(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166180
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】電気生理学的処置における音声アクティブ化ディスプレイのための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/367 20210101AFI20241121BHJP
A61B 5/33 20210101ALI20241121BHJP
【FI】
A61B5/367
A61B5/33
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024080799
(22)【出願日】2024-05-17
(31)【優先権主張番号】63/467,344
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/612,280
(32)【優先日】2024-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.PYTHON
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】バディム・グリナー
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127CC06
4C127LL08
(57)【要約】
【課題】電気生理学システムの音声アクティブ化のための方法を提供すること。
【解決手段】方法、装置、及びコンピュータプログラム製品であって、本方法が、コンピューティングプラットフォームによって実行され、音声キャプチャデバイスを備える電気生理学システム内で、オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信することと、オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すステップと、トリガフレーズを識別することに応答して、オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別するステップと、ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成するステップと、少なくとも1つのコードをコンピューティングプラットフォームのドライバに送信するステップと、それによって、電気生理学システムによるユーザコマンドの実行を引き起こすステップと、を含む、方法、装置、及びコンピュータプログラム製品。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
コンピューティングプラットフォームによって実行され、音声キャプチャデバイスを備える電気生理学システム内で、
オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信することと、
前記オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すことと、
前記トリガフレーズを識別することに応答して、前記オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別することと、
前記ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成することと、
前記少なくとも1つのコードを前記コンピューティングプラットフォームのドライバに送信することと、
それによって、前記電気生理学システムによる前記ユーザコマンドの実行を引き起こすことと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記オーディオ信号を分析して、前記ユーザコマンドに関連するパラメータを識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電気生理学システムのディスプレイのスクリーンキャプチャを取得することと、
前記スクリーンキャプチャを分析して、前記電気生理学システムのパラメータを取得することと、
前記ユーザコマンド又はそのパラメータを識別するために、前記パラメータを利用することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザコマンドが、ユーザコマンドの所定の集合から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記電気生理学システムにおいて利用可能なユーザコマンドのより大きなセットのサブセットである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で25%を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で10%を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
メモリユニットに結合されたプロセッサを有するコンピュータ化された装置であって、前記プロセッサが、
オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信するステップと、
前記オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すステップと、
前記トリガフレーズを識別することに応答して、前記オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別するステップと、
前記ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成するステップと、
前記少なくとも1つのコードを前記コンピューティングプラットフォームのドライバに送信するステップと、
それによって、前記電気生理学システムによる前記ユーザコマンドの実行を引き起こすステップと、
を実施するように適合されている、コンピュータ化された装置。
【請求項9】
前記オーディオキャプチャデバイスが、ヘッドマウントマイクロフォンである、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記プロセッサが、前記オーディオ信号を分析して、前記ユーザコマンドに関連するパラメータを識別するようにさらに適合されている、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサが、
前記電気生理学システムのディスプレイのスクリーンキャプチャを取得することと、
前記スクリーンキャプチャを分析して、前記電気生理学システムのパラメータを取得することと、
前記ユーザコマンド又はそのパラメータを識別するために、前記パラメータを利用することと、
を行うようにさらに適合されている、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記ユーザコマンドが、ユーザコマンドの所定の集合から選択される、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記電気生理学システムにおいて利用可能なユーザコマンドのより大きなセットのサブセットである、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で25%を含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で10%を含む、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
プロセッサにアクションを実行させるように構成されたプログラム命令を保持する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム命令が、
オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信することと、
前記オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すことと、
