(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166191
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】接触片構造および磁気保持リレー
(51)【国際特許分類】
H01H 1/54 20060101AFI20241121BHJP
H01H 50/56 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H01H1/54
H01H50/56 C
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024081318
(22)【出願日】2024-05-17
(31)【優先権主張番号】202310568284.3
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202321212238.1
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518215954
【氏名又は名称】シァメン ホンファ エレクトリック パワー コントロールズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Xiamen Hongfa Electric Power Controls Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.93 Yinong Road, Haicang District, Xiamen, Fujian 361027,China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ウェングアン ダイ
(72)【発明者】
【氏名】シュミン ジョォン
(72)【発明者】
【氏名】ファンノン リ
(72)【発明者】
【氏名】グォジン リャオ
【テーマコード(参考)】
5G051
【Fターム(参考)】
5G051NB12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】可動接点と固定接点との間の接触圧力を効果的に増加できる接触片構造および磁気保持リレーを提供する。
【解決手段】接触片構造は、2つの並べる可動接触子を含み、各可動接触子は、接触片部、および接触片部の対向する両端に設けられた可動接点と固定接点を含み、可動接点と固定接点が閉じると、2つの可動接触子が並列回路構造を形成するように、一方の可動接触子における可動接点と固定接点は、他方の可動接触子における固定接点と可動接点にそれぞれ対応される。各接触片部は、少なくとも1つの屈曲部を有し、2つの接触片部の屈曲部は1対1に対応して配置されて屈曲対を形成し、各屈曲対において、2つの屈曲部の上端は平行であり、且つ2つの屈曲部は同じ突出方向に突出し、2つの屈曲部の間の第1の間隔は、2つの接触片部の両端の間の第2の間隔よりも小さい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触片構造であって、
2つの並べる可動接触子を含み、各前記可動接触子は、接触片部、および前記接触片部の対向する両端に設けられた可動接点と固定接点を含み、
前記可動接点と前記固定接点が閉じると、2つの前記可動接触子が並列回路構造を形成するように、一方の前記可動接触子における前記可動接点と前記固定接点は、他方の前記可動接触子における前記固定接点と前記可動接点にそれぞれ対応され、
各前記接触片部は、少なくとも1つの屈曲部を有し、2つの前記接触片部の前記屈曲部は1対1に対応して配置されて屈曲対を形成し、各前記屈曲対において、2つの前記屈曲部の上端は平行であり、且つ2つの前記屈曲部は同じ突出方向に沿って突出し、2つの前記屈曲部の間の第1の間隔は、2つの前記接触片部の両端の間の第2の間隔より小さい
ことを特徴とする接触片構造。
【請求項2】
前記屈曲対を形成する2つの屈曲部は、それぞれ第1の屈曲部および第2の屈曲部であり、
前記第1の屈曲部の少なくとも一部は、前記第2の屈曲部の突出した部分によって形成される空間内に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載の接触片構造。
【請求項3】
前記屈曲対の数は複数であり、隣接する前記屈曲対の間に位置する2つの前記接触片部の間には第3の間隔が設けられ、前記第3の間隔は、前記第1の間隔より大きい
ことを特徴とする請求項1または2に記載の接触片構造。
【請求項4】
前記突出方向は、反対する第1の方向と第2の方向とを含み、
複数の前記屈曲対のうち、一部の前記屈曲対は前記第1の方向に突出し、他の一部の前記屈曲対は前記第2の方向に突出している
ことを特徴とする請求項3に記載の接触片構造。
【請求項5】
各前記屈曲対において、前記第1の屈曲部の上端が前記第2の屈曲部の開口に収容されるように、前記第2の屈曲部の開口のサイズは、前記第1の屈曲部の上端のサイズより大きい
ことを特徴とする請求項2に記載の接触片構造。
【請求項6】
各前記屈曲部の形状は、台形、長方形、正方形、五角形、六角形、および八角形のいずれかである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の接触片構造。
【請求項7】
各前記接触片部は、積層された複数の接触片を含み、隣接する前記接触片の間には隙間が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の接触片構造。
【請求項8】
前記接触片部は、前記接触片の積層方向に複数の前記隙間が設けられ、複数の前記隙間のサイズは異なる
ことを特徴とする請求項7に記載の接触片構造。
【請求項9】
前記隙間内に配置され、少なくとも1つの前記接触片に接続される突起をさらに備える
ことを特徴とする請求項7に記載の接触片構造。
【請求項10】
前記突起は、隣接する前記屈曲対の間の少なくとも1つの前記接触片部の隙間に設けられる
ことを特徴とする請求項9に記載の接触片構造。
【請求項11】
前記突起は複数であり、複数の前記突起は、少なくとも1つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられ、
1つの前記接触片部において、前記突起は、前記突出方向において整列されるか、または、前記突起は、前記突出方向においてずれるか、または、前記突起の一部は、前記突出方向において整列される
ことを特徴とする請求項10に記載の接触片構造。
【請求項12】
前記突起は、2つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられる
ことを特徴とする請求項10または11に記載の接触片構造。
【請求項13】
2つの前記接触片部に設けられた前記突起の数は、同一または異なる
ことを特徴とする請求項12に記載の接触片構造。
【請求項14】
2つの前記接触片部に設けられた前記突起は、前記突出方向において整列される、またはずれる
ことを特徴とする請求項13に記載の接触片構造。
【請求項15】
前記突起は、一方の前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間のみに設けられる
ことを特徴とする請求項10または11に記載の接触片構造。
【請求項16】
前記突出方向において、前記突起のサイズは前記隙間のサイズ以下である
ことを特徴とする請求項9に記載の接触片構造。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の接触片構造を備えることを特徴とする磁気保持リレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、リレー技術の分野に関し、特に、接触片構造および磁気保持リレーに関する。
【背景技術】
【0002】
磁気保持リレーは、回路をオン/オフする自動スイッチである。磁気保持リレーは、接触片構造およびコイルを備えており、接触片構造は少なくとも2つの接触片を有し、一方の接触片には可動接点が設けられ、他方の接触片には固定接点が設けられる。コイルに正パルス電圧が印加されると、可動接点と固定接点が接触され、回路がオンになり、コイルに逆パルス電圧が印加されると、可動接点と固定接点が切断され、回路がオフになる。
【0003】
関連技術では、回路内で短絡が発生しやすいため、短絡電流が可動接点と固定接点を通過する際に発生する反発力に抵抗し、両者が切断されにくくなるように、磁気保持リレーの短絡電流に対する耐性を向上させる、つまり、可動接点と固定接点との間の接触圧力を増大させる必要がある。しかし、関連技術では、可動接点と固定接点との間の接触圧力を効果的に増大させることはできなかった。
上記の背景技術の部分に開示された上記の情報は、本開示の文脈の理解を促進することのみを目的としており、したがって、当業者に既に知られている関連技術を構成しない情報が含まれる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施例は、可動接点と固定接点との間の接触圧力を効果的に増加させることができ、それによって短絡電流に効果的に抵抗できる接触片構造を提供する。
本開示の一態様によれば、2つの並べる可動接触子を含む接触片構造が提供され、各前記可動接触子は、接触片部、可動接点、および固定接点を含む。
【0005】
可動接点と固定接点は、前記接触片部の対向する両端に設けられ、前記可動接点と前記固定接点が閉じると、2つの前記可動接触子が並列回路構造を形成するように、一方の前記可動接触子における前記可動接点と前記固定接点は、他方の前記可動接触子における前記固定接点と前記可動接点にそれぞれ対応される。各前記接触片部は、少なくとも1つの屈曲部を有し、2つの前記接触片部の前記屈曲部は1対1に対応して配置されて屈曲対を形成し、各前記屈曲対において、2つの前記屈曲部の上端は平行であり、且つ2つの前記屈曲部は同じ突出方向に突出し、2つの前記屈曲部の間の第1の間隔は、2つの前記接触片部の両端の間の第2の間隔よりも小さい。
【0006】
本開示のいくつかの実施例では、前記突出方向において、前記第1の屈曲部の少なくとも一部は、前記第2の屈曲部の突出した部分によって形成される空間内に収容される。
