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特開2024-166430ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166430
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20241121BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241121BHJP
   A63F 13/80 20140101ALN20241121BHJP
【FI】
A63F13/69 500
A63F13/79 500
A63F13/79 520
A63F13/80 F
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024164719
(22)【出願日】2024-09-24
(62)【分割の表示】P 2021004374の分割
【原出願日】2021-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 信也
(72)【発明者】
【氏名】安倍 悠斗
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 悠太
(57)【要約】
【課題】所定の関係が登録された複数の利用者がゲームの経験を手軽に共有する。
【解決手段】ゲームシステムは、複数の利用者の間の関係を登録する関係登録部31と、複数の利用者のうち第1利用者がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、第1利用者との関係が登録された第2利用者から受付ける受付処理と、第1利用者がプレイするゲームの結果に応じて第2利用者に報酬を付与する付与処理と、を含む参加処理を実行する参加処理部32とを具備する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用者の間の関係を登録する関係登録部と、
前記複数の利用者のうち第1利用者がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、前記第1利用者との関係が登録された第2利用者から受付ける受付処理と、前記第1利用者がプレイする前記ゲームの結果に応じて前記第2利用者に報酬を付与する付与処理と、を含む参加処理を実行する参加処理部と
を具備するゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばメダル等の遊技価値の消費と引換えにプレイ可能なゲームを利用者に提供する各種の技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、メダルゲームをプレイする複数の利用者の各々について、フレンド関係にある他の利用者が登録されるゲームシステムが開示されている。遊技施設に来場した利用者は、当該遊技施設内に所在するフレンドを把握できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6265290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術のもとでは、遊技施設内に所在するフレンドを各利用者が把握できるに過ぎない。以上の事情を考慮して、本発明のひとつの態様は、所定の関係が登録された複数の利用者がゲームの経験を手軽に共有できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明のひとつの態様に係るゲームシステムは、複数の利用者の間の関係を登録する関係登録部と、前記複数の利用者のうち第1利用者がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、前記第1利用者との関係が登録された第2利用者から受付ける受付処理と、前記第1利用者がプレイする前記ゲームの結果に応じて前記第2利用者に報酬を付与する付与処理と、を含む参加処理を実行する参加処理部とを具備する。
【0006】
本発明のひとつの態様に係るゲーム制御方法は、複数の利用者の間の関係を登録し、前記複数の利用者のうち第1利用者がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、前記第1利用者との関係が登録された第2利用者から受付ける受付処理と、前記第1利用者がプレイする前記ゲームの結果に応じて前記第2利用者に報酬を付与する付与処理と、を含む参加処理を実行する。
【0007】
本発明のひとつの態様に係るプログラムは、複数の利用者の間の関係を登録する関係登録部、および、前記複数の利用者のうち第1利用者がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、前記第1利用者との関係が登録された第2利用者から受付ける受付処理と、前記第1利用者がプレイする前記ゲームの結果に応じて前記第2利用者に報酬を付与する付与処理と、を含む参加処理を実行する参加処理部、としてコンピュータシステムを機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るゲームシステムの構成を例示するブロック図である。
図2】ゲーム装置の構成を例示するブロック図である。
図3】プレイ画面の模式図である。
図4】ゲーム処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図5】制御システムの構成を例示するブロック図である。
図6】利用者データの模式図である。
図7】制御システムの機能的な構成を例示するブロック図である。
図8】ゲームシステムの動作を例示するフローチャートである。
図9】ゲームシステムの動作を例示するフローチャートである。
図10】候補リストの模式図である。
図11】ゲームシステムの動作を例示するフローチャートである。
図12】フレンドリストの模式図である。
図13】参加処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図14】通常参加処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図15】特別参加処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図16】予約データの模式図である。
図17】第4実施形態におけるゲーム画像の模式図である。
図18】第4実施形態に係る通常ゲームの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲームシステム1の構成を例示するブロック図である。図1に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム1は、複数のゲーム装置10(10a,10b)と制御システム20とを具備する情報システムである。
【0011】
複数のゲーム装置10の各々は、相異なる遊技施設に設置される。遊技施設は、例えばゲームセンターまたはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設である。各ゲーム装置10は、遊技施設内の利用者U(Ua,Ub)にゲームを提供するコンピュータシステムである。なお、図1においては、複数のゲーム装置10のうち、利用者Uaが使用するゲーム装置10aと、利用者Ubが使用するゲーム装置10bとが便宜的に図示されている。利用者Uaは「第2利用者」の一例であり、利用者Ubは「第1利用者」の一例である。
【0012】
制御システム20は、複数のゲーム装置10の各々の動作を制御するためのコンピュータシステムである。例えば遊技施設の外側に設置されたサーバシステムが制御システム20として利用される。複数のゲーム装置10の各々は、例えばインターネット等の通信網2を介して制御システム20と通信する。
【0013】
図2は、各ゲーム装置10の構成を例示するブロック図である。図2に例示される通り、ゲーム装置10は、制御装置11と記憶装置12と通信装置13と操作装置14と表示装置15と抽選装置16と受付装置17とを具備する。なお、ゲーム装置10は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0014】
制御装置11は、例えばゲーム装置10の各要素を制御する単数または複数のプロセッサで構成される。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置11が構成される。通信装置13は、通信網2を介して制御システム20と通信する。
【0015】
記憶装置12は、制御装置11が実行するプログラムと制御装置11が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置12として利用される。なお、ゲーム装置10に対して着脱される可搬型の記録媒体、または例えば通信網2を介して制御装置11が書込または読出を実行可能な記録媒体(例えばクラウドストレージ)を、記憶装置12として利用してもよい。
【0016】
操作装置14は、利用者Uによる操作を受付ける入力機器である。操作装置14は、例えば、利用者Uが操作する複数の操作子、または、利用者Uによる接触を検知するタッチパネルである。表示装置15は、制御装置11による制御のもとで画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL(Electroluminescence)パネル等の各種の表示パネルが表示装置15として利用される。
【0017】
受付装置17は、利用者Uから価値媒体を受付ける。価値媒体は、例えば物理メダル(トークン)または電子メダルである。具体的には、受付装置17は、利用者Uが投入口に供給した物理メダルを搬送する搬送路と、当該物理メダルを計数する計数機とを具備する。また、電子メダルの口座を利用者U毎に管理する管理サーバ装置(図示略)と通信する通信機器が、受付装置17として利用されてもよい。例えば、受付装置17は、管理サーバ装置が管理する口座からゲーム装置10に電子メダルを転送する引出処理と、電子メダルを管理サーバ装置の口座に転送する預入処理とを実行する。なお、例えば電子メダルが記録されたICカード等の記録媒体から当該電子メダルをゲーム装置10に転送する読取機を、受付装置17として利用してもよい。受付装置17が受付けた価値媒体の数量に対応する数量の遊技価値が、利用者Uにより使用可能な状態に設定される。遊技価値は、利用者Uがゲームをプレイするための価値(クレジット)である。
【0018】