前記トリガフレーズを識別することに応答して、前記オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別することと、
前記ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成することと、
前記少なくとも1つのコードを前記コンピューティングプラットフォームのドライバに送信することと、
それによって、電気生理学システムによる前記ユーザコマンドの実行を引き起こすことと、
を実施する、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2023年5月18日に出願された、「METHOD AND SYSTEM FOR VOICE ACTIAVTED DISLAY IN ELECTROPHYSIOLOGY PROCEDURES」と題する米国仮特許出願第63/467,344号の優先権を主張する。この出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、電気生理学的処置中に情報を表示することに関し、具体的には、電気生理学システムの音声アクティブ化のための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
不整脈は、心臓の電気伝導系、特に、心腔の壁の1つ以上の点又は領域における電気的活動に関する問題によって引き起こされ得る。
【0004】
患者の状態を評価し、1つ又は複数のアブレーションを適用するなどの治療を決定するために、心臓壁上の複数の位置における電気的活動を評価することが必要とされる場合がある。この活動は、心臓の1つ又は複数の心腔に挿入された心臓内カテーテルの遠位先端に配置された複数の電極によって得ることができる。
【0005】
かなりの量の情報が、手術を行う医師などのユーザに表示され得る。情報は、例えば、電極から得られた複数の信号のグラフィック表現、アブレーションが行われた部位及びアブレーションパラメータに関連する情報、並びに他の種類の情報を含む、心腔の電気解剖学的モデルを含んでもよいが、これらに限定されない。ディスプレイを操作することに加えて、電気生理学システムは、ユーザが、位置をマークすること、距離を測定することなど、動作中に複数のアクションを実行することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
以下の本開示の実施例の詳細な説明を図面と併せ読むことで、本開示のより完全な理解が得られるであろう。
【
図1A】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、カテーテルベースの電気生理学的(electrophysiological、EP)マッピング及びアブレーションシステムの概略描写図である。
【
図1B】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、
図1Aに示されるディスプレイの拡大概略図である。
【
図1C】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、ユーザからの音声コマンドを受信及び実施した後の、
図1Aに示されるディスプレイの拡大概略図である。
【
図2】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、電気生理学システムの音声アクティブ化ディスプレイを操作するための方法におけるステップのフローチャートである。
【
図3】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、電気生理学システムの音声アクティブ化ディスプレイのコンピューティングプラットフォームの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明には、本発明の十分な理解を提供するために多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細なしでも実施され得ることは、当業者に明らかであろう。他の例では、本発明を無用に分かりにくくすることのないよう、周知の回路、制御論理、並びに従来のアルゴリズム及びプロセスに対するコンピュータプログラム命令の詳細については、詳しく示していない。
【0008】
本発明の態様を具体化するソフトウェアプログラミングコードは、典型的には、コンピュータ可読媒体などの永久記憶装置に維持される。クライアント-サーバ環境では、かかるソフトウェアプログラミングコードは、クライアント又はサーバに記憶させることができる。ソフトウェアプログラミングコードは、データ処理システムで使用するための様々な既知の媒体のうちのいずれかで具体化され得る。これには、ディスクドライブ、磁気テープ、コンパクトディスク(compact disc、CD)、デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD)などの磁気及び光学記憶デバイス、及び信号が変調される搬送波の有無にかかわらず、伝送媒体に具現化されたコンピュータ命令信号が含まれるが、これらに限定されない。例えば、伝送媒体は、インターネットなどの通信ネットワークを含み得る。加えて、本発明は、コンピュータソフトウェアで具体化され得るが、本発明を実施するために必要な機能は、代替的に、特定用途向け集積回路又は他のハードウェアなどのハードウェアコンポーネント、又はハードウェアコンポーネントとソフトウェアのいくつかの組み合わせを使用して、一部又は全体的に具体化され得る。
【0009】
概論
心房細動に関連する不整脈性組織は、心房壁、例えば内壁に沿った1つ又は複数の位置での心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)を検査して、1つ又は複数の位置の各々における脱分極によって引き起こされる局所電位を検出することによって識別することができる。したがって、IEGMは、例えばカテーテル操作中に、心臓内から心臓の活動を記録する。IEGMは、典型的には、心臓内カテーテルの遠位先端部上の1つ又は複数の電極、例えば、1つ又は複数の電極対で検出される。いくつかの例示的な実施形態では、心臓内カテーテルは、遠位先端部の位置を追跡するように構成された位置センサをさらに含む。
【0010】
現代のカテーテルは、カテーテルの複数のスプラインにわたって分散された複数の電極を有し、任意の所与の時間において、各電極が、ある場所における電気活動をサンプリングする。例えば、いくつかのカテーテルは、数十又はさらには百以上の電極を有し得る。
【0011】
複数の電極が、かなりの量のデータの同時収集を可能にし、心臓内の電気信号の良好な全体像を与えることができることが理解される。
【0012】
加えて、他のタイプの情報、例えば、実行されたアブレーション及びそれらのパラメータに関する情報、並びに追加の情報項目が、手術を実行する医師などのユーザへの表示のために利用可能であり得る。
【0013】
情報のこの豊富さは、画面サイズ及びユーザの注意が制限されることのために、その全てが常に快適な方法で表示され得るわけではないので、難題をもたらす。したがって、ユーザは、異なるビューの間で切り替える必要がある場合があり、例えば、表示されるべき電位図が経時的に変化し得る特定の電位図を表示したり、特定の位置で実行されたアブレーションの特性を表示したりする場合がある。
【0014】
ビューを変更すること又は他の活動を実行することは、システムのユーザインタフェース(UI)によって提供されるオプションを通じてナビゲートすること、メニューを開くこと、メニュー内で選択を行うこと、ホットキーに変換されるキーをタイプ入力すること、ユーザ、例えば医師が検査したい電位図の選択された電極の数などのパラメータ値をタイプ入力することなどを必要とする場合がある。
【0015】
しかしながら、ユーザの手は、通常、カテーテル又は他の機器を操作するのに忙しく、ディスプレイを調整するため、又は入力デバイスを使用してシステムに他のコマンドを提供するために自由ではない。したがって、ユーザは、ユーザが見ることができるディスプレイに動作可能に接続されたコンピューティングプラットフォームを有する臨床アシスタント(CAS)に、ディスプレイを適合させるか、又はユーザのためのアクションを実行するように求めることができる。この構成もまた、ユーザが要求を行うのにかかる時間とCASがそれを実行するのにかかる時間とからなる、ビューが更新されるまでの時間遅延、及びそれらを占有し、他の必要なタスクの実行を遅延させるCASに対する追加の負担など、重大な欠点を有する。