【0007】
本開示のいくつかの実施例では、前記屈曲対の数は複数であり、隣接する前記屈曲対の間に位置する2つの前記接触片部の間には第3の間隔が設けられ、前記第3の間隔は、前記第1の間隔より大きい。
【0008】
本開示のいくつかの実施例では、前記突出方向は、反対する第1の方向と第2の方向とを含み、複数の前記屈曲対のうち、一部の前記屈曲対は前記第1の方向に突出し、他の一部の前記屈曲対は前記第2の方向に突出している。
【0009】
本開示のいくつかの実施例では、各前記屈曲対において、前記第1の屈曲部の上端が前記第2の屈曲部の開口に収容されるように、前記第2の屈曲部の開口のサイズは、前記第1の屈曲部の上端のサイズよりも大きい。
【0010】
本開示のいくつかの実施例では、各前記屈曲部の形状は、台形、長方形、正方形、五角形、六角形、八角形のいずれかである。
【0011】
本開示のいくつかの実施例では、各前記接触片部は、積層された複数の接触片を含み、隣接する前記接触片の間には隙間が設けられている。
【0012】
本開示のいくつかの実施例では、前記接触片部は、前記接触片の積層方向に複数の前記隙間が設けられ、複数の前記隙間のサイズは異なる。
【0013】
本開示のいくつかの実施例では、接触片構造は、前記隙間内に配置され、少なくとも1つの前記接触片に接続される突起をさらに備える。
【0014】
本開示のいくつかの実施例では、前記突起は、隣接する前記屈曲対の間の少なくとも1つの前記接触片部の隙間に設けられる。
【0015】
本開示のいくつかの実施例では、前記突起は複数であり、複数の前記突起は、少なくとも1つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられ、1つの前記接触片部において、前記突起は、前記突出方向において整列されるか、または、前記突起は、前記突出方向においてずれるか、または、前記突起の一部は、前記突出方向において整列される。
【0016】
本開示のいくつかの実施例では、前記突起は、2つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられる。
【0017】
本開示のいくつかの実施例では、2つの前記接触片部に設けられた前記突起の数は、同一または異なる。
【0018】
本開示のいくつかの実施例では、2つの前記接触片部に設けられた前記突起は、前記突出方向において整列される、またはずれる。
【0019】
本開示のいくつかの実施例では、前記突起は、一方の前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間のみに設けられる。
【0020】
本開示のいくつかの実施例では、前記突出方向において、前記突起のサイズは前記隙間のサイズ以下である。
【0021】
本開示の一実施形態は、また、上記実施形態のいずれかで説明した接触片構造を含む磁気ラッチリレーを提供する。
【0022】
上記の技術的案から分かるように、本開示は、以下の利点及び積極的な効果のうちの少なくとも1つを有する。
【0023】
本開示の実施例では、接触片部に屈曲対が設けられており、各屈曲対における2つの屈曲部の間の第1の間隔が、2つの接触片部の両端の間の第2の間隔より小さいため、2つの接触片部の間の距離が減少され、2つの可動接触子によって形成される並列回路構造では、同じ方向の電流が引き合って電気力が発生するため、2つの接触片部の間の距離が減少されば、2つの接触片部の電気力を増加させることができる。それと共に、各屈曲対において屈曲部の上端が平行であり、電気力の水平成分が減少される。それと共に、屈曲部は接触片部の有効長を増加させ、2つの接触片部の電気力をさらに増加させることができ、それにより可動接点と固定接点との間の接触圧力を効果的に増加させ、両者が切断されにくくなり、短絡電流に効果的に抵抗できる。また、屈曲対を配置することにより、短絡電流の大きさに応じて接触片が受ける電気力を柔軟に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の上記および他の特徴および利点は、添付の図面を参照して本開示の例示的な実施例を詳細に説明することによって、より明らかになるであろう。
【
図1】
図1は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造の概略正面図である。
【
図2】
図2は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造の概略的な三次元構造図である。
【
図3】
図3は、本開示のいくつかの実施例に示される、別の視点からの接触片構造の概略的な三次元構造図である。
【
図4】
図4は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造における1つの可動接触子の概略構造図である。
【
図6】
図6は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造におけるもう1つの可動接触子の概略構造図である。
【
図8】
図8は、本開示のいくつかの実施例に示される可動接触子の分解概略図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施例における突起を備えた接触片構造の概略正面図である。
【
図11】
図11は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造の概略正面図である。
【
図13】
図13は、本開示のいくつかの実施例に示される磁気保持リレーの三次元概略図である。
【
図14】
図14は、本開示のいくつかの実施例に示される、カバーが取り外された磁気保持リレーの概略上面図である。
【
図15】
図15は、本開示のいくつかの実施例に示される、カバーおよび固定ブラケットが取り外された磁気保持リレーの概略的な三次元構造図である。
【
図16】
図16は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造の概略正面図である。
【
図18】
図18は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造の概略的な三次元構造図である。
【
図19】
図19は、本開示のいくつかの実施例に示される可動接触子の分解概略図である。
【
図20】
図20は、本開示の他の実施形態に示される接触片構造の概略正面図である。
【
図22】
図22は、本開示の他の実施形態による接触片構造の概略正面図である。
【
図24】
図24は、本開示のいくつかの実施例に示される接触片構造の概略正面図である。
【
図26】
図26は、本開示のいくつかの実施例に示される磁気保持リレーの三次元概略図である。
【
図27】
図27は、本開示のいくつかの実施例に示される、カバーが取り外された磁気保持リレーの概略上面図である。
【
図28】
図28は、本開示のいくつかの実施例に示される、カバーおよび固定ブラケットが取り外された磁気保持リレーの概略的な三次元構造図である。
【符号の説明】
【0025】
100 接触片構造;1、1’可動接触子;11、11’接触片部;111 第1の屈曲部;111’第2の屈曲部;112、112’接触片;1121 隙間;12、12’ 可動接点;13、13’固定接点;14 突起;141 中心軸;151 第1の可動接触子引出片;152 第2の可動接触子引出片;16、16’圧力ばね;200 ハウジング;21 ベース; 22 カバー; 300 磁気回路構造; 31 コイルアセンブリ; 311 コイルフレーム; 312 コイル; 32 ヨークアセンブリ; 321 第1のヨーク; 322 第2のヨーク; 33 永久磁石; 331 回転軸; 34 アーマチュア; 400 プッシュカード; 500 固定フレーム; X 水平方向; Y 突出方向; Y1 第1の方向; Y2 第2の方向; d1 第1の間隔; d2 第2の間隔; d3 第3の間隔; h1 突起のサイズ; h2 隙間のサイズ。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、図面を参照して、例示的な実施形態についてより詳細に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は様々な形態で実施することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されると理解されるべきではない。対照的に、これらの実施形態は、本開示を包括的かつ完全にし、例示的な実施形態の構想を当業者に全面的に伝達するように提供される。図中の同一の符号は同一または類似の構成を示しており、その詳細な説明は省略する。
【0027】
本開示の実施例は、接触片構造100を提供する。
図1に示されるように、接触片構造100は、2つの並べる可動接触子1、1’を含む。2つの可動接触子1、1’は同じ構造を有する。各可動接触子1、1’は、接触片部11、11’、可動接点12、12’、および固定接点13、13’を備え、可動接点12、12’と固定接点13、13’は、接触片部11、11’の対向する両端に設けられている。可動接点12、12’と固定接点13、13が閉じると、2つの可動接触子1、1’が並列回路構造を形成するように、一方の可動接触子1における可動接点12と固定接点13は、他方の可動接触子1’における固定接点13’と可動接点12’にそれぞれ対応される。各接触片部11、11’は、少なくとも1つの屈曲部を有し、2つの接触片部11、11’の屈曲部は1対1に対応して配置されて屈曲対を形成する。各屈曲対において、2つの屈曲部の上端は平行であり、且つ2つの屈曲部は同じ突出方向Yに沿って突出し、2つの屈曲部の間の第1の間隔d1は、2つの接触片部11、11’の両端の間の第2の間隔d2よりも小さい。
【0028】
