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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166188
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】固定フレーム及び磁気保持リレー
(51)【国際特許分類】
   H01H 50/18 20060101AFI20241121BHJP
   H01H 50/02 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H01H50/18 W
H01H50/02 L
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024081166
(22)【出願日】2024-05-17
(31)【優先権主張番号】202310568275.4
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518215954
【氏名又は名称】シァメン ホンファ エレクトリック パワー コントロールズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Xiamen Hongfa Electric Power Controls Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.93 Yinong Road, Haicang District, Xiamen, Fujian 361027,China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ウェングアン ダイ
(72)【発明者】
【氏名】グォジン リャオ
(72)【発明者】
【氏名】シュミン ジョォン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】改善された固定フレーム及び磁気保持リレーを提供すること。
【解決手段】磁気鋼を固定する固定フレームは、本体と、少なくとも1つの縦方向リミッターと、少なくとも1つの横方向リミット構造とを備え、本体は、互いに対向する第1面と第2面、及び第1面及び第2面を貫通する軸孔を有し、軸孔は、磁気鋼の回転軸が軸孔内で回転できるように回転軸を取り付け、縦方向リミッターは、記本体の横方向の一側から反対側に亘って分布され、縦方向リミッターは縦方向に沿って対向配置された2つの縦方向リミット柱を含み、第1表面から第2表面から離れる方向に向かって突出し、2つの縦方向リミット柱はヨークに挟持可能であり、且つ縦方向においてヨークと非間隙嵌合し、横方向リミット構造は、本体に位置し、横方向リミット構造は横方向において磁気保持リレーの横方向嵌合構造と非間隙嵌合することができるように構成され、横方向は縦方向に垂直である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも磁気保持リレーの磁気鋼を固定するための固定フレームであって、
本体と、少なくとも1つの縦方向リミッターと、少なくとも1つの横方向リミット構造とを備え、
前記本体は、互いに対向する第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面及び前記第2表面を貫通する軸孔をさらに有し、前記軸孔は、前記磁気鋼の回転軸が前記軸孔内で回転できるように前記回転軸を取り付け、
少なくとも1つの前記縦方向リミッターは、前記本体の横方向の一側から反対側に亘って分布され、前記縦方向リミッターは縦方向に沿って対向配置された2つの縦方向リミット柱を含み、前記縦方向リミット柱は前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、2つの前記縦方向リミット柱は、前記磁気保持リレーのヨークに挟持可能に配置され、且つ前記縦方向において前記ヨークと非間隙嵌合し、
少なくとも1つの前記横方向リミット構造は、前記本体に位置し、前記横方向リミット構造は前記横方向において前記磁気保持リレーの横方向嵌合構造と非間隙嵌合することができ、
前記横方向は前記縦方向に垂直である
ことを特徴とする固定フレーム。
【請求項2】
前記横方向嵌合構造は、前記磁気保持リレーのベースの取付孔を含み、前記横方向リミット構造は横方向リミッターを含み、前記横方向リミッターは前記本体の縦方向に沿った一側に位置し、前記横方向リミッターは前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、前記横方向リミッターは、前記取付孔に挿入でき、且つ前記横方向において前記取付孔と非間隙嵌合するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の固定フレーム。
【請求項3】
前記横方向嵌合構造は、前記磁気保持リレーの前記ヨークに位置する突起を含み、前記固定フレームが前記磁気保持リレーに取り付けられるとき、前記突起は前記固定フレームに向かって突出し、前記横方向リミット構造は、前記第1表面と前記第2表面を貫通する横方向リミットホールを含み、前記横方向リミットホールは前記縦方向リミッターに隣接し、前記横方向リミットホールは前記突起と前記横方向上で非間隙嵌合するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の固定フレーム。
【請求項4】
前記縦方向リミッターの数は1つであり、前記本体の横方向の片側に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の固定フレーム。
【請求項5】