【0016】
以下の開示では、「コマンド」、「ユーザコマンド」又は「ユーザ入力コマンド」という用語は相互交換可能に使用され、ユーザが一連の1つ又は複数のキーボード及び/又はマウス及び/又は別のポインティングデバイス入力、ホットキー、ショートカットなどを使用してアクティブ化することができる電気生理学システムの特徴又は行動に関する。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態によれば、コマンドは、ユーザから音声コマンドを受信し、それらを一連のキーボード及びポインティングデバイス入力に変換することによってアクティブ化されてもよい。
【0018】
電気生理学的システム等のシステムのユーザが、対応するユーザコマンドを操作するために、キーボード及び/又はポインティングデバイスアクションを記憶し、使用する必要があり得ることを理解されたい。このようなシステムは何百ものユーザコマンドを含むことがあるので、ユーザはその一部を記憶して使用することしかできないことが理解される。
【0019】
したがって、いくつかの例示的な実施形態によれば、ユーザの声は、電気生理学的システムを実行するコンピューティングプラットフォームに関連付けられたマイクロフォンによって受信され得る。マイクロフォンは、コンピューティングプラットフォームに内蔵されていてもよいし、有線又は無線接続を介してコンピューティングプラットフォームに接続された外部マイクロフォンであってもよい。音声分析能力を備えるアプリケーション又は装置は、電気生理学的システムを実行するコンピューティングプラットフォーム上にインストールされるか、又はそれに動作可能に接続されて、キャプチャされたユーザの音声を受信及び分析してもよい。次いで、1つ又は複数の単語を含む分析されたスピーチが認識されて、音声アクティブ化のために有効化された1つ又は複数のユーザコマンドが識別され得る。そのような各ユーザコマンドは、ユーザがキーボードを打つか、又はユーザコマンドを実行するためのポインティングデバイスアクションを実行するときに生成され得るコードと等価な一連の1つ又は複数のコードに変換され得る。コードはオペレーティングシステムドライバに送信されてもよく、オペレーティングシステムドライバは、基礎となるオペレーティングシステムのイベントキュー(又はメッセージキュー)に追加又は注入されるキーボード又はポインティングデバイスイベントなどのイベントを生成し、それによって、必要なアクションをトリガする。したがって、ユーザによって話された音声は、あたかもユーザがコマンドに対応する一連のキーボード又はポインティングデバイスアクティビティを実行したかのように、ユーザコマンドの実行を開始する。
【0020】
いくつかの実施形態では、ユーザコマンドをアクティブ化するために発音される単語は、対応する電位図を見るために番号が後に続く「電極番号を表示する」、カテーテルの現在位置をマークするために「位置をマークする」など、ユーザコマンドを示すことができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、混乱を低減するために、音声アクティブ化は、利用可能なユーザコマンドのサブセット、例えば、最も頻繁に使用されるもののみに対して有効化されてもよい。混乱は、ユーザが意図したコマンドに類似する誤ったコマンドをユーザが言うことによって、又はオーディオ内で認識された単語の誤った解釈によって引き起こされ、それによって誤ったユーザコマンドを実行することがある。したがって、いくつかの例では、利用可能なユーザコマンドの多くても約50%、約40%、約25%、又は約10%が、ユーザがそれらを容易に記憶及び使用することができるように、音声アクティブ化を介して有効にされ得る。
【0022】
いくつかの頻繁に使用されるコマンドは、あるデータ項目、例えば、ある電極によって取得され、他の電極によって取得されない電位図のみ、双極電極によってのみ取得され、他の電極によって取得されない電位図、アブレーション部位を示す1つ又は複数のタグ、あるアブレーション部位の情報等を表示することを含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、例えば小さい語彙のスピーチ認識を使用することによって、限られた語彙からの単語を含むユーザコマンドのみが識別されてもよい。追加の実施形態では、ユーザコマンドはまた、音声アクティブ化のために有効化された最も近いユーザコマンドを判定するために認識され得るフリーテキストとして音声で提供され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、アプリケーションはまた、スクリーン上に提示される情報を抽出するために、スクリーンキャプチャ及び画像分析モジュールを備えてもよい。捕捉された画面は、使用されるカテーテルのタイプ、アブレーションの場所等のシステムのパラメータを判定するために分析されてもよい。そのような情報は、音声アクティブ化が有効にされるべきユーザコマンドを判定する際に有用であり得る。例えば、10個の電極を備えるカテーテルが使用される場合、ユーザは、10個の電極のうちのいずれかによって取得された電位図を見ることを求めることしかできず、電位
図11番を示すためのユーザコマンドは有効にされない。
【0025】
コマンド、特に頻繁に使用されるコマンドをアクティブ化するために音声アクティブ化機構を追加することによって、医師及び/又はCASを含むユーザは、自分の手を使用する必要なく、かつ複数のアクションシーケンスを記憶する必要なく、メニューを介してナビゲートするなどして、システムをより効率的に操作することができる。
【0026】
さらに、音声アクティブ化は、電気生理学システムの外部に提供され、したがって、既存のシステムの改装を可能にする。本開示による音声アクティブ化を採用することは、いかなる追加の認証、試験、バージョン更新なども必要としない。電気生理学的システムによって有効にされる全てのオプション及びユーザコマンドは、アクティブなままであり、変更されないが、加えて、いくつかはまた、音声アクティブ化を介して有効にされる。
【0027】
ユーザの音声をキャプチャし、音声コマンドとして提供されるユーザコマンドを動作させることは、動作全体を通して、システムの任意の他の電気生理学的活動及び表示活動と並行して継続してもよい。したがって、ユーザは、ユーザの手を自由に保ちながら、必要なデータ項目を常に見ることができる。
【0028】
システムの説明
例示的なカテーテルベースの電気生理学マッピング及びアブレーションシステム10を示す
図1Aを参照する。システム10は、患者の血管系を通って、心臓12の腔又は血管構造内に医師24によって経皮的に挿入される複数のカテーテルを含み得る。典型的には、送達シースカテーテルは、心臓12の所望の位置の近くの左心房又は右心房内に挿入される。その後、1つ又は複数のカテーテルを、送達シースカテーテルに挿入して、心臓12内の所望の場所に到達させることができる。複数のカテーテルは、心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)信号の感知専用のカテーテル、アブレーション専用のカテーテル、及び/又は感知及びアブレーションの両方に専用のカテーテルを含み得る。IEGMを感知するように構成された例示的なカテーテル14が本明細書に例解されている。しかしながら、本開示は、任意の他のタイプのカテーテルに等しく適用可能であることが理解される。
【0029】
医師24は、心臓12における標的部位を感知するために、カテーテル14の遠位先端部28を心臓壁と接触させて配置することができる。アブレーションのために、医師24は、同様に、アブレーションカテーテルの遠位端を、組織のアブレーションのための標的部位に接触させて配置することができる。
【0030】
