IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ KDDI株式会社の特許一覧

特開2024-166248配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム
<>
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図1
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図2
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図3
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図4
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図5
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図6
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図7
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図8
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図9
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図10
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図11
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図12
  • 特開-配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166248
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241121BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20241121BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024153129
(22)【出願日】2024-09-05
(62)【分割の表示】P 2021123923の分割
【原出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】恋塚 葵
(72)【発明者】
【氏名】大岸 智彦
(57)【要約】
【課題】自由な配車検索と予約の重複を未然に防ぐ対処を両立した予約状態管理を実現する。
【解決手段】ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理部を備え、予約状態管理部が対象デマンドの予約状態を「未確定」から「仮確定」へ遷移させる条件は、対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他の「仮確定」デマンドが存在しない且つ対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子が当該対象デマンドの予約条件識別子に一致するであり、予約状態管理部は、「未確定」デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子を当該デマンドの予約条件識別子とし、「仮確定」デマンドが「確定」に遷移すると当該デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムにおいて、
デマンドの予約状態として「第1状態」及び「第2状態」を設け、
デマンドの予約状態「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態の遷移に対して制限をかけない状態であり、
デマンドの予約状態「第2状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対しては制限をかけないが、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態「第1状態」から「第2状態」への遷移に対しては制限をかける状態であり、
デマンドの予約状態を管理し、ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理部を備え、
対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件に、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないことを含み、
前記予約状態管理部は、前記遷移条件に基づいて対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させるか否かを判定し、当該判定の結果に従って当該対象デマンドの予約状態を「第2状態」に変更する、
配車管理システム。
【請求項2】
デマンドの予約状態「第3状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対して制限をかける状態であり、
車両及び時間帯毎に付与する予約条件識別子を設け、
車両及び時間帯毎に最新の予約条件識別子を記憶する予約条件識別子情報記憶部と、
各ユーザーのデマンドを示すデマンド関連情報とデマンド毎の予約条件識別子とを記憶するデマンド情報記憶部と、を更に備え、
対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件は、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないこと、且つ当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子が前記デマンド情報記憶部内の当該対象デマンドの予約条件識別子に一致することであり、
前記予約状態管理部は、予約状態「第2状態」のデマンドが予約状態「第3状態」に状態遷移すると、当該デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更する、
請求項1に記載の配車管理システム。
【請求項3】
デマンドの予約状態「第3状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対して制限をかける状態であり、
デマンドの予約状態「第4状態」は、当該デマンドの予約キャンセルの要求を受け付けた状態であり、
車両及び時間帯毎に付与する予約条件識別子を設け、
車両及び時間帯毎に最新の予約条件識別子を記憶する予約条件識別子情報記憶部と、
各ユーザーのデマンドを示すデマンド関連情報とデマンド毎の予約条件識別子とを記憶するデマンド情報記憶部と、を更に備え、
対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件は、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないこと、且つ当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子が前記デマンド情報記憶部内の当該対象デマンドの予約条件識別子に一致することであり、
前記予約状態管理部は、予約状態「第3状態」のデマンドが予約状態「第4状態」に状態遷移すると、当該デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更する、
請求項1に記載の配車管理システム。
【請求項4】
前記「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索及び予約状態の遷移に対して制限をかけない状態である、
請求項1に記載の配車管理システム。
【請求項5】
前記予約状態管理部は、予約状態「第1状態」のデマンドが生成されてからの経過時間を計測し、当該デマンドの各予約状態の遷移条件として、前記経過時間が所定の予約確定猶予時間以下であることを含める、
請求項1に記載の配車管理システム。
【請求項6】
前記予約状態管理部は、複数のユーザー間で予約状態「第1状態」のデマンドの配車予約が競合していることを、当該予約状態「第1状態」のデマンドのユーザーの端末装置へ通知する、
請求項1に記載の配車管理システム。
【請求項7】
予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムが実行する配車予約管理方法であって、
デマンドの予約状態として「第1状態」及び「第2状態」を設け、
デマンドの予約状態「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態の遷移に対して制限をかけない状態であり、
デマンドの予約状態「第2状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対しては制限をかけないが、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態「第1状態」から「第2状態」への遷移に対しては制限をかける状態であり、
デマンドの予約状態を管理し、ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理ステップを含み、
対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件に、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないことを含み、
前記予約状態管理ステップは、前記遷移条件に基づいて対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させるか否かを判定し、当該判定の結果に従って当該対象デマンドの予約状態を「第2状態」に変更する、
