ部311は、その外側端部において第2連結部341が接続されている。第2連結部341は、操作部320の操作を受けて、第2圧縮ばね331の付勢力に抗しながら第2ストッパ部311をその外側方向(第1ストッパ部310から遠ざかる方向)に引っ張りスライドさせる。
【0046】
第1圧縮ばね330及び第2圧縮ばね331は、圧縮されることで反発力(復元力)を発生させるばねであり、線材をコイル状に成形して製造される。第1圧縮ばね330及び第2圧縮ばね331は、直線方向に圧縮されると、その直線方向の反対方向に反発力(復元力)を発生させ伸長しようとする。
【0047】
操作部320は、ストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)の開閉の操作を受け付ける。
すなわち、操作部320は、ストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)の開閉を意図するユーザの操作を受け付ける。
操作部320は、図6に示す様に、ハンドル部240に備えられている。即ち、操作部320はハンドル部240に取り付けられているため、ユーザがハンドル部240を握る手の何れかの指で操作部320を操作することができる。
操作部320は、図6に示す様に、上下方向(矢印321の方向)に可動するレバー322を備え、レバー322を上方に引き上げることで連結部(第1連結部340及び第2連結部341)を上方に引っ張る構造となる。そして、上方に引っ張られた連結部(第1連結部340及び第2連結部341)は、ストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)を外方向に引っ張る。ストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)の先端部に支持されていた飛行体100は、ストッパ部が外方向に引っ張られることにより、ストッパ部の支持が解除されるため開口部300を通過することができる。操作部320は、レバー322を上方に引き上げる際は、第1圧縮ばね330及び第2圧縮ばね331の付勢力を受けるため、ユーザはこの付勢力に抗しながらレバー322を上方に引き上げるための力を要する。操作部320は、ユーザの力が解除されると、第1圧縮ばね330及び第2圧縮ばね331の反発力(復元力)により、レバー322を下方に移動させて元の位置に戻す。
【0048】
ユーザの操作により操作部320のレバー322が上方(矢印321の上方向)に引き上げられると、第1ストッパ部310と第2ストッパ部311との間の間隔が拡張されて、ストッパ部(第1ストッパ部310と第2ストッパ部311)の先端部に支持されていた飛行体100は拡張された間隔を通過することが可能となる。従って、ユーザは、操作部320のレバー322を引き上げる度に、飛行体用持ち運び具202の開口部300から飛行体100を降ろすことができる。
ユーザのレバー322を引き上げる力が解除されると、連結部(第1連結部340及び第2連結部341)によるストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)を外方向へ引っ張る力が解除されて、拡張されていた第1ストッパ部310と第2ストッパ部311との間の間隔は縮小されて、飛行体100はトッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)の先端部に支持され、飛行体100は開口部300を通過できなくなる。
ユーザは、レバー322を上方に引き上げる時間を調節することで、飛行体用持ち運び具202から降ろす飛行体100の台数を調節することができる。
【0049】
連結部(第1連結部340、第2連結部341)は、ストッパ部(第1ストッパ部310と第2ストッパ部311)と操作部320とを連結し、ストッパ部(第1ストッパ部310と第2ストッパ部311)と操作部320との双方の動作を他方に伝達する。
第1連結部340は、第1滑車350、第3滑車352、及び第5滑車354に案内されて、操作部320と第1ストッパ部310とを連結する。
第2連結部341は、第2滑車351、第4滑車353、及び第6滑車355に案内されて、操作部320と第2ストッパ部311とを連結する。
第1連結部340及び第2連結部341は、伸縮性を持たず可撓性を有する紐状体であり、例えば、スチール製又はステンレス製のワイヤーロープなどが採用される。
第1滑車350~第6滑車355は、軸を中心に回転することができる円板であり外周に溝が設けられ紐状体の連結部(第1連結部340、第2連結部341)を所定方向に案内する定滑車であり飛行体用持ち運び具201の固定された位置に設けられる。
なお、連結部(第1連結部340、第2連結部341)は、外側のアウターワイヤーの内部をインナーワイヤーが挿通する2重構造であってもよい。この場合、連結部(第1連結部340、第2連結部341)のインナーワイヤーが、アウターワイヤーに対して進退するとともに、アウターワイヤーによって所定の軌道に沿って案内されるため第1滑車350~第6滑車355の一部又は全部を省略することができる。
【0050】
(第3実施形態について)
次に、図8図9図10及び図11を参照して第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202について説明する。
図8は第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202の構成を説明するための正面図であり、図9は同じく底面図であり、図10は同じく部分拡大図であり、図11は飛行体用持ち運び具202の動作を説明するための正面図である。図8図9図10、及び図11は、第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202の構成及び機能を明するために、実際の構成を単純化して表している。
