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▶ シァメン ホンファ エレクトリック パワー コントロールズ カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166177
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】リレー
(51)【国際特許分類】
   H01H 50/54 20060101AFI20241121BHJP
   H01H 50/12 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H01H50/54 D
H01H50/12 A
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024080623
(22)【出願日】2024-05-17
(31)【優先権主張番号】202310568251.9
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518215954
【氏名又は名称】シァメン ホンファ エレクトリック パワー コントロールズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Xiamen Hongfa Electric Power Controls Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.93 Yinong Road, Haicang District, Xiamen, Fujian 361027,China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ウェングアン ダイ
(72)【発明者】
【氏名】ゼングァン ジォン
(72)【発明者】
【氏名】ファンノン リ
(72)【発明者】
【氏名】シュミン ジョォン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】温度上昇を効果的に低減できるリレーを提供する。
【解決手段】リレーは接触部分20とプッシュロッドアセンブリ40とを備え、接触部分は2組の可動接触子部分を含み、可動接触子部分は可動接触片210と可動接点ユニット220と固定接点ユニット230と可動接触子引出片240とを含む。可動接触子引出片は可動接触片に接続され、可動接点ユニットは可動接触片に設けられ、固定接点ユニットは可動接触片と可動接触子引出片に設けられる。2つの可動接触子引出片には逃げ口が設けられ、逃げ口が設けられた可動接触子部分の固定接点ユニットは2つの固定接点を含み、固定接点ユニットに対応する可動接点ユニットは2つの可動接点を含み、第1プッシュロッドは移動可能に一方の可動接触子部分の可動接触子引出片の逃げ口に穿設され、第1プッシュロッドは他方の可動接触子部分の可動接触片に接続される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触部分とプッシュロッドアセンブリとを備え、
前記接触部分は、2組の可動接触子部分を含み、各組の前記可動接触子部分は、可動接触片と、可動接点ユニットと、固定接点ユニットと、可動接触子引出片とを含み、前記可動接触子引出片は前記可動接触片に接続され、前記可動接点ユニットは前記可動接触片に設けられ、前記固定接点ユニットは前記可動接触片と前記可動接触子引出片の少なくとも1つに設けられ、2つの前記可動接点ユニットはそれぞれ2つの前記固定接点ユニットに対応し、2つの前記可動接触子引出片の少なくとも1つには逃げ口が設けられ、前記逃げ口が設けられた前記可動接触子部分における前記固定接点ユニットは、少なくとも2つの固定接点を含み、当該固定接点ユニットに対応する前記可動接点ユニットは少なくとも2つの可動接点を含み、前記少なくとも2つの固定接点は前記少なくとも2つの可動接点に対応し、
前記プッシュロッドアセンブリは第1プッシュロッドと第2プッシュロッドとを含み、前記第1プッシュロッドは、移動可能に一方の前記可動接触子部分の前記可動接触子引出片の前記逃げ口に穿設され、且つ前記第1プッシュロッドは他方の前記可動接触子部分の前記可動接触片に接続され、前記第2プッシュロッドは、一方の前記可動接触子部分の前記可動接触片に接続される
ことを特徴とするリレー。
【請求項2】
各組の前記可動接触子部分において、前記固定接点ユニットは前記可動接触片と前記可動接触子引出片との接続箇所に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項3】
各組の前記可動接触子部分において、前記可動接触片は長さ方向に沿って第1端と第2端を有し、前記可動接点ユニットは前記第1端に設けられ、前記固定接点ユニットは前記可動接触片の第2端と前記可動接触子引出片との接続箇所に設けられ、
一方の前記可動接触片の第1端は、他方の前記可動接触片の第2端に対応する
ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項4】
2つの前記可動接触子引出片のうちの1つには前記逃げ口が設けられ、前記逃げ口が設けられていない前記可動接触子部分における前記固定接点ユニットは、1つ又は2つの固定接点を含み、当該固定接点ユニットに対応する前記可動接点ユニットは、1つ又は2つの可動接点を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項5】
前記リレーは、ベースをさらに備え、前記ベースは収容空間を有し、前記収容空間には前記ベースの外部と連通する開口が設けられ、