抽選装置16は、複数の抽選番号の何れかを無作為に選択する物理抽選を実行する機構である。物理抽選の結果に応じて利用者Uの当選(成功)/落選(失敗)が決定される。例えば、複数の抽選孔の何れかに球体等の抽選体を進入させる回転盤(ルーレット)、または複数の抽選体の何れかを1個以上の抽選孔に進入させる抽選器が、抽選装置16として例示される。なお、制御装置11による演算で利用者Uの当選/落選を決定する電子抽選を物理抽選に代えて採用してもよい。電子抽選が実行される構成においては、抽選装置16が省略されてもよい。
【0019】
第1実施形態のゲーム装置10においては、通常ゲームと特別ゲームとを含む複数種の抽選ゲームが実行される。抽選ゲームには抽選装置16が利用される。通常ゲームは、利用者Uが定常的または反復的にプレイする抽選ゲームである。通常ゲームの結果として所定の条件(以下「実行条件」という)が成立した場合に特別ゲームが実行される。実行条件は、例えば、利用者Uが通常ゲームにおいて獲得した特定のアイテムの個数が所定値に到達することである。他方、特別ゲームは、多数の報酬が利用者Uに付与される特別賞(ジャックポット)の当選/落選を抽選する抽選ゲームである。
【0020】
図3は、表示装置15が通常ゲームについて表示するプレイ画面Gの模式図である。図3に例示される通り、プレイ画面Gは、ゲーム画像G1とキャラクタG2とを含む。ゲーム画像G1は、通常ゲームの進行の状況を表す画像である。第1実施形態における通常ゲームは、複数の抽選番号を行列状に配列した抽選カードを利用するビンゴゲームである。ゲーム画像G1は抽選カードを表す画像である。抽選カードの複数の抽選番号のうち、抽選装置16を利用した物理抽選により順次に選択される抽選番号が1列(縦/横/斜め)に配列する場合に、利用者Uが当選したと判定される。キャラクタG2は、利用者Uが所有する演出用のオブジェクトである。
【0021】
図4は、各ゲーム装置10の制御装置11が実行する処理(以下「ゲーム処理」という)Sの具体的な手順を例示するフローチャートである。
【0022】
利用者Uは、受付装置17に対する価値媒体の投入により遊技価値を取得する。利用者Uは、操作装置14を操作することで、所望の数量(以下「使用量」という)の遊技価値の使用を指示できる。遊技価値の使用は、通常ゲームのプレイと当選時による報酬の獲得とのために利用者Uが遊技価値を消費すること(すなわちベット)を意味する。制御装置11は、遊技価値の使用の指示を利用者Uから受付ける(S101)。具体的には、制御装置11は、利用者Uが保有する遊技価値の数量から使用量を減算する。
【0023】
遊技価値の受付を実行すると、制御装置11は、通常ゲームを進行させる(S102)。具体的には、制御装置11は、表示装置15にプレイ画面Gを表示させながら、抽選装置16を制御することで物理抽選を実行する。また、制御装置11は、物理抽選の過程において所定の条件が成立した場合に利用者Uにアイテムを付与する。制御装置11は、物理抽選の結果に応じて利用者Uの当選/落選を判定する(S103)。利用者Uが通常ゲームに当選した場合(S103:YES)、制御装置11は、使用量に対応する数量の遊技価値を報酬として利用者Uに付与する(S104)。すなわち、使用量に係数(オッズ)を乗算した数量が、利用者Uが保有する遊技価値の数量に報酬として加算される。他方、利用者Uが通常ゲームに落選した場合(S103:NO)、利用者Uに対する報酬の付与(S104)は実行されない。
【0024】
制御装置11は、特別ゲームの実行条件が成立したか否かを判定する(S105)。例えば、制御装置11は、利用者Uが獲得したアイテムの個数が所定値に到達したか否かを判定する。実行条件が成立した場合(S105:YES)、制御装置11は、特別ゲームを進行させる(S106)。特別ゲームの内容は任意であるが、例えば抽選装置16による物理抽選を利用した抽選ゲームが実行される。以上の説明から理解される通り、制御装置11は、抽選ゲーム(S102,S106)を進行させる要素(進行制御部)として機能する。他方、実行条件が成立しない場合(S105:NO)、制御装置11は、特別ゲームを実行しない。
【0025】
特別ゲームにおいて、制御装置11は、利用者Uの当選/落選を判定する(S107)。利用者Uが特別ゲームに当選した場合(S107:YES)、制御装置11は、多数の遊技価値を報酬として利用者Uに付与する(S108)。例えば、通常ゲームの実行毎に蓄積される数量の遊技価値が特別ゲームの報酬として利用者Uに付与される。利用者Uが特別ゲームに落選した場合(S107:NO)、利用者Uに対する報酬の付与(S108)は実行されない。なお、特別ゲームに落選した利用者Uに所定量の遊技価値を付与してもよい。
【0026】
制御装置11は、所定の終了条件が成立したか否かを判定する(S109)。終了条件は、例えば操作装置14に対する操作でゲーム装置10の動作の終了が指示されることである。終了条件が成立しない場合(S109:NO)、制御装置11は処理をステップS101に移行する。他方、終了条件が成立した場合(S109:YES)、制御装置11はゲーム処理Sを終了する。以上に例示したゲーム処理Sが、複数のゲーム装置10の各々において実行される。
【0027】
図5は、制御システム20の構成を例示するブロック図である。図5に例示される通り、制御システム20は、制御装置21と記憶装置22と通信装置23とを具備するコンピュータシステムで実現される。なお、制御システム20は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0028】
制御装置21は、例えば制御システム20の各要素を制御する単数または複数のプロセッサで構成される。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、FPGA、またはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置21が構成される。通信装置23は、通信網2を介して各ゲーム装置10と通信する。
【0029】
記憶装置22は、制御装置21が実行するプログラムと制御装置21が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置22として利用される。なお、制御システム20に対して着脱される可搬型の記録媒体、または例えば通信網2を介して制御装置21が書込または読出を実行可能な記録媒体(例えばクラウドストレージ)を、記憶装置22として利用してもよい。
【0030】
記憶装置22は、複数の利用者Uの各々について利用者データXを記憶する。各利用者Uの利用者データXは、当該利用者Uに関する複数の情報が登録されたデータである。図6は、利用者データXの模式図である。図6に例示される通り、利用者データXは、識別情報x1とゲームデータx2と状況情報x3と関係情報x4と交流ポイントx5と候補情報x6とを含む。
【0031】
識別情報x1は、利用者Uを識別するための符号列である。識別情報x1は、事前に利用登録を実施した利用者Uに付与され、当該利用者Uが所持する記録媒体(例えばICカード)に記憶される。各ゲーム装置10は、利用者Uの記録媒体から受信した識別情報x1を含む利用者データXを利用して抽選ゲームを開始し、抽選ゲームの進行に応じて利用者データXを随時に更新する。
【0032】
ゲームデータx2は、利用者Uによるゲームのプレイに関する情報である。具体的には、利用者Uが過去にプレイしたゲームの結果、利用者Uが設定したプレイヤ名,利用者Uが所有するキャラクタG2のキャラクタ名,または当該キャラクタG2に関するパラメータ等が、ゲームデータx2として登録される。キャラクタG2に関するパラメータとしては、当該キャラクタG2が装備するアイテムまたは当該キャラクタG2の能力値等が例示される。なお、利用者UがプレイするゲームにキャラクタG2が登場する必要は必ずしもない。すなわち、キャラクタG2に関するパラメータはゲームデータx2から省略されてもよい。ゲームデータx2は、抽選ゲームの進行の状況(例えば利用者Uが獲得したアイテム等)を表すデータとも換言される。
【0033】
状況情報x3は、利用者Uの現在の状況を表すデータである。具体的には、現時点で利用者Uがプレイ中であるか否か、および、利用者Uが所在する遊技施設の名称が、状況情報x3として利用者データXに登録される。
【0034】
各利用者Uは、抽選ゲームにおける所定の関係(以下「フレンド関係」という)を他の利用者Uとの間で構築できる。各利用者Uのフレンド関係は、片方向フレンド関係と双方向フレンド関係とに区別される。利用者Uaと利用者Ubとに着目すると、片方向フレンド関係は、利用者Uaが利用者Ubをフォローしているけれども利用者Ubは利用者Uaをフォローしていない関係である。他方、双方個フレンドは、利用者Uaと利用者Ubとが相互にフォローしている関係である。すなわち、例えば利用者Uaが利用者Ubをフォローし、かつ、利用者Ubが利用者Uaをフォローする関係が、双方向フレンド関係(フォロー・フォロワー関係)である。
【0035】
関係情報x4は、利用者U間のフレンド関係を表す情報である。第1実施形態の関係情報x4は、フォロー情報x41とフォロワー情報x42とを含む。各利用者Uのフォロー情報x41は、当該利用者Uがフォローする他の利用者Uの識別情報x1を含む。また、各利用者のフォロワー情報x42は、当該利用者Uをフォローする他の利用者Uの識別情報x1を含む。利用者Uaと利用者Ubとの間に双方向フレンド関係が成立する場合、利用者Uaおよび利用者Ubの各々の利用者データXにおけるフォロー情報x41およびフォロワー情報x42の双方に、他方の利用者Uの識別情報x1が含まれる。
【0036】
交流ポイントx5は、利用者U間のフレンド関係に起因して各利用者Uに付与されるゲーム内の価値である。例えば、利用者Uは、交流ポイントx5の消費と引換えに、自身が所有するキャラクタG2の能力値または装備を変更できる。例えば、利用者Uは、交流ポイントx5の所定量を消費することで、当該利用者Uが所有するキャラクタG2が装備する装飾品等のアイテムを獲得できる。なお、抽選ゲームにキャラクタG2が登場しない形態においては、交流ポイントx5の代わりに各種の報酬が利用者Uに付与される。例えば、抽選ゲームを有利に進行させるアイテム、または特別ゲーム等の特定のゲームをプレイする権利等の報酬が、交流ポイントx5の代わりに(または交流ポイントx5とともに)、利用者Uに付与されてもよい。
【0037】
候補情報x6は、各利用者Uがフレンド関係を構築するときに相手の候補となる他の利用者U(以下「候補利用者U」という)を示す情報である。詳細は後述するが、各利用者Uが過去の抽選ゲーム(特に通常ゲーム)において関与した他の利用者Uが、候補利用者Uとして候補情報x6に登録される。具体的には、候補利用者Uの識別情報x1が候補情報x6として登録される。なお、第1実施形態においては、過去の抽選ゲームにおいて関与した利用者Uが候補利用者Uとして登録される形態を例示するが、利用者Uが抽選ゲームをプレイしている最中に当該利用者Uの行動に応じて候補利用者Uを決定してもよい。