カテーテル14は、遠位先端部28において複数のスプライン22にわたって任意選択で分布し、IEGM信号を感知するように構成された1つ、好ましくは複数の電極26を含む例示的なカテーテルである。カテーテル14は、遠位先端部28の位置及び配向を追跡するために、遠位先端部28内又はその近くに埋め込まれた位置センサ29をさらに含むことができる。任意選択的にかつ好ましくは、位置センサ29は、三次元(three-dimensional、3D)位置及び配向を感知するための3つの磁気コイルを含む磁気ベースの位置センサである。
【0031】
磁気ベースの位置センサ29は、所定の作業体積内に磁場を生成するように構成された複数の磁気コイル32を含む位置パッド25とともに動作し得る。カテーテル14の遠位先端部28のリアルタイム位置は、場所パッド25によって生成され、磁気ベースの位置センサ29によって感知される磁場に基づいて追跡され得る。磁気ベースの位置検知技術の詳細は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,5391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、及び同第6,892,091号に記載されている。
【0032】
システム10は、位置パッド25の位置基準及び電極26のインピーダンスベースの追跡を確立するために、患者23上の皮膚接触のために配置された1つ又は複数の電極パッチ38を含み得る。インピーダンスベースの追跡のために、電流が電極26に方向付けられ、電極皮膚パッチ38において感知され、それにより、各電極の位置を、電極パッチ38を介して三角測量することができる。インピーダンスベースの位置追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号、及び同第8,456,182号に記載されている。
【0033】
レコーダ11は、体表面ECG電極18でキャプチャされた複数の電位図と、カテーテル14の電極26でキャプチャされた心内電位図(IEGM)とを記録する場合がある。レコーダ11は、心臓の律動をペーシングするためのペーシング能力を含み得、及び/又は独立型ペーサに電気的に接続され得る。
【0034】
システム10は、アブレーションするように構成されたカテーテルの遠位先端にある1つ又は複数の電極26にアブレーションエネルギーを伝達するように適合されたアブレーションエネルギー生成器50を含み得る。アブレーションエネルギー生成器50によって生成されるエネルギーは、不可逆エレクトロポレーション(IRE)をもたらすために使用され得るような単極性若しくは双極性高電圧直流パルスを含む、高周波(RF)エネルギー若しくはパルス場アブレーション(PFA)エネルギー、又はそれらの組み合わせを含み得るが、それらに限定されない。
【0035】
患者インターフェースユニット(PIU)30は、カテーテルと、他の電気生理学的機器と、電源と、システム10の動作を制御するワークステーション55との間の電気通信を確立するように構成されているインターフェースであり得る。システム10の電気生理学的機器は、例えば、複数のカテーテル、位置パッド25、体表面ECG電極18、電極パッチ38、アブレーションエネルギー生成器50、及びレコーダ11を含み得る。任意選択的に、かつ好ましくは、PIU30は、カテーテルの位置のリアルタイム計算を実装し、ECG計算を実行するための処理能力を追加的に含む。
【0036】
ワークステーション55は、メモリと、適切なオペレーティングソフトウェアがその中に記憶されたメモリ又は記憶装置を有するプロセッサユニットと、ユーザインターフェース機能とを含み得る。ワークステーション55は、任意選択で、(1)心内膜解剖学的構造を3次元(3D)でモデルリングし、モデル又は解剖学的マップ20をディスプレイ装置27上に表示するためにレンダリングすることと、(2)任意選択的にはユーザインターフェース又は音声アクティブ化を使用して提供されるユーザコマンドに応じて、記録された電位
図21からコンパイルされた活性化シーケンス(又は他のデータ)を、レンダリングされた解剖学的マップ20上に重ね合わされた代表的な視覚的指標又は画像でディスプレイ装置27又はディスプレイ装置21上に表示すること、(3)心腔内の複数のカテーテルのリアルタイム位置及び向きを表示すること、及び(4)アブレーションエネルギーが印加された場所などの関心部位をディスプレイ装置27上に表示すること、を含む、複数の機能を提供してもよい。システム10の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster, Inc.,31A Technology Drive,Irvine,CA 92618から入手可能なCARTOTM 3システムとして入手可能である。
【0037】
システムは、医師24によるスピーチをキャプチャするためのマイクロフォンを備えてもよい。マイクロフォンは、ワークステーション55内に埋め込むことができる。追加的又は代替的に、マイクロフォンは、ワークステーション55の外部にあってもよく、有線又は無線接続を介してワークステーション55に接続されてもよい。外部マイクロフォンは、医師24の頭部に頭部装着されてもよく、室内に固定されてもよく、又はシステム若しくはその環境内の他のどこかに位置してもよい。
【0038】
ワークステーション55又は以下に詳述される別のコンピューティングプラットフォームは、医師24からキャプチャされた音声を分析し、ユーザコマンドを取り出し、ディスプレイデバイス27若しくは21上に情報を表示し、又はユーザコマンドに従って他のアクションを行うためのモジュールをさらに含んでもよい。
【0039】
ここで
図1Bを参照すると、本開示のいくつかの例示的実施形態による、
図1Aのディスプレイデバイス27上に示されるディスプレイの拡大概略図が示されている。
【0040】
全体として70で参照される図は、心臓の電気的活性化の潜時などの何らかのパラメータに従って色分けされた心臓のマップ72を示す。マップ70はまた、スプライン76及び78などの複数のスプラインを有するカテーテル74を示し、スプラインの各々は、電極80及び82などの1つ又は複数の電極を担持する。
【0041】
図70は、各々がカテーテル74の異なる電極から生じる電位
図86及び88などの複数の電位図を示す右手側の枠84をさらに含む。
【0042】
ここで
図1Cを参照すると、本開示のいくつかの例示的実施形態による、ユーザからのユーザコマンドを含むオーディオを受信し、それを実行した後の、ディスプレイデバイス27上に示されるディスプレイの拡大概略図が示されている。
【0043】
ユーザコマンドは、ユーザが電極A6によって取得された電位図のみを見たいことを示していた。それにより、ユーザは、複数の電位図によって妨害されることなく、電極A6によって取得された電位図を明確に見ることができる。ユーザは、一連のメニュー選択を選択し、電極番号などをタイプすることによって、システムにこの電位図のみを表示させることができる。本開示によるシステムでは、ユーザはまた、ユーザがアクションのシーケンスを記憶する必要なく、ユーザの手を自由に保ちながら、同じ効果を達成し得る音声コマンドを発行し得る。
【0044】
したがって、マップ72は
図1Bのようなものであるが、右手側の枠84は、電極A6によって提供される単一の電位
図90のみを示す。
【0045】
図1Cに表示されるような単一の電位図は単なる例であり、複数の他のユーザコマンドが、より短い期間にわたって1つ又は複数の電位図を示すこと、特定のスプライン上に位置付けられた電位図のみを示すこと、心臓マップ70を所定の方向及び角度に回転させること、心臓マップ70を必要な方向及び角度に回転させることなど、音声で発行され、アクティブ化され得ることが理解される。
【0046】
ここで
図2を参照すると、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、電気生理学システムの音声アクティブ化のための方法におけるステップのフローチャートが示されている。
【0047】
本方法は、1つ又は複数のカテーテルの操作、並びに電位図、アブレーション部位、及び他のデータ項目の表示を含む、電気生理学的システムのアクティブ化に関連する全てのステップに加えて行われることを理解されたい。
【0048】