前記縦方向リミッターの数は2つであり、前記本体の横方向に沿って分布する対向する両側に位置し、2つの前記縦方向リミッターは、前記磁気保持リレーの2つの対向配置された前記ヨークに挟持可能であり、且つ前記縦方向において前記ヨークと非間隙嵌合するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の固定フレーム。
【請求項6】
前記横方向リミッターの数は複数であり、複数の前記横方向リミッターは前記本体の縦方向の片側に設けられ、複数の前記横方向リミッターは横方向に沿って配置され、複数の前記横方向リミッターの数は、前記磁気保持リレーのベースの前記取付孔の数以下となるように構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の固定フレーム。
【請求項7】
前記横方向リミッターの縦方向に沿った寸法は、前記ベースの前記取付孔の縦方向に沿った寸法より小さく構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の固定フレーム。
【請求項8】
前記本体は、前記第1表面及び前記第2表面をそれぞれ貫通する横方向リミットホールと接着剤滴下口をさらに有し、前記横方向リミットホールは前記縦方向リミッターに隣接し、前記接着剤滴下口は前記横方向リミッターに隣接する
ことを特徴とする請求項2に記載の固定フレーム。
【請求項9】
前記本体は、T字状であり、前記横方向に沿って延びる横方向部と、前記縦方向に沿って延びる縦方向部とを含み、前記縦方向部は前記横方向部の中央部から前記縦方向に沿って延びており、
前記縦方向リミッターは前記横方向部に位置し、前記横方向リミッターは前記縦方向部に位置する
ことを特徴とする請求項2に記載の固定フレーム。
【請求項10】
ベースと、
前記ベースに取り付けられ、回転軸を有する磁気鋼と、
前記ベースに固定的に設けられ、且つ前記磁気鋼の対向する両側に位置する2つのヨークと、
前記ヨークに設けられる横方向嵌合構造と、
固定フレームと、を備え、
前記固定フレームは、本体と、少なくとも1つの縦方向リミッターと、少なくとも1つの横方向リミット構造とを備え、
前記本体は、互いに対向する第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面及び前記第2表面を貫通する軸孔をさらに有し、前記磁気鋼の前記回転軸が前記軸孔に穿設され、且つ前記軸孔内で回転でき、
少なくとも1つの前記縦方向リミッターは、前記本体の横方向の一側から反対側に亘って分布され、前記縦方向リミッターは縦方向に沿って対向配置された2つの縦方向リミット柱を含み、前記縦方向リミット柱は前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、2つの前記縦方向リミット柱は、前記ヨークを挟持し、且つ前記縦方向において前記ヨークと非間隙嵌合し、
少なくとも1つの前記横方向リミット構造は、前記本体に位置し、前記横方向リミット構造は横方向において前記横方向嵌合構造と非間隙嵌合し、
前記横方向は前記縦方向に垂直である
ことを特徴とする磁気保持リレー。
【請求項11】
前記横方向嵌合構造は、前記ベースに設けられた取付孔を含み、前記横方向リミット構造は横方向リミッターを含み、前記横方向リミッターは前記本体の縦方向に沿った一側に位置し、前記横方向リミッターは前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、前記横方向リミッターは、前記取付孔に挿入され、且つ前記横方向において前記取付孔と非間隙嵌合する
ことを特徴とする請求項10に記載の磁気保持リレー。
【請求項12】
前記横方向嵌合構造は、前記ヨークに位置する突起を含み、前記突起は前記固定フレームに向かって突出し、
前記横方向リミット構造は、前記第1表面と前記第2表面を貫通する横方向リミットホールを含み、前記横方向リミットホールは前記縦方向リミッターに隣接し、前記横方向リミットホールは前記突起と前記横方向上で非間隙嵌合する
ことを特徴とする請求項10に記載の磁気保持リレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリレー技術分野に関し、特に固定フレーム及び磁気保持リレーに関する。
【背景技術】
【0002】
磁気保持リレーは自動スイッチであり、回路に対してオンとオフの役割を果たしている。磁気保持リレーには、ベース、磁気鋼(永久磁石)、磁気鋼の両側に位置するアーマチュア、固定フレーム及びヨークが含まれる。磁気鋼はベースに設けられ、回転軸を有し、磁気保持リレーにパルス電圧を印加すると、磁気鋼の回転軸が回転し、アーマチュアが揺動して、アーマチュアとヨークが重ね接続される。固定フレームは磁気鋼をベースに固定するように構成され、回転軸が柔軟に回転できるようにするために、固定フレームには回転軸を通すための軸孔が設けられている。
【0003】
固定フレームには固定柱があり、磁気鋼を固定する際には、固定フレームの固定柱がベースに対応して設けられた孔に挿入され、磁気鋼の回転軸が固定フレームの軸孔を貫通する。しかし、ベースの構造が比較的に複雑であるため、ベースは製造過程で射出成形が不均一な場合があり、固定柱はベースの孔に完全に垂直に挿入できず、固定フレームに位置ずれが生じ、軸孔と磁気鋼の回転軸との間に応力が発生し、回転軸の回転に影響を及ぼし、ひいてはアーマチュアの揺動に影響を及ぼし、アーマチュアとヨークの重ね接続が不良になり、さらにリレーの電気的性能に影響を与える。
上記の背景技術部分に開示された情報は、本発明の背景に対する理解を強化することのみを目的としており、したがって、当業者に既に知られている関連技術を構成しない情報を含むことができる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施例は固定フレーム及び磁気保持リレーを提供し、固定フレームは垂直且つ正確にベースに取り付けられ、磁気鋼の回転軸の回転に影響を与えず、アーマチュアとヨークの重ね接続が正確且つ安定になり、リレーの電気的性能を向上させる。