【0038】
図7は、制御システム20の機能的な構成を例示するブロック図である。図7に例示される通り、制御システム20の制御装置21は、記憶装置22に記憶されたプログラムを実行することで複数の機能(関係登録部31,参加処理部32および状況通知部33)を実現する。
【0039】
関係登録部31は、利用者U間のフレンド関係を登録する。具体的には、関係登録部31は、各利用者Uの利用者データXにおける関係情報x4を更新することで、利用者U間のフレンド関係を登録する。
【0040】
各利用者Uは、他の利用者Uがプレイする抽選ゲーム(通常ゲームおよび特別ゲーム)に参加できる。利用者Uが抽選ゲームに当選した場合、当該抽選ゲームに参加した他の利用者Uには報酬が付与される。図7の参加処理部32は、各利用者Uによる抽選ゲームへの参加を制御する。すなわち、利用者Uによる抽選ゲームへの参加とは、他の利用者Uがプレイする抽選ゲームの結果に応じた報酬を獲得するためのゲームを意味する。抽選ゲームに対する参加の有無は、当該抽選ゲームの結果自体には影響しない。ただし、利用者Uの参加の有無または参加数が抽選ゲームの結果に影響する形態も想定される。
【0041】
第1実施形態の参加処理部32は、参加処理Q(図13参照)を実行する。参加処理Qは、抽選ゲームに対する利用者Uの参加を制御する処理である。参加処理Qは、通常参加処理Q1と特別参加処理Q2とを含む。通常参加処理Q1は、通常ゲームに対する利用者Uの参加を制御する処理である。他方、特別参加処理Q2は、特別ゲームに対する利用者Uの参加を制御する処理である。第1実施形態において、利用者Uの特別ゲームに参加できるのは、当該利用者Uとの間で双方向フレンド関係が成立している利用者Uに限定される。他方、利用者Uがプレイする通常ゲームには、当該利用者Uとの関係の有無および態様(片方向/双方向)を問わない任意の利用者Uが参加できる。
【0042】
図7の状況通知部33は、利用者Uがプレイする抽選ゲーム(通常ゲームまたは特別ゲーム)の状況を、当該抽選ゲームに参加する他の利用者Uに通知する。したがって、抽選ゲームに参加する利用者Uは、当該抽選ゲームの進行の状況を確認できる。
【0043】
第1実施形態におけるゲームシステム1の動作を以下に説明する。なお、以下の説明においては、利用者Uaが他の利用者Uの抽選ゲームに参加する状況を想定する。制御システム20の制御装置21と、利用者Uaが使用するゲーム装置10aの制御装置11とが実行する処理の具体的な手順を以下に例示する。
【0044】
図8は、利用者U間のフレンド関係を利用せずに利用者Uaが他の利用者Uの抽選ゲームに参加する場合におけるゲームシステム1の動作の具体例である。図8の処理は、利用者Uaと他の利用者Uとの間でフレンド関係が成立していない初期的な状態において実行される処理とも換言される。
【0045】
利用者Uaは、操作装置14を操作することで、他の利用者Uの通常ゲームに参加することをゲーム装置10aに対して指示する。利用者Uaから参加の指示を受付けると(Sa101)、制御装置11は、通信装置13から制御システム20に通知M11を送信する(Sa102)。通知M11は、利用者Uaが他の利用者Uの通常ゲームに参加することを要求するメッセージである。
【0046】
制御システム20の制御装置21は、ゲーム装置10aが送信した通知M11を通信装置23により受信する(Sb101)。通知M11を受信すると、制御装置21は、記憶装置22に利用者データXが記録された複数の利用者Uの何れか(以下「選択利用者U」という)を選択する(Sb102)。例えば、制御装置21は、複数の利用者Uから無作為に利用者Uを選択する。なお、制御装置21が所定の条件により利用者Uを選択してもよい。制御装置21は、選択利用者Uを示す通知M12を通信装置23から要求元のゲーム装置10aに送信する(Sb103)。通知M12は、候補利用者Uの利用者データXを含む。
【0047】
ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20が送信した通知M12を通信装置13により受信する(Sa103)。制御装置11は、通知M12内の利用者データXが表す情報(例えばゲームデータx2)を表示装置15に表示させる(Sa104)。利用者Uaは、表示装置15の表示を視認することで選択利用者Uの情報を確認する。そして、利用者Uaは、操作装置14を操作することで、選択利用者Uがプレイする通常ゲームに参加することをゲーム装置10aに対して指示する。利用者Uaから参加の指示を受付けると(Sa105)、制御装置11は、通信装置13から制御システム20に通知M13を送信する(Sa106)。通知M13は、利用者Uaの識別情報x1と、選択利用者Uの識別情報x1とを含む。
【0048】
制御システム20の制御装置21は、ゲーム装置10aが送信した通知M13を通信装置23により受信する(Sb104)。通知M13を受信すると、制御装置21は、選択利用者Uがプレイする通常ゲームに利用者Uaを参加させる通常参加処理Q1を実行する(Sb105)。通常参加処理Q1の具体的な手順については後述する。
【0049】
通常参加処理Q1を実行すると、制御装置21は、利用者Uaの利用者データXにおける候補情報x6に、今回の選択利用者Uの識別情報x1を登録する(Sb106)。すなわち、利用者Uaが参加した通常ゲームをプレイした選択利用者Uが、候補利用者Uとして利用者Uaの利用者データXに登録される。以上の処理が反復されることで、複数の利用者Uのうち利用者Uaが通常ゲームに参加した2以上の利用者Uが、当該利用者Uaの候補利用者Uとして登録される。なお、以上の説明においては、制御システム20が1人の選択利用者Uを選択する形態を例示したが、制御システム20が複数の利用者Uを選択し、複数の利用者Uから利用者Uaが所望の選択利用者Uを選択してもよい。
【0050】
図9は、利用者Uaが他の利用者Uとの間でフレンド関係を構築する場合におけるゲームシステム1の動作の具体例である。利用者Uaは、操作装置14を操作することで、候補利用者Uの提示をゲーム装置10aに対して指示する。利用者Uaから指示を受付けると(Sa201)。制御装置11は、通信装置13から制御システム20に通知M21を送信する(Sa202)。通知M21は、候補利用者Uの提示を要求するメッセージであり、利用者Uaの識別情報x1を含む。
【0051】
制御システム20の関係登録部31は、ゲーム装置10aが送信した通知M21を通信装置23により受信する(Sb201)。通知M21を受信すると、関係登録部31は、利用者Uaに関する複数の候補利用者Uを抽出する(Sb202)。具体的には、関係登録部31は、通知M21内の識別情報x1に対応する利用者Uaの利用者データXを記憶装置22から検索し、当該利用者データXの候補情報x6が示す複数の候補利用者Uを特定する。すなわち、利用者Uaが過去に通常ゲームに参加した複数の候補利用者Uが特定される。関係登録部31は、複数の候補利用者Uを示す通知M22を通信装置23から要求元のゲーム装置10aに送信する(Sb203)。通知M22は、複数の候補利用者Uの各々の利用者データXを含む。
【0052】
ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20が送信した通知M22を通信装置13により受信する(Sa203)。制御装置11は、通知M22内の各利用者データXが表す画像(以下「候補リスト」という)L1を表示装置15に表示させる(Sa204)。以上の説明から理解される通り、制御システム20の関係登録部31は、複数の候補利用者Uを含む候補リストL1をゲーム装置10aの表示装置15に表示させる。
【0053】
図10は、候補リストL1の模式図である。図10に例示される通り、候補リストL1は、複数の候補利用者Uの各々について利用者データXの情報を配置した画像である。例えば、利用者データXのゲームデータx2が示すプレイヤ名およびキャラクタ名と、状況情報x3が示す遊技施設と、交流ポイントx5の数値とが、候補利用者U毎に表示される。
【0054】
また、複数の候補利用者Uのうち利用者Uaをフォローしている候補利用者Uについてはフォロー画像F1が表示される。フォロー画像F1は、候補利用者Uが利用者Uaをフォローしていることを意味する画像である。具体的には、制御装置11は、複数の候補利用者Uのうち関係情報x4のフォロー情報x41に利用者Uaの識別情報x1が含まれる候補利用者Uについてフォロー画像F1を表示する。以上の説明から理解される通り、関係登録部31は、過去の通常ゲームにおいて利用者Uaに関与した複数の候補利用者Uを、利用者Uaに提示する。なお、利用者Uaがフォローしている候補利用者Uについてフォロー画像F1を表示してもよい。利用者Uaがフォローしている候補利用者Uについて、利用者Uはフォロー関係を解消することが可能である。
【0055】
利用者Uaは、操作装置14を操作することで、候補リストL1に表示された複数の候補利用者Uの何れかを選択できる。利用者Uaによる候補利用者Uの選択は、利用者Uaが当該候補利用者Uをフォローする指示に相当する。候補利用者Uの選択を利用者Uaから受付けると(Sa205)、制御装置11は、図9に例示される通り、通信装置13から制御システム20に通知M23を送信する(Sa206)。通知M23は、利用者Uaの識別情報x1と、利用者Uaが選択した候補利用者Uの識別情報x1とを含む。
【0056】
制御システム20の関係登録部31は、ゲーム装置10aが送信した通知M23を通信装置23により受信する(Sb204)。通知M23を受信すると、関係登録部31は、利用者Uaと候補利用者Uとの関係を登録する(Sb205)。具体的には、関係登録部31は、通知M23内の利用者Uaの識別情報x1に対応する利用者データXを記憶装置22から検索し、通知M23内の候補利用者Uの識別情報x1を当該利用者データXのフォロー情報x41に登録する。また、関係登録部31は、候補利用者Uの利用者データXのフォロワー情報x42に利用者Uaの識別情報x1を登録する。以上の説明から理解される通り、関係登録部31は、複数の利用者Uのうち利用者Uaが選択した利用者Uと当該利用者Uaとの関係を登録する。以上の処理が複数の利用者Uの各々について反復されることで、複数の利用者Uの間にフレンド関係(片方向フレンド関係または双方向フレンド関係)が構築される。すなわち、第1実施形態においては、利用者Uaが過去の抽選ゲームにおいて関与した候補利用者Uとの間で、利用者Uaがフレンド関係を構築できる。