前記接触部分は前記収容空間内に設けられ、前記可動接触子引出片は前記ベースの厚み方向に沿って延び、且つ一部の前記可動接触子引出片は前記ベースの開口から突出し、前記厚み方向は前記第1プッシュロッドの移動方向に垂直である
ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項6】
前記リレーは、磁気回路部分をさらに備え、前記磁気回路部分は、前記第1プッシュロッドと前記第2プッシュロッドに駆動接続され、
前記接触部分は2つであり、2つの前記接触部分はそれぞれ前記磁気回路部分の反対側に設けられ、前記第1プッシュロッド及び前記第2プッシュロッドの一端はそれぞれ、一方の前記接触部分の2つの前記可動接触片に接続され、前記第1プッシュロッド及び前記第2プッシュロッドの他端はそれぞれ、他方の前記接触部分の2つの前記可動接触片に接続される
ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項7】
各前記接触部分において、2つの前記可動接触子引出片のうちの1つには前記逃げ口が設けられ、
前記第1プッシュロッドは、移動可能に一方の前記接触部分の前記逃げ口に穿設され、前記第2プッシュロッドは、移動可能に他方の前記接触部分の前記逃げ口に穿設される
ことを特徴とする請求項6に記載のリレー。
【請求項8】
前記リレーは、ベースをさらに備え、前記ベースは中間領域と、第1接触領域と、第2接触領域とを有し、前記中間領域は前記第1接触領域と前記第2接触領域との間に設けられ、前記第1接触領域と前記第2接触領域は第1方向に沿って間隔を置いて配置され、
2つの前記接触部分は、前記第1接触領域及び前記第2接触領域にそれぞれ設けられ、前記磁気回路部分は前記中間領域に設けられる
ことを特徴とする請求項6に記載のリレー。
【請求項9】
前記ベースは、
前記第1接触領域と前記中間領域との間に設けられる第1仕切り板と、
前記第2接触領域と前記中間領域との間に設けられる第2仕切り板と、を含む
ことを特徴とする請求項8に記載のリレー。
【請求項10】
前記ベースは、第2方向に沿って間隔を置いて配置される第1移動領域と第2移動領域とをさらに有し、前記中間領域は、前記第1移動領域と前記第2移動領域との間に位置し、前記第2方向は前記第1方向に対して垂直であり、
前記第1プッシュロッドは移動可能に前記第1移動領域に設けられ、前記第2プッシュロッドは移動可能に前記第2移動領域に設けられる
ことを特徴とする請求項8に記載のリレー。
【請求項11】
前記第1接触領域、前記第1移動領域、前記第2接触領域及び前記第2移動領域は順に端と端で接続されて口字型構造を形成する
ことを特徴とする請求項10に記載のリレー。
【請求項12】
2つの前記接触部分において、4組の前記可動接点ユニット及び前記固定接点ユニットはそれぞれ口字型構造の四隅に位置する
ことを特徴とする請求項11に記載のリレー。
【請求項13】
前記ベースはさらに、
前記第1移動領域と前記中間領域との間に設けられる第3仕切り板と、
前記第2移動領域と前記中間領域との間に設けられる第4仕切り板と、を含む
ことを特徴とする請求項10に記載のリレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御素子の技術分野に関し、特にリレーに関する。
【背景技術】
【0002】
リレーは、電子制御素子であり、制御システム(入力回路とも呼ばれる)と被制御システム(出力回路とも呼ばれる)を有し、通常は自動制御回路に応用される。リレーは、実際には小さな電流で大きな電流を制御する「自動スイッチ」である。そのため、回路では自動調整、安全保護、変換回路などの役割を果たしている。
【0003】
リレーの応用範囲の拡大に伴い、リレーも高負荷、小型化の方向に発展している。しかし、従来技術のリレーの温度上昇の問題は十分に解決されておらず、リレーの温度上昇が要求を超えることによるリレー内部のプラスチック及び絶縁材料の加速劣化、接点が酸化腐食されてアーク止めが困難になり、電気素子の技術的パラメータの減衰及び信頼性の低下などの問題が発生しやすい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施例は、構造の改良によりリレーの温度上昇を効果的に低減できるリレーを提供する。
【0005】
本発明の実施例のリレーは、接触部分とプッシュロッドアセンブリとを備え、接触部分は、2組の可動接触子部分を含み、各組の前記可動接触子部分は、可動接触片と、可動接点ユニットと、固定接点ユニットと、可動接触子引出片とを含み、前記可動接触子引出片は前記可動接触片に接続され、前記可動接点ユニットは前記可動接触片に設けられ、前記固定接点ユニットは前記可動接触片と前記可動接触子引出片の少なくとも1つに設けられ、2つの前記可動接点ユニットはそれぞれ2つの前記固定接点ユニットに対応し、2つの前記可動接触子引出片の少なくとも1つには逃げ口が設けられ、前記逃げ口が設けられた前記可動接触子部分における前記固定接点ユニットは、少なくとも2つの固定接点を含み、当該固定接点ユニットに対応する前記可動接点ユニットは少なくとも2つの可動接点を含み、前記少なくとも2つの固定接点は前記少なくとも2つの可動接点に対応し、プッシュロッドアセンブリは第1プッシュロッドと第2プッシュロッドとを含み、前記第1プッシュロッドは、移動可能に一方の前記可動接触子部分の前記可動接触子引出片の前記逃げ口に穿設され、且つ前記第1プッシュロッドは他方の前記可動接触子部分の前記可動接触片に接続され、前記第2プッシュロッドは、一方の前記可動接触子部分の前記可動接触片に接続される。
【0006】