ステップ204では、オーディオ信号は、医師又はCAS等のユーザの音声をキャプチャするように構成される、オーディオキャプチャデバイスを通して受信されてもよい。したがって、オーディオキャプチャデバイスは、動作全体を通してユーザの声を含むオーディオ信号を出力し得る。
【0049】
ステップ208で、オーディオ信号を分析して、1つ又は複数の単語を含む少なくとも1つの所定のトリガフレーズを識別することができる。
【0050】
例えば、ユーザが音声コマンドを発行したいときはいつでも、ユーザは、「Carto」、「Carto operate」、「display please」、「start display」などの所定のトリガ単語又はフレーズを言うことができる。
【0051】
スピーチ認識モジュールがトリガフレーズを識別すると、ステップ212において、同じモジュール又は異なる音声分析モジュールがオーディオ信号の分析を継続して、音声アクティブ化が有効化されているユーザコマンドの所定のセットからユーザコマンドを取り出してもよい。
【0052】
ユーザコマンドは、入力としてオーディオ信号を受信し、音声アクティブ化が有効化される所定のユーザコマンドのうちの1つの識別子を出力する分類器を使用して識別され得る。分類器は、分類器がオーディオ信号の特徴と関連付けられたユーザコマンドとの間の接続を学習するように、複数のオーディオ信号、及び各オーディオ信号をユーザコマンドに関連付けるラベルに対してトレーニングされ得る。次いで、ランタイム中に、分類器は、オーディオ信号に最もよく一致するユーザコマンドを識別し得る。いくつかの実施形態では、分類器は、可能なユーザコマンドごとに、オーディオ信号がユーザコマンドに関係する確実性レベルを出力し得る。そして、最も確実性レベルの高いユーザコマンドが選択され、選択されたユーザコマンドが実行されてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、2つ以上のコマンドが同様の確実性レベルを有する場合、例えば、確実性レベルが最大で所定の閾値だけ異なっている場合、2つ以上のコマンドは、ディスプレイデバイス上にテキストで表示されてもよく、又はワークステーション55内に埋め込まれているか、ワークステーション55の外部のスピーカを使用してユーザに音声に出して読み取られてもよく、それにより、ユーザは、それらのいずれかを選択するか、又はいずれも選択しないことができる。
【0054】
ユーザコマンドが認識される場合、確認音又はオーディオファイルがスピーカによって再生されてもよく、ユーザコマンドが認識されない場合、例えば、ユーザコマンドのいずれかに関連付けられた最も高い確実性レベルが所定の閾値未満である場合、システムは、キャプチャされたオーディオが不明瞭である、ユーザコマンドに関連付けられていない、不正確である等を示すオーディオファイルを再生してもよく、又はユーザは、繰り返すことを求められるか、システムによって認識されたコマンドが正しいことを確認するように求められてもよい。
【0055】
ステップ216において、オーディオ信号は、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のパラメータを取得するためにさらに分析されてもよい。例えば、ユーザコマンドが、ユーザが特定の電位図のみを見たいことを示す場合、ユーザは、対応する電極の番号を提供しなければならない。したがって、ステップ216において、オーディオ信号が特定の電位図を見ることを意図したユーザコマンドとして分類された場合、音声をさらに分析して電極番号を取り出すことができる。パラメータ認識は、語彙が文字、数字などのシステムの可能なパラメータに関連する単語からなる小語彙スピーチ認識を使用することもできる。いくつかの実施形態では、パラメータを認識することは、対応する訓練された分類器によって実行され得る。
【0056】
ステップ220において、識別されたユーザコマンドに対応する1つ又は複数のコードが生成され得る。コードという用語は、基礎となるコンピューティングプラットフォームのドライバに提供され得るバイナリコード又は信号に関連し、キー押下、マウスイベント、ポインティングデバイスイベントなどのユーザアクションを示す。
【0057】
ステップ224において、生成されたコードは、ワークステーション55などのコンピューティングプラットフォームのオペレーティングシステムのドライバに提供され得る。ドライバは、対応するイベントを生成し、イベントをイベントキューに追加又は挿入することができる。次いで、イベントは、キュー上の任意の他のイベントとして処理されてもよく、これは、ユーザがキーを打つか、又はポインティングデバイスを操作する際に生成されたイベントで発生したものと同一である。
【0058】
いくつかの実施形態では、アプリケーションはまた、電気生理学システムのディスプレイの画像をキャプチャするための画像キャプチャモジュール又はデバイスと、キャプチャされた画像を分析するための画像分析モジュールとを備えてもよい。
【0059】
したがって、ステップ228において、画像キャプチャモジュールは、例えば、ディスプレイデバイス27上に表示され得るような電気生理学システムの表示をキャプチャしてもよく、ステップ232において、電気生理学システムに問い合わせる必要なく、カテーテルタイプ、スプラインの数、電極の数等の電気生理学システムのパラメータを取得するために、画像が分析されてもよい。
【0060】
そのような実施形態では、識別されたパラメータは、医師がシステムを操作している現在の方法に関連するコマンド及びパラメータに、医師が言ったものの可能性を制限するために、ユーザコマンド識別ステップ212中に利用されてもよい。例えば、医師が20個の電極を有する診断カテーテルを使用しており、医師が電極13又は電極30からの信号を見たいかどうかについて音声認識システムが確信できない場合、音声認識システムは、電極が20個しかないという知識を使用して、医師が電極13からの信号を示すように求められたと仮定することができる。オプションが予め定義されたリストに限定又は構成されると、音声認識はより容易になり、より堅牢になり得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、ディスプレイの画像をキャプチャ及び分析することは、必要とされる情報が閾値を超える確実性レベルで取得されるまで、1回又は複数回行われてもよく、次いで、動作が同じカテーテルを用いて継続するにつれて繰り返される必要はない。
【0062】
ステップ204及び後続のステップは、ユーザが更なるユーザコマンドを発行し、場合によっては前のコマンドを変更することができるので、連続的に実行することができる。したがって、ディスプレイは、例えば、電位図が新しい読み取り値で連続的に更新されるにつれて、新しいデータで更新し続けることができ、ユーザが新しいユーザコマンドを発行する場合、表示された項目(複数可)又はそれらの提示が変化することができる。
【0063】
ユーザはまた、任意の他の方式で、例えば、ユーザインターフェースを通して、又はCASによって、ユーザコマンドを提供し続けてもよいことを理解されたい。
【0064】
ここで
図3を参照すると、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、電気生理学システムの音声アクティブ化ディスプレイを動作させるためのコンピューティングプラットフォーム300のブロック図が示されている。
【0065】
コンピューティングプラットフォーム300が、コンソール55内に埋め込まれてもよいが、独立型コンピューティングプラットフォームであってもよく、又は他の場所に埋め込まれてコンソール55と動作可能に通信してもよいことが理解されよう。
【0066】
コンピューティングプラットフォーム300は、互いに動作可能に接続され得る1つ又は複数のコンピューティングプラットフォームとして実施され得る。例えば、1つ又は複数のリモートコンピューティングプラットフォームは、例えばクラウドコンピュータ上に実施され得る。他のコンピューティングプラットフォームは、関連する組織のコンピュータネットワークの一部であってもよい。他の実施形態では、全ての機能は、全てが組織ネットワークの一部である1つ以上のコンピューティングプラットフォームによって提供されてもよい。
【0067】