本開示の実施例の接触片構造100では、接触片部11、11’に屈曲対が設けられており、各屈曲対における2つの屈曲部の間の第1の間隔d1が、2つの接触片部11、11’の両端の間の第2の間隔d2より小さいため、2つの接触片部11、11’の間の距離が減少され、2つの可動接触子1、1’によって形成される並列回路構造では、同じ方向の電流が引き合って電気力が発生するため、2つの接触片部11、11’の間の距離が減少されば、2つの接触片部11、11’の電気力を増加させることができ、各屈曲対における2つの屈曲部の上端が平行であり、電気力の水平成分が減少され、さらに2つの接触片部11、11’の電気力を増加させることができ、それにより、可動接点12、12’と固定接点13’、31との間の接触圧力を効果的に増加させ、両者が切断されにくくなり、短絡電流に効果的に抵抗できる。
【0029】
以下、本開示の実施例に係る接触片構造100について詳細に説明する。
【0030】
いくつかの実施例では、
図1~
図4に示すように、可動接触子1を例に挙げて説明する。可動接触子1の接触片部11は、積層された複数の接触片112を含み、隣接する接触片112の間には隙間1121が設けられている。2つの接触片部11、11’における可動接点12、12’と固定接点13’、13とが互いに接触できるように、可動接点12と固定接点13は積層された複数の接触片112の両端をそれぞれ通過することができる。
【0031】
いくつかの実施例では、
図1および
図2に示すように、第1の屈曲部111は、接触片部11を屈曲させることにより形成され、第1の屈曲部111は、突出方向Yに沿って突出することができる。突出方向Yは、接触片部11の表面に垂直な方向として理解でき、
図1に示すように、突出方向Yは、反対する第1の方向Y1と第2の方向Y2とを含む。屈曲対が1つの場合、屈曲対は第1の方向Y1に突出してもよいし、第2の方向Y2に突出してもよい。複数の屈曲対がある場合、複数の屈曲対はすべてが第1の方向Y1に突出してもよいし、すべてが第2の方向Y2に突出してもよいし、または屈曲対の一部が第1の方向Y1に突出し、屈曲対の他の部分が第2の方向Y2に突出してもよいし、特に限定されない。複数の屈曲対がある場合、複数の屈曲対の突出方向Yは同一ではない可能性があり、
図1に示すように、
図1の左側と右側に位置する屈曲対の突出方向Yは異なり、左側に位置する屈曲対の突出方向Yは第1の方向Y1であり、右側に位置する屈曲対の突出方向Yは第2の方向Y2である。したがって、本開示の実施例で説明する屈曲対の突出方向Yは、該屈曲対が突出する方向を指し、例えば、左側の屈曲対の突出方向Yは、第2の方向Y2ではなく、第1の方向Y1である。
【0032】
図4に示すように、接触片部11は積層された複数の接触片112を含むため、各接触片112の屈曲部の開口のサイズは異なっていてもよい。開口のサイズは、屈曲部の開口の水平方向Xにおけるサイズとして理解できる。水平方向Xは、接触片112の延在方向であって、突出方向Yに垂直する方向として定義することができる。
いくつかの実施例では、突出方向Yにおいて、各屈曲対における2つの屈曲部の間の第1の間隔d1は、2つの接触片部の両端の間の第2の間隔d2よりも小さいように、第1の屈曲部111の少なくとも一部は、第2の屈曲部111’の突出した部分によって形成される空間(図示せず)内に収容される。
【0033】
いくつかの実施例では、
図3および
図4に示すように、接触片部11において、積層された複数の接触片112はそれぞれ、1つのサブ屈曲部を有しており、突出方向Yに沿った複数のサブ屈曲部の開口のサイズは徐々に大きくなる。複数のサブ屈曲部は共同して接触片部11の屈曲部を形成する。
【0034】
いくつかの実施例では、
図1に示すように、各屈曲対において、第1の屈曲部111の上端が第2の屈曲部111’の開口に収容できるように、第2の屈曲部111’の開口のサイズは、第1の屈曲部111の上端のサイズよりも大きい。
【0035】
具体的には、屈曲部の開口のサイズとは、屈曲部の開口の水平方向Xに沿ったサイズを指し、屈曲部の上端のサイズとは、屈曲部の上端の水平方向Xにおける最大のサイズを指す。これにより、第1の屈曲部111の先端を第2の屈曲部111’の開口内に収容することができ、屈曲対における2つの屈曲部の間の第1の間隔d1を小さくすることができる。この第1の間隔d1は、屈曲対における第1の屈曲部111の上端と第2の屈曲部111’の下端との間の距離として理解できる。ここで、第1の屈曲部111の上端とは、突起した部分の上端を指し、第2の屈曲部111’の下端とは、突起した部分の第1の屈曲部111に最も近い位置を指す。したがって、2つの接触片部11、11’の両端の間の第2の間隔d2に比べて、第1の間隔d1は短くなる。ここで、2つの接触片部11、11’の両端の間の第2の間隔d2は、接触片部11、11’の可動接点12、12’および固定接点13、13’を有する両端の間の距離として理解できる。
【0036】
2つの可動接触子1、1’が通電されると、可動接点12と固定接点13’が吸着され、可動接点12’と固定接点13が吸着されて、2つの可動接触子1、1’は並列回路を形成し、2つの接触片部11、11’に流れる電流は同じ方向である。同じ方向の電流が引き合う原理により、2つの接触片部11、11’は必ず互いに引き合うことになるが、屈曲部において2つの接触片部11、11’の第1の間隔d1が小さくなり、2つの接触片部11、11’が互いに引き合う電気力が増大され、それと共に、屈曲部は接触片部11、11’の有効長を増加させ、可動接点12、12’と固定接点13’、13との間の接触圧力を増加させ、可動接点12、12’と固定接点13’、13が短絡電流による反発力を受けて離間されることを防止し、短絡電流に耐えて回路動作の安定性を確保することができる。
【0037】
実際、電気力はアンペール力(ローレンツ力)によって形成される。2つの可動接触子1、1’は2本の並べる導線とみなすことができ、可動接触子1、1’が通電されると、2つの接触片部11、11’は、その周囲に磁界を生成し、電流の流れと磁界の作用により、一方の接触片部11は他方の接触片部11’のアンペア力を受けて、両者は互いに引き合い、両者が互いに引き合うことにより、両端の可動接点12、12’と静電接点13’、13との接触圧力を増加させ、両者がより強固に吸着される。
【0038】
しかしながら、いくつかの実施例では、可動接触子1を例に挙げると、接触片部11の接触片112はある程度の可撓性を有し、すなわち、接触片112は剛性が低い。これは、接触片112が押されて可動接点12と他方の接触片部11’の固定接点13’とが通電して閉じる際に、接触片112がオーバートラベルを引き起こすことができるある程度の弾性を有することにより、可動接点12と他方の接触片部11’の固定接点13’との間の接触をより安定させ、弾きにくくするためである。しかしながら、接触片112がある程度の可撓性を有しているからこそ、接触片112が電気力を受けると、接触片112はその中間部分を支点として他方の接触片112’に近づく方向に曲がることになり、この中間部分の変形量が大きいため、接触片112の両端の部分が反対方向に浮き上がる。
図11および
図14に示すように、接触片構造100の可動接触子1、1’は、圧縮ばね16、16’をさらに含み、可動接触子1を例に挙げると、圧縮ばね16の一端は可動接点12に接続され、他端は磁気保持リレーのプッシュカード400に接続される。接触片112の両端の部分が浮き上がる場合、すなわち、可動接触子1の両端が浮き上がる場合、圧縮バネ16が駆動されて移動し、圧縮バネ16の動きがプッシュカード400を駆動して移動し、磁気保持リレー全体が不安定な状態になり、磁気保持リレーの電気的性能に影響を与える可能性がある。上記の状況を回避するために、本開示の実施例では、屈曲対の数が複数に設定される場合、隣接する屈曲対の間に位置する2つの接触片部11、11’は、第3の間隔d3を有し、第3の間隔d3は、第1の間隔d1よりも大きい。
【0039】
すなわち、2つの接触片部11、11’における隣接する2つの屈曲対の間に位置する直線部分の間の距離は、1つの屈曲対における2つの屈曲部の間の距離よりも大きくすることで、直線部分が受ける電気力は、屈曲部が受ける電気力より小さく、可動接点12、12’および固定接点13、13’が設けられた接触片部11、11’の両端が受ける電気力より大きく、その変形量が小さくなり、過度の変形による接触片部11、11’の両端の浮き上がりが回避される。同時に、接触片部11の複数の接触片112の間に隙間1121が存在するため、接触片部11では、各接触片112の変形が相互に影響を及ぼさない、すなわち重なり合わず、接触片部11全体が過度に変形して可動接点12と固定接点13’との間の接触圧力に影響を与えることがさらに防止される。接触片部11’は接触片部11と同様であるため、説明を省略する。
【0040】
いくつかの実施例では、2つの接触片部11、11’における隣接する2つの屈曲対の間に位置する直線部分の間の第3の間隔d3は、2つの接触片部11、11’の両端(可動接点12、12’および固定接点13、13’が設けられている両端)の間の第2の間隔d2以下であってもよい。これにより、直線部分が受ける電気力は、可動接点12、12および固定接点13、13’に加えて、それらの間の接触圧を高めることができる。
【0041】
いくつかの実施例では、接触片112、112’の可撓性が比較的大きい場合、2つの接触片部11、11’における隣接する2つの屈曲対の間に位置する直線部分の間の第3の間隔d3は、2つの接触片部11、11’の両端(可動接点12、12’および固定接点13、13’が設けられている両端)の間の第2の間隔d2よりも大きくすることで、電気力を受けたときに接触片112、112’が過度に変形して接触片112、112’の両端が浮き上がることをさらに防止できる。
【0042】
いくつかの実施例において、屈曲部の形状は、台形、長方形、正方形、およびその他の多角形のいずれであってもよい。
図1に示すように、本開示の実施例では、接触片部11、11’の屈曲部は台形であり、複数の屈曲部の上端は水平方向Xに沿って延びており、すなわち複数の屈曲部の上端は平行であるので、2つの屈曲部が受ける電気力は、それぞれその自体に対して垂直となり、斜め方向の電気力が発生しない。これにより、電気力の水平方向Xに沿った成分が小さくなり、各接触片部11、11’が受ける電気力が増加する。引き続き
図1を参照すると、複数の屈曲部の側壁も互いに平行することができ、その結果、2つの接触片部11、11’が互いに引き合う力が最大化され、電気力がさらに増大する。
【0043】