【0057】
図11は、利用者U間のフレンド関係を利用して利用者Uaが他の利用者Uの抽選ゲームに参加する場合におけるゲームシステム1の動作の具体例である。利用者Uaは、操作装置14を操作することで、利用者Uaとフレンド関係が成立した他の利用者U(以下「登録利用者U」という)の提示をゲーム装置10aに対して指示する。利用者Uaから指示を受付けると(Sa301)、制御装置11は、通信装置13から制御システム20に通知M31を送信する(Sa302)。通知M31は、登録利用者Uの提示を要求するメッセージであり、利用者Uaの識別情報x1を含む。
【0058】
制御システム20の参加処理部32は、ゲーム装置10aが送信した通知M31を通信装置23により受信する(Sb301)。通知M31を受信すると、参加処理部32は、利用者Uaに関する複数の登録利用者Uを抽出する(Sb302)。具体的には、参加処理部32は、通知M31内の識別情報x1に対応する利用者Uaの利用者データXを記憶装置22から検索し、当該利用者データXの関係情報x4に識別情報x1が登録された複数の登録利用者Uを特定する。すなわち、利用者Uaとの間でフォロー関係およびフォロワー関係の一方(片方向フレンド関係)または双方(双方向フレンド関係)が成立する複数の登録利用者Uが特定される。参加処理部32は、複数の登録利用者Uを示す通知M32を通信装置23から要求元のゲーム装置10aに送信する(Sb303)。通知M32は、複数の登録利用者Uの各々の利用者データXを含む。
【0059】
ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20が送信した通知M32を通信装置13により受信する(Sa303)。制御装置11は、通知M32内の各利用者データXが表す画像(以下「フレンドリスト」という)L2を表示装置15に表示させる(Sa304)。以上の説明から理解される通り、制御システム20の参加処理部32は、複数の登録利用者Uを含むフレンドリストL2をゲーム装置10aの表示装置15に表示させる。
【0060】
図12は、フレンドリストL2の模式図である。図12に例示される通り、フレンドリストL2は、複数の登録利用者Uの各々について利用者データXの情報を配置した画像である。第1実施形態のフレンドリストL2には、複数の登録利用者Uのうち抽選ゲームを現にプレイしている1以上の登録利用者Uについて利用者データXの情報が表示される。例えば、候補リストL1と同様に、利用者データXのゲームデータx2が示すプレイヤ名およびキャラクタ名と、状況情報x3が示す遊技施設と、交流ポイントx5の数値とが、登録利用者U毎に表示される。なお、抽選ゲームのプレイを終了した登録利用者UについてはフレンドリストL2から削除されてもよい。
【0061】
また、登録利用者U毎に関係画像F2が表示される。関係画像F2は、利用者Uaと各登録利用者Uとの関係を表す画像である。具体的には、関係画像F2は、登録利用者Uと利用者Uaとの関係が、片方向フレンド関係(フォロー関係またはフォロワー関係)および双方向フレンド関係の何れであるのかを表す。例えば、利用者Uaとの間で片方向フレンド関係が成立している登録利用者Uの関係画像F2と、利用者Uaとの間で双方向フレンド関係が成立している登録利用者Uの関係画像F2とは、相異なる態様で表示される。
【0062】
利用者Uaは、操作装置14を操作することで、フレンドリストL2に表示された複数の登録利用者Uの何れかを選択できる。すなわち、利用者Uaは、抽選ゲームを現にプレイしている登録利用者Uを選択する。さらに、利用者Uaは、操作装置14を操作することで、選択済の登録利用者Uがプレイする抽選ゲームへの参加を指示できる。具体的には、片方向フレンド関係が成立している登録利用者Uについて、利用者Uaは、当該登録利用者Uがプレイする通常ゲームへの参加を指示できる。すなわち、制御装置11は、利用者Uaとの間で片方向フレンド関係にある登録利用者Uについて、通常ゲームへの参加の指示を利用者Uaから受付ける。制御装置11は、利用者Uaに対して片方向フレンド関係にある登録利用者Uについて、特別ゲームへの参加の指示は受付けない。
【0063】
他方、双方向フレンド関係が成立している登録利用者Uについて、利用者Uaは、当該登録利用者Uがプレイする通常ゲームまたは特別ゲームへの参加を指示できる。具体的には、利用者Uaは、操作装置14を操作することで、通常ゲームおよび特別ゲームのうち利用者Uaが参加を希望する抽選ゲームを選択する。すなわち、制御装置11は、利用者Uaとの間で双方向フレンド関係にある登録利用者Uについて、通常ゲームまたは特別ゲームへの参加の指示を利用者Uaから受付ける。以上の説明から理解される通り、利用者Uaは、片方向フレンド関係にある登録利用者Uについては特別ゲームへの参加が禁止される一方、双方向フレンド関係にある登録利用者Uについては特別ゲームへの参加が許可される。
【0064】
登録利用者Uの選択と抽選ゲームへの参加の指示とを利用者Uaから受付けると(Sa305)、制御装置11は、図11に例示される通り、通信装置13から制御システム20に通知M33を送信する(Sa306)。通知M33は、利用者Uaの識別情報x1と、利用者Uaが選択した候補利用者Uの識別情報x1と、利用者Uaが選択した抽選ゲーム(通常ゲーム/特別ゲーム)を示す情報とを含む。
【0065】
制御システム20の参加処理部32は、ゲーム装置10aが送信した通知M33を通信装置23により受信する(Sb304)。通知M33を受信すると、参加処理部32は、参加処理Qを実行する(Sb305)。参加処理Qは、前述の通り、登録利用者Uがプレイする抽選ゲームに利用者Uaを参加させる処理である。
【0066】
図13は、参加処理Qの具体的な手順を例示するフローチャートである。参加処理Qが開始されると、制御システム20の制御装置21は、利用者Uaが参加を指示した抽選ゲームが通常ゲームであるか否かを判定する(Sc101)。すなわち、通知M33において通常ゲームおよび特別ゲームの何れが指定されているかが判定される。利用者Uaが通常ゲームを選択した場合(Sc101:YES)、制御装置21は、通常参加処理Q1を実行する(Sc102)。他方、利用者Uaが特別ゲームを選択した場合(Sc101:NO)、制御装置21は、特別参加処理Q2を実行する(Sc103)。以上の説明から理解される通り、利用者Uaとの間で片方向フレンド関係が成立している登録利用者Uを利用者Uaが選択した場合には、通常参加処理Q1が実行され、利用者Uaとの間で双方向フレンド関係が成立している登録利用者Uを利用者Uaが選択した場合には、通常参加処理Q1または特別参加処理Q2が実行される。以下の説明においては、利用者Ubがゲーム装置10bによりプレイする抽選ゲームに、利用者Uaがゲーム装置10aにより参加する場合を想定する。
【0067】
図14は、通常参加処理Q1の具体的な手順を例示するフローチャートである。通常参加処理Q1が開始されると、制御システム20の状況通知部33は、通常ゲームの進行状況を表す状況データをゲーム装置10bから取得する(Q101)。具体的には、状況通知部33は、通常ゲームの状況をゲーム装置10bに照会し、当該ゲーム装置10bから送信される状況データを通信装置23により受信する。状況通知部33は、通常ゲームの状況データを通信装置23からゲーム装置10aに送信する(Q102)。ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20から送信された状況データを通信装置13により受信し(Sd101)、当該状況データが表す進行状況を表示装置15に表示させる(Sd102)。
【0068】
制御システム20の状況通知部33は、ゲーム装置10bから受信した状況データを参照することで、通常ゲームが終了したか否かを判定する(Q103)。通常ゲームが終了していない場合(Q103:NO)、状況通知部33は、処理をステップQ101に移行する。すなわち、通常ゲームの終了まで、通常ゲームの進行状況をゲーム装置10aに通知する動作(Q101-Q102)が反復される。他方、通常ゲームが終了した場合(Q103:YES)、参加処理部32は、利用者Ubが通常ゲームに当選したか否かを判定する(Q104)。
【0069】
図4を参照して説明した通り、ゲーム装置10bの制御装置11は、通常ゲームに当選した利用者Ubに報酬を付与する(S104)。利用者Ubが通常ゲームに当選した場合(Q104:YES)、参加処理部32は、当該通常ゲームに参加した利用者Uaに対して報酬を付与する(Q105)。例えば所定量の遊技価値が報酬として利用者Uaに付与される。
【0070】
ところで、図8に例示した通常参加処理Q1(Sb105)において、利用者Uaと利用者Ub(選択利用者U)との間にフレンド関係(片方向フレンド関係および双方向フレンド関係)は成立していない。また、図13に例示した通常参加処理Q1(Sc102)において、利用者Uaと利用者Ub(登録利用者U)との間では片方向フレンド関係または双方向フレンド関係が成立している。利用者Ubによる通常ゲームの当選(Q104:YES)により利用者Uaに報酬を付与すると、参加処理部32は、利用者Uaと利用者Ubとの間に双方向フレンド関係が成立しているか否かを判定する(Q106)。
【0071】
利用者Uaと利用者Ubとの間に双方向フレンド関係が成立していない場合(Q106:NO)には、利用者Uaと利用者Ubとの間にフレンド関係が成立していない場合と、利用者Uaと利用者Ubとの間に片方向フレンド関係が成立している場合とが含まれる。双方向フレンド関係が成立していない場合(Q106:NO)、参加処理部32は、利用者Uaと利用者Ubとの間に片方向フレンド関係が成立しているか否かを判定する(Q107)。
【0072】
片方向フレンド関係が成立している場合(Q107:YES)、参加処理部32は、通常ゲームの参加者である利用者Uaの交流ポイントx5に所定値を加算する(Q108)。他方、利用者Uaと利用者Ubとの間にフレンド関係が成立していない場合(S107:NO)、利用者Uaに対する交流ポイントx5の付与(Q108)を実行しない。
【0073】
また、双方向フレンド関係が成立している場合(Q106:YES)、参加処理部32は、通常ゲームをプレイする利用者Ubの交流ポイントx5と、参加者である利用者Uaの交流ポイントx5との双方に所定値を加算する(Q109)。なお、利用者Ubが通常ゲームに落選した場合(Q104:NO)、遊技価値および交流ポイントx5の付与(Q105-Q109)は実行されない。なお、利用者Ubが通常ゲームに落選した場合にも、交流ポイントx5を利用者Ua(および利用者Ub)に付与してもよい。すなわち、通常ゲームへの参加の特典として、利用者Ubによる通常ゲームの結果に関わらず、交流ポイントx5を利用者Ua(および利用者Ub)に付与してもよい。他方、遊技価値については、通常ゲームの当選/落選に応じて利用者Uaに対する付与の有無が制御される形態が好適である。