コンピューティングプラットフォーム300は、同じコンピューティングプラットフォーム上に位置するか、位置していない、1つ又は複数のプロセッサ304を含んでも良く、このプロセッサ304は、1つ又は複数の中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、電子回路、集積回路(IC)などであってもよい。プロセッサ304は、例えば、以下に詳述する記憶デバイス312に格納されたソフトウェアモジュールをメモリにロードして起動することによって、必要な機能を提供するように構成されてもよい。
【0068】
コンピューティングプラットフォーム300は、ユーザの音声をキャプチャするためのマイクロフォン、オーディオを再生するためのスピーカ、ディスプレイ21、27又は別のディスプレイの一部として実施され得るディスプレイ、キーボード、マウス、タッチスクリーン、別のポインティングデバイスなど、1つ又は複数のI/Oデバイス306を備え得る。
【0069】
コンピューティングプラットフォーム300は、例えば、カテーテル処置コントローラからの位置及び電気測定を示す情報の取得、遠隔記憶デバイス上へのデータの記憶、実施されているアブレーションに関する情報の取得など、必要に応じて他のデバイス又は他のコンピューティングプラットフォームと通信するための通信デバイス308を含んでもよい。通信モジュール308は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワークなどの任意の通信チャネルとインターフェースし、任意の関連する通信プロトコルを使用するように適合され得る。
【0070】
コンピューティングプラットフォーム300は、ハードディスクドライブ、フラッシュディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリチップなどの記憶デバイス312を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、記憶デバイス312は、以下に列挙されるモジュールのいずれかに関連する動作、又は上記の
図2の方法のステップをプロセッサ304に実行させるように動作可能なプログラムコードを保持することができる。プログラムコードは、以下に詳述する命令を実行するように適合された、関数、ライブラリ、独立型プログラムなどの1つ以上の実行可能ユニットを含んでもよい。
【0071】
代替的又は追加的に、提供される命令は、磁気メモリ、光メモリ、又は電子メモリなどの非一時的な有形のコンピュータ可読媒体上に記憶されていてもよい。
【0072】
記憶装置312は、1つ又は複数の音声分析及びユーザコマンド判定モジュール316を備えてもよい。音声分析及びユーザコマンド判定モジュール316は、ユーザコマンドに先行するトリガフレーズを認識し、特定の所定のユーザコマンドを認識するための小語彙認識モジュールを備えることができる。小語彙認識モジュールは、電極識別子などの1つ又は複数のユーザコマンドに関連するパラメータを認識する際にも有用であり得る。
【0073】
追加的又は代替的に、モジュール316は、特定の語彙に限定されない自由スピーチ内のユーザコマンドを認識し、音声アクティブ化に利用可能な最も高い一致ユーザコマンドを判定するための、自由スピーチ認識モジュールとも呼ばれる大語彙認識モジュールを備えてもよい。
【0074】
モジュール316が大語彙認識モジュールを含む場合、装置は、取り出されたスピーチを構文解析又は他の方法で分析し、ユーザコマンドを認識するためのテキスト分析機能も含むことができる。
【0075】
記憶装置312は、ユーザが同じユーザコマンドに必要な動作を実行した場合に生成されるコードを模倣する1つ又は複数のコードを生成するためのコード生成モジュール320を含んでもよい。
【0076】
記憶装置312は、基礎となるオペレーティングシステムのドライバにコードを提供するためのコード送信モジュール324を備えてもよく、ドライバは、対応するイベントを生成し、それらをイベントキューにキューイングして、それらが電気生理学システムによって処理され得るようにする。
【0077】
記憶デバイス312は、電気生理学システム又はその一部の画面をキャプチャし、それを分析するための画像キャプチャ及び分析モジュール328を備えることができる。分析は、電気生理学システムとインターフェースする必要なしに、カテーテルタイプ、スプライン又は電極の数などの情報を発見することを含み得る。これらのパラメータを取得することは、例えば、利用不可能な電極又は他の不可能な組み合わせの電位図を表示することを除外するなど、ユーザによって言われるコマンドのパラメータを判定するのに役立ち得る。
【0078】
記憶デバイス312は、1人又は複数のユーザに関連する1つ又は複数の学習モジュールを備え得るユーザ学習モジュール332を備え得る。例えば、ユーザ学習モジュール332は、将来の音声認識が、署名が利用可能になる前よりも効率的かつ正確になるように、ユーザの音声署名を取得するための音声署名学習モジュールを備えてもよい。したがって、ユーザがシステムに登録するとき、ユーザは、音声シグネチャがトレーニングされる音声サンプルを提供することができ、ユーザがシステムで識別するとき、それぞれの音声シグネチャが取り出される。代替実施形態では、関連する音声シグネチャは、動作の開始時にキャプチャされたユーザの音声に基づいて取り出される。ユーザの署名は、新たに取得された音声に基づいて更新されてもよい。
【0079】
上記で開示されたステップ及びモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又は他のモジュールに加えて、カテーテルを動作させること、カテーテル処置プロセスを表示すること、信号分析、特にコンプレックス細分化電位図(complex fractionated electrogram、CFE)分析などの他の計算を実行すること、心臓マップを生成することなどに必要とされることが理解される。方法及びシステムについての更なる詳細は、例えば、米国特許第8676305号、米国特許第9629567号に見出すことができ、これらは、任意の目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0080】
本発明は、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0081】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行装置によって使用される命令を保持及び記憶することができる有形装置とすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、又は前述の任意の好適な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的なリストは、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、命令が記録されたパンチカード又は溝内の隆起構造などの機械的に符号化されたデバイス、及び上記の任意の適切な組み合わせを含む。本明細書で使用するコンピュータ可読記憶媒体とは、電波又は他の自由に伝搬する電磁波、導波管若しくは他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば、光ファイバーケーブルを通過する光パルス)、又は動線を通って伝送される電気信号などの、それ自体が一過性の信号であるものとして解釈されるべきではない。
【0082】
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれの計算/処理デバイスに、又は、ネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、及び/又は無線ネットワークを介して外部コンピュータ又は外部記憶デバイスに、ダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/又はエッジサーバを含むことができる。各コンピューティング/処理デバイスのネットワークアダプタカード又はネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、コンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶するために転送する。
【0083】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は1つ以上のプログラミング言語、Java、C、C++、Pythonなどのプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかであってもよい。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は(例えばインターネットサービスプロバイダを利用したインターネットを介して)外部コンピュータ接続されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路を個別化することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行してもよい。
【0084】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品の流れ図及び/又はブロック図を参照して本明細書に記載されている。流れ図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに流れ図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装可能であることは理解されるであろう。
【0085】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理機器のプロセッサに提供されて、命令がコンピュータ又は他のプログラム可能データ処理機器のプロセッサを介して実行され、流れ図及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実施するための手段を創出することができるように、機械を生成する。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又は他のデバイスを特定の方法で機能させることができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、その結果、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体は、流れ図及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/作用の態様を実装する命令を含む製造物品を含む。
【0086】
このコンピュータ可読プログラムの命令をコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理機器、又は他のデバイス上にロードして、一連の操作工程をそのコンピュータ、他のプログラマブル機器、又は他のデバイス上で実施させ、コンピュータ実施プロセスを生成させて、そのコンピュータ、他のプログラマブル機器、又は他のデバイス上で実行される命令が、流れ図及び/又はブロック図のブロックに定められている機能/動作を実施するようにしてもよい。
【0087】
図中の流れ図及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の考えられる実装形態の構造、機能性、及び動作を示すものである。この点に関して、流れ図又はブロック図における各ブロックは、示された論理機能を実施するための1つ又は2つ以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、又は命令の部分を表し得るものである。いくつかの代替的な実装形態において、ブロックに示される機能は、図に示される順序以外の順序で行われてもよい。例えば、連続して示す2つのブロックは、実際に、実質的に同時に実行されてもよく、あるいはそれらのブロックは、時には、関連する機能性に応じて、逆の順序で実行されてもよい。また留意されたい点として、ブロック図及び/又はフロー図の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフロー図のブロックの組み合わせは、特定の機能又は動作を実行する専用のハードウェアベースシステムによって実施されてもよく、あるいは、専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを動作させること又は実行することもできる。
【実施例0088】
(実施例1)
コンピューティングプラットフォームによって実行され、音声キャプチャデバイスを備える電気生理学システム内で、オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信することと、オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すことと、トリガフレーズを識別することに応答して、オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別することと、ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成することと、少なくとも1つのコードをコンピューティングプラットフォームのドライバに送信することと、それによって、電気生理学システムによるユーザコマンドの実行を引き起こすことと、を含む、方法。
【0089】
(実施例2)
オーディオ信号を分析して、ユーザコマンドに関連するパラメータを識別することをさらに含む、実施例1に記載の方法。
【0090】
(実施例3)
電気生理学システムのディスプレイのスクリーンキャプチャを取得することと、スクリーンキャプチャを分析して、電気生理学システムのパラメータを取得することと、ユーザコマンド又はそのパラメータを識別するために、パラメータを利用することと、をさらに含む、実施例1に記載の方法。
【0091】
(実施例4)
ユーザコマンドが、ユーザコマンドの所定の集合から選択される、実施例1に記載の方法。
【0092】
(実施例5)
ユーザコマンドの所定の集合が、電気生理学システムにおいて利用可能なユーザコマンドのより大きなセットのサブセットである、実施例4に記載の方法。
【0093】
(実施例6)
ユーザコマンドの所定の集合が、ユーザコマンドのより大きなセットの最大で25%を含む、実施例5に記載の方法。
【0094】
(実施例7)
ユーザコマンドの所定の集合が、ユーザコマンドのより大きなセットの最大で10%を含む、実施例5に記載の方法。
【0095】
(実施例8)
メモリユニットに結合されたプロセッサを有するコンピュータ化された装置であって、プロセッサが、オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信するステップと、オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すステップと、トリガフレーズを識別することに応答して、オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別するステップと、ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成するステップと、少なくとも1つのコードをコンピューティングプラットフォームのドライバに送信するステップと、それによって、電気生理学システムによるユーザコマンドの実行を引き起こすステップと、を実施するように適合されている、コンピュータ化された装置。
【0096】
(実施例9)
オーディオキャプチャデバイスが、ヘッドマウントマイクロフォンである、実施例8に記載の装置。
【0097】
(実施例10)
プロセッサが、オーディオ信号を分析して、ユーザコマンドに関連するパラメータを識別するようにさらに適合されている、実施例8に記載の装置。
【0098】
(実施例11)
プロセッサが、電気生理学システムのディスプレイのスクリーンキャプチャを取得することと、スクリーンキャプチャを分析して、電気生理学システムのパラメータを取得することと、ユーザコマンド又はそのパラメータを識別するために、パラメータを利用することと、を行うようにさらに適合されている、実施例8に記載の装置。