いくつかの実施例では、屈曲部の形状は、長方形、正方形およびその他の多角形であってもよく、多角形は、五角形、六角形、八角形などであってもよく、各屈曲対における2つの屈曲部の上端が互いに平行であることを保証すればよい。
【0044】
いくつかの実施例では、隣接する屈曲対は異なる形状を有する。例えば、第1の屈曲対における2つの屈曲部の形状は台形であり、隣接する第2の屈曲対における2つの屈曲部の形状はいずれも正方形であり、隣接する第3の屈曲対における2つの屈曲部の形状はいずれも長方形であり、隣接する第4の屈曲対における2つの屈曲部はいずれも多角形である。
【0045】
いくつかの実施例では、各屈曲対における屈曲部の形状は、互いに異なってもよい。例えば、1つの屈曲対における第1の屈曲部111は台形であり、第2の屈曲部111’は正方形であり、1つの屈曲対における第1の屈曲部111は長方形であり、第2の屈曲部111’は五角形である。屈曲対における屈曲部の形状が同一であっても異なっていても、その上端は互いに平行であり、当業者は実際の状況に応じて選択することができ、ここでは特に限定されない。
【0046】
いくつかの実施例では、製造を容易にし、接触片112、112’の耐用年数を延ばすために、屈曲部の上端と2つの側壁とは円弧状に移行している。
【0047】
いくつかの実施例では、
図1に示すように、接触片部11を例に挙げると、積層方向に複数の隙間1121を有し、複数の隙間1121のサイズは異なる。つまり、複数の隙間1121は、突出方向Yにおけるサイズが異なる。
【0048】
具体的には、
図1に示すように、接触片部11を例に挙げて説明する。接触片部11の複数の接触片112間の隙間1121は、可動接点12と固定接点13が設けられる接触片部11の両端の間に位置しており、この隙間1121は隣接するサブ屈曲部間に形成されるため、隙間1121のサイズはサブ屈曲部の屈曲の程度に応じて決定することができる。したがって、本開示の実施例に係る接触片構造100は、各接触片112間の隙間1121のサイズを柔軟に調整することができる。屈曲の程度は、サブ屈曲部の突出方向Yに沿った上壁から開口までの寸法として把握できる。複数の接触片112の間に隙間1121を設けることにより、各接触片112が電気力により変形した際に、各接触片112の変形が相互に影響を及ぼさず、受ける電気力の安定性が確保される。また、短絡電流の大きさに応じて、屈曲対の数、屈曲部の屈曲の程度を変更したり、各屈曲対における屈曲部の間の第1の間隔d1を変更することにより、接触片112、112’が受ける電気力の大きさを柔軟に調整することができる。
【0049】
いくつかの実施例では、
図4~12に示すように、接触片構造100は、隙間1121内に配置され、少なくとも1つの接触片112、112’に接続される突起14をさらに含む。隙間1121に突起14が設けられており、電気力により接触片112、112’が変形する際、突起14は接触片112、112’の変形部分に抵抗することができ、つまり、突起14により、接触片112、112’の変形量を低減することができる。接触片112、112’が可撓性を有する場合に、突起14は、接触片112、112’が過度に変形して接触片112、112’の両端の部分が浮き上がることを防止し、可動接点12、12’と固定接点13’、13との間の接触圧力の安定性を確保し、可動接点12、12’と固定接点13’、13が短絡電流による反発力を受けて離間されることを防止する。
【0050】
このうち、突起14は、溶接、ねじ止め、または接着によって接触片112(接触片112を例に挙げる)に接続されることができ、突起14の片側が一方の接触片112に接続されてもよく、突起14の対向する両側が隣接する2つの上下の接触片112に接続されてもよく、または、突起14と接触片112とが一体に形成されてもよい。突起14の材料は、接触片112の材料と同じであっても異なっていてもよい。突起14の材質は、導電性の金属であってもよいし、絶縁性の材料であってもよい。さらに、突起14は、大きな剛性を有することができ、変形する接触片112に対して大きな抵抗作用を発揮してその変形を防止することができる。もちろん、突起14はある程度の可撓性を有することができ、電気力により接触片112が変形する際に、突起14が他方の接触片112に突き当てるときに緩衝の役割を果たすことができ、接触片112の耐用年数を延ばすことができる。突起14と接触片112’との間の関係は上記と同じであるため、ここでは繰り返さない。
【0051】
突起14に対する上述の接続方法および特性に関しては、当業者が実際の状況に応じて選択することができ、ここで特別な制限はない。
【0052】
いくつかの実施例では、
図5、
図7、
図10および
図12に示すように、突起14は、隣接する屈曲対の間の少なくとも1つの接触片部11、11’の隙間1121に設けられる。すなわち、突起14は、隣接する屈曲対の間に位置する直線部分の接触片112、112’の隙間1121に設けられる。上記の実施例に基づいて、接触片112を例に挙げると、接触片112が可撓性を有する場合、接触片112は電気力によって変形し、且つ隣接する屈曲対の間に位置する直線部分の変形量はより大きく、直線部分の接触片112間の隙間1121に突起14を配置することにより、この変形を大幅に低減することができ、すなわち、直線部分の大きな変形により接触片部11の両端が浮き上がる事態が回避され、可動接点12と他方の接触片部11’の固定接点13’との間の接触圧力の安定性を確保することができる。
【0053】
いくつかの実施例では、
図6および
図7に示すように、突起14は複数あり、複数の突起14は、少なくとも1つの接触片部11、11’の接触片112、112’の隙間1121に配置される。このうち、一方の接触片部11では、突起14が突出方向Yにおいて整列されており、あるいは、突起14が突出方向Yにおいてずれており、あるいは、突起14の一部が突出方向Yにおいて整列され、突起14の他の部分が突出方向Yにおいてずれている。
【0054】
このうち、複数の突起14が突出方向Yにおいて整列されることは、突起14の延在方向における突起14の中心軸141が突出方向Yにおいて整列されることとして把握できる。接触片112、112’の可撓性が高い場合には、
図9に示すように、複数の突起14は、複数の接触片112、112’の各隙間1121に設けることができ、また最も変形しやすい部分(例えば、隣接する2つの屈曲対の間の直線部分)に設けることができ、突起14は突出方向Yに整列しており、これによりこの部分の変形を最小限に抑えることができる。接触片部11、11’の可撓性が低い場合には、1つの隙間1121に複数の突起14を設けることができ、複数の突起14は、1つの隙間1121内に水平方向Xに沿って配置され、すなわち複数の突起14は、突出方向Yにずれて配置されており、これにより、電気力を受けたときに接触片112、112’を均等に変形させたり、変形させなかったりすることができる。接触片112を例に挙げると、接触片112の変形に応じて、各接触片112の複数の隙間1121に複数の突起14を設け、各隙間1121に複数の突起14を設けることもでき、当業者であれば、実際の状況に応じて設定ことができ、ここでは特に限定されない。もちろん、コスト削減や製造工程の簡略化のために、突起14の数や配置位置が接触片112の変形要件を満たす場合、突起14の数は少ないほど好ましい。
【0055】
いくつかの実施例では、
図8および
図9に示すように、突起14は、2つの接触片部11、11’の複数の接触片112、112’の隙間1121に設けられる。
【0056】
上記実施例によれば、2つの可動接触子1、1’の接触片部11、11’の複数の接触片112、112’の隙間1121に、突起14を設けることができる。いくつかの実施例では、2つの接触片部11、11’に設けられる突起14の数は同じであっても異なっていてもよく、2つの接触片部11、11’における突起14の位置は同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施例では、製造工程を簡略化するために、2つの接触片部11、11’に設けられる突起14の数および位置は同じである。当業者であれば、実際の状況に応じて設定することができ、ここでは特に限定されない。
【0057】
いくつかの実施例では、2つの接触片部11、11’に設けられた突起14は、突出方向Yにおいて整列またはずれて配置されている。2つの接触片部11、11’に位置する突起14の中心軸141は、突出方向Yにおいて整列されてもよいし、ずれて配置されていてもよく、当業者であれば、接触片112、112’の実際の状況に応じて設定することができ、ここでは特に限定されない。
【0058】
いくつかの実施例では、突起14は、一方の接触片部11、11’における複数の接触片112、112’の隙間1121のみに設けられる。
図4~
図7に示すように、突起14は、一方の接触片部11のみに設けられてもよい。例えば、この接触片部11の接触片112は可撓性が高く、突起14を設けることにより、接触片112が大きく変形することを防止できる。
【0059】
いくつかの実施例では、突出方向Yにおいて、突起14のサイズh1は、隙間1121のサイズh2以下である。
【0060】
具体的には、
図10に示すように、突出方向Yにおいて、突起14のサイズh1は、隙間1121のサイズh2よりも小さい。接触片112を例に挙げると、突起14の一方の側は接触片112に接続され、他方の側は隣接する接触片112との間に隙間を有する。接触片112が電気力を受けたときに、突起14は、すぐに他方の接触片112に当接するのではなく、接触片112がある程度変形することを許容してからその変形を阻止する。この場合、接触片112をオーバートラベルさせることができ、可動接点12と他方の接触片部11’の固定接点13’との間の接触圧力が増加する。接触片112の変形能力に応じて、突出方向Yにおける突起14のサイズh1を適切に調整することができ、さらに、突起14と隣接する接触片112との間の隙間のサイズを調整することができ、接触片112の変形量を柔軟に調整することができるので、可動接点12と固定接点13’との間の接触圧力が最適な値となる。突起14の突出方向Yにおける具体的なサイズは、接触片112の変形量や短絡電流の大きさ等の実際の状況に応じて設定することができ、ここでは特に限定されない。