配車予約管理方法。
【請求項8】
予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムのコンピュータに、
デマンドの予約状態として「第1状態」及び「第2状態」を設け、
デマンドの予約状態「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態の遷移に対して制限をかけない状態であり、
デマンドの予約状態「第2状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対しては制限をかけないが、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態「第1状態」から「第2状態」への遷移に対しては制限をかける状態であり、
デマンドの予約状態を管理し、ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理ステップを実行させるためのコンピュータプログラムであって、
対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件に、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないことを含み、
前記予約状態管理ステップは、前記遷移条件に基づいて対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させるか否かを判定し、当該判定の結果に従って当該対象デマンドの予約状態を「第2状態」に変更する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配車管理システム、配車予約管理方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザーのデマンドを満たすよう乗合を実現するオンデマンド交通が知られている。オンデマンド交通は、利用者が事前に予約することで、予約に合わせて運行する乗合型の公共交通サービスである。
オンデマンド交通に関して、例えば特許文献1に記載された予約管理技術が知られている。この技術では、複数のユーザーが同じ車両便に乗車することを促すために、過去の乗車履歴から同乗する可能性のあるユーザーへ乗車予約の提案を行っている。予約を行うユーザー端末のインタフェースとしては、希望日時や乗車場所や降車場所等の予約情報を入力及び送信し、座席の予約に成功した場合、予約を確定し予約結果を表示するものが開示されている。
【0003】
また非特許文献1には、オンデマンド交通において、自動運転車を用いる場合などに特に必要となる、非サービス中の車両を拠点にて待機させる運行を実現するため、拠点からの出発や帰着を考慮したトリップ単位に基づく配車技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6432205号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】恋塚葵、大岸智彦、“自動運転車の利用を見据えたデマンド型交通配車方式の検討”、電子情報通信学会、2020年ソサイエティ大会講演論文集、B-15-11、2020年9月1日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した従来の技術では、予約を行う意思がないもののオンデマンド交通に興味があり自由に配車検索を行いたいと希望するユーザーや、予約を確定する前に出発地の出発予定時刻や目的地への到着予定時刻を確認したいと希望するユーザーなどの多様なニーズに応えることができない。このような多様なユーザーのニーズに対応するためには、予約状態として、予約の「確定」以外に、他の配車検索及び予約の確定に対して制限をかけない「未確定」の状態と、他の配車検索に対しては制限をかけないが他の予約の確定に対しては制限をかける「仮確定」の状態とを持つことが考えられる。一方、予約状態管理では予約の整合性を確認しつつ各予約状態の遷移を行うことが求められる。ここで、オンデマンド交通では、移動経路や乗降地点や乗降時刻等に大きな自由度を持たせられる点が大きな特徴になっているために、新幹線等の列車の予約のように既定の運行区間や座席毎に独立に予約を管理することは難しい。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムにおいて、自由な配車検索と予約の重複を未然に防ぐ対処とを両立した予約状態管理を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムにおいて、デマンドの予約状態として「第1状態」及び「第2状態」を設け、デマンドの予約状態「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態の遷移に対して制限をかけない状態であり、デマンドの予約状態「第2状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対しては制限をかけないが、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態「第1状態」から「第2状態」への遷移に対しては制限をかける状態であり、デマンドの予約状態を管理し、ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理部を備え、対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件に、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないことを含み、前記予約状態管理部は、前記遷移条件に基づいて対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させるか否かを判定し、当該判定の結果に従って当該対象デマンドの予約状態を「第2状態」に変更する、配車管理システムである。
本発明の一態様は、上記の配車管理システムにおいて、デマンドの予約状態「第3状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対して制限をかける状態であり、車両及び時間帯毎に付与する予約条件識別子を設け、車両及び時間帯毎に最新の予約条件識別子を記憶する予約条件識別子情報記憶部と、各ユーザーのデマンドを示すデマンド関連情報とデマンド毎の予約条件識別子とを記憶するデマンド情報記憶部と、を更に備え、対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件は、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないこと、且つ当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子が前記デマンド情報記憶部内の当該対象デマンドの予約条件識別子に一致することであり、前記予約状態管理部は、予約状態「第2状態」のデマンドが予約状態「第3状態」に状態遷移すると、当該デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更する、配車管理システムである。
本発明の一態様は、上記の配車管理システムにおいて、デマンドの予約状態「第3状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対して制限をかける状態であり、デマンドの予約状態「第4状態」は、当該デマンドの予約キャンセルの要求を受け付けた状態であり、車両及び時間帯毎に付与する予約条件識別子を設け、車両及び時間帯毎に最新の予約条件識別子を記憶する予約条件識別子情報記憶部と、各ユーザーのデマンドを示すデマンド関連情報とデマンド毎の予約条件識別子とを記憶するデマンド情報記憶部と、を更に備え、対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件は、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないこと、且つ当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子が前記デマンド情報記憶部内の当該対象デマンドの予約条件識別子に一致することであり、前記予約状態管理部は、予約状態「第3状態」のデマンドが予約状態「第4状態」に状態遷移すると、当該デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更する、配車管理システムである。
本発明の一態様は、上記の配車管理システムにおいて、前記「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索及び予約状態の遷移に対して制限をかけない状態である、配車管理システムである。
本発明の一態様は、上記の配車管理システムにおいて、前記予約状態管理部は、予約状態「第1状態」のデマンドが生成されてからの経過時間を計測し、当該デマンドの各予約状態の遷移条件として、前記経過時間が所定の予約確定猶予時間以下であることを含める、配車管理システムである。
本発明の一態様は、上記の配車管理システムにおいて、前記予約状態管理部は、複数のユーザー間で予約状態「第1状態」のデマンドの配車予約が競合していることを、当該予約状態「第1状態」のデマンドのユーザーの端末装置へ通知する、配車管理システムである。
【0009】