本発明のいくつかの実施形態によれば、各組の前記可動接触子部分において、前記固定接点ユニットは前記可動接触片と前記可動接触子引出片との接続箇所に設けられる。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態によれば、各組の前記可動接触子部分において、前記可動接触片は長さ方向に沿って第1端と第2端を有し、前記可動接点ユニットは前記第1端に設けられ、前記固定接点ユニットは前記可動接触片の第2端と前記可動接触子引出片との接続箇所に設けられ、
一方の前記可動接触片の第1端は、他方の前記可動接触片の第2端に対応する。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態によれば、2つの前記可動接触子引出片のうちの1つには前記逃げ口が設けられ、前記逃げ口が設けられていない前記可動接触子部分における前記固定接点ユニットは、1つ又は2つの固定接点を含み、当該固定接点ユニットに対応する前記可動接点ユニットは、1つ又は2つの可動接点を含む。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記リレーは、ベースをさらに備え、前記ベースは収容空間を有し、前記収容空間には前記ベースの外部と連通する開口が設けられ、
前記接触部分は前記収容空間内に設けられ、前記可動接触子引出片は前記ベースの厚み方向に沿って延び、且つ一部の前記可動接触子引出片は前記ベースの開口から突出し、前記厚み方向は前記第1プッシュロッドの移動方向に垂直である。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記リレーは、磁気回路部分をさらに備え、前記磁気回路部分は、前記第1プッシュロッドと前記第2プッシュロッドに駆動接続され、
前記接触部分は2つであり、2つの前記接触部分はそれぞれ前記磁気回路部分の反対側に設けられ、前記第1プッシュロッド及び前記第2プッシュロッドの一端はそれぞれ、一方の前記接触部分の2つの前記可動接触片に接続され、前記第1プッシュロッド及び前記第2プッシュロッドの他端はそれぞれ、他方の前記接触部分の2つの前記可動接触片に接続される。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態によれば、各前記接触部分において、2つの前記可動接触子引出片のうちの1つには前記逃げ口が設けられ、
前記第1プッシュロッドは、移動可能に一方の前記接触部分の前記逃げ口に穿設され、前記第2プッシュロッドは、移動可能に他方の前記接触部分の前記逃げ口に穿設される。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記リレーは、ベースをさらに備え、前記ベースは中間領域と、第1接触領域と、第2接触領域とを有し、前記中間領域は前記第1接触領域と前記第2接触領域との間に設けられ、前記第1接触領域と前記第2接触領域は第1方向に沿って間隔を置いて配置され、
2つの前記接触部分は、前記第1接触領域及び前記第2接触領域にそれぞれ設けられ、前記磁気回路部分は前記中間領域に設けられる。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記ベースは、
前記第1接触領域と前記中間領域との間に設けられる第1仕切り板と、
前記第2接触領域と前記中間領域との間に設けられる第2仕切り板と、を含む。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記ベースは、第2方向に沿って間隔を置いて配置される第1移動領域と第2移動領域とをさらに有し、前記中間領域は、前記第1移動領域と前記第2移動領域との間に位置し、前記第2方向は前記第1方向に対して垂直であり、
前記第1プッシュロッドは移動可能に前記第1移動領域に設けられ、前記第2プッシュロッドは移動可能に前記第2移動領域に設けられる。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記第1接触領域、前記第1移動領域、前記第2接触領域及び前記第2移動領域は順に端と端で接続されて口字型構造を形成する。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態によれば、2つの前記接触部分において、4組の前記可動接点ユニット及び前記固定接点ユニットはそれぞれ口字型構造の四隅に位置する。
【0017】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記ベースはさらに、
前記第1移動領域と前記中間領域との間に設けられる第3仕切り板と、
前記第2移動領域と前記中間領域との間に設けられる第4仕切り板と、を含む。
【0018】
上記発明の一実施例は、少なくとも以下の利点又は有益な効果を有する。
【0019】
本発明実施例のリレーでは、接触部分における2つの可動接触子引出片のうちの少なくとも1つには逃げ口が設けられており、当該逃げ口には第1プッシュロッドが移動可能に穿設することを可能にし、退避する役割を果たす。同時に、逃げ口が設けられた可動接触子部分における固定接点ユニットは少なくとも2つの固定接点を含み、当該固定接点ユニットに対応する可動接点ユニットは少なくとも2つの可動接点を含み、少なくとも2つの固定接点が少なくとも2つの可動接点に対応するため、逃げ口が設けられた可動接触子引出片近傍の接点は多接点並列構造を形成し、温度上昇の低減に有利となる。したがって、本発明の実施例に係るリレーは、逃げ口+多接点の組み合わせを採用し、可動接触子引出片によりプッシュロッドアセンブリを退避することを実現できる上に、可動接触子引出片に逃げ口が設けられることによる過剰な断面積載流によって引き起こされるリレーの過度の局所的な温度上昇を改善し、製品の性能を保証することもできる。
【0020】