【0061】
したがって、短絡電流の大きさに応じて、突起14のサイズ、個数、位置等を変更することができ、接触片112、112’が受ける電気力の大きさを柔軟に調整することができ、可動接点12、12’と固定接点13’、13との間の接触圧力が過大または過小にならないようにする。
【0062】
いくつかの実施例では、
図11に示すように、接触片構造100における各可動接触子1は、第1の可動接触子引出片151と第2の可動接触子引出片152とをさらに含む。第1の可動接触子引出片151の一端は固定接点13に接続され、他端は外部負荷に接続される。第2の可動接触子引出片152の一端は固定接点13’に接続され、他端は外部負荷に接続される。
【0063】
要約すると、本開示の実施例における接触片構造100では、接触片部11、11’に屈曲対が設けられており、各屈曲対における2つの屈曲部の間の第1の間隔d1が、2つの接触片部11、11’の両端の間の第2の間隔d2より小さいため、2つの接触片部11、11’の間の距離が減少され、2つの可動接触子1、1’によって形成される並列回路構造では、同じ方向の電流が引き合って電気力が発生するため、2つの接触片部11、11’の間の距離が減少されば、2つの接触片部11、11’の電気力を増加させることができる。それと共に、各屈曲対における2つの屈曲部の上端が平行であり、電気力の水平成分が減少される。それと共に、屈曲部は接触片部11、11’の有効長を増加させ、2つの接触片部11、11’の電気力をさらに増加させることができ、それにより、可動接点12、12’と固定接点13’、31との間の接触圧力を効果的に増加させ、両者が切断されにくくなり、短絡電流に効果的に抵抗できる。
【0064】
図13~
図15に示すように、本開示の実施例は、ハウジング200、上記実施例のいずれかで説明した少なくとも1つの接触片構造100、磁気回路構造300、プッシュカード400および固定フレーム500を含む磁気保持リレーをさらに提供する。
【0065】
そのなか、
図13~
図15に示すように、ハウジング200は、ベース21とカバー22とを備える。接触片構造100および磁気回路構造300は、いずれもベース21に取り付けられ、固定フレーム500は磁気回路構造300に取り付けられ、カバー22を覆って、接触片構造100、磁気回路構造300、プッシュカード400、および固定フレーム500を、このハウジング200内に収容することができる。
いくつかの実施例では、磁気回路構造300は、コイルアセンブリ31、ヨークアセンブリ32、回転永久磁石33、およびアーマチュア34を含む。コイルアセンブリ31は、コイルフレーム311とコイル312とを備える。コイル312は、コイルフレーム311に巻回される。ヨークアセンブリ32は、第1のヨーク321と第2のヨーク322とを備える。第1のヨーク321および第2のヨーク322は、コイルフレーム311の軸方向両側に位置し、また、第1のヨーク321および第2のヨーク322は、ベース21に固定されている。回転永久磁石33はコイル312の一側に配置され、永久磁石33は回転軸上に配置され、永久磁石は回転軸331を中心に回転することができる。アーマチュア34は2つであり、永久磁石33の両側にそれぞれ配置されている。各アーマチュア34の一端は永久磁石33の一端に接続され、他端はプッシュカード400に接続されている。プッシュカード400の一端は、接触片構造100の圧縮バネ16に接続されている。アーマチュア34は、永久磁石33と一体的に形成することができる。永久磁石33は磁石鋼とも呼ばれる。
【0066】
コイル312に順方向のパルス電圧が印加されると、コイル312、ヨークアセンブリ32および永久磁石33は磁場を形成し、永久磁石33は回転軸331を中心に回転し、第1の回転位置に留まる。それに応じてアーマチュア34が回転し、永久磁石33とともに第1の回転位置に留まる。アーマチュア34はプッシュカード400を駆動して移動し、プッシュカード400は圧縮バネ16を駆動して移動し、その結果、接触片構造100の可動接点12、12’と固定接点13’、13とは接触する。順方向のパルス電圧を除去しても、永久磁石33の磁力はまだ存在しているため、可動接点12、12’と固定接点13’、13とは長時間にわたってオン状態を維持することができる。
【0067】
コイル312に逆方向のパルス電圧が印加されると、コイル312、ヨークアセンブリ32および永久磁石33は、上述した順方向のパルス電圧によって形成される磁場とは逆の磁場を形成し、永久磁石33は回転軸331を中心に逆方向に回転し、第2の回転位置に留まる。それに応じてアーマチュア34が回転し、永久磁石33とともに第2の回転位置に留まる。アーマチュア34はプッシュカード400を駆動して移動し、プッシュカード400は圧縮バネ16を押して移動し、その結果、接触片構造100の可動接点12、12’が固定接点13’、13から離間される。逆方向のパルス電圧を除去しても、永久磁石33の磁性はまだ存在しているため、再び順方向のパルス電圧が印加されて、可動接点12、12’と固定接点13’、13が閉じるまで、可動接点12、12’と固定接点13’、13は長時間にわたってオフ状態を維持することができる。
【0068】
いくつかの実施例では、
図13および
図15に示すように、磁気保持リレーは2組の接触片構造100を含むことができる。2組の接触片構造100はコイル312の両側に配置されている。各組の接触片構造100の圧縮バネ16、16’は、ともにプッシュカード400に接続されており、その結果、2組の接触片構造100の可動接点12、12’と固定接点13’、13とは同時にオンオフできるので、2組の接触片構造100のオンオフ状態が同じになり、制御が容易になる。接触片構造100を2組配置することにより、磁気保持リレーの引出端数を増やすことができ、より多くの負荷を接続することができ、磁気保持リレーの利用率を向上させる。
【0069】
もちろん、いくつかの実施例では、磁気保持リレーには、3組、4組、5組など、より多くの組の接触片構造100を設けることもできる。当業者は実際の需要と条件に応じて設置することができ、ここでは特に限定されない。
【0070】
接触片構造100は、上記実施例のいずれかで説明した接触片構造100を採用するため、接触片構造100の具体的な構造については、上記実施例のいずれかの説明を参照することができ、ここでは再度説明しない。
【0071】
要約すると、本開示の実施例に係る磁気保持リレーは、上記いずれかの実施例に係る接触片構造100を備え、接触片部11、11’に屈曲対が設けられており、各屈曲対における2つの屈曲部の間の第1の間隔d1が、2つの接触片部11、11’の両端の間の第2の間隔d2より小さいため、2つの接触片部11、11’の間の距離が減少され、2つの可動接触子1、1’によって形成される並列回路構造では、同じ方向の電流が引き合って電気力が発生するため、2つの接触片部11、11’の間の距離が減少されば、2つの接触片部11、11’の電気力を増加させることができる。それと共に、各屈曲対における2つの屈曲部の上端が平行であり、電気力の水平成分が減少される。それと共に、屈曲部は接触片部11、11’の有効長を増加させ、2つの接触片部11、11’の電気力をさらに増加させることができ、それにより、可動接点12、12’と固定接点13’、31との間の接触圧力を効果的に増加させ、両者が切断されにくくなり、短絡電流に効果的に抵抗できる。
【0072】
また、関連技術では、接触片の剛性が異なるため、接触片に電源が投入されると、同じ方向の電流が互いに引き合い、電気力を受けて接触片が変形してしまう。変形が大きい場合、接触片の両端が浮き上がる傾向があり、それによって可動接点と固定接点との間の接触圧力が低下し、短絡電流に効果的に抵抗できなくなり、同時に、短絡電流の大きさに応じて、接触片が受ける電気力の大きさを調整できなくなる。
【0073】
本開示の実施例は、可動接点と固定接点との間の接触圧力を効果的に増加させることができ、短絡電流に効果的に抵抗でき、接触片が受ける電気力の大きさを柔軟に調整できる、接触片構造および磁気保持リレーをさらに提供する。
【0074】
本開示の一態様によれば、2つの並べる可動接触子を含む接触片構造が提供され、各前記可動接触子は、接触片部、可動接点、および固定接点を含む。
【0075】
接触片部は、積層された複数の接触片を含み、隣接する前記接触片の間には隙間が設けられ、可動接点と固定接点は、前記接触片部の対向する両端に設けられ、前記可動接点と前記固定接点が閉じると、2つの前記可動接触子が並列回路構造を形成するように、一方の前記可動接触子における前記可動接点と前記固定接点は、他方の前記可動接触子における前記固定接点と前記可動接点にそれぞれ対応され、
少なくとも1つの前記可動接触子は、前記隙間内に配置され、少なくとも1つの前記接触片に接続される突起をさらに備える。
【0076】
本開示のいくつかの実施例では、前記突起は複数であり、複数の前記突起は、少なくとも1つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられ、
1つの前記接触片部において、前記突起は、突出方向において整列されるか、または、前記突起は、前記突出方向においてずれるか、または、前記突起の一部は、前記突出方向において整列される。
【0077】
本開示のいくつかの実施例では、前記突起は、2つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられる。
【0078】
本開示のいくつかの実施例では、2つの前記接触片部に設けられた前記突起の数は、同一であっても異なってもよい。
【0079】
本開示のいくつかの実施例では、2つの前記接触片部に設けられた前記突起は、突出方向において整列される、またはずれる。
本開示のいくつかの実施例では、前記突起は、一方の前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間のみに設けられる。
【0080】
本開示のいくつかの実施例では、突出方向において、前記突起のサイズは前記隙間のサイズ以下である。
【0081】
本開示のいくつかの実施例では、各接触片部は、少なくとも1つの屈曲部を有し、2つの接触片部の2つの屈曲部は1対1に対応して屈曲対を形成し、各前記屈曲対における2つの前記屈曲部は突出方向に突出し、