本発明の実施例は少なくとも磁気保持リレーの磁気鋼を固定するための固定フレームを提供し、前記固定フレームは、本体と、少なくとも1つの縦方向リミッターと、少なくとも1つの横方向リミット構造とを備える。前記本体は、互いに対向する第1面及び第2面を有し、前記第1面及び前記第2面を貫通する軸孔をさらに有し、前記軸孔は、前記磁気鋼の回転軸が前記軸孔内で回転できるように前記回転軸を取り付け、少なくとも1つの縦方向リミッターは、前記本体の横方向の一側から反対側に亘って分布され、前記縦方向リミッターは縦方向に沿って対向配置された2つの縦方向リミット柱を含み、前記縦方向リミット柱は前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、2つの前記縦方向リミット柱は、前記磁気保持リレーのヨークに挟持可能に配置され、且つ前記縦方向において前記ヨークと非間隙嵌合し、少なくとも1つの横方向リミット構造は、前記本体に位置し、前記横方向リミット構造は前記横方向において前記磁気保持リレーの横方向嵌合構造と非間隙嵌合することができ、前記横方向は前記縦方向に垂直である。
【0005】
本発明のいくつかの実施例では、前記横方向嵌合構造は、前記磁気保持リレーのベースの取付孔を含み、前記横方向リミット構造は横方向リミッターを含み、前記横方向リミッターは前記本体の縦方向に沿った一側に位置し、前記横方向リミッターは前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、前記横方向リミッターは、前記取付孔に挿入でき、且つ前記横方向において前記取付孔と非間隙嵌合するように構成される。
【0006】
本発明のいくつかの実施例では、前記横方向嵌合構造は、前記磁気保持リレーの前記ヨークに位置する突起を含み、前記固定フレームが前記磁気保持リレーに取り付けられるとき、前記突起は前記固定フレームに向かって突出し、前記横方向リミット構造は、前記第1表面と前記第2表面を貫通する横方向リミットホールを含み、前記横方向リミットホールは前記縦方向リミッターに隣接し、前記横方向リミットホールは前記突起と前記横方向上で非間隙嵌合するように構成される。
本発明のいくつかの実施例では、前記縦方向リミッターの数は1つであり、前記本体の横方向の片側に設けられる。
【0007】
本発明のいくつかの実施例では、前記縦方向リミッターの数は2つであり、前記本体の横方向に沿って分布する対向する両側に位置し、2つの前記縦方向リミッターは、前記磁気保持リレーの2つの対向配置された前記ヨークに挟持可能であり、且つ前記縦方向において前記ヨークと非間隙嵌合するように構成される。
【0008】
本発明のいくつかの実施例では、前記横方向リミッターの数は複数であり、複数の前記横方向リミッターは前記本体の縦方向の片側に設けられ、複数の前記横方向リミッターは横方向に沿って配置され、複数の前記横方向リミッターの数は、前記磁気保持リレーのベースの前記取付孔の数以下となるように構成される。
【0009】
本発明のいくつかの実施例では、前記横方向リミッターの縦方向に沿った寸法は、前記ベースの前記取付孔の縦方向に沿った寸法より小さく構成される。
【0010】
本発明のいくつかの実施例では、前記本体は、前記第1表面及び前記第2表面をそれぞれ貫通する横方向リミットホールと接着剤滴下口をさらに有し、前記横方向リミットホールは前記縦方向リミッターに隣接し、前記接着剤滴下口は前記横方向リミッターに隣接する。
【0011】
本発明のいくつかの実施例では、前記本体は、T字状であり、前記横方向に沿って延びる横方向部と、前記縦方向に沿って延びる縦方向部とを含み、前記縦方向部は前記横方向部の中央部から前記縦方向に沿って延びており、前記縦方向リミッターは前記横方向部に位置し、前記横方向リミッターは前記縦方向部に位置する。
【0012】
本発明の実施例はまた磁気保持リレーを提供し、ベースと、前記ベースに取り付けられ、回転軸を有する磁気鋼と、前記ベースに固定的に設けられ、且つ前記磁気鋼の対向する両側に位置する2つのヨークと、前記ヨークに設けられる横方向嵌合構造と、固定フレームと、を備え、前記固定フレームは、本体と、少なくとも1つの縦方向リミッターと、少なくとも1つの横方向リミット構造とを備え、前記本体は、互いに対向する第1面及び第2面を有し、前記第1面及び前記第2面を貫通する軸孔をさらに有し、前記磁気鋼の前記回転軸が前記軸孔に穿設され、且つ前記軸孔内で回転でき、少なくとも1つの前記縦方向リミッターは、前記本体の横方向の一側から反対側に亘って分布され、前記縦方向リミッターは縦方向に沿って対向配置された2つの縦方向リミット柱を含み、前記縦方向リミット柱は前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、2つの前記縦方向リミット柱は、前記ヨークを挟持し、且つ前記縦方向において前記ヨークと非間隙嵌合し、少なくとも1つの前記横方向リミット構造は、前記本体に位置し、前記横方向リミット構造は横方向において前記横方向嵌合構造と非間隙嵌合し、前記横方向は前記縦方向に垂直である。
【0013】
本発明のいくつかの実施例では、前記横方向嵌合構造は、前記ベースに設けられた取付孔を含み、前記横方向リミット構造は横方向リミッターを含み、前記横方向リミッターは前記本体の縦方向に沿った一側に位置し、前記横方向リミッターは前記第1表面から前記第2表面から離れる方向に向かって突出し、前記横方向リミッターは、前記取付孔に挿入され、且つ前記横方向において前記取付孔と非間隙嵌合する。
【0014】
本発明のいくつかの実施例では、前記横方向嵌合構造は、前記ヨークに位置する突起を含み、前記突起は前記固定フレームに向かって突出し、前記横方向リミット構造は、前記第1表面と前記第2表面を貫通する横方向リミットホールを含み、前記横方向リミットホールは前記縦方向リミッターに隣接し、前記横方向リミットホールは前記突起と前記横方向上で非間隙嵌合する。