また、可動接触子引出片は、ベースの厚み方向に沿ってベースの開口に向かって延び、ベースの開口から突出する。これにより、可動接触子引出片の厚み方向の寸法が大きくなり、逃げ口を設けることによる単位断面積載流が高すぎる問題を補い、過度の温度上昇の問題を改善した。また、1つの接触部分における2つの可動接触片が平行に配置されているため、2つの可動接触片に接続された2つの可動接触子引出片は、可動接触子引出片を折り曲げる処理をすることなく、直接に厚み方向に沿ってベースの開口に向かって延びることができ、可動接触子引出片の材料を節約できる。
【0021】
さらに、可動接触子引出片は、開口から突出して引出ピンに接続されており、ベースに可動接触子引出片を収容するためのスロットを形成する必要がない。一方、ベースの構造強度が確保され、ベースの耐変形能力が向上し、ベースの寸法精度が保証されるとともに誤差が小さい。他の一方で、接触部分と磁気回路部分がベース内に取り付けられたときの組み立てパラメータの一致性が良く、電気機械パラメータが保証され、製品の信頼性が向上し、使用寿命が延長される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】上蓋を省略した本発明の実施例に係るリレーの平面模式図である。
図2図1におけるベースの斜視模式図である。
図3図1において基部を省略した模式図である。
図4】磁気回路部分の断面図である。
図5】第1プッシュロッド、第2プッシュロッド、及び接触部分のうちの1つを組み立てた斜視模式図である。
図6】磁気回路部分、プッシュロッドアセンブリ、及び接触部分のうちの1つを組み立てた斜視模式図である。
図7】第1方向と厚み方向とで形成される平面に沿ってリレーを切断して形成された断面図である。
図8】可動接触子部分の分解模式図であり、可動接触子引出片に逃げ口が設けられている。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、図面を参照して、例示的な実施例についてより詳細に説明する。しかしながら、例示的な実施例は様々な形態で実施することができ、本明細書で説明する実施例に限定されると理解されるべきではない。逆に、これらの実施例は、本発明が包括的かつ完全であり、例示的な実施例の構想を当業者に全面的に伝達するように提供される。図中の同一の符号は同一又は類似の構造を表すので、詳細な説明は省略する。
【0024】
図1図3に示すように、本発明の実施例に係るリレーは、ベース10と、一対の接触部分20と、磁気回路部分30と、プッシュロッドアセンブリ40とを備える。一対の接触部分20と磁気回路部分30がベース10上に設けられており、磁気回路部分30はプッシュロッドアセンブリ40を介して一対の接触部分20の接点を駆動することにより接触又は離間される。
【0025】
本発明の実施例における「含む」及び「有する」という用語、ならびにそれらのあらゆる変形は、非排他的な包含を包含することを意図していることが理解されよう。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、リストされたステップ又はユニットに限定されず、オプションでリストされていないステップ又はユニットも含むか、又はオプションでそのようなプロセス、方法、製品、又はデバイスに固有の他のステップ又はアセンブリも含む。
【0026】
なお、他の実施例では、接触部分20は、1つだけであってもよいし、当該接触部分20は、磁気回路部分30の片側に配置され、磁気回路部分30はプッシュロッドアセンブリ40を介して当該接触部分20の接点を駆動することにより接触又は離間される。
【0027】
ベース10は、底板101と側壁102とを含むことができ、側壁102は底板101の周縁に接続されており、側壁102と底板101により一対の接触部分20、磁気回路部分30及びプッシュロッドアセンブリ40を収容するための収容空間170が囲まれ、収容空間170には、ベース10の外部と連通する開口180が設けられている。ベース10は上蓋(図示せず)と接続するように構成され、上蓋は開口180を閉じる。
【0028】
一実施形態において、ベース10は、実質的に正方体の形状を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0029】
ベース10の内部は、中間領域110と、第1接触領域120と、第2接触領域130とを有し、中間領域110は、第1接触領域120と第2接触領域130との間に設けられ、第1接触領域120と第2接触領域130は、第1方向D1に沿って間隔を置いて配置されている。
【0030】
一対の接触部分20は、第1接触領域120及び第2接触領域130にそれぞれ設けられている。つまり、2つの接触部分20は、ベース10上で第1方向D1に沿って間隔を置いて配置されている。
【0031】
各接触部分20は、2組の可動接触子部分20aを含み、各組の可動接触子部分20aは、可動接触片210と、可動接点ユニット220と、固定接点ユニット230とを含む。可動接触片210は、第2方向D2において対向配置される第1端210aと第2端210bとを有し、第1端210aには可動接点ユニット220が設けられ、第2端210bには固定接点ユニット230が設けられる。各接触部分20の2つの可動接点ユニット220は、2つの固定接点ユニット230にそれぞれ対応する。ここで、第2方向D2は、第1方向D1に対して垂直である。
【0032】
磁気回路部分30は、ベース10の中間領域110に設けられ、プッシュロッドアセンブリ40を介して一対の接触部分20の4つの可動接触片210の移動を駆動し、可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との接触又は離間を実現する。
【0033】
本発明の実施例に係るリレーは一対の接触部分20を含み、各接触部分20は一つの回路を制御できるため、本発明の実施例に係るリレーは少なくとも二つの回路を制御できることが理解される。2つの接触部分20は、ベース10上で第1方向D1に沿って間隔を置いて配置されている。