【0074】
以上の例示から理解される通り、利用者Uaと利用者Ubとの間に双方向フレンド関係が成立している場合(Q106:YES)には、利用者Uaおよび利用者Ubの双方に交流ポイントx5が付与される一方、双方向フレンド関係が成立していない場合(Q106:NO)には、利用者Uaのみに交流ポイントx5が付与される。また、利用者Uaと利用者Ubとの間にフレンド関係が成立していない場合(Q107:NO)には、利用者Uaおよび利用者Ubの何れにも交流ポイントx5は付与されない。すなわち、利用者Uaと利用者Ubとの間にフレンド関係が成立している場合には、利用者Ubの当選を条件とした交流ポイントx5の獲得が利用者Uaに許容される一方、利用者Uaと利用者Ubとの間にフレンド関係が成立していない場合には、利用者Uaによる交流ポイントx5の獲得は許容されない。以上の説明から理解される通り、利用者Ubとのフレンド関係が登録されていない利用者Uaが利用者Ubの通常ゲームについて許容される動作は、利用者Ubとのフレンド関係が登録された利用者Uaが利用者Ubの通常ゲームについて許容される動作と比較して制約される。他方、利用者Ubが通常ゲームに当選した場合の報酬(遊技価値)は、利用者Uaと利用者Ubとの間のフレンド関係の有無および態様(片方向フレンド関係/双方向フレンド関係)に関わらず、利用者Uaおよび利用者Ubの双方に付与される。
【0075】
状況通知部33は、通常ゲームの結果を表す状況データをゲーム装置10aに送信する(Q11)。ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20から送信された状況データを通信装置13により受信し(Sd103)、当該状況データが表す通常ゲームの結果を表示装置15に表示させる(Sd104)。通常参加処理Q1の具体的な手順は以上の通りである。
【0076】
図15は、特別参加処理Q2の具体的な手順を例示するフローチャートである。双方向フレンド関係にある利用者UbをフレンドリストL2から選択すると(図11:Sa305)、利用者Uaは、操作装置14を操作することで、所望の使用量を指定して遊技価値の使用をゲーム装置10aに指示できる。遊技価値の使用は、利用者Ubがプレイする特別ゲームへの参加と、当該利用者Ubの当選時における報酬の獲得との対価として利用者Uaが遊技価値を消費すること(すなわちベット)を意味する。
【0077】
ゲーム装置10aの制御装置11は、遊技価値の使用の指示を利用者Uaから受付ける(Se101)。具体的には、制御装置11は、利用者Uaが保有する遊技価値の数量から使用量を減算する。制御装置11は、通信装置13から制御システム20に通知M41を送信する(Se102)。通知M41は、利用者Ubの特別ゲームについて利用者Uaが遊技価値を使用することを意味するメッセージであり、利用者Uaの識別情報x1と遊技価値の使用量とを含む。
【0078】
制御システム20の参加処理部32は、受付処理R1を実行する(Q201)。受付処理R1は、利用者Ubがプレイする特別ゲームにおける遊技価値の使用を利用者Uaから受付ける処理である。具体的には、受付処理R1は、遊技価値の使用量を含む通知M41を参加処理部32が通信装置23により受信する処理である。
【0079】
制御システム20の状況通知部33は、特別ゲームの進行状況を表す状況データをゲーム装置10bから取得する(Q202)。具体的には、状況通知部33は、特別ゲームの状況をゲーム装置10bに照会し、当該ゲーム装置10bから送信される状況データを通信装置23により受信する。状況通知部33は、特別ゲームの状況データを通信装置23からゲーム装置10aに送信する(Q203)。ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20から送信された状況データを通信装置13により受信し(Se103)、当該状況データが表す進行状況を表示装置15に表示させる(Se104)。
【0080】
ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20から受信した状況データを参照することで、特別ゲームが終了したか否かを判定する(Se105)。特別ゲームが終了していない場合(Se105:NO)、制御装置11は、処理をステップSe101に移行する。すなわち、利用者Ubがプレイする特別ゲームの終了まで、遊技価値の使用の指示(使用量の指示を含む)を利用者Uaから受付ける処理(Se101,Se102)と、特別ゲームの状況の表示(Se103,Se104)とが反復される。すなわち、利用者Uaは、特別ゲームの状況を表示装置15の表示により随時に確認しながら、特別ゲームにおける遊技価値の使用量を調整(例えば増加)することが可能である。
【0081】
制御システム20の状況通知部33は、ゲーム装置10bから受信した状況データを参照することで、特別ゲームが終了したか否かを判定する(Q204)。特別ゲームが終了していない場合(Q204:NO)、状況通知部33は、処理をステップQ201に移行する。すなわち、特別ゲームの終了まで、利用者Uaによる参加の受付(Q201)と、特別ゲームの進行状況をゲーム装置10aに通知する動作(Q202-Q203)とが反復される。他方、特別ゲームが終了した場合(Q204:YES)、参加処理部32は、利用者Ubが特別ゲームに当選したか否かを判定する(Q205)。
【0082】
利用者Ubが特別ゲームに当選した場合(Q205:YES)、参加処理部32は、付与処理R2を実行する(Q206)。付与処理R2は、特別ゲームにおける利用者Ubの当選により利用者Uaに報酬を付与する処理である。第1実施形態の参加処理部32は、利用者Uaが指定した使用量に応じた数量(以下「報酬量」という)の遊技価値を利用者Uaに報酬として付与する。例えば使用量に所定の係数を乗算した数量が報酬量として算定される。また、付与処理R2において、参加処理部32は、利用者Uaおよび利用者Ubの双方に交流ポイントx5を付与する。具体的には、利用者Uaおよび利用者Ubの各々の交流ポイントx5に所定値が加算される。他方、利用者Ubが特別ゲームに落選した場合(Q205:NO)、参加処理部32は、付与処理R2を実行しない。
【0083】
具体的には、付与処理R2において、参加処理部32は、遊技価値の報酬量を示す通知M42を通信装置23からゲーム装置10aに送信する。特別ゲームの終了後(Se105:YES)、ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20から送信された通知M42を通信装置13により受信する(Se106)。制御装置11は、利用者Uaが保有する遊技価値の数量に、通知M42が示す報酬量を加算する(Se107)。すなわち、利用者Uaが抽選ゲームに使用可能な遊技価値が増加する。
【0084】
付与処理R2を実行した場合、または利用者Ubが特別ゲームに落選した場合(Q205:NO)、状況通知部33は、特別ゲームの結果(当選/落選)を表す状況データをゲーム装置10aに送信する(Q207)。ゲーム装置10aの制御装置11は、制御システム20から送信された状況データを通信装置13により受信し(Se108)、当該状況データが表す特別ゲームの結果を表示装置15に表示させる(Se109)。特別参加処理Q2の具体的な手順は以上の通りである。
【0085】
以上に説明した通り、第1実施形態においては、利用者Ubとの関係(双方向フレンド関係)が登録された利用者Uaが、当該利用者Ubがプレイする特別ゲームに参加できる。具体的には、利用者Uaは、遊技価値の使用により特別ゲームに参加し、利用者Ubがプレイする特別ゲームの結果に応じて報酬を獲得する。したがって、利用者Uaは、当該利用者Uaとの関係が登録された利用者Ubとの間で特別ゲームの経験を手軽に共有できる。
【0086】
また、第1実施形態において、利用者Uaは、利用者Ubがプレイする特別ゲームの状況を確認しながら当該特別ゲームに参加できる。したがって、利用者Uaは、利用者Ubがプレイする特別ゲームの状況を確認しながら当該特別ゲームに参加できる。例えば、利用者Uaは、利用者Ubによるゲームの状況を確認しながら、遊技価値の使用量(ベット量)を決定できる。
【0087】
ところで、第1実施形態の例示の通り、利用者Ubとの間で双方向フレンド関係が成立している利用者Uaには、利用者Ubがプレイする特別ゲームへの参加が許容される。他方、利用者Ubとの間で双方向フレンド関係が成立していない利用者Uc(第3利用者)には、利用者Ubがプレイする特別ゲームへの参加が許容されない。以上の説明から理解される通り、利用者Ubとの関係で抽選ゲームについて利用者Ucに許容される動作は、当該利用者Ubとの関係で抽選ゲームについて利用者Uaに許容される動作と比較して制約される。利用者Uaは、利用者Ubとの関係(具体的には双方向フレンド関係)が登録された利用者Uであり、利用者Ucは、利用者Ubとの関係が登録されていない利用者Uである。以上の構成によれば、利用者Ubとの関係が登録されることで、抽選ゲームについて許容される動作の制約が緩和される。したがって、利用者U間の関係の登録が促進される。
【0088】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0089】
第1実施形態においては、利用者Ubが現にプレイしている特別ゲームに利用者Uaが参加する形態を例示した。しかし、利用者Uaが抽選ゲームをプレイしている期間内には、利用者Ubが特別ゲームをプレイする状態が発生しない可能性も充分に想定される。以上の事情を考慮して、第2実施形態においては、利用者Ubが以後にプレイする特別ゲームに参加することを利用者Uaが予約できる。すなわち、利用者Uaが抽選ゲームをプレイしている期間内に利用者Ubが特別ゲームをプレイしなくても、利用者Uaは利用者Ubの特別ゲームについて遊技価値を使用し、特別ゲームの結果に応じた報酬を獲得できる。
【0090】
利用者UaがフレンドリストL2から所望の登録利用者Uを選択し(Sa305)、特別ゲームでの遊技価値の使用量を指定すると(Se101)、第2実施形態の参加処理部32は受付処理R1を実行する(Q201)。利用者Uaによる登録利用者Uの選択と遊技価値の使用量の指示とは、特別ゲームに対する予約参加の指示に相当する。予約参加を指示すると、利用者Uaは、特別ゲームの参加を待機することなく抽選ゲームを終了可能である。
【0091】