本発明の一態様は、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムが実行する配車予約管理方法であって、デマンドの予約状態として「第1状態」及び「第2状態」を設け、デマンドの予約状態「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態の遷移に対して制限をかけない状態であり、デマンドの予約状態「第2状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対しては制限をかけないが、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態「第1状態」から「第2状態」への遷移に対しては制限をかける状態であり、デマンドの予約状態を管理し、ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理ステップを含み、対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件に、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないことを含み、前記予約状態管理ステップは、前記遷移条件に基づいて対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させるか否かを判定し、当該判定の結果に従って当該対象デマンドの予約状態を「第2状態」に変更する、配車予約管理方法である。
【0010】
本発明の一態様は、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムのコンピュータに、デマンドの予約状態として「第1状態」及び「第2状態」を設け、デマンドの予約状態「第1状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態の遷移に対して制限をかけない状態であり、デマンドの予約状態「第2状態」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対しては制限をかけないが、当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態「第1状態」から「第2状態」への遷移に対しては制限をかける状態であり、デマンドの予約状態を管理し、ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理ステップを実行させるためのコンピュータプログラムであって、対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させることを許可する遷移条件に、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「第2状態」であるデマンドが存在しないことを含み、前記予約状態管理ステップは、前記遷移条件に基づいて対象デマンドの予約状態を「第1状態」から「第2状態」へ遷移させるか否かを判定し、当該判定の結果に従って当該対象デマンドの予約状態を「第2状態」に変更する、コンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムにおいて、自由な配車検索と予約の重複を未然に防ぐ対処とを両立した予約状態管理を実現することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態に係る配車管理システムの構成例を示すブロック図である。
図2】一実施形態に係るトリップの例を説明するための図である。
図3】一実施形態に係る配車管理システムの動作の一例を示す図である。
図4】一実施形態に係るデマンドの予約状態及び状態遷移についての説明図である。
図5】一実施形態に係る予約状態の遷移例の説明図である。
図6】一実施形態に係る予約状態の遷移例の説明図である。
図7】一実施形態に係るトリップと予約条件識別子との対応関係を説明するための説明図である。
図8】一実施形態に係る端末装置の表示画面の構成例を示す図である。
図9】一実施形態に係る端末装置の表示画面の構成例を示す図である。
図10】一実施形態に係る端末装置の表示画面の構成例を示す図である。
図11】一実施形態に係る端末装置の表示画面の構成例を示す図である。
図12】一実施形態に係る端末装置の表示画面の構成例を示す図である。
図13】一実施形態に係る端末装置の表示画面の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る配車管理システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る配車管理システム1は、デマンド型の交通管理システムである。デマンド型の交通管理システムは、ユーザーの予約に応じて車両が運行される。
【0014】
本実施形態では、トリップ単位に基づく配車管理が行われる。トリップとは、車両が拠点出発時刻に拠点を出発し、一又は複数のデマンドの経由地(出発地(乗車場所)または目的地(降車場所))を通り、拠点帰着時刻に拠点に帰着するまでの一車両の一連の運行を言う。
【0015】
配車管理システム1は、端末装置20-1と、端末装置20-2と、端末装置20-3と、車載器30と、管理サーバ100とを備える。端末装置20-1と、端末装置20-2と、端末装置20-3と、車載器30と、管理サーバ100とは、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、無線または有線による通信網である。このネットワークNWには、インターネットやイントラネットなどが含まれる。具体的には、ネットワークNWは、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)などによって構成される情報通信ネットワークである。このWANには、例えば、携帯電話網、PHS(Personal Handy-phone System)網、PSTN(Public Switched Telephone Network;公衆交換電話網)、専用通信回線網、およびVPN(Virtual Private Network)などが含まれる。
【0016】
端末装置20-1は、ユーザーが使用する。ユーザーは、端末装置20-1に対して車両を予約する操作を行う。ユーザーは、車両を予約する際に、乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とを指定する。端末装置20-1は、ユーザーの操作に基づいて、乗車予約情報(デマンド)を含む、管理サーバ100を宛先とする乗車予約要求を作成する。乗車予約情報は、乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とを含む。端末装置20-1は、作成した乗車予約要求を管理サーバ100へ送信する。
【0017】
管理サーバ100は、端末装置20-1が送信した乗車予約要求を受信する。管理サーバ100は、車両を待機させる拠点の位置情報を記憶している。管理サーバ100は、受信した乗車予約要求に含まれる乗車予約情報を取得し、取得した乗車予約情報と、記憶している拠点の位置情報とに基づいて、第1拠点から、乗車場所と降車場所とを経由して、第1拠点または第2拠点までの経路を検索する。
【0018】
管理サーバ100は、経路の検索結果に基づいて、第1拠点を第1時刻に出発し、乗車場所と降車場所とを経由して第2時刻に第1拠点又は第2拠点に帰着するまでの車両の新規運行スケジュールを作成する。管理サーバ100は、作成した新規運行スケジュールと既に運行している一又は複数の車両の各々の既存運行スケジュールとに基づいて、新規運行スケジュールの運行が可能であるか否かを判定する。管理サーバ100は、新規デマンド単体でのトリップの時間帯が既存のトリップの時間帯と重複しないことによって、新規のデマンド単体でのトリップの形成が可能であるか否かを判定する。
【0019】
管理サーバ100は、新規運行スケジュールの運行が可能であると判定した場合には、新規運行スケジュールを含む端末装置20-1を宛先とする、乗車予約応答を作成する。管理サーバ100は、作成した乗車予約応答を端末装置20-1へ送信する。端末装置20-1は、管理サーバ100が送信した乗車予約応答を受信し、受信した乗車予約応答に含まれる新規運行スケジュールを表示する。
【0020】
また、管理サーバ100は、新規運行スケジュールを含む車載器30を宛先とする、配車要求を作成する。管理サーバ100は、作成した配車要求を車載器30へ送信する。車載器30は、管理サーバ100が送信した配車要求を受信する。車載器30は、車載器30が搭載された車両VEが手動で運転する車両である場合には、受信した配車要求に含まれる新規運行スケジュールを表示する。車載器30は、車載器30が搭載された車両VEが自動運転車である場合には、受信した配車要求に含まれる新規運行スケジュールを車両VEの自動運転システムに出力する。
【0021】
以下、配車管理システム1に含まれる端末装置20-1と、端末装置20-2と、端末装置20-3と、車載器30と、管理サーバ100とについて順次説明する。
【0022】
(端末装置)
端末装置20-1、端末装置20-2、端末装置20-3は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PHS(Personal Handy-phone System)またはPDA(Personal Digital Assistant)などによって実現される。
【0023】
端末装置20-1は、ユーザーが携帯している携帯機器である。ユーザーは、端末装置20-1を使用して、乗車を予約する。端末装置20-1には、乗車予約アプリがインストールされている。乗車予約アプリは、端末装置20-1にユーザーの操作に基づいて、乗車予約情報を作成させる。
【0024】
乗車予約には、即時予約と事前予約とが含まれる。即時予約は、今すぐ乗車を希望する場合であり、乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とが指定される。乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報との一例は、地名、場所を示す何らかの情報である。即時予約が行われた場合、乗車予約情報には、乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とが含まれる。