【0034】
各接触部分20は、2組の可動接触子部分20aを含み、各可動接触子部分20aの構造設計はほぼ同様であり、2組の可動接触子部分20aは互いにほぼ平行であり、且ついずれも可動接触片210と、可動接点ユニット220と、固定接点ユニット230とを含む。
【0035】
2組の可動接触子部分20aは、第2方向D2に対向して配置されている。具体的には、図1及び図3に示すように、第1接触領域120に位置する接触部分20を例に挙げて説明する。2組の可動接触子部分20aにおける2つの可動接触片210はほぼ平行であり、一方の可動接触片210の第1端210aの位置は他方の可動接触片210の第2端210bの位置に対応し、一方の可動接触片210の第2端210bの位置は他方の可動接触片210の第1端210aの位置に対応する。可動接点ユニット220は可動接触片210の第1端210aに設けられ、固定接点ユニット230は可動接触片210の第2端210bに設けられる。従って、一組の可動接触子部分20aにおける可動接点ユニット220は、別の組の可動接触子部分20aにおける固定接点ユニット230に対応し、一組の可動接触子部分20aの固定接点ユニット230は、別の組の可動接触子部分20aにおける可動接点ユニット220に対応する。従って、磁気回路部分30がプッシュロッドアセンブリ40を介して可動接触片210が移動するように駆動すると、一組の可動接触子部分20aの2対の可動接点ユニット220と固定接点ユニット230が接触して並列回路構造を形成する。
【0036】
リレーの動作中、可動接触片210は動作部品であると同時に電流キャリアでもあるので、可動接触片210はリレー中に温度上昇が生じやすい部品であることが理解できる。
【0037】
本発明の実施例に係るリレーでは、2つの接触部分20は第1方向D1に間隔を置いて配置されており、各接触部分20において、2組の可動接点ユニット220及び固定接点ユニット230が第2方向D2に間隔を置いて配置されている。全体的に見ると、2つの接触部分20は、それぞれベース10の第1接触領域120と第2接触領域130に位置し、且つベース10の中間領域110内に位置する磁気回路部分30によって分離されているため、一方の接触部分20から発生する熱放射が他方の接触部分20に及ぼす影響が効果的に低減される。さらに、接触部分20を単独で見ると、各接触部分20における2組の可動接点ユニット220及び固定接点ユニット230は、第2方向D2に沿って間隔を置いて配置されており、可動接点ユニット220が可動接触片210の第1端210aに設けられ、固定接点ユニット230が可動接触片210の第2端210bには設けられるので、第2方向D2においても、各接触部分20における2組の可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との間の距離が可能な限り最大になり、一組の可動接点ユニット220と固定接点ユニット230から発生する熱輻射が別の組の可動接点ユニット220と固定接点ユニット230に及ぼす影響が低減される。まとめると、2つの接触部分20が第1方向D1に間隔を置いて配置され、各接触部分20における2組の可動接点ユニット220及び静的接触部230が第2方向D2に配置される構造設計により、リレー全体の温度上昇を効果的に低減し、リレー動作の信頼性と使用寿命を向上させる。
【0038】
引き続き図1図3を参照すると、各組の可動接触子部分20aは可動接触子引出片240をさらに含み、可動接触子引出片240は可動接触片210に接続される。各組の可動接触子部分20aにおいて、固定接点ユニット230は可動接触片210の第2端210bと可動接触子引出片240との接続箇所に設けられる。
【0039】
他の実施例では、各組の可動接触子部分20aにおいて、固定接点ユニット230は可動接触子引出片240に設けられてもよいし、或いは、固定接点ユニット230は可動接触片210に設けられ、且つ可動接触子引出片240に隣接して設けられる。
【0040】
可動接触片210の長さは第2方向D2に沿って延びており、すると、可動接触片210の第1端210aと第2端210bは可動接触片210の長さ方向に対向して配置される。従って、可動接触片210に設けられた可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との間の離間距離は、可能な限り大きくすることができ、2組の可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との間の熱放射の影響を低減する。
【0041】
引き続き図1及び図2を参照すると、ベース10は第1仕切り板161及び第2仕切り板162を含み、第1仕切り板161は底板101に接続され、且つ第1接触領域120と中間領域110との間に配置される。第2仕切り板162は、底板101に接続され、且つ第2接触領域130と中間領域110との間に配置される。第1仕切り板161と第2仕切り板162の設計により、第1仕切り板161は一方の接触部分20と磁気回路部分30を分離し、第2仕切り板162は他方の接触部分20と磁気回路部分30を分離する。これにより、一方の接触部分20から発生する熱放射は第1仕切り板161によって遮蔽され、他方の接触部分20から発生する熱放射は第2仕切り板162によって遮蔽され、2つの接触部分20から発生する熱放射の相互影響を回避する。
【0042】
引き続き図1及び図2を参照すると、ベース10は、第2方向D2に沿って間隔を置いて配置される第1移動領域140と第2移動領域150とをさらに備え、中間領域110は、第1移動領域140と第2移動領域150との間に位置する。
【0043】