第2実施形態の受付処理R1において、参加処理部32は、利用者Uaによる予約参加を表す予約データDを記憶装置22に格納する。図16に例示される通り、予約データDは、利用者Uaの識別情報x1と、利用者Uaが特別ゲームの参加先として選択した利用者Ubの識別情報x1と、遊技価値の使用量Zbとを含む。予約データDの記憶後の時点において、利用者Ubがプレイする特別ゲームが開始される。そして、特別ゲームが終了すると、参加処理部32は、図16に破線で図示される通り、当該特別ゲームの結果を表すデータを予約データDに付加する。また、利用者Ubが特別ゲームにおいて当選した場合、参加処理部32は、利用者Uaに報酬として付与される遊技価値の報酬量Zpも予約データDに付加する。
【0092】
特別ゲームの終了後の任意の時点(例えば後日)において、利用者Uaは抽選ゲームを開始する。例えば、利用者Uaがゲームシステム1にログインすることで抽選ゲームが開始される。利用者Uaによる抽選ゲームの開始を検知すると、制御システム20の参加処理部32は付与処理R2を実行する。第2実施形態の付与処理R2において、参加処理部32は、予約データDに付加された報酬量Zpを示す通知M42をゲーム装置10aに送信する(Q206)。第1実施形態と同様に、ゲーム装置10aの制御装置11は、利用者Uaが保有する遊技価値の数量に、通知M42が示す報酬量Zpを加算する(Se107)。また、状況通知部33は、予約データDに付加された特別ゲームの結果を表す状況データをゲーム装置10aに送信する(Q207)。ゲーム装置10aの制御装置11は、状況データが表す特別ゲームの結果を表示装置15に表示させる(Se108,Se109)。
【0093】
以上の説明から理解される通り、第2実施形態の参加処理部32は、利用者Uaから予約参加が指示された場合に、受付処理R1の実行後、利用者Uaがゲームシステム1の利用を開始した場合に付与処理R2を実行する。すなわち、利用者Uaがゲームシステム1の利用を開始(例えばログイン)してから付与処理R2が実行される。したがって、利用者Ubの特別ゲームが進行する期間内に利用者Uaがゲームシステム1を利用している必要はない。例えば、利用者Uaは、予約参加の指示後に帰宅し、例えば翌日以降にゲームシステム1の利用を再開してから、特別ゲームの結果に応じた報酬を取得できる。また、第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0094】
[第3実施形態]
前述の各形態においては、利用者Uaと利用者Ubとが相異なる遊技施設内のゲーム装置10(10a,10b)を利用する状況(以下「状況A」という)を想定したが、利用者Uaおよび利用者Ubとゲーム装置10との関係は以上の例示に限定されない。例えば、利用者Uaと利用者Ubとがひとつの遊技施設内の相異なるゲーム装置10を利用する状況(以下「状況B」という)、または、利用者Uaと利用者Ubとがひとつのゲーム装置10を利用する状況(以下「状況C」という)も想定される。状況Bは、ゲーム装置10aとゲーム装置10bとがひとつの遊技施設内に設置された状況とも換言される。また、状況Cは、利用者Uaが使用するゲーム装置10aと利用者Ubが使用するゲーム装置10bとが単体の装置を構成する状況とも換言される。参加処理部32は、利用者Uaおよび利用者Ubの状況が状況Aから状況Cの何れに該当するのかを、各利用者データXの状況情報x3を参照することで認識できる。
【0095】
第3実施形態の参加処理部32は、利用者Uaおよび利用者Ubが、以上に例示した状況Aから状況Cの何れにあるのかに応じて、参加処理Qの態様を変化させる。具体的には、参加処理部32は、利用者Ubがプレイする特別ゲームについて利用者Uaが使用できる遊技価値の数量の最大値(以下「最大使用量」という)を、利用者Uaおよび利用者Ubの状況に応じて相違させる。例えば、参加処理部32は、利用者Uaと利用者Ubとの状況に応じた最大使用量をゲーム装置10に通知する。ゲーム装置10の制御装置11は、利用者Uaおよび利用者Ubから受付ける使用量Zbを、参加処理部32から通知された最大使用量を下回る範囲内に制限する。例えば、状況Cにおける最大使用量が状況Bにおける最大使用量を上回り、かつ、状況Bにおける最大使用量が状況Aにおける最大使用量を上回るように、状況毎に最大使用量が個別に設定される。すなわち、特別ゲームの参加に関し、状況Cが状況Bよりも優遇され、状況Bが状況Aよりも優遇される。したがって、利用者Uaと利用者Ubとが相異なる遊技施設に来場すること(状況A)よりも、利用者Uaと利用者Ubとが同じ遊技施設に一緒に来場すること(状況Bまたは状況C)が促進される。また、利用者Uaと利用者Ubとが相異なるゲーム装置10を利用すること(状況B)よりも、利用者Uaと利用者Ubとがひとつのゲーム装置10で一緒にプレイすること(状況C)が促進される。
【0096】
第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態においては、利用者Uaおよび利用者Ubとゲームシステム1との関係(利用者Uaと利用者Ubとの位置関係)に応じて参加処理Qの態様が多様化されるという利点がある。
【0097】
[第4実施形態]
図17は、第4実施形態において通常ゲームに利用されるゲーム画像G1の模式図である。図17に例示される通り、第4実施形態のゲーム画像G1は、抽選装置16が抽選により選択する複数の抽選番号Nが平面的に配列された画像である。複数の抽選番号Nは、第1群N1と第2群N2とに区別される。第1群N1を構成する複数の抽選番号Nは円環状に配列される。他方、第2群N2を構成する複数の抽選番号Nは、第1群N1に包囲された領域内に円環状に配列される。制御装置11は、操作装置14に対する利用者Uからの指示に応じて第2群N2の複数の抽選番号Nを周方向に移動させる。他方、第1群N1の各抽選番号Nの位置は固定である。ただし、第1群N1の複数の抽選番号Nが周方向に移動する構成も想定される。
【0098】
複数の抽選番号Nの各々は、2個以上の他の抽選番号Nに隣合う。例えば、第2群N2の各抽選番号Nは、周方向の両隣に位置する第2群N2の2個の抽選番号Nと、第1群N1の1個の抽選番号Nとに隣合う。また、第1群N1のうち特定の抽選番号N(具体的には「1」~「5」)は、周方向の両隣に位置する第1群N1の2個の抽選番号Nに隣合い、第1群N1の残余の抽選番号N(具体的には「6」~「15」)は、第1群N1の1個の抽選番号Nと第2群N2の1個の抽選番号Nとに隣合う。
【0099】
複数の抽選番号Nの各々は、有効状態および無効状態の何れかに設定される。有効状態の抽選番号Nと無効状態の抽選番号Nとは相異なる態様で表示される。通常ゲームが開始された直後の初期的な段階においては、図17に例示される通り、複数の抽選番号Nのうち特定の抽選番号N(具体的には「1」~「5」)は有効状態に設定され、残余の各抽選番号N(具体的には「6」~「25」)は無効状態に設定される。
【0100】
通常ゲームにおいて、抽選装置16は、複数の抽選番号Nの何れか(以下「選択番号N」という)を無作為に選択する抽選動作を、所定回にわたり反復する。選択番号Nが無効状態である場合、制御装置11は、当該選択番号Nを無効状態から有効状態に遷移させる。例えば、図18の状態1のように無効状態にある抽選番号N「7」が抽選により選択された場合、状態2の通り、当該抽選番号N「7」が無効状態から有効状態に遷移する。
【0101】
また、選択番号Nが既に有効状態である場合、制御装置11は、選択番号Nに隣合う1以上の抽選番号Nを有効状態に設定する。例えば、図18の状態2のように、既に有効状態にある抽選番号N「1」が抽選により選択された場合、状態3の通り、当該抽選番号N「1」に隣合う抽選番号N「6」が無効状態から有効状態に遷移する。また、有効状態にある選択番号Nに隣合う抽選番号Nも既に有効状態である場合、制御装置11は、当該抽選番号Nに隣合う他の抽選番号Nも有効状態に設定する。例えば、図18の状態2のように有効状態の抽選番号N「1」に隣合う抽選番号N「7」が既に有効状態である場合、抽選番号N「7」に隣合う他の抽選番号N「17」も無効状態から有効状態に遷移する。以上の通り、選択番号Nに隣合う抽選番号Nが既に有効状態にある場合、当該抽選番号Nに隣合う他の抽選番号Nも連鎖的に有効状態に設定される。
【0102】
制御装置11は、抽選装置16による物理抽選が所定回にわたり反復された段階で有効状態にある抽選番号Nの個数を計数し、当該個数に応じた報酬を利用者Uに付与する。例えば、利用者Uが保有する遊技価値の数量に、有効状態の抽選番号Nの個数に応じた数量が加算される。
【0103】
第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第4実施形態においては、複数の抽選番号Nが連鎖的に有効状態に遷移する可能性がある。すなわち、1回の物理抽選の結果により多数の抽選番号Nが一気に有効状態に遷移する場合がある。したがって、興趣性の高い通常ゲームを利用者Uに提供できる。
【0104】
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0105】
(1)利用者U間のフレンド関係を構築するための方法は、前述の各形態の例示に限定されない。例えば、利用者Uaからの要求を利用者Ubが承認した場合に、利用者Uaと利用者Ubとの間のフレンド関係(例えば双方向フレンド関係)を制御システム20の制御装置21が登録してもよい。
【0106】
また、例えば、数字または文字で構成される認証符号を利用して利用者Uaと利用者Ubとの間のフレンド関係を登録してもよい。具体的には、ゲーム装置10aは、表示装置15の表示により認証符号を利用者Uaに提示する。利用者Uaは、ゲーム装置10aから提示された認証符号を、例えば利用者Uaの知人である利用者Ubに通知する。利用者Ubに対する認証符号の通知には、例えば電子メールまたはSMS(Short Message Service)等の任意の方法が利用される。利用者Ubは、利用者Uaから通知された認証符号をゲーム装置10bに入力する。制御システム20の制御装置21は、利用者Uaに提示した認証符号と利用者Ubが入力した認証符号とが合致する場合に、利用者Uaと利用者Ubとのフレンド関係を登録する。
【0107】
各利用者Uがフレンド関係を構築できる利用者Uの総数を、所定値を下回る範囲に制限してもよい。また、利用者U間のフレンド関係を、各利用者Uからの指示に応じて解消できる形態も想定される。利用者U間のフレンド関係を解消する指示を受付けないロック機能を、利用者U間のフレンド関係毎に設定できる形態も好適である。
【0108】