【0025】
一方、事前予約は、乗車時刻又は降車時刻を希望する場合であり、乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報と希望出発時刻を示す情報又は希望降車時刻を示す情報とが指定される。事前予約が行われた場合、乗車予約情報には、乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報と希望出発時刻を示す情報又は希望降車時刻を示す情報とが含まれる。
【0026】
乗車予約アプリは、端末装置20-1に乗車予約情報を含む、管理サーバ100を宛先とする乗車予約要求を作成させる。乗車予約アプリは、端末装置20-1に作成させた乗車予約要求を管理サーバ100へ送信させる。乗車予約アプリは、端末装置20-1に管理サーバ100が送信した乗車予約応答を受信させ、受信した乗車予約応答に含まれる乗車予約情報を処理させる。
【0027】
端末装置20-2は、例えば車両の運転席に座る者が利用する機器である。例えば、端末装置20-2は、カーナビのように運転席に固定されていてもよい。車両の運転席に座る者の一例は、運転手である。ただし、車両が自動運転車の場合は車掌が端末装置20-2を利用してもよい。端末装置20-2には、運行アプリがインストールされている。運行アプリは、端末装置20-2に、管理サーバ100が送信するユーザーの乗車場所を特定する情報、降車場所を特定する情報、経路情報などの車両の運行に関する情報を受信させる。運行アプリは、端末装置20-2に、受信させた車両の運行に関する情報に基づいて、表示部に表示させている地図上に乗車場所、降車場所、経路情報を表示させる。
【0028】
運行アプリは、端末装置20-2に、車両の運行に関する処理を行わせる。運行アプリは、端末装置20-2において、表示部に表示させている地図上の乗車場所、降車場所に該当する箇所が押された場合に、押された時刻を示す情報と押された箇所に該当する乗車場所又は降車場所を示す情報とを含む、管理サーバ100を宛先とする運行情報を作成させる。運行アプリは、端末装置20-2に、作成させた運行情報を管理サーバ100へ送信させる。
【0029】
端末装置20-3は、車両に乗車する者が利用する機器である。例えば、端末装置20-3は、カーナビのように運転席に固定されていてもよい。端末装置20-3は、普段スマートフォンやタブレットを携帯しないユーザーに利用させてもよい。端末装置20-3には、運行状況通知管理アプリがインストールされている。運行状況通知アプリは、端末装置20-3に、管理サーバ100が送信するユーザーの乗車情報、降車情報、経路情報を受信させる。運行状況通知アプリは、端末装置20-3に、受信させたユーザーの乗車情報、降車情報、経路情報に基づいて、表示部に表示させている地図上に乗降場所と経路情報とを表示させる。ただし、端末装置20-3が利用される環境によっては、プライバシーに配慮して、端末装置20-3に表示される内容が制限されてもよい。
【0030】
(車載器)
車載器30は、車両VEに搭載される。車載器30には、車載アプリがインストールされている。車載アプリは、車両VE内で動作するソフトウェアである。車載アプリは、車載器30に車両VEの位置情報、CAN(Controller Area Network)データを管理サーバ100へ送信させる。車載器30は、搭載されている車両VEが自動運転車の場合にはその車両VEの自動運転システムと連携する。この場合、車載アプリは、車載器30に管理サーバ100が送信した経路情報を受信させ、受信させた経路情報を、自動運転システムへ出力する。
【0031】
(管理サーバ)
管理サーバ100は、通信部102と、受付部104と、配車処理部106と、経路検索部108と、予約状態管理部109と、記憶部110とを備える。
【0032】
管理サーバ100の各機能は、管理サーバ100がCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、管理サーバ100として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、管理サーバ100は、パーソナルコンピュータ、サーバー、又は産業用コンピュータ等の装置によって実現されてもよい。例えば、管理サーバ100は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、管理サーバ100の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、管理サーバ100は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は管理サーバ100の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。また、管理サーバ100として、例えばWWWシステム等を利用してウェブサイトを開設するように構成してもよい。
【0033】
通信部102は、通信モジュールによって実現される。通信部102は、ネットワークNWを経由して、端末装置20-1、端末装置20-2、端末装置20-3、車載器30などの他の装置と通信を行う。通信部102は、端末装置20-1が送信した乗車予約要求を受信する。また、通信部102は、配車処理部106が出力した乗車予約応答を、端末装置20-1へ送信する。通信部102は、配車処理部106が出力した配車要求を、車載器30へ送信する。
【0034】
記憶部110は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、又はこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部110には、管理サーバ100により実行されるプログラム(配車管理アプリ)が記憶される。また、記憶部110には、車両を待機させる拠点の識別情報(以下「拠点ID」という)と、拠点の位置情報とが関連付けて記憶される。また、記憶部110には、管理サーバ100が車両の配車を行うために必要な様々なデータを保管する。例えば、記憶部110は、車両の配車を行うために必要なデータとして、デマンド情報110aと、車両情報110bと、ユーザー情報110cと、予約条件識別子情報110dとを記憶する。
【0035】
デマンド情報110aは、ユーザーの識別情報(以下「ユーザーID」という)とユーザーの端末装置20-1が送信した乗車予約要求に含まれる乗車予約情報と乗車予約の処理状態とを関連付けたデマンド関連情報を一又は複数有する。また、デマンド情報110aは、デマンド毎に予約条件識別子を有する。
車両情報110bは、車両の識別情報(以下「車両ID」という)と、車両の運行スケジュールを示す情報と、車両の収容人数を示す情報と、例えば、拠点IDなどの待機場所の拠点を示す情報と、休憩時間情報と、車掌情報と、現在地情報と、状態情報とを関連付けた車両関連情報を一又は複数有する。
ユーザー情報110cは、ユーザーの氏名を示す情報と、ユーザーの性別を示す情報と、ユーザーの年代を示す情報と、ユーザーの状態を示す情報とを関連付けたユーザー関連情報を一又は複数有する。
【0036】
予約条件識別子情報110dは、最新の予約条件識別子を有する。予約条件識別子は、車両及び時間帯を識別する識別子であって、車両及び時間帯毎に付与される。したがって、予約条件識別子は、車両毎に異なる。また、予約条件識別子は、同じ車両であっても、時間帯毎に異なる。また、予約条件識別子は、所定の更新条件により変更される。これにより、予約条件識別子情報110dは、車両及び時間帯毎に、最新の予約条件識別子を有する。ある車両及び時間帯の最新の予約条件識別子は、当該車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子である。
【0037】
受付部104は、通信部102が受信した乗車予約要求を受け付け、受け付けた乗車予約要求に含まれる乗車予約情報を取得する。
予約状態管理部109は、受付部104が取得した乗車予約情報を取得する。予約状態管理部109は、受付部104が取得した乗車予約情報に基づいて、デマンドの予約状態管理処理を実行する。
【0038】
配車処理部106は、予約状態管理部109から乗車予約情報とともに配車計算要求を受け付ける。配車処理部106は、取得した乗車予約情報に基づいて、記憶部110に記憶されているデマンド情報110aを更新する。
【0039】
配車処理部106は、記憶部110に記憶されている車両情報110bから、一又は複数の車両関連情報の各々に含まれる車両IDと、車両の運行スケジュールを示す情報と、車両の収容人数を示す情報と、待機場所の拠点を示す情報と、休憩時間情報と、現在地情報と、状態情報とを取得する。配車処理部106は、取得した車両IDと、車両の運行スケジュールを示す情報と、車両の収容人数を示す情報と、待機場所の拠点を示す情報と、休憩時間情報と、現在地情報と、状態情報と、車両を待機させる拠点の位置情報とに基づいて、乗車予約情報を満たす配車が可能であるか否かを判定する。
【0040】
配車処理部106は、運行中のデマンドがない車両は指定された拠点にて待機することを前提として処理する。配車処理部106は、トリップ単位で運行管理を行う。ここで、トリップについて説明する。
【0041】
図2は、トリップの例を説明するための図である。乗車予約情報(デマンド)に含まれる乗車場所(出発地)をO(Origin)とし、降車場所(目的地)をD(Destination)とする。乗車場所(出発地)への車両到着時刻をtとし、目的地への車両到着時刻をtとする。拠点を出発する時刻をtBSとし、拠点に帰着する時刻をtBGとする。このように車両が時刻tBSに拠点を出発し、各デマンドの経由地(乗車場所、降車場所)を通り、時刻tBGに拠点に帰着するまでの一連の運行をトリップと呼ぶ。
【0042】