プッシュロッドアセンブリ40は、第1プッシュロッド410と第2プッシュロッド420とを含む。第1プッシュロッド410が移動可能に第1移動領域140に設けられ、且つ第2プッシュロッド420が移動可能に第2移動領域150に設けられるように、磁気回路部分30は、第1プッシュロッド410と第2プッシュロッド420にそれぞれ駆動接続される。
【0044】
図3に示すように、第1プッシュロッド410の一端は、第1接触領域120に位置する接触部分20の一方の可動接触片210の第1端210aに接続され、第1プッシュロッド410の他端は、第2接触領域130に位置する接触部分20の一方の可動接触片210の第1端210aに接続される。第2プッシュロッド420の一端は、第1接触領域120に位置する接触部分20の他方の可動接触片210の第1端210aに接続され、第2プッシュロッド420の他端は、第2接触領域130に位置する接触部分20の他方の可動接触片210の第一端210aが接続される。
【0045】
本実施例では、プッシュロッドアセンブリ40は、第1プッシュロッド410と第2プッシュロッド420のダブルプッシュロッド構造を採用しており、ダブルプッシュロッド構造のプッシュプルにより接点の接触又は離間を実現する。
【0046】
具体的には、第1プッシュロッド410と第2プッシュロッド420の移動方向は逆であり、第1プッシュロッド410が下方向に移動すると、第2プッシュロッド420は上方向に移動する。第1プッシュロッド410が下方向に移動すると、第1プッシュロッド410に接続された2つの可動接触片210はそれぞれの第2端210bを中心として下方向に揺動する。第2プッシュロッド420が上方向に移動すると、第2プッシュロッド420に接続された2つの可動接触片210はそれぞれの第2端210bを中心として上方向に揺動する。1つの接触部分20において、2つの可動接触片210の揺動方向が反対で互いに離れることにより、可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との離間が実現される。
【0047】
逆に、第1プッシュロッド410が上方向に移動すると、第2プッシュロッド420は下方向に移動する。第1プッシュロッド410に接続された2つの可動接触片210は、それぞれの第2端210bを中心として上方向に揺動し、第2プッシュロッド420に接続された2つの可動接触片210は、それぞれの第2端210bを中心として下方向に揺動する。1つの接触部分20において、2つの可動接触片210の揺動方向が反対で互いに近接することにより、可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との接触が実現される。
【0048】
ベース10は、第3仕切り板163及び第4仕切り板164をさらに含む。第3仕切り板163は、底板101に接続され、且つ第1移動領域140と中間領域110との間に配置される。第4仕切り板164は、底板101に接続され、且つ第2移動領域150と中間領域110との間に配置される。
【0049】
図1及び図2に示すように、第1接触領域120、第1移動領域140、第2接触領域130及び第2移動領域150は順に端と端で接続されて口字型構造を形成する。磁気回路部分30は口字型構造内に設けられ、2つの接触部分20はそれぞれ口字型構造の対向する2つの辺に位置し、第1プッシュロッド410と第2プッシュロッド420はそれぞれ口字型構造の他の2つの対向する辺に位置する。
【0050】
一対の接触部分20において、4組の可動接点ユニット220及び固定接点ユニット230はそれぞれ口字型構造の四隅に位置する。このように、4組の可動接点ユニット220及び固定接点ユニット230をそれぞれ口字型構造の四隅に配置することで、各組の可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との間の距離を大きくし、隣接する2組の可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との間の熱放射の影響を効果的に低減する。
【0051】
図4に示すように、磁気回路部分30は、コイルアセンブリ310とアーマチュアアセンブリ320とを含み、アーマチュアアセンブリ320は、コイルアセンブリ310の磁力によって駆動されて揺動可能にベース10に接続される。アーマチュアアセンブリ320は、永久磁石321、アーマチュア322及び揺動アーム323を含む。アーマチュア322の数は2つであり、且つ永久磁石321は2つのアーマチュア322の間に挟まれている。揺動アーム323はプラスチックなどの絶縁材料で形成することができ、永久磁石321、アーマチュア322及び揺動アーム323は一体射出成形により一体部品として接続され得る。揺動アーム323の両端は、それぞれ第1プッシュロッド410と第2プッシュロッド420に接続される。
【0052】
コイルアセンブリ310の磁界方向を変えることによって、ベース10に対して揺動するようにアーマチュアアセンブリ320を駆動し、アーマチュアアセンブリ320の揺動アーム323が第1プッシュロッド410及び第2プッシュロッド420を駆動して第1方向D1に沿って往復移動させることで、可動接点ユニット220と固定接点ユニット230との離間又は接触を実現する。
【0053】
図5及び図6に示すように、一方の接触部分20における2つの可動接触子引出片240のうちの少なくとも1つには逃げ口241が設けられている。逃げ口241が設けられた可動接触子部分20aにおける固定接点ユニット230は、少なくとも2つの固定接点231を含み、当該固定接点ユニット230に対応する可動接点ユニット220は、少なくとも2つの可動接点221を含み、少なくとも2つの固定接点231は、少なくとも2つの可動接点221に対応する。第1プッシュロッド410は移動可能に一方の可動接触子部分20aの可動接触子引出片240の逃げ口241に穿設され、且つ第1プッシュロッド410は他方の可動接触子部分20aの可動接触片210に接続される。第2プッシュロッド420は、一方の可動接触子部分20aの可動接触片210に接続される。