【0015】
上記の技術的解決策から、本発明が以下の利点及び積極的な効果のうちの少なくとも1つを備えることが分かる。
【0016】
本発明の実施例では、少なくとも1つの縦方向リミッターが設けられ、縦方向リミッターは2つの縦方向リミット柱を含み、縦方向リミット柱は縦方向においてヨークに挟持可能であり、且つ縦方向でヨークと非間隙嵌合し、即ち、縦方向リミッターは固定フレームを縦方向上で位置決めさせ、横方向に移動余裕を有する。少なくとも1つの横方向リミット構造が設置され、横方向リミッターは横方向上で磁気保持リレーの横方向嵌合構造と非間隙嵌合することができ、即ち、横方向リミット構造は固定フレームを横方向上で位置決めさせ、縦方向に移動余裕を有するので、固定フレームの柔軟な調整と正確な位置決めを保証することができ、磁気鋼の回転軸と固定フレームの軸孔との間に応力が発生するのを避け、回転軸がスムーズに回転してアーマチュアを動かすことができることを保証し、アーマチュアとヨークの良好な重ね接続を確保し、磁気保持リレーの電気的性能を高める。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図面を参照してその例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記及び他の特徴及び利点がより明らかになるであろう。
図1】本発明のいくつかの実施例に示す固定フレームの斜視構造模式図である。
図2】本発明のいくつかの実施例に示す固定フレームの平面模式図である。
図3】本発明のいくつかの実施例に示す固定フレームの斜視構造模式図である。
図4】本発明のいくつかの実施例に示す固定フレームの正面模式図である。
図5】本発明の別のいくつかの実施例に示す固定フレームの正面模式図である。
図6】本発明の別のいくつかの実施例に示す固定フレームの正面模式図である。
図7】本発明のいくつかの実施例に示す磁気保持リレー(固定フレームを除く)の斜視構造模式図である。
図8】本発明のいくつかの実施例に示す磁気保持リレーの正面模式図である。
図9図8のA-Aに沿った断面模式図である。
図10図9のD箇所の拡大図である。
図11図8のB-Bに沿った断面模式図である。
図12図11のE箇所の拡大図である。
図13図8のC-Cに沿った断面模式図である。
図14図13のF箇所の拡大図である。
図15】本発明の別のいくつかの実施例に示す固定フレームの正面模式図である。
図16】本発明の別のいくつかの実施例に示す固定フレームの平面模式図である。
図17】本発明の別のいくつかの実施例に示すヨークに設けられた突起の模式図である。
【符号の説明】
【0018】
100、固定フレーム;1、本体;11、第1表面;12、第2表面;13、軸孔;14、横方向リミットホール;15、接着剤滴下口;101、横方向部;102、縦方向部;2、縦方向リミッター;21、縦方向リミット柱;3、横方向リミッター;31、ガイド溝;200、ベース;201、取付孔;300、磁気鋼;301、回転軸;400、ヨーク;401、突起;500、アーマチュア;600、揺動アーム;700、プッシュカード;800、可動接触子アセンブリ;900、コイルアセンブリ;901、コイルボビン;902、コイル;X、横方向;Y、縦方向。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図面を参照して、例示的な実施形態についてより詳細に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は様々な形態で実施することができ、本明細書で説明する実施形態に限定されると理解されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本発明が徹底的かつ完全なものとなり、例示的な実施形態の構想を当業者に十分に伝わるように提供される。図中の同一の符号は同一又は類似の構造を表すので、詳細な説明は省略する。
【0020】
説明を容易にするために、まず磁気保持リレーの構造について簡単に説明する。図7には、磁気保持リレーの斜視構造の模式図が示されている。磁気保持リレーは、ベース200と、ベース200に設けられたコイルアセンブリ900と、ヨーク400と、アーマチュア500と、磁気鋼300(永久磁石)と、プッシュカード700と、可動接触子アセンブリ800とを含む。
【0021】
ここで、コイルアセンブリ900は、鉄心(図示せず)と、コイルボビン901と、コイル902とを含む。コイル902は、コイルボビン901の外周面に巻回され、鉄心はコイルボビン901内に配置される。ヨーク400はベース200に固定的に設けられ、ヨーク400は2つあり、それぞれコイルボビン901の両端に位置し且つ鉄心に接触する。磁気鋼300はコイルアセンブリ900の片側に位置し、磁気鋼300は回転軸301を有し、回転軸301の一端はベース200上の軸孔(図示せず)に穿設され、他端は固定フレーム100(図8を参照)上の軸孔13に穿設されるので、回転軸301が2つの軸孔内で回転可能である。磁気鋼300の両側にはアーマチュア500が接続されている。磁気鋼300の両側には揺動アーム600も設けられ、揺動アーム600は両側に位置するプッシュカード700と嵌合することができる。
【0022】
コイル902に順方向パルス電圧が投入されると、磁気鋼300の回転軸301が回転して、磁気鋼300を一側に揺動させるとともに、アーマチュア500を揺動させるので、アーマチュア500が一側のヨーク400に重ね接続され、完全な磁界を形成する。同時に、磁気鋼300は揺動アーム600を揺動させ、揺動アーム600はプッシュカード700を移動させることにより、プッシュカード700は可動接触子アセンブリ800の可動接触片を押して移動させ、その結果、可動接触子アセンブリ800における可動接点と固定接点が接触し、リレーが閉じ、外部回路がオンになる。コイル902の電源が遮断された後、磁気鋼300は、この磁界を保持することができ、即ち揺動アーム600の位置を保持することができ、さらに、可動接点と固定接点の接触を保持することができる。