図2の例では、トリップ1とトリップ2とが示されている。図2に示されるように一日の運行時間中に複数のトリップが形成される場合がある。トリップ1は、車両が時刻tBS1に拠点BS1を出発し、時刻tO1に乗車場所O1に到着し、時刻tD1に降車場所D1に到着し、時刻tBG1に拠点BG1に帰着するまでの一連の運行である。トリップ2は、車両が時刻tBG1よりも遅い時刻である時刻tBS2に拠点BG2を出発し、時刻tO2に乗車場所O2に到着し、時刻tO3に乗車場所O3に到着し、時刻tD2に降車場所D2に到着し、時刻tD3に降車場所D3に到着し、時刻tBG2に拠点BG2に帰着するまでの一連の運行である。
【0043】
配車処理部106は、乗車予約情報に含まれる乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とを取得する。配車処理部106は、取得した乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とを経路検索部108へ出力する。
【0044】
経路検索部108は、配車処理部106が出力した乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報とを取得する。経路検索部108は、記憶部110に記憶されている車両を待機させる拠点の拠点IDと、拠点の位置情報とを関連付けた情報とを取得する。経路検索部108は、取得した乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報と、車両を待機させる拠点IDと、拠点の位置情報とを関連付けた情報とに基づいて、乗車場所へ配車する車両が待機している拠点の拠点IDと、その車両が降車場所の後に向かう拠点の拠点IDとを選択する。乗車場所へ配車する車両が待機している拠点と降車場所の後に向かう拠点とは同じであってもよいし、異なってもよい。以下、乗車場所へ配車する車両が待機している拠点として第1拠点が選択され、降車場所の後に向かう拠点として第2拠点が選択された場合について説明を続ける。ここで、第1拠点と、第2拠点とは、記憶部110に記憶されている。
【0045】
経路検索部108は、取得した乗車場所を特定する情報と降車場所を特定する情報と、車両を待機させる第1拠点の拠点IDと、第1拠点の位置情報とを関連付けた情報とに基づいて、第1拠点から、乗車場所と降車場所とを経由して、第2拠点へ向かう経路(ルート)を検索し、その経路で第1拠点から、乗車場所と降車場所とを経由して、第2拠点へ向かった場合に要する時間を導出する。
【0046】
例えば、経路検索部108は、第1拠点から、乗車場所と降車場所とを経由して、第2拠点へ最短距離で巡回する経路を検索し、その経路で第1拠点から、乗車場所と降車場所とを経由して、第2拠点へ向かった場合に要する時間を導出する。例えば、経路検索部108は、第1拠点から乗車場所へ向かった場合に要する時間と、乗車場所から降車場所へ向かった場合に要する時間と、降車場所から第2拠点へ向かった場合に要する時間を導出する。経路検索部108は、経路を検索した結果を示す情報と要する時間を導出した結果を示す情報とを配車処理部106へ出力する。
【0047】
配車処理部106は、経路検索部108が出力した経路を検索した結果を示す情報と要する時間を導出した結果を示す情報とを取得する。配車処理部106は、取得した経路を検索した結果を示す情報と要する時間を導出した結果を示す情報に基づいて、配車が可能であるか否かを判定する。
【0048】
配車処理部106は、新規デマンド単体でトリップの形成が可能であるかを判定する。具体的には、配車処理部106は、新規デマンド単体で形成したトリップを想定したときに、新規デマンド単体で形成したトリップが時系列的に既存トリップと重複する部分がないかを判定する。配車処理部106は、時系列的に既存のトリップと重複する部分がないと判定した場合に、新規のデマンド単体でトリップの形成が可能であると判定し、配車が可能であると判定する。
以下、配車処理部106が時系列的に既存のトリップと重複する部分がないかを判定する処理について説明する。
【0049】
図3は、本実施形態に係る配車管理システムの動作の一例を示す図である。図3は、トリップの一例を示す。図3に示されるトリップは、車両は時刻tO1minから時刻tO1maxの間に乗車場所Oに到着し、時刻tO1maxに乗車場所Oを出発しなければならないとする。また、車両は時刻tD1minから時刻tD1maxの間に降車場所Dに到着しなければならないとする。Tは、乗車場所を出発する時刻と出発する時刻から所定の時間前の時刻との間の時間である。Tをデマンドの乗車場所(出発地)にて待機可能な時間と定義する。Tは、降車場所への到着を保証する時刻(追加遅延があっても遅くともこの時刻には到着する)とその時刻から所定の時間前の時刻との間の時間である。Tは、今後追加挿入されると想定されるトリップによる遅延を吸収するための時間であり、到着までのゆとり時間と定義する。式(1)と、式(2)とが成り立つ。
O1max-tO1min=T (1)
D1max-tD1min=T (2)
式(1)から条件tO1の制約条件はtO1min≦tO1≦tO1maxとなる。式(2)からtD1の制約条件はtD1min≦tD1≦tD1maxとなる。
【0050】
新規デマンド単体でのトリップの形成ができるか否かに関して、即時予約が行われた場合と事前予約が行われた場合とに分けて説明する。
【0051】
(即時予約が行われた場合)
即時予約が行われた場合、現在車両は第1拠点で待機しているとみなされる。配車処理部106は、第1拠点に待機している車両が最短で拠点を出発可能な時刻をtBSとし、残りの時刻tO1、tD1、tBGは、経路検索部108が出力した各地点間の移動時間を時刻tBSに順に加算していくことでトリップを形成する。このとき、配車処理部106は、時刻tO1maxをこの時点の時刻tO1とし、時刻tD1minをこの時点の時刻tD1とする。
【0052】
(事前予約)
事前予約が行われた場合に、新規デマンド単体でのトリップの形成ができるか否かに関して、希望する出発時刻が指定された場合と、希望する到着時刻が指定された場合とに分けて説明する。
希望する出発時刻が指定された場合、配車処理部106は、希望する出発時刻をtO1とし、時刻tO1に乗車地点Oに到着するための第1拠点の出発時刻をtBSとする。残りの時刻tD1、tBGは即時予約の場合と同様に、経路検索部108が出力した各地点間の移動時間を時刻tBSに順に加算していくことでトリップを形成する。
希望する到着時刻が指定された場合、配車処理部106は、希望する到着時刻をtD1maxとし、到着時刻tD1maxによって定まるtD1minの時刻をtD1とする。残りの時刻tBS、tO1、tBGは即時予約の場合と同様に、経路検索部108が出力した各地点間の移動時間を時刻tD1から順に減算していくことでトリップを形成する。
【0053】
以上から、即時予約が指定された場合と事前予約が指定された場合とのいずれの場合も、新規デマンド単体でのトリップ形成は図3の時系列関係で表されることが分かる。
【0054】
配車処理部106は、新規デマンド単体でのトリップが成立するかどうかを判定する。具体的には、配車処理部106は、新規デマンド単体でのトリップのtBS~tBGの時間帯が既存トリップの時間帯と重複しているかどうかを判定する。
配車処理部106は、新規デマンド単体でのトリップのtBS~tBGの時間帯が既存のトリップの時間帯と重複しないことによって、新規デマンド単体でのトリップの形成が可能な場合は、配車が可能であると判定する。配車処理部106は、配車が可能であると判定した場合に、配車可能であることを示す情報とそのトリップを特定する情報と当該デマンドの予約状態を示す情報とを含む、端末装置20-1を宛先とする乗車予約応答を作成する。デマンドの予約状態については後述する。配車処理部106は、作成した乗車予約応答を通信部102へ出力する。
配車処理部106は、配車が可能であると判定した場合であって該当のデマンドの予約状態が「確定」であるときに、そのトリップを特定する情報を含む、車載器30を宛先とする配車要求を作成する。配車処理部106は、作成した配車要求を通信部102へ出力する。
【0055】
配車処理部106は、新規デマンド単体でのトリップのtBS~tBGの時間帯が既存トリップの時間帯と重複することによって、新規デマンド単体でのトリップ形成が不可能な場合は、配車が不可能であると判定する。配車処理部106は、配車が不可能であると判定した場合に、配車不可能であることを示す情報を含む、端末装置20-1を宛先とする乗車予約応答を作成する。配車処理部106は、作成した乗車予約応答を通信部102へ出力する。
【0056】
(予約状態管理部、配車予約管理方法)
本実施形態に係る予約状態管理部109及び配車予約管理方法について以下に詳細に説明する。
図4は、本実施形態に係るデマンドの予約状態及び状態遷移についての説明図である。図4に示されるように、デマンドの予約状態は、4種類「未確定」、「仮確定」、「確定」、「キャンセル」が設けられる。
【0057】
予約状態管理部109は、受付部104が受付けた乗車予約情報に基づいて、デマンドの予約状態管理処理を実行する。
予約状態管理部109は、受付部104が受付けた乗車予約情報の要求が「新規予約作成」であった場合、配車処理部106へ配車計算要求を出す。配車処理部106は、既存の「確定」の予約状態のデマンドで構成されるトリップに基づいて、乗車予約情報を満たす配車を検索する。予約状態管理部109は、当該配車が見つかった場合、「未確定」の予約状態のデマンドとして新規デマンド情報を生成し、生成した新規デマンド情報を記憶部110へ保管する。
【0058】
予約状態管理部109は、受付部104が受付けた乗車予約情報の要求が「未確定」の予約状態のデマンドを指定する「予約仮確定」であった場合、所定の遷移条件を満たすかを確認した後に、当該デマンドの予約状態を「未確定」から「仮確定」へ変更する。
【0059】
予約状態管理部109は、受付部104が受付けた乗車予約情報の要求が「仮確定」の予約状態のデマンドを指定する「予約確定」であった場合、所定の遷移条件を満たすかを確認した後に、当該デマンドの予約状態を「仮確定」から「確定」へ変更する。
【0060】