前記突起は、隣接する前記屈曲対の間の少なくとも1つの前記接触片部の隙間に設けられる。
【0082】
本開示のいくつかの実施例では、前記接触片部は複数の前記隙間を有し、複数の前記隙間は異なるサイズを有する。
【0083】
本開示の別の態様によれば、本開示に記載された接触片構造を備える磁気保持リレーを提供する。
【0084】
上記の技術的案から分かるように、本開示は、以下の利点及び積極的な効果のうちの少なくとも1つを有する。
【0085】
本開示の実施例では、積層された接触片の隙間に突起が設けられており、接触片に電源が投入されると、突起が接触片の変形に抵抗して接触片の変形量を低減することができるため、接触片が受けた電気力が可動接点と固定接点に伝達され、可動接点と固定接点との間の接触圧力が増加し、短絡電流に効果的に抵抗することができる。同時に、使用環境に応じて短絡電流の大きさを得ることができ、突起のサイズと数を柔軟に調整して接触片の変形量を制御し、可動接点と固定接点との間の接触圧力が過大または過小にならないようにする。
【0086】
本開示の特定の実施例を以下に詳細に説明する。
【0087】
本開示の実施例は、接触片構造100を提供する。
図16に示すように、接触片構造100は、2つの並べる可動接触子1、1’を含む。2つの可動接触子1、1’は同じ構造を有する。各可動接触子1、1’は、接触片部11、11’、可動接点12、12’、および固定接点13、13’を備える。可動接触子1の構造を例に挙げると、接触片部11は積層された複数の接触片112を含み、隣接する接触片112の間には隙間1121が存在する。可動接点12と固定接点13は、接触片部11の対向する両端に設けられている。可動接点12、12’と固定接点13、13が閉じると、2つの可動接触子1、1’が並列回路構造を形成するように、一方の可動接触子1における可動接点12と固定接点13は、他方の可動接触子1’における固定接点13’と可動接点12’にそれぞれ対応される。少なくとも1つの可動接触子1、1’はまた、隙間1121内に配置され、少なくとも1つの接触片112、112’に接続される突起14を含む。
【0088】
本開示の実施例の接触片構造100では、積層された接触片112(112’)の隙間1121に突起14が設けられており、接触片112(112’)に電源が投入されると、突起14が接触片112(112’)の変形に抵抗して接触片112(112’)の変形量を低減することができるため、接触片112(112’)が受けた電気力が可動接点と固定接点に伝達され、可動接点と固定接点との間の接触圧力が増加し、短絡電流に効果的に抵抗することができる。同時に、使用環境に応じて短絡電流の大きさを得ることができ、突起14のサイズと数を柔軟に調整して接触片112(112’)の変形量を制御し、可動接点と固定接点との間の接触圧力が過大または過小にならないようにする。
【0089】
以下、本開示の実施例に係る接触片構造100について詳細に説明する。
【0090】
いくつかの実施例では、
図16~
図19に示すように、可動接触子1を例に挙げて説明する。接触片部11は、積層された複数の接触片112を含み、隣接する接触片112の間には隙間1121が設けられ、すなわち、複数の隙間1121は突出方向Yにおけるサイズが異なる。接触片部11の複数の接触片112間の隙間1121は、可動接点12および固定接点13が設けられる接触片部11の両端の間に位置しており、2つの接触片部11、11’における可動接点12、12’と固定接点13’、13とが互いに接触できるように、可動接点12と固定接点13は積層された複数の接触片112の両端をそれぞれ通過することができる。このうち、突出方向Yは、接触片112、112’の表面に対して垂直な方向である。
【0091】
2つの可動接触子1、1’が通電されると、可動接点12と固定接点13’が接触され、可動接点12’と固定接点13が接触されて、2つの可動接触子1、1’は並列回路を形成し、2つの接触片部11、11’に流れる電流は同じ方向である。同じ方向の電流が引き合う原理により、2つの接触片部11、11’は電気力を発生し、必ず互いに引き合うことになる。複数の接触片112の間に隙間1121を設けることにより、電気力により各接触片112が変形した際に、各接触片112の変形が相互に影響を及ぼさず、受ける電気力の安定性が確保される。
【0092】
実際、電気力はアンペール力(ローレンツ力)によって形成される。2つの可動接触子1、1’は2本の並べる導線とみなすことができ、可動接触子1、1’が通電されると、2つの接触片部11、11’は、その周囲に磁界を生成し、電流と磁界の作用により、一方の接触片部11は他方の接触片部11’のアンペア力を受けて、両者は互いに引き合い、両者が互いに引き合うことにより、両端の可動接点12、12’と静電接点13’、13との接触圧力を増加させ、両者がより強固に吸着される。
接触片がある程度の可撓性を有する場合、接触片112が電気力を受けると、接触片112はその中間部分を支点として他方の接触片112’に近づく方向に曲がることになり、中間部分の変形量が大きいため、接触片112の両端の部分が反対方向に浮き上がり、可動接点12と固定接点13’との間の接触圧力が低下する傾向にある。本開示の実施例では、隙間1121に突起14が設けられており、電気力により接触片112、112’が変形する際、突起14は接触片112、112’の変形部分に抵抗することができ、つまり、突起14により、接触片112、112’の変形量を低減することができる。接触片112、112’が可撓性を有する場合に、突起14は、接触片112、112’が過度に変形して接触片112、112’の両端が浮き上がることを防止し、可動接点12、12’と固定接点13’、13との間の接触圧力の安定性を確保し、可動接点12、12’と固定接点13’、13が短絡電流による反発力を受けて離間されることを防止する。
【0093】
このうち、突起14は、溶接、ねじ止め、または接着によって接触片112(接触片112を例に挙げる)に接続されることができ、突起14の片側が一方の接触片112に接続されてもよく、突起14の対向する両側が隣接する2つの上下の接触片112に接続されてもよく、または、突起14と接触片112とが一体に形成されてもよい。突起14の材料は、接触片112の材料と同じであっても異なっていてもよい。突起14の材質は、導電性の金属であってもよいし、絶縁性の材料であってもよい。さらに、突起14は、大きな剛性を有することができ、変形する接触片112に対して大きな抵抗作用を発揮してその変形を防止することができる。もちろん、突起14はある程度の可撓性を有することができ、電気力により接触片112が変形する際に、突起14が他方の接触片112に突き当てるときに緩衝の役割を果たすことができ、接触片112の耐用年数を延ばすことができる。突起14と接触片112’との間の関係は上記と同じであるため、ここでは繰り返さない。
【0094】
突起14に対する上述の接続方法および特性に関しては、当業者が実際の状況に応じて選択することができ、ここで特別な制限はない。
【0095】
いくつかの実施例では、
図16および
図19~
図25に示すように、突起14は複数あり、複数の突起14は、少なくとも1つの接触片部11、11’の接触片112、112’の隙間1121に配置される。このうち、
図20および
図21に示すように、一方の接触片部11において、突起14は突出方向Yにおいて整列されており、あるいは、
図22および
図23に示しているように、突起14は突出方向Yにおいてずれており、あるいは、
図24に示すように、突起14の一部が突出方向Yにおいて整列され、突起14の他の部分が突出方向Yにおいてずれている。
【0096】
図21に示すように、複数の突起14が突出方向Yにおいて整列されることは、突起14の延在方向における突起14の中心軸141が突出方向Yにおいて整列されることとして把握できる。接触片112、112’の可撓性が高い場合には、複数の突起14は、複数の接触片112、112’の各隙間1121に設けることができ、また最も変形しやすい部分に設けることができ、突起14の中心軸141が突出方向Yにおいて整列しており、これによりこの部分の変形を最小限に抑えることができる。接触片部11、11’の可撓性が低い場合には、1つの隙間1121に複数の突起14を設けることができ、複数の突起14は、1つの隙間1121内に水平方向Xに沿って配置され、すなわち複数の突起14の中心軸141は、突出方向Yにずれて配置されており、これにより、電気力を受けたときに接触片112、112’を均等に変形させたり、変形させなかったりすることができる。接触片112を例に挙げると、接触片112の変形に応じて、各接触片112の複数の隙間1121に複数の突起14を設け、各隙間1121に複数の突起14を設けることもでき、当業者であれば、実際の状況に応じて設定ことができ、ここでは特に限定されない。
もちろん、コスト削減や製造工程の簡略化のために、突起14の数や配置位置が接触片112の変形要件を満たす場合、突起14の数は少ないほど好ましい。ここで、水平方向Xは、接触片112の延在方向であって、突出方向Yに垂直する方向として定義することができる。
【0097】
いくつかの実施例では、
図16に示すように、突起14は、2つの接触片部11、11’の複数の接触片112、112’の間隙1121に設けられる。
【0098】
上記実施例によれば、
図16および
図17に示すように、2つの可動接触子1、1’の接触片部11、11’の複数の接触片112、112’の隙間1121に、突起14を設けることができる。いくつかの実施例では、2つの接触片部11、11’に設けられる突起14の数は同じであっても異なっていてもよく、2つの接触片部11、11’における突起14の位置は同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施例では、製造工程を簡略化するために、2つの接触片部11、11’に設けられる突起14の数および位置は同じである。当業者であれば、実際の状況に応じて設定することができ、ここでは特に限定されない。
【0099】
いくつかの実施例では、
図16および