なお、図8及び図11において、支持部220を二点鎖線で表すことによって、積層体290(複数の飛行体100)との重なりによる支持部220の視認のし難さを抑制している。
また、図10は飛行体用持ち運び具202の外壁280に設けられた第1切り欠き部402及び第2切り欠き部403を含む範囲を部分的に拡大した図である。
【0051】
第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202は、後述するストッパ部(第1ストッパ部400及び第2ストッパ部401)の構成及び動作において、上記した第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具201のストッパ部(第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311)と異なる。
第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202の説明において、飛行体用持ち運び具201と異なる部分について説明し、飛行体用持ち運び具201と同一部分については、図8図9図10、及び図11において飛行体用持ち運び具201の説明に用いた符号と同一の符号を付して飛行体用持ち運び具200、201における説明を援用し、その詳細な説明は省略する。
【0052】
第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202は、開口部300にストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)を備える。
第1ストッパ部400及び第2ストッパ部401は、長方形の板状体である。第1ストッパ部400及び第2ストッパ部401の材質は、特に限定されるものではなく、樹脂、プラスチック及び金属等を始めとする種々のものであってもよい。
ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)は、開口部300において外壁280に設けられた第1切り欠き部402、第2切り欠き部403の内部に配置され、第1回転軸410、第2回転軸411を介して回転可能に取り付けられる。
ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)は、第1ねじりばね412a、412b、第2ねじりばね413a、413bにより、回転方向の回転反発力(回転復元力)を付与されるため、回転した場合であっても元の位置である水平状態(図8に示す状態)に復元される。
【0053】
第1ストッパ部400は、図8図9図10、及び図11に示す様に、第1切り欠き部402の内部に配置され、外壁280に設けられた第1回転軸410に回転可能に支持されている。第1回転軸410の軸方向における、第1ストッパ部400と外壁280との間には、第1ねじりばね(右側)412a及び第1ねじりばね(左側)412bが配置される。第1ねじりばね(右側)412a及び第1ねじりばね(左側)412bの両端の第1ばね先端部412cの内、一端の第1ばね先端部412cは外壁280に挿入されて固定され、他端の第1ばね先端部412cは第1ストッパ部400に挿入されて固定される。第1ストッパ部400が矢印440(図11参照)の方向に回転した場合、第1ねじりばね(右側)412a及び第1ねじりばね(左側)412bには、その回転の方向とは反対方向の回転反発力(回転復元力)が生じ、第1ストッパ部400は元の位置である水平状態(図8に示す状態に復元される。
【0054】
第2ストッパ部401は、図8図9図10、及び図11に示す様に、第2切り欠き部403の内部に配置され、外壁280に設けられた第2回転軸411に回転可能に支持されている。第2回転軸411の軸方向における、第2ストッパ部401と外壁280との間には、第2ねじりばね(右側)413a及び第2ねじりばね(左側)413bが配置される。第2ねじりばね(右側)413a及び第2ねじりばね(左側)413bの両端の第2ばね先端部413cの内、一端の第2ばね先端部413cは外壁280に挿入されて固定され、他端の第2ばね先端部413cは第1ストッパ部400に挿入されて固定される。第2ストッパ部401が矢印441(図11参照)の方向に回転した場合、第2ねじりばね(右側)413a及び第2ねじりばね(左側)413bには、その回転の方向とは反対方向の回転反発力(回転復元力)が生じ、第2ストッパ部401は元の位置である水平状態(図8に示す状態に復元される。
【0055】
第1ねじりばね(右側)412a、第1ねじりばね(左側)412b、第2ねじりばね(右側)413a、及び第2ねじりばね(左側)413bは、回転スプリング、トーションばね、またはトーションスプリングなどと呼ばれ、線材をコイル状に巻回して形成され、線材の回転方向に力が付与されると、コイル状の軸の周りを回転し、即ち、ばねの両端のなす角の角度を変えて回転し、ねじる力を受け止めたり反発したりする。
【0056】
第1ストッパ部400及び第2ストッパ部401は、第2実施形態の第1ストッパ部310及び第2ストッパ部311と同様に、積層体290の最下部を下方から支持し、開くことにより飛行体100の通過が可能となり、ばねの復元力により元の位置に戻る。
図8図9図10、及び図11に示す様に、第1ストッパ部400と第2ストッパ部401とは、底面部210に設けられ、開口部300の上を架け渡されるように両者が対向する位置に配置される。図11に示す様に、第1ストッパ部400は矢印440の方向に往復の回転をし、第2ストッパ部401は矢印441の方向に往復の回転をする。
【0057】
外壁280の最下部に突出部281が設けられ、突出部281は開口部300より更に下方に突出している。突出部281は、飛行体用持ち運び具201を地面、床などに置いた際に、接地する部分である。第1ストッパ部310と第2ストッパ部311との間の隙間から飛び出ている飛行体100の脚部112が、飛行体用持ち運び具201を地面、床などに置いた際に、直接地面等に接触するのを突出部281により防いでいる。