予約状態管理部109は、受付部104が受付けた乗車予約情報の要求が予約キャンセルであった場合、指定されたデマンドの予約状態を「キャンセル」へ変更する。
【0061】
ここで、図5を参照して本実施形態に係る予約状態管理部109が行う予約状態の遷移処理の例を説明する。図5は、本実施形態に係る予約状態の遷移例の説明図である。図5には、2人のユーザーからの各予約(予約1、予約2)が同じ車両且つ同じ時間帯への予約であってほぼ同じタイミングで入った場合の例が示される。
【0062】
先ず、受付部104で受付けられた予約1のデマンドR1が新規予約作成R1aにより「未確定」の予約状態になる。この「未確定」の予約状態の段階では、予約1のデマンドR1は他の予約に対して制限にならないので、直後に受付部104で受付けられた予約2のデマンドR2は新規予約作成R2aにより同様に「未確定」の予約状態になる。次いで、予約1のデマンドR1は、予約仮確定R1bによって「仮確定」の予約状態へ遷移する。この時点で、「仮確定」の予約1のデマンドR1は、予約状態「仮確定」から「確定」への状態遷移を保証するために、他の予約に対して予約状態の遷移の制限をかける。具体的には、予約状態「仮確定」のデマンドが存在する場合、当該デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドが予約状態「未確定」から「仮確定」へ遷移することができないように制限する。
【0063】
したがって、図5の例では、予約2のデマンドR2は、予約1の予約仮確定R1bの直後に受付部104で予約仮確定の要求が受付けられるが、予約状態「仮確定」の予約1のデマンドR1による制約を受けて、予約状態「未確定」から「仮確定」への遷移が失敗する。一方、「仮確定」の予約状態になった予約1のデマンドR1は、受付部104で受付けられた予約確定R1cにより「確定」の予約状態に遷移し、記憶部110で管理されるデマンド情報110a内の予約1のデマンドR1のトリップ情報が更新される。
【0064】
次に予約状態の遷移条件及び遷移処理を説明する。
(予約状態「未確定」のデマンドの生成)
予約状態「未確定」のデマンドを生成することを許可する条件は、配車処理部106で乗車予約情報を満たす配車が見つかることである。配車処理部106は、既存の「確定」の予約状態のデマンドで構成されるトリップに基づいて、乗車予約情報を満たす配車を検索(配車検索)する。したがって、配車処理部106で乗車予約情報を満たす配車が見つかった場合、新規デマンド単体でのトリップは、予約状態「確定」のデマンドで構成されるトリップと重複しない。予約状態「未確定」のデマンドを生成する処理は、新規デマンドを生成して予約状態「未確定」として記憶部110へ登録し、配車処理部106で見つかった当該新規デマンドへの配車(車両及び時間帯)を識別する予約条件識別子(予約条件ID)を予約条件識別子情報110dから取得し、取得した予約条件識別子を当該新規デマンドの予約条件識別子としてデマンド情報110aに記録する。
【0065】
(予約状態「未確定」から「仮確定」への遷移)
予約状態「未確定」のデマンド(対象デマンド)を予約状態「仮確定」へ遷移させることを許可する条件は、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「仮確定」であるデマンドが存在しないこと、且つ当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子がデマンド情報110a内の当該対象デマンドの予約条件識別子に一致することである。ある車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子は、予約条件識別子情報110d内の当該車両及び時間帯の予約条件識別子である。予約状態「未確定」の対象デマンドを予約状態「仮確定」へ遷移させる処理は、対象デマンドの予約状態の登録を「未確定」から「仮確定」へ変更する。
【0066】
(予約状態「仮確定」から「確定」への遷移)
予約状態「仮確定」のデマンド(対象デマンド)を予約状態「確定」へ遷移させることを許可する条件は、無条件である。予約状態「仮確定」のデマンド(対象デマンド)を予約状態「確定」へ遷移させる処理は、当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更し、当該対象デマンドが含まれるデマンド情報110a内のトリップの情報を更新する。ある車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更する処理は、予約条件識別子情報110d内の当該車両及び時間帯の予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更する。
【0067】
(予約状態「未確定」、「仮確定」及び「確定」から「キャンセル」への遷移)
予約状態「未確定」、「仮確定」及び「確定」のデマンド(対象デマンド)を予約状態「キャンセル」へ遷移させることを許可する条件は、無条件である。予約状態「未確定」、「仮確定」及び「確定」のデマンド(対象デマンド)を予約状態「キャンセル」へ遷移させる処理は、対象デマンドの登録を抹消する。さらに、予約状態「確定」のデマンド(対象デマンド)を予約状態「キャンセル」へ遷移させる処理では、対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更し、当該対象デマンドが含まれるデマンド情報110a内のトリップの情報を更新する。
【0068】
なお、上記した各予約状態の遷移条件に対して、さらに予約確定猶予時間の条件を追加してもよい。この予約確定猶予時間の条件は、予約状態「未確定」のデマンドが生成されてから、当該デマンドが予約状態「確定」に状態遷移するまでの経過時間に上限(予約確定猶予時間)を設けるものである。予約状態管理部109は、予約状態「未確定」のデマンドが生成されてからの経過時間を計測し、当該デマンドの各予約状態の遷移時、つまり「未確定」から「仮確定」への状態遷移時や、「仮確定」から「確定」への状態遷移時に、計測結果の経過時間が所定の予約確定猶予時間以下であることを遷移条件に含める。
【0069】
次に予約条件識別子について詳細に説明する。
予約条件識別子は、車両及び時間帯を識別する識別子であって、車両及び時間帯毎に付与される。したがって、予約条件識別子は、車両毎に異なる。また、予約条件識別子は、同じ車両であっても、時間帯毎に異なる。予約条件識別子の例としては、付与対象の車両の車両IDと、予約条件識別子が更新(新規付与や既存値の変更)される時の現在時刻との組み合わせを用いることが挙げられる。
【0070】
予約条件識別子は、予約状態「未確定」の新規デマンドを生成するために配車処理部106で配車検索を行った時点から、当該新規デマンドの車両及び時間帯に対応するトリップに変化がないことを確認するためのフラグとして機能する。この点について説明する。
【0071】
本実施形態では、予約状態「仮確定」のデマンドが予約状態「仮確定」から「確定」へ状態遷移できることを保証する。
一方、予約状態「未確定」の新規デマンドは、配車処理部106の配車検索により予約状態「確定」のデマンドで構成されるトリップ(車両及び時間帯)と重複しなければ、生成可能である。つまり、予約状態「未確定」の新規デマンドの生成時点において、当該新規デマンドの車両及び時間帯が予約状態「仮確定」のデマンドで構成されるトリップ(車両及び時間帯)と重複していても、当該新規デマンドは生成可能である。これは、予約状態「仮確定」のデマンドについては、ユーザーが予約確定にするとは限らないので、他のユーザーからの配車検索のニーズに対応するために、予約状態「未確定」の新規デマンドの生成に対しては予約状態「仮確定」のデマンドによる制限を設けず、予約状態「未確定」の新規デマンドの生成機会の拡充を図るためである。
これら、予約状態「仮確定」のデマンドに対する予約状態「確定」への状態遷移の保証と、予約状態「未確定」の新規デマンドの生成機会の拡充とを両立させるために、予約条件識別子が用いられる。
【0072】
具体例として図6を参照して、予約状態管理部109が行う予約状態の遷移処理における予約条件識別子の使用方法を説明する。図6は、本実施形態に係る予約状態の遷移例の説明図である。図6には、図5と同様に、2人のユーザーからの各予約(予約1、予約2)が同じ車両且つ同じ時間帯への予約であってほぼ同じタイミングで入った場合の例が示される。
【0073】
先ず、受付部104で受付けられた予約1のデマンドR1が新規予約作成R1aにより「未確定」の予約状態になる。このとき、予約状態管理部109は、配車処理部106で見つかった予約1のデマンドR1への配車(車両及び時間帯)に現在付与されている予約条件識別子Rid1を予約条件識別子情報110dから取得し、取得した予約条件識別子を予約1のデマンドR1の予約条件識別子としてデマンド情報110aに記録する。この「未確定」の予約状態の段階では、予約1のデマンドR1は他の予約に対して制限にならない。
【0074】
次いで、予約1の直後に受付部104で受付けられた予約2のデマンドR2は、新規予約作成R2aにより「未確定」の予約状態になる。このとき、予約状態管理部109は、配車処理部106で見つかった予約2のデマンドR2への配車(車両及び時間帯)に現在付与されている予約条件識別子Rid1を予約条件識別子情報110dから取得し、取得した予約条件識別子を予約2のデマンドR2の予約条件識別子としてデマンド情報110aに記録する。したがって、この時点では、同じ配車(車両及び時間帯)が見つかった予約1のデマンドR1と予約2のデマンドR2とに対して、同じ予約条件識別子Rid1がデマンド情報110aに記録される。
【0075】
なお、この段階で、予約状態管理部109は、複数のユーザー間で予約状態「未確定」のデマンドの配車予約が競合していることを、当該予約状態「未確定」の配車予約を行っている各ユーザーの端末装置20-1へ通知してもよい。