【0054】
本発明の実施例に係るリレーは、第1プッシュロッド410と第2プッシュロッド420のダブルプッシュロッド構造を採用し、第1プッシュロッド410、第2プッシュロッド420と接触部分20を組み立てる際に、リレーを小型化するためには、接触部分20における少なくとも1つの可動接触子引出片240は退避する必要があり、即ち、可動接触子引出片240に逃げ口241を設ける必要があり、当該逃げ口241は第1プッシュロッド410が移動可能に穿設することを可能にする。このようにして、リレーは第2方向D2においてよりコンパクトな構造となっており、リレーの体積を増加させることはない。
【0055】
さらに、可動接触子引出片240に逃げ口241が設けられているので、可動接触子引出片240で逃げ口241が設けられている箇所の断面積載流が高くなり、温度上昇を抑えるのに役立たない。
【0056】
本発明の実施例に係るリレーでは、一つの接触部分20における2つの可動接触子引出片240のうちの少なくとも1つに逃げ口241が設けられており、当該逃げ口241は第1プッシュロッド410が移動可能に穿設することを可能にし、退避する役割を果たす。同時に、逃げ口241が設けられた可動接触子部分20aにおける固定接点ユニット230は少なくとも2つの固定接点231を含み、当該固定接点ユニット230に対応する可動接点ユニット220は少なくとも2つの可動接点221を含み、少なくとも2つの固定接点231が少なくとも2つの可動接点221に対応するため、逃げ口241が設けられた可動接触子引出片240近傍の接点は多接点並列構造を形成し、温度上昇の低減に有利となる。したがって、本発明の実施例に係るリレーは、逃げ口241+多接点の組み合わせを採用し、可動接触子引出片240によりプッシュロッドアセンブリを退避することを実現できる上に、可動接触子引出片240に逃げ口241が設けられることによる過剰な断面積載流によって引き起こされる過度の局所的な温度上昇を改善し、製品の性能を保証することもできる。
【0057】
引き続き図5及び図6を参照すると、本発明の実施例では、一つの接触部分20において、内側に位置する可動接触子部分20aの可動接触子引出片240に逃げ口241が設けられており、外側に位置する可動接触子部分20aの可動接触子引出片240には逃げ口241が設けられていない。ここで、磁気回路部分30に近い可動接触子部分20aを内側の可動接触子部分20aと定義し、磁気回路部分30から遠い可動接触子部分20aを外側の可動接触子部分20aと定義する。以下、説明の便宜上、接触部分20の2つの可動接触子部分20aをそれぞれ内側の可動接触子部分20aと外側の可動接触子部分20aと称する。
【0058】
接触部分20が2つの場合には、2つの内側の可動接触子部分20aの可動接触子引出片240の両方に逃げ口241が設けられ、2つの外側の可動接触子部分20aの可動接触子引出片240の両方に逃げ口241が設けられていない。第1プッシュロッド410は移動可能に一方の内側の可動接触子部分20aの逃げ口241に穿設され、第2プッシュロッド420は他方の内側の可動接触子部分20aの逃げ口241に穿設される。
【0059】
逃げ口241が設けられていない可動接触子部分20aにおける固定接点ユニット230は、1つ又は2つの固定接点231を含み、当該固定接点ユニット230に対応する可動接点ユニット220は、1つ又は2つの可動接点221を含む。
【0060】
本実施例では、内側の可動接触子部分20aの固定接点ユニット230は2つの固定接点231を含み、可動接点ユニット220は1つの可動接点221を含み、外側の可動接触子部分20aの可動接点ユニット220は2つの可動接点221を含み、固定接点ユニット230は1つの固定接点231を含む。内側の可動接触子部分20aの2つの固定接点231は外側の可動接触子部分20aの2つの可動接点221に対応し、2組の接点組を形成する。内側の可動接触子部分20aの一つの固定接点231は外側の可動接触子部分20aの一つの可動接点221に対応し、1組の接点組を形成する。つまり、逃げ口241に隣接する接点組の数は2つであり、逃げ口241から遠い接点組の数は1つである。
【0061】
もちろん、他の実施例では、逃げ口241に隣接する接点組の数は3つ、4つなどであってもよいし、逃げ口241から遠い接点組の数は2つであってもよい。
【0062】
図7に示すように、可動接触子引出片240は、ベース10の厚み方向D3に沿って延び、且つ一部の可動接触子引出片240はベース10の開口180から突出し、当該一部の可動接触子引出片240は引出ピン50に接続されるように構成される。引出ピン50も厚み方向D3に沿って延びている。厚み方向D3は、第1プッシュロッド410の移動方向に垂直である。換言すれば、厚み方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に垂直である。
【0063】
本実施例では、可動接触子引出片240は、ベース10の厚み方向D3に沿ってベース10の開口180に向かって延び、ベース10の開口180から突出する。これにより、可動接触子引出片240の厚み方向D3の寸法が大きくなり、逃げ口241を設けることによる単位断面積載流が高すぎる問題を補い、過度の温度上昇の問題を改善した。また、1つの接触部分20における2つの可動接触片210が平行に配置されているため、2つの可動接触片210に接続された2つの可動接触子引出片240は、可動接触子引出片240を折り曲げる処理をすることなく、直接に厚み方向D3に沿ってベース10の開口180に向かって延びることができ、可動接触子引出片240の材料を節約できる。