図24に示すように、2つの接触片部11、11’に設けられた突起14は、突出方向Yにおいて整列またはずれて配置されている。2つの接触片部11、11’の同じ位置にある突起14は、突出方向Yにおいて整列されてもよいし、ずれて配置されていてもよく、当業者であれば、接触片112、112’の実際の状況に応じて設定することができ、ここでは特に限定されない。
いくつかの実施例では、
図20~
図23に示すように、突起14は、一方の接触片部11、11’における複数の接触片112、112’の隙間1121のみに設けられる。すなわち、突起14は、一方の接触片部11のみに設けられてもよい。例えば、接触片部11の接触片112は可撓性が高く、突起14を設けることにより、接触片112が大きく変形することを防止できる。
【0100】
いくつかの実施例では、
図21、
図23、および
図10に示すように、突出方向Yにおいて、突起14のサイズは、隙間1121のサイズ以下である。
【0101】
具体的には、
図25に示すように、突起14のサイズh1は、隙間1121のサイズh2よりも小さい。接触片112を例に挙げると、突起14の一方の側は接触片112に接続され、他方の側は隣接する接触片112との間に隙間を有する。接触片112が電気力を受けたときに、突起14は、すぐに他方の接触片112に当接するのではなく、接触片112がある程度変形することを許容してからその変形を阻止する。この場合、接触片112をオーバートラベルさせることができ、可動接点12と他方の接触片部11’の固定接点13’との間の接触圧力が増加する。接触片112の変形能力に応じて、突出方向Yにおける突起14のサイズh1を適切に調整することができ、さらに、突起14と隣接する接触片112との間の隙間のサイズを調整することができ、接触片112の変形量を柔軟に調整することができるので、可動接点12と固定接点13’との間の接触圧力が最適な値となる。突起14の突出方向Yにおける具体的なサイズは、接触片112の変形量や短絡電流の大きさ等の実際の状況に応じて設定することができ、ここでは特に限定されない。
【0102】
したがって、短絡電流の大きさに応じて、突起14のサイズ、個数、位置等を変更することができ、接触片112、112’が受ける電気力の大きさを柔軟に調整することができ、可動接点12、12’と固定接点13’、13との間の接触圧力が過大または過小にならないようにする。
【0103】
いくつかの実施例では、
図16、18~19に示すように、各接触片部11、11’は、少なくとも1つの屈曲部を有し、2つの接触片部11、11’の屈曲部は1対1に対応して配置されて屈曲対を形成する。各屈曲対において、2つの屈曲部は突出方向Yに沿って突出し、突起14は、隣接する屈曲対の間の少なくとも1つの接触片部11、11’の隙間に設けられる。
【0104】
図16に示すように、屈曲部は、接触片部11を屈曲させることにより形成され、この屈曲部は、突出方向Yに沿って突出することができる。突出方向Yは、反対側の第1の方向Y1と第2の方向Y2とを含む。屈曲対が1つの場合、屈曲対は第1の方向Y1に突出してもよいし、第2の方向Y2に突出してもよい。複数の屈曲対がある場合、複数の屈曲対はすべてが第1の方向Y1に突出してもよいし、すべてが第2の方向Y2に突出してもよいし、または屈曲対の一部が第1の方向Y1に突出し、屈曲対の他の部分が第2の方向Y2に突出してもよいし、特に限定されない。
【0105】
屈曲対における2つの屈曲部は、それぞれ第1の屈曲部111および第2の屈曲部11’であり、各屈曲対における2つの屈曲部の間の第1の間隔d1は、2つの接触片部11、11’の両端の間の第2の間隔d2よりも小さいように、第1の屈曲部111の少なくとも一部は、第2の屈曲部111’の突出した部分によって形成される空間(図示せず)内に収容される。
【0106】
2つの可動接触子1、1’が通電されると、可動接点12と固定接点13’が接触され、可動接点12’と固定接点13が接触されて、2つの可動接触子1、1’は並列回路を形成し、2つの接触片部11、11’に流れる電流は同じ方向である。同じ方向の電流が引き合う原理により、2つの接触片部11、11’は必ず互いに引き合うことになるが、屈曲部において2つの接触片部11、11’の第1の間隔d1が小さくなり、2つの接触片部11、11’が互いに引き合う電気力が増大され、それと共に、屈曲部は接触片部11、11’の有効長を増加させ、可動接点12、12’と固定接点13’、13との間の接触圧力を増加させ、可動接点12、12’と固定接点13’、13が短絡電流による反発力を受けて離間されることを防止し、短絡電流に耐えて回路動作の安定性を確保することができる。
【0107】
いくつかの実施例において、各屈曲対における2つの屈曲部の上端は平行である。屈曲部は、台形、長方形、正方形、および多角形のいずれであってもよい。これにより、2つの屈曲部が受ける電気力は、それぞれその自体に対して垂直となり、斜め方向の電気力が発生しないので、電気力の水平方向Xに沿った成分が小さくなり、各接触片部11、11’が受ける電気力が増加する。引き続き
図16を参照すると、複数の屈曲部の側壁も互いに平行することができ、その結果、2つの接触片部11、11’が互いに引き合う力が最大化され、電気力がさらに増大する。
【0108】
いくつかの実施例では、
図16および
図17に示すように、接触片部11、11’はそれぞれ複数の隙間1121を有し、複数の隙間1121のサイズh2は異なる。つまり、複数の隙間1121は、突出方向Yにおけるサイズが異なる。したがって、複数の隙間1121には、異なるサイズの突起14を設けることができる。
【0109】
複数の接触片112(112’)の間に隙間1121を設けることにより、各接触片112が電気力により変形した際に、各接触片112の変形が相互に影響を及ぼさず、受ける電気力の安定性が確保される。また、短絡電流の大きさに応じて、突起14の数、位置、サイズ、および屈曲対の数、屈曲部の屈曲の程度を変更したり、各屈曲対における屈曲部の間の第1の間隔d1を変更することにより、接触片112、112’が受ける電気力の大きさを柔軟に調整することができる。ここで、屈曲部の屈曲の程度は、屈曲部の突出方向Yに沿った上壁から開口までの寸法として把握できる。
【0110】
いくつかの実施例では、突起14は、接触片における最大の変形の位置に接続される。最大の変形の位置とは、接触片構造100が通電された後、接触片112、112’の変形が最も大きい位置をいう。いくつかの実施例では、突起14は、接触片部11、11’の2つの接続された屈曲対の間の直線部分における複数の接触片112、112’間の隙間1121に位置する。接触片112、112’の変形が最も大きい位置に突起14を配置することにより、接触片112、112’の過度の変形を防止して、電気力の安定性を確保することができる。
【0111】
いくつかの実施例では、
図20、
図22および
図24に示すように、接触片構造100における各可動接触子1は、第1の可動接触子引出片151と第2の可動接触子引出片152とをさらに含む。第1の可動接触子引出片151の一端は固定接点13に接続され、他端は外部負荷に接続される。第2の可動接触子引出片152の一端は固定接点13’に接続され、他端は外部負荷に接続される。
いくつかの実施例では、
図16に示すように、接触片構造100の可動接触子1、1’は、圧縮ばね16、16’をさらに含み、可動接触子1を例に挙げると、圧縮ばね16の一端は可動接点12に接続され、他端は磁気保持リレーのプッシュカード400に接続される。
【0112】
要約すると、積層された接触片112、112’の隙間1121に突起14が設けられており、接触片112、112’に電源が投入されると、突起14が接触片112、112’の変形に抵抗して接触片112、112’の変形量を低減することができるため、接触片112、112’が受けた電気力が可動接点と固定接点に伝達され、可動接点と固定接点との間の接触圧力が増加し、短絡電流に効果的に抵抗することができる。同時に、使用環境に応じて短絡電流の大きさを得ることができ、突起14のサイズと数を柔軟に調整して接触片112、112’の変形量を制御し、可動接点と固定接点との間の接触圧力が過大または過小にならないようにする。
【0113】
図26から
図28に示すように、本開示の実施例は、ハウジング200、上記実施例のいずれかで説明した少なくとも1つの接触片構造100、磁気回路構造300、プッシュカード400および固定フレーム500を含む磁気保持リレーをさらに提供する。
【0114】
そのなか、
図26に示すように、ハウジング200は、ベース21とカバー22とを備える。接触片構造100および磁気回路構造300は、いずれもベース21に取り付けられ、固定フレーム500は磁気回路構造300に取り付けられ、カバー22を覆って、接触片構造100、磁気回路構造300、プッシュカード400、および固定フレーム500を、このハウジング200内に収容することができる。
【0115】
いくつかの実施例では、磁気回路構造300は、コイルアセンブリ31、ヨークアセンブリ32、回転永久磁石33、およびアーマチュア34を含む。コイルアセンブリ31は、コイルフレーム311とコイル312とを備える。コイル312は、コイルフレーム311に巻回される。ヨークアセンブリ32は、第1のヨーク321と第2のヨーク322とを備える。第1のヨーク321および第2のヨーク322は、コイルフレーム311の軸方向両側に位置し、また、第1のヨーク321および第2のヨーク322は、ベース21に固定されている。回転永久磁石33はコイル312の一側に配置され、永久磁石33は回転軸上に配置され、永久磁石は回転軸331を中心に回転することができる。アーマチュア34は2つであり、永久磁石33の両側にそれぞれ配置されている。各アーマチュア34の一端は永久磁石33の一端に接続され、他端はプッシュカード400に接続されている。プッシュカード400の一端は、接触片構造100の圧縮バネ16に接続されている。アーマチュア34は、永久磁石33と一体的に形成することができる。永久磁石33は磁石鋼とも呼ばれる。
【0116】