例えば、予約状態管理部109は、予約対象の配車(車両及び時間帯)に現在付与されている予約条件識別子Rid1と同じ予約条件識別子がデマンド情報110aに記録されている複数の予約状態「未確定」のデマンドR1,R2が存在する場合に、当該全ての予約状態「未確定」のデマンドR1,R2の各ユーザーの端末装置20-1に対して、予約状態「未確定」の配車予約が複数のユーザーにより行われている旨を通知してもよい。これにより、当該全ての予約状態「未確定」のデマンドR1,R2の各ユーザーに対して、現在、当該予約状態「未確定」の配車予約が複数のユーザー間で競合していることを通知することができる。
例えば、予約状態管理部109は、予約対象の配車(車両及び時間帯)に現在付与されている予約条件識別子Rid1と同じ予約条件識別子がデマンド情報110aに記録されている少なくとも一の予約状態「未確定」のデマンドR1が存在する場合に、当該予約条件識別子Rid1が新たにデマンド情報110aに記録される他の予約状態「未確定」のデマンドR2のユーザーの端末装置20-1に対して、予約状態「未確定」の配車予約が複数のユーザーにより行われている旨を通知してもよい。これにより、当該新規の予約状態「未確定」のデマンドR2のユーザーに対して、現在、当該予約状態「未確定」の配車予約が複数のユーザー間で競合していることを通知することができる。
【0076】
次いで、予約1のデマンドR1は、予約仮確定R1bによって「仮確定」の予約状態へ遷移する。このとき、予約状態管理部109は、予約1のデマンドR1が予約状態「未確定」から「仮確定」への遷移条件を満たすことを確認する。当該遷移条件は、上述したように、「条件A1:予約状態「未確定」の対象デマンドR1と同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「仮確定」であるデマンドが存在しないこと」且つ「条件B1:当該対象デマンドR1の車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子がデマンド情報110a内の当該対象デマンドR1の予約条件識別子Rid1に一致すること」である。この時点では、予約2のデマンドR2は、まだ予約状態「未確定」であるので、上記条件A1は満たされる。また、この時点では、予約1のデマンドR1の車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子は「Rid1」であるので、上記条件B1も満たされる。よって、当該遷移条件が満たされるので、予約状態管理部109は、予約1のデマンドR1の予約状態の登録を「未確定」から「仮確定」へ変更する。
【0077】
次いで、「仮確定」の予約状態になった予約1のデマンドR1は、受付部104で受付けられた予約確定R1cにより「確定」の予約状態に遷移する。このとき、予約状態管理部109は、予約1のデマンドR1の車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子「Rid1」を新規の予約条件識別子「Rid1’」に変更し、変更後の予約条件識別子Rid1’を予約1のデマンドR1の予約条件識別子としてデマンド情報110a内の該当情報を更新する。予約1のデマンドR1の車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子「Rid1」を新規の予約条件識別子「Rid1’」に変更する処理は、予約条件識別子情報110d内の当該車両及び時間帯の予約条件識別子「Rid1」を新規の予約条件識別子「Rid1’」に変更する。
【0078】
次いで、予約2のデマンドR2は、予約1の予約確定R1cの直後に受付部104で予約仮確定の要求が受付けられる。このとき、予約状態管理部109は、予約2のデマンドR2が予約状態「未確定」から「仮確定」への遷移条件を満たすことを確認する。当該遷移条件は、上述したように、「条件A2:予約状態「未確定」の対象デマンドR2と同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「仮確定」であるデマンドが存在しないこと」且つ「条件B2:当該対象デマンドR2の車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子がデマンド情報110a内の当該対象デマンドR2の予約条件識別子Rid1に一致すること」である。この時点では、予約1のデマンドR1は予約状態「確定」であり、予約2のデマンドR2と同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「仮確定」であるデマンドが存在しないので、上記条件A2は満たされる。一方、この時点では、予約2のデマンドR2の車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子(つまり、予約条件識別子情報110d内の当該車両及び時間帯の予約条件識別子)は「Rid1’」に変わっているので、デマンド情報110a内の当該デマンドR2の予約条件識別子Rid1に一致しない。したがって、上記条件B2は満たされない。よって、当該遷移条件が満たされないので、予約状態管理部109は、予約2のデマンドR2の予約状態を「未確定」から「仮確定」へ遷移させない。そして、予約状態管理部109は、予約2のユーザーの端末装置20-1に対して、予約2の配車予約を予約状態「未確定」から「仮確定」へ遷移させることができない旨を通知する。
【0079】
この図6の例では、予約2のデマンドR2は、予約状態「未確定」から「仮確定」へ遷移させるための遷移条件のうち、「条件A2:予約状態「未確定」の対象デマンドR2と同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「仮確定」であるデマンドが存在しないこと」が満たされるが、これは、当該対象デマンドR2と同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドR1が予約状態「仮確定」から「確定」に状態遷移したためである。したがって、この場合には、当該対象デマンドR2を予約状態「未確定」から「仮確定」へ遷移させてはいけない。これは、当該対象デマンドR2を予約状態「未確定」から「仮確定」へ遷移させると、当該対象デマンドR2を予約状態「仮確定」から「確定」へ状態遷移できることを保証しなければならなくなって、予約2の配車予約が既に確定した予約1の配車予約と重複して確定される可能性が発生するためである。
【0080】
そこで、本実施形態では、予約状態「仮確定」のデマンドR1が予約状態「確定」に状態遷移すると、当該デマンドR1の車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子「Rid1」を新規の予約条件識別子「Rid1’」に変更させる。さらに、予約2のデマンドR2を予約状態「未確定」から「仮確定」へ遷移させるための遷移条件として、「条件B2:当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子がデマンド情報110a内の当該対象デマンドの予約条件識別子に一致すること」を設けている。これにより、予約2のデマンドR2は、条件A2を満たしても条件B2を満たさず、予約状態「未確定」から「仮確定」へ状態遷移させれないので、予約2の配車予約が既に確定した予約1の配車予約と重複して確定されることを未然に防ぐことができる。
【0081】
このように本実施形態によれば、予約条件識別子を用いることによって、予約状態「仮確定」のデマンドに対する予約状態「確定」への状態遷移の保証と、予約状態「未確定」の新規デマンドの生成機会の充足とを両立させることができるという格別な効果が得られる。
【0082】
図7は、本実施形態に係るトリップと予約条件識別子との対応関係を説明するための説明図である。予約条件識別子は車両及び時間帯毎に付与されるが、図7の例では、30分毎に区切られた時間帯が定められている。したがって、予約条件識別子は、一の車両に対して、30分幅の時間帯毎にそれぞれ異なる値が設定される。また、予約条件識別子は、車両毎に異なる値が設定される。したがって、予約条件識別子情報110dは、車両及び30分幅の時間帯毎に、最新の予約条件識別子を有する。
【0083】
図7(1)に示されるトリップJ1は、一の車両VE_1が対象であって、時間帯「13時00分から13時30分まで」と、時間帯「13時30分から14時00分まで」とに跨って設定されている。したがって、トリップJ1には、対象の車両VE_1に関する、時間帯「13時00分から13時30分まで」に対応する予約条件識別子と、時間帯「13時30分から14時00分まで」に対応する予約条件識別子とが対応付けられる。
【0084】
図7(2)に示されるトリップJ2は、一の車両VE_2が対象であって、時間帯「13時00分から13時30分まで」と、時間帯「13時30分から14時00分まで」と、時間帯「14時00分から14時30分まで」とに跨って設定されている。したがって、トリップJ2には、対象の車両VE_2に関する、時間帯「13時00分から13時30分まで」に対応する予約条件識別子と、時間帯「13時30分から14時00分まで」に対応する予約条件識別子と、時間帯「14時00分から14時30分まで」に対応する予約条件識別子とが対応付けられる。
【0085】
予約状態管理部109は、新規デマンドの生成時や既存デマンドの予約状態の遷移時において、対象のトリップに対応付けられた予約条件識別子を参照する。
【0086】
以上が予約状態管理部109についての詳細な説明である。
【0087】
(配車予約方法)
次に、端末装置20-1の表示装置(例えばタッチパネル)に表示される画面の例を用いて、本実施形態に係る配車予約方法を説明する。図8図13は、本実施形態に係る端末装置の表示画面の構成例を示す図である。
【0088】
図8図13に示される画面は、端末装置20-1と管理サーバ100との間で送受信される配車予約に関するデータに基づいて生成される。なお、図8図13に示される画面の表示データは、端末装置20-1が生成してもよく、又は管理サーバ100が生成して端末装置20-1へ送信してもよい。