【0023】
コイル902に逆方向パルス電圧が投入されると、磁気鋼300の回転軸301は逆方向に回転して、磁気鋼300を他側に揺動させるとともに、アーマチュア500を他側に揺動させるので、アーマチュア500は元に重ね接続された一側のヨーク400から離間され、他側のヨーク400に重ね接続されて、別の完全な磁界を形成する。同時に、磁気鋼300は揺動アーム600を揺動させ、揺動アーム600はプッシュカード700を反対方向に移動させることにより、プッシュカード700は可動接触子アセンブリ800の可動接触片を引っ張り、その結果、可動接触子アセンブリ800の可動接点と固定接点を離間し、リレーが開き、外部回路がオフになる。コイル902の電源が遮断された後、磁気鋼300は、この磁界を保持することができ、即ち揺動アーム600の位置を保持することができ、さらに、可動接点と固定接点の離間を保持することができる。
【0024】
磁気鋼300のベース200への取り付け安定性を確保するためには、固定フレーム100により磁気鋼300を固定する必要がある。固定フレーム100には連結柱が設けられており、ベース200には連結柱に対応する取付孔が設けられており、固定フレーム100の連結柱を対応する取付孔に挿入するだけで、磁気鋼300の固定を実現することができる。しかし、研究の中で、ベース200の構造が比較的に複雑であるため、ベース200を製造する過程で射出成形が不均一な場合があり、それによってベース200上の取付孔の寸法、形状又は位置がわずかにずれて、固定フレーム100の連結柱が取付孔に垂直且つ正確に挿入できず、即ち取付孔に連結柱を挿入した後、固定フレーム100に位置ずれが生じる可能性があり、固定フレーム100の軸孔13と磁気鋼300の回転軸301との間に応力が生じ、回転軸301の正常な回転に影響を与え、ひいてはアーマチュア500の揺動に影響を及ぼし、その結果、アーマチュア500とヨーク400の重ね接続が不良になったり、重ね接続が不安定になって、磁場の形成に影響を与え、ひいてはリレーの電気的性能に影響を与える。同時に、磁気鋼300の揺動アーム600の揺動にも影響を与え、プッシュカード700が可動接触片を正確に押すことができず、リレーの閉じと開きに影響を与える。
これに基づいて、図1図3に示すように、本発明の実施例は、本体1と、少なくとも1つの縦方向リミッター2と、少なくとも1つの横方向リミット構造とを含む固定フレーム100を提供する。
【0025】
ここで、図2及び図7に示すように、本体1は対向する第1表面11及び第2表面12を有し、図3に示すように、本体1は第1表面11及び第2表面12を貫通する軸孔13をさらに有し、軸孔13は、回転軸301が軸孔13内で回転可能になるように、磁気鋼300の回転軸301を取り付けるように配置されている。
いくつかの実施例では、図1に示すように、本体1は、T字状であり、横方向Xに沿って延びる横方向部101と、縦方向Yに沿って延びる縦方向部102(図1では破線で区切られている)とを含み、縦方向部102は横方向部101の中央部から縦方向Yに沿って延びており、縦方向リミッター2は横方向部101に位置し、横方向リミッター3は縦方向部102に位置する。
【0026】
なお、横方向XはT字状の水平部位の延在方向と理解することができ、縦方向YはT字状の垂直部位の延在方向と理解することができる。横方向Xは縦方向Yに垂直である。ここで、「横方向」及び「縦方向」は、単に固定フレーム100の構造の説明を容易にするためのものであり、限定的な意味はない。なお、本体1はT字状であるが、厳密にはT字状ではなく、図3図6に示すように、本体1の輪郭が略T字状であればよい。
【0027】
いくつかの実施例では、図1及び図4図6に示すように、縦方向リミッター2は、本体1の横方向Xの一側から反対側に亘って分布されている。縦方向リミッター2は、縦方向Yに沿って対向配置された2つの縦方向リミット柱21を含み、縦方向リミット柱21は第1表面11から第2表面12から離れる方向に突出し、2つの縦方向リミット柱21は、磁気保持リレーのヨーク400に挟持可能に配置され、且つ縦方向Yでヨーク400と非間隙嵌合となっている。本開示の実施例における非間隙嵌合とは、締まり嵌合又は間隙ゼロの嵌合を意味する。
【0028】
いくつかの実施例では、縦方向リミッター2の数は1つであり、本体1の横方向Xの片側に設けられる。縦方向リミッター2は、縦方向Yにおいてヨーク400と非間隙嵌合可能であるため、1つの縦方向リミッター2を設けることができ、当該縦方向リミッター2は、磁気保持リレーのヨーク400に挟持することができ、固定フレーム100の縦方向Yでの位置決めを確保することができる。
【0029】
いくつかの実施例では、図1に示すように、縦方向リミッター2の数は2つであり、本体1の対向する両側に位置し、この両側は横方向Xに沿って対向しており、図9に示すように、2つの縦方向リミッター2は、磁気保持リレーの2つの対向配置されたヨーク400に挟持可能に構成され、縦方向Yでヨーク400と非間隙嵌合となっている。
【0030】
磁気保持リレーにはコイルボビン901の両端に位置する2つの対向するヨーク400があるため、縦方向リミッター2の数を2つに設定し、2つのヨーク400を十分に利用することができる。縦方向リミッター2を縦方向Yにヨーク400に挟持し且つ非間隙嵌合を維持することで、固定フレーム100は縦方向Yに位置決めできるようになる。同時に、縦方向リミッター2はベース200に直接取り付けられず、ヨーク400に取り付けられ、ベース200による取り付けばらつきを回避し、固定フレーム100の垂直且つ正確な取り付けを確保して、軸孔13と磁気鋼300の回転軸301との間に応力が存在しないため、アーマチュア500の揺動がより均一になり、アーマチュア500とヨーク400の重ね接続が良好で、磁気保持リレーの電気的性能を高めることができる。