【0058】
(第3実施形態の動作について)
図11を参照して、第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202の動作について説明する。
操作部320は、ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)の開閉の操作を受け付ける。
すなわち、操作部320は、ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)の開閉を意図するユーザの操作を受け付ける。
操作部320は、図11に示す様に、ハンドル部240に備えられている。即ち、操作部320はハンドル部240に取り付けられているため、ユーザがハンドル部240を握る手の何れかの指で操作部320を操作することができる。
操作部320は、図11に示す様に、上下方向(矢印321の方向)に可動するレバー322を備え、レバー322を上方に引き上げることで連結部(第1連結部420及び第2連結部421)を上方に引っ張る構造となる。そして、上方に引っ張られた連結部(第1連結部420及び第2連結部421)は、ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)の外側端部を上方向に引っ張り、第1ストッパ部400、第2ストッパ部401はそれぞれ第1ストッパ部400a、第2ストッパ部401aの状態となる。ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)の先端部に支持されていた飛行体100は、ストッパ部が第1ストッパ部400a、第2ストッパ部401aの状態となることにより、ストッパ部の支持が解除されるため開口部300を通過することができる。操作部320は、レバー322を上方に引き上げる際は、第1ねじりばね(右側)412a、第1ねじりばね(左側)412b、第2ねじりばね(右側)413a、及び第2ねじりばね(左側)413bの回転反発力(回転復元力)を受けるため、ユーザはこの回転反発力(回転復元力)に抗しながらレバー322を上方に引き上げるための力を要する。操作部320は、ユーザの力が解除されると、第1ねじりばね(右側)412a、第1ねじりばね(左側)412b、第2ねじりばね(右側)413a、及び第2ねじりばね(左側)413bの回転反発力(回転復元力)により、レバー322を下方に移動させて元の位置に戻す。
【0059】
ユーザの操作により操作部320のレバー322が上方(矢印321の上方向)に引き上げられると、第1ストッパ部400と第2ストッパ部401との外側端部が上方に引き上げられて、第1ストッパ部400と第2ストッパ部401との間の間隔が拡張されて、図11に示す様に第1ストッパ部400aと第2ストッパ部401aは下方向に両開きの状態となり、ストッパ部(第1ストッパ部400aと第2ストッパ部401a)の先端部に支持されていた飛行体100は拡張された間隔を通過することが可能となる。
操作部320に与えられていたユーザのレバー322を引き上げる力が解除されると、連結部(第1連結部420及び第2連結部421)によるストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)の外側端部を上方向へ引っ張る力が解除されて、拡張されていた第1ストッパ部400と第2ストッパ部401との間の間隔は縮小されて、飛行体100はストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)の先端部に支持され、飛行体100は開口部300を通過できなくなる。
【0060】
連結部(第1連結部420、第2連結部421)は、ストッパ部(第1ストッパ部400と第2ストッパ部401)と操作部320とを連結し、ストッパ部(第1ストッパ部400と第2ストッパ部401)と操作部320との双方の動作を他方に伝達する。
第1連結部420は、第1滑車350、及び第3滑車352に案内されて、操作部320と第1ストッパ部400とを連結する。
第2連結部421は、第2滑車351、及び第4滑車353に案内されて、操作部320と第2ストッパ部401とを連結する。
なお、第1連結部420aは第1ストッパ部400aと操作部320とを連結し、第1連結部420bは第1ストッパ部400bと操作部320とを連結する。
また、第2連結部421aは第2ストッパ部401aと操作部320とを連結し、第2連結部421bは第2ストッパ部401bと操作部320とを連結する。
第1連結部420及び第2連結部421は、第1連結部340及び第2連結部341と同様に、伸縮性を持たず可撓性を有する紐状体であり、例えば、スチール製又はステンレス製のワイヤーロープなどが採用される。
第1滑車350~第4滑車353は、連結部(第1連結部420、第2連結部421)を所定方向に案内する定滑車であり飛行体用持ち運び具202の固定された位置に設けられる。
なお、連結部(第1連結部420、第2連結部421)は、外側のアウターワイヤーの内部をインナーワイヤーが挿通する2重構造であってもよい。この場合、インナーワイヤーが、アウターワイヤーに対して進退するとともに、アウターワイヤーによって所定の軌道に沿って案内されるため第1滑車350~第4滑車353の一部又は全部を省略することができる。
【0061】
第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具202は、地上に置かれた飛行体100を底面部210から回収することができる。すなわち、飛行体用持ち運び具202は、底面部210の開口部300から内部に飛行体100を取り込んで収納することができる。