(2)前述の各形態においては、利用者Uaと利用者Ubとの間に双方向フレンド関係が成立することを、利用者Ubがプレイする特別ゲームに利用者Uaが参加するための条件として例示した。しかし、利用者Ubの特別ゲームに利用者Uaが参加するために利用者Uaと利用者Ubとの間に必要となる関係は、双方向フレンド関係に限定されない。例えば、利用者Uaと利用者Ubとの間に片方向フレンド関係が成立することを条件として、利用者Ubの特別ゲームに対する利用者Uaの参加を許容してもよい。すなわち、利用者Uaが利用者Ubをフォローする関係、または利用者Uaが利用者Ubにフォローされる関係が、利用者Uaによる参加の条件とされる。
【0109】
(3)前述の各形態においては、利用者Uaが参加した通常ゲームをプレイした利用者Uが候補利用者Uとして登録されたが、候補利用者Uの条件は以上の例示に限定されない。例えば、利用者Uaがプレイした通常ゲームに参加した他の利用者Uが、候補利用者Uとして登録されてもよい。すなわち、過去のゲーム(例えば通常ゲーム)において利用者Uaに関与した利用者Uが、利用者Uaとの間でフレンド関係を構築する候補となる候補利用者Uとして選択される。ただし、利用者Uaとの事前の関与は、候補利用者Uの必須の条件ではない。すなわち、利用者Uaと過去に関与していない任意の利用者Uが候補利用者Uとして選択されてもよい。
【0110】
(4)前述の各形態においては、利用者Ubが特別ゲームに当選した場合に、利用者Uaが指定した使用量に応じた報酬量の遊技価値が、利用者Uaに付与される形態を例示した。しかし、利用者Ubの特別ゲームの結果に応じて利用者Uaに付与される報酬量は、以上の例示に限定されない。例えば、利用者Ubが特別ゲームの当選により獲得した遊技価値の数量に応じた報酬量の遊技価値が、利用者Uaに付与されてもよい。例えば、利用者Ubが特別ゲームの当選により獲得した遊技価値の数量が多いほど、利用者Uaに付与される報酬量が増加する形態が想定される。
【0111】
(5)前述の各形態においては、利用者Ubの特別ゲームに参加した利用者Uaに遊技価値が報酬として付与したが、利用者Uaに付与される報酬の種類は以上の例示に限定されない。例えば、利用者Ubが特別ゲームにおいて使用(ベット)する遊技価値とは別種の遊技価値、抽選ゲームにおいて利用できるアイテムまたはキャラクタ等のオブジェクト、または、所定のゲームをプレイする権利が、特別ゲームへの参加の報酬として利用者Ubに付与されてもよい。
【0112】
(6)前述の各形態においては、利用者Ubとの間で双方向フレンド関係が登録された利用者Uaに、利用者Ubがプレイする特別ゲームへの参加が許容されたが、利用者Ubとの間の関係の有無に応じて許否が制御される利用者Uaの動作は、特別ゲームへの参加に限定されない。例えば、利用者Uaと利用者Ubとの間に特定の関係(例えば片方向フレンド関係または双方向フレンド関係)が成立していることを条件として、利用者Uaと利用者Ubとの間のメッセージの交換が許容される形態が想定される。また、利用者Uaと利用者Ubとの間に特定の関係が成立していることを条件として、利用者Uaおよび利用者Ubを含む複数の利用者Uの間におけるランキングを各ゲーム装置10の表示装置15に表示させる形態も想定される。制御システム20の制御装置21が、利用者Uaと利用者Ubとを含むグループ内における遊技価値の獲得量の合計値を算定し、当該合計値を他のグループと比較することでランキングを各表示装置15に表示してもよい。
【0113】
また、各利用者Uに許容される動作の度合が、利用者U間の関係に応じて段階的に制御されてもよい。利用者Ubがプレイする特別ゲームにおいて利用者Uaに許容される遊技価値の使用量の上限値(最大使用量)が、利用者Uaと利用者Ubとの関係に応じて変化する形態が好適である。例えば、制御装置21は、利用者Uaと利用者Ubとの間に双方向フレンド関係が成立している場合の最大使用量が、両者間に片方向フレンド関係が成立している場合の最大使用量を上回るように、利用者Uaと利用者Ubとの間消えに応じて最大使用量を制御する。また、例えば、利用者Uaと利用者Ubとの間に双方向フレンド関係が成立している場合に、片方向フレンド関係が成立している場合と比較して、利用者Uaと利用者Ubとの間で交換できるメッセージの種類または文字数が増加する形態も想定される。
【0114】
(7)フレンドリストL2に表示される情報は、図12に例示した情報に限定されない。例えば、各登録利用者Uがゲームをプレイ中であるか否かをフレンドリストL2に表示してもよい。また、複数のゲームモードの何れかを選択的にプレイできるゲーム装置10を登録利用者Uが使用する状況では、登録利用者Uが選択したゲームモードをフレンドリストL2に表示してもよい。なお、抽選ゲームに参加する利用者Uが、複数のゲームモードの何れに参加するのかを選択できる形態も想定される。
【0115】
(8)前述の各形態においては、利用者Uaと利用者Ubとが同種の抽選ゲームをプレイする場合を例示したが、利用者Uaと利用者Ubとが別種のゲームをプレイする場合にも、前述の各形態が同様に適用される。すなわち、ゲーム装置10aが提供するゲームとゲーム装置10bが提供するゲームとは、相異なる種類のゲームでもよい。以上の形態においては、各登録利用者Uが現にプレイしているゲームの種類をフレンドリストL2に表示してもよい。
【0116】
(9)前述の各形態においては、遊技価値の使用量が、利用者Uaからの指示に応じた可変値である構成を例示したが、利用者Ubの特別ゲームにおいて利用者Uaが使用する遊技価値の数量(使用量)は、利用者Uaからの指示に依存しない固定値でもよい。利用者Uaに付与される報酬量についても同様に、特別ゲームの結果に依存しない固定値でもよい。利用者Ubがプレイする通常ゲームについても同様に、利用者Uaが遊技価値の使用量を指示できる形態と、遊技価値の使用量が固定値である形態との双方が採用される。したがって、利用者Ubが通常ゲームに当選した場合に利用者Uaに付与(Q105)される遊技価値の数量は、可変値および固定値の何れでもよい。
【0117】
(10)前述の各形態においては、利用者Ubがプレイする特別ゲームに利用者Uaが参加する形態を例示したが、利用者Ubが参加する抽選ゲームの種類は特別ゲームに限定されない。例えば、通常ゲームおよび特別ゲーム以外のゲームに利用者Uaが参加できる形態も想定される。以上の例示から理解される通り、利用者Ubがプレイする特別ゲーム以外のゲームには、利用者Ubとのフレンド関係の有無を問わない任意の利用者Uaが参加できる一方、特別ゲームには、利用者Ubとの間にフレンド関係(片方向フレンド関係または双方向フレンド関係)が登録された利用者Uaのみが参加できる形態が好適である。また、前述の各形態においては抽選ゲームを例示したが、本発明におけるゲームの種類は以上の例示に限定されない。
【0118】
(11)前述の各形態の通常ゲームにおいては、利用者Uaと利用者Ubとの間にフレンド関係が成立している場合に利用者Uaおよび利用者Ubの一方または双方に交流ポイントx5が付与され、フレンド関係が成立していない場合には、利用者Uaおよび利用者Ubに交流ポイントx5は付与されない。利用者Uaと利用者Ubとの間のフレンド関係の有無に応じて利用者Uに対する報酬を相違させる構成は、以上の例示に限定されない。例えば、利用者Ubによる通常ゲームの当選時に利用者Uaに付与(Q105)される遊技価値の数量を、利用者Uaと利用者Ubとの間のフレンド関係の有無に応じて相違させてもよい。例えば、利用者Uaと利用者Ubとの間にフレンド関係が成立している場合に利用者Uaに付与される遊技価値の数量が、フレンド関係が成立していない場合に利用者Uaに付与される遊技価値の数量を上回る形態が想定される。
【0119】
(12)前述の各形態においては、ゲーム装置10aとゲーム装置10bとが別体で構成された形態を例示したが、ゲーム装置10aとゲーム装置10bとは一体的に構成されてもよい。例えば、抽選装置16を具備する抽選ユニットと、相異なる利用者Uが使用する複数のステーションとを具備するゲームユニットが想定される。複数のステーションのうちひとつのステーションがゲーム装置10aに相当し、他のひとつのステーションがゲーム装置10bに相当する。第3実施形態における状況Cは、ゲームユニットの複数のステーションのうちひとつのステーション(ゲーム装置10a)を利用者Uaが使用し、他のひとつのステーション(ゲーム装置10b)を利用者Ubが使用する状況とも表現される。
【0120】
(13)前述の各形態においては、特別ゲームにおいて利用者Uaが遊技価値の使用量を指示する形態を例示したが、利用者Ubの特別ゲームに参加する利用者Uaが、複数の選択肢の何れかを選択できる形態も想定される。例えば、遊技価値に関する複数の使用量の何れかを利用者Uaが選択してもよい。参加処理部32は、受付処理R1において、利用者Ubによる使用量の選択を、遊技価値の使用の指示として受付ける。利用者Ubが特別ゲームにおいて当選した場合、利用者Uaが選択した使用量に対応する報酬量の遊技価値が利用者Uaに付与される。
【0121】
また、特別ゲームにおいて利用者Ubが複数の抽選賞の何れかに当選する形態では、特別ゲームに参加する利用者Uaが、複数の抽選賞の何れかを選択できる形態も想定される。利用者Ubが当選した抽選賞と利用者Uaが選択した抽選賞との異同に応じて、参加処理部32が利用者Uaに付与する報酬量を変動させてもよい。以上の例示から理解される通り、特別ゲームに参加する利用者Uaが複数の選択肢の何れかを選択し、利用者Ubがプレイする特別ゲームの結果に応じて利用者Uaに報酬が付与される形態が好適である。例えば、利用者Uaと利用者Ubとが共通の抽選賞を選択した場合には、利用者Ubが特別ゲームにおいて当選した場合に利用者Uaにも報酬が付与される。また、利用者Uaと利用者Ubとが別個の抽選賞を選択した場合には、利用者Uaおよび利用者Ubの一方が当選したけれども他方が落選する状況が発生し得る。例えば、利用者Uaには当選により報酬が付与される一方で利用者Ubには落選により報酬が付与されない状況、または、利用者Ubには当選により報酬が付与される一方で利用者Uaには落選により報酬が付与されない状況が想定される。
【0122】
(14)前述の各形態においては、複数のゲーム装置10とは別個の制御システム20を具備するゲームシステム1を例示したが、前述の各形態に例示した制御システム20の機能が複数のゲーム装置10の何れかに搭載された形態、または、当該機能が複数のゲーム装置10に分散的に搭載された形態も想定される。すなわち、複数のゲーム装置10とは別体で構成された制御システム20は必須ではない。また、制御システム20の一部の機能が1以上のゲーム装置10に搭載されてもよい。
【0123】
(15)前述の各形態に係る制御システム20の機能は、制御装置21を構成する1以上のプロセッサと記憶装置22に記憶されたプログラムとの協働により実現される。以上の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網2を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記録媒体が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