【0031】
いくつかの実施例では、図1及び図4に示すように、各縦方向リミッター2において、2つの縦方向リミット柱21の対向する表面は円弧状凸面有しており、一方の縦方向リミット柱21の円弧状凸面が他方の縦方向リミット柱21に向かって突出することで、2つの縦方向リミット柱21がヨーク400を挟持するときにヨーク400と締まり嵌合が可能である。
【0032】
いくつかの実施例では、図5に示すように、各縦方向リミッター2において、2つの縦方向リミット柱21の対向する表面は平面であるため、2つの縦方向リミット柱21がヨーク400を挟持する際に、ヨーク400と間隙ゼロの嵌合又は締まり嵌合が可能であり、平面とすることで、縦方向リミット柱21とヨーク400との接触面積を大きくすることができ、縦方向リミット柱21がヨーク400をより強固に挟持することができる。
【0033】
いくつかの実施例では、図6に示すように、縦方向リミッター2は2つある。一方のリミッター2において、2つの縦方向リミット柱21の対向する表面は円弧状凸面を有し、一方の縦方向リミット柱21の円弧状凸面は他方の縦方向リミット柱21に向かって突出することで、2つの縦方向リミット柱21がヨーク400を挟持するときにヨーク400と締まり嵌合が可能である。他方のリミッター2において、2つの縦方向リミット柱21の対向する表面は平面であるので、2つの縦方向リミット柱21がヨーク400を挟持する際に、ヨーク400と間隙ゼロの嵌合又は締まり嵌合が可能であり、平面とすることで、縦方向リミット柱21とヨーク400との接触面積を大きくすることができ、縦方向リミット柱21がヨーク400をより強固に挟持することができる。
【0034】
いくつかの実施例では、各縦方向リミッター2において、2つの縦方向リミット柱21の対向する表面のうち、一方の縦方向リミット柱21の表面は円弧状凸面を有し、他方の縦方向リミット柱21の表面は平面であるので、縦方向リミッター2がヨーク400と締まり嵌合になるとともに、接触面積を増大させ、挟持をより安定させることができる。
【0035】
いくつかの実施例では、ヨーク400が挟持される部位にはバンプが設けられており、これにより、ヨーク400は縦方向リミッター2と締まり嵌合又は間隙ゼロの嵌合が可能であり、縦方向リミッター2は上記実施例のいずれであってもよい。
いくつかの実施例では、図1図3に示すように、横方向嵌合構造は、磁気保持リレーのベース200の取付孔201であってもよいし、横方向リミット構造は、本体1の縦方向Yに沿った一側に位置する横方向リミッター3を含む。横方向リミッター3は、第1表面11から第2表面12から離れる方向に突出しており、図7図11に示すように、横方向リミッター3は、磁気保持リレーのベース200の取付孔201に挿通可能に配置され、且つ横方向Xで取付孔201と非間隙嵌合になる。
いくつかの実施例では、横方向リミッター3は円筒体であってもよい。円筒体の直径は、ベース200の取付孔201の横方向Xに沿った寸法と等しいか、わずかに大きいので、横方向リミッター3と取付孔201との横方向Xにおける非間隙嵌合を実現することができる。
【0036】
いくつかの実施例では、横方向リミッター3の数は1つである。即ち、ベース200には、この横方向リミッター3に対応する1つの取付孔201があり、横方向Xにおける固定フレーム100の位置決めを実現することができる。
いくつかの実施例では、横方向リミッター3の数は複数であり、複数の横方向リミッター3は本体1の縦方向Yの片側に設けられ、且つ横方向Xに沿って配置されている。複数の横方向リミッター3の数は、磁気保持リレーのベース200の取付孔201の数以下となるように構成される。
【0037】
具体的には、図1に示すような横方向リミッター3の数は2つであってもよく、2つの横方向リミッター3は本体1の縦方向Yにおいて横方向部101から離れた一側に設けられ、2つの横方向リミッター3は本体1の縦方向部102に設けられている。そして、2つの横方向リミッター3は縦方向部102の横方向Xの両側に設けられている。図7に示すように、磁気保持リレーのベース200には、2つの横方向リミッター3に対応する2つの取付孔201が設けられており、固定フレーム100の縦方向Yでの位置決めがより安定する。
【0038】
いくつかの実施例では、図10に示すように、横方向リミッター3の縦方向Yに沿った寸法は、ベース200の取付孔201の縦方向Yに沿った寸法よりも小さく構成されている。
【0039】
具体的には、横方向リミッター3が円筒体である場合、円筒体の直径は取付孔201の縦方向Yに沿った寸法よりも小さく、このように、横方向リミッター3は縦方向Yにおいて動く余裕を有する。
【0040】
本発明の実施例では、縦方向リミッター2は、固定フレーム100を縦方向Yに位置決めするとともに、横方向Xに移動余裕を有し、横方向リミッター3は固定フレーム100を横方向Xに位置決めするとともに、縦方向Yに移動余裕を有する。したがって、本発明の固定フレーム100は、取付時に柔軟に調整することができ、かつ、取付を正確に位置決めすることができ、ベース200の原因による取付バラツキを回避し、磁気保持リレーの回転軸301をスムーズに回転させることができる。また、図13及び図14に示すように、縦方向リミッター2はヨーク400に挟持可能であるため、対応する取付孔201又は取付具をベース200に設けることが回避され、ベース200の構造が簡略化され、製造効率が向上する。
【0041】