【0089】
図8は、配車予約画面400の初期状態の画面例である。
図8の配車予約画面400において、表示部分401には、予約を行うユーザーのユーザー情報(ユーザーID、登録日、名前、ニックネーム、性別、年代、電話番号、メールアドレス、自宅住所、備考など)が表示されている。
【0090】
表示部分402では、ユーザーは、配車検索に関するオプションを選択することができる。ラジオボタンでは“カートのみ”または“統合検索”が選択可能である。ユーザーが“カートのみ”を選択した場合は、デマンド型車両のみを用いた配車検索を行う。一方、ユーザーが“統合検索”を選択した場合は、デマンド型車両とその他の公共交通機関とを乗り継ぐ配車検索を行う。また、表示部分402において、相乗り拒否のチェックボックス、予約人数のプルダウンリストで選択された情報は、ともに配車検索での処理にて利用される。
【0091】
表示部分403では、ユーザーは、出発地や目的地の選択と時刻に関する指定(即時予約、出発希望時刻指定、到着希望時刻指定)を行う。出発地や目的地は、入力フォームでの検索や、自宅入力ボタンによる自宅指定や、表示部分404に表示される地図上からの選択等により、指定することができる。
表示部分405には、配車検索ボタン、検索結果表示欄、仮確定ボタン及びキャンセルボタンが設けられている。
【0092】
図8の配車予約画面400において、ユーザーが表示部分402,403に必要な情報を入力した後に配車検索ボタンを押下すると、当該入力情報を含む乗車予約情報が乗車予約要求として端末装置20-1から管理サーバ100へ送信される。管理サーバ100において、予約状態管理部109は、受付部104を介して取得した当該乗車予約情報による新規予約作成の要求に応じて、配車処理部106より配車検索を行う。
【0093】
図9は、配車検索により可能な配車が見つかった場合の配車予約画面400の画面例である。予約状態管理部109は、配車検索により可能な配車が見つかったので、この段階で、予約状態「未確定」のデマンドを新規に1件作成する。
【0094】
図9の配車予約画面400において、表示部分405では、検索結果表示欄に、配車検索により見つかった可能な配車の出発予定時刻、到着予定時刻、出発地情報、目的地情報、人数、及び車両IDなどを表示し、また仮確定ボタン及びキャンセルボタンを合わせて表示する。また、表示部分404の地図上には、当該表示部分405の表示内容に対応する出発地から目的地までのルートを表示する。この段階でキャンセルボタンが押下されると、当該操作情報が端末装置20-1から管理サーバ100へ送信され、予約状態管理部109は、当該操作情報によるキャンセルの要求に応じて、当該デマンドの予約状態を「未確定」から「キャンセル」へ変更する。
【0095】
一方、図10は、配車検索により可能な配車が見つからなかった場合の配車予約画面400の画面例である。この場合、デマンドは新規に作成されることはなく、ユーザーがOKボタンを押下すると、再度、図8の配車予約画面400の初期状態の画面が表示される。
【0096】
図9の配車予約画面400において、ユーザーが仮確定ボタンを押下すると、当該操作情報を含む乗車予約情報が乗車予約要求として端末装置20-1から管理サーバ100へ送信される。管理サーバ100において、予約状態管理部109は、受付部104を介して取得した当該乗車予約情報による予約仮確定の要求に応じて、予約状態「未確定」から「仮確定」への遷移条件が満たされることを確認した後に、当該デマンドの予約状態を「未確定」から「仮確定」へ変更する。
【0097】
図11は、デマンドの予約状態が「仮確定」に変更された際の配車予約画面400の画面例である。図11の配車予約画面400において、表示部分405の端部には、予約確定を行うボタン(“はい”)と予約確定をキャンセルするボタン(“いいえ”)とが設けられる。この段階で予約確定をキャンセルするボタン(“いいえ”)が押下されると、当該操作情報が端末装置20-1から管理サーバ100へ送信され、予約状態管理部109は、当該操作情報によるキャンセルの要求に応じて、当該デマンドの予約状態を「仮確定」から「キャンセル」へ変更する。
【0098】
図11の配車予約画面400において、ユーザーが予約確定を行うボタン(“はい”)を押下すると、当該操作情報を含む乗車予約情報が乗車予約要求として端末装置20-1から管理サーバ100へ送信される。管理サーバ100において、予約状態管理部109は、受付部104を介して取得した当該乗車予約情報による予約確定の要求に応じて、当該デマンドの予約状態を「仮確定」から「確定」へ変更する。
【0099】
図12は、デマンドの予約状態が「確定」に変更された際の配車予約画面400の画面例である。図12の配車予約画面400では、予約確定の旨を表示し、続いて表示する画面を選択するボタン(“トップへ”、“続ける”)を表示する。
【0100】
図13は、予約状態が「確定」であるデマンドの予約情報が表示される画面の構成例である。ユーザーは、図13に示される予約状態詳細画面によって、予約状態が「確定」であるデマンドの予約の詳細情報を確認することができる。また、ユーザーは、図13に示される予約状態詳細画面に設けられた予約キャンセルボタンによって当該予約状態「確定」のデマンドの予約をキャンセルすることができる。図13の予約状態詳細画面において、予約キャンセルボタンが押下されると、当該操作情報が端末装置20-1から管理サーバ100へ送信され、予約状態管理部109は、当該操作情報によるキャンセルの要求に応じて、当該デマンドの予約状態を「確定」から「キャンセル」へ変更する。
【0101】
上述したように本実施形態によれば、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムにおいて、デマンドの予約状態として「未確定」、「仮確定」及び「確定」を設け、デマンドの予約状態「未確定」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索及び予約状態の遷移に対して制限をかけない状態であり、デマンドの予約状態「仮確定」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対しては制限をかけないが当該デマンド以外の他のデマンドの予約状態「未確定」から「仮確定」への遷移に対しては制限をかける状態であり、デマンドの予約状態「確定」は、当該デマンド以外の他のデマンドの配車検索に対して制限をかける状態であり、車両及び時間帯を識別する予約条件識別子を設け、車両及び時間帯毎に最新の予約条件識別子を記憶する予約条件識別子情報記憶部(記憶部110の予約条件識別子情報110d)と、各ユーザーのデマンドを示すデマンド関連情報とデマンド毎の予約条件識別子とを記憶するデマンド情報記憶部(記憶部110のデマンド情報110a)と、デマンドの予約状態を管理し、ユーザー要求に応じてデマンドの予約状態を遷移させる予約状態管理部と、を備え、対象デマンドの予約状態を「未確定」から「仮確定」へ遷移させることを許可する遷移条件は、当該対象デマンドと同じ車両且つ同じ時間帯の他のデマンドであって予約状態が「仮確定」であるデマンドが存在しないこと、且つ当該対象デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている予約条件識別子が前記デマンド情報記憶部内の当該対象デマンドの予約条件識別子に一致することであり、前記予約状態管理部は、配車検索が成功した新規デマンドを予約状態「未確定」として記録し、予約状態「未確定」のデマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子を、当該デマンドの予約条件識別子として前記デマンド情報記憶部に記憶させ、前記予約状態管理部は、予約状態「仮確定」のデマンドが予約状態「確定」に状態遷移すると、当該デマンドの車両及び時間帯に現在付与されている前記予約条件識別子情報記憶部内の予約条件識別子を新規の予約条件識別子に変更し、前記予約状態管理部は、前記遷移条件に基づいて対象デマンドの予約状態を「未確定」から「仮確定」へ遷移させるか否かを判定し、当該判定の結果に従って当該対象デマンドの予約状態を「仮確定」に変更する。
【0102】
この本実施形態に係る構成によって、予約確定を行う意思がないもののオンデマンド交通に興味があり配車検索を行いたいと希望するユーザーは自由に予約状態「未確定」のデマンドを生成し、配車検索結果を確認することができる。また、予約確定を行う意思があるユーザーは予約状態「未確定」のデマンドを「仮確定」の予約状態に変更した後に、出発地の出発予定時刻や目的地への到着予定時刻を確認した上で、予約が重複する恐れなく安心して予約状態「仮確定」のデマンドを「確定」の予約状態に変更することができる。このように、本実施形態によれば、予約に応じて車両を運行するデマンド型の配車管理システムにおいて、自由な配車検索と予約の重複を未然に防ぐ対処とを両立した予約状態管理を実現することができるという効果が得られる。
【0103】
なお、これにより、例えばオンデマンド交通サービスにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0104】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0105】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0106】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0107】
1…配車管理システム、20-1,20-2,20-3…端末装置、30…車載器、100…管理サーバ、102…通信部、104…受付部、106…配車処理部、108…経路検索部、109…予約状態管理部、110…記憶部、110a…デマンド情報、110b…車両情報、110c…ユーザー情報、110d…予約条件識別子情報、VE…車両、NW…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13