【0099】
(実施例12)
ユーザコマンドが、ユーザコマンドの所定の集合から選択される、実施例8に記載の装置。
【0100】
(実施例13)
ユーザコマンドの所定の集合が、電気生理学システムにおいて利用可能なユーザコマンドのより大きなセットのサブセットである、実施例12に記載の装置。
【0101】
(実施例14)
ユーザコマンドの所定の集合が、ユーザコマンドのより大きなセットの最大で25%を含む、実施例13に記載の装置。
【0102】
(実施例15)
ユーザコマンドの所定の集合が、ユーザコマンドのより大きなセットの最大で10%を含む、実施例13に記載の装置。
【0103】
(実施例16)
プロセッサにアクションを実行させるように構成されたプログラム命令を保持する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、プログラム命令が、オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信することと、オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すステップと、トリガフレーズを識別することに応答して、オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別するステップと、ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成することと、少なくとも1つのコードをコンピューティングプラットフォームのドライバに送信することと、それによって、電気生理学システムによるユーザコマンドの実行を引き起こすことと、を実施する、コンピュータプログラム製品。
【0104】
本明細書に記載の実施例は、主に心臓診断用途に対処するものであるが、本明細書に記載の方法及びシステムは、他の医療用途にも使用することができる。
【0105】
上に記載される実施例は例として挙げたものであり、本開示は本明細書の上記で特に図示及び記載されるものに限定されない点が理解されよう。むしろ、本開示の範囲は、本明細書の上記した様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせの両方、並びに前述の記載を読むと当業者に着想されるであろう、先行技術に開示されていないその変形及び修正を含む。
【0106】
〔実施の態様〕
(1) 方法であって、
コンピューティングプラットフォームによって実行され、音声キャプチャデバイスを備える電気生理学システム内で、
オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信することと、
前記オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すことと、
前記トリガフレーズを識別することに応答して、前記オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別することと、
前記ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成することと、
前記少なくとも1つのコードを前記コンピューティングプラットフォームのドライバに送信することと、
それによって、前記電気生理学システムによる前記ユーザコマンドの実行を引き起こすことと、
を含む、方法。
(2) 前記オーディオ信号を分析して、前記ユーザコマンドに関連するパラメータを識別することをさらに含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記電気生理学システムのディスプレイのスクリーンキャプチャを取得することと、
前記スクリーンキャプチャを分析して、前記電気生理学システムのパラメータを取得することと、
前記ユーザコマンド又はそのパラメータを識別するために、前記パラメータを利用することと、
をさらに含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記ユーザコマンドが、ユーザコマンドの所定の集合から選択される、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記電気生理学システムにおいて利用可能なユーザコマンドのより大きなセットのサブセットである、実施態様4に記載の方法。
【0107】
(6) 前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で25%を含む、実施態様5に記載の方法。
(7) 前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で10%を含む、実施態様5に記載の方法。
(8) メモリユニットに結合されたプロセッサを有するコンピュータ化された装置であって、前記プロセッサが、
オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信するステップと、
前記オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すステップと、
前記トリガフレーズを識別することに応答して、前記オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別するステップと、
前記ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成するステップと、
前記少なくとも1つのコードを前記コンピューティングプラットフォームのドライバに送信するステップと、
それによって、前記電気生理学システムによる前記ユーザコマンドの実行を引き起こすステップと、
を実施するように適合されている、コンピュータ化された装置。
(9) 前記オーディオキャプチャデバイスが、ヘッドマウントマイクロフォンである、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記プロセッサが、前記オーディオ信号を分析して、前記ユーザコマンドに関連するパラメータを識別するようにさらに適合されている、実施態様8に記載の装置。
【0108】
(11) 前記プロセッサが、
前記電気生理学システムのディスプレイのスクリーンキャプチャを取得することと、
前記スクリーンキャプチャを分析して、前記電気生理学システムのパラメータを取得することと、
前記ユーザコマンド又はそのパラメータを識別するために、前記パラメータを利用することと、
を行うようにさらに適合されている、実施態様8に記載の装置。
(12) 前記ユーザコマンドが、ユーザコマンドの所定の集合から選択される、実施態様8に記載の装置。
(13) 前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記電気生理学システムにおいて利用可能なユーザコマンドのより大きなセットのサブセットである、実施態様12に記載の装置。
(14) 前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で25%を含む、実施態様13に記載の装置。
(15) 前記ユーザコマンドの所定の集合が、前記ユーザコマンドのより大きなセットの最大で10%を含む、実施態様13に記載の装置。
【0109】
(16) プロセッサにアクションを実行させるように構成されたプログラム命令を保持する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム命令が、
オーディオキャプチャデバイスによってキャプチャされたオーディオ信号を受信することと、
前記オーディオ信号を分析して少なくとも1つのトリガフレーズを取り出すことと、
前記トリガフレーズを識別することに応答して、前記オーディオ信号をさらに分析して、ユーザコマンドに関連する1つ又は複数のワードを識別することと、
前記ユーザコマンドに対応する少なくとも1つのコードを生成することと、
前記少なくとも1つのコードを前記コンピューティングプラットフォームのドライバに送信することと、
それによって、電気生理学システムによる前記ユーザコマンドの実行を引き起こすことと、
を実施する、コンピュータプログラム製品。