いくつかの実施例では、図1及び図3に示すように、本体1は、第1表面11及び第2表面12をそれぞれ貫通する横方向リミットホール14及び接着剤滴下口15をさらに有し、横方向リミットホール14は縦方向リミッター2に隣接し、接着剤滴下口15は横方向リミッター3に隣接している。
【0042】
図1に示すように、本実施例では、横方向リミットホール14は、リミット機能を有しておらず、防縮孔と呼ばれてもよいし、縦方向リミッター2の一側に位置し、当該一側は縦方向リミッター2の横方向における一側であり、横方向リミットホール14は2つの縦方向リミット柱21の中間位置に対応する。縦方向リミッター2がヨーク400に挟持されると、この横方向リミットホール14は、固定フレーム100の本体1の変形を防止し、且つ本体1の微小変形によって生じる応力を除去して、固定フレーム100をより強固に固定することができる。横方向リミットホール14の形状は、正方形又は矩形であってもよい。
【0043】
引き続き図1を参照すると、接着剤滴下口15は横方向リミッター3の片側に設けられ、且つ横方向リミッター3の柱体にはガイド溝31が開設されており、ガイド溝31の一端は接着剤滴下口15に連通し、且つガイド溝31は横方向リミッター3の下端から上端まで延びており、接着剤滴下口15から接着剤を滴下すると、接着剤はガイド溝31のガイドを通って磁気保持リレーのベース200の取付孔201に流れ込み、横方向リミッター3を取付孔201に固定取付する。
【0044】
別のいくつかの実施例では、図15図17に示すように、上記の実施例と異なるのは、磁気保持リレーの横方向嵌合構造は、ヨーク400に位置する突起401を含み、固定フレーム100が磁気保持リレーに取り付けられるとき、突起401は固定フレーム100の方向に向かって突出する。固定フレーム100の横方向リミット構造は、本体1の第1表面11と第2表面12を貫通する横方向リミットホール14を含み、横方向リミットホール14は縦方向リミッター2に隣接し、横方向リミットホール14はヨーク400の突起401と横方向Xにおいて非間隙嵌合するように配置される。
【0045】
具体的には、横方向リミットホール14は、上記の実施例で説明した横方向リミットホール14であってもよいが、この横方向リミットホール14は、このとき横方向Xにおいて固定フレーム100の位置を規制する役割を果たす。ヨーク400は、突起401を有し、図8及び図17に示すように、固定フレーム100が磁気保持リレーに取り付けられたとき、突起401はヨーク400から固定フレーム100の方向に向かって突出しており(図8及び図17の視点から見ると、紙面に垂直な方向に突出している)、且つ固定フレーム100の横方向リミットホール14に対応する。突起401は、横方向Xにおいて横方向リミットホール14と非間隙嵌合しており、突起401は、縦方向Yにおいて横方向リミットホール14の側壁との間に移動余裕を有し、その結果、突起401と横方向リミットホール14は横方向Xにおいて固定フレーム100の位置を規制するだけである。
【0046】
したがって、当該別のいくつかの実施例では、図15及び図16に示すように、固定フレーム100は、上記の実施例における横方向リミッター3を省略することができ、さらに、固定フレーム100の構造を簡略化し、製造プロセスを簡略化し、コストを節約することができる。もちろん、固定フレーム100は、横方向リミッター3を残し、それをベース200の取付孔201に差し込んでもよい。
【0047】
要約すると、本発明の実施例の固定フレーム100には、少なくとも1つの縦方向リミッター2が設けられ、縦方向リミッター2は2つの縦方向リミット柱21を含み、縦方向リミット柱21は縦方向Yにおいてヨーク400に挟持可能であり、且つ縦方向Yでヨーク400と非間隙嵌合し、即ち、縦方向リミッター2は固定フレーム100を縦方向Y上で位置決めさせ、横方向Xに移動余裕を有する。少なくとも1つの横方向リミット構造が設置され、横方向リミット構造は横方向リミッター3を含むことができ、横方向リミッター3は磁気保持リレーのベース200の取付孔201に差し込むことができ、且つ横方向Xで取付孔201と非間隙嵌合することができ、横方向リミット構造は横方向リミットホール14を含むことができ、横方向リミットホール14はヨーク400の突起401と横方向X上で非間隙嵌合することができ、即ち横方向リミッター3は固定フレーム100を横方向X上で位置決めさせ、縦方向Yに移動余裕を有するので、固定フレーム100の柔軟な調整と正確な位置決めを保証することができ、固定フレーム100が磁気保持リレーのベース200に取付けられるとき、磁気鋼300の回転軸301と固定フレーム100の軸孔13との間に応力が発生するのを避け、回転軸301がスムーズに回転してアーマチュア500を動かすことができることを保証し、アーマチュア500とヨーク400の良好な重ね接続を確保し、磁気保持リレーの電気的性能を高める。
【0048】
図7図14に示すように、本発明の実施例はさらに、ベース200、磁気鋼300、2つのヨーク400、横方向嵌合構造、及び上記のいずれかの実施例で説明した固定フレーム100を含む磁気保持リレーを提供する。
【0049】
図7に示すように、磁気鋼300はベース200に取り付けられ、且つ磁気鋼300は回転軸301を有する。2つのヨーク400は、ベース200に固定的に設けられ、且つ磁気鋼300の対向する両側に位置している。横方向嵌合構造はヨーク400に設けられている。固定フレーム100は、本体1と、少なくとも1つの縦方向リミッター2と、少なくとも1つの横方向リミット構造とを含む。
【0050】
ここで、本体1は対向する第1表面11と第2表面12を有し、さらに第1表面11と第2表面12を貫通する軸孔13を有し、磁気鋼300の回転軸301は軸孔13に穿設され、且つ軸孔13内で回転可能である。
【0051】