【0124】
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0125】
[付記1]
本発明のひとつの態様(付記1)に係るゲームシステム(1)は、複数の利用者(U)の間の関係を登録する関係登録部(31)と、前記複数の利用者(U)のうち第1利用者(Ub)がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、前記第1利用者(Ub)との関係が登録された第2利用者(Ua)から受付ける受付処理(R1)と、前記第1利用者(Ub)がプレイする前記ゲームの結果に応じて前記第2利用者(Ua)に報酬を付与する付与処理(R2)と、を含む参加処理を実行する参加処理部(32)とを具備する。以上の態様によれば、第1利用者(Ub)との関係が登録された第2利用者(Ua)が、当該第1利用者(Ub)がプレイするゲームに参加できる。具体的には、第2利用者(Ua)は、遊技価値の使用によりゲームに参加し、第1利用者(Ub)がプレイする当該ゲームの結果に応じて報酬を獲得する。したがって、第2利用者(Ua)は、当該第2利用者(Ua)との関係が登録された第1利用者(Ub)との間でゲームの経験を手軽に共有できる。
【0126】
複数の利用者(U)の間の「関係」とは、例えば、利用者Aと利用者Bとの一方から他方に対する片方向の要請により成立する関係(片方向フレンド関係)、または、利用者Aと利用者Bとの間の双方向の要請により成立する関係(双方向フレンド関係)である。片方向フレンド関係としては、フォロー関係またはフォロワー関係が例示される。
【0127】
「ゲーム」の種類は任意である。例えば、利用者(U)の当選/落選(ハズレ)を抽選により決定する抽選処理(例えば物理抽選または電子抽選)が実行される抽選ゲームが、「ゲーム」の一例である。ただし、第1利用者(Ub)が他の利用者と対戦する対戦ゲーム、第1利用者(Ub)がスポーツまたはボードゲーム等で他の利用者(U)と競技する競技ゲーム、第1利用者(Ub)が音楽にあわせて動作する音楽ゲーム、第1利用者(Ub)がキャラクタを操作することで種々の目的を達成するアクションゲーム、第1利用者(Ub)がキャラクタを操作することで種々の場所を探索する探索ゲーム、等の任意のゲームに本発明は適用される
【0128】
「遊技価値」は、ゲームのプレイのための対価として使用される有体または無体の価値である。有体の遊技価値は、例えば、物理メダル(トークンコイン)、貨幣(コイン)またはチケットである。無体の遊技価値は、例えば、電子メダル、電子貨幣(電子マネー)、クレジットまたはポイントである。
【0129】
遊技価値の「使用」とは、ゲームのプレイのための対価、または報酬を獲得するための対価、として遊技価値を消費することを意味する。報酬を獲得するための対価として遊技価値を使用する動作は、「ベット」とも表現される。
【0130】
「報酬」は、ゲームへの参加の対価として第2利用者(Ua)に付与される価値である。「報酬」の種類は任意であるが、例えば利用者(U)が使用する遊技価値と同種の遊技価値が「報酬」の一例である。ただし、第2利用者(Ua)がゲームの参加のために使用する遊技価値の種類と、当該第2利用者(Ua)に付与される報酬の種類とは相違してもよい。例えば、利用者(U)がゲームにおいて使用可能な仮想的なオブジェクト(例えばアイテムまたはキャラクタ)、または、当該ゲームにおいて使用可能なポイントを、「報酬」として第2利用者(Ua)に付与してもよい。また、特定のゲームをプレイする権利、またはゲームに関連する物品等の有体物を、「報酬」として第2利用者(Ua)に付与してもよい。
【0131】
「ゲームの結果に応じた報酬を前記第2利用者(Ua)に付与する」とは、第2利用者(Ua)に対する報酬の有無または数量がゲームの結果に応じて変化することを意味する。例えば、第1利用者(Ub)が抽選ゲームにおいて当選した場合に第2利用者(Ua)に報酬が付与され、第1利用者(Ub)が抽選ゲームにおいて落選した場合に第2利用者(Ua)に報酬が付与されない形態が想定される。なお、第2利用者(Ua)に付与される報酬の数量は、第2利用者(Ua)が使用した遊技価値の数量に応じて変化してもよいし固定の数量であってもよい。
【0132】
[付記2]
付記1の具体例(付記2)において、前記複数の利用者(U)のうち前記第1利用者(Ub)との関係が登録されていない第3利用者(U)が前記第1利用者(Ub)との関係で前記ゲームについて許容される動作は、前記第2利用者(Ua)が前記第1利用者(Ub)との関係で前記ゲームについて許容される動作と比較して制約される。以上の態様によれば、利用者(U)間の関係が登録されることで各利用者(U)に許容される動作の制約が緩和される。したがって、利用者(U)間の関係の登録が促進される。
【0133】
「第1利用者(Ub)との関係が登録されていない第3利用者(U)が第1利用者(Ub)との関係でゲームについて許容される動作が、第2利用者(Ua)が第1利用者(Ub)との関係でゲームについて許容される動作と比較して制約される」とは、例えば、[態様1]第3利用者(U)に許容されない動作が第2利用者(Ua)について許容されること、または、[態様2]第2利用者(Ua)および第3利用者(U)の双方に特定の動作が許容されるけれども、当該動作の態様または程度について、第3利用者(U)が第2利用者(Ua)と比較して制限されること、を含む。態様1の具体例としては、例えば、第1利用者(Ub)がプレイするゲームへの参加が、第2利用者(Ua)に許容される一方、第3利用者(U)には許容されない形態、または、第1利用者(Ub)との間の対話(メッセージの交換)が、第2利用者(Ua)に許容される一方、第3利用者(U)には許容されない形態が想定される。また、態様2の具体例としては、第1利用者(Ub)がプレイするゲームにおいて第3利用者(U)が使用可能な遊技価値の数量が所定値を下回る範囲に制限される一方、第2利用者(Ua)は等が所定値を上回る数量の遊技価値を使用できる形態が想定される。
【0134】
[付記3]
付記1または付記2の具体例(付記3)において、前記関係登録部(31)は、前記複数の利用者(U)のうち一の利用者(U)に対し、過去のゲームにおいて当該一の利用者(U)に関与した2以上の利用者(U)を提示し、前記2以上の利用者(U)のうち前記一の利用者(U)が選択した利用者(U)と当該一の利用者(U)との関係を登録する。以上の態様によれば、各利用者(U)が過去のゲームにおいて関与した利用者(U)との間で関係を登録できる。
【0135】
[付記4]
付記1から付記3の何れかの具体例(付記4)に係るゲームシステム(1)は、前記第1利用者(Ub)がプレイするゲームの進行の状況を前記第2利用者(Ua)に通知する状況通知部(33)を具備する。以上の態様によれば、第2利用者(Ua)は、第1利用者(Ub)がプレイするゲームの状況を確認しながら当該ゲームに参加できる。例えば、第2利用者(Ua)は、第1利用者(Ub)によるゲームの状況を確認しながら、遊技価値の使用量(ベット量)を決定できる。
【0136】
[付記5]
付記1から付記4の何れかの具体例(付記5)において、前記第2利用者(Ua)から予約参加が指示された場合、前記参加処理部(32)は、前記受付処理(R1)の実行後、前記第2利用者(Ua)が当該ゲームシステム(1)の利用を開始した場合に、前記付与処理(R2)を実行する。以上の態様によれば、第2利用者(Ua)がゲームシステム(1)の利用を開始(例えばログイン)してから付与処理(R2)が実行される。したがって、第1利用者(Ub)のゲームが進行する期間内に第2利用者(Ua)がゲームシステム(1)を利用している必要はない。例えば、第2利用者(Ua)は、予約参加の指示後に帰宅し、例えば翌日以降にゲームシステム(1)の利用を再開してから、当該ゲームの結果に応じた報酬を取得できる。
【0137】
[付記6]
付記1から付記5の何れかの具体例(付記6)において、前記参加処理部(32)は、前記第1利用者(Ub)および前記第2利用者(Ua)が、ひとつのゲーム装置(10)を利用しているか、ひとつの施設内の相異なるゲーム装置(10)を利用しているか、相異なる施設内のゲーム装置(10)を利用しているか、に応じて前記参加処理の態様を変化させる。以上の態様によれば、第1利用者(Ub)および第2利用者(Ua)が利用するゲーム装置(10)の位置関係に応じて参加処理の態様を多様化できる。
【0138】
「参加処理の態様」は、参加処理に関する条件または方法である。参加処理に関する条件としては、例えば、第2利用者(Ua)が使用可能な遊技価値の数量の最大値(すなわち最大ベット数)、または、第2利用者(Ua)に付与される報酬の数量の範囲または条件(例えば遊技価値の使用量との関係)が例示される。また、参加処理に関する方法としては、例えば、参加処理に関する視覚的または聴覚的な演出の方法が例示される。
【0139】
[付記7]
本発明のひとつの態様(付記7)に係るゲーム制御方法は、複数の利用者(U)の間の関係を登録し、前記複数の利用者(U)のうち第1利用者(Ub)がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、前記第1利用者(Ub)との関係が登録された第2利用者(Ua)から受付ける受付処理(R1)と、前記第1利用者(Ub)がプレイする前記ゲームの結果に応じて前記第2利用者(Ua)に報酬を付与する付与処理(R2)と、を含む参加処理を実行する。
【0140】
[付記8]
本発明のひとつの態様(付記8)に係るプログラムは、複数の利用者(U)の間の関係を登録する関係登録部(31)、および、前記複数の利用者(U)のうち第1利用者(Ub)がプレイするゲームにおける遊技価値の使用を、前記第1利用者(Ub)との関係が登録された第2利用者(Ua)から受付ける受付処理(R1)と、前記第1利用者(Ub)がプレイする前記ゲームの結果に応じて前記第2利用者(Ua)に報酬を付与する付与処理(R2)と、を含む参加処理を実行する参加処理部(32)、としてコンピュータシステムを機能させる。
【符号の説明】
【0141】
1…ゲームシステム、2…通信網、10(10a,10b)…ゲーム装置、11…制御装置、12…記憶装置、13…通信装置、14…操作装置、15…表示装置、16…抽選装置、17…受付装置、20…制御システム、21…制御装置、22…記憶装置、23…通信装置、31…関係登録部、32…参加処理部、33…状況通知部。
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