ユーザは、地上に置かれた飛行体100の上から飛行体用持ち運び具202を覆いかぶせて、ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)を飛行体100の本体部110の上側に押し当てることで、第1ストッパ部400及び第2ストッパ部401を上方に押し上げ(図11に示す第1ストッパ部400b及び第2ストッパ部401bの状態となる。)、第1ストッパ部400と第2ストッパ部401との間隔を拡張して飛行体100を内部に受け入れる。飛行体100が開口部300を通過し飛行体用持ち運び具202の内部に侵入することで、飛行体100の本体部110に押し上げられていた第1ストッパ部400と第2ストッパ部401とは、第1ねじりばね(右側)412a、第1ねじりばね(左側)412b、第2ねじりばね(右側)413a、及び第2ねじりばね(左側)413bの回転反発力(回転復元力)により元の位置である図11に示す第1ストッパ部400、第2ストッパ部401の状態に戻る。
図11に示す第1ストッパ部400b、第2ストッパ部401bの状態から第1ストッパ部400、第2ストッパ部401の状態に戻ることにより、第1ストッパ部400、第2ストッパ部401は、飛行体用持ち運び具202の内部に収納した飛行体100の本体部110の下部を下方から支持して内部の積層体290を保持する。
【0062】
上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具201、202によれば、操作部320を操作することにより、飛行体100を開口部300から取り出すことができる。従って、ユーザは、飛行体100を飛行体用持ち運び具201から取り出す際に、上面部230を飛行体用持ち運び具201から取り外すなどの煩わしい動作をする必要がない。
また、上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具201、202によれば、飛行体100は底面部210に設けられた開口部300から取り出すことができるため、飛行体100を地面に配置する際に、ユーザは座ったり腰を曲げたりするなどの身体に負担のかかる姿勢にならなくてもよい。
また、上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具201、202によれば、操作部320はハンドル部240に備えられているため、ユーザは自身の手元で操作部320を操作することができる。
【0063】
また、上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具201、202によれば、レバー322を上方に引き上げるだけの単純な動作で、操作部320を操作することができる。
また、上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具201、202によれば、ストッパ部(第1ストッパ部310、第2ストッパ部311)、及びストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)は、それぞれ第1圧縮ばね330、第2圧縮ばね331、及び、第1ねじりばね412a、412b、第2ねじりばね413a、413bの反発力(復元力)により元の位置に戻るため、ストッパ部を元の位置に戻すためにユーザの特段の操作を必要としないため、ユーザがストッパ部を元の位置に戻すことを忘れることがない。
【0064】
また、上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具202によれば、地上、床などに置かれた飛行体100の上方から飛行体用持ち運び具202の開口部300を押し当てることにより、ストッパ部(第1ストッパ部400、第2ストッパ部401)の隙間を拡張し、飛行体100を内部に収納することができるため、飛行体100を回収する際に、ユーザは座ったり腰を曲げたりするなどの身体に負担のかかる姿勢にならなくてもよい。
また、上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具202によれば、飛行体100は底面部210に設けられた開口部300から飛行体用持ち運び具202に収納することができるため、飛行体100を回数する際に、ユーザは座ったり腰を曲げたりするなどの身体に負担のかかる姿勢にならなくてもよい。
【0065】
なお、本発明は上記した実施形態に係る飛行体用持ち運び具200、201、202に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の変形例、若しくは応用例により実施可能である。
【符号の説明】
【0066】
100 飛行体
110 本体部
111 凹部
112 脚部
120 突出部
121 プロペラ
200 飛行体用持ち運び具
201 第2実施形態に係る飛行体用持ち運び具
202 第3実施形態に係る飛行体用持ち運び具
210 底面部
211 係合部
220 支持部
221 下端部
222 上端部
230 上面部
231 係合部
232 上面
240 ハンドル部
280 外壁
281 突出部
290 積層体
300 開口部
310 第1ストッパ部
311 第2ストッパ部
312 矢印
323 矢印
320 操作部
321 矢印
322 レバー
330 第1圧縮ばね
331 第2圧縮ばね
340 第1連結部
341 第2連結部
350 第1滑車
351 第2滑車
352 第3滑車
353 第4滑車
354 第5滑車
355 第6滑車
400 第1ストッパ部
400a 第1ストッパ部
400b 第1ストッパ部
401 第2ストッパ部
401a 第2ストッパ部
401b 第2ストッパ部
402 第1切り欠き部
403 第2切り欠き部
410 第1回転軸
411 第2回転軸
412a 第1ねじりばね(右側)
412b 第1ねじりばね(左側)
412c 第1ばね先端部
413a 第2ねじりばね(右側)
413b 第2ねじりばね(左側)
413c 第2ばね先端部
420 第1連結部
420a 第1連結部
420b 第1連結部
421 第2連結部
421a 第2連結部
421b 第2連結部
440 矢印
441 矢印
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11