図1に示すように、縦方向リミッター2は本体1の一側から反対側に亘って分布され、この一側と反対側は横方向Xに沿って対向し、縦方向リミッター2は縦方向Yに沿って対向して配置された2つの縦方向リミット柱21を含み、縦方向リミット柱21は第1表面11から第2表面12から離れる方向に突出し、図13図14に示すように、2つの縦方向リミット柱21はヨーク400を挟持し、且つ縦方向Yにおいてヨーク400と非間隙嵌合している。
【0052】
いくつかの実施例では、図1に示すように、縦方向リミッター2の数は2つであり、対向して配置された2つのヨーク400にそれぞれ挟持されるとともに、縦方向Yにおいてヨーク400と非間隙嵌合し、図14に示すように、固定フレーム100が縦方向Yに位置決めされる。
【0053】
横方向リミット構造は本体に設けられ、横方向Xにおいて磁気保持リレーの横方向嵌合構造と非間隙嵌合する。
【0054】
ここで、横方向嵌合構造は前記ベース200に設けられた取付孔201を含み、横方向リミット構造は横方向リミッター3を含み、横方向リミッター3は本体1の縦方向Yに沿った一側に位置し、第1表面11から第2表面12から離れる方向に突出し、横方向リミッター3はベース200の取付孔201に挿入され、且つ横方向Xにおいて取付孔201と非間隙嵌合することで、図11及び図12に示すように、固定フレーム100が横方向Xに位置決めされる。
【0055】
いくつかの実施例では、図9及び図10に示すように、横方向リミッター3と取付孔201とは、縦方向Yに間隙を有する。即ち、横方向リミッター3は、取付孔201の縦方向Yに移動余裕を有する。
【0056】
別のいくつかの実施例は、図15図17に示すように、横方向嵌合構造は、ヨーク400に設けられた突起401を含み、突起401は固定フレーム100の方向に向かって突出している。横方向リミット構造は、第1表面11と前記第2表面12を貫通する横方向リミットホール14を含み、横方向リミットホール14は縦方向リミッター2に隣接し、横方向リミットホール14は突起401と横方向X上で非間隙嵌合する。
【0057】
固定フレーム100の他の具体的な構造については、固定フレーム100のいずれかの実施例の説明を参照することができ、ここではこれ以上説明しない。
磁気保持リレーはまた、アーマチュア500を含んでもよく、アーマチュア500は磁気鋼300と一体的に射出成形することができ、アーマチュア500は磁気鋼300の両側から突出し、磁気鋼300の回転軸301とともに移動し、ヨーク400と重ね接続することができる。ここで、アーマチュア500と磁気鋼300との一体的な射出成形とは、アーマチュア500と磁気鋼300とを組み立てた後、射出プロセスを通じてプラスチックなどの高分子ポリマーを注入して両者を固定接続することを指す。
【0058】
本発明の実施例の磁気保持リレーは、その固定フレーム100の縦方向リミッター2が固定フレーム100を縦方向Yに位置決めさせ、横方向Xに移動余裕を有し、横方向リミット構造は固定フレーム100を横方向Xに位置決めさせ、縦方向Yに移動余裕を有するので、固定フレーム100の柔軟な調整及び正確な位置決めを保証でき、磁気鋼300の回転軸301と固定フレーム100の軸孔13との間に応力が発生することを回避し、回転軸301がスムーズに回転してアーマチュア500を動かすことが保証され、アーマチュア500とヨーク400の良好な重ね接続が確保され、リレーの電気的性能が向上する。
【0059】
本発明によって提供される様々な実施例/実施形態は矛盾することなく互いに組み合わせることができ、ここでは例を一つ一つ挙げることはしないことを理解されたい。
【0060】
本発明の実施例において、「第1」、「第2」及び「第3」という用語は、説明の目的のためにのみ使用され、相対的な重要性を示す、又は暗示するためのものとして理解すべきではない。用語「複数」は、特に限定されない限り、2つ以上を意味する。「取り付け」、「接する」、「接続」、「固定」などの用語は広義に理解されなければならない。例えば、「接続」は固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的に接続してもよい。「接する」は、直接接続することも、中間媒体を介して間接的に接続することもできる。本発明の実施例における上記用語の具体的な意味は、当業者にとっては、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0061】
本発明の実施例の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に基づく方位又は位置関係であり、単に、本発明の実施例の説明及び説明の簡略化を容易にするためのものであって、指し示すデバイス又はユニットが特定の向きを持ち、特定の方位で構成及び動作する必要があることを示す又は暗示するのではないため、発明の実施例に対する制限とは理解できない。
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「特定の実施例」などの説明は、この実施例又は例に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、又は特徴が発明の実施例の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上述の用語の概略的な表現は必ずしも同じ実施例又は例を指すものではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特徴は、任意の1つ又は複数の実施例又は例において適切な方法で結合することができる。
【0062】
以上は発明の実施例の好適な実施例にすぎず、発明の実施例を限定するためには使用されず、当業者にとっては、発明の実施例は種々の変更及び変化が可能である。発明の実施例の精神と原則の中で行ったいかなる修正、同等置換、改良などは、発明の実施例の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17