コイル312に順方向のパルス電圧が印加されると、コイル312、ヨークアセンブリ32および永久磁石33は磁場を形成し、永久磁石33は回転軸331を中心に回転し、第1の回転位置に留まる。それに応じてアーマチュア34が回転し、永久磁石33とともに第1の回転位置に留まる。アーマチュア34はプッシュカード400を駆動して移動し、プッシュカード400は圧縮バネ16を駆動して移動し、その結果、接触片構造100の可動接点12、12’と固定接点13’、13とは接触する。順方向のパルス電圧を除去しても、永久磁石33の磁力はまだ存在しているため、可動接点12、12’と固定接点13’、13とは長時間にわたってオン状態を維持することができる。
【0117】
コイル312に逆方向のパルス電圧が印加されると、コイル312、ヨークアセンブリ32および永久磁石33は、上述した順方向のパルス電圧によって形成される磁場とは逆の磁場を形成し、永久磁石33は回転軸331を中心に逆方向に回転し、第2の回転位置に留まる。それに応じてアーマチュア34が回転し、永久磁石33とともに第2の回転位置に留まる。アーマチュア34はプッシュカード400を駆動して移動し、プッシュカード400は圧縮バネ16を押して移動し、その結果、接触片構造100の可動接点12、12’が固定接点13’、13から離間される。逆方向のパルス電圧を除去しても、永久磁石33の磁性はまだ存在しているため、再び順方向のパルス電圧が印加されて、可動接点12、12’と固定接点13’、13が閉じるまで、可動接点12、12’と固定接点13’、13は長時間にわたってオフ状態を維持することができる。
【0118】
いくつかの実施例では、
図27に示すように、磁気保持リレーは2組の接触片構造100を含むことができる。2組の接触片構造100はコイル312の両側に配置されている。各組の接触片構造100の圧縮バネ16、16’は、ともにプッシュカード400に接続されており、その結果、2組の接触片構造100の可動接点12、12’と固定接点13’、13とは同時にオンオフできるので、2組の接触片構造100のオンオフ状態が同じになり、制御が容易になる。接触片構造100を2組配置することにより、磁気保持リレーの引出端数を増やすことができ、より多くの負荷を接続することができ、磁気保持リレーの利用率を向上させる。
【0119】
もちろん、いくつかの実施例では、磁気保持リレーには、3組、4組、5組など、より多くの組の接触片構造100を設けることもできる。当業者は実際の需要と条件に応じて設置することができ、ここでは特に限定されない。
【0120】
接触片構造100は、上記実施例のいずれかで説明した接触片構造100を採用するため、接触片構造100の具体的な構造については、上記実施例のいずれかの説明を参照することができ、ここでは再度説明しない。
【0121】
要約すると、本開示の実施例に係る磁気保持リレーでは、積層された接触片112、112’の隙間1121に突起14が設けられており、接触片112、112’に電源が投入されると、突起14が接触片112、112’の変形に抵抗して接触片112、112’の変形量を低減することができるため、接触片112、112’が受けた電気力が可動接点と固定接点に伝達され、可動接点と固定接点との間の接触圧力が増加し、短絡電流に効果的に抵抗することができる。同時に、使用環境に応じて短絡電流の大きさを得ることができ、突起14のサイズと数を柔軟に調整して接触片112、112’の変形量を制御し、可動接点と固定接点との間の接触圧力が過大または過小にならないようにする。
【0122】
なお、本開示が提供する様々な実施例/実施形態は、矛盾を生じることなく互いに組み合わされることができ、ここでは説明を省略する。
【0123】
発明の実施例では、用語「第1の」、「第2の」、「第3の」は、説明の目的のためにのみ使用され、相対的な重要性を示す、又は暗示するために理解されない。用語「複数」は、特に限定されない限り、2つ以上を意味する。「取り付け」、「接する」、「接続」、「固定」などの用語は広義に理解されなければならない。例えば、「接続」は固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的に接続してもよい。「接する」は、直接接続することも、中間媒体を介して間接的に接続することもできる。本開示の実施例における上記用語の具体的な意味は、当業者にとっては、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0124】
本開示の実施例の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に基づく方位又は位置関係であり、単に、本開示の実施例の説明及び説明の簡略化を容易にするためのものであって、指し示すデバイス又はユニットが特定の方位で構成及び動作するために特定の方向を有する必要があることを示す又は暗示するのではなく、発明の実施例に対する制限とは理解できない。
【0125】
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「特定の実施例」などの説明は、この実施例又は例に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、又は特徴が発明の実施例の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上述の用語の概略的な表現は必ずしも同じ実施例又は例を指すものではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特徴は、任意の1つ又は複数の実施例又は例において適切な方法で結合することができる。
以上は発明の実施例の好適な実施例にすぎず、発明の実施例を限定するためには使用されず、当業者にとっては、発明の実施例は種々の変更及び変更が可能である。発明の実施例の精神および原理内で行われるあらゆる修正、同等の置換、改良などは、発明の実施例の保護範囲に含まれるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触片構造であって、
2つの並べる可動接触子を含み、各前記可動接触子は、接触片部、および前記接触片部の対向する両端に設けられた可動接点と固定接点を含み、
前記可動接点と前記固定接点が閉じると、2つの前記可動接触子が並列回路構造を形成するように、一方の前記可動接触子における前記可動接点と前記固定接点は、他方の前記可動接触子における前記固定接点と前記可動接点にそれぞれ対応され、
各前記接触片部は、少なくとも1つの屈曲部を有し、2つの前記接触片部の前記屈曲部は1対1に対応して配置されて屈曲対を形成し、各前記屈曲対において、2つの前記屈曲部の上端は平行であり、且つ2つの前記屈曲部は同じ突出方向に沿って突出し、2つの前記屈曲部の間の第1の間隔は、2つの前記接触片部の両端の間の第2の間隔より小さい
ことを特徴とする接触片構造。
【請求項2】
前記屈曲対を形成する2つの屈曲部は、それぞれ第1の屈曲部および第2の屈曲部であり、
前記第1の屈曲部の少なくとも一部は、前記第2の屈曲部の突出した部分によって形成される空間内に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載の接触片構造。
【請求項3】
前記屈曲対の数は複数であり、隣接する前記屈曲対の間に位置する2つの前記接触片部の間には第3の間隔が設けられ、前記第3の間隔は、前記第1の間隔より大きい
ことを特徴とする請求項1または2に記載の接触片構造。
【請求項4】
前記突出方向は、反対する第1の方向と第2の方向とを含み、
複数の前記屈曲対のうち、一部の前記屈曲対は前記第1の方向に突出し、他の一部の前記屈曲対は前記第2の方向に突出している
ことを特徴とする請求項3に記載の接触片構造。
【請求項5】
各前記屈曲対において、前記第1の屈曲部の上端が前記第2の屈曲部の開口に収容されるように、前記第2の屈曲部の開口のサイズは、前記第1の屈曲部の上端のサイズより大きい
ことを特徴とする請求項2に記載の接触片構造。
【請求項6】
各前記屈曲部の形状は、台形、長方形、正方形、五角形、六角形、および八角形のいずれかである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の接触片構造。
【請求項7】
各前記接触片部は、積層された複数の接触片を含み、隣接する前記接触片の間には隙間が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の接触片構造。
【請求項8】
前記接触片部は、前記接触片の積層方向に複数の前記隙間が設けられ、複数の前記隙間のサイズは異なる
ことを特徴とする請求項7に記載の接触片構造。
【請求項9】
前記隙間内に配置され、少なくとも1つの前記接触片に接続される突起をさらに備える
ことを特徴とする請求項7に記載の接触片構造。
【請求項10】
前記突起は、隣接する前記屈曲対の間の少なくとも1つの前記接触片部の隙間に設けられる
ことを特徴とする請求項9に記載の接触片構造。
【請求項11】
前記突起は複数であり、複数の前記突起は、少なくとも1つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられ、
1つの前記接触片部において、前記突起は、前記突出方向において整列されるか、または、前記突起は、前記突出方向においてずれるか、または、前記突起の一部は、前記突出方向において整列される
ことを特徴とする請求項10に記載の接触片構造。
【請求項12】
前記突起は、2つの前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間に設けられる
ことを特徴とする請求項10または11に記載の接触片構造。
【請求項13】
2つの前記接触片部に設けられた前記突起の数は、同一または異なる
ことを特徴とする請求項12に記載の接触片構造。
【請求項14】
2つの前記接触片部に設けられた前記突起は、前記突出方向において整列される、またはずれる
ことを特徴とする請求項13に記載の接触片構造。
【請求項15】
前記突起は、一方の前記接触片部における複数の前記接触片の前記隙間のみに設けられる
ことを特徴とする請求項10または11に記載の接触片構造。
【請求項16】
前記突出方向において、前記突起のサイズは前記隙間のサイズ以下である
ことを特徴とする請求項9に記載の接触片構造。
【請求項17】
請求項1、2、5、7乃至11、16のいずれか一項に記載の接触片構造を備えることを特徴とする磁気保持リレー。