【0064】
また、可動接触子引出片240は、開口180から突出して引出ピン50に接続されており、ベース10に可動接触子引出片240を収容するためのスロットを形成する必要がない。一方、ベース10の構造強度が確保され、ベース10の耐変形能力が向上し、ベース10の寸法精度が保証されるとともに誤差が小さい。他の一方で、接触部分20と磁気回路部分30がベース10内に取り付けられたときの組み立てパラメータの一致性が良く、電気機械パラメータが保証され、製品の信頼性が向上し、使用寿命が延長される。
【0065】
図8に示すように、可動接触子部分20aの可動接触片210は、複数枚の積層されたサブ接触片211を含むことができる。本発明の実施例では、サブ接触片211の数は5枚であるが、これに限定されるものではなく、例えば、サブ接触片211の数は2枚、3枚、4枚、6枚、又はその他の数であってもよい。複数枚の積層されたサブ接触片211を含むように可動接触片210を設計することにより、一方では、サブ接触片211の厚さが薄く、可動接触片210を薄いストリップで作製することができ、その結果、材料コストが低減され、且つ操作が容易である。他の一方で、電流の大きさに応じてサブ接触片211の数を柔軟に調整することができ、それによって可動接触片210の厚みを増減させることができる。
【0066】
可動接点ユニット220及び固定接点ユニット230は、可動接触片210上に配置されている。可動接点ユニット220は可動接触片210に一体又は別体で接続することができ、固定接点ユニット230も可動接触片210に一体又は別体で接続することができる。
【0067】
可動接点ユニット220、固定接点ユニット230が別体で可動接触片210に接続される場合、その接続方法はカシメであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0068】
もちろん、他の実施形態では、可動接触片210は、複数枚の積層されたサブ接触片211を用いずに、一体部品であってもよい。
【0069】
本発明によって提供される様々な実施例/実施形態は矛盾することなく互いに組み合わせることができ、ここでは例を一つ一つ挙げることはしないことを理解されたい。
【0070】
本発明の実施例において、「第1」、「第2」及び「第3」という用語は、説明の目的のためにのみ使用され、相対的な重要性を示す、又は暗示するためのものとして理解すべきではない。用語「複数」は、特に限定されない限り、2つ以上を意味する。「取り付け」、「接する」、「接続」、「固定」などの用語は広義に理解されなければならない。例えば、「接続」は固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的に接続してもよい。「接する」は、直接接続することも、中間媒体を介して間接的に接続することもできる。本発明の実施例における上記用語の具体的な意味は、当業者にとっては、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0071】
本発明の実施例の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に基づく方位又は位置関係であり、単に、本発明の実施例の説明及び説明の簡略化を容易にするためのものであって、指し示すデバイス又はユニットが特定の向きを持ち、特定の方位で構成及び動作する必要があることを示す又は暗示するのではないため、発明の実施例に対する制限とは理解できない。
【0072】
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「特定の実施例」などの説明は、この実施例又は例に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、又は特徴が発明の実施例の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上述の用語の概略的な表現は必ずしも同じ実施例又は例を指すものではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特徴は、任意の1つ又は複数の実施例又は例において適切な方法で結合することができる。
【0073】
以上は発明の実施例の好適な実施例にすぎず、発明の実施例を限定するためには使用されず、当業者にとっては、発明の実施例は種々の変更及び変化が可能である。発明の実施例の精神と原則の中で行ったいかなる修正、同等置換、改良などは、発明の実施例の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0074】
10、ベース
101、底板
102、側壁
110、中間領域
120、第1接触領域
130、第2接触領域
140、第1移動領域
150、第2移動領域
161、第1仕切り板
162、第2仕切り板
163、第3仕切り板
164、第4仕切り板
170、収容空間
180、開口
20、接触部分
20a、可動接触子部分
210、可動接触片
211、サブ接触片
210a、第1端
210b、第2端
220、可動接点ユニット
221、可動接点
230、固定接点ユニット
231、固定接点
240、可動接触子引出片
241、逃げ口
30、磁気回路部分
310、コイルアセンブリ
320、アーマチュアアセンブリ
321、永久磁石
322、アーマチュア
323、揺動アーム
40、プッシュロッドアセンブリ
410、第1プッシュロッド
420、第2プッシュロッド
50、引出ピン
D1、第1方向
D2、第2方向
D3、厚み方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8